ガヴリール「千年前の悪魔?」

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/03(月) 23:35:39.08 ID:sjRRcmtb0
ガヴドロ×ガッシュのクロスです。

前作:ガヴリール「魔界の王を決める戦い?」(http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1490450424)の続きとなります。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1499092538
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/03(月) 23:37:02.51 ID:sjRRcmtb0
ガチャ

タプリス「こんにちは!天真先輩!天界からのお荷物をお届けにあがりましたよ!」

ガヴリール「おー、ありがと。でも別に宅配で送ってくれて良かったんだぞ?」

タプリス「いえいえ!下界に来れる機会なんてあまりないので、学校に頼んで私が運ぶことにしたんです!」

ガヴリール「よっと…思ってたより重いな」

タプリス「これが天界からの正式な依頼状になります」スッ

ガヴリール「おう…。しっかし天界で見つかった謎の石版を突然調べて欲しいって言われてもな……」ゴト
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/03(月) 23:39:31.49 ID:sjRRcmtb0
タプリス「?先輩、この本は…?」スッ

ガヴリール「(あっサターニャの魔本…)」

タプリス「全然読めません…」ペラペラ

ガヴリール「だろうな、それは魔界の本だ」

タプリス「魔界の!?なぜ天使である天真先輩のおうちに魔界の本が!?」

ガヴリール「あー…それは、まあ、悪魔のことを知るのも天使の務めだからな」

タプリス「さすが天真先輩!!意識がお高いです!!」キラキラ

ガヴリール「はっはっは…(本当はサターニャの力を引き出す呪文の本なんだけど)」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/03(月) 23:44:00.70 ID:sjRRcmtb0
…数時間後


サターニャ「で、急に呼び出してこの石版はなんなのよガヴリール」

ガヴリール「なんだと思う?」

サターニャ「あっこの石版に掘られた字って……魔界の!?」

ガヴリール「やっぱりか?魔本の字と似てると思ったんだよな。この石版は悪魔と魔界に関係がある可能性が高い」

サターニャ「こんなもの、どこで手に入れたのよ!」

ガヴリール「天界」

サターニャ「え!?どうして魔界のものが天界に……!?」

ガヴリール「さあな。最近発見されたみたいでさ、下界にも関係あるかもって言うんで下界修行中の私にも調査の仕事が回ってきたんだ」

サターニャ「ふーん……」

ガヴリール「めんどくさいけど調べてみるしかないな」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/03(月) 23:50:13.82 ID:sjRRcmtb0
ガヴリール「にしてもタプリスのやつ遅いな」

サターニャ「タプリス?ああ、あんたの後輩天使ね」

ガヴリール「石版を持ってきてくれたんだけど、下界にしばらく滞在するんだって。それでうちに泊まることになってさ」

サターニャ「ガヴリールのきったない家に泊まらなきゃいけないなんて不憫ね」

ガヴリール「うるせぇ。つかここに泊まりたいって言ってきたの向こうだし!」

サターニャ「で、その子は今何してるのよ」

ガヴリール「さぁな、その辺ふらふらしてんじゃないか?下界に興味津々だからさあいつ」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/03(月) 23:53:16.32 ID:sjRRcmtb0
ガヴリール「仕方ない、暗くなってきたし迎えに行ってやるか」

サターニャ「それがいいわね。じゃあ石版の話は明日改めてするわよ!」

ガヴリール「ん、じゃまた明日な」タッ
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/03(月) 23:57:17.93 ID:sjRRcmtb0
住宅街

ガヴリール「どこまで行ったんだ、あいつ、そんな遠くまでは行かないと思うけど…」テテテ

ゴオッ!!!

ガヴリール「っ!?なんだ!?」

タプリス「あっ天真先輩じゃないですか!」

ガヴリール「あっタプリ…ス?」

ガヴリール「お、おいタプリス!なんでお前が悪魔の本を持ってるんだ!?」

悪魔?「彼女が私の本の持ち主だからです」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/04(火) 00:00:48.79 ID:sh/L7KsM0
ガヴリール「悪魔……?(まさか、タプリスが本の持ち主!?)」

タプリス「そうです!私は悪魔の本の持ち主だったんです!そしてこの悪魔さんを魔界の王様にするのに協力することにしました!」

ガヴリール「は?突然何言ってんだ!?(本が光ってる!?)」

タプリス「ラドム!」

ボカァン

ガヴリール「わあ!?ちょ、どうして呪文を!?私たちが戦う意味なんかないだろ!」

悪魔「そうでしょうか?後ろ手に何を持っているのでしょうかね」

ガヴリール「げ……(本を持ってるのがバレてる…)」

ガヴリール「でも今はうちの悪魔はいないんだが」

タプリス「なおさら!チャンス!ということですね!天真先輩、本を燃やさせてもらいます!」

ガヴリール「タプリス!?どうしたんだよお前……」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/04(火) 00:05:58.76 ID:sh/L7KsM0
ガヴリール「(と、とにかくまずい、タプリスは気になるが、本を燃やされるわけにはいかない、一旦退こう)」

ガヴリール「(神足通!)」シュタッ

ガヴリール「……ふう、家に戻ってきたはいいけど」

タプリス「逃げないでくださいよ、天真先輩!」シュタッ

ガヴリール「はぁ!?」

タプリス「何を驚いてるんですか?私も天使です、神足通は使えますよ!」

悪魔「タプリス、攻撃です」

ガヴリール「わ、待っ」

タプリス「ラドム!」

ボシュッ!!

