モバP(召喚士)「うちの四大精霊はめんどくさかわいい」

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 16:23:35.54 ID:G7GIN/hr0
アイドルマスターシンデレラガールズです。
ベースはダイスDEシンデレラですがパロディ多めです。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1503732215
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 16:26:06.99 ID:G7GIN/hr0

――コケコッコー

P「……朝か」

P(俺は今、魔王城を目指して冒険している身だ)

――――すや……、

P(俺のジョブは完全に後衛向きだ。本来なら勇者や戦士などの前衛職、それにもう一人魔導士とかヒーラーとかが居てくれておかしくない)

――――くー……、

P(だというのに、もう冒険も中盤というのに、未だに俺のパーティの人間は俺ひとりだけだった)

――――むにゃ……、

3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 16:28:18.49 ID:G7GIN/hr0
P(ああでも、別に決して人徳が無いとか、人とうまく意思疎通ができないとかそういうことではない、ないはず……)

P(それに、人間は俺一人だけだが、召喚士という職業上、旅の道連れがいないというわけではない)

――――ふー…、

P(このパーティは、一人と四柱がお送りいたします)

ヤスハ「すや、すぅ……」ギュー
ホタル「くー、ふぅ……」ギュー
チヅル「むにゃー、む……ぅ」ギュー
ヒロミ「んん、……くぅ」ギュー

P(ちなみに召喚士とくっついているほうが魔力の供給がいいという理由で、寝てる時は皆俺にくっついて寝ている。ぷちサイズだからなせるワザだ)
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 16:30:27.85 ID:G7GIN/hr0


風の精霊 ヤスハ


ヤスハ「……ん」パチッ

P「ふああ、起きたか……おはよう、ヤスハ」

ヤスハ「あ、おはようございます、ますたー。えへへ、いつも早起きですね」

P(この子はヤスハ。風の精霊『シルフ』の一族で、俺とは一番長い付き合いになる。精霊としての年齢も一番上だから、他の三人からは先輩なんて呼ばれている。はじめの頃はいろいろあったけれど……今はお互いに、全幅の信頼を置いている仲だ)

ヤスハ「日の出にはまだ少し早いですけれど、もう準備しますか?」

P「うーん……」チラッ

ホタル「……すぅ」ギュー
チヅル「……ぐぅ」ギュー
ヒロミ「……むぅ」ギュー

P「あと少し寝かせとこうか。昨日は疲れただろうし」

ヤスハ「はい。分かりました……ええと」ウズウズ

P「?」

ヤスハ「……えい!」ピョン

ぎゅー、

ヤスハ「えへへ……私も、もうちょっとだけ」

P(先輩も、ほかのみんなが見ていないところでは存分に甘えてくる。かわいい)
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 16:32:04.28 ID:G7GIN/hr0


水の精霊 ホタル


ホタル「…………」ギュー

P「……?」

ホタル「…………」ポロポロ

P「……!」

P「……ホタル、ホタル?」

ホタル「……っ! ふぁ、はぁ、は……ま、ますた、ぁ……?」ジワッ

P(この子は、水の精霊『ウンディーネ』のホタル。事情を説明すると……この子の居た里が、遥か昔災厄に見舞われ――その禍を招いた原因として、迫害されたという過去がある。だから彼女は、全ての不幸は自分に責任があるとして極めて自罰的な性格となり、頻繁に、夢を見てしまうそうなのだ。不幸な夢を)

P(誰にも迷惑を掛けまいと努めて気丈に振る舞い、身に降りかかる不幸は諦念を以てこれを迎え、それでも尚他者への優しさを失わないそのさまは余りにも尊く、どうしようもなく悲しかった)

ホタル「……ますたぁー、ひっく、よかった。よかったぁ……」ギュギュー

P「……ああ、大丈夫、ここにいるからな」ナデナデ

P(冒険を通して、誰かに頼ってもいいと、甘えてもいいと知った彼女は、昔の様な悲しい笑顔を見せることはほとんどなくなった。最近は少し、いやかなり、頼ってくれるようになった)

P(そでがビショビショになってしまうのは仕方あるまい)

ヤスハ「……スヤァ」(二度寝)

6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 16:33:07.65 ID:G7GIN/hr0


土の精霊 チヅル


チヅル「むにゃむにゃ……ますたぁ……」

P「…………」

チヅル「……えへへ、ますたぁ、すきー……すぅすぅ」zzz

P「……やっぱり寝言か」

P(土の精霊『ノーム』のチヅルは、普段は生真面目で恥ずかしがり屋だが、油断するとすぐに本音を漏らしてしまうという、ちょっとおっちょこちょいな子だ)

チヅル「んん……ふぁっ」ムクッ

P「……起きたのか?」

チヅル「お……おはようございます。わ、わたしぃ……何か、言ってましたかぁ?」

P「いーや、なんにも……眠いんだったら寝てていいぞ? まだ少し早いから」

チヅル「そ……そう、ですか……そしたらお言葉に甘えて……すぅ」


チヅル「……えへへー、ますたぁ、ますたー……」ニヘラッ

P「……わざとやってんじゃないだろうな」ナデナデ

P(それはそれでおいしい)



