千歌「念能力…」

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225 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/08(木) 20:21:19.23 ID:Qoon2Z0m0
☆のぞみんルール☆


1、そのケイドロにおいて念能力の使用の一切を認める

2、泥棒側の勝利条件を警察が守る『お宝』を手にいれること、警察側の勝利条件を泥棒全員の捕縛ということとする

3、牢屋の位置は警察が任意に選ぶことができる


226 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/08(木) 20:34:08.57 ID:Qoon2Z0m0
4、制限時間、逃走可能範囲ともに指定なし

5、『お宝』は東條希が指定する



希「ちなみにお宝はこれな」

千歌(…何もない?)

聖良(あ…、もしかして…『凝』)ズズズ…
227 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/08(木) 20:36:56.86 ID:Qoon2Z0m0
聖良(やっぱり…)はぁ

希「うちが『隠』で隠したオーラ♡」

梨子「それって…泥棒側は『凝』が使えなきゃ勝つことができないってことじゃ…」

善子(『凝』は使えて当たり前ってことね…意地悪〜)

希「…」にやにや


希「参加者は8人。警察3人の泥棒5人がいいバランスになるね。クジで決めよっか」
228 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/08(木) 20:41:01.92 ID:Qoon2Z0m0
くじ引き結果


警察
千歌、曜、聖良


泥棒
ルビィ、梨子、花丸、善子、理亞
229 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/08(木) 21:18:22.23 ID:Qoon2Z0m0
希「あ、そうそう忘れてた。ごめんね」

千歌「?」

希「負けた方には罰ゲームなきゃ盛り上がらないよね。それなりの考えとくからお楽しみにな♡」

みんな(…)ゾゾゾ〜


曜(あはは…これは手抜けないね。別に抜くつもりもないけど)


希「じゃあ1時間後に始めよっか。それまでは各チーム作戦会議ということで。ああ、スタートの宣告はいちいちしないから勝手に始めていいよ。ゲームが終わったらまたチーム変えて再戦してな。後のことは皆に任せるよ」


梨子(あ〜これは)

善子(まずいパターンね)
230 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/08(木) 21:19:35.60 ID:Qoon2Z0m0
ーーーーー
ーー

警察サイド

希「じゃあ『お宝』ここに付けとくからね」ピタ

千歌「本当にここにあるんですか…?」じー

希「あるよ、心配しなくてもね。放出系じゃないから3日もオーラ切り離しとけるか分かんないけど、もし消えちゃったら連絡してね」

曜「希さんやっぱ帰っちゃうんですね…」

希「鬼ごっこしてる子供たちを見てるってそれもう保護者やしな、この歳でそれは勘弁や。それに皆にはいろいろ自分たちで試行錯誤してほしいからね。まぁ困ったことあったら連絡して」じゃあね〜



ーーーー
ーー
231 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/08(木) 21:24:33.36 ID:Qoon2Z0m0
聖良「…やられましたね」

曜「もう3日間は戻ってこないでしょうね、希さん」

千歌「えっ、どうして?」

聖良「この1戦がかなり長引くと踏んでいるからですよ。ルール4の時間無制限、逃走可能範囲を指定しない時点で長期戦にさせようとする意図が見えます。そして極め付けが…」


曜「ルール1、念能力の使用を認めるってところですね」


聖良「ええ、このルールのせいで単純なゲームが一気に複雑になった」


千歌「…長期戦かぁ。ってもしかして…?」

曜「うん、下手したら3日間の耐久鬼ごっこだよ…千歌ちゃん」あはは…
232 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/08(木) 22:05:44.10 ID:Qoon2Z0m0
曜「…とりあえず、向こうに『凝』をつかえる人手が増えるまでゲームは動かないとみて間違いないですかね」

聖良「そうですね、向こうは確実に長期戦を狙ってくるでしょう。こちらは短期決戦に持ち込みたいところですが…まぁ逃走可能範囲がそれを許してくれないでしょう」


曜「『絶』なんて使われたら絶対に見つけられないだろうな…」


聖良「でもここで働くのがルール3です。むこうも来るべき決戦の前にこちらの牢の位置等を把握しておきたいでしょう。早い段階で理亞あたりが威力偵察にくるかと」
233 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/08(木) 22:13:24.62 ID:Qoon2Z0m0
千歌「理亞ちゃん凄い運動神経いいですもんね。でも曜ちゃんも負けてないですよ」

聖良「たしかに渡辺さんの運動神経はいいです、でも理亞には敵わないでしょう」

千歌「ど、どうしてですか?」


聖良「…あんまり言いたくないんですけど、理亞には強化系の『発』があるからです」


千歌「あ」


千歌(強化系って確か…、果南ちゃんと同じ…)


千歌「それなら…止めようがないですね…」
234 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/08(木) 22:20:45.61 ID:Qoon2Z0m0
聖良「まぁ『発』を使えるのは」


聖良「理亞だけじゃないですが」ズズズ…


千歌・曜『…!!』


聖良(希さんが何考えてるのかなんて知らないですが、やるからには負けるつもりはないですよ)


聖良「私の【たったひとりの最終決戦(プライベート・ワーズ)】があれば理亞を捕まえることが可能です。千歌さん、曜さん、作戦を練りましょう」ふふ
235 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/10(土) 01:20:10.84 ID:Jy88XejP0
―――――――――
―――――


泥棒サイド


理亞「…」ズズ…ズ

理亞(ダメだ…、『凝』を使うにはかなりの集中力がいる。走りながら並行して使うのは不可能に近いな…)

梨子「当分は身をひそめながら『凝』の習得に時間を割くほかないね」

ルビィ「長期戦…になりますね」

花丸(復習タイム…なんて希さんは言ってたけどどう考えても応用編だよ…)

善子「『お宝』を盗まれない限り向こうは負けないし、こっちには『お宝』を盗む能力がないからね。極端な話お宝がら空きにして短期決戦なんてのも考えられる」

梨子「そうだね、とりあえず千歌ちゃんたちからもう少し離れようか」




―――
――
236 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/10(土) 01:51:24.72 ID:Jy88XejP0
警察サイド



曜「むむむ…」ズズズ


『凝』!!



