【ミリマス】真「プロデューサーに構ってもらいたいんだよ!」

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

1 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2017/08/29(火) 12:58:00.07 ID:vy71wVdY0

菊地真(以下、真) 「……あれ、雪歩?」

萩原雪歩(以下、雪歩) 「プロデューサー、おはようございますぅ!」トコトコ

ミリP(以下、P) 「雪歩、おはよう……今日は朝から元気だな?」

雪歩 「はい!朝から茶柱が三本も立ってて……」

雪歩 「今日はなんだかいい日になりそうな気がしますぅ!」エヘヘ

P 「そうか……うん、元気そうで安心したよ」

音無小鳥(以下、小鳥) 「女の子の笑顔は癒されるわねぇ……よいしょっと」

雪歩 「あっ、お茶なら私が淹れてきますよ?」

小鳥 「そう?それじゃ、ちょっと熱い目のお茶でもお願いしちゃおうかしら」

雪歩 「はい、任せてください!」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1503979079
2 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2017/08/29(火) 12:58:51.59 ID:vy71wVdY0

小鳥 「それじゃ、私も準備しちゃおうかなーっと」スタスタ

P 「?」



小鳥 「……はい、お待たせしました!」

雪歩 「お茶持ってきましたー……って、なんですか?」

小鳥 「この前、美咲ちゃんと二人で旅行行ってきたお土産ですよ〜」

青羽美咲(以下、美咲) 「近場なんですけど、宜しければどうぞ!」

小鳥 「お茶に合うかなーって思って……雪歩ちゃんはどう思う?」

雪歩 「はい、とってもいいと思いますぅ!」パァアア

小鳥 「それなら良かったわ……プロデューサーさんもどうですか?」

P 「はい、頂きます!」
3 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2017/08/29(火) 12:59:32.41 ID:vy71wVdY0

美咲 「ちょっと早めのティーブレイクですね」

雪歩 「えへへ……私も、仲間に入れてもらっても良いですか?」

小鳥 「勿論よ!ささ、遠慮なくこっちにいらっしゃい!」

雪歩 「それじゃあ、失礼しますぅ……」スッ

P 「それじゃ、頂きます……」ズズズ

P 「……うん、良い感じの温度だ。流石雪歩だな!」

雪歩 「えへへ、そういって貰えると嬉しいですぅ!」

真 「…………」
4 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2017/08/29(火) 13:00:02.41 ID:vy71wVdY0

――――― 

真 「乙女チック……家庭的趣味……だぁーッ!ボクに出来る訳ないじゃないかー!」

舞浜歩(以下、歩) 「あれ?どうしたの真、廊下の真ん中でさ」

真 「歩……だ、大丈夫。何でもないから」

歩 「そう?それなら良いけど……」

歩 「そうだ!暇なら一緒にダンスしに行かない?ひっさびさに真のカッコイイダンス見てみたくってさー!」

真 「かっこ、いい……かぁ」

歩 「あれ、どうかした?」

真 「……ねぇ、歩。少し、質問があるんだけどさ」

歩 「どうしたの、改まって」
5 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2017/08/29(火) 13:01:16.01 ID:vy71wVdY0

真 「ボクがプロデューサーに構ってもらうにはどうしたらいいかな!?」

歩 「ゴメン、ちょっと良く分からないんだけど!?」

真 「だから、プロデューサーに構ってもらいたいんだよ!」

歩 「わぁああ!?お、落ち着いてよ真!話が急すぎて分かんないって!」

真 「そ、そうだね……」スーハー

歩 「……一体どうしちゃったの?」

真 「……最近、プロデューサーに面倒見てもらう機会が減っちゃったなーって思わない?」

真 「それがちょっぴり寂しいっていうか……さ」

歩 「プロデューサー、真の事頼りにしてるからじゃない?リーダーだってなんでもこなせちゃうしさ!」
6 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2017/08/29(火) 13:01:57.00 ID:vy71wVdY0

