【ミリマス】765学園物語HED √SSL

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137 :BSP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/05/16(火) 00:25:28.05 ID:xKnPPBcmo
やはりみんなで組むと早い、一時間もせずにテントは組み上がった

志保「兄さん、ログハウスのレンタル、完了しました」

P「お、ありがとう志保」

志保「いえ…」

冬馬「よし、それじゃあテントも出来たことだし、お待ちかねの…」

翔太「バーベキューの準備するねー」

貴音「待っておりました!」

美奈子「もうすぐご飯も炊けますからね!」

冬馬「…」

P「ドンマイ、冬馬」
138 :BSP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/05/16(火) 00:34:36.89 ID:xKnPPBcmo
翔太「うーん美味しい!」

冬馬「まだまだあるからな」

恵美「あれ?Pの皿空っぽじゃん、ほら取ったげるから」

P「悪いな」

恵美「にゃはは、気にしない気にしない」

志保「…」

海美「しほりん、まだピーマン苦手?」

志保「…だって、苦いじゃないですか」

海美「お肉と一緒に食べたら大丈夫だよ!」
139 :BSP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/05/16(火) 00:39:32.03 ID:xKnPPBcmo
響「お、この肉良い感じに…」

貴音「…」ヒョイパク

響「ああー!貴音また取ったなぁ!?」

貴音「はて」

響「はてじゃないよ!さっきからなんで自分のところから取るんさー!」

貴音「響」

響「な、何」

貴音「この世は弱肉強食、弱きものは搾取されるのです」

響「ま、また取ったぁ!」

美奈子「大丈夫だよ響ちゃん!まだまだあるからね!」

響「うう…美奈子ぉ…」
140 :BSP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/05/16(火) 00:48:18.61 ID:xKnPPBcmo
P「佐竹さん」

美奈子「周防くん、どうしたんですか?あ、もしかして足りなかったですか?」

P「いや、佐竹さんずっと焼いてて食べてないみたいだからさ」

美奈子「大丈夫です!貴音さんも響ちゃんも美味しそうに食べてくれますから!」

響の皿は綺麗なままなんだが…まあいい

P「はい、これ」

佐竹さんに肉を掴んだ箸を差し出す

美奈子「これは…?」

P「佐竹さんにも食べて貰おうと思ってさ」

美奈子「えっ…」

佐竹さんの顔が少し赤くなった
141 :BSP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/05/16(火) 01:30:35.29 ID:xKnPPBcmo
美奈子「そ、それではいただきます」

佐竹さんが差し出された箸に食い付く

美奈子「う、うん、美味しいですね」

P「うん、それなら良かった」

P「ほら、次」

美奈子「あーん…」



海美「あまとうどいて、私が焼く」

冬馬「は?お前肉の焼き方…」

海美「いいからどいて!」

冬馬「は、はい!」

海美「私もPにあーんしてもらうから!」
142 :BSP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/05/16(火) 01:37:42.47 ID:xKnPPBcmo
山のようにあったバーベキューは八割が貴音の胃の中へ消えた

みんながそれぞれ満足した後、山を探索したり湖を見に行ってキャンプを満喫した

夕飯にカレーを食べた後、テントで虫の声を聞きながら寝袋に入って眠りにつく

そして夜中にふと、目が覚めた

P「…」

体を起こす

周囲に明かりは無く、真っ暗だ

携帯を手に取り手元を照らしながら俺はテントを出た
143 :BSP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/05/16(火) 01:51:12.60 ID:xKnPPBcmo
P「夜の山も良いな」

月と星の明かりだけが辺りを照らす

少し先に人がいた

P「こんばんは、佐竹さん」

美奈子「あ、周防くん」

P「何してるんだ?」

美奈子「星空を見上げてたんです、綺麗だなって」

美奈子「周防くんは?」

P「俺はちょっと目が覚めてさ」

美奈子「ふふ、私と一緒ですね」
144 :BSP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/05/16(火) 10:00:22.50 ID:xKnPPBcmo
俺達の住む町の星空とはまた違う空を見上げる

綺麗な星空だ、これだけでも来た価値がある

P「佐竹さんは今日、楽しかった?」

美奈子「はい!実は私、友達とキャンプって初めてで不安もあったんですけど、吹き飛んじゃいました!」

P「それなら良かった」

楽しんでくれているなら、それが一番だ

美奈子「またこうやってみんなで遊びたいですね…海美ちゃんとも、周防くんとも」

P「そうだな…」
145 :BSP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/05/16(火) 10:03:07.24 ID:xKnPPBcmo
隣で佐竹さんが震える

P「寒い?」

美奈子「あはは…流石にちょっと冷えてきますね」

P「まだ5月だし、風邪を引かないようにしないと」

美奈子「そうですね、じゃあ私はそろそろ戻りますね」

P「ああ、おやすみ、佐竹さん」

美奈子「お休みなさい、周防くん」
146 :BSP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/05/16(火) 10:07:29.02 ID:xKnPPBcmo
ログハウスに戻り、一息つく

…周防くん、やっぱり憶えてないみたい

でもまだ時間はあるし、ゆっくりと思い出して欲しい

そしてまたあの時みたいに三人で、遊びたい

私たちの約束のために

そんなことを考えていると、ふと誰かの気配を感じて顔を上げる

するとログハウスの中に管理人さんがいた

美奈子「え?管理人さん?」
147 :BSP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/05/16(火) 10:09:57.54 ID:xKnPPBcmo
さっきまで誰もいなかったのに…

それにどうしてログハウスに?

