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【安価・ダンロンV3】モノクマ「安価で紅鮭団を盛り上げるよ〜」
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192 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga]:2017/09/05(火) 23:15:23.26 ID:F3eGhjNSO
テロップ【数十分前】
─超高校級の美術部の研究教室─
アンジー「あぁぁ、うっ、あっ!ん、ふあっ、あぁぁぁ!」ガリガリ
夢野(今日もアンジーが神様に身体を貸しているところをこうして見ておる)
夢野(流石にもう慣れたが、髪を振り乱し甲高い声を上げ全身を使いながら作品を創る姿を初めて見た時は驚いたものじゃ)
夢野(単に大きな丸太でしかなかったそれが、アンジーの手に依って何かしらの意味を有する形のものに変わっていく…今回はどうやら彫刻らしい。観たところ、トーテムポールを創ろうとしているようじゃな)
アンジー「んぅ、はあぁぁん!…ああっ…あ…」ガリッ
アンジー「…ふー」ダツリョク
夢野「もう止めてしまうのか?」
アンジー「んー、なんか神様が調子悪いからもう寝るってさー」
夢野「最近の神様は不調続きじゃのう」
アンジー「しょうがないからお話でもしよっかー」
夢野「なんの話をするんじゃ?」
アンジー「うーん、そうだなー…ねぇ秘密子、今回は神様じゃなくてアンジーの話をしてもいい?」
夢野「ウチはどちらでも構わんぞ」
アンジー「…アンジーはね、ちょっと前まで終一と一緒だと胸の辺りがあったかくてぽわぽわしていい気持ちになれたんだー。最初は終一のことを気に入ってる神様が喜んでくれてるからアンジーも気持ちいいのかなって思ってたんだけど、その内アンジー自身が終一といるのが好きなんだって気付いたんだよねー」
夢野「でも、今は違うんじゃな」
アンジー「そうなんだよー。今は終一のことを考えただけでいらいらしていがいがして…とにかく嫌な気分になっちゃうんだよねー」
アンジー「あの時のぽわぽわ、どこに行っちゃったのかなー」
夢野「…アンジーは寂しいんじゃろう?」
アンジー「神様と秘密子がいるから寂しくはないよー」
アンジー「あ、ちなみに秘密子と一緒だとほのぼのするんだー」
夢野「さっきから擬態語ばかりで随分感覚的じゃな」
アンジー「にゃははー、芸術はフィーリングが大事だって神様が言ってたからねー」
夢野(最原の傍には常に誰かがおるが…神様を除けばアンジーにはもうウチぐらいしかおらんのじゃな。やはり、ウチが今アンジーから離れる訳にはいかんな)
夢野(…しかし、本当にこのままでいいんじゃろうか?)
193 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga]:2017/09/05(火) 23:26:35.75 ID:F3eGhjNSO
テロップ【14日目・昼】
─食堂─
ギィッ
赤松「あーお腹空いたぁ」
茶柱「赤松さんですか。お先にお邪魔してます」
星「よお、いいところに来てくれたな。流石にこいつとふたりきりは気不味かったんだ」
茶柱「こっちの科白です!何はともあれ、女子が来てくれて本当によかったです」
星「…やっぱり俺は席を外した方がよさそうだな」ガタッ
赤松「折角なんだし星くんも一緒にお昼食べようよ」
茶柱「転子としては赤松さんがいさえすればどっちでも構いませんが」
赤松「絶対みんなで食べた方が美味しいからさ。ね?」
星「……分かったよ」ストン
茶柱「それより赤松さん、聞いてくださいよ!アンジーさんが酷いんです!」
赤松「またアンジーさんと何かあったの?」
星「というより、例の如く茶柱がほぼ一方的に目の敵にしている状態だな」
赤松(なんだかんだで星くんにはもう話したんだ…手当たり次第に愚痴を溢してるのかな)
茶柱「あのですね、昨日の午後に夢野さんを誘ったら『アンジーさんも一緒じゃないと駄目だ』と言われてしまったんです。最初は夢野さんがそう言うならと思ったのですが、どうもアンジーさんが夢野さんを束縛しているようでして」
赤松「束縛って…確かに最近はずっとふたりでいるみたいだけど」
茶柱「アンジーさん曰く『モノクマーズに変なことをされないように見張ってる』とのことでしたが、そんなの転子が夢野さんをお守りすればいいだけの話じゃないですか!しかしそう言っても彼女は納得してくださらなかったんです」
赤松「…モノクマーズ?」
茶柱「そこに反応するんですか?確かにモノクマーズと言っていましたよ」
赤松(もしかして、アンジーさんも…)
星「赤松、どうかしたのか?」
赤松「あ…ごめんね、ぼーっとしちゃって。あんまり気にしないで」
茶柱「しかし本当に酷い話ですよ。全人類の宝である夢野さんを独占するなんて!」
赤松「で、結局3人で遊んだの?」
茶柱「遊んだといいますか、アンジーさんから延々と神様の話を聞かされ続けました。夢野さんも一緒でなければどれだけ苦痛な時間だったか判りませんよ」
赤松「それでも夢野さんといたかったんだね…」
茶柱「ふたりきりにさせて貰えないのは癪でしたが、ふたりきりにしてしまうのはもっと癪だったので」
星「…やっぱり殆どやっかみだな」
赤松「うーん、だよね」
194 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga]:2017/09/05(火) 23:35:20.65 ID:F3eGhjNSO
茶柱「それにしても、少し前までは最原さんに絡みに行くことの方が多かったのに、どうして今では夢野さんに掛かりっきりになってしまったんでしょうか?」
星「言われてみれば、アンジーはここ数日で急に最原への関心を失くしたように見えるな」
赤松「あの…多分、なんだけどさ」
茶柱「はい?」
赤松「アンジーさんも私と同じなんだと思う」
星「どういう意味だ?」
赤松「実は、こういうことがあって…」
カクカクシカジカ
赤松「…それで、アンジーさんは彼を避けてるんじゃないかな」
茶柱「俄には信じ難い話ですが他に原因も考えられませんし…きっとそのライトのせいなんでしょうね」
星「アンジーは、モノクマーズのせいで夢野に嫌われ避けられるようになる可能性を恐れているんだろうな」
茶柱「でも、アンジーさんは夢野さんのことを信者のひとりとしか思っていなかったのでは?」
赤松「この学園の中でアンジーさんの言う神様に対してまともに興味を示したのって夢野さんぐらいだもの、なんだかんだで彼女のことは気に入ってると思うよ。誰だって慕われて悪い気はしないはずだしね」
赤松「それに…アンジーさんはきっと、最原くんの件で大切な人を失うことの怖さに気が付いたんだよ」
赤松「好きだった人を自分の意志とは無関係に嫌いになっちゃうのって、大切な人をひとり失うのも同然なんだよ。そんな辛い体験をしたら、もう2度と同じ思いはしたくないって考えて当たり前でしょう?」
赤松「だから、ちょっと過敏になってる部分もあるんじゃないかな」
茶柱(赤松さん、アンジーさんと自分の境遇を重ねてるんですかね…)
赤松「……」
赤松「…ごめん、ちょっと気分が悪くなったからお手洗いに行ってくるね」ガタッ
茶柱「あっ…ごめんなさい、あの人のことを思い出させてしまって」
赤松「ううん、私が勝手に思い出して勝手に辛くなっただけだから」
赤松「直ぐ戻ってくるつもりではあるけど、なんなら先に食べちゃってて」
茶柱「はい、分かりました」
赤松「じゃあまた後でね」
ギイッ パタン
星(会いたい人が近くにいるのに会うことが出来ないっていうのは…それはそれで、俺には想像も付かないくらい辛いことなんだろうな)
195 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga sage]:2017/09/05(火) 23:37:01.74 ID:F3eGhjNSO
投下終了です。
今回は無駄に難産でした。
196 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga]:2017/09/07(木) 12:40:45.82 ID:NNofOFWSO
テロップ【14日目・午後】
─超高校級のメイドの研究教室─
洗濯機「」ゴウンゴウン…
コンコン
東条「どうぞ入って」
ガチャ
最原「こんにちは東条さん。キミを誘いに来たんだけど、今って忙しいかな」
東条「あら、貴方だったの。まだ仕事の途中だから少し待って貰うか他を当たってくれないかしら?」
最原「それじゃあここで待ってるよ」
東条「分かったわ。この辺りの篭に入っている服を洗濯機に掛け終わるまで待っていてちょうだい」
パカッ
東条(?…この洗濯機、中に紫の汚れが付着しているわね)
東条(紫といえば昨日王馬君と最原君が使った後のプールが紫と青の食紅で汚れていた…確か色水を弾にして水鉄砲で撃ち合ったと王馬君が言っていたはず)
東条(王馬君の水着には青い色水が染み込んでいた。だとすると、この汚れは最原君が自分で洗うと言っていた彼の水着のもの?)
東条(でも最原君が勝手にここの洗濯機を使うはずがないし…)
東条「ねぇ最原君」
最原「どうしたの?」
東条「貴方、昨日水着を誰かに盗まれたりしなかったかしら」
最原「え?!あの、それは…」
東条「どうやら心当たりがあるようね」
最原(入間さん、王馬くんといい東条さんといいバレバレみたいだけど大丈夫か?こっちとしても大事になるような事態は避けたいし、頼むから気を付けてくれよ…)
最原「えっと…色々事情があって詳しくは話せないんだけど、盗まれた訳じゃないから安心してよ」
東条「…ならいいのだけれど」
東条(最原君の言葉が本当かは判らないけど、本人がああ言っている以上は首を突っ込むべきではないわね)
東条(…取り敢えずこっちの洗濯機は後で奇麗にするとして、今は他のを使いましょう)
197 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga]:2017/09/07(木) 12:47:13.72 ID:NNofOFWSO
テロップ【数分後】
洗濯機「」ゴウンゴウン…
最原「終わったかな」
東条「ええ。待たせたわね」
最原「こっちが好きで待っただけなんだけどね」
東条「それで、今回はどうして私のところに?」
最原「実は、いつもみんなのために頑張ってくれてる東条さんにお礼がしたくてさ。特にプランがあったりする訳じゃないんだけど、今日は僕がキミのために何かしようと思ったんだ」
東条「何度も言うようだけどメイドが周囲の人間に尽くすのは当たり前のことよ。だから、そういうのは却って決まりが悪いわ」
最原「だったらこれも依頼だと思ってよ。東条さんのためと言いつつ結局は僕がそうしたいだけだからさ」
東条「そこまで言うなら…分かったわ」
最原「まずはこれを受け取って欲しいんだ」
つキラッと光るシート
最原「前にあげた時も喜んでくれたし、沢山あって困るものでもないと思ったんだけど…」
東条「ありがとう。丁度以前貰った分を使い切ったところだったのよ」
最原「それはよかった。…後、もうひとつ」
つクリスタルバングル
東条「貴方が私にアクセサリーなんて珍しいわね」
最原「東条さん、仕事道具をあげた時が一番喜んでくれるから贈り物をしようと思うとついそういうものばかり選んじゃうんだけど…やっぱりキミも女の子だし、偶にはね」
東条「…そう。嬉しいわ」フフッ
最原「うーん、でも仕事をする時邪魔になりそうだしあんまり着けたりとかは出来ないかな?」
東条「そうね。でも、その代わり大切に取って置くことにするわ」
最原「そっか、ありがとう」
東条「贈った方がお礼を言うなんて変よ」
最原「そうかな。プレゼントしたものを大切にするって言われたら嬉しくなるものだよ」
東条(…こちらとしてはやはり決まりが悪いのだけれどね)
東条「ねぇ最原君、今日は貴方が私のために何かをしてくれるのよね?」
最原「そうなんだけど、何をするかはまだ特に決めてなくて…」
東条「だったら客人を持て成す練習に付き合ってくれないかしら。こういうのは人形相手だと実際の場合と勝手が違って物足りないのよ」
最原「それっていつもと変わらないような気がするんだけど…」
最原(そもそも東条さんぐらいのレベルになるとそんなのはもう必要無いんじゃないか?)
