男「僕は妹や幼馴染と仲が悪い」

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1 : ◆Ww9Me2u6TE [saga]:2017/05/21(日) 11:54:16.97 ID:5IzZNEgeo

「………………」


「なんだよ、相変わらずつまらなさそうな顔して」


「うるさいな」


「また家で何かあったのか?」


「……悪いか」


「いや別に悪かないけど。何があったん?」


「良いか? 女というのは男なんて虫か何か程度にしか思っていない」


「いつも言ってるな」


「今朝のことだ」



「お、今日もアイドルちゃんは可愛いなぁ」


「あら浮気ですか」


「うちの母ちゃんはもっと可愛い」イチャイチャ


「あなたったら」イチャイチャ


「ごちそうさま」


「おう、男。お前は彼女の一人二人できたかぁ?」


「いきなりなんの話?」


「いやこのアイドルちゃん、お前と同じ歳らしいじゃないか。さぞモテるだろうなぁ、と思ったときにお前はどうか、と思い至った訳だ。で?」


「いないから。恋愛とかくだらないし」


「そりゃいかんな。俺が学生の頃なんかなぁ」


「ずっとぼっちで私の後をくっついて来てたわよね」


「………………」ズーン


「とにかくだ! 恋愛は人を強くする! くだらないなんて言うもんじゃ無いぞ!」


「はいはい……。(アイドルか……くだらんな)」チラ


「今アイドルちゃんチラ見した? マジキモ」


「は?」


「うざ。こっち見んな」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1495335256
2 : ◆Ww9Me2u6TE [saga]:2017/05/21(日) 12:13:41.66 ID:5IzZNEgeo

「とこういうわけだ」


「アイドルちゃん可愛いからなぁ。お前でも見ちゃうのは仕方ないってやつよ」


「父親が可愛いと言うからどれ程のものかと見てやっただけだ。興味ない」


「とかいって本当は嫌らしい目で見てたんでしょ。キモ」


「話しかけるな」


「はぁ? あんたみたいなキモオタに誰が話しかけるかっての。一人言よ」


「これだからリアル女子はクソなんだ。少しは彼女らを見倣って純粋無垢になってみろ」


「あんな女子今時いるわけないでしょ。バーカ」


「こいつ……」


「まぁまぁ! ご両人ここは俺に免じて示談ということで!」


「ったく……」


「チッ」


「ほんっと仲悪いよな……」


「ふんっ」
3 : ◆Ww9Me2u6TE [saga]:2017/05/21(日) 12:25:27.19 ID:5IzZNEgeo
放課後


「やっぱり現実なんてクソだクソ。美幸ちゃんとイチャつこう」カチ


「………………」カチカチカチ……


「………………」カチカチカチ……


「……ふ、美幸……僕はいなくなったりなんてしないさ……」

「おい!! 居眠り運転だー!! 逃げろー!」


「ふぁ!?」

驚いて顔をあげると、車が一台物凄い速度で走っていた
その先には女の子が一人いたが、速度を緩める気がまるでない


「なんだ、事故イベントか……美幸ちゃんならヘーキヘー……いやヤバい! ここは現実だから人死にが出る!!」ダダッ!!


「間に合え!!」


「間に合っ……っ!!」トンッ……ドサッ

バリンッ!!
キィィィィ!!!


「あぁぁぁぁ美幸ちゃぁぁぁん!!!」

投げ出された美幸(PSP)は車にぶつかり、無惨に転がっていた
と同時にブレーキの音

運転手
「うわぁ!! 大丈夫で」


「大丈夫じゃねぇよぉぉ!! 美幸が! 美幸が!」

運転手
「くそ、きゅ、救急車に」


「もう遅いんだよぉ!! 粉々だよぉぉ!!」

運転手
「なんてこった……俺の人生、終わりだ……」

「あのー……私、美幸じゃないですよ……? それに、特に怪我もしてないし……」

運転手
「へ?」


「美幸ー! 美幸ー!!」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/21(日) 12:40:01.08 ID:eJdTWWHho
これは期待
5 : ◆Ww9Me2u6TE [saga]:2017/05/21(日) 12:44:52.94 ID:5IzZNEgeo
「あの……助けてもらってありがとうございました」


