モバP「へえ、モロッコは性転換のメッカなのか〜」

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1 : ◆VhqghgShXs [saga]:2017/07/01(土) 00:01:57.21 ID:dy7MQtqa0
アイドルマスターシンデレラガールズのSSです

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1498834916
2 : ◆VhqghgShXs [saga]:2017/07/01(土) 00:03:16.44 ID:dy7MQtqa0

P(俺の名前はP。とある芸能プロダクションでアイドルのプロデューサーをやっている男だ)

P(担当アイドルの名前は『佐久間まゆ』。小さくてかわいらしい16歳、歌もステキな最高のアイドルだ)

P(ただひとつ問題なのは…)

??「だーれだ」ピトッ…

P「お、おう。おはよう、まゆ」

まゆ「おはようございます、Pさん♪」ピッタリ

P「あー、その、なんだ。ちょっと近いかなーって…」

まゆ「そうですか?これくらい仙台じゃ普通ですよぉ」

P「そ、そうなのか…」

まゆ「今日のお弁当は、Pさんの好きなハンバーグですよ。あとでふたりきりで食べましょうねぇ」

P「お、そうだな…」

3 : ◆VhqghgShXs [saga]:2017/07/01(土) 00:04:05.28 ID:dy7MQtqa0

P(問題なのは、まゆが俺のことを好きすぎるということだ)

P(俺とまゆはアイドルとプロデューサー。恋仲になるなど許されるはずもなく…)

P(しかしこんなにもはっきりと好意を示してくれるまゆを拒絶するなどクソザコヘタレ弱虫の俺にできるはずもなく…)

P(もっと言えば、正直まんざらでもない気もするようなしないようななわけで、どうしたものか…)

P(事件が起きたのは、そんなつかず離れずの日々を送っていた頃のことだった…)

4 : ◆VhqghgShXs [saga]:2017/07/01(土) 00:05:15.78 ID:dy7MQtqa0

 【常務のオフィス】

常務「突然で悪いが、君を佐久間まゆの担当から外すことになった」

P「なんでですか!納得できません!結果だって出してきまし――」

常務「これを見たまえ」つセンテンススプリング

P「…」

P「…はあ」ペラペラ

P「…ってファ!?『星井美希と、担当プロデューサーとの間で熱愛発覚!ラブホから出てくるふたりを激写!!』??!!」

P「うわあ…中学生相手に…うわあ、これはマズいですね――ってだからなんですか!?関係ないでしょ!」

常務「本当にそうかね?」

P「…ぐっ」ギクリ

5 : ◆VhqghgShXs [saga]:2017/07/01(土) 00:06:52.06 ID:dy7MQtqa0

常務「君と佐久間まゆは大層仲睦まじいと聞いている。本当に、このような事態は起こさないと胸を張って言えるのか?」

P「それは…っ!…いやでも色恋沙汰は本人たちの気持ちが大事といいますし、そういう気分の問題に絶対はないと言いますか…」アセアセ

常務「本人たちの気持ちが大事、か。確かにそういう言い方もあるな」

常務「誤解されやすいが、何も私はアイドルの恋愛を咎めているわけではない」

常務「確かにアイドルが特定の誰かと恋仲になるのはファンに対する裏切りだ。ファンが怒るのもよく分かる。
 しかしアイドルにもファンを裏切り、怒らせる自由というものがある」

P「!だったら…っ」パア

常務「だが、もし我が社にアイドルに手を出すプロデューサーがいた場合、

 …私 が こ の 手 で す り つ ぶ す 」ギロリ

6 : ◆VhqghgShXs [saga]:2017/07/01(土) 00:07:49.35 ID:dy7MQtqa0

P「ヒュッ」

常務「アイドルの恋愛、大いに結構!自らの責任の範疇で自由に振る舞えばいい。
 ただ担当アイドルに手を出すプロデューサー、こいつはもはやテロリストだ。見つけ次第殺す」

常務「今回の星井美希と765Pの事件のようなことが起きるたびにファンは思うだろう。
 『ああ、やっぱりアイドルってのは事務所のお偉いさんに味見されてるんだな』と。
 事実かどうかは関係ない。そのような風潮や視線が、アイドル業界全体を外からも中からも蝕んでいくんだ。
 アイドルに手を出すプロデューサーは業界を中から破壊する最悪のウイルスだ」

