ダニー・タナー「おはようサンフランシスコ、ここで臨時ニュースです…空飛ぶデロリアン?」

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37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/11(月) 00:29:22.31 ID:1sZCd8st0
ジェシー「……ダニー。おたく、流行りが50年代で止まってるだろうから言うけど」
\HAHAHA…/

ジェシー「ヘビーってのは『キツい』って意味なんだぜ」

ジョーイ「そうだよダニー。たとえば僕なんか最近お菓子食べすぎちゃってさ……映画なんか見てるとついね。ポパイならホウレンソウを一緒に食べるんだけど……」
\HAHA…/

ジョーイ「ベルトが要らなくなったし、体重も増えた……つまりこれが『ヘビー』ってことだよ。分かった?」
\HAHAHA…/


ニッキー「ちが〜ぅ」
アレックス「もっとおべんきょうしなしゃ〜ぃ」
\HAHAHA…/


ジェシー「……ジョーイ」

ジョーイ「何?」

ジェシー「黙ってろ!」
\HAHAHAHA…/
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/11(月) 00:33:00.70 ID:1sZCd8st0
マーティ「あはは……いやぁ、それにしても賑やかだよね。みんな親戚?」

ジョーイ「いや、全員じゃないよ。僕はダニーの友達で、同居中なんだ」

ダニー「そういえば、うちの家族の紹介をしてなかったね。これは失礼」

ジェシー「そうだったな。俺はジェシー・コクラン。ダニーの義理の弟で、そっちのベッキーが俺の奥さん。それに双子のニッキーとアレックス」

 ベッキー「ほらニッキー、アレックス、ご挨拶しなさい。マーティとドクター・ブラウンよ」

ニッキー「……こんちゎ〜」
アレックス「……ごゅっくりぃ〜」
\HAHAHA…/
https://i.imgur.com/TmGQhLG.jpg


マーティ「こんにちは〜……。かわいいねぇ。女の子?」

ジェシー「おいおい……違うよ! 二人とも男だ。そりゃ髪は伸びててサラサラだけど……見りゃわかんだろ!」
\HAHAHA…/

マーティ「うーん……言われてみれば……」

ジェシー「そりゃないぜ……コクラン家の男だぞ……」

マーティ「はは、ごめんね君たち。よろしく、僕はマーティ」

ダニー「……そして、僕が家の主人のダニー・タナーです。向こうから三人娘のDJ、ステファニー、ミシェル」

マーティ「全部で9人か、たくさんで楽しそうだね。……あれ、さっきはもう一人いなかったっけ? たしかキミーって……」

ダニー「キミーが家族?……冗談でもよしてよ」
\HAHAHA…/
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/11(月) 00:36:02.35 ID:1sZCd8st0
マーティ「…………お母さんは?」


ジェシー「…………あー」

ジョーイ「…………それはつまり……」

ステファニー「その…………」

マーティ「ぁ…………まずいこと聞いちゃった……?」

ダニー「いやいや……僕の妻は───パメラはいないんだ……亡くなってね。8年前に、交通事故で」

ミシェル「…………」

マーティ「いや…………ごめんなさい、知らなくて……」

ダニー「あぁ、気にすることはないよ。昔の話だからね」

D.J.「そうそう、覚えてるわ。ママが死んで、ジェシーおじさんとジョーイおじさんが子育てを手伝いにうちに越してきたの……」

D.J.「私も小学生だったし、ステフは幼稚園で……ミシェルなんかまだほんの赤ん坊だったもの」

ドク「なるほど」
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/11(月) 00:47:41.03 ID:1sZCd8st0
ジェシー「だけど、よく考えると不思議な話だよな」

ミシェル「どうして?」

ジェシー「だってよ、姉貴が死んでなくて、俺とジョーイがここに越してこなかったら……今の自分がどんな人生なのか、想像もつかねえんだもんな」

ダニー「……確かにそうだね。今でもロングヘアーで、相変わらずプレスリーのコスプレしながら一日中はしゃぎ回ってるのかも」
\HAHAHAHA…/

ジェシー「ダニー、冗談よせよ。まさかそんな…………そうかも」
\HAHAHA…/

ジョーイ「僕も、もしかしたらまだコメディアンを目指してるかもね。もちろん今も捨ててない夢だけど……ここに来てなかったらずっと一人だろうし、ここに来ていろいろ変わったこともあるしね……」

マーティ「そうだったんだ……」


ダニー「……まあ、しんみりした話はこの辺にしておこうか」

ジェシー「そうだな。 あ、そうだ……さっきのサスペンションの話だけど、俺はこう見えて車とかバイクとか、いじってたことがあるんだよ……よかったら明日見てやろうか?」

ドク「本当かね?」

ジェシー「ああ、任せとけ」

マーティ「よかった、これで早く帰れそうだね!」
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/11(月) 00:55:12.22 ID:1sZCd8st0
いったん切ります
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/11(月) 01:29:06.29 ID:3GwdC4hs0
なかなかシブい組み合わせだ
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/11(月) 06:23:08.74 ID:hJywBu7DO
やだ、思った以上にフルハウス節……楽しい
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/11(月) 23:24:15.01 ID:1sZCd8st0
 





──────


ジェシー「…………」カチャカチャ


   ”……今週の音楽ヒットチャート、第一位はこちら……”


ジェシー「…………」カチャカチャ

ガチャッ

マーティ「ジェシー、いる?」


    ”バリー&ザ・リッパーズで『エイプリル・ガール』!なんとこれで36週連続の一位です……いやぁ素晴らしいですね……”

ジェシー「…………」カチャカチャ

    ”今週末には全米ツアーも開始されます。これからが非常に楽しみなバンドです──”


    ♪〜
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/11(月) 23:31:13.41 ID:1sZCd8st0
ブツッ

ジェシー「……ったく、耳障りったらありゃしねえ……」

マーティ「ラジオがどうかしたの?」

ジェシー「いや……なんでもねぇんだ」

マーティ「そう……ねえ、デロリアンの調子はどう?」

ジェシー「ちょっと待ってな、後はこれだけ……よしっと。ほら、終わった」カチャカチャ

マーティ「終わったの?」

ジェシー「サスペンションも元通りよ。前より良くなったかもな……」

ジェシー「こないだと同じ高さから落ちても壊れないはずだぜ。ジョーイみたいな太っちょが乗ってなきゃだけど」
\HAHAHAHA…/

マーティ「ホントに? ありがとう!」

ジェシー「これくらいどうってことねえよ。じゃ、試しにエンジン動かしてみな」

マーティ「ああ」


カチッ
ギュルルルルッル
ブオオオォロロロン……


マーティ「……うん、バッチリみたい」
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/11(月) 23:39:27.01 ID:1sZCd8st0

ジェシー「前より調子いいぜ。ついでに、スターターのヒューズも交換しといたぞ。パーツが余ってたから」

マーティ「……よかったの?そんなにしてもらって」

ジェシー「俺はどっちかって言うと車よりバイクが専門なんだが……それでも、デロリアンがその辺いけてねえのはよく知ってる」

マーティ「……そうだね。ありがとう」

ジェシー「おたくもそれで困ったことありますって顔してるな。ハハ!」
\HAHAHAHAHAHA…/

マーティ「あぁ、経験あるよ……もう二度と家に帰れないんじゃないかって、死ぬほど焦ったね」
\HAHAHAHAHAHAHA…/

ジェシー「もう心配ご無用! 東海岸まででもへっちゃらよ」
\HAAHAHA…/


ヒョコッ

キミー「何やってんの?」

マーティ「あ、昨日の……お隣さんだったんだ」
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/11(月) 23:45:12.37 ID:1sZCd8st0
キミー「ハイ色男、あたしキミー・ギブラー。ヘンテコ博士は一緒じゃないの?」

ジェシー「人のことヘンテコって言える立場かよ? マーティ、あいつのことは気にするな。喋るダチョウかなんかだと思ってりゃいい」
\HAHAHA…/

キミー「なぁに言ってんのさ、鳥みたいなヘアースタイルしといてからに!」
\HAHAHAHAHA…/

ジェシー「……」
\HAHAHAHA…/

ジェシー「………………ギブラーさん、ご用件は?」

キミー「別に?」

ジェシー「なら失せろ!」
\HAHAHAHA…/

キミー「別におじさんに用があるんじゃないよ、DJいる?」

マーティ「あぁ、さっきキッチンにいたけど……」

キミー「いるならいいんだ、また後で用事があるだけだから。じゃね」スッ


ジェシー「何しに来たんだあいつ?」

マーティ「……変わった子だね」

ジェシー「ありゃいかれてんの」
\HAHAHA…/
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/11(月) 23:52:20.97 ID:1sZCd8st0
ガチャ

