【安価】探偵剣士「一目惚れをしたら冒険が始まった」

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61 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/19(水) 20:46:08.33 ID:ZPqEI9qBO
テルミッド
62 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/19(水) 20:46:52.33 ID:x7IMhxOrO
カンタレス
63 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/19(水) 20:51:31.02 ID:DFNTCDXW0
エルマゲド
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2017/04/19(水) 20:53:45.20 ID:V2kLW5ap0
ジャイヤン
65 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/19(水) 21:16:31.98 ID:srpZoAIKo
僕たちは街灯が綺麗な街中を進んでいく…

やはり時間がかかりそうだ
この世界の情勢のついてでも整理してみようか

この世界は僕の居る「アルスタリス帝国」、そして「エルマゲド王国」のおおきな二つに分かれている
二つの国は人の行き来はあるものの、手を取りあっているわけではない
貿易、経済連携、その他あらゆる政治的協力は一切なく、かといっていがみ合っているわけでもない
二国はお互いにほぼ不干渉という形で平静を保っていた

だが――最近になって王国に変化が訪れた
何が原因かはわからないが、王国で環境問題、経済難、悪いことが起こるようになった
魔物も増えたという

これを受けて、王国の王が互いの沈黙を破り帝国に協力を申し出た
ところがこちらの皇帝はそれを無慈悲に却下、相変わらず王国に対し「何もしない」という方針を貫いている

王国の協力の意思は皮肉にも、互いの関係に亀裂を入れることにつながってしまったのだ

フランさんが王国から良くない連中が紛れ込んでいると言う噂について言っていたが――多分事実だろう
苦渋の決断による協力の申し出を跳ね除けられた王が、どんな思いでどんな奴らを送り込んでくるかは想像に難くない
実際に国境の検問所のいくつかで襲撃事件もあったそうだ

治安は徐々に悪くなってくる
そもそも僕が遠くの町からこの大きなスタット街にやってきたのだって、何かの仕事に役立つだろうと、その手の情報を得たかったからだ

ロット(もうこのままいけば、戦争でも起こるんじゃないんかな…)


66 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/19(水) 21:54:37.90 ID:srpZoAIKo
ロット「……」

キリュウ「ロト坊?」

ロット「……」

キリュウ「ロト坊!!」

ロット「……」

キリュウ「ロットン・グラスバレエエエ!!!」

ロット「うわっ!!――やめたまえ、耳元でうるさいな」

キリュウ「なんど呼んでも反応しないからだヨ!なに考えてるんだヨ!?」

ロット「…この先の未来の事とか?」

キリュウ「そんなつまんないこと考えるより道を見ろヨ…こっちだヨ?」


キリュウは尻尾を進行するべき方向に向けた
申し訳程度にしか整備されていない森の道だ

ロット「これ、本当に街の中なのかい?」

キリュウ「先が思いやられるヨ…」

ロット「ま、立ち止まっても仕方ない。行こうか」



???「そなた」

67 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/19(水) 22:04:00.50 ID:srpZoAIKo
ロット「はい?」

誰かに呼び止められる
比較的高い女性の声のほうへ振り向くと相手はこっちを見ずに続けた

???「その先に行くのかえ?」

ロット「え、ええ…それがなにか?」

???「ならば用心することじゃな、人生を変えるほどの大きな転機がそなたに起こるかもしれん」

ロット「はぁ…」

女性はそう告げると去っていった



ロット「・・・?何者?」

キリュウ「さっきすれ違ったんだヨ。――考えことをしたら周りが見えなくなる癖、いい加減治せヨ…」

ロット「性分だからね。それにしても転機って…」

キリュウ「人生を変えるって言うくらいだから、ひょっとしたら探偵を止めることになるかもしれないヨ?」

ロット「まさかぁ」


そのまま迷わずその道を進んでいった
68 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/19(水) 22:26:57.63 ID:srpZoAIK0
ガサガサ……
所々に何かの影が見える

ロット(ここって、まだスタット街の中…のはずだよね?)

小さな声で肩の上に話しかける

キリュウ(そうだヨ)

察してくれているのか、小さな声で返答が帰ってくる

ロット(じゃあなんで−−魔物がいるんだい?)

キリュウ(知らないヨ、どうするんだヨ?)

ロット(まあ幸いにも見つかっていないみたいだから、このまま屋敷に向かおう。無駄な戦いは避けるべきだ)

キリュウ(帰りも大変そうだヨ…)


騎士が調査をしたという情報がいよいよ怪しくなってきた
これだけいるんだから騒ぎが起こってもおかしくないだろう
さっきの人が言っていたのはこういうことか?
いや、でも転機とは程遠いような…
69 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/19(水) 22:41:01.66 ID:srpZoAIK0
〜屋敷〜

コソコソと進み続けてやっとのところで目的地に辿り着いた
日は完全に落ち、当然街中とは違い街灯もない
一応街の中なのだが

肝心の屋敷の第一印象は…

ロット「でかっ」

キリュウ「なんでこんな立派なもん放置してるんだヨ」

これは屋敷というより豪邸ではないだろうか?
表札にも名が掘ってあるので間違いなく誰かが住んでいいたのだろうが

ロット(なぜこんな寂れた場所に…)

キリュウ「入るのかヨ?」

ロット「入るよそりゃ、これは街の誰もが気になってはいたけど恐れ多くて実際に調べる人はいなかったパターンだ」

キリュウ「えぇ…」


ガチャ…キィィ…

ロット「こう、ドアがあっさり開いてしまうのもどうなんだろうね」

70 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/19(水) 22:51:21.83 ID:srpZoAIK0
中は真っ暗だった
それでいてホコリっぽく、歩くと床が軋む音がする

少し床に手を触れてみる

ロット「長年放置されているのは本当みたいだね」

ロット「どうするか…これだけ広いと探索するにも時間がかかりそうだけど」

ここに入ってから全く口を開かなかったキリュウが突然肩から飛び降りた

キリュウ「手分けするヨ」

ロット「え?手分けするのかい?」

キリュウ「ワレ様は早くここを片付けて、宿に行ってロイヤル猫缶と暖かいスープを飲んでふかふかのベッドの中で寝たいんだヨ!お腹すいたって言ったじゃないかヨ」

生意気な相棒はこの後の勝手な予定を奥へズカズカと進んで行った

ロット「ロイヤル猫缶ねぇ…」

ロット(それにしても珍しいな、奴は単独行動を嫌がるのに)

71 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/19(水) 23:02:38.62 ID:srpZoAIK0
ロット(あ、しまった…)

キリュウを行かせてしまったのは失敗だった
こう部屋が暗いと暗視のきく猫の目はかなり頼りになったはずだ

ロット(はぁ、仕方ないか)

僕はかばんからマッチを取り出すと火をつけた
何がいるかわかったものじゃないから光を出すのはあまり良いとは言えないけれど、前を見ることすらままならないんじゃ仕方ない


そのままキリュウの行った方向とは別の方向へ軋む床を歩き続け、部屋もいくつか調べたが人気も目ぼしい物もない
単にしばらく放置されていた屋敷という印象しか持てなかった
72 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/19(水) 23:06:46.37 ID:srpZoAIK0
キリュウ「「ギニャアアアアアアアア!!!」」


そんな叫び声が聞こえてくるまでは

ロット(久しぶりに聞いたなぁ)

キリュウが猫みたいに鳴くことは基本的にないが
とてつもなく怖い思いや、嫌な思いをした時はボロが出る
つまりは何かあったのだ

ロット(やっぱり何かあるなこの屋敷)

僕は全く慌てはしなかった
まあ、キリュウのことだからどうせなんとかしている
そのうちひょっこり戻って来るだろう

そしてしばらくして
73 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/19(水) 23:15:47.64 ID:srpZoAIK0
〜???〜

広間に出た

ロット(ここが、一番奥かな……うわぁ…)

この屋敷はとても立派だ、だがどこに行っても劣化が激しく所々ボロボロ
しかしこの広間だけは違った

基本的には他の部屋と等しく見すぼらしい
だが2階に続く豪華な階段と、その奥を飾るステンドグラスは月の光を通して部屋を虹色で照らしている

自分はここにいて良いのだろうかと場違い感すら感じるほどだ


ロット(立派なものだなぁ…ほんとここの所有者は何をしているんだろうか?流石に放っておくには勿体無いと思うがね)

しかしだ、いくら立派だからといってそれだけである
怪しいところがないわけではないが、はっきりとした異常は依然として見つからなそうだ

いい加減キリュウの様子を見に引き返そうとしたところ



ーーある足音が聞こえた
74 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/19(水) 23:26:07.69 ID:srpZoAIK0
コツンコツン…とヒールと床の音

ロット(ん?)