「助かってないけどな」

「その……美幸さん? に関しては、残念でしたね……」


「あともうちょっとでエンディングだったのに……」

「ごめんなさい、私のせいで」


「いや……それじゃあ俺はこれで……お金もらったからこれでPSP買い直して来る……」

「あ、待ってください! あの、お礼を」


「いらないから。別にリアル女子の好感度上げたい訳じゃないし。まったく、なんのイベントだよこれ……」ブツブツ

「あ、あの……私、実は……」スッ、パサッ


「…………え、なに?」

アイドル
「私、アイドルといいます」


「うん、え? だからなに? 忙しいっていってるだろ?」

アイドル
「え……あの、私のこと知らない、んですか?」


「知ってるけど。今はそれより美幸ちゃんだよ! 早く買ってクリアするんだ!」

アイドル
「ええぇ……一応これでも人気アイドルのつもりだったのになぁ……」ズーン


「お前も早く帰れ! こんなところにアイドルがいたら、面倒に巻き込まれる!」ダダダッ

アイドル
「…………行っちゃった……。あれ? 鞄……」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/21(日) 12:52:03.80 ID:dgu3cySZ0
なんかこのスレ主の文体見たことある
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/21(日) 13:16:14.66 ID:inCo2VkGo
名前の隣にセリフ書いてくれ
毎回思うけど読みづらい
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/21(日) 13:21:05.38 ID:EBcQW87s0
別にそんな読みにくくないけど
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/21(日) 13:32:59.36 ID:UEzLT+K4o
このままでいいよ
10 : ◆Ww9Me2u6TE [saga]:2017/05/21(日) 15:15:12.62 ID:5IzZNEgeo

「あぁ美幸……こんなに好感度を下げちゃって……」


「なんてことだ……だが待っていてくれ、すぐに君は僕のよく知る君になるさ……」


「あーもう!! うっさい!!」ガチャ!


「なんだ! 自分の部屋でくらい好きにさせてくれ!」


「うるさいもんはうるさいの! ゲームやるにしても黙ってやってよイライラするなぁ!!」


「嘘をつけ! 僕は静かに遊んでいたぞ!」


「声も出すな!」


「こいつ……! なんだ、僕に出ていけとでも言うつもりか!」


「はー!? 好きなところに行って好きなだけ遊んでなさいよ! 画面の中の女の子と!」


「なんだとこの! 分かった、出てってやろう! こんなところにいてられるか!」


「は? 出てくって、こ、子供じゃん!」


「うるさい! こんなところにいたら頭がおかしくなる!」


「ど、どうするつもりよ!」


「こういうとき大抵は新しいヒロインが出てきてイベントが進むんでぃ!」ダダダッ


「あ、お兄ちゃん!!」
11 : ◆Ww9Me2u6TE [saga]:2017/05/21(日) 15:28:44.69 ID:5IzZNEgeo

「はー妹との喧嘩イベントとかお呼びじゃないんだよなぁ……。ほんと現実はクソゲーだ」


「さて、次のイベントなんてゲームじゃありがちなんだが……このままだと家に帰るハメになる。そんな小学生男子みたいな真似はごめんだ。なので何がなんでもフラグを立ててやる」


「………………」ドサッ

一時間後


「(嘘だろおい一時間が経過しても声もかけられないとか世間の雨は冷たい)」


「(まだ夕方だぞ。ゲームの主人公たちもこんな惨めな気分を味わっていたのか?)」

「あの」


「(来た! いや反応するな、落ち着け)」

「大丈夫ですか?」


「(極めて自然に、目を開けろ)」


「う…………」

アイドル
「……あ、大丈夫ですか?」


「……あー……そういうイベントだったかぁアレ。なるほど、意味のないイベントなんて無いってことか」

アイドル
「イベ……?」


「なんでもない。助けてくれ」

アイドル
「う、うん。そのつもりで、声かけたんだけど……」
12 : ◆Ww9Me2u6TE [saga]:2017/05/21(日) 16:27:21.33 ID:5IzZNEgeo

