男「猫娘との生活」

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1 : ◆TiKUvGS/sQ :2017/04/28(金) 19:44:39.63 ID:aRxApJLJO
本当に気まぐれだった

会社でミスをして怒られて

落ち込んでいる矢先に

今日は晴れですと言った天気予報に裏切られ、雨が降りだし

傘を持って無い中、早足で帰路につく

今日はツイテない

そんな日だったからなのか

ふと見つけた、衰弱してる猫を我が家に連れて帰った

男「何だお前、捨て猫か? ツイテないなぁ」

猫「ミャー」

男「そうかー、俺もさぁ今日はツイテなくてなぁ......そうだお前俺の話し相手になってくれよ?」

猫「......ミャー」

男「社会人四年目、独身一人暮らしちと寂しく思っていたんだ」

猫「ナウー」

男「悪いようにはしないからさ、んじゃ、お持ち帰りー」

猫「.........ミャー」


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2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/28(金) 19:46:14.72 ID:aRxApJLJO
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猫を拾った

お持ち帰りした時は気づかなかったが

男「ほら綺麗にするだけだ大人しくしてくれよ」

猫「ミャー!」

男「ちょお前、ぶふお」

洗ってみるとビックリするくらい真っ白で毛並みなんてサラサラで最高に綺麗な猫に早変わり

男「お前、結構美人じゃないか? 目も青色で海みたいだ、綺麗だな」

美人と言ったのは勿論雌だからだ

猫「ミャー?」

男「って猫に美人って表現は変かな、さてと飼うと決めたんだから、飼い主として責任持ってやるか」

男「えーと猫について、Google先生俺に力を......!」

猫「.........」

それからと言うもの男は猫について調べまくった

食事から習性、どうやったら仲良くなれるかのスキンシップ等

男「あ、そうだ名前つけてなかったな忘れてたどうしようか?」

男「.........お前にぴったりな名前」

猫「ミャー」ガリガリ

男「おいおい、ダンボールで爪を研がないでくれ......ん?」

ふと、猫が引っ掻いていたダンボールに目が動く、ダンボールには鈴蘭と書かれていた

男「鈴蘭......ああ、良いな」

猫「ミャ?」

男「よーし、今日からお前は鈴蘭だ、長いから鈴(すず)な」ナデナデ

猫「ミャー」ゴロゴロ

男「よしよし」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/28(金) 19:47:14.96 ID:aRxApJLJO
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〜男の勤める会社 屋上〜

上司「お前は何時になったら出来るようになるんだ!!」

男「す、すいません!」

上司「まったくどうしてお前は覚えが悪い? 頭動かしてんのか?」

男「いやー、何も言えないですねぇ」

上司「まったくこのクソがッ、もっと考えて仕事しろ! でなきゃ辞めちまえ」バタン!

男「......ふぅ、そんな怒らんでも良いのに」

後輩「せ、先輩......」

男「ん? おお後輩ちゃん、大丈夫だよ俺しか怒られてねぇ、おkだ」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/28(金) 19:48:00.38 ID:aRxApJLJO
後輩「お、OKじゃないですよ! 私先輩に自分のミスを......」

男「後輩ちゃんまだ1年目だろ? 失敗何ていっぱいある、俺も失敗ばっかりだったよ、まぁ仕事パートナーなんだからフォローさせてくれ」カチッ

後輩「でも私、何時も先輩に守ってもらって......」

男「良いって俺はこんな人間だし、怒んの苦手何だ、後輩ちゃんが反省してるならそれで良いよ......スゥ、煙草うめぇー」

後輩「先輩......あのこの後空いてますか? 良かったら食事に」

男「え、ああ悪いな今日は真っ直ぐ帰らないと行けないんだ」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/28(金) 19:49:45.78 ID:aRxApJLJO
後輩「何か用事でも?」

男「最近捨て猫拾ってさ、ちょっと心配でね、だから食事はまたの機会で」

後輩「......分かりました、それでは先輩また明日、今日はありがとうございました」

男「おう、あんま気にすんなよー」

男「.........まぁ、怒られるのも疲れるんだけどさぁ......また鈴にでも愚痴ってよっと」

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〜男宅〜

男「ただいまー、鈴ー、いるかー?
あれ?」

何時もなら俺の声が聞こえるや飛んで来るのに今日はこない

何かあったのか、一抹の不安が男に過ぎったが

男「鈴ー! す.........へ!?」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/28(金) 19:52:12.68 ID:aRxApJLJO
男の目が驚愕に見開く

