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【英雄伝説】君の軌跡【安価コンマ】
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88 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/06(土) 18:08:24.44 ID:upnankcKo
クローバー「……………」
エマ「あの…どうかしましたか?」
クローバー「…ごめんなさい。なんでもないわ、気にしないで」
クローバー(先生の弟子である以上、勉学や知識面では、あまり人に負けたくないところね)
クローバー(密かな目標にさせてもらおうかしら…)
89 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/06(土) 18:09:21.85 ID:upnankcKo
ラウラ「エマのそれは…また変わった武器だな」
クローバー(ラウラがエマの持っている武器を見てそう言った)
エマ「そうですね。私も勧められた側なので、詳しくは知らないんですが…」
エマ「簡単に言うと杖自体が導力器になっていて普通に使うだけで、アーツ属性の攻撃になるっていう武器らしいです」
ラウラ「導力仕掛けの杖か…。そんな武器があるとは知らなかったな」
90 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/06(土) 18:10:34.43 ID:upnankcKo
金髪の女子「知らなくても無理ないと思うわよ」
金髪の女子「魔導杖の開発で有名なのは、レマン自治州のエプスタイン財団だし」
金髪の女子「実戦のデータを取り次第、ラインフォルト社と共同開発を行うみたいな話は聞いていたけど…」
金髪の女子「もう形になっていたのね」
クローバー「……………」
ラウラ「そなたは、魔導杖について詳しいんだな」
エマ「はい…驚きました」
金髪の女子「い、いや!たまたまそんな話を聞いたことがあっただけで…」
金髪の女子「そんなことより、次はあたしの自己紹介の番ね!」
クローバー(たまたま聞くような話じゃないと思うんだけど…)
91 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/06(土) 18:11:36.05 ID:upnankcKo
アリサ「私はアリサ・R。実は今ちょっと実家と上手くいってなくて…悪いんだけど家名は伏せさせてちょうだい」
エマ「そうなんですか?」
ラウラ「ふむ、なにかあったのか気になるところだが…」
ラウラ「家の事情となると、無闇に口を挟むべきではないか」
アリサ「そんなに大袈裟なことじゃないんだけどね…」
アリサ「ただの親子喧嘩なんだけど。どうしても譲れないことがあって、それで私が反発しちゃってるっていうか…」
クローバー(気まずそうに少しだけ目を伏せながら、アリサはそう答えた)
92 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/06(土) 18:12:51.12 ID:upnankcKo
ラウラ「そうか。じゃあいつか、話しても良いと思える時が来たら話してくれ」
ラウラ「力になれるかはわからないが、相談に乗るくらいならできるだろう」
エマ「はい。私にできることがあったら、お手伝いさせて下さいね」
クローバー「……………」
アリサ「あ、ありがとう…。なんかいきなり気を遣わせちゃったわね。ごめんなさい」
アリサ「私の武器はこの導力式の弓よ」
アリサ「ラウラ程じゃないと思うけど、子どもの頃から教わってきたからそれなりに自信はあるわ」
アリサ「これからよろしくね」
クローバー(アリサ…。家のことで悩みがあるなら、少しだけ親近感のような物を感じるわね)
93 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/06(土) 18:14:18.31 ID:upnankcKo
クローバー(アリサの自己紹介も終わり、三人が私に視線を向ける…。私の番ね)
クローバー「クローバー…。ごめんなさい、私も家名は伏せさせて」
アリサ「…あなたも実家と上手くいってないの?」
クローバー「まあ…そんなところね」
クローバー「私の場合は、喧嘩とかじゃなくて…」
クローバー「いえ、なんでもないわ」
クローバー「私も、いつか…みんなに話しても良いと思える時が来たら、その時は聞いてもらえると嬉しいわ」
クローバー(私がそう言うと、三人とも微笑みながら了承してくれた)
クローバー(そんな時は…きっと来ないと思うけど…)
94 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/06(土) 18:15:46.07 ID:upnankcKo
ラウラ「そなたも、少し変わった武器を持っているな」
クローバー(ラウラたちが私の持っている棍に目を向ける)
エマ「私の魔導杖とも違いますよね。もっとシンプルというか…」
クローバー「これは…棍。帝国向きに言うならロッド」
クローバー「もっと単純に言うなら、導力器でもないただの棒」
アリサ「た、ただの棒って…。それって武器になるの?」
クローバー「私の先生が、棒術の達人だったから。それに先生曰く、私は剣術よりも棒術の方が向いているらしいの」
クローバー「ちなみにその先生は、軽く人間辞めてるくらいには強かったわ」
アリサ「そ、そうなの…。ラウラのお父さんといい、世の中にはすごい人が沢山いるのね」
エマ「あはは…。そうみたいですね」
95 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/06(土) 18:16:59.97 ID:upnankcKo
クローバー「まあ、私は先生の足元にも及ばないけど…」
ラウラ「謙遜することはない。その棍…だったか」
ラウラ「よく手入れされているし、さっきから見ていたがそなたの立ち振る舞いには隙が無い」
ラウラ「相当の鍛錬を積んでいるはずだ」
クローバー「…確かに、日々の修行は欠かしてはいないけど」
クローバー「とにかく…みんなの足を引っ張らないよう頑張るわ。よろしく…」
クローバー(軽くみんなにお辞儀をして、そう締めくくった)
クローバー(ラウラにエマに、アリサ…)
クローバー(正直、不安もあるけど…。とりあえずは上手くやっていけそうね)
好感度判定 コンマ一桁
アリサ↓1 ラウラ↓2 エマ↓3
96 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/06(土) 18:18:37.55 ID:cqUWzyFso
あ
97 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/06(土) 18:19:00.67 ID:kHG2w9LDO
あ
98 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/06(土) 18:23:43.25 ID:gJr+ZseK0
あ
99 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/06(土) 18:27:10.97 ID:upnankcKo
判定結果
アリサ 好感度10
ラウラ 好感度7
エマ 好感度5
ゾロ目のことをすっかり忘れていました
今後、ゾロ目や0が出たら10として扱いますのでよろしくお願いします
100 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/06(土) 18:29:27.66 ID:upnankcKo
ラウラ「アリサ!今だ!」
アリサ「食らいなさい!ゴルドスフィア!」