ジョーイ「ジェシー、まだ裏庭にいたの……もう終わった?クラブのスタッフから電話が来てるよ、今度のザ・ニュースのステージのことで」

ジェシー「おう、何て言ってんだ?」

ジョーイ「音響機器の調節についてだってさ。マイク音量はどうする?」

ジェシー「音量? 今度は最高のゲストが来てくれるからな……いつもの120パーセントだ。やっぱガンガンいかねえとな。多少うるさいくらいがちょうどいいってもんよ」

ジョーイ「OK……今のはバンド演奏のね。ヒューイ・ルイスが使うマイクはどうする?」

ジェシー「40パーセントにしとけ」
\HAHAHA…/

ジェシー「言っとくけど……うちのクラブで死人は出させねえ」
\HAHAHA…/


ジョーイ「経営者としての才能は抜群だね」
\HAHAHAHAHA…/

ジョーイ「そうそう、ベッキーから伝言。明日買出し行くからついて来てって。僕も行くよ」

ジェシー「OK」

ジョーイ「それだけ。じゃ、また後で」

ジェシー「あいよ」


バタン
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/11(月) 23:59:28.38 ID:1sZCd8st0
マーティ「……」ガコンッ

ピキュイィィン


ジェシー「……それは?」

マーティ「いや、ちょっと調整をね」ピッピッピッ…ピピッ

ジェシー「ふぅん……しっかし、妙な機械やら配線で埋め尽くされてんだな」

マーティ「あ、ああ。ゴチャゴチャしてるよね……」



ジェシー「これ全部、空を飛ぶための機械なのか?」

マーティ「いや、そうじゃないんだけどさ。なんというか……」


ドク「オホン! ……マーティ、何しとるんだ?」


マーティ「! あぁ、ドク」

ジェシー「あぁ博士、車直しといたぞ」

ドク「そうか、本当にありがとう……それはそうとコクラン君、リビングで君の双子が待っとったぞ。ABCの歌を歌ってほしいとな」

ジェシー「そうだった。早く行ってやんねぇとな……あれやれば一発で昼寝してくれるから楽ちんなもんよ」
\HAHAHA…/

マーティ「あぁ……またあとで」

ジェシー「サンキュー博士。じゃ、またな」タッタッ
50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/12(火) 00:05:18.92 ID:cJRLUHgL0
 



マーティ「……」

ドク「マーティ、お前まさかこれがタイムマシンですなどとバラすつもりではないだろうな?」

マーティ「いや、バラすだなんてそんな……」

ドク「ただでさえ空飛ぶ車なんてまだ1995年には存在しとらんのだ、すでに十分不思議がられているんだぞ。その上タイムマシンだなんてことが知られたら、また歴史にどんな影響が出てくるか分からん」

マーティ「分かってる、分かってるよ……」

ドク「とにかく、修理が終わったんだからさっさと退散するんだ。1987年に戻って、デロリアンをさらに改良せんとな……ちょっと失礼」

マーティ「……そうかい」

ドク「目標時間を設定して……と」ピッピッピッピッ……ピピピッ

マーティ「……でもさ、待ってよドク。タイムマシンだってばれちゃいけないんなら、なんでこのデロリアンは4人乗りなの?」

ドク「……」
51 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/12(火) 00:11:51.70 ID:cJRLUHgL0

マーティ「ムチャクチャだとは思うよ。二人乗りのデロリアンに無理やりシート付け足してさ、窮屈でたまんない」

マーティ「だけど他に誰か乗せるつもりでもないとこんなことしないよね。一体何がしたいの?」

ドク「……それはだな……」


マーティ「昔はさ……タイムマシンなんて危険すぎる、さっさと壊せって言ってたのに……」

マーティ「あのときだってそうだよ! そもそも1885年から戻った後のアレがあって、ずっとお別れだと思ってたのに、2年してまた戻ってきたし……」

マーティ「事実、このデロリアンだって新しく作り直したものだろ?」

ドク「わかった、わかった! はぁ、お前さん珍しく鋭いな……」

マーティ「教えてよ、ドク。別に悪だくみじゃないんだろ? 何をしようとしてるのか話してくれたっていいじゃない」

ドク「お前の言うとおりだ……ただ、私もあれから考えを改めた、それだけの話だ。確かに新たな計画があるのは認める……だが今はまだ話せん」

マーティ「……そういうなら、まあいいんだけどさ」


マーティ「あんまり現在で仕事にかかりっきりじゃ、クララだって寂しがるんじゃないの?」

ドク「それは心配要らん。こっちで何日か過ごしても、家族の元には1日以内に戻るようにしてある」

マーティ「なるほど。……歳を取るスピードも早いわけだ」
\HAHAHA…/
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/12(火) 00:18:08.33 ID:cJRLUHgL0
ドク「余計なお世話だ……あ、そうだマーティ。2、3買い直したい部品があるのを忘れとった」

ドク「この近くに店があるんだ、買い物に付き合ってくれんか」

マーティ「いいよ、じゃあいこうか。皆に言ってこなくても大丈夫?」

ドク「用はすぐに済む。さあ行こう」

マーティ「OK」



   「で、何に使う部品なの?」

   「簡単に言えばだ、遠隔操作でデロリアンをタイムトラベルさせたときに──」

   「──デロリアンに取り付けた通信装置と現在とで、4次元テレコミュニケーションを可能にする道具だ」

   「……そりゃすごい。タイムマシンの電話版ってわけ?」

   「まあそんなところだ。すでにデロリアンの方には専用のモニターを取り付けてある」

   「へぇ。でもなんだってそんなのが必要なの」スタスタ…

   「今に分かる」スタスタ…





ガチャ


D.J.「マーティ? ドク? 夕食できたんだけど……」

D.J.「いないのかしら?」
53 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/12(火) 00:27:04.66 ID:cJRLUHgL0
ステファニー「いないの?」ヒョコッ

D.J.「ええ。どこかに行ったのかしら……デロリアンは残ってるし……」


ミシェル「……」ヒョコッ

ミシェル「これはチャンスですねぇ〜」スタスタ

D.J.「ミシェル、何してるの!」

ミシェル「だって空飛ぶ車だよ? いっぺんくらい乗ってみないとソンだよこんなの」ゴソゴソ

D.J.「ちょっと、怒られるわよ!」

ステファニー「…………」


ステファニー「実はあたしも気になってたの!」ゴソゴソ

D.J.「あっ、ステフまで! ダメよ……!!」


D.J.「…………」

D.J.「そりゃ私だって気になるわよぅ!」ゴソゴソ
\HAHAHAHA…/
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/12(火) 00:29:52.33 ID:cJRLUHgL0

  「うわっ、せまい……」モゾモゾ

  「これホントに4人乗れるの!?」モゾモゾ

  「お姉ちゃん、押さないで潰れる潰れる……!」モゾモゾ


ガチャッ

ダニー「……外がやけに騒がしいと思ったら……」

ダニー「お前たち、何してるんだ?」

D.J.「あ、パパ……あははは……」

ダニー「ダメじゃないか、勝手に乗り込んだりしちゃ」

D.J.「あぁー、いやぁ……その……困っちゃうわよねホント、やんちゃな妹たちで。私は止めたんだけど……」

ダニー「…………DJ」

D.J.「……ごめんなさい、パパ……」

ダニー「……それ、パパでも入れるかな?」
\HAHAHA…/

D.J.「…………ちゃんとヒザ折りたためばね」
\HAHAHAHA…/
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/12(火) 00:35:00.48 ID:cJRLUHgL0
ダニー「こりゃすごい、そこらじゅうヘンテコな装置だらけだ……」ゴソゴソ

ステファニー「ちょっ、せまっ……パパまで何してるの!?」

ミシェル「パパは入らないよこれ」

ダニー「うーん……」ギュウギュウ

ダニー「そうだよねぇ、この車にずっと乗ってたらパパ首が胸にひっついちゃうよ」
\HAHAHAHA…/



ステファニー「はいパパ、もうおふざけは終わり。早く降りて」

ダニー「わかったよ。 ……よっ」グイッ

ミシェル「……」

ダニー「……」グイッ
\HAHA…/

ステファニー「……」

ダニー「…………」グイッ
\HAHA…/

D.J.「パパ。一応確認なんだけど……もしかして詰まった?」
\HAHAHA…/



ダニー「……ジェシー呼んで」
\HAHAHAHAHA…/
56 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/12(火) 00:39:55.22 ID:cJRLUHgL0
ミシェル「がんばって押せば抜けるんじゃない? それっ!」ドンッ