ガヴリール「うわあっ!?」ドカァ

ガヴリール「タ、タプリス、やめてくれ……」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/04(火) 00:09:13.95 ID:sh/L7KsM0
悪魔「ふふふ。無駄ですよ。タプリスは、今私の命令しか聞きません」

ガヴリール「何……?」

悪魔「私が洗脳しました。私の悪魔の力でね」

ガヴリール「な……」

タプリス「ラドム!」

ドカァン!!

ガヴリール「がっ……!」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/04(火) 00:11:56.96 ID:sh/L7KsM0
ガヴリール「くっそ………、何で私が……こんな……」

悪魔「さて本を渡す気になりましたか?」スッ

ガヴリール「でも、言っちゃったんだよな、王様になるのを、手伝ってやるって……」

ガヴリール「本が燃えたら、あいつは……大悪魔にはなれない………」

悪魔「その目……まだ本を守るつもりですか?」

ガキンッガチャッ

サターニャ「ガヴリール!!」

ガヴリール「っ!?サターニャ……!?」

サターニャ「あんた一体何やってんのよ!」バッ

悪魔「パートナーの悪魔ですか」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/04(火) 00:16:47.04 ID:sh/L7KsM0
サターニャ「怪我してるじゃない!」

ガヴリール「こんくらい平気だ。それより向こう向け、呪文唱えるぞ」

悪魔「悪魔が出てこようとやることは変わりません」

ガヴリール「悪魔的行為(デビルズアクション)!!」

サターニャ「行くわよ!」ズバッ

タプリス「ラドム!」

サターニャ「へえ、爆発の力なのね」スッ

悪魔「速い…!?」

サターニャ「はあっ!!」ビュオッ

悪魔「ぐっ…!!」ガキン

サターニャ「私の友達に怪我させたあんたに、手加減する理由はないわ!」

悪魔「ぐあっ…!!」バシュッ

悪魔「(強い、こんな奴がいたとは……!!)」

悪魔「ぐっ、タプリス!」

タプリス「はい!テオラドム!」ピカァ
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/04(火) 00:23:16.47 ID:sh/L7KsM0
サターニャ「!!この本の輝きは……!ま、まずいわ、ガヴリール!」バッ

ドカアアアン!!

サターニャ「…………」

ガヴリール「…………」

サターニャ「ガ、ガヴリール、大丈夫……?」

ガヴリール「うん、なんとか……お前の本も無事、だけど……おいおいおい、うちがぶっ壊れてるんだが!?」

サターニャ「それどころじゃないわ、まだ気配が消えてない」バッ
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/04(火) 00:27:43.90 ID:sh/L7KsM0
サターニャ「ガヴリール、あれって!」

ガヴリール「石版……!!お前らそれをどうする気だ!?」

悪魔「ちょっと貸していただきますよ」

ガヴリール「貸せるかアホ!その石版は天界から直々に預かってるんだ!」

悪魔「あなたに貸す気が無くても持っていきますよ。タプリス!」

タプリス「はい!」コオオ

サターニャ「なんだかわからないけど、泥棒は駄目……ってタプリス!?あんた何してんの!?ガヴリール、どういうこと!?」

ガヴリール「こっちもよく分かってないんだが、今あいつは隣の悪魔に洗脳されてるらしい!」

サターニャ「何ですって……!!」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/04(火) 00:32:28.88 ID:sh/L7KsM0
タプリス「ラドム!」

ガヴリール「くっ……悪魔的行為(デビルズアクション)!!」

サターニャ「ふん、この程度の術!」ガアン!!

悪魔「ぐっ!」

サターニャ「タプリス、悪いけど大人しくしてもらうわよ!」ガシッ

タプリス「きゃあ!や、やめてください!」

サターニャ「心配しないで!あんたに攻撃するつもりはないわ!」

タプリス「離してください!」パアア

サターニャ「何!?」

ガヴリール「(この光は……天使力!!)サターニャ、まずい離れろ!!」

タプリス「悪魔は消えてください!」ズバアッ

サターニャ「……っ!?」ドッ

ガヴリール「おい、サターニャ!」

サターニャ「」ドサッ

ガヴリール「大丈夫か!?」

サターニャ「うぅ……」フラフラ
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/04(火) 00:37:32.17 ID:sh/L7KsM0
ガヴリール「(まずい、天使力はもともと対悪魔用の力……!!)」

悪魔「よくやりました、タプリス」

タプリス「えへへ、とどめです!」コオオオ

サターニャ「(魔本の輝きが……)ガヴリール、私の後ろに……」

ガヴリール「何言ってんだ!?フラフラのお前に耐えられるわけないだろ!」バッ

サターニャ「ちょ……ガヴリール、駄目……!!」

タプリス「テオラドム!」

ドカアン!!
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/04(火) 00:45:31.87 ID:sh/L7KsM0
悪魔「ふふふ石版は無事ですね?」

