【ガルパン】逸見肛門抄

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/11(木) 18:42:45.52 ID:rOz88wbW0
──長野県茅野市・八ヶ岳稜線『硫黄岳山荘』まで後100mの距離──



しほ「ふぅ、ようやく小屋が見えてきたわね」

エリカ「はい」

しほ「小屋に付いたら、きちんと体を休めなくてはね。明日は、一気に南まで縦走をするわよ」

エリカ「はいっ」



 ざっ、ざっ、ざっ……!


しほ「はっ、はっ、はっ」

エリカ「ふぅ、はぁ、ふぅ」

エリカ(……私の前を歩く師範の、そのおしり……細めのストレッチパンツをはいているから、とてもよく形が分かる……)

エリカ(私なんかよりもずっと引き締まってる。だけどそのくせ形はいいのよね。……アラフォーのおしりだなんて、とても信じられない)

エリカ(まるで師範の高潔な魂が、おしりにまでも宿ってるみたい。力強くて、凛々しくて、研ぎ澄まされていて。いいな。どうやったら、こんな形の良いおしりになれるんだろう。)

エリカ(こんなふうに凛として、すこしの穢れも想像できないようなきれいなおしりに──)

しほ「ふぅ、段差が激しくて、嫌になるわね……ふんっ!」




 ──ぶびっ!



しほ「──っ!?」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1494495765
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/11(木) 18:44:05.28 ID:rOz88wbW0
エリカ「……!?」

エリカ(え……師範、今、おならを……!?)

しほ「ああもう……はしたない事をしてしまったわね」

エリカ「い、いえ……」

しほ「ごめんなさいね、貴方がすぐ後ろを歩いているというのに。岩場に踏ん張って変に力が入ってしまったみたい。許して頂戴」

エリカ「気にしないでください。生理現象ですから」

しほ「私としたことが……いやだわ」

エリカ「しょうがないですよ」

エリカ「……。」

エリカ(……そっか、やっぱり師範も、おならをするんだ……)

エリカ(……。)

エリカ(……幻滅をした? ……ううん。違う。なんだろうこの感じ。なんだか、師範を身近に感じられて、嬉しいような……)



 ……もわん



エリカ「……!」

しほ「ん……」

エリカ(これが、師範のおならのにおい臭い。……私のおならと、同じように、臭い……)

しほ「もう、エリカ、しばらく息を止めていなさい。まったく……恥ずかしいわね……」

エリカ「あはは……」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/11(木) 18:44:52.96 ID:rOz88wbW0
しほ「……エリカ」

エリカ「はい?」

しほ「この事、まほやみほにげ口してはいけないわよ。貴方の胸の中だけに、とどめておきなさい」

エリカ「え……?」

しほ「私はこれまで、あの子達の前で、今のようなはしたない音を出したことはないのだから」

エリカ「一度も、ですか?」

しほ「そうよ」

エリカ「ですが、おならぐらい……人間なのですから……」

しほ「……エリカ。」

エリカ「は、はい」

しほ「私はね、人間である以前に西住流の家元。一個の『象徴』なのです」

エリカ「象徴……」

しほ「そう、象徴。──そして、イメージというものは、貴方が思う以上に大切なのですよ。人前で──たとえわが子であろうと、夫であろうと──放屁の音などを他者に聞かせてはなりません。」

エリカ「……なるほど」

しほ「貴方も黒森峰の隊長なのだからね。それくらいの心構えはあってしかるべきよ」

エリカ「わかりました。肝に銘じます」

しほ「よろしい」

エリカ(まぁ……たしかに私も、『師範はおならとかしなさそう』って、思っていたものね……。ついさっきまでは)

エリカ(……だけど、そっか……)

エリカ(……肛門……)

エリカ(この人にも、ちゃんと、肛門があるのね)

エリカ(あんな湿った音をたてて、師範もオナラをするのね)

エリカ(……。)

エリカ(なんだろう、とても、変な感じがする)



