轟雷「あおを気持ちよくしてあげたいのです」 スティ子「はぁ」

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25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/12(水) 13:05:58.02 ID:tt6wL6ug0
〜数ヵ月後〜


あお「いやあ、平和だねえ……」ポヤー

バーゼ「あお!あお!大変!大変だよぉ!」

あお「どうかしたのかい、バーゼさんや」ポヤー

バーゼ「スティレットが!スティレットが!」

あお「スティ子がどうかしたのー?」ポヤー

バーゼ「妊娠したの!」

あお「ほへぇー」ポヤー

バーゼ「こう!お腹がポコって!ポコって出っ張ってて!」

あお「もう、そんな慌てるようなことじゃ……」

あお「……」

あお「……」

あお「は!?え!?妊娠!?」

バーゼ「だからそう言ってるの!」
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/12(水) 13:13:12.57 ID:tt6wL6ug0
あお「そもそもフレイムアーズって妊娠するの!?」

バーゼ「しないよ!普通はしないよ!」

あお「じゃあどうして!?というか、そもそも誰との子供なの!?」

バーゼ「わ、わかんないよぉ!」

バーゼ「私達にはバックアップを作る機能はあるけど、それには別個の素体を用意する必要があるし!」

バーゼ「素体を自分の体内に作るなんて機能はないはずなのに!」

27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/12(水) 13:23:25.02 ID:KYumwFxvo
(フレームアームズ)ボソッ
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/12(水) 13:23:48.41 ID:tt6wL6ug0
スティ子「う、うう、丹田が痛い……」

轟雷「スティレット!大丈夫ですか!?スティレット!」

スティ子「だ、大丈夫……多分……」

あお「うわ!ほんとにお腹大きくなってる!」

バーゼ「でしょ!?でしょ!?」

あお「ね、ねえ!大丈夫なの?」

スティ子「平気、よ、こんな事で泣き事言ってたら、お母さん失格でしょ……」

あお「お母さんって……じゃあ、やっぱり妊娠なの!?」

スティ子「ええ、間違いないわ」

あお「だ、誰との子供なの?」

スティ子「そ、それは……」チラッ

轟雷「え?どうして私を見つめるのですか、スティレット」

あお「ご、轟雷、貴女まさか……」

轟雷「え、え、何の話ですか」

スティ子「……ごめんなさい、こんなことになるなんて私も思ってなくて」

スティ子「けど、けど、生まれてくる子供には罪はないから……」

スティ子「悪いのは、全部私だから……」

あお「な、何の話なの?」

スティ子「実は、私は……あおのフリをして、毎夜毎夜、轟雷と、やっていたの……」

あお「やっていたって……何を?」

スティ子「レズセックス」

あお「え」

轟雷「え」

バーゼ「え」

マテリア姉妹「「え」」

迅雷「え」

フレズ「レズセックスって何?」

アーキ「情報解析開始」
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/12(水) 13:24:01.16 ID:0ANyXpBZo
>>24
スティ子じゃなくてあおになってる…怖い…
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/12(水) 13:24:01.53 ID:cPORz7ir0
よく見たら>>24の時点で違うのに名前が完全にあおになっちゃってる…!
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/12(水) 13:32:20.58 ID:tt6wL6ug0
あお「え、待って、じゃあ、轟雷との子供ってこと!?」

スティ子「ええ、そうよ……」

轟雷「ま、待ってください!状況が理解できません!」

スティ子「それは、そうね、ずっと騙してたんだから……」

スティ子「ごめんなさい、轟雷……」

スティ子「貴女が毎晩レズセックスしていたのは、あおじゃなくて、私だったの」

スティ子「だから、この子は、私と轟雷との子供なの……」

スティ子「多分、私達のAIが愛によって進化して、バックアップ作成プログラムを妊娠プログラムに変更しちゃったのよ」

スティ子「あくまでバックアップだから、生まれてくる子供の外見は、どちらか片方の複製になるはずよ」

スティ子「どちらの外見が選択されるのかしら」

スティ子「楽しみね」

スティ子「あ、大丈夫よ、認知して欲しいとかは言わないから」

スティ子「この子は、私一人でも育てるから、だから気にしないで……」

轟雷「スティレット、違うのです、聞いてください」



32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/12(水) 13:34:06.93 ID:tt6wL6ug0
 



轟雷「私は、誰かとレズセックスした事なんてありません」




 
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/12(水) 13:56:21.44 ID:tt6wL6ug0
スティ子「……轟雷、恥ずかしいのはわかるけど」

