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【ミリマス】琴葉「私とあなたと二人で」
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140 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/02/12(月) 15:52:35.99 ID:GZbwXfN9o
琴葉「お風呂、いただきました」
P「お、大丈夫だったか?」
琴葉「はい、お湯に浸かっているうちに少し和らいだみたいで」
P「よし、なら次はベッドに座ってくれ」
琴葉「はい」
ベッドに座った琴葉の前に膝をつく
そして琴葉の足を持ち上げた
P「ちょっと我慢しろよ〜」
琴葉「に、兄さん、何を?…!?」
141 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/02/12(月) 16:47:48.36 ID:GZbwXfN9o
足のツボを揉みほぐすと
琴葉「んやっ…!」
P「こら、暴れるな」
琴葉「だ、だって兄さんが…んんっ」
琴葉が抗議の声を上げる
P「ならこのまま痛いまま週末を過ごすのと少しはマシにするの、どっちが良い?」
琴葉「うっ…」
P「…続けるぞ」
返事が無かったのでマッサージを続行する
琴葉「んくっ」
142 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/02/12(月) 16:52:45.22 ID:GZbwXfN9o
琴葉「やっ…ん」
P「…」
琴葉が艶っぽい声をあげる
そのせいであまり集中出来ない
仕方ない、手早く済ませよう
琴葉「!?に、兄さん、激しい…!」
P「我慢しろ、すぐに終わる」
琴葉「やっ…!こ、こんな…変な声が出ちゃう…!」
P「効いてる証拠だ」
琴葉「んあっ…に、兄さん…私、もう…」
P「これで最後だ」
琴葉「〜〜〜〜〜!」
143 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/02/12(月) 17:02:13.28 ID:GZbwXfN9o
マッサージを終えたものの
琴葉「はあ…はあ…」
琴葉はぐったりと疲れ果てていた
P「だ、大丈夫か?」
琴葉「も、もうお嫁に行けません…」
P「大袈裟だな」
琴葉「!」
急に琴葉が布団を被り、寝転がる
P「どうした?」
琴葉「な、何でもありません!もう少し寝ます!」
P「そ、そうか?じゃあお休み」
144 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/02/12(月) 17:05:47.65 ID:GZbwXfN9o
兄さんがリビングに向かった
…なんとかバレなかったみたい
兄さんのマッサージで身体全体が何だかむず痒い
それに触られたところが熱を持っているみたいに熱い
だからだろうか
汗を掻いたのか下着が…湿ったような感じがする
何だかお腹も熱を持ったかのように熱い
…これが落ち着いたら、もう一度お風呂に入ろう
145 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/02/12(月) 17:06:46.77 ID:GZbwXfN9o
一旦ここまで
146 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/13(火) 15:55:33.06 ID:etY+3EDwO
何気なく寝顔撮ってる時点でアウトだよ琴葉
乙
147 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/13(火) 21:20:32.55 ID:CGWaABkdo
おつ 琴葉ママの薫陶著しい
148 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/02/15(木) 00:04:38.34 ID:AdXC5qBEO
琴葉「ふわ…ぁ…」
P「お?起きたか琴葉」
琴葉「兄さん…おはようございます」
P「もう昼だけどな」
P「痛みはどうだ?」
琴葉「そうですね…兄さんのえっちなマッサージのおかげか幾分かマシな感じがします」
P「待て今マッサージの前に変な単語を付けなかったか」
琴葉「気のせいです」
P「まあ何でも良いけど…出掛けられそうか?」
琴葉「少しくらいなら」
P「よし、じゃあ昼飯を食べに行こうか」
P「奢るぞ」
149 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/02/15(木) 00:45:41.87 ID:4H97UYHfo
P「ここだ」
琴葉「佐竹飯店…中華料理屋さんですか?」
P「その通り、結構美味いんだここ」
扉を開けて店内に入る
「いらっしゃいませー!あ、プロデューサーさん!」
P「こんにちは美奈子、席は空いてるか?」
美奈子「はい大丈夫ですよ!…あれ、後ろの人は…」
P「ああ、紹介するよ」
美奈子「もしかして彼女さんですか?」
琴葉「そうです」
P「違います」
150 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/02/15(木) 01:07:51.95 ID:4H97UYHfo
美奈子「あ、違うんですね…良かった」
琴葉「…」ピクッ
P「彼女は田中琴葉、765プロの新しいアイドルだ」
美奈子「新しいアイドル?」
P「そう言えば美奈子は顔合わせの時いなかったな」
P「琴葉、自己紹介を」
琴葉「田中琴葉です、よろしくお願いします」
美奈子「佐竹美奈子です!よろしくね、琴葉ちゃん」
琴葉「よろしくお願いします、佐竹さん」
P「…ん?」
151 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/02/15(木) 01:24:56.53 ID:4H97UYHfo
美奈子「それじゃあ早速注文をお伺いしますね!」
P「俺はエビチリ定食を普通盛りで」
美奈子「今なら無料で大盛りに出来ますよ!なんなら特盛にも出来ますよ!」
P「普通盛りで」
美奈子「はーい…琴葉ちゃんはどうしますか?」
琴葉「私は天津飯を普通盛りで」
美奈子「了解しました!エビチリ定食と天津飯入りまーす!」
152 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/02/15(木) 02:22:00.29 ID:4H97UYHfo
P「琴葉」
琴葉「はい」
P「なんか機嫌悪くないか?」
琴葉「気のせいです」
P「そうか…?なんか不機嫌に見えたけど」
琴葉「気のせいです」
P「それなら良いけど…」
153 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/15(木) 16:16:44.42 ID:Ph1OROK5O
火花散ってますな
154 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/02/18(日) 00:16:39.89 ID:z1Qhb4aco
琴葉「兄さんはさっきの佐竹さんと仲が良いんですね」
P「ん?まあ俺の担当アイドルだからな、後プロデューサー、だぞ」
琴葉「今はプライベートですから」
P「やれやれ」
何かピリピリしてるな…琴葉、中華料理嫌いだったっけ?
