他の閲覧方法【
専用ブラウザ
ガラケー版リーダー
スマホ版リーダー
BBS2ch
DAT
】
↓
VIP Service
SS速報VIP
更新
検索
全部
最新50
敏恵「今度こそ、ストライクウィッチーズ!」
Check
Tweet
1 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/07(日) 23:16:49.49 ID:9jXPGDOx0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1447492531/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1472955154/
↑の続き
概要は→
http://ss.vip2ch.com/jmp/1447492531
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1494166609
2 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/07(日) 23:21:33.25 ID:9jXPGDOx0
■一応で大雑把な前説■
幼い頃に大空を飛ぶことへ憧れ航空ウィッチとなった工藤敏恵は、転戦転属の末1945年の春、援戦武官として欧州ベルギガ領サン・トロン基地のカールスラント軍第一夜間航空団第四飛行隊指揮下に配属された。
かつて「夜の女王」、「扶桑海軍の鎌鼬」と噂されたナイトウィッチの実力を活かし戦果を上げる敏恵だったが、自身が持つ能力と過去の秘密を知り挫折してしまう。
その後規格外の特異型ネウロイ“リーパー”討伐作戦において危機に瀕した仲間を救うため、敏恵は真のウィッチとして改めて夜空を飛ぶ覚悟と共に見事リーパーを撃墜するが、負傷により戦線を離れ帰国の末に療養生活を余儀なくされてしまった。
それから幾月の時が過ぎ、ネウロイと争う最前戦地の欧州では、新たな事変と共に人類の英雄部隊が再び集結していたのであった――
3 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/07(日) 23:24:39.00 ID:9jXPGDOx0
ストライクウィッチーズ the 3rd like 〜彗撃の明かり〜
4 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/07(日) 23:29:38.02 ID:9jXPGDOx0
【第一話 再始動】
―1945年 9月―
ガリア共和国東部
ハイデマリー「…ミーナ中佐、今、カールスラント国境付近に新たなネウロイの兆しありと報告を受けました」 フィィン
ミーナ「聞いたわね皆。新たな脅威に対し、我々がなすべきことはただひとつ――」
ミーナ「ここに501統合戦闘航空団ストライクウィッチーズを再結成します!」
ハイデマリー「!」
シャーリー「お!」
ルッキーニ「やたー♪」
バルクホルン「ん、了解だ!」
5 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/07(日) 23:34:18.42 ID:9jXPGDOx0
エイラ「今さら驚かないけど、急だなマッタク」
サーニャ「嫌なのエイラ…?」
エイラ「えっ? ぁイヤ、そうじゃないぞ!?」
ペリーヌ「…エイラさん達は相変わらずの様ですわね」
芳佳「501再結成…! じゃあ、私もまたみんなと飛べるんですか!?」
リーネ「そうだよ芳佳ちゃん! また一緒にいられるんだよ!?」
ハイデマリー「……あの、ミーナ中佐? 今の発言は本当なのですか?」ブゥゥン
ミーナ「ええ本気よ。宮藤さんの復活は流石に驚いたけど、こうなる事に備えた根回しもしてあるから、少し準備不足ではあっても多分なんとかなるわ」
ハイデマリー(す、凄い…。いつの間に、一体どうやって…??)
ミーナ「ハイデマリーさん、貴方達も私の当面指揮下として一先ずは付いてきてくれると助かるわ」
ハイデマリー「え? ぁ、はい。ですが空軍司令部がどう言ってくるかは……あの、私は一度本部へ戻る必要があるかと」
ミーナ「勿論その通りね。だから少なくとも道中はまだ一緒よ」
ハイデマリー「ぇ…?」
――ガザッ
美緒『中佐、取り敢えずこれからどうするつもりだ? どこに腰を落ち着ける?』ザザ
ハイデマリー(――! 扶桑海軍の坂本少佐…)
6 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/07(日) 23:40:32.20 ID:9jXPGDOx0
ミーナ「…私の部隊がいるサン・トロン基地へ向かうわ。そこを拠点にまず色々調整する事になるわね」
ハイデマリー「!」
美緒『うむ、やはりそうか』
ミーナ「これから近くにある統合軍指揮下の拠点を頼って、明日一番でベルギガを目指しましょう。補給と整備をして1日あれば着ける筈」
美緒『了解した。ならば話は降りてからだな?』
ミーナ「ええ、とにかく付いて来て」
ミーナ「…501部隊いいかしら、皆聞こえてる? 我々はこのままディジョンの航空基地に移動します!」
『『了解』』ガザ
ハイデマリー「“ディジョン基地”……ということは、まさか506B部隊ですか?」
ミーナ「そうよ。あそこなら色々と都合が良いんだけど、いきなりこの人数で押し掛けるのは流石に気がひけるわね」
ハイデマリー「……」
ミーナ「…悪いけどハイデマリーさん、短波通信でディジョン基地に連絡を繋いでくれないかしら? 到着してしまう前になんとか話をつけてみるわ」
ハイデマリー「ぁ、はい…」
7 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/08(月) 00:01:27.50 ID:2azGmgS90
ガリア共和国 ディジョン
506JFW B部隊基地
静夏「うわぁ…! ここが第506統合戦闘航空団、あのノーブルウィッチーズの…!!」
ペリーヌ「服部さん、念のためこちらの基地でその言い方は控えなさい」
静夏「え?」
ルッキーニ「お腹すいた〜」
エイラ「オー、結構ハンガー広いな?」
シャーリー「ここってリベリオンのウィッチだけなんだよな? たしかカール大尉もどっかに…?」キョロ
エーリカ「ふわぁ〜。久々に頑張ったら眠くなってきた」
サーニャ「私も少し、眠いです…」
8 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/08(月) 00:05:02.80 ID:2azGmgS90
ルッキーニ「…ねえねえ、ごはんってどうなってんのー? みんなでなんか食べるのかな?」クイクイ
シャーリー「え? あーうん、かもな。今日はここに泊まるみたいだけど…その辺どうなんだバルクホルン?」チラ
バルクホルン「いや私も正直ここへ来た事には面食らっているが、とにかくミーナと話してくる。だからお前達は大人しくしていろ、決して恥をさらすなよ」
シャーリー「あいよ」
ルッキーニ「ん〜……じゃ久々にリーネのおっぱい触って待ってよ」ヒシ
リーネ「ひゃあ!?」ビクッ
芳佳「!? び、ビックリした…! ルッキーニちゃん!?」
ルッキーニ「おぉ〜リーネまた大きくなってるようなぁ〜?」モミモミ
リーネ「ゃ、やめてぇ!? ///」
バルクホルン「こら!! 行動を謹めと言ったばかりだろうがっ!!」
シャーリー「あはは、駄目だこりゃ」
ギャーギャー
ジーナ「……」
ミーナ「言いたい事はよく分かりますプレディ中佐。本当にごめんなさい」
ハイデマリー「……」
9 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/08(月) 00:16:08.81 ID:2azGmgS90
ジーナ「いや、ん…まあ苦労は私もよく解ります。想像より凄そうですが」
ミーナ「ええ。でも良い子達ですよ」
ジーナ「…それはなにより」
基地員「――失礼します隊長。設備が全く足りず、予備を入れても501ウィッチの方々のストライカーをほぼ収容できません」ザッ
ジーナ「…………困ったな」
ミーナ「あっ、それは気にしないでください! 場所だけでも貸して頂ければ我々のストライカーは隅に並べて置きますから」
ジーナ「…いや、それだと燃料補給や他の整備が儘ならないでしょう。明日にはまたここからベルギガまで遠乗りするのに、うちの所為で何かあっても困りますから」
ジーナ「――と言う訳で、私達のも一時的に退かしていい。501部隊のストライカーを収容し今日中に補給整備を頼む」チョイチョイ
基地員「は! 了解しました!」
ミーナ「…申し訳ないわ」
ジーナ「いいえ、これが最も合理的です。万が一にネウロイが出たら501部隊に出撃て頂く事になってしまうかもしれませんが」フッ
ミーナ「……。解りました、任せてください」ウフフ
ハイデマリー(この指揮官も強かな人だ。506B部隊長、ジーナ・プレディ中佐…)
10 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/08(月) 00:20:50.01 ID:2azGmgS90
ジーナ「よろしく頼みます。…では到着早々で申し訳ないですが、場所を移して詳しい話を伺いましょう。“こちら”の面子は取り敢えず揃っていますから」
ハイデマリー「…?」
ミーナ「ええ」
――スタタッ
バルクホルン「ミーナ。挨拶中に悪いんだが、当面のスケジュールだけでも先に説明してくれないか? 皆落ち着けなくて約何名かの勝手者達が非常に厄介だぞ」タタ
ミーナ「トゥルーデ、丁度いいわ。貴方も一緒に来て」
バルクホルン「…? いや、何の話だ?」
ミーナ「これからの話よ。大尉にも絶対いてもらわないと」
バルクホルン「それは構わないが、しかし今私まで離れたらあいつ等が何をしでかすか――」
ミーナ「坂本少佐が来てくれるから大丈夫よ。…ハイデマリー少佐も、同席してくれる?」
ハイデマリー「え? ぁ…はい。分かりました」
ジーナ「……。それではこちらへ」
11 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/08(月) 00:28:22.64 ID:2azGmgS90
ジーナの執務室
ハインリーケ「遅いぞ中佐! 出迎えるだけに何時までかかっておるのだ」ムス
ジーナ「無茶言わないで欲しい、いきなり戦闘脚12対も収容する準備は難しいさ」
ミーナ「……」
バルクホルン「な…! ウィトゲンシュタイン少佐?」
ハイデマリー(どうしてここに!?)
