【艦これ】提督「間宮をメイド喫茶にしたい?」

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/12(土) 18:44:05.06 ID:u9WavQ4X0
間宮「はい、期間限定ですけど」

提督「何でそんなことを? 本土にも店を作ってから大盛況じゃないか」

間宮「あ、いえ……お客さんを呼ぶための策略とかではないんです。ただ、そういうイベントを月ごとに開いたら面白いかなと思って」

間宮「お店の内装や接客のスタイルを変えたりして。今回はたまたまメイド喫茶というだけです」

提督「なるほどな……まあいいんじゃないか? そもそも間宮の経営は全部お前に任せてるし、好きにしてもらって構わないよ」

間宮「ありがとうございます!」

間宮「それと、もう一つお願いがあるんです」

提督「?」

間宮「接客するメイドさんなんですけど、艦娘の中から引き抜きたいなと」

提督「艦娘から?」

間宮「出撃や演習で忙しいのは承知なんです! でも、お願いできるのはやっぱり艦娘の娘たちしかいなくて」

間宮「ワガママを言ってすみません」

提督「んー……そうだな。深海棲艦とも和解してるし、貸したところで差支えはないだろう」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1502531044
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/12(土) 18:46:53.13 ID:u9WavQ4X0
間宮「じゃあ……!」

提督「よろしく頼む」ニコッ

間宮「本当にありがとうございます!」ペコリ


――一一週間後――


提督「ということがあって、艦娘たちが1日交代で『メイド喫茶間宮』のメイドをやっているらしいんだが」

提督「どんなものか上司として見守る必要があるよな」

提督「ちゃんと接客できてるかとか、変な客にセクハラされないだろうかとか……色々不安だし……」ソワソワ

女「あのー」

提督「!」

男「店の入口に立たれると入れないんですけど」

提督「すみません」ササッ
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/12(土) 18:49:43.17 ID:u9WavQ4X0
女「軍人のコスプレかな?」ヒソヒソ

男「本物かもよ」ヒソヒソ

提督「……」

提督(しまった、この格好だと目立つか。私服に着替えて出直そう)スタスタ

――――

提督(よし、これでオーケー。いざ入店)スタスタ


ウィーン


漣「お帰りなさいませご主人様♡」ニコッ

提督「!?」ビクッ


漣「って本物のご主人様! なんでここに?」

提督「ちょっと様子を見に来たんだよ」

漣「ふむふむ、漣たちの可愛いメイド姿を目に焼き付けに来たと」

提督「勝手な変換はやめてくれ」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/12(土) 18:52:45.08 ID:u9WavQ4X0
漣「えー? でもメイド姿の漣、可愛くないですかー?」ニコニコ

提督「そうだな、すごく似合ってるよ。というかそろそろ席に案内して欲しい」

漣「もー淡白な反応ー! こっちですよ!」スタスタ

提督(フランクだな……)スタスタ

――――

漣「はい、魔法のお水です♪」スッ

提督「は?」

漣「魔法のお水です。漣が魔法をかけたので、とっても美味しいですよ」

提督「お冷だよな」

漣「魔法のお水です」

提督「……そうか」

漣「では、こちらのメニューから選んでください」

提督「……」

提督(お絵かきオムライス、なぽりたん、うさうさハンバーグ)

提督(実際のメイド喫茶もこんな感じなのか?)
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/12(土) 18:55:45.17 ID:u9WavQ4X0
提督「じゃあこの『にゃあにゃあパフェ』で」

漣「はいっ、かしこまりました! 少々お待ちください!」スタスタ

提督「ふぅ……しかし……」


男「あの、写真撮ってもいいですか?」

朧「いいですよ。他のメイドさんが写らないようお願いしますね」ニコニコ

潮「お嬢様、お好きな動物はなんですか?」

女「犬!」

潮「ワンちゃんですね。では潮、オムライスに一生懸命お絵かきします」ドキドキ

女「わー! 描いて描いてー!」


提督「今日は七駆の手伝いか。頑張ってるみたいだな」フフッ

提督「そういえば曙の姿が見えないな……」キョロキョロ
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/12(土) 18:59:29.23 ID:u9WavQ4X0
曙「お待たせしましたー!」ニコニコ

提督「!」

曙「こちら可愛いネコさんをイメージして作った、にゃあにゃあパフェでs…」

曙「ってクソ提督!? なんでここにいるのよ!!」ガーン

漣「ちょっとぼの、営業中だよ」ヒソヒソ

提督「ただの様子見さ。お前たちがちゃんと仕事してるかどうか見に来ただけだよ」

曙「……」ジー

提督「疑いの目を向けるな」

漣「んじゃ、漣は他のご主人様にご奉仕してくるから♪ よろしくね、ぼの」スタスタ

曙「えっ、ちょっ!? くっ……私をここに呼んだのはこのためか……!」

提督「……」

曙「……」

提督「えっと、まだ何かあるのか」

曙「ある。魔法かけないといけないの」

提督「は? 魔法?」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/12(土) 19:00:09.15 ID:Bg0OviVyO
エコエコアザラク我は求め訴えたり
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/12(土) 19:03:45.84 ID:u9WavQ4X0
曙「い、いい? これからすることは、あくまで接客の一部だから」