――


曜「はぁ…、はぁ…。キツーい、かなり集中力いるよこれ。『練』と『纏』、ひとつひとつならそれなりに扱えるつもりだったけど、並行して使うのがこんなに難しいなんて」ドサッ

千歌「aqoursいちモノ覚えのいい曜ちゃんでもかー。やっぱ長引きそうだね。…むむむ」ズズズ


千歌「…はぁ、…はぁ。ダメだー、すぐ目からオーラが拡散しちゃう。…あ」


聖良「…」ズズズズ



聖良(凄い…希さんのオーラ、全然消える様子がない。希さんは自分を『放出系』じゃないって言ってたけど…希さんの適性に合った能力って一体どれほどのものなんだろう…)
237 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/10(土) 02:20:37.62 ID:Jy88XejP0
千歌「…」じー

聖良「な、なんですか…?、高海さん」はっ

千歌「ああごめんなさい!聖良さん凄いなって思って…。さっきみんなの前で見せた時よりスムーズに『凝』使えてるじゃないですか。グループのリーダーならそれくらいやれなくちゃですよね。」あはは


聖良「…あっさり自分が劣ってるって認めるんですね、あなたは」


千歌「?」



―――
――


夏休み初日、神田明神


聖良『ラブライブは勝たなくちゃ意味がないんです』

千歌『…その通りですね。私たちは勝つためにここにいるんです』


――
―――
238 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/10(土) 02:30:53.38 ID:Jy88XejP0
聖良(あの目は本当に負ける気のない目だった。…いや、それは今も同じか。勝とうとする意地は私と同じ。でもどうしてかこの子は簡単に自分が劣っていることを認めてしまう。いや、認めることができるっていうべきなのかな)


千歌「うーん、もう一回やってみよ」ズズズ


聖良(まったく何考えているんだか。…て、いやそんなのどうでもいいことだ。私はラブライブで勝ち上がるために出来ることをするまで。他なんて関係ない)



聖良「…時間です、作戦通りまずは周囲を捜索しましょう」


千歌・曜『りょうかい!』



聖良(私は、絶対に負けない)
239 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/10(土) 03:34:32.89 ID:Jy88XejP0
―――――――――
―――

電車の中

希(そろそろ始まる時間やね)


希「…。」




にこ『…そうよ、今のスクールアイドルは私たちの代とはベツモノよ。言ったじゃない、あんたが英玲奈から頼みを受けたあとアドバイス求めてきた電話で。…は聞いてなかった?やかましい!』


希(さて、どうなることやら)
240 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/10(土) 03:35:37.30 ID:Jy88XejP0
にこ『勝つことへの執着、ね。…それを頭ごなしに否定するのは彼女たちの覚悟を侮辱することにもなるわよ?…うん、そうね。分かってるんでしょ?。…確かに、私だって出来ることならラブライブを楽しんで欲しいわよ?…でもしょうがないじゃない。私たちに出来ることはせいぜい見守ることくらいよ』


希(…そう、勝ちにこだわるのは決して悪いことじゃない。でも勝ちにだけこだわって終わっちゃうのは…、やっぱり寂しいよ)
241 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/10(土) 03:36:22.65 ID:Jy88XejP0
にこ『…結局自分たちで気付くしかないのよね、そういうのって。受け売りとかじゃ意味がないの。難しいでしょうね、価値観を変えるのって。それこそ盲目的な憧れなんだもの』


希(だからこその合同練習。この3日間が、あの子達が何かに気付くきっかけになればええんやけど…)
242 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/10(土) 03:43:13.67 ID:Jy88XejP0
にこ『でもね…。私は信じてるわよ。今に時代を変えるスクールアイドルが出てくる…って』


希(ふふ…うちも信じることにするよ、にこっち。私のかわいい教え子達をね)




ガタンゴトンガタンゴトン…


希(いや、もう確信に近いなこれは。ふふ…、この3日間『楽し』んでね、みんな♡)
243 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/10(土) 03:57:54.36 ID:Jy88XejP0
話膨らませすぎかも…
3年生との念バトルになかなかたどり着かない
千歌たちの水見式すらまだだし
244 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/10(土) 07:55:18.92 ID:lk0mCKE1o

書きたいように書けばいいんやで。端折るもまたよし
245 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/10(土) 12:53:30.29 ID:0C6720l40

修行は大事だからしょうがない
246 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/18(日) 06:12:42.61 ID:pdt/kEjl0
同刻


梨子「…もう時間ね。このあたりでいいかな」

花丸「橋の下が陰になってるし隠れるには丁度よさそうずら♪」

梨子「じゃあ最初は私が見張りに立つよ。みんなは修行に励んで」

善子「正直いろいろ突然すぎて先が見えないわ…」

理亞「やるからには勝つ、それだけですよ。足だけは引っ張らないでくださいね」

善子「…む。分かってるわよ」

梨子「罰ゲームも嫌だしね」あはは
247 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/18(日) 06:13:59.74 ID:pdt/kEjl0
梨子「…始まる。8、7、6…」



梨子のカウントダウンと共に

理亞のオーラがふつふつと、静かに充実していくのを

すぐ横にいるルビィだけが気付いていた


ルビィ(…確かに言葉はキツいけど、それだけ理亞さんは本気ってことなんだよね)


ダイヤ『あなたには、力も覚悟も足りませんわ』


ルビィ(『覚悟』…か。私も負けてられないな…!)


