サーバル「すごーい!! ここがそーぷらんどなんだねー!!!」

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/20(日) 21:20:33.57 ID:6tnnsP1so
ゆきやまちほー 温泉

カピバラ「やっぱりおんせんにかぎるのよよよ……」

ギンギツネ「ふぅ。服を脱げることがわかってから温泉の温かさが何割か増したように思えるわね」

キタキツネ「もうあがっていい?」

ギンギツネ「ちゃんと30数えなさい」

キタキツネ「うぅ……。はやくゲームしたいのに……」

ギンギツネ「全く。貴方はいつもそうなんだから」

カピバラ「こうやっておんせんを簡単に利用できることに感謝しないとねねね……」

ギンギツネ「本当よ。大体、他の地方にはこういった施設はないんだから」

キタキツネ「そうなの?」

カピバラ「あ、そーいえば、はかせからきいたことあるよよよ……。他のちほーにもおんせんみたいなのがあるっててて……」

ギンギツネ「え? そんなの聞いたこと……」

カピバラ「こういう場所じゃなくて建物の中におんせんがあるらしいよよよ……」

キタキツネ「ギンギツネの嘘つき」

ギンギツネ「聞いたことがなかっただけでしょ!?」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1503231633
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/20(日) 21:27:02.70 ID:stfvIzYYo
↓アライさんがローション用意してる画像
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/20(日) 21:28:31.29 ID:6tnnsP1so
ギンギツネ「けど、他の地方で寒い地域なんてあったかしら」

カピバラ「寒い場所にあるわけじゃないみたいなのよよよ……」

ギンギツネ「そんな場所にお湯なんて必要かしら?」

カピバラ「詳しいことははかせに聞くといいと思うよよよ……」

ギンギツネ「それもそうね……」

キタキツネ「探しにいくの?」

ギンギツネ「キタキツネは?」

キタキツネ「僕は別に」

ギンギツネ「そう……。まぁ、無理に探すことはないわよね」

キタキツネ「探しに行きたそうな顔してる」

ギンギツネ「う……」

キタキツネ「ギンギツネ、お湯すきだもんね」

カピバラ「見つけたら是非とも教えてほしいのよよよ……」

キタキツネ「どうするの?」

ギンギツネ「んー。博士に詳しい話をきいてからにしましょうか?」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/20(日) 21:34:32.28 ID:6tnnsP1so
しんりんちほー 図書館

オオコノハズク「別の地方にある温泉ですか」

ワシミミズク「確かに存在はするです」

ギンギツネ「噂は本当だったのね」

キタキツネ「お湯好きのギンギツネがどうしても入りたいって言ってる」

ギンギツネ「ちょっと」

オオコノハズク「しかし、あれは普通の温泉とは違うです」

ギンギツネ「違うって?」

ワシミミズク「温泉とは言わず、そーぷらんどというのです」

ギンギツネ「ええと……」

キタキツネ「お湯ではないってこと?」

オオコノハズク「必ず二人で入るお風呂、らしいです」

ギンギツネ「二人で? 一人や三人はダメなの」

ワシミミズク「そうです。何故か二人専用のお風呂なのです」

キタキツネ「なんでそんなルールがあるんだろう」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/20(日) 21:41:43.89 ID:6tnnsP1so
オオコノハズク「そこまではよくわからないのです」

ワシミミズク「何せ本を読めるヒトが近くにいないのです」

ギンギツネ「本を読めるっていったら……」

キタキツネ「かばん」

オオコノハズク「その通りです。かばんこそ、唯一無二の存在なのです」

ワシミミズク「かばんに資料を見せればそーぷらんどの謎も分かるかもしれないです」

ギンギツネ「あの子に、か」

キタキツネ「久しぶりに会いに行く?」

ギンギツネ「そうね。今は港にいるのよね」

オオコノハズク「あの一件の片づけをサーバルと共にしているはずです」

ギンギツネ「行ってみましょうか」

キタキツネ「うん。これも運命だし」

ギンギツネ「何言ってるのよ」

オオコノハズク「そーぷらんどのことが分かったら教えてほしいです」

ギンギツネ「ええ。必ず。ありがとう、博士」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/20(日) 21:47:38.75 ID:6tnnsP1so
みなと

