【デレマス】美波「頼りたい。甘えたい。構われたい」

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18 : ◆hAKnaa5i0. [saga]:2017/09/08(金) 21:19:39.31 ID:0+O9Xl2X0
>>17
そーりぃ……
卯月の方はしばしお待ちを

再開します
19 : ◆hAKnaa5i0. [saga]:2017/09/08(金) 21:20:10.42 ID:0+O9Xl2X0
(次の日・バーベキュー)

ジュゥゥ……

P「キッズたち。美波が焼いてくれてるから好きなように取ってお食べー」

事務所所属のキッズ「ハーイ♪」『レディですぞー!』
(仁奈・莉嘉・珠美・友紀・楓)

P「悪いな。美波。手伝ってもらっちゃって。『まともに肉を焼ける子』が今日は美波しかいないんだ」

美波「お肉を焼くのってそんなにハードル高いですっけ?」

美波「『トングで鉄板に置くだけ』ですよね?」

P「あいつらにそれができると思うかい?」

美波「どれだけ不信感を持っているんですか……」

P「とにかく。頼りにできるのは美波だけなんだ。よろしくな」

美波「……はい♪」
20 : ◆hAKnaa5i0. [saga]:2017/09/08(金) 21:20:46.07 ID:0+O9Xl2X0
美波「(当然のようにお仕事を任されちゃったけど……頼ってくれるのはやっぱり嬉しいな♪)」

美波「(でも……全部を完璧にはこなさないわ)」

美波「(今日は『隙だらけの美波』を演じるのよ……私ならできる!)」

美波「(美波。頑張ります!)」

グッ!

仁奈「みなみおねーさん。どうしてガッツポーズをしてやがるんですか?」

美波「これは気合いの表れなの。ところで仁奈ちゃん。お肉食べる?」

仁奈「食べるでごぜーます♪」

美波「ふふっ。じゃあ、一緒にお野菜も食べましょうね」

仁奈「うえー……」
21 : ◆hAKnaa5i0. [saga]:2017/09/08(金) 21:21:16.30 ID:0+O9Xl2X0
友紀「ビールに野菜って合わないよねぇ」

ヒョイ、ヒョイ、ヒョイ

美波「友紀さん。野菜を避けないでください。野菜を食べなきゃお肉は焼いてあげませんよ」

友紀「いやーっ! 美波様ー!」

楓「美波ちゃん。意地悪はいけませんよ?」

美波「楓さん。意地悪ではありません。それよりも既製品の『チョリソー』ばかりを食べないでください。バーベキューですよ?」

楓「ビールによく合うので♪」

美波「今日は飲み会ではないんですよ?」

楓「プローストー♪(乾杯)」

美波「せめて話を聞いてください」
22 : ◆hAKnaa5i0. [saga]:2017/09/08(金) 21:21:56.92 ID:0+O9Xl2X0
楓「それより美波ちゃん。これは『甘え』のチャンスですよ」(こそっ)

美波「そうですね」

楓「『隙』を作る名演技、期待してますよ♪」

美波「……頑張ります!」

P「2人してコソコソ何の話をしてるんだ」

楓「飲み会のセッティングについて」

美波「楓さん。誤魔化すにしてももうちょっとそれらしい嘘を付いてください」
23 : ◆hAKnaa5i0. [saga]:2017/09/08(金) 21:22:54.65 ID:0+O9Xl2X0
(少しして)

美波「わー。大変だー」(棒)

美波「1人じゃお肉を焼くので精一杯だー。誰かに手伝ってもらいたいなー」(棒)

ちらっ。ちらっ

P「どうした美波」

美波「わー。プロデューサーさん。助けてくださいー。1人だと焼きそばを焼くことまで手が回らないんですー」(棒)

P「俺が焼きそばを作るよ。まかせておけ」

美波「お願いします」

P「ほーい」

ジュゥゥ……カチャカチャ……
ジュゥゥ……

美波「プロデューサーさん。手際いいですね」

P「たまに家で作るしな」

美波「美味しそう……♪」

P「はっはっは。そうだろう。そうだろう」

美波「……」

美波「(これ『甘え』じゃなくて、ただの『役割分担』だわ)」
24 : ◆hAKnaa5i0. [saga]:2017/09/08(金) 21:24:43.31 ID:0+O9Xl2X0
(少しして)

楓「この焼きそば美味しいですね……♪」(むしゃむしゃ)

美波「美味しいですよ。美味しいですけど、それが何だって話です」(むっ)

楓「あら美波ちゃん。不機嫌なんですか?」

美波「甘え作戦の第1弾は失敗しました」

楓「恐ろしいほどの棒読みでしたね」

美波「演技は苦手なんです……嘘を付いているようで」

楓「失敗は1度や2度くらいするものです。頑張ってみましょう」

美波「もちろんです。美波。やります!」
25 : ◆hAKnaa5i0. [saga]:2017/09/08(金) 21:26:03.11 ID:0+O9Xl2X0
美波「(よし……次こそは!)」

仁奈「美波おねーさん! 仁奈。お野菜全部食べたでごぜーますよ! 褒めてくだせー!」

タッタッタッ……!

美波「あ。仁奈ちゃん。ここで走ったら危な……」

ズルッ……!

仁奈「うわっ!」

ドタッ!