クローバー(アリサのアーツが一撃で敵を仕留める)
クローバー(今交戦中の敵は、グラスドローメと呼ばれる軟体魔獣の群れ…)
クローバー(あれは物理攻撃が殆ど効果のない厄介な相手…。けど…)
クローバー「エマ…。あの二体で最後」
エマ「はい、いきます!ルミナスレイ!」
クローバー(エマの魔導杖から、直線状に眩い光が放たれる)
クローバー(光に貫かれた魔獣たちは、断末魔のようなものを上げながら霧散し、消えてなくなった)
101 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/06(土) 18:31:51.64 ID:upnankcKo
ラウラ「…他に敵はいないようだな」
クローバー「…ええ。とりあえずは一息ついても良いと思うわ」
エマ「ふぅ…。みなさん、お疲れ様です」
アリサ「お疲れ様。ねえ、今の戦い、今までで一番良かったんじゃない?」
エマ「はい。数が多かったので、もう少し苦戦するかと思いましたけど」
ラウラ「そなたたちの活躍のおかげだろう。今の敵は、私では少し相性が悪かったからな」
アリサ「そんなことないわよ。ラウラとクローバーが敵を引きつけてくれてたから、私とエマも安心してアーツを使えたんだし」
エマ「そうですね。あっクローバーさん…」
102 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/06(土) 18:33:11.48 ID:upnankcKo
エマ「そうですね。あっクローバーさん…」
クローバー「…なに?」
エマ「さっき敵が私に向かって来た時、守りに来てくれましたよね?」
エマ「ありがとうございます、おかげで助かりました」
クローバー「……………」
クローバー「…当然のことをしただけ」
クローバー「状況に応じて攻守を受け持つのが中衛の仕事だから…」
エマ「それでも、ありがとうございます」
クローバー「……………」
103 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/06(土) 18:34:16.92 ID:upnankcKo
アリサ「ねえ、クローバー。中衛ってなに?名前くらいは聞いたことあるんだけど」
クローバー「中衛は…前衛と後衛の間で戦う人のこと。今の私の役目がそれ」
クローバー「前衛は近接武器を持ち、前線で戦う人…つまりラウラ」
クローバー「後衛は遠距離武器を持ち、弓、銃、アーツなどで戦い、時には前衛の支援をする人」
エマ「私とアリサさんのことですね」
クローバー「そう…。各々が自分の役割を遂行するのが、連携の基本」
クローバー「ここまで順調なのは…それが上手くいっているのが大きい」
104 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/06(土) 18:35:06.76 ID:upnankcKo
ラウラ「連携…か、なるほどな」
ラウラ「うん。こうして仲間と連携して戦うというのは、楽しいな」
アリサ「そうね。まだオリエンテーリングの最中だから、あんまりはしゃいじゃいけないのかもしれないけど」
エマ「あ、そういえば…。今頃、他の皆さんはどうしているんでしょうね」
エマ「もうゴールされてるんでしょうか?」
アリサ「う〜ん。さすがにそれは無いと思うけど」
クローバー「でも、私たちもたぶん…。もう半分以上は来てると思うわ」
105 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/06(土) 18:36:17.80 ID:upnankcKo
ラウラ「先に行った銀髪の彼女も、見かけたら声をかけようと思っていたんだが…」
エマ「ここまで誰とも会っていないんですよね…」
エマ「ユーシスさんとマキアスさんも心配ですし。他の男子の皆さんも…」
アリサ「…むっ…」
エマ「ア、アリサさん…?顔つきが急に険しくなってません?」
クローバー(黒髪の彼を思い出したんでしょうね…)
ラウラ「まあ、あんなことがあった後だ。気持ちはわからないでもないが…」
クローバー「…噂をすれば」
アリサ「…っ!」
黒髪の男子「あ…」
クローバー(ちょうど角を曲がったところで、男子たちと遭遇した)
クローバー(三人から、先に進んだはずのマキアスを加えて四人になっていたけど…)
106 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/06(土) 18:37:08.27 ID:upnankcKo
赤毛の男子「良かった、無事だったんだね」
エマ「みなさんもご無事でなによりです」
ラウラ「ふむ。そちらの彼も、少しは頭が冷えたようだな」
マキアス「ぐっ…おかげさまでね」
クローバー(ちょうどいい機会だからと、挨拶がてらお互いに自己紹介を交わす)
クローバー(アリサの怒りを買っている黒髪の彼は、リィン・シュヴァルツァー)
クローバー(優しげな赤毛の彼はエリオット・クレイグ)
クローバー(礼拝堂で会った、長身の彼はガイウス・ウォーゼルという名前で、やっぱりノルドからの留学生らしい)
107 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/06(土) 18:38:08.80 ID:upnankcKo
リィン「あのトランクの中身は、その弓だったんだな…」
リィン「面白い造りをしてるけど導力式なのか?」
アリサ「その通りだけど、あなたになんの関係が?」
リィン「うっ…」
エマ「アリサさん…本当に怒ってますね」
クローバー「…私たちに対する態度と全然違うわね」
クローバー(小声でそんな話をしながら、アリサとリィンを見る)
クローバー(まあ、当人たちで解決してもらう以外無いと思うけど…)
108 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/06(土) 18:39:34.00 ID:upnankcKo
マキアス「…そういえば、悪いが君たちの身分を聞かせてもらえないか?」
クローバー(アリサがリィンとの会話を打ち切ったのを見て、マキアスがそう切り出した)
リィン「マキアス…」
マキアス「別に、他意はないんだ」
マキアス「ただ、そっちの二人…アリサ君とクローバー君だったか。君たちは家名をちゃんと明かさなかっただろう?」
マキアス「貴族であることを隠しているんじゃないかと、それが気になったんだ」
クローバー(なるほど…。まあ、そう思われるわよね…)
109 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/06(土) 18:40:31.45 ID:upnankcKo
アリサ「別にそういうわけじゃないわよ。ただちょっとワケありで家の名前を言いづらいだけ。私は平民出身よ」
マキアス「そ、そうか。それはすまなかった」
エマ「私も同じく平民です。辺境の里の出身なので」
ラウラ「私は貴族だ。父はレグラムを治める領主だからな」
マキアス「なっ…!」
ラウラ「だが、それがなにか問題があるのか?」
マキアス「い、いや…そういうわけじゃ…」
マキアス「……………」
ラウラ「ふむ、マキアスとやら。そなたの考え方はともかく、これまで女神に恥じるような生き方をしてきたつもりはないぞ?」
ラウラ「私も、たぶん私の父もな」
マキアス「すまない…。悪かった」
110 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/06(土) 18:41:25.12 ID:upnankcKo
クローバー(マキアスの視線が私に向けられる…)
クローバー(さて、どう答えるべきなのかしら…)
クローバー(あまり触れてほしくない事なんだけど、正直に貴族だと言うべきなのかしら…)
クローバー(それとも誤魔化しておいた方が…)
どうしよう?