サーバル「わーい!! かたづけー!! かたづけー!! たっのしー!!!」ダダダッ

かばん「よいしょ……よいしょ……」

サーバル「かばんちゃん、だいじょーぶ!? てつだおーかー!?」

かばん「こっちは大丈夫だよー。サーバルちゃんは……大丈夫そうだね」

サーバル「うん! 私はだいじょーぶだよー!!」

『無理しないでね、かばん』

かばん「ありがとう、ラッキーさん」

サーバル「もうちょっとで終わりそうだし、がんばろー!!」

かばん「あはは。サーバルちゃんはいつも元気で羨ましいなぁ」

ギンギツネ「はぁ……はぁ……。やっとついた」

キタキツネ「すぅ……すぅ……」

サーバル「あー! ギンギツネだー!!」ダダダッ

ギンギツネ「しー! キタキツネが寝てるから静かにして」

サーバル「ほんとだ、ギンギツネの背中ですやすやしてる。かわいー」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/20(日) 21:53:52.95 ID:6tnnsP1so
かばん「お久しぶりです」

サーバル「今日はどうしたの? 何して遊ぶ?」

ギンギツネ「残念ながら遊ぶためにここまできたわけじゃないの」

サーバル「えー? そーなのー?」

かばん「なら、どうして」

ギンギツネ「貴方に、これを読んでほしくて」

かばん「これは?」

ギンギツネ「その中にはそーぷらんどのことが書かれているらしいわ」

かばん「そーぷらんど?」

サーバル「なにそれ! なにそれ! どーいうところなのー!? きになるー!!」

ギンギツネ「それを知りたくてこの資料を持ってきたの」

かばん「そうなんですか。それじゃあ、読んでみますね」

ギンギツネ「ええ、お願い」

『かばん!! かばん!! それ以上はいけない!!』

サーバル「ボス? どうしたの、急に」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/20(日) 22:00:12.37 ID:6tnnsP1so
『かばんの年齢は?』

かばん「え? ええと……。そういえば僕って何歳なんだろう……」

サーバル「かばんちゃんは今年生まれたから、まだ0歳じゃない?」

かばん「あ、そっか。そうなるよね。ラッキーさん、僕は0歳みたいです」

『0歳……。年齢制限により検索できないワードが含まれています。ご了承ください』

かばん「年齢制限?」

サーバル「どーいうことー?」

かばん「多分だけど、そーぷらんどって言葉自体を調べちゃいけないみたい」

サーバル「えー!? どうして! どうして! なんで調べちゃいけないのー!?」

ギンギツネ「そーぷらんどはお風呂だってきいたけど」

サーバル「お風呂ってあのお湯のことだよね? なんでお湯のこと調べちゃいけないんだろー?」

かばん「ラッキーさん?」

『質問にはお答えできません。ご了承ください』

かばん「やっぱりダメだって」

サーバル「えー!? ダメって言われたら余計に気になるよー!! なんとかわからないの!?」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/20(日) 22:07:49.14 ID:6tnnsP1so
かばん「そういわれても」

ギンギツネ「ボスに聞かなくても、その資料を読めばいいだけじゃない?」

かばん「それもそうですね」

サーバル「わーい、わーい! そーぷらんどのことわかるんだー! やっぱりかばんちゃんってすっごーい!!」

かばん「分かるかどうかはまだなんとも……」

『かばん!! かばん!! 0歳がソープランドのことを調べてはいけない!!』

かばん「ええ……」

『ソープランドは18歳を超えてからだよ!!』

かばん「えぇー。そんなに待たないといけないんですかぁ」

サーバル「どーしてなのか説明してよー!!」

かばん「ラッキーさん、どうしてダメなの?」

『質問にはお答えできません。ご了承ください』

ギンギツネ「かばんはそーぷらんどに行くわけじゃないからいいんじゃないかしら」

サーバル「そーだよー」

かばん「けど、いけないことみたいだし……」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/20(日) 22:12:52.66 ID:6tnnsP1so
サーバル「みるだけ、みるだけ。みるだけだよー」

