【安価・ダンロンV3】モノクマ「安価で紅鮭団を盛り上げるよ〜」

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8 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/01(火) 01:09:41.57 ID:WLXL+UpSO

モノファニー「はあ…モノダムのお陰で助かったわ」

モノスケ「ま、気ぃ取り直して次いこか」

モノキッド「ヘルイェー!お次はこの青いライトだ!これの光を浴びると逆に最原の存在そのものを不快に感じるようになるぜ!」

モノタロウ「生理的に無理ってやつかな?」

モノダム「女ノ子ニソンナコト言ワレタラ、ショックダヨネ…」

モノスケ「これについては言うべきこともあんまあらへんし、さっさと決めて貰ってさっさと使うで」


青の好感度操作ライトを誰に使いますか?(最原と既に指定された人物は除外)
安価↓1
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/01(火) 01:11:34.12 ID:QXxGDlqlo
赤松
10 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/01(火) 01:21:43.55 ID:WLXL+UpSO
モノファニー「あらら、これはまた…」

モノスケ「最原も災難やな。こっちとしては盛り上がればなんでもええんねやけど」

モノタロウ「きっとその内いいことあるよ!」

モノキッド「原因を作ってるのは俺達だけどな!なかなかいい感じの展開だぜ!」

モノダム「ソレジャア、赤松サンヲ捜シニイクヨ」

11 : ◆DGwFOSdNIfdy [sage]:2017/08/01(火) 01:25:30.93 ID:WLXL+UpSO

>>7
訂正

×モノファニー「お…王馬に対して疚しいことなんてひとつも無いわよ!」ドキドキ

○モノファニー「お…王馬クンに対して疚しいことなんてひとつも無いわよ!」ドキドキ
12 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/01(火) 01:37:07.44 ID:WLXL+UpSO

─寮エントランス─


モノクマーズ「おはっくまー!」

赤松「えっ、何?!」

モノキッド「ヘルイェー!今度は無駄口叩かずにとっとと終わらせるぜ!」カチッ

パアァァァ

赤松「きゃっ!」

モノダム「次ガ控エテルカラ、退場モ速ヤカニネ」

モノクマーズ「ばーいくまー!」


赤松「もう、なんなの…最原くんと約束があるから早く行かなくちゃいけないのに」

赤松「最原…くん?」ゾワッ
13 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/01(火) 01:44:12.03 ID:WLXL+UpSO

モノファニー「やっぱりちょっと可哀想かも…」

モノキッド「仕方ねえだろ、モノダムの奴がフラグおっ立てやがったんだからな!」

モノダム「……今度ハコノ緑ノライトヲ使ウ人ヲ決メテネ。コレノ光ヲ浴ビルト、最原クンノコトガ好キデ堪ラナクナルンダ」

モノタロウ「それは赤のライトとはどう違うの?」

モノダム「ザックリ言ウト、赤ハLOVEデ緑ハLIKEって感ジダネ」

モノファニー「ちなみに女の子に緑の方を使うと恋愛フラグが立ちにくくなるらしいわ。女性は友情と愛情の線引きが比較的はっきりしているっていうものね」


緑の好感度操作ライトを誰に使いますか?(最原と既に指定された人物は除外)
安価↓1
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [age]:2017/08/01(火) 02:19:22.55 ID:kvxuc2nt0
天海
15 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/01(火) 02:42:02.93 ID:WLXL+UpSO
モノダム「天海クンヲ捜シニ、以下略ダヨ」


─再び食堂テラス前─


モノクマーズ「おはっくまー!」

天海「な…っ」

モノダム「天海クン、覚悟」

パアァァァ

天海「うわっ?!」

モノクマーズ「ばーいくまー!」


天海「…………」

天海(さっきの感覚…どこかで…)
16 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/01(火) 02:59:57.26 ID:WLXL+UpSO

モノファニー「番組スタッフからお知らせよ。申し訳ないんだけど、ID:kvxuc2nt0さんには好感度操作ライトを使う対象の人物指定をこれ以降控えて欲しいの」

モノダム「ヨリ多クノ視聴者ノ意見ヲ反映サセルタメニ、協力シテネ」

モノキッド「しばらく誰も指定をしない状況が続いた場合とかは構わねーけどな!その時はまたお知らせするぜ!」

モノタロウ「こういう時ってなんて言えばいいんだっけ?」

モノファニー「貴重なご意見ありがとうございます、でしょ」

モノスケ「順調やな。ほな、次は黄色いライトについて教えたるわ。これの光を浴びると最原のことが嫌いになるんや」

モノダム「緑ノライトノ逆ダネ」

モノスケ「せや。徹底して最原を避けるようになるさかい、嫌いっちゅうより無関心に近いかも知れへんな」

モノキッド「つまり、嫌がらせで最原が豚の鳴き真似を強要されたり、アウトローランごっこの的の役をやらされたり、乳首を黒く塗られたりする刺激的な展開は無いってことかよ?!シケけてんなぁ!」

モノファニー「それまで普通に仲良くしてたのに急に避けられるようになるってだけで充分辛いんじゃないかしら…」


黄色の好感度操作ライトを誰に使いますか?(最原と既に指定された人物は除外)
安価↓1
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/01(火) 03:41:36.91 ID:nWXSwQ4uO
アンジー
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/01(火) 06:55:32.38 ID:czxHpCaIo
男に好かれ女に嫌われ
安価の結果とはいえ完全にホモスレになったな
19 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/01(火) 07:31:12.06 ID:WLXL+UpSO

─校舎玄関付近─


モノクマーズ「」ザッ

アンジー「!」バッ

モノスケ「」カチッ

パアァァァ

アンジー「眩しっ…?!」

モノクマーズ「」スタコラサッサ


アンジー「…さっきの光ってなんだろー?」

アンジー「ま、気にしてもしょうがないかなー?」

アンジー(でもなんだかよくないことが起こったのかも知れないって神様が言ってるんだよねー)
20 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/01(火) 07:50:27.72 ID:WLXL+UpSO

>>15
訂正

×モノダム「天海クン、覚悟」

○モノダム「天海クン、覚悟」カチッ

ただの書き忘れで実は伏線だったりとかじゃないです。天海はちゃんと緑のライトを浴びてます。紛らわしくてごめんなさい。


訂正ついでに>>18を見て思い出した注意事項について。
>>1には書き忘れてしまったんですが、このSSは安価の結果に関係無くロボ×女のカップリング要素を含みます。苦手な方の閲覧はおすすめできません。
21 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/01(火) 08:04:37.09 ID:WLXL+UpSO

モノタロウ「ねえ、なんか忘れてない?」

モノキッド「それに関しては別にいいんだよ!前から『登場する度にカットインが挟まってテンポ悪い』とか言われてたしな!」

モノスケ「あいつ無駄に勘が鋭いさかい、手早くすませたかったんや」

モノファニー「最後はこのピンクのライトよ。これの光を浴びた人は…なんていうか…最原クンにメロメロになってしまうのよ」

モノタロウ「モノファニー、顔が赤くない?」

モノキッド「モノタロウの説明と丸っきり同じじゃねーか!ふざけてるとブッ飛ばすぞ!モノダムを!」

モノダム「…………」

モノスケ「そこは言い辛そうにしてよるモノファニーの代わりにワイが説明したるで。同じメロメロでもピンクのライトと赤いライトの違いは単純、後ろに(但し性的な意味で)の括弧書きが付くか付かないかや」

モノファニー「…この番組って特に閲覧制限は無いのよね?」

モノスケ「理性的な奴なら耐えられるやろうからそういうキャストが指定されれば問題あらへんけど、そうでない奴が選ばれた場合は…まあ、そん時はそん時やな」

モノキッド「アレなシーンだけまるっとカットしちまえば関係ねーよ!」

モノファニー「今のところライトを当てたのは男ふたりに女ふたりで比率は丁度半々だけど、既に指摘が入ってる通り男に好かれて女に嫌われてるから…次は女の子の方がバランスはいいわね」

モノダム「ドチラニセヨ、ボクタチハ視聴者ノ意向ニ従ウダケナンダケドネ」


ピンクの好感度操作ライトを誰に使いますか?(最原と既に指定された人物は除外)
安価↓1
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/01(火) 08:12:02.10 ID:wxJYEQhUO
入間
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/01(火) 08:24:19.46 ID:GEx6CPL6o
ぶっちゃけ変わらない気がw
24 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/01(火) 08:53:27.00 ID:WLXL+UpSO

モノクマ「どうもどうも。才囚学園の学園長兼マスコットのモノクマです」

モノクマ「…その手に持ってる赤いライトは何かって?好感度操作ライトは5個しか無かったんじゃないのかって?」

モノクマ「実はこれ、モノクマーズに渡した物とはよく似た別物なんだよね。まあ見てなって」


─カジノエリア入口周辺─


モノクマ「キャー天才美人発明家の入間美兎さんよー。こっち向いてー」

入間「美 人 過 ぎ る 天才発明家だっ!」

モノクマ「それ言い直す必要ある?」カチッ

パアァァァ

入間「ひゃうっ」

モノクマ「いっちょあがり!」

入間「な、なんなんだよぉ…オマエといいモノクマーズといい…」

モノクマ「モノクマーズ?」ピクッ

入間「丁度オマエがヤりやがったみたいに唐突に出てきたアイツらがオレ様をライトで照らしたかと思ったら、唐突にどっかイっちまったんだよ」

モノクマ「ねえ、それって何色の明かりだった?」

入間「ピンクだったぜ」

モノクマ「…………」イカリノマッチョカ

入間「?!」ビクゥ

モノクマ「あー、いえ、いいんですよ。伝達ミスはボクの責任でもありますから。それにこれはこれで面白そうな…いや、絶望的な展開が望めるしね!」ヒョコッ

入間「あ、おい待ちやがれ!何を企んでるか吐いてから失せろ!」


入間「…行っちまった」

入間(なんか…身体が熱くなってきたような)
25 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2017/08/01(火) 08:58:28.20 ID:WLXL+UpSO

これで一旦投下終了です。ちょっと書き溜めてきます。
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/01(火) 09:06:04.90 ID:GEx6CPL6o
乙。期待
27 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2017/08/01(火) 22:57:53.63 ID:WLXL+UpSO

こんばんは。続き投下していきます。眠いので途中で寝オチしたらごめんなさい。

>>26
ありがとうございます。
28 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/01(火) 22:58:56.34 ID:WLXL+UpSO

