高森藍子「加蓮ちゃんと」北条加蓮「休日のカフェテラスで」

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/12(火) 18:29:14.13 ID:zJGZ6rAB0
――おしゃれなカフェ――

高森藍子「はい、加蓮ちゃんっ」(手をマイクの形にして加蓮の方に出す)

北条加蓮「……?」

藍子「インタビューですよ。ほら、加蓮ちゃん。お願いしますっ」

加蓮「う、うん」

藍子「ほらほらっ」ズイ

加蓮「……」

藍子「……」

加蓮「……」

藍子「……何か喋ってくれないと、インタビューになりません」

加蓮「いや、それならお題みたいなのを出してよ……」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1505208553
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/12(火) 18:29:54.73 ID:zJGZ6rAB0
――まえがき――

レンアイカフェテラスシリーズ第53話です。
以下の作品の続編です。こちらを読んでいただけると、さらに楽しんでいただける……筈です。

・北条加蓮「藍子と」高森藍子「カフェテラスで」
・高森藍子「加蓮ちゃんと」北条加蓮「カフェテラスで」
・高森藍子「加蓮ちゃんと」北条加蓮「膝の上で」
・北条加蓮「藍子と」高森藍子「最初にカフェで会った時のこと」

〜中略〜

・北条加蓮「藍子と」高森藍子「靄々の桜流しに」
・高森藍子「加蓮ちゃんの」北条加蓮「膝の上に 2回目」
・高森藍子「加蓮ちゃんと」北条加蓮「探り合いのカフェで」
・高森藍子「加蓮ちゃんと」北条加蓮「9月に入った頃のカフェで」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/12(火) 18:30:24.08 ID:zJGZ6rAB0
藍子「お題……。なら、カフェについて」

加蓮「カフェについて」

藍子「カフェについてっ」

加蓮「……藍子の方が詳しいでしょ?」

藍子「そういうことではなくて、ええと……。。なんて説明すればいいのかな……」

藍子「情報や、知識とかではなくて。加蓮ちゃんのお話が聞いてみたいんです」

加蓮「それってこの前みたいな、私の見てる物がー、てヤツ?」

藍子「そんな感じでしょうか。こう、加蓮ちゃんにとってのカフェとは、みたいな」

加蓮「私にとってのカフェ、かー」

藍子「教えてください、加蓮ちゃん」

加蓮「カフェ……」ウーン
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/12(火) 18:30:53.53 ID:zJGZ6rAB0
加蓮「……」

加蓮「……藍子がいる場所?」

藍子「わ、私だって自分の家とか事務所にいることだってありますよ。そんな、カフェにしかいないみたいなこと言わなくても」

加蓮「え? カフェに住んでるんじゃないの?」

藍子「住んでません! 加蓮ちゃんだって、私の家に何度も来てるじゃないですかっ」

加蓮「あれはほら、藍子のもう1つの家的な」

藍子「それはどっちかっていうと事務所の方ですっ」

加蓮「じゃあ……こう……。人間の藍子の居場所はあの家で、アイドルの藍子の居場所は事務所ってことにしよう」

藍子「それなら、カフェが居場所の私は何になるのでしょう?」

加蓮「……、カフェの妖精?」

藍子「カフェの妖精なら、確かにカフェにいるのも納得ですね」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/12(火) 18:31:23.77 ID:zJGZ6rAB0
加蓮「ってことは、私は妖精に会いに行っている女の子」

藍子「なんだか、アニメに出てくる魔法少女みたい」

加蓮「パス」

藍子「えー」

加蓮「それ奈緒の役だから。だから妖精はパス」

藍子「確かに、アニメのキャラクターを演じるなら奈緒ちゃんの方がそれっぽいですよね」

加蓮「ねー。……私も挑戦してみよっかなぁ」

藍子「?」

加蓮「カフェの見習いとかどう? 住み込みで見習いしてるの。だから藍子の家はここなの」

藍子「それなら、家に帰らなくなっちゃうのも……?」

加蓮「いつか藍子は自分のカフェを持つのかな」

藍子「ふふっ。それもいいかも♪」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/12(火) 18:31:53.97 ID:zJGZ6rAB0
加蓮「……いや待って」

藍子「また、新しいお話を思いついちゃいましたか?」

加蓮「実は藍子は人間ではなかったの」

藍子「どこからそんなお話が!?」

加蓮「そのままフツーにやっても面白くないかなーって思って」

藍子「普通でいいじゃないですかっ」

加蓮「藍子は本当はカフェを乗っ取ろうとする悪い魔女だった。元々のカフェの持ち主が寿命とかで死んじゃって……」

藍子「な、亡くなってしまって……?」

加蓮「本性を表した藍子は! 遂にカフェを乗っ取った! ……っていうのはどう?」

藍子「……」

加蓮「♪」ドヤッ

藍子「……とりあえず、私を悪者にしないでください」プクー

加蓮「えー。ここから大魔法使い藍子ちゃんを討伐しに行く加蓮ちゃんの、壮大で感動のストーリーが始まるところだったのに」

藍子「加蓮ちゃん、そういうの好きですよね」アハハ
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/12(火) 18:32:23.61 ID:zJGZ6rAB0
加蓮「藍子の元に向かった加蓮ちゃんは藍子に寝返って人類征服に協力することになりました。ハッピーエンドだね」