梨子「…1」




――ケイドロ、開始!!
248 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/18(日) 06:16:28.93 ID:pdt/kEjl0
―――――
―――



てくてく


千歌「う〜ん」

曜「やっぱ近くには誰もいないね。一旦戻ろうか」

千歌「そうだね」


ーー


千歌「でも意外だったな」

曜「何が?」


千歌「聖良さん。私たちのこと結構信用してくれてるのかなって。ほら、自分たちの能力私たちに教えてくれたでしょ?」
249 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/18(日) 06:21:51.87 ID:pdt/kEjl0
【たったひとりの最終決戦(プライベート・ワーズ)】
具現化系能力。自分と自分に1番近い相手1人を念空間に強制入室させる。理亞と同じく未完成の能力であり、詳細なルール等はまだ決められていない。自分も同一の念空間に拘束されるのは1つの制約であるとも言えるが、この場合1対1なら誰にも負けないという聖良の自信を色濃く反映した結果というほうが正しいであろう。A-RIZEの曲名を冠したのは彼女のスクールアイドルに対する強い信念と憧れのあらわれである。
250 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/18(日) 06:27:04.48 ID:pdt/kEjl0
曜「あー確かにあっさり教えてくれたね。まぁ重要な情報はたぶん隠してると思うよ。情報を共有することで勝率を上げたかっただけかもしれないし、単純に相手にされてないのかも…。果南ちゃんみたいに」あはは


千歌「そうかー…。でもさ、聖良さん私たちのこと結構知っててくれてない?ほら、曜ちゃんが運動できることとか」

曜「ああ、あれは…。どうなんだろう?」

千歌「あれ聞いたらなんか嬉しくなっちゃった」あはは

曜「もー千歌ちゃんったら。…それに褒められたのは私でしょー?」

千歌「ほらー、曜ちゃんも嬉しいんじゃん」


聖良「遅いですよ」

千歌・曜「あ」
251 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/18(日) 06:31:03.57 ID:pdt/kEjl0
聖良「なんです?2人揃って私の顔みて」ジロ

千歌「あ、あはは。…す、すいません」

曜(目は口ほどにって言うけど、やっぱり聖良さんが私たちを見る目はそんな生易しいものじゃないね)あはは

聖良「やる気あるんですか?」

千歌「あ、ありますよ!」

聖良「ならちゃんとやってください」


千歌・曜「はーい…」
252 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/18(日) 06:38:29.09 ID:pdt/kEjl0
―――
――

聖良「この近辺にいないということは開始までの1時間を移動に使ったと考えられます。なので私たちは倍の2時間かけて足を延ばしましょう。そうしたら恐らく潜伏圏内にたどり着きます。」


曜「…すぐにでも『凝』の修行に取り組みたいでしょうからね。向こうもこっちに偵察に来ることを考えたらわざわざ公共交通機関は使わないでしょうし、せいぜい走って移動したとして10km圏内ってところですかね」


千歌「…今回は見つけて捕まえるのが目標じゃないんだよね」
253 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/18(日) 06:56:18.02 ID:pdt/kEjl0
聖良「プレッシャーを与えられれば十分ですよ。隠れている人たちを見つけるのは困難ですが、隠れている人たちが探している人間を見つけるのは案外簡単なんです。向こうが勝手に気付いてくれますよ」


千歌「簡単にいえばみんなの修行の邪魔、だよね」あはは…


聖良「本当はそんなことしたくないですけど、これはそうするように仕組まれたゲームなんです。まぁ理亞たちもそこらへんは上手くやるでしょう」


曜「そうだ。ただ探し回るのもつまらないですし『練』を維持しながら歩くってのはどうかな?こっちもいい修行になるし、向こうにも気付いてもらいやすそう!」



聖良「ふふ、おもしろいです。じゃあ行きましょうか」

254 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/18(日) 06:57:46.12 ID:W9G57KWSO
ワーズ?
ウォーズじゃない?
255 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/18(日) 07:29:23.68 ID:pdt/kEjl0
ウォーズですね、素で間違えてた
恥ずいからあんま読み返さないけど他にもめちゃくちゃ誤字ありそう
256 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/18(日) 15:35:22.08 ID:pdt/kEjl0
―――――――――――
―――――――
―――


泥棒が潜む橋の上


梨子(…開始から1時間半か。この2週間、オーラを使えるようになってから確かにいろんなことを覚えてきたけど、それはあくまで練習の場の話であって実戦での話じゃない)


1年生組『ううう‥』ズズズ


梨子「…『覚える』、ってことと実戦で『使える』ってことの間にはやっぱりかなりの『壁』があるみたいね」


ズズ…

――!?



梨子「このオーラ…千歌ちゃん?!」バッ
257 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/18(日) 15:38:27.79 ID:pdt/kEjl0
千歌(凄い疲れる…。『念の戦闘においては常に『練』を保っておくことが基本』…なんて希さんは言ってたけど、『練』使いながらただ歩くだけでこんなにキツイのか…)てくてく

梨子「みんな…!」ザザザッ

花丸「ど、どうしました?」

梨子「千歌ちゃんが近くに来てる。橋の向こうのマンションの前」

みんな『!』

理亞「オーラが急に消えるのも不自然だけどまだ距離があるなら大丈夫だと思う、とりあえず全員『絶』を」


ルビィ「わ、分かりました…!」



フッーーー


258 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/18(日) 15:51:51.73 ID:pdt/kEjl0
千歌(筋トレが趣味の曜ちゃんらしい発想だよね。あはは、仮にみんなを見つけられたとしてもこれじゃあクタクタで追えないな)


千歌(もー限界!ここの辺で座って一休みしよー)ぽす



みんな(え〜〜〜?!)



…。

千歌「〜♪」


理亞(…いつまでいるの。早く修行に戻りたい…)ぼそ

善子(今『絶』解いたらそれこそ不自然すぎて見つかるでしょ。さすがに千歌さんでも気付くわよ)ぼそ


梨子(あ、あはは…)




千歌のファインプレーで、しばらく修行中断

259 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/18(日) 17:47:55.10 ID:pdt/kEjl0
――――――
――


開始から、既に5時間が経過

もちろん千歌はとっくに移動しており5人は再び修行に励んでいた

日は既に傾き始めている



理亞「ひどい目に会いました。そろそろこっちも反撃しましょう」

善子「拠点の偵察ね?いざ全員で動くってなったときも馬鹿正直に真正面から攻めるわけにはいかないし、作戦立てる上で情報はあるに越したこそはないけど」

ルビィ「1人で大丈夫なの…?」


理亞「私の念能力は、並みの人では捕まえられませんよ」

260 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/18(日) 17:50:22.32 ID:pdt/kEjl0
花丸「でも聖良さんは他人を拘束する念能力を持っているんでしょ?」

