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最原「超高校級の膝枕」
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1 :
◆nd9x4dt9shCh
[sage saga]:2017/09/02(土) 21:18:32.75 ID:DlCjS7Va0
赤松「おはよう、東条さん」
東条「おはよう、赤松さん。朝食の用意はもう出来てるわよ」
赤松「いつもありがとうね。……大変じゃない?毎日私達全員分の食事作るの」
東条「気にしないで。メイドとして当然の仕事よ」
最原「ふわぁ……おはよう、みんな」
赤松「あ、おはよう!最原くん」
入間「よーうダサい原!相変わらず寝ぼけた面してんな!夜ナニしてやがんだ?」
最原「な、何もしてないよ……。朝にちょっと弱いだけだ」
赤松「最原くんって朝のチャイムでいっつも起きてるんだっけ?確かに、もうちょっと早起きしたほうがいいんじゃない?」
最原「ははは……なるべく努力してみるよ」
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1504354712
2 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/02(土) 21:19:52.91 ID:DlCjS7Va0
入間「よし、最原!今日も早速だが俺様の実験に付き合ってもらうぜ!」
最原「え、今から?」
入間「当たり前だろーが!善は急げってやつだ」
最原「僕、まだご飯食べてないんだけど……」
入間「チッ。しゃーねーな。研究室で俺様の手料理を食わせてやるよ!ありがたくていろんな液体が零れ落ちそうだろ?」
最原「入間さん、料理に変なもの入れようとするじゃないか」
入間「な!?い、入れねーよ!……今日は。……多分」
最原「……不安だなぁ。まぁ、約束だししょうがないか。じゃあ、みんな、また後でね」
赤松「あ、うん……行ってらっしゃい」
3 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/02(土) 21:21:28.60 ID:DlCjS7Va0
赤松「……」
東条「どうしたの?赤松さん。気になることでもあるのかしら」
赤松「あ、ううん!そういうのじゃないんだけど」
赤松「ただ……最近、あの二人仲がいいな、って」
東条(……それを気になってる、と言うのよ)
東条「確かに、最原くんが入間さんの実験に付き合わされるのはいつものことだけど――」
東条「最近は、頻度が多くなっているわね。心なしか、最原君も満更でもなさそうな気がするわ」
赤松「そう!そうなんだよ!いつもだったらもっと抵抗して、最終的に入間さんの泣き落としで渋々着いていってるのに」
東条「ええ。しかも今日に至っては私の用意した朝食すら摂らずに出かけていったわね」ゴゴゴ
赤松「と、東条さん……ちょっと、怒ってる……?」
東条「いいえ。悲しくないと言ったら嘘になるけれど。メイドの本質は滅私奉公」
東条「彼にとって、私の作った料理以上に優先すべきものがあった、ということよ。受け入れるしかないわ」
4 :
◆nd9x4dt9shCh
[sage saga]:2017/09/02(土) 21:22:16.29 ID:DlCjS7Va0
赤松「……うん。やっぱり、気になるよ。一体、入間さんの研究室で何をやってるのか」
東条「――だったら、見に行ってみればいいんじゃないかしら?」
赤松「……え?」
東条「今から、実際に見に行ってみればいいのよ。発明品の実験ならば、見られたところで何も問題はないでしょう」
東条「彼らが、やましいことをしているのでなければ、ね」
赤松「や、やましいことって……」
赤松(そんなことは絶対にしてない!……と信じたい)
赤松(けど、誰にでも優しい最原君の事だから。その優しさに付け込まれて、万が一って事も……)
赤松「――わかった。私、見に行ってみるよ!二人が一体どんな実験をしているのか、この目で確かめてくる!」
東条「そう、決心したのね」
赤松「あ、でもやっぱり一人だと心細いから……東条さんもついてきてくれない?」
東条「……それは依頼と受け取っていいのね?承知したわ」
5 :
◆nd9x4dt9shCh
[sage saga]:2017/09/02(土) 21:22:44.79 ID:DlCjS7Va0
今日は以上です
6 :
◆nd9x4dt9shCh
[sage saga]:2017/09/03(日) 02:17:39.89 ID:KtqRzEir0
−−−
赤松「来てみたはいいけど……どうしよう、何も考えてなかったよ」
東条「堂々と正面から訪ねればいいのではないかしら?こちらにだってやましいことはないんだもの」
東条「『超高校級の発明家』の研究成果を見学させてもらいに来た、と言うだけならいくら入間さんでも無碍にはできないはずよ」
赤松「うーん……それもそうなんだけど」
赤松「……こっそり、覗いてみない?いや、別にやましい気持ちは一切ないんだけど」
東条「……それがあなたの依頼なら、私は何も言わないわ」
ギイイ
赤松(……最原くんは……どこだろう?)ヒソヒソ
東条(ソファーに寝そべってる人影が見えるわ。アレじゃないかしら。ここからだと詳細には見えないけど)ヒソヒソ
7 :
◆nd9x4dt9shCh
[sage saga]:2017/09/03(日) 02:18:09.59 ID:KtqRzEir0
入間「どうだ最原!完璧な出来栄えだろ!」
最原「うん……これはもう完成品と言っていいんじゃないかな」
赤松(!最原君と入間さんが何か話してるよ)
東条(会話の内容から察するに、最原君が入間さんの発明品の評価をしているのかしら)
東条(どうやら、真っ当な実験だったようね。危惧していたような展開になっていなくて安心したんじゃない?)
