絵里「梅雨の日」

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/20(土) 14:56:14.33 ID:MGQ17J+50
ほぼ初投稿です

感想・意見・批判などあればいただければうれしいです

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2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/20(土) 15:01:37.85 ID:MGQ17J+50
絵里「…せっかく練習のために集まったのに、降っちゃったわね…」

海未「まあ朝から曇っていましたししたかないですね」

穂乃果「っていうか最近雨多くない?」

希「時期的にそろそろ梅雨やしね」

穂乃果「ええ〜、雨ばっかりで練習できないなんて嫌だよ〜」

3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/20(土) 15:46:38.95 ID:MGQ17J+50
海未「梅雨に雨が降るのは当然です。問題はこの時期どうするかです」

絵里「しっかり者の海未のことだからなにか考えてあるんでしょう?」

海未「絵里、人任せでは困ります」

絵里「え? なんにも考えていないの?」

海未「…いろいろ考えてみたのですが、そもそも練習場所がないところからスタートしての屋上でしたから」

にこ「でもいまは生徒会の会長と副会長がいるんだし練習場所なんていくらでも確保できるでしょ」

絵里「生徒会は会長のためのものではないから難しいわね。部活動という意味では平等だし」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/20(土) 15:52:16.58 ID:MGQ17J+50
海未「…そうですよね」

ことり「海未ちゃんちょっと期待してた?」

海未「…ち、ちょっとですよ。生徒会がを思い通りに動かしてほしいなんて無理でしょうから」

絵里「力になれなくて申し訳ないわね」

海未「いいえ、とんでもないです」

にこ「なによ、ちょっとくらい良くしてくれてもいいじゃない、絵里のケチ」

絵里「あら、じゃあもし他の部活から文句が来たらクレーム対応してくれるのね?」

にこ「な、なんでにこが!」

希「練習場所がほしいのはここだけやないってことなんよ」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/20(土) 16:01:52.80 ID:MGQ17J+50
凛「廊下で練習とかはできないのかにゃ?」

穂乃果「そうだよ! 放課後なら人も少ないし! さすが凛ちゃん! かしこい! 頭いい!!」

凛「いやぁ〜、そんなことないにゃ〜、えへへ♪」

真姫「…なんでそんなに嬉しそうにできるのかしら」

花陽「凛ちゃんはかしこいよねっ…テストの点数なんて関係ないよっ…!」

ことり「花陽ちゃん…それフォローできてないよ…」

凛「ふふふ…凛はかしこいにゃ…」

ことり「あ、聞いてないからセーフだ」

絵里・海未「「廊下で練習はだめね」です」

希「あ、かぶった」

絵里・海未「…///」

6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/20(土) 16:06:19.29 ID:MGQ17J+50
穂乃果「なんでダメなの?」

海未「校則で禁止されてるからです! 生徒手帳を読んでないのですか?」

穂乃果「そんなの読まないよ」

花陽「り、凛ちゃん…大丈夫だよ、凛ちゃんはかしこいよ…?」

海未「なんで凛が落ち込んでいるのですか? とにかく廊下では練習できないですね」

にこ「なんとかしてよ、生徒会長!」

絵里「だからそれができたら苦労しないわよ」

にこ「じゃあなに? 梅雨が開けるまで練習はしないつもりなの? そんなの許さないわよ」

絵里「誰もそんなこと言ってないでしょ?」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/20(土) 16:11:17.34 ID:MGQ17J+50
穂乃果「真姫ちゃんだ!」

真姫「ヴェェッ…き、急になによ…」

穂乃果「真姫ちゃんの家なら広いから練習できる場所あるでしょ?」

真姫「ちょっと! 人の家で練習されてもメイワクなんだけど!」

穂乃果「真姫ちゃ〜ん…おねが〜い…」

真姫「暑いからくっつかないで!」

穂乃果「くっ! 穂乃果じゃだめだ。ことりちゃんの出番だよ!」

ことり「…あれは海未ちゃんにしか効果ないから…」

海未「どういう意味ですか!」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/20(土) 18:41:55.44 ID:MGQ17J+50
穂乃果「うえ〜、このままじゃ練習ができないよぉ」

花陽「れ、練習できなくても、アイドルの映像を見て勉強したり…室内でできることをするとか…」

にこ「じゃあ梅雨のあいだずっと体を動かさないの? そんなの無理な話だわ!」

花陽「そうだよね…うぅ、どうしよう…」

一同「……」シーン

穂乃果「とにかく、今日はどうするの? これからのことはまた考えるとして」

海未「…そうですね。今日は普通にダンスの練習をするつもりで来ましたからなんの準備もしていませんし…」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/20(土) 18:58:18.82 ID:MGQ17J+50
希「でもこんな日ってめずらしいね」

絵里「どういう意味?」

希「だって雨が降りそうな日は海未ちゃんが事前に雨が降った場合のことを考えたりしてるやん」

海未「そうですかね?」

希「だからこういう風に9人が部室に集まって途方に暮れてるのがめずらしくてなんかちょっと楽しい」

海未「楽しいですか?」

にこ「希はときどき変わってるからスルーしておけばいいのよ」

希「なんやにこっち、ずいぶん冷たいやん」

にこ「あんたのよくわからない発言でにこがどれだけ困ったことか! いちいち例はあげないけど!」

海未「にこも苦労しているのですね」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/20(土) 19:02:46.72 ID:MGQ17J+50
絵里「…希、あんまりにこに余計なことを言ってはだめよ。かわいそうじゃない」

