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【艦これ】霞「鎮守府近くの食堂へ」
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114 :
◆MyIMarvEFy8D
[sage saga]:2019/07/06(土) 00:13:53.97 ID:2gtUFghI0
〜○○鎮守府 司令室〜
提督「そうか…北上がそんなことを…」
叢雲「あの鎮守府に対しては北上だけじゃなく、いろんな艦娘がストレスを感じているわ」
提督「だが、今は下手に動くわけにもいかない。上層部にも重石を乗せられてるしな」
叢雲「そんなことは分かっているわ…でも」
提督「川内の話を鵜呑みにするか…」
叢雲「私はいまだに信じられないわあの金剛が『エラー』だなんて…しかも姉妹揃って」
提督「私も信じたくはないさ…アイツの部下だからな」
叢雲「…」
ジリリリリリ…
提督「!」
ジリリリリリ…
叢雲「私が出るわ」
ガチャッ
115 :
◆MyIMarvEFy8D
[sage saga]:2019/07/06(土) 00:14:31.41 ID:2gtUFghI0
〜街角や前〜
北上「結局外だとここだよねぇ〜」
大井「ですね。知ってる味が一番落ち着きますもの」
大井「あっ今日の日替わりは煮魚ランチか…私これで」
北上「私もこれにしようかな」
ガララッ
大井「2人です」
北上「ん?」
北上(チラシが貼ってある…珍しい)
北上「…四川フェア?」
116 :
◆MyIMarvEFy8D
[sage saga]:2019/07/06(土) 00:15:20.71 ID:2gtUFghI0
〜店内〜
北上「たのも〜」
店主「いらっしゃい!深雪もそうだが、それはやってるのか?」
北上「チャレンジャーだからだよ」
店主「ほう」
大井(なんだかいつもと雰囲気が違う?)
大井(男の人がみんな汗だく?熱気がいつもと違うんだ…なんで?)
深海「大井さんと北上さんいらっしゃい。そこの席座って。霞ちゃん!」
霞「水とおしぼりはまかせて!」
霞「お水とおしぼりね」トンッ…トンッ
大井「注文良いかしら?」
霞「どうぞ」
大井「煮魚ランチ2つ…」
北上「じゃなくて、それ1つ…にさっき表に…ああ、あのチラシ!あの壁に貼ってあるチラシの四川フェアってやつ!」
大井「四川フェア?」
霞「の、どれにします?」
北上「あれ、あの四川麻婆豆腐定食」
117 :
◆MyIMarvEFy8D
[sage saga]:2019/07/06(土) 00:15:59.94 ID:2gtUFghI0
霞「辛さは?」
北上「上は?」
霞「5」
北上「それで」
大井「ちょっ」
霞「かなり辛いわよ?」
北上「どんと来い!」
霞「オーダー通すわ!煮魚ワン、麻婆5辛ワン!」
店主「あいよぉ!」
大井「ちょっとそんなの頼んで大丈夫なんですか!?」5カラッテ!
北上「大丈夫大丈夫」ヘラヘラ
大井「知りませんよ」
北上「責任はとるよしっかり」
大井「…もう」
118 :
◆MyIMarvEFy8D
[sage saga]:2019/07/06(土) 00:16:43.37 ID:2gtUFghI0
大井「でも四川か…ならこの熱気は納得できるか」
大井(よく見たらお客さんのほとんどの料理が真っ赤…私だけ浮いているように見える)
大井「…」ゴクリ
大井「やっぱ私煮魚やめる…大丈夫?」
霞「え?…あっおじさん今のオーダーちょっと待って!」
店主「あいよ!」
北上「大井っち?」
大井「その四川フェアって他に何があるの?」
霞「えっと麻婆豆腐のほかに…麻婆ナスと…回鍋肉よ」
大井「じゃあ、回鍋肉定食で」
大井(回鍋肉じゃ辛くなさそうだし、周りから浮くこともないだろうし…)
霞「辛さは?」
大井「もちろんふつ…って、え!?」
北上「回鍋肉も辛いの?」
霞「おじさんが夏だし本格的な四川やろうって言いだして…麻婆ナスはもちろん回鍋肉も本格的なのはもちろん辛いって調べてて…」
大井「そうなの…?」
北上「うちの食堂で出るのただの味噌味だったし…初めて知ったよ」
119 :
◆MyIMarvEFy8D
[sage saga]:2019/07/06(土) 00:17:44.71 ID:2gtUFghI0
霞「で、辛さは?」
大井「私は普通で」
霞「1ね」
北上「攻めないの?」
大井「さすがに…」
霞「かしこまり」
霞「オーダー通します。麻婆5辛ワン回鍋肉ワン!」
店主「あいよ!」
北上「珍しいね。辛いのなんて」
大井「まぁ…」
大井(流石に回鍋肉が辛いだなんて予想外ですもの…)
北上「でもちょっと楽しみ」
大井「何でです?」
北上「ん〜なんでだろう?」
大井「…?」
北上「にしても…」
大井「はい?」
北上「なんでおじさんマスクしながら調理してんだろ?」
大井「風邪…とか?」
北上「いやぁ…そうは見えないよ?」
120 :
◆MyIMarvEFy8D
[sage saga]:2019/07/06(土) 00:18:27.91 ID:2gtUFghI0
今日は大盛況!
一度はやってみたかった四川料理!
しかも本格派の奴だ。
四川と言えば唐辛子と花山椒をふんだんに使った料理で、とくに有名なのは今から作る麻婆豆腐や回鍋肉。
後はエビチリや以前暁ちゃんに作ったチンジャオロース何かも四川料理だ。
最近流行り?のよだれ鶏なんてのも四川料理だったな。
なんせ日本人にとっては馴染のある中華は四川が基本だ。
昔大学で一緒だった中国人の留学生に中国の料理で何が一番おいしいかって聞いたら…
「基本は何でもおいしいけど四川が一番かな?」
って言ってたこともあった。
ラーメンや餃子もいいけど、やっぱ四川料理もいいよね!
ってことでまずは注文のあった麻婆豆腐から取り掛かる。
四川の基本は酸(酸味)・辣(辛味)・麻(しびれ)・苦(苦味)・甜(甘味)・香(香り)・鹹(塩味)の7つの味でが基本で。
この麻婆豆腐は山椒によるしびれの「麻(マー)」、唐辛子による辛み「辣(ラー)」で成り立っていて「痺れる辛さ」が特徴だ。
他にも担々麺や麻辣火鍋なんかもこの2つが基本になってくる。
まずは温めたフライパンに油をひいて、刻んだニンニクとねぎを唐辛子と一緒に炒める。
121 :
◆MyIMarvEFy8D
[sage saga]:2019/07/06(土) 00:19:10.89 ID:2gtUFghI0
店主「んふふ…」
深海「あぁ〜また気持ち悪い笑み浮かべてる…」
店主「だって今日の為に仕入れたんだぜ?」
深海「知ってる。実験台になったし…」
そう。この日の為にわざわざ中国から仕入れた
"朝天辣椒"
四川唐辛子ともいわれるこの唐辛子。
辛みはハバネロなんかと比べるとかなり劣るが、香り風味が他の唐辛子と違って独特。
四川料理の味を再現するならこれを使わないと!
122 :
◆MyIMarvEFy8D
[sage saga]:2019/07/06(土) 00:19:57.82 ID:2gtUFghI0
店主「5辛だったな」ワシッ
深海「え?」
店主「ん?」
深海「そんなに入れるの?」
店主「5辛だし…」
ジュワァ〜
店主「うっ!」
深海「あ〜あ」
きたきたきたぁ〜!
あ〜〜目が痛いっ!
店主「ゴホッゴホッ」
マスクだけじゃやっぱり効かん!
