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【ミリマス】琴葉「私とあなたと二人で」
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2 :
BBP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/05/12(金) 00:32:32.04 ID:Nj3fRKLho
おはようございます…兄さん
兄さん?
はい、私も中学生になったのでいつまでもお兄ちゃんと呼ぶのは子供っぽいかなと思って…変、ですか?
いや、変じゃないよ、いきなり変わったから驚いただけ
それなら良かったです
そうか中学生か…よし、それなら中学に上がった記念にアイスでも食べに行くか!
良いの!?ありがとうお兄ちゃん!…あっ
はは、兄さん呼びが定着するのはまだまだ先っぽいな
うう…恥ずかしい…
3 :
BBP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/05/12(金) 00:33:38.79 ID:Nj3fRKLho
琴葉、合格おめでとう!
ありがとうございます、兄さん!
琴葉なら大丈夫だって分かってたけど、やっぱり少し心配だったからな
私は自信ありました、だって兄さんが家庭教師をしてくれましたから
ん、それなら良かったよ…ところでなんで琴葉は俺の通ってた高校にしたんだ?琴葉ならもっと上の高校だって目指せたと思うんだけど
そ、それはその!…ひ、秘密です!
そ、そうか
4 :
BBP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/05/12(金) 00:34:37.36 ID:Nj3fRKLho
〜♪
お、どうした琴葉?随分上機嫌だな
ふふ、実は今日友達に言われたんです、この前の休みの日に一緒にいた人は彼氏?って
私達、カップルみたいに見えたそうです♪
カップルねえ…傍から見たらそう見える可能性もあるんだな
まあでも琴葉は俺にとっては妹みたいなものだからな、ちゃんとただの近所の知り合いだって訂正しておいたほうが良いぞ
…そうですね
あれ?琴葉、何で怒ってるんだ?琴葉?おーい
5 :
BBP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/05/12(金) 00:36:02.83 ID:Nj3fRKLho
就職が決まった
おめでとうございます兄さん!どんなお仕事なんですか?
芸能事務所でさ、アイドルのプロデューサーをやるんだ
プロデューサー…アイドルは男性ですか?
いや、女性アイドルだそうだ
…女性アイドルのプロデューサー、ですか…その、事務所の名前は何というんですか?
765プロって言うらしい
765プロ…聞いたこと無いですね
まだまだ新しい事務所みたいでさ
なるほど…765プロ …後で調べないと
ま、就職も決まったし、いつまでも親の世話になるわけにも行かないからそろそろ独立かな
6 :
BBP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/05/12(金) 00:37:17.64 ID:Nj3fRKLho
…え?
一応住む場所の目星もつけてあるし、大学卒業したら家を出るつもりなんだ
その…兄さん、ここから通勤するのは不可能なんでしょうか
出来なくはないよ、たださっきも言った通りいつまでも親の世話になるわけにはいかないからさ
一人で生活出来るようにしておかないと
…でも兄さん、料理できないじゃないですか
帰りにスーパーで総菜でも買うさ
駄目です、兄さんはそういうところは手を抜きますから栄養が偏って倒れちゃいます!
7 :
BBP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/05/12(金) 00:40:36.83 ID:Nj3fRKLho
とは言ってもな…
私が…
うん?
私がご飯を作りに行きます!
え?
それなら私も心配しなくて済みますし、兄さんが倒れることもありませんよね?
いやいや…いやいやいや、今みたいに家が近いわけでも無いのに駄目だそんなことは
でも…
琴葉の気持ちは嬉しい、だけど無理して俺のために何かしようなんて思わなくて良い
…
たまには帰ってくるからさ、その時に何か作って貰うよ
…わかり、ました
8 :
BBP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/05/12(金) 00:47:01.87 ID:Nj3fRKLho
P「…懐かしい夢だったな」
ずっと一緒にいた、幼なじみの女の子の夢
もっとも少し前までは毎日のように顔を合わせていたのだが
P「準備するか」
伸びをして身支度を整える
一人暮らしにも慣れてきた
仕事も大変だが楽しいし、色んな経験を積むことが出来る
この仕事にして良かった
P「…よし、行くか」
扉を開け、俺は仕事へ向かった
9 :
BBP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/05/12(金) 00:53:48.69 ID:Nj3fRKLho
P「おはようございます」
事務所に入り、挨拶をする
「おはようございます、プロデューサーさん」
P「おはようございます、音無さん」
俺に挨拶を返してくれたのは事務員の音無小鳥さん
仕事が出来る人で、俺やアイドル達のサポートをしてくれている
たまにその日のデータを丸々消してしまい泣いたりしているが、バックアップは取らないそうだ
已然バックアップを取らない理由を聞いてみたのだが
小鳥「…女も人生もバックアップは取れないから…」
と返された
10 :
BBP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/05/12(金) 01:02:41.64 ID:Nj3fRKLho
小鳥「どうですかプロデューサーさん、お仕事には慣れましたか?」
P「おかげさまで、毎日が充実してますよ」
小鳥「ふふ、それは良いことですね」
「あらプロデューサー、こっちだったのね」
声が聞こえたからか、小さな人が事務所の奥から出て来た