東条「まさか。だって、お持て成しじゃなくてお持て成しの練習なのよ?」
最原「いまいち腑に落ちないけど…それがキミの役に立つっていうならやってみるよ」
東条「ええ、お願い」
198 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga]:2017/09/07(木) 12:56:20.72 ID:NNofOFWSO
テロップ【十数分前】
キーボ(手持ちのプレゼントが少なくなってきたので、その辺りに落ちているコインを拾って購買部のガチャガチャを回してきました)
キーボ(今回は誰と過ごしましょうか?)
誰を誘いますか?(人物指定・東条と最原と王馬と入間は実質除外)
相変わらず夢野とアンジーはセットです。
安価↓1
199 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/07(木) 12:59:43.09 ID:Upc+A2zj0
茶柱
200 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga sage]:2017/09/07(木) 13:02:07.74 ID:NNofOFWSO
安価ありがとうございます。
短いですが今日の投下は終わりです。
201 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/08(金) 11:02:04.68 ID:U5OlwaYDO
おつです
あちこちで色んな思惑が動いていて面白いな
202 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga sage]:2017/09/10(日) 21:30:26.88 ID:zA7LPqNSO
レスありがとうございます。
>>201
当たり前のようですが15人もの人間(+αでロボも)がいればそれぞれ15通りの立場や考えがあるものですよね。
203 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga]:2017/09/10(日) 21:31:30.60 ID:zA7LPqNSO
─プール前─
茶柱「……」
キーボ「茶柱さん、心なしか元気が無いようですけど何かありましたか?」
茶柱「キーボさん…やはり判ってしまいますか?」
キーボ「もしよかったら相談に乗りますが」
茶柱「そうですね、今はとにかく誰かに話して少しでもこのもやもやを発散させたいんです。よろしくお願いします」
─超高校級の合気道家の研究教室─
キーボ(しばらく茶柱さんから愚痴を聞かされ続けました…が、その中で思わぬ情報を手に入れることが出来ました)
キーボ「つまり、赤松さんが最原クンに嫌悪感を示すようになったのはモノクマーズに妙なライトの光を浴びせられたのがきっかけで…アンジーさんも同じことをされた可能性があると」
茶柱「アンジーさんの場合はまだ本人に確認を取っていないのであくまで可能性なんですがね。しかしそう考えると夢野さんに関する彼女の言動にもなんとなく説明が付くんです」
茶柱「説明が付いたところで、じゃあそれで納得出来るのかっていうとまた別な訳ですけど」プンスコ
キーボ「もしかすると、それは嫉妬という感情ではありませんか?」
茶柱「うぐっ…なかなか痛いところを突きますね」グヌヌ
茶柱「しかしそういうことは余り面と向かってずけずけ言うべきではないですよ」
キーボ「そうですか…それは失礼しました」
茶柱「あなたはロボットなので多少無神経なのは止むを得ないとして、次からは気を付けてくださいね」
キーボ「…茶柱さんまでロボット差別をするんですか?」
茶柱「悔しかったらもっと空気を読めるようになってください」
204 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga]:2017/09/10(日) 21:40:44.36 ID:zA7LPqNSO
茶柱「ところでキーボさん。あなた、何か悩みを抱えているのではありませんか?」
キーボ「悩みですか…確かにちょっと引っ掛かっていることはありますが」
茶柱「先程は転子の話を聞いていただいたので、今度はキーボさんのお悩みをどうにかする番ですね」
茶柱「という訳でキーボさん、大人しく転子に投げられてください!」
キーボ「なぜそうなるんですか?!」
茶柱「転子は投げた相手の心を読むことが出来るという特技を持っているのです」
キーボ「合気道の域を軽く越えた技ですね…」
茶柱「当然です。ただの合気道ではなくネオ合気道ですから」
キーボ「それはボクにも通用するんですか?」
茶柱「判らないから試してみたいんです!」ウズウズ
キーボ「結局茶柱さんが投げたいだけでしたか」
茶柱「駄目でしょうか?」
キーボ「いえ、茶柱さんの特技がボクにも効くのかどうかは気になるところですし、寧ろこちらからお願いしたいくらいです」
茶柱「了解です!では失礼して…キエェェェ!」ブンッ
キーボ「うわっ?!」ドテッ
キーボ「いたた…茶柱さん、どうでしょう?」
茶柱「読めました…なんの問題も無く、普通の人間と全く変わらずに…」
キーボ「本当ですか?!」
茶柱(ここまでくると最早転子が凄いのかキーボさんが凄いのかよく判りませんね)
茶柱「あの…キーボさん、最近恋をしていますよね?」
キーボ「えっ、いやそんなことは無いですよ?!確かに気になっている人はいますが…」
茶柱「キーボさんがそう言い張りたいのであれば別にそれで構いませんよ。とにかく、あなたは誰かに対して初めてそういう気持ちを懐いて、今は不安で堪らないんですよね。その人に好かれている自信が無いのでしょう?」
キーボ「…ええ、大体そんなところです」
茶柱「好きな人が出来るとちょっとしたことで大きな喜びを感じられるようになりますが、その喜びは耐え難い苦しみと表裏一体です。これは本当にどうしようもないことなのです。要するに…」
キーボ「茶柱さん」
茶柱「はい」
キーボ「アナタは要するに『フラれてもめげるな』と言いたいんですね?」
茶柱「……早速読めるようになってきたじゃないですか、空気」
キーボ「なぜでしょう、余り嬉しくはないですね」
茶柱「誰もがそういう経験を積み重ねて大人になっていくんです」
キーボ(茶柱さんから空気を読む術について説かれたりしながら過ごしました)
205 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga]:2017/09/10(日) 21:50:07.22 ID:zA7LPqNSO
キーボ「あの、この後用事があるのでボクはそろそろ失礼させていただきます」
茶柱「そうですか…まだ喋り足りない気分ですがご用向きとあらば引き止められませんね」
キーボ「今日はありがとうこざいました。これ、よろしかったらお近付きの証しとしてどうぞ」
つトレーニングウェア
茶柱「おお、これはいいものですね!やはりキーボさんは見た目はともかく中身はそこらの男死とは一味違いますね」
キーボ「ボクに性別の概念をどこまで適用するかというのは難しい問題ですが、取り敢えずお褒めに与り光栄です」
茶柱「では、転子は少し自主トレをしてから戻ることにします」
キーボ「はい、お先に失礼します」
ギイッ バタン
キーボ(ボクも早く用事を済ませて帰りましょうか)
─寄宿舎の中─
ピンポーン
入間「だ、誰だ?」ガチャ
キーボ「入間さん、ちょっといいですか?」
入間「キーボじゃねーか。どうしたんだ?」
キーボ「実はふたりだけで話がしたいんですけど…今この場でだと誰かに聞かれてしまうかも知れないので、夜10時半頃に校舎1階の倉庫に来ていただけませんか?」ヒソヒソ
入間「え?そんな遅い時間に人気の無いところに呼び出すって、もしかして…」
キーボ「嫌なら断っても構いませんが」
入間「絶対行く!」
キーボ「分かりました。ではまた後程お会いしましょう」
入間「ああ、またな」
パタン
キーボ(…さて、王馬クンは上手くやってくれるでしょうか?)
206 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga]:2017/09/10(日) 22:00:13.82 ID:zA7LPqNSO
テロップ【一方その頃…】
─校舎玄関付近─
最原(東条さんにお礼をするつもりだったのに、結局いつもと何も変わらなかったな)
最原(彼女にとってはそれが一番いいってことなのかな?)
???「あっ」
最原(!今の声は…)
赤松「……」
最原(やっぱり赤松さんだ)
最原「あの…」
赤松「」クルッ
赤松「」タッタッタッ…
最原(やっぱり駄目みたいだな…赤松さんが声を掛けられても無視して逃げるって相当だぞ。判りきっていたことではあるけど改めてショックだ…)
最原(今はその視界に入っただけで彼女を苦しめてしまう。一体、僕はどうすればいいんだろう?)
207 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga sage]:2017/09/10(日) 22:05:41.70 ID:zA7LPqNSO
>>205
訂正
×ギイッ バタン
○ガラッ ピシャン
投稿した後に茶柱の研究教室の扉が引き戸っぽいことに気付くという…。
208 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga sage]:2017/09/10(日) 22:10:33.09 ID:zA7LPqNSO
今回の投下終了です。
改めて今までに投稿した分を見返すと誤字・誤変換・表記揺れ等が酷くて書き直せないのが辛いです。
どこまで訂正すべきなのか…。
209 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/10(日) 22:11:59.50 ID:2upoiRc3o
全然気付かなかったからいちいち訂正しなくても平気よ
内容に関わる重大なミスの時だけでいいと思う
210 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga sage]:2017/09/13(水) 02:30:08.90 ID:4AJjG/BSO
レスありがとうございます。
>>209
アドバイスありがとうございます。結局は投稿する前に確認しろよって話になるんですけどね。
211 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga]:2017/09/13(水) 02:32:03.82 ID:4AJjG/BSO
テロップ【14日目・夜】
─倉庫─
入間「」ソワソワ
ギイッ
入間(来た…!)
王馬「あれ、入間ちゃんじゃん。こんなところでどうしたの?」
入間「ひぃっ?!な、なんでお前がここに…」ビクビク
王馬「既視感のあるやりとりだねー。オレは落とし物を捜しに来ただけだよ」
入間「はぁ…そうかよ」
入間(…こいつさっさとどこかに行かねーかな)
王馬「そうだ入間ちゃん、昨夜…いや、今朝かな?とにかくその折はごめんね」
入間「なんだよ藪から棒に」
王馬「これでも反省してるんだよ。流石にオレも怒り過ぎちゃったし」
王馬「だからといってキミのしたことを完全に許した訳じゃないけど」ボソ
入間「え?」ゾクッ
王馬「まあキミに酷いことをしたのには変わり無いから、そこは謝らないといけないなって思っただけだよ」
入間「別にいらねーよ、そんなの」
入間(却って気味わりーし)
王馬「なんだよー、折角こっちが下手に出てるっていうのにさー」スッ
入間「そんなのテメーが勝手にやってるだけじゃねーか…つーかなんだよそれ」
王馬「ジッポライターだよ。足許が暗いからこれを灯りにするんだ」チンッ カシャン
入間「だったら懐中電灯とかでいいだろうが…」
王馬「それより入間ちゃんさあ、モノクマーズに妙なことをされてから大きな心境の変化があったんじゃない?」
チンッ カシャン チンッ カシャン チンッ カシャン
入間「天海のヤローにも似たようなことを訊かれたけど、それがどうかしたのかよ」
入間(こいつ、なんでジッポの蓋を開けたり閉めたりしてんだ?)