タプリス「はい!」

悪魔「では行きましょうか」


………

ガヴリール「大丈夫か?サターニャ……」

サターニャ「あんた、これ……」

ガヴリール「結界だ、即席だから強度は大したことないけど、なんとかもったみたいだな」

サターニャ「こ、こんなことできたの!?」

ガヴリール「何だよそれ、私も一応は天使なんだが」

サターニャ「ま、まさか、あんたに守られるとはね……」

ガヴリール「私だってお前のパートナーだ。呪文以外だってサポートはしてやるさ」

サターニャ「ガヴリール……」

ガヴリール「それより、体は大丈夫か?」

サターニャ「普段はどうってことないのに、全然力が入らないわ……」グググ

ガヴリール「天使力による攻撃を受けてたからな……」

サターニャ「天使の攻撃があんなに強力なものなんて……」
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/04(火) 00:51:17.34 ID:sh/L7KsM0
ガヴリール「天使力は簡単に言うと魔力を消滅させる力だからな、悪魔が食らったらひとたまりもない筈だ」

サターニャ「どうりで力が入らないわけね……」

ガヴリール「ちょっと大人しくしてろ、魔力を回復させることはできんが怪我を少し治すくらいならできるから」ポワ

サターニャ「……、ごめん、ガヴリール……タプリスを、助けられなかったし……石版もとられちゃって……」

ガヴリール「……仕方ないよ」

サターニャ「まさか本の使い手だったなんてね」

ガヴリール「私も驚きだよ。でもそれ以上に、心を操る悪魔がいたなんて……」

サターニャ「確かに心を操るタイプの悪魔もいた気がするわ、にしたって最低ねパートナーを洗脳するだなんて!」
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/04(火) 00:55:27.41 ID:sh/L7KsM0
とりあえずここまで
まったり進行で
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/04(火) 12:40:06.59 ID:FmEWh7xJ0
パクリ我っすクソスレ建てるな

取り合えず戦争と御城は今月中にはけものフレンズ化しないと

ログインボーナス無いDMMゲームはオワコン

ディリー任務が無いDMMサービスゲームはオワコン
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/04(火) 21:47:04.45 ID:sh/L7KsM0
学校

ラフィエル「おはようございます、ガヴちゃん、サターニャさん」

ガヴリール「おっす」

サターニャ「おはよう」

ラフィエル「一緒に登校なんて仲がよろしいんですね?」

サターニャ「んなっ!違うわよ!!」

ガヴリール「家が壊れて仕方なくな……」

ラフィエル「何かあったんですか?」

ガヴリール「うん。実はさ……」
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/04(火) 21:52:48.90 ID:sh/L7KsM0
ラフィエル「タプちゃんが、本の持ち主!?その上悪魔に洗脳されてるんですか!?」

ガヴリール「そうなんだ。昨日そのまま悪魔に逃げられて……居場所もわからないままで」

ラフィエル「それは困りましたね。では、報告がてら私は1度天界に戻ります。ガヴちゃんは引き続き警戒してください」

ガヴリール「うん……」

サターニャ「ガヴリール、天使の力でわかったりしないわけ?」

ガヴリール「無茶言うな、さすがに遠くの天使力までは感じ取れん」

ガヴリール「お前こそ悪魔の気配を感じたりできるんだろ?」

サターニャ「私も近くのだけよ!その……気配を探るのはそんなに得意じゃないのよ!」

ガヴリール「使えない悪魔だなぁ」

サターニャ「使えない天使に言われたくないわ!」

ガヴリール「はぁ、ラフィエルが戻ってくるまでは何もしようがないか…」
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/04(火) 22:01:32.95 ID:sh/L7KsM0
ガヴリール「石版を盗られたなんて天界に知れたらやだなぁ……」

サターニャ「大丈夫よ、タプリスの居場所がわかれば石版もそこにあるんだから」

ガヴリール「そうだろうけど……」

ガララッ

「ガヴ、サターニャ、おはよー!」

ガヴリール「あー、おはようヴィ……え!?」

サターニャ「ヴィネットあんた魔界に帰ったんじゃないの!?何でここにいるのよ!!」

ヴィーネ「うん。帰ったんだけど、魔界の仕事でちょっと下りて来たのよ!だからついでにガヴたちにも会いに来ちゃった!」

ガヴリール「いやいや、かっる!!私はもう、一生会えないもんだと!!」

ヴィーネ「私もこんなにすぐ下界に下りれるなんて思ってなかったんだけど、ちょっと事情があってね……」

サターニャ「魔界の仕事って言ってたわね、何やらされてるのよ」
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/04(火) 22:08:09.26 ID:sh/L7KsM0
ヴィーネ「ちょっと話すと長くなるのよね、ガヴたちにも無関係の話ではないんだけど」

ガヴリール「ってことは……、魔界の王を決める戦いのことか」

ヴィーネ「まあ、それ関係なんだけど……、ガヴ〜!!」ギュー

ガヴリール「うわっ、な、何?」

ヴィーネ「久しぶり!私がいなくなってもちゃんとご飯食べてる?部屋掃除してる?ゲームばっかりしてない?」ギュー

ガヴリール「久しぶりに会って言うことそれかよ」

ヴィーネ「だって!ずっと気になって仕方なかったのよ!」

ガヴリール「お前は私の親か」

サターニャ「ヴィネット〜」ソワソワ

ヴィーネ「ん?どしたのサターニャ」
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/04(火) 22:11:59.29 ID:sh/L7KsM0
サターニャ「………」ソワソワ