モノキッド「ひとつ言い忘れてたぜ!結構重要なことだから耳の穴かっぽじってよく聞けよ!」

モノファニー「あのね、視聴者がキャストに干渉できるのはこれが限界なの」

モノタロウ「行動を指定したりとかは無理ってことだね」

モノスケ「ただし例外はあるで。キャストの中にキー某とかいう視聴者アンケート集計機能付きカメラが混ざっとるやろ?」

モノダム「彼ニナラ視聴者ノ声ガ直接届クシ、場合ニヨッテハ聞キ入レテクレル…カモ」

モノタロウ「オイラ達からの説明はこれで終わりだよ」

モノキッド「引き続き番組をお楽しみくださいやがれ!」

モノクマーズ「ばーいくまー!」
29 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/01(火) 23:03:28.80 ID:WLXL+UpSO

テロップ【10日目・午後】


─寄宿舎の中─


赤松(…一体どうしちゃったんだろう。最原くんには悪いけど、やっぱり今日の用事はキャンセルするしかないかなぁ)

東条「赤松さん、顔色が優れないようだけど大丈夫?」

赤松「東条さん…えっと、ちょっとお願いがあるんだけどいいかな」

東条「ええ、依頼として受け取るわ」

赤松「ありがとう。あのね、最原くん宛の伝言を頼みたいの」

東条「伝言?」

赤松「うん。急に体調を崩しちゃって今日は一緒に出掛けられそうにないって」

東条「…なるほどね」

赤松「後、絶対に埋め合わせするし私のことなら心配要らないから誰かと遊んできなよって伝えて欲しいんだ」

東条「あなたの依頼、確かに承ったわ」

赤松「本当にありがとう、助かるよ」

東条「私はメイドとして当然の義務を果たすまでよ」

赤松「それじゃ、しばらく部屋で休んでるね…」フラフラ

東条(赤松さん、本当に辛そう…後で様子を見に行った方がいいかも知れないわね)
30 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/01(火) 23:11:59.52 ID:WLXL+UpSO

テロップ【数分前】


─寮エントランス─


最原(そろそろ約束の時間のはずだけど…)

最原「…来ないな」

天海「最原君、おひとりっすか?」

最原「天海くん。実はちょっと待ち合わせしてるんだ」

天海「暇なら誘おうかと思ってたんすけど駄目みたいっすね」

最原「ごめん…今度、僕から誘おうか?」

天海「いいんすか?ありがとうございます」ニコッ

最原(ちゃんと約束をした訳でもないのに凄く嬉しそうだな)

天海「じゃあ俺はこれで」

最原「あ、うん…またね」
31 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/01(火) 23:15:24.93 ID:WLXL+UpSO

テロップ【それから十数分後…】


─寮エントランス─


最原(赤松さん全然来ないな)

ウィーン

最原(!寄宿舎から誰か…)

東条「最原くん、丁度いいところに。赤松さんから言伝てを預かっているわ」

最原「…ということはやっぱり赤松さんは」

東条「恐らく大体あなたの想像通りじゃないかしら」

カクカクシカジカ

最原(東条さんは、言伝てを一字一句違わずに伝えるだけでなく、その時の赤松さんの表情や声色まで再現してくれた。本当に完璧主義者なんだな)

東条「…という訳よ」

最原「ありがとう、東条さん」

東条「お礼を言われるほどのことはしていないけど、気持ちは素直に受け取っておくわ」

最原(ここは赤松さんのお言葉に甘えて他の誰かと遊びに行きたいところだけど、どうしようか?天海くんはもう他の誰かと出掛けちゃったかな?)

東条「お困りかしら」

最原「困ってるって訳じゃないけど…」

東条「突然予定が空いて、誰と何をしようか悩んでるって顔に書いてあるわよ」

最原(…メイドとしては、目の前の人に手を差し伸べられずにいられないのかな)

最原「もしよければ、東条さんの淹れた紅茶が飲みたいな」

東条「その言葉、依頼と取るわ」

最原「なんだか悪いね」

東条「あなたが謝る必要は無いわ。だって、私は嬉しいんだもの」フフッ

東条「それこそ赤松さんには悪いのだけれどね」


最原(その後、僕は食堂で東条さんが用意してくれた紅茶とお菓子を味わいながら、彼女の紅茶講義を受けた。滅私奉公がポリシーの彼女も、自分の好きなものについて語る時の表情はどこか活き活きしていた。)
32 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/01(火) 23:26:33.81 ID:WLXL+UpSO

テロップ【10日目・夜】


キーンコーンカーンコーン

モノスケ『才囚学園放送部からのお知らせやでー』

モノダム『キサマラ、至急体育館ニ集マッテクダサイ』

モノキッド『至急だぞ至急!可及的速やかにってことだからな!』

モノファニー『お父ちゃんは眠いのよ!お父ちゃんがちょっとでも多く眠れるように早く来なさい!』

モノタロウ『』zzz

モノクマーズ『ばーいくまー!』zzz

ブツッ
33 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/01(火) 23:30:04.67 ID:WLXL+UpSO

テロップ【約二十分後】


─体育館─


春川「向こうから勝手に呼び出しておきながらあの態度って無いよね」ムス

真宮寺「赤松さんと入間さんがまだ来てないようだけど…」

ギイッ

入間「なんだ、オレ様が最後じゃねーのか」

夢野「随分遅かったのう」

入間「モ、モノクマの睡眠時間を削ろうと思って態と遅く来たんだよ」

王馬「入間ちゃんがどんな理由で遅れようが勝手だけど、そういうのはオレたちにも迷惑掛かるんだからやめてよね」

ゴン太「そもそもモノクマって寝る必要あるのかな?」

最原「モノタロウは寝てたよね」

モノクマ「はいはい皆さん注目、ちゅうもーく!」ヒョコッ

最原(…いきなり来た!)

モノクマ「えー、来てない人もいるみたいですが、なんかもう眠いしさっさと始めます」

モノクマ「特にこれといった事件も起こらないまま、だんがん紅鮭団は無事に10日目を終えようとしています」

百田「ってことは、オレ達はもうここから出られるんだよな?」

星「恋愛的に誰かと結ばれることが出来たらっていう条件付きだがな」

モノクマ「元はそのつもりだったんだけど…このバラエティ企画、思っていた以上に好評を博しましてね。なんと延長が決定しました!」

百田「ふざけんな!まだこんなところにいなくちゃいけねーのかよ?!」

キーボ「…延長はどれくらいの期間になるんですか」

モノクマ「うーん、大体5日から10日くらいじゃない?」

天海「随分といい加減なんすね」

モノクマ「まあ、予定は未定ってやつだよ。オマエらはこれまで通りに過ごしてください。以上!」ヒョコッ

百田「あっ、コラ!」

白銀「あーあ、やっと帰れると思ったのにな」

アンジー「アンジーは別に構わないけどねー」

東条「赤松さんには私から伝えておくわ」

茶柱「彼女、残念がるでしょうね。ここを出てみんなと友達になるって張り切ってましたから」

最原(大丈夫かな、赤松さん…)


テロップ【同時刻】


─赤松の部屋─


赤松「…………」

赤松「う……」

赤松「げほっ……うぇ……」
34 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/01(火) 23:40:33.84 ID:WLXL+UpSO

今回の投下分終わりです。順調に行けばこれくらいのペースで進んでいきます…多分。亀更新気味になると思いますがお付き合いいただければ幸いです。
ではそろそろ寝ます。
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/02(水) 00:09:20.14 ID:6dUWKj0Jo
なんで具合悪そうなんすかね?
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/02(水) 14:03:20.44 ID:2obreWBB0
あげ
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/02(水) 14:11:23.28 ID:jsqpIcYPO
期待
38 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2017/08/02(水) 20:50:53.43 ID:I1vKkHkSO

今日は余り時間が取れなかったので殆ど書き溜め出来ませんでした。明日の夕方以降に投下出来たらいいかなって思ってます。
乙米や感想など、モチベーションに直結するので非常にありがたいです。…ありがとうございます(CV.緑○)

レスついでにひとつ余談を。
元々このスレのタイトルは
【安価・ダンロンV3】モノクマ「チートで紅鮭団を盛り上げるよ〜」
にする予定だったのですがスレ建ての際スレ主が緊張して間違えたせいで、なんか頭悪い感じのスレタイになってしまいました。余談というかただの言い訳ですね。

それでは、長々と失礼しました。
39 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2017/08/04(金) 00:12:31.45 ID:VrNqu4mSO

遅くなってしまいましたが投下します。眠いのでry
40 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/04(金) 00:16:49.23 ID:VrNqu4mSO

テロップ【11日目・朝】


─食堂─


ギイッ

最原「ふあ…おはよう」

赤松「……」

百田「よお、終一!助手の癖に今日も重役出勤だな」

春川「しかもまだ眠そうだし」

最原「そんなに遅いかな…」

百田「割りと遅い方だろ」

最原「赤松さんもおはよう。もう大丈夫なの?」

赤松「!」ビク

赤松「それは、正直あんまり…」

最原「確かにまだ顔が青いね」

東条「みんな揃ったかしら。そろそろ朝食にするわよ」

最原「隣、いいかな」

赤松「……うん」

最原(赤松さんは憔悴した様子で、少しずつではあるものの朝食を食べ進めていく。余程調子が悪いのかしばらくの間一言も発さなかった)

赤松「……」

赤松「胡椒は…」キョロキョロ

最原「ここにあるよ」ヒョイ

赤松「あっ」

最原「どうぞ」

最原(僕が赤松さんに胡椒の容器を手渡そうとして、ふたりの指同士が僅かに触れ合った瞬間…)

赤松「いやっ!」ドンッ

ガタン!