ダニー「わっ、ミシェル!!」ガコンッ


ウィイイィイイィン
シュゴオォオォオォオ……


D.J.「!!」

ステファニー「!!」

ダニー「!!」


ミシェル「あー……まっずいかも……」
\HAHAHAHA…/
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/12(火) 00:48:13.23 ID:cJRLUHgL0
ゴオォォオオォ…


ステファニー「お姉ちゃん早く止めて! パパでもいいから!!」

D.J.「そんなこと言ったって……!!」


 キイィィィイイイィィン……


ダニー「まずい、ドンドンスピードが上がってる! このままじゃ違反だよ……!」
\HAHAHA…/


  ─ 55mph ─


D.J.「何言ってるのパパ!!」

ダニー「わかってる、冗談だよ……早く止めないと……!」

D.J.「だからどうやるのってば!!?」
58 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/12(火) 00:49:44.15 ID:cJRLUHgL0
 キイイィィイイィイィイイイン……


  ─ 65mph ─



ミシェル「ねえこれ、どこいっちゃうの!?」

ステファニー「わかんないよ!!」




  ─ 75mph ─




D.J.「……これ……」



   M   D   Y   H  M
  JUN  25  1987  15 15
    DESTINATION TIME

  JUN  23  1995  16 34
     PRESENT TIME

  JUN  25  1987  15 15
  LAST TIME DEPARTED




   ─ 85mph ─




D.J.「……何…………!?」
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/12(火) 00:51:15.62 ID:cJRLUHgL0
バシッ!!

バシッ!!! バシィッ!!

バシッ!バチィッ!!

バシッ!!バシッバシッ!!




 「「「「あああああああああああ!!!!!」」」」









   ─ 88mph ─
60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/12(火) 00:55:34.58 ID:cJRLUHgL0
 







   ─  JUN  25  1995  16 34  ─





   ─  ≡≡  ≡  ≡≡  ≡ ≡  ─





   ─  JUN  25  1987  15 15  ─




 
61 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/12(火) 00:56:17.54 ID:cJRLUHgL0
切ります
62 :>>60訂正 [saga]:2017/09/12(火) 23:14:35.29 ID:cJRLUHgL0
 







   ─  JUN  23  1995  16 34  ─





   ─  ≡≡  ≡  ≡≡  ≡ ≡  ─





   ─  JUN  25  1987  15 15  ─




 
63 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/13(水) 23:02:14.46 ID:obotRJGD0
──────


ガチャッ

ドク「デロリアンを見てないか!?」

ベッキー「……デロリアンって……裏庭の?」

ドク「ほんの少し目を離した隙に消えてしまったんだ!」

マーティ「ドク……DJたちも皆いないし、もしかしたら彼女らが乗ってるのかも……」

ドク「あぁ、そうか……だとしたら厄介だ、あの子らはあのデロリアンが何なのか知りもしないはずだぞ。もし間違って別の時代へ行っていたら……」

マーティ「ドクごめんよ、僕のせいだ……エンジンをかけっぱなしにして離れちゃったから……」

ドク「話は後だ。 今はあの子らとデロリアンがどこにあるのか……あるいは、いつなのかを……特定することだ」

マーティ「……あぁ、ごめん。ニッキーとアレックスはこれからお昼寝? 邪魔しちゃって悪かったね……」

ニッキー「……ぅぅん……」
アレックス「……ぃぃょ……」

ベッキー「あら……二人ともどうしたの? 元気ないけど……おねむだから?」
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/13(水) 23:05:54.99 ID:obotRJGD0

ドク「! あ、そうか……マーティ、アレがあった! さっき話した四次元テレコミュニケーションモニターの試作品だ!」

マーティ「あぁ、なるほど……それでデロリアンがどの時代に行っても、連絡が取れるんだっけ? やるじゃない、ドク!」

ドク「すまんがコクラン夫人、キッチンを借りるよ。 なに、新しく買った部品で調整しなおせばきっと上手く行く」

マーティ「邪魔してしてごめんなさい、ベッキー。 じゃあこれで!」

バタン

ベッキー「……一体何の話をしてるのかしら?」

ニッキー「……ママ……」
アレックス「きもちわるぃ〜……」

ベッキー「まぁ……ねぇニッキー、どうしたの?アレックスも……」

アレックス「ぉててがうごかないの……」
ニッキー「ぼくもぉ……」

ベッキー「やっぱり具合悪いのかしら……ジェシー! ジェシー! ねえちょっと、こっち来て!」
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/13(水) 23:14:20.65 ID:obotRJGD0

──────









ピーッ ピーッ ピーッ ピーッ
フシュウウゥゥゥゥウゥウウ…………


ダニー「……みんな、大丈夫か?」

DJ「ええ……パパも、怪我はない?」

ダニー「なんとかね……何が起こったのかわからないけど、とにかく無事に地面に降りられて良かったよ……」

ステファニー「……よかった、私たち生きてる!!!」

ミシェル「よくないよ。あたしたち車盗んだんだよ、何考えてるの?」

ステファニー「盗んじゃいないわよ、ただちょっと乗ってみたら……飛んじゃっただけ」

ミシェル「……」

ステファニー「飛ぶ車なんて他にないんだから、こういうときのために説明書きくらいつけとくべきよ」
\HAHAHA…/
66 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/13(水) 23:19:24.54 ID:obotRJGD0
ステファニー「ていうか、だいたいあんたが最初にふざけて乗り込んだのが悪いんでしょ!?」

ミシェル「わざとじゃないもん!」

ダニー「二人とも落ち着いて。いいか、わざとじゃないにしろ、パパたちは無断で二人の車を使ってしまったんだ」

D.J.「ホントよ、ドクが知ったらきっと怒るわ。家に戻しましょ」

ダニー「そうだね。幸い、結構な高さから着地したけど、車は無事そうだし」

ステファニー「わかった、わかったわよ。じゃあ早いとこ返しに行こ」

D.J.「わかってる。みんな乗って」


ヒュウウゥウゥン
プスプス……

D.J.「……待ってよ」カチッ

ギュルルルルル


D.J.「……」カチッ カチッ

ギュルルルルルルル……
67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/13(水) 23:24:51.26 ID:obotRJGD0
ダニー「……DJ、どうしたの」

D.J.「エンストよ。もう、こんなときに限って……」カチッ カチッ

ギュルルルルルル……

ステファニー「ええっ、じゃあどうするの?」

ダニー「動かないのか?」

D.J.「そうみたい……パパ、どうしよう」

ダニー「とにかく家に戻って正直に話すしかなさそうだね。パパは帰って話をしてくるから、3人は車を見張ってて」

ステファニー「わかった」

タッタッタッ…

ミシェル「…………」

ミシェル「何かよくわかんないけど……すっごーく変な気分」
68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/09/13(水) 23:26:47.25 ID:c6qXvITr0
マニアックなクロスオーバーだな。でも面白そう
69 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/13(水) 23:34:59.40 ID:obotRJGD0
──────

ダニー「……」タッタッタッ

ダニー「ここだよね……はあ、はあ、ふう……タクシーで来ればよかったかな……」

ダニー「………………」

ダニー「…………なんだろう…………庭が……さっきより綺麗だな…………」

ダニー「…………?」

ダニー「いや、そんなこと気にしてる場合じゃない。ドクター・ブラウンに話を……」



  「ねーぇ、パパとママいつかえってくるの?」

  「もうちょっと待ってなさい、パパはお仕事でママはお買い物中!」



ダニー「!! 子供の声……?」

ダニー「ジラード通り1882番地、間違いなく家なのに……?」

ダニー「…………いったい誰が……?」コソコソ
70 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/13(水) 23:38:56.97 ID:obotRJGD0
  「まちくたびれたもーん。おねえちゃんバレリーナごっこやろ!したいでしょ?」
https://i.imgur.com/p7VNt0B.jpg

  「……やらないわよ、私今宿題してるの」
https://i.imgur.com/gjbK5g9.jpg

  「したいもん♪」

  「したくない」

  「したいもん♪」

  「したくない!」

  「したぃもぉん……ぅゎぁぁぁぁん……」


ダニー「…………!?」

ダニー「……うそだろ……まさか……」



ダニー「DJ……それにステフ……?」
71 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/13(水) 23:44:27.94 ID:obotRJGD0
  「もう、わかった、わかったわよ! ミシェルにミルクあげてからね」

