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士「ここがエグゼイドの世界か…」
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2 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/10(日) 17:13:25.79 ID:xBa8SktK0
???「はぁ…はぁ…」
聴こえる。助けを呼んでいる人の叫びが。
???「はぁ…ああ…!」
また、聴こえる。助けられなかった人たちの叫びが。恨み、憎しみ、そして悲しみの嘆きが。
???「やめろ…やめろ…!」
その声は止まらない。どれだけやめろと願っても。どれだけ心が苦しんでも。
???「やめろぉぉぉぉぉ!」ガバッ
???「…夢…」
その男は目覚め、悪夢は終わった。
そして悪夢のような日々が、また始まるのだった…。
3 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/10(日) 17:25:53.89 ID:xBa8SktK0
光写真館
バァン!
栄次朗「士君!大変だ!またあの背景の絵が!」
夏海「これは…」フラフラ
士「…どうやら、また別の世界に来てしまったようだな…」
ユウスケ「今度の衣装は…医者か?」
夏海「士君には…あんまり似合わな…ゴホッ!ゴホッ!」
ユウスケ「夏海ちゃん!大丈夫か?」サッ
夏海「はい…」
士「風邪でもひいたんだろ。…仕方がない、今回はゆっくり寝てろ夏みかん!行くぞユウスケ」スタスタ
ユウスケ「あっ…おい!待てよ士!ちょっとは心配…あーもう!」ダッ
4 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/10(日) 17:33:28.06 ID:xBa8SktK0
ユウスケ「おい士!あれは酷いんじゃないのか?」ガッ
士「放せ!」バッ
士「…あそこにいても、俺たちにやれることは少ない。だったら薬の一つでも見つけたほうが、あいつのためだろ」テクテク
ユウスケ(お前…そこまで考えて…)
ユウスケ「…よし!じゃ、二人で見つけようぜ!」ポン
士「もちろん二手に分かれるぞ、時間の無駄だ。じゃ、またあとでな」
ユウスケ「えっ…また置いてきぼりかよ〜」ドヨーン
???「あいつ…」
5 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/10(日) 17:37:26.73 ID:/79+u3oSO
エグゼイドのファイナルフォームライド…
気になる
6 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/10(日) 17:45:21.05 ID:xBa8SktK0
ユウスケ「薬局か…やっぱり薬といえばここだな!…それにしても明かりもついてないけど、店閉めてるのか?こんな昼間に?」
ユウスケ(人通りも少ない…ってか今まで人の姿すら見てないんだけど)
ドンドンドン!
ユウスケ「すみませーん!誰かいませんかー?」
シーン
ユウスケ「おっかしいなぁ〜…」ボリボリ
爺「おいあんた…もしかしてここに何か用かな?」
ユウスケ「あっはい!そうなんですけど…なんか留守みたいで…」
爺「…あんた、どっからきたの?」
ユウスケ「それは…えーと…」
爺「ま、いいや。とりあえず上がっていきな!ひさしぶりの客だ!」
ユウスケ「いや〜…俺忙しいんですけど」
爺「」ギロッ
ユウスケ「あーははは!喜んで!」
爺「うむ」ニコッ
7 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/10(日) 17:57:55.05 ID:xBa8SktK0
士「一通り周りを探したが…」
士「まったく気持ち悪いところだな!人っ子一人いやしねえ」ハァ
そうため息をついた瞬間、突然の爆発が士を襲った
???「やったか…?」
士「くっ…ああっくそ!せっかくの白衣が焦げちまってやがる!」
士「どうやら、ま〜た変な世界に飛ばされちまったみたいだな!」
???「…今日の獲物は貴様か!」
士「ああ?…なんだお前は」
アランブラ「我が名はアランブラ!最強の魔法使いだ!」
士「やっぱり怪人もいるのか…やれやれ、困ったもんだな」
アランブラ「さて、我が魔法の餌食にしてやろう!」
士「しょうがない…やるか。変身!」シュッ
カメンライド!ディケイド!
ディケイド「いくぞ!」
8 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/10(日) 18:08:18.05 ID:xBa8SktK0
居間
爺「いいか?この世界には、バグスターというウイルスの化け物がいるんだ」ボリボリ
ユウスケ「バグスター…」ズズー
爺「バグスターは人間に感染し、ゲーム病という病気を引き起こす。一度感染するとストレスによって発症、そして最後には身体を乗っ取られて、自分は消滅してしまう…らしい」
ユウスケ「そんな…でも、ウイルスなら薬でどうにかできるんじゃないんですか!?」
爺「そう…昔はいたんだよ。バグスターを消滅させるために戦っていた戦士がな」
ユウスケ「…昔…?今はどうしてるんです?」
爺「…話せば長くなるが…ちょっと待っとれ」ガサガサ
9 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/10(日) 18:16:14.10 ID:xBa8SktK0
爺「ほれ」スッ
ユウスケ「これは…薬ですか!?いいんですか?」
爺「急いでるんだろ?さっさと行きな!…お前さん、名前は?」
ユウスケ「小野寺ユウスケです。…あなたは?」
恭太郎「…小星、恭太郎だ。またこい、歓迎してやる」
ユウスケ「はい!ありがとうございました!」ペコッ
ユウスケ(夏海ちゃん…待ってろよ…!)
恭太郎「…行ったか」
『バグスターなんか、僕が全員倒して見せますよ!』ニコッ
恭太郎「エム…お前は今、何してるんだ?」
10 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/10(日) 18:31:51.85 ID:xBa8SktK0
アランブラ「くらえ!シビレール!」ビリビリ
ディケイド「くっ…うっとうしい!」ブンブン
アランブラ「我が魔法にひれ伏せぇ!モエール!」
ディケイド「ふん…魔法使いには魔法使いか!」
カメンライド!ウィザード!
アランブラ「姿が変わった…」
アタックライド!コピー!
アランブラ「姿が…増え…」
ディケイド「まだまだいくぜ!」
アタックライド!エキサイト!
アランブラ「今度はムキムキに…こうなれば最後の魔法を…」
ディケイド「てやぁぁぁ!」バゴーン!
アランブラ「ぐわぁぁぁぁ!」ピュゥゥゥゥン
キラン☆
ディケイド「やったか…」テテテテーンテーン
GAME CLEAR!
ディケイド「あん?ゲームだ?なんだこりゃ」
???「そんな…アランブラを倒すなんて…しかもゲームクリアだって?どういうことだ…」
11 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/10(日) 18:42:03.75 ID:xBa8SktK0
光写真館
ユウスケ「…どう?夏海ちゃん」
夏海「…もう大丈夫です。ユウスケ、ありがとうございます」
ユウスケ「うん、後はゆっくり休んでね」ニコッ
夏海「はい…」ゴロン
栄次郎「あれ?士くんは?」
ユウスケ「しょうがないなぁ…俺探してきますよ」
栄次郎「気を付けてね」
ユウスケ「はい!」ガチャ
ユウスケ「俺はもう終わったってのに、あいつなにしてんだよ…まさか、夏海ちゃんそっちのけで、またなにかしてるんじゃ…いや、ないか」
ユウスケ「…そうだ、恭太郎さんの所にも行かないと。ちゃんと治りましたって」
ユウスケ「…ゲーム病か。この世界も大変みたいだな」
12 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/10(日) 18:58:25.02 ID:xBa8SktK0
ディケイド「やれやれ…」シュン
士「なんだかよく分からんが、とんだ災難だったな…」
???「…おいあんた!」
士「また誰か用か?まったく、人気者は辛いぜ」
???「ふざけんな!あんた、どうやってあいつを…いや、それ以前にあんたも仮面ライダーなのか!?あいつらの手先には見えないが…」
士「それより…誰なんだお前は!まず自己紹介からしてもらおうか」
キリヤ「俺は…キリヤだ。今はあんたと戦うつもりはない。あんたが何者かによるがな」
士「俺は門矢士だ。一応今は医者…ってことになってる。ちなみに本業はカメラマンだ」
キリヤ「はあ!?医者!?そんな馬鹿な…そういえばよく見れば白衣のようなものを着て…」
士「…何を焦ってる?心配するな、俺もお前らと関わるつもりはない。さっきの怪人も、俺が変身したことも覚えておかなくていい」
キリヤ「もうがっつり関わってんだよあんたは!…まずい…やつらがくるぞ…!」
士「やつら…?誰だそいつらは」
キリヤ「くそっ、俺はもう逃げる!あばよ!生きてればまた話そうぜ!」
士「何だと?…おい待て!」
13 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/10(日) 20:47:00.65 ID:xBa8SktK0
士「誰が来るってんだ…ま、誰だろうと俺には…!?」
士が気づいた時には、今まで人すら見かけなかった街に、数十、いや数百人もの怪物たちが現れていた。
士(なんだこの数は…!)
???「まだここに医者が存在していたとはな…」
士「…誰だお前らは?」
???「これから貴様は、我々のボスの所へ招待されることになった。光栄に思うがいい」
士「…断る、と言えばどうなる?」
???「当然、ここで死んでもらうことになる」カチャ
士「…やれやれ、とんだお使いになっちまったな」
士「いいだろう、そっちの命令に従ってやるよ」
士(夏みかん…ユウスケ…無事でいてくれ…)
14 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/10(日) 21:05:31.41 ID:xBa8SktK0
ユウスケ「はあ…士見つからないなぁ…先に恭太郎さんの所に行くか」
ユウスケ「えっと…確かこっちを右に…あった!ここを左に行けば…ん?」
ユウスケ(恭太郎さん…誰かと話してる?相手は…よく分かんないけど)カクレ
黒服「じゃあまた来ますね、小星恭太郎さん?」ニヤニヤ
恭太郎「うるさい…とっとと帰れ!」
黒服「まったく…素直に手術を受ければ、こんなことをせずに済むというのに」
ユウスケ(手術だって!?)
