ヨウ「リーリエ・・・!?」アニポケリーリエ「・・・どなた様でしょうか?」

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74 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 22:39:03.48 ID:QgB+6NfI0
アニポケリーリエ「…」ショボーン

ヨウ(ぐ…。 …し、仕方がない…)

ロトム図鑑「…。」
アニポケリーリエ「…。」

ヨウ「…ん…」

ロトム図鑑「…。」
アニポケリーリエ「…。」

ヨウ「………くぅ……くぅ…」ZZZ…

アニポケリーリエ「……も、もう寝てしまいました…?」

ロトム図鑑「やっぱり無理してたロね…。
 …リーリエ、心配させてしまったようで悪かったロが、正直来てくれて助かったロ!
 …………やっぱり…ヨウにはリーリエが必要ロト。 ありがロト!」

アニポケリーリエ「…あ…、いえ…そんな…。元はと言えばわたくしが…」

ロトム図鑑「…まったく…、サポートする身にもなってほしいロ!
 ポケモンのためなら平気で無茶して、いーっつもリーリエの前だと背伸びして強がるんだロ!!」

ロトム図鑑「……………………」

ロトム図鑑「…………ヨウだって、ホントはいっぱいいっぱいのはずなロに…。
 ……だから……、こっちのリーリエ…? …どうかヨウを嫌いにならないであげてほしいロト…。
 …そんなところがボクのユーザーの良いところで、ボクはそんなヨウが大好きなんだロ…」にこ

75 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 22:39:46.16 ID:QgB+6NfI0
アニポケリーリエ「…………」

アニポケリーリエ「………嫌いになんて…、なるはずがありません…。…わたくしも…、  ……………?」

アニポケリーリエ(…『いつも』…? …『こっちのリーリエ』…??)

アニポケリーリエ「………あ、あの!ロトム? …ちょっと、聞きたいこ…とっ………?


ロトム図鑑「むにゃむにゃ…」ZZZ…


アニポケリーリエ「…………え?」

ロトム図鑑「…むにゅ…やっぱり、リーリエは、…いい子ロね…
 ポケモンにぃ、やさしい…、カワイコちゃんロト〜…、ふにゅ…」ZZZ…

アニポケリーリエ「…………えぇ…? ……ロトムも、寝て、しまっているのですか? …いつ…から…?」

ロトム図鑑「ふが。…ヨウ…。こうなったらボクがヤツとたたかうロ〜…!むにゃ…」ZZZ…

76 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 22:40:23.25 ID:QgB+6NfI0
アニポケリーリエ「………………」

アニポケリーリエ「…………ふふ、きっとロトムも気を張ってたのね…。 ……おやすみなさい。」くす

ヨウ「……………………リー…リエ…」ZZZ…
アニポケリーリエ「…!」びくっ

ヨウ「………リーリ、エ…。…ごめ…ん…………」ZZZ…

アニポケリーリエ「………寝言…、です…か……。
 謝らなきゃいけないのはわたくしの方なのに…。 何で…、何を…、あやまるのですか………?」

ヨウ「………くぅー……くぅ…………」ZZZ…

アニポケリーリエ(………彼の発する『リーリエ』という言葉には…、
 とてもたくさんの想いが込められていると感じる瞬間がある………)

アニポケリーリエ(………まるで魂が惹かれるみたいに、この人が気になってしまう…)

アニポケリーリエ「……………」

アニポケリーリエ「…………………不思議な人………」こてん

77 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 22:40:53.83 ID:QgB+6NfI0
―――ヨウの夢の中

ヨウ(気づいたら、カプ・コケコとほしぐもちゃんが邂逅した時に
 体感したような不思議な空間の中にいる。…ここは夢の中、なのか?)

ヨウ「……リーリエ…、ごめん…。 …僕は…ほしぐもちゃんを…、守れなかった。」

―――「がう〜♪」

ヨウ「…え!? 」くるっ

ほしぐもちゃん「がーう♪」

ヨウ「!! ほ、ほしぐもちゃん!? …夢か? あ、夢の中なんだろうけど…、ほしぐもちゃんは…本物?」

ほしぐもちゃん「が〜う〜♪」

ヨウ「…そうか、ほしぐもちゃんの力ならこういうことができたのか…。
 …ロトムの言う通りだ。大人しく寝るのが最善だったんだな…」

ほしぐもちゃん「…がう」

ヨウ「? …何か、伝えたいのか?ほしぐもちゃん?」

78 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 22:41:26.47 ID:QgB+6NfI0
―――――キュイン…

ヨウ(…イメージが、伝わってくる。 …ニ日後の午後、校庭にもう一度あのウツロイドが出現する…?)

ほしぐもちゃん「がう!」

ヨウ「…わかった。その時に必ず、きみを取り戻してみせる…。」

ほしぐもちゃん「がうがう〜♪」すりすり〜

ヨウ「ふふふ!心配だからそれまではこうやって夢の中で僕に話しかけてくれる?」なでなで〜

ほしぐもちゃん「がう〜♪」

ヨウ「うん! おやすみ、ほしぐもちゃん!」

79 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 22:42:01.34 ID:QgB+6NfI0
―――リーリエ宅のお屋敷内・ヨウが泊まっている部屋 朝

ぱち

ヨウ(…う…、ううん…。 …朝? ……。 ……リー、リエ? …リーリエだ…。 リーリエがいる…)

アニポケリーリエ「……すぅ……すぅ……」ZZZ…

ヨウ(…いや、リーリエじゃない…。 …この子は別世界のリーリエ…。 …。 …って!ええっ!!?)

アニポケリーリエ「………すぅ ……すぅ ……」ZZZ…

ヨウ(?!? …な…、なんで… 一緒に… ベッドで…、寝てるん…だ…!?)

アニポケリーリエ「………………………ん……、ぅ…」ぱち…り

ヨウ「…!?…」

アニポケリーリエ「……………ぅん…?」むく…り

ヨウ「…………」

アニポケリーリエ「………ぅぅ…」しょぼしょぼ…

ヨウ「……リーリエ…?」

アニポケリーリエ「………?」ぽけー…

ヨウ「…あ……、アロー、ラ…。…お、おはよう……。………起き、…た…?」

80 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 22:43:02.76 ID:QgB+6NfI0
アニポケリーリエ「……んぅ…? …、………。 ……へ…?」きょとん…

ヨウ「…………」

アニポケリーリエ「……、…え…? ……ええ…、………えええええ!!?///」あわあわ…!

ヨウ「………だ…大丈…夫…?」

アニポケリーリエ「…あ…、あああああ…わ、わたくし…?!……わた、くし…!!///////」ぼわっ!

―――バーーーーン!!!(ドアが開く音)

ジェイムズ「ご無礼を承知で失礼させていただきますヨウ様!!
 リ、リーリエ様がぁ、し、寝室にいらっしゃら、な………!!?」

ヨウ「…………」
アニポケリーリエ「…………」

ジェイムズ「…………。…… … …… …リー …リエ、さま…?」

アニポケリーリエ「……?………??(はっ!)……!?!?
 …あ、あのっ、ジェ、ジェイムズ!? こ…、これは、その…!…違うの…っ!!///」わたわたっ!

ジェイムズ「…こ、このジェイムズが、付いていながらッ…、このジェイムズ!不覚の極み!!
 …申し訳…ございませんっ…!…奥様ァ…!! ………はぐっ!」

――――ばたーんっ!

ヨウ「し、執事さん!!?」
アニポケリーリエ「いやー!ジェイムズー!」

81 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 22:43:58.15 ID:QgB+6NfI0
……………………………………

ジェイムズ「………はっ!!」バッ!

アニポケリーリエ「起きましたか?ジェイムズ。 …一体、どうしたんです…?
 ヨウの部屋の前であなたが気絶していて…、それはもうたいへんびっくりしましたよ」

ヨウ「びっくりしました!」
ロトム図鑑「びっくりだロ!」

ジェイムズ「り、リーリエ様…!?ヨウ様…!?ロトム様…!?
 ……き、気絶…? …私が、ですか? …た、確かリーリエ様が見当たらない気がして、
 屋敷内を捜そうとしていた辺りまでは記憶があるのですが…、 ………うっ…!
 …何故でしょう? 頭が思い出すことを拒否するかのように…その先の記憶が不鮮明です…」

アニポケリーリエ「それは良かった…!」

ジェイムズ「よ…、よかった…!?」

アニポケリーリエ「あ! いえ…、あなたが無事なようで良かった、という意味です…」

ジェイムズ「…さ、さようでございましたか…。 ……。
 …そういえば気絶中に…、何か恐ろしい夢を見たような…?」

アニポケリーリエ&ヨウ&ロトム図鑑「「「……!!…」」」たらたら…

82 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 22:45:13.05 ID:QgB+6NfI0
ヨウ「……あ、でも、倒れた時に頭とか打ってないようで、それは本当に安心しました…」

ジェイムズ「おお、ヨウ様…。…なんとお優しい言葉…。ご心配をお掛けし………、…?
 …むぅ…? …今のお言葉は、その…まるで…倒れた瞬間を、目撃していたかような言い方…ですな…?」

ヨウ(…。 …し、しまった……)

アニポケリーリエ「そそそ、そんなことよりジェイムズ! もう今日はすぐに帰宅して療養してください…!
 勤務中に倒れるなんて大変なことです…。 きっと働き過ぎですよ…!
 あなたはいつも懸命に働いてくれて、わたくし、本当に感謝しています!

 そんなあなたに何かあったら、わたくしは色々な意味で自分を許せなくなるでしょう…!
 だからあなたのためにも今日はもう何もかも忘れて寝てください。 わたくしからのお願いです…!」

ジェイムズ「リ、リーリエ、様…! こ…、こんなおいぼれめに!言葉もありません…!!
 うううう! こ、このジェイムズ! 謹んで本日はお休みさせていただきます…!!」ハハーッ!

アニポケリーリエ「い、いえ! どうぞ、ゆっくり…休んでくださいね! ……」ひくひく

アニポケリーリエ&ヨウ((……な、なんだか、心が…痛い…っ!!))ずきーん…!

ロトム図鑑(…な、なにやってるんだロ…二人とも……)アキレタ…

83 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 22:45:42.38 ID:QgB+6NfI0
―――――ポケモンスクール・正門前

運転手「いってらっしゃい、リーリエお嬢様。ヨウ様。」

アニポケリーリエ「ご苦労様でした。また帰りのお迎えお願いしますね。」
ヨウ「…いってきます。ありがとうございました。 ……車…、直って良かったですね…」

アニポケリーリエ「……。」てくてく  ヨウ「……。」てくてく

アニポケリーリエ「……。」てくてく  ヨウ「……。」てくてく

アニポケリーリエ「……」ぴた…  ヨウ「……?」たじっ

アニポケリーリエ「……ご…、」

アニポケリーリエ「…ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!!ごめんなさいーっ…!!//////」がばっ

ヨウ「!! …わ、わかったから…! も、もうちょっと、声を抑えて…!?」


サトシ「なんでそんな謝ってんの?」
ピカチュウ「ぴかちゅう?」


アニポケリーリエ&ヨウ「「ひっ!?」」

84 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 22:46:11.32 ID:QgB+6NfI0
サトシ「アローラ!リーリエ。ヨウ。 ……珍しいなぁ、リーリエ? もう遅刻寸前だぜ?」

アニポケリーリエ「…そ!そう!そうでした! 早く教室に急ぎましょう…!」せかせかっ!

サトシ「……昨日、添い寝したんだ」

アニポケリーリエ&ヨウ「「……!!!?」」こけっ!?

サトシ「……ピカチュウとモクロ―とイワンコと…。 …ど、どうしたんだよ、二人とも!?」

85 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/27(木) 22:47:13.57 ID:QgB+6NfI0
―――――ポケモンスクール・校長室

ヨウ「アローラ。ククイ博士。 …昨日は泊まらせてもらう用意してもらっていたのにすいませんでした」

アニポケククイ「アローラ。ヨウ。 …なぁに、気にするな!
 あの豪邸に泊まらせていただいたなら逆に、“つのドリル”で一撃必殺くらい運が良かったじゃないか。
 ………おっと、それよりも…、
 次に時空の歪みが開くのがいつになるのかが…、わかったぜ。
 今日から二日後の午後過ぎだ…。 予測上その時間、あの校庭にヤツが再出現する可能性が極めて高い」

ヨウ「…それで間違いないと思います。
 僕の方も夢を通したテレパシーでほしぐもちゃんから同じことを伝えられました」

アニポケククイ「夢で? …まぁ、君のポケモンの力なら不思議でも何でもないか…。
 しかし、それなら最高の相手に答え合わせをしてもらえたってことで良さそうだ」にやり

???「幸い、二日後は休日。 今日こそ通常通りの日程だが、校庭は本日朝から使用禁止とした。
 明日は午前授業で放課とするつもりだ。現状はそれが精いっぱい。…すマンムー」

ヨウ「!? あ…、あなたは…!?」

アニポケククイ「紹介が遅れたな。 信用できる協力者を一人、見つけたんだ。
 尤も君にとっては例によって既に知っている人かもしれないがね」

アニポケナリヤ「やあやあ、アローラ!ヨウ君!
 私がポケモンスクールの校長であるナリヤ・オーキドです!
 …正直に言うとな、すまんが、私はまだ全面的にこの一件の話を信じたわけじゃないのだが…、
 ククイ君がね、頭を下げて言うのだよ、『どうかヨウに力に貸していただけませんか』と。
 …ククイ君があんなに真剣に頼むんだ。これに応えられなきゃ男が廃るってモンジャラ?」にこ

86 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 22:49:47.50 ID:QgB+6NfI0
ヨウ「…! …ククイ博士…!」

アニポケククイ「へへへ…、俺が不甲斐無くて君に苦労掛けたら、あっちの俺に申し訳が立たないじゃないか…。
 …あっ、 でも流石に君がパラレルワールドから来たってことはややこしくなりそうだったし、
 すぐさま信じてもらえる自信もなかったら、そこまでは校長には言ってないぜ…」ぼそっ

