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シンジ「高校受験…?」アスカ「私は大学出てるから関係ないわね」
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52 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/15(月) 05:10:37.91 ID:eEhp0wzD0
学校説明会 廊下
アスカ「暑かった…」
シンジ「うん…」
アスカ「で、どうよ」
シンジ「まだ一校目だし、なんとも…校舎がややこしいけどきれい…くらいかな」
アスカ「はあ?それだけ?この私にご足労願っておきながらそれだけって言うの?」
シンジ「ごめん…(暑さで気が触れてるんだ)」
アスカ「まあいいわ、一通り校舎を回って見るわよ、それでも同じ感想だったら棒についてるアイスからハーゲン○ッツに格上げだからね」
シンジ「僕が買うのは決定なんだね…」
53 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/15(月) 05:18:32.57 ID:N6izPqkSO
>>51
仕事の時に爆睡しちゃダメだぞ。朝まで頑張って書くのは立派なもんだからな。
54 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/15(月) 05:29:05.21 ID:eEhp0wzD0
k高生「こんにちはー、そこの二人、陸上部見てかない?」
シンジ「へ、あ、はい」
アスカ「こいつ走れそうに見えます?他を当たったほうがいいですよ」
シンジ「あ、アスカ(エヴァでなら音速出せるのにな…肉体の檻は残酷だ)」
k高生「初心者でも大会出られるくらいになるんだよ、俺も高校で始めたけどこの前入賞出来たんだ」
アスカ「キョーミありません」シンジ「ちょっとなら…」
アスカ「マジ?」
k高生「ってことでちょっとこの男の子借りるね、他の部活も色々あるから彼女は時間つぶしてて」
アスカ「かっ、彼女」//
シンジ「ごめん、しばらく見てくるよ(日本語は二人称で彼女って言ったりするんだよアスカ…)」
……
k高生「なあ、シンジくんっていったっけ?」
シンジ「はい」
k高生「彼女超かわいいじゃん、ハーフか何か?」
シンジ「彼女じゃないです(ほんとにガールフレンドの方だった)」
k高生「じゃそのうちってことだ、性格きつそうだから一緒に住んだら大変だぞー、ははは、同棲なんて話が早すぎるな」
シンジ「ははは…」
k高生「はい、ここが活動場所」
シンジ「走ってますね(外暑い)」
k高生「その通り!陸上部だからね。週一日休み、土日は午後か午前だけって感じでやってるよ」
シンジ「ハードですね…」
k高生「慣れだよ慣れ、今は部活がないと体がむずむずする。陸上の経験は?」
シンジ「いや、特には…」
k高生「よし、ものは試しだ、部員について走ってみよう!」
シンジ「え、ええ」
55 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/15(月) 05:34:55.99 ID:eEhp0wzD0
>>53
ありがとうございます、努力はしますが完全に昼型人間でしかも受験生(高3)なのでどこまでやれるか…
56 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/15(月) 05:50:52.54 ID:eEhp0wzD0
シンジ(結局グラウンド一周させられた…アスカどこ行ったかな…)
シンジ(部活見学には興味ないのかな…それとも文化系には興味があるのかな…)
シンジ(とりあえず文化系回ってみよう)
シンジ(茶道部…アスカは正座苦手そうだしいないかな)
シンジ(pc研…覗いてみたけどいない)
シンジ(文芸部にもいないし吹奏楽部にもいなかった)
シンジ(科学部?何するんだろう)
………
シンジ(全部回ったけどいないや…)
アスカ「あ、いた」
シンジ「あ、アスカ、どこにいたの?」
アスカ「自販機で飲み物買って飲んでただけだけど?」
シンジ「そ、そう…」ガックシ
アスカ「やけに遅かったけどあんたこそ何してたの?」
シンジ「ちょっと陸上部以外も見てたんだ(探し回ってたなんて言えない)」
アスカ「そ、もう全部見た?」
シンジ「うん、一通り」
アスカ「そろそろいい時間だし、昼でも食べる?午後からは別の学校見に行くんだよね」
シンジ「うん、l高に行くつもりだよ」
アスカ「じゃ行こ」
57 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/15(月) 06:07:53.97 ID:eEhp0wzD0
ファミレス
シンジ「k高校はどうだった?」パスタクルクル
アスカ「まぁまぁじゃない? 市内最難関だけあって流石に生徒も利口そうだわ」パスタクルクル
シンジ「うん、僕もそう思った」モグモグ
アスカ「自分は頭いいっていう嫌味な感じもなくていいわね、市内で一番だと他の学校と比べたりしなくていいから心に余裕があるのかしら、それはそれで嫌味だけど」モグモグ
シンジ「そうだね…僕の成績だとだいぶ頑張らなくちゃ入れないけど(結局なんでも嫌味なんじゃないか…)」
アスカ「入りたいなら勉強する、それだけよ」
シンジ「ただ、入ったら勉強大変そうだね…」
アスカ「本当よ、なんで一年から受験受験なの?私は大学行かないから正直そこは鬱陶しいわ」
シンジ「ごめん…」
アスカ「なんでシンジが謝るの?バーカ」
58 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/15(月) 06:14:18.50 ID:eEhp0wzD0
l高
シンジ「すごいや…」
アスカ「この校舎金かかってるわねえ、ジオフロントには見劣りするけど、建て替えたばかりなんだわきっと」
シンジ「そうだね…(あんな物騒なところに通学したくないよ…)」
アスカ「さあ、行くわよ」
59 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/15(月) 06:33:34.78 ID:eEhp0wzD0
説明会
l高教師「l高校は来たるグローバル社会に対応するために、海外交流を活発に行っており、留学などにも強力な支援を…」
アスカ「日本人は英語教育が大好きね」
シンジ「そうだね…英語を勉強しないとほとんど日本人としか話せないからかな」
アスカ「不便な民族」
シンジ「仕方がないよ…」
アスカ「k高ほどじゃないけど暑い…」
シンジ「冷房がまだ効いてるね、校舎が新しいからかな」
60 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/15(月) 06:56:07.31 ID:eEhp0wzD0
廊下
アスカ「しっかし廊下も広いわねー」
シンジ「校舎には相当力を入れてるんだね」
アスカ「…留学、行きたいんだっけ?」
シンジ「うーん…たしかに行きたいけど、ドイツは留学先にあるかな…英語圏じゃないし」
アスカ「はあ?どういうことよ、アメリカとかイングランドに劣ってるっていうの?」
シンジ「僕に詰め寄らないでよ…日本の教育方針が英語よりなだけで他意はないよ…」
アスカ「ふん、何がグローバルよ、結局米英に擦り寄ってるだけじゃない!」
シンジ「そうなのかな…」
アスカ「そうよ!まあドイツもドイツでEUで気を遣って英語を話してるから残念ながら情けなさじゃ引けを取らないわね」
シンジ「どうしてなの?」
アスカ「ドイツは第二次世界大戦でやらかしたって認識が強すぎてドイツ語を話すのも憚るようになったのよ、情けないことにね」
シンジ「そうなんだ…(現代史で習ったことってこんなところにも関係してるんだな…日本人はそこの辺を考えなさすぎなのかもしれないや)」
アスカ「ただ希望は捨てないわ、イングランドがEUから脱退した今、英語を第一言語にしてる国はもうないわ。ドイツ人は胸張ってドイツ語を話せばいいのよ」
61 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/15(月) 07:40:36.42 ID:eEhp0wzD0
部室棟(文化)前
シンジ「この学校は部室棟があるんだね」
アスカ「面白い構造ね」
シンジ「一通り見てみようか」
アスカ「いいわよ、すぐ見られそうだし」
……
アスカ「なんかぱっとしなーい」
シンジ「運動部のほうが盛んみたいだから、そういうことなのかな…僕はぱっとしないとは思わなかったけど」
アスカ「さ、あっちと違ってすっきりしてるからもう見る必要もないでしょ」
シンジ「そうだね、生徒の雰囲気も部室棟でだいたい分かったし、そろそろ出ようか」
アスカ「アイスアイスー」
シンジ「それは忘れてほしかったな…」
62 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/15(月) 10:39:30.74 ID:Fh2CkVlxO
トウジ「お!夫婦で高校の下見ですか」
ケンスケ「にくいねえ〜」
シンジ アスカ「「そんなんじゃない!!」」
トウジ「ぴったりじゃのう」
シンジ「勘弁してよ…二人も見に来てたんだね」
トウジ「そうや、お前ら午前はどこいってたんや」
アスカ「k高校」
ケンスケ「わーお」
シンジ「見に行っただけだよ、まだ行けるかもわからないんだ」
トウジ「ワシら見に行っても悲しくなるだけやから行ってないわ」
ケンスケ「そういうこと」
63 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/15(月) 11:26:32.25 ID:2dUHUM4Oo
C
64 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/15(月) 11:40:15.36 ID:Fh2CkVlxO
トウジ「それよりこれから暇か?ゲーセンいこうやゲーセン」
アスカ「あんた口を開けばゲーセンゲーセンって、そんなに行って飽きないわけ?」
トウジ「飽きるわけないわ。シンジ、どうや」
シンジ「付き合うよ」
65 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/15(月) 12:49:52.00 ID:b7cKBXy4O
いいね