最原(何が起こったのか理解することはおろか、声を上げることすら出来なかった。僕はなす術も無く倒れて、気が付くと椅子ごと床に転がっていた。端の席に座っていたお陰で誰も巻き込まずに済んだようだ)

ゴン太「赤松さん、何してるの?!」

最原(ゴン太くんの叫び声で、どうやら自分は赤松さんに突き飛ばされたらしいと知った)

最原(取り敢えず上体を起こして立ちあがろうとした僕は、信じられない光景を目にする)

アンジー「あれま、楓が身体中キモいブツブツだらけになってるよー」アッチョンブリケ

赤松「……」ブツブツ

王馬「そんな…白銀ちゃんの専売特許が!」

白銀「そこ真っ先に心配するところ?!」

白銀「ていうか王馬君、それ地味にわたしのことバカにしてない?」

王馬「ぷっ…いや、そんなこと…くく…ないって…にしし」

キーボ「ここまで明から様に嘘だと判るパターンも珍しいですね」

茶柱「それより赤松さんですよ!これだから男死は!」
41 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/04(金) 00:27:01.11 ID:VrNqu4mSO

最原(僕のことは誰も心配してくれないんだろうか…。赤松さんの方が目に見えて異常事態だから、仕方無いと言えば仕方無いんだけど)

最原(彼女はいつの間にか椅子から立ち上がって、へたり込んだままの僕を見下ろしている)

赤松「…最原くん」

赤松「その髪が、顔が、肌の色が、服が、匂いが、仕種が、声が、言葉が、キミを構成するあらゆる要素が…全部、全部気持ち悪い」

最原「!」

赤松「お願いだから、出来るだけ私から離れて…」ポロポロ

最原(赤松さんの言葉の意味を僕は上手く飲み込めないでいた。それでも、彼女を今こんなにも苦しめているのは僕なのだということだけは嫌でも判ってしまった)

赤松「もう嫌なの…嫌だ嫌だ嫌だ!」ダッ

茶柱「あっ赤松さん?!」

ギイッ バタン!

百田「…!」ガタッ

真宮寺「百田君、赤松さんを追い掛けるのかい?」

百田「ったりめーだ!あんな状態のアイツを放っておけるかよ!」

春川「…だったら私も行く。百田だけだと心配だし」ガタッ

茶柱「確かに、うっかりデリカシーの無いことを言って更に傷付けかねませんからね」

百田「助手としてはいい心懸けだな、ハルマキ!」

春川「はぁ…いいから行こうよ」

天海「最原君はどうするんすか?」

最原「…ごめん。僕、部屋に戻るね」

最原(赤松さんが食堂を飛び出した以上、僕まで出て行く必要は無かったけれど…余りにも居た堪れなくて、僕はその場を後にした)
42 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/04(金) 00:37:11.89 ID:VrNqu4mSO

テロップ【十数分後】


─最原の部屋─


最原「……」

最原「…赤松さん」

ピンポーン

最原(?一体誰が…)

ガチャ

王馬「やあ、最原ちゃん」

最原「」スー…

王馬「ちょっとちょっと、無言でドア閉めようとしないでよ」

最原「ごめん…でも正直なところ、今はキミに付き合ってあげる気力が涌かないっていうか…」

王馬「別に傷口に塩を塗りに来た訳じゃないし。ほら」

つ大量のお菓子

最原「これを、僕に?」

王馬「朝ご飯ちゃんと食べてないからお腹空かせてるかも知れないし、甘いものでも食べれば気が紛れるかなーと思って」

最原(…王馬くんなりに気を使ってくれたってことなのかな)

王馬「それじゃ、お邪魔しまーす」

バタン

最原(その割には勝手に部屋に入ってきたりしてるけど)

王馬「で、最原ちゃんは何か食べたいものある?」

最原「食べること前提で話を進めないでよ」

王馬「この蟹味噌ドロップとか美味しそうだよ!」

最原「要らない…」

王馬「なんで?!北海道限定なのに?!」グリグリ

最原「いくら限定商品でも口にしたくないって、そんな見えてる地雷…ていうか缶を顔に押し付けたら痛いよ」

最原(そもそもなんで北海道限定のお菓子があるんだ?確かここって日本じゃない場所の可能性が高いんだったよな?)

最原「いっそ王馬くんが食べたら?」

王馬「オレはお腹いっぱいだからいいよ」

最原「……」
43 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/04(金) 00:45:50.56 ID:VrNqu4mSO

王馬「とまあ、おふざけは一旦ここまでにして。実は最原ちゃんにちょっと話があるんだよね」

最原「話?」

王馬「さっきの今のことでアレなんだけど、朝ご飯の時赤松ちゃんといろいろあったでしょ?だからもうあんなことが起こらないように、食事の時間をずらした方がいいと思うんだよね」

最原「なるほど…あ、でも東条さんに迷惑じゃない?」

王馬「事情が事情だし、東条ちゃんなら協力してくれるでしょ」

王馬「という訳で最原ちゃん、明日からオレとふたりでご飯を食べよう!」

最原「なんでそうなるんだよ」

王馬「嫌?」

最原「嫌っていうか…別に耐えられないほどではないからいいけど」

王馬「なかなか酷い言い種だけど、構わないってことだよね。そうと決まれば、東条ちゃんや赤松ちゃんにはオレから言っておくよ」

最原「…うん、判った」

王馬「じゃ、話も纏まったことだし、たーんとお食べ」

最原「結局そうなるんだ」

最原(でも折角持ってきてくれたのに食べないのも悪いかな…あ、よく見たら普通に美味しそうなものもあるな)

最原「じゃあこのチョコレートを貰うよ」

王馬「ねえ、この明太子グミとか…」

最原「それは要らない」

最原(朝ご飯残したのにお菓子なんて食べて…ごめん東条さん)モグモグ
44 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/04(金) 00:55:43.49 ID:VrNqu4mSO

テロップ【約十分前】


─教室A前─


春川「後1階で捜してないのはここくらいだけど…」ガラッ

赤松「…春川さん?」

春川「やっぱり…百田ー!赤松いたよー!」

百田「でかしたハルマキ!直ぐ行くから待ってろ!」

赤松「ぐす…ひうっ」ポロポロ

春川「まだ落ち着かないみたいだね」

赤松「……」ポロポロ

春川「最原と何かあった?」

赤松「……」フルフル

春川「何も無いってことは無いんじゃない?」

赤松「でも、本当に何も無いの」

春川「アイツのこと、庇ってる?」

赤松「違うよ…なんでこんな風になっちゃったのか全然判らなくて…でも、最原くんは悪くないの」

春川「判らない癖に随分と言い切るんだね」

赤松「でも…」

春川「…分かったよ、取り敢えず信じてあげる。アンタのことも、最原のことも」

春川「私だって、最原がアンタに酷いことしたとか疑いたくないし」

赤松「ありがとう、春川さん…」

春川「はいはい、もう泣かないでよ」ナデナデ

赤松「う、うぅ〜」ポロポロ

春川「もう、泣くなって言った矢先にこれなんだから」

春川「百田、もう入ってきたら?」

百田「ワリぃな。入るタイミングを見失っちまって…結局、オレの出る幕じゃなかったみてーだしな」ヒョコッ

赤松「だったら百田くん、ひとつ頼み事があるんだけど…」

百田「おう、なんだ?」

赤松「私がいきなり取り乱したのは最原くんのせいじゃないって、みんなに伝えて欲しいの。誤解されかねないことを言っちゃったから…」

百田「それは構わねーけど、誤解を解くならお前の口から言うのが一番だと思うぜ」

赤松「そうだよね…落ち着いたら私からも話しておくよ」

春川「ていうかさ、アンタさっき何も無いとか判らないとか言ってたけど、それじゃ私たちも説明の仕様が無いよ」

赤松「…でも、本当にそうとしか言えなくて」

百田「だったらオレたちもそう言うしかねーだろ」

春川「赤松はそれでいいの?」

赤松「うん、しょうがないよ」

百田「おーし!後は任せとけ!」

赤松「春川さんも百田くんもありがとう」

赤松「私…ちょっとお手洗いに行ってくる」フラッ
45 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/04(金) 01:05:48.11 ID:VrNqu4mSO

─1階女子トイレ─


赤松「うっ…おえぇ」ビチャビチャ

赤松(なんで最原くんのことを考えただけでこんなに気持ち悪くなっちゃうんだろう…)

赤松「はあ…はあ…」

赤松(もう大丈夫かな?)

ジャー… ガチャッ

赤松(口をよく漱がないとね)グチュグチュ ペッ

ジャー… ガチャッ

入間「うわぁ!」

赤松「きゃっ?!」

入間「なんだバカ松か、びっくりさせるんじゃねーよ」キュッ ジャー バシャバシャ

赤松「びっくりしたのはこっちだよ!」

入間「つーかここでナニしてやがったんだよ」キュッ

赤松「トイレで何するも何も無いでしょ…ちょっと体調崩して篭ってただけだよ」

入間「オ、オレ様はナニもしてねーからな!」ダッ

バタン!

赤松(なんか怪しいな…やたら動揺してたし。イタズラとかしてなければいいんだけどなあ)
46 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/04(金) 01:11:21.96 ID:VrNqu4mSO

テロップ【数分前】


─食堂─


入間「あーもう我慢ならねー!」ガタッ

キーボ「どうしたんですか?」

入間「…こ、こんな雰囲気で飯なんか食えるか!オレ様は戻るからな!」ダッ

ギイッ バタン!

白銀「本当にどうしたの?死亡フラグ?」

天海「彼女はああ見えて結構繊細っすから、無理も無いっすよ」

王馬「ねーねーみんなが残したこれ勿体無いよね?オレもう自分のは食べ終わったし貰っていい?」

東条「そうね…余りお行儀はよくないけど、赤松さんや最原君、入間さんはもう戻ってこないでしょうしいいんじゃないかしら」

ゴン太「王馬君、お腹空いてるの?ゴン太の分けてあげようか?」

王馬「いやそうじゃなくてさ、なんか他の人が食べてるものって美味しそうに見えるじゃん。東条ちゃんはいつも何種類か作ってくれるから余計にね」

星「他人の食べかけを欲しがる神経は理解出来んがな…」

王馬「ゴン太こそデカい図体してんだからちゃんと食えよ」

ゴン太「あ、うん…ありがとう」

白銀「お礼を言うようなところかなあ?」

真宮寺「クックック…それにしても、一体赤松さんと最原君の間に何があったんだろうネ?」

夢野「確かに気になるのう。少し前まであんなに仲良くしておったのに」

王馬「さっきの赤松ちゃんの様子からして、昨日の赤松ちゃんの体調不良も最原ちゃんが原因かもね」ムシャムシャ

真宮寺「一度固い絆で結ばれたからといってそれがいつまでも続くとは限らないし、可愛さ余って憎さ百倍なんてこともある…これだから本当に人間は面白い」

星「やめてくれ、真宮寺。ここに当事者のふたりはいねえが、そういうのは完全に部外者の俺が聞いても余り気分のいいもんじゃねえぞ」

真宮寺「それは失礼したネ。以降気を付けるヨ」
47 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/04(金) 01:20:36.79 ID:VrNqu4mSO

