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【英雄伝説】君の軌跡【安価コンマ】
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137 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:42:20.99 ID:4xI8NfuGo
ラウラ「とにかく、急いで男子たちの救援に向かおう!」
ラウラ「ユーシス、フィー!案内を頼めるか?」
ユーシス「いいだろう。遅れるなよ」
フィー「ja(ヤー)」
クローバー(ユーシスとフィーに先導されながら、地下道を走る)
クローバー(どんどん剣戟が大きくなっていくのを感じる…。近いわね…)
フィー「次の角を曲がればゴール」
クローバー「ラウラ…。前をお願い、私が援護するわ」
ラウラ「任せるがよい!」
138 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:43:38.57 ID:4xI8NfuGo
クローバー(一気に速度を上げて、ラウラとほぼ同時に、ゴールの広間に突入する)
クローバー(そこにいたのは、翼を広げ飛翔する巨大な石造りの魔獣。そして交戦するリィンたち…)
クローバー(エリオットとマキアスは…膝を付いている。リィンとガイウスも肩で息をしている…)
クローバー(劣勢みたいね…)
クローバー「ふっ!」
クローバー(手早く状況確認を済ませると、牽制の衝撃波を放つ)
クローバー(技名は棯糸棍…。飛び道具として使える便利な技)
クローバー(衝撃波は、狙い通り魔獣の頭部に命中する。即座に…)
ラウラ「はあああああっ!!」
ザンッ!
「グオォォ…!」
クローバー(ラウラが追撃をかけた。効果があったのか、魔獣がうめき声を上げる)
139 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:44:29.38 ID:4xI8NfuGo
リィン「!?」
エリオット「ラウラ、クローバー…!それにみんなも…!」
ガイウス「援軍か、助かる!」
ユーシス「フン、苦戦していたようだな?」
マキアス「う、うるさいっ…!」
エマ「みなさん、遅くなってすみません。今、回復しますね!」
クローバー(アリサが弓を、フィーが双銃剣を撃つ横で、エマが先に戦っていた四人の回復を始める…)
140 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:45:17.00 ID:4xI8NfuGo
リィン「みんな…!あいつには生半可な攻撃は通らない!」
リィン「体が硬い上に、再生能力があるんだ…!」
ユーシス「再生能力だと…!」
フィー「加えて、飛行能力も…。厄介だね」
「グオォォォォォォ…!!」
クローバー(魔獣が咆哮を上げながら、大きく翼を広げた…)
クローバー(来る…!)
141 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:46:20.07 ID:4xI8NfuGo
クローバー「アリサ、フィー。避けて…!」
アリサ「えっ…」
クローバー(魔獣が激しく翼を羽ばたかせると、突風と同時に複数の風の刃を放つ…)
フィー「ちっ…」
アリサ「きゃあ…!」
クローバー(狙われたのはアリサたち。私は…アーツを詠唱していたエマのカバーに入る…!)
ゴオッ…!
クローバー「うっ…!」
クローバー(棍で受け止めたものの衝撃を殺し切れず、私の体は大きく吹き飛ばされた…)
142 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:47:19.39 ID:4xI8NfuGo
エマ「クローバーさん…!?」
クローバー「問題、ないわ…。エマ、四人の回復を優先して」
クローバー(棍を杖にして、なんとか立ち上がる…。休んでなんかいられない)
エマ「は、はい…!」
クローバー「アリサとフィーは無事…?」
フィー「ん、平気」
アリサ「私もなんとか避けたけど…。でもクローバー、あなたが…!」
クローバー「大丈夫…かすり傷だから」
クローバー(正直、かなり効いたけど…。先生との修行と比べたらなんてことない)
クローバー(それに…これくらいは、やらないと…)
143 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:48:14.87 ID:4xI8NfuGo
エマ「ティア…!」
クローバー(回復アーツの効果を受けて、一人ずつ傷が癒えていく…)
クローバー(最初にリィン、次にガイウス…。後は、エリオットとマキアスだけ)
ラウラ「リィン、そなたと私で奴の翼を断ち切るぞ!」
リィン「ああ、任せてくれ…!」
アリサ「じゃあ、私たちは…!」
クローバー(アリサの言葉に、同時に頷き返す私たち)
クローバー(奇妙な感覚…。まるで言葉にしなくても、考えが伝わっているような…)
144 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:49:13.72 ID:4xI8NfuGo
アリサ「フランベルジュ!」
ガイウス「ゲイルスティング!」
フィー「クリアランス」
ユーシス「エアストライク!」
クローバー「棯糸棍」
クローバー(今度は五人同時に、クラフトとアーツの連撃をぶつける)
クローバー(そして、それを起点に…)
リィン「ここだ…!紅葉斬りっ!」
ラウラ「はあっ!鉄砕刃!」
クローバー(高く跳躍したリィンとラウラが、魔獣の翼を斬り落とした)
クローバー(翼をもがれ、地に落ちた魔獣は更に咆哮を上げ、私たちを威圧する…)
145 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:50:11.52 ID:4xI8NfuGo
ガイウス「効いていないのか…!」
リィン「いや、手応えはあった!効いていないわけじゃない…!」
エマ「ティア…!エリオットさん、大丈夫ですか!?」
エリオット「うん、ありがとう!助かったよ!」
マキアス「すまない…!すぐに援護を開始する!」
クローバー(これで全員復帰したわね…)
146 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:51:05.86 ID:4xI8NfuGo
エマ「クローバーさんも、今すぐ回復を…!」
クローバー「いいわ…大丈夫だから」
エマ「で、でも…!」
クローバー「それより…勝負を決めた方がいい」
クローバー「全員で攻撃を叩き込めば、きっと倒せるわ」
エマ「クローバーさん…」
ラウラ「…わかった。そなたを信じよう」
アリサ「もう、後で倒れたりしたら怒るわよ…!」
エマ「…無茶だけはしないで下さいね…!」
クローバー「ええ」
147 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:51:50.52 ID:4xI8NfuGo
リィン「よしっ…!みんな、一気に行くぞ!」
「「「応っ!!」」」
クローバー(リィンの激励が響き、闘志が燃え上がるのを感じる)
クローバー(その時…それは起きた)
クローバー(私たち全員が、淡い光に包まれている…)
クローバー(それだけじゃない、全員の思考がさっきよりもはっきりと伝わってくる…)
クローバー(動きが、手に取るようにわかる…)
148 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:52:55.67 ID:4xI8NfuGo