66 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/15(月) 14:04:37.63 ID:Fh2CkVlxO
ピリリリリリ ピリリリリリ
シンジ「電話?」
[葛城ミサト]
シンジ「ごめん、ちょっと出るね」
ミサト『もしもし、シンジ君、今どこ?』
シンジ「l高校にいますけど、どうしましたか」
ミサト『ちょーっとまずいことになったわ、すぐにネルフに来て。アスカもそこにいる?』
シンジ「はい、います、けどどういうことですか」
リツコ『ミサトちょっと貸して…リツコよ、初号機から原因不明の異常シグナルが検出された。危険域ではないけど見過ごせないわ、念のために零号機から弐号機のパイロット三人を召集します』
シンジ「わかりました、すぐ向かいます」
リツコ『車を向かわせているわ、校門で待機して』
シンジ「わかりました」
アスカ「どういうこと?」
シンジ「ネルフにすぐ来いって。車が迎えに来るらしいからすぐ校門に行くよ」
アスカ「今度は何よ!まったく!」
トウジ(めんどくさいことになってるなあ)
ケンスケ(ゲーセンはお流れだね)
シンジ「とにかく行こう、トウジ、ケンスケ、ごめん!」
トウジ「落ち着いたら誘ってや」
ケンスケ「僕たちは暇人だからね」
67 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/15(月) 17:13:46.31 ID:Fh2CkVlxO
(ID変わってるけど中の人変わってません)
車の中
アスカ(なんでこんなにすぐ車が来るのよ…やっぱりガチガチに監視されてるじゃない…エリートパイロットの宿命かしら…)
シンジ「初号機の様子がおかしいってリツコさんが言ってた…」
アスカ「おかしいってどういうこと? システムは完全に停止されてるはず」
シンジ「僕には分からないよ…」
アスカ「……」
シンジ「いつもこうだ…急に呼び出されてああしろこうしろって…」
アスカ「また始まった」
シンジ「……だってそうじゃないか」
アスカ「そういうの今回で終わりにするんじゃなかったの?自分の意志で、自分の未来を決めるんじゃなかったの?……ばっかみたい、いつまでもうじうじして」
シンジ「ごめん…」
アスカ「……しっかりやりなさいよ、バカシンジ」
シンジ「うん」
アスカ「あんたがいないと…高校行っても面白くないから」
シンジ「…ありがとう」
68 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/15(月) 20:27:44.70 ID:eEhp0wzD0
青葉「初号機のシンクロ率4.3,4.33,4.36、依然として上昇中」
ミサト「どうなってるの…パイロットもダミーシステムもなしにシンクロを…」
リツコ「MAGIの応答は」
息吹「全て一致で原因不明を返しています」
リツコ「一体どうなっているの…こんな話聞いたことも想定したこともない…」
ゲンドウ「初号機に緊急拘束1番から15番、パイロットが到着するまで動かさせるな。各省への通達はまだだ」
日向「緊急拘束1番から15番、初号機に使用します」
69 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/15(月) 21:25:01.65 ID:eEhp0wzD0
日向「零号機から弐号機までパイロット到着、エントリープラグ内に待機中」
ゲンドウ「零号機と弐号機にエントリープラグ挿入、接続後に初号機にエントリープラグを挿入」
ミサト「初号機は状況さえ分かりません、危険です!」
ゲンドウ「問題ない、やれ」
リツコ「放置してシンクロ率が一定に達すれば暴走する可能性が高いわ、パイロットを載せるしか方法はない」
ミサト「……エントリープラグ挿入」
日向「零号機及び弐号機エントリープラグ挿入」
日向「1次コンタクト成功、2次コンタクト成功。A10神経接続両者問題なし、シンクロ率零号機40.6%、弐号機41% システムオールグリーン」
ミサト「初号機以外は問題なしか…初号機もエントリープラグ挿入」
日向「エントリープラグ挿入、1次コンタクト成功、2次コンタクト成功、A10神経接続正…シンクロ率に異常発生、急激に上昇します」
ミサト「シンクロ率を30%にカット」
伊吹「だめです、信号受け付けません!」
青葉「シンクロ率50,61,74…駄目です止まりません」
ミサト「状況中止、エントリープラグ排出!言わんこっちゃない…!」
伊吹「信号拒絶!通信回線全て切断、パイロットとのコンタクト消失」
リツコ「取れるデータをすべて集めて!」
青葉「了解」
70 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/15(月) 21:33:43.44 ID:eEhp0wzD0
アスカ「シンジ!バカシンジ!回線繋ぎなさいよ!」
レイ「本部とも通信が途絶しているわ、指示を待ちなさい」
アスカ「うるさい!」
ミサト「二人とも、初号機が拘束を解かないように押さえつけて」
アスカ「ああもう、了解!」
レイ「了解」
日向「シンクロ率、上昇停止。88%で安定」
ミサト「止まった…?」
リツコ「未だ危険な域ね」
伊吹「通信回復を試みていますがまだ繋がりません!」
青葉「システムに異常なし、シンクロ率以外は極めて正常」
ミサト「手詰まりね…」
71 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/16(火) 00:41:36.79 ID:865NhPiu0
アスカ偉そうでクソウゼェ
72 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/16(火) 00:57:03.17 ID:BHvr4nUIo
いやこれ二次創作
73 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/16(火) 03:42:18.21 ID:ceLtCue30
シンジ(ここは…そうか、エントリープラグか)
シンジ(入った途端にシンクロ率が上がって…それからどうなったんだろう)
シンジ(たぶん外のみんなは大騒ぎだ…でもなんだか僕はそういう気がしない…むしろ落ち着いている)
74 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/16(火) 03:51:26.49 ID:ceLtCue30
シンジ(心が軽くなるような…何だか眠くなってきた)
シンジ(たぶん後で怒られるなあ…でも…もう少し母さんと一緒にいたい…)
シンジ(母さん…)
75 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/16(火) 03:56:39.52 ID:ceLtCue30
アスカ「……やけに静かね」
レイ「一時的に安定しているだけ。油断しないで」
アスカ「わかってるわよ!エコヒイキ!」
ミサト「コンタクトは?」
伊吹「だめです」
ミサト「こうなると変化がないのが逆に怖いわ…一体何が起こっているの…」
青葉「パターン青は検出されず、使徒の類ではありません。シンクロ率に変化なし」
アスカ(何やってるのよシンジ…!)
76 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/16(火) 04:20:53.69 ID:ceLtCue30
シンジ(…本当に少し寝ちゃった)
シンジ(母さんがいたら、進路のこととかいろいろ相談するんだけどな…ははは、これまで死ぬ思いをしてきたのに今はこんなこと考えてる)
シンジ(母さん…僕はどうすればいいんだろう)
シンジ(なりたい自分、やりたいこと…)
シンジ(そんなに急に言われても分からないよ…)
シンジ(母さんはどうしてエヴァの研究をしたんだろう…)
シンジ(……答えてはくれないんだね、母さん)
シンジ(でもいいんだ…母さん…母さんに抱きしめられる子供ってきっとこんな感覚なんだ)
シンジ(15歳にもなって子供っぽいかな…まあいいや)
シンジ(ありがとう…母さん)
シンジ(でもそろそろ行かなきゃ)
シンジ(母さんに頼ってばかりじゃだめなんだ、自分で見つけるって友達と約束したんだ)
シンジ(行ってくるね、母さん)
ユイ「ふふ…頼もしい子」
77 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/16(火) 04:21:48.31 ID:x+xqFIEI0
いい展開
78 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/16(火) 04:34:52.86 ID:ceLtCue30
アスカ(もうかれこれ一時間…エヴァに乗って全く動かないってのも変な感覚ね…何やってるのよシンジは…)
青葉「シンクロ率急速に下降!80,73,61.7、下降止まりません」
ミサト「どういうこと……?」
ゲンドウ「強制射出はまだだ、様子を見ろ」
青葉「シンクロ率40.8%で安定。プラグ深度20、精神汚染レベル安全域」
伊吹「コンタクト回復!パイロットの生存を確認」
ミサト「シンジ君!大丈夫なの!?」
シンジ「なんとか…」
アスカ「シンジ!」
シンジ「ごめんアスカ…僕は大丈夫だよ」
ミサト「システムの異常は」
日向「ありません」
シンジ「ごめんなさいミサトさん、迷惑を…」
ミサト「何言ってるのシンジくん、危険な状態だったのよ、謝らなければいけないのはこっち…初号機、エントリープラグ排出」
日向「初号機エントリープラグ排出」
ミサト「零号機と弐号機は所定の位置に戻ってからエントリープラグ排出、これをもって状況を終了します」
アスカ(結局なんだったのかしら…)
79 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/16(火) 04:41:58.93 ID:ceLtCue30
ネルフ 或る廊下
ゲンドウ「大丈夫か」
シンジ「うん…母さんと会ってきたんだ」
ゲンドウ「ユイと…?馬鹿げたことを言うな」
シンジ「……」
ゲンドウ「冬月、この件はエントリープラグ内のドライブのシステム異常で処理しろ」
冬月「何が起こったにせよ、似たようなものだからな、問題もないだろう」
ゲンドウ「ああ」
ゲンドウ(なぜシンジには姿を見せるのだ…ユイ……)
