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佐久間まゆ「魔法の四文字?」
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1 :
◆oeRx5YHce.
[sage saga]:2017/08/27(日) 15:13:01.58 ID:7QdG1JtO0
@事務所
モバP「あーあーあーあーあーあーあーあー」
ちひろ「プロデューサーさん、仕事してください」
モバP「いやだぁー夏のー夏の魔力がぁー」
ちひろ「なんかあったんですか?」
モバP「いやさぁ、ちっひ。夏だよ? 青い春が最も青くなる夏だよ?」
凛「呼んだ?」
モバP「呼んでない。あ、でもしぶりん会えて嬉しい」
凛「ぷ、プロデューサー……」テレテレ
ちひろ「………………」パキポキ
モバりん「……すみませんでした」
ちひろ「解ればよし」
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1503814381
2 :
◆oeRx5YHce.
[sage saga]:2017/08/27(日) 15:17:12.47 ID:7QdG1JtO0
※凛はレッスンに行きました
ちひろ「で、どうしたんですか?」
モバP「いや夏だしさ、なんか夏らしくアホなことでもしたいなぁ……って」
ちひろ「そうですか」カタカタ
モバP「うっわ、ちっひ冷たい」
ちひろ「あなたが企画したクリスマスライブに向けて色々見積もってるんですよ」
モバP「おっつー。あぁぁぁああぁああ、夏が終われば秋、秋が過ぎればクリスマスか……」
ちひろ「今年だってアイドルたちと過ごせるじゃないですか。何か不満でも?」
モバP「たまには俺だって可愛い彼女と過ごしたいんですよ」
ちひろ「たまには?」
モバP「なんでそういう小さな強がりも許してくれないの?」
3 :
◆oeRx5YHce.
[sage saga]:2017/08/27(日) 15:21:08.53 ID:7QdG1JtO0
ちひろ「はぁー……しょうがないですね」
モバP「おっ? ちひえもん?」
ちひろ「哀れで醜い可愛い我が同僚に魔法の言葉を授けましょうか」
モバP「わーい、ちっひサイコー!!」
ちひろ「ただし、これは呪いのようなものですよ? 一度この言葉を唱えると、とある女の子に魅せられてしまうそんな呪いです」
モバP「その子が俺を好きである可能性は?」
ちひろ「きっしょ」
モバP「いや、いいじゃん……」
ちひろ「まぁまぁ。ただどうなっても知りませんからね?」
モバP「なんか怖くなって来た……」
ちひろ「大丈夫、少し目を瞑ってる間に終わりますから……」
モバP「やだ、やめて……」
ちひろ「天井のシミでも数えてれば終わりますよ……」
モバP「きっしょ、おっさんかよ」
ちひろ「………………」ニッコリ
モバP「あ、ごめ、調子のtt
ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!
4 :
◆oeRx5YHce.
[sage saga]:2017/08/27(日) 15:23:36.98 ID:7QdG1JtO0
えぇ、その時のことは鮮明に覚えています。
机の下から一部始終をずっと眺めていましたから。
ちひろさんがプロデューサーさんに近づいて、耳元で何かをぼそりと呟いたんです。
たぶん、そんなに長くないです。短い言葉。
プロデューサーさんは始め、拍子抜けをしたような顔をしていました。
でも、変化はその日のうちに起こりました。
なにやら一人でブツブツと呟く頻度が高くなったんです。
まさかあの言葉が……プロデューサーさんを狂わせるなんて、誰もが思っても見ないことでした。
そうです。
結局あれから1週間経つまで、プロデューサーさんはずっと事務所を休み続けていたのです。
以上、回想のもりくぼでした。
5 :
◆oeRx5YHce.
[sage saga]:2017/08/27(日) 15:28:12.97 ID:7QdG1JtO0
〜1週間後〜
@事務所
まゆ「おはようございます」
ちひろ「まゆちゃん、おはようございます」
まゆ「あの、ちひろさん……モバPさん今日もですか?」
ちひろ「昨夜連絡がありましたよ。今日から完全に復帰だそうです」
まゆ「ホントですか!?」
ちひろ「えぇ。多分まもなくくると思うんですが……」
モバP「おはようございまーす」
まゆ「モバPさん!」
モバP「お、まゆじゃん。おはよう。痩せた?」
まゆ「お世辞でも嬉しいですよ」
6 :
◆oeRx5YHce.
