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ハルヒ「キョンTUEEEEEEEEEEE!!!!!!!!!!!」 キョン「分裂するぞ」
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218 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/11(月) 14:49:58.23 ID:oRB3qFNEO
>>217
俺はお前でお前は俺だから見てるのは「俺」だけだよ
219 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/11(月) 20:15:05.12 ID:lSm3OCrFo
>>218
我は影・・・真なる我で
220 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/12(火) 02:54:26.14 ID:+7jdxpZCO
>>219
くさい
221 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/12(火) 03:06:31.76 ID:LjyUo3olO
>>220
こんなスレで何を言ってんだか
222 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/14(木) 04:13:26.22 ID:6w7mYj0KO
>>221
こんなスレ言うならなぜいるのか
223 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/15(金) 08:57:56.33 ID:37Cnhkoqo
そこまで悪い意味で言ってないと思う
224 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/15(金) 09:18:21.77 ID:6BUVJhUro
どんなレスにでも噛みつきたいお年ごろなんでしょ
225 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/15(金) 13:12:13.21 ID:XrCvKEiWO
ただの疑問を口にしてるだけにしか見えないが…
どんなレスにも噛み付きたい年頃なのかな?
226 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/15(金) 18:40:07.46 ID:JJi5DZGd0
ここまで俺の自演
227 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/09/17(日) 22:20:10.12 ID:in1wDFG/0
ここからも俺の自演
228 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/17(日) 22:40:44.93 ID:w3T3eC38o
>>227
うるせぇsageろks
229 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/09/29(金) 23:00:57.69 ID:vlERjAqH0
自演だらけでも続けます。続けさせてください!
近々投下します。正確には10月初週頃だと思います。
230 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/29(金) 23:57:10.37 ID:1T9tDQVLo
了解
正座待機
231 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/30(土) 00:01:12.27 ID:Y6yyG0PDO
仕方ない裸待機してる
232 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/02(月) 23:25:14.78 ID:15rLABdP0
お ま た せ
12時過ぎより投下します
233 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/03(火) 00:04:05.48 ID:kNAIfGEO0
とうかー
234 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/03(火) 00:05:56.47 ID:kNAIfGEO0
α
キョン「とまあ、古泉が勝手に内情を暴露したところで……」
古泉「ほとんどあなたの誘導じゃないですか」
キョン「こんな風に、ここにいる皆がそれぞれ事情を持ち合わせていると思う」キリッ
朝比奈「(あ、シリアスの時の顔だ……)」ゴクリ
キョン「(かっこいいですか?)」キリリッ
朝比奈「(かっこ……)」
朝比奈「話を続けてください!!!」
古泉「(また脳内で会話してましたね……)」
キョン「すいません。で、その各々の持つ責任、任務、役割を全うするためには……」
朝比奈「全うするためには……?」ゴクリ
キョン「『こっち』でできることは特にない!!」バン!!
朝比奈「えええぇっ!? また!? って、こっち……?」
古泉「こっち、とはどういう意味でしょう? 何かの比喩ですか?」
長門「…………時空改変」
朝比奈「え! そ、それって……!」
キョン「んー……少し違うかもな。俺にも正確には分からんし確証もないが」
長門「もっと……大規模なもの?」
キョン「かもな。もしかしたらこのまま何もなかったかのように全てが終わるのかもしれん」
古泉「……もしかしなければ?」
キョン「そりゃあ……決着をつけなきゃならんだろうよ」
キョン「それぞれの、因縁にな」
235 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/03(火) 00:11:25.15 ID:kNAIfGEO0
β
キョン「――――――――――――」
キョン「―――」
キョン「(ここは……どこだ?)」
キョン「(なにがどうなって……あぁ、なるほど。そういうことか)」
キョン「(時空間の狭間……ここは世界と世界の境界か)」
キョン「(どうやら俺の思惑通り、俺と力と佐々木の『力』は消滅したみたいだな)」
キョン「(んで、佐々木の思惑通り、俺はもとの時空間からこんなトコに飛ばされちまった)」
キョン「(俺がこうなったとなると、あいつはどうなったんだ……? 悪いな、勝手な真似してよ)」
キョン「(……こりゃ俺の負けかね。ったく……お前が相手だといつもうまくいかねえな)」
キョン「(お前があの時空間にいる限り、あいつらはまだなんとでもなるんだろう)」
キョン「(俺も、お前ごとあの空間から消しちまえばよかったかな……)」
キョン「(…………できっこねぇか)」
キョン「――――――」
キョン「(悪いな。長門、古泉、朝比奈さん……ハルヒ)」
キョン「(厄介ごとは全部そっちに残っちまったみたいだ。申し訳ねぇ)」
キョン「(力を失った俺が、そっちの世界へ帰る術もない)」
キョン「(ここで……こんなところで……終わり、か)」
キョン「――――――」
キョン「――――――」
キョン「(はは……体は動かねぇ、声も出ねぇ……万事休す、か)」
キョン「―――」
キョン「(…………ちくしょう)」
236 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/03(火) 00:18:11.16 ID:kNAIfGEO0
ハルヒ「―――あれ? キョン? どこ行ったのよ? ちょっと……キョン!?」
佐々木「…………」ヨロッ
橘「さささ、ささっ、佐々木さん!! だ、大丈夫ですか!?」ワタワタ
佐々木「……上手くはいったが、どうやら僕は負けたみたいだね」フゥ
藤原「アンタ……ッ! 力が……!!」
佐々木「キョンの狙い通りと言ったところか……互いの力の消失。くつくつ、まさか叶うとは。さすがはキョン、見事だ」
古泉「彼の……っ!?」
橘「さ、ささ、佐々木さん!!?」
周防「……―――は」
佐々木「心配ないよ。一先ずは……最低限の成功は得た」
ハルヒ「せ、成功? なに言って……いつものキョンの冗談じゃ……」
佐々木「彼がこの場にいてはあらゆる障害になりかねないからね」
古泉「(僕たちなど……歯牙にもかけないという訳ですか……っ!)」
佐々木「ふむ……なるほど、段階的に消失していくんだね。なら、最後の力を振り絞ってみよう」
橘「え?」
佐々木「では、キョンのご友人の皆さま」スッ
古泉・朝比奈「「「っ!!?!?」」」
ハルヒ「なに? なんなの? わっ―――!」
長門「下がっ――――――」グイッ!