希「わかってるって♪」

絵里「はぁ…本当かしら」

穂乃果「でも希ちゃんの言ったこともわかる! 今日はなんか特別なことしない?」

一同「特別なこと?」

ことり「それってなあに、穂乃果ちゃん?」

穂乃果「え? それはなんにも考えてないけど、でもしたい!」

ことり「あはは…海未ちゃん怒らないで…」

海未「いえことり、怒りはせずとも呆れはしますね。穂乃果はほんとうにいったいなにを考えているのか」

11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/20(土) 19:06:20.08 ID:MGQ17J+50
穂乃果「じゃあこうしよう! みんなのそれぞれやりたいことを一個ずつやっていくっていうのはどう?」

海未「だから穂乃果はなにを考えて……」

絵里「でも実際やることが思いつかないんだし、それもいいんじゃない?」

海未「絵里!」

絵里「じゃあ海未に代案はあるの?」

海未「それは…」

にこ「にこもそれでいいと思うな。今日はもう頑張るって感じでもなくなっちゃったし」

真姫「私はなんでもいいケド」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/20(土) 19:11:15.89 ID:MGQ17J+50
凛「凛はなにをしようかにゃあ♪」

花陽「り、凛ちゃん…気が早いよぉ…」

ことり「海未ちゃん、みんなもうその気でいるみたいだよ? ことりも穂乃果ちゃんに賛成だよ」

海未「ことり…もう、仕方ないですね。こんなこと今日だけですよ。雨を予測しなかった私にも非はありますし」

希「海未ちゃん、自分に厳しすぎ。天気予報だって外れることあるんやし」

海未「でも念のための準備はできたはずです」

絵里「ねえ、もうそれはいいから話を進めましょ? 私たちも海未に頼りすぎてるところはあるし」

海未「絵里…そうですね。そうしましょう」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/22(月) 00:21:43.67 ID:u9WcT8Ql0
にこ「それぞれのやりたいことをするのね。じゃあにこはネットの意見でも眺めていようかしら」

穂乃果「いいね、それ! みんなで一般の意見を見て反省会だよ!」

にこ「え? みんなで?」

穂乃果「そうだよ? それぞれのやりたいことを順番ずつメンバー全員でやっていくんだよ!」

にこ「そうだったのね。まあ、反省会でもべつにいいけど。どれどれ」カチッ

海未「さすがに9人全員でひとつのパソコンを見るのはつらいのでにこが代表で適当なものを読み上げてみてください」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/22(月) 00:27:12.76 ID:u9WcT8Ql0
にこ「…そうね、かわいいだとか歌が好きだとか肯定的な意見が多いわね」

海未「そもそもにこはなんのページを見ているのですか?」

にこ「スクールアイドルに関する匿名掲示板ね」

海未「と、匿名掲示板って…大丈夫なのですか? 変な内容とか載ってたり…し、心配です…」

にこ「まあ、そういうことが書かれていることもあるわね。例えば…」

海未「ああ! だめです、読み上げては! ハレンチです!」

にこ「まだなんにも言っていないんだけど」

ことり「う、海未ちゃん…いったいどんなもの読んじゃったの…?」

絵里「かわいそうに…」

希「えりち、今度二人で見ようね?」

絵里「な、なんでよ!」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/22(月) 00:34:34.56 ID:u9WcT8Ql0
真姫「で、なにか反省に役立つことは書いてあるの?」

にこ「…うーん」

絵里「否定的な意見を見てみたほうが悪いところを直すという意味では有意義じゃないかしら」

真姫「メンバー一人一人に関することのほうが分かりやすいかもね」

希「まあ、この短時間での話やしね」

にこ「じゃあにこが過去に見たものも含めて言わせてもらうわ。まず穂乃果」
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/22(月) 00:45:57.84 ID:u9WcT8Ql0
穂乃果「はい!」

にこ「これは近所の人の意見みたいね。

『登校時間と思われるある朝に、パンをくわえて走ってるところを見かけた。あんなに可愛くかっこよく歌って踊っている人が学校に遅刻なんてだらしないし、必死な顔で急いでいるのはカッコ悪い』

ですって」

海未「……穂乃果…だからいつも言っているでしょう?」

穂乃果「う、海未ちゃん…そ、その日はたまたま目覚まし時計がね…?」

海未「いいわけは聞きません! いつもいつも懲りずに夜更かしをしているからこうなるのでしょう? 日頃から規則正しい生活を心がけておけば生活リズムが…」

ことり「う、海未ちゃん? お説教はまた今度に、してあげよう? ね?」

海未「まったく。ことりも甘いのですから…」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/22(月) 01:10:07.77 ID:u9WcT8Ql0
にこ「あと過去に見たことがある意見としては、穂乃果はもうちょっと大人しくというか、所作が子供っぽいっていうのはあるわね」

穂乃果「…それ、にこちゃんの意見じゃないよね?」ジッ

にこ「ちがうわよ! だからもう少し落ち着きなさい」

海未「あと早寝早起きです!」

穂乃果「うえ、海未ちゃん…わかったよ…」
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/22(月) 01:41:33.95 ID:u9WcT8Ql0
にこ「じゃあ次は海未ね」

海未「は、はい! お願いします!」

にこ「そんなに緊張することないわよ…えっと

『パフォーマンス中、ときどき動きが鈍くなったり張りがなかったりします』」

海未「ちょっと待ってください! 私はしっかり踊っているつもりでしたが…」

にこ「続きがあるのよ。黙って聞いていなさい

『もっとはっきりと踊ってスカートをなびかせ太ももをみせてください』

だって」

海未「は、ハレンチです! そんな意見は聞けません!」

にこ「でも実際ダンスに張りがないっていう風に見えているわけだし、別にセクシーとかでなくても普通にスカートをヒラッとさせることもあるのよ」

海未「で、ですが」

ことり「衣装もひらめくときに魅力的になるものだってあるから、私もそこは気になってたな」
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/22(月) 01:47:16.21 ID:u9WcT8Ql0
海未「ことりまで…」

