【ゆるゆり】櫻子「もう向日葵なんて、いらない!」

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

80 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 17:53:05.09 ID:/2lFn3mso


櫻子「・・・はぁ、こっちの向日葵が本当に本物だったらいいのにな」

向日葵?「・・・なら、いい考えがありますわ」

櫻子「ん?いい考え?」

向日葵?「ええ」

81 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 17:53:35.00 ID:/2lFn3mso


向日葵?「殺しちゃえばいいんですのよ。『ニセモノ』を」

櫻子「え・・・」






82 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 18:11:45.73 ID:/2lFn3mso

(向日葵の家)



向日葵「もう、何なんですの櫻子!」

向日葵「櫻子も、まさか私と同じ・・・」

櫻子?「ひ、向日葵?ちょっと落ち着こうよ、ねぇ?」

83 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 18:12:18.12 ID:/2lFn3mso


向日葵「今ごろ、『ニセモノの私』に甘えて・・・」

向日葵「さんざん、私の悪口言ってるに決まってますわ!」

向日葵「本当に、バカで、どうしようもないニセモノの櫻子は・・・!」

櫻子?「・・・向日葵」

84 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 18:14:07.54 ID:/2lFn3mso


櫻子?「裏切られた気分なんだね・・・。わかるよ、私」

向日葵「・・・櫻子」

櫻子?「向日葵は何も悪くない。私は、何があっても向日葵の味方だからね?」

向日葵「え、ええ・・・」

85 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 18:14:48.20 ID:/2lFn3mso


向日葵「・・・ふぅ、こっちの櫻子が本当の本物だったら、どんなにいいかしら」

櫻子?「・・・じゃあさ、いい考えがあるんだけど」

向日葵「え?いい考え?」

櫻子?「うん」

86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 18:15:29.48 ID:/2lFn3mso


櫻子?「殺しちゃえばいいんだよ、『ニセモノ』の方を」

向日葵「・・・え」






87 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 20:27:32.94 ID:/2lFn3mso

(あかりの家)


あかり「えーと、確か机の中に」ゴソゴソ

あかり「あ、あった、名刺・・・」

あかり「通じるかなぁ・・・。とりあえず、かけて見よう」ピッピッ

88 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 20:29:30.97 ID:/2lFn3mso

プルル・・・プルル・・・


あかり「・・・」

あかり「・・・。出ないみたい」

89 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 20:31:23.41 ID:/2lFn3mso


あかり「じょうがないか。また、後でかけ直し・・・」


ピッ


「はい」

あかり「あ、も、もしもし?お久しぶりです。私、赤座あかりです。覚えてますか?」

「ええ、覚えてますよ」

90 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 20:32:51.63 ID:/2lFn3mso


あかり「ふぅ良かった、通じて・・・。あの、あかりのお友達が、変な事に巻き込まれてて」

あかり「もしかして、何か心当たりがあるかなって思って電話したんですけれど・・・」

「ああ、お二人とも私のプレゼントした『種』を」

「有意義に使って頂いてるようですね」

あかり「・・・」

91 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 20:34:07.64 ID:/2lFn3mso


あかり「・・・やっぱり、あなただったんですね」





あかり「喪黒、さん」






92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 20:45:16.22 ID:/2lFn3mso


あかり「あの、会ってお話って、できませんか・・・?」

「うん?もうこんな時間ですよ?」

「中学生が外を歩いていたら、補導されてしまうのではありませんか?」

あかり「お願いです、喪黒さん・・・」


「・・・まぁ、いいでしょ。では、あなたの通う学校の校庭でお待ちしてますよ」




93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 20:47:16.71 ID:/2lFn3mso

(櫻子の家)


櫻子「・・・」プルル・・・プルル・・・

ピッ

「はい」

94 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 20:48:57.09 ID:/2lFn3mso


櫻子「あ、向日葵?今ちょっといい?」

「あら、珍しいですわね。櫻子から電話なんて」

櫻子「ちょっとさ、話したい事があってさ・・・」

「偶然ですわね。私も丁度櫻子に話したい事がありますの」

95 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 20:50:24.46 ID:/2lFn3mso


櫻子「ならさ、これから近所の公園に来れない?私も行くからさ」

「ええ、わかりましたわ」

ピッ







96 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 20:52:55.96 ID:/2lFn3mso

(七森地位学校・校庭)


あかり「はぁ、はぁ・・・」


あかり「喪黒・・・さん?」


あかり「誰も、いない・・・」

97 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 20:55:15.35 ID:/2lFn3mso