80 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/16(火) 04:53:46.38 ID:ceLtCue30
葛城ミサト宅
シンジ「ただいま」
アスカ「…おかえり」
シンジ「…ごめん」
アスカ「バカ」ギュッ
シンジ「あ、アスカ」
アスカ「なんであんたはいつもこうなのよ…暴走したり取り込まれたり…心配してもしきれないじゃない…!」ギュウウ
シンジ「ごめん、少し苦し…」
アスカ「しばらくこうされてなさい…この私を心配させた罰よ…」
シンジ(アスカ…)
ミサト(なんでだろ、すごく鍵を開けて家に入っちゃいけない感じがするわ…どうして…?……あ、えびちゅ買うの忘れてるじゃない、私のバカ)
ミサト(えびちゅだけじゃない気がするけど…まあいいか)
81 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/16(火) 04:55:46.30 ID:ceLtCue30
寝落ちしたので更新がおかしなことになってしまいました
とりあえず更新終わり、日中は不定期になります
82 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/16(火) 06:33:25.21 ID:BHvr4nUIo
C
83 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/16(火) 06:41:31.81 ID:xGVXbXXro
おつ
84 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/16(火) 07:34:42.95 ID:ceLtCue30
第壱中学校 教室 昼休み
トウジ「考査やな」
ケンスケ「考査だよ、二週間後」
シンジ「中3は3月の考査がないから、定期考査はあと二回だね」
トウジ「あと二回もあるんかいな」
アスカ「簡単すぎてあくびが出るわ」
トウジ「」ムカッ
ヒカリ「秋からは実力テストもあるし、模試なんかもあるから忙しくなってくるね」
トウジ「」チーン
ヒカリ「定期考査が終わったら夏休みだし、頑張ろう?(どうせ模試と宿題があるけど)」
トウジ「」フッカーツ
シンジ「夏は受験の天王山って言うし、頑張らなきゃね」
アスカ「何それ、どうせ一年中夏じゃない」
85 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/16(火) 09:33:55.43 ID:AtVu8ZDHO
シンジ「慣用句に文句つけないでよ…」
ケンスケ「暑い夏にへこたれずに勉強に勤しんだ者が合格への切符を掴む!ってことなんだろうね」
アスカ「へえー」
トウジ「……おいおいおいおい、範囲長すぎやろ、こんなん二週間じゃどうにもならへんわ」
ケンスケ「だから三週間前から考査の準備しとけって先生が言ってたわけだ…僕はやってないけど」
ヒカリ「平常点もあるしちゃんとしなよ…」
トウジ「あー聞こえない聞こえない」
86 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/16(火) 15:50:28.50 ID:AtVu8ZDHO
帰り道
シンジ「何回やってもテストは憂鬱だよ…」
アスカ「楽しいもんじゃないってのは認めるわ」
シンジ「トウジも言ってたけど、範囲が広すぎるよ…あの一件のあと三日もエヴァの調整で授業出てないし……」
アスカ「なるようになるわよ」
シンジ「はあ…」
アスカ「ノート見せてあげる」
シンジ「いいの?」
アスカ「減るもんじゃないし」
シンジ「ありがとう」
アスカ「内容は保証しないわ」
シンジ「えっ」
アスカ「冗談よ、ちゃんと書いてあるわ」
87 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/16(火) 18:10:46.94 ID:ceLtCue30
葛城ミサト宅
アスカ「数学国語…社会英語に理科、これで全部だから」
シンジ「ありがとう…多いね」
アスカ「3日だから仕方がないでしょ、あとはよろしく」
シンジ(はあ…三日だからざっと18コマじゃないか…憂鬱だ)
シンジ(理科からやろう…)カリカリ
『酸…水に溶けると電離して水素イオンを生じる』
『アルカリ…水に溶けると電離して水酸化物イオンを生じる』
シンジ(字、きれいだな…)
『舐めてんの?Broensted-Lowry くらい一緒に扱ったらどうなのよ』
シンジ(うわあ…きれいな字できついこと書くなあ……ぶ、ぶろ?なんとかさんとろーりー?なんのことだろう…)
黒服(ブレンステッドとローリーは独自の酸塩基理論を考え出した人物である。高校化学の内容だ)
88 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/16(火) 18:25:27.07 ID:ceLtCue30
『酸性水溶液にとける金属…マグネシウムリボン、亜鉛……書くのめんどくさ』
シンジ(面倒くさがらないでよ!僕は知らないんだよ!というか『書くのめんどくさ』って書くほうが面倒だよ!…教科書見よう)
『水酸化ナトリウムにとける金属…アルミニウム、亜鉛など限られた金属』
『希塩酸にも水酸化ナトリウムにも溶けない金属…金、銀、銅など』
『いずれの場合も水素を発生しながら溶ける』
シンジ(なるほど…ちょっと覚えればなんとかなりそうだ)
『中和…酸性水溶液とアルカリ性水溶液を混ぜると互いの性質を打ち消し合い、水と塩(えん)が発生する 例 塩酸と水酸化ナトリウム→水と食塩』
『しおかえんか紛らわしい!』
シンジ(ははは…たしかに。ドイツ語はどうなってるんだろう)
『つまんない』
89 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/16(火) 18:38:33.77 ID:ceLtCue30
シンジ(つまんない?授業のことかな)
『早く戻ってこい なんで三日もかかるの』
シンジ(よく分からなくなってきた)
『あいつのハンバーグ食べたい』
シンジ(あいつのハンバーグ…ミサトさんハンバーグ作らないし僕のことかな)
シンジ(じゃあ、こういうこと?)
『つまんない 早く戻ってこい なんで三日もかかるの あいつのハンバーグ食べたい』
シンジ(アスカ…そんなにハンバーグが食べたいなら早く言ってくれればいいのに…)
シンジ(それにしてもノートに思ってること書きすぎだよ…よほど暇だったんだろうな…)
シンジ(って、こんなことしてる場合じゃないよ、まだどっさり残ってるじゃないか…)カリカリ
シンジ(今日はハンバーグにしよう)
90 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/16(火) 20:52:47.49 ID:ceLtCue30
リビング
シンジ「今日はハンバーグにしてみました」
アスカ「いただきまーす」ニコニコ
シンジ(喜んでくれてる?)
ミサト「いっただきまーす」プシュ ゴクゴク カアアー!
シンジ(こっちはよくわからないや)
アスカ「中々ね」モグモグ
シンジ「ありがとう」
ミサト「100%天然の肉みたいだわ…さすがシンちゃんね…」モグモグ
シンジ「色々調べて工夫してみたんです、たしかそれは8割人造肉ですよ」
アスカ「8割!?……見直したわ…」
シンジ(見損なわれた覚えはないけど嬉しいな)
……
アスカ「ごちそうさま」
ミサト「ごちそうさま。本当にその手の仕事もありなんじゃないかってくらいよねー、シンちゃんの料理」
アスカ「否定できないわね…美味しかった…」
シンジ「今度からは食べたいものがあったら言ってよ、アスカの好きな食べ物とかわからないからさ」
アスカ「? 今度からってどういうこと?」
シンジ「え、ノートに書いてあったでしょ、ハンバーグ食べたいって。ああいうの言ってくれたらうれしいなって」
アスカ「……」
アスカ「!!!!」ガタンッ
シンジ「あ、アスカ?」
アスカ「なんでもない!」ピシャッ
ミサト「あー…シンちゃん余計なこと言ったかも」
シンジ「ど、どういうことですか」
ミサト「日記とか走り書きってプライベートなものだから、そっとしておいてあげたほうがよかったりするのよ」
シンジ「気をつけます…」
ミサト(小声)「あと、もう少し乙女心を勉強したほうがいいかもね」
シンジ「はい… ?」
ミサト(この反応だと分かってないわね……大人になるための頑張りどころよ、頑張ってシンちゃん)
部屋
アスカ(見られた見られた見られた…!なんで消さないで渡しちゃったのよ私のバカ!)
アスカ(…というかなんでこんなに取り乱してるのよ私は…ちょっと落書きを見られただけじゃない)
アスカ(自分でもわからない…変なの…)
91 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/16(火) 21:21:25.82 ID:ceLtCue30
シンジ「アスカ…?」
アスカ「何」
シンジ「さっきはごめん」
アスカ「別に気にしてない」
シンジ「そっか…」
アスカ(なんで私はこんな反応しかできないわけ…?)
シンジ「ノートありがとう、とても助かった」
アスカ「暇人パイロットはこれくらいしかすることがないのよ」
シンジ「そんな…」
シンジ(怒らせちゃったかな…)
92 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/16(火) 23:24:44.84 ID:ceLtCue30
リビング
シンジ(まだ国語が残ってる…もう10時半だし今日中に終わらせるのは諦めようかな…)
シンジ(見るだけ見ておくか…)
『思いつつ寝ればや人の見えつらむ夢と知りせば覚めざらましを』
シンジ(洞木さん、またアスカに恋歌を教えこんで…)
シンジ(えーと…夢だとわかったら覚めなかったのに…っていう歌だっけ)
シンジ(教えてあげたいけどさっき怒らせちゃったばっかりだし…)
シンジ(礼の言葉と一緒に書けば大丈夫かな、たぶん大丈夫)
『好きな人のことを思いながら眠りについたので、夢に出てきたのだろうか。夢とわかっていたら、覚めないようにするのに』
『ノート貸してくれてありがとう あと、今回はごめん』
93 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/16(火) 23:25:27.34 ID:ceLtCue30
本日更新終了です
支援やご指摘ありがとうございます!
