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モバP「鼓動が聴きたいなあ」飛鳥「やれやれ」
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1 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/04/26(水) 23:37:15.07 ID:Zam+0f2t0
モバマスSSです
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1493217434
2 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/26(水) 23:38:49.29 ID:Zam+0f2t0
飛鳥「ボクだけわざわざ居残らせた理由はそれかい?」
P「ああ。みんなの前じゃさすがにな」
飛鳥「別段今のボクの鼓動はキミに聴かせたくなるほど高鳴ったりはしていないが。いや、むしろその申し出にこそ高鳴らせるべきなのかな? 警鐘のための早鐘をさ」
P「うっ……やっぱり駄目か」
飛鳥「フフッ、冗談だよ。神妙な顔をして何かと思えばそんなことだったとはね」
P「ははは……なんか、どうしても聴きたくてさ。いてもたってもいられないんだ」
飛鳥「そこまでキミの記憶に刻み込まれていたのか。ボクの鼓動……あるいは、その過程の何かを」
P「なっ、何かって何だよ。俺は……その」
飛鳥「なるほど、取り繕う余裕も無いみたいだね。まぁいいさ。そんなに聴きたいというなら聴かせてあげてもいいよ」
P「本当か!? 出来れば直接耳元で聴きたいんだけど」
飛鳥「ほぅ……その前に、一つだけ。一応聞いておくが、ボクにしか頼んだりしていないだろうな? ボクにだけ、ボクだからこそ、というか」
P「当たり前だろう? こんな事、他の誰にも頼んだりしないよ」
飛鳥「そうかい。解ったよ、ボクにしか満たせてやれない欲求だというなら、満たせてやろうじゃないか。……おいで」
P「飛鳥……ありがとう」
飛鳥「…………。聴こえているかな」
P「ああ、聴こえてるよ……」
3 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/26(水) 23:40:30.40 ID:Zam+0f2t0
飛鳥(ふ、ふふふ……。ボクをこんな形で求めてくるなんてね、可愛いヤツだよまったく)
P(あああぁぁぁぁ…………落ち着く。心音がこんなに心地良いとは……)
飛鳥(しかし難しいな、ここで鼓動を高鳴らせてはこの状況にボクが何か思うことがあると露呈してるようなものじゃないか。胸元に耳を押し当てられて、何も感じないというのもどうかとは思うが)
P(これなら眠れそうだ……ヤバい、最近不眠症で寝れなかった分もあって眠くなってきた。飛鳥に悪いし、この感覚だけでも焼き付けておいて眠れるかどうかこの後仮眠室で試してこよう……)
飛鳥(……まだ解放させてもらえないのかな。頭でも撫でてあげた方がいいんだろうか? この大きな甘えん坊への適切な対処方法……誰か教えてくれないか)
P(……………………………っ、やべっ、立ったままだってのに落ちそう。寝落ちする前に……でも心地良すぎて身体が……)
ガチャッ
ありす「失礼します。忘れ物を取りに来ただけですので…………えっ」
飛鳥「ん?」
P「え?」
ありす「な、な、なにしてるんですかあなた達は!!」
飛鳥(さて、面倒なことになったな) ムギュッ
P「んー! んー!?(ちょっ、飛鳥! どうしてそこで俺の頭を抱き締めるんだ、放せって!?) 」
4 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/26(水) 23:42:02.12 ID:Zam+0f2t0
ありす「Pさん、早く飛鳥さんから離れて……ってあれ? 飛鳥さん、Pさんを放してください!」
飛鳥「どうしてだい? 何か問題があるとでも?」
ありす「あ、あるに決まってるじゃないですか! 誰もいない事務所でこ、こんなこと……!」
飛鳥「ありす、キミは勘違いをしているようだ。いいかい、これはPが望んだことなんだよ」
ありす「えっ……Pさんが?」
P「んー!(口を挟みたいのにガッツリ締められてて声にならない!)」
飛鳥「そう、そしてボクは受け入れた。だからありす、キミが思い描いているような状況ではないから安心してくれ」
ありす「そうでしたか、それは良かった……訳がないでしょう!? 合意があったとしても、こんな不埒な行いを見過ごせません!」
飛鳥「おっと、不埒ときたか。そう見えるのもやむなしではあるが、彼の沽券にも関わるしね。そこは否定しておこう。Pはそんな低俗な大人じゃない、ありすも解ってるだろう?」
ありす「それは……そうだと、信じたい、です……。飛鳥さん、Pさんを離してくれませんか? 何を思ってこんな事を望んだのか、Pさんの言葉で聞かせてほしくて」
飛鳥「あぁ、いいとも。Pがボクを求めた理由なんてボクにとっては言葉にする必要もないが、言葉にしないと解り合えない場合もある。ありすのためにも聞かせてやってくれ」 スッ
P「いてててて……思いっきり締め付けるんだもんなあ……。えっと、俺が飛鳥にこんなこと頼んだ理由でいいんだな、ありす?」
ありす「……はい。どうして飛鳥さんの胸元に、顔を埋めるような真似を?」
P「うわ、冷静に事実だけ述べられるとただの変態だな……俺。あー、ありす。実はな――」
飛鳥(言ってやるといい、P。ボク達の、秘匿されるべき関係性を!)