佐々木「キミたちも、自分を見つめ直してくるといい―――」パチン!
古泉「ッ――――――!?」シュッ!!
朝比奈「やっ―――!!」シュッ!!
長門「――――――」バッ!
237 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/03(火) 00:22:17.25 ID:kNAIfGEO0
古泉「―――っ!」
古泉「涼宮さん! 長門さん! 朝比奈さ……いない」
古泉「(それぞれ別の場所へ転移させられた、か)」
古泉「(皆さんの安否が気になりますが、まずは現状把握を……)」
古泉「ここは……この感じは」
古泉「閉鎖、空間……?」
古泉「(通常の閉鎖空間ではなく、冬合宿の際に起こったあの閉鎖空間に似ている……)」
古泉「(見渡す限りの闇……陰鬱とした空気……存在せぬ神人)」
古泉「……」ボッ!
古泉「(幸いにも、能力は使えるようですね……ならば)」
ムダダ
古泉「……っ!? 誰です!」バッ!
古泉「(……どこから声が?)」
古泉一樹、オ前ハ此処デ死ヌ
古泉「…………」
古泉「面白い冗談ですね。ええ、臨死体験なら何度も経験していますよ」
238 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/03(火) 00:26:55.36 ID:kNAIfGEO0
オマエノ考エテテイルコトハ無意味ダ
此処カラハ出ルコトハデキヌ
古泉「…………どうやら」
古泉「あなたがこのフロアのボスのようですね」
古泉「おそらくは、この空間脱出のキーを握っている」
コノ空間ハ生キテ出ルコトハデキヌ
オ前は此処デ死二、混沌ニ飲ミコマレルノダ
古泉「……痛々しいセリフだ。そんな言葉を鵜呑みにする前に、あなたを探し出し、倒させていただきますよ」
古泉「一刻も早く、元の世界へ帰らねばならないのでね」ボッ!
無駄ナ足掻キダト直二分カルダロウ
古泉「はぁっ!!」ドォン! ドォン!!
此処ハ闇、誰シモガ訪レ死ンデイク
古泉「おおおぉぉっっ!!!」ドン! ドォオン!!
古泉一樹、オ前ハオ前自身ニヨッテ―――死ヌノダ
古泉「っ、恥ずかしい痛々しいセリフをどうも!!」バァン! ボオォッ!
―――後悔シロ
239 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/03(火) 00:32:35.58 ID:kNAIfGEO0
朝比奈「―――!」
朝比奈「涼宮さん! 長門さん! 古泉くん! キョ……ンくんも……」
朝比奈「いない……ここは……公園?」
朝比奈「駅前からどこかに飛ばされた……?? 佐々木さんが……みんなを……」
朝比奈「……大丈夫、大丈夫だから。きっと、みんな無事だわ。どこへ飛ばされたって、絶対元の世界へ戻ってくる。SOS団に帰ってくる!」
朝比奈「わたしも、元の世界へ帰る方法を……あれ?」
朝比奈「なんだかここ、とても見覚えのある……」
アハハハハ! マテー!
朝比奈「子供が遊んでる……あれ? なんだろう……違和感が……!」
朝比奈「…………あぁ、そっか」
朝比奈「見覚えあって当然……違和感があるのも……久しぶりだからかな」
朝比奈「(ここは―――)」
朝比奈「―――未来、だわ。私の元いた時間」
朝比奈「私の―――生まれ育った時間」
240 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/03(火) 00:37:49.89 ID:kNAIfGEO0
朝比奈「(佐々木さんはこんなことまで……でも、どうして?)」
朝比奈「どうして私を未来、それもよく知っている場所に送ったの……?」
朝比奈「時空間座標が分かれば元いた場所に……あぁ」
朝比奈「TPDDは使えない……ようにされてる。当たり前、かぁ……」
朝比奈「他の方法は…………ない、こともないけど……」ウーン
朝比奈「まずは……『ハカセ』のところ訪ねてみようかな」
朝比奈「もしかしたらTPDDを使えるようにしてもらえるかも知れないし……」
朝比奈「うん、そうしよう。急いで行か―――あ」
「グスッ……ウゥ……」
朝比奈「な、泣いてる子が……ど、どうしよう。急いでるけど……」オロオロ
朝比奈「うー……! 放っておけません! ごめんなさいみんな、ちょっとだけ送れます!」ダッ!
朝比奈「あ、あの! だいじょう……!!?!??」
「グスッ……?」
朝比奈「あ、あ……え、っと……あの……その」ドキドキ
朝比奈「(やっちゃった!! あーでも……うーん……バレてないし、大丈夫、よね)」
「……」
朝比奈「(もう話しかけちゃったし……緊急事態だし……仕方ない、わ)」
朝比奈「あの、どうして泣いているの?」
「…………」
朝比奈「……あー、一つ聞いていいかな?」
朝比奈「あなた……お名前は?」
みくる「……みくる。朝比奈みくる」
241 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/03(火) 00:43:12.04 ID:kNAIfGEO0
ハルヒ「―――――!? ちょ、ちょっと!! みんな!!?」
ハルヒ「有希!! みくるちゃん!? 古泉くん!? キョン!!!」
佐々木「ご友人はこの場から、いえ、この世界から消えていただきました」
ハルヒ「何を……っ! キョン! 早く出てきて説明しなさい!! ドッキリはここまででいいわ!」
佐々木「やれやれ。まだこの異常事態を認めていただけないみたいね」
ハルヒ「っ、こっちはこんなの慣れっこなのよ! 異常だって? こんなのただの日常よ!!」
佐々木「それはそれは。退屈しない日々を堪能されているようでなによりです。さて涼宮さん」
佐々木「わたしたちと一緒に来ていただきます。場所は北高。あなたたちの部室です」
ハルヒ「誰に断ってSOS団の部室なんて言ってるのかしら!?? 言っとくけどね―――!」
佐々木「九曜さん」
周防「―――」スッ
ハルヒ「な、なによ―――わっ!」グイッ
藤原・橘「「っ!!?!?」」
佐々木「……へぇ」
周防「―――危険性―――上昇」
長門「……渡さない」ザッ!