喪黒「私を、お探しですかな?」ヌゥ

あかり「きゃあ!も、喪黒さん・・・」

喪黒「私に会いたいとは、あなた、いい度胸してますね。
前にずい分な目に合ったでしょう?」

あかり「え、いえ・・・。あれは、あかりが悪かったから・・・。いえそれより」

98 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 20:57:23.76 ID:/2lFn3mso


あかり「喪黒さん。櫻子ちゃんと向日葵ちゃんに、何をしたんですか・・・?」

喪黒「ああ、あれですか。あれはですね・・・」

―――
――


99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 21:00:04.19 ID:/2lFn3mso

〜〜〜〜〜回想〜〜〜〜〜



櫻子「もう、何でいっつもそうガミガミ言うんだよ!向日葵のバーカ!」

向日葵「あなたがちっとも進歩しないからでしょう?」

櫻子「ふん!向日葵なんて、もう知らない!」

向日葵「ええ、私も櫻子なんて知りませんわ」

100 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 21:02:50.07 ID:/2lFn3mso


櫻子「ったく、向日葵のヤツぅ〜!」

櫻子「いっつもいっつも、ガミガミ怒鳴り散らして!」

櫻子「・・・まったく」

櫻子「そういうとこ、ちょこっとだけ直せばいいのにさ・・・」


喪黒「・・・あなた、心にスキマを抱えてますね?」

101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 21:05:00.99 ID:/2lFn3mso


櫻子「う、うわ!何だ、びっくりした、おっさん誰?」

喪黒「私、セールスマンをやっておりまして。こういう者です」

櫻子「・・・心のスキマをお埋めします?喪黒・・・福造?へんな名前ー」

喪黒「ホッホッホ、ええ、たまに言われます」

102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 21:06:50.85 ID:/2lFn3mso






向日葵「・・・それで、私に何の用なんですの?」

喪黒「ええ、最近あなたお友達とケンカばかりじゃありませんか?」

向日葵「え、ええ・・・」

喪黒「その子の嫌な所が直ればいいのに、なんて思ってますね?」

向日葵「・・・」

103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 21:08:13.31 ID:/2lFn3mso


喪黒「なので、私はあなたに」

喪黒「一切、嫌な所のない最高のパートナーを紹介して差し上げようと思っているんです」

向日葵「最高のパートナー・・・?」

104 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 21:13:25.22 ID:/2lFn3mso






喪黒「ええ、この種です。これを、理想の相手を思い浮かべながらぎゅーっと握って・・・」

喪黒「鉢植えにでも植えてください。すぐに大きな実が成りますから、その中から・・・」

櫻子「そんなんで、本当に最高のパートナーができんの?」

105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 21:14:33.09 ID:/2lFn3mso


喪黒「ええ、あなたが今のお友達に抱えている不満点が、一切存在しない・・・」

喪黒「正しく、ベストパートナーが生まれてきますよ」

櫻子「マジで?宿題代わりにやってくれたり?」

喪黒「ホッホッホ、もちろん」

106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 21:15:31.35 ID:/2lFn3mso


櫻子「じゃあ、私試してみる!ありがとねー!」

喪黒「・・・ただし」

櫻子「ん?」

107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 21:17:40.44 ID:/2lFn3mso






喪黒「いくらせがまれたからと言っても、むやみに外に連れてってはいけませんよ?」

向日葵「外に・・・?」

喪黒「ええ。部屋の中など狭い範囲に留まっている内なら問題はありませんが・・・」

喪黒「外の世界を知る事によって、だんだんと『欲』が生まれてくるかも知れません」

108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 21:19:29.94 ID:/2lFn3mso


向日葵「欲・・・?」

喪黒「ええ。もっと、外の世界を自由に歩きたいとか・・・」

喪黒「本物になり代わりたいとか」

109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 21:21:06.76 ID:/2lFn3mso






喪黒「なので、生まれてきたパートナーをむやみに外に連れ出してはいけませんよ?」

喪黒「約束できますか?」

櫻子「・・・うん、わかった」

110 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 21:22:05.08 ID:/2lFn3mso






喪黒「もし約束を破ったら、私はどうなっても知りませんからね?」

向日葵「・・・ええ。わかりましたわ」

―――
――

111 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 22:21:56.42 ID:/2lFn3mso

(学校の校庭)



