【艦これ】男「深海棲艦の島?」 ヲ級「ヲッ」

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315 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/03(日) 03:37:19.90 ID:9zmuBBSPo
ちょっとかなりの無理があるかな?
まぁ嵐のなか砂浜側からどうやって目的地まで漕いだんだ大きい船でさえ難破したりするのに戻されて砂浜に逆戻りだよ何の実験もしないで戻れること確定みたいな感じだし
逆に深海や艦娘が男が戻ろうとしてる世界に飛ばされる事はなかったのかとかさ
316 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/03(日) 13:20:04.22 ID:xdcapzWgO
>>314
306じゃないけど
状況から多分そうだろうとは思えても
本当にその嵐で行き来できるのか確証持てないまま筏で嵐に突っ込むのはなかなかやり過ぎな気はする
317 : ◆Lsw27IvP02kT [saga]:2017/09/06(水) 22:53:39.10 ID:EnmxaW0xo
気が付くと俺は病院のベッドに寝ていた。嵐の中を必死に進んでいた俺はいつの間にか気を失っていたようだ

どうやら気を失った後、砂浜に倒れこんでいて近くの住人が病院に運んでくれたらしい

その周りには医者がいたから俺はここはどこなのか聞いてみた すると医者は日本のある病院と答えてくれた

俺は自然に涙が出た 元の世界に帰れた嬉しさともうヲ級達には会えない悲しみの両方だった

その後、警察が入ってきて俺の事を聞いてきた。どうやって帰って来たのか 他のみんなはどうなったか

俺は深海棲艦の島で起こったことを言わずに 無人島に流れ着いて一人で船を作って帰って来たと話した

もちろん他のみんなはどこにもいなかったと答えた
318 : ◆Lsw27IvP02kT [saga]:2017/09/06(水) 22:58:32.36 ID:EnmxaW0xo
警察は更に事情聴取を行い 数時間してようやく解放された

医者からは数か月の入院が必要ということを聞いた後、病室の扉が勢いよく開いた

そこには俺の家族がいた

みんな一斉に駆け寄り、親父は紙のようにクシャクシャとした顔で泣き、お袋と妹は涙を流しながらお帰りと言ってくれた

ようやくみんなの元に帰ってこれた・・・俺も涙が止まらなかった・・・

この話題は多くの放送で流れ、有名になったが、数か月もしたら何事もなく風化していった

俺は退院後、別の高校に転入し、いつものように過ごした

そして数年の月日が経った・・・
319 : ◆Lsw27IvP02kT [saga]:2017/09/06(水) 23:04:19.73 ID:EnmxaW0xo
―――――海岸

男「これでよし・・・と。よし、行ってこい」

女「ねぇ、何してるの?」

男「あぁ、ボトルメールって知ってるか?ほら、手紙を入れた瓶を海に流して拾ってもらうやつさ」

女「へぇー・・・あ、もしかして浮気相手?」

男「そ、そんなんじゃないぞ!」

俺は大学に進学し、卒業した後、今では社会人として働いている

その数年後に同僚と結婚し、二人で一緒に住んでいる

そして、もうすぐ一児の父になる予定だ

女「じゃあ誰宛なの?」

男「・・・俺の友達さ、遠い遠いところのな」

女「そっか、届くといいね」
320 : ◆Lsw27IvP02kT [saga]:2017/09/06(水) 23:09:37.59 ID:EnmxaW0xo
男「・・・なぁ、奇跡って信じるか?」

女「奇跡?」

男「たとえ無理そうなことでもできたりする・・俺はあると思うんだ」

男「絶望的な状況でも、奇跡があるとなれば前に進んでいけるって」

女「ふふっ、君ってたまにおかしなこと言うよね」

男「そうか?」


女「・・・ねぇ、子供の名前決めてくれた?」

男「ええっと・・まだ決まってないんだ・・」

女「じゃあ、次の病院の診断までの宿題ね」

男「ああ、ちゃんと考えておくよ」



-----気象情報です 現在日本海側で大規模な嵐が発生し、海上は荒れています・・
321 : ◆Lsw27IvP02kT [saga]:2017/09/06(水) 23:12:01.05 ID:EnmxaW0xo
――――深海棲艦の島 砂浜

集積地棲姫「フン」ビュッ

重巡棲姫「おお、ナイスボールだ」バシッ

レ級「よーし!オレが投げるフリスビーを取ってみやがれ!」

ヲ級「ヲー!」

PT子鬼「ギー!」

戦艦棲姫「あら、集積が運動してるなんて珍しいわね」

集積地棲姫「悪いか?子守のついでだ」

重巡棲姫「体を動かすのは良い事だからな」

ガツン

レ級「あ・・・悪ぃ!悪ぃ!」

集積地棲姫「お前・・・これで三度目だ!仏の顔も三度までって言うだろ!」

レ級「でもお前、仏の顔じゃないじゃん」

集積地棲姫「何だとこの野郎!」
322 : ◆Lsw27IvP02kT [saga]:2017/09/06(水) 23:14:01.40 ID:EnmxaW0xo
戦艦棲姫「コラ!喧嘩はやめなさい!」

重巡棲姫「やれやれ・・」

PT子鬼「ギ?」ヒョイ

PT子鬼「ギー・・ギ!ギ!」

重巡棲姫「どうした?・・・中に手紙?誰からだ?」

戦艦棲姫「どうしたの?重巡」

重巡棲姫「いや、瓶の中に手紙が入ってるんだ・・」

ヲ級「テガミ?」

レ級「何だ何だ?」

重巡棲姫「これは・・」
323 : ◆Lsw27IvP02kT [saga]:2017/09/06(水) 23:23:06.38 ID:EnmxaW0xo
――――深海鎮守府 応接間