ハルヒ「―――有希!! どこ行ってたのよ! もう!」ギュウゥ!
242 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/03(火) 00:47:44.75 ID:kNAIfGEO0
佐々木「さすがは長門さん。あの程度の『力』ではまるで意に介さない、と」
周防「―――」
長門「逃げて。彼らはあなたが狙い」
ハルヒ「に、逃げてって……できるわけ……あたし、が狙い?」
長門「エマージェンシーモード。こうなる可能性は限りなく低い予想だった。誤算」
ハルヒ「なにが、なんだか……ねぇ有希、少し説明を―――」
長門「わたしの家の方へ向かって。そこに朝倉涼子がいる」
ハルヒ「朝倉さん? なんで? どうして?」
長門「早く」
周防「―――遅い」
グォオオオオォオオオオォオン!!!
ハルヒ「わっ! なにこれ!? と、閉じ込め……どんなトリック!!?」
橘「極彩色の空間……これは、九曜さん?」
周防「既に―――制御下―――逃がさないわ」
長門「……迂闊」
佐々木「手際が良いね。助かるよ。今の僕は凡夫同然だからね」
藤原「九曜、僕たちは先に行く。長門有希はお前に任せる」
周防「―――分かった」
ハルヒ「あんたらねぇ!! 有希に手ぇだしたらただで済まさな―――」
長門「必ず―――」ギュッ
ハルヒ「―――えっ?」
243 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/03(火) 00:52:50.32 ID:kNAIfGEO0
長門「必ず助ける。みんなで。だから、少し待ってて」
ハルヒ「有――――――」
ハルヒ「―――希?」パッ
ハルヒ「えっ? あれ? また!? どこ行ったの有希!? って、駅前に戻ってる……」
佐々木「長門さんは九曜さんに少し用があるみたい。さあ涼宮さん一緒に―――」
ハルヒ「信じるかぁ!! 動かないわよ!!! 有希を返すまで!!! って大声出してもいいのよ!?」ガルル!
橘「そ、そんな誘拐とかじゃ……どうします? 佐々木さん」
佐々木「弱ったねぇ。あまりこの場にい続けるといつ朝倉さんが来てもおかしくないね」
藤原「おい」スッ
ハルヒ「なによ! 誰に向かっておいだなんて―――あっ!」フラッ
藤原「これでいい。行くぞ」ググッ
橘「えっ、えっ? ま、まさか……死」
藤原「馬鹿か。眠っているだけだ。TPDDの応用でこれくらい……」
佐々木「それはいいんだけど藤原くん。お姫様だっこというのは些か注目を浴びすぎると僕は思うんだがね」
橘「い、意外にロマンチック……」
藤原「どうしろと……ふん。ならおぶればいいんだろう」ヒョイ
佐々木「あぁ、そっちの方がまだマシだろう。難関としては北高までの坂をどう登るかぐらいだね」
橘「藤原さんファイト!」グッ!
藤原「タクシーを呼べ!! 無駄な時間と体力を使ってられるか!」
橘「わわわっ! 言われてみれば! す、すぐ呼んできます!」タッタッタ!
244 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/03(火) 00:56:47.84 ID:kNAIfGEO0
藤原「……」
佐々木「さてさて、多少の誤差はあったものの、概ね順調といったところだね」
藤原「……失われた『力』は戻るのか?」
佐々木「戻さなければならない、だろう? 問題ないよ。尤も還元されつつあるのは彼女の方に、だけどね」
藤原「なに?」
ハルヒ「―――ん」
橘「お二人共ー! タクシー捕まえましたよー!! 早く―!」
佐々木「じゃ、行こうか。始まりの地と言っても過言ではない―――北高へ」
周防「―――さあ―――どうする? 壊れるまで―――遊ぼうかしら?」
長門「そんな時間はない」
周防「時間―――? 統合思念体は―――時間を超越した存在―――ではなかったのかしら?」
長門「統合思念体は関係ない。わたし個人の問題」
周防「―――個人?」
長門「…………」
長門「SOS団団員としてのわたしの問題」
周防「―――は……はは―――ばかみたいだわ」
周防「はは……インターフェースの癖に……あは……なに、それ?」
長門「……あなたには分からない」ダッ!!
周防「ええ……分かりたくもないわ」ゴオォッ!!
245 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/03(火) 00:58:00.39 ID:kNAIfGEO0
ここまでー
ようやくβ投下できましたー
読みづらいかもしれませんがご容赦ください
246 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/03(火) 01:50:25.01 ID:WuS8mdKOo
乙
247 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/03(火) 08:04:19.95 ID:M3rorRsEo
乙!
かつてないシリアス
248 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/03(火) 11:35:50.87 ID:p9CkDPtNo
ここの周防は意味のある言葉喋ってる時が多いな
249 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/03(火) 17:06:00.11 ID:kNAIfGEO0
ちょっと頑張って今日も投下しますー
もう少しで終わらせそうなのでー
250 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/03(火) 19:29:06.79 ID:pjlEeq4Bo
やったー!