↓1〜3 多数決
1 貴族だと言う
2 誤魔化す
111 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/06(土) 18:42:28.38 ID:gJr+ZseK0
2
112 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/06(土) 18:42:40.39 ID:cqUWzyFso
1
113 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/06(土) 18:43:10.97 ID:pm/2r/YA0
1
114 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/06(土) 18:43:43.91 ID:kHG2w9LDO
1
115 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/06(土) 18:47:18.65 ID:upnankcKo
1 貴族だと言う
に決定
今日はたぶん以上になると思います
筆が遅い
>>1
ですまない…
クロノドライブが欲しい
116 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/06(土) 18:47:39.70 ID:pm/2r/YA0
乙ー
117 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/06(土) 18:48:08.31 ID:cqUWzyFso
乙です
118 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/06(土) 20:42:28.74 ID:g9mjWbwI0
乙
まあ貴族っていってもピンキリだし
119 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/06(土) 20:45:27.37 ID:6ppEFxs5O
乙、バーストドライブとパーフェクトオーダーもいる?
120 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:23:11.69 ID:4xI8NfuGo
クローバー(…いえ、誤魔化しても仕方ないわね)
クローバー(過去や、自分を否定してはいけない…)
クローバー(そう、先生に言われたものね…)
クローバー「…私も、貴族よ」
マキアス「じゃあ、家名を名乗らなかったのは…!」
121 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:24:12.56 ID:4xI8NfuGo
クローバー「私には…家名を名乗る資格が無いの」
マキアス「えっ…」
クローバー「貴族の血は、確かに引いてはいるわ…」
クローバー「けど私にはそれを名乗る資格が無いし、自ら名乗ろうとも思えない…」
クローバー「だから、このクローバーという名前が、唯一今の私を示すものなの」
クローバー「ただできれば言いたくないと思っていたのは事実よ…。ごめんなさい」
アリサ「クローバー…」
マキアス「……………」
122 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:25:41.56 ID:4xI8NfuGo
クローバー(場が静まりかえる…)
エリオット「ええっと…。とりあえず、これからどうしようか?」
リィン「そ、そうだな。せっかく合流できたんだし、どうせなら一緒に進んだ方が…」
アリサ「……………」ジロッ
リィン「うっ…」
ラウラ「気持ちはありがたいが、遠慮しておこう」
ラウラ「残りの二人を見つけるためにも、二手に別れた方が良いだろう」
エマ「そうですね…。あの銀髪の女の子も、まだ見つかっていませんし」
123 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:26:54.08 ID:4xI8NfuGo
ガイウス「…そういうことなら、別行動で構わないだろう」
ガイウス「お互い出口を探しつつ、残りの二人を探していく。それで構わないか?」
ラウラ「うん。異存は無いぞ」
ラウラ「アリサ、エマ、クローバー。それでは行くとしようか」
エマ「…はい。ではみなさん、またあとで。お先に失礼します」
クローバー「……………」
アリサ「…ほら、なにをぼーっとしてるの?行くわよ」
クローバー「アリサ…?ちょっ…」
クローバー(背中を押されながら、半ば強引に先へと歩かされた…)
マキアス「……………」
好感度判定 コンマ一桁
↓1 マキアス
124 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/07(日) 21:27:02.90 ID:KtE5AVyZo
あ
125 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:29:22.09 ID:4xI8NfuGo
判定結果
マキアス 10
126 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:30:40.43 ID:4xI8NfuGo
クローバー「…みんな、ごめんなさい」
クローバー(別れ道を進んだ頃…。私はそう呟いた)
アリサ「どうして急に謝るのよ?」
クローバー「気を遣ってくれたんでしょう…?一緒に行った方が安全なのに…」
ラウラ「なんのことだ?」
ラウラ「さっきも言ったが、残りの二人を見つけるなら、手分けした方が早いだろう」
ラウラ「それと、もう一つ理由を言うなら…」
ラウラ「この四人での連携を、もう少し続けたかったという気持ちもあるな」
クローバー「ラウラ…」
クローバー(半分冗談、半分本気…みたいな笑みね…)
127 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:32:01.48 ID:4xI8NfuGo
エマ「クローバーさん。あまり気を病まないで下さいね」
エマ「きっとマキアスさんも、何か理由があって身分を気にされているんだと思います」
アリサ「まあ、ただの貴族嫌いって感じには見えないわね」
クローバー「……………」
クローバー「…聞かないの?私のこと」
ラウラ「話しても良いと思える時が来たら、話してくれるのだろう?」
ラウラ「なら我らは、その時が来るのを待つだけだ」
エマ「はい」
アリサ「ええ、そうね」
128 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:33:08.02 ID:4xI8NfuGo
クローバー「………………」
クローバー「ありがとう」
クローバー(言いたいこと、思ったことは沢山あったけど…)