防空棲姫「あの出来事以来、嵐はあまり見なくなったな」

中枢棲姫「ああ、こうやって静かな海のままだといいな」

防空棲姫「そうだな。それとまた忙しくなるらしいな」

中枢棲姫「艦娘側の鎮守府で事故があったらしく、鎮守府の修復作業を手伝うことになった」

中枢棲姫「やれやれ・・誰を行かせるかだな・・・私も同行しないといけないしな」

中枢棲姫「猫の手も借りたいほどになりそうだ」

防空棲姫「あの時、人間に残って貰って提督をして欲しいとか思ってただろう?」

中枢棲姫「・・・馬鹿な事を言うな、すぐにできる事じゃないんだぞ」

防空棲姫「中枢、チェックメイトだ」トンッ

中枢棲姫「・・・・・む」

防空棲姫「隙を見せてしまったな」
324 : ◆Lsw27IvP02kT [saga]:2017/09/06(水) 23:29:30.05 ID:EnmxaW0xo
ドターン

レ級「た、大変だ―!」

中枢棲姫「貴様ら・・入るときは静かに入れと教えたはずだがもう忘れてしまったのか・・・!」

中枢棲姫「いいだろう・・・その空っぽの頭の中に詰め込んでやろうか・・!」

重巡棲姫「どうしてそんなに怒っているんだ・・・?」

防空棲姫「はぁ・・・とりあえず要件を言え。そして中枢、落ち着け」

戦艦棲姫「この瓶の中に手紙が入ってたのよ、その差出人が・・」

中枢棲姫「手紙だと・・?・・・ほほう・・これは・・」

中枢棲姫「防空、今日の晩、皆を集めてくれ」

防空棲姫「・・・・?わかった。夕食が終わり次第集まるように伝える」
325 : ◆Lsw27IvP02kT [saga]:2017/09/06(水) 23:37:14.56 ID:EnmxaW0xo
――――夜

中枢棲姫「全員揃ったか?今日は知らせることがあって集めた」

空母棲姫「どうした?修復作業についてか?」

中間棲姫「誰が行くのか決まったのかしら?」

中枢棲姫「いや、今日集まってもらったのはこの"手紙"の事でだ」

駆逐水鬼「手紙・・?」

中枢棲姫「この手紙の差出人は・・・あの"人間"からだ」

泊地水鬼「コウ君・・からの?」

北方棲姫「ほぽ!何て書いてある?」

中枢棲姫「ああ、今から読み上げるぞ」
326 : ◆Lsw27IvP02kT [saga]:2017/09/06(水) 23:40:34.48 ID:EnmxaW0xo
------
この手紙を拾った人へ

もし心当たりがなければ捨ててしまっても構わない


深海棲艦のみんなへ

みんな元気にしてるか?俺は無事に元の世界に戻れた これもみんなのおかげだ

でも、今考えたら筏で嵐を通るって結構無茶過ぎてみんな心配したはずだと思う

もうちょっと頑丈な船の方がよかったかなって思ったよ・・

けどこうやって元の世界に帰れたことを喜んでほしい

俺はみんなと過ごした日々を忘れない

本当にありがとう

------

駆逐棲姫「元の世界に戻れたんだ・・!」

飛行場姫「ほんとすごい人間ね・・」

北方棲姫「ほぽ!それで終わり?」

中枢棲姫「いや、まだある。次は泊地、お前宛だ」

泊地水鬼「私に・・?」
327 : ◆Lsw27IvP02kT [saga]:2017/09/06(水) 23:50:30.07 ID:EnmxaW0xo
----
母さんへ

前にも書いたけど、俺は元の世界に帰れたよ

こっちでも元気に過ごしてるし、友達や家族に恵まれてるよ

だから、俺の事を一番心配してると思うけど、安心してほしい

俺は母さんの事を忘れない、優しい母さん、頼りになる母さん

そんな母親をもって 俺は幸せだよ 本当に産んでくれてありがとう

あと、写真も入れておいたんだ。もしよかったら貰って欲しい

さようなら、母さん いつまでも元気で・・

----

泊地水鬼「・・・・」グスッ

中枢棲姫「泊地、それがこの写真だ。いい笑顔をしている」

泊地水鬼「これが・・・まぁ・・お嫁さんかしら」フフッ

駆逐棲姫「わぁ・・すごくきれい・・」

重巡棲姫「となると、人間は結婚したのか。めでたいな」

中枢棲姫「部屋にでも飾っておくと良い。・・・良い息子を持ったな、泊地」

泊地水鬼「・・・ええ、そうするわ」

泊地水鬼(コウ君・・お嫁さんと幸せにね・・)
328 : ◆Lsw27IvP02kT [saga]:2017/09/06(水) 23:55:46.12 ID:EnmxaW0xo
中枢棲姫「それとヲ級、お前にもあるぞ」

ヲ級「ヲ?」

レ級「どんな内容なんだ?!」

中枢棲姫「今読み上げる」

-----

ヲ級へ

皆と仲良く元気に過ごしてるか?

俺がいなくなってからお前は寂しい気持ちになるときもあると思う

けど、レ級達がいるから寂しくないだろ?