王馬「キミはそれで平気でいられるの?いいように心を操られてムカついたりしないの?」
チンッ カシャン チンッ カシャン チンッ カシャン
入間(なんか…ジッポの音と王馬の言葉がやけに頭に響いて…)ボンヤリ
王馬「人の気持ちを好き勝手に弄り回すのも、それを黙って見過ごすのも間違ってるよ」
チンッ カシャン チンッ カシャン チンッ
王馬「ね、そう思わない?」
シュボッ
入間「…!」
王馬「オレたちは本来の心を取り戻さないといけない。そう思うよね…入間ちゃん?」
ジジ…
入間「……」ボー
王馬「よし、掛かったみたいだね」ニヤリ
王馬(京都弁喋れなくても結構なんとかなるもんだな)カシャン
212 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga]:2017/09/13(水) 02:42:40.82 ID:4AJjG/BSO
王馬「入間ちゃん、いい子だからオレの質問に正直に答えて」
入間「……」コクリ
王馬「キミはキー坊が好きなんだよね?」
入間「うん…アタシのダーリン…早く会いたい…」
王馬「じゃあ最原ちゃんは?」
入間「最原のことを考えると…【ピーー】が疼いて…それでアイツをめちゃくちゃに【ズキュン】て【バキュン】したくなって…」
王馬「分かった、一旦黙って」
王馬(一応確認のために訊いたけど、止めきゃよかったかな)チッ
王馬「じゃあ今度はちょっと時間を遡ってみよっか。…まずは4日前まで。さて、キミはどこにいる?」
入間「寄宿舎の部屋…アナウンスで体育館に呼び出された…でもアタシはそれどころじゃなくて、部屋に篭っ」
王馬「後数時間くらい遡って。モノクマーズに何かされたでしょ?」
入間「モノクマーズ…ピンクのライト…アレのせいで身体が熱く…」
王馬「その前後に違う色のライトを当てられたりしてない?」
入間「赤いライト…モノクマにやられた…」
王馬「やっぱオレが浴びたのと同じやつか」
王馬(ここまでは単なる確認でしかない。本番はこっからだね)
王馬「今度はその1日前まで遡ってみよう。キミはどこで何してる?」
入間「アタシの部屋の中…ひとりで発明品のアイディア練ってる…」
王馬(これで入間ちゃんは擬似的にライトを浴びていない時の状態に戻ってるはず)
王馬「キミが好きな人は誰?」
入間「キーボ…アタシはずっと前からアイツのことが…」
王馬「!」
王馬(どういうことだ?入間ちゃんってライトを浴びるまでは最原ちゃんが好きだったんだよね?少なくともキー坊に気がある素振りは一切見せてなかったし)
王馬(ていうか人じゃないじゃん、キー坊。いやそんなことはどうでもいいんだけど)
王馬(ひょっとしたら深層心理に影響が及ぶレベルで心が作り替えられつつあって、もうこんな小細工は通用しないとか?)
王馬(そう言えばオレも、最原ちゃんに対する感情を無理矢理捩じ曲げられたことに関して、ライトを浴びたばかりの時はまだ違和感が強かったけど、今ではそうでもないっていうか…寧ろ『以前から自分はこうだったんじゃないか』と錯覚しそうになる時すらある)
王馬(あれ?もしかするとライトを当てられてから時間が経過する程ヤバいんじゃ?)
王馬(…取り敢えず駄目元でもうちょい戻してみるか)
王馬「入間ちゃん、更に9日前に遡るよ。この学園に来る前だね。キミはどこにいる?」
入間「…どこ?…ここは暗くて何も見えない…アタシの姿すら…誰?…アタシはまだ何者でもない…」
王馬(言ってることが急に支離滅裂になった。失敗か?)
王馬「これ以上やっても意味は無さそうだね。…14日後の今に帰って来て。オレが手を叩いたらキミはいつも通りの入間美兎だ。いいね?」
王馬「1、2の、3」パン
入間「あれ、オレ様は今まで何を…」ハッ
王馬「入間ちゃん、ぼーっとしてたみたいだけど大丈夫?」シレッ
入間「んー、なんか記憶が曖昧なんだよな」
王馬「じゃあオレは他のところを捜しに行って来るねー」
入間「そういや捜し物がどうとか言ってたな。結局見付けられなかったのかよ」
王馬「…うん、まだ当分見付かりそうにないや」
213 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga]:2017/09/13(水) 03:30:50.77 ID:4AJjG/BSO
─キーボの部屋─
ピンポーン
キーボ(王馬クンが用事を済ませて戻ってきたのでしょうか?)
ガチャ
王馬「終わったよー」
キーボ「どうでした?」
王馬「特に有用な情報は獲得出来なかったかな」
キーボ「…ところで王馬クン」
王馬「うん、何?」
キーボ「赤松さんやアンジーさんではなく、どうして入間さんだったんですか?」
王馬「あ、もうそこまで知ってるんだ」
キーボ「知ったのはキミに話を持ち掛けられた後ですがね」
王馬「…言っちゃえばさ、オレも入間ちゃんも赤松ちゃんもアンジーちゃんも同じなんだよ」
キーボ「ということはキミもライトの光を当てられたんですね」
キーボ(正直そんな風には見えませんけど)
王馬「そう。で、オレはこのままではいたくないの。だから共通の症状が出てる入間ちゃんに催眠を掛けてヒントを得ようと…」
キーボ「共通の症状とは?」
王馬「えー、そこまで言うの嫌だよ、オレ。後は自分で考えて」
キーボ「…分かりました」
王馬「ねえキー坊」
キーボ「なんでしょう」
王馬「キミはさ、入間ちゃんに元に戻って欲しいの?」
キーボ「…戻してあげたいとは思っていますよ。入間さんの意志にも依りますが」
王馬「答えになってそうでなってない気がするけどまあいいや。早く倉庫に行ってあげなよ、入間ちゃん待ってるから」
キーボ「しかし意外ですね。どちらかといえば彼女のことは時間にルーズな方だと認識していたので」
王馬「約束は10時半だっけ?まだ20分くらい余裕あるよね」
キーボ「とにかく急いで行ってきます。入間さんの無事をこの目で確かめなければなりませんし」
王馬「たはー、オレってほんと信用無いんだね!」
キーボ「日頃の行いが行いですから。では、ボクはこれで」
214 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga]:2017/09/13(水) 04:45:07.82 ID:4AJjG/BSO
─倉庫─
ギイッ
キーボ「入間さん、もう来てたんですね」
入間「おう、オレ様にこんな贅沢な時間の使わせ方をさせるのなんてテメーくらいだな」
キーボ(どうやら王馬クンの舌を切り刻む必要は無さそうですね)
入間「そんなことより、今のオレ様を見て何か気付かねーか?」ソワッ
キーボ(今の入間さんがどうかしたのでしょうか?ちょっと記憶の中の彼女と比べてみましょう)
キーボ(……)CPUシコウチュウ
キーボ「ブーツ、ですか?」ハッ
入間「ああ。貰ったやつ早速履いてみたんだけど…どうだ?」テレッ
キーボ「はい、とてもよく似合っていますよ」
入間「へへっ、そうだろうな。この超イカしたブーツがオレ様に似合わねー訳ねーからな」
キーボ「気に入っていただけたようで何よりです」
入間「それで、話っていうのはなんなんだ?」
キーボ「そうですね、まずは質問に答えて欲しいのですが…」
入間「ああ、いいぜ」
キーボ「アナタは最近、モノクマーズに妙な光を浴びせられませんでしたか」
入間「何かと思えばまたその話か。なんかいろんな奴に代わる代わる訊かれんだよな。…確かにやられたぜ。ついでに言うとモノクマにもな」
キーボ「やはりそうですか。では、もうひとつ…」
キーボ「入間さんは、ボクが好きなんですか?」
入間「!…卑怯だぞ、そういうの」カァ
キーボ「この場合、卑怯というのはどういう意味でしょうか」
入間「せめて自分の気持ちを言ってから訊けっつってんだよ」
キーボ「そうですね、メンテナンス等でお世話になっていますし入間さんには感謝しています。言動に辟易させられがちですが、最近はそういう部分も含めて可愛らしいと思うことが偶にあります」
入間「割りと当たり障りの無い言い方だな」
キーボ「これが今のボクの素直な気持ちですよ」
入間「キーボにとってアタシはその程度なの…?」ボソッ
キーボ「何か言いましたか?」
入間「…話が終わったんなら帰りてーんだけど」
キーボ「そうですか。態々呼び出してすみませんでした」
入間「じゃあ、また明日な」
キーボ「お気を付けて」
ギイッ パタン
キーボ(一体どこまでが入間さんの本当の気持ちで、どこまでがそうじゃないんでしょうか?…ただでさえ人の感情に疎いボクには難し過ぎる問題です)
215 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/13(水) 12:22:35.47 ID:qJVCFR6qO
このSSもっと評価されて欲しいな
216 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga sage]:2017/09/13(水) 23:40:38.74 ID:4AJjG/BSO
レスありがとうございます。
>>215
ではもっと評価されるように頑張りますね。
217 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga sage]:2017/09/13(水) 23:58:51.65 ID:4AJjG/BSO
寝オチして投下終了宣言し損なってました…。続きはまた後日更新します。
ついでにちょっと独り言。
ジッポ催眠は王馬がライトの使用対象に指定されなかった場合の出番確保用のネタとして考えていたものだったのですが、どうしても書きたかったので結局書いてしました。これだけでこのスレを建てた意義の3割は果たしたようなものです。
ではドリエル飲んで寝ます。
218 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/14(木) 10:01:52.14 ID:CKHF+Idk0
入間が浴びたのはピンクのライトとモノクマの赤いライトだよね
ピンクが性的に最原を好きになる、モノクマーズの赤は最原を好きになるだけど、モノクマの赤いライトは違うのかな
219 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga sage]:2017/09/17(日) 02:01:41.98 ID:h7yy2gFSO
レスありがとうございます。
>>218
モノクマーズが使った赤ライトとモノクマが使った赤ライトが似て非なる物であることは
>>24
でモノクマが明言しています。
モノクマの赤ライトの具体的な効果については、現時点で十分察しは付くかと思いますが作中でもう少しはっきりさせた方がいいですかね?
220 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga]:2017/09/17(日) 02:05:39.43 ID:h7yy2gFSO
テロップ【数十分後】
─最原の部屋─
最原(トレーニングで無茶なメニューをこなしたのは一昨日振りか…疲れたな)
最原(シャワーを浴びるのは明日の朝でいいとして今日はもう寝ようか)
最原「そうだ、その前にアレを…」
最原(確か机の引き出しのどこかに仕舞ってたはず)ガサゴソ
最原「あ…あった」
愛の鍵「」
最原(これを使うと、学園にいる誰かと同じ夢を見ることが出来るんだよね?)ウロオボエ
最原(その誰かが誰になるのかは決められないし実際に使うまで判らないらしいけど、僕は可能性に賭けてみることにした)
最原(夢の中でいいから、また赤松さんと一緒に過ごしたいんだ)
最原(まあ今回は駄目でも2回3回と繰り返せばいつか会えるかも知れないし。出来ればこれで来て欲しいけどさ)
最原(取り敢えずやってみないことには始まらない。…まずはこれを枕元に置けばいいんだよね)スッ
最原(後はベッドに入って寝るだけだ)モゾモゾ
最原(疲れてるせいか、いい感じに眠くなってきた…ありがとう、百田く…)スヤァ
最原「」zzz
最原「あかまつさん…」ムニャ
……
…………
……………………
221 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga]:2017/09/17(日) 02:10:46.84 ID:h7yy2gFSO
─ラブアパートの中?─
赤松「……」
最原(嘘だろ…願ったり叶ったりではあるけど幾らなんでも出来過ぎじゃないか?)
最原(よく考えたらこのアイテムってモノクマが用意した物なんだよな。もしかして罠か?そういえば夢の中でも赤松さんから拒絶される可能性を考えてなかったな…)
赤松「最原くん」
最原「あっ、うん」ドキ
最原(赤松さんは僕の名前を呼ぶとこちらにゆっくり歩み寄って来た)
赤松「」ジー
最原(こんなに近付いて大丈夫なのかな?)