モノクマ「ホント嫌よねえ、奥さんたら」ヒョコッ

アンジー「お、呼ばれてもいないモノクマが来たぞー?」

モノクマ「酷いなあ、折角いいこと教えてあげようとしたのに」

キーボ「正直、ロクでもない予感しかしませんが…」

モノクマ「いいことったらいいことなの!あのね、今まではデートチケットで行ける場所が限られてたけど、テコ入れの一環でチケットさえあればどこへでも行けるようになりました!」

天海「!」

モノクマ「あ、でも天海クンの研究教室とかは入れないよ」

天海「……」

アンジー「蘭太郎、ドンマイだよー」

茶柱「普通にいい知らせでしたね…」

ゴン太「最近は段々やることが無くなってきて、おでかけしても床の木目を数えたり草を抜いては植え直したりとかしてたもんね」

王馬「でもさあ、そういう連絡ってどちらかと言えばモノクマーズの仕事じゃないの?」ムシャムシャ

モノクマ「モノクマーズはもういいでしょ。科白の分担とか考えるの面倒だし…」

東条「なんだか誰かが乗り移ってない?」

モノクマ「ちなみにアイツらはちょっとヘマしたもんで、全自動お尻ペンペンマシーンでおしおきしてるところだよ。それにしても入間さんの発明品は素晴らしいね!文明の利器だよ!」

夢野「それは本人の前で言ってやればよかろう…いや、やっぱり調子に乗るから駄目じゃな」

白銀「当に才能の無駄遣いだね…」

王馬「ごちそうさまでしたー」ガタッ

王馬「美味しかったよ、ママ!」ノシ

ギイッ バタン

東条(王馬くん…結局最原くんの残飯を幾らか食べただけだったわね)
48 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/04(金) 01:31:43.95 ID:VrNqu4mSO

テロップ【11日目・午前】


─キーボの部屋─


キーボ(さて、今日はどうしましょうか)

キーボ(赤松さんや最原クンのことは心配ですが、百田クンたちに任せておけば大丈夫でしょう)

ピンポーン

キーボ(珍しいですね…誰か誘いに来たんでしょうか?)

ガチャッ

入間「キーボ、来てやったぜ!」

キーボ「メンテナンスですか?」

入間「ちげーよ。今日はオレ様の貴重な時間をテメーにくれてやる!」

つデートチケット

キーボ「…本当に珍しいこともあるものですね」

入間「なんだよ、オレ様がテメーをデートに誘っちゃ悪いのかよ」

キーボ「そこまで言っていません。勿論嬉しいですよ」

キーボ(そう言えばメンテナンス以外で入間さんがボクを構ってくれることって、余りありませんでしたね)

入間「ひゃーっひゃっひゃっひゃ!オレ様の美貌は性欲の無いロボさえ虜にしちまうんだな!」

キーボ「今の発言、ばっちり録音しましたよ」

入間「で、どこに行くんだ?」

キーボ「考えてなかったんですか…入間さんは行きたい場所は無いんですか?」

入間「おお、そうだな…なるべく人気の少ないところがいいっていうか…」モジモジ

キーボ(?心なしか入間さんの様子がいつもと違いますね)

キーボ「でしたら、あそこはどうでしょう?」
49 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/04(金) 02:08:00.68 ID:VrNqu4mSO

─AVルーム─


キーボ「思った通り、ボクたち以外に誰もいませんね」

入間「他の奴らは新しく行けるようになったところに行ってるだろうからな」

キーボ「何を観ますか?」

キーボ(いざこういう局面になって改めて思いましたが、ボクは入間さんの好みをロクに知らないんですよね)

入間「…これがいい」ユビサシ

キーボ「ラブロマンスですか?あなたがこういうものを好きだったとは意外です」

入間「ただの気分だ、気分」

キーボ「そういった心理現象はボクにはいまいち解りかねますが…とにかくこれでいいんですよね?セットしますよ」

キーボ(そしてボクたちは入間さんの選んだ映画を観ました。男女が出逢い、徐々に惹かれ合い、紆余曲折を経て結ばれ、困難を乗り越えるという、ごくありふれたラブロマンスです。しかし古めの洋画ということもあってか雰囲気は悪くありません)

入間「」チラッチラッ

入間「」ソロー…

入間「」ギュ

キーボ「?!」

入間「えっと…しばらくこうさせて?」

キーボ「……」

入間「映画が終わるまでの間でいいから…」

キーボ(何を思ってか、入間さんはいきなりボクの手を握ってきました。明日はオイルの雨でしょうか)

キーボ(顔を赤く染めた入間さんは、普段のボクに対する態度からは考えられないほどしおらしいですし…何より彼女は最原クンのことが好きなはず)

キーボ(しかし、ここまでされたら幾ら相手が入間さんでも勘違いしそうになってしまいます)

キーボ(ボクの手を掴む入間さんの手は、実際は大した温度ではありませんが、それでも触れているところは融けそうなくらい熱く感じられます)

キーボ(この感覚を味わっていたくて…結局ボクは映画が終わるまで大人しく手を握られていました)
50 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/04(金) 02:14:23.38 ID:VrNqu4mSO

今日の分はこれで終わりです。もう今更も今更ですが>>1に下ネタ注意って書くべきでした。

後、話は変わりますが生存報告ってどれくらいの頻度でした方がいいんですかね?
51 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2017/08/04(金) 02:16:01.40 ID:VrNqu4mSO
駄目だ、寝惚けてるとひとり言でsage忘れる…。
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/04(金) 05:22:14.07 ID:4+VjbJgzO
乙!
主のペースでやってくれれば充分だが1週間くらい空くなら報告あると安心する
53 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2017/08/05(土) 00:44:30.94 ID:1o66auHSO

>>52
ありがとうございます。投下出来ない時も最低で週に1回はレスするようにします。
54 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/05(土) 00:46:52.98 ID:1o66auHSO

テロップ【11日目・午後】


─寄宿舎の中─


ウィーン

天海「ここにいたんすか、最原君」

最原「…天海くん」

天海「今朝の一件以来、姿を見掛けなかったから心配してたんすよ」

最原「それなら大丈夫だよ。あの後、部屋に王馬くんが来てくれてね。結局しばらくそのまま過ごしたんだ」

天海「王馬君が?」

最原「うん。…とにかく、ショックで部屋に閉じ篭ってたとかじゃないから安心して」

天海「だったらいいんすけど」

最原「それより天海くん、今って暇かな」

天海「特に用事や約束は無いっすよ」

最原「じゃあ今からふたりで出掛けない?昨日は折角誘ってくれたのに断っちゃって悪かったからさ」

天海「そんな、気にしなくていいのに…でも、そういうことなら是非」

最原「よかった」

天海「最原君は、おでかけチケットで今まで行けなかった場所にも行けるようになったことは知ってるっすか?」

最原「王馬くんから聞いたよ。いざどこにでも行けるとなると悩むよね」

天海「俺は最原君の研究教室に行ってみたいっす」

最原「うん、天海くんがそれでいいなら」

天海「決まりっすね」
55 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/05(土) 00:55:36.04 ID:1o66auHSO

─超高校級の探偵の研究教室─


最原「こういう落ち着いた雰囲気自体は嫌いじゃないけど…置いてある毒薬とか殺人事件のファイルで台無しなんだよね」

天海「そこは探偵の研究教室っすから、仕方無いっすよ」

最原「やっぱり探偵ってこういうものにも慣れてないといけないのかな」

天海「俺はそういう部分も最原君のいいところだと思うっす」

最原「…探偵としてはどうなんだって感じだけどね」

最原(僕は手持ち無沙汰に本棚のファイルを手に取ってはぱらぱらと捲っていった)

天海「あの、最原君」

最原「あっ…ごめん、放ったらかしにしちゃって」

天海「いえ、お構い無く。…それより、赤松さんのことでちょっとお話が」

最原「赤松さん?」ドキ

天海「彼女がああなってしまった理由なんすけど…どうやら本人も判らないみたいで」

最原「それって赤松さんがそう言ってたの?」

天海「らしいっすよ。でも俺がその話を聞いたのは百田君からっす。どうやら、百田君と春川さんと赤松さんでみんなに説明して回ったみたいっすね」

最原「百田くんたちが…」

天海「ま、俺は言われるまでもなく最原君を信じてたっすけどね」

最原「え?」

天海「流石に恥ずかしいんで2度は言わないっすよ」

最原(天海くんってそういうこと言ったりするんだ…あんまりそんなイメージ無かったけど)

天海「最原君も特に心当たりは無いんでしょう?」

最原「…うん」

天海「やっぱりそうっすか。あそこまで嫌われるようなことをした憶えがある相手にいつも通り接するなんて、最原君に出来るはずないっす」

最原(あ、信じてたってそういうことか)

最原「でも、それなら何が原因なんだろう」

天海「…実はオレ、ひとつ思い当たる点があるんすよ」

最原「えっ本当に?!」

天海「あー…すみません。思わせ振りなこと言うだけ言って悪いんすけど、まだ確証が無いから言いたくないんすよね」

最原(天海くんとはそれなりに仲良くなったつもりでいたけど、こういうところは相変わらずだな)

天海「いつか絶対話しますんで、今はちょっと訊かないでください」

最原「うん…待ってるよ」

最原(この後はオススメの推理小説の話だったり、モノクマの愚痴だったり、他愛の無い話で盛り上がった)

天海「今日は最原君と話せてよかったっす。それじゃあ、一緒に寄宿舎に戻りましょうか」

最原「うん」
56 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/05(土) 01:05:07.80 ID:1o66auHSO

─校舎玄関前─

入間「はあ…どうしよ…身体が熱いよぉ…このままじゃアタシ…」

ギィッ

最原「あ、入間さんだ」

天海「なんだか具合が悪そうっすね?」

入間「さっさささ最原ぁ?!」ビクゥ

最原「うわぁ?!」ビクゥ

入間「なんなんだよ…もう訳解んねーよぉ…」プルプル

天海「こっちの科白っす」

入間「ダサイ原ぁ!オレ様はテメーの誘惑なんかに負けねーからな!」ダッ

タッタッタッ…

最原・天海「……」

最原(何がなんだか分からないけど、もの凄く人聞きの悪いことを言われたような気がする…)
57 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2017/08/05(土) 01:08:54.27 ID:1o66auHSO

短いですがこれで今回の分は終わりです。どこまで書いたら投下するかいつも悩む…。
58 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/05(土) 06:42:07.45 ID:mdhq2lPiO
乙!
天海頼りになるな
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/05(土) 19:28:11.12 ID:lxi0OPyQo
そろそろ勘のいい連中はそこはかとない違和感に気づいてそう
60 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2017/08/06(日) 00:49:08.91 ID:plBW+tLSO

レスありがとうございます。

>>58
「頭のいいキミ」ですからね!

