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【艦これ】吹雪「大変です、司令官!」 キット「パート2突入です」

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802 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/17(日) 22:22:15.76 ID:g7BhKZQv0

-翌朝 提督私室-

ピピピピピ

提督「んー、朝か。おはよう」

提督(ん?俺、こんな声高かったか?それに何だか胸が締め付けられて苦しい)

卯月「誰ぴょん?」

吹雪「司令官!?どうしたんですか、その姿!?」

卯月「へ?司令官?」

提督「?」

吹雪「ご自分の姿を見てください」つ手鏡

提督「な、な、何」

吹雪「ダメです!」

提督(ダメだ!ここで叫んだらまた金剛たちが来てしまう!)

プチン

卯月(ボタンが弾け飛んだぴょん。戦艦クラスだぴょん・・・。うーちゃんより遥かに大きいぴょん。羨ましいぴょん)ジー

吹雪「どうしてこうなったか心当たりはありませんか?また深海棲艦ですか?」

提督「いや、明石だ。間違いなくあの野郎だ。ちょっと行って来る」

卯月「ちょっと待つぴょん」

提督「止めてくれるな」

卯月「違うぴょん。サラシを巻いて行った方がいいぴょん」

提督「そうか?」

卯月「そうだぴょん。その方が動きやすいぴょん。うーちゃんが巻いてあげるから、上脱いで」

提督「分かった」ヌギヌギ

提督「何か恥ずかしいな///」

卯月「じゃあ巻くぴょん」モミモミ

提督「ひゃぁ!?コラ、止めなさい!」

吹雪「・・・(戦艦クラス・・・羨ましい・・・)」

卯月「よいではないか、よいではないか。うへへ」

提督「吹雪、見てないで止め『私も混ぜて』」

提督「へ?」

卯月「もちろんだぴょん。二人で可愛がるぴょん」

提督「ちょ、待て。早まるな!」

吹雪「では失礼します」

提督「あーーーーーーーーーーーーーっ!」
803 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/17(日) 22:25:13.13 ID:g7BhKZQv0

-工廠-

提督「酷い目に合った・・・。それもこれも全部明石が悪い」

提督「おい、明石!」

明石「えっと・・・どなた?新しく着任した艦娘?」

提督「どなた?だと」ピキピキ

明石「ごめんなさい。何処かで会ったことありましたっけ?」

提督「上司の顔を忘れたか?」

明石「上司?えっと・・・。!?まさか提督!いや、でも」

提督「その通りだ!」

明石「やったー!成功したんですね!」

提督「・・・」イラッ

ブンッ

スパッ

提督「あー、勢いよく手が滑って棚を斬ってしまったー(棒読み)」

明石「女の子になったのに胴太貫を軽々振るなんて凄いですね!提督の刀は結構重いですし、艦娘でも儀装が無い状態だと長門さんや武蔵さんくらいしか使えませんよ」

提督「当然よ。この刀は妖精さんたちが私のために打ってくれたものなんだから。貴女たちにとっての儀装みたいな物よ」

明石(口調が変わった!?精神面にも影響が出始めたんだわ。このまま時間を稼いで心身ともに女性になってしまえば・・・)

ブンッ

スパッ

提督「次に手が滑ったら明石を斬ってしまうかも知れないわー(棒読み)」

明石「!?」

提督「斬られたく無ければ元に戻る薬を出しなさい」

明石「ありません」

提督「は?」

明石「実はあの薬、偶然の産物なので解毒剤的な物はありません」

提督「そう」ブチッ

明石「はい、そうなんです。なので諦めてこの状況を楽し」

ブンッ

明石「ひっ!?何するんですか!」

提督「手が滑ったわ」

明石「あの・・・もしかしてオコですか?」

提督「当然でしょ?」頭の上で指立てポーズ

明石「ですよねー」
804 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/17(日) 22:27:21.71 ID:g7BhKZQv0

提督「貴女は艦娘よ。少しくらい斬っても死なないし、入渠すれば傷も残らないわ」

明石「確かにそうですけど、痛みは感じますから!」

提督「この事態を引き起こしたのは誰かしら?」

明石「んー、誰でしょう?」

ブンッ

明石「ひぃー!ごめんなさーい!」ダッ

提督「待ちなさい!」ダッ

明石「殿中でござる〜!殿、いや姫?兎に角、ご乱心でござる〜!」

春風「司令官様、助太刀いたします」

明石「春風ちゃん!?一体何処から?」

春風「司令官様が女性になってしまった以上、もう妾になることが出来ません。許しません」

旗風「春姉さん、助太刀致します」

金剛「覚悟するネー!」

榛名「榛名は大丈夫ではありません」ハイライトオフ

酒匂「ぴゃー!」

大和「許しません」

武蔵「相棒にこんなことをしてタダで済むと思うなよ」

川内「ドーモ、明石=サン。川内デス」

明石「あわわわわ・・・」

神通「覚悟はいいですね?もっともノーとは言わせませんが」

那珂「きゃはっ♡殺っちゃうよ♪」

北上「流石に見過ごせないよね〜」

大井「○ね」

木曽「俺たちを怒らせた以上、楽に死ねるとは思わないことだな」

鬼怒「マジパナイ!」

青葉「遺言をどうぞ!」

明石「嫌ぁぁぁぁ!」

浦風「うちの提督さんに何してくれとんじゃワレ」

明石「うちの提督さんって、それを言えるのは吹雪ちゃんだけなんじゃ」

浦風「あ゛?」

明石「ひっ!?」

卯月「おのれ明石、ゆ゛る゛さ゛ん゛!!司令官を改造するなど、断じてゆ゛る゛さ゛ん゛!!」

明石「ちょっ、卯月ちゃん落ち着いて!何処かの最凶ライダーみたいになってるって!それライダー違いだから!仮面じゃないから、ナイトライダーだから!」

卯月「卯月ケインでおしおきだぴょん!」

ブンブン

明石「それって前に提督に買ってもらったって言う杖じゃない!しかも光ってるし!って言うか私は悪の組織の怪人じゃないから!危ないから止めて!振り回さないで!」
805 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/17(日) 22:29:31.28 ID:g7BhKZQv0

???「ちょっと待ったー!」

明石「!?」

卯月「誰だぴょん!」

嵐「ライダーと言えばこの俺だ!」

卯月「ライダー?何言ってるぴょん?」

嵐「だから、仮面卯月ブラックRXだけでなく、俺もライダーとして交ぜろよ」

卯月「意味が分からないぴょん」

明石(今のうちに)

卯月「何処へ行くぴょん?」

明石「!!!」

嵐「俺たちから逃げられると思ってるのか?」

萩風「萩風特製の毒入りケーキはいかがですか?とーっても美味しいですよ」

明石「い、いえ、遠慮しておきます」

萩風「とーーーっても美味しいですよ」ニコッ

明石「いえ、ですから」

萩風「あ!なるほど」

明石「?」

萩風「使用した毒の種類を知りたいのですね」

明石「いえ、そういう訳では」

萩風「トリカブト、彼岸花、水仙、鈴蘭に福寿草、あとヤドクガエルから抽出した成分で全て天然素材です」

明石(それ本当に死ぬ奴じゃないですか。殺る気満々過ぎるじゃないですか!しかも人間なら即死しそうだけど、私は艦娘。死ねずに苦しみだけが続く最悪のパターンも考えられる)

嵐「おい!萩が食えって言ってるのが聞こえないのか?」

明石「あの、私・・・その、お腹空いてないなーなんて」

嵐「仮面卯月ブラックRXは左を頼む」

卯月「了解ぴょん」

嵐「俺は右腕を押さえる」

浦風「じゃあ、うちは口を閉じんように押さえたるけぇ」

明石(何とかして逃げないと毒ケーキを食べさせられる!何か・・・何か無いの?)ゴソゴソ

明石(コレは!)

明石「えいっ!」ダッ

ピカーッ

嵐「うわっ!?」

卯月「ぴょん!?」

萩風「きゃぁ!」

明石「何故かポケットに照明弾が入っていて助かったわ。早く安全な場所へ逃げないと!」
806 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/17(日) 22:31:54.35 ID:g7BhKZQv0

ポーラ「明石さぁ〜ん、一緒に飲みましょう〜」

明石「い、いえ、私お酒はあまり、その(今ここで飲まされて酔いつぶれたりしたら・・・)」

ポーラ「そんなこと言わずにぃ〜」

明石「ちょっと待って!その瓶、ドクロのマークが!」

ポーラ「え〜?あ、本当だ〜。でも〜、ドクロのマークならデスソ○スにだってプリントされてますよぉ〜」

明石「それとは明らかに違いますって!」

ポーラ「・・・」

明石「ポーラさん?」

ポーラ「あがっ!?(吐血)」

バタッ

明石「ポーラさん!」

ポーラ「」ピクピク

ザラ「ポーラ!?どうしたの!」

ポーラ「」

ザラ「ポーラ?」

ポーラ「」

ザラ「息・・・してない」

明石「え?」

ザラ「脈も無い」

明石「そんな!」

ザラ「どうして?」

ザラ「どうして殺したの?ねぇ、どうしてよ!ポーラが何をしたって言うの!」

明石「私じゃありません!」

ザラ「許さない」

明石「だから私は」

ザラ「今、敵を取ってあげるからね・・・」

明石「違います!私じゃありません!」

ザラ「黙れ、黙れ、黙れ!」

明石(ダメだ!言葉が通じない!兎に角、逃げないと!)

明石「夕張、お願い匿って!」

夕張「無いわー。提督を女の子にするとか無いわー」

明石「ちょっ、何故それを?」

夕張「鎮守府中で噂になってるわ」

明石「そう言う夕張もノリノリで協力してくれたじゃない!」

夕張「本当にやるとか無いわー。私はただ開発して遊ぶだけだと思ってたし」

明石「裏切り者ー!(怒)」ダッ
807 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/17(日) 22:34:53.52 ID:g7BhKZQv0

由良「明石さん」

明石「はひっ!」

由良「皆さんの前で謝りましょうね。ね?」

明石「でも、そんなことをしても」

由良「大丈夫。誠心誠意謝れば皆さん許してくれますよ」

明石「そう・・・ですよね。うん、そうに違いない」

由良「でも、由良は許しません」

明石「えっ?」

由良「由良は許しません」

明石「あの、由良さんは改装後に水戦、水爆を装備できる様になりましたよね?」

由良「はい」

明石「ここに強風と二式水戦(熟練)が有ります」

由良「はい」

明石「この二つを差し上げるので許してください!」

由良「・・・。つまり、由良を買収しようと言うのですね?」

明石「買収と言うか、何と言うか」

由良「許しません。買収しようという魂胆がますます許せません!」

明石「ち、違うんです!私はただ」

由良「だた?」

明石「ごめんなさーい!」ダッ

由良「逃がしません。行ってください!」ダッ

明石「ひぃぃぃ!由良さんと瑞雲が追って来る!」

山城「提督が女性になるなんて・・・不幸だわ」

扶桑「そうね。不幸だわ」

山城「その不幸を払うには原因を取り除くしか無いわ」

扶桑「そうね。それしか無いわ」

明石「嫌ぁぁぁぁぁ!(泣)」

扶桑「待ちなさい!」

山城「逃げるなぁぁぁぁぁぁーっ!(怒)」

ドーン!

明石「嫌ぁぁぁー、本当に撃ってきたー!(泣)」
808 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/17(日) 22:37:00.66 ID:g7BhKZQv0

明石「あれは吹雪ちゃん!」

明石「吹雪ちゃん、お願い助けて!」

吹雪「明石さん、人の旦那様にあんなことをしておいてタダで済むと思ってるんですか?」ハイライトオフ

明石「ひっ・・・」

吹雪「さあ、罪を償ってください」

明石「ち、違うの!私は吹雪ちゃんのためを思って」

吹雪「言い残すのはそれだけですか?」

明石「いや、だから」

吹雪「もういいです。氷の棺の中で未来永劫、朽ち果てることなく美しい姿のまま眠らせてあげます」

マテー

コラー

明石「ごめんなさぁぁぁぁーい」

吹雪「逃がしません」

明石「あれはキット!キット、お願い!車内に匿って!」

キット「アドミラルにあの様なことをしておいて助けて欲しいとは・・・」フォンフォン

明石「キット?」

キット「皆さん、明石さんはこちらです」フォンフォン

明石「裏切り者ー!」

キット「自業自得です」フォンフォン


新提「長門、大変だ!朝起きたら女になっていた!」

長門「!? ど、同志よ、何が起きたんだ!」

新提「分からない。深海棲艦による新手の攻撃か?」

長門「何がどうなっている・・・。いや、それよりどうしたらいいんだ・・・」

新提「まずは夕雲ママに慰めてもらおう。同性なら受け入れてくれるはず」

長門「天才か!」

新提「膳は急げだ!」

長門「うむ!」
809 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/17(日) 22:42:22.26 ID:g7BhKZQv0

グラーフ「サメの餌にしてやる」

足柄「いいえ、狼の餌よ」

ウォースパイト「Tower of London!」

陸奥「あらあら」

荒潮「あらあら」

浦波「よくも司令官を!」

明石「ちょっと待って!何で殺したみたいになってるの!」

ガングート「シベリアがお前を待っているぞ」

ヲ級「アカシコロス、アカシコロス、アカシコロス」

黒吹雪「ユルサナイ、ユルサナイ、ユルサナイ」

明石「吹雪ちゃん落ち着いて!って貴女、額に角が!?」

黒吹雪「ユルサナイ、ユルサナイ、ユルサナイ」

明石「それにその左手もどうしたの!?」

黒吹雪「ユルサナイ、ユルサナイ、ユルサナイ」

明石(そう言えば、この子は元々深海棲艦だって提督が・・・)

深海吹雪「コロス」

明石「ひっ!?」

深海吹雪「シズメ、シズメ、シズメェェ!」

伊400「うろたえるな、小娘共ー!」

キャー

ウワー

明石「た、助かった?」

深海吹雪「邪魔ヲシナイデ」

伊400「うろたえるなと言った筈です。この裏切り者は私が討ちます」

明石「へ?助けてくれたんじゃ?」

伊400「晴嵐レボリューション!」

明石「星屑の代わりに無数の晴嵐が私めがけて飛んでくる!?これはまるで大空を翔る晴嵐!」

明石(もうダメ。私はここで終わるのね・・・)
810 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/17(日) 22:44:25.02 ID:g7BhKZQv0

瑞雲仮面「瑞雲波!」

ドカン!

ドカン!

ドカ-ン!

伊400「晴嵐さんが!?」

明石「・・・」チラッ

明石「生きてる?」

瑞雲仮面「瑞雲こそ究極にして至高なり!」

明石「日向さん!」

瑞雲仮面「日向?誰かと勘違いしている様だな。私は瑞雲仮面だ」

明石「ふざけてないで助」

瑞雲仮面「君は少々おいたが過ぎた様だな。瑞雲の裁きを受けよ」

明石「ち、違うんです!私はただ」

瑞雲仮面「ただ?だたどうした?」

明石「ちょっとした出来心で」

瑞雲仮面「そうか出来心か」

明石「そうなんです」

瑞雲仮面「ならば私は許そう」

明石「よかった・・・」

瑞雲仮面「だが、瑞雲とお天道様はお前を許さないそうだ」

明石「!?」
811 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/17(日) 22:48:53.56 ID:g7BhKZQv0

曙「クソ提督にあんなことしてタダで済むとは思ってないわよね?」

岸波「曙先輩の敵は私の敵です」

暁「一人前のレディとして下手人を始末してあげるわ」

呂500「裏切り者は許さないんですって」

磯風「我がエクスカリバーの錆となれ」

明石「本当に錆になったら困るよね?だから止めて!」

足柄「お墓にトンカツを供えてあげるわ」

瑞鳳「瑞鳳も卵焼きを供えてあげるね」

リシュリュー「Je te coule!」

夕雲「・・・」

明石「お願いだから無言で主砲を向けないで!」

ザラ「ポーラの仇」

明石「だから違いますって!」

???「とぉぉ↑おう↓!!」

明石「この叫び声は!」

熊野「私が成敗して差し上げますわ」

鈴谷「明石っちってば調子に乗りすぎじゃん」

三隈「くまりんこ!」

最上「師匠の瑞雲がボクをこの場へ導いてくれた。瑞雲の裁きを受けてもらうよ」

提督「見つけたわ」

明石「て、提督!?」

提督「観念しなさい。もう逃げられないわよ」ジリジリ

明石(ジリジリ詰め寄られてる!兎に角、今は逃げないと!)

ドン

明石「え?か、壁が!しかも私を中心に180°囲われてる!?」

ヤッチマエー

アカシヲユルスナー

ヤーレ!

ヤーレ!

提督「覚悟はいいわね?」

明石「あわわわわわ」ガタガタ
812 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/17(日) 22:51:34.18 ID:g7BhKZQv0

???「・・・し」

明石「殿中でござる〜!」

???「・・・かし」

明石「殿中でござる〜!」

???「明石」

明石「はっ!」

大淀「随分うなされてたわよ」

明石「提督は?」

大淀「提督?一人で机の上に突っ伏して寝てたじゃない」

明石「じゃあ、あれは夢?」

大淀「一体、どんな夢を見てたの?」

明石「ちょっと提督の所に行って来る!」

大淀「あ、ちょっと!行っちゃった」


-執務室-

ドンドンドンドン

明石「提督!」

ガチャ

提督「何だ?騒々しい」

明石「良かった・・・、何も起きてない」

提督「何もって、おまっ、まさか」

明石「いえ、違います!誓って何もしてません!本当です!」

提督「・・・。嘘をついている様には見えないから一応信じよう」

明石「もう二度とバカなことをしないから許してー(泣)」

〜しばらく後〜

提督「落ち着いたか?」ナデナデ

明石「はい」

提督「何があったか知らないが」

明石「今回の件は全て私が悪いんです。悪ノリしてバカなことをしようとしたせいです」

提督「それも俺が負担をかけ過ぎていたせいだろう。悪かった」

明石「もう少しこのままでいいですか?」

提督「ああ(でも、あまり密着されると困ります)」
813 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/17(日) 22:54:22.73 ID:g7BhKZQv0

-工廠-

大淀「帰ってきたわね」

夕張「おかえりー」

明石「ただいま」

大淀「メンバーもそろったし、今から大事な話を始めます」

明石「大事な話?」

大淀「先ほど、大本営から電報が届きました」

明石「電報?何でわざわざ電報で?」

大淀「電話やメール、無線だと情報が漏れる恐れがあり、郵便だと時間がかかると考えたのでしょう」

夕張「それで内容は?」

大淀「まだ全ては解読できていませんが、分かっている部分だけ読み上げます」

明石(暗号で送ってきたってことはかなり重要な内容なの?)

大淀「ゴトランドさんが着任したいくつかの鎮守府で提督が『自分の初期艦はゴトランドだ』などと意味の分からない言動をしているそうです」

明石「全ての鎮守府ではないってこと?」

大淀「はい。その現象が起きている鎮守府と、起きていない鎮守府の違いはまだ分かりません」

夕張「・・・」

大淀「どうしましたか?」

夕張「これは先日の食事中の出来事なんだけど、ゴトランドさんが自分は提督とお付き合いしているって」

大淀「!?」

夕張「でも、提督はあっさり否定してたけど。まるで、ブリ○チの月○さんね」

大淀「このままでは提督が藍○隊長に勝てたのもゴト島さんのおかげになってしまいます!」

夕張「落ち着いて!それ本当に月○さん事案だから!って言うか提督は藍○隊長と戦ってないし!」

大淀「それよりも提督の斬○刀を守らないと!」

夕張「提督のは斬○刀じゃないから!提督なら○解よりもトランザムしそうだし」

明石「そうそう。トランザム乗りがトランザムって・・・何でやねん!」

夕張「いやー、まるでRJさんの様な見事なノリツッコミ」

大淀「ふざけてる場合ですか!このままでは尸○界は大変なことになってしまいます!」

夕張「尸○界って」

明石「大淀が手遅れになってる・・・」

大淀「誰が手遅れですか!私は月○さんに記憶を改変なんてされてません!」

明石「だから月○さんじゃなくて、ゴトランドさんだって!」

大淀「!? 私としたことが・・・。ゴホン。話を本題に戻します」
814 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/17(日) 23:02:03.28 ID:g7BhKZQv0

大淀「ゴトランドさんの目的は分かりませんが、提督の記憶が改変されるのを阻止する装置を造ってください!」

夕張「えぇ・・・」

明石「無茶振り過ぎる」

大淀「二人は提督がおかしくなってもいいんですか?」

夕張「よくは無いけど、ねぇ」

明石「原因が分からないものを防げって言われても」

大淀「もういいです!私がデロリアンで過去に戻り、ゴトランドさんを着任前に始末します!」

明石「いや、落ち着いて!スカイ○ットみたいな発想になってるから!」

夕張「ターミ○ーターはマズイって!」

大淀「ゴリアテ襲撃時にも歴史を変えたじゃないですか!」

夕張「提督の死を回避するのと、これは違うから!」

明石「キットにも協力してもらって当面監視を続けるってことで納得して!」

夕張「尻尾を出したら直ぐに捕らえるから!」

大淀「仕方ありません。今はそれで妥協します。でも」

夕張「取り返しの付かない状況になった場合は仕方ないわ。その時はデロリアンで・・・」
815 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/17(日) 23:03:28.40 ID:g7BhKZQv0
>>796
ええ。フェブキも良いですが、今回の新グラはログインした瞬間に成仏する勢いでしたよ。


薬の処分に困った明石が海に不法投棄した結果、鎮守府近海の生物が雌になるという現象が発生したとか、しなかったとか。

本日はここまで。
816 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/27(水) 21:53:10.68 ID:WqudPsiL0
幼獣マメシバのスピンオフ?なドラマの存在を最終回でたまたま知った。一生の不覚。
で、ナイトライダーの新作は全然進展が無いみたいだけど、どうなったんだ?
ネクストの時も話が出てから10年近く待った気がするなー。きっとまた黒歴史が増えるんだろうなー(涙)

本日分、始まります。
817 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/27(水) 21:54:54.24 ID:WqudPsiL0

-12/31 夜 大ホール-

提督「皆のお陰で今年も乗り切ることが出来ました。これより忘年会兼カウントダウンパーティーを始めます。乾杯!」

一同「乾杯!」

提督「ここからは無礼講なので各々楽しんでくれ」

一同「イエーイ!」

提督「ただし、ポーラ、那智、千歳、イヨはハメを外して飲みすぎないように」

ポーラ「ブーブー」

提督「姉妹から直訴されているんだ。常識の範囲内で楽しんでくれ」

ザラ「ポーラ、今夜は禁酒にしましょうか?」

ポーラ「じょ、常識の範囲内で楽しみます、はい!」

ザラ「よろしい」

睦月「卯月ちゃんがステージに上がったにゃ!」

卯月「うーちゃん、一発芸をしまーす!」

ワー

パチパチ

卯月「秋刀魚を焼く時に使った串を指の間に挟んで・・・」

卯月「ア゛ーーーーッ!ウズヴァリンだぴょん!」

ウォースパイト「まるでヒュージ・アックマンね」

提督「落ち着いてください、ランスロット卿。区切りがおかしいです」

ウォースパイト「誰がランスロットですか!私はtorchの熱で溶けたりしません!」

提督(何だネタを理解してるのか。と、言うことはヒュージ・アックマンもただの冗談か)

提督「悪い悪い。今のはほんの冗談だ」

ウォースパイト「私はランスロットではなく、ガラハッドです!」

提督「えぇ・・・」

ウォースパイト「何処かにコ○ン・ファースの様な渋い男性は居ないかしら?」

提督「何か酒臭い」

ウォースパイト「お酒が足りないわ。ラム酒はまだかしら?」

ネルソン「待たせたな。ラム酒を大量にもらってきたぞ!Admiral、貴様も飲むか?」

提督「犯人はネルソンか・・・。以外な伏兵が居たものだな」

ネルソン「フクヘイ?」

提督「気にしないでくれ。俺は遠慮しとくよ」

ネルソン「貴様、私とは盃を交わせないと言うのか?」

提督「何処でそういうのを覚えるんだ?」

ネルソン「那智から聞いたぞ。Admiralと艦娘は盃を交わして絆を深めると」

提督「ナニソレ?893ですか?とりあえず那智から聞いたという話は間違っているぞ」

ネルソン「!?」

提督「まー、そういうことだからウォースパイトと楽しんでくれ」
818 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/27(水) 21:56:40.87 ID:WqudPsiL0

伊58「ゴーヤです。魚雷のモノマネをするでち!」

ギョライノモノマネ?

ナニソレ?

伊58「ギョラ!?あんたたちふざけ過ぎー!」

シーン

提督「プッ(笑)」

夕張「アハハハハハ!」

リシュリュー「Cool Japan!」

呂500「何だか分からないけど、魚雷のモノマネ、凄いんですって!」キラキラ

一同「えぇ・・・(困惑)」

伊8「今のは伝説の鼻毛マンガ ボ○ボーボ・ボーボボに登場した魚雷○生というキャラクター?のモノマネです。魚雷をキャラと言っていいのか疑問ですが、生きているのでキャラとします」メガネクイッ

吹雪「だから魚雷のモノマネですか(汗)」

伊8「ええ」

吹雪(魚雷なのに先生って訳が分かりません)

伊8「ゴーヤはよく『ゴーヤの魚雷さんは』とか『魚雷さんお願いします』とか言ってますからね。他の誰よりも魚雷に対する想いが強いのです」

アイオワ「アイオワよ」

サラトガ「サラトガです」

イントレピッド「イントレピッドです」

三人「これから三人で歌います。ミュージックスタート!」

スピーカー「♪〜」

提督「この曲は・・・」

三人「カーモンベイビー♪」

提督「エグ○イルか」

吹雪「違いますよ。三代目Jソ○ルブラザーズですよ」

提督「どちらもあまり変わらないと思うんだが。兄弟グループだし」

川内「二人とも何言ってんの?ポ○ノグラフティだよ」

比叡「ボーイズ・タ○ン・ギャングですね!」

提督「それは『君の瞳に恋してる』だろ?I love you babyでは無く、カモンベイビーアメリカだ。ベイビーしか合ってないぞ」

比叡「!?」

神通「皆さんしっかりしてください。ス○ッツですよ」

足柄「いいえ、ミス○ルよ」

那珂「ちょっと皆大丈夫?ボーカルは誰か分かってる?(汗)」

一同「IS○A」

那珂(何でそこまで分かってるのに間違うの・・・。わざと?わざとやってるの?)

提督(それにしても凄く揺れてるな)

吹雪(私もあの位になったら司令官は喜んでくれるんでしょうか?)
819 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/27(水) 21:58:22.43 ID:WqudPsiL0

-1/1 昼 提督私室-

提督「ふぅ〜、全員挨拶が終わったな」

吹雪「年々、人数が増えるから大変ですね。でも、こうして無事に新年を迎えられて良かったです」

ガチャ

摩耶「よ!遅かったな」

足柄「待ちくたびれたわよ」

大鳳「97、98、99・・・あ!提督、お帰りなさい」

瑞鶴(こんな時でもトレーニングって真面目と言うか、何と言うか)

榛名「榛名は少しくらい待っても大丈夫です」

衣笠「衣笠さんは待たされて寂しかったなー」

提督「えっと・・・、皆そろって俺の部屋で何をしているのかな?」

荒潮「あらあら、女の子を待たせておいてそんなこと言うの〜?」

伊8「提督にとってはっちゃんは要らない子なんですね・・・」

伊19「イクも必要とされないなら海に沈んだ方がいいのね」

伊勢「まぁまぁ、コレ(瑞雲)で落ち着いて」

鬼怒「ここで瑞雲が出てくる辺り、マジパナイ!」

加賀「何を言っているの?そんな物で喜ぶのは貴女の妹だけよ」

熊野「その通りですわ」

大井「そうよ!二人とも潜水艦なんだから魚雷の方がいいわ!」

瑞穂(瑞穂は少し嬉しいなんて言えません)
820 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/27(水) 22:00:20.63 ID:WqudPsiL0

初風「提督も私をツチノコ呼ばわりするのね」

提督「一言も言ってないぞ」

秋津洲「それより皆で新春恒例 艦プラバトル大会をするかも!」

加古「ぐー」zzz

神通「加古さん、起きてください。提督が帰ってきました」

伊14「もう呑めないってば〜」zzz

伊13「イヨちゃんも起きて・・・。提督が帰ってきたよ」

飛鷹「提督と一緒に初詣に行こうと思って待ってたんですよ」

提督(だからって俺の部屋で待つ必要は無かったんじゃないですかね?)

朝雲「私も初詣に付き合ってあげるために待ってたのよ」

提督「今日は山雲は一緒じゃないんだな」

朝雲「山雲だって常に一緒に居るわけじゃないわ」

提督「瑞鶴は俺より翔鶴との方がいいんじゃないのか?」

瑞鶴「せっかく来てあげたのに文句あるの?爆撃するわよ!」

提督「滅相もございません!」

加賀「少しは素直になりなさい。提督が帰って来るまでソワソワして待ってたでしょ」

瑞鶴「ちょっ、何を言うのよ!///」

提督「初詣なんだが、ジャーヴィスが初詣に行ってみたいと言い出したから、英国勢と行くことになってな」

摩耶「じゃあ、ジャーヴィスにあたしたちも付いて行っていいか聞いてくれよ」

提督「ああ、だがダメだと言われたら諦めてくれよ。まぁ、帰ってきてからもう一回行ってもいいが」

吹雪「今回は人数が多いから電車での移動ですね」

提督「そうだな。交通規制をしているだろうし、移動本部は使えないな」
821 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/27(水) 22:01:50.71 ID:WqudPsiL0

-神社-

ネルソン「これが初詣というものか。アークは前にも来たことがあるのか?慣れているようだったが」

アークロイヤル「うむ。私は去年も赤城たちと来たからな」

ジャーヴィス「ねぇ、ダーリン。次はヒメハジメを体験してみたい!」

提督「は?」

吹雪「?」

荒潮「あらあら〜、随分おませさんね〜」

衣笠(この子、自分のことは棚に上げてるよ)

アークロイヤル「ヒメハジメ?」

ネルソン「何だそれは?」

ウォースパイト「」ポカーン

ジャーヴィス「だからヒメハ『ストーーーーップ!』」

提督「大きな声で何度も言うんじゃない!」

ジャーヴィス「?」

ウォースパイト「ジャーヴィス、貴女、意味は分かっているの?」

ジャーヴィス「意味は知らないけど、オークラがくれたJapanのmannerについてのマンガに、初詣とヒメハジメはお正月に欠かせない伝統行事って書いてあったよ?」

提督「秋雲ぉ!あのおバカ、帰ったら説教だ!」

ウォースパイト「Admiral」

提督「その前にこの難局をどう乗り切るか・・・」

ウォースパイト「Admiral.私から説明します」

提督「すまない」

ウォースパイト「これも年長者の務めです。ジャーヴィス、こちらへ」

ジャーヴィス「はーい」

ウォースパイト「姫初めと言うのはですね・・・と言う意味です」

ジャーヴィス「///」プシューッ

足柄「顔から火が出るって言うけど、マンガみたいに蒸気が出るなんて初めて見たわ(笑)」
822 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/27(水) 22:04:36.79 ID:WqudPsiL0

???「きゃっ」

提督「おっと、大丈夫ですか?」

???「すみません。慣れない服装なもので躓いてしまいました」

提督「普段、振袖なんて着ませんからねって・・・タ級!?」

タ級「え?」

吹雪「まさか司令官を狙って」

摩耶「テメー、転んだフリをしてあたし達の提督を刺そうとはいい度胸してるじゃねーか!」

タ級「ち、違うんです!私は・・・」

加賀「・・・」スッ

瑞鶴「・・・」スッ

大鳳「・・・」スッ

タ級「ひっ!?」

ザワザワ

提督「三人とも無言で構えるのは止めなさい。周りの人が驚いているぞ。それより何処から出したんだ?」

加賀「妖精さんに作ってもらった四次元転送装置を使いました」

瑞鶴「このポケットがあれば地球の裏側、いえ、月に居たとしても瞬時に艤装を取り出せるわ」

提督(何そのドラ=サンの道具を出すポケットの様な物体は・・・)

大鳳「そういうことです」

提督「とりあえず三人とも下ろしなさい。あと、飛鷹もだ。式神を引っ込めなさい」

飛鷹「仕方ないわね」

提督「すみません、映画の撮影をしてまして」

参拝客「なんだ、映画の撮影か」

参拝客「本物の艦娘の人かと思ったよ」

提督「お騒がせしてすみません」

提督「ここだと周りに迷惑がかかる。とりあえず場所を変えるぞ」
823 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/27(水) 22:06:31.80 ID:WqudPsiL0

-喫茶店-

加賀「場所を変えたのはいいけど、ここは大丈夫なのかしら?」

提督「ここは知り合いの店だ。貸切にしてもらったから暴れたりしない限り問題ない」

足柄「まずは神社で何をしていたのか話してもらいましょうか」

神通「事と次第によってはタダでは済みません」

タ級「初詣です」

摩耶「提督の暗殺を狙っていた、だろ?」

タ級「ち、違います!本当に初詣です!この人が提督だなんて知りませんでした!」

摩耶「嘘ついてんじゃねぇぞ!」

タ級「ひっ・・・」

瑞鶴「爆撃した方が良さそうね」

大井「ええ。雷撃しましょう」

提督「店内で爆撃とか雷撃しようとするんじゃない。兎に角落ち着け」

榛名「提督が襲われたのに落ち着いてなんていられません!」

神通「私は冷静です」

提督「主砲を向けながら言ことじゃない!」

タ級「ひぃぃぃ(泣)」

提督「ソレを下ろしなさい」

神通「提督のご命令なら仕方ありません」

提督「ゴホン。では、話を再開しよう。所属は何処だ?」

タ級「瀬戸内海です」

提督「瀬戸内海?」

タ級「はい」

ピッ

プルルルル

提督「あ、俺だ。今出てこられるか?そうか。場所はキットに伝えておくから。うん、乗ったらキットが連れて来てくれるから大丈夫だ」

荒潮「ここのパフェ、間宮さんに負けないほど美味しいわ〜」

伊勢「本当に美味しいよね〜」

アーク「マスター、この店の紅茶を何処の物を使っているんだ?」

マスター「ウエッジウッドです」

アーク「やはりそうか」

ジャーヴィス「いつもと同じ感じがしたもんね」

ウォースパイト「ええ、そうね」

ネルソン「やはりteaはWEDGWOODに限る」

飛鷹(あっちは本当にマイペースよね)
824 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/27(水) 22:08:48.93 ID:WqudPsiL0

〜しばらく後〜

ガチャ

カランカラン

マスター「いらっしゃい」

ヲ級「提督、用事って・・・タ級?」

タ級「ヲ級!?」

ヲ級「久しぶりね。元気してた?」

タ級「ヲ級、助けてぇ〜!この人たち、私がこの人を殺そうとしたってカンカンで話を聞いてくれないの(泣)」

ヲ級「何があったの?」

タ級「神社に初詣に行ったら躓いて転びそうになって、この人に助けてもらったんだけど、転んだフリをして刺そうとしたんだろって」

ヲ級「あ〜、慣れない服装だから躓いたのね。安心して。この子、ウミウシも殺せない小心者だから命令されたところで提督を殺すなんて無理よ」

提督「やはりそうか。さっきから様子を見ていたが、そんな気がしてたんだ」

摩耶「おい、ヲ級!お前、仲間だからってかばってるんじゃないだろうな?」

ヲ級「そんなことしないわよ。本当に提督を刺そうとしたんなら、私が沈めてやるわ」

タ級「ひっ!?」

吹雪「信じていいんでしょうか?」

提督「元同僚が言うんだからそうなんだろう。迷惑をかけてすまなかった。お詫びと言ってはなんだが、奢るから好きな物を頼んでくれ」

タ級「えっと・・・それじゃパフェを」

提督「マスター、パフェ三つ追加!」

マスター「へい!」

吹雪「三つ?」

提督「吹雪とヲ級も食べるだろ?」

吹雪「はい!」

ヲ級「頂くわ」
825 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/27(水) 22:11:26.58 ID:WqudPsiL0

-夕方 提督私室-

提督「こんなに疲れる初詣は初めてだ」

吹雪「大変なことを忘れていました!」

提督「大変なこと!?」

吹雪「はい!司令官のご両親への挨拶を忘れていました!」

提督「なんだそんなことか」

吹雪「そんなことか、じゃないですよ!新年の挨拶は大事です!」

提督「じゃあ、明日でも行けばいい」

コンコン

時雨「時雨だよ。今いいかな?」

提督「時雨か。どうしたんだろう?」

ガチャ

提督「どうした?」

時雨「休みの日にごめんね。提督にお願いがあるんだけど」

提督「とりあえず入ってくれ」

時雨「お邪魔します」

バタン

吹雪「お茶入れますね」

提督「頼む。それで頼みってのは?」

時雨「うん、実は・・・プラモデルを教えて欲しいんだ」

提督「構わないが急にどうしたんだ?」

時雨「先日、ショッピングモールで瑞鳳と会ったよね?その時に一緒にプラモデル屋を覗いていて興味だ出たんだ」

提督「なるほどな。じゃあ、今度一緒に買いに行くか」

時雨「物はもう用意してるよ。ニッパーも秋津洲から秋津洲印の特製ニッパーを譲ってもらったし」

提督「それなら準備万端だな」

時雨(フフフ・・・。ゴー○ト/ニューヨークの幻の陶芸シーンの様な感じでボクが前、提督が後ろに座ってニッパーの使い方を手取り足取り指導してもらうんだ。当然、BGMは『アンチェインド・メロディ』で)ニヤニヤ

提督「時雨?」

時雨(指導中に突然、提督の手がボクの胸に来てイチャイチャが始まるんだ。村雨や夕立には劣るけど提督はきっと喜んでくれるはず)ポタポタ

吹雪「大変!鼻血が出てるよ!」

時雨「へ?」

提督「とりあえず横になった方がいい」

時雨「だ、大丈夫!それじゃ、今日は帰るね」ダッ

提督「ちょっと待て」

ガチャ

バタン

提督「行ってしまった」

吹雪「大丈夫でしょうか?」

提督「走って出て行く位だから大丈夫だとは思うが、後で様子を見に行くほうが良さそうだな」

時雨「危なかった・・・。提督とイチャイチャする妄想をしてたら鼻血が出ましたなんて言えないよ」
826 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/27(水) 22:12:22.32 ID:WqudPsiL0
DMMで何故か今更アルペジオのゲームが始まるみたいだけど、また艦これコラボやらないかな。
イオナ神がヤバかったって話は聞くけど、まだ着任してなかったから知らないんだよな。

本日はここまで。
827 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/14(日) 21:55:50.67 ID:sI44WNHI0
最寄のローソン(徒歩3分)が施設の老朽化を理由に閉店したー(涙)
艦これコラボ中は特に世話になりまくったのに。

そして今年もトアロードに出撃か。
去年は近いし、焦らんでええやろって思って30分前に行ったら大行列だったな・・・(白目)
コンビニに並ぶって人生で始めての経験だった。
熊野コースターは入手したし、グッズは後日ロッピーで購入できたからいいけど。

本日分、始まります。
828 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/14(日) 21:59:24.62 ID:sI44WNHI0

-甘味処 間宮-

イラッシャイマセー

吹雪「今日は何を頼もうかな〜」

時雨「数量限定の戦艦パフェなんかいいんじゃないかな?」

夕立「あ、はっちゃんさんだ。こんにちは」

伊8「こんにちは」

夕立「何読んでるの?」

伊8「フリードリヒ・ニーチェの『ツァラトゥストラはかく語りき』です」

夕立「それって面白い?」

伊8「ええ。はっちゃんは好きです」

夕立「夕立も読書の秋を楽しんでみたいっぽい!」

吹雪(秋って言うか真冬だよ)

伊8「それなら図書室に行けばいい本が沢山ありますよ。オススメを教えましょうか?」

夕立「お願いするっぽい!」
829 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/14(日) 22:01:24.99 ID:sI44WNHI0

-図書室-

吹雪「曙ちゃん、何読んでるの?」

曙「な、何でも無いわ!///」

漣「ボノボノが読んでるのはシンデレラだお!」

曙「ちょ、漣!」

吹雪「そっか、曙ちゃんもそういうのに興味があるんだね」

曙「う、うん///」

漣「ボノボノはいつか白馬の王子様が現れると信じてるんだお。ピュアだよね〜」

曙「漣!」

吹雪「曙ちゃんにも素敵な人が現れるといいね」

曙「うん///」

漣「姐さんには白馬の王子様が居て羨ましいな〜」

吹雪「?」

漣「ご主人様だお!」

吹雪「司令官は黒馬の騎士だよ?」

曙・漣「・・・」

漣「チクショー、のろけやがってー(泣)」ダッ

曙「クソ姉ー(泣)」ダッ

吹雪「え?え?」

時雨「二人はどうしたんだい?」

吹雪「えっと・・・曙ちゃんが白馬の王子様に憧れているって話をしてて」

時雨「うん」

吹雪「私には白馬の王子様がいて羨ましいって言われたから、司令官は黒馬の騎士だって答えたら二人とも泣きながら走って行っちゃった」

時雨「・・・。それは吹雪が悪いと思うよ(呆)」ヤレヤレ

吹雪「えぇ・・・(困惑)」

夕立(はっちゃんさんに勧められた本は難しくて分からないっぽい・・・。提督さんはこういうの読んでそうだから、後で提督さんに聞いてみよっと)
830 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/14(日) 22:03:29.12 ID:sI44WNHI0

-執務室-

夕立「提督さんに聞きたいことがあるの」

提督「おう」

夕立「フリードリヒ・ニーチェってどんな人?」

時雨「夕立、ダメじゃないか!」

吹雪「そうだよ、夕立ちゃん!司令官が知ってる訳無いじゃない!」

キット「お二人とも、アドミラルを嘲る様な発言をするのはいかがなものかと」フォンフォン

吹雪「そんなんじゃないよ!でも、明らかに司令官の興味があるジャンルの話ではないでしょ?」

キット「それは否定しません。ですが、吹雪さんはご存知なのですか?」フォンフォン

吹雪「この間、はっちゃんが本を読んでたから、ドイツの哲学者ってことくらいは知ってるよ。それ以上のことは知らないけど」

提督(フリードリヒ・ニーチェ・・・。誰だ?何処かで聞いた様な気はするが)←集中し過ぎて聞こえてない

提督(古代ギリシャ辺りの哲学者か?いや、名前の響が明らかにギリシャじゃないよな)

提督(画家?いや、そんな画家は聞いたことが無い。じゃあ、建築家?彫刻家?うーん、数学者か?いや、科学者?)