251 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/03(火) 20:36:08.31 ID:1jhgKkL1o
よかろう
252 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/03(火) 23:58:54.31 ID:kNAIfGEO0
間に合ったー。投下しますー
253 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/04(水) 00:04:23.39 ID:KRTuMJrq0
α
キョン「なんだよ?」
ハルヒ「いやだから、確かにあたしは言ったわよ? “来れる日は”毎日来ること、って」
ハルヒ「あれから一度も来てないけど!!? もう五日経っちゃうじゃない!!!」ドーン!
キョン「逃げられたな」ハハハ
ハルヒ「笑えないわよ!!? ああ、もうなんてことなの! せっかく見込みのある子だと思ってたのに」
キョン「ふむ。これだけ休むとなると『ヤスミ』じゃなくて『休み』だな。なーんて」ハハハ
ハルヒ「おもしろくないわよ!!」ズビシッ!!
キョン「目がっっ!!?!?」ギャァアア!!
ハルヒ「今日来なかったらどうしようかしら……再募集をかけるしかないかぁ」
キョン「まぁまぁ、ヤスミにだって都合はあるさ」
ハルヒ「SOS団よりも大事な!?」
キョン「道端に落ちてる小銭を探すよりも大事な」
ハルヒ「例えが意味わかんない上に、それそこまで大事じゃないし!」
キョン「まぁまぁ、気長に待とうぜ。その内ヒョッコリ来るさ」
ハルヒ「むぅー」
キョン「お前の方の準備は出来てるのか? 入団試験とかいうやつ」
ハルヒ「百次試験がまだ準備中なのよねー」
キョン「十分すぎるわ。本当に入団させる気あんのかお前」
ハルヒ「当然!! むしろこれぐらい団員なら突破出来て当然だわ!!」
キョン「『第六十七次試験 ひよこのオスメスの鑑定試験』……これ関係あるか?」
ハルヒ「頭ん中覗くなーっ!!!」
キョン「まあ俺は資格持ってるけど……」
ハルヒ「あるのっ!?!?」ガーン!
254 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/04(水) 00:10:56.35 ID:KRTuMJrq0
ハルヒ「来てるかしら? 来てるわよね? さすがに、うん」
キョン「杞憂だ杞憂。来るときゃ来るんだから待てって」
ハルヒ「そんな楽観的な、悠長なこと言ってられないわよ!! 時間は有限なんだから!!」
キョン「はいはい、っと……あ?」ガチャ
ヤスミ「あっ、おかえりなさいませっ! 先輩っ! フフ!」
ハルヒ「ヤスミちゃん!! やっと来たわね!! 待ち侘びていたわよっ!!」
キョン「来てたはいいが、なにを着て―――」
ヤスミ「メイドでお出迎えしてみました! 朝比奈先輩にご教授いただいて!!」
朝比奈「ご、ご教授なんてそんな、大したものじゃ……」テレテレ
ヤスミ「どうですか先輩っ! 似合ってますか!?」
キョン「あー、にあっ―――」
ヤスミ「いやー! そこまで褒めていただかなくても!! お気持ちは大変嬉しいです!!」
キョン「あの―――」
ヤスミ「そうだっ! すいません! 五日ほど姿を現せず連絡もしないで……」
ハルヒ「それはもうこの際いいわ!! そこまで急いてもなかったしね!!」
キョン「どの口が言うんだ」
ハルヒ「ただ! たっぷり時間があったからある程度入団試験は考えてきたわよ!!」
ヤスミ「おおっ! ということは……今すぐに?」
ハルヒ「もちろんっ! さっそく『第一次試験 マラソン大会』やるわよっ!」
ハルヒ「みんなも参加だからねっ!」クルッ
古泉・朝比奈「「えっ」」
キョン「はい、ユニフォームチェーンジ」パチッ!
255 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/04(水) 00:15:49.08 ID:KRTuMJrq0
朝比奈「ひいっ、はぁっ、ふぅっ、ふぅ」ゼエゼエ
ハルヒ「みくるちゃん! 諦めちゃダメよ!! 団員たるもの基礎体力はつけとかないと! 先行ってるわよ!」タッタッタ!
ヤスミ「先輩っ! ファイトですっ!! あたしも頑張ります!! それではっ!」タッタッタ!
朝比奈「ひえぇーん!」
キョン「朝比奈さんを5周抜かしするハルヒ、についていくヤスミ。中々骨があるんじゃないか」トットット
古泉「その涼宮さんを背面走りで半周差をつけるあなたは……」タッタッタ
キョン「俺はこうやって走る方が早いんだよ。お先ー」
古泉「既に30分以上は走っていますが……もしや涼宮さんは彼を抜かすまでやめないのでは……?」ハッ!
ハルヒ「待て―っ!! キョーン!! 何人たるものあたしの前は走らせないわよーっ!」ダダダッ!
ヤスミ「ぺ、ペースアップ? さ、さすがはSOS団の団長……ついていきますっ!」ダダダッ!
古泉「もはや本来の目的をお忘れになっているような……」
長門「40分経過」ペラッ
古泉「計測員である長門さんにお尋ねしたいのですが、あとどれくらい走ることになりそうですかね?」
長門「……わたしの予想では」
朝比奈「ひぃ。ふえっ、はぁっ、へぇ」ヘロヘロ
長門「日は跨がないと思われる。つまりあと8時間内には終わる」
朝比奈「ひえぇえ……」フラッ
古泉「朝比奈さーん!! お気を確かに!! あぁっ、白目を剥いて……」ガシッ
キョン「はっはっは、なんなら片足だけで勝負してやろうかー?」
ハルヒ「な、なめるんじゃないわよ!! このぉーっ!!!」ドドドッ!
ヤスミ「! ま、まだ上がる!? ちょ、待っ、えぇええぇええ!?」ドドッ!