ーー振り向いてしまった

???「は…」

ロット「な…」

ーー見てしまった

ちょうどステンドグラスの付近
僕と同じくらいの少女が立っていた

ーー目があってしまった


「麗しい」
今までかつて人に対して感じたことのない感想が浮かぶ
雷が落ちたようだった
いやむしろその雷はその金髪の少女の手で落とされたに違いない

恋愛ごとになんて興味はなかったし、そんな経験も一切ない
だが、人には必ず好みがあるということを実感してしまう
まさに僕の好みという型にかっちりとハマったというか

おそらく僕の目は大きく開いているだろう
光が少ししかないその暗い部屋にも関わらず

ーー僕はその人に釘付けになっていたのだ
75 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/19(水) 23:29:52.05 ID:+0/6oNCZ0
ゆ、幽霊なんじゃ……?
76 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/19(水) 23:33:19.55 ID:srpZoAIK0
ロット「」

僕は自分が絶句していることに気づかないうちに
その少女はハッとすると、叫ぶように沈黙を破った

少女「た、助けてください!!」

ロット「え?」

突然の言葉に度肝を抜かれつつも状況を理解しようと
止まっていた頭を再起動する

ロット(しまった…)

ロット「ああ!待ちたまえ!僕は怪しいものじゃない!不法進入…ではあるけれど、これは調査のためで!!」

少女「助けてください!」

少女は階段を駆け下りてくる

ロット「落ち着いて!話を聞いてくれ!!」

少女はさらに僕に近づくとまっすぐに僕を見つめ再度

少女「助けてください!!お願いします!!」

ロット「いやだから……え?」

ロット(あれ、これもしかして…)

僕はなんて間抜けなんだろう…
少女は助けを呼んでいたわけじゃない
他でもない僕に直接助けを求めていたのだ


77 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/19(水) 23:38:09.40 ID:srpZoAIK0
僕は素早く自分の呼吸を正し

ロット「落ち着いて、何があったんだい?」

少女「えっと…あの!」

この人もだいぶ余裕がないみたいだ
キリュウを回収してこの人と一度外に出た方がいいかもしれない




???「困りますねぇ、お嬢様」

少女「あ!」

ロット「……!」


男「勝手に動かれては危険ですよ?もし…そちらの方?お嬢様をこちらへ」

ロット「なるほどね」

少女は僕の後ろに隠れると、さらに下がろうとする

78 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/19(水) 23:46:38.91 ID:srpZoAIK0
ロット「逃げる必要はないよ」

少女「はい?」

ロット「むしろできる限り僕から離れないでくれたまえ」

僕は後ろを向いていないため彼女がどんな反応を示しているかは定かではないが
少なくとも闇雲に駆け出したりはしないだろう

ロット「僕達はすでに囲まれているみたいだからね」

僕は腰からレイピアを抜きながら、正面の男にも聞こえるようにそう口にした

少女「え、ええ…」

怪しい男「ほう、気づいておられたとは」

ロット「恥ずかしながら、さっきまで全く気づかなかったよ」

怪しい男「それで、その細い刃物でどうするつもりで?」

ロット「レディ、彼らはどういう方々だい?」

少女「え…?」

突然の質問に戸惑っているようだ

ロット「二択にしよう、善人か悪人か」

彼女は一呼吸置いて答えた

少女「……悪人ですわ」

ロット「それだけ聞ければ充分だよ」

正面のやつ含め6人ほどか
どうなることやら


怪しい男「ほほう、この人数と戦うおつもりですか……バカな奴めが!!」
79 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/19(水) 23:48:25.93 ID:srpZoAIK0
次回に続く

この少女の名前を募集します↓1〜3(ラストネームまでカタカナでお願いします)

それ以降にこれから戦う敵の名前をテキトーな名前を募集
80 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/19(水) 23:52:36.97 ID:+0/6oNCZ0
イヴ・ブラット=レイ
81 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/19(水) 23:53:02.06 ID:2ih4qEY/O

安価はマリア・ヴィクトリカ
82 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/20(木) 00:02:16.57 ID:RKlA6Tb4O
アリシア・クリストロン
83 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/20(木) 00:02:21.25 ID:zp6Cnb580
シャルロット・テンペルシア
84 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/20(木) 00:02:51.47 ID:aTPdHc60O
カモン
85 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/20(木) 00:05:21.57 ID:G6qXHb610
>>28ってもう募集していないの?

あと敵名は「ゾリット」
86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/20(木) 00:06:55.07 ID:RKlA6Tb4O
おっと忘れてた、乙
敵の名前というのは、今しゃべってた奴とかの個人名?それとも組織名?
わからんかったので両方あげてみる。前者なら「ディルク」、後者なら「双頭の蛇(アンフィスバエナ)」で
87 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/20(木) 00:11:07.66 ID:uomCL0kt0
あ、補足します
>>85
常に募集します
書いてもらった設定は一応全部記録してあるので、そのうち拾うかもしれません

ですが一つだけ、この世界においても探偵はそんなにメジャーな仕事ではありません
むしろロットンみたいのは珍しいパターンのつもりです

>>86
いえ強大な組織などではなく
単にこれから戦闘する6人のことです
超適当で構いません

言葉が足りなくてすいません
88 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/20(木) 00:15:19.35 ID:wqT7t2A0O
範囲内に入ってるか分かんないけど一応敵の名前を考えた
グランツ・リスモ
89 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/20(木) 00:16:12.50 ID:3IsMpASg0

面白そうだから期待するわ

敵の一人はボビー
90 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/20(木) 00:24:07.89 ID:G6qXHb610
敵名「バット」「スライ」「トゥルバー」「ギーク」「レード」


名前シバ(フルネーム不明)

容姿 西部劇の人間のような服装した老人。背筋もぴっしりしていてあごのひげがトレードマーク。髪は白髪

備考 ハードボイルドの雰囲気を纏った銃使い。今まで色んな修羅場をくぐってきた老獪を感じさせる
二丁の銃を使い、次々と任務をこなすので「死銃のシバ」と呼ばれている
ただ、本人はそこまで悪い人間ではなく、特に子供にやさしい人物。過去は一切の謎に包まれている
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/20(木) 00:24:53.99 ID:aTPdHc60O
ファンタジーなら魔法学園的なものは鉄板かなと思い

『帝立アルスタリス学園』:アルスタリス帝国が誇る国内最大級の学園。小等部〜大学院までが存在し、身分を問わない完全実力主義を掲げている。魔法を中心に学ぶ『魔法学科』、化学の発展を担う『化学科』、魔法と化学の中間に位置する『錬金術学科』を初めとして、『商業科』『騎士科』など様々な分野をカバーする名門中の名門。毎年数多くの生徒が入学するが、卒業できるのは一握り。この学園を卒業できれば人生は成功も同然と言われている。また、『騎士科』ではインターン制度があり、成績優秀者は試験をパスして入団したりする者もいる。
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/20(木) 01:26:41.63 ID:wqT7t2A0O
騎士がいわゆる花形職業なのかなぁ
それじゃあ騎士について設定を考えてみた(採用は>>1におまかせ)

騎士の種類.....騎士には大きく二つの種類が存在しており、一つは文官の『聖騎士』、もう一つは武官の『勇騎士』である。自衛隊の背広組と制服組のような関係で、しばしば意見の対立が見られる。
聖騎士......騎士学校を卒業した優秀な幹部候補生がなれる騎士。階級は第八等から始まり、最終的には一国の騎士の幕僚長となる騎士将クラスまで存在する。主な仕事は戦闘ではなく有事においては政治家に対する進言、現場と政治上層部との調整役などである。兵站や武器、兵器の調達なども彼らが担っている。元々エリート意識が強いため、勇騎士を下に見る人間も中にはいる。
勇騎士......騎士養成所の卒業生が中心の騎士。要人の警護や街の護衛が普段の仕事だが、有事の際には一国の軍隊として組織される。入隊から2年は誰でも等しく見習い扱いされる。階級は聖騎士と同じく第八等から始まり、第一等勇騎士になると一つの騎士団を指揮する立場になる。聖騎士とは逆に第一等クラスでも叩き上げの意識が強いため、その矜持から聖騎士と衝突することが多い。
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/20(木) 02:17:13.24 ID:G6qXHb610
国設定でも作ってみる。ただ名前は安価で決めるだろうから(仮)で

