ほむら「アホまどか」まどか「ひどいよほむらちゃん!」

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/20(木) 00:23:29.70 ID:T8uZDeHUo
シリアス

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1500477809
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/20(木) 00:26:01.89 ID:T8uZDeHUo
ほむら(幾度と無く同じ時間軸を繰り返してきた)

ほむら(何度救おうとしても、結局まどかは魔女になってしまう)

ほむら(諦めなければあなたを救える、そう思っていた)

ほむら(だけど、私は…あなたを救えるまで、諦めずにいられるかな?)

ほむら「…」

和子「じゃ、入ってらっしゃい、暁美さん」

ほむら「…はい」

ほむら(…ごめん、私はもう、分からない)

まどか「バナナ持ってる?暁美さん!」

ほむら「は?」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/20(木) 00:27:13.49 ID:D8/xetwdO
間違ってたらごめん
まどか「私、魔法少女になるからバナナほしいバナナ!」ほむら「アホかっ!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1500412455/
これの続き?
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/20(木) 00:29:08.39 ID:T8uZDeHUo
和子「ちょちょちょ…鹿目さん…今HRだから…」

まどか「バナナ持ってるなら嬉しいなぁって!くれるならもっともっと嬉しいなぁって!」

ほむら「い、いえ…持ってないわ…」

ほむら(…バナナ…?この時間軸のまどかはバナナが好きなの…?)

さやか「はいまどかー、離れましょうねー」

まどか「あっ、ちょ…!う、奪わないで…!私からバナナを奪わないでぇ!!」

さやか「奪ってない奪ってない」

ほむら「…」

ほむら「…あ、その…えと…」

まどか「…〜!」モゴモゴ

ほむら「…」

ほむら「…」カチッ

ほむら「…バナナ…食べる…?」スッ

まどか「…」

まどか「…!」

まどか「…」パァァァァァァァ
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/20(木) 00:33:31.77 ID:T8uZDeHUo
さやか「いやぁ…よく持ってたねぇ…」

ほむら「…あ、その…私もバナナを常備してるから…」

さやか「へー、私が知らないだけでバナナって人気なんだ?」

まどか「バナナうめぇ!うめぇ!」

ほむら「…いや…そんな事は…」

ほむら(…何故かしら…このアホっぽいまどか…)

ほむら(何故だか不思議と助ける気持ちが薄れ…)ハッ!

ほむら(なななな、何を言ってるの…!暁美ほむら…!)

ほむら(諦めずにいられるかなとは言ったけれどこんな諦め方は論外よ!)

ほむら「ま、まどかっ!」

まどか「?」

ほむら「保健室に…!行きましょ…!」

まどか「…」

まどか(ほむらちゃんはバナナを持ってた→私にバナナをくれる→保健室には大量のバナナ)

まどか「行くっ!!」

ほむら「っし!」

さやか「うーん、転校生もなかなか難儀なんじゃない?」

仁美「そうかもしれませんね」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/20(木) 00:36:10.92 ID:T8uZDeHUo
カツーンカツーン

ほむら「…」

まどか「…?暁美さん、バナナはどこ?」

ほむら(…バナナ…?)

ほむら「ほむらでいいわ」

まどか「ほむらちゃん、バナナは?」

ほむら「…そんなものは無いわ…」

ほむら「…それよりも…」

ほむら(…)

ほむら「…ねぇ、まどか…あなたは自分の周りの人が大切?友達や家族を大切にしてる?」

ほむら「…もしそうなら、今と違う自分になろうだなんて思わないことよ」

ほむら「その安易な選択は、必ず貴方を破滅へ」

ほむら「居ないし!!!」

ほむら「まどか居ないし!!!」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/20(木) 00:38:35.59 ID:T8uZDeHUo
ほむら(…あぁぁ〜!もう!どうして今回のまどかはここまで制御不能なの!)

ほむら(…何とか…!何とか魔法少女の危険性を分からせないといけないのに!)

ほむら(…どこに行ったの!?…いえ、そう遠くへは行ってないはず!)

ほむら(…見つけるわ…!先にインキュベーターに接触されたら溜まったもんじゃない…!)





