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ことり・真姫「葛藤の詩」
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1 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/28(日) 22:58:34.86 ID:fltHb+Lyo
ことまきです
不馴れなのでアドバイスをいただけるとうれしいです
百合注意です
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1495979914
2 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/28(日) 23:05:10.64 ID:fltHb+Lyo
穂乃果「ダンスが難しい」
海未「もう少し調節してみましょうか」
絵里「どうしたの?」
海未「いえ、ふたりで合わせるダンスパートがあるのですが」
穂乃果「なんか全然会わないんだよね〜」
希「穂乃果ちゃんと海未ちゃんなんて息ピッタリやと思っとったのに」
海未「……いつも以上に難しいダンスなのです……」
絵里「そのパートなら同時に真姫とことりもペアで踊るはずだけど」
希「穂乃果ちゃんと海未ちゃんでも合わないんやし無理っぽいね」
絵里「そうね。この際ダンスを変更して……」
穂乃果「すごーい!! 海未ちゃん、きてきて!!」
海未「どうしたのですか?」
穂乃果「ことりちゃんと真姫ちゃんが穂乃果たちのできなかったペアのダンスを成功させたんだよ!」
真姫「そんなに難しいものかしら?」
ことり「一発でできたよ?」
絵里「へえ、すごいわね」
希「仲良しコンビでも出来なかったのに……」
3 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/28(日) 23:11:11.59 ID:fltHb+Lyo
穂乃果「息ぴったりだね、ふたりとも!!」
ことり「やったね! 私たちお似合いかも♪」
真姫「…………」
絵里「真姫?」
真姫「……そうね、ことりの言う通りだわ」
にこ「なによ、相思相愛感だしちゃってさ!」
凛「ふたりともラブラブにゃあ!」
海未「じ、女性同士なんてハレンチです!」
ことり「えへへ、ラブラブだって♪ 手でも繋いじゃう?」ギュッ
真姫「…………」
花陽「わ、わぁぁぁ…///」
凛「ひゅーひゅーにゃ!」
穂乃果「カップル成立だね! いいなぁ、穂乃果も恋したい!!」
海未「高校生で恋なんて早すぎます!!」
にこ「あんたのカタさにはほんと呆れるわ」
絵里「でもまさかことりと真姫がねぇ。ペアのダンスを増やしてあげましょうか?」
4 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/28(日) 23:17:30.42 ID:fltHb+Lyo
ことり「えへへ♪ あっというまにμ`s公認カップルになっちゃった♪」
真姫「…………」
海未「ことりの幸せそうな顔を見てると不純交遊もなさそうですね……」
海未「健康的にお付き合いしてくださいよ?」
ことり「うん!! ありがとう!!」
ことり「これからよろしくね♪ 真姫ちゃん!」
真姫「……ええ……」
練習後
ことり「真姫ちゃん? どうしたの? 急に音楽室になんて呼び出して……」
真姫「あなたひとり?」
ことり「真姫ちゃんがそう言ったからひとりできたよ?」
真姫「そう」
ことり「ま、真姫ちゃん? どうしたの? 顔怖いよ?」
真姫「やめてくれない?」
ことり「……え? なにを……?」
5 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/28(日) 23:22:34.89 ID:fltHb+Lyo
真姫「私の恋人づらするのをやめて」
真姫「迷惑なの」
ことり「真姫ちゃん……どうしたの? さっきまでそんな感じじゃなかったよね?」