しほ「さぁ、くだらない事で時間を無駄にしてしまったわね。行きましょう」

エリカ「あ、は、はいっ」



 ざっ、ざっ、ざっ……
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/11(木) 18:45:37.68 ID:rOz88wbW0
しほ「はっ、はっ、はっ。足もとがザレている。エリカ、小屋が近くなったからと、油断をしないように」

エリカ「はいっ」

エリカ「……。」

エリカ(師範は、威厳に満ち溢れていて、怖いくらいにいつも冷徹で、誰よりも厳しくて、黒森峰の戦車道メンバーには神様みたいな人なのに)

エリカ(……それなのに、肛門が……あるんだわ……この人にも……)

エリカ(この人も、あんなは汚らしい音をたてて、オナラをするんだわ。こんなに威厳に満ちた人なのに)


 ざっ、ざっ、ざっ……


しほ「ふぅ、はぁ、ふぅ……傾斜がきついわね」

エリカ「ええ」

エリカ(……。)

エリカ(肛門がどのあたりにあるのかって、あんまりよく確認はしたことないけど……あのあたりにあるのかしら?)

エリカ(……。)


 ざっ、ざっ、ざっ……


エリカ(おしりのあな、か)

エリカ(私にも、ついているのね。排泄のための、そういう部位が)

エリカ(──そしてまた、この人のおしりにも──)

エリカ(やっぱり、なんだかそれって、すごく……可笑しい。だってこんなに、立派な人なのに。それなのに、この人にも、おしりのあながあるんだわ)

エリカ(……。)

エリカ(……やだ、何を考えてるんだろ、なんだか私、変態みたいじゃない)

エリカ(でも、師範がいけないのよ。アラフォーのくせに、こんなきれいなおしり……)

エリカ「……おしり、か」

しほ「え?」

エリカ「っ……!? 、い、いえ、なんでもありません」

しほ「そう」

エリカ(……いけない、うっかり口にだしてた……)ドキドキ

エリカ「……。」

エリカ(……同じ人間だものね。そりゃ、おしりもあればうんちもするわよ。当たり前よ。……馬鹿ね、私って)

エリカ(……こんなバカな事を考えるのは、あ〜あ、やっぱり、悩んじゃってるせいなのかしらね……。)
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/11(木) 18:46:47.17 ID:rOz88wbW0
しほ「エリカ」

エリカ「あ……はい、なんでしょう」

しほ「小屋についたら、もちろんゆっくりと体を休めることは必要だけど──」

エリカ「はい」

しほ「今晩は、ゆっくりと貴方の話を聞くつもりです」

エリカ「……師範……」

しほ「……。」

しほ「黒森峰の隊長として──あなたは見事にチームを率いてみせた。大会では正々堂々と大洗を打ち破り去年の雪辱を晴らした。そうして黒森峰はあなたのもとで再び王者と返り咲いた──」

エリカ「ッス」

しほ「その恩賞としての、私と2人での登山旅行──どうしてあなたがそんなものを望むのか──それは分からないけれど」

エリカ「……。」

しほ「ともあれ、今晩は、いくらでも話を聞くつもりです。……山小屋の消灯は夜8時よ。その後、たっぷりと、時間はあるでしょう。」

エリカ「はいっ……ありがとうございます、師範……!」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/11(木) 20:09:44.54 ID:cwUzuc7Ko
はよはよ
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/12(金) 22:51:09.43 ID:k9WO9pM5O
ほう?
続けたまえ
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/13(土) 03:14:40.79 ID:9C0/aCDdo
いいですねぇ!!
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/13(土) 16:08:49.77 ID:8WNa/xHq0
 ──八ヶ岳稜線2384m『硫黄岳山荘』 その、五右衛門風呂──