真姫「というかあんだけスカートの衣装着まくっててまだ恥ずかしさを持ってるのがすごいというか、はっきり言って呆れるわ」

海未「で、では見えそうなくらいすれっすれのスカートを履けるのですか、真姫!」

真姫「え、えぇ? 誰がそんなものはくのよ」

海未「ことりが試しにはいてみろというのです!」

真姫「ことり?」

ことり「…えへっ♪」

絵里「そういう衣装はともかく、パフォーマンスに影響がでるのは問題ね」

にこ「そうよ。海未はその点、反省すること! いい?」

海未「は、はい…」
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/22(月) 02:01:54.86 ID:u9WcT8Ql0
にこ「次はことりね。えっと…

『髪型のマネができないのでやり方が知りたい』」

ことり「え? それだけ?」

にこ「ことりはね、これといって批判が見当たらないのよね。キャラ的になんでも許せちゃうのかしら。よかったわね」

ことり「う、うん。批判がないのはうれしいけど…とりあえず髪型のことはホームページに載せとくね」

凛「さっすがことりちゃんだにゃ! 女の子の中の女の子のだもんね! うらやましいにゃ〜」

ことり「凛ちゃんだってかわいいのに…今度凛ちゃんに似合う衣装作ってきたら着てくれる?」

凛「ほんと!? 着る着る!」

ことり「よかった〜。ふふふ、楽しみ♪」

海未「…大丈夫でしょうか…」
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/22(月) 17:36:53.28 ID:u9WcT8Ql0
にこ「次は凛ね! えっと、

『元気があるのはチャームポイントだけどダンスがたまに勢いがありすぎてズレたりしている』

ですって」

凛「あ〜、踊ってるときに楽しくなっちゃってそうなるときはたしかにあるにゃ。よくみてるんだね、ファンの人って
。すごいにゃ」

にこ「そうよ。ファンの目ってすごいんだから」フンスッ

真姫(なんでにこちゃんがえらそうなのよ)

凛「すごいにゃ〜。反省するにゃ」

花陽「凛ちゃんえらいよ…! 私はダンス苦手だけどこれからも一緒に頑張ろうね…!」
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/22(月) 17:41:34.30 ID:u9WcT8Ql0
にこ「花陽も批判は少ないのよね。強いていえばもうちょっと堂々とすればいいんじゃないかしら」

花陽「…えぇ…? 堂々とって…」

凛「かよちんはすっごくかわいいのに自信なさすぎにゃ」

真姫「そうね」

凛「そういうかよちんも好きだけどね」

にこ「次は真姫よ!」

真姫(にこちゃん、さっきからやけにノリノリね)
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/22(月) 17:47:46.49 ID:u9WcT8Ql0
にこ「真姫に圧倒的に多い批判は無愛想ってところね! ファンにあって写真やサインはオッケーしてるみたいだけど笑顔が少ないしもっとしゃべってほしいって意見があるわ」

海未「しかしあいかわらず写真やサインのお願いは真姫が一番多いみたいですね。見事です、真姫」

真姫「…ヴ、ヴェェ…///」

穂乃果「そうだよ! 穂乃果だってちょっとしかないのに! なんで真姫ちゃんばっかり!」

真姫「し、しらないわよ、そんなの…///」

凛「あ〜、真姫ちゃん照れてるにゃ〜。かわいい〜」

真姫「て、照れてないわよ!」
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/22(月) 17:57:02.95 ID:u9WcT8Ql0
にこ「とにかく真姫はもっとファンサービスってことを考えるのね! 勇気を出して好きなアイドルに声をかけたのに素っ気なくされたんじゃ悲しいわ!」

花陽「そうだね。ファンの子はきっと優しく笑ってくれるのを待ってるはずだから」

真姫「わ、わかったわよ。心がけるわ」

にこ「次は絵里にしようと思ったんだけどガチ褒めばったりで癪だからとばすわ」

絵里「ちょっとそんな理由で? 私も悪い部分を直したいわ」

希「じゃあうちがあとでゆっくり教えてあげるよ」

絵里「今じゃないのね」

にこ「次は希ね! 希も絵里と同じくスタイルだのバストだのはっしたないことばっかりかいてあるけど…」

真姫「なるほどね、にこちゃんのコンプレックスが刺激されちゃったのね」

にこ「なによ、真姫! 何が言いたいの?」

真姫「え? 声に出ちゃってた? ごめんなさい。忘れて」
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/22(月) 18:01:41.32 ID:u9WcT8Ql0
にこ「にこの頭はそう都合よくできてないの! あとで覚えてなさい!」

真姫(にこちゃんのくせに)

にこ「希への批判だけど、そうね、ふとって…いえ、なんにもないわ」

希「え? なにを言おうとしたの? にこっちも私にお仕置きされたいん?」

にこ「ご、ごめんなさい!」

真姫(あの意地っ張りで頑固なにこちゃんが謝るなんて)

絵里「にこにいったいなにをしたのよ、希」

希「まあそれはええやん?」

にこ「と、とにかくこれで反省会は終了!」
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/25(木) 07:50:34.14 ID:LDmWaAPW0
絵里「じゃあ次の人……は誰になるのかしら」

海未「特に決めていませんでしたね」

にこ「やりたい人からでいいんじゃない?」

一同「………」シーン

にこ「ちょっと! 次は私! って人はいないわけ?」

凛「外に出られないとなんにも思い付かないにゃ…」

にこ「あんたさっきまでワクワクしてなかった?」

凛「てっきりみんな自由行動だと思ってて……みんな一緒にやるとなると難しいにゃ〜」

花陽「……そうだね。雨、ぜんぜん止みそうにないし……」

穂乃果「あ〜、雨のこと思い出したらまた憂鬱になってきちゃったよ〜。雨止んでよ〜」
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/25(木) 07:55:51.33 ID:LDmWaAPW0
希「……きっと難しいんやと思う……」

