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【艦これ】男「深海棲艦の島?」 ヲ級「ヲッ」
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239 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/08/24(木) 00:59:25.81 ID:mYnnsIjfo
今日は短めですがここまでです
少しイベントから現実逃避するのもいいかなって思います(白目)
240 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/24(木) 13:38:49.90 ID:G6wqWjT3o
乙
ずっと指摘するかどうか悩んでたんだけど、やっぱ気になるので。
細菌やウィルスに汚染され、症状が出る病気が「感染症」。
感染症のうち、特に空気感染などにより二次感染が起こりやすい物が「伝染病」。
文脈からすると提督がかかったのは「伝染病」だと思う。
241 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/26(土) 01:18:06.37 ID:XT4Hs0wK0
>>240
感染症被害が広範囲に広まった状態を指して
初めて伝染病と表現するしいいんでない?
242 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/26(土) 03:55:18.09 ID:XPjms+qWo
もうエイズの話はいいよ
243 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/26(土) 22:18:42.98 ID:oojEK1pKo
>>241
伝染病は病理学用語じゃなくて、元は「法定伝染病」のような使い方をする法律用語なのよ。
なので、病気の種類は厳密に決められてるわけ。
だから病気の広がり方とは関係ないよ。
なお、今の法律では伝染病という使い方を「人間に対しては」使わない。
「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)」という法律に統合された。
ただし「一般的な用語」として、感染症法に指定された病気を「伝染病」と呼ぶことは多い。
244 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/26(土) 22:25:58.96 ID:jikAVjiho
こまけぇことはいいんだよ!
245 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/08/26(土) 22:44:29.23 ID:MqHw7w1jo
コンコン
男「誰だ・・・・?今開ける」ガチャ
戦艦棲姫「あっ、人間いたのね!」
重巡棲姫「提督の息子が帰って来たから、みんなで歓迎会を開こうと思う」
駆逐水鬼「もちろん泊地や駆逐棲姫も一緒だ」
男「母さんもか・・・・はは、そうだな!じゃあ俺も行ってもいいか?」
駆逐水鬼「もちろんだ!それでは案内しよう」
男(今暗い顔しても意味はない・・だから楽しめる時は暗い顔はしないでおこう)
男(母さんを心配させないようにしないとな)
246 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/08/26(土) 22:48:34.59 ID:MqHw7w1jo
――――深海鎮守府 ラウンジ
男「なぁ、赤ん坊の俺をみんな可愛がってたんだよな?」
戦艦棲姫「もちろんよ、とても小さくて可愛かったわ」
空母棲姫「その姿が今となっては・・・立派なものだな」
男「そ、そうか?」
重巡棲姫「しかし赤ん坊のころはかなりの頻度で泣いていたからな。私があやしても泣き止まなかった」
レ級「そりゃああんな顔見たら誰だって怖がるだろ」ポリポリ
重巡棲姫「そうか?」
港湾水鬼「私の時もそうだった・・」ションボリ
北方棲姫「ほぽ!港湾水鬼お姉ちゃん!元気出して!」
戦艦棲姫「でもなんだかんだ言って泊地があやすと泣き止むのよね。やっぱりお母さんが落ち着くのね」
泊地水鬼「ふふっ、そうね。私が抱きかかえるといつも泣き止んでたわね」
247 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/08/26(土) 22:53:31.56 ID:MqHw7w1jo
戦艦棲姫「そういえば、嵐がもうすぐ起こりそうって聞いたけど・・」
男「実は・・ここに残るのもいいかなって思ってるんだ」
駆逐棲姫「えっ!」
重巡棲姫「何故そう思ったんだ?」
男「泊地水鬼・・いや、母さんの所に戻って来たんだし今からでも一緒に過ごすのもありなのかなって・・」
北方棲姫「泊地!人間と一緒で家族!」
泊地水鬼「でもまだ決まったわけじゃないのよ、今は迷ってるのよね?」
男「今のところはな・・・。でも、今はそんな暗い話してたらお茶会も台無しになるだろ?」
男「今はその話は置いといて、もっとお茶会を楽しまないとな」
戦艦棲姫「そうね、ごめんなさいね。じゃあ次は・・」
248 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/08/26(土) 22:55:46.94 ID:MqHw7w1jo
水母棲姫「それじゃあ泊地と人間で互いに呼び合ってよ」
男「え?」
水母棲姫「私、見たいのよね。親子が呼び合う光景♪」
男「そんなに珍しいものなのか・・?」
北方棲姫「ほぽ!見てみたい!」
ヲ級「ヲッ!ヲ級モ見タイ!」
男「わ、分かった・・。えっと・・・母さん」
泊地水鬼「なぁに?コウ君」クスッ
重巡棲姫「お、おお・・・なんてまぶしい光景なんだ・・・」
港湾棲姫「まぶしくて直視できない・・・」
駆逐水鬼「ふむ、そういえば人間は"コウ"と言う名前だったな・・・棲姫、行け」
駆逐棲姫「えっ?!わ、私?!」
駆逐水鬼「今、人間と仲を近づける最大のチャンスだ」ボソ
駆逐棲姫「う、うん・・・!」
249 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/08/26(土) 22:59:05.35 ID:MqHw7w1jo
駆逐棲姫「あ、あのね!ちょっといいかな?」
男「どうした?駆逐棲姫」
駆逐棲姫「えっとね・・あ、あの・・私も・・」モジモジ
駆逐棲姫「そ・・その・・・」カァアア
男「・・・?熱でもあるんじゃないか?」
駆逐棲姫「ち、違うよ!わわ私、料理の練習をしてるんだ!」
駆逐棲姫「だからね!また今度作って持ってこれるように頑張るから楽しみにしててね!」
男「ああ、楽しみにして待ってるよ」
駆逐棲姫「う、うん!(ごめん・・・水鬼ちゃん)」
駆逐水鬼(ふむ・・・まだまだだな・・)
駆逐古鬼「あの娘ったら何してるのよもう・・・!人間もどんくさいわね・・・!!」ギギギ
集積地棲姫「お前何してるんだ?」
こうして俺の歓迎会は終わった ・・・何処からか視線を感じるけど
250 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/08/26(土) 23:02:53.45 ID:MqHw7w1jo
――――森林道
男「おい、どこに行くつもりなんだ?」
レ級「まぁついて来いって、いいもんあるからよ」
ヲ級「ヲッヲッ モウスグ 着ク」
レ級「そろそろだな・・ほら!着いたぜ!」
男「これは・・温泉か?!」
レ級「そうだぜ!お前鎮守府の風呂で気まずそうだったし、ゆっくり湯船につかりたいって思った時もあるだろ?」
ヲ級「ヲ級トレ級 イッショニ見ツケタ」
男「そうだな・・鎮守府の風呂は姫達ばかりで目のやり場に困ってたからな・・」
レ級「ここならだれにも邪魔されずにゆっくりと入れるぜ!ほれ、タオルと脱衣カゴ」
男「ありがとうな。じゃあ俺は少しゆっくりしていくよ」
ヲ級「ヲキュ ゴユックリ」
レ級「じゃあ俺たちはいったん帰るぜ!じゃあな!」
251 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/08/26(土) 23:05:01.87 ID:MqHw7w1jo
男(温泉か・・・まさかこの島にあるなんて・・)チャプ
男「おお・・気持ちいいな・・湯加減もちょうどいいし・・」
男「こうやって風呂に入るのも久しぶりだな」
タブンコノアタリダガ
アッ アレジャナイ?
男(・・・ん?この声って・・まさか!?)