>>59
ぶっちゃけスタッフ側もあんまり隠す気ないですよね。
61 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/06(日) 00:50:19.14 ID:plBW+tLSO

テロップ【数十分前】


─校舎玄関付近─


星「……」

赤松「」ションボリ

星「…おい、赤松」

赤松「星くん?」

星「朝のこと、まだ引き摺ってるみてーだな」

赤松「……」

星「人に話せば少しは楽になるかも知れねーぜ…俺でよければ聞いてやるが、どうする?」

赤松「…うん、お願い」
62 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/06(日) 00:57:20.63 ID:plBW+tLSO

─超高校級のピアニストの研究教室─


赤松「昨日のお昼過ぎぐらいからだったかな。いきなり具合が悪くなったから、最初は風邪でも引いたのかと思ったんだよね。熱の出ない風邪っていうのもあるらしいし」

赤松「目眩がするわ吐き気がするわ頭痛がするわでもう散々でさ。午後から最原くんと遊ぶ約束をしてたんだけど、結局ドタキャンするはめになっちゃったし」

星「それは本人に直接断りを入れたのか?」

赤松「ううん、一刻も早く部屋で休みたかったから、偶々傍を通りかかった東条さんに伝言を頼んだんだ」

星「なるほどな」

赤松「でもどれだけ寝ても全然よくならなくて…それで、なんとなく気付いちゃったんだよ。気分が悪いのは最原くんのことを考えてるせいだって」

赤松「昨夜体育館に行かなかったのも彼と顔を合わせるのが怖かったからなの。でもずっと避け続けることも出来ないし、朝は普通に食堂に行ったんだけど…」

星「あんなことになっちまったって訳か」

赤松「私、最原くんに凄く酷いこと言ったのにまだ謝れてなくて…でもこんなんじゃ直接謝ることも出来ないし…」ポロポロ

星「本当に辛いなら今は無理することも無いんじゃねーのか?突然そうなったんなら突然戻らないとも限らねーからな」

星「それより、お前さんは一旦落ち着いた方がいい。アイツのことを考えるだけで吐くほど苦しむようなら、何か他のことを考えて気を紛らわせてみたらどうだ?」

星「都合のいいことに、ここにはアンタの好きなものがあるしな」

赤松「でも、最原くんにピアノを教えたことや一緒に連弾したことまで思い出しちゃいそうだし…」

星(こいつは重症だな…色々な意味で)

赤松「気を遣わせちゃってごめんね」

星「別に…こんな俺にも出来ることがあるならしてやりたいって思っただけだ」

赤松「そっか」フフッ

星「…何が可笑しい」

赤松「何も可怪しくなんて無いよ。ただ、ちょっと前までの星くんだったらそんなこと言わなかっただろうなって思っただけ」

星「…そうかよ」

赤松「ねえ星くん。今は折角キミといるんだから、ピアノのことを考えるよりキミの話を聞きたいんだ」

星「俺の話だと?」

赤松「そうだね、猫の話なんてどう?私も猫は好きだし。思い出すのが辛いとかじゃなければ、星くんが前に飼ってたっていう猫の話をして欲しいな」

星「まあ…たまにはいいだろう」

赤松「えへへ、やった」
63 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/06(日) 01:09:56.34 ID:plBW+tLSO

テロップ【一方その頃…】


キーボ(入間さんに手を握られた時、ボクはかつて懐いたことの無かった感情を自覚しました)

キーボ(そしてボクは思いました。もっと色々な人と交流して刺激を受ければ、ボクのAIはより人間的な感情を持つようになるのではないかと)

キーボ(そうすればボクが心から笑えるようになる日も遠くありません)

キーボ(そのためにボクが今すべきことはひとつ…)


─カジノ─


キーボ(カジノでコインを稼いで、おでかけチケットと交換することです)

キーボ(このパズルゲームならボクでもそこそこ出来そうですね)

ザクッ ザクッ ザクッ テーロテーン♪


テロップ【ラブホギャンブラー2号誕生の瞬間であった】
64 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/06(日) 01:30:06.01 ID:plBW+tLSO

テロップ【11日目・夜】


─最原の部屋─


ピンポーン ピンポーン ピンポーン ピンポーン

最原「百田くんか…」

ガチャッ

百田「終一!トレーニングするぞ!」

春川「……」


─裏庭─


百田「おーし!まずは腹筋200回だ!」

最原「えっと…それは僕にはかなりキツいから、20回を10セットやるとかじゃ駄目?」

春川「実際そっちの方が効率いいしね」

百田「お前ら解ってねーな。とにかくやり遂げようっつー気概さえありゃ、限界なんて幾らでも越えられる…つまりこれは精神の鍛練なんだよ!」

最原「身体を鍛えるためのトレーニングじゃないの?!」

百田「大丈夫だ、お前さえその気になりゃこんなの朝飯前だ!」

最原「えぇ…」

最原(結局ボクは、さっさとノルマをこなして暇そうにしている春川さんからの視線に耐えたりしながら、なんとか腹筋200回をこなした)

最原「腹筋痙りそう…」

百田「途中で何度かバテたりしてたみてーだけど、まあそんなもんか。よくやったな」

春川「最原、反ったりしてよく筋肉を伸ばしておきなよ」

最原「うん…判った」

百田「…なあ、終一。もう耳に入ってるかも知れねーが、お前にいい知らせと悪い知らせがある」

最原「悪い知らせは、赤松さんがああなった原因がなんなのか全く判らないってこと?」

春川「なんだ、やっぱりもう知ってたんだ」

最原「いいニュースの方は心当たりが無いな…」

百田「それはな、赤松はお前を嫌いになったんじゃねーってことだ」

最原「……」

春川「私はそっちの方が厄介だと思うけどね。だって、嫌いになった訳でもないのにあんな風になるなんて…異常だよ」

最原「せめて、何か手掛かりがあればいいんだけど…」

最原(天海くん…彼は一体何に気が付いたんだろう?)

百田「ま、終一が悪いんでも赤松が悪いんでもなけりゃ収まるところに収まるだろ」

春川「はぁ、それが寧ろ厄介なんだってば…」
65 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2017/08/06(日) 01:37:13.11 ID:plBW+tLSO

今回の投下分は終わりです。次くらいで久々に安価出来そうです。

書き込む前に一応確認はしてるはずなのに、ところどころ天海の一人称がオレになってたり最原の一人称がボクになってたりしてますね…。
モノキッドの一人称がミーっていうのは正直頭からすっぽり抜けてました。ごめんなさい。
66 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/06(日) 01:40:18.54 ID:e8XZ5Chfo
全然気にならなかったから平気

67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/06(日) 20:01:02.36 ID:za4BKT8iO
キーボェ……良い話かと思ったら残念ロボに
68 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2017/08/07(月) 17:04:37.19 ID:RPQ16zkSO

>>63
訂正

×キーボ(カジノでコインを稼いで、おでかけチケットと交換することです)

○キーボ(カジノでコインを稼いで、デートチケットと交換することです)
69 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2017/08/07(月) 17:08:52.14 ID:RPQ16zkSO

レスありがとうございます。

>>66
そう言っていただけると助かります…ですがなるべく気を付けるようにはします。

>>67
みんなと仲良くなるにはお金(コインとメダル)が必要なので仕方無いですね。
70 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/07(月) 17:10:38.78 ID:RPQ16zkSO

テロップ【12日目・朝】


─食堂─


王馬「美味しそうな海老フライだねー。いいなー食べたいなー」

最原「明日にでも作って貰えばいいじゃないか…」

王馬「隙ありっ」パク

最原「あ」

王馬「うん、なかなかだね」モグモグ

最原「王馬くん、僕が持ってるフォークから直接食べたら危ないよ」

王馬「東条ちゃんが言いそうなこと言わないでよ。いっそオレのパパになる?」

最原「それは嫌だな…」

王馬「たはー、即答だね!」

最原(そもそも、よく他人が使ったフォークをそのまま口に入れられるな…新しいフォーク出そう)カチャ

最原「ていうかそれ、ニンジンのグラッセだけど」

王馬「何言ってんの?見れば判るよ?」

最原「王馬くんがそれで満足したなら別になんでもいいんだけどさ」

王馬「そもそも男ふたり…しかも相手は最原ちゃんだなんていうシチュエーションで美味しくご飯が食べられる訳無くない?」

最原「…それをキミが言うの?」

王馬「嘘だってば。最原ちゃんと一緒に食べるなら豚足だって世界一美味しい食べ物です」

最原「そっちの方が嘘臭いよ」

王馬「うん、だって嘘だからね」

最原(ある程度は覚悟してたけど、やっぱ王馬くんとふたりで朝食って結構キツいな…)

王馬「ねえ最原ちゃん、話は変わるけどアンジーちゃんと何かあった?」

最原「…アンジーさん?なんで?」

王馬「アンジーちゃん、なんでか急に最原ちゃんにベタベタしなくなったからさ」

最原(少し前までのアンジーさんより、今の王馬くんの方がベタベタしてきてるような気がしなくもないけどね…)

最原「まあ言われてみれば最近アンジーさんと話した記憶が無いし、後でちょっと声を掛けてみようかな」

王馬「もし振られたらオレが一方的に傷を舐めてあげるから安心して当たって砕けてきなよ」

最原「別に告白しに行くんじゃないんだから…」
71 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/07(月) 17:21:27.39 ID:RPQ16zkSO

テロップ【十数分後】


─校舎玄関付近─


最原「アンジーさん、ちょっといいかな」

アンジー「んー?何かなー?」

最原「もしよかったら、これから一緒に出かけようと思ったんだけど…」

アンジー「あー、それは神様が駄目って言ってるから無理だよー」

最原「神様が?」

アンジー「うん、しばらくは終一に声を掛けられても着いて行くなってー」

アンジー「だからアンジーを誘うのはもう止めて欲しいんだよねー。アンジーの方から誘うまで待っててくれたらそれでいいからさー」

アンジー「ちゃんと言われた通りに出来るよね?だって、神様の言うことは絶対だもん」マジトーン

最原「……」

アンジー「それじゃあねー、ぐっばいならー」ノシ

タッタッタッ…

最原(曖昧な理由で断られた上に二度と誘うなって言われた…)

最原(いや、曖昧な理由なんかじゃない。神様が言った体にしてるってことは、多分アンジーさん自身がもう僕とは遊びたくないって思ってるんだよな)

最原(…嫌われちゃったのかな?)
72 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/07(月) 17:29:37.99 ID:RPQ16zkSO