こんな事ならゴーグルもはめるべきだった…
123 :
◆MyIMarvEFy8D
[sage saga]:2019/07/06(土) 00:21:03.38 ID:2gtUFghI0
北上「…そういうことかぁ」
大井「大丈夫ですか北上さん…」
北上「いやもう頼んじゃったしね…腹くくるよ」
大井「たのもしい…」
霞「これ洗いもn…うわっ!」
深海「どうした?」
霞「洗い場でも目に来るわね…」
深海「そう?」
霞「そう?って…そりゃあゴーグルなんてしてれば痛くないわね」
店主「え?」
深海「フフン」ゴーグルカンビ!
店主「いつの間に…」
ちゃっかりしてんなぁ〜
124 :
◆MyIMarvEFy8D
[sage saga]:2019/07/06(土) 00:21:38.52 ID:2gtUFghI0
そうこうしているうちに麻婆豆腐出来上がり。
あとは…熱した土鍋に移したら
霞「先持っていくわ!」
店主「あっ…よろしく霞ちゃん!」
出来た言う前に持って行っちゃった…
さて後は回鍋肉か。
回鍋肉と言うとイメージとして湧くのはキャベツと豚肉を甜麺醤で甘辛く炒めたもの。なんだけど…
本場の四川の回鍋肉はキャベツじゃなくてコイツを使う!
"ニンニクの葉"
元々四川ではニンニクの葉を使って作っていたんだけど、中華の巨匠「陳健民」が日本で広める時に日本ではニンニクの葉が入手困難だったために、代わりにキャベツを使ったところ日本ではそれが広まったんだと。
だから今日は本格四川のためわざわざ八百屋さんに頼んで入手してきました!
ありがとう!
さてさて、こいつらを順当に炒めて行って…
甜麺醤よりも豆板醤を多めに加えて炒めたら…
店主「本格回鍋肉あがったい!」
深海「あいよぉ!」
125 :
◆MyIMarvEFy8D
[sage saga]:2019/07/06(土) 00:22:48.51 ID:2gtUFghI0
さすが薫ちゃん、ご飯とスープがもう用意されてる。
しかし…あっついな今日…
厨房が暑いだけか。
霞「はい麻婆豆腐定食5辛お待ち!」グツグツ
北上「…」
深海「こっちは回鍋肉ねー」
大井「ん?キャベツじゃない…なにこれ?」
深海「それね、ニンニクの葉。本場のはそれ使うんだって」
大井「へぇ〜」
大井(この回鍋肉なんか赤い…)
北上「…」
グツグツグツ
北上「…色が…赤を通り越して黒いんですが…」シカモグツグツイッテルシ・・・
大井「本当ですね…たっ食べるんですか?」
北上「もちのろんよ!」グアッ
バクゥッ!
126 :
◆MyIMarvEFy8D
[sage saga]:2019/07/06(土) 00:23:25.71 ID:2gtUFghI0
北上「…」
大井「…北上さん?」
北上「ん!おいしい!…」
大井「ほんと…」
北上「…」ダラダラダラ
大井「北上さん?」ン?
北上「きたきたきたきたきたぁ!!」
ゴッゴッゴッゴッ!!!
ドンッ!
北上「水…!!」
霞「言うと思ったわ」
北上「はやっ!?」
霞「5辛なんて無理するからよ…はい水」
北上「ん!」ゴッゴッゴッ
霞「はいおかわり」
北上「ありがと」
127 :
◆MyIMarvEFy8D
[sage saga]:2019/07/06(土) 00:24:08.34 ID:2gtUFghI0
大井「大丈夫ですか?」
北上「大丈夫だよ」ダラダラダラ
大井「あっ汗凄いですよ!?」
北上「あはっまだまだぁ!」
霞「水のピッチャーここに置いておくから。無くなったら言って新しいの持ってくるから」
北上「ありがとう!」
大井「無理したら…」
北上「大井っち何してんの?冷めちゃうよ」
大井「え?あっはい…」
大井(大丈夫かしら…)
パクッ
大井「あっ辛い」
北上「え?」
大井「でも美味しい」
大井「いつもはキャベツの回鍋肉だけど、このニンニクの葉の回鍋肉も風味が変わってて美味しい!」
北上「辛さ普通だっけ?」
大井「はい。でもちょっと辛いかな」
北上「…こっちも食ってみる?」ニコッ
大井「…」
大井「遠慮します」ニッコリ
北上「いまの間なに?」
128 :
◆MyIMarvEFy8D
[sage saga]:2019/07/06(土) 00:25:16.57 ID:2gtUFghI0
ガララッ
霞「いらっしゃいませ!」
深海「3名様?そこの空いてる席お願いします」
霞「水持って行くわ!」
深海「よろしくぅ」
北上「…」ダラダラモグモグ
大井「大丈夫です?」
北上「…」
北上「舌の感覚無くなった」
大井「え?」
北上「花山椒の痺れもあってか舌が大分麻痺ってるね」
大井「本当に…」
北上「大丈夫大丈夫。それでもおいしいの分かるから」ニヒヒ
大井「…ああ」
大井(汗だくの北上さん…良い!)エガオモステキ!
北上「ん、冷めちゃうよ?」
大井「大丈夫ですっ!」ムフーッ
北上「え?」
129 :
◆MyIMarvEFy8D
[sage saga]:2019/07/06(土) 00:25:54.00 ID:2gtUFghI0
ガララッ
サラリーマン「ふぅ、あっつぅ〜」
深海「ありがとうございましたぁ!」
北上「食った食ったぁ〜」
大井「だらしないですよ?」
北上「いいのいいの。いろいろ満足だから」
大井「いろいろ?」
北上「朝言ってた××鎮守府の話」
大井「ああ、演習だとかの…」
北上「アイツらとやれば少しは刺激になってスカッとするかなって思ってたんだけど…」
北上「最近は深海棲艦の奴らも数減らしまくってどこにも頭すら出さなくなっているし」
北上「だって最近小耳に挟んだんだけど、上の奴らはもう全部討伐したって報告まで流し始めてるらしいじゃん」
大井「そうなんですか?」
北上「大淀さんと叢雲が話してた。だからって気を緩ますなって秘書艦さまはおっしゃってましたけど」
北上「そうなると私らの存在意義がなくなるじゃんって…」
北上「そういうの含めて色々。だから今日の麻婆豆腐はいい刺激になったよ」
北上「この汗も気持ちいもんだよ。今となっては」
大井「それは良かったです」
北上「おじさん!おいしいのありがとう!」
店主「え?おっおう」
北上「さて帰りますか」
大井「はい」
霞「ありがとうございましたぁ!」
北上「さぁ、午後の訓練頑張りましょうか!」
大井「いい天気ですしね」
北上「心の天気も晴れ晴れだ」
130 :
◆MyIMarvEFy8D
[sage saga]:2019/07/06(土) 00:26:22.35 ID:2gtUFghI0
ここは食堂「街角や」。
ランチもディナーもぜひここで。
ただいま四川フェア開催中です。
131 :
◆MyIMarvEFy8D
[sage saga]:2019/07/06(土) 00:26:58.83 ID:2gtUFghI0
〜○○鎮守府〜
北上「あのヒヨッ子ども腕上げたなぁ」
大井「吹雪たちも配属してもう時間たちますからね」
北上「うかうかしてられないね」ニシシ
大井「ほんとうです」
「そこ道あけて!!」
大井「!?」
北上「なんだなんだぁ?」
ザワザワ
睦月「何事?」
如月「艦娘が一人岸に打ち上げられてたって」
皐月「座礁かな?」
三日月「さぁ?」
明石「道あけてぇ!」
ガラガラガラ!