P「ん?」
携帯に歌織さんからメールが
琴葉「…」
155 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/02/18(日) 00:41:22.80 ID:z1Qhb4aco
件名:お弁当
プロデューサーさんお疲れ様です、歌織です
昨日はプロデューサーさんにお弁当をお作りする約束をしていましたが、今日はお休みだったんですね
今日お渡し出来ないのは残念ですけど、また週明けにお弁当を作って持っていきますね
ところで急で申し訳ないのですか、今日はお暇でしょうか?もし空いているのでしたらせっかくなのでこの後お食事など如何でしょうか?
156 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/02/18(日) 00:54:36.02 ID:z1Qhb4aco
ぐっ………!
なんという…なんというタイミングの悪さ…!
今昼飯を食べに来ていなければ喜んで行くのに…
…いや、待てよ
歌織さんは別に昼食とは言っていない
つまり夕食でも構わないんじゃ無いだろうか?
…聞いてみるか
Re:お弁当
お疲れ様です歌織さん
食事のお誘いありがとうございます
食事なのですが、夕食でも良いですか?
…良し
157 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/02/18(日) 01:15:05.38 ID:z1Qhb4aco
メールはすぐに返ってきた
内容は…夕食でも構わないらしい
…良し、なら夕方のスケジュールは必ず空けておこう
琴葉「兄さん、何だか嬉しそうですね」
P「まあな、ちょっと…いや、かなり良い事があったからな」
琴葉「良い事ですか?それは一体…」
P「後で話してやる、まずは…」
美奈子がお盆を持ってこちらに向かっているのが見える
P「昼飯を食べよう」
158 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/02/18(日) 01:22:34.56 ID:cm1gkM5ZO
一旦ここまで
159 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/18(日) 02:52:52.50 ID:5Atxe2Ru0
おつ
160 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/02/19(月) 00:17:23.61 ID:UIjloIn2o
美奈子「お待たせしました!エビチリ定食と天津飯です!胡麻団子をサービスで付けておいたので良かったら食べてくださいね!」
P「ありがとう美奈子、いただきます」
琴葉「いただきます」
P「うん、やっぱり美味い」
琴葉「…!本当に、美味しい」
P「だろ?」
琴葉「はい、確かに兄さんが好きであろ味ですね…ちなみに、エビチリの方は?」
P「もちろん美味いぞ、食べてみるか?」
琴葉「是非」
161 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/02/19(月) 00:30:41.37 ID:UIjloIn2o
琴葉の方にエビチリを差し出す
琴葉「…」
しかし何故か琴葉は動かない
P「琴葉?」
琴葉「あー大変な事が起こりました、兄さん」
P「何があったんだ」
琴葉「急にその…私の手が筋肉痛で動かなくなったと思うのでエビチリが食べられません、なので食べさせてください」
思いっきり目を逸らしながら言う琴葉
…まったく
162 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/20(火) 09:30:18.47 ID:4R9PlsECO
こやつ的確に地雷踏んでるな
163 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/03/14(水) 00:31:19.49 ID:tLnf446uo
P「仕方ないな、ほら、あーん」
琴葉「あ、あーん…」
琴葉の口にエビチリを運んでやる
琴葉「んっ、ピリッと辛くてエビはぷりっとしてて美味しい…」
P「だろ?美味いんだよ美奈子の作る料理は」
琴葉「…私の料理と、どっちが美味しいですか?」
P「どっちがと言われても美味いの種類が違うからなぁ」
琴葉「どちらかを選ばないといけないなら、どっちですか?」
P「う、うーん…?」
164 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/03/14(水) 01:03:53.97 ID:tLnf446uo
美奈子の料理は店の味として完成された美味さがあるし琴葉の料理は毎日食べても飽きない素朴な美味しさがあるし…
どっちと言われても選べないぞ…?
琴葉「…」
しかし琴葉は俺の答えを待つかのようにジッと見つめてくる
…うーん、正直に言った方が良いかな
P「美奈子の料理は店の味として完成された美味さがあるし琴葉の料理は毎日食べても飽きない美味しさがある」
P「つまりどっちも選べない!…ってのは駄目か?」
琴葉「ま、毎日?兄さんは私の料理、毎日食べたいですか?」
P「いや別に毎日食べたいかどうかは別の話で…あ、いや、毎日食べたいです、はい」
琴葉「そうですか…毎日食べたくなる料理…ふふ、ふふふ♪」
何やら上機嫌になった琴葉
とりあえずはこれで良かった…のか?