P「――寝不足、なんだ」
ありす「はい?」
飛鳥「?」
5 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/26(水) 23:44:26.32 ID:Zam+0f2t0
P「なんだか不眠症で薬も効かなくってさ、目を瞑ってても全然落ち着けないんだよ。だから、落ち着ける方法を調べて人の心音を聴くと良いってあったから、ダメ元で試させてもらってたんだ」
飛鳥「」
ありす「そ、そうだったんですか……大変なんですね。でもどうして飛鳥さんに?」
P「それは」
飛鳥「こんなことを頼めるのはボクしかいなかったから、に決まっている! そうだったね、P?」
P「え、あ、まあそうだけど……飛鳥、怒ってる?」
飛鳥「怒ってない!」
P「ひっ!」
飛鳥「まったく……本当にボクを楽しませてくれるヤツだなキミは」
P「飛鳥さん、目が笑ってないです。目が」
飛鳥「とにかく、ボクにしかこなせない仕事を与えられたとでも思ってくれればいい。事情が事情だったし、これでありすが気にすることは何もないはずだが」
ありす「……」
P「ありす?」
ありす「気にすることなら、あります」
飛鳥「……敢えて聞こう。ありす、キミは今何を考えている?」
ありす「そういう事情があるのなら、仕方ない……んですよね。いえ、それなら何も飛鳥さんにしか出来ない仕事ではありません」
P「え、どういうことだ?」
ありす「Pさんが困ってて、解決方が見つかりそうなら、私も力になりたいです。その……私の心音で良ければ、聴いて……ください」
飛鳥(やはりそう来るか……だがありす、ボクよりも心音の聴きやすそうな身体のキミではPもきっと満たされないはず。その役目はボクだけで充分だ。そうだろう、P?) チラッ
P「ありすぅぅーーーー!!」 ピョーン
飛鳥「エンドレスライジングクラッシャー!!」 バキィッ
P「ぐはああああっ!?」
ありす「Pさん!? 大丈夫ですか、しっかりしてください!?」
6 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/26(水) 23:47:07.78 ID:Zam+0f2t0
勢いだけで書いてはいけない(戒め)
続きを思いつき次第書き殴ります
7 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/26(水) 23:59:44.98 ID:GE7KCTXzo
楽しみに待ってる
8 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/27(木) 01:09:55.62 ID:XW7H9tdyo
エンドレスライジングクラッシャーって何だよ(哲学)
9 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/27(木) 01:27:54.13 ID:y5I/g7TcO
かっこいいだろ?