提督(いやいや、政治屋かも知れない。あるいは何処かの国の王様?もしやローマ法王か?さっぱり分からん!ええい、こうなったら)

提督「夕立よ。フリードリヒ・ニーチェというのはな」

夕立「はい」ゴクッ

提督「アンドロメダ星雲のM42と言う銀河を発見した天文学者だ」

夕立(あっ・・・(察し))

時雨(やってしまった・・・)

夕立「あの・・・提督さん、変なこと聞いてごめんなさい」

提督「何故、謝る?」

キット「フリードリヒ・ニーチェとはドイツの哲学者です。天文学者ではありません。それにM42はオリオン大星雲です」フォンフォン

提督「」

夕立「提督さんに恥をかかせてしまったわ」

提督「し、知っていたに決まってるだろ。ちょっとしたジャブだよ(汗)」

キット「苦しい言い訳をするより、素直に知らないことを認めるほうが潔いですよ」フォンフォン

提督「今日はこの辺にしといたるわ!」

時雨「新喜劇みたいになってるよ」
831 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/14(日) 22:05:06.98 ID:sI44WNHI0

-翌日 鎮守府近辺の公園前-

電「今年最初の〜♪」←買い物帰り

雷「電ったらその歌好きね」

電「はわわ。この季節になると吹雪お姉さんたちがよく歌ってるから、ついうつってしまったのです」

雷「うつったって病気じゃないんだから」

クゥーン

クゥーン

雷「犬の鳴き声?何処かしら?」

電「あそこなのです!」

『拾ってあげてください』

電「トイプーさんなのです!」

雷「可哀想に、捨てられたのね」

電「この子、連れて帰ります」

雷「ちょっと待って!司令官に許可をもらってからじゃないと」

電「司令官さんは優しいから認めれくれるのです」

雷「勝手に決めるのは良くないわ」

電「もう決めたのです」

雷「どうなっても知らないわよ」
832 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/14(日) 22:06:59.20 ID:sI44WNHI0

-鎮守府 執務室-

コンコン

電「電なのです」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

電「司令官さんにお願いがあるのです」

提督「俺に叶えられる願いならいいが」

電「この子を飼ってもいいですか?道端に捨てられてたのです!」つトイプー

トイプー「クゥーン」

吹雪(可哀想だけど、ダメなやつです)

提督「電」ニコッ

電「はい!」

提督「元の場所に返してきなさい」

電「はい!ありが・・・え?今、何て?」

提督「返してきなさいと言ったんだ」

電「どうして・・・どうしてなのです?夕立ちゃんの豆之助はいいのに、何でこの子はダメなんですか!」

提督「犬を飼いたいなら日本の犬にしなさい。とは言え、土佐は手に負えないし、秋田はアホ面だからダメだ。アホ面だからダメだぞ。大事なことだから二回言いました」

電「どうして・・・(泣)」

提督「狆は日本の犬っぽく無いが、れっきとした日本犬だ。それに、あまり見ないが神戸テリアもいいぞ」

提督「どうしても外国の犬を飼いたいならパグか、パピヨンか、フレンチブルにしなさい」

???「自由、平等、博愛の国で生まれた犬を選ぶとは、提督、貴方目が高いわね」

提督「誰だ?」

吹雪(分かってるのにノリで聞いてます)

リシュリュー「リシュリューよ。入ってもいいかしら?」

提督「どうそ」

ガチャ

バタン

リシュリュー「提督、今度の作戦について相談なんだけど」

提督「ああ。ん?電、まだ居たのか。吹雪、悪いが電を連れて行ってくれ」

吹雪「はい。電ちゃん、行こう」

電「はい、なのです・・・」

ガチャ

バタン
833 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/14(日) 22:09:02.50 ID:sI44WNHI0

-廊下-

電「電は不良になるのです!まずは酒保でタバコを買うのです!」

吹雪「え?鎮守府内にタバコを吸う人なんて居ないから、そんな物置いてないはずだけど。それに司令官はタバコの臭いが嫌いだから余計に機嫌が悪くなるよ」

電「電には関係ないのです!司令官さんなんて嫌いです!」

吹雪「電ちゃん、司令官がトイプーを嫌っているのは理由があるの」

電「理由ですか?」

吹雪「うん。これは以前聞いた話なんだけどね。昔、知り合いに頼まれて二週間ほどトイプーを預かったことがあるそうなの」

電「はい」

吹雪「それでね、その預かったトイプーが超胸糞悪かったとかで、それ以来トイプーが大嫌いなんだって」

電「そんなの、この子には関係無いのです!」

吹雪「確かにその子に罪は無いわ。でも、司令官がトイプーを嫌っているのは仕方ないから、そこは分かってあげて」

電「理不尽なのです!」

吹雪「明石さんに一時的に工廠の片隅でその子を飼えないか相談してみるのはどうかな?工廠に置いてもらえるなら、その間に私が司令官を説得するから」

電「でも・・・、ばれたら吹雪お姉さんが酷いことをされないか心配なのです」

吹雪「電ちゃん」

電「はい」

吹雪「いくら電ちゃんと言えども、司令官をろくでなしのゴミクズDVヒモ野郎みたいに言うのは許さないよ。取り消して」ハイライトオフ

電「ひっ!?そ、そこまで言ってないのです!」

吹雪「取り消して」

電「ごめんなさい!全て電が悪いのです!」

吹雪「よろしい」

電(電は時々、吹雪お姉さんのことが分からないのです)
834 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/14(日) 22:11:20.02 ID:sI44WNHI0

-工廠 酒保コーナー-

チーン!

明石「はーい」

チン!

チン!

チン!

チン!

チン!

明石「はい、はい、はい!そんなに何度も鳴らさなくていいから!」

電「電は不良になったのです!タバコをくださいなのです!」

明石「ココア、イチゴ、オレンジ、ブルーベリーどれにする?」

電「ココアにするのです」

吹雪(タバコって駄菓子の)

明石「30円です」

電「はい」つ30円

明石「まいどあり」

パクッ

電「美味しいのです」

明・吹(かわいい)

吹雪「明石さん、お願いがあるんですが」

明石「新しい武器の開発?」

吹雪「いえ、電ちゃん」

電「はい。この子なんですが」

トイプー「ワン!」

明石「トイプードル?」

吹雪「少しの間、工廠で預かってもらえませんか?」

明石「預かるってどういうこと?」

〜事情説明中〜

明石「なるほど。でも、工廠には色々機械を置いてて危ないし・・・」

電「中じゃなくてもいいのです!工廠裏に小屋だけでも置いてもらえれば」ウルウル

明石「(うぅ・・・これじゃ断れないじゃない)分かったわ」

電「ありがとうございます!」
835 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/14(日) 22:14:12.36 ID:sI44WNHI0

-執務室-

提督「有意義な時間を過ごせたな。休憩にしようか」

リシュリュー「ええ、そうね」

提督「紅茶でいいか?」

リシュリュー「Oui」

キット「!!!」フォンフォン

リシュリュー「!?」

提督「ん?どうした?」

リシュリュー「」パクパク

提督「何をそんなに驚いているんだ?」

リシュリュー「」ユビサシ

提督「窓の外に何か居るのか?」クルッ

提督「」白目

提督「フフッ。どうやら俺たちは疲れているようだな」

キット「アドミラル、現実逃避は止めてください。今見えている鰐は現実です」

リシュリュー「どうしてそんなものが鎮守府に!?」

提督「知るか!何か対処法は・・・そうだ!鰐にはヘチマだ!」

リシュリュー「Luffa?」

提督「ヘチマ○ル!ワイヤー・ヘチマ○ルはおらぬか!」

キット「アドミラル、鎮守府にその様なロボットは居ません」フォンフォン

提督「何だと!?一体どうすれば・・・」

キット「私が追い払います」フォンフォン

提督「キットが?」

キット「はい。私が外に出たら即、シャッターを閉じてください」フォンフォン

提督「分かった。では、開けるぞ」

ガラガラ

【P】 ガチャ ⇒【R】

ブーン

リシュリュー「早く閉じて!」

提督「おう!」

ガラガラ
836 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/14(日) 22:17:28.59 ID:sI44WNHI0

キット「何処から来たか知りませんが、ここはお前の居るべき場所ではりません」フォンフォン

ボンネットオープン!

鰐「!?」

提督「鰐がキットに驚いて逃げていくな」

リシュリュー「助かったわね」

提督「今思ったんだが、鰐って顎を閉じる力は物凄く強いが、開く力はかなり弱いから踏みつければ余裕で勝てたよな。その間にビニールテープでも持ってきてもらえばいい訳だし」

コンコン

マエストラーレ「マエストラーレです」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

マエストラーレ「提督、サメさんを知りませんか?」

提督「サメさん?」

マエストラーレ「あ、サメさんと言うのはワニのことです」

提督「ワニ?ワニってアレか?クロコダイルとかアリゲーターとか」

マエストラーレ「そう、ソレです!」

提督「お・ま・え・か!鰐がサメって何だよ!確か山陰の方では鮫をワニって呼ぶはずだが、逆は初めて聞いたぞ」

マエストラーレ「サンイン?」

リシュリュー「鳥取か島根かよく分からないけど何かその辺りよ」

提督「フランス人にまでネタにされる鳥取、島根って。いや、それよりどうして鰐が鎮守府に居るのかな?」

マエストラーレ「怒ってます?」

提督「返答次第では怒るぞ」

マエストラーレ「実は・・・近所の公園に居たのでペットにしようと思って連れてきました。首輪とリードを付けて逃げないようにしてたんですけど、逃げちゃって」

提督「それって犬用じゃないだろうな?」

マエストラーレ「もちろん犬用です」

提督「おい!そもそも許可すると思ったのか?(怒)」

マエストラーレ「え?ダメですか?」

提督「当然だ!」

リシュリュー「公園に居たってことは何処かの動物園から逃げたのかしら?」

提督「恐らくそうだろう。キット、鰐が脱走した動物園等が無いか調べてくれ」

キット「はい」フォンフォン

提督「俺は捕獲に向かう。二人は執務室に居てくれ。危ないから外に出るなよ」

リシュリュー「ええ」

マエストラーレ「はーい」

提督「鰐は何処へ行ったか分かるか?」

キット「一度海の方へ向かいましたが、今はグラウンド方面に向かって移動している様です」フォンフォン

提督「そうか。皆、艦娘だから怪我をすることは無いだろうが、早く捕獲しないと」
837 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/14(日) 22:20:33.81 ID:sI44WNHI0

-グラウンド-

由良「きゃー!」

豆之助「ウーッ!ワン、ワン!」

夕立「わぁー!鰐さんだ!動物園以外で見たのは初めてっぽい!」

由良「夕立ちゃん、今すぐソレから離れようね。ね!」

夕立「もしかして由良、びびってる?」

由良「びびってなんていません!でも、噛まれたら大変です!」

豆之助「ワン、ワン!」

霰「うっほほーい!鰐さんってつおい?」

酒匂「ぴゃー!矢矧ちゃん、見て見て!鰐さんだよー!」

矢矧「何で鰐が鎮守府に居るのよ!」

龍驤「えらいこっちゃ!大変なことになったで!」

武蔵「ふむ、鰐か。何故こんな場所に居るのか知らんが、相手にとって不足なし!」

提督「今のは由良の悲鳴か!今行くぞぉぉぉぉ!」

由良「提督さん!」

提督「鰐は俺が抑える。皆は逃げろ!」

武蔵「私も手伝おう」

提督「(武蔵なら大丈夫そうだな)頼む!」

酒匂「司令、頑張ってね〜」フリフリ

矢矧「提督、死なないで」

夕立「夕立も手伝うっぽい!」

由良「提督さんの邪魔になるから行きますよ」ズルズル

夕立「は〜な〜し〜て〜」

龍驤「ほな、うちも邪魔にならん場所に移動するわ」

霰「バイちゃ」
838 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/14(日) 22:22:30.26 ID:sI44WNHI0

提督「よし、皆行ったな。俺は口を押さえる。武蔵は尻尾を!」

武蔵「了解!」

提督(取り押さえることには成功した。後は持ってきたテープで口を縛れば)ゴソゴソ

提督(無い?まさか何処かで落とした?いや、あるはずだ)ゴソゴソ

武蔵「どうした?」

提督「いや、何でもない(マジか!何処かで落ちしちまったよ!)」

吹雪「何だかグラウンドの方が騒がしいけど、何かあったのかな?」

電「!?」

吹雪「電ちゃん、どうしたの?」

電「あわわわわ」

吹雪「し、司令官!?」

提督「丁度いい!吹雪、ビニールテープを持ってきてくれ!」

吹雪「はい!電ちゃん、行くよ!」ダッ

電「はい、なのです!」ダッ

武蔵「相棒よ、もし吹雪が来なければどうするつもりだったんだ?」

提督「二人で鰐を抱えて移動だな」

武蔵「・・・」

提督「いや、ビニールテープは持っていたんだが、捜索中に何処かで落としてしまったんだ」

武蔵「様子がおかしかったのはそう言うことか」

吹雪「そうだ!電ちゃん、ちょっとこっちへ」

電「はい」

吹雪「ごにょごにょ」

電「でも、上手く行くでしょうか?」

吹雪「上手く行けば司令官を説得できるし、やってみる価値はあるよ」
839 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/14(日) 22:24:27.73 ID:sI44WNHI0

〜数分後〜

提督「吹雪はまだか!」

武蔵「相棒よ、大丈夫か?キツイなら交代するが」

提督「いや、大丈夫だ」

吹雪「お待たせしました!」

提督「帰ってきたか!キャッチするから投げてくれ!」

電「司令官さん、その子から受け取ってください!」

提督「その子?」

トイプー「ワン!」

武蔵「犬が袋をくわえているな」

提督「チッ!(吹雪の入れ知恵か)」

武蔵「どうした?」

提督「いや、何でもない」チラッ

電「!? やっぱり、司令官さん怒ってるのです!」

吹雪「うん。今の私は阿修羅すら凌駕する!って感じの表情だね」

電「何を言っているのかよく分からないのです」

〜捕縛後〜

武蔵「相棒よ、随分疲れた様だな。日常生活において鰐と格闘することなど無いから当然と言えば当然だが」

提督「俺はク○コダイル・ダンディじゃないからな。こう見えても疲れまんねん」

龍驤「懐かしいわー。リゲ○ンかアリ○ミンか忘れたけど、栄養ドリンクのCMやったな」

提督「何で知ってるんだよ・・・。20年位前のCMだろ」

龍驤「次はハムの人やな!わんぱくでもいい、たくましく育って欲しい」

提督「スタ○ーンがハムのCMやってたのはもっと前、確か俺が幼稚園の頃だぞ。マジで何で知ってるんだ?」

龍驤「細かいことを気にしたらあきまへん」

電「あの、司令官さん。この子はお役に立ちましたか?」

提督「ああ、そうだな」ムスッ

電「それで、あの」

提督「吹雪に免じて許してやる。ただし、ちゃんと世話しろよ。俺は一切面倒を見ないからな」

吹雪(やっぱりばれてましたか)

電「はい、ありがとうございます!」

キット(コムリンク)「アドミラル、鰐が脱走した動物園と連絡が取れました。今から引き取りに来るそうです」

提督「分かった」
840 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/14(日) 22:27:29.62 ID:sI44WNHI0

-正門前-

提督「ライオンや虎じゃないだけマシですが、猛獣が逃げるなんて洒落になりませんよ」

動物園職員「申し訳ありません。ただ、今回は何者かが檻を破壊した痕跡がありまして・・・、警察に相談しています」

提督(深海棲艦が騒ぎを起こそうとした?いや、考え過ぎか)

提督「縛ってはいますが、危ないので早いとこ連れて帰ってください」

マエストラーレ「うぅ・・・サメさん・・・(涙)」

動物園職員「はい。ご迷惑をおかけして申し訳ありません。では、失礼します」

マエストラーレ「グスッ、サメさーん、元気でねー(涙)」

提督「さて、鰐も無事引き取ってもらえたし、マエストラーレは執務室で少しばかりお話だ」

マエストラーレ「はい」


-執務室-

提督「ガミガミ」

マエストラーレ「はい。すみません」

〜5分後〜

提督「分かったな?」

マエストラーレ「はい」

提督「じゃあ、説教は終わりだ」

マエストラーレ「え?」

提督「一時間コースが良かったのか?」

マエストラーレ「いえ、そんなことありません!」
841 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/14(日) 22:31:34.12 ID:sI44WNHI0

-暁型私室-

電「この子を飼っていいことになったのです!」

トイプー「ワン!」

雷「良かったじゃない!」

暁「私が一人前のレディとしてお世話してあげるわ」

響「暁は散歩に連れて行かれる側じゃないのかい?」

暁「ひどーい!私だってワンちゃんの散歩くらい出来るわよ!」

響「フフッ、冗談さ。暁は何度か豆之助を散歩に連れて行っているし、信頼しているさ」

雷「名前は決まってるの?」

電「まだ決まって無いのです」

暁「それなら名無しの権兵衛ね」

電「そんな名前は嫌なのです!」

暁「名前じゃないわよ(汗)」

響「名無しは恐ろしい妖怪(?)だ」

雷「そうよ、名無しは危険よ!でも、可哀想な子でもあったわ」

暁「安心して。司令官や朧お姉さんなら問答無用で成仏(物理)させてくれるわよ」

電「さっきから何を言っているのか分からないのです」


-中庭-

妖精?「クックック。鰐の腹に貼り付いて上手く潜入できたぜ。騒ぎも落ち着いた様だし、そろそろ破壊工作を始めますかね」

豆之助「クゥーン?」

妖精?「あぁ?何だテメー」

豆之助「ワン!」

ガブッ

妖精?「ギャー!」

夕立「豆之助ったらこんな所に居たのね。勝手に居なくなったらダメじゃない」

豆之助「クゥーン」

夕立「あら?何をくわえてるの?変な物を食べるとお腹を壊すからペッしなさい」

ペッ

夕立「うわぁ・・・何かばっちい。焼却炉にポイするっぽい」

豆之助「ワン!」
842 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/14(日) 22:32:23.36 ID:sI44WNHI0
こうして豆之助によって気付かぬ内に工作員は処理されたのであった。めでたしめでたし。


ズイパラがスイパラに見えてスイーツパラダイスとコラボするのかと一瞬勘違いした。
何かムカついたから今度ケーキやけ食いしに行ってくる。
胸焼け?いえ、知らない子ですね。

本日はここまで。
843 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/22(月) 22:42:42.97 ID:PI40cMhp0
好きの反対は無関心とはよく言ったものですね。
艦これとヒロタのコラボを知った時、ヒロタとかかれこれ10年は見てなかったけど、生きとったんかワレ!ってなりましたよ。もう無い会社だと思ってました(ガチ)。
で、コラボ対象の店舗見てたら見覚えのある地名が。調べてみたら、しょっちゅう目の前を素通りしてた・・・。
いや、確かにシュークリーム売ってる店があるな〜って程度には思ってましたが、全然気付かなんだ。

本日分、始まります。
844 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/22(月) 22:44:53.14 ID:PI40cMhp0

-執務室-

コンコン

島風「島風です」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

島風「出撃の報告書を持ってきました」

提督「ありがとう、そこに入れておいてくれ」

島風「はい」

提督「もうこんな時間か、休憩にしようか」

吹雪「そうですね」

提督「冷蔵庫にモ○ゾフのプリン入ってるから島風も食べていいぞ」

島風「島風は武士の娘です。プリンなんて子供っぽいものは食べません」

吹雪(暁ちゃんはレディを強調しつつも、喜んで食べてるよね)

提督「武士の娘?それを言い出したら俺は武士の子孫だが」

島風「へ?」

吹雪「またまたー」

キット「いえ、今回は事実です」フォンフォン

島風「本当に提督のご先祖様は武士なの?」

キット「はい。戸籍を確認したので間違いありません」フォンフォン

吹雪「萬○さんのご先祖様が武士だったなんて知りませんでした」

提督「誰が立花萬○だ。俺はインスタントラーメンなんて作ってないぞ。それに武士なのは嫁さんの方の家だろ?」

吹雪「!?(じゃあ、私は武士の娘?)」

島風「お父様!」キラキラ

提督「誰がお父様だ!まだ子供は居ないぞ。それにお父様って『やらせはせんぞぉ!』の人が浮かぶんだが」

島風「?」

提督「詳しいことは知らんが、付録目当てに買った雑誌でそんなマンガがあってな。娘がお父様ーって叫ぶと、やらせはせんぞぉー!ってお父様のスタンド?が現れるんだ」

島風「ふ〜ん。そのよく分からないマンガはいいので、島風を娘にしてください!」

提督「いきなり娘にしてくれと言われてもな」

吹雪「そうだよ。司令官も困るよ」

島風「お母様!」

吹雪「お、お母様!?」

島風「はい!」キラキラ

吹雪「司令官、島風ちゃんを娘にしてあげてください!」

提督「落ち着け(汗)」
845 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/22(月) 22:45:50.61 ID:PI40cMhp0

-甘味処 間宮-

卯月「!?」キュピーン

睦月「どうしたのかにゃ?」

卯月「誰かがうーちゃんのパパを狙ってるぴょん」

如月「パパ?」

卯月「こうしてはいられないぴょん!」ダッ

睦月「行っちゃったにゃ。パパって誰かにゃ?」

如月「鎮守府で男の人と言うと司令官か新提さんよね」

睦月「ま、まさか・・・」

如月「司令官のことをパパと?そんなこと無いわよね」

睦月「アハハハ!それは無いにゃ!」

如月「アハハハ、そうよね。・・・。そうよね?(汗)」

睦月「・・・(汗)」

如月「睦月ちゃん、お願いだから違うと言って」

睦月「き、きっと・・・違うにゃ」

如月「そうよね。そうだわ!うん、間違い無いわ!」

睦月「睦月たちの妹が提督をパパと呼んで如何わしいことをするなんて有り得ないにゃ!」
846 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/22(月) 22:47:01.40 ID:PI40cMhp0

-執務室-

コンコン

山風「山風です」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

山風「提督、あのね・・・」

提督「うん、どうした?」

山風「そのね・・・」

提督「焦らなくていいから落ち着いてごらん」

山風「提督のこと・・・パパって呼んでもいい?」

提督「は?」

吹雪「」ポカーン

島風「」ポカーン

ドアバーン

サクラ「ちょっと待ってよ!パパはサクラのパパだよ!」

島風「おうっ!?」

提督(何故、このタイミングで現れる!!!)

吹雪(何てタイミングなの!)

山風「誰・・・?」

卯月「司令官はうーちゃんのパパになってくれるかも知れない人だぴょん!」

提督「何その、某ロリコンでマザコンでシスコンの赤い変質者みたいな発言。それより何時の間に現れた?」

吹雪「そうだね」

提督「へ?」
847 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/22(月) 22:48:51.19 ID:PI40cMhp0

荒潮「パパァ〜♡荒潮、新しいお洋服が欲しいんだけど〜」

提督「おまっ、そろいもそろって何処から現れた!?」

荒潮「お・ね・が・い♡」

吹雪「・・・」ジトー

提督「分かった!買ってやるから抱きつくな!吹雪、そんな目で見ないでくれ!」

吹雪「何ニヤニヤしているんですか?」

提督「1ミリたりともにニヤニヤしてないだろ!」

サクラ「うん、全くニヤニヤして無いね。ママったらやきもち焼き過ぎだよ。他の人にパパを盗られたりしないって」

卯月(今、ママ、パパって言ったぴょん?)

鈴谷「ちょっと待ったーーーー!提督は鈴谷のパパ(意味深)だし!鈴谷はパパとあんなこと(出撃)やそんなこと(装備の開発)したしー」

青葉「大スクープです!そこんところ詳しくお願いします!」

提督(そろいもそろって、何故このタイミングなんだよ!)

吹雪「司令官、後でお話があります(低い声)」

サクラ「パパ、どういうことなの?鈴谷お姉ちゃんと何をしたの?」

提督「違う!誤解だ!俺は潔白だ!キットも何か言ってくれ!」

キット「私の知る限り潔白です。ただし、私の知る限りですが」フォンフォン

提督「疑われる様な発言をするな!」

鈴谷「ところでお譲ちゃん、誰?」

卯月「誰ぴょん?」

荒潮「そう言えば、知らない子が居るわねぇ〜」

青葉「もしや司令官の隠し子!?」

島風「えっと、はじめまして。島風です」

サクラ「私はサクラ。パ」

提督(待て、待て、待て!それを知っているのは俺と吹雪とキットだけだろ!)

吹雪(正体がばれると不味いよ!)

サクラ(あ!何とか誤魔化さないと!)

サクラ「おじさんの姪なの」

鈴谷「ん?でも今、パパって言おうとしなかった?」

サクラ「パパは提督おじさんの双子の弟なの!」

提・吹(セーフ!)
848 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/22(月) 22:51:44.97 ID:PI40cMhp0

鈴谷「あー、なるほど!双子ならうっかり間違っても仕方ないよねー。って提督って双子だったの!?」

青葉「スクープです!」

提督「ああ、そうだ(嘘です)」

吹雪「そ、そうなんですよ!私も数回しかお会いしたこと無いんですけどね!(当然嘘です)」

サクラ「おじさんとパパって一卵性だからホントそっくり〜」

青葉「なるほどなるほど。いい記事が書けそうです」

荒潮「あらあら、パパったら荒潮に隠し事するなんてイケナイ子ね〜」

提督「そのパパって呼び方は止めなさい」

卯月「そうだぴょん!パパは卯月のパパだぴょん!」

鈴谷「だからー、提督は鈴谷のパパだって!」

山風「違う・・・。あたしのパパ」

島風「島風は武士の娘です」

吹雪「・・・」イラッ

提督(何この修羅場。訳が分からん。兎に角、吹雪がキレる前に収拾しなければ・・・。そうだ!)

提督「島風」

島風「はい」

提督「人数分の間宮券をあげるから、皆で間宮さんの店に行っておいで」

島風「いいんですか?」

提督「俺は武士の息子だ。武士に二言は無い」つ間宮券×6

島風「ありがとうございます!みんな〜、提督から間宮券もらったよー」

鈴谷「パパってば太っ腹〜」

提督「パパ言うな」

山風「ありがとう・・・パパ」

荒潮「パパ愛してる」

卯月「流石パパだぴょん!」

提督「だからパパって言うな」

青葉「ふむふむ。司令官はパパと呼ばせるプレイにはまっている、と。青葉もパパと呼んだほうがいいですか?」

提督「いい加減にしないと怒るぞ」

青葉「じょ、冗談です!今のメモはこの場で廃棄します!」

ビリッ

ポイッ
849 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/22(月) 22:53:50.81 ID:PI40cMhp0

島風「提督、一枚足りませんよ」

提督「サクラは後で連れて行くから大丈夫だ」

サクラ「サクラはおじさんとお話したいから、島風お姉ちゃんたちだけで行ってきてね」

島風「おうっ!?お、お姉ちゃん!?何て新鮮な響なの・・・。もう一回、お姉ちゃんって呼んで!」

サクラ「島風お姉ちゃん」

島風「おうっ!?もう一回!」

提督「いいからはよ行け。島風は一人っ子だから新鮮なのは分かるが、これじゃあ話が進まないだろ?」

島風「そうでした。島風、出撃しまーす!」

ガチャ

ゾロゾロ

バタン

提督「ふぅ、やっと行ったか」

吹雪「司令官」

提督「吹雪、俺が愛しているのは吹雪だけだ(イケボ)」

吹雪「もぅ〜司令官ったら〜子供の前でそんなこと言わないでください///」

サクラ「ヒューヒュー」

提督(何とか誤魔化せたな。このまま鈴谷の発言を忘れてくれればいいが)

キット「アドミラル、扉の向こうに人の気配がありますが、人物を特定できません」フォンフォン

提督「深海棲艦が忍び込んだのか!」

サクラ「あー、違うから大丈夫だよ。今日はお友達も連れてきたんだ。皆行ったから、入っても大丈夫だよ」

ガチャ

バタン

???「あのっ、ごめんなさい!」

提督(羽黒の子か)

吹雪(羽黒さんのお子さんですね)

サクラ「ながとちゃんったら怖がり過ぎだよ。向こうの世界ではいつもパパに会ってるでしょ?」

ながと「でも、この時代のおじ様に会うのは始めてだし・・・」

提督「ん?ながと?」

サクラ「うん!この子、長門さんの娘なの!」

吹雪「え?羽黒さんじゃなくて?」

ながと「ごめんなさい。よく言われます」

提督「マジか・・・。ところで父親は俺たちが知っている人物なのか?」

サクラ「うん、よく知ってる人だよ」

提督「そうか、アイツ等結婚したのか。良かった・・・のか?」

吹雪「そこは普通にお祝いしてあげるべきだと思いますよ」

提督「そうだな。いや、一抹の不安がよぎったが、その日が来れば盛大に祝ってやらないとな」
850 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/22(月) 22:57:12.05 ID:PI40cMhp0

提督「そう言えば、島風たちが出て行った時に会わなかったんだよな?何処に隠れていたのかな?」

ながと「あの・・・川内さんから気配を消して隠れる術を教えてもらいました」

提督「あぁ・・・なるほど(あのクノイチ何を教えてるんだ)」

吹雪「流石と言うか何と言うか」

キット「川内さんらしいですね」フォンフォン

提督「冷蔵庫にプリンが入ってるから食べていいぞ。ジュースは無いから少し待っててくれ」

サクラ「ミルクティーでいいよ」

ながと「私もミルクティーをお願いします」

提督「そうか。じゃあ淹れよう」

吹雪「二人は艦娘なの?」

ながと「はい」

サクラ「艦娘から産まれた女の子は艦娘になるみたいだよ」

提督「やはりそうか。リベッチオがそうだからもしかしたらとは思っていたが」

ながと「でも、まだ数が少ないから分からないことも多いそうです」

提督「ミルクと砂糖は好みの量を入れてくれ」

サクラ「ありがとう」

ながと「ありがとうございます」

提督「二人は出撃したことはあるのか?」

サクラ「ううん、艤装の使い方を覚えておいて損は無いってことで訓練はしてるけど、実戦の経験は無いよ」

ながと「昔と比べてかなり平和になったから、出撃することも少なくなってきているそうです」

提督「そうか、それは良かった(実の子を実戦に参加させるのは如何なものかと思うしな。ただ、嫁ならいいのかって話になるが)」

吹雪「私たちのやってることは無駄じゃないってことですね」

サクラ「ながとちゃんは普段はこんな感じで大人しいけど、艤装を装着すると長門さんみたいでカッコイイんだよ」

ながと「そ、そんなこと無いよ///」

サクラ「主砲を撃つ時なんて凄いし」

ながと「でも、私はサクラちゃんみたいに素早くは動けないし」

提督「サクラは駆逐艦だよな?」

サクラ「うん、そうだよ」

提督(吹雪が産んだ子なのに空母だとか言われたらどうしようかとドキドキしたが、間違ってなくて良かった)

提督「駆逐艦には戦艦の様な火力は無い代わりに素早いし、戦艦は速さは無い代わりに火力や丈夫な装甲がある、それぞれ良さがあるんだよ」

サクラ「はい。未来のおじ様にもそう言われました。お父さんやお母さんもそう言ってますが・・・、二人とも駆逐艦の子供が欲しいとも言ってます」

提督「やっぱアイツ等を結婚させちゃダメだ!」

キット「落ち着いてください。子供を欲しがることは何ら問題ではありません」フォンフォン

提督「アイツ等が駆逐艦の子が欲しいとか言うと犯罪にしか聞こえん!」

吹雪「お二人の子供の前でそういう発言は」

提督「そうだな。すまなかった」

ながと「いえ、お父さんとお母さんはろりこんって人種だと知ってるから大丈夫です」

提・吹(子供が両親はロリコンって認識してるって・・・)
851 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/22(月) 22:58:08.10 ID:PI40cMhp0

-長門型私室-

長門「くしゅん」

陸奥「あら、風邪?」

長門「私たち艦娘は風邪などひかん」

陸奥「冗談よ」

長門「きっと駆逐艦の子たちが私の噂話をしているに違いない。行かねば!」ダッ

陸奥「はぁ・・・」


-執務室-

黒吹雪「吹雪です」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

黒吹雪「来客中でしたか」

サクラ「叔母さん、はじめまして。サクラです」

黒吹雪「誰がオバサンですか!」

提督「落ち着いて聞いてくれ。この子は俺と吹雪の子だ。オバサンではなく、叔母と言ったんだ」

吹雪(本当のこと言って良かったんですか?)ヒソヒソ

提督(サクラが叔母さんって言ってしまったし、この子も吹雪だから家族だ。話しても問題は無いだろう)

黒吹雪「なるほど。って、え?司令官と吹雪の子?え?」

吹雪「急にこんなこと言われると混乱するよね」

黒吹雪「何時の間に産んだの!?」

〜事情説明中〜

黒吹雪「にわかには信じられないけど・・・」

キット「お気持ちは分かりますが、事実です」フォンフォン

提督「そう言えばデロリアンは何処に停めたんだ?」

サクラ「地下室だよ」

吹雪「地下室?」

提督「いい機会だから教えておこう。キット、執務室周辺には誰も居ないか?」

キット「周囲にはどなたもいらっしゃいません」フォンフォン

提督「吹雪、本棚の上から三段目、左から五冊目を引っ張ってくれ」

吹雪「こうですか?」グイッ

ピーッ!

ピーッ!