P「おはようございます、このみさん」
このみ「おはようプロデューサー」
この人は馬場このみさん、765プロのアイドルの一人だ
見た目はかなり小柄で、まるで小学生のようだがなんと成人しており、俺よりも年上だそうだ
世界は広いなぁ…
11 :
BBP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/05/12(金) 01:04:43.86 ID:Nj3fRKLho
このみ「ちょっと、今失礼なこと考えたでしょ」
P「ははは、まさかぁ」
このみ「はあ…まあ良いけど」
P「ところでこのみさん、俺を探していたみたいですけど」
このみ「おっと忘れるところだったわ」
このみさんが思い出したように手を叩く
このみ「シアターの方につい最近アイドルになるのが決まった子が来てるから、顔合わせをして欲しいのよ」
P「新人の子ですね、わかりました」
このみ「もしかしたらプロデュースすることになるかもしれないから、よろしくね」
P「はい」
12 :
BBP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/05/12(金) 01:09:10.23 ID:Nj3fRKLho
シアターに移動し、応接室に向かう
その途中
「あ、プロデューサーじゃん、おはよー」
P「ん?ああ、おはよう恵美」
俺に声をかけてきたのは所恵美
俺が765プロに入社した翌日に入ってきた子だ
アイドルとプロデューサーという立場の違いはあれど俺と恵美は同期のようなもので、割と良く話したりしている
そして俺がプロデュースしているアイドルでもある
13 :
BBP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/05/12(金) 01:13:21.07 ID:Nj3fRKLho
恵美「どこ行くの?」
P「ああ、シアターの応接室だよ」
恵美「応接室?ってことは新人の子でも来たの?」
P「ああ」
恵美「へー…興味あるし、アタシも着いていって良い?」
P「悪いがそれは駄目だ」
恵美「ちぇー」
P「後で皆の前で紹介するから楽しみにしててくれよ」
恵美「オッケー、期待してるかんねー」
14 :
BBP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/05/12(金) 01:17:38.61 ID:Nj3fRKLho
手をひらひらさせながら恵美は角を曲がって見えなくなった
P「さて…と」
気を取り直して
P「…恵美、隠れてもバレてるからな」
後ろを向かず声をかけた
恵美「あっちゃーバレてたかー…なんでわかったの?」
P「俺がプロデューサーだからかな」
恵美「いや意味分かんないから」
P「ほらほら、いったいった」
恵美「はーい」
15 :
BBP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/05/12(金) 01:22:50.26 ID:Nj3fRKLho
今度こそ人の気配が消えたのを確認し、俺は応接室へと向かった
…
応接室の扉をノックする
「はい」
P「…ん?」
何やら聞き覚えのある声がしたような…
扉を開き、中に入る
P「初めまして、君が…なっ!?」
応接室の中にいたのは
琴葉「兄さん…」
予想もしていなかった人物だった
16 :
BBP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/05/12(金) 01:24:43.28 ID:Nj3fRKLho
一旦ここまで
17 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/12(金) 01:27:52.44 ID:UzSiygfJ0
おつです
3作連動大変そうだけど、応援してるよ
18 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/12(金) 07:14:17.95 ID:FR+MqZfYo
おつ、期待
19 :
BBP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/05/29(月) 23:25:41.24 ID:KR62ZQmKO
P「琴葉…どうしてここに」
琴葉「それは…もちろん、アイドルになるためです」
P「…」
琴葉が僅かに目を逸らす
琴葉は昔から嘘をついている時や何かを隠している時は目を逸らす癖がある
だから俺には内容はともかく、琴葉が何かを隠しているのがわかる
20 :
BBP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/05/29(月) 23:28:28.13 ID:KR62ZQmKO
P「…琴葉、何を隠してるんだ?」
琴葉「私は別に…な、何も隠してなんかいません」
再び琴葉が目を逸らす
…こっちは嘘をついてるときの反応だな
P「嘘を吐かなくて良い、何年お前を見てきたと思ってるんだ?」
P「嘘を吐いてまでアイドルになりたい理由はなんだ」
琴葉「…兄さんは、私がアイドルになるのは嫌ですか?」
P「嫌とかそういう問題じゃない、琴葉は確かに頭が良くて優秀な子だ」
琴葉「に、兄さん、そんなに誉めなくても」
俺の言葉に何故か赤くなる琴葉
21 :
BBP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/05/29(月) 23:40:52.78 ID:KR62ZQmKO
P「だけど不器用で抱え込むタイプだ、中学の時何でもかんでもやろうとしてパンクしただろ」
琴葉「あれは…その…」
中学の時、琴葉は皆のためにと張り切って生徒会長、クラス委員を兼任し、自分一人で抱え込んだ結果体調を崩して倒れたことがあった
P「あの時の出来事がある以上俺はアイドルと学業を兼任出来るとは思えないし、させたくない」
P「もしアイドル活動中や学校で倒れてしまったら琴葉のおじさんとおばさんに顔向け出来ない」
少しきつい言い方になってしまったが、琴葉なら分かってくれるはずだ
…しかし琴葉を見ると顔を伏せていて反応がない
…まずい、もしかして泣かせたか?