赤松「」ガバッ
最原「うわ?!」
最原(…いきなり抱き着かれた。赤松さんは顔を僕の肩に埋めているのでその表情を見ることは敵わない)
最原(彼女の髪が首筋から滑り落ちて、白い項が露わになる。見たところキモいブツブツは無いようだ)
最原「えっと、赤松さん?」
赤松「…このままで」
最原「え?」
赤松「このままでいさせて…」
最原「……」
最原(肩の辺りがじんわりと温かく湿るのを感じて何も言えなくなってしまった。その代わりという訳ではないけど、赤松さんの背に腕を回して強く抱き締め反す。少しでも長く、彼女を夢の中に留めようとするかのように…)
……
…………
……………………
222 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga]:2017/09/17(日) 02:15:54.91 ID:h7yy2gFSO
テロップ【15日目・朝】
─最原の部屋─
キーンコーンカーンコーン
モノクマーズ『おはっくまー』
モノキッド『才囚学園放送部からお知らせだぜ!』
モノファニー『朝時間になったわ。よい子はもう起きる時間よ』
モノダム『今日モ1日、仲良ク過ゴソウネ』
最原「…ん」モゾ
最原(もう朝か)ムクリ
最原(夢の中で赤松さんと会えたこと、現実と違って普通に話せたことはなんとなく憶えてるけど、具体的に何が起こったかまでは思い出せない…そこはやっぱり夢なんだな)
最原(目が覚めたら、もう赤松さんとは…)
最原「……」
最原「…シャワー浴びよう」
223 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga]:2017/09/17(日) 02:26:36.94 ID:h7yy2gFSO
テロップ【十数分後】
─食堂─
赤松「キーボくん、食べ物の味が判るようになったんだって?」
キーボ「はい、実はそうなんです!皆さんが口を揃えて美味しいと言う東条さんの朝食が楽しみです」ウキウキ
入間「これからはオレ様の飯を少し分けてやるつもりだ」
アンジー「キーボと美兎は最近いい感じだねー。仲良きことは美しきかなって神様が言ってるよー」
真宮寺「神様も請け売りをするんだネ…」
入間「へへっ、そう思うか?電波痴女も偶にはイイこと言うじゃねーか」テレッ
王馬「でもまだまだ食べることは出来ないんでしょー?」
キーボ「…なんでしれっと王馬クンがいるんですか」
星「王馬はここ数日は1時間遅い時間に朝食を食べてるんだったよな」
王馬「うーん、やっぱりお腹空いちゃうし朝ご飯は出来るだけ早く食べたいなって」
夢野「今更じゃな」
東条「困ったわね。朝食の用意を13人分しかしていないわ」ヒョコッ
茶柱「あ、東条さん」
百田「つまりこの中のひとりは食べられねーっつーことか?だったら誰かが終一と」
天海「それなら俺は後でもいいっすよ。最原君と一緒に食べることにするんで」ガタッ
王馬「……」
東条「…そう。分かったわ」
天海「あ、その前にちょっと連絡事項があるんで聞いて貰えないっすか?」
春川「連絡事項?」
天海「食べながらでも構わないっすけど、大事な話なんでちゃんと聞いてくださいよ」
カクカクシカジカ
天海「…てな訳で、モノクマやモノクマーズには今まで以上に用心するように。もしそれでも新たに被害者が出たとしたら、周りの人は落ち着いて対応して欲しいっす」
白銀「なんだか地味に物騒で怖いなあ…」
ゴン太「ゴン太、みんなを守れるように頑張るよ!」
天海「じゃあ、俺はこの辺で」
224 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga]:2017/09/17(日) 03:50:36.91 ID:h7yy2gFSO
茶柱「すみません…ちょっとお手洗いに」ガタッ
ギイッ パタン
夢野「……」ソワソワ
キーボ「夢野さんもトイレに行きたいんですか?」
夢野「んあっ?!…あー、そうじゃ、そうなのじゃ」
春川「キーボ、この場に茶柱がいなくてよかったって思えるくらいにはデリカシーの無い発言だよ、それ」
夢野「では、ウチも行ってくるかの」ガタッ
アンジー「秘密子ー、ひとりで大丈夫ー?」
夢野「直ぐに行って直ぐに戻れば平気じゃろう」
真宮寺「天海君にあんな話を聞かされた直後で不安になる気持ちも解るけど、トイレは目と鼻の先だからネ」
アンジー「んー、じゃあ気を付けてねー」
夢野「ああ、心配には及ばん」
─1階女子トイレ─
ギイッ
夢野「転子!」
茶柱「夢野さんですか?まだ転子が使っていない個室が空いているはずですが…」
夢野「そうではない。取り込み中にすまないがお主に話があるんじゃ」
茶柱「…ちょっと待ってくださいね」
ジャー… ガチャッ
茶柱「話というのはなんでしょうか?」キュッ ジャー パシャパシャ
夢野「うむ。実は最原に伝えて欲しいことがあるのじゃ」
茶柱「最原さんに?なんでまた」キュッ
夢野「今、ウチはアンジーから最原接近禁止命令を出されておるからの。…転子にしか頼めないことなんじゃ」
茶柱「そういうことでしたらこの転子にお任せください」フキフキ
夢野「おお!心強いのう。頼んだぞ、転子」
茶柱「それで、最原さんに何を伝えたいんですか?」
夢野「そもそもウチがアンジーの傍から離れられなくなったのは、王馬がそう仕向けたせいらしいのじゃ」
茶柱(あの男死が元凶だったんですね…)
夢野「5日程前から、アンジーは最原の話をするとどことなく嫌そうな顔をするようになったんじゃ。それどころかアンジーのいないところでウチと最原が話すことにすら難色を示す始末でな」
茶柱「やはり天海さんが言っていたモノクマーズのライトのせいでしょうか?」
夢野「今にして思えばそうなんじゃろうな。…そして3日前のことじゃ。ウチは久々に最原からデートに誘われての。最原とふたりで過ごせばアンジーがどう思うかは容易に想像出来たが、あやつから久々に誘われたことが嬉しくてウチは首を縦に振ったんじゃ」
夢野「同じ日の夜、アンジーから呼び出されて最原と会っていたことを咎められた。その上で『これからはアンジーが神様と一緒に秘密子を見張る』と言われてしまっての」
夢野「しかし、詳しくはウチには判らないんじゃが…アンジーの話を聞く限りでは、ウチと最原が一緒にいたことを告げ口したのも四六時中ウチを見張るよう提案したのもどうやら王馬らしくてな」
夢野「王馬が何を考えて動いているのか見えないのはいつものことではあるが、今回ばかりは嫌な予感がしての。最原には『王馬に気を付けろ』と伝えて欲しいんじゃ」
茶柱「なるほど…それにしても、確かに王馬さんの行動原理は謎ですね」
夢野「案外、ウチらの仲のよさに嫉妬したのかも知れんな」
茶柱「それは流石に無いんじゃないでしょうか…」
茶柱(夢野さんがアンジーさんに拘束されては元も子もありませんからね)
夢野「そうかのう?」
225 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga]:2017/09/17(日) 04:38:02.34 ID:h7yy2gFSO
茶柱「夢野さん」
夢野「うむ、なんじゃ?」
茶柱「夢野さんは、また最原さんと会えるようになりたいんですよね」
夢野「ああ…そうじゃな」
茶柱(なんだか歯切れが悪いですね)
夢野「しかし、最原はどうなんじゃろうか?」
茶柱「…!」
夢野「ウチが隣にいなくても他の誰かがいるからきっと寂しくはなかろう」
夢野「なあ転子、ウチは本当に最原にとって必要な人間なんじゃろうか?」
茶柱「…そんなの転子に解りませんよ」
夢野「そうじゃろうな…こんな話を聞かせてしまってすまな」
茶柱「でも、いないよりはいた方が断然いいに決まってます」
夢野「……」
茶柱「最原さんだって夢野さんに会えなくて寂しくない訳が無いんです。だって、夢野さんは唯一無二の人間で代わりは誰にも務まらないんですから。あなたにとっての最原さんもそうなんでしょう?」
茶柱「だからきっと…どうにかしましょう、この現状を」
夢野「具体的にどうすればいいかまでは思い付かないんじゃな」
茶柱「うぅ、返す言葉も無いです…」
夢野「じゃが、少しだけ元気が出た。感謝するぞ、転子」
茶柱「いっ…いえ、勿体無いお言葉です…」テレッ
茶柱「あの、転子はそろそろ失礼しますね」
夢野「余り長居するとアンジーに怪しまれるからのう。ウチもついでに用を足したら戻るとするか」
茶柱「はい、ではまた」
パタン
茶柱(今になって夢野さんの問い掛けに対して『転子にとって夢野さんは必要な存在です』と答えた方がよかったような気がしてきました…)
茶柱(しかし夢野さんは全人類の宝ですから、やっぱり抜け駆け乃至それに準ずる行為は控えるべきですよね。だからこれでよかったんです、きっと)
茶柱(まあ、どちらにせよ転子のやるべきことは決まっています)
茶柱(転子は、夢野さんの笑顔のために尽力するのみです)
226 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga]:2017/09/17(日) 04:43:49.02 ID:h7yy2gFSO
>>174
訂正
×王馬「昨日穿いた水着、誰かに盗まれたりしなかった?」
○王馬「昨日穿いた水着、入間ちゃんに盗まれたんじゃない?」
後から見返したら、東条にもほぼ同じように訊かれてるのにそっちには黙ってるのが不自然過ぎたので…。
227 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga sage]:2017/09/17(日) 04:48:06.68 ID:h7yy2gFSO
今日の分終わりです。
最原と仲良くしていた夢野に嫉妬した、という発想は茶柱には無い。
228 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/17(日) 12:05:55.96 ID:g6rEhDKaO
乙です
ここの夢野は面倒臭がらず頑張ってるな
あと前の告白以降天海の動向が気になって仕方がないw
229 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga sage]:2017/09/21(木) 20:30:49.20 ID:oGyZx4TSO
レスありがとうございます。
>>228
スレ主は本編4章以降の頑張ってる夢野が好きなので…。
ま、(状況が状況だし)多少はね?
230 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga]:2017/09/21(木) 20:32:46.16 ID:oGyZx4TSO
テロップ【約一時間後】
─食堂─
ギイッ
最原「おはよう、王馬くん…あれ?」
天海「おはようございます」ニコニコ
最原「なんで天海くんが?」
天海「王馬君が『やっぱり今まで通りの時間に食べたい』って言い出したんで代わりに来たんすよ。突然のことで東条さんは13人分の食事しか作ってなかったようでして」
最原「そうなんだ…」
天海「王馬君のことが気になるっすか?」
最原「まあね…単純に言動が妙だというのもあるけど、何より彼は例のライトを浴びているらしいから」
天海(それを言うなら俺もそうっすけどね)
最原「それに王馬くん、昨日の朝会った時元気が無さそうだったし心配なんだよね」
天海「今日食堂に来た時は全然いつも通りに見えたっすよ」
最原「でも王馬くんだからなあ」
天海「まあそうっすね。この場合はどっちなんでしょう」
最原「朝食を食べたら様子を見に…でもアンジーさんの時みたいに避けられそうだな」
天海「結局どうするんすか?」
最原「後でゴン太くんに話を聞いてみようかな」
天海「それがよさそうっすね。…ところで最原君、午後からで構わないんでちょっとお時間頂けません?出来れば作戦会議をしたいんすけど」
最原「作戦会議?」
天海「昨日は殆ど今後の現状維持に話が終始しちゃったじゃないっすか」
最原「それはそれで必要な話ではあったけどね」
天海「だから今度はみんなを戻すにはどうすればいいのかっていうことについてちゃんと考えた方がいいと思ったんす」
最原「なるほど…そうだね」
最原「……」
天海「最原君、何か気になることでも?」
最原「え?いや…キミの意見には全面的に賛成なんだけど、なんていうかその口振りだと他人事みたいっていうかさ」
天海「と言うと?」
最原「…ねぇ天海くん、キミ自身は元に戻りたいって思わないの?」
天海「俺は今のままでも特に困らないっすよ」
最原「だったらなんで…」
天海「最原君は赤松さんたちとまた前のように仲良くしたいんすよね?」
最原「うん、勿論だよ」
天海「なら理由はそれで十分っす」
最原「…そっか」
最原(天海くん、赤松さんたちと比べれば一見普通っぽいけど…この強烈な違和感はなんだ?)