曙「私の意思じゃないから、それだけは忘れないで」モジモジ

提督「ああ……」

提督(一体何が始まるんだ)

曙「……コホン」


曙「それでは! 今から私が、も〜っと美味しくなる魔法をかけますね!」ニコッ

提督(声が高くなった)

曙「ご主人様も一緒に、手でハートを作ってください!」

提督「……」

曙「作ってください!」

提督「……」スッ

曙「では、行きますよー?」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/12(土) 19:08:33.12 ID:u9WavQ4X0
曙「おいしくな〜れ、萌え萌えきゅんっ♡」

提督「……」

曙「ご主人様も一緒に! おいしくな〜れ」

提督「……おいしくなーれ」

曙「萌え萌えきゅんっ♡」

提督「もえもえきゅん」

曙「これでこのパフェは、と〜っても美味しくなりました! どうぞお召し上がりください!」

提督「……」

曙「……」

提督「可愛かったぞ」

曙「う、うるさい……!」カァァ

提督「さて、美味しくなったんだよな?」

曙「食べて確かめたら? 私もう行くから」スタスタ

提督「そうか。頑張れよ」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/12(土) 19:12:45.19 ID:u9WavQ4X0
提督(思えば、こういう仕事先に顔見知りが来るのは恥ずかしいものがあるよな)

提督(配慮して変装した方がよかったかな)パクッ モグモグ

提督「美味いなこれ」


鈴谷「あれー? 誰かと思ったら提督じゃーん♪」スタスタ

提督「ん? 鈴谷か。お前も今日働いてるんだな」


提督「熊野もいるのか?」

鈴谷「いるよ! 向こうで萌え萌えきゅんってやってる」

提督「……想像できない」

鈴谷「だよねー!どっちかというと、奉仕する側じゃなくされる側だよねー!」クスクス

鈴谷「ところで、ここにいるってことは鈴谷メイドを見に来たカンジ? どうご主人様、似合ってるっしょ♪」クルクル

提督「ああ、可愛いよ」

鈴谷「でしょでしょ! 写真撮っちゃう? 鈴谷スマイルメイドver見せちゃうよ?」

提督「写真か。まあ思い出の一つとして……」ガサゴソ

提督「……スマホ置いてきた……」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/12(土) 19:16:52.02 ID:u9WavQ4X0
鈴谷「え、マジ?」

提督「着替えた時に気づくべきだった」

鈴谷「はー、仕方ないなぁ。じゃあこのデジカメで撮ろ!」スッ

提督「デジカメ? 用意がいいな」

鈴谷「ここのサービスだよ。メイドさんと記念撮影して、あとでデータとか送ってもらえるの」

鈴谷「じゃ、熊野も呼んでくるから待っててね!」スタスタ

提督「そこまでしなくても……」

――――

熊野「萌え萌えきゅん☆ ですわ!」ウインク

提督「顔を合わせて早々に何してるんだ」

熊野「何って、ご主人様へのご挨拶ですけれど」キョトン

鈴谷「あははは! 萌えきゅん披露しまくりじゃーん!」

提督(こいつ、間違った知識を吹き込んだな。可愛いには可愛いけど)

熊野「では提と……ご主人様。私と写真撮影を……」

鈴谷「え? ちょっと待って、鈴谷が先だってー!」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/12(土) 19:19:14.42 ID:u9WavQ4X0
熊野「どっちが先でも同じですわ」

鈴谷「じゃあ熊野が後!」

熊野「構いませんけど……あ、そうですわ! 3人で一緒に撮るというのはどうでしょう?」

鈴谷「おー! ナイスアイディア!」

提督(他の客の視線が痛い)

――――

鈴谷「あはは! 提督可愛い!」

熊野「上手に撮れましたわね!」

提督「……」

提督(強制的にネコミミをつけさせられた。写真を直視したくない……)

鈴谷「じゃ、後で送るねー!」スタスタ

熊野「ごゆっくりお楽しみくださいませ」ペコリ

提督「ああ」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/12(土) 19:21:22.44 ID:u9WavQ4X0
提督(ゆっくりとは言ったけど、俺もまだ仕事があるんだよな)パクパク

提督(みんな上手くやってるようだし、変な客もいなさそうだ。パフェを食べたら失礼するか)モグモグ


鈴谷「それでは今から、メイドさんとの萌え萌えジャンケンゲームを始めまーす!」

提督「ん? ジャンケンゲーム?」

熊野「最後まで勝ち残った方には、このお店のメニュー全品半額チケットをプレゼントですわ!」

オー! マジカヨー!

提督「へえ、こんなイベントもあるんだな」

鈴谷「あとメイドさんとハグができまーす!」

提督「……は?」

ウォォォォォォォ!!

提督(ハ、ハグって……何を考えてるんだあいつ!?)