アニポケナリヤ「ヨウ君はUBとやらにポケモンを奪われたとの話だが、取り返す算段は何か付けておるのかな?
 策があるなら参考までに聞かせてもらえんかナックラー?」

ヨウ「……。 …あくまでも参考にまでですが、一応、確実に取り返す方法が無いわけではないんです…。
 …例えば最悪、ほしぐもちゃんにボールを内側から破壊させて出てもらうことは可能だと考えています。
 …でも、すいませんが僕はこの方法を使うつもりはありません……。
 …代案を、昨日のうちに何か考えておくつもりだったんですが…、…ダメでした…」
 
アニポケナリヤ「? 君のポケモンがククイ君から聞いている通りの存在ならば、良い作戦のように思えるが?
 君がこの作戦を躊躇するのは一体、何故ダグトリオ?」

ヨウ「この方法は…、
 ボールを取り込んでいるウツロイドに致命的なダメージを負わせてしまう恐れがあるからです。
 ウツロイドは人間にとっては危険なUBかも知れませんが、犠牲にして良い理由にはなりません。
 ウツロイドの安全が保障できない以上はポケモントレーナーとしてこの方法は論外だと思っています」

87 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 22:54:06.74 ID:QgB+6NfI0
アニポケナリヤ「…成程。ククイ君が君に入れ込むのが少し理解できた気がしたよ。
 そういうことならば私もお役に立てそうだ。
 ……ニ日後の予定だが、アローラの全しまキングとクイーンをこのスクールに招こうと思っている。
 どうだろう? 戦力的には十分か、ヨウ君の意見を聞かせてもらエンブオー?」

ヨウ「しまキング達をですか!? …そ、それならいくらあのウツロイドが相手でも…、……いける…!
 いや、むしろ完璧です…! アローラでそれ以上の戦力はないと思います…!」

アニポケナリヤ「ようし…! なら、とりあえずはその方向で話を進めるとしヨーギラス!」

ヨウ「…何から何まで、本当にありがとうございます…! ククイ博士! オーキド…、校長!
 ………。 …あのご迷惑ばかりで…恐縮なんですが、もう一つだけ…お願いがあるんです…」

アニポケククイ「? 何だ? 何でも遠慮せずに言ってくれ?」

ヨウ「しばらく、このスクール内に居てもいい許可をもらえませんか?
 今のうちに奴が出現したときの準備とか、校内の地形勘とかを付かんでおきたいんです」

アニポケククイ「お安い御用だぜ。
 再出現自体は先だが、それまでスクールにいても不自然じゃない理由が欲しいということだな。
 すぐになんとかしよう。 …よし、ヨウ。着いておいで」

ヨウ「あ、はい。…オーキド校長先生。本当にありがとうございました。 …失礼しました!」

アニポケナリヤ「うむ! 成功を祈っテールナー!」

88 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 22:54:52.59 ID:QgB+6NfI0
――――――ポケモンスクール・廊下

アニポケククイ「…。…どうだった? 校長も君にとってはすでに知人だったみたいだな。…驚いた顔してたぜ?」

ヨウ「…はい。 …僕の世界のククイ博士はトレーナーズスクールに
 講師として招かれるということはあったみたいですから、別世界では本当に教師をされているというのも、
 よくよく思えば不自然でもなかったんです…。(イリマさんが教師とかならもっと違和感無かったろう)
 でも…、ナリヤ・オーキド校長っていうのは、突拍子が無くて…。
 …。 …あと、それから…あのオーキド校長について…、一つ聞いても良いでしょうか…?」

アニポケククイ「? …どうした?…何か…、深刻な話か…?」

ヨウ「…ひょっとしたらそうかも知れません…。 ……ククイ博士…?
 あの…オーキド校長のあの語尾は…、何か呪いにでもかかってるんですか?
 …まるで…ダジャレみたいでしたけど…」真顔

アニポケククイ「……へ?」

89 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 22:55:32.54 ID:QgB+6NfI0
―――――ポケモンスクール・ククイ学級の教室

アニポケククイ「…というわけで、わずかな間だが一緒に授業を受けることになったヨウ君だ!」

ヨウ「…………。」

アニポケマオ「…君は!」  アママイコ「あっまーい」
アニポケスイレン「きのうの…!?」  アシマリ「あうおう」
アニポマーマネ「ヨウ!」  トゲデマル「まっきゅ〜!」
アニポケカキ「まさか本当に転入生だったのか?」  バクガメス「がめーす」

サトシ「…あれ? ヨウ。授業でんの?」
ピカチュウ「ぴかぁ?」 モクロー「もくぅ…」ZZZ…

ヨウ「……あ、あの…、博士…?」

アニポケククイ「ん、どした?」

ヨウ「…スクールに居させてほしいというのは、こ…こういう意味では、無かったん…ですけど…?」ぼそ

90 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 22:56:51.03 ID:QgB+6NfI0
アニポケククイ「え?  …マ、マジか!?てっきり!! …すまん…!」さー

アニポケリーリエ「…ヨウ…? どうして?  授業を受けるなら、言って下されば良かったのに…!」

ヨウ(リーリエ…。 う…! …その顔には…弱いな…。 …………。
 ……考えてみれば確かに……、就業時間中に動くのは…ちょっと目立っちゃうかも知れない……)

アニポケククイ「すまんな、ヨウ…。
 …正直いうと、君にもスクールを体験していってほしいっていう気持ちが俺にあったんだと思う…」

ヨウ「…いいんです。博士。 油断する気はありませんが、ククイ博士たちのおかげで、
 ウツロイドを迎え撃つ目途は僕の考えていた以上に、本当に上手く立った感じなんです。
 …授業に参加するくらい問題ありません。
 それから…正直にいうと、僕だって…ククイ博士の授業、凄く受けてみたいです…」

91 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 22:58:01.79 ID:QgB+6NfI0
ヨウ「…ア、アローラ。 …みんな知ってるかも知れませんが、ヨウといいます。
 …本当に短い間だけど、よろしくお願いします」

アニポケリーリエ以外のクラスメイト「「「「「おおっ!!」」」」」

アニポケリーリエ「……!」ぱぁっ

アニポケリーリエ「ひ、ひょっとしたらもう、ヨウに会えないんじゃないかと思ってましたので、うれしいです…!
 ……あ! きっと…教科書、無いですよね?
 よろしければお見せしますから、わたくしの隣の席、どうぞ?」にこっ

アニポケリーリエ以外のクラスメイト「「「「……!!?…」」」」

ヨウ「あ…、ありがとう…」

アニポケリーリエ「いえいえ!うふふっ! ……?… ……どうされました?…みんな?」きょとん

アニポケスイレン「…え? …あ…えーと、なんか、リーリエとヨウっていちにちですっごくなかよくなったね…」

アニポケマーマネ「というか、リーリエが…、やけにヨウに懐いたな、的な…」

アニポケリーリエ「! …そ、そんなことありませんよ…? た、確かに意気投合と言いますか…、そのう…、
 …と、とにかく、ヨウの前で変な事を仰らないでください…!」ぷい!

アニポケマオ「…ふふふ!変なリーリエ! …ヨウ。ククイ学級へようこそ!みんな大歓迎だよ!!」

ヨウ(…僕の世界のリーリエが比較的良く接していた印象があるのは、アセロラやハプゥさんだったから、
 改めて思うとアーカラのキャプテン達やマーマネと親し気にしているリーリエって新鮮だな…)

92 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 22:59:00.03 ID:QgB+6NfI0
アニポケククイ「…おっと、授業前にちょっと連絡なー。
 昨日、スカル団や謎のポケモンが校内で暴れたという証言が一部生徒から出たため、
 しばらくの間、校庭は使用禁止とするぜ。
 それから、スクール内の工事関係により急きょ、明日は午前授業で放課だ」

アニポケマオ「ええー!? 午前授業はともかく、校庭は使えないのは困るなぁー!
 サトシにやったのと同じアローラサプライズ、ヨウにもしてあげようと思ったのに…」

サトシ「ああーあれかー。 早くも懐かしい気がする」
ピカチュウ「ぴかちゅうー」

アニポケククイ「おいおい? 校庭に変なポケモンが出るから危ないって言ったのは君たちじゃないか?」苦笑

アニポケマオ「ごめんね、ヨウ。いつもはこんな物騒なところじゃないんだよ?」

ヨウ「大丈夫。わかってるつもり」にこ

アニポケククイ「じゃあ、授業にしようか。 …折角だし今日のポケ問題はヨウから出題してもらおうかな?
 ……君のトレーナーとしてのお手並み、拝見させてもらうぜ?」にか

ヨウ「…えー、ええっと、わかりました…。 出来るかな…?」どきどき

93 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 22:59:48.50 ID:QgB+6NfI0
―――――ポケモンスクール・ククイ学級の教室 授業後

アニポケマーマネ「今日、調子良かったねぇリーリエ。 ボク、ヨウからの問題、全然回答できなかったよ…!」

アニポケカキ「ああ。大したもんだ。張り切る理由でもあったのか?」にか

アニポケリーリエ「ななな…! ろ、論理的な結論としてわたくしは張り切ってなどございません!」

アニポケカキ「あ…? そ、…そうか? …別にやる気あるのは良いことだと思うが…?」

アニポケリーリエ(……ううう…///)ちら

アニポケスイレン「ヨウのポケもんだい、すっごくおもしろかった!」

アニポケククイ「そうだな!実体験に基づいた良い内容だったぜー」

ヨウ「そ、そうですか? …ありがとう///
 …でも全問正解されるとは思わなかった。 結構難しい問題もあったはずなのに」

アニポケスイレン「ほとんどはリーリエがこたえてたけど。ふふふっ!」

ヨウ「でもスイレンも凄かったよ? 流石、水タイプのエキスパートだ。
 ダダリンの生息地の問題なんか特に難しいかなと思ったけど即答されてしまうとは」

アニポケスイレン「…て、てれるからやめて…///」

アニポケリーリエ(ヨウ…、楽しそうに喋ってます。 ふふふ、何かスイレンも嬉しそうです…。)

アニポケリーリエ「………あ、あれ?」

94 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:01:22.41 ID:QgB+6NfI0
アニポケスイレン「ヨウはアーカラじまのせせらぎのおかのみずうみでつりしたことある?」

ヨウ「…!…、…あるよ…。…とてつもなく恐ろしいポケモンがいるんだ。 そいつの名前は、」

アニポケスイレン「そうそう! そのこのなまえは“ヨワシ”!!」

ヨウ&アニポケスイレン「「…!」」くすくす!
アシマリ「あうあう!!」


アニポケスイレン「アシマリ、“ばるーん”っ!  …どう?すごいでしょ?
 わたし、アシマリがだいすきなんだ…! ヨウはアシマリかわいいとおもわない?」

ヨウ「うん、凄い…! アシマリが可愛いっていうのもよくわかる。
 ……僕が、最初にポケモンをもらう時の候補の中にアシマリがいて…、」


アニポケリーリエ(……ヨウが…、…他の女の子と楽しそうに喋ってるの…、なんか……、)

アニポケリーリエ(……………嫌…だな…)

アニポケマオ「あれ?リーリエ? なんか涙目になってない?」

アニポケリーリエ「はい?」うる

サトシ「ほんとだ、どっか痛いのか??」

アニポケリーリエ「…、…へ??」うるっ…

ヨウ(…? ……リーリエ…?)がた

95 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:02:16.77 ID:QgB+6NfI0
アニポケリーリエ「……!? ……!!?」うるうる…

ヨウ「リーリエ…? だ、大丈夫? …どうか、した?」

アニポケリーリエ「・・・!!!     ……な、なんでも、ありま……!」

アニポケリーリエ「………!」ぽろっ

アニポケリーリエ以外「「「ええええ…っ!!?」」」」がーん!