ヴィーネ「?」

ガヴリール「私にしたみたいにハグして欲しいんだろ、多分」

ヴィーネ「もう、仕方ないわね」ギュー

サターニャ「私、大悪魔になるために頑張ってるわよ!」

ヴィーネ「うん、ありがとね。あんまりガヴに負担かけちゃ駄目よ?」ナデナデ

サターニャ「任せなさい!」フンス

ガヴリール「何が任せろだよ」

サターニャ「何よ!!」
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/04(火) 22:15:57.29 ID:sh/L7KsM0
ヴィーネ「せっかく下界に来れたし、ガヴの部屋掃除しに行かないと!私は学校ないし行っていいわよね?」

サターニャ「ガヴリールの家なら昨日ふっとんだから、掃除しなくても綺麗にはなってるわよ。ね?」

ヴィーネ「えっ!?」

ガヴリール「あぁ!?誰のせいだと思ってんだよくそ悪魔!」

サターニャ「はぁー!?ぶっ壊したのは私じゃなくて相手じゃない!!」

ガヴリール「そもそも魔界の王を決める戦いなんて私からしたらどうでもいいものなんだからな、付き合ってやってるだけ感謝しろ、家直せ、金払え」

サターニャ「なーんでよりによって本の持ち主があんたなのかしらね、運悪すぎたわ」

ヴィーネ「まあまあ…、あんたたちは相変わらずね」
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/04(火) 22:23:51.54 ID:sh/L7KsM0
ガヴリール「てか、家行く前に話せよ。下界に来た理由」

ヴィーネ「あーそれね…。どうやら魔界の王を決める戦いにイレギュラーな事態が発生してるみたいなの」

ガヴリール「イレギュラー?」

ヴィーネ「この戦いは千年に一度、下界で行われることは知ってるわよね?」

サターニャ「ええ。私とヴィネットが下界に来たのもその戦いに参加するためだもの」

ヴィーネ「実は千年前に行われた前回の戦いに参加していた悪魔たちが復活したようなの」

ガヴリール「復活ってなんだよ。悪魔ってそんな長生きなのか?」

サターニャ「んなわけないでしょ!」

ヴィーネ「千年前の戦いのとき、何が起こったか詳しくはわからないんだけど、石の中に封じ込められたみたい。そして今になって、その封印が解かれ始めたのよ」

ガヴリール「石……?」ピン
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/04(火) 23:37:54.82 ID:/8zhQSFq0
あの続きか
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/05(水) 22:08:30.05 ID:43cQRLRB0
サターニャ「今になって封印が解かれたってことは……」

ヴィーネ「ええ、おそらく封印を解いているのは現代の、今回の王を決める戦いに参加している悪魔だわ」

ガヴリール「へぇ、何考えてそんなことしてんだろうな〜」

サターニャ「そんなのこの戦いで利用するため以外にないでしょ!卑怯な悪魔だわ!」

ガヴリール「卑怯なほうが悪魔っぽいけど?」

サターニャ「はあーあ、ガヴリールは悪魔のこと全然わかってないわね。卑怯な悪魔なんて全然かっこよくないわ、よって最低の悪魔よ」

ガヴリール「はいはい」

ヴィーネ「私の仕事は千年前の悪魔を見つけて魔界に強制送還することよ、彼らは今回の戦いには無関係だからね」

ガヴリール「なるほどな」

サターニャ「でも随分と急なのね」

ヴィーネ「そうね。まあそのおかげで下界に来れたし、対応が早い分にはいいんじゃないかしら!」

ガヴリール「仕事はちゃんとしとけよ〜」

ヴィーネ「それガヴにだけは言われたくないわ!魔界からの命令だし私も働くわよ!」
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/05(水) 22:32:29.35 ID:43cQRLRB0
サターニャ「……!!」ピクン

ヴィーネ「……あっ」ピク

ガヴリール「ん?」

サターニャ「な、何よこれ…」

ガヴリール「何か感じ取ったのか?まさかタプリスたちが……!?」

サターニャ「いいから本持って!外出るわよ!」ガシッ

ガヴリール「あっおい!」タッ

ヴィーネ「あっ、ガヴ!サターニャ!」

ガヴリール「ヴィーネ、お前は来るな!戦えないだろ!」

ヴィーネ「う、うん……」
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/05(水) 22:45:02.38 ID:43cQRLRB0
校庭

ガヴリール「敵が来たんだよな!?どこだ!?」

サターニャ「それが……」

本の持ち主「ビライツ!」コオオ

悪魔「はああっ!!」

ギュアアッ

ガヴリール「うわっ!あぶねぇ。空気読めよここ学校だぞ!」

サターニャ「…………」ピクン

ガヴリール「行くぞ、サターニャ。悪魔的行為(デビルズアクション)!!」コオオ

サターニャ「…………」

ガヴリール「おい、どうした?呪文唱えたぞ」

サターニャ「伏せなさい!後ろよ!」バッ

ガヴリール「はあ!?」
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/05(水) 23:26:19.77 ID:43cQRLRB0
バキイイイン!!