クローバー(結局私は、感謝の言葉だけを口にして、他の想いは胸の内にしまい込むことにした…)
アリサ「それにしても、よくあの空気で一緒に行こうなんて言えたわね…あいつ」
エマ「リィンさんのことですか?」
ラウラ「リィンなりに気を遣ったんだろう。あの場では、少し相応しくない発言だったかもしれないが」
129 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:34:03.42 ID:4xI8NfuGo
クローバー「…不器用そうだものね、彼」
クローバー「さっきも、アリサを庇おうとして裏目に出たみたいだし…」
アリサ「えっ…ちょっと待って。庇おうとしたってどういう事?」
クローバー「…気づいてなかったの?」
クローバー「私、上からみんなが落ちていくところを見たけど…。彼、アリサを庇うように落ちていたわよ」
クローバー「たぶん…咄嗟に体が動いたんでしょうね」
130 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:34:52.48 ID:4xI8NfuGo
アリサ「そう、だったの…?」
クローバー「私にはそう見えたけど…」
アリサ「えっ…。いや、でも…!そんなの気づかないわよ…!」
アリサ「一瞬のことだったし、落ちたら…あんな事になってたし」
アリサ「だから…その…」
アリサ「〜〜〜っ!」
クローバー(アリサ…。顔、真っ赤ね…)
131 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:35:48.65 ID:4xI8NfuGo
アリサ「でも…。やっぱりビンタはまずかったわよね…」
アリサ「わざとじゃないのはわかってたんだけど…。私も動転しちゃってたし…」
ラウラ「ふふっ。どうやら、仲直りの兆しが見えたようだな」
エマ「謝れば、きっと許してもらえると思いますよ」
アリサ「そうね…。そのうちちゃんと謝っておくわ」
クローバー(アリサとリィンは、もう大丈夫そうね)
クローバー(私は彼と…マキアスと、どう接していけばいいのか、わからないけど…)
132 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:36:35.90 ID:4xI8NfuGo
クローバー(私たちが進んだ道の最奥は、残念ながら行き止まりだった)
クローバー(回復用のクォーツが入った宝箱を見つけたから、無駄足では無かったけど…)
クローバー(結局もと来た道を戻って、別の道を進んでいくと大きな広間へと出た)
クローバー「やっぱり、こっちの道が正解みたいね…」
ラウラ「そのようだな。大分、回り道をしてしまったが」
エマ「こればっかりは仕方ありませんね」
アリサ「ふぅ…。そろそろゴールだと良いんだけど」
銀髪の少女「うん、もうゴールは目の前だよ」
アリサ「えっ…?」
133 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:38:18.16 ID:4xI8NfuGo
クローバー(広間の出口から、ユーシスと銀髪の彼女が歩いてくる)
クローバー(どうやら…既にゴールを見てきたみたいね)
エマ「お二人とも、ご無事でなによりです。一緒に行動されていたんですね」
ユーシス「つい先程会ったばかりだがな」
銀髪の女子「あの四人は既にゴールに向かったから」
銀髪の女子「他のみんなのことも確認しようとした矢先、ばったりと、ね」
ユーシス「まあ、その様子だといらぬ心配だったみたいだな」
134 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:39:11.77 ID:4xI8NfuGo
アリサ「あ…。やっぱり私たちが最後なのね…」
銀髪の女子「別に良いんじゃない?ゴールする順番を競ってるわけでもないし」
ラウラ「ということは、そなたたちはほぼ単独でこのダンジョンを踏破したのか」
クローバー「…大した実力ね」
銀髪の女子「ぶい」
ユーシス「武を尊ぶ帝国貴族として、それなりに剣は使えるからな」
135 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:39:56.23 ID:4xI8NfuGo
ユーシス「一応、改めて自己紹介をしておくか。ユーシス・アルバレアだ」
フィー「フィー・クラウゼル。フィーでいいよ」
ラウラ「ラウラ・S・アルゼイドだ」
アリサ「アリサ・Rよ」
エマ「エマ・ミルスティンといいます」
クローバー「クローバー…。よろしく」
クローバー(これでようやく、全員との自己紹介が済んだわね)
136 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:41:23.68 ID:4xI8NfuGo
フィー「ここまで来たら、もうほぼ一本道だし一緒に行く?」
ラウラ「そうだな。あまり待たせるのも彼らに悪い」
クローバー「サラ教官から、色々聞きたいこともあるものね…」
ユーシス「同感だな。そうと決まれば、さっさとこの茶番を終わらせ…」
「グオォォォォォォ…!!」
クローバー「………!」
エマ「な、なんでしょう…今のは?」
ユーシス「魔獣の咆哮…。ゴールの方からか」
フィー「たぶんサラが用意した魔獣かな。いわゆる一つのボスみたいなもの」
アリサ「オリエンテーリングでそこまでするものなの…!?」
フィー「サラならたぶんやる」
クローバー「悪趣味ね…」
137 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:42:20.99 ID:4xI8NfuGo
ラウラ「とにかく、急いで男子たちの救援に向かおう!」
ラウラ「ユーシス、フィー!案内を頼めるか?」
ユーシス「いいだろう。遅れるなよ」
フィー「ja(ヤー)」
クローバー(ユーシスとフィーに先導されながら、地下道を走る)
クローバー(どんどん剣戟が大きくなっていくのを感じる…。近いわね…)
フィー「次の角を曲がればゴール」
クローバー「ラウラ…。前をお願い、私が援護するわ」
ラウラ「任せるがよい!」
138 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:43:38.57 ID:4xI8NfuGo
クローバー(一気に速度を上げて、ラウラとほぼ同時に、ゴールの広間に突入する)
クローバー(そこにいたのは、翼を広げ飛翔する巨大な石造りの魔獣。そして交戦するリィンたち…)
クローバー(エリオットとマキアスは…膝を付いている。リィンとガイウスも肩で息をしている…)
クローバー(劣勢みたいね…)
クローバー「ふっ!」
クローバー(手早く状況確認を済ませると、牽制の衝撃波を放つ)
クローバー(技名は棯糸棍…。飛び道具として使える便利な技)
クローバー(衝撃波は、狙い通り魔獣の頭部に命中する。即座に…)
ラウラ「はあああああっ!!」
ザンッ!