恭太郎「私は…お前らの思い通りにはならん!」
黒服「頑固だねぇ…その身体、いったいいつまで持つか…楽しみだ。ではごきげんよう」
恭太郎「…」
15 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/10(日) 21:12:35.81 ID:xBa8SktK0
ユウスケ「…恭太郎さん」
恭太郎「…おお!ユウスケ!どうだった?薬は」
ユウスケ「…はい、ちゃんと効いていました。ありがとうございます」
恭太郎「そうかそうか!それはよかった!じゃ、私はもうこの辺で「恭太郎さん!」
ユウスケ「さっきの話…」
恭太郎「…聴いていたのか」
ユウスケ「すみません、たまたま聴こえてしまって」
恭太郎「お前さんが思っていた通りだ。私はこのまま手術を受けなければ、もう長くはないだろう。だが…もういいんだ」
ユウスケ「そんな…どうして!」
恭太郎「私が今抱えている病は…ゲーム病なんだ」
ユウスケ「!!」
16 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/10(日) 21:18:39.94 ID:xBa8SktK0
恭太郎「お前さんに言ったように、ゲーム病を治すための力…仮面ライダーが必要なんだ」
ユウスケ(仮面ライダー!?この世界にもいたのか…)
恭太郎「仮面ライダーさえいれば…私だけでなく、世界中の人のゲーム病を治すことができる。だが今は…無理なんだ」
ユウスケ「どうしてですか?」
恭太郎「彼らはもう…この世界から消されてしまったんだ」
ユウスケ「え…?」
17 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/10(日) 21:32:25.55 ID:xBa8SktK0
士「おい…まだつかないのか!」
???「無駄口をたたく余裕があるなら、まだ歩けるだろう」
士はおとなしく命令に従い、怪物たちに囲まれながら見当もつかないような場所に向かっていた。
???「ここだ」
士「ここは…?」
"マキナ・コーポレーション"
ゲームのマスコットキャラクターを模した石像にはそう彫られていた。
男は幾つもの厳重なセキュリティを解除し、士と共にエレベーターに乗った。
???「今からお前には、わが社の社長に会ってもらう」
士「…俺をどうするつもりだ?」
???「さあな。だがこの時代には珍しいお医者様だ、丁重には扱われると思うぞ?」
士「もてなしなんていらないから、さっさと帰らせてほしいがな」
カーン
???「到着だ。失礼のないようにしろよ」
士「…」
18 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/10(日) 21:41:44.93 ID:xBa8SktK0
???「おお!よく来てくれましたねMr.ツカサ!ナイストゥーミートゥー!」
士「なんだ…この暑苦しいのは」
???「この方は財前マキシマ社長だ。」
士「なんだその中途半端なハーフみたいな名前は!」
マキシマ「マキシマ、と呼んでください!Mr.ツカサ!」
士「わかったわかった!…一つ聞きたいことがある。マキシマ、こんな真似までして俺になんの用なんだ?」
マキシマ「…クロト君、説明していなかったのかい?」
士「俺はこいつがクロトってことを初めて知ったぐらいに、なにも紹介されてないな」
クロト「…申し訳ございません」
マキシマ「まったく…成績は優秀なのに、世話のかかる部下だ」
19 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/10(日) 21:48:02.58 ID:xBa8SktK0
恭太郎「ユウスケ…ここにいる以上、お前にもこのことを話しておく必要がある」
ユウスケ「…覚悟はできてます」
マキシマ「ではMr.ツカサ!お話しましょう!なぜ私があなたをここに呼んだのか!」
士「…ふん」
恭太郎「その日から…世界は終わりのカウントダウンが始まった」
マキシマ「そう…すべてはあの日から始まった!」
「「5年前の惨劇」」
20 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/10(日) 21:49:50.59 ID:xBa8SktK0
今日はたぶんここまで また書くかもだけど
てか眠いので寝ます
ビルド2話も面白かったな〜
21 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/10(日) 23:18:27.43 ID:Uy13ZSqy0
乙
待ってます
22 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/11(月) 17:29:59.31 ID:UCG+mfw60
すいません遅れました
再開します
23 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/11(月) 17:39:25.38 ID:UCG+mfw60
5年前
マキシマ『いよいよこの時が来たね!恭太郎!』
恭太郎『今度はどうなるかな…』
マキシマ『大丈夫さ!私と君の才能で不可能なことはない!』
恭太郎『…さあな。エム、始めてくれ!』
エム『はい!』マイティアクションエーックス!
マキシマ『』ワクワク
エム『…変身!』ガシャット!
恭太郎『…どうだ?』
エム『これは…体が熱く…うわぁぁぁぁ!』ガッシューン!
エム『はぁ…はぁ…』ドサッ
マキシマ『…また失敗かぁ』ズーン
恭太郎『だが前より確実に良くなってる。次はきっと上手くいくさ』ポン
マキシマ『…うん。諦める訳にはいかないからね』
恭太郎『ああ、そうだな』
エム『すみません…』
24 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/11(月) 17:44:54.61 ID:UCG+mfw60
恭太郎とマキシマは同じ研究所の同僚だった。
性格や趣味こそあまり合わなかったが、仲も良好、成績も優秀で将来有望な二人だった。
しかし、この時は誰も思わなかっただろう。
あるウイルスが二人の人生を狂わせることになるとは。
25 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/11(月) 17:55:57.75 ID:UCG+mfw60
そのきっかけは恭太郎からだった。
ある日、研究をしていた恭太郎は、過去の研究データから見たこともないウイルスを人の体から発見した。
ウイルスやワクチンの知識に自信があった恭太郎は調べたデータにもないウイルスに驚き、マキシマにそのことを伝えたのだ。
恭太郎『お前…このウイルス、見たことあるか?』
マキシマ『どれどれ…知らないな。だいたい私は、君ほどそういうのには詳しくないんでね』
恭太郎『新種の可能性もあるかもしれない…これは楽しみだ!みんなにも見せてくるよ!』キラキラ
マキシマ『いってらっしゃ〜い』ヒラヒラ
マキシマ『…一応コピーとっとくか』
一方で、興味がなさそうなマキシマも、そのウイルスが気になって仕方なかった。
自分でも、なぜこれほど惹き付けられるか分からないほどに。
26 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/11(月) 18:19:26.59 ID:UCG+mfw60
バタン!
恭太郎は勢いよくドアを開けて、研究室に帰ってきた。
マキシマ『おかえ…うん?どうしたの、そんな顔して』
恭太郎は悲しみと怒りが混ざったような表情で、今にも泣きそうな顔だった。
恭太郎『…信じられない』
マキシマ『なに?…あれ、まさか殺人ウイルスとかだったの!?それとも感染するととんでもなく不器用になるウイルスとか!?それとも…』
恭太郎『…』
マキシマ『おい無視すんなよ〜!どうだったわけ?未来のスーパーサイエンティストさん?』
恭太郎『…誰も視認できなかったんだ、あのウイルス』
マキシマ『は?』
恭太郎『見えているのは…どうやら俺たちだけらしい』
マキシマ『!?』
27 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/11(月) 18:28:03.60 ID:UCG+mfw60
マキシマ『ちょっ…なんだよそれ!他の奴等には見えないだぁ!?だってほら、ここにはっきり見えるじゃねーか!』ビッ
恭太郎『ああその通りだ、俺にもよく見えるぞ』
マキシマ『だったらなんで…』
恭太郎『わからん。わからんが、このウイルスはただのウイルスではない。それは確かだ』
マキシマ『意味わかんねぇ…なんなんだ…』
恭太郎『ここの設備では駄目なのかもしれない。俺の知り合いにも調べてもらってくるよ』
マキシマ『あ、ああ…そうだな』
恭太郎『…今の俺たちにはなにもできないんだ俺たちよりも早く、これを見つけてるやつだっているかもしれないだろ?』
マキシマ『だったらいいけど…もしこれが、俺たちでもどうしようもないものだったら…』
恭太郎『そう気負うな、世界は広い!大丈夫さ!』
マキシマ『…』チラ
マキシマ(こいつが…世界を変えるかもしれない…)
28 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/11(月) 18:41:25.02 ID:UCG+mfw60
恭太郎たちは探し回って、ウイルスが視認できる人たちを集めようとした。
恭太郎の知り合いにもおらず、半分諦めかけていたが、マキシマはある所に目をつけ、そしてウイルスが視認可能な人材を集めてきたのだ。
マキシマ『人の身体を一番よく見る医者の中には、なにかこの異変を感じとった人がいるのではないかい?』
そしてマキシマの力で、エム、ヒイロ、タイガ、キリヤ、クロトの5人の人材が集まった。驚くことに、マキシマの読みどおりいずれも医者だった。
彼らも役に立つならと喜んで引き受けてくれ、マキシマも満足そうな顔をしていた。
恭太郎たちは研究所を辞め、今まで研究費として使っていた費用をすべてこの研究に捧げた。
すべては、人類の未来のために。…そのはずだった。
29 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/11(月) 18:52:04.88 ID:UCG+mfw60
マキシマ『もう少しだ…もう少しで…』
恭太郎『…ほどほどにしたらどうだ?もう三日も眠ってないだろ』
マキシマ『私はうれしいんだよ恭太郎!君とこれほどの研究が一緒にできることが!やはり他の馬鹿共には、私たちの才能が理解できなかったんだよ!』
恭太郎『おい』
マキシマ『これは…どうだ…?ならこれは…ふふ…ははは…』
恭太郎『』ポカ
マキシマ『あいてっ』
恭太郎『少し休め。お前、自分が気づいてないだけで、十分体に限界キテんぞ』
マキシマ『そう…かな…じゃあちょっと眠るかぁ…』フワァ
恭太郎『ああ』
30 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/11(月) 19:01:49.40 ID:UCG+mfw60
ガチャ
エム『お疲れさまです』
恭太郎『エムか…どうした?なにかあったか?』
マキシマ『』スースー
エム『いえ…コーヒーどうぞ。二人分淹れてきたんですけど』コト
恭太郎『すまない…俺も少し休憩するか』
エム『ありがとうございます』
恭太郎『で、どうしたんだ?まだ君たちには、なにもしてもらわなくても大丈夫なのだが』ズズー
エム『僕も心配で…なにか手伝えることはありませんか?』
恭太郎『そう言われてもな…そうだ、一応見せておくか。俺たちが今考えてあるウイルスへの対処法だ』ドサッ
エム『うわっ、こんなにあるんですか!?』
恭太郎『これはほんの一部さ。俺が今見せれるのは…これくらいだな』スッ
エム『これは…』パシッ
エム『仮面…ライダー?』
31 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/11(月) 19:08:02.23 ID:UCG+mfw60
俺もちょっと休憩
ssのほうはリアルが忙しく、これから亀更新になりそうです。
楽しみにしている方は(^∪^)申し訳ございません、このような更新速度で。
まあ楽しみにしている方がいるかどうか分かりませんが…
32 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/11(月) 20:05:41.67 ID:jRErNV02O
ここにいるよ^^
33 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/11(月) 21:50:40.96 ID:zDEkEyX50
ここにもいるぞ!