ハインリーケ「――む! その皮肉はまさかわらわの分も入っているのではあるまいな?」ジト
ジーナ「いいや。君と我々のストライカーは整備から外して横たえてあるから」
ハインリーケ「なんじゃと!? それではわらわがこの後帰れないではないか!」
ジーナ「明日に501部隊が出てから補給作業をして夜になってしまうが、少佐なら問題ないだろう? 今日は501と一緒に泊まっていくといい」
ハインリーケ「こ、ここに?? わらわがか!?」ガーンッ
12 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/08(月) 00:33:24.95 ID:2azGmgS90
ジーナ「グリュンネ少佐には私から後の連絡ついでに話しておく」
ハインリーケ「いや待て、そんな話などっ…! 食事などはどうなると言うのだ!?」
ジーナ「生憎こっちに一流シェフはいないが、そうだな……人数も多いから外でBBQなどいかがです?」チラ
ハイデマリー「えっ? ぁ、ぇぇと…」オド
ハインリーケ「反対じゃ! 例の卑俗な立食会だろう!? わらわは嫌じゃ!」
ミーナ「えぇっと、ごめんなさい? その辺はまた後にして、先に本題を話してもよろしいかしら」
ハインリーケ「む…!」
ジーナ「…そうでしたね、失礼」
バルクホルン「?」
13 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/08(月) 00:40:03.25 ID:2azGmgS90
ミーナ「さて、じゃあ改めてそちらは貴方がた2人ですね?」
ジーナ「ええ。B部隊指揮官とA部隊の戦闘隊長です」
ハインリーケ「ぅ、うむ…。わらわは代理で来た訳じゃがな。A部隊〈こちら〉の指揮官は今日一連のネウロイ騒動でまだ離れる訳にもいかぬ」
バルクホルン「いや本当にそうだぞ。母艦は我々が倒しはしたが、セダンは大丈夫なのか…?」
ハインリーケ「それは心配要らぬ。ライン川を越えてきたネウロイは掃討済で、今は警戒中なだけじゃ」
ミーナ「…貴方達も大変な時にわざわざ来てくれて感謝するわ、ウィトゲンシュタイン少佐」
ハインリーケ「よい中佐。“上からの話”についてはわらわもグリュンネ少佐から聞いて、それ故に飛んできた」
ジーナ「……で、そちらは3人?」
ミーナ「そうです。501は私と、戦闘隊長を務めるバルクホルン大尉――」
バルクホルン「!? ぇ…?」ピク
ミーナ「それから、現在一時的に部隊合併している第一夜間戦闘航空団司令のハイデマリー少佐。彼女も今回の件で配置される予定の部隊長として同席してもらいました」
ハイデマリー「…? ……??」
14 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/08(月) 00:49:34.50 ID:2azGmgS90
ハインリーケ「…そういうことであったか、501は相変わらず人材贔屓されておるようじゃ。ナイトウィッチの中でもこのわらわに並ぶ傑物のシュナウファー少佐まで独占する気ではあるまいな?」
ミーナ「あら、そう言う貴方も506でしょ?」
ハインリーケ「それはそれじゃ。他のJFWに恨まれても知らぬぞ?」
ミーナ「うふふ」ニコ
ハインリーケ「……ふん。噂通り、食えぬ人物のようじゃ…」ボソ
ハイデマリー「ぁ、あのミーナ中佐? “今回の件で”というのはいったい…?」オズオズ
ミーナ「! そうね、ごめんなさい。まだ詳しく説明していなかったわね――」
ミーナ「…私達がこれから担う任務、その大目標になると思う戦略について、彼女達とは直接話しておきたかったのよ。その為に此処へ寄らせてもらったの」
ハイデマリー「ぇ…?」
ジーナ「まあ我々506の任務は始めからそうなんですが……これまで防衛一辺倒でしたからね」
ハインリーケ「ふむ、だがようやくと言ったところじゃな。腕が鳴る!」グ
15 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/08(月) 00:57:28.66 ID:2azGmgS90
バルクホルン「それは…!! まさかライン川を越えるのか!?」
ハイデマリー「!」
ミーナ「ええ。つい先日の話だけど、東部方面の準備も整ったらしいわ。このまま進めば恐らく数月後には、兼ねてからの号令が統合軍を通じてかけられる筈よ」
バルクホルン「そ、そうか…いよいよ…!」
ハイデマリー(カールスラント領土の、奪還!?)ゴクリ…
ミーナ「最高司令部からも最優先攻略対象としてこれから各方面に積極的な作戦指示がされる筈よ。…管轄の西部方面は勿論、東部戦線とも連携を測った大規模なものになるわ」
ジーナ「……。ひとついいですか、中佐?」
ミーナ「はい。何でしょう?」
ジーナ「これは個人的な興味なんですが、何故そこまで詳しいので?」
ハインリーケ「…ふむ、確かに釈然とせぬな。ここ幾日のうろたえた状況にも拘らず、気づけば501を再編成したそなたが今わらわ達を先導しておる」
ミーナ「それは邪推よウィトゲンシュタイン少佐。偶々こういう風に事態が動いたというだけで」
16 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/08(月) 01:04:03.58 ID:2azGmgS90
バルクホルン「…まさかミーナ、これを狙っていたのか? だとしたら何故私は今まで何も知らなかったんだ?」
ミーナ「想定していたというだけで、全てが急だったからよ。だから断片情報だけを話すべきではなかったし時間もなかったの。ごめんなさい」
ハイデマリー「……」
ミーナ「今回越境してきたネウロイの件も、そしてストライクウィッチーズ全員があの場に集ったのも偶然だったわ。だけどタイミングは良かったのよ」
バルクホルン「そうか。まあ、今この場で我々が揉める訳にもいかないな…」
ミーナ「ええ、ベルギガへ戻ってから全部聞くわ」
ジーナ「…しかしワンマンフットワークにしては的確過ぎる。上の情報に関して中佐はよほど信頼できる“筋”をお持ちですか?」
ミーナ「……この件は、そうですね。疎開以来のカールスラントが積極的に働きかけている事ですし、統合軍を通しても動きは多かったようですから」
ハイデマリー(エステル少尉達が入った南東の特殊統合戦隊も多分そのひとつ…?)モヤ
17 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/08(月) 01:08:44.42 ID:2azGmgS90
ハインリーケ「おい、あまりに突くと藪蛇になるかもしれぬぞ?」
ジーナ「君の場合はな。少佐」
ハインリーケ「だから、そなたの所為でわらわまで妙な目を付けられるのは嫌なのじゃ!」
ミーナ「……」
バルクホルン「ミーナ、意外と黒いイメージを持たれているんだな?」
ハイデマリー(ば、バルクホルン大尉…)
ミーナ「ま、まあそれはいいとして――」コホン
ミーナ「…ともかく今後の動きが大きくなるに伴って情報系統も複雑になってくるでしょう。同じく前例のない規模で」
ジーナ「複合ネットワーキングですか。大なり小なり今更、という感もあるが…」
ハインリーケ「しかし中継ひとつで齟齬もコストも増える。慣れぬのなら尚更じゃな」
バルクホルン「その手の歪が致命的になると?」
ハインリーケ「うむ、そういう話なのじゃろ? 人類〈われわ達〉がこれからやろうとしておる件が万一にも破算となれば、影響は大きかろう」
18 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/08(月) 01:16:38.24 ID:2azGmgS90
ジーナ「カールスラント領土云々という以上の問題なのは確か、か…」
ミーナ「ええ。大局的、政治的なレベルの杞憂もあるんでしょうけど、なにより私達現場の指揮においても堅実な連携が必須だと思うわ」
ジーナ「独自で?」
ミーナ「…そこに固執する気は無いけど、あくまでネウロイに勝つために、直接の繋がりは確保しておくべきじゃないでしょうか? これまでの戦いを踏まえても、ネウロイ相手に後手にまわり過ぎる恐れは捨てきれません」
ハインリーケ「まあ、ネウロイの敵地に飛び込むのじゃからな。面倒が湧いてくるのは有り得るであろう」
ジーナ「…分かりました中佐。こちらも貴方の考えを念頭に置いて上から情報を待ちましょう。…少佐?」チラ
ハインリーケ「うむ、わらわもよいぞ。こちらの指揮官も異はなかろう」コク
ミーナ「ありがとう、グリュンネ少佐にもよろしく伝えて下さい。この先については私達がベルギガに戻ってから、また改めて連絡します」
ジーナ「了解。……では親睦会の準備をさせるとしよう。大した場所でもないが、休んで行ってください」
バルクホルン「あ、いや我々も手伝う! 迷惑ばかりかける訳にはいかないぞミーナ?」
ミーナ「ええ、そうね。…中佐、どうかお気遣いなく。折角ですから全員でやりましょう」
ハインリーケ「わらわはやらぬぞ」
ハイデマリー「……」
19 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/08(月) 05:56:18.60 ID:37KdC+z/o
来たか!待ってたよ!