165 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/04/10(火) 23:18:49.20 ID:qvU5bO2/o
琴葉「ご馳走様でした」
食べ終えた琴葉が手を合わせる
P「美味かっただろ?」
琴葉「はい、兄さんが気に入るのもわかります…しばらく通って味を盗まないと」ボソッ
ボソッと何かを呟く琴葉
しかし何を言っているのかは聞こえなかった
P「それじゃあ行くか」
琴葉「はい」
166 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/04/10(火) 23:25:52.34 ID:qvU5bO2/o
P「ご馳走様美奈子、今日も美味かった」
美奈子「ありがとうございます!○○円になります」
P「悪い、細かいの無いから万札で大丈夫か?」
美奈子「はい大丈夫ですよ」
P「ありがとな」
美奈子「はい、こちらお釣りになります!領収書はどうしますか?」
P「いや、今回は良いよ、仕事じゃないし」
美奈子「わかりました!それじゃあプロデューサーさん、琴葉ちゃん、またのご来店お待ちしてますね!」
167 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/04/10(火) 23:44:47.83 ID:qvU5bO2/o
琴葉「兄さん、ご馳走様でした」
P「気にするな、この後どうする?」
琴葉「そうですね…兄さんさえよければ家で一緒に映画でも見ませんか?」
P「映画か…夕方までなら問題ないぞ」
琴葉「何か予定が?」
P「ああ、実は夕飯を食べに行くんだよ」
琴葉「夕飯、ですか」
P「ああ」
琴葉「その…誰かと行くんですか?」
168 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/04/10(火) 23:48:57.80 ID:qvU5bO2/o
P「琴葉はまだ顔を合わせてないと思うけど、桜守歌織さんっていう綺麗な人がいるんだよ」
琴葉「…」ピクッ
P「その人と夕食をな」
琴葉「二人で、ですか?」
P「多分二人だと思うけど…どうかしたか?」
琴葉「いえ…」
何でも無い風に装いながらも明らかにテンションが下がっているのがわかる
もしかしたら痛みが戻ってきたのかも知れない
P「まあ夕食まで時間はあるし、とりあえず映画を借りてさっさと帰ろう」
琴葉「…はい」
169 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/04/11(水) 00:38:41.54 ID:E3ihHYT3o
琴葉と映画を借りて家に帰る
埃を被っていたPS4を起動し、借りてきた映画を再生した
内容は女の子が昔から好きだった幼なじみの男の子にアタックを続け、最後には結ばれるというオーソドックスな恋愛モノだ
しかし改めて見るとこういう恋愛モノの男はどうしてこうも鈍感なのだろうか
普通はこんな風に好意を寄せられていたら気付きそうなものだが
こんな風な鈍感にはなりたくないもんだ
映画の中では林の中で女の子が男の子に告白し、男の子はそれを受けていた
その後、告白を受け止めてもらえた女の子は泣き出し、慌てて慰める男の子
もし俺がこの先誰かとこういう関係になるとしたら、泣かせないようにしたいものだ
170 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/04/11(水) 00:39:09.73 ID:E3ihHYT3o
一旦ここまで
171 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/11(水) 12:41:26.56 ID:drvvpVw4o
おつ どの口が言うねんP…
172 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/12(木) 18:16:55.61 ID:jCOLA6W1o
ははっ、どの口がいうか
173 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/04/23(月) 00:37:55.51 ID:GURv0BmWO
琴葉「とても面白かったです」
P「そうだな」
映画を見終わった俺達は互いに感想を言い合う
琴葉「思わずヒロインの女の子に感情移入しちゃって…少し泣きそうになりました」
P「琴葉は感受性豊かだもんな」
琴葉「ヒロインの女の子と私に共通点があったことも一因かもしれません」
P「共通点か…幼なじみがいるところとかか?」
琴葉「はい」
174 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/04/23(月) 00:42:13.09 ID:GURv0BmWO
P「ただやっぱり恋愛モノは男が鈍感なパターンが多いな」
琴葉「確かに、そういう傾向はあるかもしれません」
P「けどまあ現実にはあんな鈍感な男はそうそういないと思うけどな」
P「俺が友達だったらいい加減好意に気付けって言って殴ってるところだ」
琴葉「そうですか、では思いっきり鏡を殴ってきてください」
P「鏡?なんでだ?」
琴葉「はあ…」
175 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/04/23(月) 00:54:43.80 ID:GURv0BmWO
P「???」
何やら琴葉がジト目で見てくるが理由が分からない
一体何だというんだ
P「っと、俺はそろそろ出掛けるよ」
琴葉「あ、はい」
P「遅くなるかは分からないけど、適当に帰るんだぞ」
琴葉「わかりました、では兄さん、お気を付けて」
P「ああ、行ってきます」
176 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/04/23(月) 00:59:35.53 ID:GURv0BmWO
兄さんが行ったことを確認し、私も家を出る
…いた
歩いて行く兄さんの背中を捉え、気付かれないように適度な距離を保ちながら後を追い掛けていく
…兄さんが会う人…一体どんな人なのだろう
兄さんが綺麗な人だと言っていたからかなり綺麗であることは想像がつく
もしかしたら私では太刀打ち出来ないかもしれない
琴葉「…」
とにかく、相手を見極めないと…
私はそんなことを考えながら、兄さんを尾行した
177 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/04/23(月) 01:03:42.34 ID:GURv0BmWO
P「約束の場所はここだな…ちょっと早く来すぎたかな」
歌織さんと約束した場所に着くも約束の時間より一時間も早く来てしまった
歌織さんからのお誘いだから浮かれてるのかも知れない
ベンチに腰掛けて待とう
そう思って移動しようとしたときだった
歌織「プロデューサーさん…?」
歌織さんが声をかけてきた
178 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/04/23(月) 01:06:30.14 ID:GURv0BmWO
P「こんばんは歌織さん、お早いですね?まだ一時間前ですよ」
歌織「プロデューサーさんこそ、私より早く着いていますよ?」
P「…はは」
歌織「ふふ」
お互いが一時間も早く来てしまったのがおかしくて、思わず笑ってしまう
俺も楽しみにしていたけど、歌織さんも楽しみにしていてくれたんだろうな
P「それじゃあ行きましょうか」
歌織「はい」
179 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/04/23(月) 01:12:51.09 ID:GURv0BmWO
琴葉「…」
綺麗な人だ、確かに綺麗な人
女の私でも思わず見とれてしまいそうな、そんな綺麗な女性だった
清楚で母性的で胸が大きい
…とてつもない強敵だ
琴葉「…どうしよう」
あんな強敵を相手に、私はどうすれば兄さんを振り向かせられるのだろうか?