ガヴリール「後ろから、もう1組!?」

悪魔「早く呪文を!」

本の持ち主「ビライツ!」

ガヴリール「おいサターニャ!」

サターニャ「ごめん、そっちはあんたに…!」グググ

ガヴリール「あぁ!?くそっ!天使使いが荒い奴だ」パアア

ガヴリール「(さすがに2組が相手じゃ、私もそれなりに働かなきゃ無理か!)」

ガヴリール「(簡易天使結界!)」ヴン

ギュンッ

悪魔「ちっ、天使の結界か」
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/05(水) 23:53:02.96 ID:43cQRLRB0
サターニャ「はあっ!」バシュッ

悪魔「ぐあっ!」

ガヴリール「おい、サターニャ」

サターニャ「油断しないでガヴリール!」

ガヴリール「は?何…」

本の持ち主「ガロン!」

ズドオオオッ

ガヴリール「!?上から何かが……」

サターニャ「3匹の悪魔の気配がしてたのよ!」

ガヴリール「嘘だろ、3組目…!?」
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/06(木) 00:06:42.39 ID:UZtJl6Gg0
ガヴリール「(しかもこいつら、お互いに攻撃をしていない、まさか……組んでるのか!?)」

本の持ち主「グランセン!」コオオ

サターニャ「くっ!」ガキィン

本の持ち主「ガロン!」コオオ

悪魔「こっちだ!」

サターニャ「きゃあっ!」ドゴオッ

ガヴリール「サターニャ!…….くそ、3対1とか冗談だろ」

ガヴリール「こうなったら…、食らえ!」スピュッ

悪魔「ぐあっ!」ドシュッ

悪魔「何!?矢……!?」

サターニャ「うぅ……ガヴリール?」
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/06(木) 00:07:09.51 ID:UZtJl6Gg0
ガヴリール「(しかもこいつら、お互いに攻撃をしていない、まさか……組んでるのか!?)」

本の持ち主「グランセン!」コオオ

サターニャ「くっ!」ガキィン

本の持ち主「ガロン!」コオオ

悪魔「こっちだ!」

サターニャ「きゃあっ!」ドゴオッ

ガヴリール「サターニャ!…….くそ、3対1とか冗談だろ」

ガヴリール「こうなったら…、食らえ!」スピュッ

悪魔「ぐあっ!」ドシュッ

悪魔「何!?矢……!?」

サターニャ「うぅ……ガヴリール?」
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/06(木) 00:21:42.78 ID:UZtJl6Gg0
悪魔「天使か………」ジッ

悪魔「あれが、現代の天使……」ジッ

ガヴリール「な、なんだ……?こっち見て……てか、現代って」ハッ

ガヴリール「お前ら、千年前の悪魔か?」

サターニャ「なんですって…!」

本の持ち主「ビライツ!」コオオ

本の持ち主「グランセン」コオオ

ガヴリール「うわっ!?」

ギュアアッドドド!!
ビシッ……

ガヴリール「まずい、結界がもたな…」

バキイイイン!!

サターニャ「ガヴリール!」バッ

本の持ち主「グランセン!」コオオ

悪魔「食らえ!天使!」ドゴオ

サターニャ「させないわ!!」バキイイ
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/06(木) 00:26:53.43 ID:UZtJl6Gg0
本の持ち主「ガンズ・ビライツ!」コオオ

悪魔「はあ!!」ギュアアッ

サターニャ「ええっ!?範囲攻撃!?」

ガヴリール「わあっ…!」

ドゴオオオン…

ガヴリール「く、う……サターニャ動けるか?」

サターニャ「あ、当たり前でしょ……大悪魔様がこんなところで倒れるわけにはいかないんだから…」グググ

悪魔「とどめ!」ズワッ

サターニャ「くっ、来なさい…!!」ザッ

悪魔「……!!」バッ

サターニャ「え、ちょ、私スルー!?」

ガヴリール「え?」

サターニャ「(狙いは、本の持ち主……!?)ガヴリール!そっち行ったわ!」

ガヴリール「っ!?…」

悪魔「はああっ!!」バッ

ガヴリール「くっ……」ギュッ
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/06(木) 00:43:42.80 ID:UZtJl6Gg0
ヴィーネ「我、月乃瀬=ヴィネット=エイプリルの名において……開け!ゲートよ!」

ヴンッ!!

悪魔「!?」

ガヴリール「!?」

悪魔「何!?これは強制転移魔法陣……!?」

シュパアン……

ガヴリール「敵が、みんな消えた……!?」

ヴィーネ「ガヴ、大丈夫!?」タタッ

ガヴリール「ヴィーネ!今のお前が……?」

ヴィーネ「ええ。ここに来たのが全員千年前の悪魔なことがわかったから急いで来たの」

サターニャ「グッドタイミングね!」

ガヴリール「あぁ、助かった……」ヘロ

サターニャ「全く軟弱な天使ね!ヴィネットが魔界へ強制送還してくれなかったら正直やばかったわよ!」

ガヴリール「うるせぇな、お前のタフさが異常なんだろうが!怪我人労れよアホ悪魔!」
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/07(金) 00:33:50.71 ID:PUdYhylr0
ヴィーネ「ガヴ、怪我したの?大丈夫?保健室行ったほうがいいかしら……」

