【ガルパン】赤星小梅「これが私の戦車道」

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7 : ◆e89DGUUiuE [saga]:2017/08/20(日) 19:20:58.42 ID:KrbOL9SM0

後日 戦車道第一回授業


ザワザワザワ

沙織「というわけで、小梅は戦車道取らないから」

桃「どういうわけだ!赤星を呼べ!」

華「今日は体調不良でお休みしていますよ」

桃「あいつがいなければ我が校の戦車道は……!」

杏「ま、今日のところは集まった履修者だけでやろっか」

桃「集まったのは我々も入れて20名です」

柚子「良いんですか?」

杏「今日のところは、ね。どの道赤星ちゃんにはどうしても戦車道取ってもらうからねぇ」

沙織「ちょっと!そんな権利ないでしょ!」

華「本人が嫌がっているんですから」

杏「そんなに抵抗すると、この学校に居られなくなっちゃうかもよ?」
8 : ◆e89DGUUiuE [saga]:2017/08/20(日) 19:22:19.65 ID:KrbOL9SM0

華「脅す気ですか?」

杏「黒森峰は色々あったから赤星ちゃんの事情はわかるけどさぁ、私達も」

沙織「事情って何ですか?小梅が戦車道やりたがらない理由知ってるんですか?」

杏「ありゃ?武部ちゃん達は知らなかったの?」

華「何かあるのは察しがつきましたけど、本人が言いたくないことを聞いたりしません」

杏「それじゃー私の口からも言えないなぁ」

ザワザワザワ

梓「なんか生徒会の人達と先輩が揉めてる」

あや「こわ〜い」

優花里「……」ソワソワ

カエサル「会長。まだ待機ですか?」

杏「おーごめんごめん。じゃあ始めよっか」

9 : ◆e89DGUUiuE [saga]:2017/08/20(日) 19:23:42.48 ID:KrbOL9SM0


沙織「で、戦車探せって言われて解散したけど。何もわかんないよ!」

華「まさか戦車も揃ってないとは」

沙織「それに小梅の事情っていうのも気になるし!でも本人には聞きづらいし!もー!」

優花里「あの、すいません」ヒョコ

沙織「あ、さっきの」

優花里「戦車道履修者の普通U課、秋山優花里と申します」

沙織「私は武部沙織!よろしく!」

華「五十鈴華です」

沙織「秋山さんも一緒に戦車探す?」

優花里「良いんですか!ありがとうございます!っとその前に、気になることがあって話しかけさせていただいたんですけど」

沙織「なに?」

10 : ◆e89DGUUiuE [saga]:2017/08/20(日) 19:25:37.15 ID:KrbOL9SM0

優花里「先程、生徒会との会話が少し耳に入ってしまいまして、黒森峰から転校してきた赤星殿という方がいるとか?」

華「ええ。わたくし達のクラスに。でも戦車道は取りたくないとおっしゃっているので今日は来てません」

優花里「やはり……」

沙織「秋山さん、小梅の知り合いなの?」

優花里「いえ、その方は名前だけなら存じていますが知り合いでは……
私は戦車が大好きで、去年の戦車道全国大会もチェックしていたので去年起きた事故のことも……」

沙織「事故?そんなことあったの?」

優花里「はい。戦車道界隈では大事件だったんですが、興味が無いと知らないニュースかもしれないですね」

華「よろしければ、教えて頂けますか?」
11 : ◆e89DGUUiuE [saga]:2017/08/20(日) 19:27:00.72 ID:KrbOL9SM0


優花里「……決勝戦で、黒森峰の戦車が川に滑落する事故があったんです。
そこで、黒森峰副隊長が自分の戦車を放棄して救助に向かい、乗員は助かったんですが試合は負けてしまいまして」

