【安価】探偵剣士「一目惚れをしたら冒険が始まった」

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300 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/21(金) 01:14:05.40 ID:tomPCjQIO
仕事を探すために掲示板を見に行ったらみすぼらしい格好の男がいて...
301 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/21(金) 01:40:38.60 ID:tomPCjQIO
あ、男は>>35のことです、念のために
302 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/21(金) 21:43:26.53 ID:o3k7hzfr0
名前:トーマ・アクゼリット
年齢:18歳
性格:お調子者。女好きだが情に熱い。
容姿:赤いバンダナを額に巻いている茶髪の青年。
備考:何でも屋兼モンスター使い。何でも屋を名乗っており、場合によってはトレジャーハンターなどをして生計を立てている。
極度の女好きで美女にあったら速攻で口説くほど。勿論、男に対しての態度は冷めている。(ただし、ロリNO。美少女、熟女OKという基準)
顔は悪くないが軽い性格と第一印象が良くないのが多いため、基本的に女性から好かれない。子供と(ある程度、知力がある)魔物にはなぜか好かれる。
女性相手に調子に乗ってあることないこと言ったリ、美女からのお願いなら報酬など後先考えずに受けたりしてしまう。
本人は「依頼人とあわよくばいい関係に…」と甘い考えをする(大抵、その目論見は失敗する)
そんな彼だが、無害なのに人間に親を殺された魔物や行く当てがない魔物などをほっとけずについ仲間にしてしまう場面がある。
魔物を外に残して自分だけ町の宿に泊まったり、依頼に失敗したら攻めたりする時もあるが本質的には彼は仲間の魔物に対しては思いやりがある方で信頼している。舎弟みたいなもの(普通の魔物使いは魔物を道具や奴隷など同じように使うのが普通)
戦闘はモンスター達と共に戦うスタイルで武器は手のガントレッド(爆薬が仕込んであるなど色々ギミックがある)。
魔法は使えないが、その分色んなものを使って戦う。相手によってビビって逃げ出すことも…(それでも仲間ほっときはしない)
1人称は「オレ」調子に乗っている時は「トーマ様」。願いは「ハーレムを作ること」

無駄に長くなってしまった。魔物は>>1に任すけど、無理ならこちらから何か考える。
303 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/22(土) 13:59:10.77 ID:NsR0S9Pk0
名前:ガッツ・ビックマン
年齢:40
性格:剛毅にして豪快、面倒見がよい兄貴分
容姿:褐色肌で筋骨隆々の巨漢。鉄の軽鎧に革のガントレットにグリーブを装着した冒険者らしい格好。首に黄色い鉱石のネックレスをつけている。
備考:ツカーテを頻繁に訪れるベテラン冒険者。気前がよく新米冒険者に指導をしたり仲間に気前よく奢ったりしているため、その人柄を含め冒険者に人気がある。細かいことを考えることは苦手で、何かと精神論になることが多いが指導そのものは分かりやすいらしい。
武器はフレイル型のモーニングスターでゴリ押しを好む。勿論素手の戦闘でも強く、土魔法も扱うことができる(媒体は黄色い鉱石のネックレス)。また、ベテランなだけあり戦闘時の直感はかなり優れている。

名前:アニ・リーメル
年齢:15
性格:サバサバしており常にマイペース
容姿:茶髪碧眼、ロングポニーテール。スレンダーな体格で美脚美尻。異国の民族衣装である蒼の「アオザイ」を着用しており、常に鉄棍を持ち歩く。
備考:ガッツと行動を共にする新米冒険者。元は孤児であり、15歳になったのをきにガッツに弟子入りして冒険者となった。戦闘スタイルは天性のスピードを生かした鉄棍術。魔法は水魔法を使用できるが苦手らしい。
 ガッツの事を「師匠」と呼び慕っている。また、男ばかりの所で育った為か羞恥心がかなり薄い。
304 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/22(土) 17:41:32.54 ID:ad8pCPZ80
名前:ジェネリック・ノーベイン
年齢:32
性格:真面目で几帳面
容姿:金髪ロングの眼鏡をかけたにーちゃん。見た目は26くらいに見える。
備考::「ツカーテ」のギルドのボスの右腕。こちらは冷静にギルドを仕切る。仲間内や親しい仲では「ジェネ」と呼ばれている
ボス一人だけではまとまらないこともあり、彼は中間管理職(例:財産管理など)として毎日、色々奔走している。
ギルドの金の無駄使いや問題などを起こすと彼から制裁を受ける(ただし、祝いの場などで多少の無駄使いは許すぐらいは、頭は柔らかい)
過去は詳しくは不明だが、幼い頃にギルドにボスに拾われたらしい。ボスの娘とはまるで兄妹のように仲良くやっていたようだ(彼女とは今でもひそかに手紙で連絡を取っている模様)
305 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/23(日) 20:57:30.94 ID:Ykds8akK0
名前:ライ
年齢:12
性格:ハングリー精神、仲間思い
容姿:みすぼらしい服装をしている茶髪の少年。
備考:「ゴールデン・クレセント」に住むスラムの少年。
スラムにあるグループのリーダー的な少年で活発。
生まれたころからスラム育ちで親の顔を知らない。元々は一人で行動していたが住む家や食べ物に困っていた子供を満つてることができるグループを作る。
どんなに貧困でも希望を忘れずに生きていく少年。