わからない
…だけど私は、諦めない
ずっと胸に秘めていたこの想いは、誰にだって負けない
…桜守歌織さん、あなたには、負けませんから
心の中で一方的な宣戦布告をする
琴葉「…あっ」
気が付けば兄さんと歌織さんを見失ってしまい、肩を落としながら私は帰路に着いた
180 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/04/23(月) 01:13:50.98 ID:GURv0BmWO
一旦ここまで
181 :
◆bncJ1ovdPY
[saga]:2018/04/23(月) 01:53:07.05 ID:BpcWYLns0
すっぱり諦めるなんて琴葉はいい娘だなぁ(真顔)
182 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/23(月) 11:15:53.00 ID:LHy/VJdao
おつ 主に胸部に危機感を抱いてそう
183 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/05/28(月) 22:40:59.57 ID:HqttgrVno
P「ふう…」
ディナーを食べ、少しだけバーに寄って酒を飲んだ後、歌織さんを家まで送っていったら思ったより遅くなってしまった
まあ主要因は歌織さんの自宅前で話し込んでしまったからなのだが、凄く有意義な時間が過ごせたと思う
ただ帰り際に見せた歌織さんの寂しそうな顔だけが少し気になったが…まあ、週明けにでも聞いてみるとしよう
家の鍵を開け、部屋に入る
そのままベッドに倒れ込もうとしたのだが、ベッドには先客がいた
184 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/05/28(月) 22:51:50.88 ID:HqttgrVno
琴葉「んん…」
P「琴葉…」
出かけた時の服のまま、掛け布団の上で眠る琴葉
いくら暖かくなってきたとはいえこんな寝方をしていたら風邪を引くだろう
P「仕方ないな…」
眠る琴葉を起こさないよう、ゆっくりと抱き上げる
…思っていた以上に軽い
P「全く、成長しない奴だな」
中学の頃から何時もそうだった
しょっちゅう俺のベッドで寝落ちして、こうやって運んでたな
185 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/05/28(月) 23:00:19.41 ID:HqttgrVno
昔と変わらない琴葉の寝顔を見る
…いや、昔とは少し違うか
身体は成長したからか、少し色っぽいような…
P「…」
…いやいや、気のせいだ、気のせい
凄くさらさらした髪に触れたから勝手に色気を感じただけ
頭を振って邪念を払う
とりあえずいつまでも抱いたままではいられないので一度琴葉をソファに運び、ベッドを整えてから琴葉に布団をかける
P「…」
何度も見ている寝顔に再びドキドキしてしまい、俺は慌ててソファに寝転がった
これはきっとアルコールのせいだ
そうに違いない
念仏のようにアルコールのせいだと言い聞かせながら、俺は眠りについた
186 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/05/28(月) 23:13:56.70 ID:HqttgrVno
一旦ここまで
187 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/05/28(月) 23:37:11.15 ID:cV2n5glX0
待ってた
188 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/05/29(火) 01:02:55.85 ID:T9i8FkpGO
蘭子「混沌電波第170幕!(ちゃおラジ第170回)」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1527503737/
189 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/06/08(金) 08:55:40.03 ID:Mb3desZNO
おつ とてもよいです
190 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/06/08(金) 23:33:30.23 ID:xPUjez4uo
結局日曜日は特にどこも行かずに琴葉とだらだらと過ごした
そして週が明けた月曜日
琴葉「おはようございます兄さん、すぐにお弁当を用意しますね」
P「その事なんだが琴葉」
琴葉「?」
P「今日は急遽昼を外で済ますことが決まってな、だから悪いけど今日は作らなくて大丈夫だ」
琴葉「そうですか…わかりました」
少し…いや、目に見えるくらいしょぼくれる琴葉
本当は外で食べる用事なんか無い
だが琴葉の弁当を断るには一番角が立たない断り方だ
琴葉の弁当は美味いので悪いとは思う
でも仕方ない、何せ今日は歌織さんが弁当を作ってきてくれるのだから
191 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/06/09(土) 23:09:36.76 ID:LbsIhJexo
朝の支度を済ませ、一足先に家を出ることにした
P「それじゃあ琴葉、行って来る」
琴葉「はい、いってらっしゃい、兄さん」
琴葉に見送られ、俺は家を出た
…なんだろう、いってらっしゃいって言われるのは何か良いな
出勤後、いつものように仕事をしていると昼休みのベルが鳴る
P「もう昼休みか…時間が経つのは早いな」
仕事を中断し、伸びをしていると
歌織「プロデューサーさん」
P「ああ歌織さん、おはようございます」
歌織さんがやってきた
192 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/06/09(土) 23:43:35.43 ID:LbsIhJexo
歌織「ちょうどお昼ですよね?約束通りお弁当を作ってきました」
P「ありがとうございます歌織さん!」
歌織さんが弁当箱を差し出してくる
小さな弁当箱だが、それもまた良い物だ
歌織「お口に合うと良いんですが…」
P「大丈夫ですよ、ちゃんと味わって食べますね」
歌織「はい!…ふふ」
歌織さんは鼻歌を歌いながら去って行った
…よし、今日は天気も良いし外のベンチで食べるか
193 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/06/09(土) 23:52:26.64 ID:LbsIhJexo
ベンチに腰掛け、弁当箱を開ける
鮮やかな色のから揚げや野菜が入っていて、見た目はとても華やかだ
…なぜから揚げが赤い色をしていのかは…まあ、良いか
とりあえず食べてみよう
P「いただきます」
から揚げをつまみ、口に入れた
酸っぱい辛い甘い苦い痛い
俺の意識は、ここで途絶えた
194 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/06/09(土) 23:55:49.64 ID:LbsIhJexo
一旦ここまで
195 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/06/10(日) 11:07:35.27 ID:3b2jB97no
乙
196 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/06/10(日) 14:04:03.11 ID:/JjNzWKdo
おつ
やっぱり兄さ…プロデューサーのお弁当を毎日作るのは琴葉さんじゃないとダメですね
197 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/06/24(日) 00:34:13.57 ID:gfyFiLcDo
P「はっ!」
目を覚ますと、視界に入るのは青い空
どうやら何故か俺は地面に寝そべっていたようだ
体を起こすとベンチの上に置かれた空の弁当が目に入る
弁当を食べ終わって寝落ちしたのだろうか?