沙織「助かったなら良かったじゃん!」

優花里「ええ、全くその通りです。私もその試合を見ていて感動しました。ですが……」

華「ですが……?」

優花里「何日か後、乗員を助けた副隊長が……その……学園艦から飛び降りて自殺したんです」

沙織「え……」

優花里「副隊長の名前は西住みほさん。戦車道の家元西住流の次女で、隊長の妹さんでした」

12 : ◆e89DGUUiuE [saga]:2017/08/20(日) 19:27:59.90 ID:KrbOL9SM0

優花里「恐らく自信が原因で負けたという自責の念で……これは推測で内部の事情はわかりませんが、もしかしたら批判もあったのかもしれません」

沙織「そんな……助けたのに……ひどすぎる」

優花里「そして、そのみほさんに助けられた選手の中に、赤星小梅殿の名前があったと記憶しております」

華「……そういうことでしたか。小梅さんからしたら、自分のせいで副隊長が……と思われてしまうかもしれませんね」

沙織「……うう、そんな、そんなの悲しすぎるよ」グスッ

優花里「すいません、こんな話……」

沙織「ううん。話してくれてありがとう……やっぱり小梅に無理やり戦車道やらせるなんて許せない」

華「ええ。生徒会の方達はこの事情を知ってなおやらせようとしたみたいですし。わたくし達で小梅さんを守りましょう」

13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/20(日) 20:34:16.58 ID:VbzZSp3Ao
期待
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/20(日) 20:36:32.03 ID:sVBbHMn+o
これはかつてない展開
でもこんなんで選択迫られたら退学選んで終了だろ…
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/20(日) 21:20:50.93 ID:b834EeYfO
会長の屑度が数段増してるな…
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/20(日) 23:35:40.27 ID:XGy6xFUA0
開幕カールにやられた小梅ちゃんが優勝できるとは思えないのだがどうするのだろう
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/21(月) 00:38:28.27 ID:xxm1EwESO
会長とサイコパスみほの屑具合がストップ高で楽しみ
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/21(月) 01:28:59.99 ID:SP302Ul/O
赤星さんはスパロボ風に言うなら
HPが通常仕様の戦車に乗ってる「黒森峰エリート兵」位の強さだからね…
でも一回戦で負けてしまう短編もありかも
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/21(月) 01:43:52.24 ID:ZuO0GxQN0
まほ、エリカ転校と比にならないくらいハードモード
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/21(月) 01:58:02.14 ID:COKCmJPSO
辻ーんのゲスっぷりも本編以上になってそう
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/21(月) 11:16:18.07 ID:ffIXmK1Ro
ほーん、またこのパターンかぁ……

と思ってたらみほ自殺で真顔になった

これは期待ですわ
22 : ◆e89DGUUiuE [sage saga]:2017/08/21(月) 23:59:22.87 ID:tZDjWvxJ0

桃「見つかったのは38t、V突、M3リー、八九式……倉庫に残ってたW号を合わせて5輌か」

柚子「整備は自動車部に任せるから、今日は解散です。お疲れ様でした」


沙織「あの!」

桃「なんだお前たち。早く帰れ」

杏「んー?」

沙織「会長は小梅の前の学校で何があったか、知ってるんですよね」

杏「それは『知ってる』の定義によるけどねー」

華「誤魔化さないでください。去年の大会のことは秋山さんに教えて頂きました」

優花里「……」コクリ
23 : ◆e89DGUUiuE [sage saga]:2017/08/22(火) 00:00:41.63 ID:jABCD6dO0

杏「あれー?秋山ちゃん、戦車道経験者だったの?河嶋〜」

桃「いえ。彼女はずっと大洗に住んでいます。我が校に入学する以前も戦車道に関わった形跡はありませんでした」

優花里「私はただの戦車好きですから経験者では……ってそこまで調べたんですか!?」

桃「お前だけじゃない。全校生徒を調べている」

杏「ふーん……戦車道好きの子、いたんだねー。今の大洗じゃマイナーなのに。じゃ、秋山ちゃんは赤星ちゃんと会ったことはないんだね」

優花里「そうですけど……」

沙織「会長はやっぱり知ってるんですね!辛い思いしたってわかってて無理やりやらせようなんて最低!」

桃「会長になんて言い方だ!口を慎め!」

杏「まあまあ河嶋。私だって赤星ちゃんをいじめたくてやってるわけじゃないんだよ」

華「結果的に追い詰めているんですよ」
24 : ◆e89DGUUiuE [sage saga]:2017/08/22(火) 00:02:06.95 ID:jABCD6dO0