ゴゴゴゴゴ

ガコン

黒吹雪「執務室の下にこんな地下室があったなんて」

吹雪「ここってもしかして」

提督「ああ、そうだ。ゴリアテの襲撃をやり過ごした場所だ」
852 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/22(月) 22:59:24.62 ID:PI40cMhp0

〜数時間後〜

サクラ「そろそろ帰るね」

ながと「お世話になりました」ペコッ

提督「達者でな」

吹雪「未来の私たちによろしくね」


-未来 鎮守府-

提督「クックック。こうも簡単だとはな。いや、当然か。俺は『提督』なのだからな」

大淀「提督?どうかされましたか?」

提督「!? いや、何でもないぞ。気分転換に散歩をしていただけだ」

大淀「そうですか。そう言えば、先ほど金剛さんが探していましたよ。ティータイムのお誘いだと思いますが、金剛さんのところに行ってあげてくださいね」

提督「分かった」

大淀「では、私はこれで」スタスタ

提督「余計なことに巻き込まれる前に目的を果たすとするか」

サクラ「元の時代に到着!過去の世界も楽しかったね」

ながと「うん」

提督「アレが例のタイムマシーンか」

サクラ(パパだ!ばれたら怒られる!)

サクラ「あ、あの、パパ?」

提督「どうした?」

サクラ「な、何でもないよ!ながとちゃんいこ」ダッ

ながと「うん」ダッ

サクラ(何だか今日のパパは雰囲気が違う。何でだろう?)

ながと「サクラちゃん、何だかおじ様の様子が変じゃなかった?」

サクラ「やっぱりそうだよね」

提督「二人ともこんな所にいたのか」

サクラ「え?」
853 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/22(月) 23:00:17.04 ID:PI40cMhp0

-現在 鎮守府 執務室-

提督「二人が帰って一気に静かになったな」

吹雪「そうですね〜」

提督「とは言え、他にも騒がしいのは沢山居るが。川内とか那珂とか卯月とか・・・」

吹雪「そうですね(汗)」

ドアバーン

提・吹「!?」

サクラ「パパ大変!」

提督「さっき帰ったはずのサクラがまた現れた。何を言っているか(ry」

サクラ「ふざけてる場合じゃないよ!一大事なんだから!」
854 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/04/22(月) 23:01:40.78 ID:PI40cMhp0
シューアイスのシール、姫様のアップと無良提督の全身だった。
野郎はいいから艦娘をよこせと言いたい。
紅茶味に期待してたけど、何か・・・うんって感じだったな。
一個食べたらもういいわ。

本日はここまで。
855 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 22:20:56.77 ID:Ab67ZMaq0
時雨の改三か、金剛の様な改二○が予定されてるらしいけど、使えるようになるといいね・・・。
本当にレイテが最初で最後だった。
figmaは最初から艤装が破損してるし(使えそうなパーツ集めてアーム作ったった)、ゲームでは運初期値は高いけど戦闘力は吹雪に劣るし、改二になった姉妹全員に抜かれるし、幸運艦どころか不幸艦だろ・・・。

本日分、始まります。
856 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 22:26:03.33 ID:Ab67ZMaq0

-鎮守府 執務室-

キット「ふざけているのではなく、訳が分からず混乱していると思うのですが」フォンフォン

吹雪「キットの言うとおりだよ。さっき帰ったのに、直後にまた現れたら困惑するよ」

提督「ゴホン。それで一大事と言うのは?」

サクラ「落ち着いて聞いてね」

提督「ああ」

サクラ「夕張お姉ちゃんのデロリアンを盗まれちゃった」

提督「デロリアンを盗まれた?じゃあ、サクラはどうやって過去に来たんだ?」

キット(コムリンク)「私が連れてきました。若きアドミラル」

提督「何を言っているんだ?キットはずっと執務室に居たじゃないか」

キット「私は何も言っていません」フォンフォン

提督「じゃあ、今のは誰だ?」

サクラ「キットを突貫工事でタイムマシンに改造したの。今は地下に居るよ」

提督「なるほど。現在のキットと未来のキットがってマズイんじゃないのか!?タイムパラドックスの発生により最悪の場合、宇宙が崩壊するとかしないとか」

吹雪「!!! そう言えば、バック・トゥ・○・フューチャーでそんな話がありましたね!」

キット(コムリンク)「安心してください。同じ人間が二人同時に存在することは有り得ませんが、私はコンピュータです。自分の複製を造ることは可能なのでその事案には該当しません」

キット「ええ、その通りです」フォンフォン

提督「・・・。うん、何か納得できた様な、出来ない様な」

吹雪「キット本人が大丈夫だと言っているので、大丈夫ってことにしておきましょう」

提督(そう言えば、前に夕張が来た時も大丈夫だったな。あの時は二人の夕張同士がばったり遭遇しない様に細心の注意を払ったが)

サクラ「話を本題に戻していい?」

提督「そうだな。盗まれたって話が本題だったな。犯人は分かっているのか?」

サクラ「うん。私たちが未来に帰った直後、ある深海棲艦が鎮守府の防衛ラインを突破して侵入する姿が記録されてたの」

提督「ある深海棲艦と言うのは?」

サクラ「それがね・・・、母なる深海棲艦って呼ばれてる存在なの」

吹雪「母なる深海棲艦?」

サクラ「うん。あらゆる艦種の特徴を併せ持っていて、深海棲艦を生み出した存在じゃないかって言われているの」

提督「あらゆる艦種の特徴?まるでレ級だな。奴も戦艦でありながら航空砲雷撃をしてくる無茶苦茶な奴だからな」

サクラ「レ級お姉ちゃんじゃないよ」

提督「お姉ちゃん?」

サクラ「レ級お姉ちゃんは、週一ペースで決闘だ!って遊びに来てるから」

提督「週一って」

吹雪「遊びに来てる?」

サクラ「毎回、ちゃんと正門から入ってくるよ。パパとは仲良しで顔パスで入れる仲だから」

提督「何か俺、とんでもない奴に気に入られてないか?」

吹雪「まるゆちゃん事件の時に、海から司令官を攻撃しようとしていたタ級をレ級と一緒に撃破したって長門さんが言ってましたね」

提督「確かにそんなことを言っていたな。俺を倒すのは自分だとも言ってたとか」
857 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 22:28:39.90 ID:Ab67ZMaq0

サクラ「それでね、その深海棲艦は他人に化ける能力も持っているの(あの時のパパがそうだったのかも知れない)」

提督「他人に化ける?キット」

キット「安心してください。バイオリズムを計測しましたが、正真正銘のサクラさんです」フォンフォン

提督「そうか、それならいい。ところで何故この時代に来たんだ?何か根拠があるのか?」

サクラ「最後に来たのがこの時代だから、履歴で残ってるこの時代に向かったじゃないかって未来のパパが」

提督「なるほど、そういうことか」

キット「相手は設定方法知らないはず、ならば設定されている時代へ向かう」フォンフォン

吹雪「確かにそれが確立として一番高いよね」

提督「後は俺たちが何とかする。危ないからサクラは帰りなさい」

サクラ「えっと、それがね・・・」

提督「どうした?歯切れが悪いな。まさか」

サクラ「違うよ!ちゃんと帰れるよ。ただ、24時間かかるだけで」

吹雪「どういうこと?」

サクラ「さっき、キットを突貫工事で改造したって言ったよね?」

吹雪「うん」

サクラ「キットは本来タイムマシンじゃないから、再度タイムトラベルをするのにチャージ時間が必要なの」

提督「その時間が24時間、丸一日ってことか」

サクラ「そうなの」

提督「仕方ない。チャージが完了するまで鎮守府に居なさい」

サクラ「はーい」

提督「それで、その母なる深海棲艦って奴を未来の俺はどうやって倒したんだ?この時代に来たってことは過去に倒したんだろ?」

サクラ「それがね・・・未来のパパは過去にそんなのと戦ったことは無いって」

吹雪「えっと、それじゃあ」

サクラ「ごめんなさい!歴史を変えちゃったみたい」

提督「あー、まぁ、歴史が変わるのはよくあることだ、うん。未来なんて不確定要素の塊だからな」

サクラ「怒らないの?」

吹雪「怒らないと言うより、怒れないって言うほうが正しいかも。パパも過去に歴史を変えたからこそ、今こうして生きてるから」

サクラ「そうなの?」

提督「ああ、そうだ。何度かそんなことがあったな」

吹雪「何度か?ゴリアテの一回だけなんじゃ」

提督(ヤベッ)

キット「大変なことが起きたせいでアドミラルは混乱しているのです」フォンフォン

提督「そ、そう!キットの言うとおりだ。軽くパニックを起こしていただけだ!」

吹雪「怪しい。何か隠していませんか?」

提督「吹雪に隠し事なんてする訳無いだろ?」

吹雪「地下室の件、隠していたじゃないですか」

提督「あれは隠していたのではなく、話す機会が無かっただけだ」
858 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 22:29:59.20 ID:Ab67ZMaq0

コンコン

金剛「金剛デース」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

金剛「ワーオ!この子が噂のニース、デスネ!」

吹雪「噂の?」

金剛「青葉から聞きましたヨ」

提督「いつものことながら、青葉が関わると一瞬で鎮守府中に広まるな」

吹雪「本当に恐ろしい人です・・・」

サクラ「はじめまして、おじさんの姪のサクラです」

金剛「金剛デース!私のことをお姉さんと呼んでもいいデスヨ」

サクラ「金剛お姉ちゃん」

ズキューン!

金剛「シスターたちから毎日、お姉さまと呼ばれていますが、小さい子から呼ばれるのは格別デース!」

提督(未来でも毎日こんな感じなんだろうか?)

金剛「提督、この子をティータイムに連れて行っていいデスカ?」

提督「いいぞ」

金剛「ブッキーも行きまショウ!」

吹雪「お気持ちは嬉しいのですが、私はまだお仕事が」

提督「吹雪も行ってくるといい。今日の仕事は粗方終わったから大丈夫だ」

吹雪「では、お言葉に甘えて」

金剛「行ってきマース!」フリフリ

ガチャ

バタン

提督「行ったな。さて、未来のキット、敵について分かっていることを教えてくれ」

キット(コムリンク)「PCに情報を転送しました。ただ、母なる深海棲艦につていはまだ分かっていないことが多く、不確定な情報も含まれています」

提督「だとしても何も分からないよりはいい。ヲ級たちにも話を聞いてみるか」
859 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 22:32:35.02 ID:Ab67ZMaq0

提督「急に呼び出して悪かった」

ヲ級「提督のためなら真夜中でも駆けつけるわ!」

黒吹雪「私もです!」

提督「それは頼もしいな。さて、本題なんだが、とある筋から母なる深海棲艦と呼ばれる存在の情報を得た」

イ級「母なる深海棲艦?」

提督「ああ。ソイツはあらゆる艦種の特徴を併せ持ち、深海棲艦を生み出した存在ではないかと目されている。何か知らないだろうか?」

ヲ級「残念ながら聞いたことが無いわ」

イ級「私も知らないな」

提督(二人とも知らない?どういうことだ?それにこの時代では噂すら耳にしたことが無いのが気になるな)

黒吹雪「深海棲艦を生み出した存在なんて居るんでしょうか?」

提督「どういうことだ?」

黒吹雪「司令官も知ってのとおり、私はかつて沈んだ船から産まれました。深海棲艦は皆、そうやって自然発生的に産まれたのだと思っていたのですが」

ヲ級「・・・。私はどうやって産まれたのかしら?」

イ級「言われてみれば分からないな。艦娘の様に誰かに建造されたんだろうか?」

提督「深海棲艦についてはまだ分からないことが多いということか」
860 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 22:37:10.87 ID:Ab67ZMaq0

-夜 食堂-

熊野「貴女が鈴谷の言っていたサクラさんね。私は熊野ですわ。私のこともお姉さんと呼んでよろしくってよ」

サクラ「熊野お姉ちゃん」

新提「へぇ〜、あそこに居るのがお前の姪か。何か吹雪に似てないか?」

提・吹「!?」

長門「サクラちゃん可愛い(言われてみればそうだな)」

提督「き、気のせいだろ?」

新提「そうか?」

鈴谷「あの子は提督の姪なんだから、提督はともかく、吹雪ちゃんに似てるのはおかしいじゃん?」

新提「確かにその通りだよな」

島風「提督、この時間にまだサクラちゃんが居るってことは今日は鎮守府に泊まるんですか?」

提督「ああ、明日の夕方頃に帰る予定だ」

島風「じゃあ、明日、鎮守府を案内してあげてもいいですか?」

提督「んー、工廠等の機密に関わる場所以外ならいいぞ(一応、部外者ってことになってるから、そう言っておかないとな)」

島風「やったー!」

長門「島風かわいい(すっかりお姉さんだな)」

提督「さっきから本音と建前が逆になってるぞ(汗)」

吹雪(サクラが長門さんに何かされないか心配です)


-提督私室-

提督「吹雪が帰って来る前に一つ聞いておきたい、と言うより確認しておきたいことがある」

サクラ「なぁに?」

提督「お前の母親は吹雪で間違い無いんだよな?」

サクラ「そうだよ。前にキットにも確認してもらったじゃない。今更どうしたの?」

提督「いや、ちょっと気になっただけだ」

サクラ「あ、もしかして」

提督「?」

サクラ「前に見せた未来の写真と比べて今のママはお胸が小さいから、叔母さんの子じゃないかって思ったんでしょ?」

提督「!? ち、違うぞ。断じて違うからな」

サクラ(バレバレだよ)

ガチャ

吹雪「いいお湯でした」

卯月「ぴょん♪」

提督「吹雪たちも帰ってきたし、寝よう!ほら、湯冷めしないうちに布団に入りなさい」

吹雪「そうですね」
861 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 22:39:45.70 ID:Ab67ZMaq0

こんごう「ダディ!」

提督「ダディ?」

こんごう「こんごうはダディのドウター、デース」

提督「ちょっと待て。何を言っているんだ?」

サクラ「あー、その子はパラレルワールドのパパの子だね」

提督「それってつまり」

サクラ「ママ以外の人と結婚したありえたかも知れない世界ってことだね。無いとは言い切れないでしょ?」

提督「確かに絶対に無いとは言えないが・・・」

ふそう「お父様」

まや「とーちゃん」

やまと「父上」

提督「増えた!?」

あしがら「パパ」

ずいほー「おとーさん」

パパー

オトウサン

提督「うわぁぁぁぁぁ!」

ジリリリリリ

提督「ん?何だ夢か」

サクラ「パパ、ママ、卯月お姉ちゃんおはよう」

提・吹「おはよう」

卯月「今、ママって言ったぴょん?」

サクラ(やっちゃった!?)

卯月「提督を間違ってパパって呼ぶのはともかく、吹雪ちゃんをママはおかしいぴょん」

提督「ほら、アレだよ。寝ぼけてついって奴だよ」

サクラ「そうなの!おじさんの鎮守府に泊まりに来てたの忘れれたの」

卯月「怪しい」

提督「腹減っただろ?早く食堂に行こう!」

吹雪「そうですね!」

卯月「二人とも何か隠してないぴょん?」

提督「何も隠してないぞ」

吹雪「そうだよ、考え過ぎだよ」
862 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 22:43:48.35 ID:Ab67ZMaq0

-正門-

ピッ

ニンショウシマシタ

???「・・・」ニヤッ

ガチャ

バタン


-執務室-

提督「昨日、未来のキットにもらった情報を元に捜索を続けているがまだ見つからないな」

吹雪「空母の皆さんに彩雲と二式艦上偵察機を飛ばしてもらってますが、捜索対象が分からない以上難しいでしょうね」

提督「ああ、とは言え敵さんの狙いは間違いなく俺だ」

キット「はい、間違いありません」フォンフォン

吹雪「誰かに化けてもう鎮守府内に侵入しているかも知れません」

サクラ「・・・」ソワソワ

提督「どうした?」

サクラ「おトイレ行きたい」

提督「吹雪、連れて行ってやってくれ」

吹雪「はい」

サクラ「場所は分かってるから大丈夫!行ってくるね」

ガチャ

バタン

提督「未来でも間取りは変わってないだろうから、場所は分かるだろうが・・・、非常事態だから吹雪に着いていってもらおうと思ったんだけどな」

吹雪「一緒に行くのが恥ずかしかったんでしょうか?」

提督「子ども扱いするなって思ったのかもな」

吹雪「そういう風に思う年頃なんでしょうか?」

提督「反抗期が始まりそうな年頃だしな」
863 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 22:46:10.12 ID:Ab67ZMaq0

-廊下-

サクラ(そろそろ島風お姉ちゃんとの約束の時間だから早く帰らないと)

???(ムッ、あそこに居るのは提督の娘?タイムマシンは私が奪ったのに、どうやってこの時代に来たんだ?)

???(いや、そんなことはどうでもいいか。奴を提督をおびき出す餌として使うか)

島風「サクラさん」

サクラ「あ!島風お姉ちゃん」

島風「今から二人で遊びに行かない?」

サクラ「遊びに?今日は鎮守府を案内してくれるって聞いてたけど」

島風「鎮守府よりも外に遊びに行く方が面白いよ」

サクラ「でも」

島風「提督にもちゃんと話をしたから大丈夫だよ」

サクラ「うん、それなら」

島風(クックック・・・。島風と約束をしていたとは好都合だ)


-執務室-

コンコン

島風「島風です」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

島風「サクラちゃんを迎えに来ました!」

提督「サクラなら花を摘みにいっている。もう帰って来る頃だと思うから少し待っててくれ」

島風「はーい」

キット「!!! アドミラル、たった今、サクラさんと島風さんが鎮守府から出て行きました!」フォンフォン

提督「は?」

吹雪「え?」

島風「?」

提督「吹雪!」ブーン

吹雪「はい!」

島風「え?提督、どうしてセイバーを構えるんですか?それに吹雪ちゃんも怖い顔して」

ドアバーン!

一同「!?」

卯月「うーちゃん参上だぴょん!」

卯月「あれ?皆どうしたぴょん?もっと反応してくれないとうーちゃん悲しいぴょん」
864 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 22:49:42.44 ID:Ab67ZMaq0

キット「アドミラル、その島風さんは本物です!」フォンフォン

キット(コムリンク)「若きアドミラル、今朝、外出していないはずの島風さんが外部から入館した記録があります!」

卯月「何がどうなってるぴょん?」

提督「つまりどういうことだってばよ!」

キット「ここに居る島風さんが本物で」フォンフォン

キット(コムリンク)「サクラさんを連れ出した島風さんが偽物です」

提・吹「!?」

島風「えっと、えっと・・・」

提督「やられた!」

吹雪「二人の足取りは?」

キット「残念ながら鎮守府を出た後は分かりません。街中の防犯カメラにも映っていません」フォンフォン

提督「クソッ!」ガンッ

提督「入り口は認証を受けなければ入館出来ない様にセキリュティを設定したのに簡単に突破されるとは・・・」

キット(コムリンク)「セキュリティを突破された原因が判明しました」

提督「ハッキングか?」

キット(コムリンク)「いえ、二台の私が同時にネットワークに接続していた影響でセキュリティシステムが誤作動を起こし、退館記録が無いにも関わらず入館出来てしまった様です」

吹雪「確かにキットが二台同時に存在することは想定してなかったけど・・・」

提督「こんな時にセキュリティホールが見つかるとは、何と言う皮肉だ」

卯月「島風ちゃんがサクラちゃんを連れ出したって何を言っているぴょん?」

提督「島風に化けた深海棲艦がサクラを連れ去ったと言うことだ」

島風「おうっ!?」

卯月「大変だぴょん!」

コンコン

大淀「大淀です」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

大淀「提督、ポストに封書が入っていました」つ提督宛の封書

提督「ありがとう」

大淀「あの、何かあったのですか?」

提督「いや、何も無いぞ」

吹雪「ええ、何も起きていません」

大淀「そうですか?」

提督「うん、何も無いから下がってくれていいぞ」

大淀「(ますます怪しいのですが)分かりました。失礼します」

ガチャ

バタン
865 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 22:52:12.85 ID:Ab67ZMaq0

提督「開封するか」

吹雪「司令官」

提督「いや、刀で開封なんてしないぞ。うん。ここにちゃんと鋏があるからな(汗)」

チョキチョキ

卯月「手紙は何て書いてあるぴょん?」

提督「今読む」

提督「!?」

島風「おうっ!?子供を返して欲しくば、一人でここへ来いって書いてある!」

提督「おまっ!?」

卯月「子供ってどういうことだぴょん!」

提督「子供は子供だ。大人の反対の言葉だろ?」

卯月「絶対嘘だぴょん!昨日から様子がおかしかったぴょん!それにキットが二台ってどういうことだぴょん!」

吹雪「こうなった以上仕方ありません、本当のことを話しましょう」

提督「・・・。そうだな。だが、このことは他言無用だ。間違っても口外するなよ。いいな?」

島風「はい」

提督「フリじゃないぞ」

卯月「分かってるぴょん!」

提督「サクラは俺の姪と言ったが、アレは嘘だ。本当は未来から来た俺と吹雪の子だ」

島風「おうっ!?」

卯月「つまり、うーちゃんの妹!?」

荒潮「それなら、荒潮の妹でもあるわねぇ〜」

山風「妹が一人増えた」

提督「!? 何処から現れた!俺の知らない秘密の通路でもあるのか?」

荒潮「細かいことを気にしちゃダメよ」

提督「それに君らを娘と認めた覚えは無いが」

島風「島風を本物の武士の娘にしてくれると約束したじゃないですか!武士に二言は無いと言うのは嘘だったんですか?」

卯月「パパに捨てられたらうーちゃん生きていけないぴょん。もう死ぬしかないぴょん」

山風「あたしも死ぬ・・・」

荒潮「荒潮がパパの刀で介錯してあげるわ。その後で直ぐに追いかけるから」

提督「残念だったな。俺の刀は俺と吹雪しか抜けない様にしてある。それより今はふざけている場合じゃない!」

卯月「分かったぴょん。死ぬのは後にするぴょん」

山風「あたしも」

提督「だから死ぬ前提で話をするのは止めなさい!」
866 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 22:53:18.55 ID:Ab67ZMaq0

キット(コムリンク)「若きアドミラル、これは罠でしょう」

提督「ああ、間違いない。だが、サクラを見捨てることは出来ない」

吹雪「そうだよ!」

卯月「うーちゃんはお姉さんだから妹を助ける義務があるぴょん」

提督「卯月一人で突撃して勝てる相手じゃない。まずはは作戦を立てないと」

山風「あたしも行く」

荒潮「荒潮も行くわ〜」

提督「だから駆逐艦だけで動こうとするな」

???「お困りの様だね」

提督「この声は・・・」

吹雪「ええ、間違いありません」

シュタッ

川内「川内参上!」

提督「もうやだの鎮守府。マジで俺の知らない秘密の通路があるだろ」

キット「いえ、その様なものは見つかりません」フォンフォン

川内「まぁまぁ、落ち着いて」

提督「吹雪」

吹雪「はい。失礼します」

ムニュ

モミモミ

川内「ひょっほ、はにふんのよ!(ちょっと、何すんのよ!)」

吹雪「変装ではなくご本人の様です」

提督「キット」

キット「間違いなくご本人です」フォンフォン

提督「二人がそう言うなら間違いないか。何処から聞いてたんだ?」

川内「えっとね、提督宛の手紙が届いた辺りから」

提督「ほぼ全部じゃねーか!」

川内「私も協力するから作戦を立てないと」

提督「聞いていたなら説明する手間を省けたと考えるべきか・・・」
867 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 22:55:10.91 ID:Ab67ZMaq0

-大ホール-

提督「急に集まってもらってすまない。緊急事態が発生した」

ザワザワ

提督「昨日から泊まりに来ていた姪のサクラが深海棲艦に誘拐された」

新提「一大事じゃないか!」

長門「深海棲艦め、許さんぞ!今すぐ沈めてやる!」

提督「まずは話を聞いてくれ」

長門「すまない。私としたことが熱くなり過ぎた」

提督「これより人質救出作戦を開始する。詳細は不明だが、敵は母なる深海棲艦と呼ばれている。それと他人に化ける能力を持っていることが確認されている」

金剛「厄介な敵デスネ」

提督「今回は部隊を三つに分けて行動する。まずは人質救出隊、川内を旗艦として卯月、山風に頼む」

提督「次に足の速さを生かした水雷戦隊で仕掛ける。神通を旗艦として吹雪、黒吹雪、綾波、島風、荒潮で頼む」

提督「最後に火力を生かして戦艦、空母で畳み掛ける。大和と旗艦として金剛、ビスマルク、長門、赤城、加賀で頼む」

鈴谷「提督、鈴谷も連れてってよ!提督の姪が一大事なのにじっとしてられないよ!」

熊野「私もですわ!」

提督「鈴谷たちは鎮守府を守ってくれ。俺たちを鎮守府から引き離し、その隙に襲撃してくることも考えられる。帰って来る場所を守って欲しい」

鈴谷「・・・。分かったよ。でも、ちゃんとサクラちゃんを助けて提督も帰って来てね」

提督「ああ、約束する」
868 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 22:56:45.72 ID:Ab67ZMaq0

-某島 廃墟-

ギィィィィ

提督「約束どおり一人で来たぞ。サクラを返してもらおうか」

サクラ「パパ、来ちゃダメだよ!」

提督(アレが母なる深海棲艦?見た所、タ級にしか見えないが)

母なる深海棲艦「まずは車を見えなくなるまで下がらせろ」

提督「キット、言われたとおりにしてくれ」

キット「はい」フォンフォン

【P】 ガチャ ⇒【R】

ブーン

母なる深海棲艦「クックック。本当に一人で来るとはバカな奴だ」

提督「人質をとられた以上、従わざるを得ない」

母なる深海棲艦「確かにその通りだな。私は慈悲深い深海棲艦だ。最後に二人で話をする時間をやろう。最後の時を楽しむんだな」
869 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 22:58:09.70 ID:Ab67ZMaq0

-島内-

川内「とりあえず忍び込んだまではいいけど、水偵を飛ばすわけにもいかないし」

卯月「うーちゃんセンサーがあっちだと言っているぴょん」

山風「あたしも・・・あっちだと思う」

川内「勘だけも言われてもねぇ」

卯月「勘じゃないぴょん!うーちゃんには妹の声が聞こえるぴょん!」

川内「分かった、分かった。そこまで言うなら行ってみよう」

卯月「ビンビン感じるぴょん」

山風「あたしも感じる」

川内「そんなので見つかったら苦労しないって」

卯月「ドンドン強くなってるぴょん」

ピタッ

川内「急に止まったりしてどうしたの?」

卯月「見つけたぴょん!」 

川内「そんな訳・・・って居た!それにデロリアンも。いや、これは罠かも知れない。慎重に行動しないと」

山風「あたしには分かる・・・これは罠なんかじゃない」

サクラ「んー、んー!」

卯月「今解くぴょん」

サクラ「お姉ちゃんたちが居るってことはおじさんも来てるんでしょ?早くおじさんを止めないと!」

卯月「司令官から全部聞いたぴょん。もう姪のフリをしなくていいぴょん」

サクラ「全部ばれちゃったんだ・・・。パパを止めないと」

山風「大丈夫。パパはこんなことで死んだりしない」

キット「川内さん」フォンフォン

川内「いいところに来たね。人質と一緒にデロリアンも見つけたんだけど、罠とか仕掛けられてないかな?」

キット「何も仕掛けられておらず安全です。それとサクラさんも本物で間違いありません」

川内「なら良かった。提督に報告しないと」

サクラ「キット、パパに直ぐに逃げる様に伝えて!」

キット「サクラさん、貴女のお父上はこの程度で死ぬような人ではありません。それは貴女が一番よく理解しているはずです」

川内「そうだよ。アンタの両親は深海棲艦に負けたりしないって」

サクラ「川内お姉ちゃん・・・。うん、そうだよね。パパたちなら勝てるって信じる!」

川内「それでこそ二人の子だよ!」
870 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 23:03:46.97 ID:Ab67ZMaq0

-島内 ナイト2000車内-

キット「川内さんから入電です」

提督「繋いでくれ」

川内「提督、人質は無事に助けたよ」

提督「よくやってくれた!」

川内「それとデロリアンを見つけたんだけど」

提督(こんな所にあったのか)

提督「未来のキット、デロリアンの調査に向かってくれ」

キット(コムリンク)「既に川内さんと合流し、爆弾等が仕掛けられていないことを確認済みです」

提督「よし、ならば川内はサクラたちを連れてデロリアンで脱出してくれ」

川内「えー、私も暴れたいー!」

提督「今度、好きなだけ夜戦させてやる」

川内「ホントに?」

提督「武士に二言は無い」

川内「提督大好き!じゃあ、鎮守府で待ってるね!」

キット「良かったのですか?」

提督「サクラを戦いに巻き込む訳にはいかない。ああでも言わないと引き下がらないだろ?」


-島内-

川内「提督への連絡も済んだし、敵さんに見つかる前に帰りますかね」

キット「川内さん、敵が接近中です!」フォンフォン

リ級「!?」←見回り中

川内「ヤバッ」

卯月「仲間に連絡される前に倒すぴょん!」

山風「でも、主砲を使ったりしたら・・・音でばれる」

川内「任せといて!」ポイッ

ドカーン!

リ級「リ・・・」撃沈

サクラ「今のってもしかして」

川内「提督にもらった真珠の耳飾りだよ」

卯月「真珠の耳飾りは爆弾って本当だったぴょん!?」

山風「じゃあ、火水木金土は図書館勤務なの?」

川内「何の話?」

卯月「真珠の耳飾りをしたくノ一は図書館の事務員と二足の草鞋だぴょん」

川内「よく分からないけど、私は艦娘一筋だよ。脱出するから三人はキットに乗って」

サクラ「川内お姉ちゃんは?」

川内「私はデロリアンを回収しないとね」
871 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 23:05:35.64 ID:Ab67ZMaq0

-廃墟内-

サクラ「パパー」ダッ

母なる深海棲艦(これで終わりだ。偽物の娘に刺されて逝くがいい)

サクラ(サヨナラだ、提督)ニヤッ

ザクッ

提督「サク・・・ラ?」

サクラ「こうも簡単だとは傑作だな!」

母なる深海棲艦「我等の悲願が達成されたぞ!」

提督「やはり予想通りでしたか」

サクラ「!? 何故、死なない?いや、血も出ていないだと・・・」

提督「当然です。貴方が刺したのはアドミラルでは無いのですから」

サクラ「まさか・・・」

提督「ええ、そのまさかです」

ガシッ

サクラ「離せ!」

提督「離せと言われて離すと思いますか?自爆装置を起動します」

母なる深海棲艦「!?」

サクラ「止めろぉぉぉぉ!」

ドカーーーーーン!

母なる深海棲艦「ぐわぁぁぁぁ!」撃沈

サクラ「うわぁぁぁぁ!」

キット(コムリンク)「若きアドミラル、作戦通り人形を自爆させました」

提督「奴はどうなった?」

キット(コムリンク)「戦艦タ級(偽・母なる深海棲艦)は撃破を確認。サクラさんに化けていた母なる深海棲艦はまだ生きています」

提督「よし、作戦を第二段階に移行する。荒潮、やってくれ」
872 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 23:07:16.23 ID:Ab67ZMaq0

-廃墟前-

荒潮「はーい。士魂部隊の皆、お願いね〜」

士魂部隊妖精ズ「野郎共行くぞー!おー!」

ドドドドド

母なる深海棲艦「うぅ・・・、今度は何だ・・・。壁の向こうで何かが」

ドーン!

士魂部隊妖精ズ「目標発見!突撃だー!」

母なる深海棲艦「!?」

士魂部隊妖精ズ「うぉぉぉぉ!」

ドーン!

母なる深海棲艦「うぎゃー!」

荒潮「士魂部隊の皆、ありがとう〜」フリフリ

母なる深海棲艦「今のは・・・今のは痛かったぉぉぉぉ!(怒)」

荒潮「私はここよ〜、早く捕まえてぇ〜(笑)」

母なる深海棲艦「許さん、ぶっ殺してやる!」ダッ

荒潮「鬼さんこちら、お尻ペンペン(笑)」ダッ

母なる深海棲艦「うおぉぉぉぉ!」

荒潮「きゃー、こわぁーい(笑)」

キット「荒潮さんから入電です」

提督「繋いでくれ」

荒潮「敵さんを挑発してあげたら面白い位に引っかかったわ。もう少で合流ポイントに到着よ」

提督「分かった。直ぐに乗れるよう、助手席側のドアを開けておく。ところでどんな感じで挑発したんだ?」

荒潮「お尻ペンペンってして挑発してあげたのよ」

提督「・・・。本当にいい性格してるな」

荒潮「パパに褒められて嬉しいわ〜」

提督(褒めてない)

キット「アドミラル、荒潮さんが見えてきました」

提督「よし、ここまでは順調だな」

荒潮「ただいま」

バタン
873 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 23:09:28.72 ID:Ab67ZMaq0

母なる深海棲艦「うおぉぉぉぉ!」

提督「飛ばすぞ」

荒潮「はーい」

ブーン

提督「士魂部隊の効果はどうだった?」

荒潮「バッチリだったわ〜」

提督「やはりそうか。あらゆる深海棲艦の特徴を併せ持つということは、水上艦であり陸上型でもある。その考えは間違って無かったか」

母なる深海棲艦「逃がさんぞぉぉぉぉ!」

荒潮「怖い顔してるわねぇ〜」

提督「お前さんが変に挑発したからだろ(汗)」

荒潮「荒潮はパパに指示された通りにやっただけよ?」

提督(挑発しろとは言ったが、ここまでやれとは言ってないぞ)

キット「海が見えてきました」

提督「そろそろだな。ターボブーストを使うぞ。しっかり摑まれ」

荒潮「はーい♡」

提督「ターボブーストだ!」

『TURBO BOOST』ピッ

ブーン!

ザッパーン!

提督「無事着水したな」

母なる深海棲艦「海に逃げたところで無駄だぁぁぁぁ!海こそ我が領域だ!」

提督「バカめ、と言ってさしあげよう」

荒潮「それは高雄さんの台詞よ」

ドカーン!

ドカーン!

ドカーン!

ドカーン!

ドカーン!

母なる深海棲艦「うぎゃー!」

キット「海岸線に並べておいた機雷に引っかかりました」

提督「頭に血が上ったお陰で判断能力を失う。ここまで見事に引っかかるとは(しかし、ここまでブチギレさせろとは言ってない。正直、引くくらいヤバイ表情をしていたぞ)」

荒潮「荒潮はこの辺で降りて吹雪さんたちと合流するわ」

提督「引き続きたのむぞ」

荒潮「任せておいて」
874 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 23:12:33.83 ID:Ab67ZMaq0

大和「機雷の爆発を確認。作戦は順調に推移している様です」

金剛「私たちもやるネー!」

ビスマルク「腕が鳴るわね」

長門「やるぞ!」

大和「敵艦捕捉、全主砲薙ぎ払え!」ドーン!

金剛「撃ちます!ファイヤー!」ドーン!

ビスマルク「さあ、かかってらっしゃい!」ドーン!

長門「全主砲、斉射!てーーッ!!」ドーン!

赤城「第一次攻撃隊、発艦してください!」

加賀「ここは譲れません」

ヒューン

母なる深海棲艦「はぁはぁ・・・、今度は何だ?」

村田隊妖精ズ「爆弾投下」

母なる深海棲艦「砲撃と艦載機による攻撃!?」

ドカーン!

母なる深海棲艦「ぐわぁぁぁぁーっ!」

提督「あれだけの攻撃を受けてまだ中破手前といったところか?驚異的な強度だな」

キット「今までの深海棲艦の比ではありません」

母なる深海棲艦「おのれ・・・許さん、許さんぞ!」

提督「何だ?様子がおかしい」

母なる深海棲艦「うごごごごご」

ペッ

提督「口から卵の様な物を吐き出した?」

ピシッ

ピシッ

ヲ級「ヲー!」

提督「卵の様な物体からヲ級が現れた!?ピッコ○大魔王かよ!」

キット「深海棲艦を産み出す能力、まさに母なる深海棲艦です」

提督「至急、赤城に繋いでくれ」

キット「はい」
875 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 23:13:47.28 ID:Ab67ZMaq0

提督「赤城、聞こえるか?」

赤城「はい、聞こえています」

提督「敵がヲ級を産み出した。詳しい説明は後だ、まずはヲ級を始末してくれ」

赤城「分かりました。加賀さん、やりましょう!」

加賀「ええ」

赤城「第二次攻撃隊、発艦してください!」

加賀「みんな優秀な子たちですから」

大和「産み出したとはどういうことでしょうか?」

金剛「文字通り、産んだって意味じゃないデスカ?」

長門「そんなことが出来るのか?」

ビスマルク「母なる深海棲艦って言う位だからおかしくは無いわ」

ヒューン

一同「!?」

提督「今度はタ級を産んだぞ。皆、避けろ!」

長門「次から次へと!どれだけ産み出せるか知らんが、長引くとこちらが不利になるな」

ザッパーン

神通「皆さん、まずはタ級を仕留めますよ」

一同「はい!」

神通「各艦、突撃用意・・・行きましょう!」

ドーン!

タ級「ぐおぉぉぉぉ!」撃沈

母なる深海棲艦「新手か!何処に隠れていた!」

綾波「よく狙って・・・てぇえええ〜い!」

ドーン!

母なる深海棲艦「ぐっ・・・」

島風「にひひっ。あなたって、遅いのね!」

ドーン!

母なる深海棲艦「ちょこまかと!」

荒潮「かわいそうかしら?」

ドーン!

母なる深海棲艦「ぐはっ!アレはさっきのガキ!まずはお前を沈めてやる!」

ペッ

ペッ

ペッ

リ級「リー!」

ツ級「ツー!」

イ級「イー!」

黒吹雪「卵?を吐き出したかと思えば、深海棲艦が出てきました!」
876 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 23:15:07.38 ID:Ab67ZMaq0

母なる深海棲艦「あのガキを集中攻撃しろ!跡形も無く消してやれ!」

ドーン!

ドーン!

ドーン!