しほ「フゥ……まさか、こんな山の上で、お風呂に入れるだなんてね」

エリカ「本当ですね。ですが、このお湯、本当に大丈夫でしょうか」

しほ「大丈夫、とは?」

エリカ「小屋の人は、お湯はきれいだと言っていましたけれど……なんだか濁ってるし、ぬるぬるしてるし……雑菌がいっぱい湧いてそう……ちゃんと交換してるのかしら……」

しほ「……エリカ。こんな場所で暖かい湯につかれているのだからね。それ以上の贅沢をいう物ではないわ。無粋な詮索は控えなさい」

エリカ「あ……申し訳ありません」

しほ「恵まれた環境ばかりを求めるのはやめなさい。これは、戦車道にも通ずる心構えです」

エリカ「はっ。」

しほ「…………まぁ、せいぜいでお湯のくみ汲たしをしているだけでしょうね。雨水を利用しているそうだし……お湯の張り替えなどをする余裕はないでしょう」

エリカ「……ですよねぇ〜……」

エリカ(……まぁけど……たしかに、お湯につかれるってだけで十分ありがたいわよね……)


 ちゃぷん


エリカ「ハァァ〜……やっぱり、気持ちがいいです」

しほ「早めに小屋に到着をしてよかったのね。おかげで、このお風呂も貸し切り」

エリカ「はい。女性の利用時間帯に、ちょうど始まったところみたいで。ついさっきまでは男性の時間帯だったそうです」

しほ「……。私のようなオバさんになれば、さして気にはならないけれど──」

エリカ「え?」

しほ「不特定多数の男性が使ったのと同じ湯ぶね──あなたくらいの年頃なら、いくらか抵抗もあるのかしらね」

エリカ「どうですかね。まぁ、気にならないわけではありませんが」

エリカ(……ていうか……そんなことより)

エリカ(……)

エリカ(師範の身体、ほんと、スタイルいいわね……)

エリカ(本当に子供を二人産んだ後なの? 何が「おばさん」よ。腹筋は引き締ま照癖に、お尻はすごくぷるぷるしてるし、いっそうもうなんだか、卑怯なくらい。同じ女としてさぁ)

しほ「……? エリカ?」

エリカ「あ……い、いえ……なんでも……」

エリカ(鎖骨からおっぱいへのなだらかな隆起に見とれてました、だなんて言ったら……どんなお叱りを受けるやら……)

しほ「おかしな子ね。脱衣所からこっち、ヒトの身体ばかりみて」

エリカ「……ひぇ!?」

しほ「……ふ、冗談です」

エリカ「……お、おかしなことを言わないでください……」

エリカ(もう、やめてよね。……。ばれてたのかと思った……)
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/13(土) 16:29:12.19 ID:8WNa/xHq0
エリカ「……あの」

しほ「何?」

エリカ「その……師範も、冗談を言うのですね。なんだか……意外でした」

エリカ(意外だし、なんだかそれに少し……嬉しい。冗談を、私に言ってくれた……あの、師範が……)

しほ「まぁ……そうね。あまり、貴方たちの前で冗談を言ったことはなかったかもしれないわね。」

エリカ「あまりというか、一度もなかったと思いますが。」

しほ「そう? まぁ、ともあれ、こうして、裸を突き合わせている時くらいは、冗談の一つくらいは、いいでしょう」

エリカ「はぁ」

エリカ(嬉しいけど……うーん。裸って言葉、やめてほしいな。なんだか、意識しちゃうわよ……)

しほ「意外というなら──」

エリカ「?」

しほ「私が、貴方のような年頃の娘と、こうして二人ではるばる本州まで旅行にきている。私を知る多くの者にとっては、そのことこそ、よほど意外でしょうね。」

エリカ「た、たしかに……あ」

エリカ(師範……笑ってくれている……?)