「.........ぬ、ぬし!?」

男の目の前に居たのは猫ではなく、背中まで伸びた真っ白い髪に海のように透き通った青い双眸をした見た目十五、六歳程の美少女だった

見ると洗濯物を畳んでいた所だったのだろう今朝干していた洗濯物が綺麗に整頓されていた

誰なんだ、一瞬男に動揺が走るが

少女と目があう、不安気に男を見つめている青い双眸

何時も仕事の愚痴を黙って静かに聞いてくれていたあの猫と同じ瞳

男にはそれだけで十分だった

「ぬ、ぬし......これはの、はう///」

男は何時もの様に抱き締めて真っ白い彼女の頭を撫でる、サラサラな撫で心地に良いようのない暖かさを感じた、やっぱりあの子だ
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/28(金) 19:56:19.80 ID:aRxApJLJO
男「ただいま、鈴」

男の言葉に一瞬驚く彼女だったが、直ぐに満面の笑みを浮かべる

そして何時もの様に彼に擦り寄る

「.........うんおかえり、ぬし」

あの日の気まぐれだった行動が

後々、男のツイテるとは言えない

損な日常をこの猫が彩って行くのは

まだ先の話し




8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/28(金) 20:01:21.09 ID:aRxApJLJO
続く、ネタあったら書いて頂けると嬉しいです
猫可愛い
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/28(金) 20:01:52.92 ID:C+J3H7xUo
つおつ
はつじょうき
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/28(金) 20:38:27.76 ID:apEOsIiYo
おつです
猫じゃらしで意地悪
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/29(土) 00:34:14.30 ID:CuAPlTmJ0
期待
マタタビと酒で乾杯
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/29(土) 04:26:24.27 ID:LCNAeESlO
とてもいい
休日に一緒にお昼寝とか
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/29(土) 12:31:33.63 ID:FDZ4oa+mo
嫌がるお風呂
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/29(土) 21:23:04.70 ID:GkqST6pAO
後輩と鈴蘭のハーレム
15 : ◆TiKUvGS/sQ [saga]:2017/04/29(土) 21:42:36.86 ID:+8q3l8rTO
拾った猫が女の子になっていた

鈴「改めて言おう、我は主の飼い猫の鈴蘭じゃ、あの時は拾ってくれて感謝しておる」

男「あ、これはどうもご丁寧に」

男の緊張した面持ちにふと鈴が柔和に微笑を浮かべる

鈴「これこれ、そんなに固く並んでくれ何時もの主らしくないぞ?」

男「いやぁ、口ぶりから俺より歳上なんじゃないかと......」

鈴「そうじゃな、我はこれでも五十年程生きておる」

男「大先輩じゃねーか......鈴さん?」
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/29(土) 21:43:20.21 ID:+8q3l8rTO
鈴「いやいや、我に取っては男がご主人なんじゃからそう気負う事はない、今迄通り鈴と呼んではくれんかえ?」

男「わ、分かりま......」

鈴「敬語も必要ないぞ?」

男「......分かったよ、鈴さん」

鈴「さんも要らぬが......まぁ悪い気はせんのう、それでええ」

男「所でさ、何でそんな姿なの?」

鈴「......姿? ああ、人間のということか」

鈴「我はのう少しばかり物の怪の血を引いておっての、人の姿になれるんじゃ寿命も他の猫より長い」

男「物の怪って......」

鈴「昔は沢山居たんじゃ、今は殆ど見かけないがの」

男「そ、そうなのか......」

鈴「本当は猫のままお主と暮らそうと思ったんじゃ、人になった所で気持ち悪がられてまた捨てられるのが関の山じゃと」

鈴「この五十年、只々シンドくてのぅ何度裏切られたか......」

言葉を紡ぐ彼女の目は次第に伏せ気味になり暗い表情を落とす

そんな表情に男は何時もの癖なのか
自然と彼女の頭に手を乗せ優しく撫でていた

男「.........鈴さん大変だったんだな」

鈴「主......ふふ、やっぱり主じゃのう」

男「え、ああ悪い何時もの癖で」

慌てて手を引っ込めようとした男だが、鈴がその手を握り首を左右に振る

鈴「もっと撫でてくれんか? 主の手は暖かい......」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/29(土) 21:44:05.27 ID:+8q3l8rTO
上目遣いにお願いされ男はまた鈴の頭を撫で始める