藍子「どこがどうハッピーなんですか!?」

加蓮「ちいさい頃の加蓮ちゃんが、人間なんて滅んでしまえって言ってた!」

藍子「またそういうことを! もう……加蓮ちゃんがそうなら、私だって人間側についちゃいますからねっ」

加蓮「人間と魔女は協力して加蓮ちゃんをやっつけるのでした。人類は平和になりました。ハッピーエンドだね」

藍子「それならお話としてはハッピーエンドかもしれませんけれど……それだと、加蓮ちゃんがハッピーじゃないですよね?」

加蓮「甘いよ藍子。誰かが幸せになる時、誰かが不幸せになる。それが世の中だよ」

加蓮「アイドルだってそうでしょ? 自分がオーディションに合格したなら、誰かが不合格になってる」

藍子「うぅ、また反論しにくいことを」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/12(火) 18:32:53.62 ID:zJGZ6rAB0
加蓮「藍子が幸せになった時、加蓮ちゃんは不幸せになってる」

加蓮「でも、それでいいんだよ。私は、藍子が幸せなら、それでいいの」

藍子「加蓮ちゃん……」

加蓮「だから、大魔法使い・藍子。胸を張って生きなさい。あなたは自分の手で幸せを掴み取ったのだから……」

藍子「……ぐすっ。次の世界では必ず、加蓮ちゃんのことも幸せにしますからね……!」

加蓮「……」

藍子「……」

加蓮「……次の世界って?」

藍子「さあ……?」

加蓮「ていうか藍子、今なんかちょっとガチで泣いてなかった?」

藍子「気のせいです」

加蓮「泣いてた」

藍子「じゃあ加蓮ちゃんのせいです。加蓮ちゃんに泣かされてしまいましたっ」

加蓮「えー」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/12(火) 18:33:23.56 ID:zJGZ6rAB0
□ ■ □ ■ □



藍子「加蓮ちゃんにカフェのことを聞いてみると、私の名前を挙げてくれた……」カキカキ


加蓮(ノートとにらめっこしてる藍子を見てるとこう、イタズラしたくなるなぁ。……メロンソーダおいしー)ゴクゴク


藍子「それだけ加蓮ちゃんにとって、私=カフェというイメージが強いみたいです……」カキカキ


加蓮(ほったらかしにされるのムカつくなー。あと5分経ったら何かしちゃろ)ホオヅエ


藍子「嬉しい反面、ちょっぴり複雑……」カキカキ


加蓮(……髪をちょっと上げる感じで、髪飾りには澄んだ水色の……羽根っぽいヤツ。うーん、それだけじゃ足りないかなぁ)ウーン


藍子「私と加蓮ちゃんは、カフェでよくこういうお話をしていて……」カキカキ


加蓮(知的っていうより大人っぽくしてみたいんだよね。あーでも知的なのも捨てがたいかな)マゼマゼ


藍子「つまり加蓮ちゃんにとってカフェとは、私こと高森藍子が魔女になる場所である……と」カキカキ


加蓮(メーガネー、メーガネー。めがねのうたー♪ ……ハッ。何今の。これもあの妖怪まあまあメガネどうぞの仕業かっ)グヌヌ


藍子「……あれ? どうしてこんなお話になってしまったのでしょうか」

加蓮「さー?」ゴクゴク
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/12(火) 18:33:53.78 ID:zJGZ6rAB0
藍子「こういう時は一度最初からやり直そう。まずはもう1度、加蓮ちゃんにお話を――」

藍子「って加蓮ちゃん何か飲んでる……。いつ注文したんですか?」

加蓮「ん? これ? さっき」

加蓮「藍子がブツブツ言い出してノートとにらめっこし出して、割とすぐに」マゼマゼ

藍子「そうだったんですか。ぜんぜん気づきませんでした」

加蓮「集中してたっぽいからねー」ゴクゴク

藍子「ごめんなさい。やり始めたら、周りが見えなくなっちゃってたみたいです」

加蓮「ほったらかしにされて寂しかったよーもー」

藍子「ふふっ、ごめんなさい。……な、何か変なこととかしていませんよね?」

加蓮「してほしかったの?」

藍子「そうじゃなくてっ」
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