荒潮「あらあら。素敵なことするのね。でも当たらないわ」

綾波「随分怒っている様ですが、何をしたんですか?」

荒潮「提督に指示されたとおり、軽ーく挑発してあげただけよ〜」

吹雪(あの怒り方からして絶対軽くじゃないよね・・・)

ビスマルク「何処を見ているのかしら?足元お留守よ」

母なる深海棲艦「魚雷!?」

ドカーン!

母なる深海棲艦「ぐはっ」

大和「私たちもお忘れなく」

ドカーン!

母なる深海棲艦「ぐぼっ」

村田隊妖精ズ「爆弾投下」

ドカーン!

ツ級「ツー!」撃沈

イ級「イー!」撃沈

提督「段々、可哀想になってきたな」

母なる深海棲艦(クソッ!こうなったら潜ってあのガキを海中に引きずり込んでやる)

荒潮「あら〜、あの深海棲艦の姿が見えないわねぇ〜」

島風「ソナーに反応があるよ!」

神通「やはり提督の読み通りでしたか。そこです」ポイッ

ドカーン!

母なる深海棲艦「ごばっ!クソッ!潜って仕留めることも出来んとは・・・こうなったら」

ペッ

ドカーン!

母なる深海棲艦「!?」

吹雪「卵?を産む瞬間は動きが止まるから隙だらけですよ」

母なる深海棲艦「クソッ!プランFだ!」

リ級「リー!」
877 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 23:16:40.98 ID:Ab67ZMaq0

ピカーッ!

吹雪「きゃっ」

神通「クッ」

黒吹雪「照明弾!?」

島風「おうっ!?」

荒潮「眩しいじゃない!」

綾波「何も見えません・・・」

母なる深海棲艦「ふははははは!例え真昼と言えども、目の前で照明弾が炸裂すればしばらく何も見えまい!じわじわなぶり殺しにしてやる!」

ドーン!

リ級「リー・・・」撃沈

母なる深海棲艦「馬鹿な!」

吹雪「無駄ですよ」

〜回想中〜

提督「机の上に解体した連装砲があるな?」

吹雪「はい」

提督「では、目隠しをした状態で一分以内に組み立てるんだ」

吹雪「分かりました」

提督「準備はいいな。スタート!」

吹雪「出来ました!」

提督「58秒03か。正確に組めたか確認のため、あの的を撃つんだ」

吹雪「はい!」

ドーン!

提督「中央に命中。よくやった!」

吹雪「司令官のお陰です!」

〜回想終了〜

吹雪「と言う訓練を私たちはしてきたんです。視界を遮られた程度で止まったりしません!」

神通「その通りです」

提督「いや、ちょっと待て!確かに視界を遮られた状態で戦う訓練はしたが、そんなM:○:Vのワンシーンの様なことをさせた覚えは無いぞ!」

島風「何でベ○ジー直ぐ死んでしまうん?」

提督「島風、お前もか。ベ○ジーは死んでないから死んだ死んだって言うのは止めてやれ。公開が決定した次回作もその次も大丈夫だ(多分)」

島風「はーい」
878 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 23:18:54.98 ID:Ab67ZMaq0

吹雪「アレをやるよ!」

黒吹雪「了解!」

提督(奴を挟んで吹雪と黒吹雪が対角線上に並んだ!)

母なる深海棲艦「!?」

吹雪ズ「お願い! 当たってください!」

母なる深海棲艦「クッ、間に合わない・・・」

ドーーーーン!

母なる深海棲艦「ぐわぁぁぁぁーっ!」

キット「直撃を確認」

提督「あのコンビネーション、流石だな。大北コンビ以上かも知れないな」

母なる深海棲艦「私を倒した程度でいい気になるな・・・。貴様らは・・・あの方には・・・勝てないのだからな」撃沈

シュゥゥゥゥゥ

キット「!? 煙の様に消えました!」

提督「奴を回収すれば何か分かると思ったが、消えてなくなるとは・・・」

ゴトランド(こっそり付いてきましたが、ゴトの出番は無いまま終わってしまいましたね。気付かれる前に帰らないと)

???「もう少しやるかと思ったが、最後は呆気なかったな。とは言え、奴が提督を葬ったら俺がここへ来た意味がなるなるから、こうなった方が良かったとも言えるが。さて、目的を果たすとしますか」


-北太平洋深海鎮守府-

???「はじめまして、北太平洋深海提督」

北太平洋深提「!? き、貴様、どうやってここへ!」

???「いや、親父殿と呼ぶべきだったかな?ここは俺の家だ。入ってこらこれるのは当たり前だ」

北太平洋深提「何を言っている!」

???「まぁまぁ、落ち着いて。俺は敵じゃない。今から証明して見せるから安心してくれ」
879 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 23:20:41.26 ID:Ab67ZMaq0

-鎮守府 執務室-

サクラ「パパー(涙)」

提督「よしよし。一時はどうなるかと思ったが、一件落着だな」

吹雪「知らない人に付いて行ったりしたらダメじゃない」

サクラ「知らない人じゃないもん。島風お姉ちゃんだったもん」

島風「私に化けて連れ出すなんて許せません!」

キット「今回の件は私が二台存在した影響によるものです。今後は二度と起きないでしょう」フォンフォン

キット(コムリンク)「ええ。私が未来に帰れば発生しない事案です。ですが、念のため、セキュリティの見直しをしておいてください」

卯月「何はともあれうーちゃんの妹が無事で安心したぴょん」

荒潮「荒潮も安心したわ〜」

山風「あたしも」

川内「無事、帰ってきたことを皆に知らせたほうがいいんじゃない?」

提督「そうだな。皆に心配をかけた分、ちゃんと知らせておかないとな」

島風「ところで提督、約束は忘れてませんよね?」

提督「約束?」

島風「サクラちゃんを救出したら私を本物の武士の娘にしてくれるって約束です」

提督「いや、あの・・・初耳ですが?」

卯月「酷いぴょん!」

荒潮「信じられないわ〜」

山風「ブーブー」

川内「約束を守らないのは人としてどうかと思うよ」

提督「いや、マジでそんな約束してないから。吹雪とキットも聞いてないだろ?」

キット「その様な約束は記録にありません」フォンフォン

吹雪「確かにそんな約束はしていませんが、二号さんになりたいと言っている訳ではありませんし、私は構いません」

提督「吹雪!?」

サクラ「ママは良いって言ってるよ」

提督「いや、しかしだな・・・。拾ってきた犬を飼っていいかって話じゃないんだ、そんな簡単に決められる訳無いだろ」
880 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 23:22:40.22 ID:Ab67ZMaq0

島風「提督にとって島風は用済みだから、ゴミ箱へポイなんですね?」ハイライトオフ

卯月「うーちゃん、今から首吊るぴょん」

荒潮「姉さんたちに介錯してもらうわ」

山風「今から一人で海に出て沈められてくる・・・」

川内「提督サイテー」

提督「あー、もう!分かったよ!戦争が終わった時、希望者は養子にする。これでいいな?」

島風「やったー!」

卯月「パパ大好きだぴょん!」

荒潮「愛してる♡」

山風「ありがとう」

島風「では、一筆認めてください」

提督「分かった」カキカキ

提督「これでいいな?」

島風「最後に血判を押してください」

提督「分かった。って何でそこまでしないといけないんだよ!何時の時代だ!」

島風「えー」

提督「えー。じゃねぇよ!サインで充分だろ」

川内「うん、流石にそこまで必要ないよね」

島風「分かりました。じゃあ、サインでいいです」

提督「この件については時が来たら俺から皆に話すから、今は黙っていてくれ。いいな?」

一同「はーい」
881 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/05/20(月) 23:24:45.53 ID:Ab67ZMaq0
そろそろモロゾフとコラボしてガングートのプリンとか、
ユーハイムとコラボしてビスマルクのバウムクーヘンとかやらないかなと思う今日この頃。

本日はここまで。
882 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/05(水) 22:21:37.51 ID:A/xoKp/n0
春イベ真っ最中ですが、夏イベは今年も欧州遠征に花京院の魂を賭ける!

E1のスーパーツカスは硬いのか、柔らかいのか良く分からん奴だった。
夜戦でも全員揃って一桁のカスダメ連発してたかと思えば、ケッコンしてない吹雪(吹雪3号)が一撃で200、二発目は100のダメージ叩き出してワンパンキルするし。訳ワカメ。

E2は軽量編成で行くと秋月砲、ボフォース、ポンポン砲が全く役に立たず事故りまくって1ミリも削れず、重量編成にしたらあっさクリア。最初から重量編成の方が安上がりだったって皮肉だよな。
しかもラスダンは自分史上最大のやらかし編成だったのに普通に一発で勝てたし・・・。またしても訳分からん。

E3までは聞いていたほどきつく無かったな。何かヤバイヤバイって言うからどれだけ恐ろしいのかと思ったら、楽勝とは言わんけど、そこまででも無いって感想だった。
感覚が麻痺してるんだろうか?

本日分、始まります。
883 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/05(水) 22:24:25.31 ID:A/xoKp/n0

-執務室-

提督「今回の件でタイムマシンは諸刃の剣だと分かっただろ?もしも俺たちが母なる深海棲艦に敗れたら、サクラの存在も消えていたからな」

サクラ「うん・・・。未来のパパにも同じことを言われた」

卯月「うーちゃんだってタイムマシンでやらかしたぴょん!サクラちゃんだけを責めないで欲しいぴょん!」

提督「サクラを責めている訳じゃない。自分のしたことの結果を正しく受け止めて欲しいだけだ」

サクラ「ごめんなさい」

提督「もうタイムマシンを使って過去の世界へ来ない方がいい」

卯月「!!! そんなことをしたらうーちゃんたちは妹に会えなくなるぴょん!」

山風「それは・・・仕方ないよ」

荒潮「そうね。仕方ないわ」

島風「うん・・・」

サクラ「大丈夫だよ、卯月お姉ちゃん。まだしばらく先だけど、お姉ちゃんたちは未来で私に会えるから」

卯・山・荒・島「未来で会える・・・」

卯月「それって・・・」

山風「ボブが閉じようとしている隔壁を必死に押さえながら・・・」

荒潮「ジョンを逃がして、お腹から自分のバッテリーパックを取り出し」

島風「エッキスの口にねじ込んで自爆するんですね?」

川内「確かそのシーンで『未来で会おう』とか言ってたと思うけど」

提督「未来で会えるって一言でそのシーンを連想する君らに驚くわ」

吹雪「ええ、ビックリです」

提督「それに一つ言わせてもらうと、2の個体と3の個体は別物だからな。3のはボブじゃない」

荒潮「細かいことはいいじゃない」

サクラ「そろそろ帰るね」

提督「そう慌てるな。まだ回収したデロリアンの点検も済んでない。もう一晩泊まって行くといい」

サクラ「いいの?」

提督「ああ。この時代に来るのはこれが最後だから、今の卯月たちと思い出を作るといい。そうだ、昼は何も食べてないだろ?間宮さんの所に行って来るといい」つ間宮券

サクラ「ありがとう!帰ってきたらサクラも点検のお手伝いするね。お姉ちゃんたちいこ!」

卯月「働いた後の間宮さんは格別だぴょん!」

山風「パパ、ありがとう」

荒潮「愛してる♡」

島風「行ってきまーす!」

川内「私は後から行くから、先に行っておいて」

サクラ「うん。お店で待ってるね」

ガチャ

ゾロゾロ

バタン
884 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/05(水) 22:28:44.43 ID:A/xoKp/n0

川内「提督、さっきの発言は本気?」

提督「ああ、武士(の子孫)に二言は無い。希望者は養子として迎える。とは言え、戦艦や空母の子たちは流石に困るが」

吹雪「ええ。赤城さんや、金剛さんは流石に困りますよね」

キット「戦艦や空母の方々ではカップルにしか見えません」フォンフォン

川内「ふーん、そっか。それじゃ、ちゃんと約束は守ってね、お父さん」

提督「へ?」

川内「それじゃ、私も行って来るね」

ガチャ

バタン

提督「今のって・・・」

キット「川内さんも希望者の一人の様ですね」フォンフォン

コンコン

鈴谷「鈴谷だよー」

熊野「熊野ですわ」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

鈴谷「サクラちゃん、無事帰ってきたんでしょ?会いに来たよ〜」

熊野「あら?居ませんわ」

提督「さっき間宮さんの所へ行ったところだ。入れ違いになってしまったな」

鈴谷「え〜。せっかく会いに来たのに〜」

熊野「仕方ありませんわ」

提督「二人にも迷惑をかけたし、コレをあげよう。まだ追いつけるだろう」つ間宮券

熊野「有り難く頂いておきますわ」

鈴谷「提督ってば太っ腹だね!それじゃ行ってくるよ」

ガチャ

バタン

吹雪「司令官、お二人はさっきの件の対象ですか?」

提督「んー、微妙。重巡の子たちは戦艦、空母寄りだよな」
885 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/05(水) 22:30:45.34 ID:A/xoKp/n0

-翌日 正門前-

提督「では、サクラを送ってくるから留守中は頼むぞ」

新提「任せておけ」

卯月「バイバイぴょん」

金剛「また遊びに来てくだサーイ!」

鈴谷「待ってるよ」

ワイワイ

ガヤガヤ

吹雪(残念ながらこれが最後です。これ以上、歴史に干渉して未来を変えてしまうと大変です)

提督「そろそろ行こうか」

ガチャ

サクラ「うん。お姉ちゃんたちありがとう」

バタン

ブーン

新提「やはり子供はいいな」

長門「ああ。最高だ」

新提「私たちもあんな子が欲しいな」ボソッ

長門「な、何を言うんだ!///」


-路上-

サクラ「鎮守府を出たのはいいけど、これからどうするの?デロリアンも未来のキットも地下だよね」

提督「秘密の通路から鎮守府に戻る」

サクラ「え?でも、海とは反対側に来てるよ?」

提督「秘密の通路は一つだけじゃないからな。万が一に備えて複数用意してあるんだ」

サクラ「え?そうなの?未来のパパからは海に繋がるルートしか教えてらってないよ」

提督「何かしらの理由で閉鎖してしまったのかもな」
886 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/05(水) 22:35:06.71 ID:A/xoKp/n0

-鎮守府 執務室(地下)-

キット「若きアドミラル、タイムサーキットの設定をお願いします」フォンフォン

提督「分かった。設定する日時を教えてくれ」

ガチャ

キット「203X年○月△△日の□□時××分に設定してください」フォンフォン

ピッ

ピッ

ピッ

提督「設定出来たぞ」

キット「ありがとうございます。では、降りてドアを閉めてください」

バタン

サクラ「パパ、色々ごめんね」

提督「気にするな。子供のやったことは親の責任だ。家に帰ったら未来の俺たちによろしくな」

サクラ「うん!」

提督「あと、ちゃんと勉強もしろよ」

サクラ「分かってるよ」

提督「達者でな」

サクラ「バイバイ(ママでも元気でね)」

キット「若きアドミラルもお達者で」フォンフォン

ガチャ

バタン

ブーン

ピカッ
887 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/05(水) 22:35:47.06 ID:A/xoKp/n0

提督「帰ったか。なぁ、キット」

キット「何でしょうか?」フォンフォン

提督「振り返ると、そこにはサクラがってことは無いよな?」

キット「二度あることは三度ある。とは言いますが、そうそう何度も起こりません」フォンフォン

提督「そうだよな。それならいいんだ」

キット「何故、振り返ろうとしないのですか?」フォンフォン

提督「今言ったことが現実にならないか心配でな」

キット(後ろにお一人隠れているのは黙っておきましょう)

???「パパ」

提督「サクラ!?」クルッ

吹雪「ふふっ、私ですよ。司令官」

提督「何だ、吹雪か。脅かさないでくれ」

吹雪「どうでしたか?似てました?」

提督「ああ、さすが親子だ。本当にサクラかと思ったぞ」


-未来 鎮守府-

提督「頼んだぞサクラ。俺や吹雪が直接乗り込めば確実だろうが、同じ人間が同時に存在する訳にはいかない。今はサクラや過去の俺たちを信じるしか・・・」

ピカッ

提督「!?」

サクラ「ただいま!」

キット「ただいま戻りました」フォンフォン

提督「帰ってきたと言うことは」

サクラ「うん!母なる深海棲艦は過去のパパたちがやっつけたよ!過去のパパたちもすっごくかっこよかったよ!」

提督「詳しい話は後で聞こう。とりあえず無事帰ってこれてよかった。おかえり」
888 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/05(水) 22:39:38.29 ID:A/xoKp/n0

-土曜 朝 食堂-

夕立「・・・」

提督「どうした?何か悩みでもあるのか?」

夕立「食パンって何で『食』って言うのかしら?」

時雨「!? 夕立、ダメじゃないか!」

吹雪「心配しなくても今回は大丈夫だよ」

提督「何だそんなことか。文字通り『食用』のパンだからな」

夕立「食用?食べられないパンなんてあるの?もしかしてフライパン?」

提督「確かにフライパンは食べられないパンだよな。なぞなぞでパンはパンでも・・・なんて言うからな」

夕立「違うっぽい?」

提督「ああ、残念ながらな。食パンの対義語(?)として消しパンがある。ただ、これは一説であって他にも由来があるらしいが」

夕立「消しパン?」

提督「デッサンってあるだろ?」

夕立「絵を描くこと?」

提督「ああ、そうだ。そのデッサンを描く時にパンを消しゴムの代わりに使うんだよ」

夕立「へぇ〜、夕立、また賢くなったっぽい!」

時雨「また夕立が提督に恥をかかせるかと心配したけど、安心したよ」

提督「確かに俺は絵を観るだけで、描かないからな。それにしても時雨よ、もしかしてお前さんは俺をパーだと思ってないか?」

時雨「ち、違うよ!そんなこと無いから!」

提督「まぁいいさ」

時雨「そ、それより、今日は何か予定はあるかな?」

提督「今日は特に無いぞ」

時雨「じゃあ、提督の部屋に遊びに行ってもいいかな?前にお願いしてたプラモデルなんだけど」

提督「俺は構わないが・・・」チラッ

吹雪「いいですよ。後でお菓子買って来ますね」

時雨「二人ともありがとう!」
889 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/05(水) 22:44:48.49 ID:A/xoKp/n0

-提督私室-

パチン

パチン

提督「よし、綺麗に切り取れたな」

時雨「うん。秋津洲印のニッパーはよく切れるね」

提督「もっと綺麗に仕上げたければヤスリがけをするが最初はそこまで必要無いだろう。パーツをはめる前にポリキャップを忘れないようにな。俺は未だにやってしまうんだよな」

時雨「ポリキャップもちゃんと入れたよ」

提督「じゃあ、しっかり奥まではめ込むんだ」

パチン

時雨「はまったよ」

提督「うむ。これでパーツが一つ出来上がったな」

時雨「ねぇ、提督」

提督「どうした?」

時雨「この機体が完成したら、提督と艦プラバトルをしてみたいな」

提督「いいぞ。約束しよう」

時雨「やったー!あの棚に飾ってある青と白の機体、何ていうか・・・エレガントだね」

提督「そうか、時雨にもあの機体の良さが分かるか!」

時雨「うん。あの青は何を使ったんだい?」

提督「ウルトラマリンブルーだ」

時雨「ウルトラマリンブルー?フェルメールの?」

提督「よく知っているな。まぁ、ラピスラズリから作った高級品では無いけどな」

時雨「知っていて当然だよ。だって観ているからね」

提督「へ?」


-提督私室前-

早霜「ふふっ、見ています。ふふ・・・うふふふ」
890 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/05(水) 22:48:00.64 ID:A/xoKp/n0

-提督私室-

提督「!?」ゾクッ

吹雪「どうしたんですか?」

提督「いや、何か寒気がした」

〜回想中〜

T督「えぇ、あの時初めて自分はとんでもない場所に居るんじゃないかって思いましたよ」

T督「艦娘の子たちは基本的にいい子たちなんですけどね・・・」

T督「時々暴走するって言うか・・・、身の危険を感じるんですよね」

T督「もう、ピーを連れてどこか遠い所へ逃げようかと思いましたね」

※プライバシー保護のため、音声は加工しています

〜回想終了〜

提督「あの、時雨さん?何を観てらっしゃるんですか?」

時雨「美の巨○たちだよ」

提督「あ、あぁ、そういうことね」

時雨「何だと思ったんだい?」

提督「いや、別に」

早霜(私は美の巨○たちを鑑賞している提督を見ています。でも、最近は観て居ない様ですが、どうしたのでしょうか?)

時雨「艦プラバトルなんだけど、初めてのバトルは棚のあの機体じゃダメかな?」

提督「悪いことは言わない。あの機体とのバトルは止めておきなさい」

時雨「どうして?ボクが初心者だからかい?」

提督「まぁ、それも無い訳では無いが・・・、時雨のその機体では勝負にならない。その機体の機動性では逃げることも、追いかけることも出来ず、一方的に撃墜されることになる」

時雨「・・・」

提督「そんな極端過ぎる機体とバトルするより、ちゃんと勝負になる機体で相手をする方がいいだろ?」

時雨「そうだね」

吹雪(二人とも楽しそう。私もプラモデル買ってみようかな。この鎮守府はモデラーの人多いし)
891 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/05(水) 22:49:53.24 ID:A/xoKp/n0

秋津洲「おや?吹雪ちゃんもプラモに興味が出てきたかも?そんな貴女に提督のこれくしょんから、このレ○ェンドBB 飛駆鳥○将軍を!」

吹雪「何時の間に!?」

提督「止めろ。マジで止めろ。再販される保障の無い物を勝手にあげようとするな」

秋津洲「それが人にものを頼む態度かも?」

提督「お願いします。止めてください」

秋津洲「それじゃ舐めるかも」足差出し

提督「!?」

秋津洲「ホラ、早くするかも」

提督「・・・。分かりました」

秋津洲「あ、そうだ!秋津洲様のおみ足を舐めさせて頂きます。と言うかも」

提督「あ、秋津洲様のおみ足を舐めさせて頂きます」

吹雪「秋津洲さん」

秋津洲「何か・・・ひっ!?」

吹雪「司令官に何させてるんですか?司令官も司令官です!」

秋津洲「ごめんなさい!調子に乗り過ぎました!」

提督「すまん。だが、従わないと何をされるか」

吹雪「司令官はこの鎮守府の責任者なんですから、もっとビシっと言ってやってください」

提督「面目ない」

吹雪「それにそういうことをするなら、私にしてください!」

提督「お、おう・・・(俺、別にそういう趣味は無いんだけどな)」

時雨(吹雪って意外とSっ気が強いのかも・・・)


-大ホール-

バトルシステム「Battle Ended」

鹿島「うぅ・・・また負けてしまいました・・・」

瑞鳳「そう落ち込まないで。確かに今回も私が勝ったけど、鹿島さんも着実に強くなってるよ」

鹿島「そんな慰めなんて要りません・・・」

瑞鳳「これは本当だよ!今までは一発も当たらなかった攻撃が今のバトルでは三発も被弾したし」

鹿島「瑞鳳さーん(涙)」

瑞鳳「よしよし。卵焼き食べたら、もう一戦しよ?」

鹿島「はい!」

瑞鳳(鹿島さんは確実に強くなってる。私を超えるのは時間の問題だし、このまま行けば例えアッシマーさんと言えども・・・)
892 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/05(水) 22:52:14.97 ID:A/xoKp/n0

-提督私室-

秋津洲「あれ?もしかして、そこの作りかけのプラモってエッキスですか?」

提督「ああ、そうだ。エッキスだ。10年程前にこのシリーズが出た時は当然、エッキスも発売されると信じていた!」

秋津洲「でも出なかった」

提督「それが幾星霜を経て発売されたんだ。買わない訳が無いだろう!」

秋津洲「その通りかも!」

提督「だが、最初に値段を見た時は驚いたぞ。最近流行の某ガール(一部除く)より高かったからな!」

秋津洲「あたしも何処にそれだけ値段の上がる要素があるのか悩んだかも!」

提督「しかし、ずっと待っていたんだ!値段なんて関係無い!」

秋津洲「そーだ、そーだ!」

提督「でもな、一つだけ不可解なことがある」

秋津洲「何ですか?」

提督「4以降のデザイン準拠と言っておきながら、第二段が3のアーマーであることだ!そのチョイスに悪意しか感じない!」

秋津洲「確かにそうかも!」

提督「3はクソだったからな。だが、5、6、7と最低のクソを更新し続けると言う悪い奇跡を起こした結果、相対的に3はマシだったのかも?と思うようになったが」

秋津洲「そこは否定の余地が見当たりません!」

時雨「二人は随分盛り上がってるけど、何の話題なんだい?」

吹雪「何なんだろうね?」
893 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/05(水) 22:53:46.97 ID:A/xoKp/n0
三年ぶりの中枢=サン、硬過ぎる。ギミック発動前はHPを半分削れたらいい方だったし。だからゲージも全然減らないし・・・。
某エロサイトの「削りはどちゃくそしんどい」って表現が本当にピッタリ過ぎる。そしてギミック発動後は変な笑いが出る位弱かった。
ただ、戦艦水鬼のお陰でS勝利できないから、フレッチャー掘りのために後段に友軍プリーズ!

ギミック発動前に一度でも中枢を沈めた提督は居るんだろうか?

本日はここまで。
894 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 21:56:31.28 ID:JV+j7YnR0
春イベ全海域甲クリアしたった。
今回のイベントはE4 中枢=サンのゲージ削りがピークで、その後は静かーに下山した感じだった。
最後は友軍の谷風さんが太平洋を魚雷CIスナイプで終わり。何だかな〜。ラスト(と言う名の5回目まで)は友軍が全く役に立たなかったのに、最後は何やねん。最初からその位やる気出してよ。
最終的に油、弾を約9万、バケツ200個程度しか消費しなかったし、今回はエコ(?)イベントだったな。
ただし中枢、テメーはダメだ!お前だけは許さん。マジ許さん。

そうだ、明日の晩御飯はハリハリ鍋にしよう。

本日分、始まります。
895 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 21:58:12.82 ID:JV+j7YnR0

『温泉旅館殺人事件 ファイル1』

-2月下旬 執務室-

新提「先日、雪風から温泉旅館宿泊券をもらったんだろ?」

提督「ああ」

新提「有効期限はあるのか?」

提督「いや、特に記載は無いから無いと思われる」

新提「そろそろ使わなくていいのか?暑くなったら温泉なんて行きたくないだろ?それに来シーズンはどうなるか分からないし、行ける時に行っておくべきだと思うが」

提督「確かにその通りなんだけどな」

新提「どうした?」

提督「俺たちだけ温泉でゆっくり休むなんて皆に悪い気がしてな」

新提「何を言っているんだ。お前が居たからこそ、日本周辺は平和になっているんだ。これまで働いた分、少しくらい休んでも罰は当たらんさ。それに留守中は私に任せておけ」

提督「そこまで言うなら言葉に甘えてそうさせてもらおうか」


-重巡寮 青葉型私室-

青葉「フムフム、なるほど。司令官は来週末あたりに温泉旅行の予定ですか」

青葉「明日の朝、電話を盗聴して予約を取れたか確認する必要がありますねぇ」ニヤニヤ

衣笠「青葉ぁー、何してるの?」

青葉「ガ、ガサー!?ただラジオを聴いてるだけですよ!」←携帯ラジオ型受信機で盗聴中

衣笠「随分ニヤニヤしてるけど、そんなに面白い番組やってるの?衣笠さんも聴いてみたいな」

青葉「残念ながらニュースの時間になってしまいましたよ」

衣笠「そうなんだ、残念」

青葉(ふぅ〜、何とか誤魔化せましたね)
896 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 22:01:32.26 ID:JV+j7YnR0

-翌日 夕方 会議室-

大淀「お話は何でしょうか?」

青葉「実はですね、大淀さんに耳寄りなお話がありまして」

大淀「耳寄りな?それは興味深いですね」

青葉「本題に入る前に一つお願いがありまして」

大淀「何でしょうか?」

青葉「お恥ずかしい話ですが、その・・・金銭的な。ね?」

大淀「情報の内容次第では言い値で買い取りますよ」

青葉「え?いいんですか?」

大淀「内容によりますが」

青葉「ふむ。司令官が吹雪さんとお二人で温泉旅館に遊びに行こうとしていると言ったらどうしますか?」

大淀「!? それは何時、何処へと言った具体的なことも分かっているんでしょうか?」

青葉「モチのロンですよ」

大淀「いいでしょう。その情報、買い取ります」

青葉「毎度あり!これで新しいレンズが買えます」

大淀「早速、本題をお願いします」

青葉「はい!」
897 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 22:03:50.15 ID:JV+j7YnR0

-旅行前日 執務室-

暁「暁が一人前のレディとして淹れた紅茶を召し上がれ」

提督「うん、いい香りだ」

吹雪「しっかり抽出されていますね」

提督「それに渋みも出ていない。腕を上げたな」

暁「当然よ!金剛さん、ウォースパイトさん、アークロイヤルさんにみっちり指導してもらったんだから!」

提督「だが、レディとしてまだ足りないものがある」

暁「そんな!何が・・・何が足りないの?」ガーン

提督「まぁ、落ち着け。そんな暁のために先生を紹介しようと思うのだが、どうだ?」

暁「紹介して!」

提督「辛く厳しい茨の道になるぞ。覚悟はあるのか?」

暁「レディとして認められるためなら、どんなに辛く、厳しく、苦しくてもやり遂げて見せるわ!」

吹雪(暁ちゃんがここまで拘るレディって何なんでしょうか?)

提督「分かった。その覚悟、本物の様だな。今から先生を呼ぼう」

ピッ

プルルルル

提督「あ、もしもし、俺だけど。うん、前に頼んでた暁の件なんだが、うん、うん。分かった。それじゃ執務室で待っているから」

ピッ

提督「今から迎えに来てくれるそうだ」

暁(誰だろう?リシュリューさんかな?それともネルソンさん?ビスマルクさんは・・・無いわね)
898 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 22:05:33.31 ID:JV+j7YnR0

〜数分後〜

コンコン

夕張「夕張です。暁ちゃんを迎えに来ました」

暁「え?夕張さん?」

提督「どうぞ。どうした?夕張じゃ不満か?」

暁「そういう訳じゃないけど・・・」

ガチャ

バタン

夕張「暁ちゃん、迎えに来たわよ!」

暁「えっと・・・その・・・」

提督「心配するな。夕張なら確実に結果を出してくれる」

暁「司令官がそこまで言うなら・・・。先生、宜しくお願いします!」

夕張「早速行きましょう!」

暁「はい!」

提督「頑張れよ」

暁「行ってきます!」

ガチャ

バタン

吹雪「あの、司令官?本当に夕張さんでいいんですか?リシュリューさんとかもっと適任者が居たんじゃ」

提督「いや、これは夕張にしか出来ないことだ。今は彼女を信じて待つだけだ」

吹雪「そうですか。私は司令官にレディにしてもらえる日を待ってます///」

提督「ぶはっ!?ゲホ、ゲホ」

吹雪「だ、大丈夫ですか!?」

提督「ああ、大丈夫だ」


-重巡寮 青葉型私室-

青葉「チクショー、イチャイチャしやがってー!(血涙)」

青葉「吹雪さんならユニコーンを手懐けられるでしょうが、青葉だって心はともかく、体は清純ですよ!」
899 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 22:09:54.13 ID:JV+j7YnR0

-旅行当日 鎮守府 正門前-

隼鷹「土産に地酒を頼むよ〜」

ポーラ「いいですねぇ〜」

提督「○鹿、○鶴、日○盛、沢○鶴、菊○宗他、好きな物を選んでくれ」

隼鷹「えー、全部スーパーや酒屋で買えるじゃん」

提督「全部、地元の酒だろ?」

隼鷹「いや、確かにそうだけどさぁ〜。って、地酒ってそういう意味じゃないって!」

???「提督、お酒なんて買ってこなくていいですよ」

???「その通りです!毎日毎日、ワインばっかり飲んでるのに、さらに日本酒の味まで覚えたら収拾がつきません!」

隼鷹「何でだよ!お土産に美味しい酒を頼むのは・・・って飛鷹!」

ポーラ「げっ・・・ザラ姉さま」

飛・ザ「少しはお酒を控えなさい!」

隼・ポ「ハイッ!」

提督「うん、まぁ、何て言うか酒以外のお土産買ってくるから、それで妥協してくれ。キット」

キット「トランスフォーム」フォンフォン

吹雪「キットがコルベットに変形しました!?(トランザムがコルベットになってもあまり変わらな気がするのは黙っておきます)」

提督「前に黒ブキにやられた時にキットを改修しただろ?その時に実装した機能だ。キットは目立つからな」

吹雪「そうだったんですか。でも、スキャナーは変わらないんですね(外見的にあまり変わってない気がしますし、充分目立ってますよ。司令官が満足そうにしているのであえて言いませんが)」

提督「レディプレ○ヤー1のデロリアンも何故かキットのスキャナー的なのが付いてただろ?コレはキットの象徴だから無くす訳にはいかないんだよ」

吹雪「こだわりってことですね。そういえば、どうしてトランザムのまま大改造したんですか?」

提督「シェルビーGT500KR?知らない子ですね」

吹雪「そこもこだわりってことですか」

ガチャ

提督「さぁ、乗ってくれ」

吹雪「はーい」

バタン

提督「じゃあ、後は頼むぞ」

新提「任せておけ」

長門「ゆっくり羽を伸ばしてくるといい」

提督「大和も頼んだぞ」

新・長「!?」

大和「はい、お任せください。お二人は私が見張っておきます」

新・長(私たちは信用されてないのか?)ガーン

大和(お二人は前科がありますからね)

ガチャ

バタン

ブーン

大淀「行きましたね。あと30分程でチャーターしたバスが来るので、皆さん準備をお願いします」
900 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 22:11:20.75 ID:JV+j7YnR0

-旅館 エントランスホール-

若女将「ようこそお越しくださいました、○○様」

提・吹「お世話になります」

若女将「妹さんとご旅行ですか?」

提督「ええ、そうなんです」

若女将「仲がよろしいのですね」

吹雪(妹じゃなくて妻なのに)ムスッ

提督(今日はプライベートで遊びに来ているんだ、妹ってことにしておいてくれ。提督と艦娘って知られて余計なことに巻き込まれたくないだろ?)ヒソヒソ

吹雪(それはそうですけど)ヒソヒソ

若女将「そういえば○○様は海軍の有名な提督さんに似てらっしゃいますね」

提督「え?ええ、よく言われます(汗)」

若女将「着きました。こちらがご宿泊して頂く松の間でございます。ごゆっくりどうぞ」

提督「ありがとうございます。荷物を置いたら、散歩にでも行こうか」

吹雪「はい!」

〜街ぶら中〜

吹雪「サイダーを置いてるお店が多いですね」

提督「炭酸はこの辺りの名物で、天然の炭酸水も沸いているからな」

吹雪「天然の炭酸水?」

提督「ああ。通常、サイダー(ラムネ)は水に炭酸ガスを注入して人工的に製造するが、自然に炭酸ガスが含まれた水が湧き出す場所もある。当然、糖類は含まれてないからタダのシュワっとする水だけどな」

吹雪「へぇ〜、そんなのがあるんですね」

提督「炭酸水と言えばウィル○ンソンはイギリス人のウィル○ンソンさんが現在の宝塚で発見した源泉の水をの工場で詰めて販売していたそうだ」

吹雪「あ〜、その話はテレビで観た気がします。炭酸水と言えば、夏になると司令官が作ってくれる紅茶のシロップを炭酸水で割ってティーソーダが美味しいです」

提督「夏はやっぱりアイスの方がいいからな」


-鎮守府 駆逐寮 神風型私室-

松風「くしゅん」

神風「あら、風邪?」

松風「何言ってるんだい姉貴、ボクたちは風邪なんて引かないじゃないか。誰かが僕の噂話をしているみたいだ。人気者は辛いね」

神風(自分で人気者って・・・)
901 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 22:14:33.83 ID:JV+j7YnR0

-旅館 松の間-

提督「流石旅館の料理だ。鳳翔さんにも勝るとも劣らない腕前」

吹雪「美味しかったですね♪」

提督「食事も済んだし、温泉に行こうか」

吹雪「はい!」

提督「それじゃ、上がったら廊下で待ってるから」

吹雪「はーい」


-女湯-

キャッキャ

吹雪(先客の人が結構来ているみたいです)

呂500「舞鶴の温泉もいいけど、有馬温泉も気に入ったんですって」

伊58「こうやってゆっくり温泉に浸かるのは初めてでち」

伊8「温泉での読書も良いものです」

伊504「これが日本の温泉か〜」

伊400・401「ドボンします!」

大鯨「他のお客さんの迷惑になるからダメですよ」

伊401「ごめんなさい」

伊400「静かにドボンしますね」

伊14「う〜ん、温泉に浸かりながらのお酒もサイコー!」

伊13「イヨちゃん、お風呂でお酒は危ないから・・・止めようね」

伊14「姉貴は心配し過ぎだよ〜、溺れたりしないって」

伊13「たまにはお姉ちゃんの言うことを・・・聞いてね」ウルウル

伊14「う゛・・・分かったよ。これで最後にするから。このお猪口に注いだ分位呑んでもいいだろ?捨てるのは勿体無いし」

伊13「それが・・・最後だよ」

伊14「約束する(姉貴に泣かれると逆らえないんだよな)」

伊26「極楽、極楽ぅ〜」

伊168「ん〜、いい気持ち〜」

まるゆ「まるゆはこんなに贅沢していいんでしょうか?」

吹雪「え?え?」

伊58「あ、吹雪でち」

吹雪「皆さん、何してるんですか?(汗)」

伊58「見てのとおり、温泉を満喫中でち!」

吹雪「いえ、そうでは無くて」

大鯨「大淀さんが格安の温泉旅館を見つけてくださって、皆で遊びに来たんです。まさか吹雪さんたちもこの宿だったなんて」

吹雪「あはは・・・(汗)」

大鯨「それにしても格安とは思えない立派なお宿ですね」

吹雪(どういうことでしょうか?格安じゃないはずなんですけど)
902 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 22:15:40.56 ID:JV+j7YnR0

-男湯-

キャッキャ

提督「向こうは多いみたいだけど、こっちは貸切だな。露天風呂を一人で満喫とは何と贅沢な」

伊19「さっぱーん!」

提督「!?!?!?」

伊19「提督、ビックリし過ぎなの。はい、深呼吸。吸ってー」

提督「スー」

伊19「吐いてー」

提督「ハー」

伊19「吸ってー」

提督「スー」

伊19「吐いてー」

提督「ハー」

伊19「落ち着いた?」

提督「」コクコク

伊19「それは良かったのね」

提督「おまっ、何でここに居るんだよ!ここは男『静かにするのね!』」

伊19「イクの言うとおりにしないと大声を出すのね。そうなればどうなるか分かるでしょ?」

提督「クッ」

伊19「提督が嫌がるイクを無理やり連れ込んだと証言してやるのね」

提督「何が目的だ?」

伊19「イクだって提督に甘えたい時くらいあるの」

提督「だからと言って男湯に」

伊19「わお!提督の主砲が臨戦態勢なのね!」

提督「お、おい!何処を見てるんだ!///」

伊19「イクの裸を見て興奮したの?責任を取ってイクが鎮めてあげるのね!///」

提督「止めなさい!」

伊19「イクに逆らえる状況だと思ってるの?いい度胸なのね。提督は自分の立場をちゃんと理解すべきなのね」

提督「お願いします。止めてください」

伊19「ダーメ。こんなに苦しそうにしてるのに放っておけないのね!」

提督「頼む、本当に止めてくれ」

伊19「ここに吹雪は居ないの。提督はイクのことだけ見ていればいいのね!」
903 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 22:22:10.55 ID:JV+j7YnR0

-女湯-

大鯨「あら?イクちゃんが居ませんね」

伊8「もう上がったんでしょうか?」

伊58「脱衣所を確認してくるでち」ダッ

伊58「脱衣所には人数分の浴衣があるでち」

伊168「まさか・・・」

呂500「のぼせて沈んでいたら大変ですって!」

吹雪「私、内風呂を確認してきます!」

伊26「イクー、イクー!」


-男湯-

イクー

ドコデチー

提督「!!! 向こうの皆がイクが居ないことに気付いたみたいだぞ。ほら、いい子だから手を放してくれ」

伊19「提督を楽にしてあげるまでは帰れないのね!後少し・・・後少しで・・・」

イクー

イクチャーン

タイヘンデス、ウチブロニモイマセン!