疑問ばかりが頭に浮かぶ

管理人さんが急にこちらを振り向き、私は思わずビクッとする

…目が、光ってる…?

管理人の目は妖しく黄色い光を発していた

管理人は私を見ると笑いながら

「みぃつけた♪」
148 :BSP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/05/16(火) 10:10:40.32 ID:xKnPPBcmo
一旦ここまで
149 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/16(火) 12:15:35.29 ID:AeEB8WfgO
ぷっぷ化されてしまうのか…
150 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/16(火) 13:59:07.75 ID:Wa/aU+IKO
これはやばい(確信)
早くエクソシスト呼ばなきゃ
151 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/16(火) 15:55:44.12 ID:wJBfavjwo
志保のソルトスプラッシュが火を噴くぜ
152 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/16(火) 16:20:34.31 ID:y7U0NJZHo
和三盆盛らなきゃ……
153 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/16(火) 23:13:19.51 ID:XPov6uHAO
>>151
ヘ( *´v`*ヘ)))〜 お塩おいし〜♪
154 :BBP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/05/17(水) 00:36:32.26 ID:t8ncdzAlo
その目に見入られた瞬間、全身を寒気が襲い、体が固まって動かなくなった

美奈子「!?」

管理人さんは笑いながら私に近付いてくる

美奈子「ひっ」

美奈子(だ、誰か助けて…!助けて…周防くん…!)

「…うふふ♪そっかぁ」

管理人さんが私に手を伸ばす

私はギュッと目を瞑った



美奈子「…?」

しかし何も起きない

私は恐る恐る目を開けると、そこには管理人さんの姿は無く、体も動くようになっていた
155 :BBP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/05/17(水) 00:45:12.34 ID:t8ncdzAlo
美奈子「さっきのは…?」

気のせい…だったのかな?

だけど微かな寒気が残っている

あれは何だったんだろう?

いくら考えても答えは出ない

こんな時は寝てしまおう

私は部屋に戻り、布団に入る

目を閉じるとすぐに眠気がやって来た
156 :BBP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/05/17(水) 01:14:11.83 ID:t8ncdzAlo
翌日

P「釣りだ」

冬馬「良し来た」

翔太「ここ海の魚も釣れるんだよねー」

志保「…聞き間違いでしょうか、今海の魚と聞こえた気が」

響「大丈夫だぞ志保、自分もそう聞こえた」

海美「ね、ね、釣った数で勝負しようよ!負けた方が勝った方の言うこと聞くの!」

P「別に良いけど、俺が勝ったら勝手に部屋に入るの禁止な」

海美「やっぱり争いは悲しみを生むだけだからやらない方が良いよね!」
157 :BBP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/05/17(水) 01:19:54.85 ID:t8ncdzAlo
貴音「わたくしは釣りが余り得意ではありませんので、見学いたします」

響「貴音ーなんで焚き火してんの?」

貴音「はて…」

恵美「釣りかー、アタシあんまりやった事無いんだよね」

志保「私もです」

海美「じゃあじゃあしほりんとめぐみーには私が教えてあげる!」

恵美「お、よろしくー!」

志保「ありがとうございます」
158 :BBP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/05/17(水) 01:32:31.38 ID:t8ncdzAlo
美奈子「ひいぃぃ」

P「あ、そうだった」

釣り餌となる虫に青ざめている佐竹さんに駆け寄る

P「佐竹さん大丈夫か?」

美奈子「うう…ルアーは無いんですか…?」

P「残念ながら」

佐竹さんの釣り竿にささっと釣り餌をつける

そのままキャスティングし、佐竹さんに手渡した

P「これなら大丈夫かな?」

美奈子「あ、ありがとうございます」
159 :BBP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/05/17(水) 01:57:43.12 ID:t8ncdzAlo
恐らく一人では出来ないであろう佐竹さんにつくことにした

P「佐竹さん、釣りは?」

美奈子「昔ちょっとだけ」

P「そっか、じゃあ釣ることに関しては大丈夫かな?」

美奈子「はい、リールもついてますし大丈夫だと思います!」

俺も佐竹さんの隣でキャスティングして、腰を下ろした

獲物がかかるまで、のんびりしよう

P「今日は良い天気だな」

美奈子「そうですね、雲も少なくて…」

風も気持ち良いし、とても快適だ
160 :BBP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/05/17(水) 02:06:27.02 ID:t8ncdzAlo
美奈子「あ、かかりました!」