クローバー(補助をかけるエリオット…)
クローバー(アリサとマキアスの援護射撃を見て、追撃をかける私とガイウス…)
クローバー(フィーは背後から魔獣を斬りつけ…)
クローバー(エマのアーツと同時に、リィンとユーシスが鋭い居合と突きで、魔獣の体勢を崩す…)
クローバー(まるで流れるような連携、そして…)
149 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:53:49.89 ID:4xI8NfuGo
リィン「今だ…!ラウラっ!」
ラウラ「はああああっ…!せいっ!」
クローバー(最後は…ラウラが魔獣の首を切り落とした)
クローバー(息絶えたのか、それとも力を失ったのか…)
クローバー(石造りの魔獣は、一瞬で色を失い、跡形も無く消え去った…)
エリオット「お、終わったの…?」
ガイウス「…ああ、一安心のようだ」
アリサ「良かった…」
150 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:54:36.26 ID:4xI8NfuGo
エマ「クローバーさん。今度こそ、回復させてもらいますからね」
クローバー「エマ…?もしかして怒ってる…?」
エマ「いいえ、怒ってませんよ。あんな無茶をされたからといって、全然怒ってませんから大人しくしてくださいね」
クローバー「え、ええ…」
クローバー(なら、なぜこんなに迫力を感じるのかしら…)
151 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:55:48.80 ID:4xI8NfuGo
リィン「みんな、ありがとう。俺たちだけじゃ、やられてたかもしれない」
ラウラ「礼など無用だ。そなたたちが無事で良かった」
ガイウス「だが、中々の強敵だったな」
フィー「オリエンテーリングの仕上げにしては、ちょっと質の悪い強さだったね」
ユーシス「おそらく、俺たち全員が協力しなければ、苦戦する程度の敵を用意したんだろう」
ユーシス「それと関係があるのかは知らんが、最後の攻撃の時、全員が淡い光に包まれていたしな」
マキアス「そ、そうだったのか…?」
ラウラ「ふむ、気のせいか。全員の動きが手に取るように視えた…気がしたが…」
フィー「たぶん、気のせいじゃないと思う」
クローバー「ええ…。きっとあれがこのオリエンテーリングの本当の狙い…」
クローバー「この、ARCUSと呼ばれる戦術オーブメントの真価のはず…」
アリサ「ARCUSの真価…」
152 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:56:36.12 ID:4xI8NfuGo
サラ「その通り、大正解よ」
クローバー(奥の階段から、拍手をしながらサラ教官が降りてくる)
クローバー(気配を消して、上から私たちを観察していたみたいね…)
サラ「いや〜、やっぱり最後は友情とチームワークの勝利よね。うんうん、お姉さん感動しちゃったわ♡」
サラ「これにて特別オリエンテーリングは全て終了なんだけど…」
153 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:57:31.56 ID:4xI8NfuGo
「「「………………」」」
サラ「な、なによ。君たち、そんな怖い顔して…」
サラ「もっと喜んでもいいんじゃない?」
マキアス「よ、喜べるわけないでしょう!」
アリサ「正直、疑問と不信感しか湧いてこないんですが」
クローバー(まあ、みんなが怒るのも当然よね…)
クローバー(ダンジョンの探索や、魔獣との戦闘がARCUSの機能を理解し、慣れてもらうためのものだったとしても…)
クローバー(もっと根本的な疑問が残っているし…)
154 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:58:32.55 ID:4xI8NfuGo
ユーシス「単刀直入に問おう。特科クラスZ組…。一体何を目的としているんだ?」
クローバー(そう思案していると、先にユーシスが問いかけてくれた)
クローバー(サラ教官にとっても想定内の質問だったらしく、まずARCUSの機能についての説明を始めた)
クローバー(簡単にまとめると、さっき私たちが体験した、お互いの考えを共有し、動きが視える感覚…)
クローバー(あれは戦術リンクという、ARCUSを持った者たちが、文字通り繋がっているからこそ可能となる機能…)
クローバー(戦術リンクを自在に使いこなせる精鋭部隊を確立できれば、それはまさに戦場に革命をもたらす事と同義…)
クローバー(ただしARCUSには個人的な適正に差があり、私たちは新入生の中でも特に高い数値を示したからZ組に選ばれたのだと…)
155 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 21:59:19.76 ID:4xI8NfuGo
サラ「ただ、やる気のない者や気の進まない者に参加させるほど、予算的な余裕があるわけじゃないわ」
サラ「それと、本来所属するクラスよりもハードなカリキュラムになるはずよ」
サラ「それを覚悟してもらった上で、Z組に参加するかどうか…」
サラ「改めて聞かせてもらいましょうか?」
クローバー(一通りの説明を終えると、最後にサラ教官はそう締めくくった)
クローバー(参加するか否かは、あくまで私たちの意思次第というわけね…)
156 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 22:00:35.25 ID:4xI8NfuGo
「「「………………」」」
クローバー(みんなが戸惑っている間、私はZ組について考える…)
クローバー(確かにサラ教官の言うとおり、戦術リンクは戦場において革命ともいえる機能かもしれない…)
クローバー(でも次世代の軍の核となり得る機能なのに…)
クローバー(リベール軍に所属していた私を、ただ適正が高いからという理由でZ組に選ぶとは考えにくい…)
クローバー(だとすれば、何か別の狙いがあると考えた方が自然…)
クローバー(いや、先生が学院となにかしらの交渉をした…というのも考えられるわね…)
クローバー「………………」
クローバー(どうするべきなのかしら…)
クローバー(どうにも判断材料が不足しているわね…)
157 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 22:01:22.97 ID:4xI8NfuGo
リィン「リィン・シュバルツァー。参加させてもらいます」
クローバー「………!」
アリサ「え…」
エリオット「リ、リィン…!?」
サラ「一番乗りは君か。何か事情があるみたいね?」
リィン「いえ…我侭を言って、行かせてもらった学院です」
リィン「自分を高められるのであれば、どんなクラスでも構いません」
クローバー(自分を…高める…)
クローバー「………………」
158 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 22:02:17.62 ID:4xI8NfuGo
ラウラ「そういう事ならば、私も参加させてもらおう」
ラウラ「元より修行中の身…。此度のような試練は望むところだ」
ガイウス「オレも同じく。異郷の地から訪れた以上、やり甲斐がある道を選びたい」
クローバー(リィンの言葉をきっかけに、みんな次々とZ組への参加を決めていく…)