「肉まんがこんなに美味しいものだなんて思わなかった……」

アイドル
「アハハ……私も久しぶりに食べました」


「で、だ。お前アイドルだろ。何でこんなところを歩いてるんだよ、一人で」

アイドル
「え? あ、そうでした。男さんの鞄を届けに来たんです、ちょうど良かった」


「僕もちょうど良かった。この中には財布が入っていたからな」

アイドル
「あの、それでなんで倒れてたんですか?」


「色々あったんだよ。とにかく助かったのは事実だから感謝する」

アイドル
「いえいえ、こちらは命を助けてもらってますから」


「ついでに助けてもらいたいことがあるんだが。お前の家に僕を住まわせてくれ」

アイドル
「……え?」


「頼む。武士の情けだ、命を助けられた借りにくらべれば安いもんだろ」

アイドル
「ちゃっかりしてるね……」
13 : ◆Ww9Me2u6TE [saga]:2017/05/21(日) 16:56:00.77 ID:5IzZNEgeo
アイドルの家

アイドル
「連れてきちゃったけど……大丈夫かなぁ……」


「普通なら不味いだろうな。どう考えても厄介ごとになるフラグだ」カチカチカチ

アイドル
「だよねー……私、これでも人気アイドルだよ?」


「俺は今朝知ったばかりだけどな」カチカチカチ

アイドル
「おかしいなぁ……どうしてこうなったんだろうなぁ」


「ついでに言うなら真の人気アイドルなら一人で出歩いたりしない、できない、ゲームならいざ知れず」カチカチカチ

アイドル
「それはその……」


「アイドル生活に疲れたか? ありがちだな。刺激が欲しかったとか? やめとけ、ここは現実だ。鬼畜凌辱系なんて早々あり得ん」カチカチカチ

アイドル
「あのね、私のことなんだと思ってるの……それよりも、さっきから何をしてるのかな」


「美幸ちゃん√終わったから琴子√入ってる所。昔のゲームだからと馬鹿にしてた、確かな良ゲー……あクソ、また爆弾ついた、どうせ光だろクソゲーめ」カチカチカチ

アイドル
「どっちなのさ……。それより、いつまでいる気なのかな?」


「満足するまで」カチカチカチ

アイドル
「もー……私、スキャンダル怖いんだけどなぁ……」


「大丈夫だ、ここから一歩たりとも出ない。家事はやっておく」カチカチカチ

アイドル
「え、本当? わー、それは助かるなぁ」


「それで何であそこにいたんだ?」カチカチカチ

アイドル
「そこに話戻るんだ……。ちょっと散歩のついでに買い物してただけだよ」


「なるほど……イベントの裏側は意外と他愛もないことなのかもしれないな」カチカチカチ

アイドル
「うーん、ゲーム脳って奴なんだね……」


「ま、何でもいいさ。ソファ借りるぞ」カチカチカチ
14 : ◆Ww9Me2u6TE [saga]:2017/05/21(日) 17:27:01.41 ID:5IzZNEgeo

「おはよう」

アイドル
「ぅえ……あ、そっか、昨日拾ってきたんだった……」


「朝食を作ったから食べてから仕事にでもなんでもいけ。僕は今から出かけてくる」

アイドル
「え、どこ行くの? って今何時? ……まだ五時……」


「いきなり前言撤回することになって悪いが、ゲームを取りに行く。充電器も無いからゲームもできん。こんな当たり前のことに気付かなかった」

アイドル
「あっちょ……ここ暗証番号式だし、指紋も必要なんだけど!」


「0823。指紋は昨日取っておいた。コナンの映画で得た知識だ、アニメを馬鹿にするものじゃあない」スタスタ

アイドル
「何者なの君は……馬鹿にもしてないし……」




「さて、この時間なら妹はまだ寝てる筈だ。さっさと回収して帰るか」

ガチャ
タンタンタンタン


「おかえり」


「あぁ」


「どこ行ってたの」


「関係ないだろ」


「はぁ? 関係ないわけないじゃん。馬鹿じゃないの一晩中連絡もしないで」


「静かな夜を過ごせて良かったじゃないか」


「ッッ!! 馬鹿!! 心配したんだよパパもママも! 私も……とにかく! こういうのやめなよ!」


「じゃあ父さんに言っとけ、しばらく帰らないって」


「は、はぁ!? なに言ってんの!?」


「ゲーム機を取りに来ただけだ。学校には通う。じゃあな」


「まっ、待ってよ! な、なんで?」


「お前が言ったんだろ……なに言ってるんだ」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/21(日) 17:28:48.22 ID:YF/3pI5Do
フォカヌポウwwwwwwwwwwww
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/21(日) 17:35:59.61 ID:GXVf4vhyo
なんか桂馬にかなり似てる
17 : ◆Ww9Me2u6TE [saga]:2017/05/21(日) 17:49:52.35 ID:5IzZNEgeo

「や、だって……どこさ!? だれ、友? まさか……幼!?」


「諸事情で言えない。じゃあな」


「待て、って!」ドンッ!!