星「最原」

最原「あ…星くん」

星「今から俺の研究教室で身体を動かさねーか?いい気分転換になるぜ」

星「それに、話しておきたいこともあるしな」


最原(星くんが、僕に?一体なんだろう)

最原「うん、だったらご一緒させて貰」

???「だーれだ」ガバッ

最原「うわっ?!」

最原「…声でバレバレだよ、王馬くん」

王馬「にしし…だよね」パッ

王馬「最原ちゃん、アンジーちゃんに振られたんでしょ?傷付いた?死にたくなった?」

最原「別に告白した訳じゃないってば…それより、僕は星くんと出掛けるからキミに構ってられないんだけど」

王馬「なんで?オレと遊んでくれないの?」

最原「だって、先に声を掛けてくれたのは星くんだし…」

王馬「ふーん…あっそ」

最原(なんだかえらく不機嫌になったな…)

王馬「じゃあもういいよ。好きなだけ星ちゃんに慰めて貰えば?」

最原「えっと…今からは無理だけど午後なら空いてるよ」

王馬「もういいって言ってるじゃん。八方美人も大概にしないといつか刺されるんじゃない?」

星「王馬。最原がそこまで言われなきゃならないようなことをしたのか?」

王馬「…嫌だなー、冗談が通じないんだから」

王馬「ふたりの邪魔しちゃ悪いし、オレはもう退散するね」

タッタッタッ…

星「一体なんなんだ?アイツは…」

最原「なんでも自分の思い通りにならないと気が済まないんじゃないかな?」

星(いつもと比べて妙に余裕が無かったというか…)

星(俺の思い過ごしならいいんだがな)
73 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/07(月) 17:42:09.14 ID:RPQ16zkSO

─超高校級のテニス選手の研究教室─


最原(星くんからラケットの振り方やフットワークについて教わった後、彼とテニスの試合をした。…とは言っても当然ながら全く勝負にならなくて、僕はなんとか球を打ち返したり避けたりするので精一杯だった)

最原「はー…やっぱり…はー…強いね…」

星「無理して喋らない方がいいぜ」

つスポーツドリンク

最原「ありがとう…」

最原(明日は筋肉痛だろうな)ゴクゴク

星「最原、そのまま楽にしてて構わないから俺の話を聞いてくれ」

最原(そういえば話があるって言われたんだったっけ)

星「話っつーのは他でもない赤松のことだ。昨日の午後、余りにも落ち込んでるアイツを見かけたもんで事情を訊いたら、その日の朝のことを随分気にしてたみたいだったぜ」

最原「赤松さんが…」

星「アンタに直接謝りたいけど、今はそれが出来ないって…苦しそうだった」

最原「……」

星「こういう時周りの人間はアイツに何をしてやるべきなのか、正直俺にはさっぱり見当が付かない。…ただ、アンタはとにかく待っていて欲しいんだ。アイツが謝れるようになるまでな」

最原「…うん」

最原(星くんの言っていることは解る…けど、僕は待っているだけでいいのか?他に出来ることは何もないのか?)

星「ふう…やれやれだぜ」

最原「…なんていうか、星くんって変わったよね」

星「おいおい、いきなりどうしたんだ?」

最原「少し前までは話しかけても『俺に関わるな』なんて言ってたのに、それが今では僕と赤松さんの間を取り持つようなことをしてくれてるでしょ」

星「…確かに俺は変えられちまったのかも知れない」

星「お節介などっかの誰かさんにな」
74 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/07(月) 17:50:26.42 ID:RPQ16zkSO

テロップ【数十分前】


キーボ(カジノでモノクマコインを増やしてデートチケットと交換することが出来ました)

キーボ(コインが余ったので他の景品も幾つか交換してみました。これはプレゼント用にしましょう。ボク自身が欲しかった物は既に最原クンから貰っていますしね)

キーボ(これで準備は万全です。さて、誰を誘いましょうか?)


久々に視聴者アンケート(安価)の出番です。但し、キーボは内なる声を視聴者の貴重なご意見と認識していないため、必ずしもその通りに行動するとは限りません。

誰を誘いますか?(人物指定・最原と星と入間は実質除外)
安価↓1
75 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/07(月) 17:54:02.26 ID:Sau3D45ZO
百田
76 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2017/08/07(月) 18:00:29.40 ID:RPQ16zkSO

安価ありがとうございます。
今回の投下は一旦終わりにしてしばらく書き溜めてきます。
77 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/07(月) 19:06:17.52 ID:XrXd8Ro/o
乙!次も楽しみにしている
しかしこのSSの星くんかっけーな
78 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2017/08/08(火) 17:06:04.03 ID:0HBY6TVSO

>>77
ありがとうございます!かっこいいキャラをかっこよく書くのは難しいので、正直「コレジャナイとか言われたらどうしよう…」と思いながら書いてました。
79 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/08(火) 17:07:32.88 ID:0HBY6TVSO

キーボ(内なる声は百田クンに会いに行けと言っています)

キーボ(彼は意外と鋭いですから、入間さんに何か心境の変化があったとしたらそれに気付いているかも知れません)

キーボ(流石内なる声…合理的な判断です)

キーボ(そうと決まれば早速百田クンを誘いに行きましょう)


─カジノエリア入口周辺─


キーボ「百田クン、ちょっと時間を頂いてもいいですか?」

百田「キーボか。丁度暇だったから構わないぜ」

キーボ「ではボクとどこかに出掛けましょう。場所はキミが決めていいですよ」

百田「んじゃ、あそこにすっか!」
80 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/08(火) 17:12:48.64 ID:0HBY6TVSO

─超高校級の宇宙飛行士の研究教室─


百田「いやー何度見ても惚れ惚れするぜ!やっぱ男なら誰でも一度はこういうのに憧れるもんだよな!」

キーボ「ボクは一応無性別なせいか、こういったメカメカしい雰囲気は好きではありませんがね…」

百田「人に決めさせておいてそれかよ…これだから女ってやつは」

キーボ「無性別なのをいいことに都合よく男扱いしたり女扱いしたりしないでください」

百田「まあ、SFでは偶に宇宙船が生命体ってパターンも見るが、そういうのもある意味夢があるな!」

キーボ「宇宙船が生命体ですか…」

キーボ(……)CPUシコウチュウ

キーボ(それはそれで気持ち悪いですね)

百田「で、何かオレに話があるんじゃねーか?」

キーボ「…どうして判ったんですか?!」

百田「なんとなくそういう雰囲気だったろ」

キーボ(やはり宇宙に轟くなんとかは伊達ではありませんね…!彼なら、ボクが知りたいことの答えを持っているかも)

キーボ「実は昨日、初めて入間さんからデートに誘われたんですけど…あ、この件は他言無用でお願いしますよ」

百田「おう!男…と、ロボの約束だな!」

キーボ「その時の入間さん…なんと言いますか、様子が変だったんですよね。それこそ今日はオイルの雨が降るのかと思ったくらいです」

キーボ「彼女は恐らく最原クンのことが好きなはずなのに…同等かそれ以上の好意をボクに寄せていると勘違いしてしまいそうでした」

百田「それは具体的にどんな感じだったんだ?」

キーボ「それはですね…」

カクカクシカジカ

百田「なるほどな」

キーボ「やっぱり変ですよね?」

百田「だな。いや、元から変な奴ではあったけどよ」

キーボ「そういうのともまた違うんですよね」

百田「変と言えばアイツ、最近どうも終一を避けてるみてーなんだよな」

キーボ「言われてみれば…確かにそんな気もしますね」

百田「赤松みたく終一のことが嫌で避けてるって感じでもねーし、なんなんだろうな?」

キーボ「肝心なところは百田クンにも分かりませんか…弱りましたね」
81 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/08(火) 17:23:04.11 ID:0HBY6TVSO

百田「オメーは入間の気持ちが知りたいのか?」

キーボ「はい。ですが、ボクはまだ人の感情を完全には理解出来ていないので…」

百田「あのなキーボ、程度の差はあれど人間だって他人の気持ちなんて分かんねーぞ」

キーボ「しかし、ボクはロボットで皆さんとは訳が違いますし、共感能力も低くて…」

百田「そういう問題じゃねー。他人の気持ちが分からないことの何が悪いんだ?そんな当たり前のことを恥じる必要なんてねーだろ。それは人もロボも同じだ」

百田「大事なのは寧ろ、自分なりに相手の気持ちを想像したり、コミュニケーションを図ることの方だろ?」

百田「分からねーがゆえに、時には擦れ違ったりぶつかり合ったりして…みんな、そうやって成長してくんだ」

キーボ「百田クン…」

百田「つまりなんだ、お前も頑張れってことだよ」

キーボ「ネタ切れなのかいきなり雑になりましたね」

キーボ「…ですが、今の話はちょっと今後の参考にしてみます」

キーボ(皆さんと交流する上での方針も、なんとなく見えてきたような気がしなくもないですしね)

百田「いい顔してんな」

キーボ「はい、お陰様で。…そうだ、よかったらこれを受け取ってくれませんか?」

つ宇宙のたまご

百田「お、いいチョイスじゃねーか。ありがとな、キーボ」

キーボ(この後は、百田クンから宇宙の凄さや好きなSF作品について聞かされながら過ごしました)


テロップ【同時刻】


─入間の部屋─


入間「…………」

入間「んっ……」

入間「最原……最原ぁ……」
82 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2017/08/08(火) 17:26:45.12 ID:0HBY6TVSO

短めですが今回の分はこれで終わりです。
83 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/08(火) 18:15:55.35 ID:QqMcAPZqo
入間は一体なにしてるんですかねぇ……
乙です
84 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/08(火) 20:43:35.44 ID:8jNI/tHco
意地でもイイ話にはさせないぞという鋼の意思を感じる
85 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2017/08/10(木) 12:11:19.99 ID:os29VvvSO

レスありがとうございます。

>>83
お察しくださいと言う外ありませんね…。

>>84
そうですか?スレ主としては特にそんなつもりは無いんですけどね(棒)
86 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/10(木) 12:12:31.53 ID:os29VvvSO

テロップ【12日目・午後】


最原(王馬くんのことは気懸かりだけど…『もういい』なんて言われた以上、今から会いに行っても神経を逆撫でしちゃいそうなんだよな。怒るポイントがいまいち分からないのも怖いし)

最原(どうせ明日の朝になったら嫌でも顔を合わせるはずだし、話をするのはその時でもいいよね)

最原(それより今は他に話を聞きたい人がいる…彼女ならアンジーさんについて何か知っているかも)