赤松(べ、別に心配なんてしてなかったよ。本当に。けどまぁ、これでもう十分……)
最原「凄く……気持ちいいよ。いつまでもこうしていたいくらいだ」
赤松「」
東条(これは…)
8 :
◆nd9x4dt9shCh
[sage saga]:2017/09/03(日) 02:19:40.03 ID:KtqRzEir0
入間「だろ?ま、この俺様が作ったんだから当然なんだけどよ!俺様TUEEEEEEEE!」
入間「まぁ、一応礼は言っておくぜ!後は微調整だけだから、もうそれ外していいぞ」
赤松(それ!?それって何!?)
東条(落ち着いて赤松さん。判断を下すのは早計よ)
最原「もう少しだけ……着けててもいいかな?凄く心地いいんだ……」
赤松「」
東条(……あんな恍惚とした最原くんの声、初めて聞くかもしれないわね)
入間「ヒャーッヒャッヒャ!これだから童貞のオネダリ原は!いいぜ、もうしばらくそれを堪能して――」
赤松「そ れ は 違 う よ !」バーン!
入間「ヒイイイイイイイイ!な、何だよぉ……いきなり入ってくるなり大声出しやがってぇ……」
最原「え!?今の声……もしかして赤松さん?」
赤松「ふたりとも、学園内で一体何やってるの!?ナニをナニに着けてる……って……?」
9 :
◆nd9x4dt9shCh
[sage saga]:2017/09/03(日) 02:20:53.04 ID:KtqRzEir0
そこで私が目にしたものは
想像とは大きく異なるものだった。
ソファに寝そべる最原君は
目元まで覆う奇妙な被り物を頭に装着していた。
ヘルメットよりも一回りも二回りも大きいそれを見て
その用途を考える訳でもなく
『そんなものを着けたままじゃ、寝づらいんじゃないのかな?』
という感想が真っ先に浮かんでしまった。
東条「これがあなたの発明品かしら、入間さん?」
入間「あ、あぁ……というか何しに来たんだよお前ら」
東条「いいから答えてちょうだい。最原くんが被ってるこれは、一体何なの?」
入間「まぁ凡人にはパッと見ではわかんねーかもしれないから説明してやるぜ!穴という穴をよーくかっぽじって聞けよ!」
入間「これは――『耳掻きマシーン』だ!」
赤松「……耳掻き?」
10 :
◆nd9x4dt9shCh
[sage saga]:2017/09/03(日) 02:21:50.16 ID:KtqRzEir0
以上です
11 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/03(日) 10:18:01.59 ID:H/ArF7qDO
続きに期待
12 :
◆nd9x4dt9shCh
[sage saga]:2017/09/03(日) 21:49:42.17 ID:KtqRzEir0
最原「いやぁ、びっくりしたよ。いきなり赤松さんの大声が聞こえてくるんだもん」
赤松「びっくりさせちゃった?…ごめんね」
東条「それで、この『耳掻きマシーン』だったかしら?これがあなたが入間さんに頼まれた実験なの?」
最原「うん、そうだよ。名前を聞いてなんとなく想像がついてるかもしれないけど……これをつけると、自動で耳掻きをしてくれるんだ」
最原「適度な加減で、その人の耳の穴の形状に合った最適の方法でね」
入間「当然、それだけじゃねーぞ!最原みてーなモテない童貞男子を悦ばせる機能がワンサカついてるんだからよ!」
赤松「そ、それって……やっぱりいかがわしい……」
最原「ちょっと、誤解されるようなこと言っちゃだめだよ、入間さん!」
最原「せっかく、入間さんにしては素晴らしい発明品なのに」
13 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/03(日) 21:51:05.69 ID:KtqRzEir0
東条「あら……あなたがそこまで言うなんて。ということは、それは真っ当な使用用途があるということかしら」
最原「うん。だから僕も入間さんに協力することにしたんだ」