絵里「希?」

海未「どうしたのですか?」

希「うちらは基本的に練習ばっかりやってきて……言ってみればひとつのことに集中してたわけやろ?」

絵里「まあ、そうねぇ」

希「だからこういう目的のない日にはなにをすればいいかわからない」

希「……いや、なにをしたいのかわからへんのやと思う」

希「μ`sっていうのはいまのところそういうグループちゃうんかな」

海未「……たしかにそうかもしれません。まだこの9人で練習関連のこと以外をなにかした、ということはないですね」

希「さっきのにこっちのは練習の延長やしね」
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/25(木) 07:59:47.91 ID:LDmWaAPW0
にこ「……でもμ`sってそのために始めたんでしょ? 悪いことだとは思わないけど」

希「別に悪いなんて言ってへんで? でもこんなときでないと普段からは考えられへんこともあるし」

にこ「いいけどね、別に」

海未「おもっていたより複雑な問題だったのですね。言ってみればμ`sにとっての非日常」

凛「非日常! なんかワクワクする言葉だにゃ!」

花陽「わ、わたしはちょっと怖いかも……」

29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/25(木) 08:03:09.25 ID:LDmWaAPW0
凛「凛と一緒なら怖くないでしょ?」

花陽「そ、そうだね! ありがとう」

ことり「わあ、二人ともカワイイ!」

穂乃果「そうだね……うん! やってみよう! この9人でだったらどんなことだって乗り越えられるよ!!」

真姫「……ずいぶんおおげさね……」
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/25(木) 08:26:27.05 ID:LDmWaAPW0
にこ「はい! そこの真姫! まずはあんたからよ!」

真姫「な、なんでよ! 私なんにも考えてないんだけど!」

にこ「アイディアがないのはみんな一緒! さあ、その精気のない口からなにか
言ってみなさい!」

真姫「精気がないってなによ。もう、にこちゃんのバカ!」

にこ「ば、バカじゃなくて!」

真姫「むぅ……言えばいいんでしょ、言えば!!」

絵里「よろしくね」ニコッ

真姫「言われなくてもわかってるわよ!///」
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/25(木) 09:00:14.65 ID:LDmWaAPWo
真姫(って思いっきり言い切っちゃったけど……)

真姫(まったくなんにも思いつかないんですけど……)

真姫(どうすればいいの…? 凛、助けて…!)チラッ

凛「あ! 真姫ちゃん! 恥ずかしがらずに言ってもいいんだよ!」

にこ「なに? 真姫、恥ずかしの?」

真姫(凛に頼った私がバカだったわ)

真姫(もうこうなったら)
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/25(木) 10:59:55.86 ID:w/ctgyriO
真姫「凛、パス!!」

凛「えぇ〜! 凛!! 凛なの!?」

真姫「そうよ、順番を凛に譲ってあげるわ!」

絵里「え? でも真姫……」

真姫「き、気が変わったのよ! 悪い!?」

絵里「ま、真姫がいいならそれでいいんだけど……」

にこ(真姫は一体なにがしたいのかしら?)
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/25(木) 11:04:14.17 ID:w/ctgyriO
凛「えぇ〜……でも凛、なんにも考えてなかったにゃ〜…どうしよう」

花陽「わ、私も一緒に考えてあげるからがんばろう?」

凛「かよちん……うん!!」

ことり「うわあ、二人ともやっぱりカワイイなあ」

花陽「凛ちゃんの好きなことはなに?」

凛「好きなこと? 走ること! ダンス! ラーメン食べる! かよちんと遊ぶ!」

花陽「し、室内でできることじゃないとダメだよぉ〜」

凛「思い付かないにゃ」

にこ「結局だめじゃない」
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/25(木) 12:50:50.94 ID:utXjpTmgO
凛「かよちんと一緒に考えてもだめだったにゃ」

花陽「ご、ごめんね、凛ちゃん?」

ことり「あきらめるのがはやいよお」

にこ「じゃあ代わりにことりが…」

ことり「ことりはダメです! 後がいいの!」

にこ「な、なによ。別にいいけど」

ことり「♪」

にこ「じゃあ次は誰にするの? 一年組は全滅だけど」

海未「仕方ありません。では不肖このわたくしがいかせていただきます」

にこ「き、急に改まったわね」

ことり「海未ちゃん、武士みたいでカッコイイ!!」キャーッ
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/25(木) 12:54:25.20 ID:utXjpTmgO
穂乃果「海未ちゃんはどうするの?」

海未「6月が明ければなにがありますか?」

穂乃果「うーん…七月?」

にこ「そりゃそうでしょ」

凛「にこちゃんうるさいにゃ」

にこ「な、なんでよ!」

海未「ではその7月にはなにがありますか?」

穂乃果「夏休みが始まる!」

凛「おぉ〜、やったにゃ!」

穂乃果「μ`sでいっぱいあそぼうね!!」

凛「海行きたいにゃ!!」
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/25(木) 12:58:34.84 ID:utXjpTmgO
海未「夏休みの前になにがあるでしょう?」

絵里「あっ…」

穂乃果「え? なになに? 他に何かあったっけ?」ワクワク

絵里「あ、あるにはあるけど今の穂乃果にはなんていうか、ほら」

希「めっちゃ言いづらそうやん」

真姫「夏休みっていうのは授業が一旦終わるということでしょ?」

穂乃果「そうだよね! 学校が休みだね! だから?」

絵里「だああ!! もう!! テストがあるのよ!!」

希「えりち〜」

絵里「だって全然答えないんですもの」
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/25(木) 13:04:18.68 ID:utXjpTmgO
穂乃果・凛「………」