男1「鈴谷ちゃんにギュってしてもらいたいなー」

男2「俺は潮ちゃんかな」

提督「!?」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/12(土) 19:22:24.96 ID:u9WavQ4X0
少ないですが今日はここまでで

毎日更新を目指します
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/12(土) 19:31:52.42 ID:+6DblcTJ0
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/12(土) 19:42:59.22 ID:/58suRFp0
客「オムライス頼んだらメイドさんが瑞雲とかいう飛行機を乗せてきたんだけど……」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/12(土) 19:43:27.78 ID:DZNPqTnSO
>>7
魔女だ!殺せ!
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/12(土) 20:04:03.45 ID:cxNLzkbN0


毎秒更新しろ
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/12(土) 20:07:21.15 ID:6w/pO0FA0
乙にゃしい
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/13(日) 11:34:43.51 ID:beit9fneo
>>16
むしろ瑞雲しか出てこないまである
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/13(日) 12:02:32.80 ID:8MD58GLUO
一航戦の埃「ちょっとぐらい食べてもばれへんか」
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/13(日) 22:25:00.56 ID:4orPPOJ80
提督(い、いや……待て冷静になれ。ハグくらいなら許容範囲内だ、うん)

男1「潮ちゃんって、お前どうせおっぱい目当てだろ」

男2「そんなことないって」ニヤニヤ

提督「……」

提督(俺も参加するぞ!! 阻止してやる!!)

鈴谷「じゃ、あとは漣よろしくね」

漣「ほいさっさー! ご主人様とお嬢様、漣の掛け声通りにジャンケンしてくださいね」

漣「いいですか? 『萌え萌えジャンケン、ジャンケンポン』ですよ!」

熊野「ネコの手の動きもお忘れなく! にゃんにゃんですわ!」ニャンニャン

男1「にゃんにゃん、だって」

男2「はー萌えるわー。熊野ちゃんも可愛いなぁ」

男1「鼻の下伸びてるぞ」

提督「……」

提督(阻止する!!)

漣「いきまーす!」

漣「萌え萌えジャンケン、ジャンケン……――」
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/13(日) 22:27:22.54 ID:4orPPOJ80

――――

漣「――……ジャンケンポン!」

男1「あー負けた」

男2「くそー残念だなー」

提督「や、やった」

提督(生き残った! 勝ったぞ!)グッ

鈴谷「はい、そちらの喜びを噛み締めてるご主人様! どうぞこちらへ!」

クスクス

提督「あ……」

男「入口を塞いでた男の人だ」ヒソヒソ

女「参加してたんだね」ヒソヒソ

提督「ど……どうも」ハハハ…
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/13(日) 22:30:22.97 ID:4orPPOJ80
熊野「おめでとうございます! こちらこのお店の全メニュー半額チケットですわ!」スッ

提督「ありがとう」

漣「まさかご主人様も参加するなんて思わなかったですよ」ヒソヒソ

提督「漣……違うんだ。俺はお前たちの身を……」ヒソヒソ

鈴谷「さあご主人様! どのメイドさんとハグしますか?」

提督「!」

提督「いや、俺は……」

熊野「恥ずかしがらずに仰ってください」

提督「そんなつもりは無かったんだが」

ハヤクシロー メイドサンコマッテルゾー

提督「……」


鈴谷「えい」ギュッ

提督「!!」
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/13(日) 22:34:03.51 ID:4orPPOJ80
鈴谷「時間切れでーす! 問答無用で鈴谷メイドとハグー!」

提督「お前……!」

鈴谷「仕方ないじゃん、他のお客さん待たせてるんだし」ヒソヒソ

提督「……ごめん」

鈴谷「ま、理由はそれだけじゃないんだけどね」ボソッ

提督「えっ」

漣「では、以上で萌え萌えジャンケンゲームを終了します!」

熊野「ゲームは毎日行うので、ぜひまた参加してくださいませ!」

鈴谷「ほらほら、席に戻ってご主人様!」

提督「? あ、ああ……」

――――

提督「ふぅ、ごちそうさま」

提督(美味しかったな、さすが間宮のメニュー。さてと)スッ

漣「あっ、ご主人様! もうお出かけですか?」

提督「お出かけ?」
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/13(日) 22:39:28.22 ID:4orPPOJ80
漣「『店から出る』ことです、察してください。そういう設定なんですよ」ヒソヒソ

提督「お前、雰囲気を壊すようなことを……」

漣「説明させたご主人様が悪いです」

提督「……そうだな、悪かった。もう出かけるよ」

漣「分かりました! ではレジへご案内しますね」スタスタ

提督(そこは現実的なのか)スタスタ

――――

艦娘メイドたち「「「行ってらっしゃいませご主人様♡」」」

ウィーン

提督(メイド総出で見送りとは)スタスタ

提督(……しかし)

提督(外に出ると、夢から覚めたような感覚になるな)

提督(艦娘たちの視察に来たつもりが、途中からすっかり客になってた)

提督「メイド喫茶間宮。人気が出そうだな」フフ

提督「まあ俺は、今日一日体験しただけで充分だけどな」

スタスタ
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/13(日) 22:44:24.27 ID:4orPPOJ80


――翌日・メイド喫茶間宮の前――


コソコソ

提督(……昨日はあんなこと言ってしまったが、撤回だ)