最原「確かにこの装置は……耳掻きをするだけの機械じゃない。VRゴーグルとスピーカー、それにマッサージチェアについてるようなローラーなんかも内蔵されてて」
最原「これを装着した人が……まるで本当に『誰かに耳掻きをしてもらっている』かのように感じられるよう作ってあるんだよ」
入間「『没入感』や『臨場感』にこだわれって依頼だったからな。面倒だけどそこは当然クリアしたぜ」
東条「……成程ね。その形状、大きさについても納得できたわ」
東条(というか、さっきの会話だけなら……十分マッサージ機という発想もあった筈よね。赤松さん、早とちりし過ぎではないかしら?)
赤松「うーん……でもそれって、個人で楽しむ以外にどんな用途があるの?」
最原「そうだな……赤松さんは、ターミナルケアって言葉聞いたことあるかな?」
14 :
◆nd9x4dt9shCh
[sage saga]:2017/09/03(日) 21:52:48.69 ID:KtqRzEir0
赤松「それって……余命僅かな人に行うっていう……」
最原「そう、終末期医療っていう言葉でも表現されているもののことだね」
最原「病気の治療・改善を目的としたものではなく……死を受け入れた人たちのために精神的、肉体的な苦痛を伴わない治療や看護を最期まで行うことだ」
最原「勿論、家族や友人、恋人がいる人なんかは問題ないんだ。見守ってくれる人がいるってだけでも心強いからね」
最原「ただ、難病を抱えた人の中には……家族とすら禄に会えないような人もいる。特別な病棟内でしか生きていけなくて……そこで死ぬしかない人たちがね」
赤松「……」
最原「生まれたときから病院内での生活を余儀なくされ、友人や知人を作る機会にも恵まれず、孤独に生涯を終えてしまう……」
最原「そういう人たちの孤独や不安を取り除くためのセラピーの一つとして、考案されたのがこの耳掻きマシーンなんだ」
入間「病院でやってもらう耳掻きだの清拭だのってのは、すんげー事務的だからな!俺様も経験があるぜ」
最原「病気のせいで実際に人と触れ合うのが難しい……そんな人達のために、擬似的にでも人の温もりや優しさを感じて欲しい――」
最原「そんな思いが、この機械には詰まってるんだよ」
15 :
◆nd9x4dt9shCh
[sage saga]:2017/09/03(日) 21:54:11.45 ID:KtqRzEir0
東条「成る程……それならアニマルセラピーとも差別化できるわね。アレルギーや衛生的な問題で、動物を持ち込めないところも多いでしょうし」
赤松「――凄いよ、入間さん!あなたのこと見直したよ!これ全部、入間さんが考えたんでしょ?」
入間「ああ?んなわけねーだろ。俺様は医療機関に依頼されただけだ。活動資金の援助と引き替えにな」
赤松「……」
入間「それに最原は何か立派なこと語ってたけどよ……これ、割高だけど個人向けとしても流通させるって話だったからな」
入間「さっき俺様が言ったみたいに、モテねー寂しい童貞野郎が、自分を慰めるのにも使えるって訳だ!ヒャーッヒャッヒャッ!」
東条「……そういえば、さっきから話が見えないわね。具体的には、どう『誰かに耳掻きをしてもらっている』ように感じるのかしら」
入間「ああ、そこもダサい原がボカしてたからな。女に飢えた童貞野郎がどんな妄想するか考えりゃあ少しは予想もつくだろ」
最原「べ、別にボカしてたわけじゃ……」
入間「『美少女に』!『甘い言葉を囁かれながら』!『膝枕の上で』!『耳掻きしてもらう』!に決まってんだろうが!」
赤松「!?」
16 :
◆nd9x4dt9shCh
[sage saga]:2017/09/03(日) 21:56:55.66 ID:KtqRzEir0
以上です。
17 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/03(日) 21:59:46.12 ID:zR+jLSuA0
乙
18 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/04(月) 03:16:29.91 ID:A3ply59q0