俺もお前達と過ごした日々を今でも忘れない、たくさん楽しいことがあった

俺の人生で掛け替えのない事だったと思う。あの時、俺を助けてくれてありがとうな

お前が助けてくれなかったら俺は今の俺ではないと思う

レ級 ヲ級が泣いてたり困ってたりしてたら助けてやってくれ

ヲ級にとってはお前が一番頼りになるからな

-----
329 : ◆Lsw27IvP02kT [saga]:2017/09/07(木) 00:01:15.04 ID:RqmuDlJIo
レ級「へへっ、何か誇らしいなオレ達!」

ヲ級「ヲッ!」

中枢棲姫「まだ最後のメッセージがあるぞ」

-----

二人とも これから深海棲艦としてみんなと元気に過ごしてくれ

そして・・離れ離れになっても


俺達はずっと友達だ!絆は消えない!

-----

330 : ◆Lsw27IvP02kT [saga]:2017/09/07(木) 00:07:23.46 ID:RqmuDlJIo
ヲ級「ワァアア・・・」パァアア

ヲ級「ヲー!」ダッ

レ級「お、おいヲ級!?」

防空棲姫「嬉しかったんだろうな」

中枢棲姫「ああ・・ヲ級にとっては最高の友だな」

――――砂浜

ヲ級「ヲッ ヲッ」タッタッタ

ヲ級「スゥー・・・・ヲッキュー!」

ヲ級「ニンゲン!ズット!ズーットトモダチダヨ!!」

ヲ級の声が水平線の彼方まで 遠く 遠く 響いた

End...
331 : ◆Lsw27IvP02kT [saga]:2017/09/07(木) 00:10:19.62 ID:RqmuDlJIo
以上が元の世界に帰るルートのお話でした
次は島に残るルートを書く予定にしています(希望があれば

>>315
>>316
確かにそうですね・・戻れる確証もないのに嵐の中に筏で突っ込むのは流石に無茶がありました
解釈もなく進めてしまって申し訳ありませんでした・・・

残りもわずかなので書き切ろうと思いますのでよろしくお願いします
332 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/07(木) 07:41:50.29 ID:xF/hgmBIO
きたい
333 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/07(木) 08:12:08.23 ID:F6bCuLVJo
待ってるよ
334 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/07(木) 09:45:19.73 ID:5hPpT1fk0
乙です。島に残るルート楽しみにしてます
335 : ◆Lsw27IvP02kT [saga]:2017/09/11(月) 22:59:01.35 ID:2bY+rtO+o
"島に残る"

男「俺はあっちの世界の家族と共に育った人間だ」

男「・・・・・けど俺はこの島に居続けて思った」

男「本当の母親にまた会えて・・もう一度一緒に過ごす時間があってもいいんじゃないかって・・」

レ級「お、おい・・まさか・・・!?」

男「ああ・・・・俺は"この島に残る"」

ザワザワ

泊地水鬼「コウ君・・」

中枢棲姫「人間、それが数日間考えて出た結論か」

男「ああ、男に二言はない」

男「だから・・これからもよろしくな」

防空棲姫「残るとなれば、これからどうする?」

男「うーん・・・それなんだよな・・」
336 : ◆Lsw27IvP02kT [saga]:2017/09/11(月) 23:02:20.59 ID:2bY+rtO+o
中枢棲姫「全く・・先のことを考えないのは"提督"とそっくりだな」

男「う・・それは・・。でも!俺にできることがあれば何でもする!」

中枢棲姫「ほぉ・・・何でもと言ったな・・?」

中枢棲姫「では人間、付いてきてくれるか?」

男「あ、ああ・・」

防空棲姫「よし、一度解散をしよう」

防空棲姫がそう言うと一部を除く姫達はそれぞれ部屋に帰って行った

レ級「なぁ・・・本当にいいのか?人間・・」

男「ああ、これが俺の"答え"だ。後悔はしないさ」

ヲ級「ヲー・・」

男「そんな顔するなよヲ級。また遊ぼうな」

ヲ級「・・・・ヲッ!マタ アソボ!」

レ級「おい!オレも入れろよな!」

男「わかってるって」
337 : ◆Lsw27IvP02kT [saga]:2017/09/11(月) 23:06:06.05 ID:2bY+rtO+o
泊地水鬼「コウ君・・・いいの?」

男「ああ・・・母さんにも心配かけちゃったな」

男「えっと・・急であれなんだけど・・・これからまたよろしくな」

泊地水鬼「・・・あなたが決めたことなら否定はしないわ。またよろしくね、コウ君」

中枢棲姫「挨拶は済んだか?」

男「すぐに行くよ。ごめん母さん、行ってくる」

泊地水鬼「ええ、行ってらっしゃい」

泊地水鬼(あの子とまた一緒に過ごせるなんて・・)

泊地水鬼(あの人もまだ生きていたら・・・ううん、そんなことは考えては駄目ね)

泊地水鬼(今はあの子と・・・元気に過ごせるように考えないと・・)
338 : ◆Lsw27IvP02kT [saga]:2017/09/11(月) 23:09:02.99 ID:2bY+rtO+o
――――中枢棲姫の部屋

男「ずいぶんと綺麗な部屋だな」

中枢棲姫「どこかの姫とは違うのでな。では、こっちに座ってくれるか?」

男「そこって・・中枢棲姫の隣じゃないか?!しかもベッドって・・」

中枢棲姫「生憎、ここしか座る場所がないのでな。さぁ座れ」

男「ああ・・・(何かドキドキするな・・)」ギシッ

中枢棲姫「よし、ではこっちを向け」

男「・・・?って!?」

中枢棲姫は自分の額を俺の額に当てて何かつぶやき始めた

何を言ってるか分からないけど・・中枢棲姫の顔が間近にあった・・

中枢棲姫「・・・・・おい。終わったぞ」

男「・・・・あっ!そ、そうか・・」
339 : ◆Lsw27IvP02kT [saga]:2017/09/11(月) 23:15:23.04 ID:2bY+rtO+o
中枢棲姫「どうした?そんな呆然として」