真姫「そりゃああんな場で本気でいやなんて言ったら私が空気を壊したみたいになるでしょ?」
ことり「……え? それって……」
真姫「ずっと黙ってたけど私はことりのことが嫌いだったの」
ことり「……え、ウソでしょ……?」
真姫「だからこれからもうみんなの前で恋人面なんてしないで」
ことり「そ、そんな……私とっても嬉しかったのに……」グスッ
真姫「……泣かないでよ。私が悪者みたいになるでしょ? ホントほういうところ性悪ね」
ことり「そ、そんなつもりないよぉ」グスグス
真姫「じゃあ天然の性悪なんだわ。余計にタチが悪い」
6 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/28(日) 23:32:18.17 ID:fltHb+Lyo
ことり「…そんなぁ……」シクシク
真姫「だいいちなんで女同士なのよ」
真姫「私は普通に男が好きなの」
真姫「女が女を好きなんておかしい」
真姫「あなた普通じゃないわ」
ことり「……うぅ……」シクシク
真姫「まあ精々他のメンバーにも迷惑をかけないことね。普通の女の子たちなのにかわいそうだわ」
真姫「あなたみたいな異常な趣味の人なんてμ`sにはいないんだから」
ことり「……うぅ……」シクシク
真姫「そうやって延々ウソ泣きを続けていなさい? じゃあね」
ガラッ
真姫「!」
海未「真姫? ことりを知りませ」
海未「ことり!? なぜ泣いているのですか!?」
海未「…真姫? あなたですか?」
真姫「なんでそうなるのよ。私はことりの悩み相談を受けていただけよ?」
海未「悩み?」
真姫「そうよ。かわいそうに……こんなに泣いて……よっぽどつらいのね」
海未「ことりの悩みとは?」
真姫「私の口から言えるわけないでしょ?」
真姫「海未が来たから私は帰るわね? 申し訳ないけどことりを頼むわ、海未。じゃあね」
海未「…………」
ことり「……真姫ちゃん……」シクシク
7 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/28(日) 23:47:45.62 ID:fltHb+Lyo
翌日放課後の部室
穂乃果「早く練習始めたいなあ〜。なんで2年の三人しかいないのぉ」
海未「じきに来るでしょ」
ことり「そうだよ。ゆっくり待ってあげよう、穂乃果ちゃん?」
穂乃果「はぁ〜い…はぁ、退屈だぁ〜」
海未(ことり……昨日はいったいどうしたのでしょうか……結局悩みとやらも教えてくれないままでしたし……)
海未(今日はいたって普通ですが)
海未(やはり真姫となにかあったのでしょうか?)
海未(あのときの二人の雰囲気はどこか変でした……)
ガラッ
穂乃果「お! だれか来た!!」
凛「やっほーにゃ! あれ? まだみんなきてないんだね」
花陽「私たちが最後じゃなかったんだ……」
真姫「…………」
海未(真姫……普段通りの無口ですが……)
ことり「真姫ちゃ〜ん♪」
海未・真姫「!?」
ことり「昨日はごめんね? 悩み聞いてもらって」
真姫「え? ああ、いいのよ、いくらでも聞くわ……」
海未(なんだ……やっぱりただの相談だったのですね)
ことり「これからふたりで付き合っていくのが不安で泣いちゃったんだよね」
穂乃果「えぇ!? どうしたの、ことりちゃん!」
ことり「だってことりと真姫ちゃんだったら女の子同士でしょ? だから周りの目が気になって……」
穂乃果「そうだったんだぁ〜…。でも安心して! ことりちゃんたちを邪魔する人がいたら穂乃果が守ってあげるからね!」
8 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/28(日) 23:51:45.48 ID:fltHb+Lyo
ことり「ありがとう! 真姫ちゃんも昨日そう言ってくれたの。私が悪いやつからことりを守るって……かっこよかったなぁ……」
真姫「……そんなこと言ったっけ……?」
ことり「はっきり言ったよ」
ことり「ふつつかなことりですがこれからよろしくお願いします♪」