  「あたしがあげるー!」

  「ステフには無理よ、だっこできないでしょ。ミシェルよく食べるんだからあんたなんかぺしゃんこよ」

  「ぅぁー! キャッキャッ」
https://i.imgur.com/6sYCA0Y.jpg



ダニー「なんであんなに小さくなって……?」

ダニー「ミシェルなんて生まれたばっかりの赤ん坊じゃないか……あんなのまるで……8年かそこら昔の姿だよ……」




ダニー「……こ、」

ダニー「…………これは夢だ……とにかく、皆のところに戻ろう……」コソコソ
72 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/13(水) 23:48:51.76 ID:obotRJGD0
──────

ダニー「……まるで変な夢を見てる気分だよ……」タッタッタッ


タッタッ……

ダニー「……映画館だ」

ダニー「あぁ、懐かしいのやってるね。『ビバリーヒルズコップ2』だって!」

ダニー「これケーブルテレビで見たよ。8年くらい前のだったかな……」

  「アンタ何言ってんだ?この映画先月公開されたばかりだぞ」

ダニー「? そうだっけ……」

ダニー「まあとにかく、僕映画の続編って好きなんだよねぇ。ターミネーター2とかも……」

  「何のことだ? ターミネーターに2なんかないだろ」

ダニー「いやいや、やってたでしょ? 何言ってるんです……」

  「あれ……そういやアンタ、テレビで見たことあるな」

ダニー「あっ、気づきました?」ニヤニヤ
\HAHAHA…/
73 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/13(水) 23:53:17.93 ID:obotRJGD0
ダニー「いやぁ、有名人てのはこういうとき大変だよねぇ……そうです、僕はご存知ダニー・タナー、おはようサンフランシスコの……」

  「そうだそうだ。 アンタ、ニュースのスポーツコーナーの人だろ!」

ダニー「……?」

ダニー「いやいや、違いますよ。おはようサンフランシスコ! 知らないんですか?」

  「そうなのか? 朝の番組は見たこたないが、俺アンタのコーナー好きなんだよ! こないだバスケ特集やってたときのアレ最高だったぜ、ダンクシュートに挑戦したら間違って頭をリングに突っ込んだアレ」
\HAHAHA…/


ダニー「……そんなことやったかな……」

  「とにかく、応援してるぜ! じゃあな」スタスタ

ダニー「あっ、ちょっと……!」


ダニー「勘違いしてますよ! 何せ僕がスポーツキャスターをやってたのは……」

ダニー「…………」


ダニー「…………8年かそこら昔なんだから……」
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/13(水) 23:56:53.02 ID:obotRJGD0


ダニー「……何かがおかしいぞ…………」



ダニー「……あれ」

ダニー「……ゴミ箱に新聞がある」ガサゴソ

ダニー「!」


 【San Francisco Chronicle 6.25.1987(Thu)】


ダニー「…………なんだって……?」




ダニー「 1 9 8 7 年 ! ! ! ? ? ? 」
75 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/14(木) 00:02:47.90 ID:vzJCpgfW0
──────

D.J.「?」

ステファニー「どうかしたの?」

D.J.「今パパが…………」

ステファニー「?」


DJ「……ううん。なんでもない」


ミシェル「パパまだかなぁ……」




警察官「あー、ちょっと君たち」

D.J.「?」

ステファニー「?」
76 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/14(木) 00:07:34.06 ID:vzJCpgfW0
警察官「そのデロリアン、早く動かしてって言ったよね?」

D.J.「……何のことです?」

警察官「とぼけたって無駄だ。さっきも言ったが、ここは駐車禁止区域なんだぞ!」

D.J.「……えーと……わかりました……すぐ動かします」

警察官「次こそもうないぞ。分かったな」スタスタ


ステファニー「……? 一体何の話? あのおまわりさんに会ったことあったっけ?」

D.J.「よくわかんないけど……どのみちロンバート・ストリートは観光客も多いし、人目につかないところのほうがよさそうね」

ステファニー「さっきは調子悪かったけど、動かせるの?」

D.J.「待って……」カチッ

ギュルルルル……
77 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/14(木) 00:11:08.84 ID:vzJCpgfW0
D.J.「……」カチッ

ギュルルルルル……


D.J.「……もう、いい加減にしてよ!」バンバン

ギュルルルルル
ブオオォォオオロロン……

D.J.「……いよっし!」

ステファニー「やった!」

ザーッ……ザーッ

   『……映った? 映った! よぉし成功だ!』

ステファニー「!? ……ドク!?」

D.J.「ドク!?」




ミシェル「……」キョロキョロ

ミシェル「!」


ミシェル「…………!?」

ミシェル「……ねえ、ちょっと!」タッタッタッ


ミシェル「ちょっと待って!」タッタッタッ
78 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/14(木) 00:22:55.38 ID:vzJCpgfW0
   『みんな、大丈夫?』

ステファニー「マーティも!」

   『上手く行ってよかった!デロリアンに受信機を取り付けておいたおかげで、こちらのいる現在からそのデロリアンとの通信ができているんだ!』

   『そんなことより……一体なんてことをしてくれたんだ!!デロリアンを勝手に持ち出すなど……!!』

D.J.「ドク、私たち間違って車を動かしちゃったの!そしたら飛びはじめて……止めようと思ったんだけどやり方がわからなくて……」

   『いいか、よく聞くんだ! 君たちには信じがたいことかもしれんが、君たちがタイムサーキットをいじったりしていないとするならだ、君たちは今、1987年の世界にいるはずだ!』


ステファニー「……はい?」

D.J.「……1987年?」


   『そう! 諸君は今、過去の世界にいるというわけだ!』

D.J.「……何言ってるの? ちょっと待ってよ。そんなの簡単に信じられるわけ……」


ダニー「……過去の世界……だから1987年……?」

D.J.「パパ……!?」
79 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/14(木) 00:31:38.26 ID:vzJCpgfW0
ステファニー「パパ、戻ってきたの!?」

ダニー「あぁ……それよりドクター・ブラウン、詳しく説明してもらえますか」

   『この際仕方ないあるまい……そのデロリアンは、私が発明したタイムマシンなんだ』

   『ドク、いいのかい……?』

   『こうなってしまったんだ、我々にも責任があるからな……私とマーティもそれに乗って、元の1987年から君たちのいた1995年にやってきたというわけだ』

ステファニー「…………うそぉ……」

ダニー「……なるほど。納得しました」

D.J.「パパ、どういうこと……?」

ダニー「DJ、見てみなさい」バサッ

D.J.「……新聞?」


D.J.「『1987年6月25日』……ウソでしょ」

D.J.「本当にタイムマシンだなんて……」
80 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/14(木) 00:36:31.80 ID:vzJCpgfW0
   『元の世界に戻る方法を教える!よく聞いて、私が指示した以外は絶対に何もするな!いいか!?』

ステファニー「う、うん……」

ダニー「どうすればいいんですか?」

   『まず、座席の真ん中にレバーがある。回して』

D.J.「座席の真ん中のレバー……これね」ガコンッ

ピキュイィィィイン…


 M   D    Y   H M
JUN  23  1987  15 15
  DESTINATION TIME

JUN  25  1995  16 07
   PRESENT TIME

JUN  23  1995  16 34
LAST TIME DEPARTED


   『今のがタイムサーキットの電源だ。正面に三種類の時間が表示されているのが分かるか?』

   『上から目標時間、現在時間、そして最後に出発した時間となっている』

   『真ん中を見ろ、君たちが今いるのは1987年6月25日となっているはずだ』

D.J.「……これ、さっきも光ってた」

ダニー「本当かい?」

ステファニー「そんなの見る余裕なかった……」
81 :>>80訂正 [saga]:2017/09/14(木) 00:47:57.76 ID:vzJCpgfW0
   『元の世界に戻る方法を教える!よく聞いて、私が指示した以外は絶対に何もするな!いいか!?』

ステファニー「う、うん……」

ダニー「どうすればいいんですか?」

   『まず、座席の真ん中にレバーがある。回して』

D.J.「座席の真ん中のレバー……これね」ガコンッ

ピキュイィィィイン…


 M   D    Y   H M
JUN  23  1987  15 15
  DESTINATION TIME

JUN  25  1987  16 07
   PRESENT TIME

JUN  23  1995  16 34
LAST TIME DEPARTED


   『今のがタイムサーキットの電源だ。正面に三種類の時間が表示されているのが分かるか?』

   『上から目標時間、現在時間、そして最後に出発した時間となっている』

   『真ん中を見ろ、君たちが今いるのは1987年6月25日となっているはずだ』

D.J.「……これ、さっきも光ってた」

ダニー「本当かい?」

ステファニー「そんなの見る余裕なかった……」
82 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/14(木) 00:49:07.18 ID:vzJCpgfW0
   『目標時間はダイヤルボタンで何時にでも設定できる。一番下の、出発時間と同じ日付と時刻に設定するんだ。1995年6月23日とな』