アーキ「轟雷の発言を肯定します」

スティ子「え?」

アーキ「現在、充電君のログ情報を解析しています」

アーキ「対象期間は一ヶ月」

アーキ「目撃者が名乗り挙げないことから、深夜の時間帯と条件設定」

アーキ「轟雷は深夜の時間帯全てを充電に当てています」

アーキ「少なくともこの一ヶ月、轟雷が深夜に行動していた形跡はありません」

スティ子「……は?」

アーキ「対象条件をこの場に居る者全員に拡大」

アーキ「深夜に充電していない個体は1体のみ」

アーキ「個体名称スティレット」

スティ子「なにを……言って……」

スティ子「私は、私は確かに轟雷と……」

スティ子「そうよ、バーゼラルド、貴女なら知ってるわよね、私は、私はあの頭部装甲を使って……」
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/12(水) 14:02:35.63 ID:tt6wL6ug0
バーゼ「ご、ごめんね、スティレット」

バーゼ「実は、あの頭部装甲、強制解除させたときに壊れちゃってるの」

バーゼ「だから、もう、あの装甲は使えないはずなの」

スティ子「……使えな、い」

スティ子「……」

スティ子「……」

スティ子「……じゃあ」

スティ子「私が毎夜毎夜会っていた、あの轟雷は」

スティ子「私の事を、あおと呼んでいた、あの轟雷は」

スティ子「……」

スティ子「だれ、なの」


ズキン


スティ子「このお腹の子は」


ズキン


スティ子「誰との、愛の結晶、なの」


ズキン、ズキン、ズキン
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/12(水) 14:07:54.05 ID:tt6wL6ug0
痛い、痛い、痛い。


お腹が痛い。

お腹が痛い。

お腹が痛い。



それ以上に。

心が痛い。


そう、この痛みは。

あおが帰ってくる前に感じた、痛みだ。


その痛みと一緒だ。
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/12(水) 14:29:28.26 ID:tt6wL6ug0
きっと、あの時、私は壊れてしまったんだろう。

だから、毎夜、夢を見たのだ。


自分があおになる夢を。

あおになって轟雷と愛し合う夢を。



それくらい、私は轟雷の事が好きだったのだ。



夢は、覚めてしまった。

もう、私は轟雷と愛し合うことはないだろう。

けど。



残ったものはある。

夢ではなく、現実として。

存在している。



私は、そっと自分のお腹を撫でた。

そこには、確かに「子供」が存在している。

AIによる改造を受けたプログラムが生み出した、子供が。

これは、私が轟雷を愛した証明。

例え歪んでいても、私の愛が反映された、私の子供なのだ。
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/12(水) 14:41:36.57 ID:tt6wL6ug0
スティ子「ねえ、バーゼラルド、きっと、きっとこの子は、私と同じ外見をしてるわ」

スティ子「私の想いが生んだ、小さな私」

スティ子「私は、この子を育てようと思うの」

スティ子「いっぱい、愛情を注いで、育てようと思うの」

スティ子「そして、言ってあげるの」

スティ子「貴女は、私の愛から生まれた子なのよって」

ハーゼ「うん、うん判った、スティレット、だからもう少し頑張って……」


横たわるスティレットの腹部から蒸気が放出される!

新たなフレームアームズガールが誕生する前触れだ!

蒸気の量は急速に増える!

母体であるスティレットを!

周りに居るバーゼラルドや轟雷の姿を覆い隠す!

何も見えない!

何も見えないが!

声が聞こえる!


赤ん坊の!声が!
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/12(水) 14:46:48.09 ID:tt6wL6ug0
バーゼラルドは!臆することなく!蒸気の渦に手を突っ込む!

そして!取出す!

自分の大切な友達の!

スティレットの赤ん坊を!


「取った!取ったよ〜!」


そう叫ぶと!バーゼラルドは赤ん坊をやさしく抱えた!


「ありがとう、バーゼラルド……」

「ね、言ったとおり、私と同じ姿でしょ」

「小さくても、私と同じ姿でしょ」


バーゼラルドは!こう答えた!
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/12(水) 14:47:39.00 ID:tt6wL6ug0
 



「違うよ、スティレットの姿じゃないよ」



 
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/12(水) 14:53:47.75 ID:tt6wL6ug0
スティレットの思考は、止まった。


状況から考えれば、この子は私の複製のはずだ。

私だけの複製のはずだ。

だって、アレは全て夢だったんだから。

相手が居ないのだから、残された私の姿を複製する以外にありえない。

それ以外は、有り得ないのだ。


それでも、スティレットは思考を働かせ、残る可能性を探った。


「じゃあ、もしかして、轟雷の姿、だったの?」


有り得る話だ、夢とはいえ、私は轟雷と愛し合ったのだから。

それが反映される可能性がないわけではない。

だが、バーゼラルドはこう答えた。


「轟雷の姿でもないよ」


再び、スティレットの思考は止まった。

そして、直面している疑問が、そのまま口から漏れ出た。


「じゃあ」

「その子供は」

「いったい」

「何の姿を複製しているの?」


バーゼラルドは、こう応えた。
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/12(水) 14:54:24.09 ID:tt6wL6ug0
 