─校舎玄関付近─


最原「夢野さん、ちょっといいかな」

夢野「んあー、最原か。どうしたのじゃ?」

最原「夢野さんと話がしたくて」

夢野「…そうか。ではウチの研究教室に行くぞ」


─超高校級のマジシャンの研究教室─


最原「あの、夢野さん」

夢野「なんじゃ?」

最原「実はアンジーさんのことなんだけど…」

夢野「なるほどな。ウチを誘ったのはアンジーについて訊きたかったからか」

最原「…えっと、ゴメン」

夢野「全く…前にも似たようなことを言った気がするが、謝るくらいじゃったら誘わなければよかろうに。めんどい奴じゃな」

夢野「そもそもお主に謝られる筋合いなど無いわい。理由がなんであれ、こうして久々に最原と過ごせるのは…なかなかどうして悪くない気分じゃ」

最原(なんか言葉がいちいち胸に刺さるというか、罪悪感を煽られるな…)

夢野「で、なんの話じゃったかの?」

最原「アンジーさんの話だね」

夢野「そうじゃったな」

夢野「丁度2日ほど前からかのう?それくらいを境にして、アンジーは最原に対する興味を失ったようなんじゃ。それどころか嫌って避けているようにすら見えるのう」

最原「その理由は判らないの?」

夢野「ウチも疑問に思って本人に直接訊いたんじゃが、あやつは『やっぱり終一はアンジーのお婿さんには相応しくなかったのかも…って神様が言ってるんだよねー』と話しておったぞ」

最原(赤松さんと同じで…やっぱり明らかな理由や原因は無いのか?)

夢野「しかし最原よ、アンジーはお主を嫌いたくて嫌っている訳ではないと思うぞ」

最原「…どういうこと?」

夢野「ここ最近のアンジーは、ひたすら作品の制作に没頭したり、最原の代わりによくウチを誘って出掛けるようになったり…とにかくお主を忘れようと必死なようで、見てて痛々しいんじゃ」

夢野「ウチはアンジーのことも最原のことも好きじゃから…んあっ、す、好きと言っても変な意味ではないぞ?!」

最原「うん、友達としてってことでしょ」

夢野「……」

夢野(即座に肯定されるのも少し複雑じゃな…)

夢野「話の途中じゃったな…ふたりが仲よく出来ないのは悲しいが、せめて最原にはあやつを嫌わないでいて欲しいんじゃ」

最原「夢野さん…僕はそう簡単に、好きな人を嫌ったりなんて出来ないよ」

最原「あ、好きっていうのは…」

夢野「判っておるから皆まで言わんでいい」

夢野(しかし最原よ、現にアンジーや赤松は…いや、そんなことを考えても仕方無いかの)
87 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/10(木) 12:23:38.13 ID:os29VvvSO

夢野「さて、折角じゃから今回はお主にとびきりの魔法をかけてやろう。都合のいいことにMPの補充も出来てるしの」

最原「それって…」

夢野「お主を笑顔にする魔法じゃ」

最原(そう言った夢野さんは僕の目の前で様々な手品を披露した。僕はいつの間にか時間も忘れて…彼女の魅せる『魔法』に見入っていた)

最原「凄い…凄いよ夢野さん!」パチパチパチ

夢野「かーかっか!ウチの手に掛かればざっとこんなもんじゃ!」

最原(自分の研究教室に僕を来させたのって、始めからこれを見せるつもりでいたからなのかな。きっと、僕を元気付けるために…)

最原(なんだか最近は皆に気を遣わせてばかりだな)

夢野「んあー、MP切れでだるい…もう動きとうない…」

最原「いきなり元気が無くなったね…僕も手伝うから、片付けはちゃんとした方が」ガッ

最原(夢野さんが手品に使った旗か何かだろうか?僕は紐状のものに足を取られて漫画みたいに派手に転んで…)

夢野「んあっ?!」ドンッ

最原「うわあっ?!」ドテッ

最原(そして漫画みたいな状況に陥ってしまった)

最原「いたた…夢野さん、大丈夫?」

夢野「だ、大丈夫ではないが、お主が優しくしてくれれば…」

最原(夢野さんの発言に思わず首を傾げてしまったがそれも一瞬で、僕は自分たちが今どういった状態なのか理解することが出来た)

最原(夢野さんを巻き込んで地面に倒れて…丁度僕が彼女を押し倒したような恪好になっているのだ)

最原「わっ、ゴメン!」ガバッ

夢野「んあ?」

最原「足場が悪くて転んじゃって…こういうことになるからちゃんと片付けないと駄目なんだよ」

夢野「…そうか。確かにそれは駄目じゃな」

最原「夢野さん、立てそう?」

夢野「…いや」

最原「えっ、どこか怪我しちゃったの?」

夢野「腰が抜けてしまってな…」

最原「……」

最原(それから僕は、夢野さんに指示を仰ぎつつも結局ひとりで片付けをするはめになってしまった)
88 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/10(木) 12:32:53.55 ID:os29VvvSO

─校舎玄関付近─


最原(研究教室の跡始末が終わった後、僕は未だに動けないでいる夢野さんを抱き上げて寄宿舎まで送ってあげることにした)

最原(茶柱さんに見付かったら投げ飛ばされかねないな…道中で彼女に出会さないよう祈るしかない)

夢野「悪いのう、最原。お主のために魔法を使ったはずが、こんなことになってしまうとは…」

最原「夢野さんの研究教室が寄宿舎からそこまで遠くなくてよかったよ。それに夢野さんは軽いし」

夢野「……」

最原(あ、照れてる)

最原「夢野さん、今日はありがとう。超高校級のマ…法使いの魔法が見れたのは勿論よかったんだけど、僕は何よりキミの気持ちが嬉しかった」

最原「アンジーさんのことを教えて貰ったり、笑顔になる魔法をかけて貰ったり…して貰うばっかりだったね」

夢野「何を言っておる。ウチの方こそお主には現在進行形で世話になりっ放しじゃろうが」

最原「そっか、じゃあお互い様だね」フフッ

夢野「ああ、お互い様じゃな」



???「…………」
89 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/10(木) 12:37:04.58 ID:os29VvvSO

テロップ【一方その頃…】


─百田の部屋─


百田(入間の奴は何を考えてるんだか…結局キーボが好きなのか?終一が好きなのか?)

百田(終一を避けてキーボに思わせ振りな態度を取ってる割には、ターゲットを絞ったって感じでもねーしな)

百田(まあ入間はアレだが、そこはキーボの頑張り次第でどうとでもなるか)

百田(つまりなんだ、頑張れキーボ)

百田(しかし入間以外にも最近様子が可怪しい奴は多いよな。赤松といい王馬といいアンジーといい天海といい…いや、天海は可怪しいってほどではないかも知れねーが…でもやっぱり…うーん)

春川「百田、何ぼーっとしてんの?」

百田「ワリぃな、ちょっと考え事だ」

春川「全く、今は私といるっていうのに…」

百田「ほんとゴメンな。よし、じゃあ次は好きな星座の話でもすっか」

春川「それはアンタがしたいだけでしょ…まあ、別にいいけどさ」
90 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2017/08/10(木) 12:39:49.01 ID:os29VvvSO

今回の投下はこれで終わりです。
今更気付いたんですがライト使用対象の圧倒的あ行率…。
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/10(木) 14:17:45.93 ID:H/GB33grO
おつ、不穏な空気が漂うなか百田とハルマキはほのぼのとしてんなw
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/10(木) 16:27:20.92 ID:dTXa3M29O
おつー、いつも楽しみにしてます
夢野とのやりとりに微笑ましく思ったところでの不審な人影が怖いな
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/10(木) 20:31:20.75 ID:o0fe+a4Io
???……よしわかったぞ超高校級の???である天海が正体だな!
94 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2017/08/12(土) 01:26:52.89 ID:Jhdj1ZgSO

レスありがとうございます。

>>91
今回の場合、そのふたりは基本的に外野ですからね。

>>92
ひとりでも待ってくださる方がいると思うとやる気が出ますね。今度の更新も頑張ります。

>>93さんのスーパーひみこちゃん人形はボッシュートです。
95 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/12(土) 01:28:30.72 ID:Jhdj1ZgSO

テロップ【百数十分前】


─超高校級の発明家の研究教室─


入間「よし、メンテナンスはこんなもんでいいか」

キーボ「…はい」

キーボ(入間さんの激しいボディタッチ…もといメンテナンスは既に経験済みでしたが、昨日のことを意識してしまって以前より却って気恥ずかしい思いをしました)

入間「キーボ、そもそもお前を今日ここに呼んだのは他でもねー。新機能を付けるためだ」

キーボ(入間さんがボクに新機能を?一体どんなトンデモ機能なんでしょうか…)

入間「それはな…味を識別する機能だ!」

キーボ「…アジってtasteの味ですか?horse mackerelの鯵ではなく?」

入間「味覚…即ち水溶性の物質の刺激作用が主として舌の表面に分布する味蕾に与えられることにより生じる感覚を、お前にも体験させてやるっつってんだよ」

入間「つーか魚のアジって英語でそう言うんだな」

キーボ「もしかして、ボクが物を食べたいと言ったからですか?」

入間「まあな。食べる機能は流石に難しいがせめてそれくらいはと思ってな」

キーボ「…嬉しいです!ありがとうございます!」

入間「礼は機能を実装した後にしろ。但し、オレ様への賛辞は24時間受付中だからそっちは遠慮しなくていいぜ!ひゃーっひゃっひゃ!」

キーボ(正直どういう風の吹き回しかと思いましたが…こういうところはいつもの入間さんですね)

入間「差し当たってやらなくちゃならないのは舌の改造だ。現状、単なる発音器官でしかないそれに特殊な超小型センサーを全部で5個取り付ける。で、お前の舌は味質・嗅覚・温覚・圧覚・触覚を感じられるようになる訳だ」

キーボ「何かボクがするべきことはありますか?」

入間「しばらく口を開けてりゃそれでいいぜ」

キーボ「そのしばらくが具体的にどれほどの時間なのかは判りませんが…意外とキツそうですね」

入間「それくらいは我慢しろ」

キーボ(舌を使えないせいで、ボクはしばらく入間さんの真剣な顔を黙って見詰めながら過ごしました)

入間「取り敢えずセンサーをふたつ付けたぜ。残りは完成してからな」

キーボ「あ、全部出来てた訳じゃなかったんですね」

入間「素人には解んねーだろうが、ひとつ造るのだって結構大変なんだからな」

キーボ「いえ、充分仕事が早いというか凄いと思ってますよ」

入間「凄いのは当たり前だから誉め言葉じゃねー」

キーボ「そうですか…でしたら、お礼と言ってはなんですが、これを受け取って貰えませんか?」

つテディベア

入間「……あー」

キーボ「その反応はお気に召さなかったパターン…ですよね」

入間「いや、別に構わねーよ。見返りが欲しくてやってるんじゃねーし」

キーボ「……」

入間「…じゃあ先に戻ってるぜ。オ、オレ様は忙しいんだからな」

バタン

キーボ(入間さん…やはりプレゼントのせいでしょうか?確かによく考えたら、普通の女の子が普通に喜びそうな物を彼女が欲しがるはずありませんでしたね)

キーボ(これからは人に物をあげる時も内なる声に訊いた方がよさそうですかね?しかし百田クンは、試行錯誤する過程こそが大事というような主旨のことを言っていましたし…)

キーボ(もう少し、自分で考えてみましょう)
96 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/12(土) 01:38:44.87 ID:Jhdj1ZgSO

─最原の部屋─


ピンポーン

最原(…誰だろう?百田くんたちがトレーニングに誘いに来るには早い時間だしな)

ガチャ

入間「……」

最原「……」

入間「最原ぁ…」ウズッ

最原「あ、うん」

入間「明日、朝飯を食ったら体育館前のベンチがある所で待ってろ…ばっくれんじゃねーぞ」ウズウズ

最原「え?それって」

バタン!