琴葉「…それなら」
P「ん?」
琴葉「それなら兄さんが、私が倒れないようにしっかり見ていてくれませんか!?」
琴葉「兄さんが見ていてくれるなら兄さんも安心ですし、私も兄さんのそばにいられ…ごほん、アイドル活動と学業の兼任も出来るはずです!」
22 :
BBP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/05/29(月) 23:46:31.51 ID:KR62ZQmKO
P「むっ…」
確かに俺がしっかり見ていれば琴葉に無理をさせることは無いかも知れない
しかし…
P「だけど家からここまで通うのか?結構距離があるけど」
琴葉「それについては大丈夫です、私、引っ越しましたから」
P「引っ越し?どこに?というか一人暮らしなのか?」
琴葉「はい、一人暮らしです、住所は…秘密です」
P「ふむ…」
琴葉が一人暮らしか…何だかんだで無防備なところがあるから割と心配ではあるのだが…
P「おじさんとおばさんは何て?」
琴葉「私のこと、応援してくれています、ちゃんと手に入れてきなさいって」
P「ふむ…」
意外だな、おじさんとおばさんはそういうことに興味が無いと思っていたんだが
23 :
BBP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/05/30(火) 00:07:05.50 ID:neIEGsMlo
家族と話し合って決めたことなら、俺が口を出すべきではないな
P「…わかった」
琴葉「それじゃあ…」
P「琴葉が決めて、両親の承諾が取れてるなら俺が反対するわけにはいかない」
P「これからよろしく頼むよ、琴葉」
琴葉「はい!兄さん!」
P「職場で兄さんは駄目だぞ」
琴葉「あ、ごめんなさい…えっと…プ、プロデューサー」
P「ん、それで良い」
公私はきっちり分けないとな
24 :
BBP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/05/30(火) 00:14:36.00 ID:neIEGsMlo
琴葉「でも…プライベートの時は今まで通り兄さんって呼んでも良いですか…?」
P「アイドルとプライベートで会うって好ましく無いんだが…まあ、良いよ」
琴葉「やった!ありがとうございます、プロデューサー!」
琴葉が笑顔を見せる
その笑顔は高校生になっても変わらず、昔俺をお兄ちゃんお兄ちゃんと追い回していた頃と同じ可愛らしい笑顔だった
P「…変わらないな、琴葉は」
琴葉「?何か言いましたか?」
P「ん、琴葉がどのくらいでプロデューサー呼びに慣れるかなーって」
P「確かお兄ちゃんから兄さんに変えたときも結構かかったよなー」
琴葉「も、もう!今はあの時とは違いますから、意地悪しないでください!」
P「ははは、悪い悪い」
P「それじゃあみんなに紹介するから、着いてきてくれ」
琴葉「はい」
25 :
BBP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/05/30(火) 00:20:47.01 ID:neIEGsMlo
一旦ここまで
不定期更新の予定
26 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/30(火) 00:51:50.80 ID:zH5yjLtDO
乙です
ちゃんと手に入れてきなさいってもちろんアイドルとしての栄光だよね?(すっとぼけ
27 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/30(火) 10:40:57.66 ID:XCWHxjkcO
何処に住むかが気になりますね……
28 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/30(火) 18:57:58.58 ID:xRtd77Ypo
おつおつ
29 :
BBP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/06/09(金) 21:56:27.00 ID:dnqX9iQ7o
P「と言うわけで、今日から765プロの新しい仲間になるアイドルだ」
琴葉「田中琴葉です、よろしくお願いします」
琴葉が皆の前で挨拶をする
他のアイドル達は様々な反応を示していた
興味深げに見る者
写真を撮る者
何故か目を輝かせている者
興味を示さない者
沢山の異なる反応があったが、拒絶や拒否といった負の反応は無いようだ
一通りの自己紹介が終わった後、恵美が声をかけてくる
30 :
BBP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/06/09(金) 21:58:59.66 ID:dnqX9iQ7o
恵美「ねえプロデューサー」
P「ん、どうした恵美?」
恵美「あの子がさっき言ってた子?」
P「ああそうだ、仲良くしてやって欲しい」
恵美「OK、アタシに任せといてよ」
恵美になら安心して任せられる
P「頼むぞ、恵美」
恵美「アタシ所恵美、琴葉って呼んで良い?」
琴葉「う、うん」
31 :
BBP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/06/09(金) 21:59:49.04 ID:dnqX9iQ7o
恵美「にゃはは!そんな緊張しなくて良いって琴葉」
琴葉「ありがとう所さん」
恵美「アタシのことは恵美で良いよ」
琴葉「え?でも」
恵美「苗字にさん付けで呼ばれるの慣れてなくてさ〜、アタシも気軽に恵美って呼ばれる方が良いんだよね〜」
琴葉「じゃ、じゃあ…恵美?」
恵美「うん、やっぱそっちの方が良いね」
恵美「これからよろしく、琴葉」
琴葉「ありがとう、よろしく、恵美」
32 :
BBP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/06/09(金) 22:01:33.14 ID:dnqX9iQ7o
どうやら早速2人は打ち解けたようだ
恵美に任せて良かった
P「琴葉はしばらくは俺がプロデュースする事になるな」
恵美「えっ、アタシは?」
P「もちろん恵美のプロデュースもエレナのプロデュースも継続するぞ」
恵美「そっか、なら良いや」
琴葉「エレナ?」
恵美「あ、うん、アタシともう1人プロデューサーにプロデュースして貰ってる子がいてさ」
P「そういえばエレナはどうしたんだ?今日は来てる筈なんだが」
琴葉の紹介の時にはいなかった気がする
33 :
BBP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/06/09(金) 22:02:44.13 ID:dnqX9iQ7o
恵美「あれ、そう言われてみれば…ちょっと美咲に聞いてくるから待っててよ」
そういって恵美は部屋を出て行った
琴葉「…良い子ですね、恵美」
P「ああ、俺も良く助けてもらってるよ」
琴葉「可愛くて、気が利いて…胸も大きくて」
P「そうだな」
琴葉「むー…」
P「な、なんで膨れてるんだ?」
琴葉「なんでもありません」
P「???」
どこに機嫌を損ねるトリガーがあったのか全くわからん
34 :
BBP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/06/09(金) 22:05:09.32 ID:dnqX9iQ7o
恵美「ただいまー…ってなんで琴葉は膨れてんの?」
P「わからん」
恵美「んー、多分プロデューサーがデリカシー無いこと言ったんでしょ?プロデューサー鈍いからねえ」
P「ええ…」
俺、鈍いのか?