真姫「………」
穂乃果「いいなぁ! 私も早く相手見つけたいなぁ!!」
ことり「穂乃果ちゃんも早く私たちみたいに幸せになってね! 応援してる!!」
真姫「…………」
9 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/29(月) 00:09:23.29 ID:WUSele1ro
練習後音楽室
ことり「……真姫ちゃん?」ガラッ
真姫「ひとりできたわね? ドアを閉めて」
ことり「…今度はなんですか…?」
真姫「なにもないわ!!」
ことり「ウッ…!」ビクッ
真姫「…どういうつもりなの?」
ことり「な、なにがなんなの…?」
真姫「昨日言ったわよね。迷惑だからみんなの前で恋人面するのはもうやめてと」
ことり「………」
真姫「もしかしたら昨日よく伝わってなかったのかしら? もう一回言うわ」
真姫「私はことりが嫌いだか──」
ことり「おかしいでしょ?」
真姫「…なにが?」
ことり「みんなの前で急に真姫ちゃんのいう恋人面をやめたらみんな不思議がるでしょ?」
真姫「…たしかにそうね…」
ことり「真姫ちゃんの昨日言ったことは理解してる…悲しいけど…」
真姫「…ことり…」
ことり「相思相愛じゃないんだって。所詮は私の片思いだったんだって」
ことり「…だからこのことりの想いは叶わないんだって…」
真姫「………」
ことり「でもね、一時的にでも嬉しかったよ? 夢を見れて、あのときのことりはとても幸せだった」
10 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/29(月) 00:14:11.03 ID:WUSele1ro
ことり「だからことりは真姫ちゃんにお礼を言わなくちゃいけないの…」
ことり「少しの間でもことりを幸せにしてくれてありがとう」
真姫「…そのお礼を受けとることはできないわ…」
ことり「わかってる。ことりが幸せに感じることが真姫ちゃんには迷惑なんだよね? わかってるよ、ちゃんと…」
真姫「…なんといおうと私はことりが苦手だし嫌い……こうやって二人きりでいるのも嫌…」
真姫「…しょうがないでしょ? そう感じてしまうんだもの」
ことり「うん。迷惑かもしれないけどしばらくはみんなの前で恋人同士を続けようね?」
真姫「…しばらく、ね…」
11 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/29(月) 00:23:28.73 ID:WUSele1ro
昼休みの一年教室
凛「お昼ごはんにゃあ! 三人で食べよう!」
真姫「また凛におかずをあげる時間ね」
凛「ちょっと! 凛をほしがりみたいに言わないでほしいにゃ!」
凛「でもおいしそうなやつがあったらちょうだい?」
真姫「…別にいいけど」
花陽「あはは」
ガラッ
ことり「真姫ちゃーん!」
真姫「!?」
他の生徒「二年生だ」「珍しい」「なんの用だろう」「あれ、μ`sのことりちゃんじゃない?」「μ`sメンバーに用が?」「かわいい〜」ザワザワ
凛「ことりちゃんだ。真姫ちゃんを呼んでるよ?」
ことり「真姫ちゃん? 一緒にお昼ごはん食べよう?」
真姫「……は…?」
花陽「うわわ……///」
凛「真姫ちゃんお誘いにゃ!」
真姫「な、なんでことりと食べなきゃいけないのよ!」
ことり「だってことりたちカップルでしょ?」
他の生徒「えぇー!」「ことりちゃんと真姫ちゃんがカップル!?」「μ`s内恋愛だ///」ザワザワ…!
12 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/29(月) 00:28:27.31 ID:WUSele1ro
真姫「ちょっとことり! どういうつもりよ!」
ことり「え?」
凛「だからことりちゃんは大好きな真姫ちゃんとごはんを食べたいって言ってるんだよ。ドンカンだなぁ」
真姫「そ、そうじゃなくて」
ことり「なんかクラス中に見られてて恥ずかしいから早く行こう?」
真姫「…ことり…」キッ!