北の国.....北国でほぼ一年中、雪が降っている。気温はとても低い
(現実の北海道やロシアなどのイメージで)
南の国.....一年中熱い南の国。独特の文化を持っている
(こちらは現実の沖縄やサイパンなどイメージ)
西の国.....乾いた土地に砂漠地帯が多い。また近年武装などする兵が増えているなど警戒態勢が強くなっている
(サウジアラビアあたりのイメージで)
科学の国.....科学や錬金術が発展している国。この国しかない技術や道具などがある
その情報は外部に漏らすことは固く禁じられている
魔法の国.....魔法が特に発展していて、魔法学校など存在しているなど国民がほぼ魔法を使える
自然の国.....緑豊かで自然がたくさんある国。動物、植物、魔物も速やかに生活している。文明レベルは他の国より衰える
94 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/20(木) 09:44:49.58 ID:EuhjLsA80
サムライとか出ないかな
95 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/20(木) 09:57:27.45 ID:G6qXHb610
>>94
東の国の和の国(またはカタナの国)が思いついた
96 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/20(木) 11:32:48.93 ID:lW8q4CFQ0
ムーフォーフォー、余はサムライガールが見たい
という訳でキャラ案投下

名前 フウカ(風花)
年齢 14歳
性格 明るく生真面目で誰にでも敬語を使う?
容姿 黒髪ショート、瞳の色は黒。そしてまったいら
動き易いようにアレンジを加えられた極東の民族衣装「キモノ」を纏う
備考 遥か東に位置するとある国の勇敢な戦士「サムライ」の少女
一人前のサムライとして認められるため、武勲を求めてはるばる武者修行の旅にやってきた
家宝の刀「ユキカゼ」を手に大人顔負けの強さを誇るが、まだまだ未熟でツメの甘いところがあり、どこか危なっかしい
幼少期より厳しくしつけられたため愛情に飢えており、心を開いた相手にはとことん甘える
97 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/04/20(木) 15:17:48.41 ID:RoDHoZTG0
名前 シオン・アルトマイス
年齢 17歳
性格 クールで皮肉屋。
容姿 金髪髪でいつもマリンキャップを被っている 瞳の色は空色
騎士の真似か手や足にガントレットや脚をつけている。
備考 とある国からやってきた少年(1人称は僕)。数年前に姉がとある相手に殺されて、そいつに敵討しようとしている
姉の形見と自分が元々持っていた剣を使って二刀流で戦う。その腕前の頭の回転は高い
だが、協調性がなく、チームを組むことになっても最低限の会話ぐらいしかしない
実は女の子で姉が死ぬ現場でいたにもかかわらず何もできなかった自分を許すことができなく「あの時に自分が何もできなかったのは私が女で弱かったためだ……」と思い込んで女であることを捨てた。本来はヌイグルミなどが好きな優しい女の子
ただ、完全に女の子であることが抜けていなく、たまにそういう所が出でしまうことがある。
隠れ巨乳。胸をさらしで抑えてあるためもあるが着やせするタイプだからである。彼女的には実は悩み事でもある。

そういえば今更だけど主人公って何歳?探偵暦は長そうだけど
98 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/20(木) 15:32:55.42 ID:kNq21/ua0
>>46に設定追加して実は男装の女性ということにしてほしいんですがだめですかね
99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/20(木) 16:22:49.47 ID:YT+g6aw80
>>97
17歳って書いてあるぞ
100 :46 [sage]:2017/04/20(木) 16:42:17.52 ID:0BBJ/fhP0
>>97
>>17に書いてありますよ

>>98
敵か味方か分からない謎の男ポジのキャラが欲しくて考えたキャラなので、それはちょっと…
101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/20(木) 16:45:49.85 ID:RYtaNIHyO
どことは言わんがこうやってキャラ募集して結果エタったスレを見てきたから心配になってくる
102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/20(木) 16:49:03.54 ID:kNq21/ua0
>>100
性別が変わってもキャラの立ち位置は変わらないなら女性の方が面白い気もするんですけどだめですかね…
似た様な立ち位置の女性キャラ応募するのはいいですか
103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/20(木) 16:51:27.89 ID:i50Ylld3O
てめえがハーレム脳なだけだろ
自由になんでも書いていいと思うなよ
104 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/20(木) 17:32:59.29 ID:G6qXHb610
>>101
そんなスレここにはごまんとある。
このスレはそうならないことを祈るだけ


>>1も変な人がいるから気を付けてね
105 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/20(木) 20:49:35.98 ID:fgQd2hp70
怪しい男「ほほう、この人数と戦うおつもりですか……バカな奴めが!!」

ロット「馬鹿とは失敬な、これでも頭脳にはいささか自信があるんだ」

男の仲間1「いいや馬鹿だ、利口な奴はとっくに逃げてるはずだ」
男の仲間2「こんなヒョロっちいの俺で充分ですよっと」

仲間の一人がハンドアクスを構えた

ロット(来るか…?)

男の仲間2「うらぁ!!」
ロット「おっと…!」

ついに豪快な一振りがやって来た
もちろん避ける

男の仲間2「まだまだぁ!!」

それからはラッシュをかけるようにその斧を振り回してきた

ロット「…っ!」
男の仲間2「うらうらうらうらぁっ!!!」

僕はそれをただひたすらに避け続けた
防ぐわけでも反撃に出るわけでもなく
避け続けたのだ

男の仲間3「なんだ?あいつ、手も足も出てねえじゃねえか」
男の仲間4「いいぞ!さっさとやっちまえ」

怪しい男「……」
106 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/20(木) 21:05:12.70 ID:fgQd2hp70
男の仲間2「ちょこまかと…!」

ロット(よし)

そこで僕は一度後ろにステップを踏んで下がると
こう宣言した

ロット「そろそろ飽きて来ただろう?次で終わりにしようか」

男の仲間2「はぁ?てめぇ避けるのがやっとじゃねえか」

ロット「そうだね。でもまぁ、ケガをしたくなければここらでやめた方がいいと思うけどね」

男の仲間2「てめぇ…本物のバカみてえだな?そんなに弱えのにわざわざ挑発してくるたぁな?俄然やる気が出て来たーーな"ぁ!!!!」


男は突貫してくる
殺気を撒き散らしながら、確実に僕の息の根を止めてやろうとの思いで

男の仲間2「だぁ!!」

ロット(まずは、左斜め上からの袈裟斬り…右に避ける)

男の仲間2「うらぁあ!!!」

ロット(そのまま斧の刃の方向を変え、左薙ぎ…一歩下がる)

男の仲間2「しぃぃいねえええ!!!」

ロット(わざわざ振り上げて兜割り!!読み通り!)

男は隙だらけだった、僕はそいつが斧を振り下ろす前に……


107 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/20(木) 21:13:56.89 ID:fgQd2hp70
ーーロット「月閃斬!!!」ーー

僕は一歩踏み出し、下から弧を描くようにレイピアを振るい、そしてそのままクルッと回ってその男に背を向けた


男の仲間2「ぐっ……ぐはぁあ……!!」

僕の見えない方で人が倒れる音がする

男の仲間1「ボ、ボビィィ!!!」

ボビー「冗…談だろ…こんなやつ…に」

ロット「忠告はしたはずだよ?」

男の仲間3「てめぇ!!」


後ろからじりじりと感じる怒りとは裏腹に、僕の目の前には先ほどの少女が心配そうにこちらを見ていた

少女(あ…あの、あまり手荒な事は…)

ロット(大丈夫、人を殺す趣味はないよ。急所は外してる。あの程度じゃ死なないさ)

少女(そうでしたの?ふぅ…)

まあ一般的な人にとってはあまり見たい光景ではないのは確かだ
特に見た所この人はこういった場に全く慣れていない
108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/20(木) 21:17:49.06 ID:mz6o+bfa0
ボビーwwwwww
109 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/20(木) 21:32:18.95 ID:fgQd2hp70
ロット(でも、それにも限界がある)

少女(え?)