94 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/17(水) 00:36:24.72 ID:adIsZSCYo
ヒュー
95 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/17(水) 06:36:56.75 ID:xr8igRVn0
アスカ(暗い…何も見えない…)
アスカ(床冷たい…)
アスカ(なんでこんなところにいるのよ、私)
アスカ(一人ぼっちだし…)
アスカ(どうして私は独りなの)
アスカ(勉強して大学に飛び級したし、厳しい訓練積んでパイロットにもなった)
アスカ(日本に来てエヴァに乗って使徒を倒して…)
アスカ(いつだって評価されることをしてきた…)
アスカ(なのに…誰も振り向いてくれない)
アスカ(最後はひとり…)
アスカ(さむい…)
SOUND ONLY
アスカ(?)
SOUND ONLY
『アスカ、行こう』
アスカ「誰…?」
SOUND ONLY
『僕だよ、シンジだよ』
アスカ「シンジ…?」
シンジ「ほら、手を取って」
アスカ(目の前にいる!?)
アスカ「で、でも、私の手、冷たい…」
シンジ「ずっと繋いでれば温かくなるよ」
アスカ「う、うん」
アスカ(あったかい…)
シンジ「行こう、こんな所アスカに似合わないよ。ほら、立って」
アスカ「シンジ…」
シンジ「ん?」
アスカ「なんでここまで来てくれたの…?」
シンジ「困っている人を見過ごせない…っていうのは建前かな…」
シンジ「本当は…僕、アスカのことが」
96 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/17(水) 06:49:29.92 ID:xr8igRVn0
シンジ「アスカー? そろそろ起きないと時間が」
アスカ(…夢?)
アスカ「もう起きてる!」
アスカ(夢か…)
シンジ「あと、ノートありがとう!まだ国語が写し終わってないけど、学校あるから一回返すね」
アスカ「はーい」
アスカ(ほんとだ、国語のノートに付箋がついてる)
アスカ(一日でここまで進めるとはなかなかやるわね…)パラパラ
アスカ(ん)
『好きな人のことを思いながら眠りについたので、夢に出てきたのだろうか。夢とわかっていたら、覚めないようにするのに』
『ノート貸してくれてありがとう あと、今回はごめん』
アスカ(……)
アスカ(そっか…そういうことか…)
アスカ(私…シンジのことが…何よ、簡単じゃない)
アスカ(ありがとう、ヒカリ。やっと分かったわ、自分の気持ち)
97 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/17(水) 10:40:32.80 ID:HRq4wL00O
アスカ「おはよ」
シンジ「おはよ(怒ってない…?)」
アスカ「テストまで二週間切ったけど、どう?」
シンジ「ノートは写せたからスタートラインには立てたかな…」
アスカ「提案があるの」
シンジ「提案?」
アスカ「定期考査って面白くないじゃない?」
シンジ「そりゃ面白くはないけど…」
アスカ「賭けよ」
シンジ「かけって、お金を賭けたりとかの賭け?」
アスカ「そう、点数の合計が低かったほうが何でも一つ言うことを聞くの」
シンジ「何でも!?」
アイス「そうよ」
シンジ(だ、だめだ、何でもなんていう言葉は危険すぎる…第一アスカが勝つに決まってるじゃないか…そうだ、これはアスカのアイス調達計画だ、騙されるな)
98 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/17(水) 12:55:20.96 ID:HRq4wL00O
シンジ(牽制しないと)
シンジ「お金とかは嫌だよ…?」
アスカ「そんなこと頼まないわよ」
シンジ(いつもいろいろ買わせようとしてくるじゃないか…待てよ…金銭じゃないとすれば…)
シンジ(そうだ!ムカついたときに僕を叩いてストレス発散にする気だ!これはアスカのストレス発散計画だ!)
シンジ「痛いのはやめてよ」
アスカ「そんな暴力的に見える?」
シンジ(見えるよ…というか初対面の日に足払いとか飛び蹴り食らってるよ…)
シンジ「じゃあ、いいよ(金銭も暴力もないとくれば、そんなにひどいことはなさそうだしいいかな)」
アスカ「じゃ決まり!忘れたとか言ったらただじゃおかないわよ!」
シンジ(そういうのを暴力的というんだ)
ミサト「おはよー」
シンジ「おはようございます」
アスカ「おはよ!」
ミサト(アスカ、妙に機嫌がいいわね…昨日はあんなんだったのに何があったの…?)
99 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/17(水) 13:08:08.76 ID:HRq4wL00O
考査一週間前
アスカ「調子はどう?」
シンジ「まあまあかな…」
アスカ「私は絶好調よ、勝利は私のものね」
シンジ「僕も負けないよ」
シンジ(僕のバカ…!なんで勝負を受けたんだろう…アスカのことだから金銭と暴力以外にも僕の知らない悪辣なことを知っているに決まってるじゃないか…!)
シンジ(想像しただけで恐ろしいよ…だから、是が非でも負けるわけには行かないんだ…!逃げちゃだめだ逃げちゃだめだ逃げちゃだめだ)カリカリカリ
アスカ(な、何よこの気迫…私が勝つのはわかりきってるのにどうしてこんなに…?)
アスカ「…ま、まあ、せいぜい頑張りなさい」
シンジ「…アスカもね」
ミサト(考査の勉強ってこんなに殺伐としたものだったかしら…)
100 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/17(水) 14:35:03.63 ID:adIsZSCYo
イイヨー
101 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/17(水) 15:37:39.32 ID:HRq4wL00O
考査3日前
シンジ「」カリカリカリカリカリカリカリカリ
シンジ(NaOHをHClに入れて中和…NaOHをHClに入れて中和…)
アスカ「」カリカリカリカリカリカリカリカリ
アスカ(負けない…シンクロ率で負けてテストでも負けるわけには行かない…!こんなの戦闘機のマニュアルに比べたら絵本も同然なんだから…!)
ミサト(うわあ…私の大学受験を思い出すわ…ここまでじゃなかったと思うけど)
ミサト「あの、シンちゃん、晩御飯は…」
シンジ「すみません、考査が終わったらとびきり手をかけるので今はレトルトで我慢してください」カリカリカリカリカリカリ
ミサト(ATフィールド全開ね…)
102 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/17(水) 15:48:06.47 ID:HRq4wL00O
考査前日
シンジ「」カリカリカリカリカリカリカリカリカリ
アスカ「メイジジダイニホンハフコクキョウヘイヲカカゲ…」ブツブツブツブツ
ミサト(シンジはとにかく書いて覚えるタイプでアスカは声に出すタイプ…暗記の仕方もいろいろね…)
ミサト(二人とも付け焼き刃じゃ太刀打ちできない国数英をコツコツ済ませて、最後の数日で理科社会を詰め込む算段ね…セオリー通りだわ)
ミサト(この子達一体何時間勉強してるのかしら…怖くて計れないけど…)
シンジ(アスカも本気だ…僕も本気で応えなきゃ)
アスカ(何よ、あいつ本気じゃない、バカシンジに気力で負けるわけには…)
ミサト「二人とも、前日は程々にして早く寝たほうが…」
シンジアスカ「」ギロリ
ミサト「ひっ」
シンジアスカ「………」トケイチラッ
シンジ「お風呂入れるね」
アスカ「先入っていいわよ」
ミサト(よかった…人の心は残っていたのね)
103 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/17(水) 16:14:53.08 ID:HRq4wL00O
決戦、第壱中学校
(考査当日)(考査は一日日程)
一時間目 国語
シンジ(苦手じゃない教科だ、行ける…!)
アスカ(古文は出題文をすべて品詞分解して暗記済みよ…!)
レイ(……)
トウジ「ああー、難しかったわ。シンジ、大問2の六番なんて書いた?」
シンジ「ごめん、次の時間の勉強しなくちゃ」
トウジ「お、おう…」
二時間目 理科
シンジ(反応式の組み立てなんてもう飽きるほどやったよ!)
アスカ(大学で化学取ってた私を舐めるなあ!)
レイ(……)
三時間目 英語
放送『What a hell are you doing!?(てめえなにしてやがる!)』
放送『It's not your bussines, get out!!(お前には関係ない、失せろ!)』
シンジ(なんでこんなにリスニングが物騒なんだよ…)
アスカ(リスニングは楽勝だと思ってたらこいつらの英語日本語訛りがきつすぎるじゃない!発音の練習しなさいよ!)
レイ(……)
4時間目 数学
シンジ(できる…できるぞ…苦手だけどこれまでとは比べ物にならないほどやってきたんだ…!)
アスカ(らーっくしょう!)
レイ(……)
昼休み
シンジ「」モグモグモグ
アスカ「」モグモグモグ
レイ「」モグモグ
ケンスケ「あいつら何かに取り憑かれてるよ」
トウジ「間違いない」
五時間目 社会
シンジ(日本の歴史なんだ…3/4ドイツ人には負けないよ…!)
アスカ(教科書はすべて暗記済みよ…ドイツの血のほうが多いからって侮らないでほしいわ…!)