杏「じゃ、こうしよう。赤星ちゃんの体調が回復して登校してきたら、あと一回だけ私に交渉させてくれない?」

杏「それで断られたらもうスッパリキッパリ諦めるからさ」

華「本当ですか?」

杏「もちろん!約束は守るよー」

沙織「そうやって脅すつもりなんじゃ?」

杏「そんなことしないって。いやー信用されてないねぇ」

華「でしたら、その時はわたくし達も同席させて頂きます。よろしいですね?」

沙織「まあ、それなら……」

杏「オッケー!じゃあ決まりー!また明日ね!」

華「……失礼します」
25 : ◆e89DGUUiuE [sage saga]:2017/08/22(火) 00:03:03.01 ID:jABCD6dO0


沙織「ねえ、帰りに小梅のお見舞にいかない?」

華「ええ、そうしましょう」

沙織「秋山さんも来る?」

優花里「ええっ、でも私は赤星殿に会ったこともないので……」

沙織「あ、そうだよね。ごめん」

優花里「あっ、で、でも体調が回復されたら、是非お会いしてみたいです……良ければ、ですけど」

沙織「うん、わかった。紹介するね!じゃ!」

華「また、戦車道の授業で」

優花里「お疲れ様であります!」ビシッ


26 : ◆e89DGUUiuE [sage saga]:2017/08/22(火) 00:04:12.87 ID:jABCD6dO0

生徒会室


桃「武部と五十鈴は赤星の寮に向かったそうです」

杏「秋山ちゃんは?」

桃「2人とは別れて一人で戦車ショップに寄り道しているようです」

杏「よーし、んじゃ今のうちに打てる手は打っておかないとねぇ」

柚子「会長、良いんですか?約束が違うんじゃ」

杏「小山〜。私がしたのは『私が』『赤星ちゃんと』する交渉は1回だけって約束だからなー」

27 : ◆e89DGUUiuE [sage saga]:2017/08/22(火) 00:05:02.92 ID:jABCD6dO0

戦車ショップ


テレビ『それでは戦車道のニュースです。注目の選手にインタビュー!』

テレビ『黒森峰女学園の西住まほさんは、去年の辛い事件を乗り越えて隊長を続けています。今年度の意気込みを聞きました』

まほ『今年こそは優勝します。絶対に優勝します。優勝しかありません。
隊員のために私にできることはそれだけです。妹もきっと私を見守っていてくれています』

優花里「……」

28 : ◆e89DGUUiuE [saga]:2017/08/22(火) 00:05:57.44 ID:jABCD6dO0

秋山家


優花里「ただいまー」

好子「お帰りなさい!どこで道草食ってたの?生徒会長さんが来てるわよ」

杏「おかえりー」

優花里「!!」

好子「戦車道のことで相談があるんですって」

杏「私たちみんな素人なんで、戦車に詳しい優花里さんがいてくれてとーっても助かってるんですよ」

好子「良かったわね優花里」

優花里「う、うん……」

杏「部屋、行っても良い?」

優花里「はっはい、どうぞ……」

好子「ごゆっくり」

ギィー バタン
29 : ◆e89DGUUiuE [saga]:2017/08/22(火) 00:06:43.87 ID:jABCD6dO0

小梅の部屋


沙織「おかゆ作ったよ〜」

小梅「わあ、ありがとう……良い匂い」

華「美味しそうです。すいません手伝えなくて」

沙織「ふふ、これならいつでもお嫁にいけるでしょ」

華「相手がいないでしょう?あ、大盛りでお願いします」

沙織「ちょっと!」

小梅「あはは……」
30 : ◆e89DGUUiuE [saga]:2017/08/22(火) 00:07:27.01 ID:jABCD6dO0

沙織「明日は学校に行けそう?」

小梅「うん……ごめんなさい。本当は今日もそこまで体調悪いわけじゃなくて……
ちょっと休みたくなっちゃって……」

沙織「そっか。まあいいんじゃない?そういう時もあるよね」

華「明日も無理しなくて大丈夫ですよ」

小梅「ううん、明日はちゃんと学校に行くよ」

沙織「じゃあ、会長と……」

小梅「ちょっと怖いけど、断る」

華「私たちもついてますから、頑張りましょう」
31 : ◆e89DGUUiuE [saga]:2017/08/22(火) 00:24:53.58 ID:jABCD6dO0

翌日

生徒会室


沙織「……」ギュッ

華「……」ギュッ

小梅「……」ギュッ

小梅「ごめんなさい。やっぱり私は戦車道は出来ません」

杏「そこをなんとかさー。私らには赤星ちゃんの力が必要なんだよ」

小梅「私なんて、全然……役に立ちませんよ」

杏「そんなことないでしょー。あの黒森峰でやってたんだから」

沙織「はいストップ!交渉は一回って約束ですよね!」

華「小梅さんは断りました。これで終わりです」

杏「んーならしょうがないかぁ」
32 : ◆e89DGUUiuE [saga]:2017/08/22(火) 00:32:42.56 ID:jABCD6dO0

トントン

杏「あれー?来客かな?どうぞー?」

ガチャ

優花里「失礼します……」

沙織「秋山さん?なんで生徒会室に」

杏「あ、そうだー私が戦車の相談で呼んだんだ。すっかり忘れてたよ」

杏「ちょうど良いから紹介するね。戦車道履修者の秋山ちゃんだよ。んでこっちは黒森峰から転校してきた赤星ちゃんね」

小梅「ど、どうも……」

優花里「よ、よろしくお願いします……」


優花里「……ぁ」

小梅「??」

33 : ◆e89DGUUiuE [saga]:2017/08/22(火) 00:33:40.84 ID:jABCD6dO0

沙織「どうしたの?」

優花里「……あ……あっ……」

優花里「……あっ……あのっ!!!」

小梅「は、はいっ?」ビクッ

優花里「わ、私、去年の決勝戦……テレビで観てました!!」

小梅「!!」

優花里「そ、それで……私が言うのもおこがましいんですが、あの、に、西住みほ副隊長の判断は、絶対に間違ってなかったと思います!!」

小梅「……」

34 : ◆e89DGUUiuE [saga]:2017/08/22(火) 00:37:16.47 ID:jABCD6dO0

優花里「で、ですから、あの、どうか……ご自分を、責めないで……ください……」

優花里「絶対に、絶対に間違ってないって、思ってますから……
私、ううっ、去年はテレビを観ながら感動して……西住みほさんの大ファンになって……でもあんなことになって……ぐすっ」ポロポロ