クローバー(フィーも、マキアスとユーシスも参加を決めて、あっという間に残るは私一人だけになった…)
サラ「さて、これで後は君一人だけよ」
サラ「どうするの?」
クローバー「私は…」
クローバー(私は…)
159 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 22:03:09.79 ID:4xI8NfuGo
※
クローバー「留学、ですか…?」
カシウス「そうだ。お前にとっては、里帰りと言うべきなのかもしれんがな」
カシウス「トールズ士官学院という、帝国にある学院だ」
カシウス「俺の知り合いが、そこの卒業生で学院長とも仲が良いらしくてな」
カシウス「勝手だとは思ったが、話を通してもらった」
160 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 22:04:13.76 ID:4xI8NfuGo
クローバー「…私は、もうお払い箱ということですか…?」
カシウス「誰もそうは言っていない。だが、俺は最初にお前にこう言ったはずだ」
カシウス「お前にとって軍は、あくまで一時的な場所にすぎないと」
カシウス「本当なら、もっと落ち着いた環境でお前のことを見てやりたかったんだが…」
カシウス「俺の我が侭に付き合わせてしまったからな…」
クローバー「そんなこと…。私は先生に感謝しています」
161 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 22:05:30.02 ID:4xI8NfuGo
カシウス「だが、常に晴れぬ想いを抱えている」
カシウス「それに、俺のことを心から信じているわけではない。そうだろう?」
クローバー「それ、は…」
カシウス「別に責めているわけじゃない。むしろ、当然だといえるだろう」
カシウス「お前は、これまで随分と辛い想いをして生きてきたのだからな」
カシウス「エステルたちも、あのレンという子を中々捕まえてやれずにいるそうだ」
クローバー「私は…そのレンという子に比べれば…」
カシウス「心の傷というものは、比較するようなものではないだろう?」
クローバー「……………」
162 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 22:06:49.30 ID:4xI8NfuGo
カシウス「クローバー。これだけは言っておく。過去や自分を否定するなよ」
クローバー「…どういう、意味ですか…?」
カシウス「逃げ出してもなにも解決はしない」
カシウス「自分と向き合わなければ、本当の意味で前を見ることはできない」
カシウス「これは…俺自身が学び、そしてヨシュアからも教えてもらったことだ」
カシウス「お前が自分を変えたいと思うなら、生きる意味を見つけたいと思うなら…」
カシウス「きっと、その場所での経験が、お前に良い影響を与えてくれるはずだ」
163 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 22:07:53.03 ID:4xI8NfuGo
カシウス「どうだ、行ってみる気は無いか?」
クローバー「……………」
クローバー「もし、嫌だと言ったら…?」
カシウス「もちろん、それでも構わない。お前が決めたことだからな」
カシウス「むしろ今すぐ俺の養子になりたいだとか…」
カシウス「俺の副官になって、俺を楽させたいだとか、そういう要望があるなら大歓迎だ」
164 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 22:08:44.85 ID:4xI8NfuGo
クローバー「……………」
クローバー「…言えません。私には、まだ…」
クローバー「でも…。いつかちゃんと答えは出したいと、ずっとそう思っていました…」
クローバー「だから、その答えを出せる私になるためにも…」
クローバー「留学の話、受けさせて下さい。先生」
カシウス「フ、そうか…」
※
165 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 22:10:15.22 ID:4xI8NfuGo
クローバー(そう…。学院の狙いなんて関係ない…)
クローバー(大切なのは、私の意思なんだから…)
クローバー「クローバー。特化クラスZ組に…参加させて下さい」
サラ「随分と悩んでたみたいだけど…。一応、理由を聞かせてもらってもいい?」
クローバー「自分を…変えたいから、です」
サラ「へえ…?」
クローバー「私は、自分を見つめ直す為に、学院への入学を決めました…」
クローバー「Z組は、きっと私にとって良い経験になると思ったから…」
クローバー「だから、参加させて下さい…!」
クローバー(自分にできる精一杯のお辞儀と一緒に…私はZ組への参加を決めた)
166 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 22:10:57.66 ID:4xI8NfuGo
サラ「…よろしい。これで10名、全員参加ってことね」
サラ「それでは、この場を持って特化クラスZ組の発足を宣言する」
サラ「この一年ビシバシしごいて、他のクラスじゃ絶対できない経験をさせてあげるから、楽しみにしておきなさい!」
クローバー「……………」
クローバー(変われるかもしれない…)
クローバー(変われないかもしれない…)
クローバー(でも、もし、変わることができたのなら…)
クローバー(私は…)
167 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 22:11:55.73 ID:4xI8NfuGo
ヴァンダイク学院長「やれやれ、まさかここまで異色の顔ぶれが揃うとはのう」
ヴァンダイク学院長「これは色々と大変かもしれんな」
金髪の青年「フフ、確かに」
金髪の青年「ですが、これも女神の巡り合わせというものでしょう」
ヴァンダイク学院長「ほう…?」
金髪の青年「ひょっとしたら、彼らこそが光となるかもしれません」
金髪の青年「動乱の足音が聞こえる帝国において、対立を乗り越えられる…唯一の光に」
ヴァンダイク学院長「うむ。彼らが良き学院生活を送れるよう、我々も気を引き締めねばならんな」
金髪の青年「よろしくお願いします。学院長」
168 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 22:13:06.42 ID:4xI8NfuGo
金髪の青年(それにしても…クローバー君だったか)
金髪の青年(カシウス殿から聞いてはいたが、彼女も随分大きな何かを抱えているようだ)
金髪の青年(願わくば、この学院での生活が、彼女の道を見出す糧となればいいんだが…)
〜序章 トールズ士官学院 END〜
169 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 22:14:23.98 ID:4xI8NfuGo
好感度一覧
リィン 0
アリサ 10
エリオット 0
ラウラ 7
ユーシス 0
マキアス 10
フィー 8
エマ 5
ガイウス 2
170 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 22:15:19.39 ID:4xI8NfuGo
人物ノート
クローバー 1年Z組
口数の少ない大人しい少女
カシウス・ブライトの弟子であり、リーベル軍に所属していた過去を持つ
自分を変えたいという願いから、特化クラスZ組に参加した
@???
A???
B???