男「い、いや・・中枢棲姫って綺麗な顔してるんだなって・・」

中枢棲姫「ふっ、お世辞は通用せんぞ。それとも、私とできるとでも思ったのか?」

男「なっ・・・!そ、そんなわけないだろ!」

中枢棲姫「冗談だ、それよりも鏡で自分の顔を見ろ」

男「鏡か・・・俺の目が赤色になってる!どういうことだ・・?!」

中枢棲姫「さっきの行為は人間が私たち特有の言葉を完全に話せるようにしただけだ」

中枢棲姫「心配はするな、普通の言葉も話せる」

男(何か・・・不気味だな・・)
340 : ◆Lsw27IvP02kT [saga]:2017/09/11(月) 23:21:29.21 ID:2bY+rtO+o
中枢棲姫「それともう一つ、人間に"提督業"をしてもらおうと考えている」

男「"提督業"・・・・難しそうだな」

中枢棲姫「最初はそうだな、だが徐々に慣れていけばこなせるものだ。私たちもサポートする」

男「そうか・・・じゃあやってみるよ。・・・まるで父さんの後継みたいだな」

中枢棲姫「そうだな・・」

男「・・・悪い。それで、最初に何をすればいいんだ?」

中枢棲姫「まずはこの書類にサインをしてくれ。後は指印を押すだけだ」

男「わかった。今書くよ」

男(これで俺も・・父さんと同じ提督になるのか・・それも悪くないかな)

そう思いながら俺は書類にサインをした

中枢棲姫「よし、これでいい。早速だが・・」

男「あっ・・ちょっと父さんの墓に行ってもいいかな?」

中枢棲姫「ふむ・・了解した。まずは報告しに行くと良い、その後の話は帰ってきてからにしよう」

男「わかった、行ってくるよ」
341 : ◆Lsw27IvP02kT [saga]:2017/09/11(月) 23:28:58.24 ID:2bY+rtO+o
―――――墓地

男「あれは・・母さん?」

泊地水鬼「コウ君も来たのね、どうしたの?」

男「えっと・・後からまた聞かされると思うけど・・"提督"に就くことになったんだ」

泊地水鬼「まぁ!そうなの!?」

男「俺も何をするのかわからないけど・・」

男「でも最初に父さんに報告しなきゃってここに来たんだ」

泊地水鬼「ふふ、いいわよ。さ、こっちにおいで」

男「・・・父さん。俺、父さんと同じ提督に就くことになったんだ」

男「右も左もわからないけど、頼りになる仲間がいるし頑張ってやることにするよ」

男「それにまた、深海棲艦のみんな、母さんと共に過ごす事になりそうなんだ」

男「俺と母さんは元気に仲良く過ごしていくから、いつも見守っていてくれ」
342 : ◆Lsw27IvP02kT [saga]:2017/09/11(月) 23:38:53.41 ID:2bY+rtO+o
男「これでよし・・っと」

泊地水鬼「ねぇ、こっち向いてくれる?」

男「え?どうしたんだ・・・って?!」

泊地水鬼は俺の額にキスをしてきた 親子だけど・・・これはこれで何か・・恥ずかしい・・

男「母さん・・?」

泊地水鬼「うふふ、コウ君が立派な提督になれるようにおまじないをかけました」

男「・・・・ありがとう、母さん」

泊地水鬼「また、中枢から話があるんでしょ?行ってらっしゃい」

男「ああ、行ってくるよ」
343 : ◆Lsw27IvP02kT [saga]:2017/09/11(月) 23:46:35.96 ID:2bY+rtO+o
――――翌日 艦娘鎮守府

艦娘提督「・・・・来たか」

中枢棲姫「待たせてしまって申し訳ない」

男(この人が・・・中枢棲姫の言ってた艦娘側の提督か・・)

榛名「中枢棲姫に・・軍服を着た男性でしょうか」

艦娘提督「恐らく、昨日聞いた新しく着任した深海提督だろうな」

レ級「よぉ!久しぶりだな!」ヒョコ

艦娘提督「・・・おまけも来てるのか」

中枢棲姫「すまない。こいつは大人しくさせる」

榛名「あなたが新たな深海提督ですね。始めまして、私は金剛型3番艦"榛名"と申します」

男「あっ・・ええっと・・新しく着任した"深海提督"・・です・・」

男(凄い綺麗な人だな・・・見惚れてしまうぞ・・)
344 : ◆Lsw27IvP02kT [saga]:2017/09/11(月) 23:50:54.94 ID:2bY+rtO+o
―――――前日 深海鎮守府

------

男「艦娘を率いる提督に挨拶だって?」

中枢棲姫「ああ、こちら側の提督が新しく着任したのだ。挨拶ぐらいは一度してもらいたい」

中枢棲姫「心配するな。あの提督もそれほど悪事はしていない」

男「あ、ああ・・(どんな人なんだ・・・?)」

中枢棲姫「明日の朝食後、出発する。準備は軍服だけに着替えるだけで良い」

男「わかった、明日よろしくな」

------

艦娘提督「悪い、榛名。そこの深海提督と二人きりで話し合いたいんだ」

男「お、俺と・・ですか?」

榛名「分かりました。お話が終わるまで外でお待ちしております」

中枢棲姫「私もそうする。レ級、静かにしていろよ」

レ級「へーい」
345 : ◆Lsw27IvP02kT [saga]:2017/09/11(月) 23:56:25.26 ID:2bY+rtO+o
今日はここまでです