北上「っ!」
大井「今の…」
北上「今の服装は…朝潮型のだね」
睦月「ボロボロだったね」ウワー
如月「まさか深海棲艦?」
皐月「でも近海の巣は全部つぶしたよね?」
三日月「じゃあ、また復活したのでは?」
北上「ん?」
大井「どうしました?」
北上「このタグってあの娘のかな?」
大井「どれどれ…っ!?」
北上「どったの?」
大井「北上さん…これ!」
北上「朝潮…××鎮守府…っ!」
北上「霞の話に出てきたアイツかぁ」
朝潮「…」シュコーシュコー
132 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/07/06(土) 00:33:48.94 ID:2gtUFghI0
約2年ぶりです。お久しぶりです。
ID変えましたさっきあんなヘマしたんで。
ブランク開けすぎるとだめですね。
今回の話は時系列的には前回から少しあとって感じです。
こんなに時間が空いたのはわけがあって、試験受かったんですけど…そのあと別の資格取らなきゃいけなくなって猛勉強してたんですけど…落ちてしまいまして。
その後再試験でまた時間食ってしまいました。
ちなみにまだ試験終わってないんですがねw
なんにせよ久々に見に来たらまだ残ってるじゃないですか。驚きました。
とにかくありがとうございます!
それではまた!
133 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/07/06(土) 00:46:09.08 ID:ku6CDhQC0
復活してるー!乙
134 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/07/06(土) 01:43:58.29 ID:z/EWkvIDO
ヒャッハー!!!最高だぜぇー
135 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/07/06(土) 02:20:31.07 ID:mG/D74FK0
いや、良かった!
乙です!
136 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/07/06(土) 07:13:33.43 ID:VoU6CYP4o
まさか復活してくれるとは・・・
ありがてぇ・・・ありがてぇ・・・
137 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/07/06(土) 07:23:26.14 ID:v6r6/mn70
乙
ニンニクの葉か……行者ニンニクでも大丈夫かな
138 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/07/06(土) 10:07:56.03 ID:EZe0NSxB0
久しぶりの更新乙です。待っててスレ履歴残しておいて良かった
139 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/07/06(土) 21:52:38.71 ID:ojq5ubA+0
2年たってまた読めるとは思わなかった…
140 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/07/08(月) 07:06:44.96 ID:W5Row4R+0
あれ、あがってる、まぁ変な書き込みであがってるだけやろうなぁ→ファッ!?!?!?
スルーせず開いてほんとうによかった・・・
141 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/07/09(火) 11:04:17.60 ID:fNktXz2WO
待ってたずっと主おかえり
142 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/07/10(水) 00:06:03.26 ID:Gx4EZOXCo
待ってて良かった。
143 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/07/13(土) 23:33:49.93 ID:euiSZySu0
やること結構あるけど…
息抜きがてらにやってたら出来たんで投下です。
ほら、息抜きって大切じゃん?
144 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/07/13(土) 23:34:31.31 ID:euiSZySu0
〜○○鎮守府 執務室〜
提督「…」
コンコン
提督「入れ」
ガチャ
大淀「失礼します」
大淀「漂着した朝潮についてですが…」
提督「どうだった?」
大淀「目を覚ましましたが…」
大淀「錯乱状態がひどく、詳しい情報を聞き出せない状況にあります」
提督「何とか聞き出せないのか?」
大淀「あまり無理をすると…」
提督「しかしあそこの状況を知るには!」
大淀「提督」
提督「ああ、すまない…熱くなってしまった」
大淀「今あの状態の朝潮から聞き出すには困難です」
提督「…そうか」
145 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/07/13(土) 23:35:02.54 ID:euiSZySu0
ガチャ
叢雲「戦力でも使えそうにはないわね」
提督「叢雲」
大淀「叢雲秘書艦」
叢雲「明石に確認を取ったわ。艤装だけでなく体の大部分の損傷が酷く」
叢雲「特に腕と脚は吹き飛んでて片方づつ失うって」
大淀「そんな…」
提督「…」
叢雲「どうするの?あの状態で鎮守府に缶詰め状態にするつもり?」
提督「…」
叢雲「片腕片脚を失った状態で、見た目幼いあの娘を監禁状態にしたら…面倒な連中に目を付けられるわよ?」
提督「…ならどんな手段がある?」
叢雲「簡単に言っちゃうかもしれないけど。解体…それが一番手っ取り早いかも」
提督「明石は何と?」
叢雲「…今のが明石の最善の答えよ」
大淀「そうですね。提督ここは下手に世論を動かすわけにはいかないかと…」
提督「…くそっ!」ギリッ
叢雲「…」
提督「…叢雲は明石に解体の手続きを取るように伝えてくれ。大淀は朝潮の解体後支援の手続きを」
叢雲「了解」
大淀「かしこまりました」
提督「…」
146 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/07/13(土) 23:35:39.54 ID:euiSZySu0
〜○○鎮守府 工廠〜
叢雲「明石」
明石「あら秘書艦。どうでした?」
叢雲「解体手続きお願いできる?これ書類」
明石「確かに受け取りました」
朝潮「…」スースー
叢雲「寝てるんだ」
明石「えぇ…大分暴れましたからね…疲れたんでしょう」
叢雲「この娘には悪いことするわね」
明石「本人には目を覚ましてから説明します」
叢雲「お願い…汚い役渡して悪いわね…」
明石「これも仕事ですから」ニコッ
叢雲「頼もしいわね」
明石「夕張、手伝ってくれる!」
夕張「んー?」
明石「解体の準備よ」
夕張「今行くわ」
叢雲「…」
朝潮「…」スースー
叢雲「ほんと…何があったっていうのよ…」
147 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/07/13(土) 23:36:15.94 ID:euiSZySu0
〜日曜日 街角や〜
深海「じゃあ、私と霞ちゃん出かけるからおやっさん留守番お願いね」
店主「おう、行ってらっしゃい」
深海「じゃ霞ちゃん途中まで一緒に行こうか?」
霞「ええ。おじさん行ってきます」
店主「おう、ランちゃんとハギちゃんによろしくな」
日曜日。
それは俺たちにとっては週に一回の休みの日。
いつもは3人でいることが多いこの日も今日は珍しくかおるちゃんも霞ちゃんもそれぞれ用事があり出かけるという。
というわけで俺は一人お留守番だ。
何年ぶりだろ?一人で家にいるって…
店主「つっても、掃除はしなきゃな…」コキッ
しかし掃除なんて午前中でだいたい終わるしな…
店主「その後何しよう?」
プルルルルルル
店主「んあ?」
ガチャ
店主「はい街角や」
店主「おっなんだタツか…」
148 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/07/13(土) 23:36:50.78 ID:euiSZySu0
〜○○市駅前〜
ラン「おっ霞だ!お〜い!!」ブンブン
霞「ちょっとみっともないから大声で呼ぶのやめてよ。恥ずかしいじゃない」
ラン「そうか?」
ハギ「他の人もやってるから大丈夫じゃない?」
「お〜い」
「待った?」
霞「ホントだ」
深海「慣れてないだけじゃない?」
ハギ「あれ深海さんも一緒なんですか?」
深海「ううん。私はこれから隣町に行ってくるの」
ラン「隣町?何しに」
深海「友達とショッピング」
149 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/07/13(土) 23:37:20.93 ID:euiSZySu0
ラン「…」
深海「?」
ラン「友達いたの!?」ビックリ!
深海「何それどういう事!?」ガーン!