171 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/07(日) 22:17:51.90 ID:4xI8NfuGo
今日はこれで以上です
ようやく序章終了
【安価コンマ】が飾りにならないように頑張ります
加速ならシェラ姉のベブンズキスが欲しいです
172 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/07(日) 22:18:35.70 ID:9E3OaN3A0
乙ー。
173 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/07(日) 22:18:39.66 ID:KtE5AVyZo
乙でした
これからも期待
174 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/07(日) 22:21:30.71 ID:7CScAWMtO
おつー
貴族嫌いなマキアスの好感度がアリサと並んでトップとは
175 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/07(日) 22:21:45.18 ID:3Vtz01HgP
乙
クローバーちゃん実家といざこざがあるだけでめっちゃエリートじゃないっすか
176 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/09(火) 13:18:47.63 ID:5gMxVWBhO
サラ「さあ、ここが今日から君たちと私が暮らす場所。第三学生寮よ」
クローバー(無事オリエンテーリングも終わり、日が沈み始めた頃)
クローバー(私たちは、サラ教官に連れられて、駅の隣にある建物に来ていた)
クローバー(朝に見た時は特に気にしてなかったけど、ここがZ組の寮だったのね)
サラ「男子が二階、女子は三階よ。あ、そうそう。お年頃の男子たちに一応注意しておくけど」
サラ「いくら可愛い女の子たちと、美人で綺麗なお姉さんとの共同生活だからって不埒なことしちゃだめよ♡」
マキアス「す、するわけ無いでしょう!そんなこと!」
エリオット「あはは…」
クローバー(少しむきになって否定するマキアスと、苦笑いする男子たち…)
クローバー(そして…)
177 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/09(火) 13:19:25.15 ID:5gMxVWBhO
リィン「………………」
アリサ「〜〜〜っ!」
クローバー「意識、しちゃうわよね。あんなこと言われたら…」
ラウラ「ふむ。俗に言う、地雷を踏むと言うやつか」
フィー「地雷原にいるのはリィンだと思うけど」
クローバー(やるせないわね…)
178 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/09(火) 13:20:11.88 ID:5gMxVWBhO
エマ「そ、そういえば、サラ教官。食事や洗濯などの、日々の生活については…」
サラ「もちろん、自分たちでやってもらうわよ」
サラ「例えば食事だけど…学食を使うなり、当番を決めるなり、各自自炊するなり、君たちで話し合って決めなさい」
サラ「そういうルールを決めていくのも、共同生活の楽しみだと思うわよ」
クローバー(食事…)
クローバー(一応、家事はできるし、料理も自信がある)
クローバー(私にとって、唯一の取り柄と言えるものだし…)
179 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/09(火) 13:21:01.44 ID:5gMxVWBhO
ユーシス「つまり…。仮に当番制にするなら、当然教官にも負担してもらえるわけだな」
サラ「えっ…」
アリサ「確かに、そうなるよね。だって共同生活なんだから。ですよね?教官」
サラ「い、いや〜…。私は仕事が忙しいから…」
マキアス「忙しいのを理由に、責任を放棄するのはどうかと思いますが?」
サラ「うっ…。わ、わかったわよ!」
サラ「もう…絶対さっきの仕返しのつもりでしょ?」
クローバー(観念したのか、がっくりと肩を落とす教官…)
クローバー(なんというか、あまり威厳の無い人よね…。良く言えば、接しやすいということなんでしょうけど)
180 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/09(火) 13:21:50.24 ID:5gMxVWBhO
リィン「とりあえず、今日はもう遅いし、細かいことはまた明日決めないか?」
エマ「そうですね。今から夕食を作るとなると、買い出しにも行く必要がありますから」
ガイウス「そうなると、今日は全員で学食か?」
リィン「それが無難だな。まだ荷解きも終わってないし」
エリオット「うわぁ…そうだった。そういえば、それもしなくちゃいけないんだよね…」
フィー「めんどい」
181 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/09(火) 13:22:46.79 ID:5gMxVWBhO
クローバー(結局、その日の夕食は学食で済ませることに決まった)
クローバー(食事中…。アリサは、終始リィンのことをちらちら見ていてたり)
クローバー(リィンは、そんなアリサの視線に全く気付かなかったり)
クローバー(ふとしたことでユーシスがマキアスを煽って、喧嘩しそうになったり)
クローバー(帰り道、いつの間にかサラ教官がお酒の瓶を握ってたり)
クローバー(色んなことがあったけど、とても賑やかな食事だった)
182 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/09(火) 13:23:26.81 ID:5gMxVWBhO
クローバー(そして、その日の夜…)
クローバー(私は街の外で、日課である棒術の鍛錬をしていた)
クローバー(もともと、私の荷物は多くない)
クローバー(制服と私服をクローゼットに収めて、学院指定の教科書や参考書を机に並べるだけで終わってしまったし…)
クローバー(なにより、なんとなく体を動かしたくて仕方がなかった)
クローバー(今日は色んなことがあったから、気分が高揚していたのかもしれない…)
183 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/09(火) 13:24:00.93 ID:5gMxVWBhO
クローバー「私らしくないわね…」
クローバー(そう思いながらも、ただひたすらに棍を振り続ける)
クローバー(一通りの型の反復を終わらせた時、ふと背後から人の気配を感じた)
クローバー(誰かしら…?こんな時間に)
誰がきた?