歩 「少なくとも、アタシは真の事頼りにしてるけど?」

真 「歩……ありがとう!そう言って貰えると素直に嬉しいよ!」

真 「……でもなぁ」ムスー

歩 「何か、他に気にかかる事でもあるの?」

真 「カッコイイって言って貰えるのは嬉しいんだけど……もうちょっと女の子らしかったら、プロデューサーも構ってくれるのかなーって思っちゃって」

歩 「あっ、だからか……ゴメン、真」

真 「ううん、歩は悪くないって!原因、どう考えてもボクだし……」シュン

真 「雪歩みたいにお茶出しとか、春香みたいにお菓子とか作れたら良かったんだろうけど……」

歩 「一緒にランニング行こう!とか誘ってみたら?」

真 「でも、それだと結局仕事のジャマする事になっちゃうだろ?」

真 「だから、なるべくなら仕事の邪魔をしない感じで行きたいんだけど……」

歩 「難しいね……」

真 「……うん、とりあえず見てくる!そうしたら、何か解決策も浮かぶかもしれないし!」

真 「それじゃ行ってくる!」

歩 「ちょ、ちょっと!アタシも行くってばぁ!」
7 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2017/08/29(火) 13:02:52.44 ID:vy71wVdY0

――――― 

ガチャリ

周防桃子(以下、桃子) 「お兄ちゃん、居る?」

P 「桃子?どうかしたか?」

桃子 「暇なら、台本読みに付き合って」

P 「ひ、暇ってわけでもないが……書類、お任せしても良いですか?」

美咲 「はい、大丈夫です!」

P 「ありがとうございます!……それで桃子、どういう台本なんだ?」

桃子 「んーとね……はい、ここ」

P 「どれどれ……?」

P 「……恋愛ドラマの男役って、お前無理な相談だろこれ」

桃子 「仕方ないでしょ。別に、桃子がヒロインの女の人やるわけじゃないし」

桃子 「ただの妹役ってだけなんだから、そんな緊張しなくても良いじゃん」

P 「そ、それもそうか……」
8 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2017/08/29(火) 13:03:49.32 ID:vy71wVdY0

美咲 「私、プロデューサーさんのカッコいい所見てみたいです!」

P 「青羽さんまで……」

小鳥 「…………」スッ

P 「無言でカメラはよしてくださいよ」

小鳥 「ほら、表情の観察って奴ですよ」シレッ

P 「まったく……」

桃子 「桃子は台本覚えたから、お兄ちゃんがその台本使ってね」

P 「わ、分かった……じゃ、行くぞ……」

桃子 『……私、これから先生に直接言ってくる』

P 『……そ、それはやめといた方が良いんじゃないか?それだと、クラスの皆にさ』

桃子 「ストップ、お兄ちゃん」
9 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2017/08/29(火) 13:04:15.79 ID:vy71wVdY0

P 「へ?」

桃子 「ぜんっぜんなってない!何それ、桃子がちゃんと合わせられないじゃん!」

P 「そ、そこまで……?」チラッ

小鳥 コクリ

P ガックリ

桃子 「はぁ……しょうがないなぁ」

P 「すまない、俺じゃ役に立たなかったみたいで」

桃子 「何言ってるの?お兄ちゃんには、これからも手伝ってもらうから」

P 「えっ、何を手伝うんだよ?」

桃子 「読み合わせだって言ってるでしょ」

P 「……俺じゃ不足なんじゃなかったっけ?」

桃子 「そ!だから、限界まで桃子がお兄ちゃんの事鍛え上げるから!」

桃子 「しっかりついてきてよね!」
10 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2017/08/29(火) 13:04:50.31 ID:vy71wVdY0

P 「……が、頑張る」

美咲 「あ、あの……大丈夫なんですか?」ワタワタ

小鳥 「大丈夫よ?ほら、桃子ちゃんの顔見て?」

美咲 「へっ?」チラッ

桃子 ニッコニコ
11 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2017/08/29(火) 13:05:37.29 ID:vy71wVdY0
―――――  