34 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/11(月) 22:44:14.05 ID:UCG+mfw60
恭太郎『そう、仮面ライダー。君たちにはそれに変身して、ウイルスに対抗してもらいたい』
エム『変身…ですか。かっこいいですね!』キラキラ
恭太郎(なんかまぶしいな…)
恭太郎『我々はこのウイルスはいつか、人類にとっての脅威になりうると踏んでいるんだ。まあ、推測に過ぎないがね』
エム『その時こそ僕たちの出番!ってことですね!』
恭太郎『そうなるな。…そうならないのが一番だけどね』
マキシマ『…それは違うな、恭太郎』
エム『!』
35 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/11(月) 22:50:59.87 ID:UCG+mfw60
恭太郎『…起きたのか。疲れはとれたか?』
マキシマ『ふぁ〜…そこそこね』
マキシマ『それはそうと恭太郎、このウイルスは人類の脅威になるようなものじゃないよ!』ズイッ
恭太郎『うおっ!…なんだ、なにか分かったのか?』
マキシマ『このウイルスに感染した人間のデータ、特別に手にいれたんだけどさ。ちょっと見てくれない?』ピラッ
恭太郎『どれ…この患者、このデータを最後に行方不明になっているな。まるで消えてなくなったように…』
マキシマ『恭太郎、こうは考えられないか?その人間は消えたんじゃない、別の生命体に生まれ変わったって』
恭太郎『!?』
36 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/11(月) 23:03:20.93 ID:UCG+mfw60
エム『どういうことですか!?』
マキシマ『今言った通りさ。この人は生まれ変わったんだよ、新しい姿にね。人類にはいずれ、このウイルスによって進化した生命体が現れるかもしれないね』
恭太郎『…馬鹿馬鹿しい!いくら未知のウイルスとはいえ、非現実的すぎだ。頭を冷やしてきたらどうだ?』
マキシマ『頭を冷やすのは君のほうさ!未知の力の可能性にこそ心が踊る…それが私達科学者ってものだろ?違うかい?』
恭太郎『それは…』
マキシマ『君も私もこの力に近づくほど、もっと知りたいと思うようになっているじゃないか。私達は所詮同じ穴の狢、都合のいいことを並べて好奇心から逃れるのもおかしな話だろ!?』
恭太郎『お前…!』ガタッ
エム『ちょっと!やめましょうよ!』
マキシマ『君も認めなよ、このウイルスは私達の想像を遥かに越えているんだ。この力、利用しなければ損だよ?』
恭太郎『ふざけるなぁ!』ガッ
37 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/11(月) 23:13:51.84 ID:UCG+mfw60
恭太郎『このウイルスは人類には不要な力だ。有害なものでしかない!』
マキシマ『どうかな!私はこの力こそ、人類の進化の分岐点だと思うがね』
恭太郎『分岐点だと?』
マキシマ『また話すよ、恭太郎。君がまだ私に協力してくれるならね…放してくれ』バッ
恭太郎『…俺は人類のためにこのウイルスを研究する。お前とは違う!』
マキシマ『…どうだか』
そう言い残し、マキシマは部屋から出ていった。
エム『大丈夫ですかね、マキシマさん』
恭太郎『…あいつ、少し変わってしまったな。もう昔のようには戻れないかもしれんな』
エム『恭太郎さん…』
この日の出来事は少しとはいえ、二人の関係に確実に亀裂を生んだ。
そして、恭太郎は仮面ライダーの、マキシマはとりつかれるかのようにウイルスの研究を続けていった。
38 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/11(月) 23:23:41.52 ID:UCG+mfw60
恭太郎たちはひとまず、仮面ライダーの作成に力を入れることにした。
恭太郎『どうだ、順調か?』
マキシマ『まあね。君のデータと私のセンスがあれば、大したことはないよ』
恭太郎『…そうだな』
表面上では取り繕っているが、二人の関係には確実に溝が生まれていた。
マキシマ『あと3日もあれば、全員分は完成するね』
恭太郎『そうか…そろそろ彼らの出番ということだな』
マキシマ『うん。楽しみだ…』ワクワク
恭太郎『彼らに連絡をつけておかなければな』
マキシマ『それなんだけどさ恭太郎、私に任せてくれないかな?ちょっと彼らと話したいこともあるんだ』
恭太郎『…分かった。これが連絡先だ』ピッ
マキシマ『サンキュー』パシッ
恭太郎『…』
39 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/11(月) 23:32:00.06 ID:UCG+mfw60
三日後、彼らはマキシマから指定された場所に集まっていた。
タイガ『ついに俺たちの出番か…』
キリヤ『どうなるか楽しみだな、クロトくん?』ポン
クロト『馴れ馴れしく触らないでほしいな』バッ
エム『ようやく変身できるのか…!』ワクワク
ヒイロ(変身…?)
マキシマ『ようこそ!よく来てくれた、ライダー諸君!』
タイガ『…ライダーだぁ?どういうこった』
ヒイロ『俺たちは医者だ、俺はあくまであなたたちに協力しているだけだ』
キリヤ『ライダー…ねぇ』
クロト『…』
エム『うぉ〜…ワクワクするなぁ!』
40 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/11(月) 23:41:20.90 ID:UCG+mfw60
恭太郎『これから君たちには、ライダー適正テストを始めてもらう!』
マキシマ『上手くいけば…君も立派な仮面ライダーだ!はっはっはっはっは!』
タイガ『仮面…ライダー?』
恭太郎『人類の救世主だ。君たちにはその資格がある!』
キリヤ『な〜んだぁ…バイクとか関係ないわけね?』
マキシマ『大方そういうわけでもないよ?』
キリヤ『ありゃ、そーなの?』
ヒイロ『…何をさせるつもりだ』
マキシマ『簡単な戦闘と、ちょびっと筆記。ま、すぐ終わるさ』
エム『それをクリアしたら…変身!できるわけですね!』
恭太郎『ああ、そうだ』
クロト『…くだらない』ボソッ
マキシマ『では、楽しんでくれたまえ!』
41 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/11(月) 23:50:43.96 ID:UCG+mfw60
5人の医者たちはいとも簡単に戦闘テストをクリアし、筆記も無事パスした。
結果は恭太郎たちが予測していたものを越えるほどのスコアだった。
マキシマ『おめでとう!君たち全員合格だ!』パチパチ
エム『やったぁ!』ガッツポーズ
ヒイロ『筆記はともかく、あの戦闘は必要だったのか?』
タイガ『あんなゲームみたいなこと現実でやることになるとはなぁ』
キリヤ(げっ…筆記ギリギリじゃねぇか)
恭太郎『最高得点はクロトくんだな』
クロト『…当然です』
マキシマ『では、本題に入るとしようか?恭太郎』
恭太郎『ああ…君たちには今からこれを使って、最終試験をしてもらう』カチャ
恭太郎の手には、カラフルな色のおもちゃのようなのが握られていた。
42 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/11(月) 23:57:58.98 ID:UCG+mfw60
マキシマ『私が思うには、もうこれを使えるレベルまでの抗体はあるはずだ』
クロト(抗体だと…?)
マキシマ『さあ、これを』
キリヤ『なんだこりゃ?』
マキシマ『ベルトさ。腰のところにはめてみてくれ』
エム『おおっ!かっこいい〜!』
恭太郎『さ、これを』カチャ
ヒイロ『…これは?』
マキシマ『私達が創り出したウイルス…いや私はバグスターと呼んでいるが、それに対抗するための道具、ガシャットだ』
タイガ『ガシャット…か、ふん、悪くねえ』
恭太郎『さあ、ガシャットを起動して、そのベルトに差し込んでみてくれ!』
43 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/12(火) 00:04:51.19 ID:QsiKpXaw0
ピロリ マイティアクションエーックス!
エム『おお!?』
ガシャットを起動した瞬間、辺りはゲームエリアと化した。
恭太郎『よし、そのまま変身してくれ!』
キリヤ『おもしれー、やってやろうじゃねーか!』バクソウバイク!
タイガ『ふん』バンバンシューティング!
ヒイロ『…』タドルクエスト!
クロト『なぜあいつと同じものを…』マイティアクションエーックス!