霞「いつも街角やに居るイメージがあるからじゃない?」
ハギ「そうそう。いつも働いてて友達と遊ぶってイメージがないので」
ラン「休憩中だってグースカ」
深海「確かにそうだけど…私にだって友達の一人や二人いるもん!酷いなぁ〜」
霞「一応フォローしておくと、休憩時間も寝る前にはSNS使ってその友達と連絡取り合っているわよ」
ハギ「そうなの?」
ラン「でもその友達見たことないぞ?」
深海「だってこっちに住んでないもん」
ハギ「じゃあ、いつもは?」
深海「名古屋の方だぎゃ」
ラン「だぎゃ?」
150 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/07/13(土) 23:37:47.63 ID:euiSZySu0
深海「っ!とにかく電車の時間あるから。じゃね!」
ハギ「行っちゃった…」
ラン「霞、見たことあるか?」
霞「一人だけなら」
ハギ「どんな人だった?」ズイ
霞「どんな人?」
ラン「深海さんって確か元深海棲艦だったよな?もしかして友達も…」
ハギ「ラン流石に失礼よ」
霞「…うーん」
ハギ「え?」
霞「どうかは知らないけど…色白で髪の綺麗な…どちらかと言えばル級に…」
ラン「嘘だろ!?」
霞「ただ似てる人だって…」
151 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/07/13(土) 23:38:17.03 ID:euiSZySu0
〜市内映画館〜
ラン「で何の映画見るんだっけ?」
ハギ「もう忘れたの?」
ラン「思い出した!トラン○フォーマー!」
ハギ「1作目から見てないのに?」
ラン「じゃあスパ○ダーマン?」
ハギ「話題にはなってるしねぇ」
ラン「じゃあ…関○原!」
霞「なんで急に渋くなるのよ…銀○でしょ」
ハギ「そもそもランが見たいって言ってたんでしょ」
ラン「えへへ。ごめんごめん」
霞「さっ早く行きましょ」
ラン「おう!」
152 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/07/13(土) 23:38:59.29 ID:euiSZySu0
〜ラーメン龍〜
ガララッ
タツ「いらっ…おっ先輩!」
店主「おお、呼ばれてきたぞ」
タツ「いやぁすんません!忙しい所!」ココドウゾ
店主「暇だったからいいんだけどよ」
店主「で?電話越しじゃあ協力してくれとしか聞いてないが…」
タツ「いやね、来年以降に出す新しい冷たい麺っていうのを今開発しようと思いましてね!」
店主「いまからか?」
いや、夏もう終わるぞ?
タツ「言いたいことは分かってますって。夏終わるぞ?ってことですよね」
タツ「だからこその今なんです!」
店主「どういうことだ?」
タツ「まぁ単純に新商品開発するタイミングが無くて、今やっておいて来年に回そうって事なんですけどね」
店主「はぁ、さいですか」
はなっからそう言え。
回りくどい…
153 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/07/13(土) 23:39:50.78 ID:euiSZySu0
店主「で、何を協力すればいいんだ?」
タツ「毎度おなじみの試食ですよ」
タツ「お代タダでいいんで」
店主「ただって聞こえはいいが…1種類じゃないんだろ?」
タツ「もちのろんですよ!」ワハハ
タダより高い物はないか…
店主「最近歳もあってか腹回りが気になるからな、お手柔らかに頼むぞ」
??「…ならその試食、私もお相伴にあずからせても?」
店主「え?」
加賀「どうも」
タツ「え?加賀さん…まだ食べるの?」
加賀「あの程度まだ腹八分目です」
タツ「くそぉ〜…また負けた」ガックシ
154 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/07/13(土) 23:40:26.17 ID:euiSZySu0
店主「加賀?…ああ、瑞鶴ちゃんの先輩!」
加賀「お噂はかねがね。正規空母の加賀と申します」
店主「街角やで働いております梅村です」
加賀「以後お見知りおきを」
ん?噂?
店主「あの…噂とは?」
加賀「良く駆逐艦の娘達が騒いでいますから。今日のクリームぜんざいも最高だったとか…」
加賀「あとは鳳翔さん相手に漬物一つで宣戦布告したとか」
店主「え?!」
何その噂!?
店主「いや、今の噂は…」
加賀「ふふ」
店主「ん?」
加賀「冗談です」
店主「…」
いやいやいや。
結構焦ったよ?っていうか"ふふ"って言った割には表情変わってないし!
そういや瑞鶴ちゃん言ってたな「変わり者なうえに表情が読めない」って…
155 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/07/13(土) 23:41:03.66 ID:euiSZySu0
加賀「あの…」
店主「へ?」
加賀「どうかされましたか?」
店主「いえいえ何も!」
いかん、ボーっとしていたか。
タツ「まぁ無理もないでしょ。その丼ぶり見ちゃ」
店主「は?」
なに丼ぶりって?
丼ぶり「デデン!」ズモモモモ
店主「なっ!?」
何だこのデカい丼ぶりは?!
こんなの見たことないぞ…合羽橋で買った?いやいや行ったことあるが見たことない!やっぱ特注…だよな?
タツ「いやぁ〜ここまで来るのに苦労しましたよ」シミジミ
156 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/07/13(土) 23:41:30.22 ID:euiSZySu0
店主「え?なにこれ、加賀さん専用なわけ?」
加賀「いえ、赤城さんも…」
タツ「いやいや、赤城さんのはもう一回り大きいよ」アカダモノ
加賀「あら、そうなの?」
店主「…」
会話がついていけん…
加賀「それで先ほどの話ですが…」
店主「えっと…宣戦布告でしたっけ?」
加賀「その前です。試食のお相伴です」
店主「え?」
丼ぶり「デデン!」オォォォォ・・・
店主「…まだ食えるの?」
157 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/07/13(土) 23:42:18.95 ID:euiSZySu0
〜○○市街〜
ラン「いやぁ、面白かった!」
ハギ「笑えるシーン一杯あったわね!」
ラン「霞はどうだった?」
霞「…」
ラン「霞?」
霞「え?なに?」
ハギ「面白かった?」
霞「…よくわからない」
ラン「へ?」
霞「なんて言うか映画っていうものを初めて映画館で見たから…」
158 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/07/13(土) 23:42:58.48 ID:euiSZySu0
ハギ「映画初めてなの?」
霞「…語弊が生じたわ。映画自体はウチのテレビでチラホラ見てたわ…」
ハギ「地上波でやってるやつだ」
ラン「ダイ・○ードとか?」
ハギ「どうしてその路線?」
霞「どんなのかはイマイチ覚えてないけど、アニメだったりSFだったり」
霞「最近"リ○グ"ってやつを見たわ」
ハギ「よりにもよって!?」
ラン「Jホラーの金字塔…よく見れたな」
霞「かおるの奴が好きなのよ。そういうの…私も一回本物に出会ってから耐性が付いたっていうか…」
ラン「何それそこんとこ詳しく!」
ハギ「ほん…もの?」ゾゾゾ…
159 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/07/13(土) 23:44:04.51 ID:euiSZySu0
ググゥゥゥ…
ラン「腹減った…」
霞「あっもうこんな時間…お昼にしない?」
ラン「そうか。映画終わった時間がそれぐらいか…」
ハギ「ねぇ、今日は私が決めていい?」
ラン「ハギがか?」
霞「珍しいわね」
ハギ「最近できたお店で行ってみたいところがあるの!」
ラン「何かは知らんが…おすすめっぽいな」
霞「興味あるし良いんじゃない?」
ハギ「じゃ決まり♪」
ラン「結構楽しみにしてたっぽいな」
霞「どんなお店かしら」
ラン「あ!あとでさっきの話詳しく聞かせろよ」
霞「何の話?」
160 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/07/13(土) 23:44:43.74 ID:euiSZySu0