優花里「よっ、良ければ、一緒に戦車道やりませんかっ……!
西住みほさんの戦車道が間違ってないって……証明しませんか……!」ポロポロ

小梅「……」

優花里「うう、ひっぐ、えぐっ」ポロポロ

沙織「ちょ、秋山さん落ち着いて。ほらハンカチ」

杏「おー泣いちゃったねぇ」

小梅「……わかりました」


小梅「私、戦車道やります」
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/22(火) 01:50:46.10 ID:t8wP0ywco
期待
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/22(火) 07:08:41.13 ID:yECNBXJ6O
チームの結束も糞もなくなりそう
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/22(火) 08:06:09.44 ID:zWg34Avfo
秋山殿は会長に説得されて転んだか。
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/22(火) 09:33:02.87 ID:XHQzVdWZo
きっとマウスティーガーあげるとか言われて懐柔されたのかと
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/22(火) 14:18:37.14 ID:4FSlwYb0O
懐柔ってよりかは誘導に近そう、秋山殿がこんな演技できるようには思えんし。亡きみほの為にも小梅を戦車道に誘いたいとか言ってさ
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/22(火) 21:20:42.14 ID:yGR+4LHu0
秋山殿も会長に小梅を説得しろって脅されたんじゃないか?
脅しの内容はわからんけどこの会長ならやりかねん
説得の言葉は秋山殿の本心だと思うけど、事情を知ってるだけに脅しに屈してしまった事に自責の念が出て泣いてしまったのでは?
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/22(火) 21:25:59.26 ID:szdNou+yo
あんこうで脅されたら一番弱いの秋山ちゃんだよね、生活基盤が学園艦内だから
42 : ◆e89DGUUiuE [saga]:2017/08/22(火) 23:57:36.46 ID:jABCD6dO0

沙織・華「えーっ!?」

桃「よし」グッ

柚子「良かったぁ」ホッ

杏「ふふーん、助かるよー」ニィ

沙織「小梅!本当にいいの?」

華「無理なさっているんじゃ」

小梅「心配してくれてありがとう。でも断れないよ。ああ言われたら」

優花里「ず、ずいません……私は……うえぇえん」ポロポロ

43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/22(火) 23:57:48.37 ID:7fVS+1zfO
この会長はカール自走臼砲に生身でギタギタにされるべき
44 : ◆e89DGUUiuE [saga]:2017/08/22(火) 23:58:44.45 ID:jABCD6dO0

華「小梅さんがやるとおっしゃるのなら止めません」

沙織「でも、辛くなったらちゃんと言ってね!」

小梅「ありがとう、沙織さん、華さん」


杏「よし、そうと決まればどんどん訓練だねー。河嶋〜」

桃「はい。すでに明日、蝶野教官をお呼びしています」

小梅「えっ」

杏「明日からよろしくねー赤星ちゃん」
45 : ◆e89DGUUiuE [saga]:2017/08/23(水) 00:00:10.79 ID:Bp8obpg10

翌日


亜美「それじゃ早速戦車に乗って模擬戦やるわよ!みんながんばってね!」

エエー ザワザワ

小梅「……」コソコソ

亜美「あら?あなた……」

小梅「はっはい!?」ビクッ

亜美「マスクにサングラスまでして、重度の花粉症かしら?」

小梅「そ、そうなんです」

亜美「大変ね!でも戦車道を始めれば体質もドーンと改善するわよ!たぶん!」

小梅「あ、あはは……」

亜美「各チーム戦車に乗り込んで!!」
46 : ◆e89DGUUiuE [saga]:2017/08/23(水) 00:01:19.43 ID:Bp8obpg10


※チーム分け、模擬戦の流れ、麻子加入までは本編と大体同じなのでカットします

47 : ◆e89DGUUiuE [saga]:2017/08/23(水) 00:02:16.30 ID:Bp8obpg10

数日後


沙織「小梅さー、最近明るくなったよね」

小梅「そ、そうかな?」

華「ええ、とても」

小梅「だとしたら、みんなのおかげだと思う。私を支えてくれて……」

沙織「そうだ!今日、小梅の部屋でご飯会しない?」

小梅「え、でも……」

沙織「また、楽しむ権利がないなんて言わないでよ?私が認めるからね!」

華「沙織さんのご飯、楽しみです」

沙織「華、私が作る前提になってない?」

小梅「……ありがとう。じゃあ、来てもらおうかな」
48 : ◆e89DGUUiuE [saga]:2017/08/23(水) 00:03:15.20 ID:Bp8obpg10
優花里「あの……」

小梅「秋山さんも、良かったら」

優花里「は、はい」

小梅「冷泉さんも……」

麻子「……沙織のご飯が出るなら行くか」

沙織「麻子まで!もー!みんなで作るの!」


49 : ◆e89DGUUiuE [saga]:2017/08/23(水) 00:04:30.01 ID:Bp8obpg10

ガチャ

小梅「ごめんなさい、ちょっと散らかってるけど」

沙織「えー、全然綺麗じゃん」

華「すっきりしていて、でも可愛いアクセントもあって小梅さんらしいです」

沙織「うん!この1匹だけいるクマはなに?なんか包帯巻いてて面白いね」

小梅「あ、ボコられグマのボコって言って……」

沙織「うんうん」

小梅「その子は大切な人に貰って……」

小梅「……」シーン

優花里「た、武部殿!!今日の献立は何でありますか??」

沙織「あ!うん!今日は男子が大好きモテモテ料理の肉じゃがね!」

華「美味しそうですね」

優花里「男子に人気って本当ですかね?」

小梅「……」
50 : ◆e89DGUUiuE [saga]:2017/08/23(水) 00:05:33.91 ID:Bp8obpg10
数時間後


沙織「わー!もうこんな時間!」

華「そろそろ失礼しましょうか」

麻子「疲れたな」

沙織「麻子は準備中も寝てて何もしなかったでしょ!」

優花里「武部殿、今日は勉強になりました!」

小梅「みんな、気をつけて帰ってね」

沙織「ばいばーい」

麻子「おやすみ」

華「お邪魔しました」

小梅「……ねえ、秋山さん」

優花里「は、はい!?」クルッ

小梅「……えっと、やっぱりなんでもない」

優花里「そ、そうですか。では、失礼します」ソソクサ
51 : ◆e89DGUUiuE [saga]:2017/08/23(水) 00:06:38.10 ID:Bp8obpg10