ガヴリール「いいよ。大したことないし」

ヴィーネ「ほ、ほんと?」

ガヴリール「天使力が回復すればすぐ治せるから」

ヴィーネ「サターニャ、ガヴは手伝ってくれてるんだからちゃんと守ってあげるのよ!」

サターニャ「どうして私が!?てか、さっきのは仕方なくない!?」

ガヴリール「別にサターニャに守られなくても自分の身くらい守れるよ…」

サターニャ「ふふん。よく言ったわ!それでこそ我が下僕!」

ガヴリール「本燃やそ」

サターニャ「こらぁ!!」
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/07(金) 00:42:22.43 ID:PUdYhylr0
ガヴリール「それより、悪魔は魔界に帰ったけど、本の持ち主は……あれ?」

ヴィーネ「みんな気を失ってる……?すみません、大丈夫ですか?」ポンポン

サターニャ「さっきまで普通に呪文唱えてたわよね、どうなってんの?」

ガヴリール「……天使」

サターニャ「ん?」

ガヴリール「本の持ち主、天使だ」

サターニャ「何よ急に。あんたもでしょ」

ガヴリール「………」

サターニャ「どうしたの?」

ガヴリール「なあ、前から少し思ってたんだけど、本の持ち主って全員天使なのか?」

サターニャ「……どうだったかしらヴィネット?」

ヴィーネ「戦いが下界で行われることは聞かされたけど、本の持ち主が天使っていうのは聞いたことない、かも」

サターニャ「ラフィエルもタプリスも、本の持ち主だったわね!やっぱり偶然ってことはないんじゃないかしら?」

ガヴリール「それがマジなら、何で魔界関係の催しに天使が駆り出されなきゃなんないんだよ、お前らで勝手にやれよな」メンドメンドメンド

サターニャ「わ、私に言われても困るわよ!!」
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/07(金) 00:54:51.52 ID:PUdYhylr0
天使「うぅん……」パチ

ヴィーネ「あっ気がついた!大丈夫ですか?」

天使「あれ?私は一体何を……この本は?」

サターニャ「は?何よあんた、覚えてないの?」

ガヴリール「おーい」

天使「あっ、天使……?」

ガヴリール「お前、下界で研修中?」

天使「はい、そうですけど。あなたも?ですよね?」

ガヴリール「うん。歳が近そうだと思ったらやっぱりか。本を使ってたときのこと、まじで覚えてないのか?」

天使「え?ええ……。それより、ここは一体?」キョロキョロ

サターニャ「ここはニッポンよ!」

天使「ニッポン!?どうして私そんな遠い所に……!?!」
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/07(金) 01:09:08.99 ID:PUdYhylr0
学校

ガヴリール「記憶もなさそうだったし、とりあえず天使たちにはそれぞれの研修先に帰ってもらった。あとで天界に報告したほうがいいかもな」ハァ

サターニャ「あんたたちも魔界の王を決める戦いのこと、天界から何も聞いてないわけ?」

ガヴリール「全然。……しかしなるほどな、下界で行われるってことは研修中の天使が巻き添え食らうってことか。タプリスみたいな例外もあるみたいだけど」

ヴィーネ「なんか、ごめんね…」

ガヴリール「別にお前が決めたことじゃないじゃん。それに、嫌ならすぐ本を燃やして終わりにすればいいだけだし」

サターニャ「だから燃やすんじゃないわよ!!」

ガヴリール「でも天界も、前もって何も言ってくれないなんてどういうことだよ」オコ
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/07(金) 01:21:46.16 ID:PUdYhylr0
ガヴ宅

ガヴリール「家直って良かった!!」

ヴィーネ「何回破壊されるのかしらねこの家」

ガヴリール「初回はお前だけどな?」

ヴィーネ「あれは忘れましょう!?それよりご飯作ったから食べるわよ」

ガヴリール「おー、サンキュー」

ヴィーネ「あと、しばらく泊まってくからね」

ガヴリール「は?」

ヴィーネ「言ったでしょ、魔界の仕事で来てるって。もう下界の家は引き払っちゃったし、住むとこがないのよ」

ガヴリール「いや、でも何でうち?サターニャんとこ行ったら?同じ悪魔なんだし」

ヴィーネ「駄目よ!ガヴの私生活が心配すぎ!」

ガヴリール「お前なんなんだよマジ……、はぁ、まあいいけどさ」

ヴィーネ「ありがとう、ガヴ」

ガヴリール「ん……」
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/07(金) 01:33:58.53 ID:PUdYhylr0
ガヴリール「ベッド使っていいよ」

ヴィーネ「え、でも私居候だし」

ガヴリール「大丈夫。私いつも床で寝てるから」

ヴィーネ「ってそれネトゲで寝落ちしてるだけでしょ!?」

ガヴリール「まあな」カタカタ

ヴィーネ「言ってるそばから!今日はもう寝るわよ!」

ガヴリール「はぁ!?まだ日付変わったばっかりじゃん!?」

ヴィーネ「あんたねぇ……」ハア

ヴィーネ「……ん?」

ガヴリール「どした?」

ヴィーネ「ごめん、ちょっと魔界から念話が」ドタバタ

バタン

ガヴリール「おー、忙しいな」
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/07(金) 01:40:38.38 ID:PUdYhylr0
バタン

