【モバマス】大石泉は天才が嫌いだった

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1 : ◆30lx83ehPU [saga]:2017/07/19(水) 23:54:12.17 ID:s3/ioAYy0
大石泉は廊下を歩いていた。
その足取りは重く、夏の気温にうんざりといった面持ちだった。

346プロダクションアイドル部門、第6芸能科。
彼女はそこに所属しているアイドルだった。

彼女の行き先は当然第6芸能科の事務所???


???ではなく、同じ第6芸能科に所属するアイドル、池袋晶葉のラボだった。



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1500476051
2 : ◆30lx83ehPU [saga]:2017/07/20(木) 00:09:21.06 ID:ObWljyeqO
346プロダクションには、様々な経歴のアイドルが所属している。
元テレビアナウンサー、元婦警、元走り屋、財閥のお嬢様…。

その中でも、池袋晶葉を含む数名は特殊だった。
アイドル以前の経歴を評価された彼女たちは、プロダクション内に専用の部屋をあてがわれ、各々自分の研究に没頭することを許可されていた。

346プロダクションビル地下2階、「池袋研究所」と銘打たれた札のぶら下がっている扉の前で大石泉は溜息を吐いた。


大石泉は、天才が嫌いだった。
3 : ◆30lx83ehPU [saga]:2017/07/20(木) 00:17:59.80 ID:ObWljyeqO
傍若無人な言動、自由奔放な振る舞い。
天才の天才たりえる所以であるのかもしれないその常識の無さを、大石泉は忌み嫌っていた。

能力の高さへの嫉妬だと誰かが言った。確かにそうかもしれない。
だがそれが彼女ら天才の非常識の免罪符にされるのはやはり納得が行かなかった。

憂鬱な気持ちで扉をノックする。返事は無い。いつものことだ。
心の中で3つ数えてから、扉を開く。管理の行き届いているビルの扉は、彼女の心の重さとは裏腹に、軽薄にその先への道を譲った。

乱雑に置かれた工具、何に使うのか分からない部品、机から溢れて床にまで広がる設計図か何かの紙束。
その中心に、池袋晶葉は座り込んでいた。
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