231 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga]:2017/09/21(木) 20:42:21.17 ID:oGyZx4TSO
テロップ【十数分後】
最原「ごちそうさまでした」ガタッ
最原「それじゃあまたね、天海くん」
天海「はい、また後ほど」
ギイッ パタン
天海「……」
天海(さて、最原君も行ったことだしさっさとアレを回収しないと)ガタッ
天海(王馬君が最原君とふたりで朝食を食べると言い出したらしいと聞いた時は不安しか無かったっすけど…杞憂に終わってよかったっす。コレは結果的に思わぬ方向で役に立ったっすね)ゴソゴソ
ギイッ
天海「!」
東条「食器を片付けに来たのだけれど、そろそろ食べ終わったかしら」
天海「ああ、東条さんでしたか。申し訳無いんすけどもう少し待って…」スッ
東条「天海君、今ポケットに入れた物を見せてちょうだい」
天海「……」
東条「観念なさい。人に見られては困る物だと既に自白しているに等しいのだから」
天海「気付いてたんすか?」
つ盗聴器
天海「…そう言えば、東条さんは毎日隅々まで食堂を掃除しているんでしたっけね」
東条「誰がどうして仕掛けたのか判らなかったから少し泳がせておいたの。貴方がこのタイミングで回収に来たことで目的も大体察したわ」
東条「怪しいと睨んではいたけど、まさか本当に天海君だったとはね」
天海「どうやら最初から疑われてたみたいっすね」
東条「盗聴器の出所は入間さんの研究教室?」
天海「ええ、こっそりひとつ拝借して来たっす。…それで、どうするんすか」
東条「どうするってどういうこと?」
天海「俺を煮て食うのか焼いて食うのかって訊いてるんす」
東条「貴方のことは別にどうもしないわよ。ただ、ひとつ忠告したいの」
天海「…忠告ね」
東条「誰かのために何かをしてあげたいと思うこと自体は決して悪くないのよ。でも天海君の場合は既に常識的な範囲を越えている。貴方、下手すればいつか最原君を潰すわよ。他でもないその好意で以てね」
天海「お言葉っすけど、キミに何が解るんすか?」
東条「今の天海君のどういったところがどうして駄目なのかってことくらいなら判るわ。私も過去に同じ失敗をしたことがあるから」
天海「俺はキミじゃない」
東条「ええ、そうね。でもそうじゃないの。他山の石という言葉があるでしょう?」
232 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga]:2017/09/21(木) 20:52:24.61 ID:oGyZx4TSO
東条「…後、念のためひとつ訊いていいかしら」
天海「なんでしょう?」
東条「最原君の水着を盗んだの、流石に貴方じゃないわよね?」
天海「……あー、そんな風に思われてるんすか」
東条「申し訳無いけど完全には否定しきれないわね」
天海「心外っす。俺はひた向きに彼を慕っているだけっす」
東条「いずれにしても貴方の最原君に対する執着は異常よ」
天海「執着なんて…そんなんじゃないっすよ。勘違いしないで貰いたいのは、俺の最原君に対する感情は恋や性欲とは無縁でどこまでも純粋なものってところっす」
天海「誰よりも彼の近くにいたくて、少しでも長く彼の視線を留めておきたくて、彼のためならなんでもしてあげたい…それだけなんすよ」
東条「……」
東条(どういうことなの…脳が理解することを拒んでいる…彼は一体何を言っているの?)コンラン
東条「つまり…水着泥棒は天海君じゃないってことでいいのかしら?」
天海「当然っす。それと、キミがどうして最原君の水着が誰かの手に渡ったことを知ってるのかは判らないっすけど、その件は一応もう解決してるんで心配には及ばないっす」
東条「何故貴方がそんなことを知っているの?」ウタガイノメ
天海「最原君と王馬君が話しているのを聞いたんす」
盗聴器「」
東条「……なるほどね」
東条(天海君が嘘を吐いているようには見えないし多分水着を盗んだのは彼ではないんでしょうけど…気持ち悪いことには変わり無かったわね)
233 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga]:2017/09/21(木) 21:01:59.01 ID:oGyZx4TSO
テロップ【十数分後】
─1階・2階間の階段─
最原(中庭や寄宿舎にゴン太くんはいなかった。他に彼がひとりで行きそうな場所と言ったら自分の研究教室くらいしかないけど…)
???「」タッタッタッ…
ドンッ
最原「うわっ」
???「あ痛っ」
最原「ごめん、大丈夫?」
最原(ぼんやり考えごとをしていたせいで、誰かと階段の踊り場で擦れ違い様にぶつかってしまった。謝ろうと顔を上げると、そこにいたのは…)
最原「あ」
アンジー「お、終一だー」
最原「アンジーさん…」
最原(赤松さんのような判り易い拒絶反応は無いけど、恐らくアンジーさんもライトの影響で僕から距離を置いている。それはつまり、僕の存在が彼女に不快感を催させる可能性が高いということだ)
最原(アンジーさんには色々と訊きたいことがあるけどそういう訳にもいかなさそうだし、ここは黙って立ち去るしか無いか)
アンジー「」クイ
最原(…と思ったその時、いきなり服の裾を掴まれ軽く引っ張られた)
最原「アンジーさん?」
アンジー「」ジー
最原(こちらの心中を他所にアンジーさんは僕の顔をじっと見詰める。彼女にしては滅多に無いくらい真剣な表情だ。…意図が全く読めない)
アンジー「」パッ
最原(しばらくすると、満足したのか飽きたのか服から手を外した)
アンジー「終一」
最原「うん、何かな」
アンジー「どんなに遠く離れても、神様はきっと終一を見守ってるからね」クルッ
タッタッタッ…
最原(…どんなに遠く離れても、か)
234 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/21(木) 21:05:54.65 ID:xCgoa//90
アンジーの様子がちょっと変わったか?
235 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga]:2017/09/21(木) 21:07:58.28 ID:oGyZx4TSO
タッタッタ…
アンジー(終一は、一本跳ねた癖毛の天辺から爪先まで相変わらず終一だった。初めて会った時からなんにも変わってない)
アンジー(やっぱり、終一のことを考えるだけで心を紙ヤスリで削られてるみたいな嫌な感じがするようになったのは、アンジーが変わっちゃったせいなんだね)
アンジー(ちょっと前まで終一といるとあったかい気持ちになれたことは確かに憶えてるけど…最近はその感覚を思い出せなくなってきてる)
アンジー(モノクマはアンジーの気持ちを返してはくれないみたいだし、このまま忘れていっちゃうのかな?)
アンジー(でもなんでなんだろうなー。アンジーには神様も島のみんなも秘密子もいるから寂しくなんてないのに)
アンジー(なんだか悲しい、気がする)
236 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga sage]:2017/09/21(木) 21:14:29.84 ID:oGyZx4TSO
>>154
東条のひとり言答え合わせ。
東条「やはり……の……なるわ」
↓
東条「やはり最近の彼の行動は気になるわ」
東条「……君……かも知れない……失敗……止めなきゃ」
↓
東条「あの人はいつか最原君を駄目にしてしまうかも知れない。私と同じ失敗をする前に止めなきゃ」
セコム警察もメイドの立派なお仕事です。
237 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga sage]:2017/09/21(木) 21:19:41.01 ID:oGyZx4TSO
今日の分終わりです。
好感度操作ライトの1番の被害者はある意味天海。
238 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/22(金) 10:15:56.86 ID:x3zycHZsO
天海が正気に返ったときの反応が気になる
これは間違いなく頭を抱えての悶絶もの
239 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/25(月) 17:58:56.08 ID:HVo05EG80
核心を突いてきそうな王馬天海が餌食になったのが面白いな
楽しみにしてます
240 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga sage]:2017/09/28(木) 00:57:02.48 ID:TSBqBInSO
レスありがとうございます。
>>234
アンジーの最原に対する気持ち自体はライトを浴びてから特に変わっていません。
だからこそ彼女なりに思うところが出来たといいますか…。
>>238
出来ればその辺りも書きたいですね。
>>239
実際に餌食になってみなければ分からないこともある…はずです。
王馬は当事者でさえなければ面白がって事態をややこしくしてたと思います。
241 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga sage]:2017/09/28(木) 01:07:43.22 ID:TSBqBInSO
前回の書き込みからそろそろ1週間が経ってしまうので生存報告がてらお返事だけすることにしました。
最近は書くペースが遅くてアレなんですが気長に待っていただけると嬉しいです。
242 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga sage]:2017/10/04(水) 22:04:47.89 ID:Cag9VAFSO
生存報告。
久々にディスガイア3Rやったら滅茶苦茶楽しくてうっかり時間潰したり、別のSSのネタ思い付いてそっちを書きたい欲と戦ったりしてました。一旦ドツボに嵌まると全く書けなくなるものですね。
オチまでの流れは大体考えてあるので流石にエタることは無い…と思うよ?
243 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/04(水) 22:30:51.44 ID:cNN/wZ1sO
乙です
エタらない範囲で好きに書いて欲しいです
244 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga sage]:2017/10/11(水) 20:05:04.02 ID:RDZhWeLSO
レスありがとうございます。
>>243
取り敢えずエタらせないように頑張ろうと思います。
245 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga sage]:2017/10/11(水) 20:14:38.66 ID:RDZhWeLSO
また生存報告だけというのもアレなので小ネタ投下しておきます。
テロップ【15日目・朝】
─食堂─
入間「あーん」
キーボ「それくらい自分で出来ますよ…恥ずかしいので止めてください」
入間「いいから食え!」ズボッ
キーボ「むぐっ?!」
キーボ「……」モゴモゴ
入間「旨いか?」
キーボ「」チョットマッテクダサイ
獄原「口の中に物が入ってるから喋れないんだね」
東条「キーボ君、キラッと光るシート使う?」
キーボ「」サッ
東条「ああ、ちゃんと自分で持ち歩いていたの」
キーボ「」フキフキ
キーボ「とても美味しいです。それにこれはボク好みの味ですね」
入間「そうだろ?オレ様もこれ好きなんだよな」
赤松(もしかして入間さん、キーボくんが入間さんの好きな食べ物を好むように設定したのかな?)
