【安価】探偵剣士「一目惚れをしたら冒険が始まった」

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482 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/12/11(月) 22:27:00.09 ID:AUfmuumu0
ジャックさんはそこで突然固まった。いや側から見れば、僕も同じような反応を示しているはずだ。

僕がここに来るまでに凌いで来た人数、ここで倒した人数、その他見かけた何人もの敵達。
それだけでも十分軍隊並みだった筈だ。

しかしそれと同等とも思える軍勢が、たった今町の門から入って来たのだ。

ジャック「おい、マジで、あとどんだけいるんだって……」

さっき…ジャックさんが言いかけた、いや、言っていた事が僕は激しく気にかかっていた。

ロット「……さっき、知った顔が居るようなって言っていましたよね?」

ジャック「ああ、なんか知らんがずっとそんな気がするんだよ。は、これもあれか?酒飲みすぎの影響なのかねえへへへ」

どうやら思い当たる節があるようだ。

ロット「ええ、それが飲み過ぎの影響ならいいんですけどね…」
483 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/12/11(月) 22:33:25.29 ID:AUfmuumu0
ジャック「??」



「おい、あいつだあいつ自警団のリーダーだ」
「あの時の借りを倍返ししてやるぜ」
「この人数がいれば八つ裂きに出来るだろ!一斉に行け!!」

ジャック「あの時の借りだぁ?何言ってーー」

ロット「ねえ君たち、一つ聞きたいんだけどね。ひょっとしてヤスクワルト収容所……」


僕は間を空けて言った。


ロット「陥落したのかい?」

ジャック「な!?兄ちゃんそりゃどういう?」

ロット「収容所は捕まえた襲撃者達で一杯一杯、騎士も酷く疲弊していたと聞きました。ありえない話ではないかと」
484 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/12/11(月) 22:45:54.86 ID:AUfmuumu0
「ああご名答だよ!!あそこの騎士さんたちは楽しい奴らだったなぁ」
「ほぼ全員ぶっ殺してやったよ!ヒャハハハ」



ジャック「ああそうかよ、騎士ってのは本当に肝心な時にーーあんちゃん、収容所から出てきた奴らが全部こっちに流れるってわけか?だいぶ狂った戦力になるぞ!!」

ロット「はい、マズイかもしれません」

相当戦える人ならなんとかなるかもしれないけど、向こうにだって何人か強敵は居るはず。
加えて戦力的アドバンテージ、僕達は一般市民を守りつつ戦わなきゃいけない。
さらに頭を抑えられてこの状況では自警団の統制も取れていない、みんなの状況も分からずじまい。
485 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/12/11(月) 22:50:28.83 ID:AUfmuumu0
そして…

ロット「考える時間すらない!!」

前方から何人もこちらに向かってくる。標的はジャックさんに定まっている様子だ。僕達が退けば、イヴやミルカさんにも危害が及ぶ可能性が…

ジャック「兄ちゃん構えろ!こうなった以上死ぬ気でやるしかねえぞ!」

ロット「はい!」





「おい人間どもヨォ、そこ、滑るから気をつけろヨ?」



「お、なんだ?足が滑って…!」
「止まらねえ!!」
「うぎゃあ!」

全員すっ転んだ。
486 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/12/11(月) 22:52:39.46 ID:AUfmuumu0
ジャック「……壮観だな」


これは氷魔法『ビルドスケートリンク』。
本来は氷魔法を強化するための陣地を形成する『ホワイトフィールド』に若干の性質変化を加えたオリジナル魔法!つまりは…

ロット「キリュウ!ナイスタイミング!最近調子いいじゃないか」

キリュウ「はぁ?我様はいつも絶好調だろがヨ」

キリュウ「つーか、お前どっか行く時はコインだけじゃなくて行先残してけヨ!」

ジャック(これが噂に聞く喋る動物とやらか…珍しいもん見たな)


ーーーーーーーーーーーーー
ミルカ「しゃ、喋ってる!?」

イヴ「ええ、あの猫さんが、昨日話していたキリュウさんです」

ミルカ「凄い……、あでも、猫でも魔法使えるんですね、私できないのに…」シュン

イヴ「あ、あはは……」
ーーーーーーーーーーーーー
487 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/12/11(月) 22:53:49.62 ID:AUfmuumu0
ジャック「つっても敵さんまだまだいるぞ!」

ジャックさんはそう言うと大剣を構え突撃する。
僕もそれに続かなくては

キリュウ「へ!腕がなるヨ。ロト坊、ワレ様は何すればいいヨ?」

ロット「よし、それじゃあイヴとミルカさんを頼んだ!あの家にいるから!」

僕は後ろに建つジャックさんの家を指差した。

キリュウ「よっしゃ!フルボッコにしてやる……え?」

ロット「じゃ、任せたよ!」




キリュウ「……なんだヨ、ワレ様、小娘達のお守りかヨ」
488 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/12/11(月) 23:09:12.44 ID:AUfmuumu0
ロット(出来る限り接近戦にはしたくない、とりあえず牽制しながら、あのチャクラムを拾うことを目標にしよう)

ロット「3連かまいたち!!」シュ!

「うぉ、こいつ小癪な攻撃ばかりしやがって!」

ロット「あいにくと、まともに戦ってたら誰にも勝てやしないんでね!」

「そいつはモーニングスターのカズを倒した奴だ。気をつけろ!」

ならず者の1人が、僕が先ほど倒した男を指差してそう言った。
あの鉄球モーニングスターっていう武器らしい。

ジャック「ほいっと」
「うぎゃ!」
ジャック「あらよっと」
「いぎぃ!」
ジャック「ふぅ…あのなぁ、ただ数を揃えただけじゃなぁ……ゼェ」

「そう言いつつ息上がり始めてるように見えるが??」

ジャック「っ!うるせえ!」

僕より遥かに多くの量の敵を相手にしてるジャックさんにも若干だが疲れが見え始めた。
489 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/11(月) 23:56:58.85 ID:PJVXhRTY0
490 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/12/12(火) 00:18:59.15 ID:VGShGU+k0
奥にアーチャーらしき隊列が見えた。
おそらく敵側の人間だ。
なんだろう、妙に考えられてるような…

ロット「ジャックさん!弓です!!」

ジャック「わかってらぁ!隆起壁!!!」

ジャックさんが大剣を地面に叩きつけると、その衝撃で地面が割れ、僕達の前に壁のようにせり上がった。

ロット(うわぁ、凄い…)

僕達は2人でその壁の影に隠れると、かすかに矢が風を切る音が聞こえる。

ジャック「おお放ってんな〜」

ロット「回り込んでは…来ないようですね」

ジャック「壁はすぐ沈む、そう長くは持たないぞ」

ロット「はい、これが沈んだら、正面はチャクラムで牽制します」

ジャック「おうよ」

ズズズ……
壁になってくれた地面が元に戻っていく
491 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/26(火) 01:40:11.87 ID:yuTiUOKY0
続きはまだかなぁ……
492 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/26(火) 18:40:29.40 ID:sdTEqHUhO
待ってます
493 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/15(月) 17:36:52.86 ID:HaB3qz2AO
待ってます
494 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/12(月) 11:44:49.77 ID:XTB9VKuE0
待ってます
495 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/02(金) 01:49:00.85 ID:wtXG5V6S0
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