提督(メイド喫茶間宮はもう一度行ってみたいと思わせる魅力がある。艦娘たちも可愛かったし、楽しかったし)

提督(その気持ちを抑えきれず、こうしてこっそり来てしまった)

提督(これも曙の言っていた魔法の一部か、なんてアホなこと考えつつ……)キョロキョロ

提督「よし、顔見知りはいないな。変装もしたし今日は1人の客として楽しんでみよう」


大淀「提督」

提督「!!」ギクッ


提督「お、大淀! 何で!?」

大淀「変装したつもりですか? バレバレですよ」

提督「本当か。いや、そうじゃなくて……何でここにいるんだ?」
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/13(日) 22:49:58.41 ID:4orPPOJ80
眠気が抑えきれないので、少ないですが今日はこれで、すみません

毎日22時くらいに更新します
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/14(月) 00:49:02.51 ID:319+yJOVO
おつ
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/14(月) 00:49:20.68 ID:aKWyYziI0

待ってるよ
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/14(月) 22:24:28.86 ID:rI4nitOq0
大淀「一週間後の作戦についてお話ししようと探していたら」

大淀「こそこそしながら本土へ向かう姿を見かけたので、跡をつけて来たんです」

提督「つける必要はないだろ……」

大淀「まだお仕事が大量に残っているじゃないですか。それなのに本土へ行くなんて」

提督「大丈夫だよ終わらせる」

大淀「一体何が目的なんですか。お仕事を中断してまでやらなければいけないことでも?」

提督「……」

提督(どうする、本当のことを言うか)

大淀「提督?」

提督「あれを見てくれ、大淀」

大淀「……間宮さんのお店ですね」
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/14(月) 22:26:45.33 ID:rI4nitOq0
提督「そうだ。今はメイド喫茶になって艦娘たちも働いている」

大淀「ええ知ってます」

提督「あれが俺の目的だ」

大淀「は?」

提督「これからあそこに行くんだよ」

大淀「……」ゴゴゴゴ

提督(み、眉間にシワが! 顔がどんどん怖くなっていく)

提督(これは説得できそうにないぞ……)

提督「分かったよ大淀。すぐに鎮守府に帰るから、その顔やめて…」


大淀「私も行きます」

提督「え」

大淀「実は一度行ってみたかったんです、メイド喫茶」
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/14(月) 22:29:26.78 ID:rI4nitOq0
提督「いや、あの……仕事を放っておいてもいいのか」

大淀「いいわけないじゃないですか! 帰ったらちゃんと全部終わらせてもらいますよ!」

提督「もちろんだ」

提督(や、やったぞ。思わぬ形だが許可をもらえた)

大淀「へー、外装も可愛い感じになってますね」

提督「……でも意外だな。大淀がメイド喫茶に興味を持っていたなんて」

大淀「興味というほどではないです。社会勉強の一環ですよ」

提督「お前らしい理由だな」

大淀「では入りましょうか」

提督「え? 別々にじゃないのか?」

大淀「どうしてそんなことする必要があるんですか」スタスタ

提督「……そうだな」スタスタ

提督(1人で楽しみたかったが、仕方ないか)
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/14(月) 22:33:22.65 ID:rI4nitOq0

――――

ウィーン


陸奥「お帰りなさいませ、ご主人様とお嬢様♡」


大淀「!? え、えっと……!」

提督(こんな反応になるよなぁ)

陸奥「あら? 提督と大淀じゃない。冷やかしにでも来たのかしら」フフ

提督「客として来たんだよ。仕事お疲れ様。メイド服、意外と似合ってるな」

陸奥「ふふ、ありがとう♡ 意外とっていうのが引っかかるけど」

提督「ところで、陸奥がいるということは……」

スタスタ

長門「陸奥、何をしている。お客様が来たなら早く案内を…」

提督「やっぱり長門もいたか」

長門「ん? 提督、それに大淀。冷やかしに来たのか」
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/14(月) 22:37:31.27 ID:rI4nitOq0
提督「違うよ。客として入店したんだ」

長門「そうか、じゃあご主人様だな」

長門「それとお嬢様、どうぞこちらへ」ニコッ

大淀「へっ? あ、はい」スタスタ

提督(なんか、メイドというよりホストだな。格好は可愛いのに)スタスタ

――――

陸奥「はい、魔法のお水よ♡」

大淀「へ? これお冷じゃ……」

提督「そういう設定だよ」ヒソヒソ

大淀「は、はあ……」

長門「私と陸奥の魔翌力を注入したから美味いはずだ」

陸奥「長門、もっと可愛い表現にしてって言ってるでしょ」

長門「私なりに頑張っているぞ」

提督「ははは……」
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/14(月) 22:40:23.82 ID:rI4nitOq0
長門「それで、何を注文するんだ」