恵美「まあ良いや、それよりもエレナの居場所わかったよ」
P「どこにいるって?」
恵美「レッスン場、自主練してるんだって」
P「そうか、じゃあレッスン場に行くぞ」
恵美「おっけー」
琴葉「はい」
35 :
BBP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/06/09(金) 22:13:26.79 ID:dnqX9iQ7o
物珍しそうにキョロキョロしている琴葉を微笑ましく思いながら琴葉をどうプロデュースしていこうか考える
P「後で琴葉に劇場と事務所を案内しないとな」
恵美「そだね、更衣室とかはアタシが案内するよ」
P「頼んだ」
恵美「頼まれた」
琴葉「…」
さっきまであちこち見ていた琴葉が、今度は俺をジッと見ていた
P「?琴葉、どうした?」
琴葉「あ、いえ…プロデューサーと恵美、仲が良いなって思って…」
36 :
BBP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/06/09(金) 22:20:25.99 ID:dnqX9iQ7o
恵美「アタシとプロデューサーは同期みたいなもんだからねー」
P「まあ話も合うし、色々と頼りにさせて貰ってるよ」
恵美「にゃはは!もっと頼って良いんだよ?」
P「ああ、頼らせて貰うよ」
琴葉「…私も、恵美みたいになれるかな」
恵美「?琴葉は琴葉のままで良いじゃん」
琴葉「え?」
恵美「さっき会ったばっかだけどさ、琴葉はアタシと違って綺麗だし可愛いんだから自分に自信持てば良いんだって」
琴葉「…」
37 :
BBP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/06/09(金) 22:22:16.38 ID:dnqX9iQ7o
恵美「大丈夫、琴葉はすぐ良いアイドルになれるって、会ったばっかのアタシに言われても信用出来ないかもしんないけど、アタシが保証する」
琴葉「…うん、ありがとう恵美」
P「…」
この2人、相性が良さそうだ
ユニットを組ませるのも良いかもしれない
問題はエレナだが…まあ、大丈夫だろう
P「レッスン場に着いたぞ」
扉を開けて中を覗き込んだ
38 :
BBP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/06/09(金) 22:23:05.37 ID:dnqX9iQ7o
一旦ここまで
39 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/06/10(土) 01:44:25.35 ID:IRjU7/br0
待ってた
40 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/06/10(土) 03:10:20.40 ID:Z6of3L/C0
おつ
41 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/06/27(火) 18:41:38.72 ID:D63ZLm3UO
はよ
42 :
LIP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/01(火) 22:13:46.77 ID:Ifg1wY4Xo
P「…あれ?」
しかしレッスン場の中はもぬけの空だ
恵美「どしたの?」
恵美が俺の下首を出してからレッスン場を覗き込む
P「エレナがいない」
恵美「んー?美咲は確かにレッスン場にいるって言ってたんだけどなー…っていた」
43 :
LIP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/01(火) 22:14:36.35 ID:Ifg1wY4Xo
P「どこに?」
恵美「ほらあっち、隅っこのほう」
恵美が指差した方を見ると
エレナ「…」
エレナが隅の方で目を瞑り、精神集中をしていた
P「精神統一中か…」
恵美「…いやーあれは…」
P「とりあえず琴葉との顔合わせを済ませよう」
レッスン場に入り、エレナに声をかける
44 :
LIP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/01(火) 22:15:51.95 ID:Ifg1wY4Xo
P「エレナ」
エレナ「…」
しかし反応が無い
P「エレナ?」
エレナ「…」
試しにもう一度呼び掛けてみたがやはり反応は無かった
…まさか!?
P「め、恵美!大変だ!エレナが、エレナが!」
恵美「ねえプロデューサー、エレナさ」
P「もしかしたらまたアクロバティックなことをしようとして頭を打って意識が…!?」
45 :
LIP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/01(火) 22:16:51.11 ID:Ifg1wY4Xo
恵美「エレナ、多分寝てるだけだよ」
P「えっ」
もう一度エレナを良く見ると
エレナ「すやー…」
口の端からよだれが垂れていた
46 :
LIP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/01(火) 22:20:53.19 ID:Ifg1wY4Xo
エレナ「いやーゴメンネ?朝早めに来て練習してたら良い感じに疲れちゃってつい寝ちゃったヨ〜」
そう言いながら楽しそうに笑うエレナに思わず溜息が出る
P「全く…心配したんだぞ?」
エレナ「ゴメンゴメン、でも心配してくれて嬉しいヨ〜」
P「プロデューサーだからな」
エレナ「それで、どうしたノ?」
P「ああ、実は新しいアイドルが入ったから紹介しておこうと思ってな」
47 :
LIP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/01(火) 22:24:43.72 ID:Ifg1wY4Xo
エレナ「ワオ!新しい仲間が増えるんだネ!」
P「ああ、琴葉」
琴葉「はい」
俺に呼ばれ、琴葉がエレナと向かい合う
琴葉「この度アイドルになりました、田中琴葉です、よろしくお願いします」
エレナ「タナカコトハ…じゃあコトハって呼ぶヨ〜」
琴葉「はい」
エレナ「ワタシは島原エレナ、エレナって呼んで欲しいヨ〜よろしくネ、コトハ!」
琴葉「よろしく、エレナ」
48 :
LIP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/01(火) 22:42:20.47 ID:Ifg1wY4Xo
良かった、二人とも問題は無さそうだ
P「よし、顔合わせも終わったところで恵美とエレナには琴葉の案内を頼みたい」
恵美「おっけー」
エレナ「任されたヨ〜」
琴葉「プロデューサーは…?」
P「俺はこの後やることがあるからな、出来ることなら今日は付いていてやりたかったんだが…」
琴葉「そうですか…」
P「ま、そういうことでまた後でな」
恵美「いってらっしゃい」
エレナ「頑張ってネ〜」
49 :
LIP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/01(火) 22:46:40.77 ID:Ifg1wY4Xo
琴葉「…」
恵美「…?琴葉、どしたの?」
琴葉「え?な、何が?」
恵美「いや、何かテンション落ちた気がしてさ」