リィン・アリサ・エリオット・ラウラ・ユーシス
マキアス・フィー・エマ・ガイウス・サラ
↓1
184 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/09(火) 13:27:00.81 ID:vI+0db9mo
エリオット
185 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/10(水) 00:05:11.00 ID:jqTO/bNQo
クローバー「誰?」
クローバー(少しだけ警戒しながら振り返る。そこにいたのは…)
エリオット「あっ」
クローバー(エリオット…)
エリオット「ごめん。修行してたんだよね、邪魔しちゃったかな?」
クローバー「…気にしなくて良いわ。ちょうど終わったところだったから」
クローバー「エリオットは、どうしてここに?」
エリオット「荷解きが終わったら、ちょっと外の空気が吸いたくなって」
エリオット「そしたら、街道の方で人影が見えたから、気になって見に来たんだ」
クローバー「そう…」
186 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/10(水) 00:06:36.69 ID:jqTO/bNQo
エリオット「でもなんだかすごい動きだったね」
エリオット「いつもあんな風に修行してるの?」
クローバー「ええ。一応、毎日やってるわ」
エリオット「へえ、毎日かあ。だからクローバーはあんなに強いんだね」
クローバー「別に…私は強くないわ」
エリオット「そうかなあ。魔獣の攻撃を受けてもへっちゃらだったし、やっぱりすごいと思うよ」
エリオット「僕なんか、ダンジョンの途中ですでに疲れちゃってたし…」
クローバー「本当に…強くないわ。私は全然、強くなんてない」
187 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/10(水) 00:07:44.45 ID:jqTO/bNQo
エリオット「……………」
クローバー「……………」
クローバー(空気が重たくなったのを感じる…)
クローバー(本当に…。どうしてこんな冷たい言い方しかできないのかしら…私…)
クローバー「その、ごめんなさい…エリオット」
エリオット「えっ…?」
クローバー「私…口下手だから。こういうおしゃべりとか、あまり得意じゃないの…」
クローバー「だから、ごめんなさい…」
188 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/10(水) 00:08:38.51 ID:jqTO/bNQo
エリオット「……………」
エリオット「ねえ、クローバー。僕はね、音楽が好きなんだ」
クローバー「えっ?」
クローバー(ふとなにかを思いついたように…エリオットはそう口にした)
エリオット「亡くなった母さんが、結構有名なピアニストでさ」
エリオット「僕と姉さんは、小さい頃から母さんのピアノを聞いて育ったんだ」
クローバー「……………」
189 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/10(水) 00:09:42.64 ID:jqTO/bNQo
クローバー(エリオットは、色んなことを話してくれた)
クローバー(お姉さんも、実家でピアノ教室を開いていること)
クローバー(友達もたくさんいて、その子たちと一緒に色んな曲の練習をしたこと)
クローバー(そして、その友達と小さな演奏会を開いた時のことも)
クローバー(エリオットは、どの話も笑顔でとても楽しそうに話すから)
クローバー(聞いている私まで、自然と楽しいと感じるほどだった)
190 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/10(水) 00:11:18.67 ID:jqTO/bNQo
クローバー「それは、きっと素敵な演奏会だったんでしょうね」
エリオット「うん。父さんや姉さん、それに近所のみんなまで聴きに来てくれたからね」
エリオット「その分すごく緊張したんだけど、なんとか練習の成果を出せて、結果は大成功だったんだ」
エリオット「あの時はすごく嬉しかったなあ」
エリオット「僕たちの演奏でこんなにもたくさんの人に喜んでもらえたんだって思うと、なんか感動しちゃって…」
エリオット「あっ…ごめんね。すっかり話し込んじゃって」
クローバー「良いわ。聞いててすごく楽しかったから」
191 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/10(水) 00:13:14.95 ID:jqTO/bNQo
クローバー「そういえば、エリオット。どうして私に音楽の話を?」
エリオット「うん。こういう時って、好きな事を話せば盛り上がるかなあって思ったんだ」
エリオット「まあ、僕はちょっと話し過ぎちゃったけど」
エリオット「でもその間、クローバーはすごく熱心に僕の話を聞いてくれたよね?」
エリオット「だから今度は、僕にクローバーの話を聞かせてくれないかな?」
クローバー「私の…話?」
エリオット「うん、なんでもいいよ。僕みたいに好きなこととか、趣味の話でもいいし」
エリオット「クローバーが話しやすい話題ならなんでも」
クローバー「エリオット…」
クローバー(きっと、私が口下手だって言ったからね…)
クローバー(そう思うと、なんだか心が和らいだ気がした)
192 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/10(水) 00:14:59.01 ID:jqTO/bNQo
クローバー「…そうね。棒術の鍛錬を重ねるのは、好きだと思うわ」
クローバー「あとは…趣味と言えるほどのことじゃないけど、料理には自信があるわね」
エリオット「そうなんだ。じゃあ得意な料理とかってある?」
クローバー「これって言うものは無いけど、レパートリーはそれなりに多いわ」
クローバー「お菓子作りとか美味しいお茶の淹れ方とか、そういう事も一通り覚えてるから」
エリオット「うわあ。食べてみたいな、クローバーの料理」
エリオット「あっ!もし寮の食事が当番制になったら、クローバーが作ってくれる日もあるよね」
エリオット「うーん、今から楽しみだなあ」
193 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/10(水) 00:17:00.88 ID:jqTO/bNQo
クローバー「えっ、あの、エリオット…。ちょっと待って…」
エリオット「あはは、やっぱりちょっと気が早いかな」
クローバー「いや、そうじゃなくて…」
クローバー「自信がある、とは言ったけど、あまり期待されると、その…」
クローバー「しばらくちゃんとした料理は作ってなかったし…」
クローバー「みんなの口に合わないかもしれないし…」
エリオット「大丈夫だよ、きっと。みんな喜んで食べてくれると思うよ」
クローバー「…そうかしら?」
194 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/10(水) 00:18:47.84 ID:jqTO/bNQo
エリオット「うん。会ったばかりだから、まだちょっとぎこちない空気もあるけど」
エリオット「でも、みんなすごく優しくて良い人たちだなあって、今日一日を通して感じたから」
エリオット「だから、きっと大丈夫だよ」
クローバー(そう言うと、エリオットは優しく微笑んだ)
クローバー(気休めなんかじゃない…)
クローバー(まるで心から信じて疑っていないような、そんな瞳で…)
クローバー(本当に…。見た目だけじゃなくて中身まで優しいのね。あなたは…)
195 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/10(水) 00:20:00.77 ID:jqTO/bNQo
クローバー「エリオットは…?」
エリオット「えっ?」
クローバー「エリオットは、私が料理を作ったら…喜んでくれる?」
エリオット「うん、もちろんだよ!」
クローバー「そう…」
クローバー「わかったわ。エリオットや、みんなに喜んでもらえるよう頑張るから…」
クローバー「楽しみにしてて」
好感度判定 コンマ一桁
↓1 エリオット
196 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/10(水) 00:27:58.09 ID:uTO03/wu0
ほ
197 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/10(水) 00:30:46.26 ID:jqTO/bNQo
好感度一覧
リィン 0
アリサ 10
エリオット 9←NEW!