まどか「…」

マミ「…」

マミ「あ、あの…な、何かしら…?」

まどか「絶対バナナ持ってますよね?」

マミ「…ば、バナナ…?」

まどか「どこに隠したァー!?」モミモミモミ

マミ「ひぁーーっ!?」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/20(木) 00:42:26.26 ID:T8uZDeHUo
まどか「ここか!?ここにバナナを隠したのか!?」

マミ「ちょ!もう…やん…!こんな所に何も隠さないわよぉ…!」

まどか「嘘だ!そんな黄色い人がバナナを持ってない訳がゴフゥッ!!」

さやか「いやー、すいませんねうちのアホが、あはは」

さやか「ほら行くぞまどかー」

まどか「待ってさやかちゃん!絶対あの人なにか隠してるよ!だってあのおっぱいだよ!」

マミ「ちょ…!」カァァァァァ

まどか「見せてみろー!その中に隠したバナナを!」

さやか「あのねぇまどか…そもそもバナナ以前に人にはなんだって隠し事があんの」

さやか「そんな人の隠し事を暴こうだなんて無粋だと思わない?」

まどか「思わない!」

さやか「だよねー」

マミ「…」

マミ『…魔女に操られてる訳じゃないのよね?』

QB『そうだね、彼女は至って普通だよ、いやごめん、普通ではないね』
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/20(木) 00:45:51.85 ID:T8uZDeHUo
QB『究極にアホっぽいけれど、操られてはいないんじゃないかな』

マミ『ならいいわ…魔女と関わりがないなら…』

QB『うーん…どうもそういう訳でもないみたいだよ』

マミ『え?』

ピョコ

QB「やあ君たち、僕の姿が見えるかい?」

さやか「…ひっ…!?猫が喋った…!?」

まどか「かっけぇーーー!!!」

QB『ほらね』

マミ『…!この子達…素質が…!』

QB『僕の目に狂いはなかったみたいだ、彼女達が望むかどうかは別として、素質があるっていうことは頭に入れててもいいんじゃないかギュッブェ』

まどか「すげぇーーーーー!!!」ブンブン

さやか「ちょ!まどか!死ぬ!絶対死ぬから!」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/20(木) 00:48:43.47 ID:T8uZDeHUo
まどか「だって喋る猫だよさやかちゃん!?」

まどか「こんなの絶対引っ張りだこだよ!この子さえいれば私はバナナが食べ放題!」

さやか「そのあんたにとって金のなる木を殺しちゃいそうになってるんだってば!」

QB『…』

マミ「ちょちょ!あなた達!やめなさい!」

まどか「何だー!?バナナ隠しおっぱい!」

マミ「…ちょ…!もう…!」

マミ「…色々話があるのだけれど、とりあえず場所を移動しないかしら…!」ヒソヒソ

さやか「あ、分かりました」ガスッ!

まどか「」

さやか「屋上でいいですか?」

マミ「…は、はい…」ビクビク
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/20(木) 01:07:32.05 ID:5Enb4AIyo
まどか「話とやらを聞こうか!」

さやか(うるさいなぁ…)

マミ「ま、まず…私のことを話さなくちゃいけないわね…」

さやか「あの…ちょ、いいんですよ?こいつのノリに付き合わなくても」

マミ「…いえ、そういう事でもないの」

マミ「…」バシュッ

さやか「…!?」

さやか(早着替え…!?いや、違う、これはどう見ても変身…!)

マミ「ご覧の通り…私は魔法少女なの…」

さやか「ま、魔法少女って…あの?」

マミ「どんな想像をしてるかは分からないけれど、多分そのイメージであってるでしょうね」

QB「そして僕が、君たちの祈りを力に変える存在さ、QBって呼んでよ!」

さやか「祈りを…力に…?」

マミ「…」コクッ
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/20(木) 01:11:19.46 ID:5Enb4AIyo
マミ「QBは、私たちの願いを何でも一つ叶えてくれる」