翌日


桃「みんな訓練ご苦労。早速だが、練習試合が決まった」

桃「相手は聖グロリアーナ女学院だ!」

ザワザワザワ

沙織「どこ?」

優花里「全国大会で準優勝したこともある強豪校です……」

華「それはすごいですね」

優花里「はい……」チラッ

小梅「……あ、あの会長」

杏「んーー?」

小梅「ちょっと、後でお話が……」

52 : ◆e89DGUUiuE [saga]:2017/08/23(水) 00:10:19.72 ID:Bp8obpg10

生徒会 会長室


小梅「私を練習試合のメンバーから外してほしいんです」

杏「何で?赤星ちゃんには隊長を任せようと思ってたんだけどねぇ」

小梅「対外試合に出るのはちょっと……」

杏「でも戦車道やるって約束したよね?訓練だけが戦車道じゃないっしょー?」

小梅「わかってます!戦車道の授業には出ます。
作戦会議にも参加するし、試合前の整備やサポートもやります!でも本番の試合だけは……」

53 : ◆e89DGUUiuE [saga]:2017/08/23(水) 00:11:12.41 ID:Bp8obpg10

杏「いやー出てもらわないとねぇ。赤星ちゃん無しじゃ大会でも勝ち進めないし」

小梅「大会!?全国大会に出るつもりですか?」

杏「もちろん!やるからには目指すは優勝!だからね!」

小梅「ぜ、絶対無理です!私は出ません!!もし出場してあの人に見られたら……あの人に知られたら……私は……!」


杏「あの人ってもしかして、西住まほのこと?」

54 : ◆e89DGUUiuE [saga]:2017/08/23(水) 00:11:45.94 ID:Bp8obpg10

小梅「!!!」

小梅「会長……会長はどこまで知ってるんですか……」

杏「知ってることしか知らないよー。まー要するに、赤星ちゃんがウチで戦車道やってるって外にバレなきゃ良いんでしょ?」

小梅「……」

杏「私にいい案があるからさ、任せてよ。にしし」
55 : ◆e89DGUUiuE [saga]:2017/08/23(水) 00:12:27.50 ID:Bp8obpg10
今日はここまでになります
56 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/23(水) 00:14:48.34 ID:TPcZ6Fs+o
そういや、エリカどうしてんだろ……静かすぎて怖いぞ


57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/23(水) 03:59:10.07 ID:eIoU9QNk0
エリカはとりあえず、原作よりかは酷いことになってそうだ。
58 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/23(水) 10:16:34.86 ID:dzuwAXsto
>>57
原作よりひどいとなると、喫茶店で会ったときに殴る蹴るの暴行加えるとか?
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/23(水) 11:20:32.73 ID:NJleUxt5O
精神崩壊しているかもしれませんぞ
60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/23(水) 15:35:25.27 ID:+RwIHnMEO
テメェどの面下げて生きてやがるとか吸う空気すらもったいないくらいは言いそう
61 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/23(水) 16:59:25.00 ID:LwmPLD/wo
ティーガーTで引き回したりして
62 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/24(木) 00:40:49.60 ID:kOPcQu/y0
どっちかって言うと口では先にドロップアウトしたみほに文句言ってそうというか、小梅にはあんまり当たらないんじゃないかなと思う。TV版と比べて重すぎるから逆に黙りそう
63 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/24(木) 00:59:41.73 ID:7q9KoW6l0
いやエリカが怒ったのは才能あるみほが逃げたからで小梅が逃げても何とも思わないんじゃない
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/24(木) 07:49:48.40 ID:j784pkD80
会長のクズさUPを見てると、副隊長の座に付かせてくれてありがとう(笑)くらいに思ってる可能性も
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/24(木) 11:30:00.83 ID:ORG/K1ClO
虚空を見つめながらみほと喋ってるんだろ
66 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/24(木) 15:37:10.83 ID:v5IWp53Go
エリカ「あなたのせいでみほがいなくたさなったんだから、死んで詫びなさい〜
67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/24(木) 21:05:28.39 ID:3qsEe47SO
キチガイのまほと仲良くしてるやろ()
68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/25(金) 19:12:22.09 ID:I/5LWpWYO
偶然見つけたので読んでみたけど、みほが既に亡くなっているパターンは初めて見たな…。
小梅のメンタルも心配だけど、優花里が罪悪感で押し潰されないかも心配だ…。

地味に思ったけど、しほの精神はどうなっているだろうか?
場合によっては…
69 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/29(火) 20:41:37.21 ID:5DMOIkFno
誤爆するくらいなら続け書いて
70 : ◆e89DGUUiuE [saga]:2017/08/31(木) 23:46:10.58 ID:XU83Kzcw0