提督「待ってくれ……そうだな。昼飯はまだだし、この『うさうさハンバーグ』ってのを頼む」

大淀「……」

提督「大淀はどうする?」

大淀「!」

提督「注文だよ」

大淀「あ、えっと……『お絵かきオムライス』をお願いします」

陸奥「かしこまりました」

長門「少々お待ちを」

スタスタ

大淀「……」

提督「ここに入ってから、ずっとボーッとしてるな」

大淀「ボーッとはしてないですよ」
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/14(月) 22:42:56.55 ID:rI4nitOq0
大淀「ただ、メイドさんの接客が思っていたより本格的というか」

大淀「単にメイドのコスプレをしてるだけと思ってたので。それに」

大淀「お……お嬢様と言われたのも、初めてで……」モジモジ

提督「その気持ちはよく分かる。俺も昨日そうだったし、今も慣れてない」

提督「なんかこっちまで畏まってしまうよな」

大淀「はい……」

――――

スタスタ

川内「お待たせしましたー! こちら『うさうさハンバーグ』と」

那珂「『お絵かきオムライス』でーす☆」

提督「川内と那珂か」

大淀「神通さんも一緒ですね」

神通「はい、お水のおかわりを持ってきました」
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/14(月) 22:47:05.81 ID:rI4nitOq0
川内「へへ、提督と大淀さんが来たって聞いたから、料理持っていくの代わってもらったんだ」

那珂「那珂ちゃんのメイドさんどう? レアだよレア!」エヘヘ

大淀「とても可愛いですね」

提督「3人とも似合ってるな」

提督(まあ艦娘は美人美少女揃いだし、似合わないはずは無いか)

神通「お水はどうですかお嬢様」

大淀「えっ……あ、はい、お願いします」ポッ

川内「赤くなった!」

那珂「大淀お嬢様カワイイ!」

提督「お前ら、他のお客さんのところへ行かなくていいのか?」

川内「おっと、そうだね早くしないと。じゃあまずはご主人様の料理に魔法をかけますね!」

那珂「3人分の愛情を込めるから、すっごく美味しくなるよ!」

神通「や、やっぱり私もやるんだ……」カァァ
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/14(月) 22:48:09.08 ID:rI4nitOq0
ここまでで
また明日に更新します
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/14(月) 22:52:15.98 ID:TegoVCRu0
メイド喫茶のオムライスってうまいの?
専門店のオムライスは卵をしっかり焼いていてもフワフワな食感で半端ない、コンビニのオムライスなんて食えなくなる
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/14(月) 23:10:17.37 ID:3MUyHwsho
そこは場所によるとしか言えないなぁ
悪ければ冷凍品を使ったものだったり、
不況で閉められた専門店(洋風カフェ)のマスターを再雇用しててガチ旨いのもある
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/14(月) 23:22:34.95 ID:9YXmaG+Fo
まあ殆どのところはレンチンだよ
店内で調理すると衛生管理者とか保健所への届け出が面倒くさいからね
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/15(火) 20:56:37.56 ID:Sb6FV3bN0
意外とメイド喫茶に詳しいのな
ネカフェでも軽食は大抵レトルトか冷凍食品、解凍からセルフサービスなんて所もある
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/15(火) 22:17:22.52 ID:uCTVnG+V0
提督(パフェ以外の料理でもかけるんだな)

川内「まずは手でハートを作ります! ご主人様もご一緒にどうぞ!」

提督「よし」スッ

川内「私たちに続いてくださいね! 準備はいいですか? せーの」


川内・那珂・神通「おいしくな〜れ、萌え萌えきゅん♡」

提督「おいしくなーれ、もえもえきゅん」

大淀「……」


川内「あれ、提督手馴れてるね」

提督「馴れってほどじゃないが、昨日曙と一緒にやったからな」

那珂「曙ちゃんが!? 見たかったー!」

神通「2人とも、また脱線しかけてる」
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/15(火) 22:21:26.22 ID:uCTVnG+V0
那珂「ごめんごめん! 次は大淀お嬢様だね!」

大淀「……?」

那珂「この『お絵かきオムライス』はね、私たちメイドが最後の仕上げに」

那珂「ケチャップで愛情いっぱいにお絵かきするんだよ!」

提督「そのまんまだな」

神通「お嬢様、なにかご希望はありますか?」

那珂「頑張って描くよ!」

大淀「そ、それじゃあ……んーと……」

――――

川内「じゃ、私たちは戻るね」

神通「どうぞごゆっくり」ペコリ

那珂「楽しんでねー!」

スタスタ

提督「まるで嵐が去っていったようだな」

大淀「はい。ふふ……でも」

大淀「すごく可愛かったですね」ニコッ

提督「そうだな」
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/15(火) 22:26:32.84 ID:uCTVnG+V0
提督「ところでお前、ケチャップの絵がメガネって」

大淀「いいじゃないですか! 思いつかなかったんです」

大淀「那珂ちゃんメイドも一生懸命描いてくれましたし、ゆっくり堪能しますよ」ニコニコ

提督「……」

提督(満喫し始めたか?)