真 「なるほど、演技指導か……」

歩 「真って、演技得意だっけ?」

真 「得意って訳じゃないけど……一つだけなら、自信があるよ」

真 「今だけは、これに感謝しないとね……なるべく頼りたくなかったけど」

歩 「?」キョトン

真 「誰か、丁度いい子が……」

矢吹可奈(以下、可奈) 「あれっ、真さんに歩さ〜ん!おっはよーございまーっす!」

真 「可奈、丁度いい所に!」

可奈 「へっ?」

歩 「……ま、まさか」アセリ
12 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2017/08/29(火) 13:06:05.14 ID:vy71wVdY0

真 「そのまさか、だよ。可奈、少し手伝って欲しい事があるんだけど!」

可奈 「はい!なんでもやりますよ〜♪」

真 「ありがとう……それじゃ、ちょっと即興の演技の練習に付き合ってもらいたいんだけどさ」

可奈 「演技、ですか?」

真 「そう……!」バン

可奈 「へっ?!」グッ

歩 (壁に押し当てて……壁ドン!?)

可奈 「ま、真さん……これは、一体」グルグル

真 「じっとしてて……」ズイッ

可奈 「ま、真さん……近いですよ……」
13 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2017/08/29(火) 13:06:46.91 ID:vy71wVdY0

真 「良いじゃないか、ボクと可奈の仲だろ?」

可奈 「そ、それはその……はう」カァアアア

真 「可奈……ゆっくりと、ボクに身を委ねて」キリッ

可奈 「は、はい……」ダキッ

真 「そう、それで良いんだ……可奈は素直なイイ子だね」ナデナデ

可奈 「可奈はいい子……素直なイイ子……♪」

可奈 「きゅぅ」パタリ

歩 「可奈―ッ!?」

真 「これなら……いつも辛いと思っていた王子様としての演技なら、ボクだってプロデューサーの力になれる!」

真 「ゴメン、歩!可奈の事、頼んだよ!」

歩 「ちょ、ちょっと真ってばぁ!?」
14 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2017/08/29(火) 13:07:31.68 ID:vy71wVdY0
――――― 

桃子 「で、この部分はもっと自信を持って!」

P 「『俺は、アイツを守りたくてここにいるんだ!』……こうか?」

桃子 「まぁ、及第点ってとこかな」

P 「厳しいな……」ガックリ

桃子 「仕方ないでしょ。やるからには徹底的にやらないとね!」

小鳥 「桃子ちゃん、楽しそうねぇ……」

美咲 「止めなくて良いんでしょうか?」

小鳥 「大丈夫よ、プロデューサーさんも楽しそうだし」

桃子 「もう……お兄ちゃん、やっぱり何か足りない気がする」

P 「そうか?結構頑張ってると思うんだけど」

桃子 「それは分かるけど……うーん、なんだろ。オーラとか?」

P 「一介のプロデューサーにオーラを求めるんじゃないよ」ガックリ

桃子 「それもそうだけど……どうしようかな」
15 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2017/08/29(火) 13:08:02.56 ID:vy71wVdY0

バターン

真 「そういう時のボク、ですよね!プロデューサー!」

P 「真?どうしたんだ、急に」

真 「こういう時はティンと来てくれないんですか!?」

P 「……まさか、王子様役って事か?」

真 「イケメンでしょう!?王子様まで飛躍しちゃうんですか!?」

小鳥 「自分でイケメンって言っちゃうあたり、雪歩ちゃんによる洗脳が進んでそうだわ……」

真 「カッコイイ演技なら、ボクにだって教えられますし……ダメ、ですか?」

桃子 「た、確かに真さんなら申し分なさそうだけど」

P 「……分かったよ。じゃ、お願いしても良いか?」

真 「そうこなくっちゃ!それじゃ桃子、とりあえず台本見せてくれる?」

桃子 「良いよ……はい、ここ」
16 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2017/08/29(火) 13:08:31.35 ID:vy71wVdY0

