男「・・・」柴犬「わんっ!」

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44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/19(水) 18:52:14.61 ID:aL8fQBcW0
男「デパートに着いた訳だが・・・」キョロキョロ

男「しおんが居ない!!」アタマカカエ

男(ったく、店に入った瞬間はぐれるとか子供か!あ、でも子犬だったなそういや)

男「とにかく早く探さねえとなぁ」ポリポリ

―――――――――――――

しおん「・・・ご主人様とはぐれました」

しおん「まったく!わたしはまだ子供なんですから手を握っててくれないとだめじゃないですか!」プンプン

しおん「・・・・・色んな匂いでどれがご主人様の匂いかわからないです」クンクン

しおん「・・・・・」グスン

「君、どうしたの?迷子?大丈夫?」

しおん「ふぇ?」クスン

しおん「グスッ・・・誰ですか?」パタパタ

「僕は友だよ、それで迷子、かな?一緒にご両親探してあげようか?」ニコッ
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/19(水) 18:53:10.89 ID:aL8fQBcW0
しおん「えと、その、ご主人様とはぐれてしまって・・・」シュン

友「そう、なら一緒に探してあげるね(今ご主人様って言った?聞き間違いか?)」

しおん「!ありがとうございます!!」ニパッ

友「気にしないでいいよ」ニコ

――――――――――――――

男「はぁ、マジどこに行ったんだよあいつ!迷子センターに行っても居ないみたいだし」ハァ

男「・・・・・入口からもう一回探してみるか」ダッ


友「へえ、しおんちゃんって言うんだ、可愛い名前だね」

しおん「はい!ご主人様が付けてくれたんです!」パタパタ

友「そうなんだね、とても似合ってると思うよ」

しおん「えへへ〜」パタパタ
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/19(水) 18:53:44.05 ID:aL8fQBcW0
友(やっぱり聞き間違いじゃないみたいだな、でもご主人様って、そう呼ばせる親って一体・・・)

友「それで、一緒に探すのは良いんだけど、しおんちゃんのご主人様ってどんな人なの?」

しおん「えとえと、とても優しくて面倒見がよくて、かっこいいんですよ!あと優しいです!」パタパタ

友「そ、そうなんだ、良い人なんだね、それでその人の容姿を聞きたいんだけど」

しおん「ふぇ?ようし?ですか?」クビカシゲ

友「そう、容姿!たとえば髪の毛の色が黒いとかどんな服を着ているのかとか」

しおん「ふにゅぅ・・・そうですね、髪の毛は黒色でした」

友「ふむふむ」

しおん「あと、顔はふつう、ですかね?うーん・・・あ!確か唇の両端にホクロがありました!」

友「ふむふむ(・・・ん?唇の両端にホクロ?いや、まさか)」

しおん「身長はわたしより高いですけど少しってくらいです、友さんの肩位?」

友「ふむふむ」

しおん「あ!そうでした!名前を言えばすぐわかりますよね!」

友(そういえば名前を先に聞けば良かったか?それなら迷子センターに届けられるし)

友「そうだね、しおんちゃんのご主人さんの名前聞こうかな」

しおん「はい!『男』さんです!!」パタパタ
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/19(水) 18:54:11.36 ID:aL8fQBcW0
友「・・・・・ん?ごめん、もう一回言ってくれる?」

しおん「ですから『男』さんですよ!ちゃんと聞こえましたか?」パタパタ

友「・・・・・うそ、え?ホント?」

しおん「ホントですよー!」パタパタ

友「・・・あー、ちょっと待っててね」スタスタ

―――――――――

男「あー!くそ!マジでどこ行ったんだよ!もしかして誘拐か!?あいつすげえ可愛いから攫われるのも頷ける・・・って感心してる場合じゃねえ!!」ダッ

ブーブー

男「なに?電話?友からか?なんだよこんな時に」スッ

男「もしもし?友?なんの用だよ今忙しくてだな―――」

友『なんだとは随分な言い方するなぁ男、用が無くちゃ電話しちゃいかんのか』

男「何気持ち悪い事言ってんのお前・・・」オェ
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/19(水) 18:54:51.75 ID:aL8fQBcW0
友『冗談に決まってるだろ!だからそんな通話越しでも分かる位ひくなよ!!』