ヴィーネ「ただいま」

ガヴリール「おー」

ヴィーネ「ガヴ、千年前の悪魔たちを蘇らせている悪魔が判明したわ」

ガヴリール「ほう」

ヴィーネ「名前はゾフィス。爆炎系の術を使う悪魔よ」

ガヴリール「爆炎……?」ピク

ヴィーネ「どしたの?もしかして心当たりがある?」

ガヴリール「そいつってもしかして、洗脳とかできる?」

ヴィーネ「えっと、他人の心を操る力があるから、洗脳も可能じゃないかしら」

ガヴリール「そいつだ……!うちから石版を盗んだのも頷ける。そこに封印されていたんだ、千年前の悪魔が!」
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/09(日) 18:22:42.15 ID:Ct1w1Cjq0
ヴィーネ「石版?」

ガヴリール「そっか、ヴィーネには話してなかったな。天界から預かった石版。どうやらお前の言う、千年前の悪魔が封じられてる石みたいだ」

ヴィーネ「待って。天界から預かったって言った?」

ガヴリール「うん」

ヴィーネ「何で?石版が天界にあったの?」

ガヴリール「らしいぞ」

ヴィーネ「そんなの、ありえない……」

ガヴリール「だよな、魔界のものなのに」

ピンポンピンポンピンポン

ガヴリール「あ?」

ガチャッ

サターニャ「ちょっと!ガヴリール!お泊まり会するなら私も呼びなさいよ!!」

ガヴリール「帰れ」
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/09(日) 18:32:51.61 ID:Ct1w1Cjq0
ヴィーネ「サターニャ、何しに来たの?」

サターニャ「お泊まり会に来てあげたのよ!ヴィネットがガヴリールの家に泊まるって聞いて!」

ガヴリール「帰れ」

サターニャ「何でよ!!」

ガヴリール「見て分かれよ、定員オーバーだっつの」

ラフィエル「こんばんは〜」シュタッ

ガヴリール「うわあっ!?」ビクッ

ヴィーネ「ラフィ!?」

ガヴリール「ねえお前ら何なの?何でうちに集まるの??」

ラフィエル「あらあら、驚かせてしまってすみません〜、さっき天界から戻ったので、ガヴちゃんに報告しようかと思いまして」

ガヴリール「なんだそういうことかよ」

ヴィーネ「久しぶり、ラフィ。天界に行ってたのね」

ラフィ「あら?どうしてヴィーネさんが?」

ヴィーネ「かくかくしかじかで」

ガヴリール「かくかくしかじか」
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/09(日) 18:50:49.93 ID:Ct1w1Cjq0
ガヴリール「それで、タプリスの居場所は分かったのか?」

ラフィエル「タプちゃんを天界のほうから探してもらいましたが、どうやら彼女は南アメリカの遺跡にいるみたいですね」

ガヴリール「!?なんでそんな所に?」

ラフィエル「悪魔が連れて行ったのではないでしょうか?それからもう一つ気になることがありまして……」

ガヴリール「?」

ラフィエル「下界で研修中の天使何人かが突然行方不明になったとの報告が……、そしてどうやらその報告にあがった天使たちもタプちゃんと同じ場所にいるようなんです」

ガヴリール「これは……」

ヴィーネ「ええ、間違いない。千年前の悪魔の、本の持ち主の天使たちだわ」

サターニャ「タプリスたちは大丈夫なの?」

ラフィエル「私が千里眼で見てみましょうか」

ガヴリール「そうだな、頼む」

サターニャ「って、あんたもできるんじゃないの?」
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/09(日) 19:09:36.35 ID:Ct1w1Cjq0
ガヴリール「ラフィのが精度が高い」

サターニャ「へーえ、そうなの」

ラフィエル「毎日やってますからねぇ〜」

サターニャ「へー……ん?」

ラフィエル「ではいきますよ」ピカアア

サターニャ「ちょっと待って、今すごく何か引っかかったんだけど」

ガヴリール「あまり気にするな」

ラフィエル「千里眼!」ピィーン

ラフィエル「……遺跡はお城のような地形ですね。タプちゃんは無事みたいです……どうやら遺跡内部の上階にいるようですね。階下には千年前の悪魔が点在しています」

ヴィーネ「やっぱりいるのね」

ガヴリール「私達だけじゃそいつら全員を相手にするのは無理だぞ」
50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/09(日) 20:06:05.11 ID:Ct1w1Cjq0
ラフィエル「戦闘を避けるためには飛んで上階に侵入するのが良さそうです」

ヴィーネ「ガヴたちはタプちゃんを助けるのに専念して。千年前の悪魔たちは私が処理するわ」

サターニャ「強制転移ゲートカードがあるからって1人で大丈夫なの?」

ラフィエル「でしたらヴィーネさんのフォローは私がしますよ」

ヴィーネ「ありがとうラフィ!」

ガヴリール「じゃあ私とサターニャで、一気に上階に攻め入って……」

サターニャ「タプリスを操ってるアイツをぶっ飛ばして、全て解決ね!!」
51 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/09(日) 20:55:25.64 ID:+nbrJ79ko
魔物基本的に好きだけどゾフィスは好きになれんかったな
洗脳が怖くて
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/12(水) 03:55:56.42 ID:LefE5G8c0
翌日