ラウラ 7
ユーシス 0
マキアス 10
フィー 8
エマ 5
ガイウス 2
サラ 0
198 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/10(水) 00:35:20.70 ID:jqTO/bNQo
今日は以上です、と言おうと思ったらすでに日を跨いでいましたね
絆だけでは物足りなかったのでサモンナイトの夜会話的なものも採用してみました
ちょくちょくゲームでは無かった日常パートを足しながら話を進めていく予定です
199 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/10(水) 01:20:37.43 ID:S/9JIO2w0
乙です
中々安価には参戦出来ませんが、更新楽しみにしてますね
200 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/10(水) 06:53:21.97 ID:/Gtt4Wefo
乙
201 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/14(日) 23:23:33.00 ID:JQiMhszVO
ティゼル「あの〜一人で運ぶのは大変じゃないですか?なんなら寮まで運びますけど」
クローバー「大丈夫よ。これくらいなら一人で運べるから」
クローバー(翌日。私は早朝から「ブランドン商店」という食品・雑貨屋を訪れていた)
クローバー(兵は拙速を尊ぶ、思い立ったたが吉日…という言葉もある)
クローバー(行動するなら早い方がいい)
クローバー(結局のところ、私が料理を作りたくなっただけなのかもしれないけど…)
202 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/14(日) 23:24:18.95 ID:JQiMhszVO
クローバー「それじゃあ、また。見送ってくれてありがとう」
ティゼル「いえ、それは良いんですけど…。本当に大丈夫ですか?」
クローバー「心配性ね。見ての通り大丈夫よ。これでも鍛えてるから」
クローバー(ティゼルちゃんーこの店の看板娘らしいーが心配するのもわかる)
クローバー(このお店は新鮮で質の良い食材が多かったから、ついつい買いすぎてしまったし…)
クローバー(でもこれくらいの荷物なら、私一人でも問題なく運べる)
クローバー(私はティゼルちゃんに別れを告げて、寮への道を歩き始めた)
ティゼル「う〜ん…。絶対後で困ると思うんだけどなぁ」
203 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/14(日) 23:25:13.00 ID:JQiMhszVO
クローバー(数分後…。私は困っていた)
クローバー(両手一杯に荷物を抱えているせいで、寮のドアを開けないからだ…)
クローバー(そういえば…。さっき店を出る時はティゼルちゃんがドアを開けてくれたものね…)
クローバー「迂闊だったわ…」
クローバー(なにが兵は拙速を尊ぶよ。こんな初歩的なミスをして…)
クローバー(「何事も先の先まで見据えて行動するように」と先生からいつも言われてたのに…)
クローバー「はぁ…」
クローバー(やっぱり、らしくないわ…)
クローバー(どうやら私は自分で思っている以上に、新生活の始まりに浮かれているらしい…)
クローバー(とにかく…こんな些細なミスは犯さないよう、気を引き締めなければならないわね)
204 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/14(日) 23:25:47.30 ID:JQiMhszVO
クローバー(でも、どうしたものかしら…)
クローバー(いくら包みに入っているからといって、食材を足元に置いたりしたくないし…)
ブロロロロロロロロ…
クローバー(この音…エンジン音?)
クローバー(振り返ると、見慣れない乗物に跨った女性が私に笑いかけていた)
黒いツナギの女性「やあ、お困りのようだね。可愛いお嬢さん?」
クローバー「……………」
205 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/14(日) 23:26:54.20 ID:JQiMhszVO
クローバー(その人は親切にも、寮の中まで荷物を運ぶのを手伝ってくれた)
クローバー「あの…ご親切にありがとうございました。とても助かりました」
黒いツナギの女性「なに、困った時はお互い様と言うだろう?」
黒いツナギの女性「それも相手が可愛い後輩なら尚更だ」
クローバー「あ…。先輩だったんですね。申し遅れました、私は1年Z組のクローバーといいます」
クローバー「以後、よろしくお願いします」
黒いツナギの女性「フフ、丁寧な挨拶どうもありがとう」
アンゼリカ「私はアンゼリカ。アンゼリカ・ログナーだ」
アンゼリカ「そんなに畏まらず、君にはぜひ親しみを込めてアン先輩と呼んで欲しいな♡」
クローバー(ログナー。ユーシスと同じ四大名門の…)
206 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/14(日) 23:27:40.79 ID:JQiMhszVO
クローバー「…はい、わかりました。アン先輩」
アンゼリカ「う〜ん。まだちょっと固いな」
アンゼリカ「いっその事、愛しい人を呼ぶように呼んでくれたらもっと嬉しいんだが」
クローバー「い、愛しい人…ですか?」
クローバー(ウインクをしながら、アン先輩はそう言った)
クローバー(そんなこと言われても、どう呼べばいいのかわからないのだけど…)
クローバー(いや、でも…。先輩の言うことだし、従わないといけないわよね…)
クローバー「……………」
アンゼリカ「なんて、ちょっとした冗談だよ。そんなに真剣に悩まなくても…」
207 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/14(日) 23:28:23.07 ID:JQiMhszVO
クローバー「ア、アン先輩…♡」
アンゼリカ「なっ…!?」
クローバー(こ、これは…。なんと言うか…ものすごく恥ずかしいわね…)
アンゼリカ「ク、クローバー君…!もう一度言ってくれないか!?」
クローバー「い、いえ…。すみません、これ以上は…」
アンゼリカ「そこをなんとか頼む!今のはかなりの破壊力だった…!」
クローバー(あまりの食いつきように、少し背筋が寒くなる…)
クローバー(まさか…そういう趣味の人なのかしら…)
208 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/14(日) 23:29:01.60 ID:JQiMhszVO
クローバー「すみません…ご容赦ください…。本当にその、恥ずかしかったので…」
アンゼリカ「……………」
アンゼリカ「…そうか。仕方ない、そこまで言うなら諦めよう」
アンゼリカ「無念だが…本当に無念だが潔く諦めよう」
アンゼリカ「また次の機会に頼んでみるか…」
クローバー(潔くないです、先輩…。今、思いっきり心の声が漏れてました…)
209 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/14(日) 23:29:48.24 ID:JQiMhszVO
クローバー「と、ところで、さっきアン先輩が跨っていたあの乗物は…」
アンゼリカ「ふむ、わかりやすく話題を変えてきたな。まあいい」
アンゼリカ「あれは導力バイクと言って、導力仕掛けの自転車のようなものだ」
アンゼリカ「あれに乗って風を切るのが、中々に気持ち良くてね」
アンゼリカ「よく朝に軽くドライブしているんだが、その帰りにちょうど君を見かけたというわけなんだ」
クローバー「そうだったんですか。あまり見かけない物なので少し気になって…」
クローバー「一般に普及している物ではないですよね?」
アンゼリカ「ああ。もともとはルーレ工科大学で試作されていた物でね」