提督「これ以上騒ぎが大きくなる前に帰るんだ!」

イクー!

BGM:誰も寝てはならぬ

伊19「チッ!あと少しだったのに。仕方ないから今日のところは引き上げるのね」

チャプン

提督「おい!潜って・・・って行ってしまった。いや、待てよ。現れた時も水中からだった・・・。つまり、男湯と女湯は水中で繋がっていて行き来が出来るのか?それしか考えられないよな」

提督「それにしても色んな意味でどうしてくれるんだよ・・・。あと、某古代ローマの浴場設計技師がタイムスリップする時に流れるオペラが聞こえるのは気のせいか?」
904 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 22:23:46.59 ID:JV+j7YnR0

-女湯-

伊19「皆、どうしたの?」

大鯨「イクちゃん!」

伊58「イクの姿が見えなくて心配してたでち!何処に居たでち!」

伊19「ごめんごめん。少しのぼせたから、あそこの木陰のベンチで涼んでたのね!」

伊8「ここからだと死角になって見えませんね」


-廊下-

提督「はぁ〜、イクさえ現れなければいい湯だったんだけどな・・・」

???「ため息ついてたら幸せが逃げるで」

提督「ん?」クルッ

提督「龍驤!?」

龍驤「せや、君の龍驤や」

提督「何故ここに?」

龍驤「こうしてると昔を思い出すな」

提督「話を聞けよ!」

龍驤「君はもう忘れてしもたんか?」

提督「何を?」

龍驤「赤い手ぬぐいをマフラーにして横丁の風呂屋に通ったやろ?」

提督「神田川かよ!俺は分かるが、俺と同世代の奴にはほとんど通じないぞ」

龍驤「せやろか?」

提督「爺さん(師匠)ならともかく、俺より若い新提なら神田川って聞いても東京を流れる川しか浮かばないはずだ」

龍驤「ほな、うちは湯に浸かってくるわ」

提督「だから、話を聞けよ・・・」

ガラガラ

吹雪「え?龍驤さん!?」

龍驤「せや、龍驤や。ここは美肌の湯やと聞いて来たんや」

吹雪「あの、司令官・・・何だかこの宿、宿と言うか泊まってる人が変じゃないですか?(汗)」

提督「ああ、何故かうちに所属している子たちが居るんだが・・・(汗)」
905 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 22:39:05.46 ID:JV+j7YnR0

???「あれは提督さん!提督さーん」ダッ

???「ダメだよ!って行ってしまった・・・」

夕立「提督さん、会いたかったっぽい!」スリスリ

提督「夕立!?」

時雨「ダメじゃないか!」

提督「時雨まで!?」

吹雪「もう訳が分かりません・・・」

時雨「ごめんね、二人とも。提督を見かけても邪魔はしないって約束だったんだけど」

夕立「だって・・・提督さんに会いたかったんだもん!」

提督「今朝、会ったと思うんですが・・・」

夕立「お昼から会えなかったから寂しかったっぽい!」スリスリ

提督(何この、家で留守番してて飼い主の帰りを待っていたワンコみたいな反応は)

時雨「そろそろ離れるんだ。吹雪がやきもちを妬くよ」

夕立「ごめんなさい」

吹雪(夕立ちゃんは胸は大きいけど、マスコット的な存在と言うか、司令官も変な目で見てないから大丈夫だよ)

提督「ところで二人は何故、ここに居るんだ?」

夕立「大淀さんが格安の温泉旅館を紹介してくれたっぽい!」

時雨「そうだよ。所謂、慰安旅行ってやつかな?流石に全員で来ると色々と大変なことになるから、抽選で選ばれたメンバーが来たんだよ」

提督(やけに外出届が多いとは思っていたが・・・、大淀ぉ・・・)

吹雪「さっき、お風呂で大鯨さんも格安って言ってましたが、いくらだったの?」

時雨「一泊二日で税込み1万円だよ」

吹雪「え?そんな金額で泊まれる旅館じゃないんじゃ?」

時雨「ボクもそう思ったけど、オフシーズンで稼働率が低いから安くしてでも利用してもらおうってことなんじゃないかな?もう少ししたら卒業旅行とかで賑わいそうだけど、今は利用者も少なそうだし」

吹雪「確かに格安海外旅行とかはそんな話を聞くけど」

提督(これはつまりアレだな。大淀が裏帳簿(艦娘基金)から補助したな。あの金の運用に関しては俺は完全ノータッチだから構わないが、こんなところで使って大丈夫なのか?)


-鎮守府 軽巡寮 大淀私室-

大淀「今頃、提督は皆さんと遭遇して驚いている頃でしょうか?」

大淀「今回の旅費は艦娘基金から出しましたが、ちゃんと資産運用して増やしているので心配ご無用ですよ」メガネキラーン

大淀「私も行きたかったのですが、抽選ですし主催者だからと言ってズルをする訳にはいきません。でも、今度、明石でも誘って行ってみようかしら」
906 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 22:40:52.92 ID:JV+j7YnR0

-厨房-

若女将「話って何ですか?お金なら振り込んだはずです」

板長「分かってるんだろ?」

若女将「何のことか分かりません」

板長「おいおい、つれねぇなぁ」

若女将「近寄らないで下さい」

板長「寄りを戻そうぜ、若女将。昔みたいに仲良くしようじゃないか」ニヤニヤ

若女将「止めて!」

ドン!

板長「うわっ!」

ヨロヨロ

ドン

板長「痛ってえ。何しやがる、このクソアマ!人が下手に出てりゃあ調子に乗りやがって!」

グラッ

ヒューン

若女将「棚の上から包丁が!?」

プスッ!

板長「ぐはっ!」

ピタゴラ○イッチ!

若女将「い、板長?」

板長「」

若女将「し、死んでる!?私が・・・殺した?」

若女将「ち、違う!私は殺してないわ!何とかして誤魔化さないと・・・」

若女将「そうだわ!第一発見者を装って、発見した時には板長は死んでいたことにすればいいのよ!」

若女将「きゃーーーーーーーーーーーーーーっ!」
907 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 22:45:41.94 ID:JV+j7YnR0

-廊下-

キャ--------------ッ!

吹雪「悲鳴!?」

時雨「何かあったのかも知れない!」

提督「行ってみよう!」

夕立「ぽい!」


-厨房周辺-

提督「こっちの方から悲鳴が聞こえたと思うんだが」

若女将「板長!しっかりして、板長!」

夕立「若女将さんの声がするわ」

時雨「血の臭い?」

吹雪「え?血の臭い?そんなのする?」

夕立「確かにするっぽい!」

提督「!!!」

若女将「○○様!?」

提督「何があったんですか?」

若女将「厨房の前を通りかかったら、板長が・・・板長が!」

提督「まだ温かい。それに硬直も始まってない。それほど時間は経過していない様だ。吹雪、警察に連絡を」

吹雪「はい!」

提督「キット」

キット(コムリンク)「はい、何でしょうか?」

提督「旅館内で殺人事件が起きた。この一時間で出入りした人物は居るか?」

キット(コムリンク)「いえ、どなたも出入りしていません」

提督「ならば、裏口からこっそり逃げていない限り、まだ館内に居ることになるな。若女将、裏口に防犯カメラは付いていますか?」

若女将「いえ、カメラは付いていませんが、鍵は従業員しか持っていませんし、鍵が無いと出入りは出来ません。それに無理に開けたら警報装置が作動します」

提督「ならば、後ほど従業員の方を集めて確認すれば分かりますね」

若女将「○○様、貴方一体・・・」

提督「通りすがりの探偵です」

時雨(探偵って)

夕立「提督さん、マ○コさんみたいで格好いい!」

若女将(て、提督!?やっぱり他人の空似なんかじゃなかったのね・・・)

提督「俺がマ○コさんなら、土○さんは誰だ?いや、それより土○さんを演じる内藤○志はいつの間にか十○川警部やタクシードライバーになっていたが、問題は十○川警部だ!」

時雨「確かにそうだね」

夕立「?」

提督「今の十○川警部はやたらバイオレンスと言うか直ぐにドンパチを始める。初めて観た時はナニコレ・・・ってなったぞ」

時雨「ボクも全く馴染めないよ。先代の渡瀬○彦が亡くなって世代交代をしたからイメチェンを図ったのかも知れないけど、西○警察でも観ているのかなって思ったよ」

提督「内藤○志を観ていると捜査○課長も全部、科○研に見えてくるんだよな」

時雨「分かる。分かるよその気持ち」
908 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 22:48:26.79 ID:JV+j7YnR0

???「姉さま、何だかあちらが騒がしいです」

???「そうね、様子を見に行ってみようかしら」

提督(被害者がぶつかったのか、棚が少し動いた形跡があるな。だが他に争った様な痕跡は無い。何かに滑ってぶつかったのか?だが、床は濡れてないな)

扶桑「提督?何かあったのですか?」

提督「ああ、ちょっと事件がな。って扶桑に山城?」

時雨「うん、殺人事件だよ」

山城「はぁ・・・何で提督が居るんですか?(時雨に頼んで旅行を申し込んでもらって正解だったわ!こうして姉さまと旅行が出来たうえに、提督にも会えたんだもの)」

提督「それはこちらの台詞だ!」

扶桑「山城、そう言う言い方は良くないわ。私たちは提督が泊まっている宿に来ているのよ。提督が居るのは当然じゃない。提督、お二人の邪魔をするつもりは無かったのですが、ごめんなさい」

提督「気にするな。イクから比べれば可愛いものだ」

扶桑「イクちゃんがどうかしたのですか?」

提督「うん、まぁ、色々・・・(遠い目)」

吹雪「警察に連絡してきました!え?扶桑さんに山城さん?」

扶桑「こんばんは」

山城「邪魔してるわよ」

板長「うぅ・・・」

提督「まだ生きている!?」

板長「お、おっ、お・・・かみ」ガクッ

提督「しっかりするんだ!直ぐに救急車を呼ぶからな!キット、救急車を手配してくれ」

キット(コムリンク)「分かりました。至急手配します」

夕立「夕立、犯人が分かったっぽい!」

時雨「え?」

夕立「今、板長さんは狼って言ったわ。つまり、犯人は足柄さんよ!」

時雨「いや、確かにあの人、飢えた狼って言われているけど・・・(汗)」

提督「足柄も来ているのか?(アイツは外出届けを出してなかったはずだが)」

時雨「来てないよ」

提督「だったら容疑者でも何でもないじゃないか」ヤレヤレ

若女将(まだ生きていたなんて・・・、何とかして口封じをしないと。そうだわ!)

若女将「あの、板長の背中の包丁を抜いた方がいいんじゃないですか?」

提督「いや、下手に抜くと血が噴出す恐れがあります。ここは医者に任せないと」

若女将「そうですか(失敗してしまいました。でも、何とかして板長の口を封じないと・・・。このままでは宿の名に傷が付いてしまいます)」
909 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 22:52:36.75 ID:JV+j7YnR0

夕立「分かったわ!」

時雨「今度は何だい?」

夕立「板長さんは自分の背中に包丁を刺して自殺を図ったのよ!」

若女将(この調子で何とか誤魔化せれば・・・)

山城「自分の背中に包丁をってどうやってそんな器用なことをするのよ」

夕立「何かトリックがあるっぽい!」

提督「見たところ何かを仕掛けていた様な痕跡は見当たらないが」

夕立「本人が証拠を隠滅したっぽい!」

吹雪「隠滅って・・・。この状況だと無理じゃないかな?」

夕立「例えば糸を使って天井から包丁をぶら下げて、刺さった後で急いで糸を解いて飲み込んだ。アリだと思います!」

扶桑「なるほど。その方法なら・・・」

山城「いくらなんでも無理がありますよ、姉さま」

扶桑「そうね、やっぱり無理があるわね」

提督「そもそも天井にフックとか見当たらないが」

若女将(何とかして板長が自殺を図った方向に持っていかないと)

提督(さっきから若女将の様子がおかしいな)


-エントランスホール-

刑事「従業員の方々と宿泊されている方は全員集まってもらえましたね?」

女将「はい。従業員一同とお客様全員で間違いありません」

刑事「それにしても提督さんと艦娘の皆さんにこんな所で会うなんて」

提督「提督?私は通りすがりの探偵です」

夕立「この人は提督さんではなく、科捜研の人っぽい!」

時雨「探偵って名乗ってるのに、科捜研だと無茶苦茶だよ」

吹雪「色々すみません」

刑事「これから一人ずつ話を聞かせてもらいます。えっと、探偵役の提督さん、協力をお願いできますか?」

提督「分かりました」

時雨(役って言われてるよ)

提督「真犯人はこの中に居ます」

一同「!?」

提督「名探偵と言われた、ばっちゃんの名にかけて!」

吹雪「前にもこんなことがありましたが、司令官のお婆様って探偵では無いですよね?」

提督「・・・」

刑事「まずは第一発見者である若女将からお願いします」

若女将「はい」
910 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 22:55:53.27 ID:JV+j7YnR0

刑事「被害者を発見したときのことを詳しく教えてもらえますか?」

若女将「はい。ミーティングの時間になっても板長が現れなかったので、全員で手分けして探していました」

刑事「そして厨房で被害者を発見した、と」

若女将「はい」

提督「どうして厨房に向かったのですか?」

若女将「もしかしたら包丁の手入れでもしていて時間を忘れているのでは?と思いまして」

提督(確かに板前が厨房に居ると考えるのは筋が通っているな)

刑事「不審な人物を見たり、物音を聞いたりはしませんでしたか?」

若女将「いえ、私が発見した時には既に刺されて倒れた板長だけでした」


刑事「事件が起きたときはどうしていましたか?」

仲居A「ミーティングの時間になっても板長が来なかったので全員で手分けして探していました」

刑事(若女将の証言と一致しているな)

刑事「不審な人物を見たり、物音を聞いたりはしませんでしたか?」

仲居A「いえ、何も。私は大広間に居ましたので」

刑事「そうですか」


刑事「事件が起きたときはどうしていましたか?」

仲居B「ミーティングの時間になっても板長が来なかったので全員で手分けして探していました」

刑事(やはりミーティングと言うのは間違いないのか)

刑事「不審な人物を見たり、物音を聞いたりはしませんでしたか?」

仲居B「いえ、何も見聞きしていません」

刑事「事件が起きた時間帯は何処に居ましたか?」

仲居B「タバコを吸っているのかもと思い、喫煙所の様子を見に行っていました」

提督「最後に一つ宜しいですか?」

仲居B「何ですか?」


刑事「事件が起きたときはどうしていましたか?」

板前A「ミーティングなのに板長が来なかったので、板前Bと一緒にトイレを探しに行ってたんすよ」

刑事「トイレ?」

板前A「はい。前にもトイレに篭ってて遅れてきたことがあったんすよ」

刑事「被害者は胃腸が弱かったんですか?」

板前B「あん時はたまたまだったみたいっす」


刑事「事件が起きたときはどうしていましたか?」

板前B「板前Aと一緒にトイレを探しに行っていました」

刑事(証言は一致しているが・・・)

提督「お二人は一緒に行動していたのですか?」

板前B「いえ、途中まで一緒でしたが、途中で分かれてそれぞれ別のトイレを見に行っていました」

刑事「なるほど」
911 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 22:57:30.11 ID:JV+j7YnR0

夕立「はっちゃんさん」

伊8「はい」

夕立「この事件の犯人は誰だと思う?」

伊8「分かりません」

夕立「はっちゃんさんでも分からないっぽい?本を沢山読んでるはっちゃんさんなら分かると思ったのに」

伊8「私、推理小説は読まないので」

夕立「それは残念」

時雨「その考え方でいくと、金○一やコ○ンを読んでいた夕立も探偵として犯人を見つけないといけないことになるじゃないか」

夕立「夕立の推理は外れたっぽい」

吹雪(確かにさっきトンデモ推理を披露してたよね・・・)


刑事「関係者の話は一通り聞けましたね。時間も遅いので今日は一旦解散して、明日の朝、改めてお話を聞かせてもらうことにしましょうか」

提督「そうですね」

刑事「そういえば、仲居さんには何を聞いていたんですか?」

提督「ちょっと気になったことがありましてね。でも、大したことではありませんよ」

刑事「そうですか。では、皆さんが待っているエントランスホールに戻りましょうか」

提督「先に戻ってもらっていいですか?」

刑事「どうかしたんですか?」

提督「ちょっとトイレに」

刑事「分かりました」

提督「直ぐに戻ります」ダッ
912 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 22:59:38.35 ID:JV+j7YnR0

刑事「皆さん一通り話は聞かせてもらいました。時間も遅いので今日は一旦解散し」

提督「お待たせしました」

チャクシンヤデー

チャクシンヤデー

提督(何この着メロ(笑))

刑事「ん?」

ピッ

刑事「もしもし」

刑事「何!?ガシシャが亡くなっただと!」

若女将「!!!」

刑事「ああ、分かった」

ピッ

刑事「皆さん、聞こえたかと思いますが、被害者が病院で亡くなったそうです」

一同「!!!」

刑事「これより本件は殺人事件として扱います」

ザワザワ

刑事「今夜は念のため、我々警察も見張りを兼ねて泊まります。何かあれば直ぐに対処しますのでご安心ください」


-鎮守府 会議室-

夕雲「皆さんそろいましたね。これより第250回夕雲型会議を始めます」

秋雲「今まで249回もこんな会議してたんだ・・・」

長波「こんな会議初めてだけどなー」

秋雲「へ?」

長波「だから初めてだって」

巻雲「突っ込んだら負けですよ」

秋雲「もう何でもいいや。夕雲に一つ聞きたいことがあるんだけど」

夕雲「何ですか?」

秋雲「秋雲さんは陽r『夕雲型、ですよね?』」

秋雲「いや、だから陽『夕雲型です』」

秋雲「か『ゆ・う・ぐ・も・が・た』」

秋雲「・・・。はい、秋雲さんは夕雲型です」

夕雲「ふふっ、おかしな秋雲さんね。それでは本題に入ります」
913 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 23:02:25.45 ID:JV+j7YnR0

夕雲「本日の議題はどうすれば提督のママになれるか、です」

ザワザワ

早霜「これは難しい議題ね・・・」

清霜「はいっ!」

夕雲「清霜さん」

清霜「戦艦になればいいと思います!」

夕雲「戦艦になって喜ぶのは清霜さんだけです」

清霜「リベッチオさんも喜ぶのに・・・。それに、清霜はガン○ムなのに」

浜波「あ、あの・・・」

夕雲「何ですか、浜波さん」

浜波「司令のママって・・・」

夕雲「文字通りです。提督のママになって私に依存させることにより、行く行くは正妻になるのよ」

岸波「提督の正妻?提督の正妻は吹雪姉さまでは?」

夕雲「吹雪さんはカッコカリです。まだ正妻ではありません」

岸波「曙先輩を呼ばないと」

ドアバーン!

一同「!?」

朝霜「陽炎型のカチコミだ!」

沖波「今のでメガネが・・・って無事でした」

浦風「提督さんのママになるんはうちじゃ!」

卯月「違うぴょん!司令官はうーちゃんのパパだぴょん!」

夕雲「卯月さん、私は提督のママになりたいと言っているのであって、提督の子になりたいなんて言ってませんよ」

卯月「おうっ!?うーちゃんお呼びで無いぴょん?」

夕雲「ええ。卯月さんが提督のママになりたいなら容赦しませんが、違うなら用はありません」

卯月「あー、なるほど。うーちゃん早とちりしてたぴょん。じゃあ、帰るぴょん」ピューン

浦風「ん?秋雲?こんな所で何しとるんじゃ?お姉さん怒らんから素直に言うてみ」

秋雲「アキグモサンハ、ユウグモガタデス。アキグモサンハ、ユウグモガタデス。アキグモサンハ・・・」ハイライトオフ

浦風「!? 陽炎ー!秋雲が、秋雲が!」

曙「アンタたち、夜遅くに何騒いでるのよ」

一同「!?」

曙「岸波からメールが着たから様子を見に来たら、クソ義兄貴のママになるですって?」

漣「ご主人様のママ?ギザワロス!マンモス片腹痛いっピ!ご主人様のママはこの漣なんだから!」

長波(いつもにも増して訳わかんねーな。マンモスとかピ!って何だ?)

巻雲(ノ○ピー語を使いこなすなんて・・・出来るッ!)

曙「は?」

漣「え?」

金剛「おふざけは許しマセン!」

曙「念のため、金剛さんを連れてきて正解だったわ。岸波は帰っていいわよ」

岸波「姉さんたち、お先です」ペコリ

夕雲「曙さん、これだけは言わせてもらうわ。この程度で勝ったと思わないことね」
914 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 23:03:27.47 ID:JV+j7YnR0

-深夜 松の間-

提・吹「ぐー」zzz

ガチャ

キョロキョロ

???「・・・」ニヤッ

吹雪「う〜ん」パチッ

吹雪「あれ?夕立ちゃん?」

???「!!!」

吹雪「違う!司令官、起きてください!」ユサユサ

提督「ん〜、何だ?」ムクッ

???「!」ダッ

吹雪「誰かが部屋に忍び込んで来たんです!」

提督「・・・。事件の真相に近づいた俺を口封じしに来たのか?」

吹雪「確実に私たちの仲間ではありませんでした」

提督「吹雪のお陰で助かったな。ありがとう」

吹雪「礼には及びません。私は貴方の秘書ですから」

提督「私は貴方の秘書ですからって、西○寺?西○寺なのか?って言うか西○寺は秘書ではなく、執事なんだが」

吹雪「細かいことを気にしてはいけません。おや?足元に何か」

提督「これは・・・間違いない」

吹雪「犯人の遺留品でございますか」

提督(何時まで西○寺を続けるんだろう?)


-翌朝 若女将私室-

若女将「無い!?何処にも無い!まさか・・・」
915 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 23:07:08.53 ID:JV+j7YnR0

-大広間-

龍驤「何やて!?寝込みを襲われた!?」

提督「声が大きい。あと、米粒と唾を飛ばすな」

時・夕「!?」

山城「不幸だわ」

扶桑「山城、しっかりして。提督は襲われたけれども、無事よ。ギリギリ不幸では無いわ」

夕立「提督さんを襲うなんて・・・許せない」ギリッ

時雨「刻んで魚の餌にしてやる」バキッ

伊19「ドラム缶に詰めて海に沈めてやるのね」

伊58「でち」

呂500「ビスマルク姉さんやオイゲンさんも呼んで血祭りですって」

提督「物騒な発言は止めなさい」

吹雪「龍驤様、声が大きいです」

龍驤「ごめんごめんって龍驤様?どないしたんや?」

吹雪「どうかなさいましたか?」

龍驤「いや、普段、様付けで呼ばれたことなんて無いし」

提督「昨晩、襲われた時からパーフェクト執事っぽくなった。刑事さんが佐藤○郎っぽい感じなら完璧だったんだが」

龍驤(キットの方がパーフェクト執事っぽいのは黙っとこか)

龍驤「それで君を襲った犯人の目星は付いてるんか?」

提督「ああ、板長の事件と同一人物だ。朝食が終わったら謎解きの時間だ」

吹雪「謎解きはモーニングのあとで、です」

龍驤(そう言えばソレも執事やったな。って言うかそれも言うならブレックファーストとちゃうんか?)

〜朝食後〜

刑事「犯人が分かったって本当ですか!?」

一同「!?」

提督「ええ。犯人は・・・、若女将、貴女です」

刑事「若女将!?しかし彼女は第一発見者ですよ」

提督「そう、彼女は第一発見者。それこそが盲点だったんですよ」

若女将「私が犯人とはどういうことですか?板長は刺されていたんですよ。それなら犯人は返り血を浴びているはず」

提督「確かに普通はそうですね。しかし、板長は後ろから刺されていた。例えば、包丁を固定していた場所に被害者を突き飛ばせば返り血は浴びません」

若女将「そこまで言うなら私が犯人である決定的証拠を出して下さい!」

提督「コレです。昨晩、俺たちが宿泊していた部屋に忍び込んだ何者かが落としておきました」つ かんざし

若女将「!?」

提督「コレは貴女の物ですね?」

若女将「確かに私の物です。ですが、今朝、気が付いたら無くなっていました。きっと真犯人が私を犯人に仕立て上げるために」

提督「ええ、確かにコレだけでは貴女が犯人とは言えませんし、何者かが貴女を犯人し仕立て上げようとしたとも考えられます。そこで、失礼ながら貴女の銀行口座を調べさせてもらいました」

刑事「何時の間に!?それにどうやって・・・」
916 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 23:08:52.57 ID:JV+j7YnR0

提督「それは昨日の」

〜回想中〜

刑事「関係者の話は一通り聞けましたね。時間も遅いので今日は一旦解散して、明日の朝、改めてお話を聞かせてもらうことにしましょうか」

提督「そうですね」

刑事「では、皆さんが待っているエントランスホールに戻りましょうか」

提督「先に戻ってもらっていいですか?」

刑事「どうかしたんですか?」

提督「ちょっとトイレに」

刑事「分かりました」

提督「直ぐに戻ります」ダッ

提督「キット」

キット(コムリンク)「はい」

提督「今回の事件、恐らく犯人はあの人だ。だが、まだ決定的な証拠が無い。犯人をあぶりだすため、刑事さんに電話をかけて被害者が亡くなったという設定で芝居させて欲しい」

キット(コムリンク)「分かりました」

提督「それと・・・についても調べて欲しい」

キット(コムリンク)「はい、そちらも調査しておきます」

刑事「皆さん一通り話は聞かせてもらいました。時間も遅いので今日は一旦解散し」

提督「お待たせしました」

チャクシンヤデー

チャクシンヤデー

提督(何この着メロ(笑))

刑事「ん?」

ピッ

刑事「もしもし」

キット「こんばんは、刑事さん。キットです。アドミラルが犯人の目星が付いたそうなので、証拠を掴むため、被害者が亡くなったという演技をしてください」

刑事「何!?ガシシャが亡くなっただと!」

キット「ありがとうございます。こでれアドミラルが犯人を見つけられるはずです」

若女将「!!!(板長の口封じは出来たわ)」

刑事「ああ、分かった」

ピッ

刑事「皆さん、聞こえたかと思いますが、被害者が病院で亡くなったそうです」

一同「!!!」

刑事「これより本件は殺人事件として扱います(提督さん、これでいいですね?)」チラッ

提督(バッチリです!)

〜回想終了〜

提督「あの時にキットに依頼しておきました」
917 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 23:10:15.13 ID:JV+j7YnR0

提督「勝手に口座を調べたことについては謝ります。ですが、貴女の口座から板長の口座への送金が確認されました」

若女将「!!!」

提督「貴女は過去に板長と交際していたのではありませんか?そのことで板長から脅されていたのではありませんか?」

女将「板長を刺したのは私です!」

刑事「女将さん、貴女のアリバイは確認済みです」

若女将「確かにあの時、私は厨房にいました。でも、刺したりはしていません」

提督「ええ、そうでしょうね」

龍驤「どういうことや?」

提督「板長と口論になり突き飛ばしたのではありませんか?そして偶然が重なり板長の背中に包丁が突き刺さった。そう、まさにピタゴ○スイッチの様に」

龍驤「んなアホな」

提督「そして、歴史のある旅館の若女将が事件に関わったとなると、評判はガタ落ち。だから何とかしてもみ消そうとした」

龍驤「ここまで君の推理が正しいとして、襲われたんは何でや?」

若女将(ここまでばれているならもう誤魔化せないわね・・・)

若女将「脅かせばこの件から手を引くと思ったからです」

刑事「認めるのですね?」

若女将「はい。○○様、申し訳ありませんでした」

女将「若女将と板長のことは薄々気付いていました。見てみぬふりをせず、対処していればこんなことには・・・」

刑事「署までご同行願います」

女将「貴女が罪を償って帰ってくるまで、子供のことは私に任せなさい」

若女将「お儀母様(涙)」

刑事「行きますよ」

若女将「はい」
918 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 23:12:29.17 ID:JV+j7YnR0

提督「少しだけ待ってください。若女将、これをお返ししておきます」

若女将「ありがとうございます」

提督「刑事さん」

刑事「はい」

提督「俺が寝込みを襲われた事件なって無かった。いいですね?」

刑事「へ?」

提督「いいですね?」

吹雪「司令官様がこう仰っているのです。言うことを聞けないのですか?」

夕立(何だか吹雪ちゃん、様子がおかしいっぽい)ヒソヒソ

時雨(きっとアレが流暢なフランス語で話し、料理も出来て、時代劇の殺陣から探偵までこなす謎のパーフェクト執事なんだよ)ヒソヒソ

刑事「滅相もございません!」

提督「あ、あと一つ大事なことを忘れるところでした。板長ですが亡くなっていません」

若女将「え?」

提督「被害者が亡くなったことにすれば、犯人を炙り出せる。そう考えて刑事さんに演技をしてもらいました」

刑事「はい。これは本当です」

提督「なので貴女が重い罪に問われることは無いでしょう」

刑事「今回の件は事故だった様ですし、そうなるでしょうね」

提督「これにて一件落着か」

吹雪「事件が解決してホッとしました」

時雨「不幸な事故だったね」

山城「そうよ、私は不幸を振りまく女よ・・・」

時雨「いや、山城のことを言ったんじゃないよ(汗)」

提督「・・・」キョロキョロ

扶桑「どうしたんですか?」

提督「いや、鳳翔さんが現れてララバイしないかと思って」

夕立「ララバイ?」

提督「いや、何でもない。気にしないでくれ」


-鎮守府 居酒屋 鳳翔(準備中)-

鳳翔「!?」

赤城「どうしたんですか?」

鳳翔「いえ、何だか提督に呼ばれた気がして」

隼鷹「提督ってああ見えて結構甘えん坊だからね。鳳翔ママが恋しいのかもね」

鳳翔「ママだなんて・・・///」

赤城「そうなんですか?知りませんでした」

隼鷹「まー、今のは適当に言っただけなんだけどね〜」ゲラゲラ

加賀「そうやって適当なことを言うのは良くないわ。青葉にでも聞かれたら大変なことになるわよ」

隼鷹「さーせん(笑)」
919 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 23:14:49.29 ID:JV+j7YnR0

龍驤「よし、ここはうちが鳳翔の代わりに一肌脱いでエンディングテーマを歌ったろ!」

提督「いや、別に求めてない」

龍驤「それではお聞きください。龍驤で『おかんの呼ぶ声』」

提督「何でそのチョイス?」

龍驤「ララバイ言うたら、聖母(マドンナ)や。つまり聖母=おかんや!そしてうちは空母やで!」

提督「訳が分からん。そして謎のヒロシ推し」

龍驤「♪」←龍驤熱唱中

提督「まったく、行く先々で事件に巻き込まれて俺はジョン・マク○ーンなみについてないな」

吹雪「どちらかと言うと、イー○ン・ハントだと思います。その刑事さんは3作目で上司から『人間辞めますの一歩手前』とまで言われてたじゃないですか」

提督「イー○ンはイー○ンで自ら巻き込まれに行っている気がするが。それに5作目では存在しないテロ組織をでっち上げ、命令に背いて勝手な行動を続ける反逆者って扱いだったしな」

吹雪「そうですけど、私はブ○ース・ウィリスより、トム・ク○ーズの方が好きです」

伊58「ブ○ース・ウィリスは中途半端にハゲてた頃より、完全に丸坊主になってからの方がカッコイイでち!」

伊8「はっちゃんもそう思います」

提督「皆はどうやって帰るんだ?二人までなら乗せられるが」

扶桑「行きも帰りも大淀さんのチャーターしてくれたバスで送迎してもらえるので、心配後無用です」

夕立「夕立は提督さんと一緒に帰りたい!」

時雨「夕立!昨日も言ったけど、二人の邪魔をしたらダメじゃないか!」

夕立「でも・・・」

山城「時雨の言うとおりよ。ここは二人っきりにしてあげるべきよ」

夕立「はい・・・」

提督(今更そんな気を使ってもらわなくていいんだけど・・・。ショボンとしている夕立が可哀想だ)

吹雪(時雨ちゃん、山城さんありがとうございます!)

扶桑「お迎えが来るまでまだ時間があるので、観光に行きましょうか」

提督「鎮守府に帰るまでが旅行だからな。気を付けて行ってこいよ」

一同「はーい」

提督「じゃあ、俺たちも行こうか」

吹雪「はい」

龍驤「ご静聴ありがとうございました」ペコリ

龍驤「って誰もおらへん!?まさかうちだけ置いてかれた?」
920 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/19(金) 23:15:46.28 ID:JV+j7YnR0
金田一風のタイトルを付けてみましたが、一話で完結したのでファイル2とかは無いです。はい。

探偵ものにはトンチンカンな推理をして「お前が犯人だ!」と言いまくるキャラが居ますが、
東野圭吾によると、主役の探偵より先に真犯人を見つけ出して、真犯人を避けつつ「お前が犯人だ!」と言わないといけないそうです。
万が一、真犯人を当てて白状されてしまうと探偵の立場が無くなってしまうとか。
今回の夕立はそんなポジション・・・では無かったりしますが。

本日はここまで。
921 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/28(日) 22:30:00.57 ID:Bp0rrMeE0
SHELLYが髪型と色のせいで酒匂に見えた。
暑さで疲れてるんだろうな。
酒匂嫁提督の皆さん、申し訳ない。

本日分、始まります。
922 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/28(日) 22:30:38.08 ID:Bp0rrMeE0

-日曜 朝 睦月型私室-

卯月「パパたちは旅行中でつまらないぴょん。うーちゃんは空気の読める艦娘だから遠慮したけど、空気の読めない奴が多過ぎるぴょん」

卯月「弥生がテレビの前で正座してるぴょん。暇だから弥生でもからかうぴょん」

卯月「うーーーーちゃん参上だぴょん!」

弥生「・・・」

卯月「反応してくれないと寂しいぴょん」

弥生「テレビ観るから静かにして」

卯月「弥生、怒ってるぴょん?」

弥生「怒ってません」

卯月「ホントに?」

弥生「静かにしないと怒ります」

卯月「ごめんなさい。静かにします(弥生がマジギレしたら手が付けられないぴょん。ここは大人しくするのが得策だぴょん)」

弥生「何か失礼なことを考えてない?」

卯月「そ、そんなこと無いぴょん(汗)」

弥生「・・・。そういうことにしておきます」

卯月(ふぅ〜、セーフ)

卯月「ところで何観るぴょん?鬼○郎?」

弥生「プ○キュア。まだ鬼○郎の時間じゃないです。局も違います」

卯月「プ○キュア?そんな小学生が観てそうなもの観るぴょん?弥生はお子様だぴょん!ぷっぷくぷー(笑)」

弥生「あ゛?」ギロッ

卯月「ひっ!?」

弥生「そこに座りなさい」

卯月「ごめんなさい!謝るから折檻はやめて下さい!(泣)」

弥生「いいから座りなさい」

卯月「はい(パパ、ごめんなさい。うーちゃんはこれから沈められます)」

テレビ「♪〜」

弥生「始まりました。今から一緒に鑑賞してプ○キュアの良さを教えてあげます」

卯月「へ?」

弥生「黙って観なさい」

卯月「はい(とりあえず助かったぴょん・・・)」

〜30分後〜

卯月「不覚だぴょん」orz

卯月「あの杉下○京ですら守備範囲だったのに・・・。うーちゃんは今までこんなにも素晴らしい物を知らなかったなんて・・・」

弥生「そんな卯月に今から録画したプ○キュアを見せてあげます」

卯月「え・・・、本当にいいぴょん?でもプ○キュアをバカにしてたうーちゃんにそんな資格は」

弥生「これからは卯月もプ○キュアを愛する仲間です。資格云々なんてありません」

卯月「弥生ー(涙)」ギューッ

弥生「抱き付かれると再生できません」
923 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/28(日) 22:31:13.24 ID:Bp0rrMeE0

-正午 執務室-

新提「さっきあと30分程で着くと連絡があったし、そろそろ提督たちが帰って来る頃だな」

長門「うむ、そうだな。きっとゆっくり休んでリフレッシュしたことだろう(青葉と大淀の件で一抹の不安はあるが、多分大丈夫だろう)」

ガチャ

新提「噂をすれば何とやら。おかえり」

提督「ただいま」

バタン

長門「どうしたんだ?随分疲れたような顔をしているが」

吹雪「司令官様は事件に巻き込まれて疲れておられます」

新・長「さ、西○寺=サン!?」

提督「何でこれだけで分かるんだよ・・・」

新提「私たちも観ていたからな」

長門「この鎮守府にもあの様な執事が欲しいと思いながら観ていたんだ」

提督「執事が欲しいって何処のお嬢様、若しくは奥様だ?」

コンコン

暁「暁です」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

暁「司令官様、夕張女史の下での修行を終え、帰還致しました!」E:メガネ

提督「それはご苦労。夕張の下での修行はどうだった?」

暁「ハッ、とても有意義でした!」

吹雪「あ、暁ちゃん?どうしたの?」

提督(驚きのあまり、西○寺モードが終了してるな。次はラト○スクモードとかにならなければいいが。いや、ラト○スク化するのは夕立だよなー。ラト○スクモード時のエ○リュは瞳が赤いもんな)

暁「吹雪姉さま、どうかなさいましたか?」

吹雪「え?うん、その・・・何時もと雰囲気が違うと言うか」

長門「提督よ、暁たんに何をした?正直に答えろ!」

提督(暁たん?)