ロット(おそらく…次は)


男の仲間4「隊長!!次は俺にやらせてください!ボビーの仇は俺が!」

ロット(隊長…?)

ボビー「おれ…死んでねぇぞ…」

男の仲間1「おいボビー、無理するなって!」

男の仲間3「傷は深くねえ、まぐれだまぐれ!」

ロット「あれ?おかしいな、殺す気でやったはずだったのだけどね」

怪しい男(隊長)「下手な芝居はよせよ、お前ーーわざとだろ?」

ロット(やっぱり気づかれてるか…!)

男の仲間4「隊長!」

怪しい男「だめだゾリット、こいつはみんなで徹底的に叩く」


まずい事になってきた
一人減ったとはいえ残りは5人、敵の命を奪わないようになんて気を使ってなんていられないどころか、僕一人で全員倒すのなんてもちろん無理だ
適当に凌いで、さっさと逃げ出すのが懸命…だが

それは僕一人だったらの場合だ
僕の後ろにいる少女を守りながらだと凌ぐも逃げるもかなり難しい
110 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/20(木) 21:47:00.58 ID:fgQd2hp70
隊長「ゾリット、トゥルバー、先にかかれ。俺とグランツは回り込む」

グランツ「ラージャ!」

簡単ではあるが戦略を組んできている
これでは相当余裕がない!

ロット「レディ、手荒な事になるかもしれない、もしも隙があればここから逃げてくれ」

少女「それでは貴方様が!」


トゥルバー「無駄話はそこまでだ!!くらえ!!」

トゥルバーと呼ばれている奴がナイフを突き出してくる
この戦闘で初めて金属音が響く

ロット「くっ…!!」

レイピアで凌ぐも、すぐにゾリッ…なんだっけ?
とにかくそいつが槍を振りかざしてくる

ゾリット「死ねってんだよ!!」

ロット「ちぃっ!!」

紙一重、左の袖の下に隠れている小手で受け止め、弾く


グランツ「ほらよお!」

その後ろから剣を振りかざしてくる
この体勢じゃ避けるも防ぐもできない

ロット「かまいたち!!」

僕は素早くレイピアを振り衝撃波をぶつけようとする

グランツ「おお!!?あぶねえ」

ロット(まあ、避けるよねぇ…それより体勢を立て直さないと…)

僕は残っている隊長の方へ視線を向けた…


111 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/20(木) 21:51:08.19 ID:fgQd2hp70
隊長「終わりだ!!」

ロット「なっ…!?」

男が構えていたのは拳銃だ
全員使っている武器が違う事には気づいていたが、飛び道具は予想していなかった
避けきる事はできない
避けたとしても後ろには少女がいる
なんとか弾くか?非現実的すぎる
いっそ突撃して刺し違えるか?性に合わない

頭ばかり働かせるが、隙だらけの体はそれについていかない
万事休すか?


と思われたその時だった
112 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/20(木) 22:02:50.07 ID:fgQd2hp70
ーー「フローズンスパイク!!!!」ーー

隊長「何!?ぐわぁ!!!」

氷属性の攻撃魔法だ
氷のつららが男を真下から突き飛ばす

隊長「ぎゃあああ!!」

うん、間違いなくノックアウトだ

グランツ「カモン隊長!!!?」



ロット「ふぅ…遅かったじゃないか」

キリュウ「こっちも色々あったんだヨ!!てか何してんだヨ?そんな奴ら相手に」

ロット「今回は状況が特殊でね、助かったよ」


トゥルバー「猫だと!?」

少女「こ、子猫さん…?」

そう、キリュウはただの猫ではない
いやまあしゃべる時点でただの猫ではないのだが
そういう事ではなくて

キリュウ「まったくヨ…ーー具現せよ氷の針、雨の如く降りそそげ!!アイスレイン!!」

氷魔法が得意なのだ
113 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/21(金) 08:04:00.61 ID:C+m7H5tM0
細かな鋭い氷のつららが奴らに降り注ぐ
僕もあの魔法を受けた事があるが…とにかくうっとおしい魔法だ

グランツ「痛い!いってててて!!お、おいどうする?」

ゾリット「ね、猫が……喋ったああああ!!!!??」

トゥルバー「馬鹿今更そんな事に驚いてんなよ、ああチクチクうっとおしい!!」

グランツ「隊長、しっかりしてください隊長!」
カモン隊長「うーん……」
グランツ「ああ、だめだ!逃げよう!隊長は俺が運ぶ」

ゾリット「じゃあ俺はボビーを!!」

ロット(しめた!奴らは撤退する気だね)

トゥルバー「ええい、じゃあ俺は、とにかくあの女だけでも連れて行かねえと!!」

少女「…!」

トゥルバーは迷わず少女の元へ走った

ロット「させないって…はぁ!!」

僕はその進行方向を遮る形で立ちはだかり、なおかつレイピアを雑に振るう

トゥルバー「ぬわっ!邪魔をするな!!」

ロット「お縄にはかけないであげるからさっさと帰りなよ、じゃないと上にいる機嫌の悪い猫が今度は何を詠唱するか分かったものじゃないよ?」

トゥルバー「ちっ… クソが!!」

悪人の群れは逃げていった
これで戦闘終了といったところか

114 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/21(金) 08:20:13.42 ID:C+m7H5tM0
ロット「ーー行ったみたいだね」

少女「ーーはぁ…」

少女はどさりとヘタリ込む

ロット「ははは。ふぅ…疲れたねーーケガはないかい?」

僕も同じようにどさりと腰を下ろしながら聞く

少女「はい、無事ですわ!ありがとうございます」

笑顔で元気なハキハキとした声が帰ってくる

ロット「そ、そうかい、そりゃ重畳だよ。ははは…」

だめだ、顔を見ると妙にこっ恥ずかしいような感情に襲われる

ロット(落ち着けロットン、冷静に冷静に……)

キリュウ「おい、なんで逃しちゃったんだヨ?」

ロット「うわっ!!ーーキリュウか、言っただろう?状況が特殊なのさ」

階段の上からぴょんと降りてきたキリュウだった
僕は目の前のにいる少女にクイッと視線を送り、キリュウに伝える
当の少女は目を丸くして見ている

キリュウ「あー、本当に囚われてたのかヨ」

ロット「ああ、例の噂が正しかったとすれば他にもいるはずだけどーーどうだい?他にもキミと同じように囚われていたりする人は…?」

少女「いえ、私(わたくし)だけのはずですわ…逃げ出してきた時探してはみましたが、特に他にも連れ去ってきた様子でもありませんでしたの」

ロット「そ、そうか…うん」

キリュウ「……」

115 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/21(金) 08:21:32.56 ID:+gp2tke2O
寝落ちしてのかな
116 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/21(金) 08:37:41.87 ID:C+m7H5tM0
ロット「いろいろ、事情を聞きたいところだけど。まずは自己紹介からいこうか。僕はロットン・グラスバレー、探偵さ」

少女「探偵様なのですか?私はてっきり騎士の方かと…お強いのですね、戦うような職の方ではないと思っていましたわ」

それにしてもこの人は表情がコロコロ変わるなぁ…

ロット「まあ一般的には戦闘する仕事ではないけれどね。それに戦うと言っても僕のこれは護身剣術みたいなもので…はは」

キリュウ「…………??」

ロット「こっちの猫はキリュウ、喋って魔法を使える以外は普通の猫だよ」

キリュウ「ふ、普通!?普通とはなんだヨ!!」

だから遠回しに普通じゃないと言っているんだけど

ロット「見ての通りプライドが無駄に高い」

少女「ふふ、可愛らしいですわ」

キリュウ「可愛いだと!!?ワレ様はただの猫じゃないんだぞ!!高尚な……

ロット「はいはい、あとであとで」

イヴ「私はイヴ・ブラット=レイと申します。よろしくお願いします」

ロット(イヴ…か)

イヴ「ロットンさん、その、助けてもらった身で失礼なのは承知してるのですが…」

ロット「僕のことはロットでいいよ。何かな?」

イヴ「私の素性については、その、お話できないと申しますか…」

ロット「なるほど、まあ名前だけ聞ければ充分さ。状況が状況だし話せないこともあるだろうしね」

イヴ「申し訳ありません」

ロット「とりあえず、一度ここから出て街中に戻ろうか」




キリュウ「…………ん〜?」
117 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/21(金) 08:38:42.23 ID:C+m7H5tM0
>>115
はい、寝落ちしました…
現在電車の中で書いてます
118 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/21(金) 08:49:13.86 ID:C+m7H5tM0


キリュウ「おい、ロト坊」

キリュウが何やら少し小さめの声で、具体的に言えばイヴに聞こえないように話しかけてくる

ロット「どうしたんだい?」

キリュウ「お前なんかおかしくないかヨ?」

ロット(ギクゥ!!)