エム『よーし…いくぞ!』
『変身!』
マキシマ『さあ…君たちの運命が決まるときだ…』
44 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/12(火) 00:05:44.69 ID:QsiKpXaw0
今日はここまで
なんか過去編がめっちゃ長くなってるな…
早くディケイドと絡ませたいんだけどね
45 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/12(火) 21:58:38.62 ID:QsiKpXaw0
再開します
46 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/12(火) 22:09:40.64 ID:QsiKpXaw0
5人はガシャットを差し込み、変身しようとした。
しかしその瞬間、彼らの体に大量のウイルスが流れ込まれた。
恭太郎『!!』
ヒイロ『こ…れは…!』
タイガ『なんだ…体が…』
マキシマ『さあ…耐えてみせろ!』
キリヤ『おいおい…死んじまうぞこんなの!…ぐっ!』
恭太郎『マキシマ!お前…まだあれは使うなと!』
マキシマ『このウイルスにも、いずれは適応してもらわなければならない。それを早めただけだよ』
マキシマが彼らに投与したのは、マキシマが過去のデータから死に物狂いで開発した、試作品のバグスターウイルスだった。
恭太郎『あれはまだ実験段階だぞ!常人の体内に入るだけで、ただではすまない恐れがあるものを…お前は!』
マキシマ『まあ見てなよ…さあ、進化の時だ』
エム『うおおおおお!』
クロト『がああああああ!』
レッツゲーム!メッチャゲーム!ムッチャゲーム!ワッチャネーム?
アイムアカメンライダー!
エグゼイド『これは…』キョロキョロ
ゲンム『変身…したのか?』
恭太郎『なに!?まさか…ありえない!』
マキシマ『ふふ…やはり、私の目に狂いはなかった!』
47 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/12(火) 22:13:30.44 ID:mAzS+jttO
待ってましたぜ
48 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/12(火) 22:19:03.03 ID:QsiKpXaw0
マキシマ『おめでとう二人とも!君たちはもう、完全な仮面ライダーだ!』
エグゼイド『…すごい!体の底から力が溢れてくるみたいだ…』
ゲンム『これが…仮面ライダーの力…』
ヒイロ『俺たちは変身できなかったが…どういうことだ』
マキシマ『この二人より、少しだけ成長が遅いだけさ。心配することはない、すぐに君たちも変身できるようになる』
キリヤ『…』
恭太郎(ありえない…まさか、もう変身できるレベルまで到達するとは…いや、とにかく今は…)
恭太郎『よくやったエム、クロト君。君たちにはこれからも仮面ライダーとして、戦闘訓練を積んでもらう。勿論他の三人もだ』
タイガ『なんかついでって感じで気に入らねえなぁ…俺もすぐにてめえらに追い付いてやるよ』
エグゼイド『はは…お手柔らかに』
ゲンム『…本当に素晴らしい力だな、これは』グーパー
マキシマ『…』ニヤリ
49 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/12(火) 22:29:57.15 ID:QsiKpXaw0
その後もバグスターウイルスの研究も進み、エムたちは新たなレベルへの到達、残りの三人も変身ができる段階までになっていた。
恭太郎は自分と同じ意志をもったエムを、マキシマは成績トップのクロトを手塩にかけて育て上げていた。
マキシマ『クロト君、話がある』
クロト『…?』
マキシマ『みんなにも話したいことがある!明日、研究が終わったあとに私の指定した場所に来てほしい!』
ヒイロ『分かりました』
キリヤ『なんなんだろうなあ?』
タイガ『さあな』
エム『恭太郎さん…』
恭太郎『いや…私も聞かされていない。まあ、あいつのことだ。またなにか発見したんだろう』
エム『そうでしょうか…なにか嫌な予感がします…』
恭太郎『!…大丈夫さ』
しかし、そのエムの予感は的中し、悲劇は起ころうとしていた。
何気なく過ぎるはずだったその日は、人類にとってのターニングポイントへと変わった。
50 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/12(火) 22:43:17.15 ID:QsiKpXaw0
翌日 運命の日
エム『指定した場所って…』
キリヤ『ただの街中だな』
タイガ『まったく、なに考えてやがる…』
ヒイロ『…クロトはどうしたんです?』
恭太郎『そういえばまだだな…珍しい…』ピリリ
恭太郎『電話…マキシマから?』ピッ
恭太郎『おいマキシマ…ちょっと遅いんじゃないか?いつまで待たせるつもり『恭太郎』
マキシマ『今から最高のショーが始まる…死にたくなかったら彼らをおいて、急いでそこから離れたまえ』
恭太郎『…なんだと?またなにかするのか?』
恭太郎は呆れた様子でマキシマに尋ねた。
恭太郎『くだらない真似はよせ。俺はお前の遊びに付き合うつもりはないぞ?』
マキシマ『私は本気だぞ?これは親友としての君への忠告だ。おとなしく受けとれ』
クロト『…マキシマさんは本気です、恭太郎さん。私もあまり犠牲は出したくない』
恭太郎『クロト君まで…冗談はよせ、そろそろ起こるぞ』
マキシマ『…後悔するなよ?それが最後の言葉になるかもしれないことを』
ブツッ ツー ツー
そう言い残してマキシマは電話を切った。恭太郎はこれもいつもの冗談だと思い、本気にしていなかった。
『大丈夫ですか!ねえ、ちょっと!』
『おいおいなんなんだよ急に!』
だが恭太郎が周りを見渡した時には、街中である異変が起きていた。
51 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/12(火) 22:57:07.82 ID:QsiKpXaw0
恭太郎『なんだこれは!どういうことだ!』
気がつけば恭太郎たち以外の人は、全員うずくまって苦しんでいた。まるで、その場の人がすべて感染症に感染したかのように。
エム『わかりません!なんだか急にみんなが苦しみはじめて…』
ヒイロ『これはまさか…バグスターウイルスに感染したのでは』
恭太郎『!! あいつ…まさか…!』ピリリ ピリリ
再びマキシマから電話がかかってきた。
恭太郎『お前…この一帯に、バグスターウイルスをばらまいたな!』
タイガ『なんだと!?』
マキシマ『ピンポーン。その通り、これも私の実験のひとつさ!恭太郎、蠱毒って知ってるかい?』
恭太郎『壺の中の虫を戦わせ、最強のものを決めるというやつだな。それがどうした!』
マキシマ『私は今からそれを世界中で行うことにした!もちろんここは始まりの場所に過ぎない。すでに私は他の地域、他の国にもウイルスを散布しているよ』
恭太郎『なん…だと…!』
マキシマ『私は最強のウイルスを完成させ、自分に取り込むことにしたんだ!私は人間を越えた生命体、バグスターとしてこの世に君臨するのさ!』
恭太郎『やめろ…今すぐやめろ!』
マキシマ『もう遅いよ。さて、もうすぐ君のところにいる人たちも覚醒するはずだね』
恭太郎『なに!?』
52 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/12(火) 23:05:09.17 ID:QsiKpXaw0
『うう…!』
キリヤ『おい!しっかりしやがれ!…おい恭太郎さんよぉ!これ、俺たちの力でどうにかできないわけ!?』
マキシマ『もちろん可能さ。だからこそ、君たちは仮面ライダーなのだから。今こそ、君たちの出番ということだ、さあ、張り切っていこうよ!』プツン
恭太郎『通信が途絶えた…』
タイガ『ふざけやがって…!』
ヒイロ『だが…やるしかない!』
エム『僕たちの手で、みんなを救うんだ!』
キリヤ『もう我慢できねえよ!』
4人は一斉にベルトを装着し、ガシャットを起動した。
『変身!』
エムたちは変身して、バグスターウイルスを撲滅しようとした。
しかしそれは、彼らに仮面ライダーとしての責任、そして自分の無力さを思い知らされることになるのだった…
53 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/12(火) 23:11:48.22 ID:QsiKpXaw0
クロト『しかし、よろしいのですか?恭太郎さんまで犠牲にして』
マキシマ『かまわないさ。あいつがそれほどの器だってことだけ、それでいいじゃない?』
クロト『…そうですか。それでは、私もそろそろ…』
マキシマ『うん、よろしく。私も後から行くよ』
クロトはエムたちが戦っている方へ向かっていった。
クロトを見送ったマキシマは、仮面ライダーが戦う様子を遠くから眺めていた。
マキシマ『さて、彼らの運命は果たしてどうなるか…ま、最後にそれを決めるのは私だがね』
54 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/12(火) 23:22:54.33 ID:QsiKpXaw0
エムたちは辺りに発生したバグスターを倒していた。
スナイプ『きりがねぇな!』
レーザー『いつになったら終わるのやら!』
ブレイブ『…ふっ!』
エグゼイド『必ず…必ずみんなを助ける!』
シュタッ
ゲンム『…』
エグゼイド『ゲンム…ってことはクロトか!』
ゲンム『邪魔はさせない…グレード2!』
エグゼイド『くっ…やっぱり邪魔してくるのか!大変身!』
ガッチャーン!レベルアーップ!
二人のマイティたちは、レベルアップし、戦いを始めた。
ガキィン!