20 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/08(月) 07:37:08.92 ID:HOMnySDHO
安心して見られるから好き
21 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/08(月) 10:00:32.94 ID:2azGmgS90
―同日 夜―
ディジョン基地 野外
シャーリー「おーい! まだこっち空いてるから肉くれないかー?」ジュゥゥ
ジーナ「悪いねイェーガー大尉。ビフテキの手際もスピーディーだとは知らなかった」
シャーリー「急に押しかけて飯まで貰うんですから、そりゃ手伝いますよ…っと! はいどーぞ」
ジーナ「ありがとう。基地の部屋は空けておくから、いつでも歓迎するよ?」
シャーリー「あはは! それはどーも」
マリアン「…ほら、食べな。落とさないように気を付けろよ?」
ルッキーニ「んにゃ♪ ありがとー!」
カーラ「わーお、“ミセス”マリアンやっさし〜!」ニヤニヤ
マリアン「なっ!? ふ、ふざけんなカーラ! //」
ハインリーケ「おいカール大尉、わらわにもじゃ。肉はミディアム、切り分けてな?」
マリアン「……おナイフとおフォークは1人1対までだけど平気であそばせますか、姫さまは?」フン
ハインリーケ「!? なんじゃと…? #」ピキ
バルクホルン「おいおい、何をいきなり喧嘩してるんだあの2人は?」
エーリカ「素直じゃないリベリオン人とカルールスラント人、ちょうど誰かさん達にそっくりだねー」ニシシ
バルクホルン「…? 誰だの話だ?」
22 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/08(月) 10:07:17.81 ID:2azGmgS90
美緒「遠慮するな、どんどん食え服部! 身体作りには肉食だぞ?」ヒョイヒョイ ヒョイ
静夏「は、はいっ!(ぅぅ…そろそろお腹が…)」
芳佳「静夏ちゃん、危なくなったら言ってね? ドクターストップかけるから」
リーネ(そうなる前に止めてあげるべきなんじゃ…?)
エイラ「何やってんだコレ? 大食いハラスメントか?」スタスタ
ペリーヌ「いえ。服部さんの初戦果を祝福していた筈なのですけど、いつの間にかですわね」
ミーナ「…坂本少佐、ちょっといい?」トントン
美緒「――む? おお中佐、どうした」
ミーナ「お楽しみの所悪いけど来てくれる? 話があるわ」
美緒「うむ、承知した。…すまんなお前達、少し外す」
芳佳「あ、はーい。いってらっしゃい」
静夏(た、助かった…!)ゲプ
リーネ(よかったね服部さん)ホッ
シャーリー「こっち肉足りてるかー?」スタスタ
ルッキーニ「ねぇシャーリー! とうもろこしは焼かないのー?」ステテ
<ワイワイワイ…
ハイデマリー「……」
サーニャ「…あの」スス
ハイデマリー「!」
サーニャ「こ、こんにちは… //」
ハイデマリー「リトヴャク中尉?」
23 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/08(月) 10:13:40.15 ID:2azGmgS90
サーニャ「その……まだちゃんと、直接お会いしてから挨拶をしていなかったので…」
ハイデマリー「ぁ…!そう、でしたね? えぇと…どうぞ、座りますか?」
サーニャ「はい」イソイソ
ハイデマリー「……」
サーニャ「改めて、あの……サーニャ・リトヴャクです」
ハイデマリー「はい。…ハイデマリー・シュナウファーです」
サーニャ「……な、なんだか…交信で話すよりも緊張します //」
ハイデマリー「そうですね。私も、凄く分かります。なんというか…全然違いますね?」
サーニャ「はい」
ハイデマリー「……」
サーニャ「……」
24 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/08(月) 10:19:52.53 ID:2azGmgS90
ハイデマリー「…サーニャ中尉」ス
サーニャ「ぇ?」
ハイデマリー「あの、握手を…しませんか?」
サーニャ「ぁ、はい」スス
にぎ…
ハイデマリー「これで、きっともう大丈夫です。照れくさくありません」
サーニャ「…? //」
ハイデマリー「フフ、すみません。これはその…、友人の受け売りなんです」
サーニャ「……。お友達の?」
25 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/08(月) 10:24:46.42 ID:2azGmgS90
ハイデマリー「とても気さくで明るい人なんです。…初めて会った時に私もいきなり手を取られて、私は躊躇う暇もありませんでしたけど」
サーニャ「じゃあ、その人の事を思い出していたんですか?」
ハイデマリー「ぁ…はい。……その方や、他の友人達ともこうして夜間の外に集って過ごしたことがあります。それで少し、懐かしくなって」
サーニャ「夜間飛行隊の人達…?」
ハイデマリー「ええ。…今は、皆さん離ればなれになっていますが」
サーニャ「……」
ハイデマリー「……」
サーニャ「会えると思います」
ハイデマリー「ぇ…?」チラ
サーニャ「平和になってから、会いに行けますよ」
ハイデマリー「……そうですね」
サーニャ「はい」
――トタタッ
エイラ「サーニャ、なんだよもー。そっち行ってたのか」
サーニャ「ぁ、エイラ」
26 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/08(月) 10:34:07.54 ID:2azGmgS90
ハイデマリー「ユーティライネン中尉。 …こんにちは」ペコ
エイラ「お、ハイデマリー少佐もいンのか。じゃあ3人でこれ食べよう! 今あっちから持ってきたんだ」ジャーン!
ハイデマリー「えっ、ぃぇ! でも私が頂いてしまったら…」
エイラ「エンリョすんなってー? なくなったらまた取りに行けばイイんだから。まだまだ肉あったぞ?」
サーニャ「…あれ? でもエイラ、確か飲み物取りにいったんじゃ…?」
エイラ「――……ア!? しまった、ゴメン! ちょっと待っててくれ!?」ダッ
サーニャ「あ、待ってエイラ! 私も行くわ。1人じゃ3人分も――」スク
トタタタ――…
ハイデマリー「……」
ハイデマリー(なんだかこういうの、本当に懐かしい)クス
ハイデマリー(工藤さんは今頃、どうしているだろう…?)