ロット「お、おかしい?この僕が?はははおかしなことを言うものだね。いやそれとも僕も疲れてるのかな、あはは」

キリュウ「いつもだったら、相手が素性を隠そうものなら、結局言葉巧みに全て聞き出すじゃないかヨ」

ロット「人聞きの悪い言い方をしないでくれ、相手が勝手に話してくれるだけさ」

キリュウ「まあそれはいいヨ。さっきからなんなんだヨ、その気持ち悪い苦笑い」

ロット「勝手に出ちゃうんだよ!」

キリュウ「なんだヨそれ」

ロット「それにイヴさんの素性がまったくわからないわけでもない、ある程度予想できるから聞かなかったんだ」

キリュウ「そうかヨ、じゃあとりあえず今はいいヨ」

119 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/21(金) 08:49:55.27 ID:C+m7H5tM0
とりあえずここまで
120 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/21(金) 09:06:05.00 ID:+gp2tke2O
121 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/21(金) 09:43:21.56 ID:Uf7um9x8O
銃があるならこんなのもエエかなと。

魔法銃:最近開発された、『ノータイムでの魔法の使用』をコンセプトに作られた銃。弾丸を発射する機構に代わり、特殊な加工を施した魔法石が組み込まれており、そこに魔翌力を込め撃鉄で衝撃を与えて魔法を打ち出すことで、広範囲の殲滅力は無いが貫通力に優れた魔術を打ち出すことができる。
欠点としては『ある程度の魔翌力がないと使用できない』ことと『現状風属性魔法以外で成功例がない』こと。この欠点が仇となり未だに広まっていない。
122 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/21(金) 09:58:43.59 ID:Uf7um9x8O
でもって魔法銃を使うキャラクター投下

名前 フリックス・バードロイド

容姿 銀髪赤眼で、身長175cm前後の容姿の整った男。鉄製の軽鎧を身に付け、腰にカットラスと魔法拳銃を差している。また、背中にはリュートを入れたケースを背負っている。

備考 世界中を旅している吟遊詩人。年齢は20歳。自由奔放な風のような性格で、その性格を現してか風魔法を得意とする。また、とても器用で料理、裁縫その他諸々何でもござれ。楽器もリュート以外を巧みに演奏でき、詩もうまい。
右手にカットラス、左手に魔法拳銃をもって立ち回る独特な戦闘スタイルを持ち、その腕は30人の盗賊に囲まれても無傷で切り抜けることができるほど。その腕を買われて用心棒として働くこともある。
123 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/21(金) 10:09:04.59 ID:Uf7um9x8O
>>121
長所設定しわすれてました。追加で

長所は『弾薬が無いため比較的コスパがいい』ことと『通常の弾丸より貫通力が高い為重装甲も撃ち抜ける』こと。
124 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/21(金) 20:34:37.54 ID:/yJDxkSV0
名前:マルコ・フランデー
 
容姿:紫髪の花形満ヘアーの男。二枚目で長身。
形が入るタイプで探偵らしい服装をしている(場所によって服装を変える場合あり)

備考:キザで高慢でプライドが高い男。
頭の回転が速く、勘が良く、運動神経も高くてとある貴族のフランデー家の息子の一人という性格以外は非の打ち所がない
探偵業は暇つぶしのつもりだったがある日、ロットンに自分より早く事件を解決させられたのを勝手に妬み、それ以来彼に何かと関わってくるというはた迷惑な行為をしている
イケメンであり、口が回るために女にモテる。彼の情報源はそういう彼女たちだったりする。
武器はレイピアで、相棒は(対話できる)オウム。場合によっては家の権力やら金を使って行動したりする。

主人公のライバル探偵。こういうやつが助けてきたりする
125 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/21(金) 20:37:14.92 ID:Hmkr8Vvuo
キャラ以外にストーリーの展開を安価したりしないの?
126 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/22(土) 01:37:16.70 ID:dafMMOUE0
こんな魔物がいてもいいなと思ったリ。

名前 ムート

容姿 白カバに近い魔物。二足で立つ
作務衣を着ていて腹には腹巻がある

備考 移動おでん屋「ばく」の主人。見た目通り魔物
ある日、傷ついたところをおでん屋の主人に拾われてそれからおでんを学んでおでん屋に
きちんと許可をもらって営業しており、最初は魔物が経営していると驚いたり敵意を向けるものもいるが彼のおでんを食べては何も言わなくなる
言葉を理解するほどの知能はあるようだが、あっちからしゃべることはほぼない。
127 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/23(日) 00:25:17.43 ID:9tshsbBK0
心配しすぎだけど、>>1生きているか?最近、1日来ないだけで疾走する人が多いから心配になる
128 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/24(月) 09:14:52.20 ID:9KjnpWRO0
えー更新が滞って申し訳ない
なかなか書こうと思ってた時間が忙しくて…

>>125
やります、ただこのスタット街を発つまでは大体決まってるのでもう少々お待ちください
129 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/24(月) 09:32:15.39 ID:9KjnpWRO0
僕達はその屋敷を後にし森の道を戻ろうとしていた

キリュウ「暗…」

もうおそらく深夜…どこか宿が空いていればいいけど

イヴ「私、このような場所に連れて来られていたのですね…」

イヴさんはボロくて立派な屋敷を見上げていう
ここまで暗くなるとさらに不気味だ
まるで幽霊屋敷

ロット(ふむ、奴らに連れさられてきた時は目隠しをされていたか)

ロット「イヴさん、見ての通りこの先はしばらく真っ暗だ、できるだけ僕から離れないでついてきて」

イヴ「はい、よろしくお願いしますわ」

ロット「よし行こう、キリュウ」

キリュウ「あいヨ」ぴょん

キリュウは僕の肩に乗ってくる、とりあえずはこれで大丈夫だ

イヴ「あの、灯りなど点けなくてもよろしいのですか?」

ロット「ああ、本来ならマッチに火でも灯すべきなんだろうけどーーこの辺り、魔物がいるみたいなんだ」

イヴ「魔物…」

ロット「だけど、大丈夫。暗い中でも抜群の視力を持つキリュウがナビゲートしてくれるよ」

キリュウ「全く人使いが荒いヨ」

ロット「いやキミは人じゃなくて猫だろう…」

イヴ「ふふ、仲がよろしいのですね」

少し楽しそうだ、表情までは見えないが
誘拐されてさぞかし不安だったはずだ、これくらいのコントでも救いになればいいが
130 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/24(月) 09:49:09.42 ID:9KjnpWRO0
しばらく進む、街灯の光まであと半分かという時

イヴ「キャ…」

ロット「おっと」

何かに躓いたのかイヴさんがよろけてくる
僕はそこで2点ほどハッとすることになる

ロット(やばい…いい匂いが)

これが1つ

イヴ「あ、申し訳ありません」

イヴは僕から離れると謝罪を口にする
僕はそれに返答を返す前に
近くにあった木に頭を打ち付けた

ロット(ガンガン!!

キリュウ「おい、ロト坊?」

イヴ「あ、あのーーどこか、おケガでも?」

どう見たってケガをした時にする行動じゃないが
それくらいしか思いつかなかったのだろう

ロット「いやいや!気にしないでくれ頼むから、こちらも気が利かなくてすまない」

イヴ「は、はぁ…」

キリュウ(お前やっぱおかしいヨ)

ロット(うるさい)

131 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/24(月) 09:57:50.14 ID:9KjnpWRO0
ロット「そ、それより…キミひょっとしてここまで長旅だったのかい?」

これがもう1つ

イヴ「え…はい、あの方達に捕まったあとは長い時間をかけて色んな所を転々とさせられました」

ロット「やはりか、だとするとだいぶ遠くから来たんだね」

イヴ「あの、どうしてお分かりになるんですか?」

ロット「歩き方がたどたどしかったからね、ここまでだいぶ歩いたとはいえ、そんなに消耗するほどじゃない」

イヴ「それだけでそこまで?」

ロット「いやそれだけじゃないよ、それでいて最低限の衣食住は整っていたと思われる。見た所さっきの屋敷では水浴びの類はできなそうだから、別の場所から…それも今日到着したんだろう?」

イヴ「す、すごいですわ!!」

ロット(彼女…いまどんな表情してるんだい?)