アニポケリーリエ「………っ…!!」ぽろぽろ

サトシ「だ、大丈夫かっ!?」
ピカチュウ「ぴかぁ!?」
ヨウ「リ、リーリエ…!?」おろおろ

アニポケマオ「……!?(……な、なんか、ヨウが来たら堪えられなくなったって感じだった…。これは…?)」

アニポケククイ「………。」ふむ

アニポケククイ「…悪い。マオ。 ちょっとリーリエから話、聞いてもらっても大丈夫かな?
 …その、なんだ、聞いた内容によっては、俺に報告を戻さなくてもいいからさ」

アニポケマオ「! え、あ…は、はい…!
 …ありがとうございます、ククイ博士。 ……スイレンもちょっと、いい?」

アニポケスイレン「う、うん!!」

アニポケククイ「…ほらほら、男子諸君。そろそろ次の授業だ。
 マオとスイレンが付いてる。 …リーリエは大丈夫だから」にこ

96 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:03:09.51 ID:QgB+6NfI0
―――――ポケモンスクール・廊下

アニポケマオ「大丈夫、リーリエ?」さすりさすり

アニポケリーリエ「…ごめんなさい。 落ち着きました。もう大丈夫です…。」ぐしぐし

アニポケマオ「………違ってたらごめんね…。 …多分リーリエは、ヨウがスイレンとお話ししているのをみて…、
 …ちょっと悲しくなっちゃったんじゃないかな? ……違う…?」

アニポケリーリエ「……!!///」かぁ

アニポケスイレン「え! わ、わたしのせい!? ごめん!リーリエ!」

アニポケリーリエ「…ち、ちがいます。
 …スイレンもヨウも何も悪くないのです…。…ぐす、…わたくしがおかしいのです…」

アニポケスイレン「…??」

アニポケマオ「……泣き出しちゃったのは…、私がリーリエに声をかけて周りを騒がしちゃったから…、
 心配したヨウがこっちにきちゃって…、リーリエ、びっくりしちゃったんだよね…?
 …………むしろ私のせいだ…、ごめんね、リーリエ」

アニポケリーリエ「……」ぶんぶん

アニポケスイレン「……そ…、それって、つまり…?」

アニポケマオ「(…うぐ、言っちゃっていいものか…?) …え、えっと、その、ようするにリーリエは…、」ちら

アニポケリーリエ「………/////////」まっか

97 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:04:00.53 ID:QgB+6NfI0
アニポケマオ「……リ…、リーリエは………、ヨウに…こ…、恋をしちゃってるってことなの…かな…///
 …そのー…、一目惚れみたいな感じの、やつというか…?///」

アニポケスイレン「……!…」ちら

アニポケリーリエ「……!!…!……!!…うぅ…それは…、そのう……///」

アニポケリーリエ「…////」

アニポケリーリエ「……////」

アニポケリーリエ「………/////////」こくり…

アニポケマオ「…!(きゃー) ////」
アニポケスイレン「…!(きゃー) ////」

アニポケリーリエ「……あぅ…、いや…、その…、ちょっといいなって思ってる、だけで…///。
 こ、こんな、気持ちは、わたくし、はじめてだから…、そ、その…!////」うる

アニポケリーリエ「……!!」うるうるっ

アニポケスイレン「ああ、ごめん。なかないでなかないで!
 ……リ、リーリエ、…こ、こくはくするの…? いそがないとヨウ、ながくはここにいな…

アニポケリーリエ「…そ、そんなこと、しません!
 昨日、会ったばかりの子から、そんな事言われれても気味悪がれるだけです…。
 わたくしは、ヨウに変な子だとおもわれるの…、いやです……!」ぽろ 

98 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/27(木) 23:04:04.03 ID:NMV8vH1cO
ぽけりんbbsの方かな。
99 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:05:20.91 ID:QgB+6NfI0
アニポケスイレン「あ…、ご、ごめん…!」

アニポケマオ「…………」

アニポケマオ「…………あのね、リーリエ……? …リーリエがしたいようにするのが一番だと思うけど…、
 私はね、リーリエのその気持ちをヨウに伝えて良いんじゃないかと思うよ。
 きっとヨウは、リーリエの想いをちゃかしたりなんかする子じゃない。しっかり向き合ってくれる子だよ。
 多分それは私よりもリーリエの方が…よくわかってるんじゃないかな…」

アニポケリーリエ「…………マオ…」ぐす

アニポケマオ「? …でも…、私にしても、なんで出会ったばかりの子をそこまで信頼できるんだろう…?
 ヨウがいい子なのは間違いないと思うけれど…」

アニポケリーリエ「…………」

アニポケスイレン「…マオちゃんのいってること、わたしもわかるきがする。
 …とにかくリーリエがどうしようとも、わたしはゼンリョクでリーリエをおうえんする。
 リーリエはかわいいもん。ぜったいだいじょうぶだよ」

アニポケマオ「…そうだね…。 スイレンの言う通りだ。それは私も同じだから。リーリエ」なでなで

アニポケリーリエ「………。 ……ちょっと…、考えて、みます…、……二人ともありがとう…」ぐしぐし

―――――
―――


100 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:06:03.17 ID:QgB+6NfI0
―――――ポケモンスクール・ククイ学級の教室 放課後

サトシ「ヨウ? 今日こそはククイ博士ん家に泊まるんだろ。」
ピカチュウ「ぴかちゅう!」

ヨウ「うん、そのつもり。 ちょっとスクール内を色々観させてもらった後、行くよ」

サトシ「へへへー!楽しみだぜー! んじゃあ俺、先に戻ってんね!」たたっ

アニポケリーリエ「? あれ?ヨウ? ひょっとして泊まるところが無かったのですか?」

ヨウ「ああ、うん。実は。だから昨日はすごく助かっちゃった」にこ

ロトム図鑑「ククイ博士には申し訳ないケド、正直今日もリーリエのおっきい家に泊まりたいロ!」

アニポケリーリエ「ふふふ!…。ロトム、本当に泊まっていきますか?…。」

ロトム図鑑「冗談ロトよ〜。…リーリエは本当良い子ロト〜!」

ヨウ(……?)

ロトム図鑑「ヨウ? そろそろ行くロ! …リーリエ、アローラ!また明日ロト!」

アニポケリーリエ「……ええ!アローラ! …また明日!…。」にこっ

ヨウ(……。)

ロトム図鑑「どうしたロ? ヨウ? 早く行こうロ!」

ヨウ「…リーリエ?」

101 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:06:46.90 ID:QgB+6NfI0
アニポケリーリエ「…はい?」

ヨウ「…えっと、その…、リーリエ…? …何か、あった?」

アニポケリーリエ「…あ…、や、休み時間の時は …その、ご心配をお掛けしました…///」

ヨウ「あ、ううん。そうじゃなくて…。  …リーリエ、今…、何か困ってるんじゃない?」

アニポケリーリエ「え? ……べ…、別に、何にもありませんけど…っ?」

ロトム図鑑「?? …何言ってるロ?ヨウ?」

ヨウ「……。 ………本当に?」

アニポケリーリエ「………」

アニポケリーリエ「………」

アニポケリーリエ「た、……大したことではないのですが…、先程、家から連絡があって…、
 今日の午後から夜勤してもらうはずのお手伝いさんが、昨日の雨で体調を崩されてしまったらしく…、
 わたくし、無理をさせてはいけないと思って、
 そのお手伝いさんには本日お休みしてもらうことにしたんです。
 ……いつもなら夜勤の人が居なくとも、大抵ジェイムズがいるからそれで構わなかったのですが…」

ヨウ「…今日は、ジェイムズさんも休みにしてしまったんだった…」

アニポケリーリエ「……はい…。元々、あの屋敷は最小限の人員で管理していて…」

ロトム図鑑「…ということは、リーリエ……、今日あのデカい家に一人ってロと…?」

102 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:07:41.38 ID:QgB+6NfI0
アニポケリーリエ「…ご、ご心配なさらず…! 確かに、一人きりなんてことは初めてですが…。
 論理的な結論として、いい勉強です…。 そもそも別に怖くはありません…」

ロトム図鑑「…昨日、夜遅くまで話したとき、リーリエ言ってたロ。
 先日、サトシがリーリエの家に遊びに来た時、部屋に野生のヤトウモリが入ってきて凄く怖かったって。
 あんなのは懲り懲りだって。 ……多分大丈夫じゃないロ?」

アニポケリーリエ「……うっ…、だ、大丈夫ですってば。 わ、わたくしは負けません…」


ヨウ「……ふ、」

ヨウ「……ふふ…っ」


アニポケリーリエ「? ………ヨ、ヨウ…?」

ヨウ「…こんなことで強がらなくたっていいのに。 無理される方が却って心配するよ…! ふふふっ」

アニポケリーリエ「! …わ…、笑う事ないじゃないですか…! ///」

ヨウ「ふふ…っ! 大したことじゃなくて良かった…。…もう早く言えばいいのに…。 …くくっ…!」

アニポケリーリエ「も、もう…っ!/// 笑いすぎですよ…! …よ、ヨウったら…いじわるです…!///」

ヨウ「…………」

ヨウ「……リーリエ?  …もう一回聞くけれど、…本当に大丈夫?」

103 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:08:27.11 ID:QgB+6NfI0
アニポケリーリエ「…………」

アニポケリーリエ「……。 …ほ、本当は怖いです。とっても。 ……一人でなんか居たくありません…。
 ……。…だから…、………ふふっ! …ヨウ、わたくしを助けてくれますか?」

ヨウ「もちろん! ゼンリョクを尽くすよ!」にこっ

アニポケリーリエ(………ああ……、ずるい、です…。 こんなの…//////)

ロトム図鑑「…それにしてもよく気付いたロトね? ヨウ?」

アニポケリーリエ「…………」

アニポケリーリエ「……それは…確かに…。
 …ヨウってまるで、わたくしが困ってるといつでも助けに来てくれるみたい…」ウレシイ

ロトム図鑑「…おそらくヨウはリーリエのこと、いつもよく見てるからロ…。リーリエマニアだロ…!」

アニポケリーリエ「…え、そ、そうなのですか…!?!?////」

ヨウ「…こ、こら。誤解を招くようなこというなよ…///
 そんなことより、これからどうするか考えないと…!」

サトシ「んなのカンタンじゃん。リーリエもククイ博士んちに泊まりに来ればよくない?」
ピカチュウ「ぴかちゅ」

サトシ以外「「「サトシ!?」」」

サトシ「…忘れ物して戻ってきちゃった…。へへへ」

104 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:09:01.38 ID:QgB+6NfI0
ヨウ「……ああでも、ククイ博士の家っていうのは良い考えかも。 …どうかな?リーリエ?」

アニポケリーリエ「……ごめんなさい。勝手に家を空けて外泊するのは、できればちょっと…」

ロトム図鑑「なら、逆転の発想ロト! ボク達がリーリエの家にお泊りしに行くロト!」

ヨウ「…厚かましいぞという問題はこの際さて置いたとしても、
 男の子だけで女の子の家に泊りに行くのはどうかと思うな…」

アニポケマオ「なら、私も参加する!どうかなぁ?リーリエ?」

アニポケマオ以外「「「「マオ!?」」」」

アニポケマオ「私も忘れ物で戻ってきちゃったりして…! えへへ…!」

105 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:09:46.99 ID:QgB+6NfI0
アニポケリーリエ「……!」

アニポケリーリエ「…わ、わたくしはその、やりたいかもです…! お泊り会…!」どきどき

サトシ「んじゃあ、いっそのことククイ学級のみーんな、誘おうぜ!!超楽しそう!!
 俺、みんなに声かけてくるから! …あ、もちろんヨウも来るんだよな?」きらきら

ヨウ「あ、えっと…、僕は…
アニポケリーリエ「ヨ、ヨウは来ないのですかっ!!?」がば

ヨウ「(…そんなこの世の終わりみたいな顔しなくても…)
 いや、スクールでちょっと調べものした後で行かせてもらおうかなと言おうとしただけ!
 …僕も行っても大丈夫?リーリエ?」にこ

アニポケリーリエ「当たり前じゃないですか…っ! お待ちしてます…!」ぱあっ

アニポケマオ(リーリエに元気が戻ってみたいで、とりあえず良かった…)くすくす!

アニポケマオ「…素敵なアイディアだね!サトシ!
 サプライズができなかった分、ヨウの歓迎会も兼ねるということで!!」

―――――
―――


106 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:10:37.14 ID:QgB+6NfI0
―――リーリエ宅のお屋敷内

アニポケリーリエ「みんな! 本日はお集まりありがとうございます!
 うちの敷地なら近所迷惑なんかなりませんから、
 どうぞ存分に大声で騒いでいただいて結構ですっ!」きゃっきゃっ!

アニポケスイレン「て、てんしょんたかっ…!!」

アニポケマーマネ「休み時間のは何だったのさ…。まー、元気になったなら良かったけど!」

アニポケリーリエ「実は前からこういう事、一度はやってみたくて、憧れたんです…!」むふー!

サトシ「…こういう大人のいない雰囲気、俺にとっては久しぶりって感じ!
 ほら俺、ちょっと前まで、仲間たちと野宿したりしながら旅する毎日だったから」
ピカチュウ「ぴーか」タシカニ

アニポケカキ「……サトシのこれまでの詳しい経歴がたまに知りたくなるんだが。 俺は…」

アニポケマオ「それしても、カキまで参加できて本当に良かったよ! 配達、大丈夫?」

アニポケカキ「ああ。折角だし明日はいいって、親がな。 …まぁこんな機会、中々無いだろうしな」

ヨウ「お泊り会やるのってやっぱり珍しいんだ?」

アニポケカキ「そういう意味じゃ無いさ。ヨウがいるってことが、凄く貴重だろ?」

ヨウ「あ…! …ありがとう…!」

107 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:11:10.13 ID:QgB+6NfI0
アニポケカキ「…まぁ、一つ懸念があるとすれば、
 俺が居ない間に、妹に何かあったらどうすればいいんだということぐらいか…。
 …い、いかん!想像したら心配になってきた…! リーリエ、電話を貸してくれ…!!」

ヨウ「え? カキ、妹居たの? ……知らなかったな」

アニポケカキ「…。 …そりゃあそうだろ。ヨウにはまだ教えてなかったんだから。
 …ホシっていうんだ。言っとくが! …滅茶! 苦茶! 可愛いからなぁッ!!」

アニポケスイレン「あ、ちなみにわたしにもいもうとがいるんだよ」ハイ

ヨウ「ホウとスイっていう双子の妹でしょう。それは知ってる」

アニポケスイレン「…………いや、ぎゃくになんで、しってるのかな…!?」

108 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:12:05.05 ID:QgB+6NfI0
アニポケリーリエ「あ。 そういえばそうでした!(ぽん) 
 お風呂を沸かしてありますから、マオかスイレン、よろしければ入ってきてください」

アニポケマオ「ありがとー、リーリエ。 どっち先に入ろっか、スイレン?
 ……あ! 良いこと考えちゃったよー!
 時間勿体ないし、折角だから、リーリエも一緒に、三人でお風呂入っちゃおっか?」にか!

アニポケスイレン「いいね!たのしそう!! どう?リーリエ?」わくわく!

アニポケリーリエ「うー/// それは、ちょっと…恥ずかしいです……、けど…
 こんな機会は…そうそう無いですし…、 うん…。わかりました…!/// ………。
 …じゃあ、わたくしたちはちょっと行ってきますね。 みんなは適当におくつろぎ下さい…」

アニポケカキ「……ああ」
アニポケマーマネ「……うん」
ヨウ「……いってらっしゃい」
サトシ「おう!  あ、リーリエ?この○ンテンドースイッチ、やらせてもらっていい?」

アニポケリーリエ「ええ。もちろん良いですよ、サトシ。 …マオ、スイレン。待ってください。今、行きます。」

アニポケスイレン「リーリエのいえのおふろ、すっごくおっきそう! …およげるかな!」きゃっきゃっ!
アニポケマオ「こらこらもー!スイレンったら! …リーリエ!背中流し合っこしようよっ!」きゃっきゃっ!
アニポケリーリエ「…そういうのは恥ずかしいですってばぁ…!/// …うふふっ!///」きゃっきゃっ!