P「お」

佐竹さんがリールを引き、魚を釣り上げる

俺は亜美を用意し、釣った魚を引き寄せた

P「これは…」

美奈子「鰺ですね」

P「鰺か」

鰺をクーラーボックスに入れて、佐竹さんの竿に餌を付けた
161 :BBP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/05/17(水) 02:12:34.93 ID:t8ncdzAlo
話しながら何匹か魚を釣った

時刻はもうすぐ昼だろうか

冬馬を餌に鮫を釣ろうとしている海美と翔太を眺めていると

美奈子「…」

俺の肩に佐竹さんの頭が乗せられた

P「佐竹さん?」

声をかけてみるが反応は無い

耳を澄ますと微かに寝息が聞こえてきた
162 :BBP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/05/17(水) 02:23:39.36 ID:t8ncdzAlo
P「…」

俺は佐竹さんを起こさないように体勢を整え、ゆっくり釣り竿を置いた

この気持ち良い気候なら眠たくなっても仕方ない

しかし…

眠っている佐竹さんから良い匂いがしてくる

これは結構辛いかもしれない

俺は佐竹さんの匂いを気にしないようにし、時間を潰した

結局佐竹さんが目を覚ましたのは一時間後のことだった
163 :BBP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/05/17(水) 02:24:42.88 ID:t8ncdzAlo
一旦ここまで
164 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/17(水) 02:44:36.24 ID:8bYGspZZO
165 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/17(水) 07:41:53.47 ID:7jTLCF2t0
おつ
亜美まで乱入してくるとは
166 :BBP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/05/18(木) 01:04:22.42 ID:2jCqx9E9o
冬馬「楽しかったな」

翔太「だねー」

恵美「やー堪能した堪能した」

海美「しほりん、どうだった?」

志保「そうですね…楽しかった、です」

響「なんか散々な目にあってた気がするけど、自分も楽しかったさー!」

貴音「…」

響「貴音?」

貴音「ぷっぷか山…あそこには、何やら面妖な気配を感じました」
167 :BBP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/05/18(木) 01:08:36.12 ID:2jCqx9E9o
P「佐竹さんは、どうだった?」

美奈子「はい!すごく楽しかったですよ!」

美奈子「恵美ちゃんや海美ちゃんとも沢山お話して…」

美奈子「やっぱりみんなでお泊まりは良いですね!」

P「ああ」

朝までバカバカしい話をしているだけですごく満たされるし、やっぱり友達とどこかに泊まるのは楽しいものだ

美奈子「ただ…」

P「ただ?」

美奈子「管理人さん、少し変わってましたよね?」

P「ああ、確かに」

独特な雰囲気を持つ人だった
168 :BBP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/05/18(木) 01:12:00.61 ID:2jCqx9E9o
美奈子「なんというか、少し恐かったです」

P「恐い?」

美奈子「はい、うまくは言えないんですけど…」

確かに独特の雰囲気はあったがどちらかというとふわっとしてる美人さんだった気がするけど…

美奈子「まあ、私の気のせいかもしれません」

P「まあ人にも合う合わないはあるからもしかしたらたまたま合わない人だったのかもね」

美奈子「かも、しれませんね」
169 :BBP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/05/18(木) 01:36:45.91 ID:2jCqx9E9o
P「ま、なんにせよ楽しめたならよかった」

美奈子「はい、次の機会があればまた行きたいですね」

P「俺もだ」

美奈子「今度はカレーを作るのも良いかもしれませんね!」

P「佐竹さんのカレーか、絶対美味いな」

美奈子「ふふ、楽しみにしていてくださいね?」

P「ああ、次のキャンプが楽しみだ」

美奈子「私も、楽しみです」

今回のキャンプは良い思い出になった、佐竹さんとも仲良くなれた気がする

こうして俺達のGWは過ぎていった
170 :BBP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/05/18(木) 01:48:09.08 ID:2jCqx9E9o
美奈子「明日から学園かー」

GW最終日、カレンダーを見ながらそんなことを呟く

今年のGWはあっという間だったなぁ…

キャンプも楽しかったし

海美ちゃんや周防くんとお泊まりして

本当に楽しかった

美奈子「…」

不意にキャンプの時周防くんに食べさせて貰ったり、彼の肩に頭を預けて寝てしまったことを思い出して頬が熱くなる
171 :BBP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/05/18(木) 02:12:21.63 ID:2jCqx9E9o
周防くん…ずっと昔に一緒にいてくれた男の子

海美ちゃんと周防くんと私と三人で、いつも一緒にいて

だからお父さんの修行のために引っ越すときはとても悲しかった

でも周防くんが言ってくれた言葉が、一人になった私を支えてくれた

…ねえ周防くん

私はまだ約束果たしてないよ

いつか約束を果たせる日が来るのかな…

そんなことを考えていた時だった
172 :BBP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/05/18(木) 02:15:18.73 ID:2jCqx9E9o
「美奈子ちゃん」