真 「ふむふむ、なるほど……それなら、バッチリとカッコよく……!」ズイッ

P 「ま、真さん!?俺にやる必要ないと思うんですけど!?」

真 『じっとして……』

小鳥 「キタピヨー!美咲ちゃん、カメラカメラ!」

美咲 「は、はぅ……」カァアア

真 『こんな所に怪我をして……無理をしちゃいけないじゃないか』

P (どういう展開ですか!?)プルプル

真 『さっ、ボクに捕まって』グッ

P (よ、良く分からないがこのまま押し切られるのはダメな気がする……!)チラッ

桃子 コクリ

P (よし……って、あれ?)
17 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2017/08/29(火) 13:09:07.09 ID:vy71wVdY0

真 「どうかしたんですか、プロデューサー?」

P 「……真、お前、ここどうしたんだ?」

真 「へっ?」

P 「ここだよ、打ち身みたいになってるぞ。青くなってる」

真 「足……どこかでぶつけたかなぁ」

P 「……よし!」ガシッ

真 「な、何するんですか!」

P 「折角のイケメン役だしな……っと!」

小鳥 (お、お姫様抱っこ……)

真 「は、恥ずかしいですって!おろしてくださいよ、プロデューサー!」

P 「嫌だね!ケガしてるのに無理なんてさせられるか!」

真 「む、無理って、そんな事は……」

P 「はいはい。音無さん、ちょっと真を医務室まで運んできますね!」

小鳥 「は、はい!いってらっしゃーい!」
18 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2017/08/29(火) 13:09:49.03 ID:vy71wVdY0
―――――  

真 「……結局、連れてこられちゃった」

歩 「これでよしっと……」

真 「ゴメン歩、こんな事させちゃって」

歩 「良いって良いって!あんまり大事な怪我じゃなさそうでよかったよ!」

真 「……結局、プロデューサーの邪魔しちゃったかぁ」シュン

歩 「お、落ち込み続けたっていい事ないよ真!」

歩 「ほら、プロデューサーにお姫様抱っこされてるんだからさ!元気出していこうよ、ね?」

真 「そ、そうか……お姫様抱っこ……」

真 「お姫様かぁ……っへへー!そうかぁ、ボクがお姫さまかぁ!」ニヤニヤ

歩 「嬉しそうだね、真」

真 「そりゃモッチロン!王子様じゃなくて、お姫様かぁ……嬉しいなぁ!」

歩 「それでさ。お姫様抱っこしてもらったけど、ここでやめとく?」

真 「……うーん、どうしよっかな」

真 「……うん、続けよう。どうせなら、プロデューサーの役に立って終わってやる!」
19 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2017/08/29(火) 13:10:34.47 ID:vy71wVdY0
――――― 

P 「ふぅ……只今戻りました」

小鳥 「…………」ジト

美咲 「プロデューサーさんの馬鹿―」ジトッ

P 「そ、そんなに睨まないでくださいよ……あれは不可抗力って奴で」

小鳥 「はいはい、そうですねー!」

P 「もう……あっ、これお願いしても良いですか?」

美咲 「はい、受け取っておきますね!」

小鳥 「美咲ちゃんの善意につけ込むなんて……」

P 「オフィスの椅子が針の筵に思えてくる……」
23.04 KB Speed:0   VIP Service SS速報VIP 更新 専用ブラウザ 検索 全部 前100 次100 最新50 続きを読む
名前: E-mail(省略可)

256ビットSSL暗号化送信っぽいです 最大6000バイト 最大85行
画像アップロードに対応中!(http://fsmから始まるひらめアップローダからの画像URLがサムネイルで表示されるようになります)


スポンサードリンク


Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)