王馬「それにしてもさ、折角新機能を付けるんなら物の味が判るってだけじゃなくて普通に食べたり飲んだり出来るようにしてあげればよかったのに」
夢野「流石に入間の技術でも厳しかったんじゃろう」
入間「…あんまり認めたくはねーけどその通りなんだよな」
キーボ「ボクの身体は動力とあらゆる機能をこれ以上ないくらいコンパクトに纏めていますからね。皆さんの胃に当たる部分と言いますか、食べたり飲んだりしたものを一時的に溜めておくスペースを確保出来ないんです」
春川「無いなら造ればいいんじゃないの?」
キーボ「しかし造るとなると…」
入間「……」
入間「なあキーボ、お前もっと身長欲しくないか?」
キーボ「脚が長くなるならまだしも胴が伸びるなんて嫌ですよ」
246 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga sage]:2017/10/18(水) 03:30:55.40 ID:HS1U8TSSO
生存報告。
そろそろ更新出来そうな気もしますが予定は未定です。
247 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga]:2017/10/18(水) 18:03:43.08 ID:HS1U8TSSO
─超高校級の美術部の研究教室─
ガチャ
アンジー「ただいまー」
夢野「うむ、おかえりじゃ」
アンジー「トイレくらいそれぞれの階にあればよかったのになー。いちいち1階まで降りなきゃいけないの面倒臭いよねー」
???「こういう時、人間は不便ですね」
アンジー「キーボ、秘密子のこと視ていてくれてありがとうねー」
キーボ「はい、どういたしまして」
アンジー「確か話がまだ途中だったよねー?」
キーボ「いえ、アンジーさんが席を外したのは切りのいいところでしたし、聞きたかったことは粗方教えて貰いましたよ」
アンジー「じゃあなんか他に訊いておきたいこととかあるかな?」
キーボ「では最後にひとついいですか?」
アンジー「もっちもちー。なんでも訊いちゃってー」
キーボ「アンジーさんはモノクマーズのライトを浴びる前の状態に戻りたいと思いますか?」
アンジー「うん、元通りになれるんならなりたいよ。ま、戻れなくても仕方無いかなーって感じではあるけどねー」
キーボ「…そうですか」
キーボ(ボクは入間さんに何をしてあげたいのか、あるいは何をするべきなのか…その答えはまだ見付かっていません)
キーボ(でも、だからといって何もしない訳にはいかない。今のボクにも出来ることがあるはず)
キーボ(まずは入間さんがどういった状況に置かれているのか知ることからです。そのために彼女と同様にライトの影響を受けていると思しきアンジーさんに話を聞いてみたものの、どうやら入間さんとは事情が異なるようですね)
キーボ(本人に聞くのが最も合理的なんでしょうが、こちらから誘っても断られてしまうんですよね…)
夢野「キーボがフリーズしてしまったぞ。処理落ちか?」
キーボ「ちょっと考え事をしていただけです。アナタって偶に結構酷いこと言いますよね」
アンジー「キーボ、聞きたいことは大体聞けた?」
キーボ「あ、はい。ありがとうございました」
アンジー「じゃあ今度は神様の話をしてあげよっかー」
キーボ「そうですね、他に話すこともやることも無いですし」
夢野「ウチも構わんぞ」
アンジー「折角だからキーボもこの機会に入信しちゃおう?」
キーボ「検討させてください」
アンジー「ならキーボをその気にさせるためにも神様のことをいっぱい教えてあげないとだねー」
キーボ(アンジーさんから暫く神様の話を聞かされました。しかしアンジーさん、特に最近は口を開けば神様のことばかりですね…)
248 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga]:2017/10/18(水) 18:14:25.11 ID:HS1U8TSSO
テロップ【一方その頃…】
─2階廊下─
最原(ゴン太くんの研究教室の前まで来てみたけど…中から話し声が聞こえるな)
???「……は……な人とか……」
???「……よく分からない……家の決めた……がいて……」
???「……の家……なんだっけ」
???「というより……偉い人……」
???「……けど……大丈夫?」
???「……思いだしちゃって……怖かった……」
最原(この声って多分ゴン太くんと王馬くんだよな?流石に張本人がいるのに割って入る気にはなれない…)
最原(取り敢えず今はゴン太くんから話を聞くのは諦めた方がよさそうだ)
最原(そういえば、王馬くんについて何か知ってそうな人がいたんだった。その人を捜しに行ってみよう)
─寄宿舎の中─
ピンポーン
ガチャ
真宮寺「おや、最原君」
最原「真宮寺くん、実はちょっと相談したいことがあるんだけどいいかな?」
真宮寺「へェ…キミが僕に相談事かい。いいヨ、喜んで受けるヨ」
最原「ありがとう」
真宮寺「ここじゃなんだしゆっくり話せるところに移動しようか」
249 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga]:2017/10/18(水) 18:27:01.30 ID:HS1U8TSSO
─超高校級の民俗学者の研究教室─
最原(王馬くんの件について真宮寺くんに相談した)
真宮寺「なるほどネ。でも、どうしてそんなことを訊こうと思ったんだい?」
最原「例のライトに関してはまだ謎が多いし、とにかく情報収集してそこからみんなを元に戻すヒントを得られないかと思ったんだ」
最原「勿論、単純に彼が心配だっていうのもあるよ」
真宮寺「僕はなんとなく王馬君の事情を察してはいるけど…本当に知りたい?」
最原「そりゃあ、出来れば知りたいよ」
真宮寺「知ることで王馬君との関係が壊れるとしても?」
最原「え?」
真宮寺「別に脅したい訳じゃないヨ。ただ、その可能性が高いから行き過ぎた詮索は止めておいた方がいいんじゃないかって思っただけサ」
最原「……」
真宮寺「という訳で、僕からは具体的なことは喋れないヨ」
最原「具体的じゃなければいいの?」
真宮寺「まァ少しならネ」
真宮寺「…ここ数日間の王馬君は僕にとって非常に興味深い観察対象だったヨ。お得意の嘘や人を食ったような態度で常に余裕ぶっていた彼が、あんなことになってしまったんだからネ」
最原「そうだね、心を弄られたりしたら誰だっていつも通りではいられないだろうからね。現に最近の王馬くんは妙に情緒不安定だったし」
真宮寺「なるほど、キミからはそんな風に見えていたんだ」
最原「真宮寺くんはどうなの?」
真宮寺「僕の見解では、今の王馬君は非常に危うい状態だと思うヨ」
最原「危うい状態っていうと…」
真宮寺「具体的なことは話せないって言ったでしョ」
最原(今日の真宮寺くん、やけに口が固いな。一体なんでなんだろう?)
真宮寺「キミは王馬君のことを知ってどうしたいんだい?彼が心配だって言ってたけど」
最原「もし王馬くんが例のライトのせいで悩んでいるとしたら助けてあげたいよ。他の人のパターンから類推するに、僕も何かしらの形で関係していそうだしね」
真宮寺「助ければいいじゃないか。実際に彼は今ひとりで悩んでいる可能性が高い」
最原「だとしても、どうすればいいか判らないし、そもそも余計なお世話だったら?」
真宮寺「それを確かめるためにも本人から直接話を聞くといいヨ」
最原「……うん、そうだよね」
250 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga]:2017/10/18(水) 18:37:07.56 ID:HS1U8TSSO
最原「真宮寺くん、相談に乗ってくれてありがとう」
真宮寺「いや、役に立てなくて申し訳無かったネ。お詫びって訳じゃないけど、民俗学の講義で仕切り直しとさせて貰おうかな」
最原「今回はなんの話をするの?」
真宮寺「それじゃあ心について、なんていうのはどうだろう」
真宮寺「脳の一部が感情を司っていることは科学が発達した今でこそ常識とされているけれど、かつて人間の感情は心臓に宿ると信じられていたんだ。例えば…」
最原(心というものが人々にどう捉えられてきたのか、真宮寺くん自身の見解と共に教えて貰った)
真宮寺「…おっと、もうこんな時間か」
最原「そろそろ戻らないとね」
─1階廊下─
真宮寺「お腹が空いてきたから僕はこのまま食堂に向かうことにするヨ。最原君は?」
最原「寄宿舎に帰るよ。持ち出した食べ物がまだ残ってるんだ」
真宮寺「そうかい。だったらここでお別れだネ」
最原「うん、今日はどうもありがとう。また民俗学の話を聞かせて欲しいな」
真宮寺「嬉しいことを言ってくれるネ。それじゃあ、また今度」
真宮寺(…さて、こうなったら後は当人同士の問題だネ。そもそも僕が口を挟むべきことでは無かったんだけど)
真宮寺(王馬君が縋り付こうと手を伸ばしてきた時、果たして最原君はそれを掴むのかな?振り払うのかな?)ゾクゾク
真宮寺(その愛の行く末…確と見届けるからネ)
251 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga sage]:2017/10/18(水) 18:40:20.24 ID:HS1U8TSSO
今日の投下終わりです。
前回から1ヶ月近く間が空いてしまいましたが皆さん話の流れとか憶えていますか…?
252 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/18(水) 19:07:57.01 ID:KnZfLakD0
更新久々に来たから嬉しい。やはり真宮寺は姉さんさえなければかなり有能だな……
話の流れは大体覚えてるぞ
253 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/18(水) 23:30:24.38 ID:KnZfLakD0
更新久々に来たから嬉しい。やはり真宮寺は姉さんさえなければかなり有能だな……
話の流れは大体覚えてるぞ
254 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/18(水) 23:30:57.03 ID:KnZfLakD0
時間差再送信すまん
255 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/19(木) 07:43:45.66 ID:NpB81/95O
おー更新来てた待ってた
投下の無い間に何度も読み返してたぞ!
256 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga sage]:2017/10/24(火) 03:32:16.05 ID:CnzU3zZSO
レスありがとうございます。
>>252
塩分をカットした真宮寺なんてお魚抜きの海鮮丼じゃないですか!
二重投稿に関してはどんまいです…。
>>255
読み返していただけるのは嬉しくもあり恥ずかしくもあります。
他に面白いSSが沢山ある中、こんなスレに時間を割いてくださってありがとうございます。
257 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga]:2017/10/24(火) 03:36:25.33 ID:CnzU3zZSO
テロップ【数十分前】
─超高校級の発明家の研究教室─
入間「出来ちゃった…」
入間「遂に完成したぞ…性欲を減退させるマシーンが!」
入間(このヘッドギアを冠ったら後はスイッチを入れるだけ。それで全てが解決するはずだ)
入間(ま、期待通りの効果が得られるかどうかは実際に使ってみるまで判んねーんだけどな)
入間(…やっぱり自分で使う前に誰かを実験台にするか?例えば虫バカ辺りを巧く言いくるめて…)
ドゴーン!
エグイサルモノクマーズ「おはっくまー!」
入間「あへぁっ?!」ビクゥ
エグイサルモノキッド「ヘルイェー!久々の出番だぜ!」
入間「テメーらっ…勝手に中に入ってくんじゃねーよ!」
入間「いや、それだけならまだいいがドアは壊すな!鍵なんてかからねーの知ってんだろ!」
エグイサルモノファニー「ごめんね、研究教室の扉は後で直すわ」
エグイサルモノダム「ソレヲ壊シタ後デネ」キラーン
入間「は?」
エグイサルモノタロウ「それじゃあみんなー!いっくよー!」
ザシュッ
性欲減退マシーン「」バチバチッ…
入間「えっ……え?」
エグイサルモノスケ「よっしゃ、ワイらも続くでー!」バキャッ
エグイサルモノキッド「オラオラー!」ドガガガ
入間「ちょ、なな何してんだよ!」
エグイサルモノダム「入間サンガ造ッタ機械ヲ壊シテルンダヨ」バコン
エグイサルモノファニー「こんなことしてごめんなさい…でも、番組をよりよくするためだから…」ゴスゴス
エグイサルモノスケ「まあ言わんでも判るやろうけど、また造っても無駄やからな」ガッシャン
エグイサルモノタロウ「よし、もういいかな?」
性欲減退マシーンだったもの「」バラバラ
エグイサルモノキッド「いやーいい仕事をした後は気分も最高だぜ!」
エグイサルモノクマーズ「ばーいくまー!」
入間「……」
入間「…………」
入間「うぅ…」グスッ
入間「なんなんだよ…どうすればいいんだよぉ」ポロポロ
258 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga]:2017/10/24(火) 03:47:41.94 ID:CnzU3zZSO
─エグイサル格納庫─
モノスケ「それにしても気になるな」
モノタロウ「お昼ご飯のメニューが?」
モノスケ「ちゃうわ!入間のことや!」
モノスケ「せやモノタロウ、ちょっとお浚いするで。好感度操作ライトの効果についてちゃんと説明出来るか?」
モノタロウ「……?」
モノクマーズ「…………」
モノファニー「…確か『好感度操作ライトの光を当てられたキャストは、最原終一に対する好感度を強制的に上書きされてしまう』んだったわよね」
モノダム「ウン、デモソレハ視聴者向ケノ説明ダネ」
モノタロウ「じゃあ実際は違うの?」
モノキッド「視聴者に嘘吐きやがったのかよ?!これはもうモノダムが焼き土下座で詫び入るしかねーな!」
モノダム「…………」
モノスケ「ま、言うて大きな違いはあらへん。厳密には語弊があるっちゅー程度や」
モノダム「ト言ウノモ、アレハ使用対象ノ好感度ヲ完全ナ別物ニ置キ換エル訳ジャ無インダ」
モノファニー「ああ、それはもうみんな薄々勘付いてると思うわよ…」
モノタロウ「そう言えば、ライトを当てられたキャストって明らかに元の好感度に引っ張られてる感じがするもんね」
モノスケ「そこなんや。例えば夜長アンジーは黄色のライトを浴びた割にはそこまで最原を嫌ってるように見えへんやろ?それはアイツが元々最原を憎からず想っていたからなんや」
モノスケ「逆に天海蘭太郎は緑のライトを浴びたにしたって…行き過ぎてる感じがするやろ?お陰でキャラが崩壊しとるし。コイツはテコ入れ前から最原に対して友情的な意味で好意を持っとった。これがライトの効果に旨いこと嵌まったんやろうな」
モノファニー「要は元の好感度とライト毎に設定された効果通りの好感度のギャップが少ないほど、ライトの影響を受け易いって訳ね」
モノダム「後、ライトノ影響ヲ強ク受ケルトソレダケ副作用ガキツクナルミタイダネ」
モノキッド「それならそれで始めからそう言えばよかったじゃねーか!」
モノファニー「説明が冗長になるから、細かい部分はざっくりした表現でごまかさざるを得なかったのよ」
モノタロウ「そうなの?オイラてっきり、設定を後付けしたせいで最初の説明と食い違っちゃったのかと思ったんだけど、そうじゃないんだね」
モノダム「モ、モロチンダヨ」
259 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga]:2017/10/24(火) 03:56:54.58 ID:CnzU3zZSO
モノスケ「以上を踏まえて本題に入るで。入間はピンクのライトを浴びて最原を性的な意味で好きになった訳やけど、これってそれまでのアイツの気持ちと比べて大した違いは無いと思わんか?」
モノキッド「つまり入間はもっとライトの影響を受けてないと可怪しいってモノスケは言いてーんだな!」
モノスケ「そうや。ちょっと天海に釘刺されただけ、王馬とトラブっただけで大人しゅうなり過ぎやで」
モノタロウ「だけ?」
モノスケ「だけったらだけなんや」
モノファニー「そうね…それは6本目のライトが原因なんじゃないかしら」
モノキッド「確かキーボとかいうカメラにメロメロになっちまうやつだよな!」
モノファニー「ええ、6本目のライトだけは最初から誰に使うか決まっていたんだけど…それが入間さんだったのよね」
モノタロウ「そうなの?でもなんで?」
モノスケ「カメラを通して疑似恋愛を楽しむとかそういうコンセプトの視聴者サービスちゃうんか。入間は見た目はいいさかい」
モノダム「ツマリ入間サンハソレゾレ効果ガ異ナル2種類ノライトヲ浴ビテイタコトニナルネ」
モノキッド「で、それがどうしたっつーんだよ?」
モノファニー「多分なんだけど、カメラ…もといキーボクンに対する恋心が抑止力になっているんだと思うわ」
モノファニー「せ、性欲を満たすためにすることって普通は恋人同士でするべきっていう社会通念があるでしょ?」ゴニョッ
モノファニー「その辺り入間さんの貞操観念的にはどうなのか判らないけど、キーボクンに嫌われる可能性を考えると彼以外の誰かとそういうことは出来ないはずよ」
モノキッド「なんだかんだで『今度最原を襲ったらキーボに告げ口する』っていう天海の脅しは効いてたんだな!」
モノスケ「しかし本当にそうだとしたら、ワイらってつくづくやらかしたな」
モノダム「ピンクノライトノ使用対象ニ入間サンヲ指定シタ視聴者ガ期待シテイタデアロウ展開ヲ思ウトネ…」
モノファニー「そのせいでお父ちゃんに怒られちゃったし」クスン
モノタロウ「でも、お父ちゃん事前に何も言ってなかっ」
モノスケ「それ以上言ったらアカンで。ほんっとにオマエは空気が読まれへんなあ」
260 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga sage]:2017/10/24(火) 04:00:24.80 ID:CnzU3zZSO
今回の分はここまで。
キャラを使って言い訳するなって?ご尤もです。
261 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/27(金) 17:46:55.81 ID:gG6SsBlJO
更新きてましたか!これいろんな視点から話が進むから飽きないんだよなー
続き楽しみにしてます!