美奈子「え?」

部屋の中から女の人の声が聞こえた

だけど部屋を見渡してみても誰も居ない

当然だ、今この部屋には私しかいないんだから

美奈子「空耳…?」

「約束…約束…ふふ♪」

空耳じゃない、やっぱり誰かがいる

美奈子「だ、誰かいるんですか!?」

声を上げてみるが、返事は無い

代わりに

美奈子「…歌?」
173 :BBP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/05/18(木) 02:19:16.00 ID:2jCqx9E9o
透き通るような綺麗な歌が聞こえてくる

その歌はすっと私の心に溶け込んでいくみたいな、そんな感覚があった

美奈子「綺麗な声…」

私は気が付くとその歌に聴き入ってしまっていた

そして再び声が聞こえた

「周防くん、約束…叶えたい?」

美奈子「周防くん…はい、叶えられるなら」

「じゃあ一緒に頑張ろうね、美奈子ちゃん」

囁くように紡がれる言葉に

私はただ頷いた
174 :BBP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/05/18(木) 02:19:42.17 ID:2jCqx9E9o
一旦ここまで
175 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/18(木) 02:43:56.79 ID:+RakiRYZ0
これは天啓か悪魔の囁きか……
乙です
176 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/18(木) 02:54:18.33 ID:psgYttS+O
可憐を!可憐を呼んでくるんだ!


この世界の可憐ってどこにいたっけ、プロダクションで怪しげな香水作ってたんだっけ?

(そろそろ出番が消える)お姫ちんが満腹になってそうなのはなによりだ
177 :BBP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/05/18(木) 22:45:13.53 ID:2jCqx9E9o
P「おはよう」

エレナ「おはようだヨ!」

GWが明けた登校日、休み明け特有の多少の怠さを感じながらも教室に入り、挨拶する

エレナ「GWはごめんネ−」

P「気にしなくて良いよ」

エレナ「お詫びにブラジルでキーホルダー買ってきたからお土産!」

P「サンキューエレナ」

サッカーボールのキーホルダーを貰った
178 :BBP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/05/18(木) 22:55:44.33 ID:2jCqx9E9o
美奈子「おはようございます、周防くん!」

P「うおっ!お、おはよう佐竹さん」

さっきまで誰もいなかった筈なのだがどこからともなく現れた佐竹さんに驚いてしまう

美奈子「GW、楽しかったですね!」

P「ああ、楽しかった」

美奈子「また、行きたいですね!」

P「そうだな…」

美奈子「それはさておき周防くん、一つお願いがあるんです」

P「お願い?」
179 :BBP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/05/18(木) 22:59:56.31 ID:2jCqx9E9o
美奈子「実はまた新メニューを作ることになって、試食してくれる人を探してるんです」

P「俺はそれを探す感じか」

美奈子「いえ、周防くんに試食して欲しくて」

P「俺に?」

美奈子「はい、駄目ですか?」

P「駄目じゃ無いけど…どうして俺に?」

貴音でも大丈夫だと思うけど…

美奈子「周防くんが一番美味しそうに食べてくれたから」

P「え?」
180 :BBP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/05/18(木) 23:09:29.38 ID:2jCqx9E9o
俺を見つめる佐竹さんの瞳には温度が無く、冷やっとするような眼だった

美奈子「私の中で一番信頼出来る周防くんにお願いしたくて」

P「あ、ああ…まあ構わないけど」

美奈子「ありがとうございます!それじゃあ放課後、お待ちしてますね!」

佐竹さんはいつもの笑顔を見せ、自分の席へ戻っていった

…さっきの眼は気のせいか?

「…」
181 :BBP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/05/18(木) 23:13:37.48 ID:2jCqx9E9o
昼休み、今日は学食の手伝いが無いので私は屋上に来ていた

美奈子「ねえぷっぷかさん、周防くん誘えたよ」

「そうだね、美奈子ちゃん頑張った!偉い偉い」

美奈子「誘った後、どうすれば良いのかな」

「美奈子ちゃんのお料理で周防くんを虜にしちゃおう?」

美奈子「出来るかな…」

「大丈夫、美奈子ちゃんなら出来るよ」

美奈子「…うん、頑張るね」
182 :BBP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/05/18(木) 23:17:48.60 ID:2jCqx9E9o
美奈子「周防くんを誘って、一緒にご飯を食べて」

美奈子「そのままずっと一緒が良いな…♪」

「美奈子ちゃんなら周防くんとずっと一緒にいられるよ」

美奈子「ぷっぷかさんがそう言うなら心強いです」

美奈子「じゃあ教室に戻りますね」

「うん、じゃあ私はしばらく学園をうろうろしてるね」

美奈子「はい」
183 :BBP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/05/18(木) 23:25:09.09 ID:2jCqx9E9o
放課後、靴を履き替えて帰ろうとした時だった