あかり「そうだったんですか。そんな事が・・・」

喪黒「ええ。あの二人はお互いに不満を抱いていたようですから」

喪黒「私が、その不満を解消するお手伝いをさせて頂きました」

112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 22:22:53.34 ID:/2lFn3mso


あかり「・・・あ、けれど」

喪黒「ん?どうしました?」

あかり「向日葵ちゃんも、櫻子ちゃんも、お互いがお互いの『パートナー』を
連れて歩いてた・・・」

喪黒「おやおや、私との約束を破るとは。感心しませんなぁ」

113 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 22:24:15.42 ID:/2lFn3mso


あかり「もし、約束を破ったらどうなるんですか・・・?」

喪黒「・・・そうですなぁ」

114 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 22:27:02.30 ID:/2lFn3mso


喪黒「今ごろ、とんでもない事を『パートナー』にそそのかされているか、あるいは」

喪黒「もっと、面白い事が起こっているかも知れませんね、ホッホッホ」

あかり「え・・・?」






115 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 23:03:54.81 ID:/2lFn3mso

(公園)


向日葵?「・・・」

櫻子「・・・。よう」



向日葵「・・・。ええ」

櫻子?「・・・」

116 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 23:05:13.95 ID:/2lFn3mso


向日葵(包丁は、カバンの中に持ってきてますわよね?)

櫻子「・・・。うん」

117 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 23:05:40.83 ID:/2lFn3mso


櫻子?(ほら、はやく包丁カバンから出してさ!)

向日葵「・・・」

118 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 23:07:18.49 ID:/2lFn3mso


向日葵?(どうしたんですの?ほら、早くグサーってやっちゃいなさいな。
私の『ニセモノ』を)

櫻子「・・・」


向日葵「・・・」

櫻子?(もう、何してんのさ?私の『ニセモノ』をやっつけたら、
私が本物になって学校なんかもずっと一緒に居られるんだよ?)

119 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 23:08:43.94 ID:/2lFn3mso


櫻子「・・・あのさ」

向日葵?「ん?どうしました?」


向日葵「やっぱり・・・」

櫻子?「ん?どうしたの?」

120 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 23:09:50.01 ID:/2lFn3mso


櫻子「無理だよ。いくら憎くても、向日葵を殺しちゃうなんてさ・・・」

向日葵?「な、何でですの?私より、あんなニセモノの方がいいんですの?」


向日葵「私にはできませんわ。櫻子を殺すなんて・・・」

櫻子?「な、なんでさー?私の方が好きって言ってたじゃんか!」

121 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 23:10:53.99 ID:/2lFn3mso


櫻子「だから、ごめん。私には無理」

向日葵?「櫻子・・・」


向日葵「ごめんなさいね。いくら憎くたって、殺すなんて出来ませんわ」

櫻子?「向日葵・・・」

122 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 23:11:46.35 ID:/2lFn3mso


向日葵?「・・・『ニセモノ』は、居なくなっちゃった方がいいんじゃありませんでしたの?」

櫻子「・・・」


向日葵「・・・」

櫻子?「『ニセモノ』は、いらないんだよね?」

123 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 23:12:29.44 ID:/2lFn3mso




向日葵?「・・・」

櫻子?「・・・」


向日葵?「・・・じゃあ」

櫻子?「私達が・・・」



124 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 23:14:28.80 ID:/2lFn3mso


向日葵?「あなた達を始末して、『本物』になって差し上げますわ!」ガシッ

櫻子「ぐっ!?ひ、ひまっ・・・!?く、首をっ・・・!」


櫻子?「『ニセモノ』は、要らないんだよねー?」ググ・・・

向日葵「ぐぅっ!?さくら・・・っ!く、苦しっ・・・!」







125 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 23:56:48.57 ID:/2lFn3mso

(学校の校庭)



あかり「喪黒さん!」

喪黒「ん?何でしょうか」

あかり「お願いです、二人の『パートナー』、消してくれませんか?」

喪黒「・・・やれやれ、そう来るだろうと思ってましたけど」

126 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 23:58:08.00 ID:/2lFn3mso


喪黒「ダメです。あなたは、無関係の人間です」

喪黒「他人の事に首を突っ込むと、ロクな事になりませんよ?」

あかり「あかりにできる範囲だったら、どんな事でもしますから・・・」

あかり「お金なら・・・。あんまりないですけど・・・」


喪黒「・・・なら」

127 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 23:59:34.80 ID:/2lFn3mso