重巡棲姫「む、またしても会ったな人間」
戦艦棲姫「あら、人間もこの場所知ってたのね」
男「あ、ああ・・レ級達に教えてもらって・・」
リコリス棲姫「何だ、私たちが一番風呂じゃないのか」
戦艦棲姫「まぁまぁいいじゃない。さ、入りましょ」
男「えっ!ちょ、ちょっと待ってくれ!」
252 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/08/26(土) 23:11:33.79 ID:MqHw7w1jo
リコリス棲姫「何か問題でもあるのか?」
男「いや、だって!男性と女性が一緒に入ったら・・!」
戦艦棲姫「知ってるわよ私、こういうのって"混浴"って言うんでしょ?」
男「そ、そうだけど・・」
戦艦棲姫「なら問題ないじゃない、お邪魔しまーす♪」
男(普通に入って来たな・・どうする・・俺・・)
リコリス棲姫「初めて会うな人間、私は"リコリス棲姫"だ」
男「うおっ!いつの間に近くに・・・」
戦艦棲姫「この姫はちょっと遠出しててついさっき帰って来たのよ」
リコリス棲姫「丁度風呂に入りたいなと思ってな、ここに連れてきてもらった」
重巡棲姫「人間がいるのだったら泊地も呼べばよかったな」
戦艦棲姫「中枢と話してたみたいだし、無理だと思うわ」
253 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/08/26(土) 23:19:23.41 ID:MqHw7w1jo
重巡棲姫「泊地は母親ではないと自分で否定してたのか・・・」
戦艦棲姫「あんなことがあったらねぇ・・」
男「説得して、ようやく俺の母親であることを認めてくれたんだ」
リコリス棲姫「ほぉ、グッジョブだな」
男「その後急に抱き付かれてな・・嬉しかったんだろうな・・」
戦艦棲姫「そうね、息子にそう言われたら否定もできなくなるしね」
重巡棲姫「やはり子が立派だと親も嬉しいだろうな」ウンウン
リコリス棲姫「それで、抱き心地はどうだった?」
男「あんな時でそんなこと知れるかよ!」
254 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/08/26(土) 23:20:47.39 ID:MqHw7w1jo
ン?ドウヤラセンキャクガイルヨウダ
ソウミタイネ
男(え・・・?!この声って・・・!)
泊地水鬼「あら、皆入って・・・コウ君も?!」
中枢棲姫「ほぉ、人気のある温泉だな」
リコリス棲姫「げっ、中枢じゃないか」
中枢棲姫「何だ?嫌なのか?」
リコリス棲姫「いや・・別に・・」
防空棲姫「広い温泉だな、集積に聞いてやってきたんだが」
男「中枢たちも聞いてやってきたのか?」
泊地水鬼「ええ、ゆっくり話し合おうという提案でここを教えて貰ったの」
中枢棲姫「しかしこう客が多いとな・・まぁ、入らせてもらうが」
男(かなりの大人数になってきたな・・)
255 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/08/26(土) 23:25:20.85 ID:MqHw7w1jo
中枢棲姫「ふむ・・・良い湯加減じゃないか」
リコリス棲姫「威圧がマジパネェッす」
防空棲姫「リコリス・・・その言葉どこで覚えた・・」
リコリス棲姫「遠出してたら艦娘に会ってな、それで教えてもらった」
男(・・・こう眺めてみると、みんな体が綺麗だな・・)
泊地水鬼「どうしたの?私たちの体なんか眺めて・・」
男「あ・・・いや、何でもない」
重巡棲姫「もしかして、泊地の体に見惚れていたのか?」
男「そ、そうじゃないぞ!」
泊地水鬼「でもコウ君になら見られてもいいかなーって思うの」クスッ
リコリス棲姫「お前らホントに親子の関係か・・?」
男「お、親子だぞ!うん!」
256 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/08/26(土) 23:28:01.32 ID:MqHw7w1jo
中枢棲姫「全く・・騒がしいな」
防空棲姫「まぁ良いじゃないか、たまにはこういうのも悪くない」
中枢棲姫「ふっ・・そうだな。それとレ級とヲ級、隠れてないで一緒に入ったらどうだ?」
レ級「えぇ・・ばれてたの・・」
ヲ級「ヲー・・・」
防空棲姫「そんな隠れるほどでもないだろう、さぁ早く入れ」
レ級「・・・じゃあお言葉に甘えて・・うしっ!」バッ
中枢棲姫「待て、飛び込んで入ろうとするのなら・・分かってるな?」ゴゴゴゴ
レ級「お邪魔します・・」チャプ
ヲ級「ヲッ」チャプ
男(飛び込もうとはしてたんだな・・・)
その後、俺の世界の事の話やこっちの世界について色々話し合った
257 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/08/26(土) 23:29:46.12 ID:MqHw7w1jo
今日は酔いが回って来たのでここまでにします
また明日続き書いていきます(イベント完遂したのでペースあげていきます)
258 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/26(土) 23:31:16.98 ID:jikAVjiho
おつ
259 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/08/27(日) 14:50:25.09 ID:2GTm/lBZo
――――砂浜
レ級「いやー、気持ち良かったなぁ」
ヲ級「サッパリ シタ」
男「まさか温泉に入れるなんてな、ありがとうな」
レ級「へへ、気にするなよ。大したことじゃねーし」
男「考えてみたら、ここでの生活も悪くないかもな」
レ級「お?もしかしてこっちに住むことを考えてるのか?」
ヲ級「ヲー!人間と一緒!」スリスリ
男「おいおい、まだ決まったわけじゃないんだぞ。・・・そろそろ夕方だな」
レ級「とは言っても夕食までまだ時間あるし暇だな・・そうだ!オレが良いもの持ってきてやるから少し待ってろ!」
260 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/08/27(日) 14:55:36.69 ID:2GTm/lBZo
――――数分後
レ級「持ってきたぜ!」
男「これは・・・集積地棲姫の部屋にあったラジオじゃないか。いいのか?」
レ級「ああ!借りていくぜ!って言ったらすんなりと貸してくれた!」
ヲ級「ヲッヲッ 聴いてみたい」
男「よし、じゃあ俺に任せてくれ・・・周波数はっと・・」
――――トードケートードケー
男「おっ!聞こえたようだ!今は歌の番組がやってるらしいな」
ヲ級「ヲッ♪ヲッ♪」
レ級「良い曲だなこれ、なんて曲だ?」
男「最後に教えてくれるはずだ。今は聴いておこう」
261 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/08/27(日) 15:04:08.65 ID:2GTm/lBZo
レ級「いろんな歌が流れてたな」
ヲ級「ラジオ オモシロイ」
男(そういえば他のチャンネルは何がやってるんだ?)
ザー・・・―――次のニュースです
男「おっ、ニュース番組か」
レ級「へぇ、あっちの世界では何が起こってるんだ?」
-----――高校の生徒たちを乗せた墜落した飛行機の捜索が続けられていますが、未だに見つかっておらず・・
男「まだ捜索してたのか」
レ級「飛行機はこっちの世界にあるから門をくぐらない限り見つからないだろうな」
男(・・・・・親父たち、今頃どうしてるんだろうな・・・)
262 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/08/27(日) 15:15:36.21 ID:2GTm/lBZo
----もうあの子には会えないんですね・・・ザザッ
男(!? この声・・・お袋だ!)
----ちくしょう!奇跡でも起こってくれよ・・!ザザッ
男(親父!)
―――――このようにザザッ遺族からの怒りや悲しみの声も飛んでおりザー
レ級「うへぇ・・あっちも大変だな。なぁ人間」
男「・・・・・」ポロポロ
ヲ級「ヲー!ドウシタ?!」ワタワタ
レ級「もしかして・・・あっちの世界の人間の家族の事が気になって・・」
263 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/08/27(日) 15:24:58.84 ID:2GTm/lBZo
男「・・・・ああ、やっぱり俺は・・・戻ったほうが良いのか・・?」
ヲ級「ヲー・・」
男「ちくしょう・・・本当の母親にまた会えたのに・・育ててもらった親にも会いたいだなんて・・」
男「俺はどうすれば・・・?!」
レ級「・・・・もしかして今の声って・・」
男「俺を育ててくれた家族だ・・」
レ級「・・・・悪い・・変な思いさせちまって・・」
男「気にするなよ、お前に悪気はないんだろ?」
男「そろそろ夕食だし、俺は先に鎮守府に行ってくる。二人も早く来いよ」ザッ
ヲ級「ヲ・・人間・・カエッチャウ・・?」
レ級「・・・かもしれないな。まだわからないけど」
レ級「ただ、人間が決めた!ってなったらヲ級、お前じゃ止めることは難しいかもしれないぞ」
ヲ級「・・・・・」
264 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/08/27(日) 15:36:02.48 ID:2GTm/lBZo
―――――夜 砂浜
泊地水鬼「そう・・コウ君の世界の両親が・・」
男「ああ・・とても悲痛な声で話してたよ・・」
男「母さんは、俺がここに残って欲しいと思ってるのか?」
泊地水鬼「本音を言えばそうね・・でもここに残るか帰るかはコウ君が決めること・・」
泊地水鬼「だから私は口出ししないわ」
男「・・・・ごめん・・母さん」
泊地水鬼「いいのよ、あの人だってきっとそういうに違いないわ」
泊地水鬼「"お前の未来はお前が決めろ"って」
男「・・・・・」
泊地水鬼「だから、私たちのことは気にしなくていいのよ」
男「・・・よし、近いうちにまた中枢棲姫に言ってくるよ」
泊地水鬼「ええ、わかったわ。・・・ねえ、ちょっといいかしら?」
男「え?どうしたんだ?」
265 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/08/27(日) 15:44:07.07 ID:2GTm/lBZo
ギュッ
男「・・・・母さん?」
泊地水鬼「みんな、みんな分かってくれるわ・・あなたの気持ち・・」ナデナデ
泊地水鬼は俺を抱いて頭を撫でてくれた 恥ずかしいけど・・・何か懐かしい そんな感じだった
――――数分後
男「ごめんな、こんな時間に呼び出して」
泊地水鬼「別に構わないわ。今日はもう遅いし、帰るわね」
男「ああ、おやすみ。母さん」
泊地水鬼「ええ、おやすみなさい」
泊地水鬼(・・・・本当に立派ね・・まるであの人みたい・・)
泊地水鬼(ふふっ、将来あの子も提督みたいになるのかしら)
266 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/08/27(日) 16:01:20.02 ID:2GTm/lBZo
――――数日後 小屋
男(・・・・・・)
――――よぉし!起きろ!今すぐ出発だ!