エグゼイド『なんでこんなことを!』
ゲンム『いずれ分かる。今から世界は、一度終わりを迎えるのさ、私達の手で』
そう言うと、周りのバグスターウイルスはすべてゲンムの武器に吸収された。
恭太郎『なんだ?今度は何が起こった!?』
ゲンム『これはバグルドライバー。私達の使うドライバーとは異なる代物だがな。』
ゲンム『…素晴らしい!やはり仮面ライダーによるウイルスへの影響はすさまじい!これなら、マキシマさんも…』
マキシマ『おまたせ』
エグゼイド『!』
55 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/12(火) 23:42:53.11 ID:QsiKpXaw0
クロト『これを…』スチャ
マキシマ『ご苦労様、クロト君。さあ恭太郎、審判の時だよ』ガッチョーン
恭太郎『それをどうするつもりだ!』
マキシマ『…こうするのさ!』
マキシマは自分の方へドライバーを向け、吸収したウイルスを注入した。
ブレイブ『何!?』
スナイプ『あいつ…なにやって…』
マキシマ『ぐう…うおおおおお!』
マキシマの雄叫びと共に、マキシマの体は異形の化け物へと変貌していた。
???『ふ…ふはは…』
エグゼイド『お前…誰だ!』
???『消え行くものに名乗る名はない…さあ、わが同胞よ、存分に暴れるがよい!』シュイーン
さっきまでマキシマだったその化け物は、自分の体からまた化け物を創りだした。
ソルティ『ふふふ…』
リボル『ミッション開始だぁ!』
レーザー『まだ増えんのかよ!』
スナイプ『俺たちも限界だってのに…』
雑魚敵の数も増え、ボスレベルの化け物の数は十体にもなり、もはやエムたちにとって、その強さと数は手がおえないほどになっていた。
エグゼイド『こんな…もう、だめなのか…』
カイデン『隙ありぃ!』
ブレイブ『…危ない!』
グサッ
ブレイブ『ぐはっ…』ピピピピピ
カイデン『勝負あったな』
恭太郎『…そんな、ゲージが…』
ブレイブ『ここまでか…すまない』ゲームオーバー
ゲームの無慈悲な音声とともに、ヒイロの体は消滅してしまった。
レーザー『おいおい嘘でしょ…』
タイガ『ヒイロが…消えた…』
バーニア『余所見している場合かぁ!』ボォン!
タイガ『くっ…この野郎…』
エグゼイド『ヒイロさんが…消えた…僕の目の前で』
グラファイト『さあ、仮面ライダーたちよ…存分に楽しませてもらうぞ!』ブォン
56 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/12(火) 23:54:11.66 ID:QsiKpXaw0
???『…どうした?こんなものか、仮面ライダーの力は』
エグゼイド『…』
スナイプ『ぐっ…』
レーザー『…仕方ねえ!おいお前ら、逃げるぞ!』
エグゼイド『…逃げる?そんなことできるわけないじゃないですか!僕はまだ誰も救えてない…誰も…これじゃなんのために…』
レーザー『だからって俺たちがこのまま死んでどうすんだよ!悔しいけど、今の俺たちじゃあいつらは倒せねえんだよ!』
恭太郎『マキシマ…もうやめてくれ…』
???『今の私が話すことなどなにもない。さあ立ち向かってこい、人類の救世主たちよ!』
モータス『へへへ…』
チャーリー『ブゥン…』
スナイプ『…ここは俺が食い止める。早く逃げろ!』
エグゼイド『なに言ってるんですかタイガさん!これ以上もう誰も…』
スナイプ『人類の未来…お前たちに託すぜ!』
ゲンム『…愚かな』
スナイプ『はあああああああ!』
恭太郎『…逃げるぞ』
エグゼイド『恭太郎さん!』
レーザー『あいつの覚悟を無駄にすんな!ほら、いくぞ!』
エグゼイド『くそっ…くそっ…』ポロポロ
『助けてくれ…』 『見捨てないで…』 『お願い…』
エグゼイド『うあああああああ!』
57 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/13(水) 00:15:35.57 ID:SCuj2F6F0
レーザー『2速!』
ガッチャーン!レベルアーップ!
レーザー『さあ乗れ!』
ゲンム『追いますか?』
???『…恭太郎に用がある。それ以外は殺しても構わん』
ゲンム『了解』
恭太郎『…マキシマ!』
???『恭太郎…私はまだ君のことを諦めてはいない。どうだ、今からバグスターとして生きるのならば、私も歓迎するが…』
恭太郎『断る!俺は人間だ!ウイルスなんかに屈したりはしない!』
???『…そうか』
恭太郎(殺されるか…)
マキシマ『…ふんっ!』パァァァ
恭太郎『…?俺に何を…グハッ!ゴホッ…!ガアアアーー!』
???『今、お前の腕でも一生治ることはないウイルスを、お前の体に与えた』
???『このウイルスは人間としての能力を大幅に衰退させるウイルスだ。…ゲーム病とでも言っておくか』
恭太郎『ゲーム病…バグスターウイルスに感染して消滅する病気か…』
???『お前ほどの男をここで殺すにはもったいない…人間として生きるのなら、私に協力してもらう。だが…』
???『だが、もし気が変わったなら、私のもとに来てくれ。いつでも待っているぞ…』スタスタ
恭太郎『待て…お前はマキシマなんかじゃない!お前は誰なんだ!』
???『…私はマキシマだ。だがバグスターとして名乗るなら…そうだな』
58 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/13(水) 00:16:04.83 ID:SCuj2F6F0
ゲムデウス『ゲムデウス…この世界を統べるものだ』
59 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/13(水) 00:23:28.78 ID:SCuj2F6F0
路地裏
レーザー『はあ…はあ…ここまでくれば…ふぅ…恭太郎さんは無事かねぇ…』
エグゼイド『また…救えなかった…タイガさんも…恭太郎さんも…!』
エグゼイド『はっ…はっ…ああ…!』ガクッ
ガッシューン
キリヤ『…おい、落ち着け』
エグゼイド『やめろ…違う、僕は…』ブルブル
キリヤ『おい!』
『助けてよ!』『逃げるな!』 『裏切り者!』
エグゼイド『うう…うわああああああああああああ!』
60 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/13(水) 00:24:31.97 ID:JtiAEj1i0
エグゼ側が本人じゃないから全然脳内再生できん
61 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/13(水) 00:34:33.40 ID:SCuj2F6F0
その後マキシマの手により、世界の人口の2割はバグスターウイルスによって消滅した。
世界中はどうすることもできないウイルスに怯え、どうにかしようとマキシマに手を出したものは、すべて消されてしまった。
しかし驚くことに、マキシマは人類を殲滅するどころか管理すると、世界中に発信し、バグスターになることを人類に勧めたのだ。
マキシマ『人類はこのウイルスを受け入れて進化すべきなのだ!このウイルスは、人間の限界を越えることができる!人間であることにこだわる必要などない!さあ、進化を受け入れるのだ!』
人間の中にはマキシマの意見に賛同し、自ら手術を受けバグスターになる者もいた。そして気づけば、この世界は人間よりも、バグスターのほうが圧倒的に増えていた。
所詮マキシマの駒に過ぎないとも知らずに…
62 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/13(水) 00:42:53.44 ID:SCuj2F6F0
恭太郎『…ここだな』
ふと鏡に写っている自分を見て驚いた。
恭太郎『まだそんなたってないのに、すっかり老けちまったな…』
あれから恭太郎の体は、ゲーム病に逆らえず急激に老け込んでしまった。
恭太郎『残り少ない余生、せめてここで過ごすことにしよう』
そこはかつて、マキシマと二人で研究をしていた、小さな研究所だった。昔となにも変わっていない研究所は、自分たちがまだガムシャラだったあの時の日々を思い出させた。
恭太郎『…いつか必ず、あいつを助ける。あいつだって、それを待ってるはずだ』
恭太郎はそう思っていた。いつかまた、二人で研究しあえる日々が来ると信じて。
63 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/13(水) 00:45:04.48 ID:SCuj2F6F0
今日はここまで
過去編終わりじゃあああああ!
長くなってスミマセン!ここから本格的にディケイド出していきたいと思います!(おせぇ!)
ちなみに聞きたいんですが、海東ってユウスケのことどう呼んでたか、コメントで教えてもらえたら嬉しいです。
64 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/13(水) 00:55:34.01 ID:SCuj2F6F0
コメントにありましたが、エグゼイド側のキャラとかは、こちらで完全に設定を変えてます…
その辺はリ・イマジとして受け取ってくれるとありがたいです。
65 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/13(水) 15:07:29.53 ID:SCuj2F6F0
再開します
66 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/13(水) 15:14:42.98 ID:SCuj2F6F0
士「…なるほど、な…だいたいわかった」
マキシマ「…Mr.ツカサ?どうかしましたか?」
士「どうしたもこうしたもあるか!まさか、お前がこの世界のボスだったとはな…街に人一人もいなかったことについても納得したぜ。こんな危ない奴等の近くで生活できるわけがないからな!」
クロト「我々の力で反乱因子を撲滅しただけにすぎませんよ。この世界では、我々こそがルールなのだから」
士「…それで?5年前の話についてはよく分かったが、それと俺に何の関係があるんだ?」
マキシマ「…そう、ここからが本題です、Mr.ツカサ」
士「…」
67 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/13(水) 15:22:06.19 ID:SCuj2F6F0
ユウスケ「バグスターウイルスによるパンデミック…この世界では、そんなことがあったんですか」
恭太郎「この世界?」
ユウスケ「あ、いやその…実は俺、えっと…旅人なんです!それで…」
恭太郎「嘘はよしなさい。…君は分かりやすい人だな、すぐ顔に出ているよ」
ユウスケ「ええ〜…そうですか?」ペタペタ
恭太郎「…そして、君がただ者ではないことも分かる。…何となくだがね?そこで、私から頼みがあるんだ」
ユウスケ「頼み…ですか?」
恭太郎「ああ…今は、君にしか頼めないことなんだ」
ユウスケ「それって…」
68 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/13(水) 15:24:18.42 ID:SCuj2F6F0
マキシマ「キリヤ…そしてエム、彼ら仮面ライダーをこの世界から抹[
ピーーー
]るのです!」
恭太郎「あいつらを…エムたちを、この世界から助けてやってほしいんだ!」
69 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/13(水) 15:24:59.64 ID:SCuj2F6F0
ピー部分は抹殺です…すみません
70 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/13(水) 15:33:58.96 ID:SCuj2F6F0
士「…で、なんで消す必要がある?お前らにとってはもう、その…仮面ライダー、なんて眼中にもないと思ったんだが」
マキシマ「我々が今考えている計画には、彼らは邪魔でしかないのでね!」
クロト「…マキシマさん、少し話しすぎでは?」
マキシマ「協力してもらうためには、この程度は構わん。それに、我々以外でこの計画を知っているのは、あいつだけだしね」
士「計画だと?詳しく話してもらおうか…」
マキシマ「よかろう!お話しようではないか!我々が計画した、人類の運命を!」
71 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/13(水) 15:39:38.89 ID:SCuj2F6F0
ユウスケ「EX-AIDシステム?」
恭太郎「そうだ。究極の救済…それこそが奴の目的」
ユウスケ「それって、どういうものなんですか?」
恭太郎「奴等はこれから、全人類をバグスター化させるつもりだ」
ユウスケ「!? そんなことしたら人類は…」
恭太郎「滅ぶだろうな。だが奴はこう考えているんだ」
72 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/13(水) 15:59:30.40 ID:SCuj2F6F0
士「人類の救済だと?」
マキシマ「その通り。我々の手で一度人類は滅び、再生するのです!バグスターウイルスを取り込んだ、新人類として!」
士「…バグスターウイルスで消滅させた人間はどうなる。例え復活させ、肉体を与えられたとしても、それは本当に人間と言えるのか?ただのそっくりなデータの塊じゃないのか?」
クロト「…考えが古いな」ハァ
士「何!?」
クロト「こんな時代に、たったひとつの命の大切さを理解している人なんて、いるわけがない。むしろ彼らは、バグスターとしての第二の人生を味わうことに、喜びさえ感じている!」
クロト「当然だ。人間であることへの執着を断つだけで、こんな力を手にすることができるのだからなぁ!」パァン!