かばん「どうしよう……」

ギンギツネ「お願い。どうしてもそのお風呂が気になるの」

かばん「うぅ……」

『かばん! 調べてはいけない!!』

かばん「ラッキーさん、僕がそのそーぷらんどに入らなければ問題ない?」

『問題ないよ』

かばん「この資料を読むのは問題ない?」

『問題ないよ』

かばん「ありがとう」

ギンギツネ「あら。いいの?」

かばん「そーぷらんどについて調べちゃいけないみたいだけど、資料を読むだけなら問題ないみたいです」

ギンギツネ「なるほどね。あくまでも本を読むだけ、だからってわけね」

かばん「そういうことですね」

サーバル「ねーねー! どんなこと書いてるの!? はやくよんでー!」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/20(日) 22:21:09.61 ID:6tnnsP1so
かばん「ええと……そーぷらんど……」ペラッ

ギンギツネ「どんなことが書いてあるの」

かばん「だんじょがいっしょにこしつに入って、じょせいがだんせいにせいてきサービスをおこなう施設、だそうです」

サーバル「よくわかんないよー。どーいうことー?」

ギンギツネ「説明はそれだけ?」

かばん「いえ、他にも書かれいます。せんぼーきょーは無料とか、ごっくんはプラス3000とか」

サーバル「ぜーんぜん、わかんないね」

ギンギツネ「どこにその施設があるかは書いてある?」

かばん「いえ、施設の場所はラッキービーストにお聞きくださいって……」

サーバル「それじゃあ、ボスに聞いてみようよ!」

かばん「ダメじゃないかな。さっきも質問には答えられないって言ってたし」

サーバル「あーそっかー」

ギンギツネ「ここまで来て手詰まりになるなんて……」

サーバル「残念だねー」

かばん「他のフレンズさんにも聞いてみない? もしかしたら誰か知ってるかもしれないし」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/20(日) 22:39:44.03 ID:6tnnsP1so
アライグマ「そーぷらんど……。アライさんはしらないのだ」

フェネック「私も聞いたことないなぁ」

サーバル「そっかぁー」

フェネック「そもそも博士が知らないことを私たちが知っているわけないしねぇ」

かばん「言われてみたら確かに……」

アライグマ「そのそーぷらんど、アライさんも気になるのだ。どんなところなのだ?」

ギンギツネ「それを調べているの。けど、手がかりが殆どなくて」

ビーバー「あの、ちょっといいっすか?」

かばん「はい?」

ビーバー「そのそーぷらんどっていうところの絵とかないっすか? あれば、もしかしたら俺っちでもお役に立てるかもしれないかもしれなっすけど……自信なんてないっすけど……その……」

かばん「ごめんなさい。この資料にもそういったものは載ってなくて」

ビーバー「あ……そうっすか……ざんねんっす……」

プレーリードッグ「わたしも何かお手伝いしたいであります!! かばん殿! ご指示を!!」

かばん「で、ですから何もわからないんです」

ギンギツネ「お手上げね……。残念だけど場所どころかどんなものがあって、どんなことをするのかもわからないんじゃあ……」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/20(日) 22:44:51.58 ID:6tnnsP1so