理亞「姉さまの能力の発動条件はある程度相手と距離を詰めていることが前提です。姉さまのことは私が一番よく知ってる」

梨子「…そうだね」

理亞「行ってきます。大丈夫ですよ、これはただの気分転換、散歩みたいなものです。」


―――


ルビィ「行っちゃったね…」

善子「今はあの子に任せるしかないわ。私たちは私たちに出来ることをしましょう」

梨子「…そうだね、修行を再開しよう」



梨子(チームプレイってより…、まだaqoursとセイントスノーの個人プレイって感じかな)

261 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/18(日) 17:55:50.11 ID:pdt/kEjl0
理亞(…)タッタッタ

理亞には1つ、試してみたいことがあった



理亞の念能力、【踊るんだよ(ダンス・ダンス・ダンス)】。

強化系オーラで自身の身体能力を強化する
単純な能力だが、希の言葉を借りれば『それ故に伸びしろが大きい』




自らの能力に『流』を組み込む
思いついたのはほんの数時間前であった
262 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/18(日) 18:06:57.23 ID:pdt/kEjl0
【『流』】
『凝』を利用した応用技。オーラの量を振り分けるという技術。この時の理亞はもちろんその名を知る由もない。


現状彼女の能力は体全体を強化系オーラで覆うことで発動しているが、たとえば高速で移動する際腕にまで均一にオーラを振り分けるのはあまり効率が良くない



理亞(まだ実戦で使えるとは思えない。でも時間はある。ゆっくりでいい、でも確実にものにしてみせる…!)

263 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/18(日) 18:31:35.37 ID:pdt/kEjl0
理亜(そのためにはまず『凝』を極めないと…!)



理亞は、『ダンス』という名を自身の能力に付けたのは単に自分が踊ることが好きだからだと思っていた

オーラによって強化された動きをダンス、と見立てたのも由来の一つである



しかし今、彼女は確信する…!

『流』によって流麗に移動する自身のオーラこそが『ダンス』なのであると!



理亞(そう、それが私の念能力…!!)




ーー『ダンス・ダンス・ダンス』だ
264 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/22(木) 01:27:33.19 ID:hKD6Sv8L0
『絶』
全身の精孔を閉じ生命Eの漏れを断つことで、疲労回復を図ることができる


千歌「ふー、大分回復してきた」むくり

曜「どうだった?渡辺式スペシャルメニューは♪」

千歌「あはは、うつ伏せで倒れながら聞かないでよ」

聖良「くたくたで動けないって言いますけど2人とも口はよく動きますね」

千歌・曜「あははは」

聖良「まぁスペシャルメニューのおかげでなかなか有意義な時間が過ごせましたよ」

265 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/22(木) 01:31:18.35 ID:hKD6Sv8L0
千歌「『練』をあんなに長い時間維持しようとすることなんて今までなかったから気付かなかったんだけど、…なんだろ、『纏』を部屋着だとするとあれは東京に来るとき着る一張羅くらいの安心感があったよね」

聖良「なんですか、その例え。でも、体が守られている感じはありましたね」

曜「これも応用技の1つなのかな」


【『堅』】
『練』と『纏』の複合技。スキのない防御を固める。



希が意図したように、実戦の中でオーラを使うことで
理亞の『流』、千歌たちの『堅』をはじめ、各々徐々に四大行の奥の扉にたどり着きはじめていた
266 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/22(木) 01:36:46.30 ID:hKD6Sv8L0
ぐぅ〜〜


千歌「お腹すいた〜。そういえばお昼から何も食べてないや」


曜「…希さんはどこまで想定してるのかな。普通に考えたらこのまま野宿だよね、女子高生たちが東京の空の下。まぁオーラが使える分そこら辺の人たちと比べればかなり強くなってるんだろうけど」あはは


聖良「そろそろ晩ごはんの時間ですしね。何か買ってきますよ」すくっ

千歌「聖良さんもう動けるんですか」


曜「せ、聖良さんはここにいてください、あとちょっと休めば私が動けますから。聖良さんと理亞ちゃんの能力が両陣営にとって抑止力的に働いてる現状で、聖良さんがここはなれるのはマズいでしょうし…。」


聖良「いいですよ、すぐ帰ってきますし。なにより日が暮れますし夜道は危険ですから」



千歌・曜(あああ、姉様…)

267 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/22(木) 03:41:12.67 ID:hKD6Sv8L0
――――――――
――――


曜「…でも本当に聖良さん行かせちゃっていいのかな」

千歌「そうだね。こういう時に限って理亞ちゃんは」

理亞「どうも」

千歌・曜(来るんだよなぁ)

理亞「え、何ですか?」

268 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/22(木) 03:52:05.01 ID:hKD6Sv8L0
理亞「姉様はいないみたいですね」

曜「さぁ、どこかに隠れて理亞ちゃんの背後を狙おうとしてるのかもしれないよ?」

理亞「それは口にした時点でブラフになりますよ」


ズズッ…


千歌「!」


千歌(『凝』を使うつもりだ…!聖良さんがいない今、理亞ちゃんにお宝の場所を把握されたら即ゲームオーバー…)
269 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/22(木) 06:55:07.31 ID:eXqSBnfSO
聖雪の妹達
270 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/22(木) 11:32:03.33 ID:hKD6Sv8L0
千歌「…曜ちゃん」

曜「まったくこれ見よがしに使って。誘ってるんだろうなぁ」

理亞「」ニヤリ

曜「千歌ちゃんいける?」

千歌「うん。さすがに何もできずにただ逃がすのも悔しいし…」




千歌「ちゃんとケイドロしよっか」ズズズ





―――――
―――
271 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/22(木) 15:28:19.11 ID:hKD6Sv8L0
千歌・曜「」ダッ!!

理亞(来た)ㇲ…


理亞は、目に集まりつつあるオーラを何の躊躇もなく元の場所に帰した


曜(やっぱ挑発だったね。でも一番修行が進んでいるであろう理亞ちゃんがこの様子ならまだこっちに余裕がありそうだ…!)ダッ



加速する曜とは逆に、千歌は速度を緩めた
曜がとり逃した理亞をすぐ追うためである

272 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/22(木) 15:38:16.29 ID:hKD6Sv8L0
理亞「…」

対する理亞はいわゆる棒立ちだった


曜(まったく動こうとする様子がない。どういうつもりなのか知らないけど…!!)