男(親父は漁師でいつも朝が早くて・・・俺も一緒に連れていかれたことがあったっけ・・)
――――ご苦労様、ほら朝飯食べなさい
男(お袋はいつも優しくて気遣ってもくれた。相談にもよく乗ってくれた)
――――お兄ちゃん!宿題教えて!
男(妹は絵が本当に上手なんだけど、他はまるでからっきしだったな・・・)
男(・・・・・・・・)
267 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/08/27(日) 16:16:52.12 ID:2GTm/lBZo
――――ヲキュッ!ニンゲン!
――――よぉ!今日も一緒に遊ぼうぜ!
男(ヲ級・・・レ級・・いつも俺のそばにいて、一緒に遊んだり、協力もしてくれたんだよな)
―――――本当はあなたと一緒にいたいけど、コウ君が決めることよ
男(母さん・・・俺の母親として生きることを決めたんだよな・・俺も・・自分の生き方を決めないとな・・)
―――――お前の未来は、お前が決めろ!
男(父さん・・・生きていたらこんなこと言いそうだな・・でも・・熱い気持ちは伝わってくるよ)
男(俺は・・・・そうだな・・)
268 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/08/27(日) 16:22:29.27 ID:2GTm/lBZo
―――――翌日
男「朝か・・・」
コンコン
男「・・・今開ける」
ガチャ
レ級「よぉ。・・・人間、その顔は・・」
男「ああ、決めたよ。今から報告しに行ってくる」
レ級「・・・そうか。中枢は今鎮守府の応接間にいるぜ」
男「ああ、ありがとうな」
――――――深海鎮守府 応接間
中枢棲姫「・・・・どうやらその顔を見る限り、結論は出たようだな」
男「ああ・・」
男(俺が決めた決意を・・ここで言うんだ!)
元の世界に帰る or この島に残る
269 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/08/27(日) 16:23:51.03 ID:2GTm/lBZo
今日はここまでです
一応二つルート選択してます また後程でもう一つのルートを見たいという希望があれば書いていきます
270 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/27(日) 20:15:35.08 ID:x118NsVco
おつー
271 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/28(月) 00:26:18.97 ID:neJ67qwvo
ここは先に帰るルート見ときたいな
272 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/28(月) 00:34:00.34 ID:UWDOjRI30
泊地ママ…
273 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/28(月) 18:38:01.78 ID:JtYv4VFcO
ここは泊地との今までの離ればなれの時間をうめるために体の関係もって男女の関係になるものやろ
274 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/29(火) 21:14:53.18 ID:5IfRPGIA0
乙
まあせっかくだし両方見てみたいねえ
275 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/08/29(火) 23:40:09.36 ID:M7zmJxqho
とりあえず元の世界に帰るというルートを先に書き、次に島に残るルートも書いていきたいと思います
今日は更新はない予定です すみません・・
276 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/08/30(水) 23:29:13.86 ID:O2uF6d7no
"元の世界に帰る"
男「・・・俺はここにいる皆と産んでくれた母さんともう一度一緒に生活ができてもいいなと考えていた」
男「けど・・!俺をここまで育ててくれた両親に会いたい気持ちが強かった・・・!」
男「だから・・・俺は・・・!」
男(母さん・・ごめん・・)
泊地水鬼「・・・・」コクッ
男「・・・・俺は"元の世界"に帰ることにする」
中枢棲姫「・・・それがお前の答えか」
男「ああ・・・二言はない」
中枢棲姫「そうか、人間がそう決めたのなら私たちは止めない、人間の意見を尊重する」
男「ありがとう・・・中枢棲姫」
277 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/08/30(水) 23:30:36.31 ID:O2uF6d7no
空母棲姫「なら、私たちはもう一仕事しないといけないな」
重巡棲姫「人間、手伝えることがあったら言ってくれ。いつでも手を貸そう」
駆逐棲姫「わ、私も手伝うよ!」
男「みんな・・」
防空棲姫「人間、どうやらいい仲間を持ったようだな」
男「ああ・・俺は今から帰る為の船を作りに行く」
港湾棲姫「よし・・・私の出番だな」
北方棲姫「ほっぽも手伝う!」
中枢棲姫「よし!各自!人間をこの世界から元の世界に帰れるよう、サポートにつけ!」
一同「おー!」
ヲ級「・・・・ニンゲン カエッチャウ・・」
ヲ級「・・・・」
278 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/08/30(水) 23:32:40.13 ID:O2uF6d7no
―――――砂浜
男「必要なのは土台になる木材が必要だな」
重巡棲姫「木材か、筏を作ることにしたんだな」
男「ああ、それが一番手っ取り早いからな」
重巡棲姫「ふむ・・木材の方は任せておけ、人間はジャンク広場で何か役立つものを探してきたらどうだ?」
男「そうか、悪いな・・手伝ってくれて」
戦艦棲姫「気にしないで。さ、行ってらっしゃい」
男「ありがとう じゃあ行ってくるよ」
重巡棲姫「・・・・それで、木材はあるのだろうか?」
戦艦棲姫「あんたねぇ・・まぁ、森林の中にはありそうだけど・・」
港湾棲姫「確か奥の方に何本か太い木が生えてたな・・」
重巡棲姫「よし、森林の奥地に向かうぞ」
279 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/08/30(水) 23:35:06.01 ID:O2uF6d7no
――――ジャンク広場
男「さて・・何かあるかな?」
レ級「お!人間じゃーん!」
集積地棲姫「人間・・お前もここに来てたのか」
男「集積地棲姫か・・お前こそどうした?」
北方棲姫「ほぽ!ほっぽも何か手伝いたい!」
PT子鬼「ギー!」
集積地棲姫「見てわかるだろ?子守だ・・・くそっ・・」
男(無理矢理押し付けられたのか・・)
レ級「つー訳で俺達もここに来たわけ。何かすることあるか?」
男「それなら手分けして使えそうなものを探して欲しいんだが・・」
集積地棲姫「仕方ない・・手伝うか・・」
280 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/08/30(水) 23:37:09.66 ID:O2uF6d7no
男「流石にもうないのか・・?」
北方棲姫「ほぽ!人間!持ってきた!」
男「"タイヤチューブ"?こんなものも流れてきてたのか」
集積地棲姫「丁度4つある、これで船の補強ができるぞ」
男「そうか!これで浮き輪替わりにもできるのか!よし!」
PT子鬼「ギ!」ヒョイ
男「どうした?・・・これは"水筒"か。これで水を持って行けるな」
集積地棲姫「あと、縄も必要だろう。"荒縄"だ」
レ級「オレも見つけたぜ!"リュックサック"だ」
男「みんな・・ありがとう。使えそうなものは集まったし、いったん砂浜に戻るよ」
北方棲姫「ほぽ!次は組み立てか?」
男「ああ、みんな戻ってきてそうだしな」
281 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/08/30(水) 23:38:41.19 ID:O2uF6d7no
――――砂浜
港湾棲姫「人間にほっぽ・・戻って来たか」
男「どうやら木材は集まったようだな。ありがとう」
戦艦棲姫「それよりもそろそろお昼だけど・・どうする?」
男「いったん休憩にしてから組み立てるとするよ。じゃあ鎮守府に・・」
マ マッテ!