かばん「……」ペラッ

サーバル「わーい!! 夜だー!!! 月がきれいだなー!!」

かばん「……」

サーバル「かばんちゃーん!! 一緒に星でもみないー!! 今日はすっごくキラキラしてて綺麗だよー!!」

かばん「あ、うん。見る」

サーバル「こっちこっちー! はやくー!!」

かばん「ごめんごめん」

サーバル「本読んでたの?」

かばん「ギンギツネさん、とっても残念そうだったから、簡単に諦めちゃうのはなんだか嫌だなって」

サーバル「かばんちゃんってホントに優しいよね。私、そういうところ大好きだよ」

かばん「サ、サーバルちゃん、そんなにはっきり言わなくても……」

サーバル「えー? どーして? どーして? 好きなら好きって言ってもいいじゃない」

かばん「そ、そうだけど」

サーバル「それで、そーぷらんどのこと何かわかったの?」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/20(日) 22:51:04.25 ID:6tnnsP1so
かばん「うん。説明から想像するしかないんだけど、そーぷらんどは体を洗う場所なんじゃないかなって」

サーバル「体を?」

かばん「例えばだけど、僕とサーバルちゃんが二人きりでお風呂にはいって、僕がサーバルちゃんの体を洗う。そういう場所みたい」

サーバル「それだけ? それって秘密にしなきゃいけないことなのかな」

かばん「本当にそれだけなら秘密にすることはないと思うから、もっと何かあるんじゃないかな」

サーバル「それなら、そのそーぷらんど作ってみない?」

かばん「え? でも、殆ど分かってないけど」

サーバル「分かってなくてもいいじゃない。私たちだけのそーぷらんどをつくろーよ! ギンギツネもきっと喜ぶよ!!」

かばん「サーバルちゃん……」

サーバル「ダメかな?」

かばん「ううん。いいと思う。そうしよっか」

サーバル「うん!」

かばん「それじゃあ、明日から早速作ってみよう」

サーバル「わーい!! そーぷらんど、たのしみー!! 一緒に頑張ろうね!!」

かばん「そうだね。うまくできるといいけど」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/20(日) 22:58:13.46 ID:6tnnsP1so
翌日

サーバル「今日からそーぷらんどをつくるよー!!!」

アライグマ「つくるのだー!!」

サーバル「わーい! わーい!」

かばん「あはは……」

フェネック「どんなことをする場所なのかもわからないのに?」

かばん「わからないけど、作ってみたらわかることもあるかもしれないので」

フェネック「なるほどぉ。うん、悪くないんじゃない?」

ギンギツネ「ごめんなさい。なんだか、私が我儘を言ったみたいで……」

かばん「いえ、僕も気になりましたから」

キタキツネ「もう僕の事言えないね」

ギンギツネ「ぐっ……」

ビーバー「でも、どうするっすか。分からないものを作るのって凄く大変だと思うっすけど」

プレーリードッグ「私たちに不可能なことはないであります!!」

かばん「まずは小さな家を作ろうと思います。ビーバーさん、プレーリーさん、手伝ってもらえますか?」
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/20(日) 23:06:16.01 ID:6tnnsP1so
ビーバー「小さな家って俺っちの家ぐらいっすか?」

かばん「はい。それぐらいが丁度いいかと。あと外からは絶対に見えないようにしてください。窓もないほうがいいかもしれません」

ビーバー「ちょっと設計図を描くっす」カキカキ

サーバル「どんな家ができるんだろー。たのしみだなー!」

アライグマ「何か手伝えることはないのだ?」

フェネック「そんなに焦らなくてもかばんさんなら指示してくれるってぇ」

アライグマ「それはいつなのだ」

プレーリードッグ「なんでも言って欲しいであります!! かばん殿とビーバー殿の命令ならどんなことでも従えるであります!!」

ギンギツネ「これだけやる気のある子が揃っていればすぐにできそう」

キタキツネ「ゲームしたい」

ギンギツネ「貴方もみんなを見習ったらどうなの」

キタキツネ「フレンズは十人十色だから惹かれ合うんだよ」

ギンギツネ「また意味の分からないことを……」

ビーバー「こんな形でいいっすかね」

かばん「はい。十分です。あと寝る部屋にお風呂をつけてください」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/20(日) 23:11:51.63 ID:6tnnsP1so
ビーバー「寝る部屋にっすか? すぐそばに水辺があるのは俺っちとしては嬉しいっすけど」