マミ「ただし、契約をしたらその願いの対価として魔女を倒さなければいけない」

マミ「そういう使命を背負うの」

さやか「…願い…何でも…?」

マミ「…ええ…」

さやか「…ど、どうして私たち何ですか…?そ、その…正直言うと私達って言うほどそういうのの素質が無いんじゃないかと…」

マミ「…いいえ」

QB「僕が見えること、それが素質の証明だよ」

QB「と言っても、君のいう素質と僕のいう素質が同じものを指してる訳じゃない」

QB「志という意味での素質ならマミにでも教わって欲しい、僕がいう素質っていうのは」

QB「前提、君らが魔法少女になれるほどの因果を背負っているかどうかさ」

さやか「…因果…」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/20(木) 01:15:01.09 ID:5Enb4AIyo
QB「かの有名なジャンヌダルクも魔法少女さ、彼女の素質、背負い込んだ因果の量はとてつもないものだった」

さやか「ま、まさか…そんな歴史上の有名人と私達が同じなわけ…」

QB「ま、そうだね、君も素質を持っているけど精精並程度」

さやか(なんかムカつく)

QB「でも、そこの彼女は…彼女は…?」

まどか「か、か、か…」

まどか「かっけぇーーー!!!!!!」

マミ「きゃあ!」

まどか「どうやったんですか!?どうやって変身したんですか!?うおおおお!!!教えろー!!!」モミモミモミ

マミ「もう、やぁ!止めてったら…!」

さやか「…」

QB「…」

さやか「で?」

QB「何故だかわからないけれど…いや、本当の本当に何故だか分からないけれど」

QB「彼女はとてつもない素質を持っている」

さやか(確かに分からん)
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/20(木) 01:19:45.54 ID:5Enb4AIyo
QB「魔法少女の素質は背負い込んだ因果の量に比例する、それは僕らの研究でわかっている事だけれど」

まどか「ひゃはぁああああああー!!!」モミモミモミ

QB「…まぁ、うん…」

QB「僕らの研究が間違っていたんだろうね」

さやか「こんなアホが何で…」

QB「まぁ、そういう訳で君たちは何でも一つ願いを叶えるチャンスを得た訳だ」

QB「もちろん強制はしないよ、今日日君らの年代の少女が面倒事を抱えてまで叶えたい願いが存在しないことは知ってる」

さやか「…」

QB「叶えたい子は大体二つ返事、そうじゃない君らはそこまで困っていない、そうだろう?」

さやか「…私は…」

マミ「…!QB!」

QB「…」

さやか「な、何…?」

QB「…彼女は…鹿目まどかとは全く違った意味での、イレギュラーだ」

ほむら「…はぁ…はぁ…!」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/20(木) 01:22:32.36 ID:5Enb4AIyo
バァン!!!


ほむら「決死の思いでここへ来て…!あなたを助けるために繰り返
したのに…!」ブツブツ

ほむら「またあなたに会えて嬉しいのに…!あなたはとんでもないアホで…!」ブツブツ

ほむら「警告しようと思ったら…!あなたはどっかへ行っちゃうし…!」ブツブツ

ほむら「やっと見つけたと思ったら!先手打たれてるしいいいいい!!!」

さやか「て、転校生!」

ほむら「まどかぁ!!!」

まどか「バナナくれるの!?」

ほむら「きいいいいいいーーーーーっ!!!!!」ワシャワシャ

マミ「…」

マミ「…い、イレギュラーと言うより、被害者ね…」

さやか(何だろ、転校生と私がダブル)
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/20(木) 01:27:15.35 ID:5Enb4AIyo
ほむら「…はぁ…はぁ…」

さやか「落ち着いた?」

ほむら「…ええ、お陰様で」

マミ「…」

ほむら「仲良くお話しようって、感じじゃないわね」

さやか「え?え?むしろそういう感じだったんだけど」

ほむら「…契約した覚えのない魔法少女、QBからはそう聞いてるのかしら?」

マミ「そうね、確かにそう聞いてるわ」

ほむら「…」ジロッ

QB「…」

マミ(並々ならぬ敵意…やっぱり彼女は危険人物…!)