D.J.「……パパ、やって」

ダニー「パパが? ……よし」


ピッ…ピッ…ピッピッ

ダニー「これで……いいかな」ピッピッ


 M   D    Y   H M
JUN  23  1995  16 34
  DESTINATION TIME

JUN  25  1987  16 08
   PRESENT TIME

JUN  23  1995  16 34
LAST TIME DEPARTED


ダニー「できました、ドクター・ブラウン」
83 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/14(木) 00:53:30.34 ID:vzJCpgfW0
   『……よし!次はタイムトラベルに必要なエネルギーだ。車の外側を見るんだ』

   『リア部分の中央に開閉式の白い装置がある。それが「ミスター・フュージョン」』

ステファニー「……この白い煙突みたいな?」

   『そうだ。そこに燃料をいれる』

D.J.「燃料ってガソリンのこと?」

   『いいや、その辺のゴミで十分!入るだけ突っ込めばいい』

ダニー「ゴミを?」

   『それは2015年の装置で、1タイムトラベルに必要な1.21ジゴワットの電力をそこから生み出す』

ダニー「……そりゃ最高だ、ぜひウチにも欲しいもんだね」
\HAHA…/

D.J.「パパ、ふざけないで」

ダニー「なに、冗談だよ……」
84 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/14(木) 00:59:58.04 ID:vzJCpgfW0
ステファニー「その辺のゴミ箱からいろいろ持ってきたよ!」

D.J.「これとこれとこれと全部……」ポイポイポイ


   『蓋をしたか?』

ステファニー「待って……出来た!」ガコンッ

   『いいぞ。あとは、タイムサーキットを起動させた状態でデロリアンを時速88マイルまで加速するんだ』

D.J.「88マイル!?」

ダニー「そりゃまた随分なスピードだね……」

ステファニー「でも、私たち空飛ぶ車の操縦できないんだよ!?」

   『だったら君たちどうやってタイムトラベルしたのさ?』

ステファニー「……できないからこうなったの」
\HAHAHA…/


   『心配要らん。飛行の操作に自信がないなら、そのまま地面を走って加速すればいい!』

D.J.「そうなの……よかった」
85 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/14(木) 01:04:28.04 ID:vzJCpgfW0
 
  『説明は以上だ。いいか、それ以外のことは何にもするな! ……無事で帰ってきてくれたまえ』

ブツッ


ステファニー「……切れちゃった」

ダニー「とにかく、戻り方が分かったんなら早く帰ろう」

D.J.「ええ。 …………あれ……」



ステファニー「……ミシェルはどこ?」

ダニー「!」
86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/14(木) 01:07:09.74 ID:vzJCpgfW0
──────


ミシェル「……」キョロキョロ

ミシェル「……」キョロキョロ

ミシェル「……おかしいな……見失っちゃった」


ミシェル「お姉ちゃんにすごく似てると思ったんだけど……見間違いかなぁ?」

ミシェル「……」

ミシェル「勝手に歩き回ったのはまずかったかなぁ……パパに怒られるかも……」


   「……ヒック……」

ミシェル「……?」

   「……ゲフッ、ヒック……」フラフラ

ミシェル「うわっ、すごい酔っ払い……」
87 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/14(木) 01:11:16.57 ID:vzJCpgfW0
 
   「う〜ぃっ、ヒック……ふぅ〜、あいつらが薦めるから飲んじまった……ック」

ミシェル「……おじさん」

   「……んん〜?」

ミシェル「こんな昼間からお酒飲んでたの?すごくお酒臭いよ」

   「なぁンだお嬢ちゃん、ほっとけよぉ……ンヒック。帰んねぇと……」ゴソゴソ

ミシェル「ちょっと! 車で帰るつもり? ダメだよそんなの、なに考えてるの?」

   「ぁあ〜?」

ミシェル「……宿題でやったもん、お酒飲んで運転したら危ないし、事故起こすって!」
88 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/14(木) 01:13:53.61 ID:vzJCpgfW0
   「うるっさいなぁ〜あっちいってろォ……かぎ鍵カギ〜……」ジャラジャラ

ミシェル「だからダメって言ってるでしょ!」バッ

   「ンおい!何しゃがる……ヒック!」


ミシェル「……えっと……」

   「返せぇ!」

ミシェル「……えいっ!」ポイーッ

   「あぁっ! 車の鍵……クソガキ何すんだ!てめぇ!」


 /
 ミシェルー!どこにいるのー!
 \

 /
 ミシェルー!
 \


ミシェル「! お姉ちゃん……」

ミシェル「……!」ダッ

 「こらおいっ、待てっ!!」

ミシェル「…………」タッタッ


 「……くそっ、行っちまった……」

 「……鍵……車の鍵、どこ行った〜……これじゃ帰れねえじゃねえかよ〜……ヒック」
89 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/14(木) 01:17:23.19 ID:vzJCpgfW0
──────

DJ「ミシェルあんたどこ行ってたの!」

ステファニー「そうよ、こんな時に勝手にふらついて!」

ミシェル「ううん、何でもないの……」

ダニー「心配したんだよ?お前はまだ道を一人で渡っちゃダメなんだから」

ミシェル「……ごめんなさいパパ、もう大丈夫」


ダニー「よし、もういい。 みんな揃ったし、早いところ元の世界に帰ろうか」

D.J.「……でも、時速88マイルまで加速するって言われても……」

ステファニー「お姉ちゃん、難しそう?」

ダニー「そうだね、この辺は坂が多いし。そもそもそんなスピードを出せる直線がサンフランシスコにあるかどうか……」

ステファニー「言われてみれば確かに……」

DJ「直線…………」

ステファニー「どうするの……!?」

DJ「……いいえ、あるわ」



DJ「ゴールデンゲートブリッジ。あそこなら…………」
90 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/14(木) 01:20:39.62 ID:vzJCpgfW0
──────

DJ「よし……いくわよ……!」グンッ


ブオオォォォオ……


 ─ 55mph ─

ステファニー「ぶつからないように気をつけて!」

D.J.「わかってる!」ガコンッ


ブオオォォォオオ……!

 ─ 65mph ─


ミシェル「お姉ちゃん……」

D.J.「大丈夫……!」


ブオオォォォォオ……!!
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/14(木) 01:21:42.45 ID:vzJCpgfW0
 ─ 75mph ─


ダニー「DJ、がんばって飛ばすんだ!……でも飛ばしすぎはダメだよおぉぉおおおお!」
\HAHAHA…/

D.J.「……っ!」ガコンッ


ブオオォォォオォオオ……!!!!



 ─ 85mph ─


バシッ!

バシッ!!

バシッ!!! バシィッ!!


D.J.「うっ、また光って……!」

ステファニー「眩しっ……!」
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/14(木) 01:22:55.47 ID:vzJCpgfW0
バシッ!!! バシィッ!!

バシッ!バチィッ!!

バシッ!!バシッバシッ!!


ダニー「うっ……!」


 ─ 88mph ─


ミシェル「わぁっ……!」
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/14(木) 01:23:56.53 ID:vzJCpgfW0







   ─  JUN  25  1987  16 45  ─





   ─  ≡≡  ≡  ≡≡  ≡ ≡  ─





   ─  JUN  23  1995  16 34  ─




 
94 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/14(木) 01:25:24.58 ID:vzJCpgfW0
バシッ!!!
シュバァァァァァァアアアン!!!


ミシェル「……!」

ステファニー「うわっ、どうなったの……」


ダニー「DJ、前! 前! 避けて!!」


プップー!!!