10 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/27(木) 03:22:02.14 ID:XW7H9tdyo
否定はせんよ…だが…
11 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/27(木) 12:37:49.18 ID:gUqVVycS0
必要ないかもだがエンドレスライジングクラッシャーは
http://i.imgur.com/lIO3I5b.jpg
これの
http://i.imgur.com/UC9T2zq.jpg
これやで
12 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/28(金) 02:19:33.65 ID:9QTgwKGPO
持ってるんだよなぁ
13 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/04/28(金) 22:00:46.26 ID:I5Cd+W0d0
P「え、なんで俺殴られたの……」
飛鳥「節操が無さすぎるからさ。性犯罪者の烙印を押される前に、その身に刻んでおかないとね」
P「大丈夫だって、飛鳥の時も許可を取ってからしただろう?」
飛鳥「それはそうだが……では何故キミは今、ナチュラルにありすの膝に頭を乗せているんだ?」
P「? あれ、ほんとだ。ルパンダイブを撃ち落とされたまでは覚えているんだが。ありす、いつの間に?」
ありす「いえ、思いの外痛そうだったのでつい。……大丈夫そうなら起きてください」
P「……。あー痛い痛い全身に雷が迸るかのようだーもうちょっとこのままがいいなー」
飛鳥「ほらみろ、ありすも満更でも無さそうな顔してないで彼を甘やかさないでくれ」
ありす「そんな顔してません! ほら、Pさんも起きて、また飛鳥さんに何されるか分かりませんよ?」
P「うっ、それは困るな。さーて起きるかー」
飛鳥「……言うようになったじゃないか、ありす」
ありす「事実を述べただけですが? それよりも、あの……どうします?」
P「どうするって、何が?」
ありす「思わぬ邪魔が入りましたが、本題に戻りましょう。Pさんは心音を聴けば眠りにつけるかを検証してたんですよね?」
P「そういうことになるな」
飛鳥「……フム、つまりキミはあのままボクに寄りすがる形で意識を闇に落とすつもりだったのか?」
P「さすがに悪いってレベルじゃないしそのまま寝ようとは考えてなかったぞ。つっても危うく寝落ちしかけたけど」
ありす「では効果はあった、と」
飛鳥「なるほどね。ボクの元に還りさえすれば、Pは安息を得られるというわけだ」
ありす「でも飛鳥さんでなければいけない、とは決まってないですよね?」
飛鳥「なに、それだけ解を導いていれば充分さ。Pが必要とあればボクは駆け付けよう、普段キミがそうしてくれているように、ね。等価交換だ」
ありす「むぅ……」
飛鳥「フフ……子供は帰る時間だよ、ありす」
ありす「飛鳥さんには言われたくありません!」
P(どうしてこうなった)
14 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/28(金) 22:02:31.89 ID:I5Cd+W0d0
P「と、とりあえず今日はお前らもう帰れって。送るから」
ありす「……そうですね。日も傾いてしまいましたし、お願いします」
飛鳥「しかしいいのかい? せっかく検証が済んだというのに、これでは意味がないじゃないか」
P「しょうがないだろ、お前らを俺の部屋まで連れ込んで寝るまで付き添って貰うなんて頼めるはずがないんだから」
ありす(Pさんの部屋まで連れ込んで……)
飛鳥(寝るまで付き添う……?)
P「ほらいくぞー、鍵閉めるから出ろ出ろ。っとありすは忘れ物は取ったかー?」
P(心音の音声ファイルさえ手に入れば何とかなるよな? さてどこで手に入れるか、最悪自作かなあ)
ありす「…………」
飛鳥「ありす。なぁ、ありす?」
ありす「……何ですか?」
飛鳥「おっと、そう身構えないでくれ。キミと今この場で敵対することに何のメリットがあるっていうんだ」
ありす「……手短にお願いします。Pさんの車が来ちゃいますよ」
飛鳥「では単刀直入に。ボクはPの部屋に行ってみたい、単純に興味がある。潜り込む口実も手の届きそうなところにある、が、このままでは少し足りない」
ありす「私に協力してほしいってことですか?」
飛鳥「そういうことさ。だがボク達だけではまだ全てのピースは揃わない。それはありすも気付いているはずだ」
ありす「そう、ですね……。当然といえば当然ですが、子供の私達だけでは……」
飛鳥「だから少なくとももう一人、協力者が必要になる。ある程度オトナで、ボク達に理解があり、Pの悩みにも力になろうとしてくれそうな人材が望ましい」
ありす「そんな人、いるんでしょうか?」
飛鳥「考える時間はいくらでもあるさ。候補はだいぶ限られていると思うけどね――おっと、Pが来たようだ。今日のところはここまでにしよう」
翌日
飛鳥「やぁ、昨日の件だが候補は思いついたかい?」
ありす「えぇ、まあ。飛鳥さんは?」
飛鳥「もちろん準備は出来ているよ。満場一致なら、早速訪ねようと思うんだが」
ありす「それがいいですね。Pさんの眠れない日々も続いているのでしょうし……。私から候補を挙げましょうか?」
飛鳥「いや、同時に声にしよう。ボクの勘に過ぎないが、意見はきっと一致しているはずだ」
ありす「では……せーの、で言いましょうか。……せーのっ」
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