美奈子「周防くん」

P「うわぁ!」

急に後ろから声をかけられてビビってしまう

P「さ、佐竹さんか」

美奈子「一緒に行こう?」

一瞬で靴を履き替えた佐竹さんが俺に手を差し伸べる

俺は何かに誘われるように手を取ると、佐竹さんは俺の手を握った

美奈子「じゃあ、いきましょう」
184 :BBP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/05/18(木) 23:28:28.60 ID:2jCqx9E9o
新メニューの試食が理由だった筈なのだが、特に新メニューらしきものは出て来ず、チャーハンや餃子などが振る舞われた

やはりどれも美味い、そして多い

P「ふう…」

何とか食べきり、箸を置く

美奈子「良い食べっぷりでしたね!」

P「どうも」

美奈子「今日の料理、どうでしたか?」

P「ああ、美味しかったよ、流石は佐竹さん」
185 :BBP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/05/19(金) 00:36:43.14 ID:GvKlXSbWo
美奈子「ありがとうございます」

P「ところでこれ、新メニューは…」

美奈子「また試食、お願いしても良いですか?」

佐竹さんが笑顔で身を乗り出してくる

P「あ、ああ」

俺はその笑顔に気圧され、頷く事しか出来なかった
186 :BBP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/05/19(金) 00:42:11.65 ID:GvKlXSbWo
その後も佐竹さんに何度か誘われてお邪魔する

そのたびに佐竹さんは大量の料理を振る舞ってくれた

最近は誘われることに何の疑問も抱いていない

そんなある日のことだった

学園の下駄箱に一通の手紙が入っていた

差出人の名前は無く、ただ俺に宛てただけのシンプルなものだ

P「なんだ…?」

開封し、中身を確認すると

今日、オカ研へ来るべし-真壁瑞希-

と書かれていた
187 :BBP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/05/19(金) 00:42:38.05 ID:GvKlXSbWo
一旦ここまで
188 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/19(金) 00:44:59.64 ID:1MWb8Lrjo

ぷっぷかさんこえぇ…
189 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/19(金) 01:53:34.18 ID:TC0RIyQiO
乙乙
TA03だこれー!
まかべーは初出演だっけ?
190 : ◆Jnlik0MEGA [sage]:2017/05/19(金) 02:48:21.91 ID:znzSQ2A70
魅裏怨すきだったわ
http://i.imgur.com/6P203EL.jpg

>>133
我那覇響
http://i.imgur.com/yXZyTa0.jpg
http://i.imgur.com/CDCvZHh.jpg

四条貴音
http://i.imgur.com/aMmdtNl.jpg
http://i.imgur.com/iC03pSy.jpg

>>189
翼ルート334レス目が初かな?
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1459499527/334
191 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/19(金) 07:47:35.03 ID:aTBG0qhEO
おつー
異色のルートになってきたな
192 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/19(金) 07:57:18.02 ID:IajrhjJ3o
まさかのぷっぷかホラールート…
可憐と可奈も絡んでくるのかな
193 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/19(金) 09:43:30.60 ID:/I+82+2lO
スマイル一番!の歌詞がこんなに恐くなろうとは
胃薬わたさなきゃ(使命感)
194 :BBP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/05/19(金) 23:43:03.93 ID:94h83iAlO
P「オカ研?」

まさかオカルト研究部のことか?噂に聞いたことはあるがまさか実在していたとは

P「真壁…瑞希」

この名前には見覚えがある

うちのクラスにいる女生徒だ

一度も話したことない筈なんだが…一体真壁さんが俺に何の用なのだろう

まあ、行ってみれば分かるか
195 :BBP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/05/19(金) 23:49:51.70 ID:94h83iAlO
放課後

美奈子「周防くん」

最近は気配を消して俺の後ろに立つ佐竹さんにも慣れてきたので驚くことも無くなった

P「どうした?」

美奈子「今日もね」

P「あーごめん、今日は用事があるんだ」

美奈子「…じゃあ私、待ってるね」

P「どのくらい時間かかるかわからないし大丈夫だよ、佐竹さんは先に帰ってて」

美奈子「…わかった、でも」

P「?」

美奈子「あんまり遅いと、迎えに来ちゃうかも」
196 :BBP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/05/20(土) 00:18:57.96 ID:UOgoxzv4O
佐竹さんと別れた俺は手紙に同封されていた地図を元にオカ研を探していた

P「この辺りの筈なんだが…」

地図に書かれた教室の前に辿り着くも特に部活動であることを示すものは何も無い

しかし地図は確かにこの教室を示している

P「…ここで良いのか?」

何にせよ確認しなくては始まらない俺は扉に手をかけ、スライドした
197 :BBP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/05/20(土) 00:24:31.94 ID:UOgoxzv4O
P「…」