男「この声は・・・駆逐棲姫か。どうした?」
駆逐棲姫「あ、あのね・・お弁当作って来たんだ・・一緒に食べない?」
男「おお、弁当か。じゃあここで食べていくか」
港湾棲姫「私たちもお昼にするか・・」
北方棲姫「ほぽ!」
重巡棲姫「では昼休憩だな、また会おう」
男「ああ、またな」
282 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/08/30(水) 23:40:51.19 ID:O2uF6d7no
男「へぇー色々あるじゃないか」
駆逐棲姫「港湾水鬼に教えてもらったんだ、まだまだだけど・・」
男「どれどれ・・・この卵焼き、中々いけるな!」
駆逐棲姫「そ、そうかな・・//」
男「駆逐棲姫はいい嫁さんになれるぞ」
駆逐棲姫「えっ・・・そそそそれって・・・!?」カァアア
男「きっといい人に出会えるに違いないさ。そうだろ?」
駆逐棲姫「・・・・う、うん。そうだね・・」ションボリ
駆逐古鬼「ほぉーら、私が入れてあげたお茶でも飲んでのどを潤しなさいよ。さぁ!」グイッ
男「おい・・!待て・・!これって熱いお茶・・・あっつぅ!」
駆逐水鬼「このおにぎりは具があって美味しいな」モグモグ
レ級「このエビフライうめー!」
なんだかんだで昼を済ませ、筏製作の続きを行うことにした
283 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/08/30(水) 23:44:35.48 ID:O2uF6d7no
――――数時間後
男「うーん・・もう夕方か・・」
重巡棲姫「しかし、あと少しで完成しそうだ。明日には出来上がるだろう」
泊地水鬼「コウ君。調子はどう?」
男「あと少しで完成しそうなんだ、ところで母さんはどこに行ってたんだ?」
泊地水鬼「私はさっき偵察から帰って来たところよ」
男「母さんも同じ部隊に入ってるのか?」
泊地水鬼「ええ、今まで仕事できなかったからその分頑張らなくっちゃね」
男「ありがとう、でも無理はしないでくれよ・・大事な母親なんだから」
泊地水鬼「ふふっ、ありがとっ」
重巡棲姫(本当にまぶしいな・・・)
戦艦棲姫(あの笑顔・・守らなきゃね)
284 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/08/30(水) 23:46:15.07 ID:O2uF6d7no
レ級「おーい!そろそろ夕食だぜー!」
重巡棲姫「む、では鎮守府に戻ろうか」
戦艦棲姫「そうね、行きましょ」
男「なぁレ級、ちょっと話があるんだ」
レ級「お?何だ、聞いてやってもいいぜ?」
男「母さん、それにみんな、先に行ってもらってもいいかな?」
泊地水鬼「ええ、分かったわ。また鎮守府でね」
レ級「・・・・ヲ級の事か?」
男「ああ・・・お前と一緒にじゃなかったからな・・何かおかしいと思うんだ・・」
レ級「実はな・・あの出来事以来ヲ級の奴、部屋から出なくなったんだ・・」
男「・・・そうなのか・・やっぱり・・」
285 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/08/30(水) 23:49:05.25 ID:O2uF6d7no
レ級「ふん!」ゲシッ
男「がぁ・・!な、何だよ!」
レ級「"俺のせいなのかな・・・"何て言わせねーぞ!!」
レ級「人間の先の事は人間が決めることだ!自分を負に追い込んでんじゃねぇぞ!」
男「そ、そうだな・・悪かったよ・・・じゃあ俺は先に鎮守府に向かうぞ」
レ級「おう!またな!」
レ級「・・・・オレだって寂しいさ・・けどお前が決めたんだから仕方ないよな・・」
レ級「ヲ級・・・分かってくれよ・・」
レ級「・・・オレも鎮守府に向かうか」
ヲ級「・・・・・・」
ヲ級「ヲッ・・・ニンゲン・・カエッチャウ・・・モウアエナイ・・」
286 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/08/30(水) 23:51:24.93 ID:O2uF6d7no
――――翌日
男「よし・・後はロープを近くの木に括り付けて動かないように・・できた!」
重巡棲姫「ふむ、立派な筏だな」
集積地棲姫「とは言ってもよく見る筏の形だがな」
戦艦棲姫「港湾棲姫で試乗テストして大丈夫だったし、これで完成ね」
港湾棲姫「何かショック受けた・・」
北方棲姫「ほっぽも乗りたかった!」
防空棲姫「どうやら船の方は完成したそうだな」
男「ああ、後は出発するタイミングを決めるだけだな」
防空棲姫「それについて話がある、鎮守府に来てくれるか?」
男「話?わかった、すぐに行くよ」
287 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/08/30(水) 23:54:14.75 ID:O2uF6d7no
―――深海鎮守府 応接間
中枢棲姫「空母棲姫の情報によると、嵐が起きそうな予感がするらしい」
男「本当か?いつぐらいだ?」
中枢棲姫「明日には来るだろうという事だ」
男「明日・・・筏も完成したし、ちょうどいいな」
防空棲姫「何とタイミングが良いのか、人間は本当に幸運の持ち主だな」
男「もしかしたら、俺が生きてるのは幸運じゃなくて運命だったのかもな、本当の母親に会ったりしたんだし・・」
中枢棲姫「それも考えられるな・・また明日に偵察を出すように仕向け、嵐を発見次第、人間に伝える」
男「分かった。・・・実質これがここで過ごす最後の日になるんだよな」
防空棲姫「そうなるな・・・お前には会う人物がいるだろう?」
男「・・・ああ・・今から会いに行くよ」
―――寄宿舎 廊下
コンコン
泊地水鬼「はい・・あら、コウ君。どうしたの?」
男「・・・あのさ、話があるんだ・・・いいかな?」
288 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/08/30(水) 23:56:17.18 ID:O2uF6d7no
―――――泊地水鬼の部屋
泊地水鬼「そう・・・明日には出発するのね」
男「ああ・・実質ここで生活するのが最後の日なんだ・・・」
男「・・・俺だって・・・母さんともう一度一緒に過ごしたかった・・」
男「けど・・元の世界に戻って俺を育ててくれた両親に恩を返したかったから・・・」
泊地水鬼「・・・・・」
男「だから・・・ごめん・・母さん・・」
泊地水鬼「私も・・できればコウ君と一緒にまた過ごしたかった・・・」
泊地水鬼「一緒にご飯食べたり・・一緒にお話ししたり・・けど仕方ないわ・・だってコウ君が決めたことなんだから・・」
泊地水鬼「謝ることはないのよ・・・あなたの出した答えは間違いじゃないわ」スッ
男「母さん・・母さん・・・!」ギュッ
泊地水鬼「本当に・・・本当に立派になったわね・・・」ギュッ
289 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/08/31(木) 00:03:25.33 ID:K/QkRcnko
男「・・・ごめん、急に抱き付いたりして」
泊地水鬼「いいのよ、受け入れるのが母親の役割ですもの」フフッ
男「あのさ、最後に一つだけ・・・いいかな?」
泊地水鬼「なぁに?」
男「今日だけ・・・一緒に寝てもいいかな?」
泊地水鬼「・・・ふふっ、いいわよ。いらっしゃい」
俺は泊地水鬼と一緒にベッドで就寝した 母さんは俺を優しく抱いて頭を撫でてくれた
ほんのり優しい香りがして 母さんの優しさが俺を包み込んでくれてるような感じだった そしてそのまま眠りについた・・
―――翌日
男「朝か、いい天気だな・・」
泊地水鬼「ええ・・本当に・・」
男「母さん・・」
泊地水鬼「おはよう、コウ君」ニコッ
男「・・・おはよう、母さん」
そして ついに別れの時が来た
290 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/08/31(木) 00:04:19.85 ID:K/QkRcnko
今日はここまでです
深海勢で母性持ってそうな人っていなさそうですよね
291 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/31(木) 00:38:02.43 ID:1Ng7Eyvso
おつ
嵐の中にイカダとか嫌な予感しかしない…
292 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/31(木) 02:30:49.03 ID:u0BFbCWfo
本当にただ添い寝しただけなのかな?