鈴「それでじゃ、最初こそ人になる気は無かったんじゃが主と暮らしていく内にの......」

鈴「主の優しさが暖かくての、こんなの初めてじゃった嬉しかったんじゃ......恩返しに主に何か出来ないかと思ったんじゃ」

男「そうだったんだ、ありがとう鈴」

鈴「!! うんや、礼を言うのはこっちじゃ」

男の言葉に鈴はそっと頭に置いてある手を握り、自身の胸へと持っていく、とても大切な物の様に握りしめて

鈴「我が人になった時、主は我の事を嫌な顔もせずに......ただいまと言ってくれた、見た事もない女子を我だと気付いて何時もの様に抱き締めて頭を撫でてくれた」

鈴の頬は話せば話す程、赤みを増していった、ふと彼女と目があった綺麗な双眸は微かに潤んでいる

鈴「我はもう嬉しゅうて嬉しゅうて.........主、主」

生きてきた五十年の苦節から解放されたからなのだろうか彼女は男の胸へと擦り寄り抱きしめる

彼女の顔は男から見えないが小さな嗚咽が聴こえてくるので、男はまた彼女の頭を撫でながら、この真っ白な彼女が落ち着くまで黙って待っている事にした
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/29(土) 21:52:54.74 ID:+8q3l8rTO
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男は胸にすっぽり収まっている彼女を撫でながら、今日の夕飯はどうしようかと思案していると

鈴「主、もう大丈夫じゃ」

男「そうかい?」

鈴「うむじゃがもう少しこのままで居てはくれんか?」

男「これから何時でも出来るよ? 先ずは夕飯食べよう鈴、俺お腹ペコペコで......」

鈴「そ、そうか......では我が男に馳走してやろうかの!」

男「え、料理出来るの?」

鈴「何年生きてると思っちょる、まぁあまり期待はせんでくれ、あくまで人並みという事じゃからの、で我が作ってもええか?」

男「鈴さんの料理......俺食ってみたいなお願いします」

鈴「うむうむ! 待っておれ直ぐ作るからの!」
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/29(土) 21:53:30.94 ID:+8q3l8rTO
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鈴「さぁ、主よ召し上がれじゃあ!」

鈴が腕を差し出した机の上には、ザ・和食といった料理が並んでいる

男「(見た目は悪くない......だが味はどうだろう、例えばこの味噌汁にしたって鯖の味噌煮にしたって鈴は猫なんだ人と味覚は違う筈)」

男は考える果たしてこの料理は美味しいのか、だが鈴が俺の為に拵えてくれた料理を無下には出来ない、何より料理を作りながら「主は喜んでくれるかのう......」なんて台詞を聴いてしまったらこれは美味いと言う他にない

男「(どんな味だろうと美味いと言って見せる!! いざぁ!!)」

男「いただきまぁす!!」

パクッ

鈴「ど、どうじゃ? 美味いか主?」
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/29(土) 21:54:31.89 ID:+8q3l8rTO
鈴の料理、それは想像絶する程に

男「う、ううう......」

鈴「主......? まさか口に」

男「うめぇぇぇぇぇーー!!!」

鈴「ほにゃぁ!?」

美味かった

男「鈴! 美味い! 美味しいよぉ!」

鈴「な、そうか良かった......」

男「おかわり!!」

鈴「早いの!?」

社会人四年目、この四年間自炊だった男に他人の手料理というのは、味もそうだが、心に染みる味だったかもしれない

男「ふぅ〜、ご馳走さま......美味しかったよ」

鈴「お粗末様じゃ、ふふ...主の口に合って良かったわい」
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/29(土) 21:56:36.16 ID:+8q3l8rTO
男「さてと食器は俺が洗うよ」

