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東方儚月抄[安価]
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1 :
Aporo11
:2017/09/02(土) 23:57:58.23 ID:NGOta2Cm0
以下注意点
・独自設定、解釈有り
・原作とはかなり違う(予定)
・更新速度は遅め
これらが容認できる方はゆっくりしていってね!
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1504364277
2 :
Aporo11
:2017/09/03(日) 01:00:21.29 ID:FSa16KPE0
プロローグ
宇宙飛行士「了解本部。感度良好」
宇宙飛行士は月面に降り立つとそう言った。
白い宇宙服を身に付けた彼は、まだ船内にいる仲間に手で合図を送る。
技術者「こちらも問題なし。任務続行」
宇宙飛行士「了解、しっかりと旗を立てて来るぜ」
宇宙飛行士はそう言うと手に持っている旗を見た。
赤く、左上にいくつかの黄色い星が描かれている。
技術者はゲラゲラと笑った。
技術者「ああ、アメリカの野郎共に俺達の国の偉大さを見せつけてやれ」
宇宙飛行士はもう一度手で了解の合図を送ると、宇宙船とは逆の方向に歩き出した。
しばらくすると彼は歩くのを止め、その場にかがみこむ。
彼はポケットから試験管の様な容器を取り出すと転がっている石を適当に選んだ。
彼はその石を少し砕いて細かくすると容器に入れ、しまう。
宇宙飛行士「サンプル回収。あとは旗を立てるのみか・・・」
彼は立ち上がった、が次の瞬間すっかりと立ちすくんでしまった。
彼の目線の先には一人の少女が立っていた。
この真空の宇宙で、宇宙服も着ずに。
宇宙飛行士「!?・・・」
彼は驚いたが言葉が出ない。
依姫「・・・哀れな地上の民よ、還れ」
少女はそう呟く。
しかし彼には伝わる筈もない。
少し間を置いてから彼はやっと頭が回り始めた。
それと同時に『恐怖』という感情も涌き出てくる。
誰もいるはずのないこの月で、一人の見たこともない少女がたたずんでんでいる。
常識では考えられないような事だ。
恐ろしい、怖い、逃げ出したい。
彼は後ずさりした。
慎重に、相手を刺激しないようにと。
依姫「愚かな・・・」
少女は見下した様に言い放つと、刀を抜く。
強く握り締め、その刀を降り下ろした。
3 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/03(日) 01:03:03.16 ID:zCfASR6SO
ゲッショーか懐かしいな
4 :
Aporo11
:2017/09/03(日) 08:44:39.63 ID:FSa16KPE0
第一章 賢者の計画
紫「・・・月で大きな歪み、ね」
紫はそう呟いた。
彼女はクルリと指先で円を描く。
紫「随分と早かったわね」
紫は手を伸ばす。
二羽の烏が彼女の手に止まる。
烏「・・・」
烏の話を聞くと、彼女はニヤリと笑った。
話を聞き終えると紫は烏達に何か囁いた。
紫「さあ行きなさい。私のかわいい式神たちよ」
紫「神酒を手に、晴れを越え、雨を越え、嵐を越え、そして賢者を探しなさい」
烏達は互いに顔を見合わすと、大きく羽ばたき飛んでいった。
紫は満足げに二羽を見送る。
5 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/09/03(日) 10:02:13.29 ID:RezW89C10
還れと言いつつ帰る素振りを見せたら切り捨てる月人の屑
つーか殺人は穢れで忌諱されてんじゃなかったっけ?
6 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/03(日) 10:18:09.57 ID:yUBcEjcKO
その場で素振りしてただけかもしれない
7 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/03(日) 12:49:06.80 ID:3GGL9a4+O
土に還れ
8 :
Aporo11
:2017/09/03(日) 23:00:34.21 ID:FSa16KPE0
藍「紫様、ご報告があります」
突然、声が聞こえた。
すると何処からともなくスキマが現れる。
紫「何か動きがあったの?」
紫が尋ねる。
スキマから現れた藍は複雑そうな顔をして答えた。
藍「はい、竹林に住む宇宙人が動き始めました」
紫「そう・・・」
藍「月の動きを観察している様で・・・、月の影の質量を計測しています」
藍「彼女らも恐らく今回の事に気付き始めています。本格的に動き出すのも時間の問題かと」
しばらく間を置いてから藍は尋ねた。
藍「どうしますか?」
紫「良いわよ、そのまま泳がしておけば」
藍「良いのですか?」
紫「いいのよ。むしろ宇宙人から動いてくれた方が都合が良いわ」
紫はニヤリと笑う。
藍が不思議そうな顔をすると、紫は呆れた様に言った。
紫「藍、私の考えが分からないの?」
藍「いえ、そういう訳では・・・」
藍が言葉に詰まると、紫は諭す様に言う。
紫「藍、私は過ちを繰り返す気は無いわ」
藍「?」
藍はますます不思議そうな顔をする。
紫「・・・貴女にもじきに分かるわよ」
満月を見上げながら言った。
紫「そろそろ『駒』を動かす時期かしらね・・・」
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