アンゼリカ「それを私と友人たちで一応は完成させたんだが」
アンゼリカ「まだ形になっただけで、色々と課題が残っているというのが現状かな」
クローバー「なるほど…」
クローバー(導力バイク…。確かに、自転車をそのまま導力器にしたような形ね)
210 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/14(日) 23:30:33.62 ID:JQiMhszVO
クローバー「…導力エンジンを使用しているとなると、馬よりは速いでしょうし、利便性は高いでしょうね」
クローバー「ただ見た感じ多くのパーツがほぼ剥き出しですから、頻繁に整備する必要がありそうですね」
クローバー「搭乗者の安全についても考慮しないといけないでしょうし…」
アンゼリカ「へえ…。なかなか良いところに気がつくじゃないか」
クローバー「あっ…。すみません、偉そうな事を言ってしまって…」
アンゼリカ「いいさ、むしろ感心していたんだ」
アンゼリカ「もしかして君も、機械いじりが好きな口なのかな?」
クローバー「いえ、そういうわけではないんですが…」
クローバー「ただ導力車の整備などは、定期的にしていた事があるので」
クローバー(導力車と言っても、戦車や装甲車だけど…)
211 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/14(日) 23:32:01.85 ID:JQiMhszVO
アンゼリカ「それはいい!」
クローバー「えっ…あの、アン先輩…?」
クローバー(いきなり両手を握られてしまった)
クローバー(なぜかアン先輩の瞳がキラキラ輝いている…)
アンゼリカ「そんな経験があるのなら心強い!」
アンゼリカ「唐突だが、ぜひ私達の導力バイク制作に協力してくれないか?」
クローバー「えっ…。いえ、私は整備した事があるだけで、制作となると…」
アンゼリカ「構わないさ。私なんか、最初は本当になにも知らない素人だったんだからな」
アンゼリカ「友人の一人が忙しくなってしまってから、人手不足なのもあってね」
アンゼリカ「少しでも良いから、制作に協力してもらえる人材を探していたところなんだ」
212 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/14(日) 23:32:38.24 ID:JQiMhszVO
クローバー「…そうなんですか?」
アンゼリカ「ああ。なによりあのむさ苦しい技術棟に華が増える」
アンゼリカ「それだけで、私のやる気も上がるというものだよ」
クローバー「は、はぁ…」
クローバー(ど、どうしたらいいのかしら…)
クローバー(なんだか後半の方が本音のように聞こえるのだけど…)
213 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/14(日) 23:33:35.65 ID:JQiMhszVO
サラ「こら、そこの不良少女!いたいけな新入生に何をしているのかしら?」
アンゼリカ「おっと…。怖い教官殿に見つかってしまったか」
クローバー(いつの間にか、私達の背後にはサラ教官が立っていた)
クローバー(顔は笑っているけど、眉間にしわが寄っているわね…)
サラ「まさかこんなに早く手を出しに来るとは、さすがに私も思ってなかったわよ」
サラ「しかも直接寮まで押し掛けてくるなんて、良い度胸してるじゃない?」
アンゼリカ「フッ。お近づきになりたいとは思っていましたが、今日彼女と出会ったのは偶然ですよ」
アンゼリカ「そう、まさにこの出会いは、女神の巡り合わせ…」
214 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/14(日) 23:34:29.10 ID:JQiMhszVO
サラ「なーにが女神よ!色ボケたこと言ってないで、さっさと帰んなさい!」
サラ「あんまり居座るようなら、きつ〜いお仕置きしてあげるわよ」
アンゼリカ「ふぅ、仕方ない。今日のところは引き下がるしか無さそうだ」
アンゼリカ「それじゃあ、クローバー君。さっきの話、ぜひ前向きに考えてくれると嬉しいな」
アンゼリカ「その気があるなら、暇な時にでも技術棟に顔を出してくれ」
アンゼリカ「アデュー♪」
クローバー「……………」
クローバー(バイクに跨って颯爽と去っていくアン先輩…)
クローバー(なんだか、嵐のような人だったわね…)
215 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/14(日) 23:35:40.50 ID:JQiMhszVO
サラ「全く、あいつは…。君も気をつけなさい」
サラ「あの子は見境なく女子を口説いてまわってる、2年の問題児なんだから」
クローバー「そうだったんですか…。でも、荷物を運ぶのを手伝って頂いたんです」
クローバー「だから、もしアン先輩を叱るつもりなのでしたら…」
サラ「別にそこまでする気は無いわよ、安心しなさい」
サラ「まあ、言ったところで聞くような子じゃないしね…」
クローバー(確かに…そんな印象を受けたわね)
クローバー(導力バイクの制作…。私に手伝えるようなことなのかしら?)
216 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/14(日) 23:37:27.50 ID:JQiMhszVO
サラ「そういえば、テーブルにあった大量の食材。あれ、君が買ってきたの?」
クローバー「あ、はい…。たまたま早起きしたので、せっかくだから朝食の準備くらいはしようかと思って…」
サラ「ふ〜ん。たまたま早起き、ね」
クローバー「あの…すみません。やっぱりいけませんでしたか?勝手にこういうことをするのは…」
サラ「フフッ。いいえ、大歓迎よ。じゃあ、私がみんなを起こしてきてあげるわ」
サラ「その間においしい朝ごはんよろしくね。食材に使ったミラは後で払ってあげるから」
クローバー「あっ…教官!」
クローバー(最後ににっこり笑うと、サラ教官は階段を駆け上がっていった…)
クローバー(気が向いた人にだけ食べてもらえれば、それで良かったんだけど…)
クローバー「よし…!」
クローバー(ここまで来たら後には引けない…)
クローバー(なんとしてでも、みんなに喜んでもらえる朝食を作らないと…!)
好感度判定 コンマ一桁
↓1アンゼリカ
217 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/14(日) 23:38:08.65 ID:QwWQhJaaO
ほい
218 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/14(日) 23:39:50.50 ID:JQiMhszVO
好感度一覧
リィン 0
アリサ 10
エリオット 9
ラウラ 7
ユーシス 0
マキアス 10
フィー 8
エマ 5
ガイウス 2
サラ 0
アンゼリカ 5←NEW!
219 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/14(日) 23:41:03.64 ID:JQiMhszVO
エリオット「ふぅ、おいしかったあ!」
リィン「ああ、本当に美味かったよ。クローバー、ご馳走さま」
クローバー「ええ、お粗末さま」
クローバー(幸いなことに私の作った朝食は、みんなに気に入ってもらえた)
クローバー(と言っても作ったものは色んな種類のサンドイッチと、オニオンスープ。それと野菜ジュース)
クローバー(簡単なメニューだからまず失敗することは無いし、誰が作っても大きく差が出る物じゃないと思うけど)
クローバー(まあ…とりあえずは一安心ね)
220 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/14(日) 23:41:45.33 ID:ydk0RXzfO
そういえばリィンユーシスサラは接触済みなのに好感度安価取らないの?