最原(…ドアを閉められた)

最原(遊びに行く約束ってことでいいのかな?でも入間さん、いつもより様子が変だったような…)
97 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/12(土) 02:34:30.29 ID:Jhdj1ZgSO

テロップ【一方その頃…】


─超高校級の美術部の研究教室─


コンコン

アンジー「開いてるよー」

ガチャ

王馬「やっほー、アンジーちゃん。なんていうかこう…凄いオブジェだねー」

アンジー「そうでしょー?神ってるでしょー?」

王馬「うん、マジヤバイって感じ。…でさ、そんなアンジーちゃんに話があるんだよね」

アンジー「お、小吉もとうとう神様を信じる気になったのかなー?」

王馬「その話をしたいのは山々なんだけど、残念ながら今回は別件なんだ」

王馬「…オレ、さっき最原ちゃんと夢野ちゃんがイチャイチャしてるところを偶然見ちゃったんだよ。夢野ちゃんなんてお姫様抱っこなんてして貰って、デレっとしちゃってさ。アンジーちゃんの神様に誓って言うけど、これはほんとだよ」

王馬「ねえねえ、あのふたりって付き合ってるのかな?アンジーちゃんはどう思う?」

アンジー「ふーん…小吉はなんでその話をアンジーにしようと思ったの?」

王馬「だってさ、ちょっと想像してみなよ。ふたりがくっついたら、アンジーちゃんはひとりぼっちになっちゃうんじゃない?」

アンジー「…アンジーはひとりじゃないよー?いつも神様と一緒だからねー」

王馬「夢野ちゃんを奪られちゃってもいいの?」

アンジー「……」

王馬「話は変わるけど、アンジーちゃんが最原ちゃんを避けるようになったのって、モノクマーズに何かされたせいだよね。これはキミも薄々感付いてたんじゃないかな?」

王馬「もし夢野ちゃんがアイツらに何かされたら…今度は夢野ちゃんがアンジーちゃんを嫌いになっちゃうかもよ?オレだったら、そうならないように常に夢野ちゃんを見張るけどねー」

アンジー「結局、小吉は何が言いたいの?」

王馬「うん、それはねー…夢野ちゃんってなんか魚のアジっぽいと思わない?」

アンジー「アンジーはそうは思わないなー」

王馬「そっかー…共感を得られなくて残念だよ。じゃあオレは部屋に戻って寝るね!」ノシ

バタン

アンジー「……」
98 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2017/08/12(土) 02:40:26.76 ID:Jhdj1ZgSO

今回の分はこれで終わりです。途中で寝オチしかけましたがスレ主は元気です。
味覚の説明はブリタ○カ国際大百科辞典から引用しました。
99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/12(土) 09:48:57.16 ID:QfhT1xHWo
おっつおつー
王馬ってホント王馬だわ(意味不明)
100 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/12(土) 10:55:07.60 ID:KdlpTWL5O
おつー
王馬が外堀を埋めてきている……さすが首を絞めてでも振り向かせる男
101 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2017/08/13(日) 23:12:52.97 ID:NyPM2QESO

>>99
王馬はなんかもう王馬としか形容出来ませんよね。

>>100
王馬がアンジーを煽ったのは、単なる夢野に対する八つ当たりです(偶々機嫌が悪い時に見せ付けられてムカついた)。
102 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/13(日) 23:13:54.73 ID:NyPM2QESO

テロップ【13日目・朝】


最原(今日も王馬くんとふたりで朝食を食べることになっている。今、彼と顔を合わせるのは少し気不味いから、僕はいつもより重い足取りで食堂に向かった訳だけど…)


─食堂─


王馬「うぅ…ぐすっ…」ポロポロ

最原「……」

王馬「ねえ、前にも話したと思うけど、オレは生まれつき食べ物の味が判らないんだよね。だから、想像もつかないんだけどさ…好きな人と食べるご飯ほど美味しいものって無いんでしょ?」

王馬「大好きな最原ちゃんとご飯を食べてるっていうのに、オレはキミと『美味しいね』って笑い合うことも出来ない…こんなのって…こんなのって…!」

王馬「うわあぁぁぁん!」ウエアアアンヴ(ジュル)ヤェャァァァ↑アイィヤエ↑ヤゥィゥ

最原「僕の記憶違いじゃなければ…キミは確か甘いものと甘辛いものが好きだったよね」

王馬「うん、そうだよ!憶えててくれたんだね!」ケロッ

最原(この通り、王馬くんは妙に機嫌がいい…ように見える)

最原「王馬くん、何かいいことでもあったの?」

王馬「えっ、なんで?」

最原「はっきりとは言えないんだけど、昨日僕と揉めた割にはなんかすっきりした顔をしてるっていうか」

王馬「そのことなら気にしなくていいよ。オレも全然気にしてないし」

最原「キミがそう言うなら…」

最原(今に始まったことではないけど、やっぱり王馬くんって何を考えてるのか全然分からないな)

王馬「あ、やっぱ今の無し」

最原「え?」

王馬「今日オレと遊んでくれなきゃ許してあげないよーだ!」

最原「…午後からでもいい?」

王馬「構わないけど、また誰かと約束したの?」

最原「というか、入間さんから一方的に呼び出しを食らったんだよね」

王馬「そんなの無視すればいいじゃん」

最原「そういう訳にもいかないでしょ」

王馬「優しいなー最原ちゃんは。そんなんだから付け込まれるんだよ」

最原「意味が解らないって…」
103 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/13(日) 23:23:10.25 ID:NyPM2QESO

テロップ【数分後】


最原「ごちそうさまでした」ガタッ

王馬「じゃあ最原ちゃん、また後でね!13時頃にプール前だよ!間違えちゃ駄目だからね!」

最原「そんなに念を押さなくても大丈夫だよ。…またね」

ギイッ バタン

王馬「……」

王馬(そろそろいいかな)ガタッ

王馬(オレの読みが正しければ、この辺りのどこかにあるはずなんだけど)キョロキョロ

王馬(例えばテーブルの下とかに…あった)

盗聴器「」

王馬(案外あっさり見付かったねー。これだと最原ちゃんにバレるのも時間の問題なんじゃ?ま、オレには関係無いからどうでもいいけど)

王馬「おーい。そこのキミ、聞いてるんでしょ?」

盗聴器「」

王馬「別にオレは怒ってないし最原ちゃんにチクる気も無いよ。…それより、さっきの話聞いてたよね?」

王馬「ってことは、オレが直接手を下さなくてもアイツはキミがなんとかしてくれるよね。いやー手間が省けて助かるよ。なんてったって悪の総統は忙しいからね!」

王馬「オレの話はこれで終わり。じゃ、健闘を祈ってるよ」
104 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/08/13(日) 23:33:03.91 ID:NyPM2QESO

テロップ【一方その頃…】


─体育館への廊下─


夢野「最原!」タッタッタッ…

最原「夢野さん、そんなに慌ててどうしたの?」

夢野「実は、今の内にお主に言わねばならんことが…」ゼエゼエ

???「」タッタッタッ…

???「ひーみこ!」ガバッ

夢野「んあっ?!」

最原「…アンジーさん」

アンジー「にゃははー、つーかまーえたー」ギュー

夢野「アンジー、ウチは最原に話があるんじゃが…」

アンジー「うんうん、神様はなんでもお見通しだよー。『秘密子はこれからずーっとアンジーと一緒にいるから、終一とはしばらく会えない』って言いに来たんだよね?」

夢野「……」

最原「…夢野さん、それって本当?」

夢野「……ああ、実はそうなのじゃ」

最原「!」

アンジー「秘密子ー、そんなことより勝手にアンジーから離れちゃ駄目でしょー?」

夢野「それは…すまなかったのう」

アンジー「うんうん、素直に謝れる秘密子はいい子だねー。神様も今回は許してくれるってさー」

アンジー「じゃ、そろそろ行こっか」

最原「あの、夢野さん…」

夢野「最原。お主にはウチが付いていなくても大丈夫じゃろう」

最原「……」

夢野「最後にお主を笑顔にすることが出来てよかったと、ウチは思っておる」

夢野「しばしの間…さよならじゃ」

アンジー「ぐっばいならー」ノシ


最原(勝手に満足して勝手にいなくなるのならまだいい。でも、自分が傍にいる必要は無いと言う夢野さんは寂しそうだった)

最原(彼女の態度に思うところが無い訳ではない。それでも僕は…そんな彼女にかけてやる言葉を何ひとつ見付けられなかった自分が、何より腹立たしかった)

最原「…早く体育館に行かなきゃ」
105 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2017/08/13(日) 23:36:04.81 ID:NyPM2QESO

短めですが今回の投下はここまで。
>>101にレスに対するお礼を書き忘れてました…すみませんありがとうございます。
106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/14(月) 22:13:38.01 ID:4cHu4ufSo
怖い(小並感)
107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/14(月) 23:46:44.72 ID:nkc3v/QJo
おつー
アンジーも王馬も元々ベクトルの違う怖さがあるしな
しかし予想以上に人間関係拗れてきてハラハラする
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