名前:ルナ(本名:ルーナ・H・アルドナイツ)
年齢:13
性格:少し気が強い、素直でない(若干ツンデレ)
容姿:紫色のハイブリット・ツインテールの少女。服は他のスラムの子供達よりは立派
備考:「ゴールデン・クレセント」に住むスラムの少女。ライ達のグループに所属。
数か月前にスラムで襲われている所を助けて、そのままライ達の仲間になった。
最初は我儘な所があったが順応していった。
グループではお姉ちゃん的な存在で子供たちに勉強を教えていたりする。
ライとはよく喧嘩するが、それは「喧嘩するほど仲が良い」という関係で本当に仲悪くはない。ライに対してツンデレな所がある(根はいい子であり、自分が悪いと思ったら謝ろうとはする)
実は、お嬢様で自分のことを周りが決めていく生活に嫌気がさしてスラムに来た。教養はよくたまにお嬢様らしいところが出たりする。
306 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/25(火) 02:42:11.39 ID:T4XH/Mq/0
魔法都市:シュトルベルン
住んでいるものすべてが魔法を使える…もとい魔法使いの都市。
日常でも魔法使っていて、魔法に関する本や道具などが普通に売っていたりする。
魔法学校という魔法を学ぶべき施設があるなど色々安定している。
観光や商業などに来たものはいいが、この都市に住む者は魔法が使えないと人間扱いされないなど黒い部分なども存在する。
307 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/07/26(水) 21:37:32.18 ID:rOZ0xRyn0
名前:ロベルト・カッツ
年齢:90歳
性格:お茶目で温厚で優しい人
容姿:麦わら帽子を被った農業服の白髪の爺さん。顎髭がチームポイント
備考: 大農園都市「ノーソン」の農業者の1人。
どこにもいそうな農家のおじさんらしさを漂わせており、ワザとボケて相手をからかうお茶目な一面も。
実は「黄金小麦」を作り出した張本人だが、騒ぎ立てられるのが嫌いで一般人のフリやボケたフリをしている。
90歳なのにエネルギッシュでまだまだ元気そうである。今でも自分で黄金小麦を栽培している。
「ノーソン」を農業都市にするまで何をしていたかは一切不明。噂だと冒険家をしていて荒稼ぎしていたらしい……
308 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/07/27(木) 12:28:47.15 ID:HVL5nr6e0
科学都市:ツクローゼ
科学が発展した都市。
見た目はただの板に見えるが遠くのものと連絡が取れる機器や「写真」という景色などを一定に収める事ができる機械など機械関係レベルがこの世界ではありえないほどの発展している
(ここで挙げられているのは日常レベル程度で詳しく所ではもっとすごいものが作られている)
最近では、どこかでは「超能力」という魔法と違うモノも研究されているというが詳細は不明
秘密保持のために出入りの検査は厳しく、違反した者には厳しい罰則が科される。

ギャンブル街:バルカラ(仮)
名の通りに街全体がギャブルする場所であふれている街。
黄金色の建物が多く、客も成金や金持ちなどが多い。
色々なカジノがあり、ここで一攫千金を狙うものも多い。
だが、実は裏では金を払えないものや借金しているものが重労働で死ぬまで働かせられている。
賄賂などは当たり前でそれで騎士団から目をつられていない。


