月「妹が変なノートを拾って僕に見せてきた」

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/03(土) 21:33:51.57 ID:untPS5wX0
月「ただいま」ガチャ

幸子「……」ニコニコ

月「?……あぁ、模擬の結果か」

月「はい」ペラ

幸子「また全国一位!がんばったわねぇ月!」

月「別に、大したことは…」

粧裕「おかえり、おにいちゃん!」タッタッタ






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2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/03(土) 21:36:02.88 ID:rYn0bq3s0
新世界の女神か…
3 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/03(土) 21:48:54.35 ID:untPS5wX0
月「ただいま、粧裕」

幸子「コラ粧裕、あぶないから足音立てて走らないの!」

粧裕「はーい……そうだお兄ちゃん!ちょっと時間ある?」

月「唐突になんだよ粧裕……また宿題を見てもらいたいのか?」

粧裕「えーとそうじゃないんだけど……ここじゃなくて私の部屋行こっ!ほらっ、早く早く!」グイッグィッ

4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/03(土) 21:49:20.34 ID:HX9dn779o
フフーン
5 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/03(土) 21:53:28.61 ID:untPS5wX0
月「おっ……おいっ!そんなにひっぱったらあぶないだろ……」

幸子「粧裕!あんたお兄ちゃんに頼ってばかりじゃなくてたまには自分でやりなさい!」

粧裕「だからちがうってばー」 タッタッタ
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/03(土) 22:02:51.88 ID:FDcHgabsO
かわいい
7 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/03(土) 22:07:55.87 ID:untPS5wX0
粧裕の部屋

月「今日は塾に行かないといけないんだ。手短に済む話じゃないならまた今度にしてくれないか?」

粧裕「お兄ちゃんが協力してくれればすぐ済むって!えーとね……」ガサゴソ

月(まぁまだ時間はあるし……30分ぐらいなら付き合ってやるか……)

粧裕「あっあった!……さっき学校の帰り道でね、こんなの拾ったんだけど…」スッ

月「なんだこれ……」

月(黒いノート…?)
8 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/03(土) 22:16:52.55 ID:untPS5wX0
月「DEATH NOTE……不吉なタイトルだな、こんないかにも怪しいもの、よく拾って帰ろうと思ったな」

粧裕「ちょうど新しいノートが欲しくてさ、授業で使おうかなって思って」

月「お前こんなもの使ってノートとるつもりだったのか?ノートなんて別にそこらへんで買えるだろ?」

粧裕「き……金欠で」アセアセ

月(せいぜい100円ちょっとだろ……どれだけ小遣いに余裕がないんだ)
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/03(土) 22:23:37.57 ID:K9mRB9+qO
ノート触ったのならリュークが見えるだろ
10 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/03(土) 22:31:21.70 ID:untPS5wX0
月「で?このノートがどうしたんだ?」

粧裕「表紙めくるとさ、なんか英語でビッシリかいてあるんだけど……何書いてあるんだか全然わからなくて」

月「なるほど……それで僕にこのノートに見せて何が書いてあるのか教えてもらおうってワケか」

粧裕「ご名答!」

月「……」ペラッ

月(確かに全部英語で書いてある……初めてみた時粧裕はさぞ頭を抱えただろうな)

粧裕「ダメ……かな」
11 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/03(土) 22:42:13.65 ID:untPS5wX0
月「……暇つぶしには悪くない、いいよ」

粧裕「やった!」

月「じゃあ上から順番に読んでいくぞ、HOW TO USE……使い方……」

粧裕「うんうん、それで?」

月「……」

粧裕「お兄ちゃん?」

月「プッ」

粧裕「お、お兄ちゃん!?」
12 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/03(土) 22:55:48.21 ID:untPS5wX0
粧裕「どうしたのお兄ちゃん?急に吹き出したりなんてして……」

月「ゴメン、あまりにもバカバカしかったからついね」

粧裕「バ、バカバカしい……?」

月「だけどまぁ、悪戯にしてはかなり手が込んでるよ。中学生が作ったのなら及第点ってところかな?」

粧裕「え?どういう事?早く教えてよー」

月「あぁ、要するにこのノートは…」


月「名前を書くだけで人を殺せるんだ」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/03(土) 22:58:07.51 ID:sbAPHv3+o
最初から粧裕が味方って利点と欠点どっちがでかいんだろ
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/03(土) 23:10:22.21 ID:2/cJldbi0
>>9 リュークが来たのはノートを拾って数日経ってから
15 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/03(土) 23:16:44.56 ID:untPS5wX0
粧裕「……え?」

月「このノートに人間の名前を書くとその人間は40秒後に心臓麻痺で死ぬ……しかも40秒以内に死因を書くとその通りになる。そして死因を書けば6分40秒以内と言う条件付きで詳しい死の状況を書くことができる。楽に死なせることも苦しませて死なせることも書く人間の自由ってことさ」