「って! 何をするんだ!」


「……やだ」


「なにが」


「行っちゃやー! ダメ! ダメだもん!」


「幼児退行イベントだと!? 無駄に難易度の高いことをするんじゃない! 離せ!」


「お兄ちゃんいなくなっちゃうのはやだもん!! やだやだー!」


「なんだこいつ……!」グググ


「やだもん……」グ……


「力が弱まった……って寝てる?」


「……お兄ちゃん……」スースー


「…………これだからリアル妹は……。ここは何がなんでも粘って僕に「分かった! 出ていかないから離せ!」って言わせる所だろうが」


「……だがこういう奴は甘さを見せるとまたすぐに「お兄ちゃんうざ」ってなるから僕はこのまま出ていく。悪いな妹」

ガチャガチャ……


「中々重いな……新しいゲームは向こうで調達するか」
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/21(日) 18:16:54.99 ID:NTbpWwYl0
もうちょい主人公の性格どうにかならんのか?
19 : ◆Ww9Me2u6TE [saga]:2017/05/21(日) 18:29:56.47 ID:5IzZNEgeo

「ただいま」

………………


「出かけたか。今日は休みだから一日ゆっくりと……」


「…………最高だな! 静かに一日ゲームができる! 早速ゲームを探しに行こう!」


………………


「………………」カチカチカチ

ガチャ

アイドル
「ただいまー」


「………………」カチカチカチ

アイドル
「ゲームやってる……。ただいま?」


「あぁ」カチカチカチ

アイドル
「もしかして、一日中やってたの?」


「あぁ」カチカチカチ

アイドル
「もー、体に悪いよ」


「あぁ」カチカチカチ

アイドル
「ほら、やめなさい」


「あ……あ? 戻ったのか?」

アイドル
「上の空だし……」


「ちょっと待て、今終わるから。セーブしてっと……」

アイドル
「……あ、朝御飯ありがとうね。美味しかったよ、凄いね料理できて」


「こんなもの常識中の常識だ。待ってろ、ご飯作る」

アイドル
「あ、うん」
20 : ◆Ww9Me2u6TE [saga]:2017/05/21(日) 18:37:27.01 ID:5IzZNEgeo

「…………ってそうだ、忘れてた。食材なんにもないんだった。本当に女の一人暮らしか……典型的なアイドルキャラだなお前……」

アイドル
「アイドルキャラって……朝御飯は抜いてたし夜ご飯は適当にしてたから」


「買ってくるから待ってろ」

アイドル
「あ、うん……はいお金」


「お金か……どうしたものかな。こういうとき降って沸いたお金があるもんだが、リアルは本当クソゲーだからな」

アイドル
「働いて稼ぐしかないんじゃないかな」


「バイトか……ゲームの時間は削れるが仕方ない」

アイドル
「……あ、そうだ。もしかしたら……」


「新イベントか。金を何とかする新イベントだな、早く教えてくれ」

アイドル
「あ、うん。えっとね、うちの事務所がアルバイトを募集してて……」


「事務所がアルバイト? ってなんだ、その都合のいいエロゲー展開」

アイドル
「雑用その他……色々やってもらうんだけど、前にいた人がその……引き抜かれたとかで辞めちゃって……」


「雑用を引き抜くって何事だ。雑用界のレジェンドか何かか」

アイドル
「長い人だったしあながち間違えじゃないかも……?」


「なら早速明日行こうか」

アイドル
「早いね……あ、スマホ鳴ってるよ?」


「気にするな。どうせ妹だ」

アイドル
「そういえば家出してたんだったね……」
21 : ◆Ww9Me2u6TE [saga]:2017/05/21(日) 18:37:54.64 ID:5IzZNEgeo
今日はここまで
主人公は今から性格変えるの面倒なのでこのまま行きますよ
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/21(日) 19:27:06.76 ID:dgu3cySZ0
おもしろかった
続きまってます!
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/21(日) 19:47:29.30 ID:GXVf4vhyo
この性格も良いと思う
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/21(日) 20:41:35.45 ID:AQcK6YIA0
控え目に言ってキモいわな
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/21(日) 20:47:25.70 ID:LMu6lmp+0
キモいからいいんじゃないか
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