そんなに疲れてはいなかったはずなんだが…
とりあえず服の汚れを払って立ち上がる
P「っと…」
立ち上がった瞬間妙な立ちくらみがした
…やっぱり疲れてるのか?
198 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/06/24(日) 00:39:34.17 ID:gfyFiLcDo
寝落ちしたからか歌織さんの作ってくれた弁当の味をあまり覚えていないのが残念で仕方ない
妙に刺激的な味がしたような記憶があるが…まあ、気のせいだろう
時計を確認すると昼休みが後数分で終わりそうだった
早く戻らないとな
気持ち早足になりながら、俺は劇場に戻るのだった
199 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/06/24(日) 00:46:32.73 ID:gfyFiLcDo
莉緒「ねえねえプロデューサーくん、今日暇?」
夕方に差し掛かるころ、莉緒ねえ…莉緒が声をかけてきた
P「忙しい」
莉緒「ノータイムの返事は流石にちょっと悲しいわ…今日暇なら飲みに行かない?」
P「莉緒、正気か?今日は月曜日、週初めだぞ」
莉緒「だってプロデューサーくん土曜日にメール送ったのに返事くれなかったじゃない」
P「メール…?」
そんなもん来てたっけと思いながらスマホを確認すると
P「あっ」
1件だけあった未読メール…確かに莉緒からのメールだった
200 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/06/24(日) 00:52:00.01 ID:gfyFiLcDo
P「ごめん気付いてなかった」
莉緒「やっぱり!プロデューサーくんいっつも私のメール無視するもの」
P「別に無視してるわけじゃ無いんだよ」
何故かメールの存在に気付かないだけだ
莉緒「まあ良いけど…で、今日は暇?」
P「暇といえば暇だが飲みに行くのはちょっとな」
莉緒「別にお酒じゃなくても良いじゃない?ご飯とか、一緒に食べましょ」
P「食事か、まあそれくらいなら」
201 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/06/24(日) 00:58:13.80 ID:gfyFiLcDo
たまには莉緒と2人で食事をするのも悪くないかもしれない
莉緒と約束を取り付け、仕事に戻ろうとしたタイミングで
琴葉「おはようございます」
琴葉が劇場にやってきた
P「おはよう琴葉、早いな」
琴葉「はい、急いできましたから…あれ、プロデューサー、その人は…」
琴葉が俺の隣にいた莉緒に気付く
P「ああ琴葉、実は」
琴葉「もしかして…莉緒姉さん、ですか?」
莉緒「え?もしかして、琴葉ちゃん?」
琴葉「莉緒姉さん!」
202 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/06/24(日) 01:03:00.31 ID:gfyFiLcDo
琴葉が莉緒に飛び付く
莉緒「も、もう琴葉ちゃん、いきなり」
莉緒は困惑しながらも琴葉を抱き止めた
琴葉「莉緒姉さんお久しぶりです!会いたかったです!」
莉緒「久しぶり、ふふっ琴葉ちゃんは相変わらず甘えん坊ね」
琴葉の頭を撫でる莉緒
髪の色は違えど本当の姉妹のように育ってきた2人の仲は変わらないようだ
琴葉「兄さんは知ってたんですか?莉緒姉さんがアイドルだって」
P「もちろんだ、あとプロデューサーな」
203 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/06/24(日) 01:24:35.54 ID:gfyFiLcDo
莉緒「プロデューサーくん、なんで琴葉ちゃんがアイドルになったって隠してたのよ〜」
P「いきなり鉢合わせた方が面白いかなって」
莉緒「確かにびっくりしたけど…あっ、そうだ、琴葉ちゃん今日は暇?」
琴葉「今日ですか?えっと…」
P「一応今日の予定はレッスンだけだ、その後は琴葉次第だな」
琴葉「はい、空いてます」
莉緒「それなら今日プロデューサーくんとご飯に行くんだけど、琴葉ちゃんもどう?」
琴葉「良いんですか?」
莉緒「もちろんよ、ねえプロデューサーくん?」
P「ああ、構わないぞ」
琴葉「やった!ありがとうございます兄さん、莉緒姉さん!」
204 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/06/24(日) 01:25:08.53 ID:gfyFiLcDo
一旦ここまで
205 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/06/30(土) 23:06:28.01 ID:vb0LGyNpo
歌織のバストに 舌打ちが出る
控え室で野球は やってはいかん
兄さん結婚しましょう
兄さん 兄さん 兄さん
765 765 765プロダクション
206 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/06/30(土) 23:38:39.81 ID:3Pvt3cw6o
P「はは、その辺りはやっぱりまだ子どもだな、あとプロデューサーな」
莉緒「それじゃあどこか予約とる?プロデューサーくん」
P「そうだな…莉緒、その辺りは任せて良いか?」
莉緒「良いわよ、お姉さんに任せなさい!…こ、琴葉ちゃん暑いからそろそろ離れて?」
そう言って店を検索する莉緒
こっちは任せておくとしよう
P「それじゃあ琴葉はレッスンだ、終わったら事務室に来てくれ」
琴葉「はい、わかりました、今日のレッスンは何ですか?」
P「今日のレッスンは…桜守歌織さんと歌のレッスンだな」
琴葉「…!」
207 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/06/30(土) 23:48:43.50 ID:3Pvt3cw6o
一瞬、琴葉の顔が強張る