男「無茶言うなよ・・・で、実際何の用なんだよ、今マジで忙しくてだな―――」

『友さーんまだなんですかー?早くご主人様さがすのてつだってくださいよー!』

男「・・・・・・」

友『・・・ま、そういうこと、フードコートに居るから早く来いよー、じゃ』ブツッ

男「・・・・・・・ぇぇ」ガクッ

友「お、来たよーしおんちゃん」

しおん「!ご主人様ー!!」ダッ

ギュッ

男「おーよしよし、次はぐれたらお仕置きだからなー」ナデナデ

しおん「はい・・・」ギュ

男「ふぅ・・・いや、助かったありがとな友」
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/19(水) 18:55:18.44 ID:aL8fQBcW0
友「いや、気にすんなって、迷子になって泣いてたし放っとけなかっただけだから」

友「つかさ、聞きたいことが山ほどあるんだが」グイ

男「・・・まあ、分かるよ、取り敢えず座ろうか」

友「・・・で、実際しおんちゃんとはどういう関係?」

男「どういうって・・・飼い主?」

友「はぁ?飼い主?お前そんな趣味だったっけ?」

男「いやちげえよ!?あー説明しにくいなあ」ダルン

友「ま、関係の話は置いておく、しおんちゃんが言うご主人様ってお前の事だよな?」

男「まあ、そうだな」ポリポリ

友「・・・やっぱりそういう趣味が」ヒキッ

男「だからちげえ!!」ガタッ
50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/19(水) 18:56:10.66 ID:aL8fQBcW0
〜説明中〜

友「ふーん、犬ねぇ」

男「そうだよ、犬だよ、昨日公園で拾ったんだよ、朝起きたら化けてたけど」チラ

しおん「ごしゅじんさまぁ〜・・・」スリスリ

友「しね」

男「唐突すぎじゃね!?」

友「つかその娘何歳だ?見た限り13歳くらいに見えるが」

男「さあな、犬の時は見た限り子犬だったが少なくとも2歳は行ってたと思うが」

友「つまり人間でいうと25近くか・・・」

男「そんないくのか!?犬すげえ」

友「まあ人間の姿になってるなら半分くらいって考えれば今の見た目もだいたい納得はいくがな」ウンウン

男「何かテキトーだな」

友「そうか?」
51 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/19(水) 18:56:51.63 ID:aL8fQBcW0
男「まあ別にいいけどさ」チラ

しおん「ふにゅぅ」スリスリ

友「男・・・顔キモいぞ・・・」ヒキッ

男「なっ!?」

友「いやマジだって、普段のキモさの10倍はキモいぞ」

男「きもいきもい言うなよ!俺だって男なんだぞ!」

友「キモいとか男にしか言わねえよ」ケラケラ

男「て、てめえっ!?」ギリッ

しおん「ふにゅぅ・・・どうしたんですかぁ?ごしゅじんさまぁ」パタパタ

男「いや、なんでもねえよ」ナデナデ

しおん「ふぁ」パタパタ

友「しねよ」

男「やだよ」
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/19(水) 18:57:23.57 ID:aL8fQBcW0
友「それで?何で平日にこんなとこに女の子連れて来てたんだ?」

男「俺は会社休み、だからしおんの服買いに来たんだよ、つかそれは俺の台詞だろ」

友「んぁ?別にサボってねえよ、今日は大学休みなんだよ」ファ・・・

男「ふーん、で、どうなんよ?あれから彼女とか出来たのか?」

友「いんや全然、ていうか俺大学ではぼっち状態だな」

男「え?お前がか?冗談だろ?」

友「まあ色々あったんだよ色々、だいたい20年間彼女居ないお前に女がどうこう言われたくねえよ」

男「う、うるせぇ」プイ

友「はは、で?そっちは仕事順調か?」

男「いんや全然、相変わらず上司の仕事を押し付けられてるよ、大量にな」ゲッソリ

友「大変だなあ」

男「ホントだよ、この前なんか―――――」
53 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/19(水) 18:57:52.44 ID:aL8fQBcW0
友「―――っと、そろそろ時間だな、俺この後用事あるから帰るわ」ガタ