ザワザワ


杏「ってことで、試合は赤星ちゃんに指揮を取ってもらうことになったよー」

パチパチパチ

杏「赤星ちゃんは名門黒森峰でレギュラーだったすごい子だからねー」

オオー

杏「ただし、ちょっと事情があるから赤星ちゃんがいることはみんな内緒ね」シー

麻子「じゃあ言うなよ」

杏「対外的には河嶋が隊長ってことで進めるから、よろしくー」

あや「せんぱーい、事情ってなんですかー?」

梓「ちょっと!」シー!
71 : ◆e89DGUUiuE [saga]:2017/08/31(木) 23:46:49.27 ID:XU83Kzcw0

杏「試合まで間がないからねぇ。質問があったらどんどん聞いちゃってね」

梓「あ……じゃあ質問いいですか?」

杏「はいどーぞ!」

梓「私は戦車に乗るの初めてで……みんなもそうですけど……それで車長になっちゃって。
だから車長の心得みたいなのがあれば教えてほしいんです!」

杏「はいじゃあ赤星ちゃんに答えてもらおう」

小梅「車長の心得、ですか」

小梅「まずは落ち着いて状況を見ること、それと……」

小梅「何があっても戦車から離れないこと、かな」ニコッ
72 : ◆e89DGUUiuE [saga]:2017/08/31(木) 23:47:50.14 ID:XU83Kzcw0

数日後


桃「練習試合を受けてくれて感謝する」

ダージリン「お互いに騎士道精神で頑張りましょう。ところで、貴女が隊長ですの?」

桃「んぁっ!?あ、ああ、そうだ。よろしく頼む」




桃「会長、挨拶を済ませてきました。奴ら私が隊長と信じて疑っていません」

杏「ほーい。じゃ、みんな頑張ってこー」

ハーイ

杏「赤星ちゃん、指揮は頼んだよー」

桃「私の作戦通りにやれば間違いはない!」

小梅「は、はあ……」
73 : ◆e89DGUUiuE [saga]:2017/08/31(木) 23:48:34.56 ID:XU83Kzcw0

オレンジペコ「あちらの様子はどうでしたか?」

ダージリン「何かを隠してるみたいね。アッサム」

アッサム「かしこまりました」



審判「試合開始!」
74 : ◆e89DGUUiuE [saga]:2017/08/31(木) 23:49:32.86 ID:XU83Kzcw0

小梅「予定通り私達Aチームが囮になって敵を誘導します。残りのチームの皆さんはキルゾーンで待機、迎撃の準備をお願いします」

小梅「パンツァー・フォー」

桃「安心しろ!私の作戦は完璧だ!」



ドォンッ!

オレンジペコ「1輌で仕掛けてきました」

アッサム「あからさまな囮作戦のようですね」

ダージリン「お相手して差し上げましょう。追いなさい」
75 : ◆e89DGUUiuE [saga]:2017/08/31(木) 23:50:07.69 ID:XU83Kzcw0


桃「来たぞ!撃て撃てーー!!」

ドォン! ドバァン!

小梅「あ、待ってください……」

沙織「味方を撃ってどうすんのよー!」


ゴゴゴゴゴ

杏「囲まれちゃったねー」

76 : ◆e89DGUUiuE [saga]:2017/08/31(木) 23:50:43.22 ID:XU83Kzcw0

ダージリン「砲撃開始」

ズバァッンッ!! ドォッン!!

小梅「みなさん落ち着いて、バラバラに撃たないで1輌を狙ってください」


優季「無理ですーー!!」

あゆみ「こわいよー!」

ギャーギャー

バタバタバタ

梓「み、みんな、待って……!」

梓「だ、ダメ。車長は何があっても戦車から離れたら……」

77 : ◆e89DGUUiuE [saga]:2017/08/31(木) 23:51:29.44 ID:XU83Kzcw0

梓『こちらDチーム!すいません!私以外みんな戦車から降りて逃げました!』

沙織「えー!?大丈夫!?」

小梅「……!」

ガチャ

沙織「小梅!?どこ行くの?」

小梅「こんな足場の悪い、しかも砲弾が飛び交ってる中、パニック状態で外に出たら何が起こるか……!」

小梅「すぐに安全を確保しないと……」

沙織「そ、そうか!じゃあ行ってあげて!あ、でも小梅が出ちゃったら指揮は!?」
78 : ◆e89DGUUiuE [saga]:2017/08/31(木) 23:52:13.41 ID:XU83Kzcw0

優花里「私が行きます!赤星殿は残って指揮を続けてください!」

華「優花里さんのほうが地理には詳しいでしょうし、お任せしては?」

優花里「はい!赤星殿が離れてしまうと」

小梅「……去年の西住みほの二の舞いになる?」

優花里「!!!……そ、そういう意味ではっ……」

小梅「……ごめんね」

優花里「え?」

小梅「やっぱり放っておけないし、他の人を危険な目には合わせられない。秋山さん、指揮を引き継いでください」

ガチャン バッ

沙織「あ、ちょっと小梅!」

優花里「赤星殿……!」
79 : ◆e89DGUUiuE [sage]:2017/08/31(木) 23:52:46.12 ID:XU83Kzcw0
今日はここまでです
80 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/01(金) 01:31:33.90 ID:+EYA1qO/o
乙ー
81 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/01(金) 02:04:24.11 ID:xMLHwLm80