27 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/08(月) 10:45:28.84 ID:2azGmgS90
――
―
ミーナ「――それで、どうだったかしら? 大丈夫そうなら貴方に直ぐ行ってほしいんだけど」ヒソ
美緒「…いやその件なんだが、やはり先約済みだ。どうやら太平洋方面の新設機動艦隊らしい」
ミーナ「そう、やっぱり…。残念ね」
美緒「どうする? 直接説得してみてもいいが聞かんと思うぞ、あいつはリバウの頃から頑なだったからな」
ミーナ「いいわ、貴方がそう言うなら本当に無理でしょうし。他を探すしかないわね…」
美緒「妹の方はどうなんだ? 近しい物を持っていると言ってただろう?」
ミーナ「それこそ絶対に無理よ。向こうの隊長もよく知ってるけど彼女が認める訳ないし、これから特に連携しようとする相手に不義なこともしたくないわ」
美緒「そうか。…しかしお前の望む条件でなお新規の人材を探すとなると、これはもう無謀かもしれんぞ?」ハグッ
ミーナ「そんなのっ……勿論妥協する余地は残してるわ。変に揉めないで確保できるならそれを優先したいけど、これに関しては単純な戦力補強とは違うじゃない?」
美緒「んん、まあな」モグモグ
28 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/08(月) 10:55:26.16 ID:2azGmgS90
ミーナ「はぁ……流石に、諦めざるを得ないかしら」ガックリ
美緒「……。なあ中佐」カチャ
ミーナ「なに?」
美緒「やはりどうしても、必要なのか?」
ミーナ「ええ、出来ることなら。多分今回はネウロイの巣や大型目標をひとつ破壊して終わり、という訳にはいかない筈だから」
美緒「…そうか」
ミーナ「美緒…? べつに貴方を責めるつもりなんてないのよ? 当てつけた話に感じてるかもしれないけど、私は――」
美緒「いや、それは構わないんだが。うむ……それならば、私にひとつ考えがある」
ミーナ「…?」
美緒「……」
ミーナ「どうかしたの??」
29 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/08(月) 10:59:59.21 ID:2azGmgS90
美緒「…………実はな? 人材候補として、まあ…唯一心当たりがあるにはある」
ミーナ「えっ! 本当に!?」
美緒「ああ、限定的だが“能力”もある。現状手隙と言っていいかも微妙なんだが、宮藤が復帰しているなら呼べるかもしれん」
ミーナ「…どういうこと? 扶桑海軍の知り合い?」
美緒「妙な縁だがな。とにかくミーナの方で他にないならば其奴を当たるしかあるまい。今のうちから話を通し、可能という事であればお前に報告できると思うが?」チラ
ミーナ「……わかったわ。ならなるべく早目にお願い」コク
30 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/08(月) 13:12:50.92 ID:2azGmgS90
※
>>21
カルールスラント → カールスラント
誰だの話だ → 誰の話だ
31 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/08(月) 19:25:51.00 ID:2azGmgS90
―1ヶ月後―
ベルギガ王国
サン・トロン基地
美緒「――施設班の方も概ね順調だ。資材も足りて残り数週程で形にはなるだろう」
ミーナ「そう、順調みたいね。予定より随分早いわ」
美緒「私が尻を叩いているからな、遅くはならん」
ミーナ「それは貴重な情報をどうもありがとう少佐。手抜き工事が起きる前にお酒でも配らないと駄目そうね」
美緒「はっはっは、手厳しいな! …順調といえば、あれの到着はどうだ?」
ミーナ「ええ、それも予定通りよ。今朝パ・ド・カレーから連絡があって――」チラ
ミーナ「…そうね、私もそろそろ出迎えに行かないと危ないかしら」
美緒「よし、なら行くか」
32 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/08(月) 19:32:50.67 ID:2azGmgS90
ミーナ「けどちょっと待って、これだけ先に処理しちゃうから」
美緒「何言ってる、遅刻するんじゃないのか? 後でも出来るだろう」
ミーナ「全然追いつかないのよ。…はい少佐も、これ貴方が始めたんだから片付けて頂戴」バサ
美緒「なに? いやしかし、その書類は施工後でも問題な――」
ミーナ「溜め込んじゃ駄目。私のデスクがいつまでも片付かないし、ほらそっち持って行って、こっち片付けるうちに貴方も少し減らすのよ?」
美緒「む、むぅ…。藪蛇だったか」
――コンコン
ミーナ「! どうぞ、入って」
ハイデマリー「あの…失礼しますミーナ中佐。シュナウファー少佐、戻りました」ガチャ
ミーナ「ハイデマリーさん、お帰りなさい」
33 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/08(月) 19:37:39.05 ID:2azGmgS90
美緒「出張戻りか、ご苦労だな少佐」
ハイデマリー「ぁ、はい。ご無沙汰してます坂本少佐」スタスタ
ミーナ「それで、空軍本部はどうだったかしら? 貴方を抱え込む事について何か言われた?」
ハイデマリー「いえ、当面については概ね承認すると。統合軍司令部との調整も行われて、吸収ではなく501の指揮下として配置可能になりました」
ミーナ「…よかったわ。ありがとう少佐、改めてよろしくお願いね」
ハイデマリー「はい」
美緒「となると、残すはあと1人だな」
ミーナ「そうね。ハイデマリーさんも間に合ってよかった」
ハイデマリー「…? 補充員を迎え入れたんですか?」
美緒「私はもう頭数から抜けている故にな。中佐の備えだ」
ミーナ「丁度もうすぐで到着する筈だから、よければ貴方も出迎えてくれないかしら?」ウフフ
ハイデマリー「ぁ、はい…? わかりました」
ミーナ「私達も後で出るから先に行ってて? バルクホルン大尉も滑走路で待機してるから」
34 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/08(月) 19:46:29.59 ID:2azGmgS90
――――
――
―
ハイデマリー「…お疲れ様です大尉」スス
バルクホルン「! ハイデマリー少佐、戻っていたのか(いきなりでビックリした…)」
ハイデマリー「はい、少し前に」
バルクホルン「ハルトマンの奴は大丈夫だったか?」
ハイデマリー「ぁ、はい。それは勿論、とても上手な運転でした」
バルクホルン「…いやそれよりも朝起きなかったり、道中で寄り道や無駄な買い物に誘われたりと迷惑したんじゃないか?」
ハイデマリー「ぃ、いえ…。そんなことは……ないです」モジ
バルクホルン「安心してくれ少佐、証人は保護される。そうなるだろう事は初めから分かっていた」
ハイデマリー「……。すみません…」
35 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/08(月) 19:51:07.69 ID:2azGmgS90
バルクホルン「はぁ…私が随行できればよかったんだが、車の運転はあいつの領分だ」
ハイデマリー「…でも大尉の立場を考えれば、私の都合で基地を離れて頂くのは無理ですよね?」
バルクホルン「確かにそれはそうだか――…いや、もういいな。終わった事で色々言うのも馬鹿らしい」ガク
ハイデマリー「……」
バルクホルン「愚痴を聞かせてすまない。ここで暫く待ち惚けて、少し退屈していたんだ」
ハイデマリー「大丈夫です。私もミーナ中佐に勧められて転任者の方を待ちに来ました」
バルクホルン「そうなのか? ミーナや私は責任者だが、どうしてハイデマリー少佐まで?」
ハイデマリー「それは私にもよく分かりませんが…」
バルクホルン「?」
36 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/08(月) 19:57:48.49 ID:2azGmgS90
ハイデマリー「…あの、どういった方が来られるのか聞いてますか?」
バルクホルン「ああ。極秘事項の扱いでまだ私も詳細は知らないんだが、どうやら坂本少佐の代役らしい」
ハイデマリー「坂本少佐の…? でも501の戦闘隊長は大尉が引き継いだ筈では?」
バルクホルン「いや、どうもそれとは別の意味だ。今の我々はもう少佐の“魔眼”に頼れないから恐らく――」
ハイデマリー「…! では、ネウロイのコアを特定できるウィッチが?」
バルクホルン「そういう事だろう。同じく扶桑海軍の大尉だと聞いてる」
ハイデマリー「…! ぇ――」ドキッ
バルクホルン「ん? ……お、あれか? ようやく来たな」
――タッタッタ
ミーナ「はっ…はぁ……! ほら、間に合ったわ…?」トタタ
美緒「全力疾走のうえにぎりぎりだろう、これで示しが付くか…?」タタッ
37 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/08(月) 20:02:52.75 ID:2azGmgS90
バルクホルン「遅かったなミーナ。襟が乱れてるぞ?」
ミーナ「はぁ…はぁ…っ、管制聞こえる…? ……ええそうよ、着陸許可するからっ…誘導してあげて」ゼェ ハァ
ハイデマリー「あのミーナ中佐? ここへ来るウィッチというのは――」
ミーナ「ま、まって…ごめんなさぃ……。息が、上がっちゃって…っ」ガク
美緒「はっはっは! どうした中佐、机に座してばかりで体力不足ではないか?」
ミーナ(貴方が異常なのよ…。あんなに速いスピードで持つわけないじゃない…)ハァ フゥ
ハイデマリー「……」
バルクホルン「それにしても態々輸送機で来るとは。一体何を積んでるんだ?」
美緒「ん? ああ、それは補給物資運搬の名目で飛んでいるからだ。…帳尻合わせには手を焼いた」
38 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/08(月) 20:11:47.60 ID:2azGmgS90
――ゴォォォオォ
オォォ…
しーん……
ハイデマリー「……」
バルクホルン「……」
美緒「出て来ないな?」
ミーナ「そ、そうね…?」