希「ほら、えりちがいきなり言うから二人ともフリーズしちゃったやん」

絵里「私のせい!?」

ことり「穂乃果ちゃ〜ん? 私と海未ちゃんがいるから大丈夫だよ? ね?」

花陽「…り、凛ちゃん? 真姫ちゃんに教えてもらおう? 私も一緒にお勉強するから…」

穂乃果「……なつやすみ……」

凛「……うみ……」

海未「穂乃果、凛、安心してください?」ニッコリ

穂乃果「海未ちゃん?」

海未「二人がのちに困らないように早めに対策をしておきましょう?」

海未「ずばり! 私が提案するみんなですることはテスト勉強です!!」

穂乃果・凛「……へ……?」
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/25(木) 15:02:04.83 ID:D9KUcEVNO
海未「バシバシいきますよ?」ニコッ

穂乃果・凛「うわああああ!!」

真姫「う、うるさい…!」

にこ「静かにしなさい!!」

穂乃果「だ、だって……」

凛「テスト勉強だなんてあんまりだにゃ!!」

海未「では聞きますが直前で勉強して点を取れるのですか?」

穂乃果「と、とれる! とは言えない……」

凛「にゃあ」

海未「情けない……だからこそ早めの対策が必要なのです!」
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/25(木) 15:04:51.58 ID:D9KUcEVNO
穂乃果「くぅ……反論できないよぉ」

凛「泣きたいにゃあ」

穂乃果「やるしかないみたいだね…」

希「えらいやん! 他人事みたいに見てるにこっちも見習いや」

にこ「ギクッ……に、にこはぁ……」

絵里「安心しなさい! 私がビシバシ鍛えてあげるわ!!」

にこ「にこぉ……」
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/25(木) 15:08:08.27 ID:D9KUcEVNO



一時間後

海未「はい! 一段落ついたので今日はここまででいいですよ?」

穂乃果「や、やっと終わった」

凛「頭がパンクしそうにゃあ」

にこ「にごぉ」

海未「ふふふ、三人とも真面目に勉強してくれたので私はうれしいです。この調子でこれから毎日…」

穂乃果・凛・にこ「それは嫌!!」
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/25(木) 16:09:11.60 ID:D9KUcEVNO
希「なんやかんやでもうお昼やな」

絵里「え? そうねぇ。ずっと雨だから気づかなかったわ」

ことり「ねえ、みんな。お腹すかない?」

穂乃果「そういえばお腹ペコペコだ」

凛「凛はさっきからずっとお腹が鳴ってるにゃ」

真姫「はしたないわね」

凛「さっき真姫ちゃんのお腹が小さく鳴ったのを聞いたにゃ」

真姫「くっ! お、おなかすいてるわよ! これでいいでしょ!///」

凛「素直じゃないにゃあ」

真姫「ううぅ…///」
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/25(木) 16:14:16.32 ID:D9KUcEVNO
ことり「それで提案なんだけど〜」

ことり「みんなでお昼ご飯作らない?♪」

ことり「みんなで作ったらきっと美味しいものができると思うし、絶対楽しいよ!」

にこ「あ〜、ことりがさっき言ってたのってこれだったのね」

海未「なるほど、ことりのみんなでやりたいことはお昼ご飯作りですか。素晴らしい考えです」

ことり「家庭科室である程度は揃ってるし、部活動の一環として使えると思うの」

ことり「食材だけ買い出しにいけばいいし♪」

にこ「いいじゃない、料理! にこの腕の見せどころね!」

真姫「でも外は雨よ? 傘だって来るときは降ってなかったんだから持ってきてないわよ?」

43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/25(木) 17:20:02.42 ID:LDmWaAPWo
絵里「傘なら多少は学校に貸し出しよ用のものがあるから大丈夫よ」

希「でも一気に9本借りるのもあれやし、買い出しは何人かに絞ろうか」

ことり「は〜い!」ビシッ

希「お? どうしたん? 急に手なんか挙げて」

ことり「ことりの案なので、買い出し班はことりが、決めたい!」

希「ぜんぜんええよ」

ことり「う〜んとね、まずはことりでしょ? そしてねぇ、花陽ちゃんと凛ちゃんの仲良しコンビ! 最後に穂乃果ちゃん!」

にこ「ちょっと私は? 料理得意なんだし食材も選びたいわ!」
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/25(木) 17:23:24.51 ID:LDmWaAPWo
ことり「待って待って♪ 早まらないで? ことりにはちゃんとした考えがあるのです」

ことり「にこちゃんには学校に残ってもらって家庭科室でいつでも料理が始められるように準備してほしいの」

絵里「なるほどね。慣れた人がいたほうがいいものね」

ことり「ダメ?」

にこ「そ、そういうことならいいわ! 任せなさい!」

ことり「わあ〜! にこちゃん頼れる!! カッコイイ!!」

にこ「ただし食材は選びたいからスーパーに着いたら電話をかけてきなさい!」

ことり「うん! まかせて♪」
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/25(木) 17:26:39.37 ID:LDmWaAPWo



絵里「ことりたちも買い物に行ったし、私と希で職員室に許可をもらいに行くわね」

希「家庭科室の前で待っててな?」



穂乃果「いや〜、みんなで料理! 楽しみだなぁ」

海未「そうでしょうか? 私は怖いです。火事の心配も…」

にこ「そこは料理に慣れた私たちに任せて。それより生徒会のあの二人、許可取れないとか行ってこないわよね?」

海未「あのしっかりした二人に限ってそれもないでしょう」
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/25(木) 17:32:34.72 ID:LDmWaAPWo
穂乃果「でも家庭科室ってなんかワクワクするよね! めったに使わないし、授業も楽しいし!」