「グオォォ…!」
クローバー(ラウラが追撃をかけた。効果があったのか、魔獣がうめき声を上げる)
139 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:44:29.38 ID:4xI8NfuGo
リィン「!?」
エリオット「ラウラ、クローバー…!それにみんなも…!」
ガイウス「援軍か、助かる!」
ユーシス「フン、苦戦していたようだな?」
マキアス「う、うるさいっ…!」
エマ「みなさん、遅くなってすみません。今、回復しますね!」
クローバー(アリサが弓を、フィーが双銃剣を撃つ横で、エマが先に戦っていた四人の回復を始める…)
140 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:45:17.00 ID:4xI8NfuGo
リィン「みんな…!あいつには生半可な攻撃は通らない!」
リィン「体が硬い上に、再生能力があるんだ…!」
ユーシス「再生能力だと…!」
フィー「加えて、飛行能力も…。厄介だね」
「グオォォォォォォ…!!」
クローバー(魔獣が咆哮を上げながら、大きく翼を広げた…)
クローバー(来る…!)
141 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:46:20.07 ID:4xI8NfuGo
クローバー「アリサ、フィー。避けて…!」
アリサ「えっ…」
クローバー(魔獣が激しく翼を羽ばたかせると、突風と同時に複数の風の刃を放つ…)
フィー「ちっ…」
アリサ「きゃあ…!」
クローバー(狙われたのはアリサたち。私は…アーツを詠唱していたエマのカバーに入る…!)
ゴオッ…!
クローバー「うっ…!」
クローバー(棍で受け止めたものの衝撃を殺し切れず、私の体は大きく吹き飛ばされた…)
142 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:47:19.39 ID:4xI8NfuGo
エマ「クローバーさん…!?」
クローバー「問題、ないわ…。エマ、四人の回復を優先して」
クローバー(棍を杖にして、なんとか立ち上がる…。休んでなんかいられない)
エマ「は、はい…!」
クローバー「アリサとフィーは無事…?」
フィー「ん、平気」
アリサ「私もなんとか避けたけど…。でもクローバー、あなたが…!」
クローバー「大丈夫…かすり傷だから」
クローバー(正直、かなり効いたけど…。先生との修行と比べたらなんてことない)
クローバー(それに…これくらいは、やらないと…)
143 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:48:14.87 ID:4xI8NfuGo
エマ「ティア…!」
クローバー(回復アーツの効果を受けて、一人ずつ傷が癒えていく…)
クローバー(最初にリィン、次にガイウス…。後は、エリオットとマキアスだけ)
ラウラ「リィン、そなたと私で奴の翼を断ち切るぞ!」
リィン「ああ、任せてくれ…!」
アリサ「じゃあ、私たちは…!」
クローバー(アリサの言葉に、同時に頷き返す私たち)
クローバー(奇妙な感覚…。まるで言葉にしなくても、考えが伝わっているような…)
144 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:49:13.72 ID:4xI8NfuGo
アリサ「フランベルジュ!」
ガイウス「ゲイルスティング!」
フィー「クリアランス」
ユーシス「エアストライク!」
クローバー「棯糸棍」
クローバー(今度は五人同時に、クラフトとアーツの連撃をぶつける)
クローバー(そして、それを起点に…)
リィン「ここだ…!紅葉斬りっ!」
ラウラ「はあっ!鉄砕刃!」
クローバー(高く跳躍したリィンとラウラが、魔獣の翼を斬り落とした)
クローバー(翼をもがれ、地に落ちた魔獣は更に咆哮を上げ、私たちを威圧する…)
145 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:50:11.52 ID:4xI8NfuGo
ガイウス「効いていないのか…!」
リィン「いや、手応えはあった!効いていないわけじゃない…!」
エマ「ティア…!エリオットさん、大丈夫ですか!?」
エリオット「うん、ありがとう!助かったよ!」
マキアス「すまない…!すぐに援護を開始する!」
クローバー(これで全員復帰したわね…)
146 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:51:05.86 ID:4xI8NfuGo
エマ「クローバーさんも、今すぐ回復を…!」
クローバー「いいわ…大丈夫だから」
エマ「で、でも…!」
クローバー「それより…勝負を決めた方がいい」
クローバー「全員で攻撃を叩き込めば、きっと倒せるわ」
エマ「クローバーさん…」
ラウラ「…わかった。そなたを信じよう」
アリサ「もう、後で倒れたりしたら怒るわよ…!」
エマ「…無茶だけはしないで下さいね…!」
クローバー「ええ」
147 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:51:50.52 ID:4xI8NfuGo
リィン「よしっ…!みんな、一気に行くぞ!」
「「「応っ!!」」」
クローバー(リィンの激励が響き、闘志が燃え上がるのを感じる)
クローバー(その時…それは起きた)
クローバー(私たち全員が、淡い光に包まれている…)
クローバー(それだけじゃない、全員の思考がさっきよりもはっきりと伝わってくる…)
クローバー(動きが、手に取るようにわかる…)
148 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:52:55.67 ID:4xI8NfuGo
クローバー(補助をかけるエリオット…)
クローバー(アリサとマキアスの援護射撃を見て、追撃をかける私とガイウス…)
クローバー(フィーは背後から魔獣を斬りつけ…)
クローバー(エマのアーツと同時に、リィンとユーシスが鋭い居合と突きで、魔獣の体勢を崩す…)
クローバー(まるで流れるような連携、そして…)
149 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:53:49.89 ID:4xI8NfuGo
リィン「今だ…!ラウラっ!」
ラウラ「はああああっ…!せいっ!」
クローバー(最後は…ラウラが魔獣の首を切り落とした)
クローバー(息絶えたのか、それとも力を失ったのか…)
クローバー(石造りの魔獣は、一瞬で色を失い、跡形も無く消え去った…)
エリオット「お、終わったの…?」
ガイウス「…ああ、一安心のようだ」
アリサ「良かった…」
150 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:54:36.26 ID:4xI8NfuGo