……………………。

アニポケカキ「…。」
アニポケマーマネ「…。」
ヨウ「…。」

109 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:12:36.74 ID:QgB+6NfI0
アニポケカキ「…なんと、いうのか…」

アニポケマーマネ「……」
ヨウ「……」

アニポケカキ「適切な表現かは…、わからないが、」

アニポケマーマネ「……」
ヨウ「……」

アニポケカキ「…何か、こう…空気が、…いたたまれない…っていうか…」

ヨウ「わかるよ」
アニポケマーマネ「…ま、まーね。 ……。 女子たち…、ちょっと…あれはデリカシーにかけていると思う…」

サトシ「…え? なんで?どういう意味?
 んなことよりさぁ!! みんなで○リオカートやろうぜぇっ!」きゃっきゃっ!

ヨウ「…サトシはすごいな」
アニポケマーマネ「…こうなりたいとは…、何でかまったく思わないけど…」
アニポケカキ「…ああ」

110 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:13:12.34 ID:QgB+6NfI0
――――――

アニポケマオ「今晩の料理は、みなさんにもお手伝いしてもらいながら、
 私が腕を振るわせていただきましたー! ご協力ありがとぉー!」
アママイコ「あっまーい♪」

アニポケスイレン「おいしそう!」
アニポケリーリエ「そうですね! …この前の試食会のシチューも美味しかったです!」
サトシ「10万ボルトシチューは勘弁だったけどな!」にか
アニポケマオ「たはは…! 今日の料理の味は自信をもって保障するから安心してちょうだい!」
アニポケマーマネ「ねぇ、はやく食べようよぉー!」
アニポケカキ「ああ! 腹が減った!」

ヨウ「…!(…マ、マオの…料理かー…!)」びくびく

111 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:13:43.25 ID:QgB+6NfI0
―――ヨウの回想・アーカラ島 シェードジャングル

マオ『…あれ?ラランテス、料理を残してる? ほら!カキもスイレンも食べて食べて!』にかっ

カキ『それでは……』仏頂面…
スイレン『ペロッ!っと』にこっ!

ヨウ『……。』

ぱくぱくもぐもぐ

スイレン『“きちょうなホネ”のフレーバーが口の中、広がって……』
カキ『ほっぺが蕩けるだけでなく、舌が痺れ、痺れて……?』

カキ『うっ……!』
スイレン『こっ、これは……!?』

ヨウ『……!?』

カキ&スイレン『『みっ、水ッッッーーーー!!!』』

ヨウ『…ひっ!!』

マオ『? ええっ!どうしたの、みんなっ!ちょっと待ってよー!』

―――ヨウの回想終了

ヨウ「……………!」

112 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:14:13.06 ID:QgB+6NfI0
いっただきまーす!!

ヨウ「……はっ!」

ガツガツ!むしゃむしゃ!ガツガツ! ガツガツ!むしゃむしゃ!ガツガツ!
ガツガツ!むしゃむしゃ!ガツガツ! ガツガツ!むしゃむしゃ!ガツガツ!

ヨウ(……!!)

アニポケスイレン「おいしー!」
アニポケマーマネ「おかわりー! マオー!」
アニポケカキ「はやっ! 早いぞっマーマネ!」
サトシ「ウマいなー! またレベルアップしたんじゃないのか、マオ!」
アニポケリーリエ「本当、流石ですね…! …わたくしにもお料理、本格的に教えてもらえないかしら?」

アニポケマオ「…んー、何かイメージしてた風味とちょっと違うような…だけど、まーこれはこれでアリかなー」

ヨウ(!? ……みんな、だ、大丈夫なのか…?)

アニポケマオ「? ヨウも食べて食べて! ……ヨウのお口にも合うと嬉しいなっ。にへへ!」

ヨウ「……! ……。 ……うん…、…いたただきます…!」

ぱく

ヨウ「…! ? ……おい、しい…!」

アニポケマオ「…ほんと?良かったー。
 …喜んでもらえたなら何より! 料理人冥利に尽きるよぅ! ふふふ!」

113 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:15:12.33 ID:QgB+6NfI0
ヨウ「うん…!おいしい!…その、何か謝りたいくらい…! …凄い!…マオの料理! おいしい!」

アニポケマオ「…え? …、あ…、ヨ、ヨウは何か凄く…大げさだなぁ…?」

ヨウ「だって本当に凄いよ、マオ…!」ぱあっ

アニポケマオ「そ、そんなに、褒めないでってばぁ…わかったから!
 …それ以上、褒めちゃだーめ。オーバーすぎだよ? えへへ!///」

ヨウ「感激だ…こんなにマオが凄いなんて…!」ばくばく!

アニポケマオ「だ、だめ、だってばぁ…/////」どきどき

ヨウ「こんなマオの料理なら毎日食べたい…!」

アニポケマオ「……………ふぇ?……///////」まっか

アニポケリーリエ「……………マオ?」きょとん

アニポケマオ「…はっ!」びくっ

アニポケリーリエ「………………」

アニポケリーリエ「……マ、マオ…? ……ま…、…まままま、ま…さか…!?」あわわわ…

アニポケマオ「…あ、いや! 違うの! 違うよ…!////」あせあせっ!

アニポケカキ「カ キ で す !
 揉め事は良くない…。 さぁ、俺のダンスでも見て、気を静めるが良いぞ…!」ピヨピヨ

114 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:16:30.79 ID:QgB+6NfI0
ヨウ「………?」
アニポケマオ「………?」

アニポケカキ「……………………………………!!!(くるくるくる!)」ピヨピヨ

ヨウ「………………。」
アニポケマオ「………………。」

アニポケカキ「……………………………………!!!(ぐるぐるぐる!)」ピヨピヨ

ヨウ「……? カキの様子が…おかしい…? どうしたんだろう…?」
アニポケマオ「…何かファイヤーダンスを踊ってるね…! …黙々と…! 怖い!」

ヨウ「…………これはまるで…正気を失ってしまっているような…?」

アニポケマオ「…はっ!? ま、まさか、ひょっとして…、私がさっきの料理の隠し味に入れた
 “フィラのみ”“ウイのみ”“マゴのみ”“バンジのみ”“イアのみ”が中っちゃったー、とか…!」

ヨウ「そ、それって、ぜ、全部“こんらん”作用のあるきのみじゃないか…! …なんでそんなものが…」

アニポケマオ「……あー、いや、でも、隠し味の調味料として目分量入れただけのはずだよ…?
 落ち着いて考えてみれば………、混乱作用なんて引きおこすはず、無いと思うんだけどな…!?
 ………………………えっと、これの投入を担当してもらったのは…、確かサトシだ…。
 …ね! サトシ? 目分量に、ちょっこっと…、入れただけだよね?」

サトシ「ああ!メブンリョウだろ! だから、めぇいっぱい入れてやったぜぇ!!」

ヨウ&アニポケマオ「「えええええええぇ…!!?」」

115 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:17:20.19 ID:QgB+6NfI0
サトシ「ん? なんか悪いことしちゃった? …昔の旅の仲間達にもさー、
 料理作ってる時はよく、『サトシは何もしなくて良い…』とか『手伝わなくて大丈夫だからね!』とか
 『サトシは座っててくださいっ』って言われてた。 懐かしいなー! へへへ…!」てへっ

アニポケマオ「…ば、ばかぁーっ…! じゃあ絶対、それのせいだよー!!」

ヨウ(そんな危険な食材をサトシに任せたマオにも問題があったのでは、と思ったのは黙っておこう…)

くら…

ヨウ「う…! まずい…、ぼ、僕にも効果が回ってきたかも知れない…。
 なんかあたまがくらくらする…。  …………マオは大丈夫…?」

アニポケマオ「うん!大丈夫っす!! 私には全然効いてないでっす!」ピヨピヨ

ヨウ「…………」

ヨウ「…………マ、マオ…?」

アニポケマオ「…アレ? おかしいな?やっぱ、ダメかもしれないでっす…! ふふふふふ…!」ピヨピヨ

ヨウ「…………!」

ヨウ「…はっ!! ………ス、スイレン、マーマネは!?」バッ

116 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:18:10.99 ID:QgB+6NfI0
アニポケスイレン「大丈夫です!釣りをなさりたい気持ち…スイレンにはよーく解ります!」ピヨピヨ
アニポケマーマネ「大丈夫。マーマネは強いコだから……」ピヨピヨ

ヨウ「……」

ヨウ(…大丈夫じゃ…、ないな……。 …た、大変なことになってしまった。
 ………うーん、しかし、…今のみんなの方が何故か、既視感があるな………)

ヨウ「…! そ、そうだ……サトシは?」バッ

サトシ「すっげぇ気分いいぜぇぇっ! もう、俺!歌でも歌っちゃうから!!  〜♪ 」ピヨピヨ

ヨウ(……あー、サトシもかー…。  …それしてもサトシ…、歌上手いんだなぁーー…)

ヨウ(……おくちあんぐり…)ピヨピヨ

ヨウ(……………………ッ!)

ヨウ(………ま、まずいッ……!  ぼ、僕自身もなんかおかしくなってきたかも……!?)

ヨウ「……ロ…、ロトム…。 悪いけどみんなが大変なんだ…。協力して…!

ロトム図鑑「ぐぉぉ、むにゅむにゅ…」ZZZ
ピカチュウ「ちゅうちゅう」ZZZ
他のみんなの手持ちポケモン達「「「「「ぐーぐー」」」」」ZZZ

ヨウ(ほにゃあ! 寝ておる!)ピヨピヨ

117 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:19:03.75 ID:QgB+6NfI0
ヨウ(……い、いや、待てよ…。 “ねむり”の上書きで“こんらん”状態時の行動自体を封じる…。
こ…、これだ。今はこれしかない…。 しかし…、ぼ、僕も意識が持ちそうもない…。急、がなきゃ…、)

ヨウ(………!!)


アニポケリーリエ「……///」じとー


ヨウ「…リ」

ヨウ「……リーリ、エ…!?」たじっ

アニポケリーリエ「……///」てくてく

ヨウ「…?」

アニポケリーリエ「…///」ぎゅ!

ヨウ「…!!」

アニポケリーリエ「〜〜//////」ぎゅ〜

ヨウ「……!!(…あわわ!予感はしてたけどやっぱりリーリエも混乱してる!///)」

118 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:20:07.23 ID:QgB+6NfI0
ヨウ「…リ、リーリエ…あの、どうしたの…、かな…?」

アニポケリーリエ「……ヨウにお話ししなければならないことがあると思って近づいたら、
 なぜか…こうなってしまいました…」ぎゅ

ヨウ「へぇ、な、なるほど…。 …って、あの、リーリエ?
 …その、そんなにくっ付かれると、ちょっと、僕、動けない…かな…?」

アニポケリーリエ「しりません。わたくしだって動けませんからおそろいです。論理的な結論としてなかよしです。
 それとも、その…、ヨウは…スイレンやマオとお話しするほうが楽しいですか?
 もしそうならつらいです。くるしいです。もうどうしていいかわかりません……///」ぎゅう…

ヨウ「(だ、誰か助けてっ…!もうどうしていいかわかんないよ!)
 ……僕は…リーリエのソファベッドで…眠りたい…、違うそうじゃない、みんなを眠らせなきゃいけない。
 だからお願い…。ちょっと離してほしい。 …リーリエ…はきっと今、正気を失ってるんだ…」ピヨピヨ

アニポケリーリエ「……、わたくしは正気です…」ぷくー

ヨウ「わがまま言わないで? 良い子だから…」よしよし

アニポケリーリエ「正気ですもん…!
 …そ、それ、より…、あ…///、…あたまをなでないで…ください……!!////////」かあー…っ

ヨウ「…! ご、ごめんごめん……、………う!」ピヨピヨ

119 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:21:04.91 ID:QgB+6NfI0
ヨウ「……うう、ううう……」ピヨピヨピヨピヨ…

ヨウ「…………」

アニポケリーリエ「……?」

ヨウ「……」 

ヨウ「……『リーリエ』… ? あいたかった、『リーリエ』… でも、どうして… ここに… ??」

アニポケリーリエ「………? どうして、って? こ、ここは…わたくしのお家だから、ですけど…///////」

ヨウ「………………?」

アニポケリーリエ「……?」

ヨウ「…………」

ヨウ「………………!」

ヨウ「………っ!?(意識飛んでた…) …ご!ごめん…! …と、とにかく、話はまた明日、ね…!
 ……だめ、だ…、やばい…。…なんか僕も、本格的に…混乱が回ってるみたい……」ふらふら

アニポケリーリエ「……む、むぅ…!」ぷくー!

120 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:21:32.44 ID:QgB+6NfI0
サトシ「少しずつだけどっぉ!♪」
アニポケリーリエ以外のクラスメイト達「「「「たいぷわいっ!!」」」」

ヨウ「……なにしてやがる みんな。 このまま起きてるとか ない!」ぐらぐら

サトシ「ええー?どうして? こっから良いとこなのにー?」
アニポケカキ「なっ、なんということだ!」
アニポケスイレン「あらまあ」
アニポケマオ「勝負の味も色々だね!!」
アニポケマーマネ「ヨウさん、頑張ってる!」

ヨウ「いいからー はやく ねるのー」はうはう

―――――
―――


121 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:22:59.57 ID:QgB+6NfI0
「…ウ!…ヨウ!」

ヨウ「……ううん…」

ロトム図鑑「ヨウ!…ヨウ!起きるロト!もう朝ロト!!今日もスクールに行くんだロ?」

ヨウ「……朝…? もう…?」ぱち 

ヨウ(……。……また、夢の中でほしぐもちゃんと会っていた…。
 今日がUBとの闘いの準備ができる最後の日…。そして、さらにその明日が決戦日…。
 いよいよウツロイドとの再接触まで…近づいてきた…。…頑張らなきゃ)

ヨウ(……でも、……あれ? 
 夢の中の記憶はあるのに…なんか、…昨日の起きていた記憶が途中から無いぞ…。
 料理に入れていたきのみの効果でみんな、混乱してしまって…、サトシが歌を歌い始めて…?
 ……、それからどうなったっけ?  …………?
 ……………………………ところで…?)