今更ですけど男の名前"コウ"と言うのは艦これの難易度の"甲"から取ったものです
346 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/12(火) 09:51:35.01 ID:h0gnUscD0
乙です
347 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/12(火) 18:55:42.75 ID:k91utWIA0

エンドというよりも新たな展開や分岐の匂いがするなあ
楽しみ
348 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/13(水) 22:08:44.07 ID:FL+FVaUao
島に残留ルートからの第2章
349 : ◆Lsw27IvP02kT [saga]:2017/09/15(金) 23:52:47.73 ID:DTO+1ZNVo
―――――艦娘鎮守府 執務室

艦娘提督「とりあえず・・・着任お疲れさんってとこだな」

艦娘提督「俺はここの鎮守府で艦娘を指揮している提督だ」

男「あ、はい・・俺は・・・深海鎮守府に新しく着任した提督です・・」

艦娘提督「おう、よろしくな。・・・それとそんなに固くならなくていい、柔らかくしてもいいんだぜ」

男「・・・わかった・・こちらこそよろしく」

俺は固い口調からいつもの口調に戻すと緊張がほぐれた

艦娘提督「よしそれでいい。・・聞いたぜ、あんたあの提督の息子なんだってな」

男「ああ・・」

艦娘提督「俺も見るのは赤ん坊の時以来だな、立派になったもんだ」

男「でも、父さんと母さんの元で育ったわけじゃないんだ」

艦娘提督「ああ、たしか別の世界で育ってこっちに来たんだな」

艦娘提督「・・・俺と一緒だな」

男「え?」
350 : ◆Lsw27IvP02kT [saga]:2017/09/15(金) 23:56:24.25 ID:DTO+1ZNVo
艦娘提督「俺もあんたと同じようにあっちの世界からこの世界に来たのさ・・・かなり前にな」

男「何だって?!」

艦娘提督「あっちの世界である事件が起こって、家族や仲間を失った俺は何かを見つけるために船旅をしていた」

艦娘提督「その最中に、嵐に巻き込まれてここに来たってわけだ」

艦娘提督「その時に助けてくれたのが"艦娘"だった」

男「かなり前ということは・・・いつぐらいだ?」

艦娘提督「そうだな・・・戦争が終わる前ぐらいだったな」

男「戦時中・・・の時か」

艦娘提督「前にここにいた提督が逃げちまって、色々あって俺が代わりに努めることになったんだ」

艦娘提督「俺もとんずらしようと思ったが・・・まさか平和まで結んでしまうとはな」

艦娘提督「ったく・・俺もとんだ不幸に巻き込まれちまったな」
351 : ◆Lsw27IvP02kT [saga]:2017/09/16(土) 00:00:17.26 ID:um8vSgQ0o
男「・・・・俺は不幸じゃないと思うな」

艦娘提督「ん?」

男「だって、こうして平和に過ごせてるのも父さんと艦娘提督が協力したおかげじゃないか」

男「そのおかげで新しい仲間達と過ごせてるし・・そんなマイナスな考えはするものじゃないと思うぞ」

男「立派だと俺は思う」

艦娘提督「・・・・ふん、あんたもあの提督と同じこと言うんだな」

男「父さんと・・・か・・」

艦娘提督「・・・気を悪くしたら謝る」

男「いや、大丈夫だ。それよりも今後について話し合おう」

艦娘提督「ああ、まず資源関係の話だが・・」

こうして俺は艦娘提督と数時間に及ぶ会談が始まった

この世界での世界観 資源の交渉 そして、父さんとの思い出

いろんな話をして夕方ぐらいには会談が終わった
352 : ◆Lsw27IvP02kT [saga]:2017/09/16(土) 00:04:41.69 ID:um8vSgQ0o
男「いろいろ教えてくれてありがとうな」

艦娘提督「構わねぇよ。悩み事があればいつでも相談に乗るぜ」

ムキー!コノヤロー!

艦娘提督「何だ・・?」

レ級「まだだ!まだてめぇとの勝負はついてねぇだろ!」

中枢棲姫「貴様・・・大人しくしろとあれほど言ったはずだが?!」

武蔵「やれやれ・・・平和になっても喧嘩を売られるとはな・・」

男「あのさ・・もしかして、ウチのレ級が何かしたのか?」

武蔵「お前は・・?その軍服・・そうか、新しく着任した深海提督なのだな。心配するな、喧嘩を売られただけだ」

レ級「頼むよ中枢!一回だけ勝負させてくれ!」

男「レ級やめとけ、今日はそのために来たわけじゃないんだぞ」

艦娘提督「損害はないか?」

榛名「はい・・」
353 : ◆Lsw27IvP02kT [saga]:2017/09/16(土) 00:08:11.78 ID:um8vSgQ0o
艦娘提督「おいあんた、ちゃんと教育はしとけよな」

