【艦これ】提督「風病」 2【SS】

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53 : ◆jc3o0gJHYo [sage saga]:2017/12/31(日) 12:14:46.34 ID:rVvkDkxp0

陽炎「私語はほどほどにしなさいよ。時津風も、前を向きなさい」

時津風「はーい」

 時津風は少し面白くなさそうに顔を顰めたが、素直に前を向いた。

深雪「たく、二人とも弛んでるぜ。しっかりしてくれよなー」

時津風「むむっ、深雪に言われると腹立つなあ」

深雪「なんでだよっ? あたしは真面目に警戒してんだろ?」

時津風「いつもいい加減じゃん」

深雪「任務のときはちゃんとやるさ。おら、それより集中しな。あたしまで隊長さんに怒鳴られるのはごめんだぜ」

時津風「……ちっ」

 時津風の舌打ちに、深雪が何か言いたそうに口を開きかけたが、何も言わずに警戒に戻った。陽炎姉さんを怒らせたら怖いことを骨身に沁みて知っているからだろう。

陽炎「まったく……」

 陽炎姉さんは呆れたように息を吐き、腕に巻かれた羅針盤に眼を落とした。

陽炎「そろそろ目的地に到着するわよ! いつも通り妖精たちが回収作業をしている間、私たちは対潜・対空警戒に当たること。もし、敵と会敵するリスクがある場合は作業を中断してすぐに引き上げるわよ! いいわね?」

 了解。私たちはそれぞれ声を張り上げて答えた。いつもやっていることだとはいえ、指先一つ分でも命を天秤にかけている以上は力が入る。

 だが、私は例外だ。敵に発見された場合、時津風や深雪以上に集中して狙われてしまうが、それでも深海棲艦の攻撃では死ぬことは叶わない。そういう呪われた身体を持っていた。だから、私が声を張り上げたのはただの演技である。

 しばらくすると、水平線に島影が見えた。回収地点。

 陽炎姉さんが、曳航していたドラム缶の鎖を手繰り寄せ言った。

陽炎「それでは、作戦を開始する。各自警戒を怠るな!」

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