キリュウ(目が輝いてるヨ)

キリュウ「でも、なんで衣食住が整ってるってわかるんだヨ?」

ロット「それはさっき、彼女がよろけて来た時…」

しまった

イヴ「はい!」

ロット「え、えっと…勘だよ!探偵の勘さ」

キリュウ「はぁ?」

イヴ「探偵の勘」キラキラ…

言えるわけがない
奴らが攫った人物を長旅の中、杜撰に管理していたら
ドレスもみすぼらしくなるだろうし

何より「彼女からいい匂いなんてするわけがない」なんて

132 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/24(月) 10:18:11.68 ID:9KjnpWRO0
ロット「さて、長旅の後だとしたら、この道は辛いはずだ。何か僕にできることはあるかな?」

イヴ「では、お手をお借りしてもよろしいですか?」

ロット「あ…いや、それくらいならお安い御用だよ」

なんで気がつかなかったんだ
僕は慣れているからともかく
この暗闇を何の支えもなしに歩くのは常人でも辛いはずだ
最初から手を取るべきだった

ロット(はぁ、単独行動ばかりしてきたツケが回ってきたかな)

ロット「はいどうぞ、エスコートさせていただきます、レディ」

イヴ「ふふ、では…」

思ってたよりも強くギュッと手を繋がれる

ロット(ドクン…ドクン…

非常に不服ながら鼓動が早くなる
なるほど、人と手を繋ぐと鼓動が加速するのか
人と手を繋いだことなんて久しくない僕にはだいぶ勉強になる情報だ

ロット(なんて考えてる場合じゃない!キリュウが肩に乗ってるんだ、鼓動なんてすぐに伝わる。平静冷静、ひたすら素数を数えるか?)

キリュウ「ロト坊、お前まさかヨ…」

いけない、キリュウが余計な事に気付き始めてる


ロット「そ、そうだキリュウ、屋敷の中で悲鳴をあげていたじゃないか!何があったんだね?」

キリュウ「聞こえてたのかヨ!」


↓2何があったんだね?
133 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/24(月) 10:22:05.01 ID:9KjnpWRO0
すいません、わかりにくくなってしまいましたが、イヴさんがここまで連れて来られるまで、数日間かかりました
長い時間とはそれぐらいです


この下から↓2
134 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/24(月) 10:26:42.03 ID:HpFVZ5gc0
ありのまま起こったことを話すぜ…(中略)
どうやら美しいお嬢さんだと思ったらいつの間にか消えていて、しかもよく周りを探索したら白骨した女性らしき遺体が……
135 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/24(月) 11:19:10.35 ID:LE4zNV2BO
白骨死体があった
(横のイヴは特に関係ない)
136 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/24(月) 19:07:30.01 ID:4EncXAR10
キリュウ「人間から見たら割と綺麗な感じなんじゃねえのって感じの女が居たんだヨ」

ロット「どうでもいいけど、なんでキミはそんなに口悪いんだね?」


キリュウ「一応追いかけたんだヨ、そしてら居なくなってて、少し見渡したら…」

ロット「ふむ」

キリュウ「目の前に白骨死体があったんだヨ」

イヴ「死体…ですか?」

ロット「うーん、白骨は久々だなぁ」

イヴ「やはり慣れてらっしゃるのですね」

ロット「仕事柄ね、失踪した人を探したら遺体だったなんて事はザラにあるんだよ」

ロット「でもキリュウが、それくらいで悲鳴をあげるのかい?」

キリュウ「暗闇のなか目の前に骨があったら驚くヨ、骨が好きな犬じゃあるまいし」

骨が好きというのはまたコミカルな偏見を

キリュウ「まあそれだけじゃないけどヨ」

ロット「というと?」

キリュウ「少し…動いた、いやこっちを見た気がしたんだヨ」

ロット「彷徨う亡霊にでも取り憑かれたかね。この辺りに魔物がわく原因かもしれない、いずれにしてもここはもう一度調べに来る必要があるかもね」

イヴ「魔物…」

それにしても、放置されていたとされる屋敷に遺体か…
どうもキナ臭くなってきたな
137 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/24(月) 19:19:19.75 ID:4EncXAR10
ロット「そういえば今も周囲に魔物はいるかい?」

キリュウ「うん、チラホラいるっぽいヨ」

ロット「そう、明日一応騎士に報告しておこうか」

イヴ「あのキリュウさん?魔物というとどんなものが見えるのですか?」

キリュウ「んー?巨大なクモっぽいのとか、ヘビっぽいのとか」

イヴ(ゾッ…)

イヴさんの僕の手を握る力が一瞬強くなる

ロット「ま、また面倒なのがいるね、あはは」

キリュウ「一応、バリア張れるように詠唱しとくヨ」

キリュウ「ーー汝は冷気を集わせる聖者、我らの道を遮りし……」

少しだけ冷える感じがする
この魔法は確か突然襲いかかろうと、僕たちに急接近した者を凍らせる類の魔法だったはずだ

僕は密かにキリュウは猫の形をした魔物なんじゃないかと思っている
138 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/24(月) 19:38:19.43 ID:4EncXAR10
さて、少し光が見えてきた
イヴさんの顔も少し見えて来る

ロット「その格好じゃ少々目立つかな?」

イヴはそう言われて自分の服装を見渡す

イヴ「そうですわね…私、ドレスのままで」

ロット「そのまま捕まったのかい?」

イヴ「ええ」

ロット「ふむ…とりあえず」

僕は自分の被っていた鹿内帽を外すと彼女に被せる

イヴ「あ」

ロット「あとは…」

鞄から、チェックのマントを取り出す

ロット「これを身に纏うといいよ、多少不恰好ではあるけどね」

イヴ「いえ、なにからなにまでありがとうございます。なんだか新鮮な気分ですわ」

ロット「でもよく考えてみると、この時間に人が出歩いてるとは思えないけどね」

139 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/24(月) 19:50:53.10 ID:4EncXAR10
〜スタット街(街中)〜

ガヤガヤ

ところが僕らの予想していた風景は何処へやら
街は深夜でも充分すぎるほど賑わっている

イヴ「あら、人がたくさんいらっしゃいますわ」

キリュウ「この街は、夜でもこんな感じなんだヨ」

ロット「そうなのかい!?」

猫のキリュウは夜でも気ままに出歩いている事がある
知っていてもおかしくはないと思うが

ロット「さ、さすがスタットの街…忙しい街だ」

イヴ「スタット……」

ロット「とりあえず宿で夜を明かそうか、といっても朝までそう時間はないけど」

キリュウ「お腹すいたヨ…」

ロット「おつかれキリュウ」

ロット「イヴさん、君もそれでいいかい?詳しい方針は明日決めるとして、疲れてるだろう?」

イヴ「はい、あの…でも私、今お金が…」

ロット「そんなの気にしてる場合じゃないよ、とにかく体を休めるんだ」

イヴ「ロットさん…わかりました!しばらくは甘えさせていただきますわ!でもこのご恩、いつか必ず返させていただきます。お約束します!」

ロット「う、うん」

思ったより元気だな…
というわけで、近くに宿をとった

当然部屋は2つとった
彼女は同じ部屋で構わないと言い張るが、少なくとも僕がよくない
140 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/24(月) 20:01:35.52 ID:4EncXAR10
〜宿(ロットとキリュウの部屋)〜


ロット「どうだった?」

キリュウ「すっかり寝てるヨ、死んだように」

ロット「やめたまえ、縁起でもない」

僕はキリュウにイヴさんの様子を見に行ってもらってきたところだった
この点小さな猫は勝手がいい

キリュウ「それで?いい加減説明してもらえるんだヨな?」

ロット「ああ、答え合わせと行こうか」

ロット「まず彼女の素性だけど、これは正直大した問題じゃないし単純だ」

キリュウ「どっかの金持ち?」

ロット「の令嬢か何かだね、もしくは有権者の娘、帝族関係者」

キリュウ「見たまんまって感じだヨな」

ロット「誘拐されていたわけだし、助けてもらったとはいえ初対面の僕相手だ。バカ正直に身分を打ち明けたりはしないだろう。賢明な判断だよ」

キリュウ「で、どうするつもりなんだヨあの子」

ロット「明日ブラット=レイ家についての情報を探してみるよ。うまくいけば彼女の故郷も特定できるさ。そして送り届ける算段をつける」

キリュウ「そこまでするのかヨ?やっぱりお前…」

ロット「も、もちろん!護衛を雇って送ってもらう方向も考えてるさ!!僕だってそんなに暇じゃない!!」

キリュウ「ふーん」
141 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/25(火) 03:59:41.92 ID:k/kHDniP0
名前:ラモン・アールガルト