男「あ、ああ・・帰ったらきつく叱っておくよ・・」

レ級「いいか!まだ勝負はついてないんだ!また来るからな!」

武蔵「勝負はもういいだろう・・」

艦娘提督「そろそろあんたらは帰るんだろ?道中気を付けてな」

男「ああ、ありがとうな。それと、レ級が迷惑をかけてしまって申し訳ない」

武蔵「私は気にしてないから大丈夫だ」

中枢棲姫「よし、鎮守府に帰るぞ。レ級わかったか?」

レ級「わかったよ・・・ちぇっ」



武蔵「あれが前にいた深海提督の息子か・・・」

艦娘提督「ああ、しっかりとしている奴だったよ」
354 : ◆Lsw27IvP02kT [saga]:2017/09/16(土) 00:11:35.46 ID:um8vSgQ0o
榛名「それにしても長くかかりましたね」

艦娘提督「ああ・・新任した提督だったからいろいろと教えてやったよ」

艦娘提督「熱心に聞いて・・・あいつの目は真剣そのものだった」

艦娘提督「まるで、前の深海提督ともう一度話してるみたいだった・・」

榛名「提督・・」

艦娘提督「そろそろ仕事に戻るぞ、昔を思い出すのは好きじゃないんでな」

艦娘提督(あいつなら・・お前と同じようになれるぜ・・深海提督さんよ・・)

―――――深海鎮守府

男「ありがとうな、運んでくれて」

中枢棲姫「人間も会談で疲れただろう。小屋でゆっくりと休んでおくと良い」

中枢棲姫「夜に人間の提督着任祝いでも開こうと思う。時間が来たら呼びに行く」

レ級「お!御馳走が食えるのか?!」

中枢棲姫「お前はその前に説教だがな」

レ級「うぐぐ・・・」

男「はは・・じゃあまた夜な」
355 : ◆Lsw27IvP02kT [saga]:2017/09/16(土) 00:12:25.83 ID:um8vSgQ0o
今日は短めですがここまでです
356 : ◆Lsw27IvP02kT [saga]:2017/09/17(日) 09:14:28.30 ID:aT4SHYHIo
――――夜 深海鎮守府 ラウンジ

中枢棲姫「みんな集まったか?今日は人間が深海提督に着任し、歓迎会を行うことにした」

中枢棲姫「まず最初に、提督に着任した人間から言葉を頂きたいと思う」

男「えっ?俺か?」

レ級「おら!行ってこい!」ドン

男「お、おい 押すなよ・・・。えっと・・」

男「・・・俺がこの世界に迷い込んで随分と日が経った」

男「この島で過ごしてきて、みんな俺の事を仲間とみてくれた」

男「こんなただの人間だったのに・・」

男「・・・だから俺は何かできないかと思って提督に着任することにした」

男「提督業とか何も分からない俺だけど・・これからもよろしくな」

ワーワー! パチパチ

男「以上だ。短い話ですまない」
357 : ◆Lsw27IvP02kT [saga]:2017/09/17(日) 09:17:59.92 ID:aT4SHYHIo
中枢棲姫「では、これから深海鎮守府の発展。そして我々の健勝を願って。乾杯!」

一同「かんぱーい!」

水母棲姫「ほぉら?提督さん?一杯飲みましょ?」

男「あっ・・ごめん。まだお酒飲める年齢じゃないんだ・・」

水母棲姫「あら?そんなルールあるの?」

港湾水鬼「人間の世界ではある年齢に達しないと飲めないらしい・・」

駆逐棲姫「それじゃあジュースじゃないとだめだね。はいどうぞ」

男「ああ、ありがとうな」

レ級「うおおお!うめぇ!これうめぇ!」ガツガツ

集積地棲姫「おい!お前だけの物じゃないんだぞ!」

リコリス棲姫「レ級、私も作ってみたんだ。これを食べてみろ」

レ級「お!どれどれ・・」パクッ
358 : ◆Lsw27IvP02kT [saga]:2017/09/17(日) 09:20:00.73 ID:aT4SHYHIo
レ級「かっらああああああああああ!なんだふぉれ?!」

リコリス棲姫「遠くへ出かけてる時に教えてもらったロシアンルーレット風のたこ焼きだ」

集積地棲姫「たしか一つはハズレで激辛の香辛料が入ってるんだったな」

北方棲姫「ほぽ!たこ焼き!一つ頂戴!」

リコリス棲姫「ああ、もう辛いのはないから安心して食べると良いぞ」

レ級「てめぇ!わざとオレにゲッホゲホ!ハズレを渡しやがったなぁ!」

戦艦棲姫「喧嘩はやめなさい!」グイッ

レ級「ぐえっ・・・まだ口の中がヒリヒリする・・」

ヲ級「レ級 水飲ム?」

レ級「当たり前だ!もっと持って来い!」
359 : ◆Lsw27IvP02kT [saga]:2017/09/17(日) 09:24:05.88 ID:aT4SHYHIo
飛行場姫「それで、人間はここに住むんだから将来も考えないとねぇ?」

男「将来?提督のほかに何かあるのか?」

水母棲姫「決まってるじゃない?結婚よ」

男「ぶふぉ!けっ・・結婚?!」

駆逐棲姫「ひぅえ?!」

ヲ級「ヲ?」

男「けっ、結婚って・・・でもまだ先の話だから・・」

水母棲姫「そうねぇ・・今気になる娘とかいるの?」

男「えっ、そ、そうだな・・・」

泊地水鬼「良かったら私でもいいのよ?」

男「なっ!ちょっ!?え?!か、母さんと?!」

駆逐棲姫「待って!その・・私だって負けないんだから!」

ヲ級「ヲッヲッ!ニンゲンと モット仲良クナリタイ!」スリスリ

北方棲姫「ほぽ!ほっぽも仲良くなりたい!」ピョンピョン

水母棲姫「あら?提督さんも人気者ね」

泊地水鬼「ふふっ、コウ君ってモテるのね」

男「そ、そうかな・・・」
360 : ◆Lsw27IvP02kT [saga]:2017/09/17(日) 09:26:43.72 ID:aT4SHYHIo
―――――墓地