クロトは自分の頭に向けて銃を放った。しかしその傷は数秒で元に戻り、血も止まってしまっていた。
クロト「くははは…!」
マキシマ「すでに人類のバグスター化は進んでいる。素晴らしいですよ、バグスターの力は。その証拠に人類は下らない争いを止め、我々に降伏したのだから」
士「…バグスターにした後はどうするつもりだ?」
マキシマ「勿論我々が責任をもって管理します。彼らの大切なデータを、私が預かるのですからねぇ…我々が、人間の命の価値を決めるのです!」
士「…救えねえな」
73 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/13(水) 16:29:28.84 ID:SCuj2F6F0
クロト「なんだと?」
士「救えねえって言ったんだ!」
そう言うと士はベルトを取りだし、装着した。
マキシマ「交渉決裂ですか?…やれやれ、これだけはしたくなかったのですが、仕方がありません。」パチン
士「…なんのつもりだ!」
マキシマ「今、私の部下達が包囲している場所へ襲撃許可を出しました。確か…光写真館でしたかな?」
士「貴様…」ギリ
マキシマ「どうやらあなたの大切な人がそこにいるようですね?失うものさえなければ、あなたは私に歯向かう理由もなくなるはずだ」
士「どこまで腐って…くそっ!」ダッ
クロト「もう遅い。今頃我等の兵士たちが、そいつらに手を下しているはずだ。」ニヤッ
士「黙れ!」
マキシマ「さて、どうしたものかな…」
???「ふふ…情けないなあ、士」
士「…?その声は…」
???「残念だったね諸君!君達の大事な兵士たちは、手を出す相手を間違えて倒されてしまったようだ!この僕にね」
神出鬼没に現れたその男は、不敵な笑みを浮かべ、こちらを嘲笑うようにそう言った。
クロト「な…誰だお前は!」
士「海東!」
海東「やあ士!君の大事なお宝を守ってやったんだ、感謝したまえ!ま、僕に楯突いたのが彼らの運のつきと言うべきかな?」
士「お前…!」
マキシマ「…招かれざる客人か」
74 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/13(水) 16:32:16.69 ID:SCuj2F6F0
一旦ここまで
75 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/13(水) 21:03:29.16 ID:SCuj2F6F0
ユウスケ陣営
ユウスケ「助けてほしいってどういう…」
恭太郎「奴等の計画に邪魔な人材は確実に消される…私はせめて、あいつら達だけでも助けたいと思っている!…でもこの体じゃあな…」ブルブル
ユウスケ(…無理もない、足腰にきている。気持ちだけで動けるなんて体じゃない)
恭太郎「…すまない、おかしな話だよな!会って間もない人にこんなこと頼むなんて…忘れてくれ」
ユウスケ(恭太郎さんが覚悟を決めて俺に話してくれたのは、きっと俺にしかできないって思ったからだ…これは俺がやるべきことなんだ…!)
ユウスケ「…分かりました!なんとかします!なんとかしてみせます!」
恭太郎「本当か?…私のことならもう…といっても、君は聞きそうにもないか、はは」
恭太郎「すまない、任せた…エムの場所は分からないが、キリヤの居場所なら心当たりがある。もしかしたらそこにエムもいるかもしれない」
ユウスケ「はい!大丈夫です…きっと、エムたちを助けてきますから!」ニコッ
恭太郎「!」
恭太郎(やっぱり…あの時の、初めてあった時のあいつの顔にそっくりだ。彼に出会ったのも、やはりこれも運命だったのかもしれないな…)
ユウスケ(士…夏海ちゃん…ごめん。俺、帰りが遅くなるよ。でも、必ず帰ってくるから。待っててくれよ…)
76 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/13(水) 21:10:43.63 ID:SCuj2F6F0
恭太郎「…よし、ここの廃病院に向かってくれ。道は…」
ユウスケ「…はい、分かりました」ブルン
恭太郎「無理だと思ったら逃げてくれて構わない。君まで犠牲になる必要なんかないからな」
ユウスケ「…でも俺、これ以上恭太郎さんが悲しんでる姿を見たくない」
恭太郎「ユウスケ…」
ユウスケ「だから俺は戦うよ!たとえ…だれが相手になったとしても…いってきます」ドルル
恭太郎「…ああ」
ブォーン!
恭太郎「…行ったか。…ふふ、私もまだまだ若いかな。昔を思い出す…」
恭太郎「エム…キリヤ…どうか無事で…」
77 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/13(水) 21:17:19.70 ID:SCuj2F6F0
士陣営
海東「さて、僕もただ人助けしに来た訳じゃない。この世界のお宝を頂戴しにきた」
マキシマ「ほう…お宝ですか」
海東「そ。バグルドライバーとガシャット、渡してくんない?」
クロト「ふざけてるのか…!気に入らないな、二人とも排除する…」マイティアクションエーックス!
クロト「グレード2…変身!」
ガシャット!ガッチャーン!レベルアップ!
ゲンム「まずはお前からだ…」ギュイーン!
海東「狙った獲物は逃がさないよ?」
そう言うと、海東もディエンドライバーを取りだし、カードを差し込んだ。
海東「変身!」
カメンライド!ディエンド!
ディエンド「さて…やるか」
78 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/13(水) 21:26:19.80 ID:SCuj2F6F0
ディエンドは得意の高速移動でゲンムを翻弄していた。
ゲンム「ふっ…はっ!くそっ…ちょこまかとぉ…!」
士「相変わらずうざったい奴だ…」
ディエンド「どうした?その程度かい?なら…」
カメンライド!サソード!
ディエンド「どうぞ…」
さらにディエンドは他のライダーを召喚した。
ゲンム「な…」
サソード「はぁ!」キィン
ゲンム「ぐっ!」
ディエンド「…士、ここは一旦退こう」ヒソ
士「なんだと?お前まさかびびったんじゃ…」
アタックライド!ブラスト!