エリカ(……。)

エリカ(……っ)

エリカ「あ、あの……!」

しほ「?」

エリカ「今日は、本当にありがとうございます。私なんかのために、師範の貴重な時間を割いていただいて……家元は、忙しい方なのに」

しほ「……まぁ、そうね。スケジュールを調整するのには、いくらか苦労はしたけれど」

エリカ「無理なお願いをして、申し訳ありません」

しほ「とは言え──よい気分転換にはなったし、新鮮な驚きも、たくさんあった。高山の景色に、稜線上のこの五右衛門風呂、なりより──」

エリカ「……?」

しほ「──貴方との時間を思いのほか楽しんでいる自分にたいする驚き」

エリカ「え」

しほ「そんなワケだからして、総じて価値ある一日だったと、言えるのでしょうね。来てよかったと──思っています。私はね」

エリカ「〜〜〜き……恐縮です! 本当に、そんな風に言っていただけるなんて……」

しほ「……ふ、これもまた、裸のつきあいの妙なのかしらね?」

エリカ「え?」

しほ「たしかにいくらか、私は口が軽くなっている。自分の思うところを、こんなふうにざっくばらんに誰かに言って聞かせるだなんてね。……まほや、いわんやみほにも──滅多にしないことでしょうに」

エリカ「〜〜〜ッ……」


エリカ(……うわ、なんだろこれ……すごく、照れる……)

エリカ(ていうか……普通に光栄だし……う、なんか涙でそうなんだけど……)
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/13(土) 21:02:24.58 ID:i7qZ5Ytb0
しほ「……ふぅ……」

エリカ「……。」

エリカ(……あ、なんか喋らなきゃ……せっかく師範が、肩の力をぬいて会話をしてくれているのだから……)

エリカ「……あ、の、えと……い、いいお湯ですねー……」

しほ「ん……少し、ぬるいような気もするけれど」

エリカ「あ……そ、そうかもしれません……」

エリカ「……。」

エリカ(──ちょっと! もっと建設的で中身のある事を言いなさいよ!)

エリカ「……」

エリカ(……ぐぬ、な、なんで? 考えれば考えるほど話題が浮かんでこない……!?)

エリカ「……っ、……ぐ」

しほ「まぁ、思い返してみると──」

エリカ「っ!? は、はい……?」

しほ「……馬が合う、と、いう事なのかもしれないわね」

エリカ「……え?」

しほ「似ているのかもしれない、と言ってるの」

エリカ「えと、誰が、誰に、でしょうか……?」

しほ「……。ふぅん。日常生活における『察し』は、あまり良くないのかしらね」

エリカ「!? え? あの、、も、申し訳ありません……?」

しほ「……。……ふふ」

エリカ「あ、う……。えと……」

エリカ(……!?)

エリカ(なに!? なにこれすごく、恥ずかしい……!? 師範が、横目で私をみて、笑っている……。それだけなのに、私は、いったい何を、こんなに恥ずかしく思っているの……!?)

しほ「……。」

エリカ「……っ、……っ」

エリカ(……か、考えろ! 『誰かが、誰かに、似てる』……師範の言葉の文脈から、それを考えなさい……!)

エリカ(えと、えと……)

エリカ(……。)

エリカ(……あっ)

エリカ(え、ええ……?)

エリカ(似てるって、つまり──)

エリカ(だ、だけど、これって……間違ってたら、すごく恐れ多いというか……うぬぼれていると思われるというか……)

エリカ「……」チラ

しほ「……。」〜♪

エリカ(ダメだ。この人、目をつむってすっかり湯舟を堪能しちゃってるじゃない! これ、私が答えるまで一言もしゃべらないパターンだわ……そういう人だもの……)

エリカ(……うーっ……)

エリカ(言うしかない……っ)
114.78 KB Speed:0   VIP Service SS速報VIP 更新 専用ブラウザ 検索 全部 前100 次100 最新50 続きを読む
名前: E-mail(省略可)

256ビットSSL暗号化送信っぽいです 最大6000バイト 最大85行
画像アップロードに対応中!(http://fsmから始まるひらめアップローダからの画像URLがサムネイルで表示されるようになります)


スポンサードリンク


Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)