〜隣町〜
深海「買った買った!」
??「だらしないわよ?」
深海「だって久々だしぃこんなに買ったの」
??「そうね…気持ちわかるわ」
深海「いきなりだけど…最近変わりない?瑠美ちゃん」
瑠美「変わりないわ…と言ってもあなたもじゃない?」
深海「そうだね」ニシシ
深海「そういや、今回どうしてこっちに?」
瑠美「ほら、もう時期○○鎮守府の感謝祭が始まるでしょ?」
深海「うんうん」
瑠美「そのルポをしに来たの」
深海「ルポ?」
瑠美「そうルポルタージュ。現場を取材してありのままの事実を記事にして読者みんなに教える仕事よ」
瑠美「って前教えたでしょ」
161 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/07/13(土) 23:45:30.84 ID:euiSZySu0
深海「そういえばそうだったね」
深海「まさか政治関係ですか?」
瑠美「違うわよ。私が記事書いてるの旅行関係よ?政治的には動かないわ」
深海「そうなんだ」
瑠美「今あの祭りは国内のみならず海外からも熱い視線を送られているの」
深海「なんで?」
瑠美「あなたも知っての通り"艦娘"って一般人の常識では"兵器"でしょ?」
深海「うん。あんなに可愛いのにね」
瑠美「今世界各国で巻き起こっている問題があるの」
深海「問題?」
瑠美「深海棲艦がこの世から居なくなったら、艦娘はその後をどうするか…」
深海「仲良く暮らせばいいじゃん」
162 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/07/13(土) 23:46:05.66 ID:euiSZySu0
瑠美「それがそうもいかないのよ」
瑠美「世界には彼女たちを兵器とみて差別的な行動をする者たちも居れば、国から追い出そうとする輩も居るの」
深海「うへぇ」
瑠美「もし深海棲艦が居なくなれば…彼女たちを道具…いやそれ以下として扱うやつらも出てくるはず…」
瑠美「そうしないためにも、各国政府が動き出しているのよ」
瑠美「例えばフランスでは事態が収束した時は彼女たちを兵役を終えた一般市民として迎え入れる条例を制定しようとしたり」
瑠美「アメリカの…」
深海「記事…政治関係じゃないんだよね?」
瑠美「あらごめんなさい」コホン
瑠美「とにかく感謝祭はそういった事態を解決に向かう糸口の一つとして注目しているのよ」
瑠美「兵器と一般人が分け隔てもなく接することのできる場所…その祭りの素晴らしい部分を発信していくわ!」
深海「なるほどねぇ」
瑠美「そういえば当日お店出すんでしょ?」
深海「え?うん…」
瑠美「取材させてよ」
深海「来ると思ったぁ」
瑠美「お昼ご馳走するからぁ」
深海「おっ…だとしたら取材料高いよぉ?潮凪さんやぁ〜」ニシシ
瑠美「うっ…お手柔らかに」
163 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/07/13(土) 23:46:42.33 ID:euiSZySu0
〜○○市商店街〜
ハギ「ここだよ!」
ラン「タージマ…」
霞「ハル…?」
ラン「え…カレー屋?」
ハギ「そう!本場インドカレーのお店だよ!」キラキラ
ラン「おっおう…」
霞「テンション高いわね」
ハギ「だって、艦娘時代は海軍式だったし…ウチだと普通のカレーだし」
ハギ「本場の味って一度も食べたことないんだよね!」
霞「だから今日試そうと?」
ハギ「そう!」
霞「なるほど」
ラン「そういえば…なぁ、日本のカレーは何カレーだ?」
比叡「欧風ですよ」
霞「だって」
ラン「へぇ〜」
ハギ「早く早く」グイグイ
ラン「わかったわかった」
霞「引っ張らないでよ…」
ラン「ところで今の誰だ?」
霞「…さぁ」
164 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/07/13(土) 23:47:18.19 ID:euiSZySu0
店員「ただいまのランチタイムは90分食べ放題となっております。食器等は向こうにございます」
ラン「なんと食べ放題!」
ハギ「凄いでしょ〜」
霞「私初めてかも…食べ放題」
ラン「言われてみれば…初めてか?近所無いしな」
ハギ「だからここに来たの」
霞「ハギにとっては2つの初めてな事…」
ラン「だからさらにテンション高かったのかぁ〜…」
ハギ「もう、早く行こう!」
165 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/07/13(土) 23:47:51.34 ID:euiSZySu0
霞「う〜ん…」
霞(好きに取れとは言うけど…4種類…がっつくのは行儀悪いわね)
霞「バターチキンカレー…」
霞(チキンカレーはうちでも出すから分かるけど…バター?風味が変わるのかしら…)
霞「エッグカレー…?」
霞(エッグ…え?卵?…よく見たら茹で卵が丸々入ってる…本場じゃこんなのも人気なのかしら?)
霞「マトン…マトン?」
霞(マトンって何かしら?…よく見ると何か肉みたいなものが…あれがマトン?じゃあ何かの動物?)
霞「???」
霞(得体のしれないものは後回し…次は)
霞「ベジタブル…」
霞(今は肉ってよりも野菜な気分ね…他のはちょっとよく分からないから後回しにして…)
166 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/07/13(土) 23:48:41.37 ID:euiSZySu0
霞「あとは…ご飯…このジャーの中かな?」
パカッ
霞「!!!!?????」
霞「ごっご飯が黄色い!!」
ハギ「それはターメリックライスだよ」
霞「ターメリック?」
ハギ「そうそう。ウコンで味付け?色付け?したご飯なんだって。カレーによく合うらしいよ」
霞「へぇ…てっきり痛んでるのかと…」
ハギ「そんなことは絶対ないから安心して」
霞「じゃあ、これで…」
ハギ「あっあんまり盛らない方がいいよ」
霞「?」
ハギ「あとで美味しいのが来るから!」
霞「おいしいの?」
167 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/07/13(土) 23:49:51.10 ID:euiSZySu0
ラン「おっ、やっと来たか」
霞「あれ?みんな一種類づつ?」
ハギ「ちょっとづつ楽しもうかなと」
ラン「俺はこのカレーぐらいしか分からなかったから…」
霞「ハギは何を取ってきたの?」
ハギ「じゃん!エッグカレー!」
ラン「ゆで卵が入ってたやつじゃん」
ハギ「前にテレビで"インドで意外に人気なカレー"って紹介されてたの」
ラン「なるほど」
霞「ランは?」
ラン「俺はバターチキン。これぐらいしか分かりそうなの無いから…あとはお前らの評価次第だな」
ハギ「そういう霞は?」
霞「ベ ジ タ ブ ル」
ラン「主張激しいが内容シンプルだな…」
霞「仕方ないじゃない。他が変化球過ぎて…バターチキンだって普通のチキンカレーとは違うっぽいし…エッグカレーは見た目のインパクトが…」
ラン「なるほど」
168 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/07/13(土) 23:50:26.12 ID:euiSZySu0
霞「それに何よ"マトン"って!未知的すぎるわ!」
ラン「それな!」ビシッ
ハギ「え?」
ラン「いやマトンって言われても分かんねぇよ…」モヤモヤ
霞「何かの肉に見えるけど何の肉か分かれば…」モヤモヤ
ハギ「あれは羊よ」
霞「え?」
ラン「ひつじ?」
ハギ「インドじゃ宗教的な理由で牛と豚を食べちゃいけないの。その代りに羊肉と鶏肉を食べるのよ」
霞「じゃあ"マトン"じゃなくて"ラム"でいいじゃない!」
霞「なんでなの?」
ハギ「え?えっとぉ…それはぁ…」
ラン「もしかしたらインド語でマトンなんじゃね?」
霞「あ」
ハギ「え?」
169 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/07/13(土) 23:51:38.51 ID:euiSZySu0
店員「違います違います」
ラン「ん?」