ほむら「…はい」

まどか「…!?バナナだぁーーーー!!!」

ほむら「…取り敢えず、魔法少女だけで話がしたいわ」

ほむら「言ってる意味、分かるわよね?」

QB「やれやれ」

QB「邪魔者はお暇するよ、マミ…」

マミ『分かってるわ、少しでも危険だと思ったら教えるから応援をお願いね』

ほむら「…」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/20(木) 01:31:04.30 ID:5Enb4AIyo
ほむら「さて…どこから話したものかしら…」

マミ「大体は私の口から伝えたわ、魔法少女の事、願いのこと、使命のこと」

ほむら「…」

マミ「…正直に言わせてもらうと、これはもう私たちが口を出すべき問題じゃない」

マミ「彼女達に本当に叶えたい願いがあるのなら、私たちがどう言ったところで止まらない、それはあなたも十分分かっていることでしょう?」

ほむら「…」

今でもそれが自慢なの

ほむら「…ええ、そうね」

マミ「…だから…」

ほむら「…けれど、あなたはその願いがアホみたいな願いだった時、見過ごせる?黙っていられる?」

マミ「…他人の願いにアホも何も無いわ、何を言い出すの?」

ほむら「まどか、何でも一つ願いを叶えるわ」

まどか「ふぇ!?いっひょうふんのはなながほひい!」モグモグ

マミ「ダメに決まってるでしょ!」

マミ「…あ」

ほむら「ね?」

マミ「…」

さやか(何だろう、幼馴染としてものすごく申し訳ない)
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/20(木) 01:36:25.59 ID:5Enb4AIyo
ほむら「彼女はともかく、まどかは魔法少女になってはいけない人間だわ」

マミ「あなたの言わんとしてることは分かるわ、でも「魔法少女になってはいけない人間」と断ずる理由がそれって、少し弱くないかしら?」

マミ「…他にもまだ、言ってないことがあるのかしら?」

ほむら(…一筋縄じゃ行かない…か)

マミ「でも、あなたの言うことも確かに一理ある」

マミ「…えーと、鹿目さん?だけじゃなく…えーと…」

さやか「さやかです、美樹さやか」

マミ「…美樹さんにも、ぜひ知っておいてほしいの、魔法少女になるってどういう事なのか」

マミ「魔女になるってどういう事なのか」

マミ「それを知った上で、魔法少女になるのなら、私は大歓迎よ」ニコッ

ほむら「…」

マミ「今日の放課後、魔女狩りに行きましょうか」

ほむら「何を…!生身の人間を結界へなんて…!」

マミ「もちろん後衛が必要よね、まさか来れないなんていうつもりじゃないわよね?」

マミ「後ろめたいことがないなら当然…」

ほむら「…くっ…分かったわ」

ほむら(ここで彼女達に不信感を植え付けるのは得策じゃない…仕方が無いわね…)
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/20(木) 01:37:02.03 ID:5Enb4AIyo
ほむら「彼女はともかく、まどかは魔法少女になってはいけない人間だわ」

マミ「あなたの言わんとしてることは分かるわ、でも「魔法少女になってはいけない人間」と断ずる理由がそれって、少し弱くないかしら?」

マミ「…他にもまだ、言ってないことがあるのかしら?」

ほむら(…一筋縄じゃ行かない…か)

マミ「でも、あなたの言うことも確かに一理ある」

マミ「…えーと、鹿目さん?だけじゃなく…えーと…」

さやか「さやかです、美樹さやか」

マミ「…美樹さんにも、ぜひ知っておいてほしいの、魔法少女になるってどういう事なのか」

マミ「魔女を狩るってどういう事なのか」

マミ「それを知った上で、魔法少女になるのなら、私は大歓迎よ」ニコッ

ほむら「…」

マミ「今日の放課後、魔女狩りに行きましょうか」

ほむら「何を…!生身の人間を結界へなんて…!」

マミ「もちろん後衛が必要よね、まさか来れないなんていうつもりじゃないわよね?」

マミ「後ろめたいことがないなら当然…」

ほむら「…くっ…分かったわ」

ほむら(ここで彼女達に不信感を植え付けるのは得策じゃない…仕方が無いわね…)
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/20(木) 01:39:38.64 ID:5Enb4AIyo
放課後