ギンギツネ「その部屋だと落ち着くフレンズは限られてくるかもね」

かばん「でも、そーぷらんどはそういう部屋でなきゃいけないみたいなので」

ギンギツネ「へえ……」

フェネック「出来上がってみればその意味が分かるかもしれないよ」

ビーバー「とにかく作ってみよーよー!」

かばん「うん。プレーリーさん、木材の確保をお願いします」

プレーリードッグ「了解であります!!!」ダダダッ

アライグマ「アライさんも手伝うのだー!!!」ダダダッ

フェネック「まってー、アライさーん」

ギンギツネ「私も何かできることをしないと」

キタキツネ「僕は寝てるね」

ギンギツネ「ちょっと!」

サーバル「よーし!! 私もまけないぞー!!」

かばん「ええと、みんなで行くことはないんですけどー!」
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/20(日) 23:12:37.43 ID:6tnnsP1so
>>17
ビーバー「とにかく作ってみよーよー!」

サーバル「とにかく作ってみよーよー!」
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/20(日) 23:17:42.73 ID:6tnnsP1so
プレーリードッグ「うおぉぉ!!! 木を運ぶでありまーす!!!」

アライグマ「アライさんも運ぶのだー!! んー!!!」グググッ

フェネック「アライさぁん、一人じゃ無理だって。みんなで運ぼうよぉ」

サーバル「私もやるー!! うにゃにゃにゃー!!!」

ビーバー「かばんさん、小さいそーぷらんど、作ってみたっす」

かばん「わぁ……。ありがとうございます、ビーバーさん」

ビーバー「こんな感じでいいっすかね」

かばん「はい。想像通りの形ですよ」

ビーバー「うれしいっす」

かばん「けど、まだ見えてこないなぁ」

ビーバー「なにがっすか?」

かばん「これを秘密にする理由です」

ビーバー「そういえばボスは絶対に教えてくれないんっすよね」

かばん「はい。それが気になっていて」

ビーバー「作ってみて分かればいいっすけど……。あぁ、もしかしたら作った時点でなにか取り返しのつかないことに手を染めてしまっていたら……」
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/20(日) 23:22:34.47 ID:6tnnsP1so
かばん「そ、そんな……ことは……」

サーバル「かばんちゃーん!! ビーバー!! これぐらいあればいーのー!?」

かばん「あ、うん! ありがとー!!」

サーバル「えっへん!」

ビーバー「かばんさん、続けるっすか」

かばん「……続けてみましょう。僕も秘密にする理由が気になりますから」

ビーバー「不安っすけど、かばんさんがそうおっしゃるなら協力を惜しまないっすよ」

プレーリードッグ「次はどうするでありますか!!」

ビーバー「ええと、まずはっすね」

アライグマ「かばんさん! アライさんは何したらいいのだ!?」

かばん「ええと、集めて欲しいものがあるんですけど」

アライグマ「なんなのだ!?」

かばん「ぬるぬるしたものって何かありますか?」

アライグマ「ぬるぬるしたもの?」

かばん「そーぷらんどにはどうしても必要みたいで」
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/20(日) 23:30:54.77 ID:6tnnsP1so
フェネック「ぬるぬるしたもの……。あれがいいかも」