ディエンド「はぁ!」
ディエンドは壁をぶち抜き、そこから士とともに飛び降りた。
ディエンド「じゃあね!また必ず奪いに来るよ!」
マキシマ「…お見事」
79 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/13(水) 21:31:22.77 ID:SCuj2F6F0
ゲンム「くそっ逃げられた!今すぐ追いましょう!私にバグスターを貸してくださ「落ち着きなさい」
マキシマ「君のリベンジは後だ…せっかく貴重なデータが採れるんだ、こいつらを使う」ピッ
ゲンム「! なるほど…」ニヤッ
マキシマ「彼らのデータが集まれば…ついに完成するかもしれんな。ふはは…」
80 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/13(水) 21:39:12.71 ID:SCuj2F6F0
士「おい海東!なんで逃げた!」
海東「どうやらあいつらは一筋縄でいくようなかんじじゃなかった。だったらこちらも面子を揃えないと…」
士「…本当はいつもの逃げグセが出たんじゃないのか?」
海東「…それはそうと士、ユウスケの姿が見当たらないが?彼は無事なのかい?」
士「…そういえば、あいつと別れて薬を貰うこと自体を忘れていた!海東、夏みかんは無事だったのか?」
海東「彼女は元気な様子だったが…どうかしたかい?」
士「いや…ならいいんだ…ユウスケならまあ…きっとどうにかしてるだろ」
士(きっと)
海東「そうか。ならいいが…」
士「ところでこれからどうする?奴等が追い付いてくるのも時間の問題だぞ」
海東「任せておきたまえ。既に考えてある」
81 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/13(水) 21:47:13.30 ID:SCuj2F6F0
海東「僕の情報網によると、ここから少し離れた廃病院に、仮面ライダーらしき人がいるらしい。まずはそこに行ってみるとしよう」
士「わかった。…話を聞いちまったからには、あいつらの好きにさせるつもりはない」
士「あいつらを倒し、この世界を救う。それがこの世界で俺に与えられた役割だろうな」
海東「それはよかった、頑張ってくれたまえ。だが、たとえどんな事情があろうと、僕はこの世界のお宝を盗るだけだ。どんな手段を使ってもね」
士「…」
海東「じゃ、行こうか」
士「ああ」
そしてユウスケだけでなく、士と海東も廃病院へ向かうこととなった。
82 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/13(水) 21:57:19.89 ID:SCuj2F6F0
廃病院
キリヤ「ただいま〜…っておい、また人増えてねーか?」
エム「だってほっとけなくって…」
子供「エム、このおっさんだれー?」
キリヤ「おっさ…まだ20代だ!このクソガキ!」
エム「この子もまだ6歳なのにそんなムキにならないでくださいよ…」
エム「こらこら、失礼だぞ?まだ27なんだから」
子供「えー!でももうすぐおっさんじゃん!」
キリヤ「…お前も大人になったら分かるぜ?27なんてまだまだおっさんなんかじゃねーってな!」
子供「ふーん?そうなの?」
キリヤ「そうなの。…ところでエム、ちょっと話がある」クイッ
エム「…!分かりました。ボウヤ、また後でね」
子供「はーい」
エム「…」
83 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/13(水) 22:07:03.18 ID:SCuj2F6F0
エム「…アランブラを倒した!?」
キリヤ「ああ。奴が無事かどうかはわかんねーが、バグスターを倒したんならきっとやつらの味方じゃないはずだ。もしかしたら俺たちに協力してくれるかも…」
エム「そう…ですか」
キリヤ「なんか妙な奴だったぜ?この世界じゃ俺は医者だ〜とか、本業はカメラマンだ〜とかな」
エム「自称医者、ってところですかね?」
キリヤ「さあな…?…!おい、誰かここに来るぞ!とうとうここも終わりか?」
エム「そんな…せめてあの子たちだけでも。僕達がいなかったらあの子たちは…」
キリヤ「わかってるよ。…ちょっと様子見てくら」ガチャ
エム「はい…」
キィィィ!
ユウスケ「…ここだな」
84 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/13(水) 23:45:31.94 ID:SCuj2F6F0
今から続き書こうかと思ったけど明日まとめて出すことにします
明日にはおわるといいなあ…
85 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/14(木) 20:23:40.06 ID:PfnfDDx+0
再開します
86 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/14(木) 20:35:16.07 ID:PfnfDDx+0
ユウスケ「ここにエムたちが…」テクテク
キリヤ「誰だ!」
ユウスケ「! 君がエムか!?」
キリヤ「なに…?なぜエムのことを…やっぱりあんたも俺たちを消しに…」カチャ
ユウスケ「わわっ!違うよ!俺は恭太郎さんに頼まれて君達のことを…」
キリヤ「…今なんだって?」
ユウスケ「え?だから恭太郎さんから「それは本当か!?」
キリヤ「あの人…無事だったのか!こうしちゃいられねえ!早くエムに伝えてやんねーと!」ダッ
ユウスケ「お、おい!待てよ!まだ話は…」
キリヤ「あんたも来てくれ!あんたからの話も聞きたい。…少なくとも、俺たちに手を出す訳じゃなさそうだしな」
ユウスケ「そ、そう…それはよかった」
キリヤ「じゃ、ついてきてくれ」
ユウスケ「ああ…」(なんか単純そうなやつだなあ)
ユウスケ「…そうだ。君の名前は?俺は小野寺ユウスケだ」
キリヤ「俺はキリヤ。よろしくな、ユウスケ」サッ
ユウスケ(でも、悪いやつじゃなさそうだ)
ユウスケ「ああ、よろしくキリヤ」サッ
とりあえず信用できる味方を見つけた二人は、硬い握手を交わした。
87 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/14(木) 20:48:38.20 ID:PfnfDDx+0
士陣営
士と海東は彼らの追跡から必死に逃げつつ、彼らがいると思われる廃病院に向かっていた。
海東「…!追ってきたか。士、少しスピードを上げたまえ」ポンポン
ディケイド「誰のせいでわざわざバイク取りに行って二人乗りする羽目になったと思ってるんだ!」
海東「仕方がないだろ?…僕にはバイクがないのだから。」
ディケイド「お得意の高速移動があるだろうが!」
海東「そう固いことを言わないでくれるかな。僕達友達じゃないか?」
ディケイド「お前と友達になった覚えはない!ったく…まだ目的地にはつかないのか!?」
海東「あと少しだと思うよ…ま、いざとなったら僕に運転を代わりたまえ」
ディケイド「誰が渡すか!くそっ…こいつと二人なんてやっぱり最悪だ!」
海東「ふっ…そんなこと言ってる暇があるなら、少しは後ろに気を付けたまえ!」ピュイン!
「ぐはぁ!」
海東はディエンドライバーで、うまく追手を撹乱した。
海東「…君も案外気が回らない奴だね」
ディケイド「うるせえ!」
88 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/14(木) 21:00:41.98 ID:PfnfDDx+0
ユウスケ陣営
エム「…キリヤさん!その人は?」
エムは咄嗟に子供たちを後ろに隠し、ユウスケを警戒した。
キリヤ「あ〜大丈夫大丈夫!こいつ、多分味方だから。…そうだよね?」チラッ
ユウスケ「ああ。…君がエムかい?」
エム「そうですけど…あなたは?」
ユウスケ「俺はユウスケ。君のことは恭太郎さんから聞いてるよ。よろしくな」
エム「!? 恭太郎さんから!?」
キリヤ「そうなんだよ!あの人無事だったみたいで…」
エム「…本当なんですか?」ポロポロ
ユウスケ「!?」
キリヤ「おいおいエム!嬉しいのはわかるけどお前…まったく泣き虫だなお前は!」ガシガシ
エム「だって…恭太郎さんが…生きてて」グスッ
キリヤ「…そうだな!でも泣いてばっかじゃいらんねえぞ…」
ユウスケ「悪いけどその通りだ。俺は恭太郎さんに頼まれて、君達を助けに来たんだ」
エム「…」ゴシゴシ
エム「…もう大丈夫です。どうぞ、話してください」
ユウスケ「…ああ」
89 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/14(木) 21:22:13.98 ID:PfnfDDx+0
エム「そんなことが…」
キリヤ「なるほどな。俺たちがあんな狙われてんのにはそんな理由が…」
ユウスケ「このままじゃ君達は奴等にやられてしまう。だから恭太郎さんは俺を信じて、ここの場所を教えてくれたんだと思う」
キリヤ「…はぁ。必死こいて逃げてきたのに、あの人にはお見通しってわけね?」
エム「…それで、何か策はあるんですか?」
ユウスケ「いや、それが…俺はとにかくここに向かって来ただけなんだ。助ける方法なんかは別に…」
キリヤ「なんだそりゃ!…ま、反撃開始ってことなら、俺にも心当たりがある。あの胡散臭い医者擬きの奴なら俺たちの味方になるかも…」
ユウスケ「医者擬き…もしかしてそいつ、士かもしれない!士ならきっと俺たちの味方になってくれるはずだ!」
キリヤ「士?」
ユウスケ「俺と旅をしている仲間さ。口は悪いしいっつもスカしてるけど、頼りになる奴なんだ…「悪かったな!スカした野郎で!」
ユウスケ「…え?」
ユウスケが振り向いた瞬間、悪態をつきながら士はそこに現れた。
90 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/14(木) 21:33:34.55 ID:PfnfDDx+0
ユウスケ「士!どうやってここを…ってかなんつー登場の仕方してんだよ!ここ2階だぞ!?バイクで突っ込んできてんじゃねーよ!」
エム「危ないじゃないですか!周りの人が怪我したらどうする…」
士「わかったわかった!悪かったな。俺もある奴等に追われてて…」
キリヤ「あー!医者擬き!まだ捕まってなかったんだな!」
士「お前…あん時逃げやがったやつだな!お前のせいで俺は追われる羽目に…その上余計なオマケまで…」
海東「それはひょっとして僕の事かい?」ニュッ
ユウスケ「海東!…お前もこの世界に来てたのか…」ジー
海東「なんだいその目は?…まったく、僕がいなかったら君達は全滅していたというのに、ひどい扱いをするなぁ」
士「お前の日頃の行いのせいだ!」
91 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/14(木) 21:40:20.16 ID:PfnfDDx+0
ユウスケ「でも丁度よかった!お前たちがいるなら百人力…」
海東「…士」
士「分かってる!おいユウスケ…それとお前ら!悪いが俺たちに力貸せ!」
キリヤ「へ?俺たちも?」
士「そうだ!…マキシマとかいうのから話はだいたい聞いた!戦えるんだろ?お前たちも」
キリヤ「俺はいいけど…」チラッ
エム「…」フルフル
士「…お前は無理なのか?」
エム「すみません…僕はもう、変身できません…」
士「…そうか、分かった。ならお前は、ここの子供たちを安全な所へやってくれ」
エム「はい…」
士「…よし、いくぞ!」
ユウスケ「ああ!」
92 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/14(木) 21:46:56.78 ID:PfnfDDx+0
ディケイド「はぁ!…どうした!大したことないな!」
クウガ「数は多いけど…これなら十分俺たちで…」
ディエンド「いや…どうやら増援が到着したみたいだ」
「もういい、後は俺たちに任せろ」「全員ぶっ潰してやるよ」
ディケイド「ふん…しぶといやつらだ」
キリヤ「な…嘘だろ?」
ディエンド「どうしたんだい?」
キリヤ「なんであいつらがここに…」
ユウスケ「あいつら?」
キリヤ「そうだ…確かにあの時あいつらは…どうして…」
ブレイブ「…」
スナイプ「ふん」
93 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/14(木) 21:52:50.91 ID:PfnfDDx+0
クロト「…やつらも到着したようですね」
マキシマ「ああ。かわいい操り人形達だ」
クロト「まさか昔の仲間と戦わせるとは…恐ろしい人だ」
マキシマ「私はバグスターならば、誰であろうとも私の忠実な手駒として扱うことができる。そう、誰であろうともね…」
クロト「まったくあなたという人は…」
マキシマ「さて…私の期待を裏切らないでくれ?我らの仮面ライダーよ」
94 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/14(木) 22:02:35.62 ID:PfnfDDx+0
クウガ「あいつらって…まさか、5年前に死んだ君達の仲間か!?」
キリヤ「そうだ…俺たちを守って、犠牲になっちまったやつらだ。でもなんで…」
ブレイブ「…俺たちはお前たちを消しに来た」
キリヤ「!!」
スナイプ「さあ…ここで終わらせてやる」
キリヤ「やっぱり…お前らあいつに何かされて…」
ディケイド「ああ。やつらはマキシマの手で操られてしまっている。恐らくバグスターならば、心を操り、洗脳することができるんだろうな」
クウガ「…くそっ、目を覚ましてくれ!お前たちを傷つけたくは…」
ディエンド「無駄だね。奴等にはもう僕達の言葉は響かない」
クウガ「そんな…」
ディエンド「倒すしかないんだよ、今の僕達にはそれしかない。行くよ、士」
ディケイド「俺に命令すんな!…はあっ!」
95 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/14(木) 22:16:41.23 ID:PfnfDDx+0
ディエンド「君にはこれなんか丁度いいかな!」
カメンライド!ナイト!アナザーアギト!