エマ「クローバーさん。今度こそ、回復させてもらいますからね」
クローバー「エマ…?もしかして怒ってる…?」
エマ「いいえ、怒ってませんよ。あんな無茶をされたからといって、全然怒ってませんから大人しくしてくださいね」
クローバー「え、ええ…」
クローバー(なら、なぜこんなに迫力を感じるのかしら…)
151 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:55:48.80 ID:4xI8NfuGo
リィン「みんな、ありがとう。俺たちだけじゃ、やられてたかもしれない」
ラウラ「礼など無用だ。そなたたちが無事で良かった」
ガイウス「だが、中々の強敵だったな」
フィー「オリエンテーリングの仕上げにしては、ちょっと質の悪い強さだったね」
ユーシス「おそらく、俺たち全員が協力しなければ、苦戦する程度の敵を用意したんだろう」
ユーシス「それと関係があるのかは知らんが、最後の攻撃の時、全員が淡い光に包まれていたしな」
マキアス「そ、そうだったのか…?」
ラウラ「ふむ、気のせいか。全員の動きが手に取るように視えた…気がしたが…」
フィー「たぶん、気のせいじゃないと思う」
クローバー「ええ…。きっとあれがこのオリエンテーリングの本当の狙い…」
クローバー「この、ARCUSと呼ばれる戦術オーブメントの真価のはず…」
アリサ「ARCUSの真価…」
152 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:56:36.12 ID:4xI8NfuGo
サラ「その通り、大正解よ」
クローバー(奥の階段から、拍手をしながらサラ教官が降りてくる)
クローバー(気配を消して、上から私たちを観察していたみたいね…)
サラ「いや〜、やっぱり最後は友情とチームワークの勝利よね。うんうん、お姉さん感動しちゃったわ♡」
サラ「これにて特別オリエンテーリングは全て終了なんだけど…」
153 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:57:31.56 ID:4xI8NfuGo
「「「………………」」」
サラ「な、なによ。君たち、そんな怖い顔して…」
サラ「もっと喜んでもいいんじゃない?」
マキアス「よ、喜べるわけないでしょう!」
アリサ「正直、疑問と不信感しか湧いてこないんですが」
クローバー(まあ、みんなが怒るのも当然よね…)
クローバー(ダンジョンの探索や、魔獣との戦闘がARCUSの機能を理解し、慣れてもらうためのものだったとしても…)
クローバー(もっと根本的な疑問が残っているし…)
154 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:58:32.55 ID:4xI8NfuGo
ユーシス「単刀直入に問おう。特科クラスZ組…。一体何を目的としているんだ?」
クローバー(そう思案していると、先にユーシスが問いかけてくれた)
クローバー(サラ教官にとっても想定内の質問だったらしく、まずARCUSの機能についての説明を始めた)
クローバー(簡単にまとめると、さっき私たちが体験した、お互いの考えを共有し、動きが視える感覚…)
クローバー(あれは戦術リンクという、ARCUSを持った者たちが、文字通り繋がっているからこそ可能となる機能…)
クローバー(戦術リンクを自在に使いこなせる精鋭部隊を確立できれば、それはまさに戦場に革命をもたらす事と同義…)
クローバー(ただしARCUSには個人的な適正に差があり、私たちは新入生の中でも特に高い数値を示したからZ組に選ばれたのだと…)
155 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:59:19.76 ID:4xI8NfuGo
サラ「ただ、やる気のない者や気の進まない者に参加させるほど、予算的な余裕があるわけじゃないわ」
サラ「それと、本来所属するクラスよりもハードなカリキュラムになるはずよ」
サラ「それを覚悟してもらった上で、Z組に参加するかどうか…」
サラ「改めて聞かせてもらいましょうか?」
クローバー(一通りの説明を終えると、最後にサラ教官はそう締めくくった)
クローバー(参加するか否かは、あくまで私たちの意思次第というわけね…)
156 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 22:00:35.25 ID:4xI8NfuGo
「「「………………」」」
クローバー(みんなが戸惑っている間、私はZ組について考える…)
クローバー(確かにサラ教官の言うとおり、戦術リンクは戦場において革命ともいえる機能かもしれない…)
クローバー(でも次世代の軍の核となり得る機能なのに…)
クローバー(リベール軍に所属していた私を、ただ適正が高いからという理由でZ組に選ぶとは考えにくい…)
クローバー(だとすれば、何か別の狙いがあると考えた方が自然…)
クローバー(いや、先生が学院となにかしらの交渉をした…というのも考えられるわね…)
クローバー「………………」
クローバー(どうするべきなのかしら…)
クローバー(どうにも判断材料が不足しているわね…)
157 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 22:01:22.97 ID:4xI8NfuGo
リィン「リィン・シュバルツァー。参加させてもらいます」
クローバー「………!」
アリサ「え…」
エリオット「リ、リィン…!?」
サラ「一番乗りは君か。何か事情があるみたいね?」
リィン「いえ…我侭を言って、行かせてもらった学院です」
リィン「自分を高められるのであれば、どんなクラスでも構いません」
クローバー(自分を…高める…)
クローバー「………………」
158 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 22:02:17.62 ID:4xI8NfuGo
ラウラ「そういう事ならば、私も参加させてもらおう」
ラウラ「元より修行中の身…。此度のような試練は望むところだ」
ガイウス「オレも同じく。異郷の地から訪れた以上、やり甲斐がある道を選びたい」
クローバー(リィンの言葉をきっかけに、みんな次々とZ組への参加を決めていく…)
クローバー(フィーも、マキアスとユーシスも参加を決めて、あっという間に残るは私一人だけになった…)
サラ「さて、これで後は君一人だけよ」
サラ「どうするの?」
クローバー「私は…」
クローバー(私は…)
159 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 22:03:09.79 ID:4xI8NfuGo
※
クローバー「留学、ですか…?」
カシウス「そうだ。お前にとっては、里帰りと言うべきなのかもしれんがな」
カシウス「トールズ士官学院という、帝国にある学院だ」