自分の説明だと何か足りない所があるかもしれないから使うときは設定を追加をお願いします。>>1
バルカラは仮なのでいいので思いついたらそっちに変更で
309 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/07/27(木) 22:50:25.25 ID:UVli3EJm0
名前:ローミリア・レナンシェル
年齢:不明(見た目年齢は20代前半)
性格:真面目。ミステリアスで感情が乏しい。
容姿:普段は眼鏡をかけているきりっとした女性。黒髪ロング。175cm程度
備考:真面目でまさに「仕事女」というイメージを持たせる女性。
真面目で冗談を言われてもそれを冗談とわからないタイプ。物静かで普段何を考えているかわからない。
その正体は魔物の「ラミア」。行き場を失ったラミアが人間に擬態して人間社会に紛れていた。
眼鏡は伊達で本来の姿では半人半蛇(色は紫色)で鉱石なしで魔法を使っても負担がないなど色々謎の所が多い。
本人は人間に敵意は無く、寧ろ人間社会に興味があるようだ。好きな食べ物は甘いもの。
310 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/31(月) 11:22:37.12 ID:iGlJKid+0
マダァ-? (・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
311 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/10(木) 11:28:21.83 ID:0cShytTF0
せめて、生存報告だけでもしてほしい
312 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/14(月) 15:56:31.41 ID:Os00isueo
またまた間が空いてしまい申し訳ありません
書き手としての信用は減るばかりですが再開していきます
313 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/14(月) 16:02:31.10 ID:5sVGmO/N0
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
314 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/14(月) 16:12:12.14 ID:Os00isueo
「はーい、よってらっしゃーい!」

「うちの商品は余すことなく全部極上の一品だ!!」

「あんちゃん!盾が欲しけりゃ寄ってかないか?良いもん用意してるぞ」

ロット「悪いね、生憎盾は使わないんだ」

怒号のような呼び込みの中、防具屋か何かの商人が話しかけてくる

軽く断りを入れると、商人は大人しく引き下がってくれた
それもそのはず、この町では押し売りは厳禁されている
破ろうものなら然るべき集団から鉄槌が下されるのだ
…噂で聞いただけだが

イヴ「こ、ここの方達は売り込みに気合が入ってますわね」

ロット「ああ、いつ来ても驚かされるよ。経済が回るわけだ」

キリュウ「ハ、うるさいだけだヨ」

ロット「そういえばキリュウ、昨日の夜どこをほっつき歩いてたんだ?」

キリュウ「別に、モグラに会ってきただけだヨ」

ロット「モグラ?」

そんな話をしながらとりあえずギルドの役所に向かっていた

簡単な仕事があるか確認しておきたかったし
あわよくば、僕たちの追手の情報も聞けるかもしれない
315 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/14(月) 16:27:15.66 ID:Os00isueo
ドンッ!

イヴ「キャッ!」

ロット「ん?」

なにか鈍い音とともに、イヴの小さな悲鳴が漏れる

ガラ悪「おいおい、譲ちゃん痛いじゃねえか、え?」

ガラ悪2「前見て歩けや!」

イヴ「も、申し訳ありません…」

ロット(はぁ…)

迂闊だった、もっと周りを見ておけばこんな事態には
人が多いとこういう連中も少なからずいるものだな
まったく嘆かわしい

ロット「やぁ、すまなかったね君たち。しかしこう人も密集する場所の中だ」

僕はイヴの前に押し入る

ロット「勘弁しては貰えないだろうか」

ガラ悪「うるせぇ!関係ねえ奴はすっこんでろ」ブン!!

ロット「うっ!」

僕はあっさりと殴り飛ばされた
316 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/14(月) 16:35:37.56 ID:Os00isueo
ロット「いててて…」

キリュウ「おい大丈夫かヨ、ロト坊」

ロット「ああ、大したことないよ」

キリュウ「にゃろう氷漬けに…」

ロット「騒ぎが大きくなるからやめてくれ」

肩に乗っていたキリュウは上手く受け身を取ったようだ


イヴ「ロットさん!」

ガラ悪「おい、譲ちゃん。落とし前、どうつけるつもりだ?」

ガラ悪2「へへ、上玉だなこいつは」

ロット(随分悪質な奴らだなぁ…)