琴葉「気のせいよ」
恵美「ふーん?まあ気のせいならいっか」
琴葉「ありがとう恵美、心配してくれて」
恵美「にゃはは!良いって良いって」
エレナ「二人とも、行くヨ〜」
恵美「あ、ほら行こ?」
琴葉「うん」
50 :
LIP
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/08/01(火) 22:47:15.01 ID:Ifg1wY4Xo
一旦ここまで
51 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/01(火) 23:21:33.59 ID:ty7PMHJo0
おつ
52 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/09/10(日) 21:21:38.69 ID:IFtnyKdao
恵美「ここがドレスアップルーム、衣装とかはここで着替えたりするんだよ」
エレナ「たまにプロデューサーが入ってくるヨ」
琴葉「えっ」
恵美「ここがエントランス、まあ受付だね」
エレナ「みんなで掃除したりグッズを売ったりしてるヨー」
琴葉「あの…あの人段ボール箱を4つくらい運んでるんだけど」
恵美「まあまつりだし」
エレナ「マツリだからネー」
琴葉「ええ…」
恵美「ここが事務室、普段プロデューサーとか美咲が仕事してるよ」
琴葉「ここが…」
エレナ「ミサキとかプロデューサーは大体4時くらいまでいるよネ」
琴葉「えっ…?」
53 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/09/10(日) 21:27:10.84 ID:IFtnyKdao
恵美「んで、ここが控え室、みんなでよくたむろってることが多いね」
琴葉「なるほど」
扉を開けた瞬間
琴葉の顔の真横を何かが通り過ぎた
というより掠った
琴葉「…」
じわっと琴葉に冷や汗が浮かぶ
後ろを振り向くと、野球ボールが転がっていた
「おーい大丈夫かー?」
「当たらなかった−?」
54 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/09/10(日) 21:34:43.92 ID:IFtnyKdao
恵美「昴、海美−、まーた野球やってたの?」
海美「だって控え室は広いからね!」
昴「ついなー」
恵美「まったく、怪我させたらどうすんのさ」
エレナ「コトハ、大丈夫だっタ?」
琴葉「う、うん…大丈夫…掠っただけだから」
昴「あれ?その人は?」
恵美「あれ?昴さっきいなかったっけ?」
昴「オレが来たのはついさっきだけど」
恵美「あー、いなかったんだ?じゃあ紹介しよっか」
55 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/09/10(日) 21:57:30.82 ID:IFtnyKdao
恵美「琴葉」
琴葉「あ、田中琴葉です、今日から765プロのアイドルとして精一杯頑張りますのでよろしくお願いします」
昴「新人さんか、オレは永吉昴15歳、よろしくな!」
海美「高坂海美16歳!よろしく琴葉!」
琴葉「永吉さんと高坂さん、よろしくお願いします」
海美「こ、高坂さんってなんかムズムズする!名前で良いよ!」
昴「オレも、なんか苗字で呼ばれるのなんか変な感じがする」
琴葉「じゃあ…海美ちゃんと昴ちゃん?」
海美「うん!そっちの方が良い!」
56 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/09/10(日) 22:56:01.78 ID:IFtnyKdao
琴葉「それじゃあよろしく、海美ちゃん、昴ちゃん」
海美「うん!よろしく琴葉!」
昴「よろしく!」
エレナ「あと回ってないとこあったっケ?」
恵美「屋上とかはまあ良いっしょ、うん、無いと思う」
エレナ「よし、それじゃあ一旦事務室に戻ろうヨ!」
恵美「OK、琴葉、行くよ」
琴葉「わかったわ、それじゃあ海美ちゃん、昴ちゃん、また後で」
57 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/09/10(日) 23:03:11.70 ID:IFtnyKdao
恵美「結構時間経ったね」
エレナ「なんだかんだでシアターは広いからネ」
事務室に入るとデスクでパソコンを使っていた女の子が声をかけてきた
「あ、恵美ちゃんにエレナちゃん、丁度良かった」
恵美「あ、美咲、どしたの?」
美咲「なんと!プロデューサーさんからお手紙を預かってます!」
恵美「プロデューサーから?」
美咲「読むときっと良いことがありますよ〜♪えへへ〜」
そういって上機嫌に仕事に戻る美咲さん
58 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/09/10(日) 23:09:18.12 ID:IFtnyKdao
恵美「手紙かー」
エレナ「とりあえず読んでみようヨ」
恵美「えーって…あー、プロデューサー今日は戻ってこられないんだ」
琴葉「えっ」
エレナ「そっかー、でも仕方ないネ」
恵美「あっ、裏にも何か書いてある…えーっと?ドリンクバー無料券を渡すから三人で親睦を深めてくれ…?」
手紙の間からチケットのような物が三枚、するりと落ちてきた
恵美「うわラッキー!ドリンクバー無料券とかほんと嬉しい!プロデューサー愛してる!」
琴葉「!」
エレナ「メグミはドリンクバーダイスキだもんネ」
59 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/09/10(日) 23:37:56.19 ID:IFtnyKdao
恵美「んじゃあ早速ファミレスに出発!」
琴葉「ちょ、ちょっと恵美!」
エレナ「元気良いネー」
美咲「いってらっしゃーい!さあ、私もお仕事頑張ろう!」
恵美の先導でファミレスについた琴葉は、なんだかんだであっさりと順尾した
恵美「そういやさ、琴葉はなんでアイドルになったの?」
琴葉「私?」
恵美「うん」
琴葉「私は…ある人に見つけて欲しくて」
エレナ「ある人?」
恵美「何々?もしかして好きな人!?」
琴葉「好きな人…とは少し違うかも」
琴葉「でも、私にとってすごく大切な人」
60 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/09/10(日) 23:58:10.85 ID:pNrPFMTTO
恵美「そっか…見つけて貰えたら良いね」
琴葉「うん、絶対見つけて貰って、隣にいるのは琴葉が良いって言って貰いたい」
恵美「にゃはは!その意気その意気!」
エレナ「コトハの話を聞いてるとすっごく大切な人だって伝わってくるヨー」
恵美「目標があるって大事だよねーアタシはまだこれって目標が無いからさ」
琴葉「なら、私も一緒に恵美の目標を探すわ」
琴葉「そして、一緒にたどり着こう?」
恵美「琴葉…うん、ありがと」
エレナ「もちろんワタシも手伝うヨー」
恵美「エレナもありがと!よーし今日は精一杯楽しも!」
デザートなどを注文し、琴葉は新しい友達と楽しい時間を過ごした
61 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/09/11(月) 00:09:35.85 ID:oCrQdw2mo