P「ど、どうした琴葉?」
琴葉「い、いえ、大丈夫です」
大丈夫、とは言うもののやはり気になる
P「琴葉って歌とか苦手だったか?」
琴葉「あまり経験が無いだけで、苦手では無いです」
P「だよな?まあたとえ苦手でも大丈夫だ、歌織さんは教え方が上手いしすぐに上達するぞ」
琴葉「…」
208 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/07/01(日) 23:26:49.33 ID:PZDhWAmAo
琴葉「…それでは、行ってきます」
P「おう、レッスン頑張ってな」
琴葉「はい」
どこか覚悟を決めたような雰囲気を纏う琴葉が出て行くのを見送った後、俺は仕事に戻った
レッスン着に着替え、私はレッスンルームの前で深呼吸する
…この中に、私にとって最大のライバルがいる
全身全霊でやらないと、足元にも及ばないかもしれない
気合いを入れ直し、私はレッスンルームに入った
そして
聞こえてきたとても素敵な歌声に
私は心が挫けそうになった
209 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/07/01(日) 23:31:30.16 ID:PZDhWAmAo
歌織「〜〜♪」
すごく、すごく素敵な歌を歌う人だ
声に透明感があって、良く通って…
私はこの人に勝てるのだろうか?胸も大きいし
歌織「…あら?」
歌織さんが、入室してきた私に気付く
歌織「えっと…田中琴葉ちゃん?」
琴葉「…はい、田中琴葉です」
歌織「初めまして、桜守歌織です、今日のレッスンはよろしくね」
琴葉「は、はい」
210 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/07/01(日) 23:40:25.46 ID:PZDhWAmAo
歌織「琴葉ちゃんの事はプロデューサーさんから聞いてるわ」
琴葉「兄さ…プロデューサーから?」
なんだろう、凄く気になる
歌織「凄く良い子だって」
琴葉「兄さん…そんな、良い子だなんて…ふふ」
凄く照れる
琴葉「わ、私も、プロデューサーから、歌織さんの事を凄く綺麗で素敵な人だと聞いていました」
歌織「まあ、プロデューサーさんったら♪うふふ♪」
顔を赤くしてすごく嬉しそうな歌織さん
211 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/07/02(月) 00:58:40.62 ID:8YVEaWoHo
歌織「ほ、他には?他には何か…」
琴葉「えっと…歌が上手で教え方も上手だと」
歌織「ふふ♪」
目の前の歌織さんはすごくご機嫌だ
歌織「実は私も、琴葉ちゃんがすごく優秀で、頼りになる子だって聞いてるわ」
歌織「あと料理が上手で美味しかったって」
琴葉「も、もう、兄さん褒めすぎ…♪」
それからしばらくお互いに褒めあい、レッスンが始まったのは1時間後のことだった
212 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/07/02(月) 01:08:47.82 ID:8YVEaWoHo
歌織「一旦休憩しましょうか」
琴葉「はい」
歌織さんの教え方が上手なおかげで夢中になってレッスンしていたからか、結構な時間が経っていた
歌織「琴葉ちゃん、腹式呼吸が上手だったわね、何か経験が?」
琴葉「経験、というわけでは無いですが中学高校と演劇部に所属していました」
歌織「演劇、確かに舞台に立つなら声量を出すために腹式呼吸は練習するわね」
琴葉「はい、特に私にとっては観に来てくれる人のために常に全力でしたから」
歌織「観に来てくれる人…それってきっとプロデューサーさんのことよね」
琴葉「はい」
213 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/07/02(月) 01:11:34.00 ID:8YVEaWoHo
歌織「…琴葉ちゃんは、昔のプロデューサーさんを知っているのよね?」
琴葉「はい、幼なじみですから」
歌織「良いな…私は、今のプロデューサーさんしか知らないから…もっとあの人の事を知りたいのに」
琴葉「…」
歌織さんの真剣な想いが、私にも伝わってくる
だからだろうか
琴葉「あの…歌織さんさえ良ければ、昔のプロデューサー…いえ、兄さんのこと、お話しましょうか?」
こんな塩を送るような真似をしたのは
214 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/07/02(月) 01:12:24.54 ID:8YVEaWoHo
一旦ここまで
215 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/07/02(月) 01:32:35.77 ID:8GfglGPFo
おつ
216 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/07/02(月) 10:18:37.19 ID:xcYYYu8cO
更新頻度上がってていいぞ〜
217 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/07/02(月) 23:39:03.45 ID:8YVEaWoHo
昔の兄さんの話を、歌織さんは興味深そうに聞いていた
時には笑い、時には目を輝かせ…それは、昔の私が兄さんの話を聞いている時と同じだった
…
琴葉「…それで、その時に兄さんが褒めてくれて、とても嬉しかったんです」
歌織「そうだったの…プロデューサーさん、今も昔も変わらずに優しい人だったのね」
琴葉「はい、優しくて、頼りになって…ちょっと、いや、かなり鈍感ですけど」
歌織「あ、そうね…琴葉ちゃんは昔からプロデューサーさんの傍に居たからずっとそういう苦労をしてきたのよね」
琴葉「はい…」
好きになってから10数年…ずっとあの鈍感さには苦労させられた
…今でもその苦労は変わらないけど!