ダダダダダッ



曜「確保〜〜!!」ばっ!!





―――確実に触れた

と思った


が既に理亞は曜の目前にはいなかった


曜「?!!」


予備動作ほぼ0で、
初速が曜の全速力を優に超えていた
273 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/23(金) 00:13:46.33 ID:to1w+cDN0
曜「何、今の…」

曜(果南ちゃんの話は聞いてたけど…、百聞は一見に何とやらって奴だね。これが『念能力』…!!)


理亞「」ザッ



曜をかわし、理亞は千歌の目前10mにたった


千歌「…」ゾクゾク

千歌(速い…。速度自体は果南ちゃんとほぼ同じ、か)ㇲッ

理亞を捉えるため、千歌の思考は無意識のうちに1つの正解にたどり着いていた


『円』、である
274 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/23(金) 01:10:56.92 ID:to1w+cDN0
【『円』】
『練』で増幅したオーラを『纏』で自身から広範囲に留めることで、オーラに触れたモノの位置や形状を肌で感じ取ることができる。



理亞(…さて、牢の位置は)タッ


千歌(そうだ。反応できないなら…)

理亞は果南と同じ強化系
千歌は理亞をあの日の果南に重ねてみていた


千歌(オーラで感じ取ればいい…!)



ゾッ!!!

275 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/23(金) 01:19:23.53 ID:to1w+cDN0
理亞「!?」ピタ!


ズズズズズズズ…!!!



ズズズ…


シュゥゥゥゥ



・・・。


千歌「…あれ?」







ズズズズズ


―――千歌の『円』、わずか20数cm…ッ!!
276 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/23(金) 07:14:42.40 ID:to1w+cDN0
千歌(イメージだともっとぶわわわって広がってくはずだったんだけどなあ…。まあ今は これが限界)

※厳密な『円』とは、自分を中心にオーラを半径2m以上1分以上で維持する技術を指す



千歌(でもこれならオーラに触れたものすべてに反応できるよ。それに…)





千歌(これを極めれば果南ちゃんとも戦えるかもしれない…!!)ぐっ
277 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/23(金) 07:30:40.13 ID:to1w+cDN0
千歌「よし来いっ!」ぱん

理亞「いや…。来いっていわれても」


くるっ

理亞「泥棒が警察に向かっていく訳ないでしょう」タッ



千歌「…!!」

これは…



うっかり…!!
278 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/23(金) 07:31:57.67 ID:to1w+cDN0
理亞「…」ズズズ…


うなだれる千歌を横目に理亞は再び
『踊るんだよ(ダンス・ダンス・ダンス)』で移動しようと準備をした



…しかし



千歌「」にやり
279 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/23(金) 07:37:04.14 ID:to1w+cDN0
『円』の予備動作を行った際放たれた千歌のオーラを警戒した理亞は
数秒にわたってその足を止めていた…!


バッ!!

曜「今度こそ、確保〜〜!!」

理亞(げ…)



…数秒は、曜が反転して理亞の背後をとるのには長すぎる時間である


千歌「今だぁ〜〜」ダダダダ

前方からは千歌も迫ってきている


理亞(どうしよう)







理亞は動揺していた
280 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/23(金) 07:38:19.00 ID:to1w+cDN0
それは背後をとられたからではない


たとえ背後前方から挟み撃ちにされても今の曜と千歌相手なら『踊るんだよ(ダンス・ダンス・ダンス)』で容易に脱出できる

理亞(それよりも)



自分が『脱出しようとしていない事実』に
理亞は動揺していた
281 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/23(金) 07:42:16.75 ID:to1w+cDN0
はじめてaqoursに会ったのは、東京スクールアイドルワールドのステージ前日だった

毎日血のにじむような努力を重ね、覚悟を決めて東京にやってきた理亞の目に
あの日の千歌たちがどう映ったのか想像に難くない

理亞((遊びでスクールアイドルやってて、東京には観光のつもりで来たんだろうな))


理亞『ラブライブは、遊びじゃない…!』




涙が滲むほど、許せなかった
282 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/23(金) 07:47:25.57 ID:to1w+cDN0
しかし今、彼女たちはこうして私の前に立ちはだかっている
共に肩を並べて修行をしている


aqoursは見違えるようになっていた

今はもう彼女たちを何の疑問の余地なくスクールアイドルとして認めることが出来るようになっていた



だが、まだ敵(ライバル)ではない




『セイントスノーはaqoursをライバルとしてどう思っていますか?』

…なんて質問をされた日には、それこそ理亞は『動揺』するであろう
283 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/23(金) 07:51:26.25 ID:to1w+cDN0
まだ『発』も使えない
言ってしまえば取るに足りない連中

理亞(…のはずなんだけど)





―――理亞は、『勝負』をしてみたくなっていた
284 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/23(金) 07:58:23.35 ID:to1w+cDN0
もちろんこれはケイドロで、
泥棒が逃げるのは大前提

だが、そういうことではない



理亞(姉様だけ警戒しておけばいいと思っていましたがけっこう動けるみたいですね。それにさっきの『練』、なかなか良かったですよ、千歌さん)


ある程度の使い手になると、『練』を見るだけで相手の実力を推し量ることもできるようになる



ただ能力を使って脱出を図るのは『逃げ』だ


理亞「逃げるにしても、『逃げる』のは癪」



理亞(試してみよう)ズズズズ…



『あれ』を…!!
285 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/23(金) 08:11:53.48 ID:to1w+cDN0
理亞(オーラを脚に集中!!)

ズズズズズズッ!!

やれるかどうかじゃない、やりたいんだ…!