常務「それに何よりも、アイドルは宝石だ。宝石に並び立つのは同じ宝石や、特別な鉱物でなくてはならない。

 そこで、だ。これを見てみろ。何が映っている」つ手鏡

P「えっ…何ですかこれは」

常務「答えろ」

P「え、えーっと…」

P「……冴えないボンクラが映っています」

7 : ◆VhqghgShXs [saga]:2017/07/01(土) 00:08:52.19 ID:dy7MQtqa0

常務「そうだ。君はボンクラオタク。それに対して佐久間まゆは美しい宝石、紅に輝く大粒のルビーだ」

常務「美しいルビーに並び立ちうるのはサファイアやダイヤモンドだけ。私はそう考えている」

P「…」

常務「君のプロデューサーとしての腕は疑っていない。しかし佐久間まゆが君にそれ以上を求めている」

常務「その時君の軽率な行動が、特別なジュエルの輝きをくすませ、さらに業界全体の名誉を傷つける可能性がある」

P「…」

常務「いい機会だ。アイドル業界のためにも、何より佐久間まゆのためにも、今回の辞令を受け入れてほしい」

P「…」

P「…」

P「…はい」

8 : ◆VhqghgShXs [saga]:2017/07/01(土) 00:09:51.73 ID:dy7MQtqa0

 ※ ※ ※ ※

まゆ「Pさん!Pさんがまゆの担当じゃなくなるなんて、嘘、嘘ですよね?」

P「…いや、本当だよ。急な話でごめん。でもちゃんと引き継ぎはやっておくから…」

まゆ「そんな、Pさんとじゃないとアイドルなんて…
 そうだ!移籍をほのめかせて交渉すれば――」ブツブツ

P(常務の言っていた通りだ。俺という存在がまゆのアイドルとしての輝きを奪ってしまっている…)

まゆ「最後の手段で常務の家に乗り込んで――」ブツブツ

P「まゆ」ガシッ

まゆ「!」

P「俺はまゆのことが好きだよ」

9 : ◆VhqghgShXs [saga]:2017/07/01(土) 00:10:39.38 ID:dy7MQtqa0

まゆ「!!」

P「ステージで歌うまゆ、みんなから喝さいを浴びているまゆが本当に本当に好きなんだ。
プロデューサーは最初のファンだ、なんてよく言うけど、これからは本当の意味でアイドル・佐久間まゆのファンになれると思うと嬉しいよ」

まゆ「そんな、なんでそんなこと…」ウルウル

P「まゆには才能がある。どこでだって、誰とだって成功できるよ。ずっと応援しているよ。それじゃあな」スタスタ

まゆ「待って、待って下さい!Pさん!」ブワッ

P(これでいい、これでいいんだ…)スタスタスタ

10 : ◆VhqghgShXs [saga]:2017/07/01(土) 00:11:35.27 ID:dy7MQtqa0

 ※ ※ ※ ※

P(俺は新しい担当が決まるまで、色々なPの手伝いをすることになった)

P(まゆも新しいプロデューサーの元リスタートを切った。しかし……)

P(あれ以来、アイドル佐久間まゆは下降線を辿っている。いまいち無気力なアクトが観客にも伝播しているのか評判が上がらず、仕事も減ってきているようだ)

P(きっと新体制に慣れずにいるだけだ。そのうち調子をあげてくるさ。そうに違いないんだ)

P(俺は間違っていない。あれで良かったんだ…)
11 : ◆VhqghgShXs [saga]:2017/07/01(土) 00:12:45.90 ID:dy7MQtqa0

 ※ ※ ※ ※

P(今日はCoPさんの仕事を手伝いに現場に来ている)

P(今日はCoPさんが手がけるユニット、新田美波ちゃんとアナスタシアちゃんの“ラブライカ”のイベントなのだが…)


 【ステージ】

司会者「聞いていただきましたのは、新曲『Memories』でしたー!」

美波「ありがとうございました!」

アーニャ「スパシーバ!!」

\ワアアアアア!!!!/\ウオオオ!!/\キャー!!/\イイゾ〜コレ/
12 : ◆VhqghgShXs [saga]:2017/07/01(土) 00:14:14.12 ID:dy7MQtqa0

司会者「素晴らしい新曲でしたけれども、レコーディングなどで苦労された点などはあるんですか?」

美波「苦労…そうですね。今回は海外でレコーディングをしたのですが、生活の面でまずは慣れるまで大変でしたね。ね?アーニャちゃん」

アーニャ「ンー、私はずっと、楽しかったです!3か月間、ミナミと共同生活…最高でした!」

司会者「あら」

アーニャ「小さいアパートだったので、ふたりで一緒のベッドで寝たんですよ」フンスフンス

司会者「あらあら」

美波「ちょっ、アーニャちゃん///」

アーニャ「ミナミ、実は寂しがり屋さんです!だから夜になると――」

美波「ちょほんとに!本当にそれ以上はダメーっ!///」アタフタ

司会者「あら〜あら、あら^〜」

13 : ◆VhqghgShXs [saga]:2017/07/01(土) 00:15:18.43 ID:dy7MQtqa0

・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・

P「ちょっと、マズイですよ!いや本当にこれスキャンダルになるんじゃ――」

CoP「お前ノンケかよぉ!(驚愕)いいから客席のバイブス見てみろホイ」


\あら^〜いいですわゾ〜これ/\尊い/\新田ーニャは世界の真実、はっきりわかんだね/\バリタチアーニャ流行らせコラ!/


P「ファ!?」

CoP「これが現実。はっきり分かんだね」

P「はあ」

P「…こういうのもあるのか。なるほどなあ」

14 : ◆VhqghgShXs [saga]:2017/07/01(土) 00:16:02.92 ID:dy7MQtqa0

 ※ ※ ※ ※

みく「もう解散にゃ!これからは菜々チャンとやってくから、李衣菜チャンはどこにでも行けばいいにゃ!」

李衣菜「…みくちゃんそれ本気で言ってるの」

みく「…本気で言ってたらもう何年もコンビ組んでないにゃ」

みく李衣菜「「えへへへへへへへ」」

李衣菜「バーイ」

\あら^〜/\尊い/\喧嘩ップルいいゾ〜これ/\いい百合です/

・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・

P「…」

P「うーむ」

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