大淀「そういえば提督、メイドさんと一緒に魔法かけてましたけど」

大淀「もう一度やってもらっていいですか?」クスクス

提督「やらない!」

――――

大淀「ごちそうさまでした」

提督「美味しかったな……ん?」


ポーラ「えへへぇ、ご主人さまぁー♡ お酒飲みませんかー」ニコー

男「え……き、急に何ですか……」

ポーラ「お酒の良さを分かちあいたいんですよー!」

ポーラ「ちょっとだけですからー、ホントにちょっと。ねー? ポーラと仲良く楽しく…」

スタタタッ

ザラ「このバカぁぁぁ!!」スパーン!!

ポーラ「いたい!!」
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/15(火) 22:32:31.68 ID:uCTVnG+V0
ポーラ「何するんですかザラ姉さまぁ」ウルウル

ザラ「あなた自分がやってること分かってるの!?」

ザラ「申し訳ございませんご主人様! この子お酒が大好きで、でもお仕事中は飲まないようにって厳重注意してたんですけど」ペコペコ

ザラ「隙を見て飲んだみたいで……! こんなこと言っても何にもならないんですけど」ペコペコ

男「いえ、気にしないでください」

ザラ「そういうわけにはいきません! メイドがご主人様に絡み酒なんてありえないです!」

ザラ「ほら、一緒にドゲザしてポーラ!」ササッ

ポーラ「すみませんでした……」ササッ

男「大丈夫です! 大丈夫ですから頭を……!」


提督(大変そうだなザラ……。というか間宮の奴、何でポーラを採用したんだ)

大淀「次は何を頼もうかしら」

提督「は? まだ食べるのか?」

大淀「デザートですよ! こんなに可愛くて美味しそうなもの、いただかないわけにはいきません」

提督「そ、そうか」
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/15(火) 22:37:47.65 ID:uCTVnG+V0

那珂「はーい! それでは今から、メイドさんミニライブを始めまーす!」

提督「! へぇ、そんなイベントもあるのか」

大淀「お客さんのリクエストでできるらしいですよ。メニューに書いてあります」

那珂「まずはメンバー紹介です! センターの那珂ちゃんとー?」

川内「川内! そして!」

神通「神通です……よろしくお願いします」カァァ

オー! カワイイー!

提督「川内と神通って、歌って踊れたのか」

大淀「見たことないですね」

川内「精一杯踊るので、ご主人様もお嬢様も楽しんでくださいね!」ニカッ

神通「よければペンライトも振ってください」モジモジ

那珂「いっきまーす☆ 『初恋! 水雷戦隊』!」
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/15(火) 22:42:23.04 ID:uCTVnG+V0

――――

女「3人共かわいいー!」

男「最高ー!」

那珂・川内・神通「ありがとうございましたー!」

パチパチパチ ワーワー!

大淀「ふー……良かったですね」ニコニコ

提督「お客さんもすごく盛り上がってたな」

提督(大淀もペンライトぶんぶん振ってたし)

大淀「あっ、デザート頼むの忘れてました! 何にしようかなー……」

大淀「……って、え? あれ!? もうこんな時間!?」

大淀「大変です提督! 時計見てください、そろそろ鎮守府に戻らないと!」アセアセ

提督「うお、そうだな。仕事が終わらないかも」

大淀「それじゃマズいんです! 名残惜しいですけど出ましょう!」グイグイ
50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/15(火) 22:46:40.99 ID:uCTVnG+V0
提督「分かったから引っ張るな! すまない陸奥、そろそろ出かける!」

陸奥「お出かけですね。ではレジへどうぞ♡」

提督(やっぱりそこは現実的なのか)

――――

艦娘メイドたち「「「行ってらっしゃませご主人様♡ お嬢様♡」」」

ウィーン

大淀「メイドさんのお出迎えもいいですね」フフ

大淀「って言ってる場合じゃないです! さあ早く!」

提督「分かってr……大淀!? お前頭にネコミミつけたままだぞ!」

大淀「えっ!? 本当ですか!?」カァァ

提督「早く戻して来い、俺は先に行ってるから!」

大淀「すみません!」スタタタッ

提督「はぁ……あいつ、予想以上にハマったんじゃないのか」

提督「気持ちは分かるが……っと、急がないと」

スタタタッ
51 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/15(火) 22:50:22.52 ID:uCTVnG+V0


――翌日・メイド喫茶前――


提督(あー……昨日は結局終わらず、遅くまで書類とにらめっこだ)

提督(そのせいで少し睡眠不足だが……)

提督(今日もここに来てしまったか)

提督(楽しいから仕方ないな。昨日よりは長くいられるはず……だが……?)


大淀「……」キョロキョロ

大淀「……」コソコソ


提督「あれは大淀か」


大淀「……知り合いはいない、と」

大淀「昨日は提督に付き合って、大量のお仕事を涙目で終わらせましたけど」

大淀「今日は大丈夫! プライベートでゆっくりメイドさんたちと…」

提督「もう虜みたいだな」

大淀「!?」
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/15(火) 22:51:06.25 ID:uCTVnG+V0
ここまでで
また明日に更新します
53 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/16(水) 21:08:09.69 ID:8wFzERhe0
すみません、明日に更新します
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/16(水) 22:42:29.23 ID:hncwhN/H0
うむ
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/16(水) 23:45:04.58 ID:kHHkgvNBO
待っとる
56 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/17(木) 00:03:53.26 ID:KwBMnAb8o
おう、明日になったであくしろよ
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/17(木) 17:04:13.78 ID:Pd7/4D5A0
更新は日を跨いでからになりそうです…
2時くらいにできれば
58 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/18(金) 01:46:20.03 ID:mIYTZT6D0
大淀「て、提督! 何故ここへ!」