喪黒「代償は、あなたの『命』です」

あかり「え・・・?」








128 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/29(月) 00:02:07.44 ID:bJmvbMDvo

(公園)



向日葵?「ニセモノは、最悪なんですのよね?」ググ・・・

櫻子「ぐぅ、ぅっ!」


櫻子?「だから、居なくなった方がいいんだよねー?」ググ・・・

向日葵「ぐっ・・・!すっ、すごい、力・・・!」

129 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/29(月) 00:05:09.39 ID:bJmvbMDvo


向日葵?「安心して下さいな。出来そこないのあなた達が居なくなったら・・・」グググ・・・

櫻子「ぐ、ぐっ・・・く、苦し・・・!」


櫻子?「ちゃーんと、私たちが完璧な人生、歩んであげるからね?
ケンカとかしないでさー」グググ・・・

向日葵「いっ、い、息が・・・」

130 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/29(月) 00:06:41.39 ID:bJmvbMDvo


櫻子(ひ、向日葵・・・!)グ・・・

向日葵(さ、櫻子・・・!)ググ・・・




ギュ・・・




櫻子(・・・)

向日葵(・・・)

131 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/29(月) 00:07:23.09 ID:bJmvbMDvo


櫻子(ああ、やっぱり・・・)

向日葵(『本物』の、手って・・・)




櫻子・向日葵((暖かい・・・))








132 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/29(月) 10:09:35.00 ID:+N9ZOQMxO
あったかいお
133 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/29(月) 19:18:30.66 ID:bJmvbMDvo

(学校の校庭)



あかり「代償は、あかりの命・・・?」

喪黒「ええ。あなたにはできますか?いくら、親しい友達だからと言って」

喪黒「赤の他人に自分の命を捧げる、なんて事を。どうです?」

あかり「・・・」

喪黒「ほらね、出来ないでしょう?なら、余計な口出しはしない事です」

134 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/29(月) 19:19:08.49 ID:bJmvbMDvo


あかり「・・・」

あかり「・・・わかりました」

喪黒「ん?」

135 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/29(月) 19:19:54.14 ID:bJmvbMDvo


あかり「櫻子ちゃんと向日葵ちゃんが、助かるなら・・・」

あかり「・・・あかりの命、捧げます」

喪黒「・・・」

136 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/29(月) 19:20:40.54 ID:bJmvbMDvo


喪黒「・・・言っておきますが」

喪黒「あまり、私を甘く見ないほうがいいですよ」

あかり「え・・・」

137 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/29(月) 19:21:37.22 ID:bJmvbMDvo


喪黒「命を捧げる覚悟を見せれば、何にもしなくても助けてくれるだろうとか」

喪黒「本当に、命までは取らないだろうとか」

喪黒「私は、そういう甘ったるい考えをする人間が、大ッキライなんです」

あかり「・・・」

138 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/29(月) 19:22:36.07 ID:bJmvbMDvo


喪黒「私は、やるといったらやる男です」

喪黒「二人を助けるというのなら、嘘偽りなく、代償として」

喪黒「あなたは、命を失うことになるんですからね?」

あかり「・・・」

139 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/29(月) 19:24:26.14 ID:bJmvbMDvo


喪黒「これは、脅しでも何でもありません」

喪黒「本当に、その覚悟がおありでないなら」

喪黒「命を捧げる、なんて軽々しく口にするんじゃありませんよ?」

喪黒「わかりましたね?」

あかり「・・・」









140 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/29(月) 19:58:09.63 ID:bJmvbMDvo

(公園)



向日葵?「うふふ・・・。そろそろ、顔に血の気がなくなって来ましたわね?」グググ・・・

櫻子「う、うっ・・・」


櫻子?「なかなかしぶといなー。けど、もうちょっとかなー?」グググ・・・

向日葵「ぐ、ぐぐ・・・」

141 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/29(月) 19:59:31.99 ID:bJmvbMDvo


櫻子(・・・向日葵。私が、バカだったよ・・・)

櫻子(向日葵が、いっつもガミガミ言ってたのは・・・)

櫻子(私のためを、想って言っててくれたんだよね・・・?)