海未「楽しいって穂乃果、あなたはずっと座って見ていただけでしょ?」

穂乃果「えー、違うよー。ちゃんとお味噌汁が沸騰しないか監視してたよ?」

にこ「穂乃果は食べ専でしょ」

穂乃果「そう! 穂乃果は食べる専門なんだよ!」

海未「自分で言わないでください。今から作るんですからね」

穂乃果「わ、わかってるもん! あ! 来たよ! おーい!」

にこ「許可はとれたんでしょうね?」ジッ

絵里「私なんで睨まれてるのかしら。許可なら取れたわよ?」

希「にこっちは普段の私たちの振る舞いを知らんからなぁ。生徒会としての信頼はそらもうバッチリなんやで?」
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/25(木) 17:35:14.79 ID:LDmWaAPWo
>>43
間違い訂正します。

ことり「う〜んとね、まずはことりでしょ? そしてねぇ、花陽ちゃんと凛ちゃんの仲良しコンビ! 最後に真姫ちゃん!」
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/25(木) 17:40:21.74 ID:LDmWaAPWo
絵里「それじゃあ開けるわね」ガチャッ

穂乃果「わあ! 久しぶりだなあ!」

にこ「ちょっとほこりくさいわね。掃除くらいちゃんとしなさいよ」

絵里「こういう特別教室の掃除は学期末にするものね…」

希「じゃあ私たちが掃除すればいいやんね?」

にこ「まず掃除からって…」

穂乃果「この教室にはお世話になってるからね! 頑張るよ!」
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/25(木) 17:44:16.57 ID:LDmWaAPWo



凛「雨が傘を叩く音が気持ちいいにゃあ」

真姫「子どもみたいなこと言わないで」

ことり「凛ちゃんはそういうところがカワイイからそんなこと言っちゃだめよ?」

真姫「べ、別に私は……ごめんなさい」

ことり「素直で良い子だね! 真姫ちゃんもとってもカワイイから大丈夫だよ?」

真姫「///」

凛「あの真姫ちゃんがすんなり謝ったにゃあ」

真姫「う、うるさい」
50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/25(木) 17:49:02.44 ID:LDmWaAPWo
花陽「あ、あそこのスーパー」

ことり「そう! 今日はここでお買いものするよ? 真姫ちゃん、そろそろ電話かけてくれる?」

真姫「うん」プルルル

凛「着いたにゃ!」

真姫「ちょっと凛! 傘回さないで! 私にかかるでしょ! というかにこちゃん遅い!」プルルル

にこ『あ、真姫? もしもし』

真姫「おそい! 何してたのよ!」

にこ『ごめん、ちょっと掃除してて』

真姫「掃除?」

にこ『そう。電話をかけてきたってことはスーパーに着いたのね。悪いけどあと10分後くらいに掛けなおすわ! じゃあ切るわね!』プツッ
51 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/25(木) 17:52:36.76 ID:LDmWaAPWo
真姫「あ、切れた」

ことり「なんで切れたの?」

真姫「掃除をしてるんだって」 

ことり「掃除?」

真姫「で、10分後くらいに掛けなおすてくるみたい」

ことり「よくわからないけど、じゃあそれまでは私たちで選んでおこっか」

凛「おいしいものいっぱい買うにゃ!」

花陽「無駄使いはよくないよ、凛ちゃん? 必要なものだけにしなきゃ」

凛「わかってるにゃあ」タタッ

花陽「凛ちゃん!走ると足滑らせるよぉ」タタッ

真姫「二人ともどこにいくのよ…」

ことり「ふふ、三人ともカワイイ」

真姫「な、なんで私まで…///」
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/25(木) 17:56:29.83 ID:LDmWaAPWo
誤字が多くてすみません。

読みにくいでしょうが脳内補完でおねがいします?

これからもっと注意します。
53 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/25(木) 18:14:33.65 ID:LDmWaAPWo
ことり「本人にはわからないかもだけど一年生組の三人は特別なかわいらしさがあるのよ♪」

真姫「なによそれ…い、イミワカンナイ…///」

ことり(まあ本人が意識してないところがかわいさのヒケツなんだけどね♪)

凛「ことりちゃん! 見てホラ!」ドッサリ

ことり「わあ! かごいっぱいに食材が入ってるぅ! 選んできてくれたの? ありがとう」

凛「えへへ」

ことり「お礼に頭ナデナデしてあげるね? というかしたい」ナデナデ

凛「にゃは〜」ホワーン

真姫(本物の猫みたいね。動物的というか)

真姫「でもこんなにいっぱいいらないでしょ?」

凛「何言ってるにゃ! 9人分必要なんだよ?」

ことり「まあでもお昼ご飯だし軽めでもいいかな。そもそもなにを作るかも決めてないし」

真姫「にこちゃんの電話も待ってるしね」

花陽「でも野菜がいっぱい入った栄養たくさんのものにしたいなぁ」


54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/25(木) 18:18:43.34 ID:LDmWaAPWo
ことり「予算も限られてるしね。みんなからちょっとずつ集めたお金だし」

真姫「何円集まったの?」

ことり「確認してなかった、えへへ」

真姫「もう…予算の確認くらいしておいてよね。困った人」

ことり「えっとね、ここに……あれ? ここだっけ?  あれれ〜…」

凛・花陽「?」

ことり「あ、あれ?」

真姫「…もしかして…」

ことり「…落としちゃったかも…」

凛・花陽「えぇーーー!!」
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/26(金) 17:39:49.92 ID:hZZ62KRGo
凛「ど、どうするの!? やばいにゃ!」