粧裕「……」

月「そしてその効果を得られるのは顔が判明している人間に限られる。同姓同名の人物がいた場合。そいつの顔が入っていなければ死ぬのは顔が分かっている人間だけだ」
16 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/03(土) 23:22:37.72 ID:untPS5wX0
すいません訂正します

粧裕「……え?」

月「このノートに人間の名前を書くとその人間は40秒後に心臓麻痺で死ぬ……しかも40秒以内に死因を書くとその通りになる。そして死因を書けば6分40秒以内と言う条件付きで詳しい死の状況を書くことができる。楽に死なせることも苦しませて死なせることも書く人間の自由ってことさ」

粧裕「……」

月「そしてその効果を得られるのは顔が判明している人間に限られる。同姓同名の人物がいた場合。そいつの顔が頭に入っていなければ死ぬのは顔が分かっている人間だけだ」
17 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/03(土) 23:35:06.45 ID:untPS5wX0
月「……後のページは全部空白か、裏表紙には何も書いてない」

粧裕「な……なんだか怖いね」

月「まぁただの悪戯だろうけどね、名前を書くだけで人が死ぬなんて非現実なことがあるわけがない」

粧裕「で…でも」

月「なぁ粧裕」

粧裕「?」

月「学校じゃあ殺したいクラスメートの一人や二人はいるんじゃないのか?」
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/03(土) 23:41:33.20 ID:N98bzbtHO
妹の名前読めない…
19 :♯ゴローニャ :2017/06/03(土) 23:47:55.80 ID:untPS5wX0
粧裕「!?」

月「あるいは担任とかね、もしこのノートが本物なら、自分が憎いと思う人間を誰にも怪しまれずに消す事が出来る。例えば事故死とでも書けばそいつは車に轢かれるかうっかり足を滑らせて頭を強く打つなどして死ぬ。自分に繋がる証拠は何一つない。所謂完全犯罪ってやつだ」

粧裕「な……何言ってるの……?」

月「試しに殺したい奴の名前をここに書いてみたらどうだ?そうすれば少しは学校も過ごしやすく…」

粧裕「やめてっ!!」
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/03(土) 23:52:53.27 ID:ab/im3wko
トリップ変えないとね
21 :♯ゴローニャ [sage saga]:2017/06/03(土) 23:57:32.67 ID:untPS5wX0
粧裕「私……今の学校に不満とかないし……これ以上言うと怒るよ!」
月「ははっ、もう十分怒ってるだろ?冗談だよ本気に捉えるな」

粧裕「もう……」

月「さ、もう用は済んだだろ?僕はそろそろ塾に…」

粧裕「まっ……待って!」

月「まだ何か用?」

粧裕「えっとその……それお兄ちゃんにあげるよ!」

月「……は?」
22 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/04(日) 00:04:05.03 ID:QZGVA35I0
>>20
スマホで書きこんだら名前が…
すいませんこの板の事あんまり慣れてなくて…
23 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/04(日) 00:14:30.30 ID:QZGVA35I0
月「いやいいよ。ノートは間に合ってるし……」

粧裕「でもお兄ちゃんの事だからすぐ使い切っちゃうでしょ!予備があったほうがいいんじゃない?ほら私授業真面目に聞いてなかったからノートとかまだまだ真っ白だし!」

月(新しいのが欲しかったんじゃなかったのか……)

月「粧裕…お前さては……」

月「怖ろしくなってノートを持っているのが嫌になったんだろ?」

粧裕「うっ……」
24 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/04(日) 00:23:59.46 ID:QZGVA35I0
月(図星か……)

粧裕「だ……だってこんな気味悪いもの……」

月「だからって僕に押し付けようとするなよ……これを拾ってきたのはお前だろ。自分で責任もって処分しろ」

粧裕「そんなぁ……」

月「明日ゴミの日なんだから他のゴミと一緒に母さんに出してもらえばいいだろ」

粧裕「す……捨てたら呪われたりとかしないかな……」
25 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/04(日) 00:34:57.84 ID:QZGVA35I0
月「……何度も言うがこんなものはただの悪戯だ。真に受ける必要はないぞ」

粧裕「うん……」

月「もうそろそろ時間だ。僕はもう行くからな」

粧裕「気を付けてね……」

月「あぁ」ガチャ


粧裕「……」


月「少し怖がらせすぎたか……帰りに何か買ってきてやるか…」
26 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/04(日) 00:38:06.73 ID:QZGVA35I0
眠たくなってきたので続きは明日書きます。
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/04(日) 00:49:21.79 ID:x2t8uFJ8o
きたひ
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/04(日) 03:15:51.91 ID:iUwcLpqao
さて、キレイなライトのままでいられるかな?
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/04(日) 07:45:16.39 ID:+bJUkrVC0
結局ライトが使うんかい
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/04(日) 08:18:08.93 ID:gEtXljGvO
バイオとか自分では怖くてできないけど誰かがやってるのは見たいかんじかな
31 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/04(日) 10:23:47.42 ID:QZGVA35I0