ロット「随分古典的な手でレディに詰め寄るんだね君たち、とても紳士の行いとは言えないけれど」

僕は少し大きな声でそう語りかける

ガラ悪「ああ?」

ロット「その趣味の悪い防具のクリーニング代でも欲しいのかい?」

ガラ悪「んだとてめえ?」

ガラ悪2「二度と喋れなくしてやろうか?」

狙い通り標的が変わったようだ
お約束すぎる鈍器を構えて僕に、ズガズガと詰め寄ってくる

イヴ「あ、あのあまり乱暴事は…」

ロット「まいったな、こんなところで剣を抜きたくはなかったんだけど」

キリュウ「挑発しといてよく言うヨ」

僕がレイピアを抜こうとすると
317 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/14(月) 16:54:27.71 ID:Os00isueo
「待ちな、アンタたち」

ロット「ん?」

ガラ悪「ああ?」

赤い紙の女性が大きなハンマーを手に向かってくる
凄い気迫だ

女性「このツカーテで、荒れ事を起こそうたぁ、舐めてくれたねえ?」

ガラ悪2「おいおい、女が何しに来たか知らねえが、次々と部外者が…ぬぐっ」

詰め寄っていった男の胸倉をいともたやすく掴むと低い声で言った

女性「部外者?誰の事を言ってるんだいアンタ?このアタシの目をみて同じことを言ってみるんだね」

ガラ悪2「え、えぇ?」

キリュウ(誰だヨ、あのハンマー)

外野からはいくつか「姐御」とか「姉さん」といったワードが飛び交っている事に気が付いた

ロット(そう言えば前に聞いたことがあるぞ、この町には若くして「姐御」と呼ばれ慕われてる人物がいるとか)

名前は確か…

318 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/14(月) 17:05:43.19 ID:Os00isueo
ロット「リゼッタ、だったかな?」

ガラ悪「な…に…?リゼッタ!?」
ガラ悪2「ヒェ!!」

男二人から極めて高い悲鳴のような声が漏れるのが分かった

リゼッタ「へぇ、坊やアタシの事を知っているみたいだねぇ。それでいて喧嘩しようとしてたのかい?」

リゼッタさんが僕を睨んできた
あれ?誤解されてる?

イヴ「あの、違うんです。私があの方達にぶつかってしまったのが発端で…その」

リゼッタ「…うーん?」

ガラ悪2「ああ、あのそろそろ話していただけるとその、幸いと言いますか?アハハッ」

リゼッタ「黙りな盆暗、それで先に吹っかけて来たのはどっちなんだい?」


ガラ悪「そりゃもちろんその坊主だ!!俺の防具の趣味が悪ぃだのなんだの…侮辱してきやがったんだ!!」

キリュウ「あ、こいつきたねえ!」

リゼッタ「本当かい?坊や、貧弱そうな割には随分言うじゃないか」

貧弱とは失敬な、まあ強くはないけど
とはいえ、詭弁だけど安い挑発をしたのが僕なのは事実だった

だけど、この場合状況証拠が僕の助けになる

ロット「いえいえ、お姉さん」
319 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/14(月) 17:12:49.98 ID:Os00isueo
ロット「僕はまだ、剣を抜いてませんよ?」

ガラ悪「…な」

ガラ悪2(そろそろ首が苦しい…)

リゼッタ「うんうん、確かにそうさね。覚悟は良いんだろうね盆暗ども?」

リゼッタさんは空いた右手でハンマーを地に叩きつけ

ずし―――ん!!

ロット(えぇ、そんな音するの!?)

ガラ悪「ひっ…許してくれえええ!!」ドタドタドタ

稀に見る、見苦しい逃走劇だ

ガラ悪2「ああ、逃げるなんてズルいやズルいや!!」

リゼッタ「情けないねまったく…ほらアンタも」

ガラ悪2「へっ」

掴まれていた男は少し宙に浮くと

リゼッタ「一緒に」

ガラ悪2「ま、待って」

リゼッタさんは大きなハンマーを振り被り

320 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/14(月) 17:16:03.80 ID:Os00isueo
リゼッタ「帰っちまいな!!」