提督「恐らくお前と同じだ」

大淀「私と同じ……。艦娘たちの仕事ぶりを見に来たんですか?」

提督(ごまかす気か)

提督「嘘はつかなくていいぞ。お前も俺のことを分かっているはずだ」

提督「昨日一緒にメイド喫茶を体験した仲間だからな。プライベートで楽しみに来たんだろう?」

大淀「ち、違います!」

提督「正直になろう大淀」

大淀「……」

大淀「だ……だって、仕方ないじゃないですか」

大淀「メイドさんは可愛いし、お嬢様扱いしてくれて」モジモジ

提督「うん」

大淀「食べ物も美味しくて、一緒にゲームしたり踊ったり、すごく楽しくて」カァァ

提督「分かる」
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/18(金) 01:49:17.83 ID:mIYTZT6D0
大淀「昨日仕事している時も、メイド喫茶のことを少し考えてしまって」

大淀「もう一度行ってみたいなぁって」

提督「魅力があるよなここって」

大淀「はい」

提督「だから俺も昨日足を運んでしまったんだ」

提督「一昨日に艦娘たちの様子を見に行っただけのつもりが、気がついたら楽しんでいる自分がいてな」

大淀「そうだったんですか……」


伊勢「あのー、せめて中に入ってから話をしてもらえませんか」

大淀「!」

提督「伊勢、それに日向。メイドの格好で何をしてるんだ?」

日向「宣伝していたんだ」

提督「お客さんは充分いるのにか」

伊勢「大切なことですよ。それより、入るなら入ってください。さっきから通行人に変な目で見られてますよ」
60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/18(金) 01:55:33.12 ID:mIYTZT6D0
大淀「そ、そうですねすみません」スタスタ

提督「悪かった」スタスタ

ウィーン

伊勢「……さて」

伊勢「お帰りなさいませご主人様♡ お嬢様♡」

提督・大淀「!?」

提督「その切り替えはなんだ」

日向「ここへ入ってしまえば私たちは瞬く間に主人に使えるメイドと化す」

伊勢「すぐにお席にご案内しますね!」

提督「あ、ああ……よろしく」

大淀(日向さんはテンション全く変わらないのね)

――――

伊勢「では、他のメイドがメニューを持ってくるので少々お待ちください」ペコリ

大淀「え?」

提督「今日はテーブルに置いてないのか」

日向「実は提督が来るかもしれないという話が艦娘たちに広まっていてな」

日向「入店したら絶対に呼んでくれと、ある艦娘たちに念を押されたんだ」
61 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/18(金) 01:58:22.88 ID:mIYTZT6D0
提督「誰だ?」

伊勢「すぐに来ると思います」

日向「私と伊勢は他のお嬢様のもとへ行くから、楽しみにしていてくれ」

スタスタ

提督「秘密にするほどのことか?」

大淀「気になりますね」

日向「あ、そうそう」

日向「ご主人様とお嬢様。あとでこの日向メイドが作る特製デザートを用意するぞ」

大淀「特製デザート!? ありがとうございます!」

提督(瑞雲が関係している確率95%)

――――

???「お待たせしました! ご主人様とお嬢様♡」

提督「……ふふ、なるほどお前たちか」


暁「メニューをお持ちしました!」

雷「どれも美味しいからオススメよ!」

響「魔法のお水も飲んでね」
62 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/18(金) 02:00:27.93 ID:mIYTZT6D0
大淀(か……かわっ……!)ドキドキ

提督「可愛らしいメイドさんだな」

大淀「あれ、でも1人足りないような」

雷「もー、電? せっかく可愛い服を着たんだから、見せないともったいないわよ」

電「……恥ずかしいのです……」コソコソ

暁「響の後ろに隠れてないで、姿を見せなさい!」グイッ


電「はわわ……!」カァァ

提督「おお、すごく似合ってるじゃないか」

大淀「控えめに言って可愛すぎですね」

電「あ、ありがとうなのです……ご主人様、お嬢様……」モジモジ

提督・大淀(かわいい)ホッコリ

――――

提督「じゃあ俺は……この『ふーふーカレー』? ってやつで」

大淀「私は『なぽりたん』を」

暁「かしこまりました!」

響「できるまで少々お待ちください」

スタスタ
63 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/18(金) 02:03:31.05 ID:mIYTZT6D0
大淀「あの、提督」

提督「ん?」

大淀「提督が頼んだ『ふーふーカレー』って料理……」

提督「辛そうな名前だろ。どんな見た目なんだろうな」

大淀「えっ」

提督「俺辛いの好きなんだよ、言ってなかったっけ」

大淀「……いえ」

大淀(ふーふーってそういう意味じゃないのに。言った方がいいのかしら)