その日の夜
P「ふう…今日も一日大変だったな」
今日の業務を思い出し、思わず遠い目になる
紬にはよくわからない罵倒をされ、歌織さんは何かと水着になりたがるので止めるのは大変だった
P「ただいま…」
返事の無い我が家に帰る
一人で住むには十分な広さだが、最近は片付けが疎かになっていて少し散らかり気味だ
P「次の休みにでも片づけるか」
…先週も同じ事を言った気がするが
買い置きのカップ麺でも食べようかと棚を開けたとき、玄関のチャイムが鳴った
62 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/09/11(月) 00:12:41.60 ID:oCrQdw2mo
P「誰だ、こんな時間に」
時刻は22時、誰かが尋ねてくるにしても明らかに遅い時間だ
P「はい」
「失礼します、私隣に引っ越してきた者なのですが」
P「隣に…?」
そういえば何やら荷物が運ばれてきてたな
そう思い扉を開けると
P「なっ!?」
予想もしていなかった相手が立っていた
「こんばんは、隣に引っ越してきた」
琴葉「田中琴葉です、よろしくお願いします」
63 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/09/11(月) 00:13:19.50 ID:oCrQdw2mo
一旦ここまで
64 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/11(月) 00:42:25.77 ID:x681QbkK0
おつ
65 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/12(火) 17:55:41.88 ID:Y47Dzvqm0
おつ
66 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/12(火) 18:10:48.22 ID:OEMS6SAqO
おつおつ
67 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/09/16(土) 23:48:02.51 ID:8PDNIxmzo
P「それで」
琴葉「もう、部屋が散らかりっぱなしじゃないですか…さっと片付けますね」
P「あ、悪い…ってそうじゃなくて」
琴葉「片付け終わったら晩ご飯作りますね、引っ越し蕎麦でも大丈夫ですか?」
P「ありがたい…ってそうでも無くて」
琴葉「…兄さん、この巨乳の人が表紙のえっちな本はシュレッダーにかけて燃やして灰にしますね」
P「待って!それは苦労して手に入れたレア物だから!ってそんなことはどうでも良い、話しを聞け!」
68 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/09/17(日) 00:13:40.04 ID:WrJcdlWUo
P「いくつか聞きたいことがあるから答えてくれ」
琴葉「はい」
P「まずは一つ目、俺の家の隣に引っ越してきた理由は?」
琴葉「偶然です」
P「…………二つ目、俺の家の場所は誰に聞いた?」
琴葉「おば様に」
P「…はあ…後で電話するか…三つ目、これが一番大事な質問だ」
琴葉「はい」
P「今日、楽しかったか?」
琴葉「…はい!」
P「ん、なら良かった」
69 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/09/17(日) 00:58:19.05 ID:vSNu2NXgO
P「それじゃあ晩飯にするか」
琴葉「わかりました、台所お借りしますね」
P「ありがとう琴葉…今のうちに片付けるか」
P「ご馳走さま」
琴葉「お粗末さまでした」
P「最近はうどんばっかりだったから蕎麦は新鮮だった」
琴葉「同じ物ばかりだと栄養が偏りますよ」
P「んー…まあ善処する」
70 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/09/17(日) 01:00:55.10 ID:vSNu2NXgO
琴葉「…私が作りましょうか?」
P「何を?」
琴葉「朝ご飯と、お弁当と、夕飯を」
P「いやー流石にそれは」
琴葉「でも兄さん、誰かが作らないと絶対に手を抜いたものしか食べませんよね?おば様も心配してましたし」
P「…そんなことは無いぞ?」
琴葉「それなら今日、私が来なかったら何を食べてましたか?」
P「それは…何か作ってたよ、うん」
71 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/09/17(日) 01:14:16.56 ID:vSNu2NXgO
琴葉「冷蔵庫に調味料しか入っていないのにですか?」
P「…カップ麺のつもりだったよ」
琴葉「やっぱり…」
P「でもカップ麺美味いし」
琴葉「美味しいのは分かりますけど、疲れているときはちゃんと栄養があるものを食べてください」
P「ああ、気を付ける」
琴葉「というわけで、兄さんの食事は私に任せてください」
琴葉の目を見る
どうやら頑固モードになっているようだ
…昔からこうなったらテコでも動かないんだよな
P「…わかった、じゃあお願いするよ」
琴葉「やった!」
72 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/09/17(日) 01:14:52.33 ID:vSNu2NXgO
一旦ここまで
73 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/21(木) 19:06:04.79 ID:mYsryGwGO
おつおつ
74 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/11/18(土) 20:24:38.11 ID:s4eDYv2AO
妙にテンションのが上がってはしゃぐ琴葉
こういうところはほんと昔のままだな
P「仕事が忙しかったり、テスト前とかは無理しなくて良いからな?」
琴葉「大丈夫です、ちゃんと自己管理します」
P「ん、信頼してるぞ」
琴葉「はい!」
P「さあ今日はもう遅い、早く部屋に戻って寝なさい」
琴葉「はい、お休みなさい、兄さん」
75 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/11/18(土) 22:49:59.87 ID:XaHO/Kxeo
琴葉に家の鍵を渡すとまるで大切な宝物を持つかのように両手で胸に抱いた
人の物だから無くさないように大切に保管するらしい
琴葉を見送った後、風呂に入ってから布団に入る
しかしまさか琴葉がアイドルになるとは…
昔はアイドルに興味があるようには見えなかったけど、何らかの心境の変化でもあったのだろうか?
何にせよ琴葉がアイドルをやりたいというのなら俺はその背中を押すだけだ
…琴葉は、どんなアイドルになるんだろうな
そんなことを考えながら、俺の意識は闇に沈んだ
76 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/11/18(土) 23:37:33.64 ID:XaHO/Kxeo
翌朝
窓から差す光を浴び、目を覚ます
…あれ、もしかして昨日カーテン閉め忘れたのか?