262 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga sage]:2017/10/30(月) 22:52:21.34 ID:akpzy7mSO
レスありがとうございます。
>>261
いつも「視点ころころ変わってややこしくないか?内容が取っ散らかってないか?」と無駄に悩みながら書いてます。
最近更新遅くて申し訳無いです。後もうちょっとだけお付き合いください。
263 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga sage]:2017/10/30(月) 23:02:35.32 ID:akpzy7mSO
生存報告。
更新頻度高めでちまちま投下するのと更新頻度低めで一気に投下するのだったらどっちがいいんだろう…。
264 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/11/02(木) 02:27:08.29 ID:eDUcA56i0
>>263
作者さんのやりやすい方で。
個人的には少なくても更新回数多い方が嬉しい
265 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga sage]:2017/11/04(土) 22:59:49.12 ID:E0YLV0mSO
レスありがとうございます。
>>264
試しに少しずつ投下してみることにします。これで更新ペースが上がればいいのですが…。
266 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga]:2017/11/04(土) 23:02:55.85 ID:E0YLV0mSO
テロップ【15日目・午後】
─王馬の部屋─
王馬「……」
ピンポーン
王馬「」ビク
王馬「……」
ガチャ
百田「よお。ちょっと話があるから来てくれ」
王馬「なんだ、百田ちゃんか」
百田「アイツじゃなくて悪かったな」
王馬「……なんのこと?」
百田「はっきり言っていいのか?もし誰かに聞かれでもしたら困るのはテメーだろうが」
王馬「まさか話っていうのは…」
百田「ああ、アイツに関してだ」
─図書室─
王馬「で、散々勿体付けてたけど結局アイツって誰なの?」
百田「あくまで自分から言うつもりはねーんだな」
王馬「だったらどうするのさ。何か不都合でもあるの?」
百田「別にカマかけてる訳じゃねーよ。どうせこっちは全部判ってんだ」
王馬「……」
百田「長々と前置きするのは性に合わねーから早速本題に入るぞ」
百田「オメー、終一のことが好きなんだろ?手を繋ぎたいとか付き合いたいとか、そういう意味で」
ガンッ!
百田・王馬「?!」
王馬「一旦話題変えていい?いいよね」
百田「お、おう」
王馬「なんか今、裏口の引戸の方から凄い音がしたんだけど」
百田「ああ、何かが勢いよくぶつかったみてーな…」
王馬「ちょっと見てくる」
ガラッ
シーン…
王馬(人影は見当たらないけど死角に隠れてるのかな?)ヒョコッ
王馬(誰もいない…上の階に逃げたっぽいな)キョロキョロ
267 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga]:2017/11/04(土) 23:11:56.20 ID:E0YLV0mSO
ガラッ
王馬「多分ネズミがいたんじゃない?残念ながら尻尾は掴めなかったけど」
百田「ネズミがあんな大きな物音立てるか?」
王馬(いや、ネズミってそういう意味で言ったんじゃないし)
王馬「判らないよ?巨大カマキリを倒したオレたちの前に、新たな敵として巨大ネズミが立ち塞がる展開の伏線かもよ?」
百田「オメーはなんの話をしてんだ…つーか、そろそろ話戻すぞ」
王馬「そうだねーネズミは匂いの強いハーブが嫌いだって聞いたことあるから中庭にミントを植えたらいいと思うよ!アレってあっという間に繁殖するらしいし」
百田「無視するのは都合が悪いからか、王馬」
王馬「…何?百田ちゃんはどうしてもオレにホモだって認めさせたいの」
百田「そういうことじゃねーよ。ただ、質問には答えてくれ」
王馬「ふーん、バレちゃったら仕方無いね」
王馬「そ、お察しの通りオレは男にしか興味が無いんだ。あ、百田ちゃんはストライクゾーン外だから安心していいよ。最原ちゃんのどういうところがいいのかっていうとやっぱり顔だね!体育館で会った時一目惚れしたんだ」
王馬「でも帽子を冠らなくなったのは頂けないなあ。だってあんなアホ毛を人前に曝してるんだよ?キミにも解り易いように言うとこれは東条ちゃんがやたら露出度の高い服装で出歩いてるようなもので…」
百田「王馬」
バキッ
百田「歯ぁ食い縛れ!」
王馬「……」
王馬(殴る前に言えよ。避けられたかも知れないのに)
百田「いいか、よーく聞け。すぐ嘘だの冗談だので混ぜっ返すのはテメーの悪い癖だ」
王馬「今度は説教?いい加減にしてよ」
百田「それはテメーがふざけてばかりだか」
ドスッ
百田「ぐはっ!」
王馬「いやーごめん百田ちゃん、オレは貰ったものは利息付けて返さないと気が済まない質なんでね」
百田「…へへ、なかなかいいパンチだな」
王馬「なんで殴られて笑ってんのさ。キモいよ?」
百田「いや、こうなったらとことん拳で語り合うのも悪かねーかなって思ったんだよ」
王馬「オレは別に構わないけど百田ちゃんは後悔するんじゃない?どうせ聞き役に徹することになるだろうし」
百田「いいぜ、思う存分今の気持ちをぶつけろ。ちゃんと受け止めてやるから」グッ
王馬「…そういうところが気持ち悪いんだよ!」グッ
百田・王馬「うおおおおお!!」
ガッシ! ボカッ!
テロップ【しばらくお待ちください】
百田「きょ、今日のところはこれくらいにしといてやる」ダラダラ
王馬「それ鼻血垂れ流しながら言う科白じゃないでしょ」ボロッ
百田「で、どうだ?ちゃんと話す気になったか?」
王馬「何が何でも喋らせたいんだね…分かった、降参するよ」
268 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga sage]:2017/11/04(土) 23:16:55.26 ID:E0YLV0mSO
今日の分終わりです。
主は言いました…これを書いてる奴はパロネタの取り入れ方が下手だと。
269 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/11/04(土) 23:25:22.12 ID:BAW8CrfL0
乙
ネズミはハルマキかな?
270 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/11/04(土) 23:50:37.17 ID:YhYmRla2O
乙
本編でみたかった熱い友情(?)だ
271 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga sage]:2017/11/10(金) 23:52:38.35 ID:hPSR9l/SO
レスありがとうございます。
>>269
当然ですがネズミの正体は直に判ります。
>>270
そう言えば、殴り合いから友情が生まれる的な展開って何が元祖なんですかね?
272 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga sage]:2017/11/10(金) 23:54:01.44 ID:hPSR9l/SO
生存報告。
今更絶女クリアしました。
273 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga]:2017/11/16(木) 03:13:42.65 ID:uRKsVHLSO
王馬「5日前…モノクマが番組の収録を延長するって言った日だね。確証は無いけど多分モノクマーズに変なライトで照らされたのがきっかけ。それで、オレはいつの間にか最原ちゃんを好きになってた」
王馬「始めはぶっちゃけ浮かれてたよ。赤松ちゃんやアンジーちゃんたちがあんな状態になっちゃってたから、ついね」
王馬「今にして思えば我ながらバカだよねー、ライバルが減ったところで最原ちゃんが振り向いてくれる訳無いのに」
王馬「そんなバカなオレだけど、ある時にちょっとしたきっかけで頭を冷やしてさ。そうしたら今まで見えなかったものや見ようとしなかったものが、急に重く伸し掛かってきたんだ」
百田「…でも、それで自分を客観的に見られるようになったんだな」
王馬「確かに客観視は出来るようになったかも知れないよ。ただ、本当にそれだけで何かが大きく変わった訳じゃない。オレは相変わらずモノクマの掌の上で転がされっ放しなんだから」
百田「王馬はアイツにいいように操られてるのが気に食わねーのか?」
王馬「当にその通りなんだけど、それ以上に納得いかないことがあってさ」
王馬「というのも、この気持ちは人為的に植え付けられた紛いもの…つまり嘘でしかない訳でしょ」
王馬「オレが最原ちゃんに恋愛感情を懐いたのも、傍から見れば下らないことで天にも昇る心地を味わったのも、かと思えば一瞬で地獄に突き落とされたのも、この気持ちが絶対に報われないのも、全部全部嘘なのに…なんでこんなに苦しいのかな」
274 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga]:2017/11/16(木) 03:24:18.31 ID:uRKsVHLSO
百田「そんなの決まってんだろ。本当はテメーだって判ってる癖によ」
王馬「……」
百田「ライトを浴びてからオメーが感じたこと…さっき挙げた以外にも色々あるんだろう、数え切れないくらい。断言したっていいが、嘘なんてその中にひとつも交じっちゃいねー」
百田「王馬、オメーは今の自分の気持ちを上手く受け止められないでいるんだよな?だから辛いんだよな?」
王馬「どうだろう、判んないや」
百田「…そうか。でも、これだけは忘れないでくれ」
百田「誰かに助けを求めることは恥ずかしいことじゃねーんだ。だから、なんでもかんでもひとりで抱え込もうとするな。力になれそうだったらオレも手を貸すしよ」
王馬「じゃあ最原ちゃんを愛人にしたいって言ったら協力してくれる?」
百田「取り敢えずぶん殴る」
王馬「ケチだなあ。ま、そんなつもり無いからいいんだけどね」
百田「そうやってふざけられるくらいには元気を取り戻したか。さっきの嘘は必死さが滲み出て痛々しかったからな」
王馬「だったらこの件に関しては一区切り付いたってことで、何か別の話をしようよ。例えばゴン太の元婚約者の話とか興味無い?」
百田「どうせ嘘なんだろ」
王馬「いやいや、これはほんとだからね。今日の午前中、ゴン太と出掛けた時に聞いたんだけど─」
王馬(百田ちゃんと世間話に花を咲かせた)
275 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga sage]:2017/11/16(木) 03:26:46.70 ID:uRKsVHLSO
今回はここまで。
恋愛脳でポエティックな王馬を書いていたら猛烈に死にたくなってきたので寝ます。
276 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/11/16(木) 18:55:17.39 ID:iOfykJDmO
死ぬなー乙です!