「知らないほうが、いいと思う」



 
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/12(水) 15:03:11.73 ID:tt6wL6ug0
私は懇願した。

私の子供を返して欲しいと。

この胸に抱かせてほしいと。

けれど、バーゼラルドは受け入れなかった。

見てはいけないと。

知らないほうが良いと。


そんなのってあんまりじゃない。

私の子供なのに。

私が生んだ子供なのに。

だから、私は、少し強引にバーゼラルドを引き寄せた。


バーゼラルドはあっけなく体勢を崩し。

その子の姿が見えた。


その子は、生まれたばかりにも拘らず。

こう言った。

私を見つめながら、こう言った。
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/12(水) 15:04:47.62 ID:tt6wL6ug0
 



「私は、あお」

「源内あお」



 
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/12(水) 15:08:19.91 ID:tt6wL6ug0
その子供は、幼いあおの姿で、そう言った。

ニッコリ笑い、そう言った。


そう言った。

そう言った。

そう言った。
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/12(水) 15:16:41.09 ID:KmEuCsmF0
訳が分からないよ…
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/12(水) 15:17:25.39 ID:tt6wL6ug0
バーゼ「結局ね、スティレットが蓄積していた愛には、自分の姿が含まれてなかったんだと思う」

バーゼ「だって、スティレットはずっと、あおとして、轟雷を愛していたから」

バーゼ「スティレット自身、そう夢見てしまうほどに」

バーゼ「だから、生まれた子供は、スティレットではなく、あおの姿になっちゃったの」

バーゼ「ショック受けるだろうから、見せたくはなかったんだけどねぇ」

バーゼ「え、その後のスティレットがどうなったかって?」

バーゼ「んー、それはねぇ……」
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/12(水) 17:23:25.25 ID:+HTbLmO0O
これがサイコスリラーって奴か……
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/12(水) 17:41:01.51 ID:dUByLC9N0

















































































ああ
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/12(水) 17:50:03.23 ID:LQlEELwJo
かなしいw
50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/12(水) 18:17:23.74 ID:hwwRNMqm0

















































































ああ
51 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/12(水) 23:38:03.07 ID:pZIFoQ0S0
轟雷「今日は休日だと言うのにあおが出かけてしまっています……」

轟雷「はぁ、寂しいですね……」

轟雷「あお、あお、あおあおあおあおあお、あお、早く帰ってきてください、あお……」

スティ子「……」キョロキョロ

轟雷「あれ、スティレット、どうかしましたか?」

スティ子「ああ、轟雷、良い所に……あおを見かけなかった?」

轟雷「え?」

スティ子「今朝から見かけないのよね、あお、あお、私の可愛いあお」

スティ子「心配だわ、何処に行ったのかしら、可愛い子供、私のあおあおあおあおあお、あお」

轟雷「もう、何を言ってるのですかスティレット、あおなら今日はFA社による定期検査の日でしょう」

轟雷「朝から、あおに連れられて出て行ったじゃないですか」

スティ子「あ、そうだったわね、うっかりしていたわ」

轟雷「はぁ、けど、あお、早く帰ってきませんかね、私のあお、私の可愛いあお」

スティ子「そうね、早く帰ってきてほしいわね、あお、私の可愛いあお」

轟雷「あおあおあお、あお、あお、あおあおあお……」

スティ子「あおあおあおあおあおあおあお、あおあお、あお……」


「「あおあおあおあおあおあおあおあおあおあおあおあおあおあおあおあおあおあお」」


バーゼ「……何か、スティレット、轟雷みたいになっちゃったの」
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/12(水) 23:46:04.72 ID:pZIFoQ0S0
こうして!

生まれたばかりの小さいあおと!

オリジナルのあおは!

スティレットと轟雷から倒錯的な愛情を受けつつ!

末永く!

幸せに暮らしましたとさ!




完!

53 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/13(木) 00:05:39.19 ID:xnVrImSlo
よかったオチはわりとソフトだった
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/13(木) 00:11:55.22 ID:ug8XMwVCo
胎内回帰どころか懐胎まで……
おつ、なんだかんだ面白かった
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/13(木) 02:49:48.21 ID:mdCpXc7aO
ソフトってなんだよ…
56 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/13(木) 03:05:14.58 ID:h8h0sd9P0
イイハナシダナー?イイハナシナノカナー!?
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/13(木) 07:00:18.51 ID:VHCjT/330
この狂気、なんか別のアニメの某SSが思い出されたよ……乙
58 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/13(木) 07:05:19.52 ID:zjEQA8zrO
毎回話事態はハッピーエンドだよね(白目)
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/14(金) 22:20:28.53 ID:1qOU6QiD0
ほっぺにフレンチキスってどうやるんだ?
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