櫻子(それを、私は・・・)

142 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/29(月) 20:00:29.76 ID:bJmvbMDvo


向日葵(・・・櫻子。私がバカでしたわ)

向日葵(いつも、私の理想を押し付けてばっかりで・・・)

向日葵(私は、実物の櫻子の事をちゃんと見てなかったんですのね・・・)

向日葵(だから、櫻子は・・・)

143 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/29(月) 20:02:22.46 ID:bJmvbMDvo


櫻子(・・・今さら気付いても、遅すぎるけど)

向日葵(・・・でも)


櫻子(向日葵と、こうやって手をつないだままなら・・・)

向日葵(このまま、逝けるなら・・・)








櫻子(本望だよ・・・)

向日葵(悔いは、ありませんわ・・・)









144 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/29(月) 20:03:33.35 ID:bJmvbMDvo


櫻子(あ、だ、ダメだ・・・。い、意識が・・・)スゥ・・・

向日葵(も、もうダメみたいですわ。さ、櫻子・・・)スゥ・・・










145 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/29(月) 20:11:35.43 ID:bJmvbMDvo

(学校の校庭)



あかり「・・・わかりました」

あかり「捧げます。あかりの命」

喪黒「・・・」

146 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/29(月) 20:12:02.08 ID:bJmvbMDvo


喪黒「・・・よろしい」



喪黒「いい根性です!」指ビシ

あかり「ひっ・・・!」

147 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/29(月) 20:13:41.21 ID:bJmvbMDvo


喪黒「友達のために、命を捨てると言い切るとは・・・。見上げたものです」

喪黒「ただし、あなたは考えが甘すぎます」

喪黒「私が情に流されるだろう、なんて考えてるのだとしたら」

喪黒「大間違いですよ・・・」

あかり「う・・・」

148 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/29(月) 20:14:42.85 ID:bJmvbMDvo


喪黒「あなたは、私を舐めていますね?」

喪黒「その代償は、きっちりと支払って頂きます」

あかり「う、う・・・」


喪黒「行きますよ・・・」

149 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/29(月) 20:15:53.33 ID:bJmvbMDvo






喪黒「ドーーーーーーーーーーーーン!!!!!」





150 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/29(月) 20:16:32.85 ID:bJmvbMDvo





あかり「きゃぁぁあぁぁあぁぁーーーーーーっ!」












151 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/29(月) 20:19:35.23 ID:bJmvbMDvo

(公園)



向日葵?「グッ・・・!?」

櫻子?「ガガ・・・」


櫻子(!?)

向日葵(!!?)

152 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/29(月) 20:21:41.71 ID:bJmvbMDvo


向日葵?「イヤ・・・何で?か、体が!」ボロ・・・

櫻子?「く、崩れる・・・?」ボロ・・・


櫻子「ブハッ、ハァ、ハァ・・・」

向日葵「フゥ、フゥ・・・」

153 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/29(月) 20:23:49.74 ID:bJmvbMDvo


向日葵?「イッ、イヤァァーーーーッ!」ボロボロ・・・

櫻子「グガーーーーー!」ボロボロ・・・


櫻子「ひ、向日葵・・・だ、大丈夫・・・?」

向日葵「ええ、さ、櫻子こそ、ケガは・・・?」

154 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/29(月) 20:27:24.04 ID:bJmvbMDvo


櫻子「・・・」

櫻子「チリになって、消えちゃった・・・」

櫻子「何でだろ・・・?」

向日葵「いえ・・・。わかりませんわ・・・」

155 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/29(月) 20:29:54.27 ID:bJmvbMDvo


櫻子「・・・」

櫻子「・・・ごめん、向日葵。私が悪かったよ」

櫻子「向日葵は、いっつも私のこと考えて言ってたんだね?」

向日葵「いえ、私こそ・・・」

156 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/29(月) 20:30:44.13 ID:bJmvbMDvo


向日葵「私の理想ばかり押し付けてしまって・・・」

向日葵「ちゃんと、実物の櫻子のことを見てなかったんですわ・・・」

櫻子「向日葵・・・」

157 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/29(月) 20:31:49.36 ID:bJmvbMDvo


櫻子「・・・」

向日葵「・・・」

櫻子「・・・帰ろっか」

向日葵「ええ、そうですわね」

158 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/29(月) 20:32:38.93 ID:bJmvbMDvo


櫻子「もう、すっかり遅くなっちゃったね」

向日葵「ええ、きっとみんな心配してますわ」

櫻子「・・・ところでさ、向日葵」

向日葵「何ですの」

159 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/29(月) 20:33:23.61 ID:bJmvbMDvo