アニポケリーリエ「……すぅすぅ…」

ヨウ「(また一緒に寝てる…!)
 リーリエっ…!起きて…!他のみんな、起きてきちゃうよっ…!?(小声)」ゆさゆさ

アニポケリーリエ「……ふにゃ…」

ロトム図鑑「みんなぁーっ!!早く起きるローっ!!スクールに遅刻するロトー!!」ワーワー!

ヨウ「ち、ちょっと待って!!ロトム!!///」

122 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:23:35.89 ID:QgB+6NfI0
――――ポケモンスクールまでの通学路

アニポケスイレン「…なんかきづいたら、あさになってた…」

アニポケカキ「…途中から飯を食い終わった後くらいから何があったか全然覚えてない…」

ヨウ「……僕もそんな感じ…」

アニポケマオ「なんか勿体無い…」

アニポケマーマネ「ま、まーね…」

アニポケリーリエ「どうしてこうなったのです…?」

サトシ「……………………」

サトシ「…ま、まぁ、これはこれで良い思い出になったろ!
 ある意味、絶対忘れないよ、こんな思い出! 逆に良かったじゃんっ!!」

サトシ以外「「「「「「良くない!!」」」」」」

123 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:24:06.40 ID:QgB+6NfI0
アニポケマオ「……くぅー…! みんな! こうなったら、お泊り会、リベンジするしかないね!」

アニポケスイレン「うん!そのとーり!」

アニポケマーマネ「えええ? 普通あんなことあったら、今後は自重も考えない?
 …まぁ楽しかったのは確かだけどさー」

アニポケリーリエ「楽しかったなら、またやりましょう! 是非またやりたいです! お泊り会!」

アニポケカキ「いつもはストッパーのリーリエがこれじゃあ、またやるしかなさそうだな」にやり

アニポケリーリエ「ふふふ! だって、楽しかったんだから仕方ありません!」

ヨウ「ふふ」

サトシ「……」

サトシ「……そんときはさ、もちろんヨウもまた一緒だからな?」にか
ピカチュウ「ぴっかちゅう!」

ヨウ「…………。…うん…! ありがとう…」

124 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:24:47.89 ID:QgB+6NfI0
アニポケスイレン「…あれ?」

アニポケスイレン「…? こうもんのまえにだれかいるね?」

アニポケマーマネ「!? あ、アイツは!?」


ベテラントレーナー「………………」


ヨウ「……」

アニポケカキ「…一昨日のスカル団の用心棒…! まさか仕返しきたのか?」

ヨウ「……」

ヨウ「…みんな、先に行ってて」

アニポケリーリエ「だ、ダメですよ…、…ヨウ。 迂回するか、人を呼ぶか、しましょう?」

ヨウ「大丈夫大丈夫。……ほら? スクール遅れちゃうよ?」にこ

サトシ「……行こうぜ?リーリエ? …ヨウなら心配ないよ」ぐいぐい

アニポケリーリエ「…で、でも…!?」

125 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:25:20.70 ID:QgB+6NfI0
アニポケカキ「……おい、ヨウに何かしてみろ。俺たちがただじゃおかなからな」

ベテラントレーナー「……」ちら

すたすたすた…

ヨウ「……」

ベテラントレーナー「……」

ヨウ「……あの? 一昨日の再戦ですか?」

ベテラントレーナー「……。 …一昨日から思ってるが、アンタは全然俺を怖がらんな?」

ヨウ「怖がってますよ?
 でも、もっとおっかない人と何度も闘ったことがあるから…。それで少し慣れてしまったのかも」

ベテラントレーナー「……。…もう、スカル団からの仕事を受ける気はない。
 あんたとやる理由はもう無い…。残念ながらな」スッ

ヨウ「……?」

ベテラントレーナー「賞金だ。あんたは俺に勝った。あんたには受け取る権利がある」

ヨウ「……。 …どうして?」

126 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:26:45.58 ID:QgB+6NfI0
ベテラントレーナー「……あの時のバトルは、あんた曰く、ポケモンバトルだったん、だよな…?」

ヨウ「そのとおりです」

ベテラントレーナー「……………」

ヨウ「……わかりました。 賞金、ありがたく頂戴します。対戦ありがとうございました」

ベテラントレーナー「……、…じゃあな。………、 …悪かった…」

ベテラントレーナー「…」スタスタ

ヨウ「………」

ヨウ「あの…」

ベテラントレーナー「…?」

127 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:27:13.73 ID:QgB+6NfI0
ヨウ「良かったら、今度また勝負しましょう。…スカル団とかは抜きに。
 ただのトレーナー同士の試合で。 今度は僕もちゃんと自分の手持ちで闘いますから」

ベテラントレーナー「……………」

ベテラントレーナー「………つくづくあんたは、ムカつく…、野郎だ…」

ベテラントレーナー「……………」

ベテラントレーナー「…………」ペコ

ベテラントレーナー「……………」

ベテラントレーナー「………」スタスタ

ロトム図鑑「………」

ロトム図鑑「……良かったロトね…。ヨウ…」

ヨウ「…うん。良かった…」

128 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:28:13.35 ID:QgB+6NfI0
――――ポケモンスクール・校舎入り口前

アニポケマーマネ「…ヨウ…、ああ言ってたけど、本当に大丈夫かな…」

アニポケマオ「…うーん?」

アニポケリーリエ「…ヨウに何かあったら…、嫌です…。 や、やっぱり戻りましょう!」そわそわ

サトシ「俺は心配ないと思うけどなー」

アニポケカキ「はっきり言って俺もサトシに賛成だ。
 ヨウは、恐らく俺達が考えている以上に凄いポケモントレーナーだと思うぞ」

アニポケスイレン「でも、ヨウはいまポケモンもってないじゃない」

アニポケナリヤ「やあやあアローラ!ククイ学級の諸君! 
 そろそろ授業始まるよ? …立ち止まってどうしたネンドール?」

アニポケリーリエ「! アローラ。校長先生。……ちょっと、ヨウが大変で…!」

アニポケナリヤ「? それはUB再出現の件かね?
 …まぁ無理もない。明日は厳しい闘いになるのは間違いないだろうカラマネロ…」

アニポケリーリエ「……」 アニポケスイレン「……」
アニポケカキ「……」 アニポケマオ「……」 アニポケマーマネ「……」
サトシ「…い?」


サトシ「…いいいいいぃっっ!!!?」
ピカチュウ「ぴかあああ!?」ガーン

129 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:29:12.18 ID:QgB+6NfI0
アニポケリーリエ「…校、長? …い、今、何て仰いました…? …ど、ういう、ことですか…!??」

サトシ「ち、ちょっと!!オーキド校長っ!それは、みんなには内緒だってっ!!」わたわたっ

アニポケナリヤ「え? だ、だってククイ君曰く、サトシ君はUBの件、知ってるって…。
 私はククイ学級のみんな知ってるとばかリグレー!レパルダスゥ!」

アニポケマーマネ「U、B…?」

アニポケマオ「明日、何か…、あるの…?」

アニポケカキ「…とりあえず、なるほどサトシ…。 つまり、お前も何か知ってるんだな…?」

サトシ「……ぎっくーぅ…!!」

アニポケスイレン「……サトシ…、こうちょうせんせえ…?
 …しってること…、ぜんぶ……、はなして……?」ゴゴゴ…

サトシ(ひえ〜〜…!)だきっ
アニポケナリヤ(ひえ〜〜…!)だきっ

アニポケスイレン以外のクラスメイト「「「「…スイレン頼もしい…」」」」

ピカチュウ「ちゃあ〜…」ヤバイゾコレ

130 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:29:55.45 ID:QgB+6NfI0
―――――ポケモンスクール・ククイ学級の教室 午前授業終了 放課後

ヨウ(授業…楽しかったな…。もうこれで終わりだと思うと…名残惜しい…。
 ……………いけない。 …これから闘いの準備だ…。切り替え切り替え…)

アニポケスイレン「…さて、ヨウ…。 そろそろだね?」にやり

ヨウ「……?  そろそろ…って……何が?」

アニポケマオ「…ふふふ、明日のUBとの闘いの準備に決まってるじゃない?」にやり

ヨウ「…!  …え!?  な、なんでそのことを!?」

サトシ「……えっとー、ヨウ…。 …その、なんていうか…」ごにょごにょ

サトシ「……UBが出ること、みんなにバレたって…いうか…。…その…ごめん…」目線反らし

ヨウ「…えええええ…! …バ、バレちゃったの…!!?」

サトシ「あ…でもさ…、オーキド校長も、ヨウが他の世界から来たってことは知らなかったみたいで…
 そのことはやっぱりみんなもまだ知らない。 ……どうする?」ぼそぼそ

131 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:30:36.59 ID:QgB+6NfI0
アニポケマーマネ「ここはボク達のスクールだよ? 何もしないわけにはいかないじゃん。
 ヨウのポケモンを取り戻すために、ボク達も協力するよ、ヨウ!」

ヨウ「…!!  …あ、みんなの気持ちはすごく…嬉しいんだけど…、UBは…!!!」

アニポケカキ「おっと! 勘違いするなヨウ。
 さすがに直接戦いに加わるなんて、ずうずうしいことは考えちゃいない。
 …だが、一緒に作戦を考えるなり、何か事前準備するなりなら、人手は多いに越したことないだろ?」

アニポケリーリエ「ちゃんとククイ博士に許可はとりました。 勿論、ヨウが了解するならという条件ですけど…。
 …でも、水臭いじゃないですか?ヨウ。  ……わたくし達、みんな心配してるんですから!」くす

ヨウ「……………」

ヨウ「……な…なんで…、 なんでみんな、そんなに優しいの?」

サトシ「…? …ヨウ…、それは決まってんだろ…」

ヨウ「……………」

サトシ「……………だって俺達、友達じゃんか!!」にか

ヨウ「…………!」

ヨウ「……………」

ヨウ「………みんな…、ありがとう……!」

132 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:31:58.94 ID:QgB+6NfI0
アニポケカキ「はは! …じゃあ早速…、俺たちに手伝えそうなこと、何かあるか?」

ロトム図鑑「…。…そーロトねぇ…? ぶっちゃけ、昨日の時点で準備は結構はかどっていて…、
 しまキング達と打ち合わせさえ済めば、今からでも闘えるくらいなんだロトが…。

 …今回のUBは能力的に未知数なところが多くて、闘ったことのあるボクたちだからこそ、
 固定概念に囚われて、見落としていることがあるかもしれないロト。

 後で作戦概要を説明するから、気になった点があればキタンない意見を聞かせてほしいロト!
 あ! …あと、校庭にバリケードを設置する予定なので、それを作ってもらえると凄く有り難いロ!」

アニポケマーマネ「なるほどね! …バリケード制作なら、ボクに任せてよ〜!
 ケンタロスの大群に“とっしん”されてもビクともしない頑丈なの作ってやるさ!」

サトシ「よーし!そうと決まったら頑張るぜぇ!」

アニポケマオ「おー!!」
アニポケスイレン「おー!!」
アニポケリーリエ「おー!!」

133 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:32:42.38 ID:QgB+6NfI0
ヨウ「(…あ、そうだ。)  ……みんな、お昼ご飯、まだだよね?
 これから買い出しに行くつもりだから、お礼にご飯奢らせてよ」

アニポケスイレン「え? いいの?」

サトシ「そりゃあうれしいけど…、お金、大丈夫なの? ヨウ」

ヨウ「うん! さっきのベテラントレーナーさん、賞金を渡しに来てくれたんだ。それでありったけ買ってくる…!」

サトシ「…そっか! 良かったな!」にか

アニポケマーマネ「あ! それならさー、
 ショッピングモールのアイス屋の隣にある人気行列店のマラサダドーナツが食べたいなぁー!
 今の時間帯がベストな買い時だってデータに出てる!」にひ

アニポケカキ「おいおい、マーマネ…。 わざわざ距離あるところに買い出しに行かせるなよ…。
 …………っていうか飯っていうより、おやつだろ、それ……?」

ヨウ「ふふふ、大丈夫!  そこのマラサダも一緒に買ってくるよ!」

ヨウ「……………。」

ヨウ「……それ、から…、お昼の時、みんなに聞いてほしい話があるんだ……」

アニポケマオ「?  うん。何でも聞くよ?」にこ

ヨウ「…ありがとう」

134 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:33:58.61 ID:QgB+6NfI0
ヨウ(………僕はみんなに…、僕がこの世界の人間ではないことを打ち明けていない……。
 事実を信じてもらえるにせよ…もらえないにせよ…、間違いなくみんなを混乱させてしまうはずだし、
 そもそも、それはUBにほしぐもちゃんを奪われた事とは、直接関係の無い事だ…。
 わざわざ引けらかすような真似をしてまで、明かす理由はないと思っていた……)

ヨウ(………………………違う………)

ヨウ(…………多分…僕は……、
 …こんな、良くしてくれるみんなに……奇異の目で見られてしまうのが…怖かったんだ…)

ヨウ(…でも…、もうこれ以上黙ったままは絶対にダメだ。それはあまりにも卑怯だ。
 こんなに…僕のことを想ってくれる人たちに…、友達に…隠し事なんてしていいはずがないじゃないか。
 ………勇気を出して言おう。 大丈夫だ。きっとみんななら信じてくれる………)