男を叩き飛ばした

ガラ悪2「ぎゃあああああああああぁぁぁぁぁぁぁ……



ガツンッ


ロット「」

キリュウ「んなバカな」

イヴ「す、凄い…逃げた方に命中ですわ」

リゼッタ「んー、久しぶりに良い打ち心地だったねぇ!!」
321 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/14(月) 19:07:05.61 ID:5sVGmO/N0
終わりにする時は一声言ってほしい
322 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/16(水) 00:20:04.65 ID:INNZOixg0
リゼッタ「さて…と、気をつけな、ここはよそ者だらけだからああいう奴もいるんだよ」

イヴ「あの、ありがとうございます!私が不注意だったばかりに…」

リゼッタ「いいさいいさ、アンタみたいな娘さんよりもそっちの坊やに言ったのさ」

リゼッタ「アンタ、お嬢さんを連れてるんだ。もっとしゃっきりしなさいな」

ロット「いやぁ、面目ないです。あまり団体行動は慣れていないもので、以後気をつけます」

キリュウ「まったく情けねえ奴だヨ」

ロット「なんだよ手厳しいな」

リゼッタ「へぇ、喋る猫ときた…珍しいねこりゃ」

ロット「えっと、僕はロットン・グラスバレーと申します。探偵です。その子はイヴ、こっちの猫はキリュウって言います」

イヴのラストネームはあえて言わないでおいた
名乗るかどうかは彼女の判断に任せている
ちなみにスタット街で彼女のことを調べた時は逆にイヴの名を挙げず、あくまで「ブラット=レイ」というラストネームを元に収集しようと試みていた。

323 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/16(水) 00:30:17.64 ID:INNZOixg0
リゼッタ「うんうん、アタシはリゼッタ・ローゼス。周りにはリゼって呼ばれてるよ。まだピチピチの23歳だけど、残念な事に彼氏は募集してないよ、へへ」

うん、別に聞いていない

イヴ「え、そんな。勿体無いですわ!美人ですのに!」

リゼッタ「う、うん?珍しい反応するね、アンタ」

両手を前でぎゅっと握りながらそう返すイヴに少し引き気味になるリゼッタさん、いやリゼさんでいいんだろうか?

リゼッタ「あ、そう言えばアタシの事は知ってたみたいだね」

ロット「いえ、噂に聞いた程度です。僕は初めて訪れたわけではないので」

リゼッタ「なんだそうなのかい?」

おっと、この町について探った事があるのを知られるのは良くない
324 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/16(水) 00:31:45.29 ID:9p53Erj60
仕方がないけど、幼馴染は出せなかったか……
まあ、リゼの方が不自然じゃないから別にいいか

イヴと正反対と言うべき幼馴染はいつか出してほしいな
325 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/16(水) 00:43:14.92 ID:INNZOixg0
ロット「でも、こうして町中を巡るのは初めてなんです。だから油断していたというのもあるのですが…」

キリュウ(初めて…ねぇ?)

ロット(キリュウ、こんなところで気まぐれないでくれよ?)

ないとは思うが、間違ってもあのハンマーで叩かれたりするのはゴメンだ

リゼッタ「ふんふん、ならアタシが案内してやるよ。ちょうど見回りしてたところなんだ」

イヴ「本当ですか、心強いですわ!」

ロット「実は明日には立つ予定なので、次の目的地まで旅の支度がしたい程度なんですが」

リゼッタ「なんだそんな事かい、だったら酒場の隣のある雑貨屋やよろず屋紛いのことをやってる店があるよ。大抵はそこで揃うだろうねぇ」

ロット「でも、その前に手持ちにそんなに余裕がなくて、簡単な仕事でもあれば見てみたいんですが」

リゼッタ「仕事……そういえば、坊やは探偵なんだっけね?うん、じゃあ親方のとこに来てくれないかい?少し話を聞いてやってほしい事があるんだけどさ」

ロット「……親方?」

326 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/16(水) 00:44:00.34 ID:INNZOixg0
>>324
あ、すいません
実は後に出す予定があるので今は控えてます
327 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/16(水) 01:00:12.56 ID:INNZOixg0
リゼ「いやちょうど良かったよ、アタシは頭でごちゃごちゃ考えるのは苦手でね、親方の相談を聞きたいのは山々なんだけどねぇ」

僕達はリゼさんについて歩いていた
助けてもらった上に、仕事の紹介とあっちゃ話を聞くこともせず断る訳にもいかない
いかに気が進まなくとも

なぜこんなに後ろ向きなのかというとそれは…

イヴ(あの、ロットさん顔色が少し悪そうですが、大丈夫ですか?)