扉を開けると暗幕に包まれた部屋が視界に入る

…ビンゴか

辺りを見渡すと如何にもな雰囲気の小物が沢山ある

どうやらここがオカ研で間違いないようだ

P「すいません、真壁さんいますか?」

声をかけてみるが返事はない

P「いないのかな?」

鍵をかけていないのは不用心だな

誰も居ないなら帰ろう、俺はそう考え踵を返そうとした時だった

「…お待ちしてました、周防さん」

女の子の声が聞こえてきた
198 :BBP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/05/20(土) 00:29:38.00 ID:UOgoxzv4O
P「真壁さん?」

瑞希「はい、私が真壁瑞希です…すみません、少し着替えをしていました」

P「あ、着替えてたのか」

迂闊に奥に行かなくてよかった

P「早速本題なんだけど」

瑞希「呼び出された件ですね」

P「ああ、なんでオカ研に呼ばれたのか分からないんだ」

瑞希「それを説明するには役者が足りません、もう少し待っていてくだい…すぐ来ます」

真壁さんの言葉のすぐ後に

「ご、ごめんなさい、お、遅くなっちゃって…」

P「君は…」

見覚えのある人物がオカ研へやってきた
199 :BBP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/05/20(土) 00:30:29.91 ID:UOgoxzv4O
一旦ここまで
200 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/20(土) 02:44:54.57 ID:5Km90XVXO
201 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/20(土) 06:38:50.56 ID:XEIzQLgGO
こっちだとプロダクション体験入学してるんだっけ?
乙でした
202 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/21(日) 21:22:20.92 ID:7F1R9/QrO
乙、今さらだけど√CでもPがエビチリ食べてたのって伏線だったんだな
203 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/04(日) 02:16:54.69 ID:iNF2PRt9O
ほす
204 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/19(月) 01:00:52.04 ID:mSZahpDE0
ほ?
205 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/03(月) 23:03:29.41 ID:fsrTe9Tp0
ほっしゅほっしゅ
206 :LIP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/07/06(木) 00:46:51.50 ID:oDUNjkZqo
P「可憐?」

可憐「あっ、Pさん、き、来てくれたんですね」

オカ研に来たのはかつての同僚で今のクラスメイト、篠宮可憐だった

俺がプロダクションを辞めて以来疎遠になっていたのだが…

P「どうして可憐が?」

可憐「そ、その…実は…」

瑞希「篠宮さんには霊感があります」

P「霊感って…幽霊とかが見えるっていう?」

可憐「は、はい、わ、私は見えるわけでは無いんですけど…に、匂いが…」

P「匂い?」

可憐「は、はい、幽霊の匂いがわ、わかるんです」
207 :LIP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/07/06(木) 00:52:09.08 ID:oDUNjkZqo
P「それは普通に凄いけど…一体俺と何の関係が?」

可憐「それは…その…」

瑞希「篠宮さんは周防さんから霊の匂いを感じたそうです」

P「えっ、俺なんかに取り憑かれてるの?」

可憐「い、いえ、匂いの元はPさんでは無いです」

瑞希「匂いの元となる霊は巧みに匂いを消しているようで、篠宮さんにも察知できないそうです………強敵」

P「ただ、俺からは霊の匂いがすると?」

可憐「はい…それも非常に強力な悪霊の匂いです」

P「悪霊か…」
208 :LIP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/07/06(木) 01:36:57.20 ID:oDUNjkZqo
なんかイマイチピンとこない

あまり現実味が無いからかな

ただ真壁さんや可憐が本気なのは伝わってくる

P「えーっと、結局俺はどうすれば良いんだ?」

瑞希「そうでした、では、本題に入ります」

瑞希「最近変わったことはありませんでしたか?」

P「変わったことか…」

記憶を辿ってみるが思い当たらないな

P「いや、特には」

瑞希「…そうですか」
209 :LIP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/07/06(木) 02:11:01.36 ID:oDUNjkZqo
可憐「な、何かあったら知らせてください」

可憐「その…と、とても恐い匂いがするので、心配です」

P「わかった、ちゃんと伝えるよ」

可憐「お願いします…」

瑞希「周防さん」

P「?」

瑞希「私の方でも色々と調査しますので」

P「ありがとう真壁さん」

瑞希「いえ…では周防さん、お気をつけて」
210 :LIP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/07/06(木) 02:14:05.41 ID:oDUNjkZqo
オカ研を出てスマホを確認する

そんなに時間は経っていないものの佐竹さんからの着信が37件あった

どうやら心配させてしまったらしい

P「早く行かないとな」

俺は靴を履き替えて佐竹飯店へ向かう

最近聞こえるあの歌…結構スキなんだよな

佐竹さをの料理と最近佐竹さんの家で聞こえる綺麗な歌に期待しながら、俺は歩いて行った
211 :LIP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/07/06(木) 02:14:32.61 ID:oDUNjkZqo
一旦ここまで
212 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/06(木) 02:33:59.92 ID:p77DaWGjO
乙です
213 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/06(木) 10:52:45.42 ID:NlAYsWsOO
37件に違和感を覚えないあたり普段どれだけ海美と電話してんだ?ってなる
214 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/08(土) 08:45:40.05 ID:zUcyZJoco