『――呆けてないでさっさと行かんか!』
『んぬぁ!? ちょ、危ない! 寝起きなのに押さないでくださいってば〜!?』
ハイデマリー「…!」
――ガヂャゴ
敏恵「もぉー、園さんせっかちだよ。歳だね」ノソリ
小園「五月蝿い。早くタラップをおろせ」
ハイデマリー「!!?」
39 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/08(月) 20:23:57.21 ID:2azGmgS90
敏恵「よっと! うはぁ戻ってきた〜♪」バンザーイ
ハイデマリー「ぁ…っ…? く、工藤……さん…??」ワナワナ
敏恵「んぅ? …………えっ」ピクッ
敏恵「あーーっ!!! ま、マリ!?」
――――1945年秋。
工藤敏恵は三度目の遣欧にて統合軍第501統合戦闘航空団“ストライクウィッチーズ”へ参加。
航空ウィッチとして、再び戦地を飛ぶことになる。
40 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/08(月) 20:25:14.99 ID:2azGmgS90
第二話:五○一 に続く
41 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/08(月) 20:34:25.47 ID:HOMnySDHO
おつ
42 :
>>1
[sage]:2017/05/08(月) 20:54:19.52 ID:2azGmgS90
今回も完全マイペースで進行
適度にのんびり頑張ります…
43 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/09(火) 05:05:57.40 ID:YEHhZkK9o
もう来ないと思ってたからうれしい
44 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/12(金) 22:23:04.13 ID:upMsYUZl0
マリアンとカーラすき
45 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/14(日) 09:37:05.72 ID:1UnU6ySn0
カールスラント奪還のために再び結成された第501統合戦闘航空団、“ストライクウィッチーズ”部隊。
指揮官のミーナ・ヴィルケは部隊の再編において、エクスウィッチとなった坂本美緒が抜けた穴を危惧していた。
苦慮の末、坂本の提案により療養中であった工藤敏恵大尉が急遽徴集されることとなった――――
46 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/14(日) 09:42:56.11 ID:1UnU6ySn0
【第二話 五○一】
==============
―1月程前―
扶桑皇国 某所
小園「――いや、ですからそうではなく、向こうの技術者とも話が取れているのです」
小園「…………。ええ、どうぞ確認して下さい。担当将校も既に御承知の筈です」
小園「……は? いえ間違いなく送付してますから、そんなものそちらで探して下さい」
小園「とにかく早急に宜しくお願いします、こちらの予定は変えませんので!」ガジャン
小園「…ったく、嫌になる。皇国にとっては寧ろ有益だろうが #」ギシ…
小園「私を嫌っている輩がいるな? …くそ、月光の開発を提案した時から毎度この――」
ジリリィーン ジリリリーンッ
47 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/14(日) 09:56:31.02 ID:1UnU6ySn0
小園「……。チッ…」カチャリ
小園「はぁ…、小園だ」
小園「――! あ、御無沙汰してます北郷さん…!!」ギク
小園「…いえっ、今のはべつに! 何事もありませんから」
小園「それよりも、どうしたのですか突然?」
小園「……? ええ、はい。…………――」
小園「――……えっ!! そ、それは本当なのですかっ!?」ガタッ
48 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/14(日) 19:02:25.55 ID:1UnU6ySn0
―その数日後―
鎌倉 明石
宮藤診療所
芳子「さて、終わったよ。お腹の傷跡を見せてごらん?」
敏恵「……zz」
芳子「ん?」
敏恵「〜むん……zz…」スヤスヤ
芳子「こら」ズボ
敏恵「でょ゛…!?」ビクッ
芳子「どうだい? 目が醒めるツボだよ」
敏恵「〜〜゛!? にゃ…にゃにをっ…??」ピクピク
芳子「明るいうちから惰眠は禁止」
49 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/14(日) 19:10:23.34 ID:1UnU6ySn0
敏恵「んぐ、痛つぅ……。だって芳子さんの治癒魔法、眠くなるくらい気持ちいいんですもん…」サスサス
芳子「我慢をし。規則正しい生活習慣が必要だってもう何度も言っている筈だよ?」
敏恵「分かってるんですけど……ほら、あたしナイトウィッチで5年間ずっと真逆の生活してたから…」
芳子「なら12年は普通の生活だったろ? 自分を甘やかすんじゃないの。ほら身体を起こして、お腹見せてごらんな?」
敏恵「ふぁ〜〜い。んしょ…」ノソリ
芳子「はい捲る」
敏恵「うい」グイー
芳子「……んー…」
敏恵「芳子さん、この跡ってやっぱり残っちゃいます?」
芳子「そうだねぇ……、だけどもよく塞いでる。施術した療師は優秀だよ」
敏恵「ぅぅ…でも変な色だし、ちょっと恥ずかしいなぁこれ」
芳子「まだ新しいからねぇ、毒でも出ない限りは大丈夫」
敏恵「ちょ…!? 怖いこと言わないでくださいよぉ!」ガーン
50 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/14(日) 20:57:41.80 ID:1UnU6ySn0
芳子「まあ、万が一おかしく感じる事があれば隠さずに言うんだよ?」ス
敏恵「……え、なに?? まさか本当に何か害あるの…?」
芳子「万が一だよ。念の為」ポワワァ
敏恵「んぁふ!? くすぐったい…! //」モジ
芳子「――…はい、いいよ。後は寝る前ね」シュルル
敏恵「はい、ありがとうございまーす」
芳子「ふぅ……やれやれ、私も歳だね。腕が重くなっちゃって」
敏恵「あ、芳子さん! じゃああたしが揉んであげます!」
芳子「いいよべつに。今日も魔法使う訓練するんだろう?」
敏恵「壕行くのめんどくさいから今はいいや、暗くなってから庭でやる! だから芳子さんも一緒にのんびりしましょうよ? お肩も叩きますから」ハシ
芳子「……仕方ないねぇ。それじゃあ、午後の患者さんが来るまでお願いしようか」
敏恵「んふふ〜♪ とか言って本当は嬉しいんでしょ? また芳佳ちゃんがいなくて寂しいくせに〜」クイクイ
芳子「生意気を言うねぇ? 女は待つことに強くなくちゃあ、やっていけないよ」
敏恵「お、おぉ…! 含蓄ありそうな台詞……なんかかっこいい!」
清佳「――お母さん、ちょっと…」トタタ
敏恵「ぁ、清佳さん」
芳子「どうしたんだい?」
清佳「それが……今、海軍の小園さんがお見えになって…」
敏恵「えっ、園さんが??」
51 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/14(日) 21:07:01.78 ID:1UnU6ySn0
――――
――
―
芳子「……」
清佳「……」
小園「……」
敏恵(な、なんだろう? なんか真面目な雰囲気が凄いんだけど…? お茶にすら手を伸ばせない…)モヤ
小園「突然お訪ねした不躾をお詫び致します。秋本療師、宮藤夫人」
芳子「……。顔を上げてください、小園大佐」
小園「…はい」スス
52 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/14(日) 21:22:10.57 ID:1UnU6ySn0
芳子「こうして貴方に直接お会いするのは、そこの敏恵ちゃんを治療する話をお持ちになった時以来ですか」
敏恵(芳子さんの表情も厳しい、何故?)
小園「はい。無理な要望を聞き入れて頂いた件については、感謝しております」
芳子「…恐らく、今度もそういうご要件で来られたんじゃありませんか?」
小園「…………そうです」
芳子「……」
敏恵「??」
芳子「遥々兵庫からご足労してこられた方を無下にお返しする訳にもいきません。…率直に、お聞かせください」
小園「情け痛み入ります。では率直に――」
小園「…工藤を欧州へ戻すため、引き取りに参りました」
敏恵「!」
清佳「それは…」
53 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/14(日) 21:30:24.55 ID:1UnU6ySn0
芳子「申し訳ありませんが無理です。その子の念動魔法の疑似投薬障害は完全に消えた訳じゃありません、今止めてしまったら元に戻ってしまいます」
小園「その旨については北郷中佐より私も診断結果を伝え聞いております」
芳子「でしたら、どうかご理解ください。治療を台無しにすることを療師として認めるなど、到底できる筈もありません」
小園「勿論承知しています。故にひとつ、こちらからの提案を含めたうえで復帰の可否をお伺いしたい」
芳子「?」
清佳「提案…?」
小園「はい。…工藤大尉へ参加要請のあった“第三次501部隊”の構成員には、宮藤芳佳少尉がおります」
芳子「!」
清佳「そんな…!? まさか!」
敏恵「え、なんで芳佳ちゃんが? ていうかあたしが501って、本当に??」
54 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/14(日) 21:46:16.01 ID:1UnU6ySn0
小園「娘さんはヘルウェティア連邦へご留学に向かう道中で突発的なネウロイ侵攻に巻き込まれましたが、その過程で魔法力を取り戻しそのまま復帰しています。じきにこちらへの知らせもある事でしょう」
清佳「あの子ったら、また戦争に…!?」
敏恵(清佳さん…)
芳子「……そうですか。あの子の魔法力が」
小園「ええ。ですから此処に居ずともお孫さんが付いている事で、工藤の復帰もどうにか可能ではありませんか?」
敏恵(お、おお? なるほど!)