レイ(……)
試験監督「そこまで、後ろから用紙を回してくれー。みんなお疲れ様ー」
シンジ(終わった…)
アスカ(これで終わり…)
104 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/17(水) 18:56:39.09 ID:xr8igRVn0
帰り道
シンジ「終わったね…」
アスカ「ええ、終わったわ…」
シンジ「どうだった…?」
アスカ「やることはやった…」
シンジ「僕も…」
アスカ「楽しかったって言ったら…変?」
シンジ「いや、僕も楽しかった」
アスカ「この一週間私たちバカみたいに勉強してた…いや、ただのバカね」
シンジ「でも、頑張ればこんなに何かに没頭できるんだってわかった気がするよ。底力っていうのかな」
アスカ「そうね…しばらくペンを持ちたくないから本当に底力ね…」
シンジ「どっちが勝つのかな」
アスカ「私が勝つわ」
シンジ「やっぱりそうなのかな…」
アスカ「でも、努力は互角だった」
シンジ「そうだね」
アスカ「引き分けにしたいところだけど、契約は守ってもらうわよ」
シンジ「もちろん」
アスカ「早く返ってこないかなー」
シンジ「明日から返ってくるよ」
アスカ「げ、それはそれで何か嫌」
シンジ「…まあ、今は忘れようよ。今日はハンバーグにするから、買い物に寄ってこう」
アスカ「私を荷物持ちにするつもり?」
シンジ「いや、嫌ならいいんだけど…」
アスカ「……付き合うわ。あんまりたくさん買い込まないでよね」
シンジ「ほどほどにするよ」
105 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/17(水) 19:12:21.10 ID:xr8igRVn0
葛城宅
ミサト「二人とも、考査お疲れ様!」
シンジ「ありがとうございます」
アスカ「ありがと」
ミサト(良かった…やっといつも通りだわ…)
シンジ「ハンバーグ作るので、待っててください」
ミサト「やったー!シンちゃんのハンバーグ!」
アスカ「わ、私も手伝う」
シンジ「え、いいよ(どういう風の吹き回しだろう)」
ミサト「いいじゃない、手伝ってもらったら?(アスカ攻めるわね…)」
シンジ「えっと…じゃあ…僕が野菜を切るから、種を混ぜてくれるかな」
アスカ「たね?」
シンジ「ハンバーグの生地だよ」
アスカ「そ、それは知ってるわよ、で、どうすればいいの?」
シンジ(絶対知らなかったよね…)
シンジ「材料が揃うまでは暇かな」
アスカ「はーい」
ミサト(微笑ましい微笑ましい)プシュ
……
シンジ「じゃあこれを混ぜて」
アスカ「けっこうグロテスク…」グチャ グチャ
シンジ「ミンチした肉だからね」
ミサト(中々言うわね…使徒に比べたらグロさはマシってことなのかしら)
アスカ「どう?」グチャ
シンジ「もうすこしかな」
アスカ(正直飽きた…)グチャ グチャ
…
アスカ「もういい?」
シンジ「うん、もう大丈夫だよ」
アスカ(けっこう大変…)
アスカ「手ぬるぬる…」
シンジ「食器用の洗剤で洗うといいよ」
シンジ「あ、ハンバーグの形作ったりしたい?」
アスカ「いや…一番大事そうだし譲るわ…」
シンジ「わかった」
106 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/17(水) 19:15:56.60 ID:YDB50OxHO
>ミサト「やったー!シンちゃんのハンバーグ!」
おい祝・中の人生誕50周年テメェも手伝えや
107 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/17(水) 19:19:09.16 ID:LgOWyX0Mo
誕生日て言いたかったんやな
108 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/17(水) 19:24:09.82 ID:xr8igRVn0
シンジ「できました」
アスカ「!!」
シンジ「前より美味しくなってればいいんですけど、どうぞ」
アスカ「いただきます」
ミサト「いただきまーす」
アスカ「」パク
アスカ「!!!」
アスカ「おいしい!」
ミサト「自分で作ると美味しいって言うのよー、あら、ほんとに美味しい」
シンジ(自分で作ったら美味しいって聞くけど、作りすぎて分からなくなっちゃった)
アスカ「ミサトは作ってないでしょ」
ミサト「そうだけど、ほんとに美味しいわ」
シンジ「よかった」
アスカ「今日のテストの英語、あのリスニングひどすぎよ!」
シンジ「でもちょっと面白かったよ」
アスカ「What a hell are you doing!!」
シンジ(うわ、発音すごいや)
シンジ「It's not your business,get out!」
ミサト(本当にそういうテストだったの…?)
アスカ「発音はまあまあね」
シンジ「まあまあ…」
アスカ「発音が上手いと聞く方も上手になるらしいから頑張ることね。私は完璧だけど」
シンジ「頑張ります…」
シンジ「そうだ、あの数学の最後の問題、何て数字になった?」
アスカ「えーと、38分の17?」
シンジ「ほんと?合ってたかも」
アスカ「あんなの簡単よ」
ミサト(一時はどうなるかと思ったけど、終わってみればいいものじゃない)
109 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/17(水) 19:29:44.77 ID:icd4c7mSO
>>106
?
110 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/17(水) 19:37:00.93 ID:xr8igRVn0
考査後2日目 放課後の教室
シンジ「まさか二日で全部帰ってくるとは思わなかったよ」
アスカ「そうね…かなり早いわ」
シンジ「合計点は出した?」
アスカ「出したわ…」
シンジ「文句なしだよ」
アスカ「小細工なんてしないわ」
シンジ「アスカから言ってよ」
アスカ「シンジから言いなさいよ」
トウジ(楽しそうやな)
シンジ「せーので言おうよ」
ケンスケ(こだわるなあ)
アスカ「いいわ…せーの、のあとに言うわよ」
シンジアスカ「「せーの!」」
シンジ「483点」アスカ「483点」
シンジ「……?」
アスカ「?」
シンジ「483点?」
アスカ「あんたも483点?」
シンジ「うん」
シンジアスカ「………」
シンジアスカ ガックシ
トウジ(その点数でなんで落ち込むんや)
ケンスケ(理解に苦しむよ)
シンジ「まさか同じになるとは…」
アスカ「なんて偶然よ…」
シンジ「じゃあ…勝負は引き分けってことで」
アスカ「そうね…同点とあらば仕方がないわ」
トウジ(なんやこいつら、勝負してたんか?)
ケンスケ(アイスでも賭けてたんだろう、いかにも式波が考えそうなことだ)
アスカ「…あ、エコヒイキ、まだいたの」
レイ「ええ」
アスカ「ちなみにあんた何点だったのよ」
レイ「487点」
シンジ「…………」
アスカ「…………」
シンジ「帰ろっか」
アスカ「帰るわよ」
111 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/17(水) 19:45:44.25 ID:xr8igRVn0
担任「夏休み前だからな、進路相談をやるぞ。この前のテストの結果とか受験のことについて話すから、質問とか相談があれば考えとけ」
シンジ「って言ってたけど、どうしよう」
アスカ「そうよ、あんた結局志望校決めたの?」
シンジ「いや、それが…」
アスカ「あんたバカァ? 一番大事なところじゃないのよ!」
シンジ「ごめん…」
112 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/17(水) 20:17:47.25 ID:xr8igRVn0
アスカ「何も考えてこなかったわけじゃないでしょうね」
シンジ「なんとなくはあるんだけど…決めかねてるんだ…」
アスカ「ほんっと優柔不断ね」
シンジ「否定はしないよ…」
アスカ「で、なんとなくの案はどうなってるの?」
シンジ「k高校に…いけたらいいかなって…」
アスカ「やめといたほうがいいわ」
シンジ「やっぱりそうかな…成績も届いてないし…」
アスカ「違う」
シンジ「え?」
アスカ「行きたいなあ、なんて生易しい考えで受かるほどk高はカンタンなの?行きたい、じゃなくて行く、なのよ」
シンジ「そっか…そうだね…」
アスカ「ま、まだ決めてないみたいだしこれ以上言わないけど、秋頃にそんなこと言ってたらぶっ飛ばすわよ」
シンジ「気をつけます…」
アスカ「それで、どうしてk高なの?」
113 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/17(水) 20:45:37.12 ID:xr8igRVn0
What the hell!?
友人に指摘されて気づきました
地獄は一つしかないのでTHEをつけるのが正しいようです。文法ミスには気をつけよう!