曜「捕まえ…」


フッ…





今度こそ、理亞は文字通り『消えた』
286 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/23(金) 09:46:57.74 ID:to1w+cDN0

曜「…てない?」


千歌「曜ちゃんどいてーーー!」タタタタ

曜「あー!!千歌ちゃんストップストッ…」



ゴツーーン☆




理亞「…」スタッ

と、理亞は『着地』した


オーラを『凝』で足に集め、垂直方向に飛んでいたのだ





理亞「あの、大丈夫ですか?」ニコッ
287 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/23(金) 09:53:23.56 ID:to1w+cDNo
http://i.imgur.com/YPIzJbl.jpg

続く
288 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/24(土) 00:24:55.40 ID:9ccg+SfM0
おつ
ラブライブ!ってなんだっけ
289 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/24(土) 21:30:33.21 ID:UeKtz0X60
―――――
―――


曜「いたた…、千歌ちゃん大丈夫?」

千歌「ごめんね曜ちゃん、大丈夫だよ」

理亞「あの、大丈夫ですか?」ニコッ

千歌「あはは、ちょっと張り切りすぎちゃったみたい。大丈夫だよ〜」

千歌(理亞ちゃんが笑ってる…、初めて見たな)




理亞「ならいいです」

理亞(一か八かだったけどイイ感じ…。もっとスムーズにオーラを動かせるようにしないと)

曜「じゃあ再開だね」さすさす

理亞「あ、もういいです」

曜「え?」

理亞「さっき飛んだ時あたりは一通り見渡せたので。偵察はひとまず終わりです」
290 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/24(土) 22:05:07.58 ID:UeKtz0X60
千歌「えーー?!理亞ちゃんずるいよ」

理亞「ずるくなーーーー


…?!


理亞は瞬時に後方へ飛び下がった


聖良「残念、捕まえられると思ったのに」

千歌「姉さ…、じゃなくて聖良さん!!」



聖良「遅くなりました、もう大丈夫ですよ」
291 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/24(土) 22:17:44.34 ID:UeKtz0X60
理亞「姉様…!」

聖良「…なんて登場するのはいいんですが、夕ご飯買い出しに行って遅れるのはかっこが付きませんね。第一もう終わっちゃったみたいですし」

千歌「うぅ〜、理亞ちゃん相手に何もできなかったです」

聖良「こうなることははじめから想定していたでしょう、気にすることないですよ」

聖良(の割には結構いい顔してますけどね、理亞)
292 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/24(土) 22:31:55.95 ID:8XVjuNBSO
円小さいちかわいい
293 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/24(土) 22:33:16.83 ID:UeKtz0X60
理亞「…では用も済んだしそろそろ帰りますね。また会いましょう、千歌さん、曜さん」

曜(『また』…か。そのときが本当の勝負になるね)

千歌「今度は絶対一泡吹かせてあげるから、覚悟してね!」

理亞「へぇ、楽しみにしてますよ」


理亞「…」

聖良「…」


この間も、聖良と理亞は互いに警戒を怠っていない
294 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/24(土) 22:48:38.41 ID:UeKtz0X60

理亞「それじゃ姉様。理亞はこれで」

聖良「分かった、気を付けてね」

ズズズズ!!


聖良(…へぇ)






「はい」


…という理亞の返事を、聖良は背後で聞いた


295 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/24(土) 23:09:46.24 ID:UeKtz0X60
聖良(前よりも全然速くなってる。何かいいヒント見つけたんだね)



理亞「理亞、姉様相手でも負けるつもりはないから」


聖良「…ふふ」

聖良(…理亞ったら。千歌さんたちから何か変な影響受けたみたい)


聖良はチラリと千歌に目をやる

千歌「?」にこっ


聖良(…まったく。どうも調子くるうな)



聖良(まぁ負ける気は私もさらさらないよ、理亞)





――こうして聖良たちは、理亞の背中を見送った

辺りには夏の夕方のにおい


ケイドロ開始から、既に7時間が経とうとしていた
296 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/24(土) 23:29:34.64 ID:UeKtz0X60
――――――
――――


帰り道


梨子「おーい、理亞ちゃーーん!」

理亞「梨子…さん?」



梨子「よかったぁ、すれ違いにならなくて」

理亞「…どうしてここに?」

梨子「理亞ちゃんが心配で迎えに来ちゃいました。もうだいぶ暗いしね」あはは

理亞「そんな、わざわざいいのに…」

梨子「迷惑だったかな?」

理亞「い、いや…そんなことない…です…けど」
297 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/26(月) 17:48:21.35 ID:pz/DSJudO
梨子「なら良かった♫」

理亞(…姉様みたいな事いうんだな)クスッ


ーーーー
ーー


梨子「〜でね、〇〇だっていうの」あはは

理亞「そうなんですか」

梨子「…」

理亞「…」



梨子(会話が続かない…)ずーん

298 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/26(月) 18:23:12.98 ID:pz/DSJudO
理亞「あの、…成果について何も聞かないんですか?」

梨子「あ、うん。理亞ちゃんなら絶対成功するって思ってたし♫そうなんでしょ?」


理亞「…まぁ」

梨子(…ふふ)


梨子「でも何もかも理亞ちゃん1人に任せっきりにはしておけないよね。なんて言ったって私達チームなんだし」

理亞「…はい」

梨子「見てて、理亞ちゃんが行った後みんなで修行したんだ…」


『凝』!

ズズズ...!


理亞「…!」
299 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/26(月) 18:31:30.41 ID:pz/DSJudO
梨子「私達aqoursも負けてられないからね。前より大分マシになったと思うんだけど」

理亞(…みたいですね)


…。


梨子(あはは、また沈黙だ…)ずーん









理亞(aqours…、か)
300 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/26(月) 18:54:50.01 ID:pz/DSJudO
理亞「…そんなんじゃまだ全然です」

梨子「!」ガ-ン

理亞「…次は一緒に行くんですよ、梨子さん。それで勝つんです、『チーム』全員で…!」


梨子「り、理亞ちゃん…!」



301 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/27(火) 00:03:48.32 ID:sU20JsDo0
警察サイド


千歌「」じ〜

聖良「どうしたんですか?」

曜「聖良さんの買ってきたご飯…」

聖良「あれ、何でもいいって言ってませんでしたっけ?」

千歌「いや…、いいんですけど」


千歌「…普通すぎませんか?」

聖良「…は、はい?」
302 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/27(火) 01:05:13.02 ID:sU20JsDo0
曜「近くのスーパーの総菜コーナーで買ったお弁当3つ!、足りない場合や保存も効く菓子パン!、ペットボトルのお茶数本であります!!」がさがさ