暁「貴様ッ!司令官様に対して何という口の利き方だ!」

長門「暁たん、一体どうしてしまったんだ?」オロオロ

暁「私は暁たんなどでは無い!私のことはレディ・アカツキと呼べ!」

提督「暁、こちらへ」

暁「はい」

スッ(メガネOFF)

提督「よく頑張ったな」ナデナデ

暁「もう!子ども扱いしないでよ!」

吹雪「いつもの暁ちゃんに戻ってる!?」
924 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/28(日) 22:31:58.62 ID:Bp0rrMeE0

提督「そしてメガネを戻す」

スッ(メガネON)

暁「司令官様」

新提「何が起きているだ?」

夕張「それは私から説明します」

長門「夕張!何時の間に!?」

新提「全く気配を感じなかったぞ!」

夕張「細かいことを気にしてはいけません」

新・長「アッ、ハイ」

夕張「提督と暁ちゃんを一人前のレディにするにはどうすればいいか・・・散々会議を重ねましたよ。そして私たちはある結論にたどり着きました」

吹雪「ある結論?」ゴクッ

夕張「そう。手本を示せばいい!それが私たちの出した結論よ!」

提督「うむ。我ながらこれ以上無いと断言出来るパーフェクトな結論だ」

夕張「そして私は新機動戦記ガンダム○全49話を視聴させて、レディとは何たるかを教えたわ」

提督「そして暁は真のレディ、レディ・アカツキへと進化したのだ!」

新提「僕たちの暁たんはもう居ない・・・」

長門「嘘だ・・・、嘘だぁぁぁぁ!嘘だと言ってよバー○ィ!」

夕張(バー○ィって)

暁「司令官様の仰っていることは真実だ」

吹雪「本人が納得してるなら、それでいいと思います」
925 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/28(日) 22:32:31.12 ID:Bp0rrMeE0

長門「そうだ、メガネだ。メガネさえ破壊してしまえば!」

暁「貴様ッ、司令官様から頂いたメガネを素手で触り、指紋を付けるなど万死に値する!」

提督「待て。長門は悪気があった訳じゃない。許してやれ」つメガネ拭き

暁「司令官様に免じて今回だけは許してやる」

新提「そうだ、夕雲ママに慰めてもらおう・・・」フラフラ

提督「あ!おい、待て!早まるな!」

ガチャ

バタン

提督「行ってしまった・・・」

ウワァァァァァァァァァァーッ!

夕張「今の悲鳴って(汗)」

吹雪「間違いありません(汗)」

暁「フン。自業自得だ」

提督「言わんこっちゃ無い。長門、悪いが行って来てくれるか?」

長門「了解だ」

長門「慰めて欲しいなら夕雲ではなく、私のところへ来ればいいものを」ボソッ

提督「そうだ、お土産を渡しておこう。これが夕張の分だ」つお土産

夕張「ありがとうございます」

提督「それでこっちが暁たちの分だ。響たちにも渡しておいてくれ」

暁「ありがたき幸せ」
926 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/28(日) 22:33:02.43 ID:Bp0rrMeE0

-夕方 提督私室-

秋雲「ねー、提督」

提督「どうした?」

秋雲「うわっ!赤甲羅投げてこないでよ!」

提督「赤甲羅とは前を走るプレイヤーを妨害するために存在する。それに先に投げてきたのはお前さんだろ?」

秋雲「うぅ・・・そうだけどさー。まーいいや。それで本題だけど、提督ってさー、吹雪と二人っきりの時に、吹雪にバブみを感じてオギャるの?」

提督「・・・。秋雲さん、ばぶみを感じておぎゃるって何すか?汚ギャルなら知っているが、違うよな?吹雪はギャルじゃないし、ギャルなら鈴谷だが、汚では無いよな」

秋雲「そっかー、提督は知らないんだ」

提督「うん、知らん。で、どういう意味だ?」

秋雲「ばぶみってのは、年下の女性へ求める母性、もしくは年下の女性から感じる母性だよ」

提督「は?」

秋雲「で、オギャるは、赤ちゃんの泣き声から来ていて、赤ちゃんになって甘えたいって気持ち。もう分かったよね?」

提督「つまり秋雲は俺を赤い変質者の同類だと思っている訳だな」

秋雲「そんなこと思って無いよー。提督はどちらかと言うとロ『ロリコンで悪かったな』」

秋雲「冗談だから!暁や朝潮ならマジでドン引きだったけど、吹雪なら大丈夫だって!提督にとって初期艦って特別な存在でしょ?指輪をもらえなかった人達が妬んで言ってるだけだって!(夕雲とか夕雲とか夕雲なんかが!)」

提督「変な慰めなんて必要無い。本当のことを言ってくれ」

秋雲「嘘じゃないって。あ、ゴールした」

提督「負けた。俺を動揺させてゴールするとは中々の戦術だな」orz

秋雲「いや、今のは本当にただの事故だって!」

提督「そういうことにしておこう」

秋雲「それで話を戻すけど、秋雲さんにオギャってみない?」

提督「いい年して年下の少女に甘えるとか変態だろ?絵面が犯罪でしかない」

秋雲「秋雲さんは1941年生まれの(もう直ぐ)79齢だから余裕で年上だし。提督の祖父母くらいの年齢じゃない?」

提督「そう言うのは現在進行形で存在しているイントレピッドたちだけにしてくれ。人としての年齢はまだ一桁だろ?」

秋雲「年の差なんて関係無いよ!例え年下だろうがバブみを感じればオギャればいい、何の問題も無いじゃない!」

提督「有るわ!大有りだ!」

秋雲「来いよ、提督!プライドなんか捨ててかかって来い!」

提督「捨てちゃダメだろ。あと、人をベ○ットみたいに言うな」

秋雲「提督、お願い!新しいマンガのネタに困ってるんだ!だから赤ちゃんプレイで新境地を開かせて!(本当は夕雲との密約であって、マンガのネタってのはオマケ程度だけど)」

提督「だが断る」

秋雲「ほら、秋雲さんのお、おっ、おっぱい吸わせてあげるから///」

提督「やっぱり俺のことを変態だと思ってるだろ?って脱ごうとするな!」
927 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/28(日) 22:33:35.42 ID:Bp0rrMeE0

〜数分後〜

提督「落ち着いたか?」

秋雲「うん。変なことしてゴメン」

提督「気にするな」

秋雲「ねぇ、提督」

提督「今度は何だ?(急に真顔になったな)」

秋雲「提督って吹雪に、いや、吹雪じゃなくてもいいけど、鎮守府の誰かに甘えたことある?」

提督「・・・」

秋雲「ここで黙るってことは無いってことだね」

提督「・・・」

秋雲「沈黙は肯定とみなすよ」

提督「秋雲が気にする様なことじゃない」

秋雲「そんなこと無いよ!提督はこの鎮守府のトップだけど、だからって肩肘張って一人で抱え込むこと無いじゃない!そうやって追い詰められて提督にもしものことがあったら・・・」

提督「心配するな。俺は何処へも行かないし、深海棲艦にでも殺されでもしない限り居なくなることは無い」

秋雲「秋雲は本気で提督のことを心配してるんだよ!」

提督「心配をかけたことは謝るが、俺は大丈夫だ」

秋雲「その変なプライドを捨てて秋雲に甘えてよ。秋雲じゃ力不足?」

提督「そんなことは無い。秋雲は充分魅力的だ」

秋雲「だったら・・・」

秋雲「だったら今すぐ、この場でオギャってよ!」

提督「真面目に応えて損したわ!大体いい年したおっさんに甘えられても気持ち悪いだけだろ?」

秋雲「提督はおっさんじゃないし、提督ならウエルカムだよ!」

提督「だから脱ごうとするな!」


-提督私室前-

吹雪(司令官・・・、ああは言っていますが本当は一人で全て抱え込んでいますよね?私が支えてあげないと)←姉妹にお土産渡して帰ってきた

吹雪(それはそれとして、秋雲ちゃんにはお話が必要ですね。赤ちゃんプレイって何を考えてるんですか?)
928 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/28(日) 22:34:32.48 ID:Bp0rrMeE0

-翌日 執務室-

夕張「昨日もらったお土産、美味しかったですよ」

提督「それは良かった」

吹雪「お口に合った様で何よりです」

夕張「そう言えば、温泉はどうでした?まだ聞いてませんでしたね」

提督「うん、いい湯だったぞ・・・(遠い目)」

吹雪「ええ、温泉自体はいい湯でしたね・・・」

夕張(何か様子が変だけど、どうしたんだろう?)

コンコン

卯月「うーちゃんだぴょん」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

卯月「今日は司令官に相談があって来たぴょん」

提督「悩み事か?」

卯月「悩みじゃないぴょん。うーちゃん、魔法少女になりたいんだけど、どうしたらなれるぴょん?」

提督「魔法・・・」

夕張「少女?」

卯月「そうだぴょん!」

提督「魔法少女だと!?」

卯月「さっきからそう言ってるぴょん」

提督「魔法少女ってアレだろ?」

夕張「ええ、そうですよ!」

提督「『まじかるー』とか言いながら人を殺しまくる奴だろ!絶対にダメだ!」

吹雪(ナニソレ?話を聞いてるだけで怖いんですけど)

夕張「そうだよ!あんなのになりたいだなんて、卯月ちゃんどうしちゃったの!?」

提督「頼むから昔の卯月に戻ってくれ!(涙)」

夕張「うぅ・・・提督、私たちの知っている卯月ちゃんはもう何処にも居ないんです・・・(涙)」

卯月「二人とも何言ってるぴょん?」

提督「いや、だから、魔法少女・オブ・○・エンドだろ?」

卯月「何ソレ?訳が分からないぴょん」

提督「へ?魔法少女・オブ・○・エンドじゃないのか?」

卯月「そんなの知らないぴょん」
929 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/28(日) 22:35:06.36 ID:Bp0rrMeE0

提督「そう言えば、魔法少女・オブ・○・エンドってまだ連載してるのか?LCが終わってから買ってないから知らないんだよな」

夕張「私も同じくです。途中までしか読んでないからその後が気になるんですよね」

キット「2017年9月号で連載は終了しています」フォンフォン

提督「へぇ〜、終わってたのか。あのマンガ、確か『全てはハッピーエンドのために』って台詞が有ったと思うけど、全くハッピーエンドになる気配が無いと言うか、想像できないよな」

夕張「ええ、第一部は魔法少女のせいで日本滅亡エンドでしたからね」

提督「魔法少女・オブ・○・エンドで思い出したが、イ○娘ってのもあったな。アレって深海棲艦だろうか?」

夕張「何とも言えませんが、それっぽいですよね」

提督「もし、遭遇したら撃っていいぞ。俺が許可する」

卯月「その魔法少女ナントカの話はいいぴょん。うーちゃんは真剣に悩んでるんだから、ちゃんと答えて欲しいぴょん!」

提督「スマンスマン。しかし、魔法少女になりたいと言われてもな・・・」

吹雪「困りますよね」

提督「そもそも艦娘の存在自体が、ある種の魔法少女的な?」

卯月「全然違うぴょん」

吹雪「そうだ!卯月ちゃん、ハリ○タの杖持ってたよね?」

卯月「持ってるぴょん」

提督「なるほど!その手があったか」

夕張「これはいけるかも知れませんね!」


-工廠-

提督「明石ー、居るかー?」

明石「はーい。開発ですか?改修ですか?それとも、わ・た・し?」

提督「卯月のこの杖なんだけどな」

明石「ひっ!?ち、違うんです!」

提督「どうした?何をそんなに怯えているんだ?」

明石「私はゴル○ムでも、クラ○シス帝国の怪人でもありません」バタッ

提督「お、おい、明石!しっかりしろ!」

夕張「明石、しっかりして!」

提督「何がどうなっているんだ?兎に角、医務室に運ぶぞ。夕張も手伝ってくれ」

夕張「はい!」
930 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/28(日) 22:35:36.89 ID:Bp0rrMeE0

-北太平洋深海鎮守府-

北太平洋深提「まさか、完成していたとは・・・」

???「これも親父殿の長年の研究成果だ」

北太平洋深提「だが、先日の戦闘で艦娘たちに撃破されたんだろう?」

???「奴は調整不足だ。先日の戦闘を一部始終を観察しておいたお陰で弱点は分かった。なので今回のは欠点を改良し、更に強くなる」

北太平洋深提「それなら安心だ(だが、艦娘たちとのパワーバランスが変わり、均衡が崩れなければいいのだが・・・)」

???「艦娘共は一度倒した深海棲艦だと思うだろうが、先日の奴とは大違いだ。奴等にとって終わりの始まりとなる」
931 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/28(日) 22:36:10.72 ID:Bp0rrMeE0
暁と言えばレディ。暁のレディと言う台詞を聞いて真っ先に浮かんだのがレディ・アン特佐でした。と言う訳で皆大好き真のレディ(レディ・アン)になってもらいました。

本日はここまで。
932 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/29(月) 07:06:57.52 ID:Px8LTbNoO
レディと言えばコブラの相方なんだよなぁ
933 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/24(土) 22:11:24.46 ID:m4EGMrBN0
>>932
いやー、コブラはノーマークでした。コブラで某アニメの砂漠の虎がサイコガンを装備してたのを見て、えぇ・・・ってなったのを思い出しましたよ。
お詫びとして士魂隊、カミ車、ロケランを装備して集積を燃やしてきます。
934 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/24(土) 22:12:24.95 ID:m4EGMrBN0
前に「夏イベは欧州遠征に花京院の魂を賭ける!」って言ったけど、やっぱり欧州か・・・。
もう来年も、再来年も、艦これが続く限り夏は欧州遠征やろ。

気付けば5度目の夏を迎えていたけど、未だにレーベ、マックスはレベル一桁で放置してる。
欧州なら出番あるかも知れんけど、育てたところでねぇ・・・ってなるし。
地球の皆、オラにレーベ、マックス(ついでにマエストラーレ、リベッチオ、サム、あとガンビー)を育てようって気持ちをわけてくれ!

本日分、始まります。
935 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/24(土) 22:13:29.31 ID:m4EGMrBN0

-執務室-

コンコン

大淀「大淀です」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

大淀「提督宛にお手紙が届いています」つ手紙

提督「ありがとう」

吹雪「大本営からですか?」

提督「いや、違う。ん?誰だ?」

大淀「まさか・・・提督への嫌がらせでカミソリの刃が入っているのでは!?」

提督「話には聞くが、本当にそんな嫌がらせをする奴なんて居るのか?」

大淀「危険です!このまま処分しましょう!」

吹雪「そんなことしなくてもキットに調べてもらえばいいじゃないですか(汗)」

大淀「なるほど!その手がありましたね」

提督「と、言う訳で調べてもらえるか?」

キット「では、アナライザーにセットしてください」フォンフォン

〜分析中〜

キット「中身は普通の手紙です。それと差出人は先日の旅館の女将です」

提督「女将から?とりあえず開封するか」チョキチョキ

提督「若女将の一件のお詫びだそうだ。読むといい」つ手紙

吹雪「本当ですね」

大淀「お詫び?何かあったのですか?」

提督「うん、まぁ、ちょっとな・・・」

吹雪「ええ、色々と・・・」

大淀(私が皆さんを送り出した件と関係があるんでしょうか?でも、それなら旅館の女将から手紙が届く理由にはなりませんね)

提督「手紙と一緒にお詫びとして無料宿泊券が入っているが、どうしたものか・・・」

吹雪「せっかくのご好意を無下にする訳にはいきませんが、ちょっと複雑な気持ちになりますね・・・」

提督「流石に次は大丈夫・・・と思いたい」

吹雪「ええ」

キット「同じ場所で二度も事件に巻き込まれる確率は天文学的な数値です。世界一運の悪い人物でも無い限り何も起こらないと考えるのが妥当です」フォンフォン

提督「そうだといいんだけどな」

吹雪(そう言えば、ジョン・マク○ーン氏は世界一ついてない男がキャッチコピーだった様な・・・)
936 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/24(土) 22:15:46.23 ID:m4EGMrBN0

提督「少し大淀と二人で話をしたいから、5分程度席を外してもらえるか?」

吹雪「分かりました」

スタスタ

ガチャ

バタン

提督「さて、色々と言いたいことはあるが、一番気になっていることだけを聞くぞ」

大淀「はい」

提督「先日の温泉旅行だが、大淀が代金を負担したんだろ?例の基金から出したんだと思うが、こんなところで使って大丈夫なのか?」

大淀「(旅行を邪魔したと怒られるかと思いましたが、そうきましたか)それなら問題ありません」

提督「そうなのか?」

大淀「ええ。例の基金は株、FX、投資信託、タックスヘイブン等々様々な方法で運用して増やしているので心配ご無用です」

提督「何かヤバイ発言が聞こえた気がしたが・・・。艦娘の給金は非課税だから最後のは要らないんじゃないかな?(汗)」

大淀「気にしたら負けですよ」

提督「そうっすか」

大淀「ええ、そうです」

提督「だが、株やらFXやら元本割れのリスクがあるだろ?」

大淀「その点は心配後無用です。キットがサポートしてくれています」

提督「キットが?」

キット「はい。常に私が監視しています」フォンフォン

提督「初耳なんだが」

キット「大淀さんから黙っていて欲しいと頼まれましたので」フォンフォン

提督「まぁ、いいけど。皆の大事な、元はと言えば俺が出所の金だからちゃんと管理してくれよ」

キット「お任せ下さい」フォンフォン

提督「もういっそのこと、海水を汲んで塩作って、艦娘印の塩として売り出すか?案外、キャラクターグッズ的な感じで人気が出て売れるかもな。そうすれば基金も更に増やせるぞ」

大淀「なるほど!そして栄養補助食品を経て最終的にインスタントラーメンに行き着くのですね!」

提督「だから俺は萬○さんじゃないと言っただろ!」

大淀「?」

提督「いや、何でもない。言いたいことはそれだけだ、下がってくれていいぞ」

大淀「あの、私からも一つよろしいですか?」

提督「いいぞ」

大淀「旅行の件ですが、皆さん提督に対してご迷惑をかけたりしませんでしたか?」

提督「正直、言いたいことは色々あるが、事件のせいで全部吹っ飛んだ。あと、事件のことは詮索しないでくれ」

大淀「申し訳ありません」

提督「済んだことだ、気にするな。それに、皆も息抜きは必要だ。だが、次からはこんなことは止めてくれ。どうせ青葉にそそのかされたんだろうが、何度もされると流石に怒るぞ」

大淀「申し訳ありません」

提督「何度も謝らなくていい。話はそれだけか?」

大淀「はい」

提督「じゃあ、吹雪を呼んできてくれ」

大淀「分かりました。では、失礼します」ペコリ

スタスタ

ガチャ

大淀「吹雪さん、入ってもらって結構です」

吹雪「はい。卯月ちゃん、行こっか」
937 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/24(土) 22:17:06.25 ID:m4EGMrBN0
卯月「パパに確認したいことがあるぴょん」

提督「俺たちしか居ない時はパパでも構わんが、皆の前では止めてくれよ。まだ養子の件は公表してないんだからな」

卯月「うーちゃんはちゃんとTPOは弁えてるぴょん。そう言うのは温泉旅行に申し込んだ人たちに言って欲しいぴょん」

提督「卯月は申し込まなかったのか?」

卯月「当然だぴょん」

提督「そうか・・・卯月は卯月で気を使ってくれてたんだな。それで、用件は何だ?」

卯月「魔法少女の件だぴょん」

提督「あー、アレか。明石に話をしに行ったはいいが、杖を見せた瞬間、ゴル○ムとか、クラ○シス帝国とか訳の分からんことを言って倒れてしまってな」

吹雪(ソレってライダー違いなんじゃ?)

卯月「それじゃあ、進展は無しぴょん?」

提督「ああ。悪いがもう少し待ってくれ。様子を見てまた話をするから」

卯月「残念だけど仕方ないぴょん。一応、行動はしてくれたから許すぴょん」

提督「お詫びと言ってはなんだが、今から間宮さんの所に行かないか?」

卯月「パパの奢りぴょん?」

提督「ああ」

卯月「やったー!パパ大好きだぴょん!」

提督(現金な奴だ)

提督「キット、しばらく留守番を頼む」

キット「お任せ下さい」フォンフォン
938 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/24(土) 22:19:50.69 ID:m4EGMrBN0

-甘味処 間宮-

『新メニュー ピーチ・メルバ始めました』

卯月「何か、冷やし中華始めました。みたいなノリで新メニューを貼ってるけど、ピーチ・メルバって何だぴょん?ピーチって言うくらいだから桃を使ってるってことしか分からないぴょん」

提督「ピーチ・メルバと言えば、ロンドンのナントカって有名ホテルの料理長がオーストラリア出身の歌姫ネリー・メルバのために作ったデザートではないか!」

吹雪「ですね」

卯月「ネリー・メルバ?」

ウォースパイト「Exactly.よくご存知ですね」

吹雪(この人、何処から現れたんでしょうか?川内さんの様に音も無く現れましたが)

提督「キ○ラ緑子=サンの様な声をした、おくどさんが教えてくれたからな」

ウォースパイト「極道さん?提督のお知り合いにGangsterが居るのですか?」

吹雪「極道さんじゃありません。お・く・ど・さ・ん、です」

ウォースパイト「おくどさんと言う人が居るのですね」

吹雪「おくどさんと言うのは人ではなく、かまどのことです。京都ではかまどのことをおくどさんって呼ぶんですよ」

ウォースパイト「かまど?Cooking stoveのことですか?」

提督「ああ、そうだ」

ウォースパイト「Cooking stoveが教えてくれたとは?」

???「ちょっと待ちなさい!」

提督「この声は・・・。これは面倒なことになりそうだ」

リシュリュー「ペーシュ・メルバを考案したのはフランス人シェフのジョルジュ・オーギュスト・エスコフィエよ!だからこのデザートはイギリスではなく、フランスの物でなくって?」

ウォースパイト「あら、誰かと思ったらリシュリューじゃない。フランス人ならフランス人らしくクレープでも焼いていればいいのよ」

リシュリュー「なんですって!ペーシュ・メルバをイギリスの物の様に言った挙句、クレープを馬鹿にするなんて・・・いいわ。表に出なさい」

ウォースパイト「馬鹿になんてしてないわ。いきなり表に出ろだなんて、フランス人は野蛮ね」

吹雪「司令官、そろそろ止めたほうが」

卯月「このままじゃマズイぴょん」

提督「はぁぁぁぁーっ。何でヨーロッパ勢は鎮守府内で第三次世界大戦を勃発させようとするんだよ」

卯月「鎮守府の中の戦争だぴょん」
939 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/24(土) 22:21:13.42 ID:m4EGMrBN0

提督「そこのお二人さん」

ウォースパイト「何ですか?」

リシュリュー「何かしら?」

提督「それぞれの国で色々事情があるのは分かるが、ここは食事をする場所だ。争いごとは止めてくれ」

ウォースパイト「Admiralがこう言ってるわ」

提督「他人事みたいな反応をしないでくれ」

ウォースパイト「?」

リシュリュー「貴女に言ってるのよ」

提督「二人に対して言っているんだけどな」

ウ・リ「私たちに!?」

リシュリュー「貴女のせいで提督に怒られたじゃない!」

ウォースパイト「何処かの蛮族のせいじゃなくって?」

提督「だから止めろと言っているだろ。まず、ウォースパイト」

ウォースパイト「はい」

提督「確かにピーチ・メルバはイギリスのホテルで考案されたデザートだが、作ったのはフランス人シェフだ」

ウォースパイト「その通りです」

提督「そしてリシュリュー」

リシュリュー「ウィ」

提督「確かに考案したのはフランス人シェフだが、作られた場所はイギリスのホテルだ。だから、両方の国のものじゃないか」

ウォースパイト「提督がそうおっしゃるのなら」

リシュリュー「仕方ないわね」

提督「二人とも今は仲間なんだから、変な喧嘩は止してくれ。これでこの話は終わりだ。いいな」

ウ・リ「はい」

提督「じゃあ、仲直りの握手だ」

ウォースパイト「仕方ありません」

リシュリュー「過去のことは水に流して、今は仲良くしてあげるわ」

提督(トゲがあり過ぎだろ。歴史的に色々あるから仕方ないんだろうけど)

ウォースパイト「ええ、お互い仲良くしましょう」

卯月「一件落着だぴょん」
940 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/24(土) 22:22:47.09 ID:m4EGMrBN0

プリンツ「アトミラールさん、プレッツェルもありますよ!」

提督「髪長姫?」

プリンツ「それは、ラプ○ツェルです!ツェルしか合ってないし!」

提督「つまり、チャ○チャミと共謀して国を乗っ取るのか?」

プリンツ「だからそれはラプ○ツェルだって!近○春菜に怒られるよ」

提督「シュ○ックのことを近○春菜って呼ぶのは止めなさい。緑の怪物に失礼だ」

プリンツ「失礼なのはアトミラールさんだよ!」

提督「いや、そもそも近○春菜って言ったのはプリンツじゃないか」

プリンツ「そうだっけ?」

提督「そうだ」

プリンツ「てへぺろ」

提督「可愛いから許す」

プリンツ「わーい、アトミラールさんに褒められた〜♪ビスマルク姉さまに報告しないと!」ダッ

卯月(これはマズイんじゃ・・・)チラッ

吹雪「どうしたの?」

卯月「何でもないぴょん」

吹雪「あ、もしかして、司令官がプリンツさんを褒めたからやきもちを妬いたと思った?そんなの気にしてたら勤まらないよ。ほぼ女性だけの職場だし」

卯月(意外に冷静だぴょん。もしかしてこれがセイサイカッコカリの余裕って奴ぴょん?)

提督「やれやれ、騒がしい奴だ」

ガングート「提督よ、私の特製モ○ゾフのプリンもあるぞ!」

提督「ガングート特製モ○ゾフのプリンって何だよ?確かにモ○ゾフ氏はロシア人だが、それは買ってきただけだろ?」

ガングート「何を言うか!モ○ゾフのプリンの空き容器に私の手作りプリンを詰めたものだ!買ってきた物では無い!」

提督「それは最早ガングートのプリンだろ・・・」

ガングート「モ○ゾフのプリンだ!」
941 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/24(土) 22:25:01.71 ID:m4EGMrBN0

ポーラ「提督ぅ〜、ポーラ特製のトルタ・カプレーゼも食べてくださぁ〜い。好評ならメニューとして採用してもらえるそうです〜」

提督「せっかくだから頂こうか」パクッ

吹雪「いただきます」パクッ

卯月「美味しそうだぴょん♪」パクッ

ガングート「どれどれ」パクッ

一同「!?」

提督「辛っ!塩辛っ!何だよコレ!」

吹雪「美味しくないです・・・」

卯月「不味いぴょん」

ガングート「ロシアンルーレットのつもりか?貴様ッ、銃殺刑だ!」

ポーラ「塩辛い?そんな訳無いじゃないですか〜」パクッ

ポーラ「・・・。ごめんなさい、お砂糖とお塩を間違えました」

吹雪(素面のポーラさんなんて大本営で水攻めに遭って司令官が死にかけた時以来です)

卯月(あのポーラさんが素面になってるぴょん)

ガングート「遺言はそれだけか?」

提督「おいおいおいマジかよ。調理する時くらい酒は止めてくれ。あと、ガングートは落ち着け」

吹雪(こんなマンガの様なミスを犯すのは五月雨ちゃんだけだと思ってました・・・。磯風ちゃんでもやらないよ。まぁ、磯風ちゃんは磯風ちゃんで思いっきり分量を間違いそうだけど)

卯月(五月雨以外にこんなのが居るなんて信じられないぴょん・・・)

ポーラ「このトルタ・カプレーゼはポーラが責任を持って全て食べます!」

提督「待て!早まるな!」ガシッ

ポーラ「放してください!これはポーラが犯した罪です!」

提督「そこまで大層な話じゃないだろ!」

ポーラ「サムライにとってのセップークと同じです!」

提督「いやいやいや!大げさ過ぎるから!」

卯月「止めちゃダメだぴょん!司令官も武士の息子なら分かるはずだぴょん。武士にとっての切腹がどれだけの覚悟なのか・・・分かるはずだぴょん!」

リシュリュー「提督はサムライだったの!?」

提督「違う。俺は武士の子孫であって、俺自身は武士じゃないからな」

吹雪「そうですよ、司令官は騎士です。ナイトライダーなんですから」

リシュリュー「そう言えば、フランス政府からシュヴァリエの称号をもらってたわね」

ガングート「ならば私が直々に銃殺刑に処してやる!光栄に思え!」

提督「だから落ち着け!」

間宮「皆さん」ゴゴゴゴゴ

三人「!?」

間宮「ここはお食事をする場所です。喧嘩をするなら出て行ってもらいますよ」

三人「ごめんなさい」

卯月(パパまで怒られて理不尽だぴょん)
942 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/24(土) 22:27:41.87 ID:m4EGMrBN0

-執務室-

提督「まったく・・・ヨーロッパ勢は同郷同士の場合はいいが、複数の国のメンバーが集まると疲れるな」

キット「それぞれ領土や資源を巡って争ってきた歴史がありますから」フォンフォン

吹雪「そうだけど、今は深海棲艦と戦う仲間なんだから」

キット「一度ガツンと言ってみては?」フォンフォン

提督「ウォースパイトとリシュリューの二人には言ってやったからしばらくは大人しくしているだろう」

吹雪「お二人が喧嘩を始めた時にアイオワさんたちが居たら、やっぱりウォースパイトさんの側に付いたんでしょうか?」

提督「やっぱり米国は英国側に行くんじゃないか?でも、そこにドイツが居たらアイツ等(英、米、仏)結束しそうだよな」

吹雪「そこにガングートさんが参戦するともう訳の分からないことに・・・」

キット「!!! アドミラル」フォンフォン

提督「どうした?」

キット「地下にサクラさんが現れた様です」フォンフォン

提督「サクラが?もうこの時代には来ない様に言ったのに。まさか・・・」

キット「いえ、本人です。深海棲艦が化けた偽物ではありません」フォンフォン

吹雪「それなら一安心だけど」

ガチャ

サクラ「パパ、大変なの!」

バタン

提督「もうこの時代に来ちゃダメだって言ったじゃないか」

サクラ「ごめんなさい。でも、どうしても伝えないといけないことがあるの!」

提督「分かった。とりあえず座りなさい」

ガチャ

提督「あ、ジュース切らしてるな。買って来るか」

バタン

サクラ「飲み物なんて後でいいよ!」

提督「そうか、では用件を聞かせてもらおうか」

サクラ「うん、それがね」

コンコン

ゴトランド「ゴトランドです」

提督「悪いが話は後にしてくれ」

サクラ「うん」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

ゴトランド「提督、あら?この子は・・・」

提督「姪のサクラだ」

サクラ「はじめまして、サクラです」

ゴトランド「貴女がこの間、深海棲艦にさらわれたサクラさんね。はじめまして、スウェーデン生まれのゴトランドです」
943 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/24(土) 22:30:40.62 ID:m4EGMrBN0

〜しばらく後〜

ゴトランド「では、失礼します」

ガチャ

バタン

サクラ「ねぇ、パパ」

提督「何だ?」

サクラ「あの人、誰?」

提督「誰って、ゴトランドじゃないか。本人もそう名乗っただろ?」

サクラ「うん、そうだけど・・・」

提督「どうしたんだ?」

サクラ「あんな人、知らないよ」

提督「知らないってまさか・・・」

サクラ「ううん、それは無いよ!パパは誰も轟沈させてないのが自慢だって言ってたし」

吹雪「だとしたら、サクラが産まれる前に異動でこの鎮守府を離れたんでしょうか?」

キット「スウェーデンに帰ったとも考えられます」フォンフォン

提督「うーん、何とも言えないな。未来はどうなのか分からないが、今までこの鎮守府から異動して行った子は居ないからな」

サクラ(知らない人なのに、ずっと前から知ってる気がするのは何でだろう?)

コンコン

鈴谷「鈴谷だよー」

提督「(またかよ)どうぞ」

ガチャ

バタン

鈴谷「提督、ってサクラちゃん?遊びに来てたんだ」

サクラ「うん」

鈴谷「あれ?でも今日は平日だし、学校はどうしたの?」

提督「インフルエンザで学級閉鎖だそうだ」

吹雪(瞬時に適当な理由をでっち上げる辺り凄いと言うか、何と言うか・・・)

鈴谷「そうなんだ。人間は病気とか大変だよね」

サクラ「うん、そうなの(サクラは艦娘だから病気にはならないけど、今は話を合わせとかないとね)」

鈴谷「そうだ、熊野にも会わせてあげたいし、サクラちゃん借りて行っていい?」

提督「構わん(本当はダメだと言いたいが、理由が思い浮かばない以上仕方ない。何時になったら話を聞けるやら・・・)」

鈴谷「それじゃ、行って来るね」フリフリ

サクラ「行ってきます」

ガチャ

バタン

吹雪「鈴谷さんは何の用だったんでしょうね?」

提督「大した用件じゃなかったんだろうな」

キット「ええ、そうでしょう」フォンフォン
944 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/24(土) 22:31:41.96 ID:m4EGMrBN0

-廊下-

鈴谷「あれ?」

サクラ「どうしたの?」

鈴谷「何しに執務室に行ったんだっけ。思い出せないし、まーいいや」

サクラ「時々あるよね(汗)」

鈴谷「そうなんだよねー。思い出したらまた行けばいいや。お、アレは熊野。おーい、熊野ー」

熊野「何ですの?」クルッ

熊野「あら、鈴谷にサクラさん。ごきげんよう」

サクラ「こんにちは」

鈴谷「今からお兄ちゃんたちも誘って間宮さんの所に行かない?」

熊野「いいですわね」


-最上型私室-

最上「誰がお兄ちゃんだ!」

三隈「くまりんこ?」

最上「え?いや、何故かそう呼ばれた気がしたんだ」

三隈「くまりんこ」

最上「うん、そうだね」

ガチャ

鈴谷「サクラちゃんが遊びに来たよー」

サクラ「こんにちは」

最上「よく来たね」

三隈「くまりんこ!」

熊野「これから皆で間宮さんはいかがかしら?」

最上「いいねー」

三隈「くまりんこ」
945 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/24(土) 22:33:39.22 ID:m4EGMrBN0

-夜 提督私室-

提督「やっと話を聞けるな」

吹雪「随分ずれ込みましたね」

卯月「サクラが来たってことは一大事だぴょん?」

サクラ「うん。とっても大事な話だよ」

提督「・・・」ゴクッ

サクラ「実はね、この時代に来たのは母なる深海棲艦だけじゃなかったみたいなの」

提督「他にも居る、だと」

吹雪「何が来たの?」

サクラ「分からない。カメラの映像にパパに化けた『何か』と母なる深海棲艦がデロリアンに乗り込む姿が映ってたけど、詳しいことは分からないの」

卯月「また厄介なことになりそうだぴょん」

提督「相手が誰であろうが、敵である以上迎え撃つまでだ」

サクラ「パパ、カッコイイー」

卯月「流石パパだぴょん!」

提督「しかし」

吹雪「ええ、困りましたね」

提督「相手が分からない以上、向こうから仕掛けてくるのを待つしかないのが困ったものだ」
946 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/24(土) 22:34:12.97 ID:m4EGMrBN0
本日はここまで。
947 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/30(金) 21:48:35.72 ID:fWrmvDhy0
久しぶりのランカーで高高度局戦 試製秋水ってのをもらったけど、深海の奴等、ついに宇宙から攻めて来るのか?
前にレ級が宇宙棲艦にってネタやったけど、ジ○ン星人によるコロニー落としとか、ガミ○ス星人による遊星爆弾はやめて下さい。
川内=サンが夜戦専用決戦兵器GX-9900に乗ってノリノリで出撃しそうで恐ろしい。

本日分、始まります。
948 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/30(金) 21:50:42.38 ID:fWrmvDhy0

-日曜日 市街地-

青葉「いやー、お目当ての品も手に入りましたし、ランチも美味しかったですね〜」

衣笠「そうだねー。次、どうする?帰るにはまだ早いよね」

青葉「そうですねぇ〜」

衣笠「!?」

青葉「先日、テレビでスイーツの美味しいお店を紹介してたんで、そのお店はどう?ってどうしたの?」

衣笠「アレって・・・」

青葉「し、司令官!それに誰ですか、あの綺麗な女性は!?許せない・・・」プルプル

衣笠「青葉、落ち着いて」

青葉「司令官には青葉と言うものがありながら、艦娘ですらない一般の女性と街を歩くなんて!」

衣笠「一旦、落ち着こうよ。そもそも青葉は提督とそんな関係じゃないし!それに、もしかしたら親戚の人とかかも知れないし」

青葉「従姉妹とあんな風に親密な感じで歩いてるなんておかしいよ!こうなったら、写真に収めて強請るネタに使ってやる!」

パシャ!