[sage saga]:2017/08/27(日) 15:30:44.66 ID:7QdG1JtO0
加蓮「おはようございまーす。あ、モバPさん。やっほ」
モバP「おう加蓮。元気だったか?」
加蓮「それはこっちのセリフ。モバPさんこそどしたの?」
モバP「どした? ってなにが?」
加蓮「え、だって無敵のモバPが倒れるなんて今までなかったじゃん」
モバP「あははは……まぁまぁ」
加蓮「大丈夫? 無理してない?」
モバP「ちょ、加蓮、近い」
加蓮「はいはい。じっとしててね」オデコアワセ
モバP「なっ」
まゆ「………………」
ちひろ(加蓮ちゃん……なんで地雷原を踏み抜いていくの……)
7 :
◆oeRx5YHce.
[sage saga]:2017/08/27(日) 15:38:24.78 ID:7QdG1JtO0
加蓮「んー、熱はないみたい?」
モバP「い、いいよ! 離れて!」ノケゾリ
加蓮「それとも、却って熱が上がっちゃった?」クスクス
モバP「お前なぁ……」ポリポリ
まゆ「………………」
ちひろ(っべーよ。完全にやべーやつでごぜーますよ……)
フレデリカ「フレちゃんと!」バンッ!
志希「志希ちゃんで!」バンッ!
フレ志希「「おはようございまーす」」
モバP「お前らは普通に入ってくることができんのか」
フレデリカ「プロデューサー! ぼんじゅー!」
モバP「ぼんじゅー」
志希「プロデューサー、Я рад познакомиться с вами」
フレデリカ「!?」
モバP「Говорят в России, почему?」
フレ志希「「!?!?!?」」
モバフレ志希「Fuuuuuuu!!!!」ハイタッチ
まゆ「…………………………」ピクピク
8 :
◆oeRx5YHce.
[sage saga]:2017/08/27(日) 15:43:03.48 ID:7QdG1JtO0
ちひろ(まずい、このままじゃ非常にまずい)
ちひろ(一週間まるまる休んでアイドルに飢えたプロデューサーと)
ちひろ(一週間プロデューサーとの連絡の一切を遮断されたアイドル)
ちひろ(普段よりもスキンシップが過激になることは確実!!)
ちひろ(そして何よりも……)チラリ
まゆ「……………………」ニコニコ
ちひろ(さっきからまゆちゃんめっちゃ青筋立ってるし! すごいこわい!!)
そのときちひろに電流走る!
ちひろ「プロデューサーさん、お仕事の件なんですけど……」
ちひろ(アイドルと戯れていようが所詮は社畜……っ! 仕事を優先するはず……っ!)
モバP「はい! あ、まゆが午前中からでしたよね? もうちょっとで幸子が来るはずなんで一緒に送っていきますよ」
ちひろ(かかった! 意識がまゆちゃんのほうに向いた! これで事務所に平和が……!!)
まゆ「モバPさん、まゆともおしゃべりしてください」ピトリ
9 :
◆oeRx5YHce.
[sage saga]:2017/08/27(日) 15:45:23.16 ID:7QdG1JtO0
えぇ、それはありふれた光景でした。
まゆさんが他のアイドルに嫉妬して、ちょっぴりボディタッチが激しくなるんです。
そうです、ほんのちょっぴり。手のひらで軽く腕を触るくらいなんです。
いつもなら別に気にしない、それかちょっと困った顔をするはずのプロデューサーさんが、
なぜかその日だけ、
モバP「あ、ああっあ、ああ、あ、あああぁぁぁああぁぁあ…………」カヒューカヒュー
突然過呼吸になって虚ろに天井を見つめ始めました。
その後?
アイドルの皆さんが凍りついてプロデューサーさんを見つめる中、
プロデューサーさんは事務所の外へと走って行きました。
5分くらい……でしょうか。
戻って来たプロデューサーさんは変わり果てた姿になっていました。
まるで幽鬼のようにふらつき、光は目から失われていました。
もりくぼたちはただその姿をじっと眺めているだけだったんです。
もりくぼ、これ以上は回想むーりぃー……。
10 :
◆oeRx5YHce.
[sage saga]:2017/08/27(日) 15:48:39.30 ID:7QdG1JtO0
モバP「………………」ボソボソ
フレデリカ「ぷ、プロデューサー?」
モバP「ん、どしたフレちゃん」
フレデリカ「あれれれー? フツー?」
モバP「フランス人だけにってか?」
モバフレ「HAHAHAHAHAHAHA!!!」
まゆ「モバPさん?」
モバP「………………ィ」ボソボソ
志希「……大丈夫?」
モバP「病み上がりって言っても大したことないし、別に異常はないと思うが……」
まゆ「モバPさん!!」
モバP「…………キィ」ボソボソ
ちひろ「何ふざけてるんですか! しっかりしてくださいよ!」
モバP「ちっひうるさいよ。なんのこと?」
ちひろ「さっきからまゆちゃ……」
モバP「マユスキィ…………」ボソボソ
アイドル「こ、これは…………!?」
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