聖良「ちょ…」


千歌「あ〜、わたし聖良さんは山盛りタンパク質系でくると思ってたなあ。THE糖質制限!みたいな」

聖良「…は」

曜「わたしは逆に凄い女子高生らしい感じが意外性あっておもしろいなって思ってました」

聖良「おも…しろい…?」


曜「うふふ、ハンバーグ弁当かあ。おいしそうですねハンバーグ弁当。聖良さん好きなんですか?ハンバーグ。あっ、あったかい!もしかしてレジ横のレンジであっためたんですか、聖良さん!!」

聖良「…それ以外ないでしょう、あとそのお弁当は割り引かれてたから買っただけですよ」

千歌「割引…。割引弁当を選んだんですね聖良さん!お得ですもんね。あっ、菓子パンはメロンパンが多いぞ。メロンパン。聖良さんメロンパン好きなんですか?メロンパン」がさがさ

聖良「…いやそういう訳じゃ」

千歌「あれ、このお茶って―――



聖良「」ダンッ!
303 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/27(火) 01:21:38.00 ID:sU20JsDo0
千歌・曜「…」

千歌「あーお腹すいた〜」

曜「一日中動き回ってお腹ペコペコだよ〜、じゃあいただきまーす」カパッ

聖良「…」ひょいっ

曜「はぅあ?!」

聖良「…新しいの買いなおしてきますね」

千歌「わー!冗談です!!冗談!!」

聖良「…」



千歌・曜「…すいませんでした」


―――――――――
――――――
―――
304 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/27(火) 08:21:47.76 ID:IOIgP2/SO
梨子ちゃんに姉属性がもっと輝くのですわって囁いてる
305 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/03(月) 07:10:17.77 ID:8vD/y0P40
梨子「〜〜なの♪」

理亞「…へぇ」

梨子(あはは、またそっけない返事に戻っちゃった。さっきまでいい雰囲気だったと思うんだけどなぁ…)




理亞「…あの」

梨子「な、何かな?!」ドキッ

理亞「…」

梨子(なんだろう…。はっ、もしかして『うっとうしいです』…とか?!そうだよね、ちょっと距離掴めてなったよね、ごめんね〜)あわわわ



理亞「り、梨子さんて、A-RIZEの英玲奈さんの従妹なんですよね」
306 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/03(月) 07:16:50.30 ID:8vD/y0P40
梨子「…」

梨子「へ?」

理亞「そうなんですよね!?」ズイッ

理亞「…」ドキドキ

梨子「…そ、そうだよ」

理亞「…ふ、ふーん。で、どうなんですか」

梨子「え?」

理亞「A-RISEですよ。どうなんですか!?」ズイッ
307 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/03(月) 07:31:08.92 ID:8vD/y0P40
理亞がスクールアイドルを目指すきっかけは、ARISEのステージを見たことだった

毎日擦り切れる程DVDを見て、楽曲を聴き、東京に来てもしかしたらすれ違っちゃったらどうしようなんて淡い期待を胸に東京にやってきた理亞の目に、
あの日平然とA-RIZEのメンバーに会ってきたと言った千歌たちがどう映ったのか想像に難くない


理亞『ずるい…』ボソ

ルビィ『…え、何か言いました?』

理亞『何も言ってない…!』プイ




その夜眠れなくなるほど、羨ましかった
308 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/03(月) 07:36:00.88 ID:8vD/y0P40
梨子(もしかして…、理亞ちゃんはA-RISEが好きなの…かな?)

理亞「話、聞きたい」

梨子(あ、そうだこれ)




梨子「いいよ、何が聞きたいのかな?もしかしたら理亞ちゃんの方が詳しかったりもするかもしれないけど」

理亞「…!」


理亞「そ、それじゃあ…!」

309 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/03(月) 07:52:29.73 ID:8vD/y0P40
―――――
―――


梨子(こうしてみると、理亞ちゃんもスクールアイドルに憧れる普通の女の子なんだよね)


梨子「…ふふ」

理亞「…なんですか?」

梨子「なんでもないよ♪」

理亞「そうですか。それなら話の続きなんですけど…」


梨子(話聞かせてって言ってたのに、いつの間にか私が理亞ちゃんの話聞くことになっちゃった)あはは

ーーー
ーー

梨子「あ、そろそろ着くよ」

理亞「!」はっ

理亞(…しゃべりすぎた。私としたことが…。どうしよう、まだ色々聞きたいことあるのに)


梨子「…理亞ちゃん、またお話しようね♪」

理亞「…!」

理亞「…そ、そうですね。別にいいですけど」


梨子(ふふ)
310 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/03(月) 11:33:39.78 ID:8vD/y0P40
――――
――

ルビィ「あ、おかえりなさい♡」

花丸「理亞ちゃん食べられないものとかある?」

理亞「え、特にないけど…」

善子「ならよかった。2人が出てる間私たちで夕ごはんの準備してたの♪」

梨子「そうなんだ。ありがとね、みんな♪」


理亞(…)


理亞「ありがと…。ルビィ、花丸、善子」



ルビマル善子『…!!』

梨子(…♡)
311 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/03(月) 12:00:18.08 ID:8vD/y0P40
ルビィ「どういたしましてだよ、理亞ちゃん♡」

善子「わ、わたしは善子じゃなくてヨハネよ!…ま、まぁいいわ、今日だけは特別に許してあげる。感謝しなさいよね!…その、理亞!!」

花丸「理亞ちゃん、善子ちゃんのことは気にしなくていいからね」

善子「なっ!」

理亞「そうする」

善子「ちょ、納得すな!」

ルビィ「あはは」


梨子「よーし、それじゃあせっかくみんなが用意してくれたんだし冷めちゃわないうちにいただこうか」



みんな『…いただきまーす!!』




―――合同練習1日目、終了!
312 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/04(火) 01:49:30.40 ID:d6vEVEGS0
本当に野宿するのか
313 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/05(水) 11:44:12.01 ID:4vyp/hq/0
――――
――


不明な時系列


雪穂「あの子、何か思い詰めてる様子だったけど…なんだったんだろ?」

亜里沙「…うん」



亜里沙(あの頃のお姉ちゃんみたいだったな…)
314 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/05(水) 12:16:38.26 ID:4vyp/hq/0

――
――――――


2日目、夕方


ズズズ…!!