アライグマ「あれってなんなのだ!?」

フェネック「ヒグマさんに聞いてみよう」

アライグマ「早速訊きにいくのだー!!」

フェネック「あー、アライさーん。急いじゃダメだってー」

かばん「あの」

フェネック「ぬるぬるは任せて」

かばん「はい。お願いします」

サーバル「かばんちゃん、私は私は!?」

ギンギツネ「こっちも手があいたわ」

キタキツネ「すぅ……すぅ……」

かばん「そうですね。あと必要なのは洗う技術みたいですので練習しないとダメかもしれません」

ギンギツネ「どういう意味?」

サーバル「特別な洗いかたがあるの?」

かばん「うん。ここに書かれていることを実践してみようかなって」
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/20(日) 23:35:44.25 ID:6tnnsP1so
かばん「まずはサーバルちゃんがうつ伏せに寝てみて」

サーバル「こう?」ゴロンッ

かばん「そうそう。それでギンギツネさんがサーバルちゃんの上に乗ってみてください」

ギンギツネ「こう?」ギュッ

サーバル「なんだかくすぐったいよぉ」

かばん「少し我慢してね。それで全身を使って動いてみてください」

ギンギツネ「動くっていわれてもどうするの?」

かばん「ええと……。本には全身を使ってこするようにするってあるんですけど」

ギンギツネ「こするように……。つまりこうね」ズリズリ

サーバル「あはははははは!!!」

ギンギツネ「辛抱して」

サーバル「む、むりだよぉ! あはははは!!」

かばん「本当は服を脱いでぬるぬるしたものを全身に塗ってするみたいです」

ギンギツネ「それじゃあまずは服を脱がないと」

サーバル「そうだね! 脱ごう脱ごう!」スルッ
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/20(日) 23:40:29.69 ID:6tnnsP1so
かばん「わー!! 待って! 待って!! それはちゃんと建物が出来てからだから!!」

サーバル「そーなの?」

ギンギツネ「けど、練習でしょ? 本番に備えておくもの悪くないと思うわ」

サーバル「私もそう思うよー」

かばん「外だし、脱ぐのはやめておこうよぉ」

サーバル「かばんちゃんがそういうなら」

ギンギツネ「次はどうしたらいいの?」

かばん「サーバルちゃん、仰向けになって」

サーバル「うんっ」クルッ

かばん「ギンギツネさんはサーバルちゃんの上に跨って座ってください。座る位置は、サーバルちゃんの腰の部分でお願いします」

ギンギツネ「ええ」グニッ

かばん「で、ギンギツネさんが体を上下に揺らしてみてください」

ギンギツネ「こういうこと?」グイッグイッ

サーバル「おぉ。……何が面白いの、これ?」

かばん「さ、さぁ……?」
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/20(日) 23:46:28.11 ID:6tnnsP1so
数時間後

ビーバー「できたっすね」

プレーリードッグ「できたでありますよ!!」

ビーバー「かばんさん、見えてくださ――」

サーバル「このっ、このっ!」ギシギシッ

かばん「あぁー! サーバルちゃん、はげしすぎるよぉー」

ギンギツネ「……」

ギンギツネ(何故かしら、キタキツネには見せたくない光景ね)

キタキツネ「あれ、なにしてるの?」

ギンギツネ「キタキツネ……!? みないで!!」ギュッ

キタキツネ「え? な、なんで……?」

ギンギツネ「な、なんでもっ」

プレーリードッグ「なんでありますか!? どうしたら勝ちになるのですか!!」

ビーバー「あ、あの、かばんさん……お取込み中悪いっすけど、家の中を見て頂きたいっす……」

かばん「あ、はい。すぐに」
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/20(日) 23:53:35.38 ID:6tnnsP1so
室内

サーバル「すごーい!! ここがそーぷらんどなんだねー!!!」

ビーバー「いかがっすか」

かばん「とてもいいと思います。資料通りの作りかと」

ビーバー「喜んでいただけてなによりっす」

かばん「あとはここにお湯を溜めないといけないんだけど」

サーバル「お湯はどうするの?」

かばん「火を使って水を温めるしかないかも」

ギンギツネ「温泉のお湯をここまで引っ張ってくることができない以上は仕方ないかも」

キタキツネ「いつになったら完成するの」

かばん「お湯を溜める間にアライさんたちも帰ってくると思いますし」

サーバル「それじゃあ、早速お湯をためよー!!」

ビーバー「水を運んでくるっす」

プレーリードッグ「お手伝いするであります!!」

かばん(フェネックさん、何を持ってきてくれるのかな)
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/20(日) 23:57:40.62 ID:6tnnsP1so
フェネック「ただいまー」