母親と禁断の肉体関係を結んだんでは息子の初めての相手はお母さんてっ決まってるんだーってさ
293 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/31(木) 09:38:42.19 ID:jcNizKTG0
乙です
294 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/09/02(土) 16:33:50.15 ID:luzimwTIo
―――――砂浜
空母棲姫「現在、嵐が海上にて発生している。あの時の嵐と同じだ」
防空棲姫「その嵐に向かえば元の世界に帰れるというわけか」
男「とうとうこの日が来たんだな・・」
砂浜には俺以外に姫全員が来ていた けどヲ級の姿はなかった
戦艦棲姫「なんだか寂しくなっちゃうわね・・」
男「俺も寂しいけど・・・みんなの事は忘れないよ」
重巡棲姫「ああ、しっかりと人間の事を覚えておくぞ」
男「・・・あのさ、最後に挨拶してもいいか?」
中枢棲姫「構わない、嵐もすぐには消えないだろうしな」
295 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/09/02(土) 16:35:42.23 ID:luzimwTIo
北方棲姫「人間・・帰るのか・・」シュン
港湾棲姫「ほっぽ、人間は元の世界に帰ると決めたのだから・・」
港湾水鬼「達者でな・・」
男「ああ、港湾水鬼が作った料理、とてもおいしかったよ」
港湾水鬼「・・・ありがとう」テレ
男「ほっぽ、帰ることになってごめんな」
北方棲姫「・・・謝ることない!人間が選んだ道!ほっぽ!邪魔しない!元気でな!」
港湾棲姫「ほっぽと遊んでくれてありがとう・・・怪我に気を付けてな・・」
男「ああ、3人とも元気でな」
296 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/09/02(土) 16:38:07.40 ID:luzimwTIo
駆逐棲姫「いよいよ行っちゃうんだね・・・」
男「・・・お前も一人で歩けるようになったんだな。俺は嬉しいよ」
駆逐棲姫「・・・私ね、人間が立てるように手伝ってくれたから歩けるようになるまで練習できたんだと思う」
駆逐棲姫「ようやく一人で歩けたのに・・・一緒に散歩できると思ったのに・・」
駆逐棲姫「なのに・・何でお別れしなくちゃいけないの・・・」グス
駆逐水鬼「・・・・・」
駆逐古鬼「ちょっとあんた・・何か慰めてあげたらどうなのさぁ・・」
男「いや・・俺だって何て言ったら・・・」
駆逐棲姫「・・・ううん。むしろ笑顔でありがとうって言うべきなんだよね」
駆逐棲姫「・・私を勇気づけてくれてありがとう」
男「ああ・・・元気でな」
駆逐棲姫「えへへ」
297 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/09/02(土) 16:51:30.44 ID:luzimwTIo
重巡棲姫「ついに行ってしまうのだな」
戦艦棲姫「あっちの世界でも元気でね」
PT子鬼「ギー!ギー!」
集積地棲姫「ふん、こいつの子守をしてくれたことは感謝する」
男「集積地棲姫もラジオを貸してくれてありがとうな」
集積地棲姫「・・・まさか人間を私の部屋に入れるとはな・・でもそれもおしまいだ」
集積地棲姫「二度とこっちに戻ってくるなよ」プイッ
戦艦棲姫「ごめんなさいね。あの娘、素直になれないのよ」
重巡棲姫「ここに来る前までは寂しくなるとか言ってたがな・・」
集積地棲姫「おい!ばらすな!」
男「はは・・・ありがとう」
298 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/09/02(土) 16:55:39.83 ID:luzimwTIo
中枢棲姫「まさか今となって提督の息子に再び会えるとはな」
防空棲姫「だが今日でまた別れか」
男「色々と協力してくれてありがとうな。服も貸してくれて・・」
中枢棲姫「容易いことだ、提督の軍服を来てるお前を見てるとあの提督を思い出す」
防空棲姫「まるで父親そっくりだったな」
男「父さんと・・・か」
防空棲姫「提督が生きていたら・・親子そろって見ておきたかったな・・」
男「・・・・・」
防空棲姫「すまない、こんな時に言う事じゃなかったな・・」
男「でも墓参りに行けたし、きっと父さんも喜んでるだろうな」
中枢棲姫「ああ・・そうだな。達者でな人間」
防空棲姫「私たちは誇り高き提督の息子を忘れない」
男「俺も、みんなの事は忘れないよ」
299 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/09/02(土) 17:02:26.98 ID:luzimwTIo
男「・・・・母さん」
泊地水鬼「・・・いよいよお別れね」
男「こういう時は何て言えばいいのか・・・」
泊地水鬼「・・・・・」
男「俺が悩んでた時、母さんに相談しに行くといつも聞いてくれた」
男「優しく悟ったり、慰めてくれたり・・頼りになる母親だった」
泊地水鬼「コウ君・・・」
男「けど・・!もうその声も聞けなくなると思うと・・!俺は・・!」
泊地水鬼「私も・・・コウ君に会えないと思うと・・悲しいわ・・!」
泊地水鬼「でも・・・あなたが進む道を決めるのはあなた・・だから止めはしないわ!」
泊地水鬼「だから・・・泣かないで・・最後は笑顔でお別れしましょ・・」
男「母さん・・・さようなら!」ギュッ
泊地水鬼「元気でね・・コウ君・・」ギュッ
300 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/09/02(土) 17:04:54.11 ID:luzimwTIo
男「レ級・・いよいよお別れだな」
レ級「おうおう!ママとの抱擁はどうだったよ?!良い香りしたか?柔らかかったか?」
男「・・・・・」
レ級「ん?あ、そうかー!俺みたいな体の方が抱き心地が良さそうとか思ってそうだな?触ってみるか?」
男「レ級」
レ級「あ!なんなら、今オレがしてやってもいいぜ!さぁどんと―」
男「やせ我慢は良くないぞ、寂しいんだろ?」
レ級「はぁ?!だ、誰が寂しくなるかだって!?ざけんじゃねぇ!オレは全然寂しくなんか・・!」
レ級「・・・寂しく・・・なんか・・」グスッ
男「素直に言えよ、寂しいんだろ?」
レ級「だあああああああ!オレはこんなしんみりとしたのは苦手なんだよお!」
レ級「ぢっぐしょおおお!寂しいんだよおおお!でも仕方ないんだよな!オレ達の事忘れんなよ!」ヒッグエッグ
男「ああ!お前の事なんて忘れるもんか!」
レ級「わああああああああああああん!」ギュー
男「うぐおおおお!力強いなお前!」
301 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/09/02(土) 17:07:14.87 ID:luzimwTIo
男「・・・・・やっぱりあいつはいないか・・」
レ級「悪ぃ、最後だから部屋から出て見送ろうぜって言っても返事がなくてな・・」
男「そうか・・・なら伝言をしてくれないか」
レ級「おう、最後のお願いだな」ニシシ
男「ああ、ヲ級に会ったら――」
ヲキュー!ヲッ!ヲッ!
