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【モバマスSS】あやかし事務所のアイドルさん 個別ルート・肇編
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1 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/06/15(木) 00:43:59.39 ID:OYIntdXm0
※注意事項※
このSSはアイドルマスターシンデレラガールズの二次創作です。
続き物ですので、過去作(下記)を先に読んでいただければ幸いです。
登場するアイドルの多くが妖怪という設定になっております。
それでも構わない、人外アイドルばっちこい!という方のみご覧下さい。
プロローグ(
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1484151859/
)
続(
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1484987980/
)
続々(
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1487066068/
)
続続々(
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1488901052/
)
番外編@(
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1489068127/
)
番外編A(
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1489848689/
)
前日譚-肇-(
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1491389066
)
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1497455039
2 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/06/15(木) 00:44:34.72 ID:OYIntdXm0
ほんの少し欠けた月が輝く夜、文香は志希の部屋を訪れていました。
「いらっしゃ〜い。ま、座って座って」
「すみません、お邪魔します……あの、どこに座れば?」
志希の部屋は文字通り足の踏み場もありません。
「おっとごめんね。その辺りの本をこっちに頂戴、座布団も埋まってるはずだから」
積み重なった本をよけて一人分のスペースが出来た所で文香は腰を下ろしました。
「その、片付けをするのでしたらお手伝いしますが?」
「いいのいいの、物がどこにあるか分かっていて、ある程度の清潔さが保たれていれば問題なし! 薬品を扱うスペースは隣の部屋だし、そっちはちゃんと整理整頓してあるよん」
ちなみに志希の言う整理整頓とはよく使うものがどこにあるか把握している状態の事ですので、隣の部屋の惨状もお察しの通りです。
3 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/06/15(木) 00:45:02.52 ID:OYIntdXm0
「それで、わざわざあたしの部屋で話したいことってなんなのかにゃ?」
「志希さんに相談したいことがありまして」
「ほほう、何やら面白くなりそうな予感」
「それと、相談の前に一つ質問なのですが……志希さんは妖怪として生まれたことに疑問や後悔などありませんか?」
「ないよ?」
「……即答ですね」
「あたしは割と長生きしているけど、興味深いコトは山ほどあって全然飽きないからね。人間の一生じゃあとても足りないし、妖怪で良かったと思ったことは沢山あるけど逆はないかな」
「なるほど、志希さんらしいです」
「そういう文香ちゃんはなにか後悔しているのかな?」
「私もそのようなことはありませんね。ただ……いえ、何でもありません」
「明らかに何かあるよね、それ」
「す、すみません、失言でした」
「んー…気になるけど、まあいっか。今聞いても答えてもらえないだろうし。とりあえず本題を聞かせてよ。あ、話が長くなるならコーヒーでも入れようか? ビーカーがコップ代わりだけど」
「いえ、それは結構です」
「つれないにゃ〜。変な薬入れたりなんてしないのに」
「つい先月寮内でパンデミックを引き起こした方の言うことではありませんね」
「面白そうな効果の薬が出来ちゃったら試したくなるよね?」
「あれだけ叱られたのに反省の色が欠片も見えないのは流石です……」
4 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/06/15(木) 00:45:31.68 ID:OYIntdXm0
「まあそれはさておき、相談って?」
「……私のチカラの検証について、協力していただけませんか?」
「…へぇ、意外だね。文香ちゃんはそのチカラを使わないようにしていくんだと思ってた。面白そうだしあたしとしては大歓迎だけど、どういう風の吹き回しなのか教えてくれたらもっとやる気が出るかもよ?」
「人の物を奪ってばかりだったこのチカラで何かを成せる可能性を感じたから、と言いましょうか……ごめんなさい、詳細はまだ言えません」
「ふーむ、どうもさっき言いかけたことに関係あるっぽい? 理由は追々分かるだろうし、それも含めて興味深いね。OK、協力しよう!」
「ありがとうございます。では、予定の合う時にまた……」
「にゃっはっはー、何言ってるの文香ちゃん。いつ調べるの? 今でしょ!」
「え?」
「過去の症例は一度ごっそり洗うべきだね。まずは文香ちゃんが纏めた本を確認しようか。にゃふふ、楽しくなってきた〜♪」
「え、あの、そんなに急がなくても……」
「残念、あたしの興味を引いた時点でブレーキは壊れたと思ってもらおう! ではでは文香ちゃんの部屋にGO!」
テンションが天元突破した志希を止めることは文香には不可能でした。
翌朝、ランニングの時間になってもやってこない文香の様子を見に行った肇は、一心不乱に本を読み漁る志希と崩れた本の山に埋まってうなされている文香を目撃するのでした。
5 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/06/15(木) 00:45:58.81 ID:OYIntdXm0
あやかし事務所のアイドルさん 最終話:オオカミ少女と魔法使い
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