ホタル「……すぅ、すぅ」


7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 16:34:47.68 ID:G7GIN/hr0


火の精霊 ヒロミ


ヒロミ「んん……んむー、むぅ……」ギュー

P(火の精霊ヒロミ……険しい顔をするクセあって、恐がられたりもするけれど、その実とても優しくて、思いやりのある子だ)

ヒロミ「……ますたぁ……、えへ、えへへへぇ……」ギュギュー

P(この子も、初めて会った時は色々と困ったことにもなったけど、今となってはありがたいくらいに俺を慕ってくれて、一生懸命がんばってくれる)

ヒロミ「むーぅ……」メラッ

P(ただひとつ、困るのは)

ヒロミ「ん、らめ、ん……ぁ、ふみゅ…………ふぁ」メラメラメラメラ

P「……あちっ、あちちちちち!! ひ、ヒロミっ、燃えてるもえてる!」

ヒロミ「ん……ふぁっ?!」ガバッ

P(寝ぼけてしょっちゅうおもらし(失火)しちゃうことだ)

ヤスハ「……ぁ、いけない、つい寝ちゃってた……」
ホタル「……っ?! か、火事? また私、ますたーを不幸に?!」
チヅル「むにゃむにゃ……」

  
じょばー
P「ありがとうホタル……ところで、今日はまだなんで熱くなっちゃったんだ?」ビショビショ

ヒロミ「……っ! し、知らないしらないっ! ますたーのイジワルっ!」プイッ

P(キャラぶれてる……どっかの凸ちゃんみたいになってる……)


8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/26(土) 16:50:10.37 ID:xYrjZcxSO
茜ちゃんじゃないんですね
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/26(土) 17:53:13.60 ID:M4e0wXUu0
茜ちゃんはイフリートでしょ。
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 17:55:31.19 ID:G7GIN/hr0


P(恒例となった朝のひと騒動を終え、みんなで朝食の準備に取り掛かる)

ヒロミ「ふー、ふー、」メラメラ

ヤスハ「ぱたぱたー」ソヨソヨ

ホタル「ぐつぐつー」トプトプ

チヅル「ぐるぐるー」カキマゼー

P(ぷちサイズだと出来ることに限りがあるので、もっぱら火の番をおねがいしている。ひとつの鍋に四人がかりで奮闘している様子はとても微笑ましい)

P「こっちは準備できたぞー」

ヒロミ「うん、こっちももうすぐできるから、待っててね、ますたー」

P(ちなみに、精霊たちは別に人間と同じ食事をする必要はないけれど、『なんでも一緒にしたい!』という希望で、一緒に食事するようにしている。召喚士は精霊たちと精神的な結びつきを強めるほどいいから、これはこれで意味のあることだ)

11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 17:56:55.25 ID:G7GIN/hr0

P(ただ)

――――――――いただきまーす!

P(四人が食べる量はそれはそれは少ない。食器は街の雑貨屋で買ったままごと用だ)

ヤスハ「はむはむ……」

ホタル「もぐもぐ……」

チヅル「かみかみ……」

ヒロミ「ぱくぱく……」

P(対して四人が一生懸命作った料理は、一抱えもある大鍋になみなみと入っている)

P「ええと……これ、全部食っていいのか?」ドッチャリ

ヤスハ「はい、しっかり食べてください」

ホタル「おかわりもいいですよ」

チヅル「遠慮しないでください」

ヒロミ「残った分も食べてね」

P「お、おう、ありがとう……」ウメウメ


12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 17:57:44.08 ID:G7GIN/hr0


P「もぐもぐ…………」デップリ

ヤスハ「どう、でしたか?」ドキドキ

ホタル「不幸が邪魔しなかったから、おいしく出来たと思うんですけど……」ドキドキ

チヅル「その、よく出来てたら、ほめてもらえたらなって……はっ!」ドキドキ

ヒロミ「その……ああ、いけない、緊張して、また恐い顔になってる……うぅ」ドキドキ


P「……サイコーだよ」グッ

P(心からの言葉だ……だが、夜まで何も食べなくても大丈夫かもしれない)ダブダブ


13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/26(土) 18:09:32.41 ID:HQD4PqS/O
こんなん旅出来ないわ…
食料管理大変だ
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/26(土) 19:18:20.84 ID:hvZ9QaCzo
これ萌死するから冒険できんやろ
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 19:34:52.82 ID:G7GIN/hr0


P(満腹で動けないと言いたくなる身体に鞭打って、冒険を再開する)

P(ここで、冒頭の問題が出てくるわけだ)

――草むら

スライム が あらわれた !
スライム が あらわれた !
スライム が あらわれた !

スライム「ふぇぇん……」
スライム「ふぇぇん……」
スライム「ふぇぇん……」


ヤスハ「うぃんどすらっしゅ!」ヒュンヒュン
ホタル「あくあすぱいく!」パシャパシャ
チヅル「すとーんざっぱー!」ゴロゴロ
ヒロミ「ふれいむどらいぶ!」ポポポポ


スライム「ひぇぇん……」
スライム「ひぇぇん……」
スライム「ひぇぇん……」


P(序盤程度のモンスターならこの編成でもさほど問題はないのだが)


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