店員「ラム肉は生後1年未満の子羊の肉の事を指して、マトンは2年以上の成熟した羊の肉を指すんです。」
店員「だから味も食感も全く違うんですよ」
ハギ「あっありがとうございます」
霞「もしかして大きな声だったかしら?」
ラン「かも?」
店員「いえいえ、とても熱心に議論されてたので私もつい…失礼しました」
ハギ「今年一番勉強になったかも」
霞「そうね」
ラン「そう言えば店員って日本人だな」
霞「よく見なさい奥のキッチン…しっかり本場の人が作っているわよ」
ラン「本当だ」
シェフ「ニカッ」
170 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/07/13(土) 23:52:22.32 ID:euiSZySu0
ハギ「早く食べましょ?冷めちゃう」
霞「そうね」
ラン「なんか今までカレーがかかってたからこういう食い方初めてだな…」パクッ
ラン「んっ!うまいなコレ!」
霞「どんな感じ?」
ラン「辛いんだけどなんかコクがあって…日本人向けの味だな!」
霞「ハギのは?」
ハギ「ゆで卵丸ごと…食べ応えあるよ。味もスパイスがちょっと強めに効いてて美味しい」
ラン「そういう霞のは?」
霞「…」
ラン「霞?」
霞「意外に辛い…」
ハギ「ジュース持ってこようか?」
霞「大丈夫自分で持ってくる…」
171 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/07/13(土) 23:53:08.27 ID:euiSZySu0
ラン「ちょいと一口…」
ラン「確かに辛いな」
ハギ「確かに…」
ラン「中身はインゲンにニンジンにじゃがいも…甘みのあるものが少ないのか?」
ハギ「だから余計スパイスが効くのね」
霞「うぅ〜…」
ハギ「大丈夫?私のと替える?」
霞「頑張って食べる」
ラン「その黄色い飲み物なんだ?」
霞「マンゴーラッシーだって」
シェフ「ソレ、カライノニアウネ」
ラン「お?」
シェフ「ナン、イカガ?」
霞「なん?」
ハギ「カレーにつけて食べるパンよ」
172 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/07/13(土) 23:53:58.84 ID:euiSZySu0
ラン「ああ、よくテレビとかで見るあれか!」
霞「私欲しい」
ハギ「じゃあ3枚」
シェフ「〜♪アリガトネ」
霞「これが…ナン」
ラン「テレビでやってたけど…確かこれ千切り方があったよな?」
ハギ「そんなのあるの?」
ラン「ヒンズー教じゃ左手は不浄の手?だっけかな…まぁいいや…って言われてて、使っちゃいけないんだと」
霞「へぇ」
ラン「だから右手だけを使って…こう…んしょ…ひね…ひねって…ひねって…あれ?」
ハギ「ラン?」
ラン「こうだから…ひね…あれ?できない!」
霞「フン」ムシリ
ラン「ああ、両手で!」
霞「私ヒンズー教じゃないし。不浄とか関係なしに食べるわ!」ムッシャー
霞「あら、ナン自体美味しいのね」
ハギ「でもやっぱ、カレーにつけた方がおいしいわ」
霞「そうね…ってどうしたの?」
ラン「なんか…負けた気がする…」ドヨーン…
霞・ハギ「「何に?」」
173 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/07/13(土) 23:56:00.30 ID:euiSZySu0
〜○○市商店街大通り 夕方〜
店主「あぁ〜…」
食った食った…
いや、食わされた食わされた…が正解かな…
アイツこっちのペース考えずにホイホイ出してくるもんなぁ。
おかげでこっちは何食べてるか分かんないし。
加賀さんは加賀さんで尋常じゃないペースだったし…
店主「はぁ〜…」
何で飯食いに行っただけで疲れるんだぁ…
しかしあんだけ食っても加賀さんの腹膨れてなかったな…
艦娘ってあんなものなのか?
もしかして霞ちゃんも…
いやいやいや
店主「ないない」
恐らくはあの艦種だけだろう。
うちの娘はあんなに食べないし…
174 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/07/13(土) 23:56:26.72 ID:euiSZySu0
店主「さて二人とも帰ってくるころだ」
夕飯何にすっかな?
昼案だけ食ったから軽めがいいが…
あの二人もそうだとは限らない。
手っ取り早く外食か?
店主「たまにはいいか」
店主「ん?」
??「ここがあなたの新しいお家ですよ」
??「…」
店主「あれは…」
ウチの二軒隣の花屋さんの…えっと名前なんだっけ?
『フラワーショップ ナカジマ』
ああ、そうだ中島さんだ。
最近お店ずっと休んでたから久々に顔を見たよ…
ってあれ?あの人旦那さんが不慮の事故で亡くなって今は独り身だったはず…
今の誰だ?
やけに体が小さかったな…娘さん?
いやでも…確かお子さんも…
175 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/07/13(土) 23:57:18.84 ID:euiSZySu0
「お!おやっさーん!」
ん?
店主「おお、かおるちゃん。お帰り」
深海「おう!お帰りだ!」
上機嫌だな〜
店主「またいっぱい買ったな」
深海「えへへ〜、やっぱ買えるときに買わないと!」
深海「ってことで、これとこれ…」
店主「お?」
深海「と…あとこれとこれと…これも持って」
店主「お?お?おお?」
ちょっとちょっと待ってよ?
店主「これだと俺の方が持ち物多くなるよね?」
深海「いいじゃんいいじゃん。私はか弱い乙女、あなたは屈強な紳士」
店主「か弱いって…ここまで一人で持ってきたじゃないか」
深海「だから疲れたから持ってよぉ〜」
店主「…はいはい、分かったよ」
あいにく家はすぐそこだ。
176 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/07/13(土) 23:57:59.20 ID:euiSZySu0
店主「そういや瑠美ちゃん元気だった?」
深海「元気元気!元気だったよぉ!珠緒ちゃんに寧々ちゃんも元気だって」
店主「そうか」
あの三姉妹も元気にしているのか。
深海「ああ、そうそう。瑠美ちゃんが今度の感謝祭で記事書きたいから取材させてって」
店主「感謝祭って来週なんだけど…それまでこの辺に滞在するって事?」
深海「なんでも隣町の文化遺産についての記事を書いてからだって」
店主「瑠美ちゃん頑張ってるなぁ」
店主「まぁ、また返事しとくよ」
深海「いやいや、取材交渉終わってますが?」
へ?
店主「いやいや、俺何も聞いてな…まさか!」
深海「ランチ美味しかった!」グッ
店主「…っ!!」
買収済みかよ!
それが目的で遊びに行ったのか…
手を回すのがうまいなぁ…
どうせ店の取材じゃなくて祭りの取材何だろうから、まぁいいけどね。
177 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/07/13(土) 23:58:56.93 ID:euiSZySu0
さてそろそろ家に…って
店主「あれ?霞ちゃん?」
霞「…お帰り」
深海「どうしたのそんなところで?」
霞「鍵…忘れた」
店主「あらら…待ってな、いま開け…お?」
店主「かおるちゃん…鍵」
深海「え?」
店主「両手ふさがってて取れないの」
深海「ああ、なるほど」
店主「まったく」
霞「ねぇ」
店主「?」
霞「うち…」
霞「羊出さないの?」
店主「へ?」
なに?ひつじ?
178 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/07/13(土) 23:59:30.41 ID:euiSZySu0
霞「今日食べたマトンが結構おいしかったの」
霞「だから羊料理もメニューにいれたら」
店主「どうしてそうなったかはあとで聞くとして…」
店主「つまりジンギスカンを出したりすればいいのかな?」
霞「っ!」
霞「ジンギスカン…また知らないワードが出たわね…!」
お昼に何があったんだろう?
確か映画を観に行ったはずだよな?
なのに開口一番に映画の感想じゃなくマトンって…
まぁ、とにかく
店主「今日は楽しかった?」
霞・深海「「うん!」」
店主「そりゃ良かった」
終わり良ければ全て良し!
明日からはまた忙しいぞ!