D.J.「きゃあぁあっ!!??」グインッ

ステファニー「うわぁっ!?」

ミシェル「わあぁあおっ!!」

ダニー「あいだっ!!」ゴツン
\HAHAHA…/
95 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/14(木) 01:26:19.01 ID:vzJCpgfW0
ブオオォォォォオ……


D.J.「……あぶなかった……いきなり目の前に車が……」

ダニー「……まったく……狭くてかなわないよ。上にも下にも妙なスイッチばっかりで、頭をガリガリされるんだ」
\HAHAHA…/

ダニー「今も、髪の毛を巻き込んでちょっと抜けちゃった」
\HAHAHA…/

ステファニー「それで!? どうなったの!?」

ダニー「あっ……3人とも、これ見て!」



 M   D    Y   H M
JUN  23  1995  16 34
  DESTINATION TIME

JUN  23  1995  16 34
   PRESENT TIME

JUN  25  1987  16 45
LAST TIME DEPARTED
96 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/14(木) 01:27:28.03 ID:vzJCpgfW0
ステファニー「……"現在時間:1995年6月23日"……じゃあ戻れたの!?」

ダニー「……わからないけど、そうみたいだね……」

ミシェル「よかった……」

D.J.「ええ。これで一安心ね……」


D.J.「うちへ帰りましょ」グイン


ブロロロロ……
97 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/14(木) 01:28:22.51 ID:vzJCpgfW0
──────

ドク「……」ウロウロ


ドク「……遅い……!」ウロウロ


ドク「……遅い、遅い……!」ウロウロ


ドク「……遅い、遅い、遅い……!」ウロウロ


ブロロロロ……


ドク「!」


キキイィッ


ドク「タナー君、君たちか!?」

D.J.「ドク!」

ドク「早く車を裏庭へ! 人目のあるところには置いとけん、さあ!」

D.J.「わ、わかった!」ガコンッ


ブロロロロ……
98 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/14(木) 01:31:45.32 ID:vzJCpgfW0
──────

ドク「一体何を考えとるんだ!!??」

ダニー「ドクター・ブラウン、本当にすみません。事故だったんです」

ドク「下手をすれば帰って来れなかったかもしれないんだぞ!? 君たちは1987年に置き去りにされるところだったんだ!!」

マーティ「ドク、落ち着いて。みんな無事なんだし、いいじゃない」

ドク「そうかも知れんが、君だって第三者が無計画にタイムマシンを乗り回して歴史がメチャメチャになってしまったパターンを知っとるだろう!例え悪意がなくとも……」


ドク「…………!」



ドク「君たち、まさかとは思うが……過去の世界で、誰にも会ったり口をきいたりしとらんな!?」

ミシェル「!」
99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/14(木) 01:35:29.58 ID:vzJCpgfW0
D.J.「……えーと……」

ステファニー「確か……おまわりさんと」

ダニー「僕はファンだって人と……」

ドク「しまった……それを言い忘れていた……」

ミシェル「えっと……あたしは……」

D.J.「でも、どうして?」

ドク「どうしてだと!いいか、この時空連続体においてはだな……過去におけるどんな些細な現象が、未来に大きな影響を及ぼすか分からんのだぞ!」

D.J.「そんなこと言われても」

ステファニー「よく分かんないよ……」

マーティ「ドク、落ち着きなよ」

ドク「つまり、過去の人間に関わることで、未来が大変に変わってしまう危険性が……」



ドク「……いや、何もないなら良いんだ。君たちが無事でよかった……」
100 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/14(木) 01:38:10.72 ID:vzJCpgfW0
ダニー「……いえ、とにかくご迷惑をかけて本当にすみませんでした」

ミシェル「……」

D.J.「……ミシェル、どうしたの?さっきからずーっと黙っちゃって」

ステファニー「ホントよ。元気ないの?」

ミシェル「…………ううん、何にも」

ドク「そうか……。念のため聞いておくが、1987年に向かう前と後で、なにか変わったことはあるかね」

D.J.「変わったこと……それってこの家の中でってこと?」

ドク「どんな小さなことでも構わん。すまないがこんなことは初めてでな」

ドク「私やマーティ以外がタイムトラベラーになってしまったということは、どこでどんな風に歴史が変わってしまったのか知ることができないということだ。何かあるかね!?」
101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/14(木) 01:39:55.68 ID:vzJCpgfW0
ミシェル「……」

ステファニー「そんなこと言われても……ウチは……とくに変わった様子はないかなぁ」

D.J.「うーん……なんか静かじゃない?」

ステファニー「言われてみれば……そうかも」

D.J.「おじさんたちの様子を見に行きましょ!」

ステファニー「うん!」
ドタドタ……

ミシェル「……あたしも行く!」
トタトタ…



ドク「はて……」

マーティ「……おじさんたち?」
102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/14(木) 01:41:13.11 ID:vzJCpgfW0
 
ガチャ


D.J.「ジェシーおじさん!ジェシーおじさん!いないの!?」

ステファニー「ジョーイー!」

ミシェル「ベッキーおばさーん!どこー!?」



D.J.「……誰もいない」

ステファニー「今日は朝からみんないたのに……出掛けちゃったのかも」

ミシェル「……ニッキー! アレックスー!」

マーティ「ねえ、変わったことあった?」

D.J.「マーティ……分からないわ。でも、朝からいたはずのおじさんたちが見当たらなくて……出かけてるだけかもしれないけど……」

マーティ「あの、気になったんだけど……そのおじさんたちってのは誰のことだい?」

D.J.「……なんですって?」
103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/14(木) 01:42:21.27 ID:vzJCpgfW0
ステファニー「ジェシーおじさんとジョーイおじさんのことに決まってるじゃん!」

ドク「……マーティ、何か知ってるか?」

マーティ「いや……親戚?」

ダニー「親戚って……二人はウチの家族だよ。二人とも昨日のうちに会ってるじゃありませんか! 何言ってるんです!?」

D.J.「ベッキーおばさんや、ニッキーとアレックスもいたじゃない!」

ドク「……いやまて、どうも話が食い違っとるようだ」

マーティ「あぁ、どっかおかしいよ。 だって君たち家族はパパさんと、DJたち3人と、あとは……」



 /
 ただいまー
 \
104 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/14(木) 01:43:39.71 ID:vzJCpgfW0
ステファニー「……誰か帰ってきた?」

D.J.「……でも……誰?」


 /
 ねーぇ、誰もいないのー?
 \


ステファニー「……どうしようお姉ちゃん」

D.J.「……いろいろ変だけど……確かめなくちゃ」

ミシェル「……」

D.J.「……行きましょ」

ダニー「……」


ドク「……?」

マーティ「……?」
105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/14(木) 01:44:07.95 ID:fiUNbndIo
どちらもメジャー作品だが
この二つをクロスさせるって発想は中々ない
期待
106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/14(木) 01:44:53.91 ID:vzJCpgfW0
 
ガチャリ


   「あら、三人ともいたの? 言ってくれればよかったのに」


D.J.「………………」

ステファニー「………………」

ミシェル「………………?」


   「ダニーも。 ……どうしたの?ボーッとしちゃって」


ステファニー「……うそでしょ……」

D.J.「一体どうなってるの……」

ダニー「…………」


 
107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/14(木) 01:46:57.34 ID:vzJCpgfW0
 












パメラ「夕食の準備、手伝ってくれない? ……もしもし? ホントに大丈夫?」
https://i.imgur.com/47aQKGf.jpg



D.J.「…………ママ……」

ステファニー「………………」

ミシェル「…………ママ……?」

ダニー「…………嘘だろう……?」



──────────────────


────────────


──────


──
108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/14(木) 01:49:30.33 ID:vzJCpgfW0
前半パート終了
続きは後日
109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/14(木) 08:15:54.20 ID:TFxpEJo9o


どっちも全然詳しくないけど面白い
110 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/14(木) 09:42:22.10 ID:p+xdvqt/o
うわー、ここでパメラか
111 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/14(木) 16:41:12.78 ID:/a/d2VEDO
両方大好きだから今鳥肌凄いわ…。
こいつはヘビーだよ…。
112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/14(木) 16:49:20.84 ID:+e9v2ZRYo
母親は交通事故で死んだんだな
これは歴史を戻すのに葛藤ありそう
113 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/14(木) 22:03:12.05 ID:AztlF8Lpo
すげえ再現度!
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/17(日) 22:06:05.76 ID:AsyJqVPP0
 



──

──────


────────────


──────────────────

チュン……チュンチュン……


D.J.「すぅ……すぅ……」

D.J.「すぅ……すぅ……」


D.J.「…………」ムクリ


D.J.「……ひどい夢ね」 
115 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/17(日) 22:09:15.28 ID:AsyJqVPP0
 