美波「だ、大丈夫!? 仁奈ちゃん!?」

仁奈「……」(プルプルプル)

仁奈「うっ、うっ、わぁぁんっ……」(号泣)
26 : ◆hAKnaa5i0. [saga]:2017/09/08(金) 21:26:41.66 ID:0+O9Xl2X0
P「うおっ。仁奈。転んじゃったのか!?」

美波「プロデューサーさん! 焦げないように料理の方をお願いします! 私が手当てしますから!」

P「お、おう」

美波「莉嘉ちゃん! 救急箱持ってきて!」

莉嘉「OK! 走って持ってくるよ!」

楓「美波ちゃん。濡らしたハンカチです」

美波「ありがとうございます」

仁奈「うぅ……わぁぁん……っ……ひっく……いてーですよ……」

美波「大丈夫よ。仁奈ちゃん。ちょっと膝を擦りむいちゃっただけだからね♪」

美波「ちょっと染みるけど我慢できるかな?」

仁奈「……ひっく……我慢します……っ」

美波「偉い♪ じゃあ……我慢!」
27 : ◆hAKnaa5i0. [saga]:2017/09/08(金) 21:27:21.68 ID:0+O9Xl2X0
ふきふき

仁奈「……っ」

莉嘉「美波ちゃん。救急箱持ってきたよ!」

美波「ありがとう。それじゃあ、消毒液をかけて……絆創膏を貼って……と」

しゅっ……ふきふき……ペタッ

仁奈「……っ……いたい……です」

美波「もう終わりよ。よく頑張ったわね。仁奈ちゃん」

なでなで

仁奈「……えへへっ……♪」

美波「でも。足元が滑りやすいところで走っちゃダメよ?」

仁奈「うぅ……ごめんなさい」

美波「わかればいいのよ♪」

美波「……ふぅ」

プロデューサー「さすが美波。手際が良くて頼りになるな」

美波「いえ♪」

美波「……」

美波「はっ!」
28 : ◆hAKnaa5i0. [saga]:2017/09/08(金) 21:28:39.98 ID:0+O9Xl2X0
(バーベキュー後)

美波「……結局、甘えることは出来ませんでした」

美波「やっぱり私は面倒を見る側が性に合ってるのかもしれませんね」

楓「……元気出しましょう。美波ちゃん。また次がありますよ♪」

美波「ええ……楓さん。ありがとうございます」

美波「でも、私、思ったんです。甘えることが出来なくてもいいんじゃないかって」

楓「……諦めるということですか?」

美波「そういうわけじゃありません。ただ、私はいまのままでも幸せなんです」

楓「……」

美波「プロデューサーさんに信頼されてますし、楓さんや川島さんみたいに相談に乗ってくれる先輩もいる。これ以上望むのは欲張りですよ♪」

楓「ふふっ。美波ちゃん。もっと欲を出してもいいのよ?」

美波「もちろん。機会があれば甘えてみます♪」

楓「では、陰ながら応援していますね」

美波「ありがとうございます」
29 : ◆hAKnaa5i0. [saga]:2017/09/08(金) 21:29:27.03 ID:0+O9Xl2X0
(少しして)

美波「……今日は疲れたけど楽しかったな」

P「お疲れ様」

ピトッ

美波「わっ。プロデューサーさん! 冷たいっ!」

P「ははは。ジュースだよ。ほれ」

美波「……お酒じゃないですよね?」

P「待て。どうして俺が酒を差し入れると疑うんだ」

美波「最近、身近でそういうトラップが多いので」

P「楓さんか」

美波「そうです」

P「まったく。あの子は」
30 : ◆hAKnaa5i0. [saga]:2017/09/08(金) 21:30:11.53 ID:0+O9Xl2X0
美波「ふふふ。子供扱いですね」

P「大っきな子供だよ。あの人、昔はお茶目な部分を出せてなかったみたいだからな。今になって爆発させてるんだよ」

美波「そうなんですか」

P「ほら、楓さんって雰囲気は神秘的で近寄りがたい感じだろ。中身はただの『おじさん』なんだけど」

美波「川島さんもまったく同じことを言ってましたよ」

P「ははは。とにかく、早いうちからワガママは言っておいたほうがいいと思うんだ。大人になってからワガママを言おうとすると『タチの悪い飲んべえ』になるからな」

美波「楓さんは特殊な気もしますが」

P「まあね」
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/09/08(金) 21:33:47.55 ID:0+O9Xl2X0
P「……まあ、その。つまりあれだよ」

美波「?」

P「いつも美波はワガママを言いづらい立場にさせちゃってるんじゃないかって思ってな」

美波「……」

P「いつもありがとう。感謝してるよ」

美波「……」

P「ど、どうした? なんで黙るんだよ」

美波「もう……ホントにプロデューサーさんはずるいですよ……諦めようと思ってたのに///」

ポスッ

P「……」

美波「肩にもたれかかってもいいんですよね……///」

P「うん」

美波「……時々、またお願いします///」

ぎゅっ

終わり
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/08(金) 21:35:29.16 ID:zMK7Xh5zo
ンミナミィかわええ
33 : ◆hAKnaa5i0. [saga]:2017/09/08(金) 21:39:48.07 ID:0+O9Xl2X0
以上です
読んでいただきありがとうございました

ストレートな清純派のンミナミが書きたかったんです
デレステで初めて手に入れたSSRが限定美波だったのはいい思い出
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/08(金) 21:45:00.92 ID:le3cwOlwo
おつ
さぁ勢いで卯月も書くんだ
オナシャス
35 : ◆hAKnaa5i0. [saga]:2017/09/08(金) 21:55:00.60 ID:0+O9Xl2X0
>>35
書きますのでちょっとだけ休ませてください(小声)
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/08(金) 22:43:46.01 ID:le3cwOlwo
>>35
ゆっくり休んでください
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/09(土) 08:30:18.34 ID:YlqjGYxqO
タイトルで夜もヒッパレを思い出したおっさんは俺だけでいい
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