114 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/17(水) 20:58:27.56 ID:xr8igRVn0
シンジ「入るのは大変そうだけど、ちょっと気になることがあるんだ」
アスカ「気になること?」
シンジ(どうしよう、アスカに言っても大丈夫かな…)
アスカ「何よ、言えないことなの?」
シンジ「そうじゃなくて…」
アスカ「じゃあ言いなさいよ」
シンジ(きっと大丈夫…)
シンジ「この前のとき、お母さんに会ったんだ」
アスカ「どういうこと?」
シンジ「うーん、会ったというか、存在を感じたというか」
アスカ「てっつがくぅー」
シンジ(哲学の本場生まれのくせに哲学のハードル低すぎるよ…)
シンジ「僕のお母さん、科学者だったんだ」
115 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/17(水) 21:29:16.17 ID:xr8igRVn0
シンジ「だった、っていうか、だったらしい、って感じなんだけど」
アスカ「そうね」
シンジ(アスカが自分のお母さんのこと思い出さないように話を続けないと…)
シンジ「エヴァの研究をしてたみたいなんだ」
アスカ「そうでしょうね」
シンジ「なんでエヴァの研究なんかしたんだろうって思うこともあった。両親がエヴァの研究なんてしてなければ、今ごろふつうに両親と暮らしてたのかなって」
アスカ「うん」
シンジ「エヴァの中にいるとき、どうして母さんは科学者になったのって聞いてみた…答えてはくれなかったけどね」
シンジ「そのときはそれ以上には考えなかったんだけど」
シンジ「やっぱり僕は母さんがエヴァを研究してた理由が気になるんだ」
アスカ「私は気にならないけどね」
シンジ「それは人それぞれだよ…僕は今母さんをとても誇りに思う。父さんも、よくわからないところばっかりだけど、大切な仕事をしてるんだ」
シンジ「僕は母さんと父さんのことをもっと知りたい。家庭はめちゃくちゃになったし、今までたくさん辛い思いをしてきたけど…いや、だからこそかも知れない、もっと知りたいんだ」
116 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/17(水) 21:38:03.76 ID:xr8igRVn0
アスカ「へえ…」
シンジ「そのためには、科学をやるのが一番いいと思うんだ。父さんと母さんがやってたし、エヴァだって科学の結晶だ…そもそも科学は好きだし」
アスカ「血は争えないってわけね…それでk高校なわけ?SSPとやらがあるし、理系の難関大にも行けるし」
シンジ「そう…なるのかな」
アスカ「なんだ、しっかり考えてるんじゃない」
シンジ「でも、行きたいって気持ちばかりで成績が追いついてないんだ…」
アスカ「バーカ、そんなんで諦めてたら人生やってけないわよ、行くったら行くのよ。担任も言ってたでしょ、行けるところより行きたいところだーって」
シンジ「ありがとう…そうだよね」
アスカ「そういうこと」
シンジ「真剣にk高校を考えてみるよ」
アスカ「よろしい!」
117 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/17(水) 22:25:20.45 ID:xr8igRVn0
今日は更新終わりです
ペースが遅くて申し訳ありませんが、必ずや完走します
118 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/17(水) 22:31:05.20 ID:LgOWyX0Mo
乙
119 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/18(木) 06:48:31.07 ID:ezx5hrTS0
担任「はい、夏休みになりますが、皆さんちゃんと勉強してください、後悔しても夏休み最後ですから。あと事件事故に巻き込まれたり起こさないように。今起こすとなかなか面倒ですから。じゃあ日直、号令」
シンジ「起立」
シンジ「礼」
トウジ「っしゃあ!夏休みや!」
ケンスケ「待ち望んだぞ!」
トウジ「ゲーセン行こか」
ケンスケ「もちろんさ!」
アスカ「あいつらほんとにゲームセンター好きね」
シンジ「並々ならぬ愛を感じるね」
アスカ「最後の夏休みを楽しんでやろうっていう気概が感じられるわ」
シンジ「あ、そうか、これ最後の夏休みだ…なんか実感わかないや」
アスカ「今までほとんどネルフに休み潰されてるから実質初めてなのよ、私たちにとっては。だから実感がないんだわ。遊び尽くして私達の夏休みを取り戻すのよ!」
シンジ「たしかにね…」
120 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/18(木) 07:18:32.82 ID:ezx5hrTS0
シンジ「でも、僕は勉強しないと…」
アスカ「あんたバカぁ? 遊ばないで何が夏休みよ!それに息抜きを上手く取り入れるものが受験を制するのよ!」
シンジ(絶対遊ぶための方便じゃないか…)
アスカ「この前の考査のノリで夏休み中過ごすつもり?」
シンジ「う、それは…(色々持たない)」
アスカ「そういうこと。詰めすぎるとカエルのお父さんみたいに破裂しちゃうわよ」
シンジ(あの話にそんな教訓はないよ…)
シンジ「わかったよ、少しは遊ぶよ」
アスカ「そうこなくっちゃあ!」
121 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/18(木) 19:21:21.51 ID:ezx5hrTS0
夏休み初日
シンジ「遊ぶ、とは言ったけど」
シンジ「何して遊ぶの?」
アスカ「そうね……」
アスカ「夏祭りとか…プールとか…ゲームとか…肝試しとか…お泊りとか…」
シンジ(バッチリじゃないですか)
アスカ「とにかく思いつくままに遊ぶのよ!」
シンジ「そんなに遊んで大丈夫かな…」
アスカ「そのために今から勉強するのよ!課題なんて二日で終わらせてやるわ!」
シンジ(二日は無茶じゃないかな…)
122 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/18(木) 19:32:27.78 ID:ezx5hrTS0
アスカ「」カリカリ
シンジ「」カリカリ
ミーンミーンミーン ミーンミーン
ツクツクボーシ ツクツクボーシ
チリンチリン
シンジ「……」
アスカ「……」
アスカ「飽きた」
シンジ「うん」
アスカ「考査のときはあんなにやってたのにどうして…?」
シンジ「夏休みだからかな」
アスカ「何よそれ、理由になってないじゃない」
シンジ「そうかな?なんていうか…後回しにしたい気持ちが湧いてくるよ」
123 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/18(木) 19:44:13.26 ID:ezx5hrTS0
アスカ「確かにそうね、まだ一ヶ月あるという事実がここまで私を怠惰にさせるとはね…」
シンジ「一ヶ月って、やっぱり長いよね」
アスカ「ええ、長いわ」
シンジ「でも課題を終わらせなきゃ遊べないよ」
アスカ「課題が終わっても模試があるし、受験勉強もあるわよ」
シンジ「ひどいや…」
アスカ「ま、なんとかなるわよ」
シンジ「そうだね…」
アスカ「結局、目の前の課題を終わらせないことには…」ムムム
シンジ「いい方法、ないかな…」
124 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/18(木) 21:11:01.54 ID:ezx5hrTS0
アスカ「そういえば、結局考査は引き分けだったじゃない(エコヒイキに負けたけど)」
シンジ「同点だったからね(綾波に負けたけど)」
アスカ「正直不完全燃焼なのよ」
シンジ「うん」
アスカ「先に課題を終わらせたほうが勝ち……どう?」
シンジ「えっと…(どうしよう、あまり気が進まないよ…またあんな非人間的な状態に身を置くのは…)」
アスカ「たぶんほんとにニ、三日で終わるわよ。二日で肩の荷を一つ下ろせるのよ、魅力的じゃない?」
シンジ(確かに魅力的だ…アスカに言われて気づいたけど、僕今まで夏休みらしいことしてこなかったし…)
125 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sagesaga]:2017/05/18(木) 21:16:32.57 ID:MUnYjnIA0
>>123
皆呼んで人海戦術。
集中力維持は難しいから 逆に締める人を入れる?
126 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/18(木) 21:50:33.57 ID:ezx5hrTS0
>>123
さんのレスへの回答にかえて
ネルフ 昼休み
ミサト「中学校は今日から夏休み…羨ましいわー」
リツコ「でもあなた、宿題溜めそうなタイプね」
ミサト「半分あたり」
リツコ「残り半分は?」
ミサト「人海戦術よ。みんなで分担してやって、最後に写し合うの。やっぱり私、作戦発案の天才ね」
リツコ「そうかしら?人海戦術とやら、そこまでいい方法には見えないわ」
ミサト「何よ」
リツコ「本来なら自分の頭脳への貴重なインプットになる時間を大幅に削って、何も残らない単なる機械労働におきかえているだけじゃない」
ミサト「そうだけど、その分空いた時間は自由よ。自分の勉強もできる」
リツコ「空き時間も怪しいわね、その方法だとお迎えテストは高確率で追試。結局追試の勉強をするはめになるのよ」
ミサト(たしかに私お迎えテストは追試にかかってばっかりだったわ…)
ミサト「でも、夏休みは貴重な完全なる自由時間よ、あとで少し追試の勉強が必要になっても、手に入れる価値はあるわ」
リツコ「そこまで言うなら好きにすればいいわ」
ミサト「なによ、煮え切らないわね」
リツコ「そもそもこんな話、大人がする話じゃないもの」
ミサト(ノリノリで話してたくせに…)
リョウジ(真の強者は何食わぬ顔で宿題を放置し、完璧な計画のもと最後の数日間で全てにカタをつける…お迎えテスト対策も織り込み済みの高度な作戦…そこに気づかないミサトはまだまだだな)
リョウジ(そこが可愛いんだけどな)
127 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/18(木) 21:51:14.46 ID:ezx5hrTS0
間違えました
>>125
さんでした
128 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/18(木) 23:10:04.94 ID:ezx5hrTS0
アスカ「どう?」
シンジ「でも、僕が家事とかやってる分不利じゃないか」
アスカ「その間はゲームでもしてるわよ」
シンジ(手伝ってほしいな……)
シンジ「それなら、まあ…」
アスカ「じゃあ決まりよ!」
シンジ「今度こそアスカに勝つよ」
アスカ「あんたの泣き顔が目に浮かぶわ!」
シンジ「」カリカリカリカリカリ
シンジ(またこんな勝負に乗っちゃった…でも課題の速さなら!)
アスカ「」カリカリカリカリカリ
アスカ(この前できなかったこと、今度こそしてやるわ!)
129 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/19(金) 05:19:29.40 ID:6eZGpTGn0
ミサト「ただいまー ……」
シンジ「」カリカリカリカリカリカリ
アスカ「」カリカリカリカリカリカリ
ミサト(やっと普通に戻ったと思ったのに…)
シンジ(ごめんミサトさん…これは男の戦いなんだ…!相手は女だけど…!)
アスカ(よく確認したらシンジの苦手な数学が一番時間掛かりそうじゃない!チャ〜ンス!)