179 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/07/14(日) 00:00:13.98 ID:J4fqOeIs0
ここは食堂「街角や」。
ランチもディナーもぜひここで。
日曜日は定休日でございます。
(来週は感謝祭に出店予定です)
180 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/07/14(日) 00:03:18.88 ID:J4fqOeIs0
今回はここまで。
>>174
のところ描写忘れてたけど小さな娘さん車いす乗ってます。
あと時系列的には前回投稿した話のすこし後ぐらいです。
ちなみにまだ2017年なので映画古いのは許してくださいなんでもしまかぜ。
という事で次回は感謝祭の予定です。
では
181 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/07/14(日) 01:15:54.60 ID:8TuI50ZHo
田嶋ハルの野菜カレー
「ばぁちゃん、またカレーにカボチャ入れたの?甘いよ・・・。」
更新乙でした。
182 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/07/14(日) 10:10:01.57 ID:ya2ORAfO0
乙です。
宮中晩餐会も宗教上の制限あまり無いから那須御用地で飼育している羊の肉出す場合あるんだよな
183 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/07/14(日) 11:51:55.20 ID:Th70XM9b0
辛さマシマシのバターチキンカレーとチーズマシマシのチーズナンに甘さを控えたラッシーの組み合わせは美味い
帰りにカウンターでチャムチャム買ったりね………うん今からカレー屋に行こう
乙
184 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/07/14(日) 23:59:57.83 ID:0VmpWn9i0
日付も変わるというのにお腹すいてきたわ
185 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/07/15(月) 15:58:27.20 ID:HM8Kiuoz0
二軒隣に朝潮かぁ
しかも霞の元同僚だよねぇ
186 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/07/15(月) 17:31:30.02 ID:WA4n+rsTO
久々に読み直しに来たら更新来ててめっちゃ驚いた
応援してるので無理しないでね
187 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/07/16(火) 00:15:32.93 ID:ou4xHqJi0
更新来てて嬉しい
まだ2017年ってことはレイテイベ辺りからの実装艦は出て来ないのかな?
188 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/07/16(火) 13:32:30.56 ID:5zOLFKwvO
かおる→ヲ級
瑠美→ル級
珠緒→タ級
寧々→ネ級
みたいな感じ?
189 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2019/07/20(土) 00:28:53.88 ID:Gr+8cdE50
ん?今なんでもしまかぜって
190 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/07/25(木) 11:42:32.13 ID:tx76Dy3nO
読み返しててイタリア艦にあんかけスパ食べさせて反応見てみたいと思った
191 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/08/05(月) 21:41:34.64 ID:RAW43qxA0
2年ぶりの開店お待ちしてました!
諦めず待ってた甲斐があった・・・!
インドカレー屋はそこら中にあるけど、当たり外れがデカいからなぁ・・・
マトンカレーがあるのって、宗教上の理由なのね。
192 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/08/15(木) 20:26:58.83 ID:pnz2QAeCO
保守
193 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/09/23(月) 19:44:31.33 ID:Or9OUHIN0
開店待ち
194 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/09/30(月) 10:24:36.36 ID:rVyu7iFUO
保守
195 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/10/06(日) 11:51:52.80 ID:SOvaIiocO
保守
196 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/10/28(月) 09:53:08.26 ID:19HBV+mNO
開店まだかなぁ
197 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/11/02(土) 20:57:01.16 ID:HasJNGdW0
復活してりゅ〜!!!!
ほんと待ってました!!
198 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/11/22(金) 23:54:50.15 ID:VSmphu7i0
何とか今年中に更新できた…
更新遅くてゴミンニ
199 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/11/22(金) 23:55:34.31 ID:VSmphu7i0
武蔵(浴衣装備)「これは…ここだな」
ゴトッ
深海「凄い!そんな重いガスボンベを軽々と…」
武蔵「なに、これぐらい艤装に比べれば軽いものさ。なぁ磯波」
磯波(浴衣装備)「まぁ、艤装と比べるとそうですね…」
深海「…だってよ?おやっさん」
店主「ぜぇぜぇぜぇ…」
現役軍人と比べられてもなぁ…
深海「しかし…」
武蔵「?」
深海「前回とは違って武蔵さんと磯波ちゃんだけかぁ」
武蔵「なんだ不安か?」
深海「うぅ〜ん…」
武蔵「なに案ずるな。この武蔵に任せておけ!」
深海「力仕事ならなぁ…」
店主「…」
まぁ正直こっち側の人数は気にはなる。
なんせ去年まではプラス4だったのが一気に半減したんだから…
200 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/11/22(金) 23:56:11.62 ID:VSmphu7i0
店主「そうだ霞ちゃん。振り分けどうするか昨日決めたんだけど…これでどうかな?」
霞「どれ?」
霞「おじさん調理、私がレジでかおるが厨房兼接客…磯波が接客、武蔵客引き…」
霞「武蔵さん客引きってどうなの?」
店主「いやぁ売り上げアップするかなって…」
霞「…胸の話?」
店主「へぇ?」
霞「あの胸で浴衣来たら目立つものねぇ〜」
店主「確かにあの胸はすごいが…」
武蔵「む?どうした」
ボォン!
あれはすごい…ゴクリ
201 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/11/22(金) 23:56:48.20 ID:VSmphu7i0
店主「いやいやいや、知名度を生かしてだよ」
霞「大和より武蔵の方が地名度高いなんて聞いた事ないわよ?」
店主「うぐっ」
深海「まぁ、男は寄るからいいんじゃない?」
霞「そしてふんだくる?」
深海「キラーン」
霞・深海「よっし!」グッ
なんだか二人が食虫植物に見える…
深海「なんか失礼なこと考えなかった?」
店主「めっそうもない」
磯波「あの、この機械はどこに…」
店主「うおっ!?よく持てたね…それはあの机の上に」
磯波「よいっしょ!」
ゴトン
磯波「ふぅ〜」
店主「すごいね」
磯波「鍛えてますから」フフッ
202 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/11/22(金) 23:57:22.67 ID:VSmphu7i0
磯波「この機械…入れ物?なんですか?」
店主「これかい?これはホットショーケースっていうんだよ」
店主「形状は違うけどコンビニとかで見かけたことがあるだろう?」
磯波「確かに言われてみれば…揚げ物とか入ってる"アレ"ですよね」
店主「そうそう"アレ"だよ」
霞「この日の為にわざわざ借りてきたのよね」
店主「まぁ、レンタルの方が安いし。年に1回使うかどうかわからないのに新品買うのもばかみたいだろ」
霞「まぁ、賢明な判断ね」
深海「ウチじゃ絶対倉庫の肥やしよね」
武蔵「して主人よ。客引きはどうすればいい?」