221 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/14(日) 23:41:59.75 ID:JQiMhszVO
クローバー「あ…。ガイウスはどうだった?」
クローバー「帝国風の味付けだから、あなたの口に合うか少し心配だったんだけど…」
ガイウス「とても美味かったぞ。一見簡単そうな料理に見えたが、実はかなり手が込んでいるんじゃないか?」
クローバー「そうでもないわ。ただ、美味しく作るにはそれなりにコツがあるわね」
クローバー「たかがサンドイッチといえど、料理というのはほんの一手間で全然味が変わるものだから」
ラウラ「なるほど…。料理の道も奥が深いんだな」
ラウラ「しかし、そなたがこれほど料理上手だったとはな…」
フィー「ちょっと私たちのハードルが上がっちゃったかもね…」
エマ「ふふっ、そうかもしれませんね」
クローバー(まさか、ここまで喜んでもらえるなんて…)
クローバー(嬉しいけど…なんだか照れくさいわね)
222 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/14(日) 23:45:39.93 ID:JQiMhszVO
うーん、一応特殊な選択肢で選ばれた場合に好感度上げようと思ってたんですけど
今回ゼリカは会っただけで好感度上げちゃいましたもんね
すみません、またちょっと考えます
223 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/14(日) 23:47:14.74 ID:JQiMhszVO
サラ「こんなに美味しいんなら、毎日でもクローバーの料理が食べたいところね♪」
アリサ「サラ教官?しれっと料理当番をクローバー一人に押し付けようとしてませんか?」
サラ「そ、そんなとこないわよ〜。本当に心からそうおもっただけで…」
クローバー「…良いわ」
サラ「へ?」
マキアス「なっ…!?」
クローバー「みんなが構わないなら、私が毎日作るけど」
アリサ「ちょっと、クローバー。本当に良いの?」
クローバー「ええ、大丈夫」
クローバー(こんなに喜んでもらえるなら、毎日だってみんなに料理を作ってあげたい)
クローバー(自然と…私はそう思ってしまった)
224 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/14(日) 23:48:48.61 ID:JQiMhszVO
マキアス「いや、良くないだろう!?学生の本分は勉強だ!」
マキアス「毎日作るとなると君も大変だろうし、こういう事はちゃんと分担して…」
クローバー「大変じゃないわ。慣れてるから」
マキアス「だ、だが…!」
ユーシス「本人が良いと言っているんだ。任せればいいだろう」
クローバー(…ユーシス)
マキアス「な、何を言ってるんだ!君は彼女一人に負担を押し付ける気か!?」
ユーシス「フン。少なくとも俺が作る物より、クローバーが作った物の方が皆も喜ぶだろう」
ユーシス「もっともサンドイッチしか作れないというなら、話は別だが」
クローバー「…そんなことないわ。レパートリーの豊富さには自信があるもの」
クローバー「次もユーシスを…みんなを満足させてみせるわ」
ユーシス「面白い。期待させてもらうぞ」
クローバー「ええ、任せてちょうだい」
マキアス「……………」
225 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/14(日) 23:50:03.97 ID:JQiMhszVO
アリサ(な、なんか燃えてるわね…。クローバー)
ラウラ(うん、どうやら料理には並々ならぬ拘りがあるみたいだな)
エマ(少し意外な一面ですね)
サラ「…じゃあクローバー。悪いけど頼んでもいい?」
サラ「もちろん、大変だと感じたり、なにか用事がある時は遠慮なく言ってもらえればいいから」
クローバー「はい、任せてください」
リィン「じゃあ、せめてそれ以外の事は俺たちが分担しないとな」
リィン「皿洗いとか掃除とか洗濯とか、やらないといけないことはたくさんあるし」
クローバー「リィン、皿洗いは料理の一部よ。なんなら掃除とか洗濯も私が…」
リィン「いや、さすがにそれは駄目だ。クローバー一人に何もかも任せるわけにもいかないだろう」
クローバー「でも…」
アリサ「そうよ、気持ちは嬉しいけど。それくらいは私たちに任せなさい」
クローバー「……………」
クローバー「…わかったわ」
226 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/14(日) 23:52:04.85 ID:JQiMhszVO
クローバー(結局、料理当番とは別に皿洗いの当番も設けられることになった)
クローバー(最初の当番に決まったのは…)
エリオット「空にこだまする明日への鼓動〜♪」カチャカチャ
クローバー「…………」ジーッ
エリオット「…………」
クローバー「…………」ジーッ
エリオット「ねえ、クローバー?どうしてそんな離れたところから、じっと僕のこと見てるの?」
クローバー「なんだか、後片付けを人に任せるのが落ち着かなくて…」
クローバー「だけど、みんなで決めたことだから…」
227 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/14(日) 23:53:13.21 ID:JQiMhszVO
エリオット「あはは、クローバーは働き者なんだね」
エリオット「そうだ。今朝はありがとう、クローバー。朝ご飯すごく美味しかったよ」
エリオット「まさか、こんなにすぐ作ってもらえるなんて思ってなかったよ」
クローバー「…お礼を言うのは私の方」
クローバー「昨日、エリオットがああ言ってくれなかったら…」
クローバー「自分から料理をしようとは思わなかったはずだから」
クローバー「だから…ありがとう」
エリオット「う〜ん。僕はなにもしてないと思うんだけど」
エリオット「でも力になれたなら良かったよ」
エリオット「これからも、もし何か困ったことがあったらいつでも声かけてね」
エリオット「料理当番のことでも、それ以外のことでもさ」
クローバー「ええ…。その時はお願い」
228 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/14(日) 23:54:05.45 ID:JQiMhszVO
クローバー(きっと…。今の私が、誰かに助けを求めることはない)
クローバー(いや…助けを求めようとは思えない)
クローバー(でも、少しずつなら変われるかもしれない)
クローバー(エリオットに背中を押してもらったけど…)
クローバー(自分の唯一の得意なことではあるけど…)
クローバー(今日、私は自分の意思で、みんなのために料理を作ろうと思えたのだから…)
229 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/15(月) 00:05:38.06 ID:CvNTe7oGO
そんなこんなで今日は以上です
ストーリーを進めようとすると中々安価とコンマを入れられないのが悩みどころですね
せっかくだなら皆さんにもたくさん参加して欲しいので、なるべく増やしていきたいとは思ってるんですけど…
結構手探りな部分もありますが、色々と考えながら今後のお話を練ることにします
こんな
>>1
ですが、まったりお付き合いしていただけると幸いです
230 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/15(月) 00:18:11.53 ID:UGm6NNYWo
乙
231 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/15(月) 01:08:13.77 ID:4fgaHjmbO
お通じ
232 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/15(月) 22:24:46.34 ID:xksVih8bP
おつ
233 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/16(火) 02:33:36.33 ID:91VKMMTVO
さすがZ組随一の良心 エリオットや
234 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/29(月) 11:14:44.17 ID:5m3D3eLZO
はよ
235 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/06/26(月) 00:44:51.46 ID:uEnAuTQc0
保守
236 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/08(日) 02:16:53.88 ID:dB3EVx9l0
保守
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