さやか「…」

まどか「バナナうめぇーーーー!!」

さやか「ね、転校生」

ほむら「…」

ほむら「どうしたの?早く帰って準備をしなさい」

さやか「人のために願うって、どう思う?」

ほむら「…!」

さやか「…」

ほむら「オススメは、しないわ」

さやか「…」

ほむら「人のために願ったところで、その願いが本当にその人のためになるとは限らない」

ほむら「私の知り合いに言わせると、人のために願うのはバカのやることだ、よ」

さやか「それは、あんたも?」

ほむら「…」

ほむら「私は…」

ほむら(私はまだ、結果すら出ていない)

さやか「…ねぇ…!私…!」
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/20(木) 01:43:25.82 ID:5Enb4AIyo
ほむら「…別にいいのよ、それが本当に何一つ混じり気なくその人の為を思ってならば」

ほむら「だけど、あなたは言いきれる?純粋にその人のための願いだって」

ほむら「欲はない?その人のためになることをして好意を持たれようとは思っていない?」

ほむら「…そんな願いを叶えて、身を滅ぼした人を私は嫌というほど見てきたわ」

さやか「…それって…」

ほむら「あなたは…その願いが本当に…その人のためだと…」

ガラッ

恭介「あれ?まださやか帰りじゃないの?」

さやか「あーもう、ちょっと今大事な話してんの!」

恭介「あはは、ごめんごめん、これ今度のチケットだよ」

さやか「…サンキュ」

恭介「是非鹿目さんにも来て欲しいけど、さやかが許さないんでしょ?」

さやか「こいつが来たら無茶苦茶になるからね」

恭介「あはは、さやかも大変だ、じゃまた明日」

さやか「…ん」

さやか「…あ、それで何の話だったっけ?」

ほむら「…」

ほむら「…?…??……????」
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/20(木) 01:46:23.29 ID:5Enb4AIyo
ほむら「…え?嫌だから…他人のために願うって言うのは…?あれ…?」

さやか「…あ、そうだった」

さやか「…ううん、私はそんなこと考えちゃいないよ」

さやか「…私は、大切な人のために願いたい」

さやか「…きっとね、あいつはそんな願い思いつきすらしないと思うんだ」

さやか「QB…だっけ?あいつの口ぶりから察するに、本当の願いじゃないと契約は成立しない、そうでしょ?」

さやか「だから無理やり願わせても、意味が無いと思うんだ」

さやか「…だから、私が願うしかない」

さやか「…私は、まどかのアホを治したい!」

ほむら「…」

ほむら「…」

ほむら「…」ザバァ

さやか「うわっ!?」

ほむら「…ざやがぁ〜…!!!」ギュウウウウッ!!!

さやか「ぐへっ…!苦し…!」
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/20(木) 01:50:17.16 ID:5Enb4AIyo
ほむら「ぞんあごおをああたががんがえていあなんてぇ〜…!」

さやか「お、落ち着けってば!転校生!」

ほむら「…」ズビッ

さやか「な、泣くほど…?」

ほむら「…」ズビッ

ほむら「…いえ、今までの人達は皆他人のために願おうとしなかったから、感動して」

さやか(ええ…?むしろ転校生の口ぶりから察するにそんな人間の破滅を見てきたって感じだったんだけれど…)

ほむら「…でも、ありがとう、気持ちだけで十分よ」

ほむら「あなたは、真っ直ぐね、痛いほどに」

さやか「何で転校生が礼を言うのさ…それにそれって褒めてるの?」

ほむら「ふふ、褒めてるわ」

さやか(マミさんと話してる時、ヤバイやつかと思ったけれど、何だ…年相応なところもあるんじゃん…)

ほむら「…それで、どうする?…行くのかしら?」

さやか「うん、とりあえず行こうかな」

さやか「まどかのお守りお願いね、「ほむら」」

ほむら「…!」

ほむら「…ええ、任せて」
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/20(木) 01:54:44.49 ID:5Enb4AIyo
ほむら「代わって」

さやか「さっきの任せてはどこに行ったんだよー」

まどか「バナナが切れたァ…!ほむらちゃん…次の…次のバナナを…!!」

ほむら「…辛い…!」

さやか「滅茶苦茶心の底からの声じゃん!」

ほむら「だってこのまどかアホなんですもの!」

マミ「おふざけはそこまで、見て」

ほむら(…あれは…)