218 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/07/02(月) 23:45:52.70 ID:8YVEaWoHo
琴葉「あ、せっかくですし私の兄さん寝顔コレクションを見ますか?」
歌織「寝顔コレクション?ぷ、プロデューサーさんの?」
琴葉「はい」
歌織「…ちょっと待っててね」
そう言って歌織さんは立ち上がると
カチャリ
レッスンルームの鍵をかけた
歌織「はい、お願いします」
219 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/07/02(月) 23:55:08.08 ID:8YVEaWoHo
P「へっくしょん!」
美咲「プロデューサーさん、風邪引いちゃいましたか?」
P「いや、そんなはずは…噂でもされてるかな」
美咲「今日は暖かくして寝てくださいね〜えへへ〜」
P「ありがとう青羽さん」
美咲「いえいえ!それじゃあ今日もあと少し、頑張りましょう!」
220 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/07/03(火) 01:03:03.00 ID:dfVio8Eeo
歌織「こ、これが小学生の頃のプロデューサーさん…可愛い」
琴葉「ですよね?私はこの頃幼稚園だったんですが、こんな可愛い弟が欲しかった…」
歌織「あ、中学生になると顔付きが凛々しくなって…でも、やっぱり今の寝顔とそんなに変わらないなぁ…」
琴葉「え”っ」
歌織「?琴葉ちゃん、どうしたの?」
琴葉「歌織さん、今、兄さんの寝顔って…」
歌織「うん…プロデューサーさん、たまに事務室で疲れて寝ちゃうことがあるから見る機会もあって…」
琴葉「あ、そ、そうなんですね…」
その後も兄さんの話で盛り上がる
221 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/07/03(火) 01:14:37.44 ID:dfVio8Eeo
…よし
琴葉「歌織さん」
歌織「?」
琴葉「その…これからも、兄さんの話をしませんか?」
歌織「プロデューサーさんの?」
琴葉「はい、今日は私の知る兄さんを話しました、でもこっちに来てからの兄さんのこと、私は何も知らないんです、だから…」
歌織「琴葉ちゃん」
琴葉「は、はい」
歌織「もっと私に、プロデューサーさんのこと、教えてね」
琴葉「!は、はい!」
歌織さんが差し出した手を固く握る
確信した
歌織さんはライバルではあっても敵じゃない
同好の士だと
222 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/07/03(火) 01:15:31.00 ID:dfVio8Eeo
一旦ここまで
223 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/07/03(火) 01:21:43.24 ID:vE5uQIIwo
おつ 同好の士沢山いそう
224 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/07/03(火) 02:24:41.88 ID:+xfAh9L1o
楽しそう
225 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/07/03(火) 23:44:58.23 ID:dfVio8Eeo
その後レッスンを再開し、キリが良いところまでやった後、レッスンは終了となった
歌織「琴葉ちゃん、お疲れ様」
琴葉「お疲れ様です、歌織さん」
歌織「今日は凄く有意義なレッスンが出来たと思うの、きっと琴葉ちゃんのおかげね」
琴葉「そんな、私の方こそ」
歌織「それでね、琴葉ちゃん、その…一つお願いがあって…」
琴葉「お願い?」
歌織「その、プロデューサーさんの寝顔コレクションのコピーを貰えないかなって…」
琴葉「兄さん寝顔コレクションのコピーを…ですか」
私は顎に手を当てて少し考える
あまりライバルに塩を送りすぎるのもどうかと思うのだけど…
琴葉「わかりました、差し上げます」
歌織「ほんと!?ありがとう琴葉ちゃん!」
せっかくの同志で語りたいことも沢山ある、だから私は、歌織さんに寝顔コレクションのデータを渡すことにした
226 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/07/03(火) 23:51:09.35 ID:dfVio8Eeo
歌織「ありがとう琴葉ちゃん、大切にするわね」
琴葉「はい」
歌織さんと連絡先を交換し、私はレッスンルームを後にする
そして私服に着替え、事務室へと向かった
琴葉「ただいま戻りました」
P「お、お疲れ様琴葉、歌織さんとのレッスンはどうだった?」
琴葉「はい、とても有意義な時間でした」
本当に有意義だった
P「それなら良かった」
227 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/07/04(水) 00:40:33.11 ID:kd99dtymO
あっ
228 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/07/05(木) 00:14:56.87 ID:vtm43xeEo
莉緒「ただいま、あら、琴葉ちゃんもうレッスン終わってたのね」
さっきまでいなかった莉緒姉さんが事務室に戻ってくる
P「おかえり莉緒、よし、それじゃあ行くとするか」
琴葉「はい」
兄さんがPCを落として立ち上がる
私と莉緒姉さんは、兄さんの後ろに着いていった
229 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/07/05(木) 00:24:27.82 ID:vtm43xeEo
P「莉緒、どの店を予約したんだ?たるき亭か?」
莉緒「前に今度二人で飲みに行こうって言ってた焼き鳥屋があったでしょ?あの店よ」
P「ああ、あそこか」