なによりゴン太の元婚約者の話が気になってしまうw
277 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/11/17(金) 10:03:38.12 ID:9zX+Q8U50
乙
自分の中の唯一が見つかって喜んでたもんねー王馬
どうなるやら
278 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga sage]:2017/11/22(水) 23:53:57.30 ID:sBHxullSO
レスありがとうございます。
生存報告を兼ねて返信。
>>276
あれは「ゴン太には愛が重い婚約者がいた(orいる)説」を取り入れた小ネタです。その辺りに関連したエピソードもちょっと考えていたのですが、本筋に大きく絡まないのでカットしました。
>>277
本当は王馬自身も、それが確かなものでもなんでもないということは割合早い段階から薄々分かっていたはずなんですけどね。
279 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga]:2017/11/28(火) 01:59:42.91 ID:nVLzDgaSO
テロップ【数十分前】
キーボ(アンジーさんの話だけでは流石に情報が足りませんね…まだまだ聞き込みを続ける必要がありそうです。さて、次は誰に話を聞きに行きましょうか)
キーボ(入間さんと『共通の症状』を呈しているらしい王馬クンが一見最適なように思えますが、彼が素直に本当のことを話してくれる可能性は低いでしょうね。更に都合が悪いことに、ボクは嘘を見抜くのが苦手ときています)
キーボ(…合理的な理由とは別に、個人の感情として極力彼には関わらずに済ませたいというのもありますが)
キーボ(入間さん、アンジーさん、王馬クン以外でライトの影響を受けていそうな人となると、あの人ぐらいしか考えられませんね)
280 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga]:2017/11/28(火) 02:07:32.70 ID:nVLzDgaSO
テロップ【約十分後】
─超高校級のピアニストの研究教室─
赤松「モノクマーズにライトを浴びせられてから変わったことについて聞きたいの?だったら、悪いけど私は力になれないと思うよ」
キーボ「話せないんですか?それとも、どうしても話したくないんですか?」
赤松「両方かな。彼のことを思い出そうとするとどうしても気持ち悪くなっちゃって…」ゲッソリ
キーボ「無理を言ってすみません」
赤松「私の方こそごめんね」
キーボ(当てが外れてしまいましたか…しかし赤松さんに迷惑を掛ける訳にはいきませんし仕方無いですね)
赤松「…キーボくんさ、なんだかちょっと元気無いよね?」
キーボ「そう見えますか」
赤松「うん、今朝からずっと。もしかしたら何か困ってることがあったりするのかな」
キーボ「困っているというほどではないのですが、色々ありまして」
赤松「よかったら私に事情を話してみない?もしかしたら力になれるかも知れないからさ」
キーボ「では…聞いていただけますか?」
カクカクシカジカ
赤松「ある時を境に入間さんから思わせ振りな態度を取られるようになって自分も割とその気になっていたけど、それがあのライトのせいかも知れないことが判って戸惑ってるって感じなのかな、要するに」
キーボ「ええ、特記して訂正すべき点はありません」
赤松「なるほどね。キーボくんと入間さん、最近仲がいいと思ってたけど…」
キーボ「ボクは一体どうすればいいんでしょうか」
赤松「キーボくんはどういう風に考えてるの?」
キーボ「…分かりません。どうするべきかは疎か自分がどうしたいのかすら、まだ分からないんです」
赤松「じゃあキミは今の状況をどう思う?やっぱり入間さんには自分を好きでいて欲しい?」
キーボ「もし本当にライトが原因なら、今の彼女って洗脳に近い状態な訳ですよね。それで好かれたって嬉しくありません」
赤松「入間さんと元通りの関係になりたいんだね。だったらやるべきことも自ずと見えてこない?」
キーボ「ボクは入間さんの意志を尊重したいんです」
赤松「うーん、そっか。そこも含めてちゃんとふたりで話し合った方がいいよね」
キーボ「…はい」
赤松「後、私はまた最原くんと普通に話せるようになりたいって思ってるから、キーボくんがその方法を見付けてくれると個人的に助かるな」
キーボ「そうですね、アンジーさんも出来れば元に戻りたいと言っていましたし、どっちにしても情報収集は続けることにします」
赤松「ありがとう、キーボくん」
281 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga]:2017/11/28(火) 02:16:42.15 ID:nVLzDgaSO
赤松「…それと、もうひとついいかな」
キーボ「はい?」
赤松「入間さんは私とは違って今凄く幸せかも知れない。ずっとこのままがいいって思ってるかも知れない。でも、そんな状態っていつまでも続くもののようには思えないんだ」
赤松「明確な根拠がある訳じゃないし上手く言葉にすることも出来ないんだけど…無理矢理心を変えられたからには、必ずなんらかの形でその歪みが現れる気がするの」
キーボ「歪み、ですか」
赤松「あー…いや、話し半分ぐらいに取ってくれればいいから。あんまり気にしないで」
赤松(なんか言ってて恥ずかしくなってきたし)
キーボ「そう言うことなら分かりました。頭の片隅に入れておきます」
赤松「取り敢えず目前の悩みは解消出来た?」
キーボ「はい、ありがとうございました」
赤松「ならよかった。…真面目な話ばっかりだと肩凝っちゃうし、そろそろ何か楽しいことしたいね」
キーボ「宜しければ、赤松さんの演奏を聞かせて欲しいです」
赤松「それだと私ばっかり楽しむことになっちゃわない?」
キーボ「まさか。ずっとアナタが弾くピアノを聞いてみたかったんです」
赤松「…じゃあ、キーボくんに楽しんで貰えるように頑張っちゃおうかな」ニコッ
282 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga sage]:2017/11/28(火) 02:19:00.86 ID:nVLzDgaSO
投下終了です。
最近夜眠れません。
283 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/11/28(火) 20:26:25.33 ID:BRiNpZEPO
乙です
キーボが自分なりに考える場面好きだ
284 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/11/30(木) 10:28:24.96 ID:RayP5W4/0
乙
285 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga sage]:2017/12/03(日) 01:19:11.50 ID:+LzBd9GSO
感想も乙もありがとうございます。
>>283
ロボの成長も書きたかったことのひとつなのでそれを少しでも感じ取っていただけたなら嬉しいです。
286 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga]:2017/12/03(日) 01:21:39.98 ID:+LzBd9GSO
テロップ【十数分前】
─最原の部屋─
天海「そもそも、例のライトって一体なんなんでしょう?」
最原「赤松さんたちに起こった異変は多分あれのせいで間違いないとは思うけど、どういう原理なのかさっぱり見当付かないよね」
天海「あの光に特殊な暗示効果があるとかっすかね」
最原「暗示とか洗脳の類って普通はもっと時間や手間が掛かるもののはずじゃ…。僕が知らないだけで既にそういった技術が確立されているのかな?」
天海「だとしたら俺たちが自力でなんとかするのは難しいんでしょうか」
最原「せめてメカニズムを解明出来ればなあ」
天海「それが可能な人となると、彼女ぐらいしかいないっすよね?」
最原「うーん、そうだね…どうしよう?」
天海「最原君としては彼女との接触はなるべく避けたいところだとは思うっすけど」
最原「でも、そうも言ってられないでしょ」
天海「まあ俺がついている限りキミに手出しなんてさせないんで、そこは安心して欲しいっす。早速彼女に会いに行きましょう」
最原「…はは、頼もしいよ」
最原(僕と天海くんはふたりで彼女を捜しに行った。そうして直ぐに目当ての人を見付けたまではよかったんだけど…)
287 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga]:2017/12/03(日) 01:35:20.03 ID:+LzBd9GSO
─超高校級の発明家の研究教室─
鉄片「」バラバラ
入間「……」ジメッ
最原「あの…」
入間「」ビク
最原「入間さん、どうしたの?いかにも何かありましたって感じだけど」
入間「さ、最原かよ…くそぅ、よりにもよってこんな時に…」プルプル
天海「俺もいるっす」
入間「なんの用だよ…ゼロどころかマイナスの価値しか無い童貞が惜しいんならさっさと帰りやがれ」グス
天海「入間さん、キミも辛いのかも知れませんけどそういう訳にはいかないんす」
最原「ごめんね、どうしても大事な話があって」
入間「大事な話…?」
最原「うん。キミを苦しめている原因を取り除くためにも協力して欲しいんだ」
入間「そんなの…無理だろ」
最原「ちょっと待ってよ、なんで無理だって言い切れるの?」
入間「どうせまたモノクマーズに邪魔されるに決まってるからだよ」
天海「キミがそう言うのは、俺たちが来る前にここで起きた『何か』のせいっすか」
最原「入間さん、何があったか話してくれる?」
入間「えっと…」
カクカクシカジカ
天海「なるほど。そういうことなら確かに厄介っすけど諦めるのはまだ早いと思うっす」
最原「うん、誰かがモノクマーズの注意を引き付けるとかで充分対策出来るでしょ」
入間「い、今のはテメーらを試しただけでオレ様だってそれくらい考えてたし…」
天海「それより肝心なのはみんなを元に戻す方法っす。入間さん、ライトの効果を解除する発明品とか造れません?」
入間「オメーはオレ様をなんだと思ってんだよ」
天海「出来るんすか?出来ないんすか?」
入間「うぐぅ、それは…い、幾らオレ様が大天才で美人過ぎるからって、なんでもかんでも造れる訳じゃねーんだからな…!」
最原「…出来ないんだね」
入間「ああそうだよ!悪いか!」
天海「せめてあのライトの仕組みが判ればいいんすけど」
入間「どんなテクノロジーが使われてるのか想像も付かねーな。基本オレ様は既製品には興味ねーし」
天海「はぁ…駄目みたいっすね」
入間「無茶言うんじゃねーよ。似たような物を造るとかならまだしも…」
天海・最原「えっ」
入間「え?」
288 :
◆DGwFOSdNIfdy
[saga sage]:2017/12/03(日) 01:39:28.55 ID:+LzBd9GSO
今回の分終わりです。
天海に入間流の渾名を付けようと色々考えたんですけど、スマートくんとか美肌くんみたいなのしか思い付きませんでした。
289 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/12/04(月) 21:49:40.42 ID:SbY7TqP50
乙。 入間ライトと似たようなものは作れるんだ…すげえな。
入間流アダ名は難しいよな…天海ならサラ海、アホ海、カマ海、若作りジジイ…あたりかな…
結構時間かけて考えたが…ちょっと微妙か。とりあえずクズとかゲスとかの蔑称+海だけでもそれっぽいと思う。
それかピアスかチャラそうってところで弄るか。天海は変なあだ名考えてすまん。
290 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/12/04(月) 22:25:39.92 ID:ddFIPoZ/0
天海はイケメンだし性格も悪くないし、変なあだ名つけにくいよな
イジるとしたらシスコンとか?
291 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/12/06(水) 05:21:13.46 ID:a2WKPNKOO
この天海に関してなら粘着質ホモヤローとかか…?
ぎりぎりなだけでホモじゃないが
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