そう動くか
82 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/01(金) 08:43:09.81 ID:Q9rgCdqIO
高難易度のマインスイーパー状態になってる感じの
赤星さんへの声かけ
言葉の地雷を踏みまくり
83 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/01(金) 23:00:10.01 ID:huxo3KIqO
乙です。
助けに行ったとなると、試合後にダー様たちに小梅の存在がばれると云う事か。
84 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/02(土) 08:33:28.58 ID:77nXHE9Bo
大穴で、救出に行って崖から転落アボン。続き考えるの面倒だからおしまいパターンとか
85 : ◆gY/M7N/Nq. [saga]:2017/09/05(火) 23:01:32.36 ID:PKr3CbtGO

アッサム「また人が外に!」

オレンジペコ「試合する気、あるんでしょうか」

ダージリン「面白いじゃない。十分離れるまでは砲撃は中止よ」

アッサム「わかってます」
86 : ◆e89DGUUiuE [saga]:2017/09/05(火) 23:03:09.63 ID:PKr3CbtGO
トリップミス
87 : ◆e89DGUUiuE [saga]:2017/09/05(火) 23:05:56.94 ID:PKr3CbtGO

ガチャッ


小梅「澤さん!」

梓「赤星先輩!?なんでここに……」

小梅「みんなの姿が見えない。どっちの方向に逃げていったかわかる?」

梓「た、確かあっち……東の方だったと思いますけど、よく覚えてないです。私も焦ってて……すいません」

小梅「大丈夫。それよりもひとりでよく残って頑張ったね」

梓「それは、先輩が教えてくれたからです。車長は何があっても離れるなって」
88 : ◆e89DGUUiuE [saga]:2017/09/05(火) 23:07:32.99 ID:PKr3CbtGO

小梅「ちゃんと守ったんだね。私なんかよりよっぽど車長に向いてるよ。私は出来なかったから。車長失格だね」

梓「そんな……!」

小梅「みんなを探さないとね」


ドォンッ!

パシュッ

審判『大洗女子学園、全車輌走行不能!聖グロリアーナ女学院の勝利!』


小梅「あ……」

梓「負けちゃいましたね……」

優花里『こちらAチーム。申し訳ありません!私の指揮が至らないせいで……!』

小梅「ううん。初めての試合でここまで耐えただけでもすごいです」
89 : ◆e89DGUUiuE [saga]:2017/09/05(火) 23:08:55.01 ID:PKr3CbtGO

桃「何ー!もう終わりだとー!この体たらくでは大会で優勝なんて夢のまた夢だ!」

杏「やっぱり赤星ちゃんナシだときびしーなぁ」

柚子「ていうか赤星さんの姿、見られちゃったんじゃ」

杏「かもねぇ。まあ聖グロと黒森峰は直接関係ないし大丈夫じゃない?」

柚子「でも顔を知ってたら……」

杏「こーやーまー。あんま気にしてもしょうがないって」
90 : ◆e89DGUUiuE [saga]:2017/09/05(火) 23:13:02.40 ID:PKr3CbtGO

優花里「……」

小梅「秋山さん?」

優花里「……あの、私が戦車道に誘っておいてこんなこと言うのは本当に失礼だと思いますが……」

小梅「大丈夫だよ。言ってみて」

優花里「無理に生徒会に従わなくても良いのでは?公式戦には当然黒森峰も出るでしょうし……その、赤星殿は見られたくないのかと……」
91 : ◆e89DGUUiuE [saga]:2017/09/05(火) 23:16:37.04 ID:PKr3CbtGO
順番を間違えました
>>90の前にこちらが入ります



数時間後

梓「赤星先輩、すいませんでした!」

1年達「すいませんでした!」ペコ

小梅「みんな無事で良かった」

あや「次は絶対逃げません!」

小梅「次、か……」

優花里「赤星殿……生徒会は公式戦に出場すると言ってました」

小梅「そうみたいだね」
92 : ◆e89DGUUiuE [saga]:2017/09/05(火) 23:21:52.21 ID:PKr3CbtGO

優花里「もし生徒会に何か言われてるなら、いっその事逃げてしまうのはどうでしょうか……!
例えば他の学園艦にひっそり転校するとか!実はコンビニ艦を利用して密航するシュミレーションを昔から考えてるんです!
赤星殿さえ良ければ一緒に……!」

小梅「そんなことしたら、秋山さんにも、みんなにも迷惑かかっちゃう。
それに、生徒会からは何も言われてないよ。何を考えてるかもよくわからないけど」

優花里「ですが!」

小梅「秋山さんは、どうして私なんかにここまで付き合ってくれるの?」

優花里「それは……」
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/06(水) 18:29:29.89 ID:jOKmisp7O
お、続きが来ていた。
乙です。

今のところ小梅の存在は気付かれては無さそうか。
94 : ◆e89DGUUiuE [saga]:2017/09/11(月) 22:45:30.22 ID:5bQDtO480

