【ミリマス】ザ・ミリオンオールスターズ! 〜銀河の果てまで届けちゃいM@S〜

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85 : ◆Xz5sQ/W/66 [saga]:2017/06/26(月) 20:10:07.59 ID:R6aBmCNZ0

「今のは上手くいったけんど、連続でやられっと辛いねぇ」

 再び剣を構えなおし、ひなたが誰ともなしに呟いた。

 それからまた二度、三度。

 森の中に鈍い金属音が木霊すたびに、彼女は振るった剣を構えなおす。
 全ては春香の策を成す為に……。

 その気配を感じ取ったのだろう。
 苛立つ奈緒が、海美たち二人に向かって吠えた。

「こらぁっ! 二人とも遊んどらんと、早う始末をつけんかい!」

「わ、わかってるって……なにもそんなに怒らなくても」

「次で最後にするってば〜」

 叱られた海美と環は渋々と言った様子で応えると、周回の速度をさらに上げる。

「必殺、キョーキ乱舞っ!!」

 そして声を揃えて雄々しく叫ぶと、止めとばかりに獲物目がけて飛び掛かった。

 ……だがしかし、春香はこの機を待っていたのだ!


「そういうトコ、ヒーローは甘い!」

 してやったりと握り拳を作った彼女の代わりに説明しよう! 

 全ての攻撃にはリズムがある。攻めるリズムに退くリズム。

 ならば攻撃から身を守るのは単純で、
 相手の攻めのリズムに合わせた回避行動を取ればいい。

 が、複数の敵を同時に相手取る場合では
 それぞれのリズムに意識を向ける必要がある分厄介なことこのうえない。

 海美と環、二人の攻撃には先ほどまで微妙なズレが存在した。
 だからこそひなたは二振りの剣でこのズレに対処していたのだが……。

 それがヒーロー特有の共通点、技の威力を気力で底上げする為に行う
 "必殺技の名前を叫ぶ"ことにより、ピタリと一致してしまったのだ!
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