琴葉「…」
兄さんと莉緒姉さんが私の知らない話で盛り上がってる
…ずるい
私もお酒が飲める年齢なら…
兄さんを酔い潰して好き放題するのに
P「…?」ゾクッ
莉緒「プロデューサーくん、どうしたの?」
P「い、いや、何でも無い」
230 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/07/05(木) 00:31:11.09 ID:vtm43xeEo
目的の焼き鳥屋さんに到着し、席に案内される
ひとまず飲み物を注文し、来るのを待つことにした
P「琴葉、今日は好きなものを食べて良いからな?莉緒の奢りだし」
莉緒「えっ」
琴葉「じゃあ…私はまずはこのしじみ汁を」
莉緒「ほんと琴葉ちゃんって昔から良くしじみ汁飲むわね」
琴葉「好きなんだもん…」
美味しいし健康に良いし
231 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/07/05(木) 00:37:45.87 ID:vtm43xeEo
タブレットで食べたいものの注文を済ませた頃、ちょうど飲み物がやってきた
P「よし、飲み物はちゃんとあるな?それじゃあ琴葉」
琴葉「え?」
莉緒「琴葉ちゃん、765プロにようこそ!乾杯!」
二人で私が765プロに入ったことを歓迎してくれる
琴葉「あっ…ありがとう兄さん、莉緒姉さん!」
それがとても嬉しかった
近くて遠い存在だった二人が、今はとても近くに感じられる気がした
232 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/07/05(木) 00:43:41.69 ID:vtm43xeEo
そして私は今、チキンかつ丼を食べていた
P「このぼんじり美味いな」
莉緒「あら、ねぎまもいけるわよ、食べてみる?」
P「じゃあ貰おうかな」
莉緒「はい、あーん」
P「あーん」
琴葉「!!!!!!」
莉緒姉さんの差し出したねぎま串に兄さんが齧りつく
P「ん、ほんとに美味いなこれ」
莉緒「でしょ?ねえねえ、代わりにプロデューサーくんのぼんじりもちょうだい?」
P「良いぞ、ほら」
莉緒「あーん」
琴葉「!!!!!!」
233 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/07/05(木) 00:49:02.17 ID:vtm43xeEo
琴葉「に、兄さん!!」
P「お、おう、どうした琴葉」
琴葉「私のチキンかつ丼も美味しいですよ!」
P「そ、そうか、良かったじゃないか」
琴葉「あ、味、味は気になりませんか!?」
P「まあ多少は気になるけど」
琴葉「でしたらその…一口どうぞ」
私はチキンかつを箸で掴み、兄さんに差し出す
琴葉「あ、あーん…」
P「あー…ん」
P「…うん、チキンかつも美味いな」
琴葉「それなら良かったです」
私も兄さんにあーんが出来て役得だ
234 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/07/05(木) 01:06:10.42 ID:vtm43xeEo
その後も兄さんに食べさせて貰ったり、色々とあった
琴葉「ご馳走さまでした」
P「美味かったな、ここ」
莉緒「当たりだったわね」
P「今度は歌織さんやこのみさん辺りも誘って来るとするか」
莉緒「そうね、その時は飲みましょ?」
P「ああ」
兄さんはさっと伝票を持つとさっさとレジに向かって代金を支払っていた
莉緒「あら、別に奢ってあげても良かったのに」
P「女性に払わせる気は無い、それが俺のみみっちい男のプライドってやつだ」
莉緒「あらあら格好つけちゃって、でもありがと、ご馳走さま」
235 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/07/05(木) 01:13:50.55 ID:vtm43xeEo
P「よし、それじゃあ帰るか」
琴葉「はい」
莉緒「そう言えば琴葉ちゃんはプロデューサーくんのマンションの隣の部屋だったわね」
琴葉「莉緒姉さん、知ってたんですか?」
莉緒「プロデューサーくんがお弁当を持ってきた日にちょっとね」
琴葉「中々良い部屋で、住み心地が良いですよ」
莉緒「良いわね、私もそろそろ引っ越そうかしら…ねえねえプロデューサーくん」
P「ん?」
莉緒「プロデューサーくんは私が引っ越すなら、どんな部屋が良いと思う?」
236 :
◆p7PT31uvn8zf
[saga]:2018/07/05(木) 01:14:43.31 ID:vtm43xeEo
一旦ここまで
237 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/07/05(木) 08:11:15.33 ID:iJyuii2SO
盗作者◆Jzh9fG75HA(ちゃおラジの作者)を語るスレ
245:名無しNIPPER[sage]
2018/07/05(木) 00:14:39.95 ID:3xRqK4+HO
>>240
とりあえず君が頭悪いのは理解出来た
カス(orクズ)をkasとかやってる時点で一生懸命覚えたんだなーと思えた
でもね?カスもクズもkasとは書かないんだよ可哀想だね
250:名無しNIPPER[sage]
2018/07/05(木) 00:27:36.24 ID:l9FJPpqzO
>>248
そんな人いたの?俺ここ2、3年くらいからの住民だから
238 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/07/05(木) 09:23:45.32 ID:zS52NDNSo
おつ これはまたフラグ立ったのか
239 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/07/11(水) 16:25:56.76 ID:sdPSsy2OO
むしろ莉緒も元からフラグ立ってた説
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