藍子「お兄ちゃん」P(心臓を撃ちぬかれる音)【モバマスSS】

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/14(月) 22:13:51.44 ID:kQj4wAyd0



ポジパレッスン帰り



未央「レッスン疲れたー・・・」テクテク

藍子「疲れましたね・・・」トボトボ

茜「疲れました!」スックスック

未央「茜ちんだけ疲れてないー・・・」ガチャッ

P「お、ポジパおかえりー」

藍子(あ・・・事務所にPさんが居る・・・)

藍子(何だか久しぶりだな・・・レッスンと外回りの時間が被ったりして、事務所でも最近会わなかったから・・・)

未央「ただいまぁ・・・」

茜「プロデューサーさん!ただいまです!」

藍子「お兄ちゃん・・・ただいま・・・」



未・茜・藍「!?」

P(ズキューン)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1502716431
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/14(月) 22:15:48.41 ID:kQj4wAyd0
未央「あ、あーちゃん!今なんて!?」

藍子「あわわ・・・私、今・・・?」

茜「お、お兄ちゃんって・・・」

P「one more」

未央「あーちゃんとプロデューサーは兄妹だったの!?」

藍子「ち、違いますよ!今のは何かの間違いで・・・ご、ごめんね?お兄ちゃん」



未・茜・藍「!?」

P(ズキューン)
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/14(月) 22:16:29.33 ID:kQj4wAyd0
ちひろ「お兄ちゃん欲しい欲しい病ですね」

茜「ちひろさん!」

藍子「お、お兄ちゃん欲しい欲しい病・・・?どういう病気なんですか?」

ちひろ「お兄ちゃん欲しい欲しい病。略して兄欲し病とは・・・お兄ちゃんが欲しくなる病気です」

未央「まんまだ!」

ちひろ「詳しく言うなら、不安を持っていたり、精神的に弱っている14歳前後の思春期の女の子が、無意識に『自分を守ってくれる人』を求める病気です」

P「なるほど」

ちひろ「兄欲し病を発病すると、自分と最も親しく、信頼している男性に対して、お兄ちゃん。または、にーに、兄貴、兄上、お兄様、といった二人称を使います」

P「なるほど」

ちひろ「大きな願望、欲求を対象の前で口に出す事で理想的な関係のインプットを試みるのです」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/14(月) 22:17:01.78 ID:kQj4wAyd0
藍子「あ、あの、どうしたら治るんですか?」

ちひろ「ふむ。幼児退行を併発するケースも多いのですが、藍子ちゃんの様子を見る限りそれはなさそうですね」

藍子「いや、あの、どうしたら治るんですか?」

ちひろ「明確な治療法はありません」

藍子「ええっ!?」

ちひろ「Pさん。Pさんの中二病はどうやって治りましたか?」

P「え・・・どうやって、と言われても・・・自然に・・・?」

ちひろ「そう。思春期の精神病のほとんどは一過性の物。少女が大人の階段を一つ登れば、それで終わりです。再発も滅多にしません」

P「なーんだじゃあそれまで俺は『お兄ちゃん』と呼ばれるのを楽しんでいれば」

ちひろ「おらっ」ゴスッ

P「痛い」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/14(月) 22:18:04.68 ID:kQj4wAyd0
ちひろ「甘い事を言っていてはいけません。藍子ちゃん、ひいてはアイドルの皆さんは世間一般の少女とは事情が異なります」

P「ええ?」

ちひろ「藍子ちゃんは学生でありながら色んな大人のいる業界で立派に責任を持ってお仕事をしているんです。大人の階段を二段も三段も飛ばしているような物です」

P「なるほど」

ちひろ「しかしここで兄欲し病を発病したことで、二三段下の階段がいきなり足元に現れたような物です。このままでは転んでしまう可能性も高いでしょう」

P「確かに・・・大人になってもイタいままの人とかも居ますもんね・・・」

菜々「へくちっ」

心「へくちっ」

瑞樹「ヴェックショイ!!」

ちひろ「この程度ならまだしも、最悪洒落にならないレベルで病む可能性すらあります」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/14(月) 22:18:38.56 ID:kQj4wAyd0
P「それはまずいですね・・・一体どうしたら?」

ちひろ「だから、明確な治療法はないんですって」

P「えぇえ!?」

ちひろ「藍子ちゃんは不安なんです。精神的に弱っているんです。それを解決してあげるのがいいと思いますが・・・」

P「ますが?」

ちひろ「・・・残念ながら、私に言えるのはここまでです。後は、Pさん。藍子ちゃんに最も頼られ、藍子ちゃんを最もよく知るあなたしか解決できません」

P「俺が・・・」

藍子「お兄ちゃん・・・」

ちひろ「あ、定時なんで帰りますね」

P「ちひろォ!」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/14(月) 22:19:16.22 ID:kQj4wAyd0
ちひろ「それに、なるべく二人きりにしてあげた方が色々早いと思いますし、未央ちゃんと茜ちゃんも一緒に帰りましょう」

未央「うう・・・後ろ髪を引かれる思いだけど、私に出来る事はないんだよね・・・」

茜「歯痒いったらないです!」

藍子「未央ちゃん・・・茜ちゃん・・・」

未央「まぁ、その、二人共頑張って!」

茜「応援してます!」

藍子「・・・」

P(さて・・・どうするか・・・悩みとか聞いてみるか?いや、発病したてにいきなり聞くっていうのもな・・・)

P(まずは二人で過ごして、藍子の不安とやらを少しでも取り除いてやって、それから本題を・・・)

藍子「お兄ちゃん・・・」ギュッ

P「!?」ズキューン
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