男「おう、んじゃ俺たちも行くか」ガタッ

しおん「もうお話はおわったんですか?」

男「まあな、退屈だったろ?」

しおん「そんなことないですよ!ご主人様に抱きつけたので幸せでした!」パタパタ

男「そ、そうかい」プイッ

友「はは、それじゃ行くわ」スタスタ

男「おう!気を付けてな!」

友「ん〜」フリフリ

男「それじゃ俺たちも服買いに行くか?」ガタッ

しおん「はい!」パタパタ
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/19(水) 18:58:28.65 ID:aL8fQBcW0
しおん「〜♪」テクテク

男「可愛いのがあってよかったな」スタスタ

しおん「もちろんそれもあるのですが・・・やっぱり、ご主人様に選んでもらって、買ってもらって、わたしはそれが一番嬉しかったですし、とても幸せでした!」ニパッ

男「なんかそう言われると照れるな」ポリポリ

しおん「でも・・・変、ですよね」パタパタ

男「?何がだ?」

しおん「だって、ご主人様に恩返ししたいからこの姿になったのに、これじゃ結局ご主人様に何でもやってもらってるみたいで・・・いいのかなって」

男「・・・気にすんなって、俺はお前が人間になってくれてすごい嬉しかったし、話し相手が出来て滅茶苦茶楽しいんだぞ?それだけで恩返しみたいなものだって」ナデナデ

しおん「ふにゅ・・・えへへ」パタパタ
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/19(水) 18:59:08.99 ID:aL8fQBcW0
男「だからそんな小さい事気にしないで俺と一緒に居ればそれでいいんだよ」ナデナデ

しおん「はい!わたしもご主人様と一緒がいいです!だから」

しおん「絶対に一人にしないでくださいね?」ギュッ

男「っとと、当たり前だろ?むしろお前こそ今日みたいに自分から一人になるなよなー」ナデナデ

しおん「うぅ、ならわたしが一人にならない用にご主人様が手を握ってたらいいんですよ!!」

男「まあそうかもなぁー」

しおん「むぅなんだかテキトーですぅー」プクゥー

男「そんな事ねえよ、ほら、早く帰るぞ」スッ

しおん「はい!」ギュッ
56 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/19(水) 18:59:44.08 ID:aL8fQBcW0
昨日拾った捨て犬がまさか人間になって、俺とこうして買い物して、喋って、もしこれが夢じゃなければどれだけ嬉しい事か
もうこれだけあればあのパワハラ上司の事なんて忘れられる、それ位今の俺は幸せだった・・・そして、もしこれが夢なら一体どれだけの心が折れるのだろうか、つかどんだけ精神的に
追い込まれてんだって話よ、うん・・・まあ癒しが欲しかったのは事実なんだけどさ!
そして、明日もこうしてこいつと喋って、歩いて、ご飯食べて、そういう事が待ってるってだけでもの凄く心躍るわけで、俺はしおんの為に生きていける気がする
そんな事を思いながら俺は布団に潜り寝ようとする

「あの、ご主人様・・・一緒に寝ても良いですか?」モジモジ

「良いに決まってるだろ?俺はお前のご主人様で俺にとってお前は癒しそのものなんだからさ」ナデナデ

「ふにゅ・・・えへへ、ありがとうございます!」ゴソゴソ

俺はしおんと同じ布団で一緒に寝て、そして明日もきっと今日と同じ日を送れる、そう思いながら俺はしおんを抱きしめ、明日から始まる充実した日々に思いを膨らましながら
眠りについた

そして朝、俺は恐らく昨日と全く同じ光景が目に飛び込んでくるのかと思いながら体を起こした、しかしそこには・・・

「し・・おん?お前、犬に戻って・・・」

「わふ?」
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/19(水) 19:03:10.69 ID:aL8fQBcW0
今日の分は終わりです、次は二日以内に
>>42そこはまあどこかしらで拭いたという脳内処理でどうにか・・・
>>43期待に答えられず申し訳ない、しかし自分は犬娘が好きなのでどうか・・・
58 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/21(金) 23:04:03.68 ID:nUgOoV2d0
今回は投下出来にゃい、、、明日絶対します
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/12/31(金) 10:45:47.25 ID:KeFqTU0jo
明日と言いつつ四年経過…気長に待つ
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