ことり「…ダメ?」
凛「ダメなわけないにゃ! さっさといくにゃ!」
真姫「……行くわよ、ことり……」
ことり「やった♪ 真姫ちゃん?」ギュッ
凛「ことりちゃん腕を回したにゃ!」
花陽「……は、はぁぁぁ…///」
他の生徒 ザワザワザワザワ…
13 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/29(月) 00:45:09.03 ID:WUSele1ro
音楽室
真姫「ことり! どういうつもりなの!!」
ことり「ウッ!」ビクッ
ことり「…お、怒らないで…? お願いだから…」
真姫「たしかにしばらくは恋人のふりをすると言ったわ」
真姫「でもあんな言い広めるようなことなんてしていいとは言ってないわよね?!」
真姫「余計に私の迷惑になるってわからないの…?」
ことり「…真姫ちゃん…ごめんね、ことりが下手で…でも嬉しくてつい…」シュン…
真姫「…!」
真姫「……もしかしてあなた……わざとなの…?」
ことり「え?」
真姫「そんな殊勝な態度は演技で、本当はそんなこと全然思ってないんだわ」
真姫「私の意に反するようなことをして舌を出してるのね!」
ことり「ち、ちがう…! そんなこと…!」
真姫「だってさっきのはあからさまな意地悪だったわ。まんまと私を困らせたものね。やられたわ」
ことり「……ちがうの……」
真姫「あなたは私をどうしたいの?」
ことり「……ちがう……私はただ真姫ちゃんのことが好きなだけ……意地悪なんて……」シクシク
14 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/29(月) 00:47:33.71 ID:WUSele1ro
真姫「…………」
真姫「またそうやって嘘泣きをしてごまかすのね」
ことり「……うぅ……」シクシク
真姫「本当にあなたは性悪で──」
キーンコーンカーンコーン……
真姫「くっ」
真姫「とにかく次あんなことしたら許さないからっ」ガラッ
ことり「うぅっ」グスッ
15 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/29(月) 00:54:43.27 ID:WUSele1ro
教室
凛「あ! 真姫ちゃん! どうだった?」
花陽「……///」ドキドキ
真姫「え、えぇ……楽しかったわ」
凛「よかったにゃあ。真姫ちゃんドンカンなところがあるから心配するにゃあ」
真姫「………」
教師「ほら、授業始めるぞ! 席につけ!」
凛「はぁ〜いにゃ」
真姫「…………」グゥッ
真姫(結局お昼ごはん食べられなかった)
教師「こら、西木野! 早く席につけ!」
真姫「! は、はい!」
真姫(……お腹は空くわ先生には怒られるわ……)
真姫(あれもこれもことりのせいよ……本当に許さないんだから……)
16 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/29(月) 01:07:20.12 ID:WUSele1ro
放課後の部室
絵里「まさか本当に好き同士だったとは思わなかったわ。前のは冗談かと思ってた」
希「えりちもドンカンやねぇ」
絵里「な、なによ! 希だってふたりの恋心に気づいてなかったんでしょ!」
にこ「にしても意外だわ。密かに相思相愛になってたのね。わからないもんだわ」
海未「私は親友の幸福をお祈りしていますよ」
穂乃果「そうだっ! 今日は練習をやめてふたりのお祝いをしないっ!? 幸せな未来を願ってさ!!」
凛「それいいにゃ!」
にこ「穂乃果にしてはいい提案ね」
穂乃果「えへへ〜」
海未「…照れるんですね」
ことり「そんな〜。悪いよ、練習を潰してまで」
絵里「練習を潰すだけあるわ。だってまさに青春だものね!」
希「お! えりち、クサいセリフ言うやん」
絵里「か、からかわないでよ!」
17 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/29(月) 01:13:39.02 ID:WUSele1ro
穂乃果「じゃあお菓子を買ってきてここでパーティだ!!」
にこ「ケーキも必要ね!」
凛「盛り上がってきたにゃあ!」
真姫「……待って!!」
にこ「ど、どうしたの、急に?」
希「……えりちがクサいこと言うから……」ボソッ
絵里「……私のせいなの……?」ボソッ
絵里「ま、真姫? なにか気にくわないことでもあった?」
真姫「……私……」
ことり「真姫ちゃん? どうしたの?」
真姫「……くっ……」
真姫「いえ、なんでもないの。ただお金は誰が出すのかと思って」
絵里「なんだ、そういうことね。それなら心配いらないわ。真姫には出させないから」
穂乃果「ことりちゃんと真姫ちゃん以外のメンバーで出し合おう!!」
真姫「そう。それなら安心だわ」
真姫「…………」
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