カシウス「俺の知り合いが、そこの卒業生で学院長とも仲が良いらしくてな」
カシウス「勝手だとは思ったが、話を通してもらった」
160 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 22:04:13.76 ID:4xI8NfuGo
クローバー「…私は、もうお払い箱ということですか…?」
カシウス「誰もそうは言っていない。だが、俺は最初にお前にこう言ったはずだ」
カシウス「お前にとって軍は、あくまで一時的な場所にすぎないと」
カシウス「本当なら、もっと落ち着いた環境でお前のことを見てやりたかったんだが…」
カシウス「俺の我が侭に付き合わせてしまったからな…」
クローバー「そんなこと…。私は先生に感謝しています」
161 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 22:05:30.02 ID:4xI8NfuGo
カシウス「だが、常に晴れぬ想いを抱えている」
カシウス「それに、俺のことを心から信じているわけではない。そうだろう?」
クローバー「それ、は…」
カシウス「別に責めているわけじゃない。むしろ、当然だといえるだろう」
カシウス「お前は、これまで随分と辛い想いをして生きてきたのだからな」
カシウス「エステルたちも、あのレンという子を中々捕まえてやれずにいるそうだ」
クローバー「私は…そのレンという子に比べれば…」
カシウス「心の傷というものは、比較するようなものではないだろう?」
クローバー「……………」
162 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 22:06:49.30 ID:4xI8NfuGo
カシウス「クローバー。これだけは言っておく。過去や自分を否定するなよ」
クローバー「…どういう、意味ですか…?」
カシウス「逃げ出してもなにも解決はしない」
カシウス「自分と向き合わなければ、本当の意味で前を見ることはできない」
カシウス「これは…俺自身が学び、そしてヨシュアからも教えてもらったことだ」
カシウス「お前が自分を変えたいと思うなら、生きる意味を見つけたいと思うなら…」
カシウス「きっと、その場所での経験が、お前に良い影響を与えてくれるはずだ」
163 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 22:07:53.03 ID:4xI8NfuGo
カシウス「どうだ、行ってみる気は無いか?」
クローバー「……………」
クローバー「もし、嫌だと言ったら…?」
カシウス「もちろん、それでも構わない。お前が決めたことだからな」
カシウス「むしろ今すぐ俺の養子になりたいだとか…」
カシウス「俺の副官になって、俺を楽させたいだとか、そういう要望があるなら大歓迎だ」
164 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 22:08:44.85 ID:4xI8NfuGo
クローバー「……………」
クローバー「…言えません。私には、まだ…」
クローバー「でも…。いつかちゃんと答えは出したいと、ずっとそう思っていました…」
クローバー「だから、その答えを出せる私になるためにも…」
クローバー「留学の話、受けさせて下さい。先生」
カシウス「フ、そうか…」
※
165 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 22:10:15.22 ID:4xI8NfuGo
クローバー(そう…。学院の狙いなんて関係ない…)
クローバー(大切なのは、私の意思なんだから…)
クローバー「クローバー。特化クラスZ組に…参加させて下さい」
サラ「随分と悩んでたみたいだけど…。一応、理由を聞かせてもらってもいい?」
クローバー「自分を…変えたいから、です」
サラ「へえ…?」
クローバー「私は、自分を見つめ直す為に、学院への入学を決めました…」
クローバー「Z組は、きっと私にとって良い経験になると思ったから…」
クローバー「だから、参加させて下さい…!」
クローバー(自分にできる精一杯のお辞儀と一緒に…私はZ組への参加を決めた)
166 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 22:10:57.66 ID:4xI8NfuGo
サラ「…よろしい。これで10名、全員参加ってことね」
サラ「それでは、この場を持って特化クラスZ組の発足を宣言する」
サラ「この一年ビシバシしごいて、他のクラスじゃ絶対できない経験をさせてあげるから、楽しみにしておきなさい!」
クローバー「……………」
クローバー(変われるかもしれない…)
クローバー(変われないかもしれない…)
クローバー(でも、もし、変わることができたのなら…)
クローバー(私は…)
167 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 22:11:55.73 ID:4xI8NfuGo
ヴァンダイク学院長「やれやれ、まさかここまで異色の顔ぶれが揃うとはのう」
ヴァンダイク学院長「これは色々と大変かもしれんな」
金髪の青年「フフ、確かに」
金髪の青年「ですが、これも女神の巡り合わせというものでしょう」
ヴァンダイク学院長「ほう…?」
金髪の青年「ひょっとしたら、彼らこそが光となるかもしれません」
金髪の青年「動乱の足音が聞こえる帝国において、対立を乗り越えられる…唯一の光に」
ヴァンダイク学院長「うむ。彼らが良き学院生活を送れるよう、我々も気を引き締めねばならんな」
金髪の青年「よろしくお願いします。学院長」
168 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 22:13:06.42 ID:4xI8NfuGo
金髪の青年(それにしても…クローバー君だったか)
金髪の青年(カシウス殿から聞いてはいたが、彼女も随分大きな何かを抱えているようだ)
金髪の青年(願わくば、この学院での生活が、彼女の道を見出す糧となればいいんだが…)
〜序章 トールズ士官学院 END〜
169 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 22:14:23.98 ID:4xI8NfuGo
好感度一覧
リィン 0
アリサ 10
エリオット 0
ラウラ 7
ユーシス 0
マキアス 10
フィー 8
エマ 5
ガイウス 2
170 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 22:15:19.39 ID:4xI8NfuGo
人物ノート
クローバー 1年Z組
口数の少ない大人しい少女
カシウス・ブライトの弟子であり、リーベル軍に所属していた過去を持つ
自分を変えたいという願いから、特化クラスZ組に参加した
@???
A???
B???