ヴィーネ「ガヴ、朝よ。ご飯食べたら出発だからね」

ガヴリール「ん……わかった。てかせまい。結局みんなうちに泊まりやがって」

ラフィエル「ふふふ、でもお泊まり会楽しかったですね〜」

サターニャ「zzz…」

ガヴリール「起きろ、アホ悪魔」ゲシッ

サターニャ「!?いった!なにすんのよ!」

ガヴリール「さっさと起きろ。もうすぐ出発するぞ」
53 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/12(水) 04:02:29.05 ID:LefE5G8c0
南アメリカ・遺跡

シュタッシュタッ

サターニャ「わ、本当にすぐ着いた。便利ね、天使の瞬間移動!」

ガヴリール「神足通な」

ヴィーネ「みんな、昨日言った作戦は覚えてる?」

サターニャ「ええ。私とガヴリールでタプリスを助けに行くのよね!」

ヴィーネ「私達は階下の千年前の悪魔を相手する、けど……おそらくゾフィスのところにも千年前の悪魔はいると思うの」

ガヴリール「普通に考えればそうか……」

サターニャ「つまり、そいつらもぶっとばせばいいのね!」

ヴィーネ「ま、まあそうなんだけど……」
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/12(水) 04:12:58.05 ID:LefE5G8c0
ラフィエル「お2人にかかる負担が大きいですね。大丈夫でしょうか……」

サターニャ「問題ないわ!!」

ガヴリール「簡単に言いやがるな」

ヴィーネ「!…来るわ!」ピクン

ラフィエル「やはり神足通を勘づかれたようですね」

ガヴリール「よし、じゃあさくっと終わらせるか。行くぞ、サターニャ」バサァ

サターニャ「ヴィネット、ラフィエル、あんたたちだけで本当に大丈夫?」

ヴィーネ「私はあなたたちのほうが心配よ!とにかくそっちは任せたわ、ガヴをよろしくね、サターニャ!」

サターニャ「わかったわ!」バサァ
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/12(水) 04:17:38.02 ID:LefE5G8c0
遺跡内部

ゾフィス「どうやら二手に分かれたようですね」

タプリス「あ〜!はやく天真先輩来ないですかね!はやく本を燃やしてあげたいです!」

ゾフィス「タプリスは優しい子だね」

タプリス「当然です!私は悪魔を王にするために働く道具!その名も天使ですから!」

ゾフィス「彼女達はここまで辿り着けるかな……、いや、君の記憶が正しければきっと来るだろうね」

ゾフィス「天真=ガヴリール=ホワイト、か……あの下級悪魔風情が、まさか天使学校の主席天使を引くとはね」

ゾフィス「面白くなりそうです」フフ
56 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/14(金) 01:49:09.72 ID:1QsoN/M20
バサバサ

サターニャ「ガヴリール、タプリスはどのへんにいるの?」

ガヴリール「細かい位置はわからないな」

サターニャ「!」ビクゥ

ガヴリール「どうした?」

サターニャ「感じるわ、悪魔の大きな気配!あそこよ!」ヒュン

ガヴリール「あっ、おいサターニャ!」ヒュン
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/14(金) 02:03:32.62 ID:1QsoN/M20
遺跡内部

スタッ

サターニャ「卑劣な悪魔ども!大悪魔様が来てあげたわ!さっさと天使たちを解放しなさい!」ズビシ

千年前の悪魔「来たか」ズッ

千年前の悪魔「待ちわびたぜ」

サターニャ「あれ?ゾフィスじゃない!?」

ガヴリール「待てってサターニャ!……お前考えなしに突っ込みすぎだろ!こっちが不利な状況わかってんのか!?」バサァ

サターニャ「!ガヴリール!ゾフィスはこいつらの奥よ!気配がするわ!」

ガヴリール「話聞け」
58 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/14(金) 02:29:07.22 ID:1QsoN/M20
ガヴリール「やっぱりヴィーネの言った通り、そう簡単にゾフィスのところには行けないか。」ハア

千年前の悪魔「やっと戦えるな……」

千年前の悪魔「あの時の恨み……」

ガヴリール「ん?」

本の持ち主「ボギルガ!」コオオ

千年前の悪魔「はぁ!」ギュビッ

サターニャ「ガヴリール!呪文を!」バッ

ガヴリール「おう、悪魔的行為(デビルズアクション)!」コオオ

ズバアッ

ガヴリール「(やっぱりだ、この感じ……前に会った千年前の悪魔からも感じた……)」

ガヴリール「(憎悪……!?)」
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/14(金) 03:03:35.19 ID:1QsoN/M20
ガヴリール「おい、お前らは何でゾフィスに協力してるんだ?お前らの戦いは千年前に終わっただろ?」

千年前の悪魔「………」

サターニャ「そういわれればそうね!封印を解いてくれたお礼かしら?」

千年前の悪魔「馬鹿か貴様は」

サターニャ「馬鹿って言うな!!」

千年前の悪魔「我々は自分のために戦っている。ゾフィスとは利害が一致しているだけだ」

本の持ち主「デズルガ!」コオオ

千年前の悪魔「はあっ!」ガッ

ガヴリール「……!」バサアッ

ドガアアン!!

サターニャ「ガヴリール!」

ガヴリール「危ねぇな……」バサッ

サターニャ「くっ、悪魔ども!狙うなら私にしなさいよ!本の持ち主を狙うなんて卑怯よ!」バッ

千年前の悪魔「天使と共闘して、同胞に刃を向けてる貴様がそれを言うか?」

サターニャ「な、何ですって…!」
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