容姿:黒髪ロングの身長180以上の男。ジャケット着用など現実に居たらチンピラポイ感じ

備考:人材派遣及び人材紹介などをする仲介屋のような仕事をしている。
だが、実は裏では人や魔物を売るなどの非合法の仕事をしている。
実際、彼の性格は表では紳士的な態度をとっているが、人の命より金を優先させる下種な男である。
142 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/25(火) 07:59:38.22 ID:6AVFt1ja0
ロット「でも引っかかる事が他にもあるんだ」

キリュウ「んー?」

ロット「彼女をさらった奴らだよ。あの5人を束ねていたリーダー、なんて呼ばれてたか覚えてるかい?」

キリュウ「忘れたヨ、あんなつまんねえ奴ら」

僕はそのつまらない奴に危うく殺されかけるところだったわけだけど

ロット「『隊長』だよ」

キリュウ「……で?」

ロット「本当になんとなくだけど、違和感を覚えるんだ。戦略を組み立て連携を取りながら標的を攻撃する事が奴らにはできていた。ハンドアクスの奴は大した事なかったけど」

キリュウ「ただの悪者じゃないっていうのかヨ」

ロット「うん、ありえないとは思うけど、なにかもっと大きな力が動いてるような気がするんだ」

キリュウ「へー」



ロット「……なんだ?今日はやけに興味なさそうだな?」

キリュウ「ああ約束を果たさない相棒のせいでヨ」

ロット「?」

キリュウ「ロイヤル猫缶はどうしたんだヨ!」

ロット(覚えてたか…)

ロット「明日…もう今日か、買ってくるよ。もうすぐ朝日が昇るし、休むには今しかないんだ」

キリュウ「本当だな?こちとらスタットには美味しいやつがあるって聞いてワクワクしてるんだヨ」

ロット「はいはい、おやすみ」

キリュウ「ロト坊!」
143 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/25(火) 08:05:55.64 ID:6AVFt1ja0
ー次の日ー

目が醒める
体を起こし、まずは周囲を確認
うん、宿の一室。寝る前と同じ光景だ

ロット「ふわぁあ…」

伸びをする、体の節々が多少筋肉痛のようだ

ロット(昨日はハードだったからね)

ロット「キリュウ?」

キリュウはいない、どこかへ行ったらしい

ロット(帽子帽子…ん?どこだ?)

いつも被っている帽子がない
ああそうだ、昨日イヴさんに渡していたんだ

そういえばイヴさんはどうしているだろうか?

部屋からでて隣の部屋の前に立つ

ロット(……どうすればいい?ノックすればいいのかな?)

中には彼女がいるはずだ
まだ寝ていたら邪魔になってしまう
あるいは着替えていたり…変えの服がないか

……宿の女将さんに聞けばいいか
144 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/25(火) 08:13:09.56 ID:6AVFt1ja0
「あら、おはようロットンさん」

ロット「おはようございます、僕の連れの子は出てきました?」

「あの綺麗な子かい?見てないよ?猫ちゃんはさっきどこかへ行っちゃったけどね」

ロット「奴はそのうち戻ってくるから大丈夫です」

「そうかい、朝ごはんはどうするんだい?だいぶ時間は過ぎちゃったけど出せるよ?」

ロット「僕はとりあえず大丈夫です。でもイヴさんが出てきたら、彼女にお願いできますか?」

「お安い御用だよ、お出かけかい?」

ロット「ええ、そんなに長い時間はかけません」

「はいよ、行ってらっしゃい」



ふぅ、とりあえずこれで大丈夫だろうか?
散歩がてら自由に散歩してみようか

↓1〜3自由行動選抜

※なんでもありです。誰かに出会うでも、戦闘イベントでも、買い物でも。詳しく書いてもらっても簡単に書いてもらっても構いません。参考にスタットの街は大きな街なので割とできる事は多い方です。
145 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/25(火) 08:20:15.70 ID:/pI0vmSf0
ブラッド=レイ家について調べる(情報屋など)
146 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/25(火) 08:24:53.17 ID:9fxuBxAyO
女性がチンピラに絡まれていたので助けたら故郷にいるはずの幼馴染みだった。
どうやら自分を追ってきたらしい。
147 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/25(火) 08:26:53.62 ID:9JPOrDYGO
広場に行くと吟遊詩人が詩っていた。その隣には昨夜すれ違い意味深なことをいっていた人物が…。終わったあとに話を聞こう。
148 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/25(火) 18:17:32.19 ID:k/kHDniP0
名前 カイザー・ブラット=レイ
年齢 55歳
性格威厳が溢れる厳しい人……は仕事関連で基本的に好々爺然の人
容姿オールバックの金髪。顎鬚を蓄えた50代の立派な体格の持ち主
昔、戦場で怪我で左目に眼帯をしている
備考 ブラットレイの現当主でイヴの父親。戦場で数々の功績を挙げて成り上がった男し
今は戦場から身を引いたとはいえ、その威圧は十分であり、初対面ではびびる人もいるが軽い感じですぐにそのイメージはなくなる。
しかし、今でも鍛錬は行っており、実力は十分ある。二刀流の使いで過去には「戦場殺し」という異名があったらしい。眼帯にも何か力秘められているとか……(真偽不明)
家族に甘く、親バカで妻の尻に敷かれているとかいないとか……


なんとなく当主を考えて見た。もう考えているなら元当主の叔父あたりとかで
149 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/26(水) 10:05:23.93 ID:PRXxH8hk0
名前:シャーロット・J・ヘヴンズソード
年齢:19歳
性格:黙っていれば美女、口を開けばハーフボイルド
容姿:ボサついた赤髪、180cm。爆乳。見えそうで見えない、ギリギリな服装。
備考:何でも屋。
大柄ながらデタラメに俊敏で、そこに魔法に腰まで浸かってるレベルの体術が合わさり戦闘力はかなりのもの。
戦闘スタイルは蹴り技主体の徒手格闘術、銀のブーツと黒い手袋をつけている。
ロットンとは何度か組んだことがある。男は顔より中身派。
経営難で、居候先の家主には頭が上がらない。
銀のブーツには、ある特殊な力があるとかないとか…


戦闘力極振りキャラです、よろしければ使ってやってください



150 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/26(水) 10:26:39.21 ID:O+CopGfj0
名前:ジョー・J・リスパー

容姿:優しい感じのおじさん。基本的に細目
白いハットに白いトレンチコート

備考:ロットンの先輩の探偵。渋い大人という雰囲気を出している
面倒見がよく、ロットンも彼から色々教わった。
座標の銘は「何事も身も心も白くなければならない」


詳しい設定がない方が>>1が動かしいのかも
151 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/26(水) 18:27:39.71 ID:awDWa1Dbo
ガヤガヤガヤガヤ

ロット「それにしても、忙しい街だなぁ」

街は賑わい、人々は先を急ぐ
散歩するために町にでたというのに、あまり落ち着けなそうだ
田舎育ちの僕としてはそろそろ故郷に帰りたくなってくるが

ロット(とりあえず、これからの行動について考えるか)

やらなければいけないことと言えば

1、屋敷の異変について騎士団、または然るべき人物、機関に報告する
2、…ロイヤル猫缶とやらを買ってくる

そしてもう一つは…当然、「ブラット=レイ」つまりはイヴさんについての情報収集だ
彼女の身元を調べなくてはいけない
勝手に調べるのはどうかとも思うが、このままなぁなぁにしてしまうわけにもいかない

ロット(さて、動いてみようか)
152 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/26(水) 18:35:46.45 ID:h1RF7S/D0
待ってたぜ
153 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/26(水) 18:44:11.95 ID:awDWa1Dbo