171 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 22:17:51.90 ID:4xI8NfuGo
今日はこれで以上です
ようやく序章終了
【安価コンマ】が飾りにならないように頑張ります
加速ならシェラ姉のベブンズキスが欲しいです
172 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/07(日) 22:18:35.70 ID:9E3OaN3A0
乙ー。
173 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/07(日) 22:18:39.66 ID:KtE5AVyZo
乙でした
これからも期待
174 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/07(日) 22:21:30.71 ID:7CScAWMtO
おつー
貴族嫌いなマキアスの好感度がアリサと並んでトップとは
175 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/07(日) 22:21:45.18 ID:3Vtz01HgP
乙
クローバーちゃん実家といざこざがあるだけでめっちゃエリートじゃないっすか
176 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/09(火) 13:18:47.63 ID:5gMxVWBhO
サラ「さあ、ここが今日から君たちと私が暮らす場所。第三学生寮よ」
クローバー(無事オリエンテーリングも終わり、日が沈み始めた頃)
クローバー(私たちは、サラ教官に連れられて、駅の隣にある建物に来ていた)
クローバー(朝に見た時は特に気にしてなかったけど、ここがZ組の寮だったのね)
サラ「男子が二階、女子は三階よ。あ、そうそう。お年頃の男子たちに一応注意しておくけど」
サラ「いくら可愛い女の子たちと、美人で綺麗なお姉さんとの共同生活だからって不埒なことしちゃだめよ♡」
マキアス「す、するわけ無いでしょう!そんなこと!」
エリオット「あはは…」
クローバー(少しむきになって否定するマキアスと、苦笑いする男子たち…)
クローバー(そして…)
177 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/09(火) 13:19:25.15 ID:5gMxVWBhO
リィン「………………」
アリサ「〜〜〜っ!」
クローバー「意識、しちゃうわよね。あんなこと言われたら…」
ラウラ「ふむ。俗に言う、地雷を踏むと言うやつか」
フィー「地雷原にいるのはリィンだと思うけど」
クローバー(やるせないわね…)
178 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/09(火) 13:20:11.88 ID:5gMxVWBhO
エマ「そ、そういえば、サラ教官。食事や洗濯などの、日々の生活については…」
サラ「もちろん、自分たちでやってもらうわよ」
サラ「例えば食事だけど…学食を使うなり、当番を決めるなり、各自自炊するなり、君たちで話し合って決めなさい」
サラ「そういうルールを決めていくのも、共同生活の楽しみだと思うわよ」
クローバー(食事…)
クローバー(一応、家事はできるし、料理も自信がある)
クローバー(私にとって、唯一の取り柄と言えるものだし…)
179 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/09(火) 13:21:01.44 ID:5gMxVWBhO
ユーシス「つまり…。仮に当番制にするなら、当然教官にも負担してもらえるわけだな」
サラ「えっ…」
アリサ「確かに、そうなるよね。だって共同生活なんだから。ですよね?教官」
サラ「い、いや〜…。私は仕事が忙しいから…」
マキアス「忙しいのを理由に、責任を放棄するのはどうかと思いますが?」
サラ「うっ…。わ、わかったわよ!」
サラ「もう…絶対さっきの仕返しのつもりでしょ?」
クローバー(観念したのか、がっくりと肩を落とす教官…)
クローバー(なんというか、あまり威厳の無い人よね…。良く言えば、接しやすいということなんでしょうけど)
180 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/09(火) 13:21:50.24 ID:5gMxVWBhO
リィン「とりあえず、今日はもう遅いし、細かいことはまた明日決めないか?」
エマ「そうですね。今から夕食を作るとなると、買い出しにも行く必要がありますから」
ガイウス「そうなると、今日は全員で学食か?」
リィン「それが無難だな。まだ荷解きも終わってないし」
エリオット「うわぁ…そうだった。そういえば、それもしなくちゃいけないんだよね…」
フィー「めんどい」
181 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/09(火) 13:22:46.79 ID:5gMxVWBhO
クローバー(結局、その日の夕食は学食で済ませることに決まった)
クローバー(食事中…。アリサは、終始リィンのことをちらちら見ていてたり)
クローバー(リィンは、そんなアリサの視線に全く気付かなかったり)
クローバー(ふとしたことでユーシスがマキアスを煽って、喧嘩しそうになったり)
クローバー(帰り道、いつの間にかサラ教官がお酒の瓶を握ってたり)
クローバー(色んなことがあったけど、とても賑やかな食事だった)
182 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/09(火) 13:23:26.81 ID:5gMxVWBhO
クローバー(そして、その日の夜…)
クローバー(私は街の外で、日課である棒術の鍛錬をしていた)
クローバー(もともと、私の荷物は多くない)
クローバー(制服と私服をクローゼットに収めて、学院指定の教科書や参考書を机に並べるだけで終わってしまったし…)
クローバー(なにより、なんとなく体を動かしたくて仕方がなかった)
クローバー(今日は色んなことがあったから、気分が高揚していたのかもしれない…)
183 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/09(火) 13:24:00.93 ID:5gMxVWBhO
クローバー「私らしくないわね…」
クローバー(そう思いながらも、ただひたすらに棍を振り続ける)
クローバー(一通りの型の反復を終わらせた時、ふと背後から人の気配を感じた)
クローバー(誰かしら…?こんな時間に)
誰がきた?
リィン・アリサ・エリオット・ラウラ・ユーシス
マキアス・フィー・エマ・ガイウス・サラ
↓1
184 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/09(火) 13:27:00.81 ID:vI+0db9mo
エリオット
185 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/10(水) 00:05:11.00 ID:jqTO/bNQo
クローバー「誰?」
クローバー(少しだけ警戒しながら振り返る。そこにいたのは…)
エリオット「あっ」
クローバー(エリオット…)
エリオット「ごめん。修行してたんだよね、邪魔しちゃったかな?」
クローバー「…気にしなくて良いわ。ちょうど終わったところだったから」
クローバー「エリオットは、どうしてここに?」
エリオット「荷解きが終わったら、ちょっと外の空気が吸いたくなって」
エリオット「そしたら、街道の方で人影が見えたから、気になって見に来たんだ」
クローバー「そう…」
186 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/10(水) 00:06:36.69 ID:jqTO/bNQo
エリオット「でもなんだかすごい動きだったね」
エリオット「いつもあんな風に修行してるの?」
クローバー「ええ。一応、毎日やってるわ」
エリオット「へえ、毎日かあ。だからクローバーはあんなに強いんだね」
クローバー「別に…私は強くないわ」
エリオット「そうかなあ。魔獣の攻撃を受けてもへっちゃらだったし、やっぱりすごいと思うよ」
エリオット「僕なんか、ダンジョンの途中ですでに疲れちゃってたし…」
クローバー「本当に…強くないわ。私は全然、強くなんてない」
187 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/10(水) 00:07:44.45 ID:jqTO/bNQo
エリオット「……………」
クローバー「……………」
クローバー(空気が重たくなったのを感じる…)
クローバー(本当に…。どうしてこんな冷たい言い方しかできないのかしら…私…)
クローバー「その、ごめんなさい…エリオット」
エリオット「えっ…?」
クローバー「私…口下手だから。こういうおしゃべりとか、あまり得意じゃないの…」
クローバー「だから、ごめんなさい…」
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