そう思いながらゆっくり目を開けると…
琴葉「〜♪」
琴葉が鼻歌を歌いながら台所に立っていた
P「あれ…琴葉…?」
俺の呟きが聞こえたのか、料理を止めて琴葉が振り返った
琴葉「おはようございます兄さん、もうすぐ朝ご飯が出来ますよ」
77 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/11/18(土) 23:51:21.71 ID:wKsTul2nO
P「なんで琴葉がここに…?」
琴葉「昨日兄さんが言ったじゃないですか、一生面倒見てやるからいつでも来て良いって」
P「ちょっと待て、そんなことは一言も言ってないぞ」
琴葉の謎発言で一気に意識が覚醒する
琴葉「ふふ、冗談です、目は覚めましたか?」
P「おかげさまでばっちりな」
琴葉「もうすぐ朝食の準備が出来るので、今のうちに顔を洗ってきてはどうでしょうか?」
P「そうだな、そうするよ」
78 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/11/19(日) 01:47:55.12 ID:ghsx7N6lo
顔を洗い、スーツに着替える
リビングに戻ると
P「おお…」
何ヶ月ぶりかに見るちゃんとした朝食があった
P「ちゃんとした朝食なんて久しぶりだ」
琴葉「…兄さん、まさか今まで朝ご飯を…?」
P「一人暮らしし始めたときはちゃんと作ってたんだけどな、春香達が売れ始めてから俺も忙しくなって面倒になって作らなくなったんだよな」
琴葉「やっぱり私が作らないと兄さんはそのうち栄養失調になりそう」
P「一応ビタミン剤は飲んでるから栄養は摂れてるんだけどなぁ」
79 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/11/19(日) 20:22:31.41 ID:ghsx7N6lo
他愛ない話をしながら朝食を食べ終える
P「ご馳走さま」
琴葉「お粗末さまでした」
P「久しぶりに食べたけど、やっぱり琴葉の作る飯は美味いな」
琴葉「そ、そうかな?」
P「ああ、俺は琴葉の作る飯、好きだよ」
琴葉「あ、ありがとうございます、兄さん」
俺に褒められ、すごくニコニコしている琴葉を微笑ましく思いながら食べた分を片付ける
P「俺はそろそろ出勤するけど、琴葉は?」
琴葉「私もそろそろ行きます」
P「わかった」
80 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/11/19(日) 20:30:25.09 ID:ghsx7N6lo
琴葉「これ、お弁当です」
P「ありがとう琴葉」
琴葉から弁当を受け取り、鞄に入れる
P「持ち物は問題なしっと」
琴葉「あ、兄さん、ネクタイが曲がってますよ」
P「おっと」
ネクタイを直そうとするが
琴葉「動かないでくださいね」
琴葉にさっとネクタイをただされた
琴葉「…」
しかしネクタイを直した琴葉は急に顔を赤らめると押し黙ってしまった
P「琴葉?」
81 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/11/19(日) 20:38:09.83 ID:ghsx7N6lo
琴葉「え?あ、い、いってらっしゃいあなた」
P「お前は何を言っているんだ」
昔から変なテンパり方をするな、琴葉は
琴葉と一緒に家を出て鍵を掛ける
P「それじゃあ琴葉、気を付けてな」
琴葉「はい、放課後はすぐに行きますね」
P「わかった」
琴葉と分かれた俺は、まっすぐに劇場へ向かった
82 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/11/19(日) 22:19:07.57 ID:GlSs7BiTO
P「さーて、昼にするか」
劇場での仕事が一段落し、ようやく一息つく
バキバキと嫌な音のする背中を伸ばしていると
莉緒「あらプロデューサーくん、休憩?」
歌織「お疲れ様です、プロデューサーさん」
P「莉緒、歌織さん」
莉緒と歌織さんが声をかけてきた
莉緒「あー、また呼び捨てにして」
P「あんたが呼び捨てにして良いって言ったんでしょうが」
莉緒「そうだけどー、たまには昔みたいに莉緒ねえって呼んで欲しいのよー」
P「子供かあんたは」
83 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/11/19(日) 22:26:10.40 ID:ghsx7N6lo
歌織「ふふ、相変わらず莉緒ちゃんとプロデューサーさんは仲が良いですね」
P「か、歌織さん、違いますよ、俺と莉緒はただの腐れ縁です」
莉緒「昔はあんなにお世話してあげたのに…」
P「ごめんもう一回言ってくれる?20歳になった日にいきなり強い酒飲んで一瞬で酔い潰れた百瀬莉緒さん、もう一回言ってくれる?」
莉緒「笑顔なのになんか怖いわ」
歌織「ふふ♪」
P「と、ところで莉緒は何か用事でもあるのか?」
莉緒「あっとそうだった」
莉緒「プロデューサーくん、一緒にお昼でもどう?」
84 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/11/19(日) 22:26:39.92 ID:ghsx7N6lo
一旦ここまで
85 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/11/20(月) 02:28:21.51 ID:xi4r3PYg0
きてれぅ
おつおつ
86 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/11/20(月) 22:53:57.75 ID:YR2gowtPo
歌織「私達、良いお店を見つけたのでもし良かったらプロデューサーさんもいかがですか?」
P「歌織さんからのお誘いとあらば行きたい所なんですが…」
莉緒「ちょっと〜誘ったのは私なんだけど」
P「生憎今日は弁当を持ってきていまして」
そう言って弁当箱を取り出す
莉緒「あら?プロデューサーくんって料理できたっけ?」
P「作ったのは俺じゃないからな」
歌織「それは…どなたかに作って頂いたんですか?」
P「はい」
莉緒「誰に作って貰ったの?」
P「莉緒もよく知ってる人だよ」
莉緒「私が?…おば様?」
P「それはない」
87 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/11/20(月) 22:58:53.63 ID:YR2gowtPo
莉緒「じゃあえーっと……………思い付かないわね」
P「もう一人くらい思い付くだろ」
莉緒「だって私の覚えてる範囲じゃプロデューサーくんが女の子と仲良くしてた記憶なんて無いもの」
P「うぐっ」
歌織「プロデューサーさんは、今お付き合いされている方はいないんですか?」
P「え、ええ、恥ずかしながら」
歌織「そうなんですか…良かった」
P「え?」
歌織「な、何でもありません」
88 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/11/20(月) 23:17:00.09 ID:h+FdZR1LO
莉緒「で、結局誰なのよ」
P「琴葉だよ」
歌織「…琴葉?」
莉緒「琴葉って…え?近所に住んでたあの田中琴葉ちゃん?」