さやか「自殺!?」

マミ「…原因の明らかでない自殺や事件は、大抵が魔女によるものなの」

フッ

さやか「わっ!?」

マミ「…っと」ボスッ

マミ「…これを見て…」

さやか「…これって…?」

マミ「魔女の口付け…魔女に標的にされた印みたいなものね、この印をつけられると、付けられた人は正常な判断が出来なくなるわ」

さやか「…」ゴクリ
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/20(木) 01:58:19.96 ID:5Enb4AIyo
マミ「…ここに自殺者がいるってことは…どこかに…」

ほむら「…あったわ、マミ」

ズグズグ

さやか「…!」

さやか(…なんつーおぞましくどす黒い…!これが魔女…!?)

マミ「…グリーフシード…これに触れると魔女の結界に入り込めるわ」

マミ「覚悟があるなら来て、もちろん彼女と私であなた達を全力で守るわ」

さやか「…」

ほむら「…」コクッ

さやか「…ええ、行きます」

まどか「行ってらっしゃーい」

さやか「あんたも行くのよ!」

まどか「えー…?バナナある…?」

ほむら「…」ポイ

まどか「うわぁーーー!!バナナが吸い込ま」ギュルルルルル

ほむら「さ、私たちも行きましょう」

マミ(慣れてる)

さやか(慣れてる)
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/20(木) 02:05:59.65 ID:5Enb4AIyo
さやか「…うわっと…」

さやか「ここが魔女の結界か…なんつーか随分の物々しい雰囲気だね…」

まどか「うわぁーーー!!!お菓子あるお菓子!バナナは!?バナナは!?」

ほむら「私につかず離れずくっついてたらバナナ五本あげるわよ」

まどか「…ほむらちゃん!」ヒシィ!!

ほむら「さ、行きましょう」






マミ「…着いたわ」

さやか「…」

ほむら「ここに、魔女がいるのね」

まどか「…」グーグー

マミ「美樹さん、見ておいて、あなたは一つ願いを叶えることが出来る、でも願いはこの戦いの対価にふさわしいものなのかを」ダッ

さやか(まどかをついに省略した、賢い)
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/20(木) 02:09:14.61 ID:5Enb4AIyo
マミ「…先手…!必勝!すぐに片付けさせてもらうわよ!」ガァン!!

ほむら「…」

さやか「…なんか…さっきまでも使い魔?ってやつとの戦いを見てたけどさ…凄いね、マミさんって」

さやか「ほむらもあれくらい動けるの?」

ほむら「…まぁ、魔法少女になれば、あれくらいは…でも彼女は特別」

ほむら「彼女は、私が知る限りでは最強の魔法少女だから」

さやか「…?へえ…」

ほむら(…そう、彼女はかなり強い部類…)

ほむら(…あれ?じゃあなんで彼女は死んだんだっけ…?)

ほむら(…!!!!しまった…!まどかに釣られてすっかり…!!!)

マミ「…ふぅ…」

ほむら「マミっ!!!!!まだよっ!!!!」

マミ「…え?」

ギュルルルルルル!!!
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/20(木) 02:16:00.42 ID:5Enb4AIyo
さやか「…ひっ…!!」

まどか「…っ!」

ほむら「マミっ!」ダッ!

マミ「…」

マミ「…あ、あれ…?」

「あのさぁ、あんたってこんなに弱かったっけ?」

「何があったか知んないけどさ、油断して死んじまうくらいなら魔法少女辞めちまいなよ」

「なぁ、マミ」

マミ「…さ、佐倉さん…?」

杏子「…」

杏子「そっちのお前もだよ、見殺しにするつもりだったのか?えぇ?」

ほむら「違っ…!」

魔女「キャアアアアアアア!!」

杏子「うるっ…さいっての!!」ガガガガガガァン!!!

魔女「アァ…!ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙…!」

杏子「…ったく」

杏子「馬鹿な魔法少女志望はよく見とけよ、魔法少女になるってこういう事だぜ?」チャキッ

マミ「…っ…」
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