D.J.「……おはよう……」

ダニー「あぁ、DJ……おはよう」

D.J.「パパ……顔色悪いわよ、大丈夫?」

ダニー「そう? いや……心配要らないよ……」



パメラ「おはよう、DJ。土曜日だからってゆっくり寝てちゃダメよ?」

D.J.「!」


パメラ「?」

D.J.「あぁ……ママ…………おはよう……」



ステファニー「……おはよう」

ミシェル「……」

パメラ「おはようステフ、ミシェル」

ミシェル「……お、おはよう……」

パメラ「……なんだか昨日から皆元気ないわねぇ……何かあったの? ダニー」

ダニー「あ……いや、何でもないんだ……」
116 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/17(日) 22:13:52.09 ID:AsyJqVPP0
ガチャッ

キミー「ハァーイ、おはよう!!」

「「「「!!!」」」」


D.J.「キミー!」

キミー「DJ、昨日アンタのこと探してたんだよ?キャシー・サントニの新しい彼氏の写真見せてやろうと思って。 ……超ブサイクなんだから!」
\HAHAHA…/

D.J.「キミー、あんた何ともないの!?」

キミー「何とも? 何が?」

D.J.「何も変わってない!?」

キミー「んー……そういやコロン変えたの。 タマネギの香りのやつ」
\HAHAHA…/

D.J.「……」
\HAHAHA…/
117 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/17(日) 22:18:29.15 ID:AsyJqVPP0
キミー「おはようおばさん!」

パメラ「ハイ、キミー。朝ごはん食べてくでしょ?」

キミー「サンキュー!いやーおばさんのご飯は美味しいんだ! うちの母親の料理なんかひどくてさぁ、おたくのコメットの餌の方が美味しかったくらいよ」
\HAHAHA…/

パメラ「あらありがとう、嬉しいわ」


パメラ「…………食べたことあるのね」
\HAHAHAHA…/


D.J.「……あの、悪いんだけどキミー……今ちょっと……立て込んでるの。今日のところは帰ってくれない?」

キミー「どしたのさDJ、アンタなんか変だよ?」

D.J.「……アンタにそう言われる日が来るとはね」
\HAHAHA…/
118 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/17(日) 22:21:12.03 ID:AsyJqVPP0
D.J.「でも認めるわ。今日は私変なの……だから、ね? お願い帰って」グイグイ

キミー「何でよ!?アンタんちの方がもてなしてくれんのよ! 靴下も一緒に洗ってくれるしさぁ!」
\HAHAHAHA…/


バタン

D.J.「……はぁ…………」


ダニー「……まさかとは思うけど君……キミーの靴下を洗ってるの?」

ダニー「うちの洗濯機で???」
\HAHAHA…/

パメラ「そりゃ、泊まってくときはね」


ダニー「……買い換えなきゃ」
\HAHAHA…/



ステファニー「パパ、何言ってるの。しっかりしてよ……!」ヒソヒソ

ダニー「しょうがないだろう、いろいろこんがらがってるんだよ……」ヒソヒソ

パメラ「?」
119 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/17(日) 22:24:05.39 ID:AsyJqVPP0
ミシェル「……」

パメラ「ミシェル、どうしたの? ごはん食べないの?」

ミシェル「……いや……食べる……」

パメラ「ホントにどうかしたの? ほら、顔上げて……いつもの笑顔を見せて?」

ミシェル「……いつものって……?」


D.J.「……」
ステファニー「……」
ダニー「……」


パメラ「……えっと……とにかく、ほら朝ごはん早く食べちゃって! ダニー、そろそろ支度しないと。番組の打ち合わせがあるんでしょ?」

ダニー「打ち合わせ? ……誰と?」

パメラ「誰って……」


パメラ「ベッキーに決まってるじゃない」

D.J.「!」
ステファニー「!」
ミシェル「!」
120 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/17(日) 22:29:52.81 ID:AsyJqVPP0
──────

ピンポーン


D.J.「……ベッキー?」ガチャッ

ベッキー「こんにちはー。ハイDJ、元気?」

D.J.「……あぁ、よかったベッキー……会えて嬉しい!」

ベッキー「あら、私もよ。久しぶり! ふふっ」

ステファニー「ベッキー! どこ行ってたの?」

ベッキー「? どこって……家にいたわよ。さっきまでは」

ミシェル「ベッキーおばさん、なにか変わったことない?」

ベッキー「何かって?」

ステファニー「ねぇ、なんでわざわざチャイムなんか鳴らしたの?普通に入ってくればいいのに」

ベッキー「そう言ったって、一応客だもの。私」

ステファニー「客……?」


ダニー「……ベッキー」

ベッキー「はい、ダニー。 打ち合わせするんでしょ? 次回の連続特集の内容について」

ベッキー「トンバヤシがまた日本から来てくれるのよ。前にも相撲特集組んだわよね、覚えてる?」

ダニー「あぁ……懐かしいね。彼のツッパリで2m吹っ飛んだこと、まだ覚えてるよ」
\HAHAHAHA…/

ダニー「……今度はふんどしで全身縛られちゃったりして」
\HAHAHA…/
121 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/17(日) 22:35:12.89 ID:AsyJqVPP0
パメラ「ハイ、ベッキー。いらっしゃい、ゆっくりしてってね」

ベッキー「ハイ、パム。ありがとう」


ステファニー「……ママを知ってるの?」

ベッキー「? ええ、もちろんだけど……なんでそんな事聞くの?」

D.J.「……ごめんなさい、なんでもないの」


ベッキー「さて! あなたたちとおしゃべりするのは大好きだけど、今からは仕事の話。ごめんなさいね」

ベッキー「ダニー、始めましょ」

ダニー「あ、あぁ……分かった」
122 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/17(日) 22:42:15.21 ID:AsyJqVPP0
──────


ベッキー「…………それで、VTRが終わったら、実際にスタジオで実演するってワケ」

ダニー「……」

ベッキー「このとき、ダニーに協力してもらいたいことがあるの。 …………ダニー。 ダニー?」

ダニー「…… あ、ごめん。 ボーッとしてて……」

ベッキー「珍しいわね。 何かあったの? DJたちも様子が変だったし……」

ダニー「いや……その、なんというかね……」


コンコン
ガチャ


D.J.「お茶どうぞ。 ……ママが淹れたの」コトッ

ベッキー「あら、ありがとうDJ」

ステファニー「お菓子もあるよ」コトッ

ミシェル「どうぞ」コトッ
123 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/17(日) 22:47:01.55 ID:AsyJqVPP0
ベッキー「まあ、みんなでおもてなししてくれるなんて嬉しいわ。 あぁ……ホント、タナー家って素敵なおうち」

ダニー「……そうかい?」

ベッキー「もちろんよ! 賑やかで、楽しそうで……私もこんな家族と暮らせたらなぁって、ずっと思ってたもの……」

D.J.「……」

ステファニー「……」



ミシェル「……おばさん何言ってるの? あたしたちずっと一緒に暮らしてきたじゃん」


ベッキー「?」

ダニー「こら、ミシェル……」

ミシェル「……」

ステファニー「そうだよ。 覚えてないの?」

ベッキー「えっ? ……あの、何のこと、ステフ……?」

ダニー「……」
124 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/17(日) 22:50:37.94 ID:AsyJqVPP0
D.J.「ベッキー、思い出してよ。私たち本当の家族だったのよ?」

ベッキー「……?」

ステファニー「ジェシーおじさんと結婚したでしょ!?」

ベッキー「……ジェシー……? あぁ、パムの弟さんの? ミュージシャンの人でしょ? どうしてそんな、私が結婚だなんて……一体なんの冗談?」

ベッキー「だって、私会ったこともないわよ。あんな有名人」

ミシェル「……なんにも覚えてないの……?」

ベッキー「覚えて、って……」

ミシェル「ニッキーとアレックスは? 双子だよ。まだよちよち歩きの、金髪でサラサラヘアーの!」

ベッキー「…………?」



ベッキー「……誰のことかしら……?」

ミシェル「……!」
\AHHHH…/
125 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/17(日) 22:55:47.02 ID:AsyJqVPP0
ベッキー「…………ごめんなさい。あなたたちが何を言ってるのか全然分からなくて……」

ベッキー「私はずっと独身だし、そりゃ3人とも家族みたいに思ってはいるけど……何のことだか……」

D.J.「そんな……」



ダニー「…………」

ダニー「ベッキー……すまない、みんなちょっと……悩み事があってね」

ダニー「本当悪いんだけど……打ち合わせ、また今度にしてもらってもいいかな……今日は帰ってくれないか……」

ベッキー「ええ……いいけど……ダニーも変よ。みんなどうかしちゃったの?」


ベッキー「その……また今度ね。じゃあ……」


バタン


D.J.「…………」

ステファニー「…………」

ミシェル「…………」
126 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/17(日) 23:01:21.58 ID:AsyJqVPP0
──────


prrrr…

D.J.「電話だわ」ガチャ


D.J.「もしもし、タナーです」

D.J.「……国際電話? 東京から?」

D.J.「…………ほんとに?」

D.J.「わかりました……ちょっと待っててください。父にかわります」



ダニー「……東京からって、電話主は?」

D.J.「…………ジョーイ」

ダニー「……なんだって?」
127 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/17(日) 23:07:31.88 ID:AsyJqVPP0