アニポケマオ「…えーと、じゃあ、結構荷物になっちゃうねぇ? …ヨウだけに行ってもらうの悪いなぁー。
 もう一人くらい一緒について行こうか? それで、ついでにお菓子とか飲み物とかも買ってきてもらおう」

アニポケリーリエ「…あのう? 対策会議とかをするんですよね…? …おやつパーティになっちゃうのでは…?」

アニポケスイレン「ヨウ! かいだし、リーリエがいっしょにてつだうって!」

ヨウ「? …良いの、リーリエ? 何か、リーリエには本当にお世話になりっぱなしだ…。ありがとう…」

アニポケリーリエ「え?////  あ、えっと…、いえ、気にしないでください…!(スイレンったら、もう〜///)
 ………その、一緒にお買い物…、参りましょう……////」にこ

アニポケスイレン「えへへ! いってらっしゃい♪」てへぺろ

135 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:35:09.22 ID:QgB+6NfI0
―――――
―――


アニポケカキ「…しまった…。 ヨウが買い出しに行ったら、ヨウが戻ってくるまで、
 俺達、手持ち無沙汰じゃないか…。 …ヨウのロトム図鑑くらい、置いて行ってもらえばよかったか?」

アニポケマーマネ「じゃあー、こっちのバリケード作るの手伝ってよー、カキ!サトシ!  …力仕事だよ!!」

サトシ「…ははは! 悪い悪い!」

アニポケマーマネ「…………。 …あのさ? …みんなはどう思う? ヨウのこと」

アニポケカキ「……良いやつだと思うよ。  多分…、みんなも同じことを感じてるんじゃないかと思うが、
 出会って間もないはずなのに、不思議とそんな気がしない。
 ……それから…、あいつ、何か俺たちに明かしてない事情みたいなものがあるみたいだな。
 ……妙に親しみがわくのも、その秘密と何か関係があるのかな?」

アニポケスイレン「…さいしょにあったときへんなこと、いってたよね。
 ぼくたちはしょたいめんなのか……とか、なんとか」

アニポケカキ「今だから言うが、あいつ…、
 俺たちの名前を出会いがしらに覚えたんじゃなくて、…あらかじめ知っていたみたいだった…」

アニポケマーマネ「…まさか宇宙人とか未来人とか〜? そんなフィクションじゃあるまいし…!」 

アニポケマオ「多分だけど、お昼の時に聞いてほしい話って、その辺りの秘密についてなんじゃないかな?
 ………ヨウ、…言いにくい事なら、別に無理に言わなくても良いのに……」

136 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:35:51.36 ID:QgB+6NfI0
アニポケカキ「ああ…、そうだな。 …正直、俺はヨウが何者だっていいんだ。
 あんな凄いZワザを使える奴が、 …いや、危険を顧みず命がけでリーリエを助けてくれた、
 あんな気の良い奴が…今更、悪い奴とは思えない…。思いたくない…。
 何者であれ、俺はヨウの人となりを信じるさ」

アニポケスイレン「……うん…!」

サトシ「……カキは…、良いやつだなー…!」にへへ

アニポケマーマネ「ホントだねぇー!」

アニポケカキ「…何だよ…! ちゃかすな…///」

アニポケマオ「照れてるしー! ふふふ!」

――――ジャリボォォォオオイイイイィィイ!!!!

サトシ達「「「「「………………。」」」」」

サトシ「………。 ……あの声は…」ウンザリ


ムサシ「あの声は、と言われたら!!!」

コジロウ「聞かせてあげよう我らが名を!!!」


137 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:36:34.83 ID:QgB+6NfI0
ムサシ「花顔柳腰!羞月閉花!儚きこの世に咲く一輪の悪の花ぁ…、 ムサシッ!!」

コジロウ「飛龍乗雲!英姿颯爽!切なきこの世に一矢報いる悪の使徒っ…、 コジロウッ!!」

ニャース「一蓮托生、連帯責任、親しき仲にも小判輝く悪の星…、 ニャースでにゃーすぅ!」

ムサシ&コジロウ「「…ロケット団参上ッッ!!」」

ニャース「なのにゃ!」

ソーナンス「そーなんすっ!」


アニポケスイレン「…また、あんたたち…!?」

アニポケカキ「よくもまぁ飽きないなぁ…」

アニポケマオ「でもスクールに乗り込んでくるなんて珍しいねぇ?」

コジロウ「なーはっはぁ!
 まどろっこしいこと考えず、スクール中のポケモン全てをいただくことにしたのだぁ!」

アニポケマーマネ「………でも今日、午前授業だけだから他の生徒みんな、もう帰っちゃったよ?」

ロケット団「「「…………。」」」


ロケット団「「「………なぁああああああああああああ!!!!!!」」」


138 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:37:21.48 ID:QgB+6NfI0
ムサシ「ちょっとぉー! 生徒たちー! そのポケモーン! 引き返して来なさいよぉー!」がば
コジロウ「戻ってこぉーーい!」がば
ニャース「にゃああー!」がば
ソーナンス「そーなんすっ!」がば

アニポケカキ「まっ、たく…」

サトシ「今日はもういいだろ? これから俺達、忙しいんだから出てけよぉー」

ムサシ「あー…ん? 忙しいぃ…? なんでぇ?」

コジロウ「………………」

コジロウ「なぁ? …ところで、お前らの学校、随分変わったポケモンを放し飼いにしてるんだな?
 …あんなの、初めて観たぞ。 俺のガイドブックにも載ってない…」

コジロウ以外「「「「「……?」」」」」

コジロウ「頭の丸っこいマーイーカみたいで…ちょっと不気味なだけど綺麗な感じがするな…」


サトシ達「「「「「………!!」」」」」

コジロウ「・・・・・・ほら、あんなにたくさん。  ・・・・・・うじゃうじゃ居る・・・。」



UBの大群「「「「「「「「「「「「「「「じぇるるっぷ…!!!!!!!」」」」」」」」」」」」」」」



139 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:38:17.38 ID:QgB+6NfI0
―――ハウオリシティ?・商店街

アニポケリーリエ「………以前、この辺りでポケモンパンケーキレース大会があったのです。
 ちょうどその時、シロンが孵化する直前だったので、わたくしは出ることが叶いませんでしたが、
 ククイ学級のみんなは全員出場したんですよ」

ヨウ「へぇ? メレメレ島にそんな催しが…?  すっごく楽しそう…!」

アニポケリーリエ「ええ…! …来年こそは、わたくしもシロンと共に出場したいと思っているのです。
 ……あ。そうです…。 …その時は是非ヨウも出られてはいかがでしょうか?
 ヨウは…、明日取り返すほしぐもちゃんで出場するんです。
 そうしたら、わたくしとヨウ。 どっちが良い成績を残すか、勝負ですよ? …ふふっ!」にこ

ヨウ「…うん…。…凄くいいかも…、それ…。 ありがとう…リーリエ」にこ

アニポケリーリエ「ふふっ! じゃあ、約束ですね…!   ………あら?」ぴた

ヨウ「?」ぴた


アニポケリーリエ「………」じー

ヨウ(…?  …リーリエが立ち止まって、何かの露店を見てる…。
 ………『くじ屋トレジャーハント』……。  一等賞は限定激レア“ピッピにんぎょう”…か…。
 …なんだか、僕がリーリエから譲り受けたあの“ピッピにんぎょう”を思い出す…)

140 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:38:58.70 ID:QgB+6NfI0
アニポケリーリエ「………」ぽー

ヨウ「リーリエ?  …あのぬいぐるみが欲しいの?」

アニポケリーリエ「…! あ…、いえ…別に何でもないです…。 ……ピッピ人形自体はすでに持っているのですが、
 …あの景品になっているものは…とても珍しいタイプだったので、……その、可愛いなって」

ヨウ「ふふ。そういえばリーリエの本棚の横にも、ぬいぐるみがいっぱい飾ってあったもんね」スタスタ

アニポケリーリエ「あ…! ヨウ…、」

くじ屋さん「いらっしゃい!」

ヨウ「一回いいですか」

アニポケリーリエ「…よ、ヨウ…!」

ヨウ「ダメだったらごめんね。 …でも今日はくじ屋でハッピー…な感じだから。 …なんて」

くじ屋さん「……では発表します。 …おめでとうございます。10等 きのみジュースが当たりました!」

ヨウ「……あ…。 …だ、だめか。ごめん…」

アニポケリーリエ「……。……いえ。 …ふふ、いいんですっ」にこっ

くじ屋さん「ラッキーチャンス! おめでとうございます。 もう一度くじが引けますよ」

ヨウ「…!」

141 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:40:07.86 ID:QgB+6NfI0
くじ屋さん「…では発表します。
 …おめでとうございます! 1等 限定激レア“ピッピにんぎょう”が当たりました!」

ヨウ&アニポケリーリエ「「………!!」」

ヨウ「……あ、当たった…っ!! やった!!」

くじ屋さん「おめでとうございます!
 良かったですねぇ、カノジョさん! カレシさんに感謝しないと!  …こちらが景品になります!」

ヨウ「…い、いや、そういうのではないんですが…。 …ありがとうございます。  ……はい、リーリエ」


アニポケリーリエ「………か……、カノジョ……?/////」


ヨウ「……リーリエ?」

アニポケリーリエ「……あ! …いや…、ありがとう、ございます…! …やった!えへへ!////」

―――――
―――


142 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:40:59.99 ID:QgB+6NfI0
アニポケリーリエ「〜♪///」ぎゅー!

ヨウ(お礼に何かできればと思って、
 少し厚かましいことしたかもしれないけど、結果的に喜んでくれたみたいで…良かった)

ヨウ「…その子、意外と大きいね? 大丈夫? しばらくの間、僕が持ってようか?」

アニポケリーリエ「いいえ、大丈夫です…! ……。このぬいぐるみ、本当はすっごく欲しかったんです…。
 この子、宝物にしますね……。 ほんとうにありがとう…、ヨウ…//////」ふわっ

ヨウ「いえいえ、どういたしまして!」

アニポケリーリエ「………///」てくてく
ヨウ「……」てくてく

アニポケリーリエ「……」ぴた…
ヨウ「?」

アニポケリーリエ「…///」

ヨウ「……? どうか、した? …リーリエ?」きょとん


アニポケリーリエ「…………///」


143 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:41:44.66 ID:QgB+6NfI0
アニポケリーリエ「……わたくし…、こんな風に男の子と歩くのって…、生まれて初めてです…。」

アニポケリーリエ「…まるで、その……、デート……、してるみたい、って思って…、しまいます……//////」

ヨウ「……?  ………リー、リエ……?」

アニポケリーリエ「………………///」

アニポケリーリエ「……ヨウの、 カノジョさん……。 ですって……///」

アニポケリーリエ「…………、///////」

アニポケリーリエ「…………本当に……、そうだったらいいのに………///////」


ヨウ「…………………………」

ヨウ「…!!!?」


144 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:42:25.76 ID:QgB+6NfI0
アニポケリーリエ「…///」

ヨウ「…」

アニポケリーリエ「…?」

ヨウ「…」

アニポケリーリエ「……ヨウ…?   …どうして…、そんなに、辛そうな顔を…しているんですか…?」

ヨウ「…………」

ヨウ「…………」

ヨウ「…り…、リーリエ……、」

ヨウ「僕は…、 …ぼくは…、……!」

アニポケリーリエ「………………」

145 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:43:23.48 ID:QgB+6NfI0
アニポケリーリエ「………………」

アニポケリーリエ「……………ヨウが…言いたいこととは 違う…かも知れませんが…、」

アニポケリーリエ「………………」

アニポケリーリエ「………………わたくしは、知っているつもりです……」

ヨウ「………?」

アニポケリーリエ「……………………」


アニポケリーリエ「……………………ヨウには、他に好きな子がいらっしゃるんですよね?」


ヨウ「…………………」

ヨウ「・・・・・・・・・・・・え?」

アニポケリーリエ「………それで…、その子は多分………」

アニポケリーリエ「………………わたくしと…同じ…、リーリエ、という…お名前なんです…………」

ヨウ「…………ど…、」

ヨウ「………………ど、う…、して……?」


146 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:44:43.09 ID:QgB+6NfI0
アニポケリーリエ「……………」

アニポケリーリエ「……ごめんなさい……。
 根拠はありませんでしたが確信はありました。 …そんなの…全然、論理的じゃないですけど…。」

ヨウ「…」

アニポケリーリエ「例えば…。ヨウ…? …わたくしはソファベッドで眠ったりは致しません」

ヨウ「??? ……何の…、話…?」

アニポケリーリエ「やっぱり覚えていませんか? 
 昨日の夜、ヨウ、仰ってましたよ? …『僕はリーリエのソファベッドで眠りたい』って」

ヨウ「…え/// …ぼ、僕、そんなこと、言ったの…/// …! いや、リーリエは昨日の記憶が、あるの…?」

アニポケリーリエ「“フィラのみ”“ウイのみ”“マゴのみ”“バンジのみ”“イアのみ”は
 確かに混乱作用のあるきのみですが、それは味との相性が悪い時のみです。
 きのみは一緒くたに入っていたから、誰もが混乱を引き起こしていたようですが、どうやら、
 わたくしには効かなかったようですね。 …すみません。みんなに隠すつもりはなかったのですが」

ヨウ「…リーリエは、昨日…混乱して…いなかった…?」

アニポケリーリエ「だから……、ちゃんと言ったじゃないですか?  …『わたくしは正気です』って」にこ

ヨウ「……?」きょとん

アニポケリーリエ「………」

アニポケリーリエ「……////// …ご、ごめんなさい…。 ……い、今のは忘れてください…//////」

147 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:45:59.96 ID:QgB+6NfI0
ヨウ「…??  …つまり、…昨日混乱を起こしているときに
 僕は、君に変なことをいってしまって、それで君は何かに気づいた…ってこと…?」

アニポケリーリエ「…勿論、そんな冗談みたいなことだけで確信を得たわけではありません。
 ヨウやロトムの態度や会話を思い返せば、他にも気付けるヒントはいくつかあったと思います。
 ……でも…、わたくしはそれらをあえて無視していたんです。 …きっと認めたくなかったんです……」

ヨウ「…………、……」

アニポケリーリエ「………正直に言えば…、ヨウにとっての『リーリエ』が別にいるというのは
 最初から分かっていたような気がします…。…同じ『リーリエ』でも込められているものが違うから…」

ヨウ「………込め、られているもの…?」

アニポケリーリエ「…上手く、説明はできませんけど…、
 初めて逢った時やUBから助けてくれた時、寝言の時とか混乱している時にヨウが呼ぶ『リーリエ』と、
 普段わたくしを呼ぶときの『リーリエ』は、言葉の中に込められているものがまったく違うんです。

 ……わたくしには…、何故かそれが、わかっちゃうんです。 以前、ヨウが…、
 …わたくしが困っているのを黙っていても気付いてくれたみたいに……、わかっちゃうんです…。
 …………不思議…、ですよね…?」にこ

148 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:46:39.95 ID:QgB+6NfI0
ヨウ「……、…リーリエ………」

アニポケリーリエ「……ほら…、それがわたくしを呼ぶときの、リーリエ、です。
 …………………。  ……ヨウ、教えてくれますか?  ヨウにとってのリーリエはどういう方なのか?
 ……いえ…、ヨウはどこから来たのか? ……一体、何者なのか?」

ヨウ「……リーリエ…。  …僕は、

ぎゅいいーん!!