P「そう、その田中琴葉だ」
莉緒「えっ、でもあの子の家、ここから遠いわよね?」
P「それが隣に引っ越してきてさ」
莉緒「一家揃って?」
P「いや琴葉だけ、一人暮らしだ」
89 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/11/20(月) 23:25:03.34 ID:YR2gowtPo
莉緒「昔からプロデューサーくんの後を着いてくる子だったけど、そこまで追いかけてくるのね」
P「まあ、琴葉らしいけどな」
歌織「あの、プロデューサーさん」
P「はい、どうしました?」
歌織「その田中琴葉さん?とは一体どういう…?」
P「年下の幼なじみですよ、昔から俺に懐いていて、良く面倒を見てたんです」
歌織「その子がお弁当を?」
P「はい、まあ昔から俺のために料理を覚えたんだから振る舞わないと意味がないとか言って弁当や夕飯を作っていたので」
莉緒「琴葉ちゃんの料理、結構美味しかったわよね」
P「ああ」
90 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/11/20(月) 23:40:24.39 ID:YR2gowtPo
歌織「…プロデューサーさん」
P「はい」
歌織「もし私が…プロデューサーさんにお弁当を作ってきたら、食べてくれますか?」
P「それって…」
茜「イノベーション、かもね!」
歌織「駄目…でしょうか?」
P「そんなことありません!歌織さんの作るお弁当が食べられるなんて幸せです!むしろ是非お願いします!」
茜「あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″!!」メキメキメキメキ
莉緒「プロデューサーくん、茜ちゃんの頭蓋骨が陥没するわよ」
91 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/11/20(月) 23:44:16.47 ID:YR2gowtPo
歌織「それじゃあ明日早速作ってきますね!」
P「お願いします!」
歌織「ふふ♪」
莉緒「あ、ちょっと歌織ちゃん!お昼ご飯は!?」
鼻歌を歌いながら歩いていった歌織さんとそれを追い掛けていく莉緒
…歌織さんのお弁当か、まさかこんな幸運が舞い込んでくるとは
茜「プロちゃん…ギブ、ギブ」
P「おっと」
92 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/11/20(月) 23:49:00.85 ID:YR2gowtPo
茜「全く酷いよプロちゃん!危うく可愛い茜ちゃんの頭蓋骨が変形しちゃうところだったよ!」
P「悪い悪い、で、何しに来たんだ?」
茜「ラブコメの波動を感じたから邪魔しに来た」
P「ほう」
茜「うわぉ!プロちゃんの右手が真っ赤に燃えて茜ちゃんを壊せと轟き叫んでるぅ!冗談!冗談だよプロちゃん!」
P「本題は?」
茜「昨日の琴葉ちゃんを迎えるためにサプライズパーティーをやろうかなーって」
P「サプライズパーティーか…」
茜「うん!だからプロちゃんはみんなのスケジュール調整をよろしくぅ!」
P「そういう事なら了解だ、琴葉を楽しませてやってくれ」
茜「任された!」
93 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/11/20(月) 23:49:53.03 ID:YR2gowtPo
一旦ここまで
94 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/11/21(火) 00:58:09.99 ID:VLx1tCIf0
琴葉莉緒歌織さんとかなかなか好きなチョイスだ
おつ
95 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/11/22(水) 00:44:40.37 ID:wbQaQwsfo
パーティーの琴葉みんなに任せておけば良いだろう
後はどうスケジュールを調整するかだな
シアター組はまだほとんどがレッスンの段階だから容易いとして…
頭の中でスケジュールを練りながら弁当箱を開け、箸をつける
P「うん、美味い」
琴葉の弁当は、やはり美味かった
96 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/11/22(水) 00:52:38.34 ID:wbQaQwsfo
恵美「おっはよプロデューサー」
P「恵美か、おはよう」
劇場の備品を管理していると恵美が声をかけてきた
もうそんな時間だったか
恵美「備品整理?手伝おっか?」
P「後はこの棚だけだから大丈夫だ」
恵美「そっか」
P「恵美はこの後レッスンだったな」
恵美「うん」
P「ならちょっと頼みたいことがあるんだが」
97 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/11/22(水) 01:11:05.07 ID:wbQaQwsfo
恵美「なになに?アタシに出来る事ならなんでもやるよ」
P「…言い方が…いや、まあ良い」
恵美「?」
P「今日から琴葉がレッスンを開始するんだけど当然初めてだからペースとかも分からないはずだ」
P「だから琴葉の事を見ていて欲しい」
恵美「オッケー任せてよ、琴葉はちゃーんとアタシがフォローするから」
P「頼りにしてるぞ」
恵美「にゃはは、頼られちゃった♪」
98 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/11/22(水) 01:19:25.77 ID:wbQaQwsfo
しばらくして
琴葉「おはようございます」
琴葉が劇場に到着した
P「おはよう琴葉」
琴葉「おはようございます兄さ…プロデューサー」
P「今、ちょっと危なかったな」
琴葉「中々慣れませんね…」
P「まあ徐々に慣れていくさ、さて、来たばっかりで悪いけど今日は早速レッスンを受けてもらう」
琴葉「はい」
P「初めてだからって緊張はしなくて良いぞ、今日は徐々に慣らしていくための準備運動みたいなもんだからな」
99 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/11/22(水) 01:24:55.90 ID:wbQaQwsfo
P「更衣室にトレーニングウェアがあるはずだ、それに着替えたらレッスン場に集合だ」
琴葉「わかりました」
P「それじゃあ琴葉、レッスン頑張れよ!」
琴葉「はい!」
琴葉をレッスンに送り出した後、机に戻る
もう間もなく劇場の初公演がある
出来れば琴葉も出してあげたいところだ
そのためにも
P「俺も頑張らないとな」
今出来ることをやるんだ
100 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2017/11/22(水) 01:25:21.74 ID:wbQaQwsfo
一旦ここまで
101 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/11/22(水) 15:55:18.56 ID:fDUeuLRsO
おつ
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