256 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/04(水) 00:20:52.02 ID:KRTuMJrq0
ハルヒ「はっ、はっ、はっ……ふぅー」
ヤスミ「は……は……は……スゥ、はぁー……」グデッ
朝比奈「」
ハルヒ「……や、やるわねみくるちゃん。あれだけ走って息一つ乱さないなんて」
ヤスミ「さ、さすがです朝比奈先輩!!」キラキラ
古泉「多分違うと思いますが!!? 息乱してないんじゃなくて、息してないんですよ!!」ガーン!
長門「……」チョン
朝比奈「っ……はぁ! あ、あれ? ここは?」
キョン「残念だったなハルヒ。結局俺に追いつけずじまいかー」ニヤニヤ
ハルヒ「うぐぐ……ど、同条件じゃなかったからよ! あたしだって後ろ向きで走った方が早いし!」
キョン「もっかい走るか?」
ハルヒ「望むとこ―――」
古泉・ヤスミ「「あの!」」
ヤスミ「あ、すいません。どうぞ」
古泉「失礼。涼宮さん。彼との決着も非常に興味あるのですが、まずはヤスミさんの結果をですね……」
ハルヒ「ヤス………………ハッ!」
古泉「(絶対今思い出した顔してるーっっ!!!)」ガーン!
ヤスミ「あ、あの……ど、どうでしょうか!」
ハルヒ「あーうんうん。しかと! 見てたわよあなたと優美な走り!!」
キョン「ずっとすぐ後ろにつけてたから視界にも入ってないだろ」
ハルヒ「ヤスミちゃん! まず一次試験は突破よ!! おめでとう!!」
ヤスミ「やった!! やりました!!」ワーイ!
ハルヒ「ただ先は長いわよ? まだまだまだまだ! 試験はあるからね! それを覚悟しておくこと!」
ヤスミ「はい! もちろんです!」
ハルヒ「あんたたちもね!」クルッ
古泉・朝比奈「「えっ」」
キョン「よかろう。受けて立つ」
257 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/04(水) 00:25:16.70 ID:KRTuMJrq0
ハルヒ「まだ少し時間あるから続けて二次、三次試験やっちゃうわよっ!」
ヤスミ「はいっ! お願いします!!」
朝比奈「も、もうヘトヘトですぅー……」
古泉「ちなみに試験内容は?」
ハルヒ「『第二次試験 SOS団忠誠心試験』 『第三次試験 サバイバルサドンデス』よ!!」
朝比奈・古泉「「二次と三次の差が酷いっ!!」」ガーン!
ヤスミ「忠誠心試験、ですかっ!?」
ハルヒ「そ。これは簡単よ。SOS団に対する忠誠を示す行為を取ってもらえばいいわ。たとえば……」
長門「……」ペラッ
ハルヒ「有希っ! この子はSOS団に必要不可欠なクール系無口の枠をちゃぁんと理解してるわ!! 合格!」
ヤスミ「なるほどっ!」
朝比奈「ハッ! す、涼宮さん! マラソンでのど渇いてませんか? 今すぐお茶入れますね!」タタタッ
ハルヒ「うんうん! それよみくるちゃん! あなたに求めているものは! 合格!」
キョン「お前へのゴマすり対決みたいになってんじゃねえか」
ヤスミ「むむ。でしたらあたしは……そうだなぁ……あ!」
ヤスミ「んっと……」ゴソゴソ
ハルヒ「?」
ヤスミ「これをお納めください! あたしが個人的に不思議だと思うものを持ってきました!」
ハルヒ「なるほどね! 来なかった五日間はこれのために……で、なにこれ?」
キョン「ん? そりゃ『大怪獣ギャオ―――」
ヤスミ「分かりません!! ですがとても不思議なモノだと思います!! 直感です!」
ハルヒ「ううん、うーん……まぁ、確かに……じゃ……合格?」
キョン「聞かれてもお前の基準は知らん」
ハルヒ「じゃ、合格で!」
ヤスミ「わーい!」
古泉「えっと僕は…………」
258 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/04(水) 00:30:42.08 ID:KRTuMJrq0
古泉「」
ハルヒ「」
朝比奈「うぅ……」ヒリヒリ
長門「……」
キョン「やるじゃねーか新人。まさかお前がここまで残るとは―――」
ヤスミ「さすがは先輩。なんというか……さすがです!」
キョン「……」
ハルヒ「……ハッ! あまりの激痛に少し意識を失ってたわ!」
キョン「ハルヒ。なにがサバイバルサドンデスだ。これただの『激辛シュークリームロシアンルーレット』じゃねえか」
ハルヒ「言い換えたらサバイバルじゃない! 現に古泉くん脱落してるし!」
キョン「脱落するほどの辛さなのか?」
ハルヒ「……いや、実はこれ仕込んだのちょっと前なのよね? だから、その、ね? むしろまだ今日なだけマシっていうか……」
キョン「……消費期限」oh
ハルヒ「……」グッ
キョン「そういう意味じゃむしろ古泉はアタリってわけか」ハッハッハ
ハルヒ「そうなるわね! さすが副団長!!」ハッハッハ!