アライグマ「おぉー!! すごい家が完成しているのだー!!!」

かばん「おかえりなさい」

フェネック「ヒグマさんに分けてもらってきたよ」

かばん「これって……」

アライグマ「蜂蜜なのだ!」

かばん「ええ!? こ、こんなにいいんですか?」

フェネック「かばんさんが欲しがっているっていったら喜んで渡してくれたよぉ」

かばん「あとでお礼にいかないと」

アライグマ「これでどうするのだ?」

かばん「ええと、ここからは二人でないといけないんですけど」

サーバル「はいはいはーい!!! 私がやりたーい!!!」

かばん「いいの?」

サーバル「うん!! あんなに練習したんだもん!! きっとうまくいくよ!!」

かばん「それじゃあ、サーバルちゃんがそーぷ嬢役で。お客さん役はどうしようかな……」
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/21(月) 00:01:33.44 ID:rXnvUnUjo
キタキツネ「ギンギツネでいいんじゃない?」

サーバル「そうだね! 入りたかったんでしょ、そーぷらんど!」

ギンギツネ「そうだけど、何故か今になって、少し躊躇いが……」

かばん「ええ!?」

キタキツネ「我儘すぎ」

ギンギツネ「わ、分かってるわよ。いいわ、私がお客さん役で」

かばん「あの、無理には……」

ギンギツネ「ここまで用意してくれたみんなの労力を無駄にしたくないもの」

サーバル「それじゃあ、早速始めちゃおうか! 何分コースにするの?」

ギンギツネ「60分で」

サーバル「はーい!! 60分コース、はいりまーす!!」

かばん「僕たちは外に出ていましょう」

ビーバー「はいっす」

プレーリードッグ「あとで感想を聞かせてください!!」

キタキツネ「ごゆっくり。幸せなひと時を」
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/21(月) 00:04:59.70 ID:rXnvUnUjo


かばん「二人とも大丈夫かな」

ビーバー「一体、どんなことをするっすか」

アライグマ「あの蜂蜜はどんな風に使うのだ」

かばん「全身に塗って、体をこすり合わせるみたい」

フェネック「へえ……」

『うにゃにゃにゃにゃー!!!!』

『あぁー!!! ちょ……!! あぁー!!!』

『あれ? ここでよかったっけ? それともこっち?』

『そこは……あっ……』

『ギンギツネ、ここがいいんだね!! もっと責めちゃうよー!!』

『あぁぁぁ……』

キタキツネ「楽しそう」

かばん「もう少し音が漏れないように作ってもよかったかもしれませんね」

ビーバー「そうっすね」
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/21(月) 00:08:19.90 ID:rXnvUnUjo
サーバル「おわったよー!!」ツヤツヤ

ギンギツネ「あぁ……うぅ……」

キタキツネ「どうだった?」

ギンギツネ「キタキツネ……」

キタキツネ「次は僕が入ってもいい?」

ギンギツネ「ダメ!!」

キタキツネ「ど、どうして……?」

ギンギツネ「とにかく、ダメ! まだキタキツネには早いわ!!」

キタキツネ「えぇー……」

サーバル「すっごく楽しかったなー!! 次はかばんちゃん、どう?」

かばん「え……。いや、でも、ぼくは……」

サーバル「ほらほら、いこうよ! サービスするからー!!」グイッ

かばん「あ、ちょっとまって心の準備が……」

サーバル「180分コース、はいりまーす!!!」

かばん「長すぎるよぉ……」
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/21(月) 00:12:22.81 ID:rXnvUnUjo
180分後