ペンペン「クアッ!クアッ!(勉強はいいけど、晩飯の手抜きは勘弁してくれ、ずっと缶詰だと野生が抜けちまう)」
ミサト「あ、ごめんごめん、いま晩御飯あげるからね」
ミサト(それにしても暑いわー…二人の熱気のせいね。ちょっともったいないけどエアコンの温度下げよ、二人も暑いだろうしバチも当たるまい)ピッ
エアコン「」
ミサト「は?」ピッ ピッ
ミサト「うそ」ピッ ピッ
ミサトの脳内ネルフ
ミサト「設定温度20、パイロットの快適さを最優先!」
伊吹「だめです!信号受け付けません!」
青葉「葛城邸温度上昇、止まりません。まずいぞ…」
日向「エアコンディショナ、完全に沈黙」
ミサト「白旗でもあげようかしら」
ミサト「壊れたわ…」
シンジ「あちゃー…(よし!アスカは僕よりは暑さが苦手だ!チャンス!)」
アスカ「何とかしてよ!(さっきから暑いのは気のせいじゃなかったのね…)」
ミサト「とりあえず業者に電話しとくから、それまではアイスとか水風呂で持ちこたえてちょうだい(私はえびちゅを飲む口実ができたわ)」
130 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/19(金) 05:20:31.69 ID:6eZGpTGn0
更新終わりコール忘れて寝てしまいました、真の敵はやはり自分です
131 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/19(金) 07:56:15.14 ID:+c3dLLGaO
おつ!
132 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/19(金) 08:01:28.19 ID:2TLYOxrKo
乙カレー
133 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/19(金) 17:35:08.26 ID:6eZGpTGn0
アスカ「……」カリカリ…カリ…
シンジ「…」カリカリカリ…
アスカ「あづいー」ツクエニベター
シンジ「流石に暑いね…」
アスカ「アイス食べたい」
シンジ「でも、冷蔵庫にはもうないよ」
アスカ「買ってきて…」
シンジ「嫌だよ…外に出たら蒸し焼きになることくらいわかるだろ…」
アスカ「知ってるわよ、だから行ってきて」
シンジ「遠回しにひどいこと言ったな!」
アスカ「…仕方がないわね、じゃんけんで負けたほうが行く、いい?」
シンジ「いいよ」
アスカ「じゃーんけーん」
…
シンジ(やっぱり僕が行くことになるんだ…)
シンジ(暑い…日光も道路の照り返しも気温も湿度も最悪だよ…)
シンジ(一年中こんなだし今更なんだって話だけど…慣れても好きにはならないなあ)
シンジ(冬にならないかなあ…でも、小説でしか見たことないや)
シンジ(雪が一面に降って…子どもたちは雪玉を作って投げ合う)
シンジ(どんな感じなのかな…想像もつかない…父さんは知ってると思うけど聞くのも気が進まないや…くだらないことを聞くな、とか言われそうだし)
シンジ(一年中冬になっちゃった地域もあるみたいだし、行けばいいといえばそれまでだけど)
シンジ(この街に雪が降るところ、いつか見てみたいな…)
シンジ(エヴァなら地軸をもとに戻せないかな)
シンジ(…何考えてるんだろ、そんなの無理に決まってるのに)
シンジ(そうこうしてるうちにコンビニだよ)
店員「いらっしゃいませー」
シンジ(はあ、やっと涼しい)
シンジ(冬か…)
134 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/19(金) 21:41:28.62 ID:6eZGpTGn0
アスカ「生き返る!」
シンジ「暑いと余計美味しいね」
アスカ「エアコンの故障もたまにはいいわね」
シンジ「それはどうかな…」
アスカ「あー、美味しかった!」
シンジ「食べ終わった途端に暑さが…」
アスカ「そういうこと言わないでよ!今涼しい気分だったのに!」
シンジ「31度あるね」
アスカ「やめなさいって言ってるでしょ!ああー暑い……」
シンジ「さ、勉強始めようかな」
アスカ「こんな暑い中?」
シンジ「アスカに勝ちたいからね」
アスカ「うっ…」
シンジ「」カリカリカリ
アスカ「なんでそんなに暑いの平気なのよ!」
シンジ「日本生まれ日本育ちだからね」カリカリカリ
アスカ「ドイツだって暑いときゃ暑いわよ!」
シンジ「湿気があるとないとじゃ大違いだよ」カリカリカリ
アスカ「ああもう!いいわよ、やってやるわよ!」
シンジ(アスカ、目に見えて効率が落ちてる…これは勝機だぞ…)
シンジ(でも、たまに水分補給しないと熱中症で倒れそう…アスカは意地張って水飲まなさそうだから僕から飲まないと)
135 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/19(金) 23:14:21.51 ID:6eZGpTGn0
シンジ(だめだ…日本人でも限界だよ…)
アスカ「あつい…」パタパタ
シンジ(胸元を掴んでパタパタするのやめてくれないかな…目のやり場に困るよ…)
アスカ(めっちゃ見てるじゃない、ちょろいわね)
シンジ「…アスカ、風呂に水張らない?」
アスカ「水風呂ってわけ?」
シンジ「それは流石に水道代がかさむし、足をつけるくらいにしたらどうかな」
アスカ「涼しそうね、いいわよ」
シンジ「じゃあ入れてくるよ」
アスカ(チャ〜ンス!)
136 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/19(金) 23:18:30.81 ID:6eZGpTGn0
本日更新終わりです
137 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/19(金) 23:46:08.36 ID:zZTiMjqv0
乙
138 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/19(金) 23:48:03.80 ID:rtahTLSSO
乙
水道代って水だけなら大してかからない気はする
139 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/20(土) 04:45:47.85 ID:rZxKFw8C0
アスカ「ちょっと待ちなさい」
シンジ「ん?」
アスカ「水道代は関係なくないかしら、あとで追い焚きすればいいじゃない」
シンジ「追い焚きは熱効率がそんなに良くないから、ガス代がかさんじゃうよ…かと言って張り直すのももったいない」
アスカ「って言ったってせいぜい数円数十円の話じゃないのよ。ケチ!」
シンジ「」ピキ
シンジ「アスカ、今の日本がどういう状況にあるか知ってる?」
アスカ「どういうことよ」
シンジ「化石燃料はセカンドインパクト後に高騰が進んで今じゃセカンドインパクト前の6倍近いし、常に供給不足なんだ。まあ、第三新東京に限れば不足してないけどね。いまでも燃料を確保できなくて計画停電を実施してる町だって日本にはあるんだ」
アスカ「し、知ってるわよ(なんで私説教されてるの…?というか知らなかった…)」
シンジ「それに水道代。海が真っ赤っかになっているせいで河川も色は付かないまでも、そのままで飲むのは良くないくらいに汚染されてるんだ。それを安心して飲めるようにするためにいくらかかると思う?」
アスカ「さ、さあ…」
シンジ「流石に処理に掛かるコストはわからないから水道代を教えてあげるよ。セカンドインパクト前の5倍になったよ。それに梅雨を失った日本は慢性的に水不足なんだ、少し暑いからって風呂の水をまるまる張り替えるなんて…第三新東京の市民として…」
アスカ「分かった、分かったわよ!足が浸かるだけでいいから説教をやめなさい!(なんでインフラ高騰でこんなに話熱くなれるの?余計暑くなるじゃない)」
シンジ「分かってくれると嬉しいよ」
シンジ(本当のところは全部張っちゃうと長時間アスカに占領されちゃうからだけどね)
140 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/20(土) 11:48:36.74 ID:rZxKFw8C0
シンジ「そろそろいいかな」
アスカ「どうかなー」チャプ
アスカ「冷たっ」
シンジ「流石につめたいね」チャプ
アスカ「でも、気持ちいい」
シンジ「はあ…」
アスカ「ふう…」
アスカ「足首だけじゃ物足りなくなってくるわね」バシャバシャ
シンジ「ちょっと、裾が濡れるよ」
アスカ「気化熱でちょうどよくなるでしょー」バシャバシャ
シンジ「風邪引いても知らないよ」
アスカ「引かない引かない…えい!」バシャ
シンジ「冷たっ!」
アスカ「ふふん」
シンジ「冷たいよアスカ、ズボンにかけないでよ」
アスカ「えいえい」バシャバシャ
シンジ「…もうどうなっても知らないよ」バシャバシャ
アスカ「わっ!冷たい!何すんのよ!」
シンジ「先にやったのはそっちだろ!」バシャバシャ
アスカ「負けるか!」バシャバシャ
シンジ「水だ!水をもっとよこせ!」ジャグチヒネリ-
アスカ「水道代とか言ってたの誰よ!」
シンジ「知らないよ!」バッシャア
アスカ「バカっ、顔にかかったじゃない!」
シンジ「まだまだ行くよ!」バシャバシャ
アスカ「くぉんのバカシンジ!」バッシャ-
ワイワイ ヤイヤイ バシャバシャ
141 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/20(土) 12:06:17.49 ID:tlvdOpWjo
濡れ場だと…!?
142 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/20(土) 12:25:24.39 ID:rZxKFw8C0
シンジ(ハッ…僕は何をしてたんだっけ)
アスカ「はぁ…はぁ…」ビッショリ
シンジ(そうだ、我を忘れて水掛け合ってたんだった…)
シンジ「ご、ごめん」ビッショリ
アスカ「別に?私もかけまくったし」
シンジ「そうだね…」
シンジ(どうしよう、アスカのTシャツが体に張り付いてすごいことになってるよ…)
シンジ(体の線くっきり出てるし、下着も透けてるし…息上がっててなんかあれだし…いや、見ちゃだめだ見ちゃだめだ、アスカに殺される)
アスカ「何見てんのよバカシンジ」ジト-
シンジ「み、見てませんよ!?」
アスカ「嘘ついても無駄よ、シャワー浴びるから出てけエロシンジ!」ゴチン
シンジ「ご、ごめんなさいい!」ドタドタ
アスカ(まったく…目が泳ぎまくりなのよ…本当中学生男子って猿ね……でも計画は成功よ、シンジは私の体に釘付けだったわ!)