ディエンド「いってらっしゃい…」
ナイト「…ふん!」
アナザーアギト「…はぁ!」
ディエンドは二人のライダーを召喚し、ブレイブ達と戦わせた。
ブレイブ「…やるな」
スナイプ「ならこれだ!」
ドレミファビート! ジェットコンバット!
ブレイブ「術式レベル3」
スナイプ「第参戦術」
ガッチャーン!レベルアップ!
ブレイブとスナイプはそれぞれレベル3へとレベルアップした。
スナイプ「一瞬で終わらせてやる!」バババ
アナザーアギト「ぐっ!」
飛ぶ事が可能になったスナイプは、空中から士達を攻撃し、手始めにアナザーアギトを倒し、飛ぶことができるナイトさえも圧倒していた。
ディエンド「ナイトだけでは無理か…ならこいつだ!」
カメンライド!サイガ!
ディエンド「行け!」
サイガ「イッツ…ショータイム!」
ディケイド「あいつ…いつもの余裕がなくなってきたな」
96 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/14(木) 22:32:19.61 ID:PfnfDDx+0
ディケイド「…仕方ねえ!ユウスケ、雑魚は任せた!」
クウガ「何!?海東がピンチなのか!?俺も助けに…」
ブレイブ「させるか!」キィン!
クウガ「ぐあああ!」
不意をついたブレイブの攻撃に、ユウスケの変身は解けてしまった。
ユウスケ「くそっ…」
ブレイブ「タイガのやつ…まあいい、俺だけで用事を済ませるとしよう」
ガッシューン
ヒイロ「まずはお前だ…キリヤ。」
キリヤ「くっ…お前、本気でこんな…」
ヒイロ「さあな。今の俺たちは命令に従っているだけ。これは俺たちの意志ではない。だが、抗うことはできないんだ」
ユウスケ「そんな…ぐっ」
ヒイロ「エムはどこだ?」
キリヤ「…へっ!知らねえな…うっ!」ドスッ
ヒイロ「さっさと吐け」バキッ
キリヤ「ぐはっ…」ガクッ
ユウスケ「やめろ!」
ヒイロ「おとなしく吐けば止めてやる」ギュゥゥ
キリヤ「…エムはここにはいねぇぞ!」バシッ
ヒイロ「…もういい、お前の嘘にはうんざりだ。自分で探す…」
「…えっ」
ドサッ
キリヤ「おい…なんで出てきて…」
ヒイロ「…探す手間が省けたな」
エム「ヒイロ…さん?」
97 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/14(木) 23:06:23.99 ID:PfnfDDx+0
エム「ヒイロさん…どうして」
ヒイロ「…久しぶりだな、エム!」ガッ
エム「ぐっ!?…やめてください…!苦しいです…」
キリヤ「この…!」バクソウバイク
キリヤ「変身!」
アイムアカメンライダー!
レーザー「うおおおおお!」
ヒイロ「レベル1ごときが…はっ!」ブン
レーザー「ぐあっ!」
ヒイロはもはや変身するまでもないと言わんばかりに、レーザーを蹴り飛ばした。
ヒイロ「バグスターになった俺は、もはやただの人間ではない」バッ
エム「かっ…けほっ…お前…ヒイロさんじゃないのか!?」
ヒイロ「正確には、ヒイロという人間のデータをコピーされたバグスターだ。さあエム…いやエグゼイド!お前も変身して、この俺に立ち向かってこい!」
エム「なんですって…!」
ヒイロ「だからお前も、ガシャットを握りしめているんじゃないのか?」
エム「それは…」カチャ
キリヤ(あいつ…戦う覚悟ができたのか?いや、そんな簡単に克服できるもんじゃない!あいつのトラウマは…)
98 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/14(木) 23:14:35.95 ID:PfnfDDx+0
エム『俺…あの時から、変身するのが怖いんです』
キリヤ『怖い?』
エム『今でもこのガシャットを起動しようとするだけで、聴こえてくるんです。あの時、助けられなかった人達の声が。…幻聴なのは分かってるんですけどね』
キリヤ『…そうか。でも心配すんな!これからは俺がついてる!お前だけに負担はかからないようにするからよ!』ポン
エム『キリヤさん…』
キリヤ『俺がお前を、守ってやるから』
ヒイロ「どうした!」
エム(くそっ…手が震えて…)
ヒイロ「ならばもういい。お前にも消えてもらう」サッ
キリヤ(守ってやるって、約束したのによ…はは、情けねえ)
ユウスケ「うおおおおお!」ガシッ
99 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/14(木) 23:25:39.51 ID:PfnfDDx+0
キリヤ「ユウスケ!」
ユウスケ「エム!戦うんだ!」
ヒイロ「貴様…放せ!」バッ
ユウスケ「…君が戦わないと、君自身も、君の大事な人たちも…誰も救うことは出来なくなる!だから…うあっ!」
エム「僕は…僕は…!」
ヒイロ「うるさい奴だ…お前から始末するか…」
ユウスケ「俺はもう…誰の涙も見たくない!キリヤにも…恭太郎さんにも…君にも!みんなに笑顔でいてほしいんだ!だから…俺は戦う!」
怒りに燃えるユウスケの体から、黒いオーラが湧き出てきた。
ヒイロ「これは…まずい! 術式レベル3!変身!」
ユウスケ「はあああ…変身!」
そしてクウガは、究極の形態へと変身を遂げた。
100 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/14(木) 23:38:44.88 ID:PfnfDDx+0
ディケイド&ディエンド陣営
一方スナイプはディエンドの兵隊達にも互角に戦っていたが、ディケイドの加勢により、劣勢になっていた。
ディケイド「空中戦は嫌いじゃないぜ!」
カメンライド!オーズ!
スナイプ「姿が変わりやがった…」
フォームライド! オーズ! タジャドル!
ディケイド「とうっ!」フワッ
スナイプ「くっ…ここまで来やがったか…」バババ
バ
ナイト「ふん!」ガキィン!
サイガ「フウ♪」バババ
スナイプ「鬱陶しい…!」
ディエンド「さすがに4対1じゃこちらの勝ちかな?…そろそろ決めさせてもらうよ!」
ファイナルアタックライド!ディ・ディ・ディ・ディエンド!
ディケイド「こっちもいくぞ!」
ファイナルアタックライド!オ・オ・オ・オーズ!
ディケイド「たああああ!」
ディエンド「はあ!」
スナイプ「な…速…ぐあああああ!」
二人の必殺技は、見事にスナイプに命中した。
ディケイド「…やったか?」
スナイプ「く…ミッション失敗か…」ゲームオーバー
ディエンド「ふん…他愛ない」
ディケイド「…ユウスケ」
101 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/14(木) 23:54:51.49 ID:PfnfDDx+0
ユウスケ陣営
クウガ「…」
ブレイブ「ふっ!はっ!…馬鹿な…なぜ効かない!」
アルティメットと化したクウガは、ブレイブの攻撃に微動だもしない。
クウガ「…そんな攻撃、効くもんか」
ブレイブ「ふざけるな…!」ガシャット!キメワザ!
ドレミファ!クリティカルフィニッシュ!
ブレイブ「はああああ!…何!?」シュゥゥゥ
ブレイブ渾身の一撃も虚しく、クウガにはダメージすら負わせられない。
クウガ「無駄だ」ドガッ
ブレイブ「ぐはっ…」
クウガ「俺はお前を倒す…!みんなの笑顔のために…!お前とは、覚悟が違うんだよ!」バゴォ!
ブレイブ「…なんだとぉ…!」
クウガ「おおおお…」コオオオ
クウガは全てのパワーを、右手の拳に込めた。
クウガ「てやあああああ!」ドン!
ブレイブ「ぐっ…馬鹿なぁぁぁ!」ゲームオーバー
エム「すごい…」
キリヤ「…やりやがった」
クウガ「はあ…はあ…」シュイン
ユウスケ「はあ…終わった…のか?」
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