ロトム図鑑「ヨウ! 緊急通信が入ったロ!!」ぴょん!

ヨウ「…?  ……通信? ロトム、悪い…。  後で掛けなおすから、ちょっと今は…

ロトム図鑑「でも、緊急回線で、ククイ博士からロトよ? 余程、至急の連絡ではないロトか…?」

ヨウ「…………ククイ博士から?」

アニポケリーリエ「……どうぞ、ヨウ。大丈夫ですから」

ヨウ「………………」

ヨウ「…………………ごめん……。   …ロトム。回線、開いて…」

149 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:47:36.18 ID:QgB+6NfI0
アニポケククイ「“!! …ヨウか!? …良かった!繋がった!!”」ザザッ

アニポケククイ「“ヨウ!!大変なことになっちまった!!! …UBだ!! UBが出ちまった!!!”」

ヨウ「・・・・・・・え!!?」

アニポケククイ「“しかも一体じゃない…!とんでもない数だ…。ウツロイド以外のタイプもいる…!!”」 

ヨウ「なっ…!!!?? 」

アニポケククイ「“時間経過で自然に開くはずの、時空の歪みの穴が、いきなり開いちまったんだ…!!
 俺には、原因が…、さっぱり解らない…!! 拡大速度が増したとかそういうレベルの話じゃない…、
 それらが完全に無視されたみたいに、突然…、全開状態になって、いた……!! ”」

ヨウ「……そ、そんな…!!?」

アニポケククイ「“……校舎内に人が残っていなかったのは幸いだが……、サトシ達が…、ヤバい…っ!!”」

ヨウ「!? い、今、そっちに向かいます!!」

アニポケククイ「“いや!!来ちゃいけない! 奴らは危険すぎる! 君とリーリエは、その場から助けを…、!!?
 ………、やばいッ!!   …うおおぉっ!!”」…ブツ

ヨウ「!!!?  ククイ博士ッ!!!」

ロトム図鑑「つ、通信、切れ、…!! 

―――――――――――――――ドドォンッ!!!

150 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:48:54.44 ID:QgB+6NfI0
ヨウ「!!!?」バッ
アニポケリーリエ「!!!?」バッ
ロトム図鑑「!!!?」バッ

「何かでけえ音したな」「何?爆発?」「あれってポケモンスクールのある方角じゃない?」ざわざわ…

ヨウ「………!!」
アニポケリーリエ「………!!」
ロトム図鑑「………!!」

ヨウ「みんな、が……!!……行かなきゃ…!!!   ……!?」

―――ぐっ

ヨウ「…!?」
アニポケリーリエ「…!」ぐっ

ロトム図鑑「……リ、リーリエ…!?」

アニポケリーリエ「………」ぐっ…
ヨウ「……ごめん、リーリエ……!! ククイ博士に言われたことならわかってる…!!
 でももう、今から助けなんて呼んで待ってる状況じゃない…!! このまま何もしないわけには…、

アニポケリーリエ「そんなことわたくしだってわかってます!!!   …………。
 …だから……、……とめたいけど、とめるべきなんでしょうけど、……ヨウが行くのを、とめません…。
 …………………………。
 ……たし、か…、ショッピングモール内の施設で、ライドポケモンの貸し出しがおこなえたはずです…。
 それに乗っていく方が…、走って戻るよりは…、早いです……」

ヨウ「……!…」

151 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:49:36.83 ID:QgB+6NfI0
アニポケリーリエ「わたくしは…、ヨウが危ないの、嫌です……。…でも…、知っています…。…信じています…」

アニポケリーリエ「………………………ヨウは、絶対…負けないって……!!」

ヨウ「………………、………………………………リーリエ……?」

アニポケリーリエ「……違いますよ…?  …わたくしは…、リーリエ、です…。
 …ヨウ…。みんなを…、ほしぐもちゃんを助けて下さい…。それでヨウ自身も必ず無事でいてください…」

ヨウ「…………。…………」こく!

ヨウ「……ロトム、行こう…!!」

ロトム図鑑「……お…、おうともロ!!!」

―――だっ!!

アニポケリーリエ「…………」

アニポケリーリエ「…………」

アニポケリーリエ「…………………ヨウ…」ぎゅ…

152 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:50:12.88 ID:QgB+6NfI0
―――――ポケモンスクールまでの道

ライドケンタロス「ぶもぉ〜!!」┣¨┣¨┣¨┣¨ドド…!
ヨウ「……頼む…。急いでくれ…、ケンタロス…!」

ロトム「!!」

ロトム図鑑「ヨウ! また通信が入ったロト!!」

ヨウ「!! ククイ博士か!!?」

ロトム図鑑「…い、いや! こ…、これは…! と…、とにかく繋ぐロト!!!」


「“…あー、聞こえるかー?  ボンジュー…、じゃねーな。 …アローラ! チャンピオン!!”」


ヨウ「………え?」

グリーン「“ははっ、意外とあっさり繋がったなぁー。
 やっぱりこの見立てで正しかったか…! … やっぱ俺様、天才だな。ハッハー!”」

ヨウ「……え…! な…、!?」

グリーン「“聞かれる前に応えてやるよ…。
 俺は…、元の世界から君を捜しにやってきた、 君の知ってるグリーン様だ。”」


ヨウ「…!!???」


153 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:51:55.34 ID:QgB+6NfI0
ヨウ「……グ、グリーン…さん…!? 、 え…?、 なん…、で…???」

グリーン「“だから、君を救助しに来たんだっての!
 …『アローラの若きチャンピオン、突然の失踪』。こっちの世界じゃちょっとした騒ぎなってんだぜ?”」

ヨウ「……あ、 ……ああっ…!?」

グリーン「“デクシオ君とジーナさんなんて責任感じちゃって不眠不休で君を探してる。
 他にも各島のキャプテンやらキングやらクイーンやらといったトレーナー達の有志、
 国際警察に、さらに何故かエーテル財団からも捜索の人員が出てるらしい。 ハウ君って子もいたぞー。
 …とにかくまー、アローラ全土で大わらわさ。
 …でもまぁ一番大変なことになってるのは、君を探しに行こうとして落ち着かない、君のポケモン達だな。
 ククイ博士やらナリヤのじーさんやら、ポケリゾートのモーン氏やらが
 それを一日中なだめすかし回って、てんてこ舞いみたいだぜ?”」ニヤリ

ヨウ「…っ!!  …し、しまった…! …みんなに悪いことしちゃった…! …謝らまらなきゃ…!!」

グリーン「“まぁ、元気だったならみんなも報われただろ。……正直、俺も安心したよ。・・・ふぁ…”」

ヨウ「……本当に…、すみませんでした…!
 ……、…ひょっとして…、グリーンさんも僕を捜してくれていて、寝てなかったん、ですか…?」

グリーン「“ん? …あ、いや、違うぞ。たまたま欠伸が出ただけだ。
 デリケートな俺様、遅れてやってきた時差ボk…、”
ヨウ「……ごめんなさい…!!!」

グリーン「…………」

グリーン「“……謝んな。 良いんだよ、本当に。  …本当に無事で良かった。
 君はみんなに必要なヤツなんだ。  君と出逢って間もない俺ですら、そう思うよ”」

154 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:52:51.56 ID:QgB+6NfI0
ヨウ「…はい…。 ……ありがとう、ございます…!」

グリーン「“…さて、実はもうそっちに迎えを寄越してあるんだ。
 そいつと合流してすぐにこっちの世界に戻って来い”」

ヨウ「迎えって…?  ほしぐもちゃん無しで空間の歪みの穴が開いてるってことですか…!?」

グリーン「“君が昼夜逆転の世界で捕まえたっていう、コスモッグって言ったか?
 君が直接育てて進化させた、もう一体のアローラ伝説のポケモンの力を借りて、
 こっちとそっちの世界の時空を繋げたんだ。 今、通信ができているのもその影響だろうよ。

 ……ちなみに君がいるこの世界のことがわかったのは、また別のポケモンのおかげなんだけどな。
 ま、その辺のことは迎えのヤツに直接聞いてくれ”」

ヨウ「あ、いや、でもそれが…!!! 今はまだここを離れるわけにはいかないんです!!」

グリーン「“? 何があった?”」

―――――
―――


155 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:53:53.16 ID:QgB+6NfI0
グリーン「“……。 やべぇな…。 認めたくねーけど…、……まずったかもしれねぇ…”」

ヨウ「…? どういう…ことですか?」

グリーン「“…俺達がこっちの世界への穴を空けた時間と、UBが再出現した時間が完全に一致しちまう…。
 時空の歪み同士は、…連動している、ってことなのかも、しれない…!”」

ヨウ「………そ…、そんなっ…!!?」

グリーン「“……確証はねぇが、このクソマズい状況は俺達が招いちまった可能性があるってことか…?
 チッ、洒落になんねぇぞ、こりゃあ…。 ……ヨウ、助けに来といて締まらねぇ話だが…、
 迎えの奴と合流して、ほしぐもちゃんとやらの救出ついでに、UBの出現の収拾を頼む…!

 ……時空の歪みだか叫びだか知らねーが、こっちの世界の危機をほっとくつもりはさらさら無ぇ。
 ……そうだろ?”」

ヨウ「…はい! …それで、『その迎えのヤツ』っていうのは…?」

ロトム図鑑「!? ヨウ! 上空から高速で接近する反応ありロト!」

ヨウ「!!? まさか、UB……!!?」

ロトム図鑑「…いやUBとは違うロト! …一人、人間が乗っているポケモンだロ…! …あ、あれは…!」

―――バサッ

グリーン「“…やっと来やがったか…。まったくいつもそうなんだよ…。
 …………お前は、いつも俺様より一歩、遅れて現れんだ………”」ニヤリ

156 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:56:47.58 ID:QgB+6NfI0
―――――ポケモンスクール・校庭

UBの大群「「「「「じぇるるるるるうるるる……」」」」」

ムサシ「なによなによなんなのよぉ!!あれぇー!!」
コジロウ「カンベンしてくれよォ〜!!(泣)」

―――ドゴーン!!

ニャース「ぎにゃああああああ…!!」

ムサシ&コジロウ「「ひえぇえ、ニャースぅ!!」」
ソーナンス「そーなんすぅっ!!」

―――ズガァアン!!

サトシ「……!! ピカチュウッ…!!!!」

ピカチュウ「……………………ぴ……」ボロボロ

アニポケスイレン「…!! サトシの…、ピ、ピカチュウが、ぴくりともしてないよ…!!」

アニポケカキ「あれは…ヤバいぞ…!! 早く助けに行かないと…!!」

アニポケマーマネ「で、でもボク達のポケモンだって、もうやられちゃったし…!、  …!!!!」

157 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:57:33.04 ID:QgB+6NfI0

ウツロイド「…………じぇる……」


――――ズガ! …バキ!ベシャ!!

ピカチュウ「…………、…………、………!!」


UBの大群「「「「「じぇるるるるるうるるるるるるる……!!!」」」」」

アニポケカキ「あ…、あいつら…!? …ピカチュウを……、」

アニポケスイレン「……いたぶって……る……!?」

アニポケマオ「なんでっ…! こんな…! 酷すぎるよ……!!」

アニポケマーマネ「……あ、いつら、まるで…笑ってる…みたいだ………」ぞく

158 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:58:00.90 ID:QgB+6NfI0
サトシ「…や、」


――――ズゴ!バキン!ガリ!!

ピカチュウ「……、…………………!」


サトシ「……やめろ、よ…!」ふらふら


――――バキ!メリ!ドゴ!!

ピカチュウ「………………………」


サトシ「…やめろぉおおおおおおおおおお!!!!」だっ!

アニポケスイレン「あ、サトシっ!!」

サトシ「ピカチュウを…、離せぇええええ!!!!!」

ウツロイド「じぇるるっぷ…!!」カッ

――――ドゴォオン!!!

サトシ「……ぐ…、あ…!!」

159 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:58:27.23 ID:QgB+6NfI0
サトシ「………………く」

サトシ「………………う…うう……」

サトシ「………………ピカ、チュウ…………を……」

サトシ「………………離せよ…俺のピカ、チュウ…………を…………離せ……」

サトシ「……………………ま…………」

サトシ「…………………………待って…ろ……おれ……が…!!」


ピカチュウ「…」


サトシ「……………ピカ、チュウ……?  ……ピカチュウ…、 ………!」うる

サトシ「……………ううっ…、 くそっ……、 …!」ぽろ…

サトシ「……………………………ちく、…しょう……っ!!!」ぽろぽろ…!