芳子「……」
小園「如何でしょう? 私も此奴に無謀を強いるのなら絶対に行かせません。故に正直な答えを頂きたい」
芳子「……。敏恵ちゃん?」
敏恵「! んぁ、はい!」
芳子「小園大佐がこう仰ってくれているけど、どうする?」
清佳「ちょっとお母さん…!」
55 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/14(日) 21:52:08.77 ID:1UnU6ySn0
敏恵「ぁ、あたしは――」
芳子「……」ジ
敏恵「ぅ…」チラ
小園「工藤、お前が聞かれてるんだ。ちゃんと答えろ」コク
敏恵「っ……ごめんなさい芳子さん、清佳さん。あたし行きたい!」
芳子「……」
清佳「ど、どうして? その身体でまた戦争になんて行ったらご両親は心配するよ…? 折角帰って来たのに、まだ顔も合わせていないんでしょ?」
敏恵「はい。でもあたし…自分以外の何かの為になるのがウィッチだって、それがようやく解ったばかりなんです!」
小園「……」
敏恵「それを気付かせてくれた友達が向こうにいて、それでなんていうか……今度こそあたしも本当の、その子達と同じウィッチに成りたいんです!」キリ
56 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/14(日) 21:55:49.56 ID:1UnU6ySn0
芳子「そうかい、分かった」ハァ
清佳「ぉ、お母さん…!」
小園「! では、つまり?」
芳子「いくつか注意もありすが、どうにかなることには、なりますよ」
小園「…ご協力有難うございます」ペコ
敏恵「――! ということは、まさかあたし…?」
小園「ん、再出発だ。欧州へ行くぞ」
敏恵「〜〜! や、やったぁー!!」
57 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/14(日) 21:59:31.78 ID:1UnU6ySn0
―その翌日―
横須賀軍港
敏恵「これで3度目かぁ。横須賀から出発するのは最初の時以来だ」
敏恵「…“コテイべぇかりぃ”のシベリアとお別れするのは残念だけど、ベルギガのワッフルにまた会えるし、上々だよね! あむっ、〜〜」モグモグ
小園「喉元過ぎればと言うのか……昨日大層な決意を語った締まり顔はどこへ行った?」スタスタ
敏恵「ふぉ? ぞのひゃん!」
小園「それ全部食うなよ? 後で私も味見する」
58 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/14(日) 22:01:52.37 ID:1UnU6ySn0
敏恵「〜ングッ、芳子さん達と何話してたんですか?」
小園「向こうへ着くまでの注意やお前の容体に関する事項諸々だ」
敏恵「容体…。容体かぁ…」
小園「ここ数日は魔法を使うようになったそうだな?」
敏恵「はい、芳子さんにも許可貰えたんで。もう魔法使っても勝手に麻薬出てないっぽいですよ?」
小園「いや、それは秋本氏の療法による抑制が効いているからだ。完治したわけではない」
敏恵「はあ…? でも“渇き”も全然ないし」
小園「あの地域は環境も良いそうだからな。穏やかで精神も落ち着く……確かに身体の事を思えばあそこに居続けるのが最もだろう。私も本当はお前を労わりたい」
敏恵「……」
小園「しかしお前が望むのなら今度こそ私は尊重する。…約束だ、もう謀るものか」
敏恵「…うん。ありがとう園さん」
59 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/14(日) 22:08:39.84 ID:1UnU6ySn0
小園「――という訳でこれから長くておよそ一月半、お前は一切魔法禁止だ。いいな?」
敏恵「ん?? えっ、どうしてそうなるの…?」ポケ
小園「言っただろ、お前の好調は一時的なものだ。治療を受けられない移動中はかなり危ない」
敏恵「……ま、また渇いてきちゃうってこと…?」
小園「これまで抑えてきた効果も期待できるが、現状で一月半は流石に厳しいそうだ。後々禁断症状が現れ万が一にでも無意識に“魔導投薬〈マギードース〉”を行えば復帰は即取り消す」
敏恵「!? ぁやそッ、そんなこと言ったって…っ!!」アセ
小園「だから、私も航行をなるだけ急がせる。…お前はこれでも使って忍んでくれ」ゴソ
敏恵「…! ぞ、園さんこれ!?」
小園「フッ、懐かしいだろ? 大陸領土にいた頃、落ち着かん時に吸わせていたやつと同じ銘柄だ」
60 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/14(日) 22:14:05.93 ID:1UnU6ySn0
敏恵「……。これ嫌ですよ」ジト
小園「まあ、そう言わないでくれ。私も面白がって勧めている気など――」
敏恵「どうせならマヤ産のシガリロがいい! 紙巻になってる葉巻みたいなやつ、アレの方が美味しかった!」
小園「…………そういう意味か。いやそれより、お前向こうでも吸ったのか?」
敏恵「え!? ぇぇ、まぁ…一回だけ」ギク
小園「そうか。…まあいい」
敏恵「本当に一回だけですからね!? 止むに止まれぬというかっ、付き合いというか、慰めてもらった時で…!!」
小園「分かった分かった。取り敢えずそれは直ぐ仕舞っておけ、療師先生がこっちに来る。良い顔はされんぞ?」
敏恵「!? おとと…!」ササッ
61 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/14(日) 22:19:01.48 ID:1UnU6ySn0
芳子「敏恵ちゃん」テクテク
清佳「……」
敏恵「は、はい!? ゃべつに、なんでもないですよ〜!?」キョド
小園(阿呆が…)
芳子「欧州へ着いたらこれを、あの子に渡しておくれ」ス
敏恵「ぇ? あ、はい」カサ
小園「不躾かと思いますが、それは…?」
清佳「娘が工藤さんの治療を行う際に必要な言及を書き留めてあります」
62 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/14(日) 22:20:54.88 ID:1UnU6ySn0
芳子「敏恵ちゃんは大尉だけど、患者としては芳佳の言うことをちゃんと聞きなさい?」ポン
敏恵「…はい! 了解先生!」ビシ
芳子「いいかい? 自分だけでどうにか出来るなんて、決して考えないことだよ?」
敏恵「うん、わかってますって。色々ありがとうございます、芳子さん!」
清佳「工藤さん。娘に何かあった時はどうか、力になってあげてください」
敏恵「はい、そりゃもう勿論! 清佳さん達には本当に優しくしてもらって沢山恩がありますから、無事に帰れるよう絶対あたしが護ります!!」
小園「(いやお前は彼女の世話になる方だぞ…)……では、そろそろ出港しますので」
63 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/14(日) 22:26:55.17 ID:1UnU6ySn0
――
―
敏恵「…あぁ、見えなくなっちゃった」
小園「……。これでもう後には引けないぞ、工藤」
敏恵「ん? まあ、そうですね」
小園「本当にいいんだな?」
敏恵「…今更何言ってるんですか。今回はあたしが決めた事ですよ?」
小園「フッ、そうか…。そうだな」クル
スタスタスタ…――
敏恵「……さて。目指すはまたサン・トロン基地、今度は501部隊か…」フゥー
敏恵(マリの隊はどこに行ったんだろ…? 偶然、どこかで会えたりするかな?)
敏恵「…もしそうなったら嬉しいけど、まあ流石に無いね?」ハハ
――――
――
―
64 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/14(日) 22:29:59.21 ID:1UnU6ySn0
==============
―現在―
敏恵「――うわぁ〜〜!! まさかいきなり会えるなんて!? すっごい!!」ニギ
ハイデマリー「ぁ……えっ…??」オロロ
敏恵「ここ501の基地になったって聞いたからさ!? マリがまだいるなんて思ってなかったよ! もう本当にびっくり!」ブンブン
バルクホルン「…なんだ?? ハイデマリー少佐の知り合いだったのか?」
ミーナ「ええ。少し前まで彼女の夜間飛行隊に援戦派遣されていたのよ」
美緒「ほう? そこまでは知らなかったが、縁があるのかもしれんな」
65 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/21(日) 14:21:32.33 ID:xAGmCAD+0
小園「――失礼諸君? 工藤敏恵の監督官、扶桑皇国海軍の小園だ」
ミーナ「はじめまして小園大佐。第501統合戦闘航空団司令官、ミーナ・ヴィルケ中佐です」ス
小園「……。ん、出迎え感謝する」ニギ
ミーナ「こちらは当部隊戦闘隊長のバルクホルン大尉と――」
小園「坂本美緒、か」
美緒「直接お会いするのは初めてですね、大佐殿」
小園「他人行儀は止めろ。我々は皇国海軍同士、互いに“軍神の後輩”だろう? 坂本よ」
美緒「承知しました、小園さん。宜しくお願いします」ス
小園「……ああ」プイ
美緒「?」
66 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/21(日) 14:31:53.19 ID:xAGmCAD+0
小園「ヴィルケ中佐。工藤の招請には本人も望む所なので応じさせてもらったが、その為の諸条件は解しているだろうな?」
ミーナ「ええ、問題ありません」
小園「…君には、私からあれを預かる責任を十二分に認識して欲しいんだが」
ミーナ「工藤大尉の状態についてはよく理解してるつもりです、大佐。既に宮藤少尉ともよく打ち合わせていますし」
バルクホルン「?? …少佐、いったい何の話だ?」ヒソ
美緒「後で内々に詳しい話もあるだろうが、工藤大尉の固有魔法や魔導麻薬症に関する事情だ」ヒソヒソ
バルクホルン「“魔導麻薬症”? なんだそれは…?」
美緒「すまんが一から説明すると長くなる。今は割愛させてくれ」
67 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/21(日) 14:36:04.52 ID:xAGmCAD+0
小園「“つもり”では困るんだが、…仕方ない。くれぐれも宜しく頼みますよ」
ミーナ「はい。最善を努めます」
小園「……しかし、それにしても――」チラ
ミーナ「?」
小園「まさか彼女まで集めているとは恐れ入った。うちの工藤も入れて夜間戦術班でも組むつもりか?」
ミーナ「それはどうでしょう? 戦略に関わる事項は軍機に触れかねないので」ウフフ
小園(はぐらかすとは、まさか図星か?)
美緒「うむ……しかし元々戦友であるなら、確かに効果的編成が組めるかもしれん。互い仲も良い様子だしな!」
バルクホルン「いや、あまりそうは見えない…。ハイデマリー少佐の方は困惑しているぞ?」
ミーナ(あ、あらあら…。もしかして少し意地悪だったかしら?)