花陽「食材代が…」

ことり「ごめんなさい……みんなからもらった大事なお金なのに……」

真姫「……」

ことり「…ことりはお財布を探してくるからみんなは学校に戻って事情を説明してきてくれる…?」

凛「そ、そんなのダメにゃ! ことりちゃんを一人にはできないよ!」

花陽「う、うん! みんなで探そう?」

ことり「それこそダメだよ。雨も降ってるのに…」

ことり「お財布をなくしたのはことりの責任だから一人で探します…」

真姫「誰の責任でもないわ。責任って言うのなら9人みんなの責任よ」

真姫「みんなで探した方が絶対に早いんだし」

ことり「…で、でもお昼ご飯はことりの案だから…」

真姫「私たちの言葉が聞こえてないの!?」

ことり「ま、真姫ちゃん」
56 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/26(金) 17:46:02.99 ID:hZZ62KRGo
真姫「とにかくさっさと探すわよ。ほら凛、花陽も来た道をよく探すのよ」

凛「合点にゃ!」

花陽「絶対に見つけようね」

ことり「…真姫ちゃん…みんな、ごめんね…」

真姫「謝るのは全てが終わってからにしてくれる?」

ことり「うん…ありがとう…、えへへ…」グスッ

真姫「なんで笑ってるのよ…」

真姫(泣いてるし…)

ことり「…真姫ちゃん優しいね。頼りない先輩でごめんね…?」

真姫「い、いいから探すわよ」

ことり「うん…!」

真姫(ことりがやたらカワイイカワイイとかいうのはよくわからないけど、ちょっとはわかった気がする)

真姫(さっきのことりの泣き笑いの笑顔…)

真姫(…かわいかった…)
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/26(金) 17:54:48.31 ID:hZZ62KRGo



穂乃果「つ、つかれた〜!」

穂乃果「掃除って疲れるんだねぇ…」

にこ「こんなので疲れてどうするのよ。私なんていつも一人で家を掃除してるんだからね」

穂乃果「にこちゃんってすごいんだね〜」

海未「あなたも自分の部屋の掃除くらいしっかりしなさい! いつもいつも言ってますが」

穂乃果「ひ、ひえ〜」

絵里「でもきれいになったわねぇ。頑張ったかいがあったわ」

にこ「でもちょっと時間をかけすぎたわね。約束の十分もとっくに過ぎちゃってるわ」

海未「すっかり忘れてましたね…掃除に熱中してしまって悪いことをしてしまいました」

絵里「結局30分くらいかかっちゃったのかしら」

希「向こうも待ちきれなくなってもしかしたらもう買い物を終えて戻ってきてるかもね」

にこ「それも仕方ないわね。時間を破っちゃったのはにこたちのほうだし」
58 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/26(金) 18:01:19.93 ID:hZZ62KRGo
絵里「でも催促の電話くらいありそうなものだけど……」

にこ「そうねぇ。でもことりもいるんだし変なものは買ってこないでしょ」

希「でもなんの連絡もないのはおかしいね……」

希「もしかして向こうでなにかあったとか」

絵里「え、縁起でもないこと言わないでよ、希」

にこ「なにかあったらなおさら電話があるでしょ」

希「電話できない事情が」

絵里「…え? な、ないわよね、そんなこと…?」

希「例えば余計なものを買っちゃって食材を買うお金がなくなっちゃったとか」

海未「さすがにそんなことは……みんなのお金ですし…」

にこ「でももしそんなことがあったら本当にもうただじゃおかないけどね」

プルルルッ

希「お、噂をすれば……」

にこ「真姫からね。もしもし? ごめんね、電話が遅れちゃって」
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/26(金) 18:09:16.58 ID:hZZ62KRGo
真姫『別にいいわよ、そんなこと』

にこ「もしかしてもう買い物終わっちゃったかしら?」

真姫『まだよ』

にこ「そうなの? 30分もなにしてたの?」

真姫『別に。電話を待つ間おしゃべりしてたわ』

にこ「そうなの。待たせちゃって悪かったわ。お買いもの頼んでいいかしら」

真姫『いいわよ。でもちょっと時間がかかるかも』

にこ「時間? どうして?」

真姫『え、えっと……それは……』

真姫『わ、私が忘れ物しちゃったからおうちまで取りに行くのにみんなに付き合って…ちょ! ことり!』

にこ「?」

ことり『ご、ごめんね! 今のは忘れて?』

にこ「ことり?」

ことり「そう! 実は遅れるのには理由があって…ことりがお財布を…きゃ!」

にこ「え? 財布がなんなの?」

凛『凛だよ!』

にこ「な、なによ…さっきから…」

凛『ちょっと電話では言えないけど大事な用があって遅れるにゃ! ごめんにゃ! それじゃ、また!』プツッ

にこ「……は? な、なんなのよ、一体……」 
60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/26(金) 18:23:32.98 ID:hZZ62KRGo
絵里「どうしたの? なにか揉めてるみたいだったけど」

にこ「揉めてたわけじゃないけど……にこもよくわからないわ」

海未「…まさかなにか本当にあったのでしょうか…?」

海未「困っているのかもしれません。すぐにかけなおしましょう!」

穂乃果「どうしちゃったんだろ……」

希「心配やね」

にこ「……」

絵里「かけなおさないの?」

にこ「……なにか隠しているように感じたの……」

絵里「にこ?」

にこ「……きっとなにか秘密にしておきたかったのよ」

希「にこっちは向こうの気持ちを尊重したいんやね」

にこ「…いい…?」

海未「…心配ですが、にこに任せます」ニコッ

にこ「ありがとう」

にこ(…信じてるからね…真姫、ことり、凛、花陽…)