パシャ!

パシャ!

衣笠「落ち着いてってば!」


-非合法な物を扱うお店-

???「頼んでいた物は入っているか?」

店主「もちろんだ。ちょっと待っててくれ、裏から出してくる」

店主「よっこらせっと」

ドスン

店主「しっかし、こんな物何に使うんだ?」

???「余計な詮索はしない方が身のためだ」

女「そうよ。深入りし過ぎたら貴方を消さないといけなくなるわ」

店主「!!! ま、まぁ、見ての通り、うちは表沙汰に出来ない品を扱っているんだ、余計な詮索はしないさ」

???「そうしてくれると助かる。アンタにはまた世話になるだろうからな」

店主「それはそれは、末永く頼みますよ」

???「じゃあな」

店主「ありがとうございましたー」

女「あの男は消さなくて良かったのか?」

???「ああ、ゴリアテの一件で会社はマークされている。だからこそ、こういう店を使っているんだ、利用価値がある内は生かしていかないとな。始末は何時でも出来るさ」

女「そうだな」

???「さて、深フォンで親父殿に目当ての品を入手したと連絡しておくか」
949 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/30(金) 21:52:43.69 ID:fWrmvDhy0

-翌日 鎮守府 執務室-

コンコン

青葉「青葉ですぅ」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

青葉「今日は司令官に耳寄りなお話がありまして」

提督「耳寄りな話?それは気になるな」

青葉「ここだとちょーっと話しづらいので、場所を変えて二人で話せませんか?」

提督「分かった。会議室にでも行こう。吹雪、悪いが留守番を頼む」

吹雪「分かりました」


-会議室-

提督「それで話ってのは?」

バンッ!

提督「!?」ビクッ

青葉「コレは何ですか?」

提督「何って・・・写真?」

青葉「そんなことを聞いてるんじゃありません!写ってる内容について聞いているんです!」

提督「?」

青葉「司令官と一緒に写ってる女性は誰ですか?」

提督「いや、知らない人だが。それ以前に写ってるのは俺じゃない」

青葉「まだそうやってシラを切るんですね」

提督「本当に知らないって!何時撮ったんだ?」

青葉「昨日のお昼頃です」

提督「昨日の昼頃?その時間帯なら荒潮と出掛けてたぞ」

青葉「そんな嘘を信じるとでも?」

提督「本当だって。ちゃんと買い物をした時のレシートもある。そのレシートの日時を見れば分かるだろ?」

青葉「では、見せてください」

提督「ちょっと待ってくれ。確か財布のこの辺りに・・・有った!」
950 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/30(金) 21:54:50.48 ID:fWrmvDhy0

-朝潮型私室-

荒潮「♪」←鏡の前で一人ファッションショー中

満潮「ん?新しい服買ったの?」

荒潮「パパに買ってもらったのよ〜」

満潮「ふ〜ん、そうなんだ。え・・・、パパ?」

荒潮「そう、パパ」

満潮「パッ、パッ、パパってアンタまさか・・・」

荒潮「パパってのは提督のことよぉ〜。みっちゃんってば何を想像したの〜?」ニヤニヤ

満潮「わ、私は姉として、アンタが道を逸れたことをしてないか心配しただけよ!///」

荒潮「そんなこと想像してたのねぇ〜。でも、荒潮のことを心配してくれて嬉しいわ」

満潮「姉妹のことを心配するのは当然でしょ!それより、何でアイツのことをパパなんて呼んでるのよ?」

荒潮「うふふ〜、みっちゃんも提督のパパって呼んでみたら?きっと喜ぶわよ〜」

満潮「そんな恥ずかしいこと出来る訳無いじゃない!」

荒潮「あらあら、残念ねぇ〜。パパって呼んで甘えたら、みっちゃんも新しいお洋服買ってもらえたかも知れないのに〜」

満潮(別に何か買って欲しいって訳じゃないけど・・・私も荒潮みたいに甘えてみたい・・・。でも、今更そんなこと出来る訳無いじゃない。アイツは許したとしても、自分が許せない)


-会議室-

青葉「確かにこのレストランのレシートの時刻は青葉が司令官を目撃した時間と一致しますね・・・(それに注文した量からして一人分じゃない。赤城さんなら余裕で全部食べるでしょうけど)」

提督「そうだろ?これで疑いは晴れたか?それでも信じられなければ荒潮を呼ぶが」

青葉「申し訳ありませんでした」

提督「まぁ、そんなこともあるさ。それにしても、この写真の人、本当に俺に似てるな」

青葉「はい、てっきり司令官が愛人と密会中だと思ってしまいました」

提督「そんな訳無いだろ。だいたい、どうやって外に愛人を作るんだよ」

青葉「ネットとかで?」

提督「とかで?って随分、大雑把だな。青葉も新聞記者ならもう少し決定的な証拠を掴んでからにしてくれ」

青葉「うぅ・・・耳が痛いです」
951 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/30(金) 21:56:10.60 ID:fWrmvDhy0

-執務室-

ガチャ

吹雪「お帰りなさい」

提督「ただいま」

バタン

吹雪「青葉さんのお話は何だったんですか?」

提督「いやー、それがな、俺が外に愛人を作ってる証拠写真があるって言われてな」

吹雪「え・・・(低い声)」

提督「いや、誤解だからな。昨日、荒潮と出掛けていた時間帯に撮られた写真だったからちゃんと証明してきたぞ」

吹雪「本当に愛人なんて居ないんですね?」

提督「当然だ」

吹雪「キット」

キット「嘘は検出されませんでした」フォンフォン

吹雪「疑ってごめんなさい」

提督「先日の鈴谷の件といい、短期間に二度も吹雪に疑われるなんてショックだなー(棒読み)」

吹雪「ごめんなさい・・・」

提督「今のは軽いジャブだからな。本気で落ち込まないでくれ。それにしても写真に写っていた人物は本当に俺にそっくりだった」

吹雪「そんなに似てたんですか?」

提督「ああ、疑われるのも仕方ないと思えるくらいにな」

吹雪「まさか・・・サクラの言ってた司令官に化けた『何か』って」

提督「いや、俺も一瞬そう思ったが、女性と一緒に街を歩いてるのはおかしいだろ?」

吹雪「確かにそうですね」
952 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/30(金) 21:57:17.48 ID:fWrmvDhy0

コンコン

天龍「天龍だ」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

天龍「提督、今日は頼みが有って来た」

提督「聞かせてくれ」

天龍「提督と真剣(を用いた)勝負がしたい」

提督「真剣(本気の)勝負?」

天龍「ああ、そうだ。先日のミニッツでも提督が深海棲艦を倒したんだろ?」

提督「倒したと言っても死にかけの奴に止めを刺しただけだ」

天龍「だとしても普通の人間に出来ることじゃない。だからこそ、剣で戦う者として提督と剣で戦ってみたい。頼む、オレと勝負してくれ!」

提督「それは演習と言う認識でいいんだよな?」

天龍「ああ、当然だ」

提督「艤装は使用禁止だからな」

天龍「もちろんだ」

提督「それならいいだろう」

天龍「よっしゃー!じゃあ、早速頼むぜ!」

提督「待ってくれ。まだ今日の仕事がある」

吹雪「そうですよ。いきなり今からと言われても司令官も困りますよ」

天龍「それもそうか」

提督「明日のヒトゴーマルマルでどうだ?」

天龍「いいぜ!その時間にグラウンドで待ってるからな!」

提督「了解した」

天龍「ビビッて逃げんなよ」

提督「逃げないっての」

天龍「それじゃ、待ってるぜ!」
953 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/30(金) 21:59:24.81 ID:fWrmvDhy0

-翌日 執務室-

キット「天龍さんとの約束の時間の10分前です」フォンフォン

提督「もうそんな時間か。それじゃ、行って来る」

吹雪「行ってらっしゃい」


-グラウンド-

霰「つんつくつん」ニコニコ

朝潮「霰?何してるんですか?」

霰「朝潮ちん、んちゃ!」

朝潮「何だか楽し・・・キャアァァァァーッ!何をしてるんですか!」

霰「電ちんのトイプー(仮名)のピー(自主規制)をツンツンしてる」

朝潮「汚いから止めなさい!」

霰「楽しいよ。朝潮ちんも一緒にしようよ」

朝潮「楽しくありません!帰りますよ!」ズルズル

霰「あーれー」

ヒュゥゥゥゥゥゥ

提督「待たせたな」

天龍「この時を待ちわびたぜ」

提督「では、始めるか。ほら、木刀だ」

天龍「何を言ってやがる!真剣勝負だと言っただろ?」

ブンッ

提督「あっぶねぇ!いきなりシュベルト○ベールで斬りかかってくるとは何を考えてるんだ!」

天龍「だから真剣勝負だと言っただろ?」

提督「真剣勝負だからって本物の対艦刀で斬りかかってくることは無いだろ!」

天龍「だから真剣で勝負だって言っただろ?」

提督「いや、真剣勝負って本気の勝負って意味だろ?」

天龍「何を言ってやがる?真剣を用いた勝負に決まってるだろ!」

提督「ジーマー?」

天龍「マジだ。今更ナシだ何て言わせねぇぞ!構えやがれ!」

龍田「提督、天龍ちゃんにケガさせたら承知しませんよぉ〜」

提督「だったら止めろよ!」

龍田「それは出来ない相談ね〜。これは天龍ちゃんが望んだことなんですもの〜」

提督「どないせいちゅうねん!」

龍田「一方的に斬られたらいいんじゃないですか〜?」

提督「拙者に死ねと申されるか!」

龍田「あはは、面白ぉ〜い」

天龍「オレを無視して龍田とおしゃべりとは随分余裕だな!」

ブンッ

提督「あっぶねぇ・・・。俺は人間だぞ!お前たちと違って斬られたら死ぬからな!」

天龍「提督なら入渠ドックに放り込んで、バケツを使えば即元通りだろ?」

提督「だから俺は人間だつってんだろ!」
954 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/30(金) 22:01:06.33 ID:fWrmvDhy0

雪風「あれは、しれーと」

磯風「天龍だな。向かい合って何をしているんだ?」

雪風「天龍さんがしれーに斬りかかりました!」

磯風「何が起きているんだ!?」

雪風「止めないと!」ダッ

キンッ

キンッ

雪風「天龍さん!しれーに何をするんですか!」

天龍「あぁ?何だ雪風か。見りゃあ分かるだろ?」

磯風「うむ。司令を殺そうとしているな」

天龍「何言ってんだよ。見ての通り、オレは提督と演習中だ」

雪風「演習って・・・、どうして本物の剣を使ってるんですか!」

天龍「そりゃあ、真剣勝負だからな」

磯風「なるほど」

雪風「なるほど。じゃないです!」

磯風「はぁぁぁーっ!」

提督「!?」

雪風「磯風!?」

ブーン

バチバチ

磯風「我がエクスカリバーの軌道を見切ってセイバーで受け止めるとは・・・流石、司令だ。只者では無いな」

提督「何のマネだ?」

磯風「天龍が戦っているのを見て、私も司令と戦ってみたくなった」

提督「着任した時に、『私が護ってあげる』って言ってたのは何処のどなたですかねぇ?」

磯風「フッ。そんなこともあったな。だが、司令は私なんかが護らなくても充分過ぎる程強いじゃないか」

提督「それと突然斬りかかってくるのは別の話だと思うのですが」

磯風「問答無用!」

天龍「オラオラ、余所見してんじゃねぇぞ!」

提督「クッ!(流石に二人同時はキツイ)」

雪風(助けを呼ばないと!)ダッ

春風「し、司令官様!?」

提督「春風!いい所に来た。助けてくれ!」

春風「私で良ければ助太刀致します」
955 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/30(金) 22:02:28.94 ID:fWrmvDhy0

-執務室-

吹雪「司令官のことだから怪我をさせたりしないだろうけど、大丈夫かな」

キット「こんなことを言うと天龍さんに失礼ですが、彼女には負けないでしょう」フォンフォン

吹雪「そうだね」

ドアバーン!

吹雪「!?」ビクッ

雪風「吹雪さん、大変です!司令が、しれーが!」

吹雪「どうしたの、雪風ちゃん。落ち着いて」

雪風「しれーが天龍さんと磯風に殺されそうになってます!」

吹雪「へ?」


-グラウンド-

春風「磯風さん、貴女の相手は私が致します」

磯風「神風型の力、とくと見せてもらおうか!」

天龍「邪魔者は春風が引き受けてくれたし、楽しませてくれよ提督!」

キンッ

キンッ

提督「お前、演習と言いながらガチで殺しに来てるだろ?」

天龍「真剣勝負だと言っただろ?殺す気でかからないと提督には勝てねぇ!」

提督「・・・。分かった。そこまで言うなら本気で相手をしてやるよ」

カチャン

天龍「刀を鞘に納めてなんのつもりだ?」

提督「・・・」

天龍「!!! その構え。そうか、やっとその気になったか。いいぜ、かかって来いよ。春風に教わったって言う必殺技、見切ってやるぜ」
956 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/30(金) 22:04:34.16 ID:fWrmvDhy0

キンッ

キンッ

磯風「流石だな。司令に剣術の指南をしただけのことはある」

春風「司令官様は剣術の基礎はお師匠さんから教わっています。私はほんの少し指導をしただけです」

磯風「なるほど。やはりあの老人も只者では無かったか」

ゴゴゴゴゴゴ

天龍「な、何だ、このプレッシャーは!?」

磯風「姫級の深海棲艦ですらここまでのプレッシャーを感じたことなど無い!」

吹雪「天龍さんに磯風ちゃん」

天龍「・・・」汗ドバー

磯風(今の内に逃げよう。天龍の犠牲は無駄にはしない)

雪風「何処へ行く気ですか?」

磯風「何処って、風呂だ。汗をかいたら風呂に入る。何もおかしなことなど」

吹雪「お二人は向こうで私とお話をしましょうね」

雪風「雪風も一緒にお説教します」

天龍「龍t・・・って居ねぇ!」

龍田(ゴメンネ、天龍ちゃん。流石にキレた吹雪ちゃんの相手をする勇気は無いわ)←物陰から観察中

天龍「放せー!いや、放してください。オレが悪かった!謝るから!」

磯風「私は説教をされる様なことなど」

雪風「司令を殺そうと斬りかかったのは誰ですか?」

磯風「司令は剣の軌道を見切って受け止めた。何の問題もあるまい」

吹雪「はいはい、言い訳は向こうで聞きます」ズルズル

春風「司令官様、お怪我はございませんか?」

提督「大丈夫だ。春風のお陰で助かったよ」

春風「当然のことをしたまでです。お礼を言われるようなことなど」

提督「いや、春風が来てくれなければ危なかった。お礼に間宮さんのところで何かご馳走しよう」

春風「宜しいのですか?」

提督「ああ、ほんの気持ちだ」

春風「では、ありがたく頂戴いたします」
957 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/30(金) 22:09:16.60 ID:fWrmvDhy0

-夜 居酒屋鳳翔-

天龍「ったくよぉ、何もあそこまで怒るこたぁ無ぇだろ。ヒクッ」

木曽(吹雪がブチ切れるのは当然だろ・・・)

鳳翔(吹雪ちゃんが怒るのも当然です)

天龍「お前だって刀を使うだろ?一度位、提督と戦ってみたいと思わないのか?」

木曽「オレも戦ってみたいとは思うが、真剣で斬りかかろうとは思わないな」

天龍「何いい子ぶってやがるんだ・・・。ガチの勝負だぜ?真剣を使って当然だろ!ヒクッ」

木曽「真剣勝負だとしても真剣は使わないだろ」

天龍「あー、もう空だ。もう一本追加だー」

鳳翔「天龍さん、飲み過ぎは体に良くないすよ」

木曽「もうこの辺にしておけ」

天龍「もう一本らけだってー」

木曽(コイツ、何でコーラで酔ってるんだ?)


-会議室-

天津風「提督を襲撃って何考えてるのよ!」

浦風「うちの提督さんを殺そうとするとは何事じゃ!」

磯風「襲撃などしていないし、殺そうともしていない。ただの演習だ」

浜風「演習と言いながら、レーザー対艦刀で切りかかるバカが居ますか!」

不知火「これは妹の教育が出来ていなかった不知火の落ち度です」

陽炎「それを言い出したら長女の私が一番悪いってことになるんだけど」

黒潮「せや。妹の不始末は姉の責任やで」

親潮「黒潮さん、私たちの責任でもありますよ」

黒潮「何やて!?」

萩風「お詫びとして健康ケーキを持って謝りに行かないと」

秋雲「アキグモサンハ、ユウグモガタデス」

陽炎「アンタはいい加減、元に戻りなさい」

秋雲「アキグモサンハ、ユウグモガタデス」

時津風「ダメっぽい、ダメっぽい」
958 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/30(金) 22:10:09.32 ID:fWrmvDhy0
何か「カスミール地方のカスミヤ山羊」って謎ワードが頭に浮かんだ。泣き声は「クズー、クズー」だろうな。
その姿はボン・モフ・モフのわがままボデーをした霞の顔の山羊(羊じゃナイヨ)と思われる。
寒くなったらカスミヤ山羊の話を書きたい。

本日はここまで。
959 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/09/10(火) 22:23:47.65 ID:zU+Ogwgf0
三式弾が欲しいのに徹甲弾ばかり出て、零戦32型が欲しいのに烈風とか紫電が出るのは何なんだろうね?物欲センサーって奴?
特に紫電は掃いて捨てるほど有るから零戦32型とトレードして欲しい・・・。


先日の宣言通り、カミ車、士魂隊 or 陸戦隊、ロケランを装備して集積を燃やしてきました。
ミッチーと霞が毎度1000超えの訳の分からんダメージ連発してた。
集積地棲姫、敵ながら不憫な子(笑)


本日分、始まります。
960 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/09/10(火) 22:25:10.56 ID:zU+Ogwgf0

-早朝 グラウンド-

アトジュッシュウ!

エェー!

吹雪「はぁ」

加賀「朝からため息なんてどうしたの?」

吹雪「加賀さん」

赤城「私も居ますよ」

吹雪「加賀さん、赤城さん、おはようございます」

赤城「何か悩みでも?」

吹雪「実は・・・、昨日、青葉さんが司令官に愛人が居るって言い出しまして。まぁ、誤報だったんですけど、その誤報で司令官を疑ってしまったんです」

赤城「そんなことがあったんですね。でも、私も吹雪さんの立場なら疑ってしまうと思います」

吹雪「でも、それって司令官を信じて無いってことなんじゃないかと思って」

赤城「難しい問題ですね。船だった頃と違って今の私たちには今は感情がありますからね」

加賀「吹雪さん」

吹雪「はい」

加賀「スキャンダルなら男の勲章よ」

赤城「加賀さん!?」

加賀「ジュディ・オ○グの曲の歌詞です。その位、大きな器を持たないとダメよ」

赤城「あぁ・・・、そういうことですか」

吹雪「あの、それはテ○サ・テンさんだと思います」

加賀「よく分かったわね」

吹雪「何処でそういうの覚えるんですか?」

加賀「歌の勉強をしようと思って、Me Tubeで色々聞いているうちに覚えました」
961 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/09/10(火) 22:26:55.56 ID:zU+Ogwgf0

-午後 執務室-

提督「吹雪」

吹雪(今朝、加賀さんに言われたことも確かに一理あります)

提督「吹雪」

吹雪(司令官の妻と名乗っておきながら、司令官を疑ってしまった自分が恥ずかしい)

提督「吹雪?」

吹雪「は、はい!」

提督「どうしたんだ?体調が優れないなら」

吹雪「何でもないです、大丈夫です!」

提督「そうか?それならいいが、無理はしないでくれよ」

吹雪「はい。すみません」

コンコン

日向「日向よ」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

日向「今日は提督に相談・・・と言うか頼みがあってきたんだ」

提督「えっと、一つ確認だが、俺と戦いたいとか言わないよな?」

日向「そんな天龍の様なことを言いに来たんじゃないよ」

提督「それならいいんだ。それじゃ、用件を聞かせてもらおうか」

日向「来月くらい、キットを貸してもらえないだろうか?」

提督「俺は構わないが・・・」

キット「アドミラルがいいなら問題ありません」フォンフォン

日向「そうか、ありがとう」

提督「何処に行くんだ?」

日向「京都だ」

提督「京都?まさかな」

吹雪「ええ、流石にねぇ?」

提督「瑞雲院に行きたいとか言わないよな?」

日向「!? 何故分かったんだ!」

提・吹「えぇ・・・」

提督「ところで、どの瑞雲院だ?上京区か、それとも下京区の方か?」

日向「上京区だ」

提督「なるほど。横山崋山のお墓がある方か」

日向「横山崋山?」

吹雪「横山崋山と言うのはですね」

早霜「横山崋山とは江戸時代の活躍した京都の絵師であり、紅花屏風などが有名です」

一同「!?」

キット「一体何処から現れたのですか?」フォンフォン

早霜「フフフ。ずっとクローゼットから司令を見ていました」
962 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/09/10(火) 22:29:57.38 ID:zU+Ogwgf0

提督(この子、ストーカーっぽいところがあるよな・・・(汗))

早霜「江戸時代の京都には大勢の絵師がいましたね」

提督「ああ、そうだな。伊藤若冲、円山応挙、尾形光琳、俵屋宗達、狩野派の絵師たち、安藤緑山にモネやルノワール」

青葉(いやいやいや、安藤緑山は江戸時代でも京都の人でも絵師でもありませんし、モネやルノワールに至ってははフランス人ですから!)←天井裏で観察中

青葉(あ、でも安藤緑山の作品の一部は確か京都の美術館に収蔵されていましたね)

提督「睡蓮は八坂神社の池で、ムーラン・ド・ラ・ギャレットは南座を描いたんだったな」

青葉(ボケてるんですか?ボケてるんですよね?そうだと言って下さい!)

提督「江戸時代の絵師の作品もいいが、松方これくしょんも素晴らしいぞ」

日向「まぁ、そうなるな」←分かってないけど相槌

早霜「なるほど、そう来ましたか」

吹雪「確か、東京の国立西洋美術館って松方これくしょんを収蔵するための美術館でしたよね?」

提督「ああ、その通りだ。松方幸次郎が集めた絵画の一部はロンドンの倉庫火災で焼けてしまったが、その火災の原因はナチスによる放火だったよな」

吹雪「ええ、信じられません。人間のすることではありませんよ!」

提督「何か腹が立ってきたから、後でビスマルクをしばくとするか(冗談だけど)」

吹雪「そうですね。そうすべきです!」←冗談だと分かってる

早霜「ええ、許せません」←当然分かっている

日向「まぁ、そうなるな」←分かってない

青葉(火災の原因がナチスによる放火だなんて聞いたことありませんし、ビスマルクさんはとんだとばっちりですよ!)

コンコン

隼鷹「隼鷹でーすっ」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

隼鷹「今、松方幸次郎の話をしてなかったかい?」

提督「してたぞ」

隼鷹「やっぱりそうか〜。いや、松方幸次郎って言うと飛鷹の父親みたいなモンだし、ちょっと気になってね〜」

日向「まぁ、そうなるな。伊勢も飛鷹も川崎造船所で建造されたんだ、そこの社長だった人物なら父親と言えなくも無い」

早霜(今まで適当に相槌を打っていた感がありましたが、この話はちゃんと分かっている様ですね)
963 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/09/10(火) 22:31:50.42 ID:zU+Ogwgf0

隼鷹「ところでさ〜、ウォースパイトから聞いたんだけど、京都に遊びに行くんだろ?」

吹雪「ウォースパイトさんから?」

日向「元々、京都に興味を示していたのはウォースパイトだからな」

吹雪「なるほど、それで日向さんも瑞雲院に行こうと思ったんですね?」

日向「うむ、瑞雲布教の一環として丁度いいと思ってな」

提督(布教って)

隼鷹「迷惑じゃなければあたしも連れてってよ〜」

日向「もちろん構わないよ」

提督「お前さんは伏見の酒を呑みたいだけだろ?」

隼鷹「もちろんそれもあるけど、それだけじゃ無いよ。本当だよ〜」

提督「どうだか。尤も、日向がいいと言っている以上、俺が口出しすべきでは無いが」

隼鷹「よーし、それじゃパーっと打ち合わせしに行こうぜ〜!」

日向「そういうことだから、日程が決まったらまた知らせに来るよ」

早霜「では、私も失礼します」

スタスタ

ガチャ

バタン

提督「何でクローゼットに入って行くんですかね?(汗)」

吹雪「もしかして、秘密の抜け穴でもあるんでしょうか?(汗)」

キット「いえ、その様なものは見当たりません」フォンフォン

提督「もしかしてアレか?」

吹雪「アレ?」

提督「ハリ○タに『行方をくらますキャビネット』って有ったが、あんな感じで別の場所に繋がっているのか?」

吹雪「流石にそんな魔法のアイテムなんて・・・、いえ、明石さんたちならやりかねませんね・・・」

提督「ちょっと調べてみるか」

ガチャ

提督「うん、居ない。とりあえず入ってみるか。よ、っと。悪いが閉めてくれ」

吹雪「はい」

バタン

吹雪「どうですか?」

提督「うん、何も起きないな」
964 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/09/10(火) 22:34:41.10 ID:zU+Ogwgf0

-数日後 廊下-

山風「♪」

江風「なぁ姉貴、何で山風の姉貴を尾行してンだ?」

海風「最近、山風はよく執務室に入り浸っています」

山風「?」キョロキョロ

海風「!!! 隠れて!」

山風「気のせい・・・?」

コンコン

山風「山風」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

江風「今日も執務室に入ってったな」

海風「以前は寄り付かなかった執務室に今は毎日の様に入り浸って、お姉さん心配です!」

江風「考え過ぎだって。提督が変なことする訳無いだろ」

海風「いい人と思わせておいて実は・・・と言うことはあります」

江風「姉貴は提督を何だと思ってンだよ・・・。もっと提督を信じてやンなよ」

海風「信じています。でも、万が一ってことも」

江風(それで信じてるって言えるのか?)


-執務室-

山風「パパあのね・・・、今日の演習でMVP取ったよ」

提督「おぉ!よく頑張ったな!」

海風「パッ、パッ、パパァーッ!?」

江風「姉貴!」

ガチャ

海風「あ・・・」

吹雪「あの、海風ちゃんに江風ちゃん?何してるんですか?」

海風「ち、違うんです!私たちは何も・・・。そう、たまたま通りかかっただけなんです!」

山風「何・・・してるの?」

江風「姉貴、もう正直に話した方がいいんじゃないのか?」
965 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/09/10(火) 22:37:43.03 ID:zU+Ogwgf0

海風「山風、さっき提督をパパって呼んでたけど、あれはどういうことなの?」

山風「パパはパパだから・・・」

提督(面倒なことになってしまった)

江風「なぁ姉貴、提督がパパってどういうことだ?」

山風「あたし・・・パパの娘になった」

海風「提督、どう言うことですか!そう言うプ、プレイをして楽しんでるんですか?///」

提督「ち、違う!誤解だ!」

キット「アドミラル、この際、正直に話した方がいいのでは?」フォンフォン

吹雪「私もそう思います」

提督「潮時か・・・」

〜事情説明中〜

提督「と、言う訳だ。分かっているとは思うが、他言無用で頼むぞ。時が来れば全員にきちんと話すから」

江風「分かったよ、父ちゃん」

海風「か、江風!?」

江風「姉貴は提督の娘になりたくないのかい?」

海風「うぅ・・・」

提督「本人が望まないなら強要するのは良くないぞ」

海風「不束者ですが、宜しくお願いします。お父さん///」


-白露型私室-

時・夕「!?」

時・夕「誰かが提督(さん)を狙ってる(ぽい)!」

時雨「一体誰が・・・誰がボクの提督を」

夕立「提督さんは時雨のものじゃ無いっぽい。強いて言うなら、吹雪ちゃんのものっぽい」

時雨「吹雪はともかく、ドロボウ猫どもめ!許さないよ!」

夕立「だからー、提督さんは時雨のものじゃ無いっぽい」

時雨「夕立は提督を盗られてもいいのかい?」

夕立「良くは無いけど、時雨のものみたいに言うのは良くないわ」
966 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/09/10(火) 22:39:19.23 ID:zU+Ogwgf0
今回のイベントでまさかアクィラが役に立つとは夢にも思わなかった。正直、存在を忘れてた(ガチ)。ごめん、アクィラ。
でも、旧5-4で何となくLv99まで育ててた甲斐があった。
何かE2は史上最悪とか、カッチカチやで(by ザブ○グル)とか言われてるけど、そこまでキツイ?おフランス棲姫初登場時(17夏 E4甲)なんて妙高姉さん、プリンツ、時雨の3連続魚雷CIを叩き込んでもまだ沈まなかったんだぞ(血涙)!!!
深海地中海棲姫は許す。超許す。ただし、PT小鬼は許さん。毎度のことながらクッッッッッッソ目障り!

あとはチッ、ナマイキ!なクソガキさえ沈めれば思い残すことは無い。友軍到着が先か、撃沈が先か。

本日はここまで。
967 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/10/20(日) 22:18:01.18 ID:2E5KzPjb0
結局E3は友軍到着前にあっさり終わったっちゃ。
アンツィオ沖棲姫は四大ザコラスボス(今後、五大、六大と増えるだろうけど)に認定でした。
加賀さんと五航戦が出番無かったのは何気に初めてな気がする。赤城さん?(出番が無いのは)仕様です。
春、夏とぬるいイベント(個人の主観)が続いたけど、秋はヤバイのが来るフラグ?出来れば今回のダイソンくらい温情仕様でお願いしたい。

で、ジャーヴィスって本当に特効あった?
Lv99で五連装魚雷★MAX×3+ボフォース装備だったけど終始カスダメ連発(削り時に魚雷CIの150程度が最大だった。北神様やザラ姉さまも連撃でこの位は出してた)で、最後は吹雪が魚雷CIでジャーヴィスより遥かにいい数字出してで仕留めてくれたし。

結論:やっぱ特型駆逐艦は最高だぜ!!

本日分、始まります。
968 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/10/20(日) 22:20:03.11 ID:2E5KzPjb0
今回は前回から数年後、吹雪が成人し、深海棲艦との戦争が一段落ついた後の話になります。


最終回

『復讐の鎮魂歌・さらば吹雪』
969 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/10/20(日) 22:24:56.09 ID:ETU51pbz0

-朝 刑務所-

刑務官「囚人番号xxxx番、何時まで寝ている気だ?起きろ」

シーン

刑務官「聞こえないのか?」

シーン

刑務官(様子がおかしいな。確認するか)

ガチャ

スタスタ

刑務官「おい、囚人番号xxxx番」

バサッ

刑務官「!? い、居ない!?布団がもぬけの殻だ!」

ジリリリリリリリ

刑務官「大変だ!囚人が脱獄したぞ!」


-某所アジト-

元・陸軍大将「刑務所は今頃騒ぎになっているだろう」←偽まるゆ事件の犯人

男C「アンタのお陰で上手く逃げられたぜ」←卯月誘拐事件の犯人

元・陸軍大将「礼ならコイツに言ってやれ。コイツが居なければ脱獄できなかったからな」

陸軍少尉「陸軍を貶めた海軍の奴等を許しておくことは出来ません。それに無実の罪で投獄された大将を助けるのは当然です!」

元・陸軍大将(深海棲艦と手を組み、海軍を陥れたのは事実だが黙っておこう。こういう純粋な奴ほど使いやすいものは無い)

男C「脱獄したからには当然やるんだろ?」ニヤッ

元・陸軍大将「当然だ。お礼参りをしない理由が無いからな。いや、そのために脱獄したと言うのが正しいか」

陸軍少尉「愚かな海軍に一泡吹かせてやりましょう!」
970 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/10/20(日) 22:28:20.43 ID:ETU51pbz0

-数日後 夜 鎮守府 提督私室-

提督「吹雪」

吹雪「はい」

提督「吹雪は本当に俺でよかったのか?」

吹雪「急にどうしたんですか?」

提督「分かっていると思うが、俺の方が吹雪よりかなり年上だ。天寿を全うするまで生きられたとしたら、俺の方が先に逝くことになる」

吹雪「それは・・・覚悟しています。でも、少しでも長生きしてください」

提督「善処する」

吹雪「司令官こそ、本当に私でよかったんですか?私は人間ではなく、艦娘です。貴方とは違う存在、私たちを化け物と呼ぶ人も居ます」

提督「今更何を言うんだ。俺がパートナーとして選んだのは吹雪だ。人間か艦娘かなんて些細なことだ」

吹雪「貴方の艦娘でよかった。私は貴方と出会えて幸せです」

提督「明日は早いし、もう寝ようか」

吹雪「はい♡」
971 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/10/20(日) 22:30:21.69 ID:ETU51pbz0

-翌日 チャペル-

卯月「おめでとうぴょん」

朝潮「お父さん、吹雪さん、おめでとうございます!」

北方棲姫「オメデトー」

一同「おめでとうー」

吹雪「皆、ありがとう!」

山城「今日は艦生、いえ、人生で一番幸せな日なんだから、不幸なんて言っちゃダメよ」

扶桑「普段から不幸、不幸なんて言っているのは貴女だけよ、山城。吹雪ちゃん、おめでとう」

吹雪「ありがとうございます」

牧師「新郎〇〇、あなたはここにいる吹雪を(中略)誓いますか?」

提督「はい、誓います」

牧師「新婦吹雪、あなたはここにいる〇〇を(中略)誓いますか?」

吹雪「はい、誓います」

牧師「誓いのキスを」

チュッ

キャー!

霧島「さーて、お次は皆さんお待ちかねのブーケトスです!次の花嫁は誰か!?」

加賀「ここは譲れません」

赤城「ライスシャワーはまだですか?」

呂500「ライスシャワーじゃなくって、ブーケトスですって」

赤城「ご飯の時間はまだ先ですか・・・」

グラーフ「ライスシャワーは私たちが新郎新婦に向かって米を振り掛けるんだ。まさか生米を食べる気だったのか?」

赤城「ふふっ、冗談ですよ」

グラーフ(冗談に聞こえない・・・)

由良「キャッチするのは由良ですよね?ね?」

日向「瑞雲を投げるなら命がけで捕まえるが・・・」

熊野「もらってあげても宜しくってよ」

鈴谷「熊野はまず相手を見つけなよー」

新提「ここはやはり長門だろう」

長門「な、何を言うんだ!///」

ザワザワ

吹雪「いきますよ」

キット「アドミラル、隣のビルの屋上にライフルを持った人物が!」フォンフォン

提督「ライフル?」

元・陸軍大将「クックック・・・。これでお終いだ」
972 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/10/20(日) 22:31:49.74 ID:ETU51pbz0

パン!

吹雪「!!! 危ない!」

吹雪「きゃっ」バタッ

提督「吹雪?しっかりしろ、吹雪!」

金剛「ブッキー!」

比叡「ヒエー!?」

榛名「吹雪さん!」

霧島「一体何処から!?」

吹雪「貴方が無事で・・・良かった」ガクッ

提督「吹雪ぃぃぃぃーッ!」

明石「早く止血しないと!」

大淀「大至急、救急車をお願いします!はい、場所は」

木曾「キット、下手人は何処だ!」

キット「隣のビルの屋上です!」フォンフォン

木曾「天龍、行くぞ!」

天龍「おう!」

師匠「おのれ下衆め!ワシも行k」ゴキッ

師匠「痛たた、腰が」

天龍「犯人は俺たちに任せて爺さんは休んでな」

師匠「スマン。頼んだぞ」

新提「キット、提督を連れて鎮守府へ戻るんだ!」

キット「はい」フォンフォン

ガチャ

長門「提督、早くキットへ!」

提督「死ぬな吹雪!」

長門「貴方にまでもしもこととがあっては艦隊が崩壊する、早く安全な場所へ!」グイッ

提督「放せ!」

長門「後は頼む」

バタン

キット「お任せ下さい」フォンフォン
973 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/10/20(日) 22:35:03.56 ID:ETU51pbz0

-ビル エントランスホール-

元・陸軍大将「クックック、計画が少し狂ってしまったが、上手く行ったな。後は地下に停めた車で脱出するだけだ」

イッカイデス

元・陸軍大将(一階?押した覚えは無いぞ)

ウイーン

元・陸軍大将「!?」

木曾「お前が吹雪を撃った下手人か?タダで済むと思うなよ」

天龍「提督と吹雪の結婚式を台無しにしたんだ、ツケは払ってもらうぜ」

元・陸軍大将「おー、怖い怖い。だが、ツケを払うのはお前たちの提督の方だ」

天龍「何だと!」

バババババッ

木曾「うおっ!」

天龍「っぶねぇ!」

陸軍少尉「ここは私が引き受けます。大将は逃げてください!」E:マシンガン

木曾(大将?)

元・陸軍大将「うむ、後は任せた」

バババババッ

天龍「チッ!艤装も無ぇし、迂闊には動けねぇな。どうする?」

木曾「弾切れの瞬間を狙うしかない」

天龍「やっぱそうなるか」

陸軍少尉「弾切れの瞬間に飛び掛る。実に理にかなった作戦だ。だが、これでどうなか?」ポイッ

シューッ

モクモク

木曾「煙幕!?」

天龍「ゲホッ、ゲホッ、何にも見えねぇ!」

陸軍少尉「さらばだ!」ダッ
974 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/10/20(日) 22:36:53.63 ID:ETU51pbz0

-ビル前-

大井「コイツが犯人みたいですね」

北上「随分、甞めたマネしてくれたね〜。木曾を可愛がってくれた分も合わせて責任取ってもらうよ」

球磨「タダで済むとは思わない方がいいクマ」

多摩「とっ捕まえるにゃ」

陸軍少尉「生憎だが、お前たちの相手をしている暇は無い。さっさと終わらせてもらうよ」

北上「艤装を装着していないとは言え、艦娘四人に囲まれて随分余裕だね〜」

陸軍少尉「そんな格好で戦えるのか?」

北上「まー、動きづらいけど」

ゴスッ

大井「うっ・・・」バタッ

北上「大井っち!?」

球磨「やるクマ!」ダッ

多摩「にゃ!」ダッ

陸軍少尉「遅い」

ゴスッ

球磨「クッ!」

陸軍少尉「ほう・・・受け止めたか。少しは出来る様だな」

球磨「球磨はこいつ等の姉ちゃんだクマ。そう簡単にはやられないクマ」

多摩「ニャーッ!」

陸軍少尉「一人が引きつけて、もう一人が攻撃。だが、甘い!」

北上「あたしが居ることもお忘れなく」

陸軍少尉「中々の連携だな」スッ

大井「さっきはよくもやってくれたわね!」

陸軍少尉「流石艦娘、しぶといな。人間ならまだ寝ているぞ」
975 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/10/20(日) 22:39:12.41 ID:ETU51pbz0

プーーーーーーーッ!