店主「片っ端から声かけて。ああ、もちろん女の子にも」
武蔵「女の子?ああ、わかった」
店主「たのみます」
203 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/11/22(金) 23:58:08.28 ID:VSmphu7i0
深海「いま瑠美ちゃんから連絡あったよ」
店主「え、もう来るの?」
深海「なんでも朝一から取材したいんだって」
店主「…手伝わせるか?」
深海「だめだめ。スキルないから役に立たないもん」ヘラヘラ
店主「割とひどいね君」
霞「油の温度丁度いいわよ」
店主「OK!じゃあ、俺は厨房に籠るから」
深海「頑張れー!」
店主「いや、かおるちゃんも来てよ。まだ接客するには早いでしょ!」
深海「暑いのやだなぁ…」
磯波「頑張ってください」
深海「お〜う」
204 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/11/22(金) 23:58:53.43 ID:VSmphu7i0
武蔵「…で、何を売るんだ?」
霞「串カツよ」
磯波「串カツ?」
深海「はい霞ちゃん。受け取って」
霞「はい」
深海「重いよ?」
霞「大丈夫手を放して…よっ」
磯波「ソース?…でもなんだか甘い匂い?」
武蔵「そういえば主人は名古屋出身だったな」
磯波「あっ味噌!」
霞「よくわかったわね…よっと」
磯波「味噌串カツかぁ〜」
205 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/11/22(金) 23:59:33.69 ID:VSmphu7i0
磯波「名古屋は味噌カツが有名なんだっけ」
武蔵「串カツなら持って食べ歩きもできる。さらに酒好きにもうける。考えたな!」
店主「いやぁ。実は同じの出しているところ結構あるんですよ」
磯波「じゃああえて同じものにしたんですか?」
店主「まぁ、他の所は出来あいと言うか市販されているものを使ってて。うちはそこを手作りで…ウチのレシピで勝負しようかと」
霞「だから今年のメインは味噌串カツ!注文を受けたらショーケースから取り出して味噌をつけて提供!」
深海「提供するときは根元までつけてね。試しに一本」ハイ
磯波「ありがとうございます」ネモトマデ
霞「それをその包み紙に入れてお客様に渡してね」
磯波「…で、これは?」
霞「食べていいわよ」
磯波「え?!」
206 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/11/23(土) 00:00:14.85 ID:UnC97zx00
霞「流石に客が来てから渡したら衣がふやけちゃうわよ」
深海「それに味も見ておいた方がおすすめしやすいでしょ」
磯波「じゃあ…」サクッ
磯波「っ!おいしい!」
武蔵「おお」
店主「はい武蔵さん」コレドウゾ
武蔵「ん、いいのか?」
店主「味見てから客引きお願いします」
武蔵「なら喜んで」
武蔵「…うん、うまい!豆味噌特有のコクが引き出ててうまいな」
深海「一応味噌がダメな人様にソースパックも用意してあるから。要望あったら渡してあげてね」
磯波「分かりました」
207 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/11/23(土) 00:00:53.18 ID:UnC97zx00
??「ふへーやっと着いた…」
深海「おっ瑠美ちゃん!」
瑠美「やっほー」
霞「あっ瑠美さん」
瑠美「霞ちゃんやっほー元気してた?この間のお盆以来よね」
霞「ええ」
磯波「…どなたでしょう?」
武蔵「さぁ…」
武蔵(しかし、この感じは…)
瑠美「おや」
深海「ああ、今日手伝ってくれる艦娘の2人だよ」
瑠美「そう…」
武蔵「…」
瑠美「…」
磯波「え?え?」アワアワ
武蔵「…」
深海(まずいかな)
瑠美「…」
霞「…?」
武蔵「…」
武蔵「…ふ」
瑠美「…ふふ」
武蔵「武蔵だ」
瑠美「私は潮凪 瑠美。『月刊 旅と季節』でライターをやっているわ」
武蔵「そうか…よろしく」ギュッ
瑠美「こちらこそ」ギュッ
深海「ふぅ」
磯波「…いまのは?」
霞「…さぁ」
208 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/11/23(土) 00:01:27.14 ID:UnC97zx00
瑠美「ちょっとかおる」
深海「え?」
瑠美「武蔵が来るならそう言っといてよ。危なかったじゃない」コソコソ
深海「まさかこうなるなんて思わなかったんだよぉ…」コソコソ
瑠美「まったく…でも良いの引き当てたじゃない」
深海「ね」
店主「おーい、かおるちゃん!いい加減てつだっ…おや」
瑠美「おじさん、おはようございます」
店主「おはよう瑠美ちゃん。なんだもう来てたのか」
瑠美「今来たばっかですよ。今日はよろしくお願いしますね」
店主「何を取材するのかは知らないけど…お手柔らかに頼むよ?」
瑠美「まぁ、基本ここを拠点として各所で手伝っている艦娘達の撮影やインタビューをするぐらいですよ」
瑠美「一応鎮守府にも連絡してそっちのインタビューをしようかと思ってますけど」
深海「そっち?」
瑠美「大淀…だったっけ?その人にこの祭りの過去と未来を聞こうかと」
深海「まさかそこから政治のお話を…」
瑠美「はぁ…だから違うって。この祭りをやることになった経緯と行きつく未来…つまり将来的にどういった形にもっていくかって事よ」
店主「まぁ難しい話は瑠美ちゃんに任せよう」
209 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/11/23(土) 00:04:04.24 ID:UnC97zx00
パンッパパンッ
店主「っと始まった…磯波ちゃんと武蔵さん。手筈通りによろしくお願いします」
磯波「了解です!」ビシッ
武蔵「まかされよ」
店主「で、かおるちゃんはしばらくこっちの手伝いよろしく」
かおる「はいよー」
店主「霞ちゃん、磯波ちゃんのサポートよろしくね」
霞「合点承知。磯波、頑張るわよ!」
磯波「うん!」
瑠美「さて私も始めるか」
210 :
◆TeRcnwTWlXtj
[saga]:2019/11/23(土) 00:04:50.50 ID:UnC97zx00
瑠美「…」
瑠美(こうやってみると艦娘って結構多いのね…)
瑠美(昔は色々あってゆっくり見て眺めるなんてなかったから…)
瑠美「ん?あれは…」
瑠美「お菓子屋さん?」
ハギ「いらっしゃーい。おいしい御手洗団子いかがですか〜」
大和「出来たてですよ〜」
客1「おお〜アレが噂の大和か!」
客2「まさに感動であります!」
瑠美「大和!」
瑠美(噂じゃ1体しか復元できてないとか…そんなレアが…)
瑠美「…」
瑠美(いやいや、武蔵も1体しかいないんじゃ…何なのこの鎮守府…)
瑠美「いけないいけない」
瑠美「うさぎ屋…お菓子と言うか餅屋なのね」
211 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/11/23(土) 00:05:29.85 ID:UnC97zx00
ハギ「いかがですか?」
瑠美「1本頂ける?」
ハギ「はい1本50円です」
瑠美「ちょうど」
ハギ「ありがとうございます」
ハギ「こちら商品です」
瑠美「ありがとう」
瑠美「ではさっそく」
瑠美(うんうまい!流石出来立て)
瑠美「それはそうと…あの」
大和「はい?」
瑠美「実は私こういうものでして」メイシ
212 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/11/23(土) 00:06:12.10 ID:UnC97zx00
大和「『月刊 旅と季節』…あら、これ私毎月読んでます!」
瑠美「え?」
大和「私各地へ駆り出されることが多くて、旅行とかなかなか行けなくって…」
大和「だからこの本買って気分だけでもって」
瑠美「それは大和さんに買っていただけるなんてウチとしても光栄です」
瑠美(ウチのボスが聞いたら喜びそうね…大和好きだし…あっでもヤマトの方だったかしら?)
大和「いつも写真が綺麗で…特に紅葉の季節の特集が好きなんです!」
瑠美「あれはわが部署でも特に力を入れてますから…」
大和「ですよね!気合いと言うか…こう伝わってきます!」
瑠美「で今日なんですが…この感謝祭の取材で来たんです」
大和「うわー本当ですか!インタビューですか?気合い入れて答えちゃいます!」ワクワク
瑠美「ありがとうございます。では早速…」
213 :
◆TeRcnwTWlXtj
[sage saga]:2019/11/23(土) 00:07:00.62 ID:UnC97zx00
磯波「ありがとうございましたー」
武蔵「順調だな」
磯波「そですね…あっビールが切れそう」
霞「冷蔵庫に段ボールごと入ってるから」
磯波「持ってきちゃいますね」
客3「おい、今度は武蔵だぜ!」
客4「しかも浴衣姿…あのボディにあの姿は…」
客3「もはや凶器!」
武蔵「そこの御仁。一杯ひっかけていかないかい?」
客3「ひっかけます!」
客4「はえーなおい」
霞「…」
霞(去年の売り上げ越えるかも…)
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