古泉「わ、笑い事では……はうっ!」ゴロロロロ
ヤスミ「あのっ! 三次試験の結果は……?」
ハルヒ「合格! 危機回避能力の高さが高得点だわ。不思議と対峙する以上、危険はつきものだからね!」
ヤスミ「わーい!」
キョン「適当すぎる。まぁ、言うだけ無駄か……ハルヒ、今日はここまでだろ?」
ハルヒ「そうね! もう暗くなってきたし、残りは後日ってことで今日は帰りましょ!!」
259 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/04(水) 00:35:42.73 ID:KRTuMJrq0
ハルヒ「一日で第三次までやれるなんて良いペースだわ!」
朝比奈「あ、あの……あとどれくらいあるんですか?」
ハルヒ「うーん。まだ途中だけど、今は百次試験の内容を考え中なのよねー」
朝比奈「…………えっ?」
キョン「おーい古泉、帰るぞー。立てるか? いや立つんだ」
古泉「例によってスパルタ……くっ、大丈夫です。家まではなんとか……」フラッ
キョン「古泉、たまには飯でも食いに行くか? 14、5先の駅の近くなんだが……」
古泉「こんな時に!?!? というか場所遠すぎませ―――」
長門「行く」
古泉「……」ゴロゴロピー
キョン「長門も行く気だし、この際全員で―――」
ヤスミ「先輩っ、先輩っ!」クイクイ
キョン「……なんだよ?」
ヤスミ「あの、お願い事があるんですが……いいですか?」
キョン「俺に?」
ヤスミ「先輩に、ですっ」
キョン「……なん―――」
ヤスミ「あのですね……」
ハルヒ「キョーン? 有希と古泉くんとご飯行くって!? それならあたしとみくるちゃん、となんならヤスミちゃんも―――」
260 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/04(水) 00:38:36.52 ID:KRTuMJrq0
ヤスミ「先輩、あたしとデートして下さい!!!」
ハルヒ「―――へえっ!!?!?!?!?!?」
朝比奈「ええっ!!?!?」
長門「……」
古泉「なんと……」
キョン「…………」
キョン「え、嫌だけど」
ハルヒ・朝比奈「「ええぇぇえぇぇえぇええぇええええええぇぇっ!!?!?!??!?」」ガーン!
261 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/04(水) 00:39:57.13 ID:KRTuMJrq0
ここまでー
あと一回投下して終わりになると思います。
お付き合いありがとうございます。
262 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/04(水) 03:08:05.26 ID:ocK6mXS3o
乙!
とうとう最後か
263 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/04(水) 06:21:00.75 ID:prKUF8vCo
乙
264 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/04(水) 15:14:25.00 ID:Y33Id0CHO
乙乙
265 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/04(水) 17:13:44.34 ID:KRTuMJrq0
一応ある程度書けてはいるので、早ければ今週中に投下したいと思います
266 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/04(水) 17:14:24.79 ID:9tecrJuYo
待ってます
267 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/04(水) 20:49:51.51 ID:6jAZHgbsO
よかろう(ドンッ)
268 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/06(金) 15:38:37.40 ID:+0+s5iHM0
17時よりラスト投下しますー
269 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/06(金) 16:57:20.54 ID:+0+s5iHM0
とうかー
270 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/10/06(金) 16:58:11.53 ID:CFJIkbhYO
やっと追い付きました。めっちゃ面白いので頑張って下さい。
271 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/06(金) 17:03:10.21 ID:+0+s5iHM0
β
橘「はい。北高まで……えっ? あ、いや、あたしたちは北高生ではないんですけど、えーっと」
佐々木「えい、えい……ふぅん。こんな感じか」
藤原「? 何をやっている?」
佐々木「いやね。僕は今『力』を失っているわけだから何もできないわけじゃないか」
佐々木「確認のため、試しにキミに向けてエネルギー的な何かをぶつけてみようと思ったんだけど……」
佐々木「何も起こらなくて新鮮な感じだと思っていたところだよ」
藤原「聞き捨てならないことを言わなかったか!!?!? 僕に!? エネルギー的な?? だと!!?」
佐々木「まあまあ、落ち着きなよ藤原くん」
藤原「くっ……どの口が。まったく」
佐々木「涼宮さんの可愛らしい寝顔でも見て落ち着き給え。ほら」
ハルヒ「スー……」
藤原「いらん。それよりも……さきほど言っていた失われた『力』は涼宮ハルヒの方に還元されつつある。というのはどういう意味だ?」
佐々木「言葉のままさ。どうやらキョンは統合した『力』を涼宮さんに持たせたかったらしい」
佐々木「奇しくも『力』を統合させるという目的は同じだったようだ」
佐々木「感じるかい? 今の僕には分からないけど、涼宮さんの『力』が徐々に大きくなっているのを」
藤原「…………言われて、みれば?」
橘「そんな……感じがしないでも……ない?」
佐々木「くつくつ。そのうち、このタクシーごと爆発したりしてね。まぁそこは涼宮さんの良識と僕たちの運に賭けるしか他ないね」
藤原「……冗談じゃない」
佐々木「僕の『力』の消失は一時的なものに過ぎない。いや、消失というのも語弊があるのかな」
佐々木「藤原くん。収まるべき『器』から放出された『力』はどうなると思う?」
藤原「別の『器』…………そういう魂胆で、あの男は」
272 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/06(金) 17:08:17.24 ID:+0+s5iHM0
佐々木「くつくつ。あくまで仮説にすぎないよ。涼宮さんではなく、そのまま僕に戻ってくることもあったかもしれない」
藤原「賭けだったという訳か?」