球磨「あの車、真っ直ぐ突っ込んでくるクマ!」

多摩「避けるにゃ!」

キキーッ

木曾「その車を運転している奴が吹雪を撃った下手人だ!姉貴たちが相手をしているのは護衛だ!」

球磨「クマッ!?」

元・陸軍大将「早く乗れ!」

陸軍少尉「ハッ!」

ガチャ

バタン

ブーン

大井「待ちなさい!」

木曾「クソッ!」

瑞雲仮面1号(日向)「私たちに任せろ!」

天龍「ひゅ、じゃなかった、瑞雲仮面!」

瑞雲仮面1号(日向)「行くぞ!」

瑞雲仮面2号(伊勢)「了解!」

瑞雲仮面ズ「W瑞雲波!」

元・陸軍大将「な、何だアレは!」

陸軍少尉「艦娘による攻撃ですが、問題ありません」

ブロロロロ

大井「何の音?」

木曾「鳥だ!」ユビサシ

天龍「飛行機だ!」

多摩「いや、一式陸攻にゃ!」

ドカーン!

モクモク

瑞雲仮面1号(日向)「クッ!爆煙で前が見えない」

陸軍少尉「一式陸攻型ラジコン飛行機を用意しておいて正解でした」
976 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/10/20(日) 22:39:48.32 ID:ETU51pbz0
伊勢は瑞雲院にて『瑞雲の心』に触れたことにより、真の瑞雲ソウルに目覚めて瑞雲仮面2号となりました。
瑞雲ソウルって何だ?とか考えてはいけない(書いてる本人も理解出来ていない)。いいね?
とりあえずB'zのウルトラソウルとは関係ない。
977 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/10/20(日) 22:41:04.25 ID:ETU51pbz0

元・陸軍大将「フハハハハ、やったぞ!奴等を振り切った!」

陸軍少尉「ええ、やりましたね!」

川内「ドーモ、川内です。ハイクを詠め」

元・陸軍大将「!?」

陸軍少尉「何時の間に!?」

キキーッ

川内「うわっ!」

パリーン

ヒューン

シュタッ

川内「急ブレーキをかけて車外に放り出すなんて危ないじゃない!艦娘と言えども打ち所が・・・って!?」

ブーン

川内「うわっ!」

川内「車外に放り出した次は轢き殺そうとは良い度胸してるね。待てー!」ダッ

元・陸軍大将「フン。海上ならいざ知らず、陸上を走って車に追いつけると思っているのか?」

川内「ダメだ・・・、どんどん放されてく。この格好でバイクに乗るのはちょっとって思って乗ってこなかったのが間違いだった。今から呼んでも間に合わないし、車内に取り付けた発信機だけが頼りだね」

陸軍少尉「まさか車内に潜り込んでいたとは思いませんでした」

元・陸軍大将「ん、今度は何だ?道路のど真ん中に人が。また艦娘か?」

プーッ

陸軍少尉「アレは人ではありません。このままスピードを上げて轢いて下さい。奴はレ級と呼ばれる深海棲艦です(面倒な奴が現れたな)」

元・陸軍大将「何っ!奴があのレ級か!」
978 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/10/20(日) 22:42:11.77 ID:ETU51pbz0

レ級「このレ級様のダチの結婚式を台無しにするとはいい度、ゴフッ!」ドサッ

レ級「人が名乗りを上げている最中に轢くとは・・・それが人間のすることか!待ちやがれー!」ダッ

陸軍少尉「奴は戦艦でありながら、艦載機や魚雷で仕掛けてきます。スピードを上げて振り切るしかありません」

元・陸軍大将「分かった」

ウイーン

陸軍少尉「これでも喰らえ」ポイッ

レ級「ん?何か投げてきたな」

コロコロ

レ級「手榴弾?いや、ただの手榴弾じゃない!これは・・・」

ドカーン

レ級「うぎゃー!」

レ級「轢き逃げの次は手榴弾とは・・・、重ね重ね無礼な野郎だ・・・」ガクッ

川内「レ級、しっかりしな!これ以上の追跡は無理だし、仕方ない。レ級を連れて一旦帰ろう」

陸軍少尉「ムッ!」

ゴソゴソ

元・陸軍大将「どうした?」

陸軍少尉「車内にこんな物が」

元・陸軍大将「さっきの小娘が仕掛けたのか。小癪な」

プチッ

ボンッ

陸軍少尉「これで追跡の心配はありません」
979 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/10/20(日) 22:44:11.54 ID:ETU51pbz0

-数時間後 鎮守府 執務室-

コンコン

大淀「大淀です」

シーン

大淀「提督?いらっしゃらないのですか?」

シーン

大淀「開けますよ」

ガチャ

大淀「提督」

提督「・・・」

大淀「提督!」

提督「大淀か・・・。どうした?」

大淀「あんなことがあったから落ち込むのは分かりますが、貴方はこの鎮守府の指揮官です。しっかりしてください。艦隊の士気に関わります」

提督「すまない」

大淀「提督宛に差出人不明のお手紙が届いています」つ手紙

提督「手紙?」

提督「・・・」

ガンッ!

大淀「あ、あの・・・」

ガラガラガラ

ガチャ

提督「行くぞ」

キット「はい」

バタン

大淀「提督、待ってください!一体何処へ?」

ブーン

大淀「行ってしまいました・・・。手紙には何が書かれていたんでしょうか?」

『久しぶりだな。お前たちから受けた屈辱を今まで(中略)提督の仇を討ちたければ一人でここへ来い』

大淀「!? 吹雪さんを撃った犯人からの手紙!こうしては居られません!川内さん、ヒトミさん!」
980 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/10/20(日) 22:46:02.24 ID:ETU51pbz0

-病院-

吹雪「ん・・・」パチッ

明石「よかった!気が付いたのね」

吹雪「明石さん?ここは?」

明石「ここは病院よ。提督が艦娘が社会に出たときのためにって色々手配してくれていて助かったわ。ここの設備じゃなかったら助けられなかったもの」

吹雪「病院?どうして私、病院なんかに・・・、司令官!司令官は無事ですか!」

明石「安心して。提督は無事よ」

吹雪「良かった・・・」

明石「ちょっと待っててね。鎮守府に連絡を入れてくるわ」

ガラガラ

明石「あ、大淀。吹雪ちゃんが目を覚ましたわ。え・・・、どういうこと!?」

明石「うん、うん、分かった。それじゃ」

ガラガラ

明石「お待たせ。それじゃ、軽く検査しましょうか」

吹雪「何かあったんですか?」

明石「え、な、何も無いわよ」

吹雪「明らかに嘘をついてますよね?」

明石「ソンナコトナイヨ。ホントダヨ」
981 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/10/20(日) 22:49:31.64 ID:ETU51pbz0

-某所アジト-

キキーッ

ガチャ

元・陸軍大将「クックック・・・。よく来たな。いや、来て当然か。本来ならばお前が死んで、お前の女をここで始末する予定だったが、順番などどうでもいい」

提督「遺言はそれだけか?」

元・陸軍大将「感動の再会なのに随分つれないな。安心しろ、お前も直にあの女の所へ送ってやる」

提督「吹雪の所へ行くのはお前の方だ。あの世で吹雪に詫びろ」

キット「アドミラル、直ぐに車内に戻ってください!」フォンフォン

ドーン!

提督「!?」

元・陸軍大将「おっと、外れたか。いや、外したと言うべきか。一発で殺してしまっては何の面白みも無いからな!」

キュルキュルキュルキュル

提督「戦車だと!何て物を」

キット「アドミラル、早く車内へ!」

提督「ああ!」

バタン

陸軍少尉「大将、乗ってください」

元・陸軍大将「さあ、楽しい狩りの始まりだ!精々逃げ回れ。我々を楽しませてくれよ!」

ドーン!

提督「厄介な物を!」

【D】 ガチャ ⇒【R】

ブーン

元・陸軍大将「ほらほら、どんどん逃げ回れ!」

男C「お前のせいでムショ暮らしだったんだ。恨みは晴らさせてもらうぜ!」

ドーン!

提督「レーザーで反撃だ」

【LASER】ピッ

ビーッ!

元・陸軍大将「無駄だ!」

提督「効いてない!?」

キット「どうやらレーザーに対する対策を施している様です」

提督「こちらの攻撃に対して対策を施していると言うことは、奴等の砲弾もキットの装甲を貫ける特殊な物を使っていると考えられるな」

キット「はい。通常の砲弾であれば直撃しても平気ですが、何かしら対策をしていると考えるのが妥当です」

提督「対処を誤れば一巻の終わりか」

キット「弾切れを起こすまで逃げ回りますか?」

提督「そうだな。とりあえずその作戦で行こう」
982 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/10/20(日) 22:51:00.42 ID:ETU51pbz0

ドーン!

ドーン!

ドーン!

元・陸軍大将「フハハハハ!逃げろ、逃げろぉ!」

男C「アイツの焦った顔が目に浮かぶぜ!」

提督「そろそろ頃合か」

【SMOKE RELEASE】ピッ

シューッ

元・陸軍大将「フン!煙幕で目眩ましとは小癪な。だが、センサーでお前の姿は」

男C「反応が無いぞ!」

元・陸軍大将「何っ!?」

陸軍少尉「どうやらただの煙幕でな無い様ですね」

元・陸軍大将「だが、奴の攻撃は我々には通用しない。こちらが有利であることに違いは無いからな、煙幕が晴れるのを待つまでだ」

【EJECT L】ピッ

ピューン

クルクルクル

スタッ

元・陸軍大将「今の音はまさか・・・。奴を振り落とすんだ!」

男C「分かった!」

提督「遅い」

スパッ

ドカーン!

男C「うわっ!?」

元・陸軍大将「クソッ、砲塔をやられたか!だが、奴を振り落として轢き殺せばいい!」

提督「砲塔の次は足を潰すに決まってるだろ」

スパッ

スパッ

男C「な、何だ!動かないぞ!」

元・陸軍大将「無限軌道までやられたか!だが、まだだ・・・、私が直々にロケットランチャーでぶっ殺してやる!」

陸軍少尉「はぁ・・・、使えない人だなぁ・・・。ここまでお膳立てしてあげたのに」

元・陸軍大将「何だと!」

戦艦棲姫「やはり最初から小細工などせず、私が出るべきだった。まずは提督だ。お前たちは最後にしてやる」

男C「!?」
983 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/10/20(日) 22:52:43.22 ID:ETU51pbz0

戦艦棲姫「出ろ」パチン

元・陸軍大将「せ、戦艦棲姫!?」

戦艦棲姫「人間に化けて近づいても気付かないとは、海軍を散々コケにしていた割に陸軍もマヌケだな」

ゴゴゴゴゴ

提督「地鳴り?何が起きているんだ?」

キット「アドミラル、下がってください!地面の下から何かがやって来ます!」フォンフォン

ドーン!

提督「アレは・・・戦艦棲姫の艤装!?」

元・陸軍大将「うわぁぁぁぁーっ!」

男C「ぎゃぁぁぁぁーっ!」

ヒューン

ドサッ

提督「二人が投げ飛ばされた!?一体何が・・・」

戦艦棲姫「この時を待ち侘びたぞ」

提督「戦艦棲姫!?」

戦艦棲姫「全ての基地が破壊され、元帥までもが崩御されたが、我々は止まらぬ。貴様を倒し、人間を滅ぼすまではな!」

提督「そうか、今回の事件は全てお前が仕組んだのか」

戦艦棲姫「その通りだ」

提督「向こうで伸びているバカ共は後回しだ。まずは前を仕留める」

戦艦棲姫「フハハハハ!面白い。人間のお前が私に勝てるとでも?」

提督「何時から俺一人だけだと錯覚していた?」

戦艦棲姫「ムッ、そう言えば車が・・・ごばぁ!?」

キット「私をお忘れなく」フォンフォン

戦艦棲姫(どうなっている?衝突の瞬間までわずかな音すらしなかったぞ)

提督「余所を見している暇は無いぞ」

スパッ

戦艦棲姫「ぐっ・・・。たかが人間と思っていたが、数々の深海提督と元帥を破っただけのことはあると言うことか。お前を見くびっていたぞ。だが、この一撃で終わりだ!」

ドン!

戦艦棲姫「ぐはっ!?また車か!二対一とは卑怯な・・・、それが人間のやることか!」

提督「聞こえんなぁ」

戦艦棲姫「いくら強かろうが所詮は人間・・・これで終わりだ!吹き飛べ!」

ドカーン!

戦艦棲姫「やった。やったぞ!ついに我らの悲願が達成された!」

モクモク

提督「何が達成されたって?」

戦艦棲姫「!?」

キット「この程度では私の装甲は抜けません」フォンフォン

戦艦棲姫「またお前かぁぁぁぁ!」
984 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/10/20(日) 22:55:11.85 ID:ETU51pbz0

提督「余所見をしてる暇は無いぞ」

戦艦棲姫「後ろだと!?」

提督「これで終わりだ。春風流剣術奥義 海航艦娘舞!」」

戦艦棲姫「ぐわぁぁぁぁーっ!ここまでか・・・だが、これだけは忘れるな。あの御方は必ず・・・必ずや蘇る・・・。それまで精々仮初の平和を楽しむのだな・・・。フハハハハハ、グハッ」撃沈

提督「深海元帥にも言ってやったが、何度蘇ろうともその都度、地獄に送り返してやるさ」

元・陸軍大将「戦艦棲姫がやられた・・・だと」

提督「起きていたのか。そのまま寝ていれば苦しまずにあの世に逝けたのにな」

男C「ひっ!?た、助けてくれ!俺はコイツに唆されただけなんだ!」

元・陸軍大将「何だと!誰のお陰で外に出られたと思っているんだ!この恩知らず!」

提督「お前は卯月を誘拐した一味の一人だったな。あの事件で卯月は心に大きな傷を負った。そして今度は吹雪を殺害した。許すと思っているのか?」

元・陸軍大将「ふはははは!何処を見ている?これで終わりだ!死ねぇ!」

スパッ

元・陸軍大将「じゅ、銃が!」

提督「ご自慢の銃ももう使えない。次はどうする?ナイフか?爆弾か?それとも素手でかかってくるのか?」

元・陸軍大将「うおぉぉぉぉ!」

ゴスッ

元・陸軍大将「ぐばぁ!」

ドサッ

提督「もう終わりか?」

元・陸軍大将「た、頼む!命だけは!」

提督「おいおい、どの口がそんなことを言っているんだ?」

元・陸軍大将「私が悪かった!何卒、命だけは!」

提督「ゴメンで済んだら警察など必要ない。お前の首を刎ねて終わりだ」

元・陸軍大将「ひっ・・・」

キット「止めなさい、アドミラル!貴方まで犯罪者になる気ですか!」フォンフォン

プスッ

元・陸軍大将「ひいぃぃ!刀が、刀がぁ」バタッ

キット「突き刺したのは貴方の体ではなく地面です。元・大将ともあろう者が恐怖の余り失神ですか」フォンフォン

提督「脱獄に加えこれだけの事件を起こしたんだ。もう二度と外には出られまい。死ぬまで刑務所の壁を眺めて楽しむんだな」

男C「アハハ・・・オワッタ、ジンセイオワッタ・・・。アヒャ、アヒャヒャヒャヒャ・・・」

伊13「遅かった・・・みたいです」

川内「うん、そうだね。もう全部終わってるよ」

伊13「引き上げましょうか・・・」
985 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/10/20(日) 22:57:47.43 ID:ETU51pbz0

-鎮守府 執務室-

吹雪「大淀さん!」

大淀「吹雪さん。良かった、もう大丈夫そうですね」

吹雪「司令官は何処ですか?」

大淀「貴女を撃った犯人の所へ向かいましたが、もう終わったそうです」

吹雪「終わった?」

大淀「ええ、犯人は提督が捕らえたと川内さんから連絡がありました」

吹雪「司令官は無事なんですか?」

大淀「はい。無事だと聞いています」

吹雪「良かった・・・。それで今は何処に?」

明石「ちょっと待ってね。今、GPSでキットの現在地を調べるから」


-海岸-

提督「吹雪・・・」

提督「ギリシャ神話のオルフェウスは彼女、いや妻だったか?どちらでもいいが、亡くなった大切な人を連れ戻す為に冥界に行ったんだったな。俺も朧に頼めばあるいは・・・」

吹雪「○○さん」

提督「ん?」チラッ

提督「・・・。キット、俺はもうダメみだいた。吹雪の幻影が見える」

キット「アドミラル、そこにいらっしゃるは本物の吹雪さんです」フォンフォン

提督「本物・・・だと?」

吹雪「私は艦娘ですよ?あの程度の傷、入渠したらへっちゃらです」

提督「そうか。そうだよな!」

吹雪「それより皆さん貴方の帰りを首を長ーくして待ってますよ。今夜はパーティです!」

提督「よし、帰ろう。皆が待つ我が家へ!」

吹雪「はい!」

キット「帰りましょう」フォンフォン

提督「これからも宜しくな」

吹雪「こちらこそ、不束者ですが、宜しくお願いします♡」


巨大な悪に立ち向かう現代の軍人、提督。明日、彼らを待ち受ける者は果たして誰か。

-艦-
986 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/10/20(日) 22:59:20.68 ID:ETU51pbz0
ナイトライダーの(日本における)最終回風にしましたが、吹雪死亡エンドにする気は無いのでその辺は変えました。
それにしてもナイトライダーのスタッフはマイケルに何か恨みでもあるんだろうか?
前妻は結婚式の最中にマイケルを庇って殺されたし、後妻は息子(二代目マイケル)の目の前で殺されるし、初代へのオマージュのつもりかも知れんけど、マイケルに恨みがあるとしか思えない。


キリがいいので一旦ここで終了としますが、
艦プラバトル(鹿島 vs 秋津洲)、ゴトランド初期艦疑惑の謎、川内=サン バイクを買う、ランゲルハンス島 DE バカンスMode -皐月危機一髪の巻-、一航戦と豚饅、反艦娘団体(深海教団 日本支部)との戦い、
母なる深海棲艦と共に未来から来たナニカとの激闘等々ネタはまだまだあるので、需要があれば続けるぴょん(>>965の続きからになります)。
987 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/10/20(日) 23:02:13.74 ID:ETU51pbz0
まだちょこっと残っているので小ネタパァ〜ラダイスやります。
どんなんかなー by 桂○枝
988 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/10/20(日) 23:06:02.98 ID:ETU51pbz0

-ある日の朝-

朝風「朝だー!」


-その日の夜-

川内「夜だー!夜戦だー!」


-また別の日の朝-

朝風「朝だー!」


-その日の夜-

川内「夜だー!夜戦だー!」


-翌朝-

朝風「朝だー!」

提督「あいつ等、ハブとマングースみたいだよな」

吹雪「マングースってハブの天敵ですよね?川内さんと朝風ちゃんが互いに敵同士ってことですか?」

提督「マングースはハブの天敵って思われてるけどな、実際には全くその様なことは無かったんだ」

キット「ええ、その通りです」フォンフォン

吹雪「えぇー!」

提督「マングースは昼行性なのに対して、ハブは夜行性だから基本的に出会わないんだ」

吹雪「それじゃあ」

提督「ああ、ハブを狩るどころか、害獣が繁殖するだけだったそうだ」

吹雪「活動時間が違うから出会わないとなると、確かにあの二人に似ている気がしますね」
989 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/10/27(日) 22:16:30.22 ID:/uxh8N7n0

-執務室-

コンコン

足柄「足柄よ」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

足柄「今日はカツサンドを作って来たの♡」

提督「ありがとう」

足柄「吹雪ちゃんも食べてね」

吹雪「ありがとうございます」

提督「では、早速頂こうか」

モグモグ

提督(足柄のカツは美味いんだけどなー、流石に飽きると言うか、たまにはビフがいいな)

足柄「どうかしら?」

提督「うん、美味しいよ」

吹雪「美味しいです」

足柄「それは良かったわ」

提督「でも」

足柄「でも?」

提督「作ってもらっといてこんなこと言うのも失礼だが、たまにはビフカツがいいなーなんて」

足柄「!!!」

提督「すまん!気を悪くしたなら」

足柄「そうよね・・・」プルプル

提督(やってしまった!)

足柄「何故、私はトンカツばかり揚げてたのかしら?」

提督「ん?」

足柄「トンカツよりビフカツの方が美味しいに決まってるじゃない!」

提督「あの、足柄さん?」

足柄「神戸牛よ!神戸牛が私を呼んでがるわ!シャトーブリアンのビフカツよ!カツレツよ!カツサンドよ!」

提督「いや、あの、勿体無いんで普通の国産黒毛和牛でいいです」

足柄「そう?国産の黒毛和牛ね」

提督「ああ、国産だ。米国産じゃないからな」

吹雪「ええ、国産ですね」

足柄「でも、どうしてそこまで国産にこだわるの?」

提督「それはな・・・」

足柄「それは?」ゴクッ
990 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/10/27(日) 22:19:18.12 ID:/uxh8N7n0

提督「昔、スーパーで買った米国産牛のステーキ肉が臭かったからだ!」

足柄「へ?」

提督「俺はある日、古くて安くなっている訳でもないステーキ肉を買った。その肉が非常に臭かった。あれは完全にマトンの臭いだった!」※実体験です

吹雪「酷すぎますよね」

足柄「うわぁ・・・」ドン引き

提督「別にマトンは嫌いじゃないぞ。だが、牛を買ったのにマトンの臭いがしたんだぞ!勘違いしてマトンを買ったのかと確認したらやはり牛だった!」

足柄「確かにそれは嫌になるわね」

提督「そうだろ?それ以来、米国産牛は嫌いだ」

足柄「ええ。納得だわ」


-2日後 執務室-

コンコン

足柄「足柄よ」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

足柄「約束どおりビフカツサンドを作って来たわ!冷めないうちに食べてね♡」

提督「おお、美味そうだな!早速頂こうか」

吹雪「はい♪」

提・吹「いただきます」

モグモグ

提督「やっぱビフカツは美味いな」

吹雪「美味しいですね〜」

足柄「気に入ってもらえて良かったわ。また作ってくるわね!」


-翌日 執務室-

足柄「今日も用意したわ!」


-翌々日 執務室-

足柄「今日もあるわよ!」


-一週間度 執務室-

足柄「今日も揚げてきたわ!」

提督「美味いんだけど、流石に毎日は・・・」

吹雪「ええ、毎日はちょっと・・・。ところで、何処の部位ですか?ヒレとかですか?」

足柄「神戸牛のシャートーブリアンよ」

提督「へ?」

足柄「だから、神戸牛のシャートーブリアンよ」

提・吹「」

足柄「ちゃんと大淀が経費で処理してくれてるから平気よ」


その月の鎮守府のエンゲル係数はアゲアゲだったそうな。めでたしめでたし。
991 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/10/27(日) 22:23:22.96 ID:/uxh8N7n0

-執務室-

卯月「新コーナー『うーちゃんに叱られる』の始まりだぴょん!」

睦・如「イエーイ!」

パフパフ

提督「コーナーって何だよ・・・。それより、俺は仕事中なんですけどねぇ」

如月「司令官ったらノリが悪いんだから〜」

睦月「如月ちゃんの言うとおりにゃしぃ」

キット「休憩だと思って少し付き合ってあげては?」フォンフォン

提督「しゃーないな。付き合ってやるか」

卯月「流石、司令官だぴょん」

提督「で、何が始まるんだ?」

如月「直ぐに分かるわ」

卯月「ねぇ、睦月ちゃん。この中で一番紅茶に詳しい素敵な大人ってだぁれ?」

睦月「それはもう、ね?」

如月「ええ、そうね」

睦月「提督にゃしぃ」

提督(何この、チ○ちゃん的な寸劇は?)

キット「やれ、紅茶があるなら青茶もあるんじゃないかとか、緑茶と烏龍茶と紅茶って何が違うんだ?などと言っている全ての日本人に今こそ問います」フォンフォン

提督「キットも乗らなくていいぞ」

卯月「紅茶の銘柄ってだいたい産地の名前だけど、アールグレイは産地じゃないぴょん。アールグレイってどういう意味?」

提督「グレイとは英語で伯爵の意で(中略)と言う訳だ」

卯月「・・・」プルプル

如月(あぁ・・・やってしまったわ)

卯月「ガチで答えてんじゃないぴょん!」プップクプー!

提督「いや、ちょっと待って。これって不正解の時に『ボーっと生きてんじゃないぴょん!』とか言って叱られるんだろ?」

卯月「当然だぴょん。でも、正解なら正解で面白くないぴょん」

提督「・・・。正解でも、不正解でもダメって理不尽過ぎませんかね?」

睦月「こそは空気を読んで臨機応変に対応しないとダメにゃ」

提督(なんつー無茶振りだ)
992 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/16(土) 22:14:48.63 ID:nyoECYAk0

艦娘辞典



パワーアップ《Power up》

【戦闘能力向上のため、様々な追加装備をほどこすこと】
993 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/16(土) 22:16:11.18 ID:nyoECYAk0

-執務室-

コンコン

夕張「夕張です」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

夕張「前に造った北上さんの強化装備の改修プランを考えてきました!」

提督「ほう。早速見せてもらおうか」

夕張「はい。こちらが現行の艤装と、以前作ったフルアーマー装備です」

吹雪「フルアーマーは燃費が悪過ぎてダメでしたね」

夕張「ナンノハナシカシラ(汗)」

提督「気を取り直して次行ってみよう」

夕張「はい。では、プランその1 スーパーフルアーマー北上改二」

提督「は?」

夕張「更にウルトラスーパーフルアーマー北上改二」

吹雪「うわぁ・・・」

夕張「更に更にウルトラスーパーフルアーマーヘビー北上改二」

提督「・・・」

夕張「極めつけはウルトラスーパーフルアーマーヘビーデラックス北上改二です!」

提督「」白目

スタスタ

夕張「提督?」

ガチャ

夕張「窓なんて開けてどうしたんですか?」

提督「おーいくもよーどこへいくんかー」

夕張「良かった〜、ちゃんと分かってくれたんですね」

提督「あのさ、コレって本気でやってるのか、ネタでやってるのかどっちだ?」

夕張「本気かネタかと聞かれれば、本気です!」

吹雪「今のフルアーマー改二でも燃費が悪くて、余程の事態で無ければ使えないのに更に酷くなってないですか?」

夕張「そこはまぁ、緊急事態用ってことで」

提督「緊急事態だとしても北上、大井、木曾の雷巡三人だけで何とかさせようってのが無理がある」

吹雪「そうですね」

提督「とりあえず、この件は保留だ」

夕張「あと、白雪ちゃんにこんなの造ってきました。バ○ターライフルです!」


-執務室前-

白雪「バ○ターライフル・・・。何て優美な響でしょう」ウットリ
994 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/16(土) 22:16:51.12 ID:nyoECYAk0

提督「却下!」

夕張「えぇ〜、せっかく造ったのにー」

提督「えぇ〜じゃねぇよ!どこぞの黒歴史に出てくる白雪姫が持ってる武器じゃねーか!こんな物騒な物を白雪に持たせようとするんじゃない!」

吹雪(白雪姫?私が知ってる白雪姫(グリム童話)とは別の白雪姫が居るんでしょうか?うん、それしか考えられないよね)

夕張「黒歴史(笑)」

提督「だいたい何でビーム兵器をさも当然かの様に造ってるんだよ」

夕張「それを言うなら提督のセイバーもそうですよ」

提督「うっ、それを言われると・・・」

夕張「妖精さんの手に掛かればビーム兵器だろうが、キットだろうが、タイムマシーンだろうが造れてしまうんです。妖精さんの科学力は世界一!」

コンコン

白雪「白雪です」

提督「!? ちょ、ちょっと待ってくれ!」

提督「夕張、早くソレを隠すんだ!」

夕張「隠せと言われましても」

提督「そうだ、クローゼットだ!吹雪!」

吹雪「はい!」

ガチャ

ポイッ

バタン

吹雪「仕舞いました!」

提督「よし!ゴホン、入っていいぞ」

白雪「失礼します」

ガチャ

バタン

白雪「あら、夕張さんもいらしてたんですね」

夕張「ええ、提督と新装備の開発会議をしてたの」

白雪「そうなんですか。司令官、報告書です」

提督「うむ、確かに受け取った。コレで甘い物でも食べておいで」つ間宮券

白雪「ありがとうございます。では、失礼します(いい話を聞かせてもらいました。後で妖精さんに相談してみましょう)」ペコリ

吹雪「・・・」

ガチャ

バタン

吹雪「何だか白雪ちゃんの様子が変じゃなかったですか?」

夕張「そう?」

提督「そうか?」

吹雪「いえ、気のせいならいいんですが」

提督「よし、今から処分しに行くぞ」

夕張「えぇ〜、せっかく造ったのに」

提督「だからそんな物騒な物を使わせようとするんじゃない!」

提督の指示通りバ○ターライフルは廃棄処分されたものの、後日ツインバ○ターライフルを装備して出撃する白雪の姿が目撃されたそうな。めでたしめでたし。
995 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/16(土) 22:18:21.17 ID:nyoECYAk0
観に行こうと思っていて見逃したスノーホワイトの続編を先日テレビでやってたから観たけどナニアレ?
白雪姫は一瞬しか写らない(しかも後姿だけ)アナ雪のバッタもんって感じだった・・・。続編作って失敗した映画って腐るほどあるけど、ここまで酷いのは久しぶりかも。


鰯の報酬で海防艦もらったし、そこそこ数も溜まってきて邪魔になってきたから改修に使おうと思ったら改二実装済みかつ、HPが4nの駆逐艦って案外居ないことに気付いた。マジかよ・・・。
軽巡を入れても五十鈴と木曾と那珂ちゃんしか居ない。二度目のマジかよ・・・。
対潜を改修したい子は居ないし、運ならまるゆ一選だし、改二では無いけど秋津洲も4n。しかし三ヶ月に一度6-4しか出番ない・・・。
イベント海域の緊急修理次第では出番増えるかも知れないけど、現状「緊急修理?要らないねぇ、そんな物は」って感じ過ぎる。
解体するものなぁってなるし、マジで処遇に困ったな。
996 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/04/22(水) 22:33:00.76 ID:oTld91W60

-執務室-

夕立「ドーナツ美味しい〜♪」

摩耶「お前ホント好きだよな」

夕立「あれ?摩耶さん食べないっぽい?」

摩耶「ああ、あたしは飲み物だけでいい」

夕立「じゃあ貰ってもいい?」

摩耶「いいぞ」

夕立「わーい、摩耶さんありがとー」

金剛「ロイヤルミルクティーを用意しましたヨー。提督、どうぞ」

提督「ありがとう」

提督「・・・」クンクン

夕立「どうして匂いを確認してるの?」

卯月「説明しよう。司令官は先日、某有名ドーナツチェーン店でロイヤルミルクティーを頼んだら、カフェオレを出されたぴょん!それ以来、パパは確認してからじゃないと飲めなくなったぴょん!」←実体験です。ちゃんとミルクティー用の白いカップだったのがなおさらタチが悪い(怒)

金剛「ええ、本当に酷い事件デシタ・・・」

提督(おいバカ!皆の前でパパって呼ぶな!)

摩耶「うわぁ・・・」

夕立「酷いっぽい・・・」

酒匂(許せない!)

提督(気付いてない?セーフか)

提督「あれは恐らく、東〇か、エル〇ビアか、サル〇ィンが俺の命を狙って工作員を送り込んだに違いない」

夕立「エル〇ビア?サル〇ィン?何だか聞き覚えがあるけど、何処の国か分からないっぽい」

吹雪「相〇とか、科〇研に出てくる架空の国だよ」

夕立「あ〜、なるほど。だから聞き覚えがあったのね」

酒匂「司令、ちょっとお出かけしてくるね」

提督「ん?何処へ行くんだ?」

酒匂「司令を苦しめたお店へのカチコミだよ」

提督「は?カチコミ?え?」

摩耶「待て」

提督(ナイス!)

摩耶「お前一人だと不安だ。あたしも着いてくぜ!」

提督(止めたんじゃないんかい!何とかして気を反らさないと)

摩耶「提督、何処の店だ?」

提督「えっと・・・、何処だったかな・・・(卯月、間違っても言うなよ!)」

酒匂「司令に聞くより卯月ちゃんに聞いた方が早いと思うよ」

摩耶「それもそうだな」

提督(おいおいおいおい)

摩耶「おい、卯月」

卯月「うびゃあ!?」
997 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/04/22(水) 22:34:02.30 ID:oTld91W60

キット「皆さん、ドーナツと言えばミ〇ドが有名かと思いますが、日本における第一号店は何処にあるかご存じですか?」フォンフォン

提督(今度こそナイス!)

酒匂「一号店?う〜ん」

摩耶「考えたことなかったな。どこだ?」

金剛「東京デスカ?」

キット「西日本です」フォンフォン

吹雪「私は知ってるよ」

卯月「うーちゃんも知ってるぴょん」

キット「皆さん店舗の前を通ったことがあるはずです。ヒントは滝です」フォンフォン

夕立「西日本・・・、滝・・・、分かったわ!那智の滝がある和歌山よ!」

提督「うん、そんな所に連れて行ったこと無いな」

摩耶「滝と言えば布引だ。新神戸だな!」

提督「俺の記憶が正しければその辺りでミ〇ドを見たこと無いぞ」

酒匂「浄蓮の滝!」

提督「最早、西日本ですらない・・・」

キット「何を基準とするかにもよりますが、静岡は西日本に分類されます」フォンフォン

提督「マジか!?」

夕立「うーん、分からないっぽい」

摩耶「さっぱり分からねーぜ」

酒匂「酒匂もー」

金剛「私も分かりまセーン」

キット「では正解発表です。答えは、箕面でした」フォンフォン

夕立「箕面ってあのスパーガーデンのある?」

吹雪「そうだよ」

摩耶「確かに紅葉の時期に箕面大滝を見に行ったことがあったなー。それにしても梅田とかじゃなくて箕面って何か微妙な場所だな」

提督「本当に何であんな場所、いや、あんな場所は失礼か。あそこなのか謎だよな。あの辺は猿が多いって聞いたことがあるが、襲われたりしないんだろうか?」

夕立「提督さんを襲う悪い猿なんて夕立がやっつけてあげる!」

摩耶「おいおい、それは翔んで〇玉なみにディスリ過ぎだろ(笑)」

提督「まぁ、襲われるってのは冗談だ。俺の両親が若い頃に行っても猿は見なかったって言ってたからな」
998 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/04/22(水) 22:34:44.14 ID:oTld91W60

-夜 白露型私室-

夕立「あれ?」

白露「ん?どうかしたの?悩み事?悩みならお姉ちゃんを頼っていいんだよ!」

夕立「大丈夫。何でも無いっぽい」

白露「うわぁーん、夕立が冷たいよー(泣)」

村雨「よしよし」

時雨(まったく・・・大げさだなぁ)

卯月(昼間、卯月ちゃんがパパって言ってた気がしたけど何だったのかしら?)
999 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/04/22(水) 22:37:43.98 ID:oTld91W60
次回 迷探偵夕立の華麗なる推理 〜パパとは誰だ編〜 始まるかも知れない。

今年は春イベあるのかな?
桃の節句イベントは恐ろしい位資材を消費しなかった(開発資材を除いてイベント中にカンストする体たらく)だったので
一日一回大型建造祭りを実施中だけど、まるゆさん来ない・・・。
うん、まぁ、これまでも二週間に一回、せいぜい月二回程度だったからいつも通りとも言えるけど。

まるゆ出て来いや!
1000 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/04/22(水) 22:40:02.29 ID:oTld91W60
パート3始めました。

【艦これ】吹雪「パート3始まりました」 キット「最終章です」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1587561379/
1001 :1001 :Over 1000 Thread
               | ///////i!、\ \ ヽ
   、 ,          |/// / ツ/// /i 1!、 \ ヽ ヽ
  エIIエ ふ イ 大. お  |// //// // /.| ||i;゛、   ヽ ヽ  、
  .Eヨ     | .申 , れ  .|/ /リ{ {{{{// / i | ||i .!ヾ   ヽ `、 ヽ
           ̄    |.//{ Y'''''/ /ノ |.|!||! 、i ヽ    `、 、
  、 ァ .つ | 十    |///| { ,,;;;;i :: |.|ii ii、 i  !    i  i
  ┐用 .う  .レ.cト、   |シ从|.|,,,;;;" ̄~"|.|.ii ヾ、、 ヽ    i  i|
  ~ー‐ 、、    、、  |//i、.|| ii!' ,,, -‐.|.| 乂 \  \   i
  ┼ __  -|―|‐    |i i.i|. r| li!く  ゚ |ト /  i;; \  \  i
  ノ 、__   !_    | ii ||/"| l!`ミニ=ニ||'  /;;;;;: \  `、、_
              { |、{{..(| ll! i!;;;;;;; /|  '、:::...:  \  `ー-
   |-    /       | i!|1ト、|lili! !;;;;;;;/ .!  ii|il= il!   .` ー
  .cト、   /⌒し    |!i从/i∧i! i::::    ili!'__iI!--―'' ナ`-ト
          、、   |/いi|l!∧ ::  ー'''''二 ==--一"ヲ/  ||
    O  -|―|‐    .|./i i i|/∧ : :: ヾ-'"        / ;;;::リ'
         !_       | .|/i i!!リi ヽ:: :: ::|li、´ ̄ ̄ ̄ ̄ン ;;;: /
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