160 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/27(木) 23:59:42.98 ID:QgB+6NfI0
アニポケマオ「……サトシがっ…!!」
アニポケカキ「マオも前に出るなっ!! ……俺が行…、!?」

ウツロイド「じぇるるるるるうる…」ビュッ!!

クラスメイト達「「「「サトシーーーッ!!!!!!!」」」」

サトシ「………!!!」

――――ピョン!

ウツロイド「…!?」


――――ボボボボッ!!ボボボボッ!! ズバンッ!!!!


ウツロイド「………、」

ウツロイド「………………じ、じぇる?」ぐら…

――――ズシン

ウツロイド「」

全員「「「「「!!!!!?」」」」」


もう一匹のピカチュウ「ぴっかっちゅう!!」どやっ!

161 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/28(金) 00:00:20.82 ID:2rq1lS+J0
クラスメイト達「「「「……………!?」」」」


アニポケスイレン「…………なに……、あれ……?」

アニポケカキ「い、いきなり…、もう一匹…、ピカチュウが…現れ、て……」

アニポケマーマネ「…サトシ達に止めを刺そうとする…UBを、倒した…。  ……一撃で……っ!」

アニポケスイレン「……………ちがう…、そっちじゃ、ない…」

アニポケマオ「……スイ、レン…?」

アニポケスイレン「ほら…、あそこ…。…こっちにむかって…、あるいて、きている……」


アニポケスイレン「…………………あかいぼうしのひと…………………!!!」


―――――すたすた

レッド「…………………………………」

162 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/28(金) 00:00:57.16 ID:2rq1lS+J0
レッド「…………………」すたすた

レッド「…………………」

レッド「………」ひょい
サトシのピカチュウ「………ぴ…」

サトシのピカチュウ「…………………ぴ、…か、ぴ……?」

レッド「…………………」すたすた 

サトシ「………!…」

レッド「……………………」すっ

サトシ「!! ………ピ、ピカチュウ!!…よかった…!! …ピカチュウっ!!!」だきっ!
サトシのピカチュウ「…………ぴか、ぴぃ……」

レッド「……………………」

レッド「……………………よく持ちこたえたな………。……君も…、君のピカチュウも………」

サトシ「……!…」

レッド「……………………………後は任せろ…………」くる

レッド「……………………」すたすた 

サトシ「…あ」

163 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/28(金) 00:01:32.31 ID:2rq1lS+J0
サトシ「………あ! あの!!」

レッド「………………?」ちら

サトシ「…お、俺のピカチュウを助けてくれて、ありがとうございます…!  あ…、あなたは、誰…?」

レッド「…………………………」

レッド「…………………………俺はレッド………。 …………マサラタウンのレッドだ………」

レッド「…………………………」

レッド「…………………………」すたすた 

サトシ「………マサラ…、…タウ、ン……?」


「サトシ!!」

サトシ「!?」

164 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/28(金) 00:02:16.33 ID:2rq1lS+J0
ヨウ「…サトシ…! …はぁはぁ、やっと、追い付いた…!!」

サトシ「…!? ヨ、ヨウ! 戻って来て、くれたのか…!」

ヨウ「…! …ピカチュウ…、酷いダメージだ…。 待って、すぐに“かいふくのくすり”で治療する…
 ……よく…あんなとんでもない数のUB相手に……。 …しかも、あのUB達…、全部色違いだ…!」

サトシ「ああ…、…ピカチュウを頼む!!   …ヨウ? ……あのレッドさんって人は…?」

ヨウ「…あの人は、僕の世界から僕を迎えに来て来てくれた、僕の仲間だ…。
 アローラで強者のみが集うポニ島のバトルツリーで頂点に立つ、バトルレジェンド…。
 いや、それ以前に、ポケモンリーグ本部がある、
 あのカントー地方で一番強いかも知れないポケモントレーナー……」

サトシ「………………。」

165 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/28(金) 00:03:05.15 ID:2rq1lS+J0
レッド「…。 ……………ヨウ……。
 ……あのUB、“みず”タイプかと思ってピカチュウで嗾けたが…、“でんき”は等倍での通りだった……」

ヨウ「…。 ……ウツロイドは“いわ”と“どく”の複合タイプ。
 素早さはやや高めで特殊アタッカーに適したステータス傾向をしています。
 ………人間に寄生して、理性を狂わせる性質を持っているので…気を付けてください……!」

レッド「……………わかった……。 ………“いわ”と“どく”の複合………。
 ………これまで、それなり多くの相手と闘ってきたつもりだが……、
 ………ここまで外見と実際のタイプが一致しないヤツは……中々記憶にない……」すたすた

レッド「………なるほど………UB…、か………」すたすた

UBの群れ「「「「「「「じぇるるるうるるうるうるうるるッるるるるるるるる…!!!!」」」」」」」

レッドのピカチュウ「ぴかちゅう?」ぴょこん
レッド「………ん…、…一回…戻っていいよ……。………最初は……あいつでやる……」

サトシ「!! ヨウ! レ、レッドさんは…、 ひ、一人であの大群と闘う気なのか!!?」
ヨウ「…大丈夫」

レッド「………行け……、カメックス……」

―――ボン!


カメックス「……ゴオォアン!!」


166 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/28(金) 00:03:43.12 ID:2rq1lS+J0
ウツロイド×5「「「「「じぇるるっぷ!!!!!」」」」」ビュンッ!

レッド「………“なみのり”……」

―――ズブブブバ!ズブブブバ!ドシュゥドシュゥドシュゥーン…! ズバーン!!

ウツロイド×5「「「「「」」」」」

ヨウ以外「「「「「!!!!??」」」」」
UBの大群「「「「「!!!!??」」」」」
ヨウ「ほらね」

レッド「………“ハイドロポンプ” ……」

―――ドシュゥドシュゥドシュゥーン…!ドシュゥドシュゥドシュゥーン…! ズバーン!!


UBの群れ「「「「「「「グガァアアアアアアアアア……ッ!!!!!」」」」」」」

カメックス「…ゴオオオオオォォォァオアアアン……ッ!!!!!」


アニポケスイレン「…す…、すごい…!」ビリビリ…
アニポケマオ「あの人…、一人であの大群と渡り合ってる……、どころじゃ…、ない…」
アニポケカキ「……あのカメックス一体で、あの大群を……」
アニポケマーマネ「圧倒…してる……!!」

167 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/28(金) 00:04:34.13 ID:2rq1lS+J0
サトシ「…………つ、強ぇ……」ぽかーん

ヨウ「……サトシ…」

サトシ「…? …どうした…ヨウ…?」

ヨウ「…サトシ。よく聞いて。 ……きっと僕の世界にも…、君は、いる……。
 つまり今まで僕は君に数えきれないほど助けてもらっていた…。何で気づかなかったんだろう…?」スッ

サトシ「…? ヨウ…?  き、急に…どう、した…? …、 ……!!?
 ……こ、……こいつは……!!?  な、なんで…ヨウが……!!??  …??」

ヨウ「……。 ……やっぱり…そうなんだね……? 
 …この子がレッドさん達をこの世界に導いてくれたみたいなんだ…。 …正直、詳しいことは解らない。
 …ただ…間違い無く一つ言えるのは…、」

ヨウ「…このポケモンの本来の“おや”は……、君だってことだ……!」

サトシ「・・・・・・!」

サトシ「・・・ゲッコウ、ガ・・・!」 

サトシ「・・・こ、こいつは・・・、俺の、ゲッコウガ・・・だ・・・!」


168 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/28(金) 00:05:04.34 ID:2rq1lS+J0
―――――

カミツルギ「…!!」ビュン!

レッド(……。 ………ウツロイドとは違う別種のUB……。……かなり小さい……)

「“つじぎり”!!」

―――ザシュンッ!!

カミツルギ「」

レッド「………………?」

ゲッコウガ「コウガァ…!!」トッ

サトシ「……レッドさん…! 俺も一緒に闘います…!」たたっ

レッド「………。 …心配いらない……。 ……君のその気持ちと…俺のポケモン達だけで…十分だ……」

サトシ「……へへ!  …俺、マサラタウンのサトシ…!」

レッド「……。 …………何…?」

サトシ「足手まといにはならないから…、見てて下さい…! ………ふー…」

169 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/28(金) 00:05:34.41 ID:2rq1lS+J0
―――――

ムサシ「……ちょっとぉ…? …生きてる…? ニャース…?」

ニャース「……ひ…ひひ、酷い目にあった…にゃ……!」ボロボロ…

ヨウ「…ニ、ニャースが…、喋ってる…っ!??」わなわな…!

アニポケスイレン「…やっぱり、はじめてみるひとはおどろくよね…」
アニポケマーマネ「ま、まーね…」
ソーナンス「そーなんすぅ!!」

アニポケマオ「…ピカチュウも助け出せて、本当に良かったよ……」ぎゅ…
ピカチュウ「……ぴかちゅう…」にこ

アニポケカキ「…ああ…。 それにしても…サトシは、大丈夫なのか……?」ちら

コジロウ「……。 …今のところ、あの滅茶苦茶強い赤い帽子の男が一緒に…、
 …って、あれは…ゲッコウ…ガ…? …アイツがなんで、アローラに?  …お! まさか!」

ロケット団「「「あ、あれはぁッ!!」」」ぱぁっ
クラスメイト達「「「「……??」」」」」
ヨウ「…!」にやり

170 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/28(金) 00:06:06.51 ID:2rq1lS+J0
サトシ「久しぶりに・・・・、行くぜぇ、ゲッコウガっ! 俺達の・・・フルパワーだッッ!!!」

―――バシューゥゥン…!!


サトシゲッコウガ「…………」

サトシゲッコウガ「……………ゲッ、コゥーガァーッ!!」カッ!


カミツルギ「…!!」ビュン!
カミツルギ「…!!」ビュン!
カミツルギ「…!!」ビュン!

サトシゲッコウガ「……!」シュン!

―――ザンッ!ザンッ!ザンッ…!!!

カミツルギ「」
カミツルギ「」
カミツルギ「」

サトシゲッコウガ「………コウガァ……!」スタッ…

サトシ「……やっぱりお前は超頼りになるぜっ…!
 ……ヨウが言うには、本当の俺のゲッコウガとは、ゲンミツには違う俺のゲッコウガ…らしいけど…、
 まさか…今またお前と一緒に闘えるなんて……、俺、すっげー嬉しいよ…!」

サトシゲッコウガ「こーが♪」にこにこ!

171 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/28(金) 00:06:43.98 ID:2rq1lS+J0
レッド「…………。 ……なるほど……やるな……。
 ……それなら……同じ故郷を持つ者同士……一緒に闘うとするか……? ……サトシ……」

サトシ「…へへへ! …はい! レッドさん!」にかっ


アニポケスイレン「……な、に? …あのゲッコウガ…? ……なん、なの…?」

ヨウ「あれはサトシゲッコウガだ…!」ニヤリ
ロケット団「「「なーはっはぁっ!!」」」」得意顔

アニポケスイレン「…いや、だから…なんなの…、…それ…?」

アニポケカキ「な…、何にせよ、これなら…!」
アニポケマーマネ「行ける…!」
アニポケマオ「希望が出てきた…!」
ソーナンス「そーなんすうッ!!」


UBの群れ「「「「「「「グガァアアアアアアアアア……ッ!!!!!」」」」」」」

カメックス「ゴオォアン!!」ゴォ!
サトシゲッコウガ「コウガア!!」ゴォ!

172 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/28(金) 00:07:23.51 ID:2rq1lS+J0
――――――――
―――

アニポケマーマネ「すっごいよ…!あの二体!! 攻撃するたびにUBを倒してってる!!」

ヨウ「……? い、や…? ……なにか…おか…、しい…?」

ムサシ「なーに言ってんのよぉ! あんなに押しまくってんじゃないっ!」

アニポケカキ「そういえば…、もう…かなりのUBを倒したはずだが…、…奴らの数が全然減ってない!?」

――――――――

サトシ「……はぁ…はぁ…」

サトシ「…。 UBを倒せる…。 …問題なく、倒せるんだけど…、なんかさっきからキリが、無いぜ…?」

レッド「…………どうやら、例の時空の歪みの先から…UBが際限無く出現し続けているようだな……。
 ……そろそろ…ヨウのポケモンを取り返す方法を本気で考えないと面倒か………」

サトシ「…? ヨウのポケモンならその歪みを閉じれて、これ以上UBが増えるのを防げるってこと?」

レッド「………おそらくは……。 ……一応、今までヨウのモンスターボールを取り込んだウツロイドを
 …捜しながら戦っていたんだが……はっきりいって俺にはまったく見当がつかない………。
 ……ただ…これまで俺達が倒した個体の中に…そいつがいなかったのは間違いないと思う……」

サトシ(やっぱすげーな…この人…。  ……んーと…そういえば…?
 ククイ博士が、ヨウのポケモンは凄いエネルギーを持ってるみたいなこと、言ってたっけな…?) 

173 :やまおとこのダイチ ◆hpfVx8RTHY :2017/04/28(金) 00:07:56.64 ID:2rq1lS+J0
サトシ「…………。 …レッドさん、少しだけUBを任せられる? 試したいことがあるんだ」

レッド「……?…  ……構わないが……」

サトシ「さんきゅ!  ……………………。 
 (この状態のゲッコウガの、ジガルデを上回る感知能力を応用すればきっとできるはずだ…。
 カロスの負のエネルギーや、マノンのハリさんを見つけ出した時みたいに…!!)」

サトシゲッコウガ「………コウガ…」スッ

―――……………。

サトシ「…………………………」
サトシゲッコウガ「…………………………」

サトシ「…………………………」
サトシゲッコウガ「…………………………」


サトシ「…!  ………見えたぜ…!」


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