梨子「…はぁ、はぁ…。もって10秒か…」

善子「動けて10歩ってところね」

梨子「10歩しか動けないって…鬼ごっこどころじゃないね」あはは…

ルビィ「想定リミットは明日なのに…」


理亞「…2日で実戦レベルに持っていくのはもともと無理な話なんです。希さんもそれくらい分かっているはず。これは『凝』が必ずしもこっちの勝利条件に直結はしない意図で作られたゲームであると考えるほうが自然でしょう」


善子「つまり、アプローチを変える必要があるってことね」

理亞「…」こくり

理亞「やることはやったと思う。修行も大切だけど、これはゲームなの」

花丸「つまり…」



理亞「私たちは、ルール1を拡大解釈する」
315 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/05(水) 13:20:39.77 ID:4vyp/hq/0
―――――
――


千歌「今日は動きなさそうだね」

曜「予想通り、勝負は明日か。うーむ、向こうはどんな手を使ってくるか」

聖良「ほら、集中して。もう修行付き合いませんよ」

千歌・曜『ごめんなさ〜い』

曜「でも聖良さんは希さんよりも丁寧に教えてくれるから分かりやすいな」

千歌「聖良さんすっごく頼りになります、私聖良さんが同じチームで良かったです!」

聖良「…まったく、すぐ調子のいいこと言うんですから」


聖良(このチーム分けも、作為的に行われてるんだろうな。そもそも理亞が逃げ手で私が追手ってのは能力的にも綺麗に別れすぎですしね。それなら私がこの2人…、高海さんと同じチームになった理由も何かあるんでしょうね。ま、大体の察しはついてますが)


聖良「…こちらも明日に向けてしっかり準備しましょう」


千歌「はーい!」


聖良(ふふ…まったく希さんも人が悪い)


――――
――
316 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/05(水) 13:24:12.30 ID:4vyp/hq/0
―――――
―――

花丸「確かにこれなら千歌さんたちの裏がかけるかも…!」


理亞「言っておきますが、うまくいくかどうかはあなた達次第ですからね」

善子「まぁ最後はチームワークで勝負よね。しかたない、私は孤高の美少女ヨハネだけど、あなた達に協力してあ・げ・るーーーー

理亞「慣れ合いは好きじゃないんですが…。まぁ勝つためには仕方ないか」

善子「ちょっと台詞さえぎらないで!そもそも昨晩ルビィとA-RISE、μ’s論争仲良くしてた子が良く言うわね」ふふふ…

理亞「な!そ、それはこの子が余りにもμ’s、μ’s言ってA-RIZEを表面的にしか見てないから理亞が教えをほどこしたの…!」

ルビィ「そ、それを言うなら理亞ちゃんだってμ’sを一義的にしかみてないよね。そもそもわたしはどちらが〜〜〜

理亞「またそれをぶり返すの?そんなこと言ったら〜〜〜



わーわー
317 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/05(水) 13:27:52.40 ID:4vyp/hq/0
花丸「あはは、また始まったずら」

善子「まったく仕方のない子たちね、昨日どんだけ語り合ったか覚えてないのかしら。長くなるから勘弁して欲しいわ」

理亞「あなたは黙ってて、津島善子!」

善子「なっ…!善子呼びならまだしも…。…フルネーム呼びですってぇぇぇ?!撤回しなさい、今すぐに!!」


ぎゃーぎゃー


梨子(理亞ちゃんもすっかりうちの1年生組と打ち解けたみたい。これならチームワークも大丈夫そうね♡私も年長として自信もってしっかりしなくちゃ!)



梨子「よーし、皆!明日はぜっちゃい…」
318 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/05(水) 13:33:39.28 ID:4vyp/hq/0
・・・。


善子「え、今…」

梨子(噛んだーーー)かぁぁぁ

梨子「うぅぅ…」

花丸「ほら梨子さん、もう一回♡」にこ

梨子「は、花丸ちゃん…」

梨子(皆を引っ張っていくのもなかなか大変だね、千歌ちゃん)


梨子「そ、それじゃあ気を取り直して…」



梨子「明日は絶対私たちが勝つぞーー!」



ルビマル善子『おーー!』


理亞「…お、おーー!」



――Aqours・セイントスノー合同練習2日目、終了!
319 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/06(木) 22:57:34.50 ID:C6R99CcSO
>>317
かわいい
320 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/08(土) 00:01:34.74 ID:C6/zK8bT0
――――――――――
――――
――


千歌「来たね」すくっ


―――Aqours・セイントスノー合同練習3日目、


ルビマル善子「…」ザッ




開始!!
321 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/08(土) 01:06:40.43 ID:C6/zK8bT0
〜〜〜〜〜〜
〜〜〜


回想

ルビィ「ルール1を拡大解釈…?」

理亞「そう」スッ

理亞は、なみなみと水の入ったコップを差し出した


理亞「『水見式』…。これを使えば皆さんのオーラがどの系統に属しているか判別できます」


善子「いや待って、系統って…。いったい何するつもり!?」

理亞「使える手を増やすの。私たちは逃げ手でありながら守られたお宝を狙うという攻め手でもある。手は多いほうがいい。それに守りを固める相手に勝つためには攻め手は戦力上で常に上回っている必要がある。」


ルビィ「理屈では分かるけど…そんないきなり私たちにできるものなの?」
322 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/08(火) 19:51:45.40 ID:Ldu1nIqR0
ここの>>1も富樫病発動してしまった…?
323 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/08(火) 19:55:28.25 ID:Ldu1nIqR0
ここの>>1も富樫病発動してしまった…?
324 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/13(日) 07:38:58.83 ID:OZjLNCISO
冨樫な
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