佐々木「まあ、キョンならなにかしらの確信を持っていてもおかしくはないけどね」
佐々木「ただ『力』が『器』を必要としているという根拠ならば……」
藤原「あんたの生まれ変わり……だろう。涼宮ハルヒというイレギュラーが現れるまでは『器』はあんたしかいなかったのだから」
佐々木「ご名答」
藤原「アンタは……アンタは『力』によって、『力』を収めるための『器』という役割を担うために……」
佐々木「アカシックレコード、運命の輪、神の意志……藤原くん。キミはキミの生まれた意味を正しく理解できるかい?」
藤原「っ……!」
佐々木「僕は、僕がなんのために生まれ存在するのか、なんて数世紀も前に答えを出しているよ」
佐々木「誰でもない。ただ僕のために生きる。それだけさ。藤原くん、もしかして同情でもしてくれてたのかい?」
藤原「そ、それは……っ!」
佐々木「くつくつ。僕は『力』の“せいで”ここに存在しているんじゃない」
佐々木「『力』の“おかげ”で今ここに、こうしているのさ。僕の存在理由は『力』に依存なんてしていない」
佐々木「分かってくれたかい? 優しい優しい藤原くん」
藤原「っ、茶化すのはやめろ。それに別にあんたの事情なんて気にかけていない」プイッ
佐々木「ああは言うけどね、橘さん。ちょいと頭の中を視ればそりゃもう―――」
藤原「ええい!! 今はそんなことできないだろう!! それにまだ油断や余裕を持てる状態ではないんだろう!」
佐々木「その通りさ。キョンなら、いや、彼らならまたこの世界に戻ってくるだろう」
佐々木「その時までにコトが済めばいいんだが……そうならなかった時は」
佐々木「いよいよ“誰かや何か”の犠牲がでるだろうね」
橘「っ……!」ゾクッ
佐々木「僕自身、それに期待しているのも確かだ。ワクワクしているよ」
佐々木「彼と―――また会うことができることを」
273 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/06(金) 17:14:37.09 ID:+0+s5iHM0
キョン「――――――」
キョン「(……どのくらい時間が経った? 何秒? 何時間? 何日何年だ?)」
キョン「(時間の感覚がない……それどころか、身体の感覚すら……)」
キョン「―――」
キョン「(俺は……まだ生きてるのか? 生きていると言えるのか?)」
キョン「―――」
キョン「(…………)」
キョン「(……佐々木に出会う前もこんな感じだった気がする)」
キョン「―――」
キョン「(……なんだ、寂しいのか。俺は。孤独だと、思ってるのか)」
キョン「(この期に及んで、あれだけの時を生き、それでもなお……)」
キョン「―――」
キョン「(生きたい、と。傲慢にも思っちまってるわけか……)」
キョン「―――」
キョン「(……だが、このまま俺が生きようが死のうが誰にとってもどうでもいいことだ)」
キョン「(だったら、俺はもう……なにもせずこのまま……)」
キョン「(何もかもが終わっていくのをただ待っていよう)」
キョン「―――」
274 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/06(金) 17:19:16.12 ID:+0+s5iHM0
『』
キョン「―――」
キョン「――――――」
キョン「(………………)」
『』
キョン「(……あぁ)」
キョン「(……ただ待っていよう)」
キョン「(なんて、思ってはみたものの……)」
キョン「―――」
キョン「(そんな柄じゃねぇってのは、自分が一番よく分かってるはずだ)」
『』
キョン「―――」
キョン「(こんなトコで……このまますべてが終わるのを待つ……??)」
キョン「―――」
キョン「(ハルヒに聞かれりゃ死刑は免れんだろうな……あぁ)」
『』
キョン「―――」
キョン「(……終われ、ないよな)」
キョン「(終わっていいわけ……ないんだよな)」
キョン「―――」
『はやく戻ってきなさい! キョン!』
キョン「―――」
キョン「(さっきから……声が聞こえてる気がするんだよ)」
キョン「(やかましい目覚ましなことこの上ない、どっかの誰かの声がよ)」
275 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/06(金) 17:26:24.47 ID:+0+s5iHM0
キョン「(……あぁ、そうだ。きっとそうだよな)」
キョン「(問題全投げして一人悠々とこんなところでフラフラしてていいわけがねえ)」
キョン「(まだ……まだあの世界じゃきっと、なにも解決してねえ。終わっちゃいねえ)」
キョン「(終わった気でいるのは……俺一人だ)」
キョン「(……会いたいんだ。まだ……またあいつらに会いたいんだ)」
キョン「(まだまだ、話し残したことも……やり残したことも山のようにあるんだよ)」
キョン「―――」
キョン「(帰る……帰るんだよ。あの世界に!)」
キョン「―――」
キョン「(動かねえフリしてんじゃねえ!! 俺の体だろうが!! 動け!!)」
キョン「―――」
キョン「(叫べ!!! 吼えろ!!!! 誰かに聞こえるはずだ!!!!)」
キョン「(諦めてんじゃねえ!!! てめえのトコの団長ならそう言うだろうがよ!!)」
キョン「――――――」
キョン「(待ってろよハルヒ!! 情けない俺に闘魂を入れ直す準備をしとけ!!)」
キョン「(長門!! 今一番無理させちまってるはずだよな! 不甲斐ない俺を笑ってくれ!!)」
キョン「(朝比奈さん!! あなたを置いて、こんなところにいる俺をどうかお許しください!)」
キョン「(古泉!! SOS団の屋台骨はお前だ!! そっちの世界の存続はお前に頼んだぞ!!!)」
キョン「――――――」
バキッ
276 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/06(金) 17:32:06.92 ID:+0+s5iHM0
キョン「―――」
キョン「(動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け!!!!)」
キョン「―――」
キョン「(叫べ叫べ叫べ叫べ叫べ叫べ叫べ叫べ叫べ叫べ叫べ!!!!)」
キョン「―――」
キョン「(誰かに!!! 知らせるんだ!!! 俺は!! 俺は!!!)」
キョン「(ここにいる!!!!!!!)」
バキバキッッ!!!
キョン「(どんな無様でも、情けなくてもいい!)」
キョン「(誰に助けを求めようが、恥を晒そうが!)」
キョン「(俺は絶対に元の世界へ帰る!!! ただそれさえ考えておけば後は!)」
キョン「――――――」
キョン「(動け叫べ動け叫べ動け叫べ動け叫べ動け叫べ動け叫べ動け叫べ動け叫べ!!!)」
キョン「(ふっ、おぉおぉおおぉおぉおおぉおおおっっっ!!!!!」
キョン「(っぉぉおぉぉおぉおおぉおおぉおおぉぉおおぉぉぉおぉぉおお!!!!)」
キョン「――――――」
キョン「(おぉぉおおおおぉおぉぉおぉおおおぉぉおおおおぉおおおぉおおぉおおおお!!!!)」
キョン「(―――とどけっ!!!!!)」
バリンッッッッ!!!!!!!!!!!!!!