鈴「ええぞ、主は寛いでくれ」

男「いやいやこんな美味い飯食わせて貰ったんだお礼しないと俺が納得出来ないよ」

鈴「いやじゃから......」

男「だから俺が......なら手伝わせてくれ」

鈴「まぁ、それじゃったら」

男「よぉし! 見てろよ俺の食器洗いの速さを! 昔はシャイニングフィンガー(閃光の掃除指)と言われた男の力を!!」

鈴「しゃいふぃん......ふふ、可笑しな名前じゃのう」

男「!!」

不意打ちだった、その時浮かべた鈴の笑顔に男は思わず見惚れてしまう
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/29(土) 21:57:52.15 ID:+8q3l8rTO
鈴「ん? どうした主?」

男「......あ、いや前に猫だった鈴に美人だなって言ったのを思い出してさ」

鈴「お、おう......そうか」

男「うん、俺の目に狂いはなかった」

男「鈴はスゲぇ美人だ」

鈴「ふぇ!?」

男のたった一言に鈴の顔が湯気が出るんじゃないかと思うほどに赤くなる

鈴「......あ、ありがとの主とても嬉しいぞ」

男「お、おう」

鈴「ま、まったく我の主はさも平然と甘い言葉を言いよるのう」

男「し、下心はないぞ? 本心であってだな」

鈴「わ、分かったからこれ以上はええ.........我が持たんわい///」

男「え? 最後の方なんて言ったの?」

鈴「むぅー! ええから食器洗いするぞ主!」

男「ああ、そうだったな」
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/29(土) 22:00:34.53 ID:+8q3l8rTO
鈴「そのしゃいふぃん、とやらの腕前を見せてもらおうかの」

男「しゃ、シャイニングフィンガーだし! 見てろよあっという間に終わらせてやる」

鈴「ふふ、食器洗いでそこまで気合いを入れんでええわい、主は愉快な飼い主じゃぁ」

その後、見事に気合いが空回りし男は食器を割ってしまい手を切るという事態を招く

そして甲斐甲斐しく鈴に絆創膏を貼ってもらっている、まさに情けない

男「す、すまん......」

鈴「ええよ、主はおっちょこちょいなのは感づいておったし、それに」

男「?」

鈴「こ、こういうシチュエーションにちと憧れてたからの/// うむ気にするな」

男「シチュエーション?」

鈴「き、気にするでない!!」アセアセ

男「お、おう」

鈴「......ふふ」
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/29(土) 22:13:04.25 ID:+8q3l8rTO
投下終わり、ネタありがとうコレは捗りますわい
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/29(土) 22:17:27.26 ID:NGmhiqC2o
おつー
良いニヤニヤ
26 : ◆TiKUvGS/sQ [saga]:2017/04/30(日) 07:43:33.92 ID:B6uodT3NO
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ーー

毎日が辛かった

ーあんた誰なんだ!? 人の家に入って何してる!?ー

信じていた物に裏切られて

ーば、化け猫だぁー!!ー

ーまってくれ我は!ー

周りの視線はいつも恐怖と拒絶

ーとっとと家から出ていけぇ!ー

どうして生きているんだろう
何が楽しくて今日を生きている

ーうぇ、なんだこの猫きったねぇ、野良猫かー

もう嫌だった

ーほれほれ早く逃げないと尻尾燃えちまうぞー? ははははは!ー

ーすまんな、お主の様な半妖にこの場所に留まる場所は無いー

我の居場所など何処にもなかった
27 : ◆TiKUvGS/sQ :2017/04/30(日) 07:45:06.51 ID:B6uodT3NO
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毎日が辛かった

ーあんた誰なんだ!? 人の家に入って何してる!?ー

信じていた物に裏切られて

ーば、化け猫だぁー!!ー

ーまってくれ我は!ー

周りの視線はいつも恐怖と拒絶

ーとっとと家から出ていけぇ!ー

どうして生きているんだろう
何が楽しくて今日を生きている

ーうぇ、なんだこの猫きったねぇ、野良猫かー

もう嫌だった

ーほれほれ早く逃げないと尻尾燃えちまうぞー? ははははは!ー

ーすまんな、お主の様な半妖にこの場所に留まる場所は無いー

我の居場所など何処にもなかった
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/30(日) 07:46:17.94 ID:B6uodT3NO
誤爆すまぬ
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/30(日) 07:47:09.99 ID:B6uodT3NO
ーなんだお前捨て猫か? ついてないなぁ...ー