ダニー「もしもし……ジョーイ、お前今日本にいるのか!?」

   『話したじゃない、こないだ電話でさ。アメリカで話題のコメディアンとして特別に呼ばれたんだよ!すごいでしょ!?』

D.J.「ジョーイ、何て?」

ダニー「……今、日本のテレビに出てるらしい」


───


ジョーイ「それがさ、聞いてよダニー。この番組すごいんだよ! いろんなアスレチックミニゲームをやるんだ。 ジャンプして壁にくっついたり、エアホッケーで対戦したりね」

ジョーイ「そんでもって最後にはルーレットで商品を当てるんだけど……一等は何だと思う?」

   『……何なの?』

ジョーイ「車だよ! しかもミツビシ! すごいでしょ!?」

   『そう……それで、当てたのかい?ミツビシ』

ジョーイ「いや、僕が当てたのは……茶色くて柄のない……ちっこいブラシみたいなの」
\HAHAHA…/

ジョーイ「随分硬くて何に使うのかわかんなくて……昨日は一応バスルームで使ってみたんだけどさ……」

   『……それでいいんだジョーイ、それは『タワシ』っていって、床やタイルを磨くものだぞ』


ジョーイ「えっ、そうだったの?もっと早く言ってよ……今朝からずっと体中ヒリヒリするわけだ」
\HAHAHAHA…/
128 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/17(日) 23:12:32.60 ID:AsyJqVPP0
ダニー「……それで、いつ帰ってくるんだ?」

   『1週間くらいかな?今の番組のほかにもうひとつ別のテレビに呼ばれてて……』

ダニー「そうか……」

   『アメリカに戻ってもしばらく忙しいから、また仕事でサンフランシスコに行ったときはお邪魔するよ』

ダニー「何だって?」

   『何って何が?』

ダニー「いや…………だから、サンフランシスコに帰ってくるんじゃないのか?」

   『今はニューヨークに住んでるって、いい忘れてたっけ?』

ダニー「ニューヨーク? 何言ってるんだジョーイ、僕らずっと同じ家に住んでただろう」

   『はい? そっちこそ何言ってるのさ? 何で僕がダニーたちの家に一緒に住むの?』

ダニー「何でって、覚えてないのか!? 8年前にパメラが……」



ダニー「………………」
129 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/17(日) 23:13:24.90 ID:AsyJqVPP0

   『DJたちにもしばらく会ってないしさ、皆元気にしてる? ミシェルは今何歳だっけ?』

ダニー「………………」

   『……もしもし?』



ダニー「…………いや、何でもない。また連絡してくれ……」

   『? ……うん、じゃあまた! パムによろしく』


ガチャン

ダニー「……」

DJ「ジョーイ、なんて?」

ダニー「…………」

DJ「……パパ?」



ダニー「……頭ではなんとなく理解してても、堪えるね……」
130 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/17(日) 23:21:55.96 ID:AsyJqVPP0
きります
131 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/18(月) 22:50:45.04 ID:KNSBbepz0
──────

ステファニー「パパ! パパ! ちょっとこっちきて!」

ミシェル「大変だよ!」


ダニー「どうしたんだ二人とも……テレビなんて見てる場合じゃ……」

ステファニー「違うの! これ、ほら見て!」

ダニー「……?」



”……今週の音楽ヒットチャート、第一位はこちら……”

”ジェシー&ザ・リッパーズで『エイプリル・ガール』!なんとこれで36週連続の一位です……いやぁ素晴らしいですね……”

”今週末には全米ツアーも開始され、来年には二度目の東京公演も予定されています。これからが非常に楽しみなバンドです───”

♪〜



ダニー「……ジェシー&ザ・リッパーズ……!?」
132 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/18(月) 22:55:53.16 ID:KNSBbepz0
ステファニー「おじさん、リッパーズクビになったんじゃなかった!?」

ミシェル「だよね……」

ダニー「確か、そうだったね……」



prrrr…


ステファニー「また電話……」ガチャ

ステファニー「もしもし……」


ステファニー「!? ジェシーおじさん!!」

ダニー「!」

ミシェル「おいたん!」
133 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/18(月) 23:02:08.35 ID:KNSBbepz0
───


ジェシー「よっ、やってっか!」

   『おじさん今どこにいるの!?』

ジェシー「今からライブだよ。今西海岸ツアーやってるんだ』

ジェシー「ヒューイ・ルイス&ザ・ニュースとバッティングしちまってるけど、いまんとこリッパーズの方がイケてるね。なんせあちらさんは声が大きすぎるんだよ」
\HAHAHA…/


   『なんでまだリッパーズと組んでるの?』

ジェシー「……なんでって、やめる理由ないだろ。俺たちゃ日本でも成功したし、こんどは全米ツアーで今まで以上にガンガンいくぞ」

ジェシー「まぁ……やっぱアレをやってるのが人気の理由だな」

    『……アレって?』


ジェシー「毎回受けてるんだよな、プレスリーのコスプレで一曲やるの。『センキューベイベー、今日の客は最高だぜ』」
\HAHAHAHA…/
134 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/18(月) 23:07:31.03 ID:KNSBbepz0
───


ダニー「ステフ、ちょっと代わって」

ステフ「う、うん」

ダニー「もしもし? ジェシー?」

   『おう、ダニーか! みんな元気してるか?』

ダニー「あぁ……元気にしてるけど……ジェシー、お前今どこで暮らしてるんだ? 結婚は?」

   『おいおい、お袋みてぇなこと言うなよな……俺はロッカーだぜ。結婚なんてまだ考えてねえし、実はここだけの話……ビバリーヒルズに越そうと思ってんだ。セレブの仲間入りって奴だ』

ダニー「ビバリーヒルズだって? やめたほうがいいと思うよ……お前には似合わないと思うよ。毎日ヘアースタイル決めて犬の散歩してる写真撮られたいのか?」
\HAHAHA…/


   『何言ってんだ、まさしく俺にぴったりじゃねえか』

ダニー「……真面目な話、お前は家庭的な男になれると思うんだけどな」

   『おいおい、冗談よせって。何考えてんだ? エプロン巻いて、双子のベビーちゃんをベッドに寝かせて子守唄聞かせてやるのが本当の俺だってか? キツいぜ』

ダニー「…………」
135 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/18(月) 23:11:16.09 ID:KNSBbepz0
ミシェル「……パパ、代わって。もうガマンできない……あたしがおいたんと話す」

ダニー「……あ、あぁ……」


ミシェル「もしもし、おいたん?」

   『その声は……ミシェルか?』

ミシェル「あたしの声が分からないの?」

   『悪い悪い、前聞いたときより随分変わっちまったもんだから』

ミシェル「……」

   『ミシェル、久しぶりだな。今何歳だっけ?』

ミシェル「8歳だよ……忘れたの?」

   『そんなこと言われてもよ……あ、さては去年誕生日プレゼント贈り忘れたのまだ怒ってるのか?』

ミシェル「……おいたん、もういい加減にして。あたし怒ってるんだから。早く帰ってきて!」

   『帰ってきてったって……』

ミシェル「ベッキーおばさんや、ニッキーとアレックスと一緒に暮らしてる優しいおいたんが好きなのに……」

   『ベッキー? アレックス? ……誰のことだ?』

ミシェル「…………どうして忘れちゃったの……?」



   『あぁ、そろそろ行かねえと。始まっちまう……パムにもよろしく言っといてくれ』

ミシェル「…………わかった」



   『あぁ、それとな……ミシェル、あんまりこういうことは言いたかねえんだが──』

ミシェル「……?」
136 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/18(月) 23:18:34.80 ID:KNSBbepz0
 






   『その「おいたん」っての、いい加減もうやめてくんねえか』

ミシェル「…………!」
\AHHHHH…/



   『なんつーか、聞いててムズムズするんだよな……俺はそんなガラじゃねえし、お前ももうチビじゃねえんだから』



ミシェル「…………」




   『…………もしもし。 もしもし?』


ミシェル「…………」



ミシェル「……わかりました。 ごめんなさい、ジェシーおじさん……」
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