男「ヲ級!」
レ級「おまえ!今までどこに行って――」
男「うおっ!?」
ヲ級「ヲー!ヤダ!ニンゲン!カエラナイデ!」
レ級「ヲ級・・・!てめぇ・・!」
防空棲姫「ヲ級、人間の意志を尊重すると言っただろ。引き留めることは許さんぞ」
ヲ級「ヤダ!ニンゲントイッショニイタイ!」
レ級「ヲ級!いい加減に!」
男「待ってくれ!」
302 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/09/02(土) 17:09:35.51 ID:luzimwTIo
レ級「人間・・」
男「ヲ級・・急に帰るだなんて聞くとお前は引き止めると思っていた」
男「けどなかなか会えなくて話せる機会がなかった・・けど、今来てくれて俺は嬉しい。聞いてくれるか?」
ヲ級「ヲー・・」
男「お前達と過ごした日々はとても楽しかった。一緒に遊んだり、運動したり、飯を食べたり・・」
男「いろんなことがこの島であった。・・・けどそれも今日で終わりだ」
男「だからと言ってお前たちの事なんか忘れるもんか!過ごした日々も忘れない!」
男「ヲ級!俺がいなくなっても!俺と過ごした日々は忘れるな!」
ヲ級「・・・ヲッ!」
男「俺がいなくなっても、お前との絆は消えない!」
男「俺とお前は!ずっと"友達"だ!」
ヲ級「・・・ヲッ!ニンゲン!ズットトモダチ!ヲ級!ワスレナイ!ダカラ・・・ダカラ・・!ゲンキデネ!」
男「ああ・・!お前の方こそ元気でな・・・・!」
303 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/09/02(土) 17:12:15.61 ID:luzimwTIo
男「・・・・これでみんなに挨拶は済ませたな。よし、じゃあそろそろ行くよ」
レ級「じゃあな・・・!人間・・・!」
泊地水鬼「気を付けて帰るのよ・・・」
男「ああ・・・さようなら・・」
中枢棲姫「全員!提督の息子の敬意を讃え!無事の帰還を願い、敬礼せよ!」
ビシッ
男「・・・・!」ビシッ
敬礼した後、俺は結んであったロープをほどき、ゆっくりとパドルで漕ぎ始めた
ヲ級「・・・!」ダッ
ヲ級「ヲキュー!ニンゲン!ワスレナイデ!ズットズットトモダチ!」
男「・・・忘れ・・ないさ・・・!」
304 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/09/02(土) 17:16:19.37 ID:luzimwTIo
------
男「う、うわぁあああああああああ!」
ヲ級「ヲッ?!」
男「な、何だよお前!?う、宇宙人か?!化物か?!」
------
男「・・・・・・ぐっ!」
-------
ヲ級「ヲッ!ヲッ!」コクコク
レ級「話せるようになりたいってさ!」
男「よーし、まずは文字の読み方からだな・・」
------
男「忘れる・・・ものか・・!」
------
ヲ級「ヲー!人間と一緒!」スリスリ
-----
男「・・・うああああああああああああ!」ポロポロ
俺は振り返らずに必死にパドルを漕いだ 涙目になりながら必死に 何度も 何度も・・・
305 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/09/02(土) 17:18:15.59 ID:luzimwTIo
いったん中断します
続きは今日書けたら帰還ルート書き切ります
あと
>>99
の文で
男(集積地棲姫が修理すれば治してつかってるのもそうなのか・・?)→男(集積地棲姫が修理して使ってる物がそうなのか・・?)
に修正いたします 遅くなりましたがよろしくお願いします
306 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/02(土) 22:19:46.75 ID:fPn5on1Go
でもさこれで帰れるってわかってないのに実際ただ天候が荒れてるってことだけで
なんでこれで戻れるってみんな信じてるんだろう……
307 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/09/03(日) 00:13:05.30 ID:XyXU99wbo
レ級「・・・・行ってしまったな」
ヲ級「・・・・ヲッ」
中枢棲姫「ヲ級、もう大丈夫か?」
ヲ級「・・・ヲッ!ヲ級!ニンゲンノ事 忘レナイ 絆 消エナイ!」
防空棲姫「いい友を持ったな、ヲ級」ポン
ヲ級「ヲッ!」
――――海上
男「ずいぶんと漕いだな・・・そろそろか?」
フワフワ
男「あれは・・?」
浮遊要塞「人間、聞こえるか?空母棲姫だ」
男「うおっ!喋った!」
308 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/09/03(日) 00:16:57.12 ID:XyXU99wbo
空母棲姫「喋ったというよりも・・・無線で話してると思ってもらうと良い」
空母棲姫「これからこの浮遊要塞で人間を嵐まで案内する、そしてそこからが本当の別れだ」
男「そうか、最後までありがとうな」
空母棲姫「礼を言うのはこちらの方だ。・・・ヲ級と遊んでくれたり、言葉を教えてくれて感謝する」
男「どういたしまして、じゃあ嵐がある方向はどっちか教えてくれないか?」
空母棲姫「ここからもうちょっと進んでいったところに嵐があるはずだ」
男「わかった、あと一息だな」
数分後....
空母棲姫「見えたぞ。"嵐"だ」
男「これが・・・・本当にこれで帰れるのか?」
空母棲姫「ああ、私たちが遭遇し、泊地が人間を手放した時と同じ嵐だ」
男「じゃあここでお別れだな。ありがとう、案内してくれて」
空母棲姫「ああ、気を付けてな」
男「・・・・よし!俺も男だ!行くぞ!」
309 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/09/03(日) 00:28:11.46 ID:XyXU99wbo
―――――海上 暴風域
男「結構・・・!波が凄いな・・!物も飛んで来るぞ・・けど!俺は帰ってみせる!」
男「この嵐をくぐれば・・・元の世界に帰れるんだ!そうに違いない!」
パドルを一回 一回と漕いで前へと進んだ 先は果てしない暴風域だったけど諦めずに漕いだ
男(・・・・・さようなら母さん、父さん・・ヲ級 レ級、そして・・みんな・・)
男(元気でな・・・)
―――――砂浜
空母棲姫「・・・・・人間の気配が消えたな」
レ級「もしかして・・波にさらわれたのか?!」
空母棲姫「いや・・一瞬にして消えた・・さらわれたのなら熱源反応があるはずだが・・・」
中枢棲姫「となると・・瞬間的にあっちの世界に戻ったというのか」
レ級「マジかよ・・」
泊地水鬼(・・・・元気でね。あちらの両親に元気な姿を見せるのよ・・・)
310 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/09/03(日) 00:32:29.32 ID:XyXU99wbo
それから 数日の月日が経った...
――――集積地棲姫の部屋
レ級「だあああああああああ!また負けた!」
集積地棲姫「ふん、これで10連勝だな」
レ級「ちっくしょー・・・何か裏技でも使っただろ?!」
集積地棲姫「使わなくてもお前には勝てる」
レ級「んだとー!」
戦艦棲姫「はいはい二人とも、喧嘩しないの」
集積地棲姫「戦艦!いつの間に!?」
重巡棲姫「私と一緒に入って来た」
集積地棲姫「おまえ・・・!」
戦艦棲姫「それにしても散らかってるわねー、掃除するわよ」
集積地棲姫「何でだよ!私はこれが一番落ち着くんだよ!」
戦艦棲姫「問答無用!ほら、雑巾」
集積地棲姫「くそっ・・・何で・・」
311 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/09/03(日) 00:34:56.96 ID:XyXU99wbo
レ級「しょーがねー、やるしかないか」
重巡棲姫「よし、私たちも始めるか」
レ級「どうせだしラジオ点けながらやろーぜ!ってこれどうやるんだ?」
集積地棲姫「少し待て・・・周波数をいじってだな・・」
〜♪
戦艦棲姫「あら、綺麗な音色ね」
レ級「楽器でも弾いてんのか?」
重巡棲姫「おそらくそうだろうな、よし、じゃあ――」
-------臨時ニュースをお知らせします
レ級「おい!何だよせっかく聴いてたのによー!」
レ級「・・・って、マジかよ!?」
戦艦棲姫「はやく中枢に知らせないと!」
312 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/09/03(日) 00:40:05.44 ID:XyXU99wbo
―――――深海鎮守府 応接間
中枢棲姫「どうだ?海の様子は」
泊地水鬼「そうね、異常はなかったわ」
ヲ級「ヲッヲッ。静かな海だった」
泊地水鬼「・・・・・・」
防空棲姫「やはり、人間の無事が気になるのか?」
泊地水鬼「ええ・・本当に帰れたのか・・不安なの・・・大丈夫かしら・・」
中枢棲姫「・・・今のところ情報がつかめないからな」
ドドドドド...