敏恵「ねえねえ、なんでここにいたの!? あっ、まさかマリも501のメンバーに呼ばれたとか!?」
ハイデマリー「く、工藤……さっ…??」
68 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/21(日) 14:38:22.60 ID:xAGmCAD+0
敏恵「…? う、うん。見ての通りあたしだけど――……マリ?」フイフイ
ハイデマリー「…〜〜」ヨロ
敏恵「わっ!! ちょ!?」
ハイデマリー「〜ぅ……」ペタン
敏恵「え、えぇ!?? どうしたのいきなり? 貧血!?」
ハイデマリー「っ…」サッ
敏恵「!?」
――タタッ
バルクホルン「どうしたハイデマリー少佐!?」
美緒「おい大丈夫か? …む、泣いている?」グイ
小園「……到着早々お前は――っ…くそ、何をしでかしたんだまったく! 勘弁しろ… #」チッ
敏恵「ぬぇっ!? ち、違う!! ちょっと話し掛けただけで、あたしはべつに何も…!?」アタフタ
ミーナ「あの、ちょっと待って! 多分誤解が起きてるから、全員落ち着きましょう?」
69 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/21(日) 14:48:15.98 ID:xAGmCAD+0
――――
――
―
ハイデマリー「……はぁ…」
敏恵「もう話しかけても平気?」
ハイデマリー「あ! ぇ…そのっ…」オド
敏恵「…いいよ? 落ち着くまで待ってる」
ハイデマリー「す、すみません…ぁの…。まだきちんと把握できなくて――」モジ
ハイデマリー「……本当に、工藤さんがまた目の前にいることが…」
敏恵「えー? なんでさ?」クス
ハイデマリー「それは…。……だって工藤さんはいつだって、何でも突然でしたから」
敏恵「……」
ハイデマリー「っ…あんな別れ方をして。無事だって知らせも聞きましたけど、でもっ……あんな手紙も出しまけど! 心配しないでいるのは、無理です…」
敏恵「…そうだね、ごめん。そう言われちゃうと確かに、あたしまた自分勝手にマリを困らせちゃったな」
ハイデマリー「ぁいえ、そういう意味では… //」
70 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/21(日) 14:50:48.67 ID:xAGmCAD+0
※
>>69
訂正
出しまけど → 出しましたけど
71 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/21(日) 15:00:38.60 ID:xAGmCAD+0
敏恵「――でもさ! あたしも手紙の返事出したじゃん? ちゃんと近況書いてあったよね?」
ハイデマリー「えっ」
敏恵「……? あれ、読んだでしょ?」
ハイデマリー「いえ…? 届いてませんが」
敏恵「へ? 本当に!?」
ハイデマリー「は、はい…」
敏恵「?? えぇ…、まさか検閲で止まったのかな? 普通の事しか書いてないのに」
ハイデマリー「……」
敏恵「ん〜なんでだろ? やっぱりまだ筆記体の英字汚かったかなぁ、練習したんだけど…?」モヤモヤ
ハイデマリー「工藤さん」
敏恵「ん? あ、ごめん。なに?」
ハイデマリー「お身体はもう、大丈夫なんですか?」
敏恵「…うん、平気だよ。魔導麻薬症の方はまだ治療中だけど、あのネウロイにやられた所はもうバッチリ」
ハイデマリー「そうですか。よかった…」
敏恵「ついでに盲腸も取っちゃった! 穴空いてたし、虫垂炎の心配もなくて一石二鳥だよ!」ドヤャ!
ハイデマリー「…ふふ //」クス
敏恵「ぁ! えへへ…、やった。久しぶりにマリの笑顔」
72 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/05/21(日) 16:04:08.83 ID:xAGmCAD+0
小園「――再開の挨拶は済んだか、ご両仁?」スタスタ
ミーナ「邪魔しちゃって悪いけど、取り敢えずこっちの用事に先ず付き合って貰えるかしら?」
敏恵「あ、すみません。えっと…?」
ミーナ「貴方を徴集した“ストライクウィッチーズ”隊長、ミーナ・ディートリンデ・ヴィルケ中佐よ」ス
敏恵「はい、どうも。…よろしくお願いしますヴィルケ中佐」ニギ
ミーナ「ミーナで構わないわ。ようこそ工藤大尉」
美緒「…私の自己紹介はいらんな、工藤?」
敏恵「えーっと、もっさ――…坂本さんは確か戦闘隊長」
美緒「もう違う。後任はこいつだ」クイ
バルクホルン「カールスラント空軍大尉、ゲルトルート・バルクホルンだ。ここは一部風紀が緩いが、決して甘くはないぞ?」ズイ
敏恵「はあ…? はい、よろしくお願いします」ペコ
バルクホルン「……」ジー
敏恵「?」ポケ
バルクホルン「はぁ、服部軍曹とは違ったか(なんとなく“あいつら側”っぽい雰囲気だ)」ガク
敏恵「??」
73 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/06/03(土) 21:46:40.99 ID:wRUVS/d70
ミーナ「それじゃあ、補充員も揃った所で少しミーティングをしましょう。トゥルーデ? 悪いけど…」
バルクホルン「全員徴収だな、了解」
美緒「手伝うぞバルクホルン。放送設備は今点検中の筈だ」
ミーナ「工藤さんも他のウィッチーズに紹介するから、荷物は持ったまま付いてきて?」
敏恵「分かりました。行こ、マリ」
ハイデマリー「はい」
小園「…待てシュナウファー」
ハイデマリー「!」
74 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/06/03(土) 22:04:53.72 ID:wRUVS/d70
小園「君には話がある。少し残れ」
ハイデマリー「……」
敏恵「なにを園さん? マリも行かなきゃいけなん――」
ミーナ「いいのよ工藤さん」サッ
敏恵「じゃぅ…?」
ミーナ「ハイデマリーさん。先に済めば貴方も作戦室に来て頂戴?」
ハイデマリー「は、はい」
小園「ヴィルケ中佐、私はこの後月光の整備指導と再調整をする。整備士達を借りるぞ?」
ミーナ「許可します、機材搬入は案内に従って下さい。…さあ、それじゃあ行くわよ?」
敏恵「…はぁい。園さーん! 変なこと言わないで下さいよー?」
小園「阿呆、さっさと行け!」
ハイデマリー(小園大佐…この人とは通信で口論をして以来で、気まずい)モヤ
75 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/06/03(土) 22:15:56.36 ID:wRUVS/d70
小園「…さて大尉――いや、もう少佐だったな。失礼」
ハイデマリー「ぁ、いえ」
小園「……」
ハイデマリー「それであの、お話というのは…?」
小園「工藤について頼みたい事がある」
ハイデマリー「!」
小園「と…いうかだな、あいつの為に君には話しておく。注意して聞いてくれ」
ハイデマリー「いったい何を…?」
76 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/06/03(土) 22:26:52.15 ID:wRUVS/d70
小園「……現状、工藤の魔導麻薬症は秋本もとい宮藤一家の治癒魔法によってその異常を抑制している」
ハイデマリー「“宮藤”…? では宮藤少尉も? 工藤さんはまだ治療中と仰っていましたが、まさか宮藤少尉がいるから――」
小園「黙って聞け」
ハイデマリー「っ! す、すみません…」オド
小園「…だがいかに強力な魔法とて記憶や心までは癒せない。故にあいつの精神は無防備だ、私の“呪縛”も今はもう無いんでな」
ハイデマリー「……」
小園「今度こそあいつは己の意思で戦いに来た、そこは心配いらん。…但しそれ故に、どうにも危うい」
ハイデマリー「“危うい”…?」
小園「そうだ。やはりかつてのPTSDが装いを変え、垣間見えているような気がしてならない」
ハイデマリー「!?」
77 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/06/03(土) 22:42:50.78 ID:wRUVS/d70
小園「今の工藤がネウロイと相対し実戦を繰り返すことは、恐らくあいつ自身の覚悟を超えた困難になるだろう。…私が抱くその懸念を、君にも共有させておく」
ハイデマリー「待って下さい。では、大佐は工藤さんを止めないのですか?」
小園「…! チッ…此の期に及んで今更、私があいつの希望に口を挟めるわけないだろ」
ハイデマリー「ですが、貴方も本当は――」
小園「おい! いつかの再現は勘弁てくれ、お前とまた言い争う気はない。無駄だ」
ハイデマリー「ぅ…」タジ
小園「…とにかく、此処でのあいつを宜しく頼む」
ハイデマリー「は、はい…。ですが何故私に?」
小園「……。経験上、腐れた縁というやつは馬鹿に出来んのだ」プイ
ハイデマリー「?」
78 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/06/03(土) 22:54:19.18 ID:wRUVS/d70
小園「私は“お前達”を好きにはなれんが、君が工藤にとって心置ける存在ならば仕方ない。何よりの助けになる」
ハイデマリー「ぃぇ、そんなことは――」
小園「有るぞ。そして君はあいつを想いやれる奴だ、少なくとも私よりは余程」
ハイデマリー「……」
小園「…………この際に白状してしまうが、今となっては君に感謝もしてる」
ハイデマリー「!」
小園「先の遣欧であいつの力になってくれた事、…礼を言う」
ハイデマリー「……私だけではありませんよ? 隊の仲間全員が工藤さんを支えたんです。なによりそれは、工藤さんが私達を支えてくれたからです」
小園「フッ、まったく…。10代そこらの小娘が言う台詞ではないな?」チラ
ハイデマリー「ぇ? ぁ、すみません…」
小園「まあ、あの阿呆にも君くらいが調度いいのかもしれない。とにかく頼んだぞ? 話は以上だ」
ハイデマリー「……」
79 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/06/03(土) 23:07:26.90 ID:wRUVS/d70
作戦室
ハイデマリー「……」ガチャ
ハイデマリー(工藤さん、挨拶中だ…)ソロリ ソロリ
敏恵「――こく海軍大尉の工藤敏恵です、精一杯に励みますのでよろしくお願いします」ペコリ
ミーナ「はい、ありがとう。…工藤大尉はナイトウィッチとして単独戦果を上げてきた他に、欧州撤退の殿も経験している実力者です。服部さんに加えて彼女も新たにウィッチーズの一員になるから、全員仲良くしてあげてね?」
ルッキーニ「おぉー! シャーリー、アレみて!?」
シャーリー「ん? あー…確かに、リーネ以来の逸材だなありゃ。後で確かめるか?」
ルッキーニ「もっちろーん!」
バルクホルン「おい、うるさいぞお前達」
ペリーヌ「ここへ来て扶桑のウィッチが一気に増えましたわね…」
エイラ「まあイイんじゃないか? サーニャの負担が減るし、夜間任務できるヤツは歓迎だ」
敏恵(なんだろう…なんか、思ってたより和やか雰囲気で嬉しい! 案外恐い所かと覚悟してたけど)ホッ
80 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/06/03(土) 23:13:46.68 ID:wRUVS/d70
ミーナ「因みに、工藤大尉には諸事情による母国療養を中断して来てもらっています。勿論彼女の戦線復帰はしっかり検討されたうえでの判断だけど、念の為航空任務への参加はもう少し後になるわ」
敏恵「ぇ…?」
ミーナ「司令本部から新たな作戦指示を待つ間、服部軍曹は工藤大尉と共に引き続き“待機”。坂本少佐がいてくれる間はその監督下に置きます」
静夏「了解であります!」キビッ
敏恵(あ、あれあれ? どういうこと…??)