ロット「やっぱり、そう上手くはいかないか…」

僕はロイヤル猫缶の入った袋を片手に街中でただずんでいた
結論から言ってしまうと彼女に関してはほぼ何も掴めなかった

何もだ

この町の役所、図書館、その他情報の集いそうな場所、人物を訪ねてみたが
ブラット=レイの名がヒットする事はなく、令嬢が攫われていたなんて話も聞けなかった

考えられる可能性としては大きく分けて2つある

彼女が一般階級またはそれ以下に位置する人間だった場合
僕の見立てが間違っていたということになる
だがその手の専門かではない僕でも、彼女の装いを一般の物とは思えない
あのドレスはどう考えても富豪か有力者関係の持ち物だ
あの集団が用意した服というのも考えにくい

そしてもう一つは…


ロット(ん?この匂いは…)

僕は妙に知っている匂いを感じて、そこで思考を途切った
煙の臭いだ

ゆっくりと振り返ると

「おっと、気づかれたか」
154 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/26(水) 18:53:47.05 ID:awDWa1Dbo
ロット「やっぱりヒュードさん!なんでここに?」

ヒュード「よう、なんでって言われても仕事だよとしか返せねえが…お前帽子どうしたんだよ?」


この万年タバコを口にくわえてる男は、僕の知り合いのヒュード・スクヤードだった
元傭兵の雑貨屋兼情報屋…らしいが、正直僕の知り合いの中でも最も胡散臭い人物で実際は何者なのやら

ロット「帽子はちょっと、貸していてね」

いや待てよ、この人がいるのは願ったり叶ったりじゃないか?

ロット「ちょうどよかった!!実は早急に知りたいことがあるんだ」

ヒュード「ほう、こいつは珍しいな。やっと俺の頼もしさが分かってきたか?今まで面倒見てきた甲斐」


僕が幼いころからの付き合いというだけで、面倒を見てもらった事はさらさらないが
突っ込むのはまた今度にしようか


ロット「ブラット=レイ、この名に聞き覚えがないかい?」

ヒュード「ブラット=レイ?なんだ貴族か何かか?」

ロット「おそらくは…」

ヒュード「ふーむ、そうだなぁ」


ヒュードは手帳をめくり始める
どうやら外れらしい、彼が手帳を見るということは、ブラット=レイについてピンときていないということだ
普段の彼なら辞書の如くさっと、その答えが出てくる
155 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/26(水) 19:03:12.13 ID:awDWa1Dbo
ロット「わからないみたいだね」

ヒュード「ああ、知らねえな。何かあったのかロト坊?」

彼は一度口からタバコを離すと、煙を吐きながら言った
ちなみに、キリュウが僕の事を「ロト坊」と呼ぶのは彼が原因だ

ロット「うん、実は…この町外れに屋敷があるんだ」

ヒュード「そうだな」

ロット「そこで、ある集団に捕らわれていた少女を助けたんだよ。僕と同じくらいの子だ」

ヒュード「ヒュー!やるじゃねえか」

ロット「うるさい、その子が名乗った名前がイヴ。イヴ・ブラット=レイ」

ロット「一般人だとは思えない、攫われるような人だ。なにか事情があるのか素性は隠したがっているんだよ」

ヒュード「それで、どうするつもりなんだ?」

ロット「どうしたいって、とりあえず素性を調べて、故郷まで送りたいところだけど…」

ヒュード「へぇ、別に依頼されたわけでもないのにか?」

ロット「え、いやまあそうだけれど」


156 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/26(水) 19:10:52.96 ID:awDWa1Dbo
ヒュード「単純にその子が、偽名を使ってるんじゃないか?」

ロット「あ、ああ…やはりそう思うかい?」

そうこれが、もう一つの可能性
彼女は素性どころか、名前も偽っている場合だ
そりゃ見つかるわけがない

ロット「でも、嘘をつくような子には…」

僕はハッとする
それは先入観じゃないか
外見や雰囲気から得られる情報など、先入観にしか繋がらない
何かを考える上で、真っ先に除外しなければならない要素だ

ロット「どうかしてるかもね、僕」

ヒュード「そういうこった、助けてくれた人間にまで何もかもをひた隠しにするなんざ、相当な厄介者だ」

ロット「うん…」

ヒュード「でもまあ、お前がそうなるのも珍しいな。なんだその子に惚れたか〜?」

ロット「んな!!ば、バカを言わないでくれ!!僕がそんな…」

ヒュード「フハハ、いやこいつは傑作だ。ロト坊、いいんじゃねえの?長年一切なかった青春がお前の元にもご降臨されたってこった」

ロット「だから違うってヒュードさん」


参ったな、この人にだけは取り乱した姿を見せたくはなかったんだけど…
157 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/26(水) 19:58:06.50 ID:awDWa1Dbo
ロット「まったく…ん?」

鎧を纏った男たちがこちらにズカズカと歩いてきた
2人の騎士だ
ちょうどいい、屋敷について話をしておこうか

騎士「あー、少しお時間よろしいかな?ロッ――

ところが騎士の言葉が途切れた
僕は絶句する

騎士「ぬわぁ!!」

ドサッと、騎士が地に伏せる

ヒュード「一丁上がりっと…」

一本背負い
ヒュードさんが投げ飛ばしたのだ

騎士2「貴様!何をする!!」

ロット「ホント何してるんだいヒュードさん!?」


ヒュード「ロト坊、実は俺お前の言ってた屋敷を調べにはるばる来たんだよ」

ロット「…?」

ヒュード「いろいろ怪しい噂があるのに騎士が何もしねえって話を聞いてな」

ロット「何かあるのかい?」

ヒュード「さぁな?騎士様達が一枚噛んでるってことぐらいしか知らねえな?なあ?」
158 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/26(水) 20:03:31.58 ID:awDWa1Dbo
隊長…そんな響きが蘇る
あの連中の妙なチームワーク
マニュアルがありそうな丁寧な戦闘術

ロット「なるほど…奴らも、騎士団の関係者というわけだね」

ヒュード「どうやら、そうらしいな。俺が投げたってのに目の前の騎士様はお前に話を聞きたくてしょうがねえってツラだ」


顔は兜で隠れて見えないけれどね


騎士2「抵抗せずにこちらへ来てほしいのだがね」

騎士「いや、構わん!二人とも拘束しろ!!」

騎士(ピ―――――!!)


騎士が笛を吹くと、あらゆる所から鎧、鎧、鎧…
また囲まれていた


イヴさんが心配になってきた
一刻も早く戻りたいが…
159 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/26(水) 20:08:38.67 ID:awDWa1Dbo
ヒュード「よう、ロト坊。今でもその子をどうにかしたいか?」

ロット「うん」

ヒュード「ろくでもねえ事情を抱えてるかもしれねえぞ?」

騎士がこう出てくるくらいだ
もはや彼女の事情については検討もつかない

ロット「分かってるさ」

ヒュード「やりたくない事はやらねえってのがお前のモットーだろ?」

ロット「別にやりたくないわけじゃないさ、俄然やる気とも言えないけど」

ヒュード「女を抱えるんだ。覚悟はあるんだろうな?」

ロット「そんなものはないよ」


ヒュード「おいおいロト坊、そこはウソでもかっこいい一言をだな」

ロット「いいから、どうにかしてくれるんだろう?」

ヒュード「つまんねえ若造だぜ…じゃあやるか」


ヒュードは床に何かを叩きつけた
160 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/26(水) 20:15:09.86 ID:awDWa1Dbo
モクモクモク
真っ白な煙が辺りを覆った

騎士「ぬおっ!煙幕とは小癪な!!」



ロット「例の屋敷だけどね、キリュウがそこで白骨死体を見つけたらしい。女性のものだよ」

ロット「女性の霊か幻か、何かいるらしい」

恐らく、女性たちが捕らわれているなんて噂が生まれた原因だ

ロット「あと、周りに魔物が湧いていたみたでね。街中には出てきていないけど気を付けてくれヒュードさん」

ヒュード「おお怖え」


僕は走り去ろうとした


ヒュード「おいロト坊!餞別だ。持ってけ!」

ヒュードさんは、さっさとその場を後にしたい僕に何かを投げてきた

キャッチ!!

ロト坊「恩にきるよ」

ヒュード「あのニャー公によろしくな〜」








騎士2「煙が晴れてきた…いないか」

騎士「探せ、まだ遠くには行っていないはずだ!!」
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