レ級「た、大変だ―!」
ヲ級「ヲッ?レ級、ドウシタ?」
313 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/09/03(日) 00:42:38.65 ID:XyXU99wbo
中枢棲姫「お前たち・・・静かに部屋に入ることもできないのか?」
重巡棲姫「それはすまない・・だが、この放送を聞いてくれ!集積!」
集積地棲姫「分かってる!少し周波数がずれたから今直す!」
-------昨晩、ザザッ・・海岸に・・
泊地水鬼「まぁ・・・!」
戦艦棲姫「よかったわね・・・泊地・・」
泊地水鬼「えぇ・・!本当に・・・」
ヲ級「ヲー!」ピョンピョン
防空棲姫「中枢、吉報だな」
中枢棲姫「ふっ・・・奇跡というものは存在するのだな」
----修学旅行で墜落した旅客機に搭乗していた―――高校の男子生徒一人が日本の海岸で発見されました
314 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/09/03(日) 00:50:30.95 ID:XyXU99wbo
今日はここまでです
エピローグを書き終えた後に島に残留ルートも書いていきます
>>306
空母棲姫が数年前 泊地水鬼と一緒に艦娘のいる鎮守府に向かう際中、嵐に遭遇し 物が飛ん出来たものがあちら側の世界の物だった(流れ着いたのもあちら側の世界の物)と言う設定にしました
それと同時にこちら側からあちら側にも行けることになっており 赤ん坊(今の男)があちら側(男が育った世界)に流れ着いたということです
わかりにくかったらすいません・・・
315 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/03(日) 03:37:19.90 ID:9zmuBBSPo
ちょっとかなりの無理があるかな?
まぁ嵐のなか砂浜側からどうやって目的地まで漕いだんだ大きい船でさえ難破したりするのに戻されて砂浜に逆戻りだよ何の実験もしないで戻れること確定みたいな感じだし
逆に深海や艦娘が男が戻ろうとしてる世界に飛ばされる事はなかったのかとかさ
316 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/03(日) 13:20:04.22 ID:xdcapzWgO
>>314
306じゃないけど
状況から多分そうだろうとは思えても
本当にその嵐で行き来できるのか確証持てないまま筏で嵐に突っ込むのはなかなかやり過ぎな気はする
317 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/09/06(水) 22:53:39.10 ID:EnmxaW0xo
気が付くと俺は病院のベッドに寝ていた。嵐の中を必死に進んでいた俺はいつの間にか気を失っていたようだ
どうやら気を失った後、砂浜に倒れこんでいて近くの住人が病院に運んでくれたらしい
その周りには医者がいたから俺はここはどこなのか聞いてみた すると医者は日本のある病院と答えてくれた
俺は自然に涙が出た 元の世界に帰れた嬉しさともうヲ級達には会えない悲しみの両方だった
その後、警察が入ってきて俺の事を聞いてきた。どうやって帰って来たのか 他のみんなはどうなったか
俺は深海棲艦の島で起こったことを言わずに 無人島に流れ着いて一人で船を作って帰って来たと話した
もちろん他のみんなはどこにもいなかったと答えた
318 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/09/06(水) 22:58:32.36 ID:EnmxaW0xo
警察は更に事情聴取を行い 数時間してようやく解放された
医者からは数か月の入院が必要ということを聞いた後、病室の扉が勢いよく開いた
そこには俺の家族がいた
みんな一斉に駆け寄り、親父は紙のようにクシャクシャとした顔で泣き、お袋と妹は涙を流しながらお帰りと言ってくれた
ようやくみんなの元に帰ってこれた・・・俺も涙が止まらなかった・・・
この話題は多くの放送で流れ、有名になったが、数か月もしたら何事もなく風化していった
俺は退院後、別の高校に転入し、いつものように過ごした
そして数年の月日が経った・・・
319 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/09/06(水) 23:04:19.73 ID:EnmxaW0xo
―――――海岸
男「これでよし・・・と。よし、行ってこい」
女「ねぇ、何してるの?」
男「あぁ、ボトルメールって知ってるか?ほら、手紙を入れた瓶を海に流して拾ってもらうやつさ」
女「へぇー・・・あ、もしかして浮気相手?」
男「そ、そんなんじゃないぞ!」
俺は大学に進学し、卒業した後、今では社会人として働いている
その数年後に同僚と結婚し、二人で一緒に住んでいる
そして、もうすぐ一児の父になる予定だ
女「じゃあ誰宛なの?」
男「・・・俺の友達さ、遠い遠いところのな」
女「そっか、届くといいね」
320 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/09/06(水) 23:09:37.59 ID:EnmxaW0xo
男「・・・なぁ、奇跡って信じるか?」
女「奇跡?」
男「たとえ無理そうなことでもできたりする・・俺はあると思うんだ」
男「絶望的な状況でも、奇跡があるとなれば前に進んでいけるって」
女「ふふっ、君ってたまにおかしなこと言うよね」
男「そうか?」
女「・・・ねぇ、子供の名前決めてくれた?」
男「ええっと・・まだ決まってないんだ・・」
女「じゃあ、次の病院の診断までの宿題ね」
男「ああ、ちゃんと考えておくよ」
-----気象情報です 現在日本海側で大規模な嵐が発生し、海上は荒れています・・
321 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/09/06(水) 23:12:01.05 ID:EnmxaW0xo
――――深海棲艦の島 砂浜
集積地棲姫「フン」ビュッ
重巡棲姫「おお、ナイスボールだ」バシッ
レ級「よーし!オレが投げるフリスビーを取ってみやがれ!」
ヲ級「ヲー!」
PT子鬼「ギー!」
戦艦棲姫「あら、集積が運動してるなんて珍しいわね」
集積地棲姫「悪いか?子守のついでだ」
重巡棲姫「体を動かすのは良い事だからな」
ガツン
レ級「あ・・・悪ぃ!悪ぃ!」
集積地棲姫「お前・・・これで三度目だ!仏の顔も三度までって言うだろ!」
レ級「でもお前、仏の顔じゃないじゃん」
集積地棲姫「何だとこの野郎!」
322 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/09/06(水) 23:14:01.40 ID:EnmxaW0xo
戦艦棲姫「コラ!喧嘩はやめなさい!」
重巡棲姫「やれやれ・・」
PT子鬼「ギ?」ヒョイ
PT子鬼「ギー・・ギ!ギ!」
重巡棲姫「どうした?・・・中に手紙?誰からだ?」
戦艦棲姫「どうしたの?重巡」
重巡棲姫「いや、瓶の中に手紙が入ってるんだ・・」
ヲ級「テガミ?」
レ級「何だ何だ?」
重巡棲姫「これは・・」
323 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/09/06(水) 23:23:06.38 ID:EnmxaW0xo
――――深海鎮守府 応接間
防空棲姫「あの出来事以来、嵐はあまり見なくなったな」
中枢棲姫「ああ、こうやって静かな海のままだといいな」
防空棲姫「そうだな。それとまた忙しくなるらしいな」
中枢棲姫「艦娘側の鎮守府で事故があったらしく、鎮守府の修復作業を手伝うことになった」
中枢棲姫「やれやれ・・誰を行かせるかだな・・・私も同行しないといけないしな」
中枢棲姫「猫の手も借りたいほどになりそうだ」
防空棲姫「あの時、人間に残って貰って提督をして欲しいとか思ってただろう?」
中枢棲姫「・・・馬鹿な事を言うな、すぐにできる事じゃないんだぞ」
防空棲姫「中枢、チェックメイトだ」トンッ
中枢棲姫「・・・・・む」
防空棲姫「隙を見せてしまったな」
324 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/09/06(水) 23:29:30.05 ID:EnmxaW0xo
ドターン
レ級「た、大変だ―!」
中枢棲姫「貴様ら・・入るときは静かに入れと教えたはずだがもう忘れてしまったのか・・・!」
中枢棲姫「いいだろう・・・その空っぽの頭の中に詰め込んでやろうか・・!」
重巡棲姫「どうしてそんなに怒っているんだ・・・?」
防空棲姫「はぁ・・・とりあえず要件を言え。そして中枢、落ち着け」
戦艦棲姫「この瓶の中に手紙が入ってたのよ、その差出人が・・」
中枢棲姫「手紙だと・・?・・・ほほう・・これは・・」
中枢棲姫「防空、今日の晩、皆を集めてくれ」
防空棲姫「・・・・?わかった。夕食が終わり次第集まるように伝える」
325 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/09/06(水) 23:37:14.56 ID:EnmxaW0xo
――――夜