ミーナ「それでリーネさんとペリーヌさんは昼間の哨戒任務に復帰。…宮藤さんも戦闘出撃は許可するけど、打ち合わせた通り“衛生担当”を重視して頂戴ね?」
芳佳「はい、分かりました!」
ペリーヌ「返事はよろしいですけど、いざという時はまた無茶をしそうですわね?」ボソ
リーネ「ぺ、ペリーヌさん…(確かに否定できないけども…)」
ミーナ「はい、それじゃあこれで連絡はおしまい。解散」ニコ
81 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/06/03(土) 23:34:31.19 ID:wRUVS/d70
――
―
敏恵「……」
敏恵(えーっと、取り敢えずどうしよう? 荷物を置きに――…あ、でも部屋割りわかんないや??)モヤモヤ
「うにゃ!」
――ムンズッ
敏恵「わっ!! な、なに!?」ドキッ
ルッキーニ「うじゅあー! おっきぃー♪」ワシワシ
シャーリー「どうだルッキーニ?」スタスタ
ルッキーニ「すごいよコレ!? シャーリーと同じくらいのおっぱい!」
シャーリー「おお、マジで? いや〜まいったなぁ」
82 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/06/03(土) 23:46:21.76 ID:wRUVS/d70
ルッキーニ「ん〜〜……でもやっぱり、シャーリーのが一番かな」モミモミ
シャーリー「あはは、そりゃどーも」
敏恵「…あのー、もしもし? これって挨拶か何かなのかな? //」モゾ
ルッキーニ「そだよ!」
敏恵「へ、へえ…? 初めて知ったけど、これは恥ずかしい…。どこの国のだろ?」
シャーリー「いや違うっつうか、こいつ特有の挨拶みたいなもんなんだ。大目に見てやってくれ」
敏恵「え? はあ、なるほど…?(タヴィアさんと似たような事か)」
シャーリー「あたしはシャーロット・イェーガー、リベリオン陸軍大尉だ。シャーリーでいいよ?」ス
敏恵「あ、うん。よろしくシャーリー」ニギ
ルッキーニ「あたしはフランチェスカ・ルッキーニ、ロマーニャ空軍少尉だよ!」
敏恵「はは…、凄い元気だね? よろしくルッキーニちゃん」
83 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/06/03(土) 23:59:36.70 ID:wRUVS/d70
芳佳「敏恵さーん!」ステテ
敏恵「芳佳ちゃん、暫くぶり。お医者さん留学は辞めちゃったの?」
芳佳「あ、えっと、それはうやむやというか……延期です!」
シャーリー「行く前から休学なんてワルだよなー宮藤?」アハハ
ルッキーニ「サボタ〜ジュ!」
芳佳「あはは…。それより、まさかこんな形でまた会うとは思いませんでしたよ! ミーナ中佐から話は聞いてますけど、本当に大丈夫なんですか?」
敏恵「んまぁ、一応は。…復活した芳佳ちゃん頼みになっちゃうから、迷惑かけるけどごめんね?」
84 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/06/04(日) 00:08:33.42 ID:p9oHqiHT0
芳佳「はい、それは平気ですけど。お婆ちゃんと同じ事が出来るかは…」
敏恵「ん、それは多分大丈夫! えぇと――」ゴソゴソ
敏恵「…これ、芳子さん達から預かったよ」ハイ
芳佳「手紙…? ありがとうございます!」
敏恵「清佳さん結構心配してたから、電報でも直ぐ宛てた方がいいかも」
シャーリー「…なんだなんだ? 2人は結構知った仲なのか?」
敏恵「え? うん、ここに来る前は芳佳ちゃん家の診療所でお世話になってたから。一緒に薪拾いした仲だよ♪」ブイ
85 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/06/04(日) 00:12:54.37 ID:p9oHqiHT0
ルッキーニ「としえ病気だったの?」
敏恵「んー、ちょっとした怪我とかね? もう治ってるけど」
芳佳「……」
――スタスタ
エイラ「やっぱあの後でナンかあったのか?」
敏恵「?」
サーニャ「…あの、こんにちは。サーニャ・リトヴャクです」スタスタ
敏恵「さーにゃりとびゃくさん? ……あっ!! 前にマリ達が交信した時の、あのリトヴャク中尉!?」
サーニャ「はい。その、はじめまして」ペコ
敏恵(わぉ…、確かにブロマイドとかで見たことあるかも! あたし本当に有名人の巣窟に来たんだなぁ)
86 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/06/04(日) 00:26:42.56 ID:p9oHqiHT0
エイラ「やっぱアノ時の大尉か、名前も同じだったしなー」
敏恵「?? ということは、貴方が…?」
エイラ「サーニャの僚機、エイラ・イルマタル・ユーティライネンだ!」ドヤッ
敏恵「たしか芳佳ちゃんともっさんのこと“間が抜けてる”って言ってた…」
芳佳「!?」
シャーリー「へぇー?」ニヤ
エイラ「ッ゛!? つ、つまんないコト憶えてんな……アレは流れっていうか、冗談みたいなモンじゃないか」ギク
サーニャ「エイラ…」ジト
芳佳「エイラさん! 私間抜けなんかじゃありませんってば!?」
シャーリー「少佐にばれたらヤバいなエイラ?」ニヤニヤ
ルッキーニ「悪口よくない」
エイラ「ムァア、違う!! その話はもういいだろー!? //」
87 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/06/04(日) 00:44:07.31 ID:p9oHqiHT0
まだ観ている人いたらすみません。正直書きあぐねてます
253.84 KB
Speed:0.1
[ Aramaki★
クオリティの高いサービスを貴方に
VIPService!]
↑
VIP Service
SS速報VIP
更新
専用ブラウザ
検索
全部
前100
次100
最新50
続きを読む
名前:
E-mail
(省略可)
:
書き込み後にスレをトップに移動しません
特殊変換を無効
本文を赤くします
本文を蒼くします
本文をピンクにします
本文を緑にします
本文を紫にします
256ビットSSL暗号化送信っぽいです
最大6000バイト 最大85行
画像アップロードに対応中!
(http://fsmから始まる
ひらめアップローダ
からの画像URLがサムネイルで表示されるようになります)
スポンサードリンク
Check
Tweet
荒巻@中の人 ★
VIP(Powered By VIP Service)
read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By
http://www.toshinari.net/
@Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)