小梅「前から聞きたかったんだ。生徒会の人達はわからないけど、秋山さんは去年の試合見てて知ってるんでしょ?私のこと。それなら」

優花里「あ、あ!赤星殿!あそこにいるのは武部殿、と五十鈴殿では!?」


沙織「おーい!」フリフリ

華「お待たせしました。実家で色々ございまして……」
95 : ◆e89DGUUiuE [saga]:2017/09/11(月) 22:46:37.91 ID:5bQDtO480

小梅「実家……華さんの実家って、華道の家元だったよね」

華「はい。戦車道をやってると母に知られ失神されてしまいました」

優花里「失神!?大丈夫でありますか!?」

華「体は問題ありませんでしたよ。戦車道を続けるなら実家の敷居は跨ぐなと言われましたが」

小梅「お母さんか……華さんも大変なんだね……」

沙織「そういえば、小梅の実家ってどんな感じなの?熊本だったよね」

小梅「えっ、わ、私の実家?」

優花里「た、武部殿、そういうのはあまり……」

小梅「……えっと、施設で育ったから、いないの。両親」

沙織「あっ……ご、ごめん」

小梅「……ううん」
96 : ◆e89DGUUiuE [saga]:2017/09/11(月) 22:47:23.50 ID:5bQDtO480

聖グロリアーナ女学院 学園艦


アッサム「只今戻りました」

ダージリン「お帰りなさい。それで、どうだったかしら?」

アッサム「オレンジペコは?」

ダージリン「外してもらったわ。これは私の個人的な興味ですから」

アッサム「では調査結果を。……まず隊長の河嶋桃についてですが」

ダージリン「……」コポコポ

アッサム「……ダージリン自ら淹れるなんて珍しいですね」
97 : ◆e89DGUUiuE [saga]:2017/09/11(月) 22:48:28.69 ID:5bQDtO480

ダージリン「たまにはいいでしょう?どうぞ続けて」

アッサム「彼女は過去に指揮の経験どころか、戦車道をやっていた形跡もありませんでした」

ダージリン「よほど人手が足りないのね」

アッサム「ええ。他の戦車道受講者も全員調べましたが経験者は皆無。ですが……ひとつ気になることが」

ダージリン「気になること?」

アッサム「登録選手名簿の中に、『河嶋梅』という人物がいました。学年は2年。
名前からして、河嶋桃の妹かと思ったのですが……」

アッサム「経歴が一切不明なんです。去年以前にどこに所属し何をしていたかどう調べても出てきません」
98 : ◆e89DGUUiuE [saga]:2017/09/11(月) 22:49:14.46 ID:5bQDtO480

ダージリン「この前の試合では何を?」

アッサム「……W号戦車の車長だそうです」

ダージリン「それって……」

アッサム「はい。あの時、車外に飛び出した人物だと思われます」

ダージリン「そう。アッサムはその人の顔を見た?」

アッサム「いえ、走ってる上に後ろ姿だったのでハッキリとは……」

ダージリン「私もよ。ね、アッサム」

アッサム「もちろん、引き続き詳しく調査します。でも良いんですか?そこまで首を突っ込むなんて」

ダージリン「『河嶋梅』の本当の名前を突き止めなさい。大洗が他校と接触する前にね。
場合によっては全国大会に大きく影響するかもしれないわ」
99 : ◆e89DGUUiuE [sage saga]:2017/09/11(月) 22:50:44.33 ID:5bQDtO480
※小梅の出自はこのSSの独自設定です

更新頻度が落ちちゃったけど今日はここまで
100 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/12(火) 02:03:22.48 ID:vEw/Pppdo
乙ー
101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/15(金) 00:01:00.77 ID:Vt2G6n/sO
乙です。
102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/15(金) 00:09:11.55 ID:fdr+yKPs0
近年稀に見る重さ
103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/16(土) 08:48:53.40 ID:zZaLBayA0
生徒会にも重い設定ありそう
104 : ◆e89DGUUiuE [saga]:2017/09/25(月) 00:21:41.72 ID:s3KSCDaQ0
黒森峰女学園 学園艦


エリカ「隊長、お話があります」

まほ「どうした?」

エリカ「来週が全国大会前の最後の寄港になります。その時に私と、何人かで副隊長……いえ、元副隊長のお墓参りに行く予定なんですが……隊長も一緒に行きませんか」

まほ「いや……悪いが遠慮しておく」

エリカ「隊長、お葬式以来一度も行ってないみたいじゃないですか。差し出がましいですけど、隊長が行ってあげたほうが……」

まほ「私が行っても彼女は喜ばないだろう」

エリカ「そんなことは……」

まほ「私は気にしないでエリカ達だけで行ってやってくれ」

エリカ「ですが」

まほ「行かないと言っているだろう!!!」

エリカ「っ!!」ビクッ
105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/25(月) 00:34:51.86 ID:emAbFaWSo
まほも精神的にヤバそう
106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/25(月) 00:43:04.16 ID:pJPZ0+W60
海への飛び降りなら遺体見つかってなくてどっか(継続あたり)で記憶なくして生活してそうだが
そんな希望もなさそう
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