277 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/06(金) 17:37:02.67 ID:+0+s5iHM0
キョン「―――――――――あ」
「待ち侘びたでしょ!? いや待ち侘びたと言いなさい!! ついに! ついにあたしたちは成し遂げたわ!!」
「偶然の産物ではありますが、我々の目的は無事達成されたようですね」
「えへへ、お久しぶりです。キョンくん」
「……また、出会えた」
「くつくつ……ではこの再会を祝し、僕たちが何者なのか敢えて言おう。僕たちは――――――」
278 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/06(金) 17:40:35.32 ID:+0+s5iHM0
ハルヒ・佐々木・古泉・朝比奈・長門「「「「「SOS団異世界支部!!!!!」」」」」
キョン「あ……あ……」
ハルヒ「随分待たせたわね!!!! 当然、異世界人枠はまだ開いてるわよね!?」バンッ!
佐々木「どうやら、向こうの僕と大変なことになってるみたいだね、キョン」ババンッ!
279 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/06(金) 17:42:53.49 ID:+0+s5iHM0
消失した世界で、彼らは今も『彼』の幻影を追い続けている
P.N 明日の夕食はカレーがいい
涼宮ハルヒの分裂 完
280 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/06(金) 17:46:29.31 ID:+0+s5iHM0
というわけで長々とかかりましたが分裂 完です。
不定期更新にも関わらず、読んでいただいた皆様方
お付き合いいただきありがとうございました!
281 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/06(金) 19:30:47.37 ID:sUkmgyTao
乙です
282 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/06(金) 19:48:58.28 ID:z+m1T1ZYo
乙!
消失組が出てくるの良かった
けどいくつかよく分からんのがあるがこのシリーズが全部もう完結ってことなの?
283 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/06(金) 20:45:33.37 ID:tJQJV62HO
くっ
てっきりキョン妹が助けにくるんだとばかり
284 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/06(金) 21:19:20.55 ID:eMkVS1z5O
>>283
密かにそれを期待してた
285 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/10/06(金) 23:15:24.07 ID:PlxdoglKO
可能であれば、驚愕以降も書いて欲しいななんて淡い希望を口にしてみます
286 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/07(土) 06:39:37.85 ID:4798Mk40o
乙
驚愕編期待してるぞ
287 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/07(土) 20:43:44.01 ID:8eQ1AR8lo
乙!
次も楽しみ
288 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/10(火) 21:36:10.86 ID:LmD+RqJRo
乙です
この続き超気になる!
289 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/11(水) 01:28:28.94 ID:dsZfyRPgO
続きオナシャス!!
290 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/14(土) 07:37:46.69 ID:kThNJQBA0
乙、続きもできたら見てみたいな
291 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/14(土) 18:42:46.72 ID:NJdcYYiEO
書くきなさそうだし、諦めなよ
292 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/14(土) 18:49:38.22 ID:8/m0CePyo
乙です
続き超楽しみだ
293 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/15(日) 10:29:09.12 ID:cDk/Kq08o
>>291
分裂 完
としか言われてないけど
294 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/15(日) 18:24:34.00 ID:AOiZl/62O
じゃあ完じゃん
295 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/15(日) 21:02:48.54 ID:kCZ67mdn0
すいません。レスの方ありがとうございます。
続きはあるのか、という声に対しましては……
もちろん! 現在も少しずつ書いていってます!
このスレで終わりかのような書き方をしてしまい、申し訳ありませんでした。
よろしければ、是非、次の『驚愕』の方もよろしくお願いいたします
296 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/15(日) 21:19:24.54 ID:Ekq4dE74o
良かった!楽しみに待ってます!
297 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/15(日) 22:06:47.81 ID:XhIyGmH+O
やったー!( ≧∀≦)ノ
298 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/16(月) 01:46:48.12 ID:sTJusvpIO
やったぜ。
299 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/25(水) 08:41:41.16 ID:OXS9a8ZS0
谷川ァ!戻って来い!
300 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/25(水) 14:24:31.92 ID:N5g9XZeBo
新スレ誘導来たかと思ったらゴミがageてただけだった
301 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/25(水) 17:22:40.10 ID:6dmTHFD1O
>>300
よお、俺
302 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/11/11(土) 11:04:04.66 ID:UASpHjEf0
フフーフ
303 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/11/27(月) 16:42:57.96 ID:x+mQ2gnV0
お久しぶりです。次スレの件で報告です。
一応今年中、つまり来月内にはスレ立てしたいと思ってます。
その際にはまた誘導に来ます。
次スレもどうぞよろしくお願いしますー
304 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/11/27(月) 17:27:07.69 ID:hZ/1FL7Ao
乙
待ってる
305 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/11/27(月) 17:32:14.75 ID:YX6sf6mAO
やったぜ。
306 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/11/28(火) 08:50:10.44 ID:NPzJ11aFO
これは…勝ったなガハハ!
307 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/11/28(火) 21:00:44.97 ID:rfh25dhn0
おk
308 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/11/29(水) 14:16:01.06 ID:mwyniz+Q0
やったぜ
乙
309 :
ニート
:2017/11/30(木) 23:54:14.72 ID:oxkvsTMe0
楽しみだ
310 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/12/20(水) 11:17:30.21 ID:hGmI9t+60
《消失》から2日経ってるぞ
311 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/12/24(日) 01:55:04.24 ID:HS93sNU70
まだか…
312 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/12/24(日) 17:58:26.11 ID:a+BI6pF80
>>311
E-mailの欄にsageを入れ忘れてますよ
313 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/12/25(月) 07:44:10.77 ID:MbipcarKO
今日はクリスマスだぞ。まだか
314 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/12/26(火) 21:02:57.43 ID:GXOAnNaz0
おまたせしました新スレ誘導です
ハルヒ「キョンTUEEEEEEEEEEEE!!!!!!!!!!!!」 キョン「驚愕、だな」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1514286620/
315 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/12/26(火) 21:30:23.08 ID:Rg7SydMno
待ってました!!!
316 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/12/26(火) 23:29:41.94 ID:xuXfAcSF0
ひょげええええええええええええええキタ――(゚∀゚)――!!
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