にこ(……結局お買いもの頼み忘れちゃったけど……)
61 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/27(土) 01:12:17.27 ID:lAo5wZyF0
希の1人称がおかしい
62 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/27(土) 01:33:56.00 ID:hvvKAXc4o
>>61
わたし とかにしてました?
誤字も多いし気を付けます
63 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/27(土) 11:07:33.04 ID:2dpLETtRo
絵里「じゃた私たちはことりたちがいつでも帰ってきていいように準備を整えておきましょう?」

穂乃果「そうだね! やろう!」



ことり「う〜ん…見つからないなあ…」

凛「あそこにもここにもないにゃあ」

真姫「って凛、スカートびしょびしょになってるじゃない!」

凛「真姫ちゃんもおんなじにゃ」

ことり「みんな気を付けてね」

真姫「気を付けるのはことりよ! 全身濡れてるじゃない!」

ことり「…あはは、六月なのに寒いね…」

真姫「…………」

凛「でもいったいどこに落ちたんだろ……」

花陽「どこかにあるはずなのに……」

真姫「もう諦めましょう」

ことり「え?」
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/27(土) 17:02:30.24 ID:bOjwHSU9O
真姫「通って来た道をたどってみんなで探したけどなかったし」

真姫「いつまでも時間をかけるわけにもいかないしね」

花陽「…たしかに学校で待ってもらってるんだもんね…」

ことり「で、でも」

真姫「反論でもあるわけ? 実際探しても見つからないしこれ以上は時間の無駄よ」

花陽「…みんなお腹空いてるだろうし…」

凛「凛もお腹ペコペコにゃあ!」

ことり「…で、でも……じゃあ」

真姫「一人で探すっていうのはダメよ? さっきも言ったけど」

ことり「うぅ…」

真姫「…はぁ…」

真姫「…ことりは責任を感じすぎてるわ。そんなんじゃだめよ」

ことり「だ、だめ?」
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/27(土) 17:07:59.52 ID:bOjwHSU9O
真姫「そう。だめ。責任なんて押しつけてなんぼなの。みんなで一緒に抱えましょ」

真姫「μ`sってそういうグループでしょ?」

ことり「…真姫ちゃん…」

ことり「…うん、そうだね……ありがとう」

真姫「か、感謝されるのは悪い気分じゃないわね」

ことり「ふふ、今日は真姫ちゃんにかんしゃしてばっかりだ。年下の真姫ちゃんにお世話になってばっかりだ」

真姫「年下のわりに頼れるでしょ?」

ことり「もちろん凛ちゃんと花陽ちゃんも。ほんとにありがとう」

凛「凛におまかせにゃ!」

花陽「い、いつもお世話になってるから…」
66 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/27(土) 17:16:32.90 ID:bOjwHSU9O
ことり「手伝ってもらってごめんね」

ことり「学校に戻ろっか!」



穂乃果「あれ。これなんだろ…」ゴソゴソ

海未「どうしたのですか?」

穂乃果「なんか私のポケットのなかにに見覚えのない財布が…」

海未「ことりの小銭入れではないですか。普段使いのものではないですが」

にこ「どうしたの? ってそれお金の入ってるやつじゃない!」

穂乃果「お財布なんだから当たり前だよ」

にこ「そうじゃなくて食材の買い出し用に集めたお金よ」

穂乃果「え? でももうことりちゃんたちお買いものに行っちゃったよ?」

にこ「だからだめなんでしょ! ことりたちお金持たないまま買い出しに行っちゃったってことよ!」

穂乃果「うえ〜! どうしよう!」

海未「なんで穂乃果が持ってるんですか!」 

穂乃果「い、いや、思い出したんだけど穂乃果の分のお金を入れようとしてことりちゃんから預かったまま忘れちゃったんだよ!」
67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/27(土) 17:22:00.04 ID:bOjwHSU9O
海未「穂乃果! だからあなたはいつもいつも!」

穂乃果「うわ〜! ごめんなさ〜い!」

絵里「たしかもう全員の分が集まってたと思うんだけど。私が預かっておくわ」

穂乃果「はい」

絵里「…軽いわね。いくら入っているのかしら…………720円…?」

にこ「ぜんぜんないじゃない!」

絵里「9人もいてこれだけしか集まらないなんて……みんなケチね」

希「えりちもいっしょやで?」

絵里「ちょっ……むぅ…」

68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/27(土) 17:32:15.24 ID:bOjwHSU9O
穂乃果「待って。じゃあことりちゃんたちはお買いものどうしたんだろう」

希「たしかに。お金がないものね」

海未「いったい何をして」

ガチャッ

凛「ただいまー!」

絵里「帰ってきたわ」

凛「食材いっぱい買ってきたよ!」

にこ「あんたたちお金はどうしたのよ」

真姫「お金ってどういうことよ」

にこ「いや、だって穂乃果が……」

ことり「あー! 穂乃果ちゃん、それ!!」

穂乃果「…あはは」

穂乃果「ご、ごめんなさい…ことりちゃんに渡すはずだったお財布をすっかり忘れてて…」

真姫「なによ。もともともってなかったんじゃない。時間の無駄だったわね」

海未「どういうことですか?」

凛「ことりちゃんがお財布を落としたと勘違いしてずっと雨のなかを探してたんだにゃあ!」

にこ「そういえばあんたたちずぶ濡れじゃない!」

ことり「…も、もう…穂乃果ちゃん…」

穂乃果「ことりちゃん?」

ことり「うわ〜ん!! よかったよお〜!」ガバッ

穂乃果「わ、わあ! どうしたの! 暑いよお! って泣いてる?」

ことり「うぅ」グズグズ

穂乃果「……本当にごめんね? ことりちゃんに苦労させて」ナデナデ

ことり「…ううん。いいの…でも、ほんとによかった……」
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