中枢棲姫「全員揃ったか?今日は知らせることがあって集めた」
空母棲姫「どうした?修復作業についてか?」
中間棲姫「誰が行くのか決まったのかしら?」
中枢棲姫「いや、今日集まってもらったのはこの"手紙"の事でだ」
駆逐水鬼「手紙・・?」
中枢棲姫「この手紙の差出人は・・・あの"人間"からだ」
泊地水鬼「コウ君・・からの?」
北方棲姫「ほぽ!何て書いてある?」
中枢棲姫「ああ、今から読み上げるぞ」
326 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/09/06(水) 23:40:34.48 ID:EnmxaW0xo
------
この手紙を拾った人へ
もし心当たりがなければ捨ててしまっても構わない
深海棲艦のみんなへ
みんな元気にしてるか?俺は無事に元の世界に戻れた これもみんなのおかげだ
でも、今考えたら筏で嵐を通るって結構無茶過ぎてみんな心配したはずだと思う
もうちょっと頑丈な船の方がよかったかなって思ったよ・・
けどこうやって元の世界に帰れたことを喜んでほしい
俺はみんなと過ごした日々を忘れない
本当にありがとう
------
駆逐棲姫「元の世界に戻れたんだ・・!」
飛行場姫「ほんとすごい人間ね・・」
北方棲姫「ほぽ!それで終わり?」
中枢棲姫「いや、まだある。次は泊地、お前宛だ」
泊地水鬼「私に・・?」
327 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/09/06(水) 23:50:30.07 ID:EnmxaW0xo
----
母さんへ
前にも書いたけど、俺は元の世界に帰れたよ
こっちでも元気に過ごしてるし、友達や家族に恵まれてるよ
だから、俺の事を一番心配してると思うけど、安心してほしい
俺は母さんの事を忘れない、優しい母さん、頼りになる母さん
そんな母親をもって 俺は幸せだよ 本当に産んでくれてありがとう
あと、写真も入れておいたんだ。もしよかったら貰って欲しい
さようなら、母さん いつまでも元気で・・
----
泊地水鬼「・・・・」グスッ
中枢棲姫「泊地、それがこの写真だ。いい笑顔をしている」
泊地水鬼「これが・・・まぁ・・お嫁さんかしら」フフッ
駆逐棲姫「わぁ・・すごくきれい・・」
重巡棲姫「となると、人間は結婚したのか。めでたいな」
中枢棲姫「部屋にでも飾っておくと良い。・・・良い息子を持ったな、泊地」
泊地水鬼「・・・ええ、そうするわ」
泊地水鬼(コウ君・・お嫁さんと幸せにね・・)
328 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/09/06(水) 23:55:46.12 ID:EnmxaW0xo
中枢棲姫「それとヲ級、お前にもあるぞ」
ヲ級「ヲ?」
レ級「どんな内容なんだ?!」
中枢棲姫「今読み上げる」
-----
ヲ級へ
皆と仲良く元気に過ごしてるか?
俺がいなくなってからお前は寂しい気持ちになるときもあると思う
けど、レ級達がいるから寂しくないだろ?
俺もお前達と過ごした日々を今でも忘れない、たくさん楽しいことがあった
俺の人生で掛け替えのない事だったと思う。あの時、俺を助けてくれてありがとうな
お前が助けてくれなかったら俺は今の俺ではないと思う
レ級 ヲ級が泣いてたり困ってたりしてたら助けてやってくれ
ヲ級にとってはお前が一番頼りになるからな
-----
329 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/09/07(木) 00:01:15.04 ID:RqmuDlJIo
レ級「へへっ、何か誇らしいなオレ達!」
ヲ級「ヲッ!」
中枢棲姫「まだ最後のメッセージがあるぞ」
-----
二人とも これから深海棲艦としてみんなと元気に過ごしてくれ
そして・・離れ離れになっても
俺達はずっと友達だ!絆は消えない!
-----
330 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/09/07(木) 00:07:23.46 ID:RqmuDlJIo
ヲ級「ワァアア・・・」パァアア
ヲ級「ヲー!」ダッ
レ級「お、おいヲ級!?」
防空棲姫「嬉しかったんだろうな」
中枢棲姫「ああ・・ヲ級にとっては最高の友だな」
――――砂浜
ヲ級「ヲッ ヲッ」タッタッタ
ヲ級「スゥー・・・・ヲッキュー!」
ヲ級「ニンゲン!ズット!ズーットトモダチダヨ!!」
ヲ級の声が水平線の彼方まで 遠く 遠く 響いた
End...
331 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/09/07(木) 00:10:19.62 ID:RqmuDlJIo
以上が元の世界に帰るルートのお話でした
次は島に残るルートを書く予定にしています(希望があれば
>>315
>>316
確かにそうですね・・戻れる確証もないのに嵐の中に筏で突っ込むのは流石に無茶がありました
解釈もなく進めてしまって申し訳ありませんでした・・・
残りもわずかなので書き切ろうと思いますのでよろしくお願いします
332 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/07(木) 07:41:50.29 ID:xF/hgmBIO
きたい
333 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/07(木) 08:12:08.23 ID:F6bCuLVJo
待ってるよ
334 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/07(木) 09:45:19.73 ID:5hPpT1fk0
乙です。島に残るルート楽しみにしてます
335 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/09/11(月) 22:59:01.35 ID:2bY+rtO+o
"島に残る"
男「俺はあっちの世界の家族と共に育った人間だ」
男「・・・・・けど俺はこの島に居続けて思った」
男「本当の母親にまた会えて・・もう一度一緒に過ごす時間があってもいいんじゃないかって・・」
レ級「お、おい・・まさか・・・!?」
男「ああ・・・・俺は"この島に残る"」
ザワザワ
泊地水鬼「コウ君・・」
中枢棲姫「人間、それが数日間考えて出た結論か」
男「ああ、男に二言はない」
男「だから・・これからもよろしくな」
防空棲姫「残るとなれば、これからどうする?」
男「うーん・・・それなんだよな・・」
336 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/09/11(月) 23:02:20.59 ID:2bY+rtO+o
中枢棲姫「全く・・先のことを考えないのは"提督"とそっくりだな」
男「う・・それは・・。でも!俺にできることがあれば何でもする!」
中枢棲姫「ほぉ・・・何でもと言ったな・・?」
中枢棲姫「では人間、付いてきてくれるか?」
男「あ、ああ・・」
防空棲姫「よし、一度解散をしよう」
防空棲姫がそう言うと一部を除く姫達はそれぞれ部屋に帰って行った
レ級「なぁ・・・本当にいいのか?人間・・」
男「ああ、これが俺の"答え"だ。後悔はしないさ」
ヲ級「ヲー・・」
男「そんな顔するなよヲ級。また遊ぼうな」
ヲ級「・・・・ヲッ!マタ アソボ!」
レ級「おい!オレも入れろよな!」
男「わかってるって」
337 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/09/11(月) 23:06:06.05 ID:2bY+rtO+o
泊地水鬼「コウ君・・・いいの?」
男「ああ・・・母さんにも心配かけちゃったな」
男「えっと・・急であれなんだけど・・・これからまたよろしくな」
泊地水鬼「・・・あなたが決めたことなら否定はしないわ。またよろしくね、コウ君」
中枢棲姫「挨拶は済んだか?」
男「すぐに行くよ。ごめん母さん、行ってくる」
泊地水鬼「ええ、行ってらっしゃい」
泊地水鬼(あの子とまた一緒に過ごせるなんて・・)
泊地水鬼(あの人もまだ生きていたら・・・ううん、そんなことは考えては駄目ね)
泊地水鬼(今はあの子と・・・元気に過ごせるように考えないと・・)
338 :
◆Lsw27IvP02kT
[saga]:2017/09/11(月) 23:09:02.99 ID:2bY+rtO+o
――――中枢棲姫の部屋
男「ずいぶんと綺麗な部屋だな」
中枢棲姫「どこかの姫とは違うのでな。では、こっちに座ってくれるか?」
男「そこって・・中枢棲姫の隣じゃないか?!しかもベッドって・・」
中枢棲姫「生憎、ここしか座る場所がないのでな。さぁ座れ」
男「ああ・・・(何かドキドキするな・・)」ギシッ
中枢棲姫「よし、ではこっちを向け」
男「・・・?って!?」
中枢棲姫は自分の額を俺の額に当てて何かつぶやき始めた
何を言ってるか分からないけど・・中枢棲姫の顔が間近にあった・・
中枢棲姫「・・・・・おい。終わったぞ」
男「・・・・あっ!そ、そうか・・」
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