というよりすでに憑りつかれてるのでは?
215 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/19(土) 23:30:06.34 ID:yw8me6750
ほっしゅほっしゅ
216 :LIP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/08/21(月) 00:26:40.61 ID:8BdDDw2Lo
P「美味いなぁ」

美奈子「ふふ、嬉しいな♪」

やはり佐竹さんの作る料理は美味い

前も美味かったが今は魂を持って行かれそうなだ

…んぼ、わさんぼ…

P「今日も歌が聞こえるなぁ」

歌詞は良くわからないが、歌声自体はすっと耳に入ってきて心地良い

美奈子「歌…?」
217 :LIP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/08/21(月) 01:00:15.47 ID:8BdDDw2Lo
P「ご馳走さま」

美奈子「お粗末さまでした」

P「今日も美味しい料理をありがとう、佐竹さん」

美奈子「どういたしまして、P…周防くん!今日もいっぱい食べましたね!」

P「ああ、佐竹さんのご飯は美味しすぎてついつい食べ過ぎちゃうな」

美奈子「そう言って貰えるとすっごく嬉しいです!えへへ…♪」

美奈子「周防くんも少しお肉がついてきたんじゃないですか?」

P「え?そうかな」
218 :LIP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/08/21(月) 01:03:56.24 ID:8BdDDw2Lo
美奈子「はい!少しふっくらしてきた感じがします!」

P「ふむ…それはまずいな」

美奈子「…え?」

P「それなら少し節制しながら海美とトレーニングを…」

美奈子「駄目です!」

P「さ、佐竹さん!?」

佐竹さんが即座に距離を詰め、俺の肩を掴んだ
219 :LIP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/08/21(月) 01:07:14.49 ID:8BdDDw2Lo
美奈子「無駄にカロリーを逃がす必要無いじゃないですか」

美奈子「周防くんは太っても格好いいですから、節制もトレーニングも必要ありません!」

P「だ、だけど太ると色々と不都合が」

美奈子「駄目ったら駄目です!カロリーを逃がすなんて到底許容出来ません!」

P「ええ…」

美奈子「あ、でも…逃げた分だけ…ううん、逃げた分以上にカロリーを摂れば、痩せませんよね?」

P「トレーニングの意味が全くないんだけど」
220 :LIP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/08/21(月) 01:10:18.53 ID:8BdDDw2Lo
ふと佐竹さんの目を見ると

美奈子「…」

…瞳の色が黄色くなってる?

佐竹さんの瞳の色は黄色じゃなかった筈だ

…一体何故?

美奈子「周防くん?」

P「い、いや、何でも無い」

佐竹さんに声をかけられて思考が現実に引き戻される
221 :LIP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/08/21(月) 01:14:27.61 ID:8BdDDw2Lo
瞳の色に気付いた途端、沢山の違和感を覚え始める

なんで俺はずっと佐竹さんの料理を食べていたのか

なんでずっと聞こえていた歌が聞こえなくなったのか

なんで佐竹さんの瞳が妖しく光っていたのか

…真壁さんに相談しないとな

P「…わかった、佐竹さんの言う通りにするよ」

美奈子「良かった、カロリーが逃がすなんてとんでもないことですから」

美奈子「これからもいっぱい作りますから、食べてくださいね!」

P「ああ」
222 :LIP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/08/21(月) 01:47:48.34 ID:8BdDDw2Lo
美奈子「…ふう」

周防くんが帰った

今日も私の料理を美味しいって言いながら沢山食べてくれた

良い食べっぷりで本当に惚れ惚れする

…けど

美奈子「…太りたくないのかなぁ?」

もう少しふっくらしてる方がもっと格好いいのに
223 :LIP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/08/21(月) 01:51:30.95 ID:8BdDDw2Lo
美奈子「ねえぷっぷかさん、周防くんはどう思ってるんだろうね?」

「周防くんはきっと口では嫌だって言いながらも美奈子ちゃんのためにふっくらしてくれるよ♪むしろしてくれないと私が困っちゃう」

美奈子「?ぷっぷかさんが困るの?」

「うん♪生気の無い人を連れて逝っても面白くないでしょ?」

美奈子「確かに…どうせ一緒にいるなら元気のある人の方が良いですよね」

「うんうん、だから美奈子ちゃん、頑張って周防くんをふっくらさせてね?」

美奈子「もちろんです!」

「楽しみだね!ふふ、ふふふふ♪」
224 :LIP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/08/21(月) 01:56:51.66 ID:8BdDDw2Lo
翌日