中枢棲姫「会いに来たぞ提督。今回は知らせがあってここに来た。とは言ってももう人間が知らせに来たと思うがな」

中枢棲姫「聞いて驚け、あの人間はここの鎮守府の提督として生きていくことを誓った」

中枢棲姫「まだ何も知らない普通の人間だが、私たちがしっかりとサポートするから安心しろ」

中枢棲姫「・・・・最も、お前がまだ生きていたら親子そろって提督業をしている光景も見れたのかもしれないな」

中枢棲姫「死んだ今となっては私は寂しい」

中枢棲姫「・・・・実はな提督・・私はお前の事が・・」

中枢棲姫「・・・・ふっ、お前の妻は泊地水鬼だったな。無用な口出しはしないでおこう」


防空棲姫「中枢、こんなところにいたのか」

中枢棲姫「防空か・・・私を探しに来たのか」

防空棲姫「ああ、少し外の空気を吸おうと外に出たら中枢が歩いてるのを見かけてな」
361 : ◆Lsw27IvP02kT [saga]:2017/09/17(日) 09:30:53.96 ID:aT4SHYHIo
中枢棲姫「何、人間が提督に就いたことを報告しに来ただけだ」

中枢棲姫「また明日から忙しくなるぞ。覚悟しておけ」

防空棲姫「・・・そうだな。人間の父親がいたら良かったのかもしれないな」

中枢棲姫「・・・・もしかして聞いていたのか?」

防空棲姫「さて、何の話かな?」

中枢棲姫「まぁいい・・鎮守府に戻って宴に戻ろう。今日の夜は長いぞ」

こうして歓迎会は夜遅くまで続き 終わったのは夜中の時間帯だった

片づけを終えたら みんなは部屋に戻って行った
362 : ◆Lsw27IvP02kT [saga]:2017/09/17(日) 09:33:00.70 ID:aT4SHYHIo
―――――小屋

男「ふわぁ・・もう夜中か・・・そろそろ寝ようかな・・」ドサッ

男「・・・・・」

男(・・・親父、お袋、そして妹、俺はこっちで新しい人生を歩むことにするよ)

男(だからさ、もう永遠に会えないかもしれないけど、一緒に過ごした思い出は忘れはしない)

男(みんな・・さようなら・・いつまでも元気でな・・)

明日から提督業が始まると思うといろんな気持ちが過る

忙しい日々、辛い日々・・・けどいつかそれが未来へと繋ぐ道になるに違いない

俺は第二の人生の道を一歩踏み始めようとしていた

そして 数年の月日が経った
363 : ◆Lsw27IvP02kT [saga]:2017/09/17(日) 09:35:12.10 ID:aT4SHYHIo
一旦ここまでです
今日また書けたら最後まで書きます
364 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/17(日) 09:59:40.94 ID:srB6ldxc0
乙です。
数年後ということは誰かと結婚して子持ち提督になったのか!?
365 : ◆Lsw27IvP02kT [saga]:2017/09/17(日) 22:32:36.19 ID:aT4SHYHIo
――――数年後 深海鎮守府 執務室

中枢棲姫「以上が、偵察の報告だ」

男「ああ、ありがとうな」

泊地水鬼「コウ君、艦娘鎮守府の修復作業の派遣なんだけど・・」

男「そうだな・・戦艦棲姫と空母棲姫の二人を主軸として向かわせるよ」

男「よし・・・ひとまず一段落だな」フゥ

ヒョコ

駆逐幼姫「お父さん、お仕事終わった?」

男「あー・・・まだお仕事はあるんだ、ごめんな」

駆逐棲姫「こら、まだ終わってないから邪魔しちゃダメでしょ」

駆逐幼姫「むー・・」
366 : ◆Lsw27IvP02kT [saga]:2017/09/17(日) 22:35:46.11 ID:aT4SHYHIo
泊地水鬼「コウ君、少しは休憩で一緒にいてあげたら?」

男「でも・・」

中枢棲姫「行ってくるが良い、後の処理は私たちに任せておけ」

男「・・・ありがとう、二人とも。よし!幼姫、一緒に外に行こうか!」

駆逐幼姫「わーい!」

駆逐棲姫もあの時よりも俺達と同様に歩けるようになった 義足も更に改良し、人間の脚そのものになった

そしてそこから交際が始まり、俺は駆逐棲姫と結婚して、子供を授かった

駆逐幼姫「あのね!ヲ級ちゃんも待ってるんだ!」

男「そうか、早く行かないとな。じゃあ行ってくるよ」バタン


泊地水鬼「コウ君も立派な父親になったわね」

中枢棲姫「提督業もしっかりとしているな。それに娘も元気そうで何よりだ」

泊地水鬼「ふふっ、孫ができてうれしいわ」
367 : ◆Lsw27IvP02kT [saga]:2017/09/17(日) 22:48:14.22 ID:aT4SHYHIo
――――砂浜