月(もしあのノートを拾ったのが僕なら……本物かどうか1回は試してみるかもしれない。)

月(じゃあ誰の名前を書くか……死んだほうが世の中の為になる人間……)

月(だとしたら犯罪者か?だがテレビで報道されるような大物だとしばらく事実は伏せられるかもしれない)

月「死んだことがすぐに分かる人間……」チラッ

須藤「よー良チン、2000円でいいからさ、金貸してくんない?」

良チン「ま……またですか?」

月(……)
32 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/04(日) 10:32:50.27 ID:QZGVA35I0
月(須藤か……いやいくらあんな奴でも本当に死ぬとしたら……なるべく身近な人間は避けたほうがいいか……)

ヒュッ コツン

月「いてっ」

講師「おい優等生〜ぼさっとしてんじゃないよ!君には期待してるんだから頼むよホント〜!」

月「す…すいません」アハハ
33 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/04(日) 10:50:39.52 ID:QZGVA35I0
帰り道

月(そうだ……粧裕に何か買うつもりだったんだ。コンビニでスイーツでも買ってやるか)

渋井丸拓男「俺、渋井丸 拓男 略してシブタク、へへっ…付き合ってよかわいいおねーさーん」

女「こ……困ります…」

月(渋井丸……冗談みたいな名前だがノートを試すには絶好の……)

月(……馬鹿が、まだそんな下らないことを考えてるのか……これじゃ粧裕の事を笑えない)

警察「おい!そこでなにやってるんだ!」

渋井丸拓男「やべっ!サツだ!」ブォォォォ

警察「待ちなさい!」

月(……)
34 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/04(日) 11:42:11.82 ID:QZGVA35I0
粧裕の部屋
月「粧裕、いるか?」コンコン

粧裕「ぎゃっ!お兄ちゃん!?ちょ……ちょっと待って」

月「?」

粧裕「今日は早かったね!」ガチャ

月「別にいつも通りだろ。ほら、これ」スッ

粧裕「え、これ私に!?どうしたのお兄ちゃん!私にお土産なんて珍しいじゃん…」

月「夕方のお詫びにと思ってね……ところであのノートは…」

粧裕「も…もぉ捨てたよあんなの!」

月「そうか……それがいい」
35 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/04(日) 11:50:00.28 ID:QZGVA35I0
月「僕は部屋に戻って受験勉強してるよ。今日はもう遅いからそれ食ったら早めに寝るんだぞ」

粧裕「あの…お兄ちゃん!」

月「ん?」

粧裕「えっと……ありがと」

月「……どういたしまして」ガチャ
36 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/04(日) 11:55:50.04 ID:QZGVA35I0
月の部屋

月(明日の今頃、ノートはゴミ収集車の中か……)

月(まったく…未練がましいにもほどがあるぞ)

月 (こんな調子じゃ勉強してても意味がない……今日はもう寝るか)

月(ノートの事は……もう忘れよう)
37 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/04(日) 12:25:36.17 ID:QZGVA35I0
次の日の朝

月「おはよう」フワァ

幸子「おはようライト、朝ご飯できてるわよ」

総一郎「粧裕はまだ起きてこないのか?」

幸子「あの子ったらまた夜更かしして遊んでたのね……一度痛い目に合わないと直らないかしら?」

総一郎「まあそういうな。まだまだ遊びたい年頃だし大目に見てやっても……」

幸子「それで学校の成績が下がったらどうするの!あなたって本当粧裕には甘いわね」

総一郎「ウム…」

月「もしものときは僕が起こしに行くから大丈夫だよ母さん」
38 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/04(日) 12:39:58.04 ID:QZGVA35I0
テレビ『次のニュースです。昨夜23時頃男子中学生(14)と乗用車が衝突する事故が起こりました。男子生徒は病院に搬送されましたが間もなく…』

幸子「やだ粧裕と同い年じゃないの……かわいそうに」

総一郎「23時とは随分遅い時間だな……まったく親はなにを……」

月(昨日粧裕とあんな話をしたばかりだというのに……どうせ単なる偶然だろうが)

粧裕「ふわぁあ……おはよう……」

月(!?……粧裕!)ピッ
39 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/04(日) 12:47:51.26 ID:QZGVA35I0
総一郎「どうしたライト?なぜテレビを……」

月「あ……あぁ、手が滑って……そ、そうだ母さんもうそろそろ業者が収集にくるんじゃない?ゴミを出したほうが……」

幸子「え?あらやだもうこんな時間?粧裕、もう時間ないんだからちゃちゃっとご飯食べて学校行きなさい!」

粧裕「……はーい」

総一郎「さて、そろそろ私も準備するか」ガタッ

月(……なにを慌てている?落ち着けただの偶然だ。たまたま年が同じというだけじゃないか……!)

粧裕「……」
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