サーバル「そーぷごっこ、とってもたのしーね!!」ツヤツヤ

かばん「うぅ……」

アライグマ「かばんさん、何故か疲れているのだ」

フェネック「何があったんだろう」

キタキツネ「僕もはいりたい」

ギンギツネ「やめて、お願いだから」

ビーバー「次、俺っちでもいいっすかね」

プレーリードッグ「私も興味があるであります!!」

サーバル「ごめーん。もう蜂蜜がないんだ。だから、そーぷごっこできないの」

アライグマ「あんなに持ってきたのにもうないのだ!?」

フェネック「大量消費だねぇ」

サーバル「ちょっと勿体なかったかなぁ」

かばん「そ、そうだね……」

サーバル「次やるときは気を付けないとね!」
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/21(月) 00:17:20.54 ID:rXnvUnUjo
アライグマ「結局、二人きりで何をしているのだ」

サーバル「体を洗ってるの」

アライグマ「それだけなら、アライさんでもできそうなのだ」

フェネック「アライさんの得意分野だもんね」

アライグマ「洗うことには誰にも負けないのだ!」

サーバル「それじゃあ、次は私がお客さん役やろうかなー」

フェネック「アライさんがそーぷ嬢役ってことね」

アライグマ「任せるのだ!! がんばるのだー!!」

サーバル「たのしみだなー!!」

ギンギツネ「それはいいけど、またあんな大量の蜂蜜をわけてもらえるの?」

フェネック「流石に無理だろうね。ヒグマさんだって無限にもっているわけじゃないし」

アライグマ「洗うだけなら蜂蜜はいらないのだ」

サーバル「ちがうよぉ。あのぬるぬるが大事なんだよ。ね、かばんちゃん」

かばん「あ、うん……」

キタキツネ「どうしたの?」
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/21(月) 00:24:01.75 ID:rXnvUnUjo
かばん「これが秘密にされている理由を考えていたんだけど」

ギンギツネ「何か思いついたの」

かばん「蜂蜜を大量に使うから、かもしれないって」

フェネック「あの量を一日で使いきるのは確かに問題だよぉ」

アライグマ「ヒグマさんが怒ってしまうのだ」

サーバル「確かにねー」

キタキツネ「でも、ぬるぬるしたものが蜂蜜だけとは限らない」

ギンギツネ「え?」

キタキツネ「他にもあるかもしれない」

かばん「そこなんです。もし、蜂蜜以外にぬるぬるしたものが存在して、大量に使っても誰も困らないのなら、このそーぷらんどはここにあっても問題ないんです」

フェネック「探せばありそうだよね」

アライグマ「それじゃあ探してくるのだ!!」

フェネック「落ち着いて、アライさん」

サーバル「こういうときは図書館にいくしかないよね!!」

かばん(もしぬるぬるしたものが見つかった場合、最初の疑問に戻っちゃう。どうして秘密にしているのか……? 実際、気持ちいいし、誰も困らないし……)
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/21(月) 00:25:05.20 ID:JmzGhQJIo
いいぞ
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/21(月) 00:27:57.34 ID:rXnvUnUjo
図書館

オオコノハズク「ぬるぬるしたものですか」

ワシミミズク「それがそーぷらんどに必要なのですか」

サーバル「そうなの! なにか知らない?」

オオコノハズク「あれかもしれないですね、助手」

ワシミミズク「あれだと思うです、博士」

サーバル「知ってるの!?」

オオコノハズク「倉庫に用途不明の液体が大量に眠っているのです」

ワシミミズク「一度開けてみたのですが、とても飲み物とは思えないほどとろみがあるのです」

かばん「とろみ……」

オオコノハズク「料理に使えるかもしれないと思い、まだ捨てずにおいているのです」

ワシミミズク「確認するですか」

かばん「是非、見せてください」

オオコノハズク「分かったのです。ついてくるのです」

サーバル「どんなものだろうねー。たのしみー!」
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