でも、彼に会えた

ーそうだお前俺の話し相手になってくれよ、独り身はちと寂しくてなー

ー今日からお前は鈴、鈴蘭だ。よしよしー

ちょっと独り言が多くて

ーうーん、猫って玉ねぎダメなんだなー

それでいて決めたことはとことんやる

ーおーい鈴今日はちょっと奮発して贅沢な猫缶だぞ!ー

ー鈴聴いてくれよ今日さぁまた後輩がよー

でも仕事先では大変そうだが彼は笑顔だった

なにより

ー鈴ー! す......へ!?ー

ーぬし......これはの、はぅ///ー

ーただいま......鈴ー

嬉しかった、ここに居ても良いんだと

心から思えた、初めて心が満たされた
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/30(日) 07:48:10.70 ID:B6uodT3NO
ーーーーーー
ーーーー
ーー


「鈴、鈴さん大丈夫か?」

鈴「ぬ......ぬし?」

男「うなされてたからさ、嫌な夢でも見たの?」

鈴「夢......なに昔の事じゃ」

男「............鈴さん」

鈴「こりゃ、頭は撫でんでええわい! 我はこれでもお主より」

男「鈴さんの居場所はここだからね」

鈴「!!」

男「だからもう泣かないでよ、俺もいるしさ一人じゃないぜ?」

鈴「うん(......そうか、我は泣いておったのじゃな)」

鈴「主、ありがとの......」

男「うん」

鈴「主、一緒に寝てはくれんか? い、嫌なら......」

男「嫌なもんか、一緒にいるから安心してくれ」

鈴「.........やっぱり主は優しいのう」

男「そうだろもっと褒めろ」

鈴「.........ふふ」

男「なんか可笑しかったか?」

鈴「うんや、そういう主の所我は好き.........じゃ」スヤスヤ

男「す......ってもう寝てるし、ああ反則だよそういうのは......」

男「.........まぁ良いか、おやすみ鈴」
31 : ◆TiKUvGS/sQ [saga]:2017/05/02(火) 18:18:18.41 ID:gzipOUScO
目がさめると何とも居た堪れない空気が鈴と男の周りを取り巻いていた

鈴「.........ぬ、主よ昨日我が言っていた言葉はの......」

男「好きって言葉だろ? 鈴さん大丈夫だ俺は誤解してないよ」

鈴「ぬ/// それはつまり」

男「飼い主としてって事だろう?」

鈴「ふぇ? 」

男「飼い主として嬉しい言葉だよ、ありがとう鈴さん」

言うや男は鈴の頭を撫で始める
かくいう鈴は

鈴「(.........なんじゃ、嬉しい様な残念な様な......むぅ、じゃが我は半妖主と結ばれるのはあり得ん話か)」

鈴「(って我は何を考えておる!? 主にそんな感情を抱くとはイカン! イカンぞぉ!)」ブンブン

男「うぉ!? どうしたのいきなり?」

鈴「にゃんでもないぞ主よ!」

男「にゃんでもって......ぶふ」

鈴「わ、笑うんでないわい!」ポカポカ

男「ごめんごめん」

鈴「所で今日は仕事に行かんのか? 大分ゆっくりしておるが?」
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/02(火) 18:18:58.37 ID:gzipOUScO
男「今日は休みなんだ、だから鈴さんとノンビリしてるよ」

鈴「なんじゃと!?」

男「そんな驚かなくても」

鈴「(主と二人......二人きり......)」

鈴「(ああ、ダメじゃこんなこと考えてはいかんのに......いかんのにぃ)」

男「鈴さんどうかしたの?」

鈴「(主に......あ、甘えたい......///)」

男「鈴さん? 顔赤いよ熱でも」ピトッ

鈴「ぬ...ぬしー///」ギュウ

男「......え?」

鈴「んん......主はええ匂いじゃぁ」クンクン

男「ちょ鈴さんどうしたの?」

鈴「(ああ、主......我のご主人......優しいご主人......)」

鈴「今日は二人きりなんじゃろ? だったらサービスしてくれてもええやろぉ?」スリスリ

男「一体突然......は!!(この必要に擦り寄ってくるのはもしや発情期!?)」
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