入間が美少女って言うってことは設定は入間かな
19 :
◆nd9x4dt9shCh
[sage saga]:2017/09/05(火) 01:36:41.52 ID:2ue8JNGM0
東条「――そうよね。最原くんも男の子ですものね」
最原「ちょっと!?東条さん勝手に納得しないで!」
赤松「……最原くん。私、偏見とかないから。むしろ、最原くんもそういうのに興味あるんだってわかって安心したよ」
最原「赤松さんまで!?あーもう入間さんが変なこと言うから……」
入間「ああん?全部事実じゃねーか!」
最原「確かにそうだからややこしいんだけど……こうなったら」
最原「赤松さん……君もこれを体験してくれないかな?」
赤松「えっ……?」
最原「百聞は一見に如かずだよ。そうすれば、赤松さんにもこれがどういうものなのかわかってもらえると思うんだ」
赤松「う、うん……」
20 :
◆nd9x4dt9shCh
[sage saga]:2017/09/05(火) 01:38:25.16 ID:2ue8JNGM0
最原くん、それってセクハラ寸前じゃない?
私相手だから良いものの、そんなものを女の子に使わせようとするなんて……
最原くんのちょっと強引な一面が見れて、嬉しいような複雑なような
そんなことを思いながら機械を頭から装着した私の目の前には
想像以上の光景が広がっていた。
『あら?あなたは女の子なんですね。はじめまして』
赤松「……え?」
『ここはあなたと私だけの癒やしの空間です。ゆっくり楽しんでくださいね』
まさか――
この人って――
赤松「超高校級のアイドル……『舞園さやか』さん!?」
舞園?『私の事、知ってるんですね。嬉しいです』
舞園?『せっかくですし、耳掻き、していきますか?膝枕しますから、遠慮せず頭を乗せてくださいね』ポンポン
赤松「は、はい……」ドキドキ
21 :
◆nd9x4dt9shCh
[sage saga]:2017/09/05(火) 01:39:54.75 ID:2ue8JNGM0
−−−
最原「驚いたでしょ、赤松さん。別に隠していたわけじゃないんだけど」
最原「実はこのプロジェクトに参加している超高校級の生徒は、入間さんだけじゃないだ」
最原「耳掻きを行ってくれるモデルに選出されたのは、『超高級のアイドル』舞園さやかさん」
最原「人気、知名度……そして、その独特の癒やしのボイス。納得の人選だと思うよ」
最原「で、赤松さんも実際体験したと思うけど……VR空間内では録音された舞園さんの音声をただ流すだけじゃないんだ」
赤松「うん、普通に会話が成立してびっくりしたよ……」
最原「この機械には人工知能、『アルターエゴ』が積んであるんだよ。『超高級のプログラマー』、不二咲千尋さんの作成のね」
最原(ちなみにアルターエゴの癒やしを与えるセリフのチョイスは『超高校級の同人作家』がやったらしいけど……まぁこれはいいかな)
22 :
◆nd9x4dt9shCh
[sage saga]:2017/09/05(火) 01:40:49.52 ID:2ue8JNGM0
赤松「ゴメンね、最原くん。変なこと考えちゃって。確かに、これはすごい発明だよ!」
赤松「本当に舞園さんがすぐ傍にいるかのように感じたし、耳掻き中も本当に膝枕されてるみたいだった」
赤松「ただ形があるだけじゃなく、人の体温というか、温かみやぬくもりまで感じたよ!」
赤松(……スカートの中は真っ暗だった。流石にそういうところはプロテクトかかってるんだね)
赤松「で、やっぱり声がいいよね!あの声で耳元で囁かれると本当に心地よくて、私ウトウトしちゃったよ」
最原「うん、わかってもらえて本当に良かったよ」
東条「『美少女に』『甘い言葉を囁かれながら』『膝枕の上で』『耳掻きしてもらう』……確かに嘘は言っていないわね」
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