アスカ(さて、早くシャワー浴びちゃおう…)ヌギヌキ
アスカ(……あ)
アスカ(着替え忘れた)
143 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/20(土) 12:40:07.05 ID:rZxKFw8C0
シンジ(こんなにびしょ濡れになるなら最初からシャワーにすればよかったよ…)フキフキ
シンジ(アスカに怒られちゃったし…)
シンジ(アスカの体、きれいだったな……いやいや何を考えてるんだ僕は)ブルブル
アスカ「シンジ…?」
シンジ「わ、びっくりした」
アスカ「着換え忘れたんだけど…タオル扉の前に置いてくれない?」
シンジ「う、うん…ここに置いとくね」ドキン
アスカ「着替えが終わるまで玄関でポストとにらめっこしてなさい、見たら[
ピーーー
]」
シンジ「は、はい」
アスカ(私としたことが…不覚だわ)フキフキ ソデトオシ-
シンジ(すごく気まずい…)
アスカ「いいわよ」
シンジ「うん」
アスカ「…少しは涼しくなったわね」
シンジ「そうだね(頭が熱いよ)」
アスカ「勉強するかー、気温もマシになってきたし」
シンジ「うん」
アスカ「」カリカリカリ
シンジ「」カリカリカリ
アスカ(シンジ、やけにチラチラ見てくるわね…)
シンジ(なんで下着みたいな服着てるんだよ…あんなことのあとだから全然集中できないよ…)
アスカ(効果てきめんね…あまりやっても下品な女になっちゃうから、あくまでたまにしか使えないけど)
アスカ「どうしたの?」
シンジ「な、なんでもないよ」
アスカ「ふーん」
アスカ(目が泳ぐ泳ぐ…この調子なら課題を先に終わらせるのは私が先ね…あれ、なんか鼻がむずむずする)
アスカ「へっくし」
シンジ「大丈夫?風邪引いてない?」
アスカ「ちょっと水浴びたくらいで風邪引いててエヴァのパイロットが務まりますか…へっくし」
シンジ「今日は早く寝たほうがいいんじゃない」
アスカ「何言ってんのよ、課題やるにきまってるじゃない。あんたこそ徹夜でもしないと私に負けるわよ?」
シンジ(大丈夫かな…)
144 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/20(土) 12:46:13.81 ID:rZxKFw8C0
課題を先に終わらせるのはのくだり日本語がおかしくなってしまいました、ニホンゴムズカシイネ
145 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/20(土) 13:21:14.27 ID:mS2jBp2Bo
言い訳はいい
続きを
146 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/20(土) 13:50:22.75 ID:vBWuigUlO
翌日
アスカ「さむい…あついけどさむい…」
シンジ「え、今日も32度はあるよ」
アスカ「そうなの…?」
シンジ(あー…風邪引いたんだ…言わんこっちゃない…)
シンジ「熱測ってみて」つ温度計
アスカ「うーん……」
『37.2℃』
シンジ「微熱かな」
アスカ「私の平熱35.5℃…普通に熱…」
シンジ「あちゃー…風邪だね」
アスカ「頭がふわふわする」
シンジ「薬出すから座ってて」
アスカ「はい…」
アスカ(こんなはずじゃ…こんなはずじゃ…)
シンジ「はい」
アスカ「」コクコク
シンジ「水分取って、休んで、そうしたら2日もしないで治るよ」
アスカ「はーい……」
シンジ「面倒くさくてもちゃんと飲みなよ、熱中症になったら大変だから」
アスカ「うん、ありがと…」
アスカ(完全に負けた…私ペンも持てないわ…)
147 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/20(土) 18:43:08.88 ID:i4XXfDDdO
シンジ(どうしよう…やっぱり同居人が風邪引くと放っておけないよ…前アスカが風邪引いたときはどうしてたっけ…)
シンジ(アスカはあんまり風邪引かないから結構前かもしれない)
前アスカが風邪を引いたとき
アスカ「」ムスーッ
シンジ「だ、大丈夫?…顔、赤いよ」
アスカ「気のせいじゃない?」ギロ
シンジ「う、うん…」
アスカ「私寝てるから」
シンジ(そうだ…あの時まだ打ち解けてなかったんだ…参考にならないや)
シンジ(でも、前よりは打ち解けてくれたってことなのかな?)
シンジ(ためだだめだ、今は何をしてあげられるか考えなきゃ…)
シンジ(アスカが必要としてるもの…逆にしたら怒りそうなこと…)
シンジ(課題進めたら怒りそうだな…やめておこう)
シンジ(やっぱり食べ物と飲み物かな…体に優しいもの買ってこなくちゃ)
シンジ「アスカ?風邪にいい食べ物買って来ようと思うんだけど、何かほしいものある?」
アスカ「うう……ハーゲンダッツ…」
シンジ(病人だからって…ドイツの血が求めてるのかな…)
黒服(着眼点はいいが甘いなサードチルドレン、ハーゲンダッツのようにな。ハーゲンダッツ、つまりH?agen-Dazsはドイツ語っぽい響きをしているがアメリカの製品だ。創業者がゲルマン語族言語っぽい響きを求めたらしい)
シンジ「…わかったよ、ハーゲンダッツも買ってくる。他には?」
アスカ「それだけ…」
シンジ「行ってきます、喉乾く前に水分飲んでね」
アスカ(一緒にいてくれるだけでいいんだけど…優しさは受け取っておくわ…)
148 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/20(土) 19:52:12.20 ID:rZxKFw8C0
シンジ「ただいまー、アスカ、大丈夫だった?」
アスカ「10分15分でどうにもならないわよ…」
シンジ「よかった、でも気をつけてね」
アスカ「はーい…」
シンジ「アイスとかももの缶詰あるけど、食べる?」
アスカ「もも?なんでももの缶詰なの」
シンジ「うーん…よくわからないけど風邪引いた人によく食べさせるんだ」
アスカ「食べる…」
シンジ「待っててね、今開けるから」ギリリ ギリリ ギリリ パカッ
シンジ「起きられる?」
アスカ「うん…」ノソノソ
シンジ「はい、どうぞ」
アスカ「……」
シンジ「…?桃好きじゃなかった?」
アスカ「食べさせて」
シンジ「えっ」
アスカ「だるい、手動かすのめんどい」
シンジ「やっぱりアスカただの風邪じゃないよ、いまミサトさんに電話してから病院に…」
アスカ「そんな大事じゃないわよ、精神的にめんどくさいだけ」
シンジ(じゃあ自分で食べようよ…)
アスカ「ほら、早く」アーン
シンジ(よくわからないなあ…)
アスカ「ん」パクッ
アスカ(うへへ)
アスカ「…実に甘ったるいわね」
シンジ「だから風邪引いた人に食べさせるのかもね」
アスカ(今の状況を言ってるのよ、バカシンジ)
アスカ(たまには風邪引いてみるのもいいものね…)
アスカ「あーん」
シンジ「はい(ツバメの親になった気分…?)」
アスカ「ん」パクッ
アスカ(でも焦るな私、水掛け事件のときみたいにことを急ぐとまた失敗する…まあ、今回は怪我の功名ってやつだけど)
アスカ(だいいち急いでも何もいいことはないわ、シンジは受験生だし、私のせいで腑抜けになったら本末転倒じゃない)
アスカ(他の女に取られないように…でもガツガツしすぎてもだめ…)
アスカ(使徒と戦うほうがずっと簡単じゃない…)
シンジ「?どうしたの」
アスカ「なんでもない、次ちょうだい」
シンジ「はいはい…」
アスカ(でもやっぱりこの状況は美味しいわね)
149 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/20(土) 23:27:23.84 ID:rZxKFw8C0
本日更新ここまでです
150 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/21(日) 01:35:03.38 ID:jjxo3BP/o
おつ
151 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/21(日) 05:10:19.85 ID:u3F6+h6o0
ミサト「ただいまー、アスカ大丈夫?」
アスカ「うーんなんとか…てかなんで知ってるの」
ミサト「シンちゃんがメールくれたから」
『アスカが平熱プラス2度くらいの熱を出しました、おそらく風邪ですがひどくなったら病院に連れていきます』
アスカ(まめなやつ…)
ミサト「あ、桃の缶詰じゃない。懐かしいわー、私も小さいとき風邪引いたらお母さんが買ってきてくれたのよ」
ミサト「ひと切れ貰っていい?」
シンジ「だめですよミサトさん、これは病人のために買ってきたものです」
アスカ「別にいいわよ一切れくらい」
(シンジに食べさせてもらえないももなんて…)
ミサト「やった!久しぶりねーこれ」パクッ
ミサト「ふふふー」
ミサト「あれ、なんでシンちゃんがスプーン持ってるのかしら」
アスカ(やばい)
シンジ「ああ、これですか、アスカがだるいから食べさせてくれって言われて」
ミサト「へえ〜」
アスカ(恥ずかしい…なんで事細かに説明するのよ…それにミサトすごいにやにやしてこっち見てくるのやめなさいよ…)
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