ヲ級「あ!提督が来た!」

レ級「よぉ!仕事は終わったのか?」

提督「一応一段落は終えたんだ」

ヲ級「提督 ちゃんと休んでる?倒れたら幼姫もヲ級も悲しむ・・」

男「大丈夫さ、休める時には休んでるよ」

ヲ級はあれからさらに言語を覚え、しっかりと話せるようになった

そして中枢棲姫が言うには flagshipに進化したといい 鎮守府にとって欠かせない存在となっていた

まだ性格は子供っぽいけど・・

駆逐幼姫「今日は何して遊ぶの?」

ヲ級「んーと・・そうだ! ビーチボールがあるからこれで遊ぼ!」

レ級「よっしゃあ!じゃあ始めようぜ!」


男「あの三人、本当に仲が良いな」

駆逐棲姫「うん、幼姫にお友達ができて良かった」
368 : ◆Lsw27IvP02kT [saga]:2017/09/17(日) 22:58:32.85 ID:aT4SHYHIo
男「本当に静かな海だな・・」

駆逐棲姫「うん・・ずっとこのままあなたと一緒にこうやって座りたいな」

男「そうだな・・」

駆逐棲姫「・・・あのね、それともう一つお知らせがあるの」

男「どうした?」

駆逐棲姫「お腹の中に二人目ができたの」

男「おお!そうか!めでたいな!」

ヲ級「ヲッ?新しい赤ちゃんが生まれるの?」

駆逐幼姫「お母さん!弟ができるの?それとも妹?」

駆逐棲姫「それはまだ内緒だよ」

駆逐幼姫「えー!?教えてよー!」
369 : ◆Lsw27IvP02kT [saga]:2017/09/17(日) 23:05:34.89 ID:aT4SHYHIo
男「幼姫もお姉ちゃんになるんだから、しっかりとしないといけないぞ」

駆逐幼姫「うん!私!お母さんみたいな優しい立派なお姉ちゃんになる!」

駆逐棲姫「ふふ、きっとなれるよ」

駆逐幼姫「えへへー」

中枢棲姫「提督、駆逐棲姫、そろそろ会議が始まる。鎮守府に来てくれ」

男「ああ、今すぐ行くよ。幼姫、お父さんとお母さんはちょっとここから離れるからヲ級達と仲良く遊んでいるんだぞ」

駆逐幼姫「わかった!終わったら一緒に遊ぼうね!」

男「ああ。ヲ級、レ級、幼姫を頼む」

ヲ級「ヲッ!任せといて!」

レ級「あぶねーめには会わせねーよ!」
370 : ◆Lsw27IvP02kT [saga]:2017/09/17(日) 23:12:29.58 ID:aT4SHYHIo
――――数時間後...

駆逐幼姫「よし!じゅんびおっけー!」

ヲ級「ヲッ?幼姫、何をしている?」

駆逐幼姫「あのね、お父さんが呼んでる本にね"ぼとるめーる"っていう瓶の中に手紙を入れて海に流して渡す遊びがあるんだ!」

駆逐幼姫「それでね、遠くの人に見てもらうんだって!」

ヲ級「ヲー!楽しそう!ヲ級も書く!」

レ級「俺にも書かせてくれよな!」

駆逐幼姫「うん!みんなで書こう!」


ヲ級「みんな書いた?」

レ級「おうよ!幼姫、海に流してみろよ」

駆逐幼姫「うん!ぼとるさん!行ってらっしゃーい!」

レ級「ちゃんと届けろよー!」
371 : ◆Lsw27IvP02kT [saga]:2017/09/17(日) 23:17:21.28 ID:aT4SHYHIo
男「みんな、待たせたな。何をしてるんだ?」

駆逐幼姫「お父さん!あのね!お父さんが呼んでる本に書いてあった"ぼとるめーる"を流したんだ!」

男「そうか、遠くの人に届くといいな」

駆逐幼姫「とどいてほしいなー!」

駆逐棲姫「みんな、そろそろ夕食の時間だから戻るよ」

男「ああ、鎮守府に戻ろう」

駆逐幼姫「お父さん!肩車してー!」

男「ああ、いいぞ。よいしょっと」

駆逐幼姫「わーい!お父さん!しゅつげきー!」

ヲ級「ヲッヲー!」

俺はこの先どんな困難が待ち受けてるのかわからない

けど決して乗り越えられないわけでもない

皆で協力し合って 助け合っていけば 乗り越えれると思う

そう、深海棲艦のみんなとなら・・・
372 : ◆Lsw27IvP02kT [saga]:2017/09/17(日) 23:27:04.16 ID:aT4SHYHIo
―――――現実世界 砂浜

あの飛行機墜落事故から数年経った

あれから墜落した飛行機と生存者は未だに見つかっていない

もうお兄ちゃんには会えない・・

優しくて、頼りになるお兄ちゃん・・



「・・・帰ろう」

「・・・・?ボトルの中に手紙が・・」

「・・・・・・・」

「・・・・お兄ちゃん・・・まだどこかにいるんだね・・いつか会いに行くよ・・!」

そのボトルには手紙と、男と深海棲艦達が写っている写真が入っていた

少女が男を探しに出かけ 別世界に迷い込むのはまだ先の話である

End...
373 : ◆Lsw27IvP02kT [saga]:2017/09/17(日) 23:35:07.93 ID:aT4SHYHIo
以上でこの話は終わりです

長い期間での不定期更新 解釈不足で話を進めてしまい、混乱を起こしてしまって申し訳ありませんでした
シリアス物を書きたいなーと思っていたので書き切れてよかったです

374 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/17(日) 23:43:55.71 ID:0QVg5scPo
おつ
375 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/18(月) 09:10:03.41 ID:SkTlfZJA0

次回作も期待してる
376 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/18(月) 09:47:40.89 ID:xsM98IJQ0
乙です
377 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/18(月) 11:17:23.56 ID:2cDM9jTdo
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