P「さて、真壁さんは…」

早めに学園に行き、真壁を探そうと鞄を置くと

瑞希「お呼びでしょうか」

P「うおっ!?」

いきなり後ろから真壁さんに声をかけられた

P「ま、真壁さん、いつからそこに」

瑞希「周防さんが教室に入ってきたときには既に席にいましたが………ちょっとショックだぞ」

P「ご、ごめん影が薄いとかそういうのじゃなくてあまり話したことないから気付かなかったというか」

瑞希「なるほど、追い打ちをかけるのが趣味でしたか」

P「ほんとごめんなさい」
225 :LIP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/08/21(月) 02:01:15.25 ID:8BdDDw2Lo
瑞希「それで、用件は…と聞きたかったのですが、その前に」

P「?」

瑞希「せい」

P「ごはぁ!?」

突然真壁さんの拳が俺の鳩尾に突き刺さった

一切の手加減無し、腰の入った見事な右ストレートだ

瑞希「…やはり…篠宮さん」

可憐「は、はい!」

いつの間にか教室に入ってきていた可憐が何やら網のようなものを俺の頭の上で振り回しているが

P「っ…!っ…!」

真壁さんのパンチによる深刻なダメージでそれどころではなかった
226 :LIP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/08/21(月) 02:01:46.66 ID:8BdDDw2Lo
一旦ここまで
ぷっぷかさんはあまり引っ張らずにちゃちゃっとイチャラブに持っていきます
227 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/21(月) 13:30:27.93 ID:VBj128gMO
食後じゃなくてよかったな瑞希…
228 :LIP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/08/22(火) 00:46:42.01 ID:oMna3557o
可憐「つ、捕まえました!」

瑞希「ありがとうございます、篠宮さん」

P「一体何だってんだ…うぷっ」

瑞希「失礼しました、周防さんから漏れ出ていた気配に気付いて咄嗟に動いてしまいました」

P「漏れ出ていた気配?」

瑞希「はい、昨日のお話しを覚えていますか?」

P「悪霊の話?」

瑞希「はい、周防さんからとても禍々しい気配を感じました」

瑞希「なので気配の濃いところに除霊パンチをしたところ、こんなものが」

そう言って真壁さんが俺に瓶に入った何かを見せる
229 :LIP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/08/22(火) 00:57:15.07 ID:oMna3557o
P「これは?」

中には何やら和菓子のような何かが入っており、その周りには黒い靄が掛かっていた

瑞希「これは悪霊の依り代だと思います」

P「これが俺の中から?」

瑞希「正確には胃の中からです、随分と固まっていますので連れて逝かれる寸前だったみたいです……間一髪」

P「それって…」

瑞希「もう少し大きくなっていたら周防さんは死んでました」

P「…」

それは聞いた瞬間、冷や汗が流れた
230 :LIP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/08/22(火) 01:08:06.08 ID:MomEz7LhO
P「けど俺ここ二年は和菓子なんか食べてないのに」

瑞希「この和菓子は依り代、悪霊が周防さんの食事に混ぜていた可能性もあります」

瑞希「心当たりはありませんか?」

P「心当たり…うーん…」

真壁さんに言われて記憶をひっくり返すが…

P「…いや、心当たりはないな」

瑞希「そうですか…」
231 :LIP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/08/22(火) 01:18:18.84 ID:MomEz7LhO
P「っとそうだ、真壁さんに聞きたいことがあったんだ」

瑞希「はい、なんでしょうか」

P「人の瞳の色がいきなり変わることって有り得るんだろうか?」

瑞希「…光の反射ではなく、ですか?」

P「ああ、間違いなく色が変わってた」

瑞希「詳しく聞かせてください」
232 :LIP ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/08/22(火) 01:18:48.41 ID:MomEz7LhO
一旦ここまで
233 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/22(火) 02:39:48.88 ID:/nYUvAxOo
わさ…わさ…
234 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/22(火) 05:42:29.96 ID:Ty88tN+Jo
ぷっ…ぷか…
235 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/08/23(水) 02:09:02.94 ID:5dCfhtlBo
P「って事があったんだけど」

俺は真壁さんに昨日の出来事や時折佐竹さんの目が温度を失ったかのように冷たいものになることを話した

瑞希「…歌…黄色くなった瞳…これはもしや」

P「何か知ってるのか?」

瑞希「確証はありません、ですがもしかしたらというものはあります」

P「教えて欲しい」

瑞希「でしたら今日の放課後、再びオカ研の部室に来てください、それまでに色々と纏めておきます」

P「わかった、よろしく頼む」

瑞希「はい…篠宮さんも、お願いします」

可憐「は、はい」
236 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/08/23(水) 02:25:06.28 ID:5dCfhtlBo
教室に人が増え始めたので一旦話を打ち切る

真壁さんは自分の席に、可憐も自分のクラスに戻っていった

俺も自分の席に戻ろう

自分の席に戻りため息を吐く

俺の中にあんな和菓子のような何かがあったことも意味不明だが、佐竹さんの瞳がおかしくなっていたことも気になる

もしかしたら佐竹さんも何かに取り憑かれてるのだろうか

もしそうなら俺は…佐竹さんを助けたい
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