――――

スタスタ

赤城「お待たせしました!」

加賀「ご注文の料理、持ってきました」


大淀「一航戦のお二人じゃないですか」

提督「お前らも働いてたんだな」

赤城「ええ、働くと美味しい『まかない』が……じゃなくて」

赤城「ご主人様やお嬢様の笑顔が見られるので!」キラキラ

提督(間宮にそう言うよう仕込まれたのかな)
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/18(金) 02:06:17.17 ID:mIYTZT6D0
加賀「お嬢様、『なぽりたん』です」スッ

大淀「ありがとうございます」

加賀「ではこれで」スタスタ

大淀「え?」

赤城「加賀さん、まだ魔法が残ってますよ」

加賀「……すみません。私は生まれつき魔力が弱くて使えないんです」

赤城「何ですかその設定!?」

提督(要するに恥ずかしいんだな)

赤城「言い逃れはダメですよ! 練習の時はあんなに上手くできてたじゃないですか」

加賀「……」

大淀「いえ赤城さん、そんな無理に…」


加賀「分かりました」

提督・大淀「!」

加賀「お嬢様、これから私が料理をもっと美味しくする魔法をかけさせて頂きます」ペコリ

大淀「あ、はい。よろしくお願いします」ペコリ
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/18(金) 02:09:21.05 ID:mIYTZT6D0
提督(加賀の魔法……)

大淀(一体どんな?)

加賀「……」コホン

加賀「まず、手でハートをつくります」スッ

加賀「お嬢様もぜひ一緒に」

大淀「はい」スッ

加賀「そしてこれから言う呪文を、私に続いて唱えてください。いきます」


加賀「オイシクナーレーモエモエキュン」

提督・大淀(棒)


赤城「加賀さん、もっと元気よく流暢に」

加賀「赤城さんには伝えてませんでしたが、これが私のスタイルなんです」

加賀「これでちゃんと、なぽりたんは美味しくなりました」

赤城「そんなこと言って、もう……ごめんなさい大淀さん」

大淀「いえいえ! 心なしか見た目もさっきより良い感じですし!」
66 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/18(金) 02:11:58.41 ID:mIYTZT6D0
赤城「仕方ないですね。こうなったら私が加賀さんの分の魔法もかけます!」

赤城「手でハートを作って頂けますか!」スッ

大淀「は、はい」スッ

赤城「私の魔法に続いてくださいね……」ハァァァァ

提督(これは……赤城に周囲の気が集まっている……!?)

大淀「………」ゴクリ

赤城「いきます!」


赤城「おいしくなぁ〜れ♡ 萌え萌えきゅんっ♡」ウインク

提督・大淀「……」

提督・大淀(すごく可愛い!)


赤城「お嬢様も一緒に!」

大淀「へ? あ……おいしくなーれ、萌え萌えきゅん」

赤城「ありがとうございます! 加賀さんの分もカバーできたでしょうか」フゥ…

大淀「愛情がいっぱい詰まってて美味しいです」モグモグ

赤城「本当ですか? よかった」ホッ
67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/18(金) 02:12:39.39 ID:mIYTZT6D0
ここまでで
また明日の22時に更新します
68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/18(金) 08:01:58.82 ID:00nCX8LVo
とてもいい
69 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/18(金) 18:53:09.41 ID:PHm3b9Td0
よいぞ
70 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/18(金) 21:55:44.60 ID:mIYTZT6D0
加賀「赤城さん、ご主人様にも」

赤城「あっ、そうでした! ごめんなさい提督! じゃなくてご主人様!」

提督「気にしないでくれ」ハハ

赤城「では、ご主人様の頼んだ料理は『ふーふーカレー』なので」


赤城「私がふーふー冷まして食べさせてあげますね!」

提督「……?」


提督「意味が分からないんだが」

赤城「え? メニューの説明読んでないんですか?」

加賀「ふーふーカレーとは、私たちメイドがご主人様、お嬢様のために」

加賀「熱い料理をふーふーして適温まで冷まし、食べさせるものです」

提督「は? 嘘だろ……本当だ、よく見たら書いてあった」

提督「大淀、何で間違いを指摘してくれなかったんだ……」

大淀「いいじゃないですか。メイドさんに食べさせてもらえるんですから」モグモグ
71 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/18(金) 21:58:18.61 ID:mIYTZT6D0
提督「それはそうだが、恥ずかしさが……」

加賀「まずは魔法をかけます」


赤城「おいしくなぁ〜れ♡ 萌え萌えきゅんっ♡」
加賀「オイシクナーレモエモエキュン」


赤城「さあご主人様! ふー、ふー」

赤城「はい、あーんしてください♡」スッ

提督「……わ、分かった」

アーン

赤城「……」

提督「……」

赤城「……」


パクッ
65.94 KB Speed:0   VIP Service SS速報VIP 更新 専用ブラウザ 検索 全部 前100 次100 最新50 続きを読む
名前: E-mail(省略可)

256ビットSSL暗号化送信っぽいです 最大6000バイト 最大85行
画像アップロードに対応中!(http://fsmから始まるひらめアップローダからの画像URLがサムネイルで表示されるようになります)


スポンサードリンク


Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)