櫻子「い、いつまで手つないでるんだよ・・・」

向日葵「う、うるさいですわね。櫻子こそ・・・」

櫻子「ひ、向日葵が離さないから仕方なくつないでやってるんだからな?」

向日葵「そ、それはこっちのセリフですわよ。まったく、櫻子と来たら・・・」

―――
――










160 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/29(月) 21:37:26.05 ID:bJmvbMDvo

(学校の校庭)





あかり「う・・・?」





161 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/29(月) 21:37:55.91 ID:bJmvbMDvo


あかり「・・・」





あかり「生き・・・てる・・・」





162 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/29(月) 21:38:47.38 ID:bJmvbMDvo


あかり「・・・」





あかり「喪黒、さん・・・」





163 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/29(月) 21:39:55.86 ID:bJmvbMDvo


あかり「・・・」


あかり「・・・あ、いけない」

あかり「もうこんな時間、早く帰らなきゃ!」

164 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/29(月) 21:40:40.56 ID:bJmvbMDvo


あかり(こんな時間になっちゃった)タッタッタ・・・



あかり、お姉ちゃん、心配してるかなぁ・・・)タッタッタ・・・



165 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/29(月) 21:41:37.98 ID:bJmvbMDvo

(あかりの家)


ガチャ

あかり「ただいまー」

あかね「あかり?遅かったじゃない、お姉ちゃん心配し・・・」


あかね「・・・え?」

166 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/29(月) 21:42:15.70 ID:bJmvbMDvo


あかね「キャァァァーーーーーーーーーーーッ!」ガシャーーン


あかね「あ、あかり・・・!」




あかり「えっ、えっ・・・??」




167 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/29(月) 21:46:55.61 ID:bJmvbMDvo


あかね「か、髪が・・・。お団子の部分が・・・」





あかね「バッサリ、無くなっちゃってるぅーーーーー!」


あかり「え?あ、ほ、本当だ」





168 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/29(月) 21:48:30.90 ID:bJmvbMDvo


喪黒「・・・古来より、髪は女の命、なーんて申しましてなぁ」

喪黒「その命を人助け二人ぶん、頭のお団子ヘア二つ」

喪黒「確かに、支払って頂きました」

169 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/29(月) 21:54:22.68 ID:bJmvbMDvo


喪黒「やれやれ、いくら私でも」

喪黒「何もしてない少女の命を無闇に奪うわけには行かないじゃないですか」

170 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/29(月) 21:54:56.11 ID:bJmvbMDvo


喪黒「・・・それにしても、私を甘く見ない方がいいとかさんざん言っておきながら」

喪黒「結局、この程度で許してしまうなんて」

喪黒「私も、ずい分と丸くなったものです・・・」

171 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/29(月) 21:55:42.17 ID:bJmvbMDvo


喪黒「・・・これは、そろそろ」

喪黒「私も、年をとったという事なんでしょうかねぇ〜、」

172 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/29(月) 21:56:21.20 ID:bJmvbMDvo






       「オーッホッホッホッホ・・・」






おわり

173 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/29(月) 21:58:29.26 ID:PYtn5F9SO
乙でした。

あかりちゃんの本体が……
174 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/29(月) 21:59:10.85 ID:bJmvbMDvo

オマケ


あかり「お姉ちゃん、心配しないで。えいっ!」ポン

あかね「ふぅ、これで元通りね。一安心よ」




本当におわり

175 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/29(月) 22:00:23.40 ID:bJmvbMDvo

前作

【ゆるゆり×笑ゥセールスマン】あかり「理想のごらく部・・・?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1453364337/

の続編の積りでした。

アニメで笑うせぇるすまんをやってるので、記念という事で・・・
読んでくれた方、コメントくれた方ありがとうございました。
依頼出してきます
176 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/29(月) 22:19:21.25 ID:1qNOscj30
ひまさくいいぞ!!
177 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/30(火) 00:35:40.35 ID:AIZTP6nT0
まぁお団子はバズーカとかもあるししよっちゅう取れるから問題ないね
178 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/30(火) 03:27:05.08 ID:IByOQewFo

ええぞ!ええぞ!
179 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/30(火) 09:27:50.31 ID:wgXgqeQZO
ひーまっさく!
53.54 KB Speed:0   VIP Service SS速報VIP 更新 専用ブラウザ 検索 全部 前100 次100 最新50 続きを読む
名前: E-mail(省略可)

256ビットSSL暗号化送信っぽいです 最大6000バイト 最大85行
画像アップロードに対応中!(http://fsmから始まるひらめアップローダからの画像URLがサムネイルで表示されるようになります)


スポンサードリンク


Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)