どうやら青ざめているらしいな僕の顔

ロット(ああ、少し事情があってね…大丈夫だよ多分)

キリュウ「親方ってのはどういう奴なんだヨ?」

リゼ「んー?アタシのいる鍛冶屋の長のことさ、頑固な人だよ」

うん?ギルドのトップかと思ったら鍛冶屋の人か
良かった、心配事は杞憂に過ぎなかったみたいだ


328 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/16(水) 01:11:34.21 ID:INNZOixg0
〜グラン鍛冶屋〜

リゼ「親方ァ、面白い奴を連れて来たよ」

彼女は建物に入るなり大きな声で呼びかけた

イヴ「それで、何か心配事があったのでしょう?」

ロット「うん、僕はこの町について調査した事があるんだけど」

イヴ「調査ですか?」

ロット(うん、裏があるとかないとかそういう調査だよ。何しろ騎士団と対立してる町だからね

キリュウ(そん時ロト坊は身分を隠して、ギルドの長を口車に乗せて色々聞きだしたんだヨ)

ロット(ああ、調査が完了して裏がない健全な町だって事がわかったのはいいんだけど。その後僕が秘密裏に調査に踏み込んでた事がギルドに知れ渡り、トップの方は大層ご立腹だったらしい)

イヴ(あらまあ…)

キリュウ(でもお前偽名使ってたんじゃないのかヨ)

ロット(そうだけど、変装も控えめだったし流石にまた本人と面を向かわすわけにもいかないだろう?)

329 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/16(水) 01:25:49.35 ID:INNZOixg0
リゼ「なぁに、こそこそしてんだい?」

イヴ「キャッ!」
キリュウ(ビクッ

リゼ「へえ、お前も猫らしくビビるんだねぇ」

キリュウ「ビ、ビビっちゃいないヨ!ワレ様を誰だと思ってるんだよ」

リゼ「へへ、待たせたね。鍛冶屋の長でアタシの親代わり」

奥から作業着を着て、帽子を被った老年の方が歩いてくる

リゼ「でもってツカーテのギルドの長でもある」

ロット「へ?」

グラン「ああそうだ俺がグラン・ハンツだが?なんだ?面白い奴ってのはお前達のことか?いやに若えな」


ロット(ってご本人!?)
キリュウ(あーあ)

そういえばギルドのトップも凄腕の職人だとは聞いていた

330 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/16(水) 01:46:08.06 ID:INNZOixg0
リゼ「まあそう言わないでおくれよ、親方。なんでもこの坊や、探偵をやってるんだってさ」

グラン「探偵だぁ?あのいけ好かねえ奴を思い出すなおい」

ロット(絶対僕の事だ…)

そうだ先に名乗ってしまおう、リゼさんがいるから本名以外は使えないし
ポーカーフェイスだポーカーフェイス

ロット「お初にお目にかかります。ロットン・グラスバレーと申します。先ほどリゼさんに助けて貰った者でして、お役に立てる事があれば是非お聞きしたいと思っています」

イヴ「私は……助手のイヴ・ブラット=レイと申します。こっちの猫ちゃんはキリュウちゃんです」

キリュウ「猫ちゃんとか言うんじゃねえヨ!!」

イヴ「え?でも猫じゃないですか」

キリュウ「そーじゃねえヨ、言い方の問題だヨ」


僕はそのどうでもいいキリュウの肩書きや、イヴが突然助手を騙った事に対してすら気にする余裕はなかった
331 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/16(水) 01:59:48.57 ID:INNZOixg0
グラン(じーーー

明らかに目の前のお方の目つきが変わってらっしゃるのだ

リゼ「なんだ、イヴちゃん助手やってたのかい?」
イヴ「は、はい!今なりました!」
リゼ「へぇ????」

グラン「ほぉう?まだガキなのに生意気にも肝が座っている目をしてやがる。誰かを思い出すな?」

ロット「そうでしょうか?いえ僕などまだまだ若輩者ですよ。あ、ロットとお呼びください親方様」

表情を崩すな僕、1ミリたりとも

グラン「お前、ロン・スクヤードって作家の若者を知っちゃいねえか?」

ロット(はい僕のことでーす)

ロン・スクヤードという作家は僕がこの町を調査した時に作った架空の人物だ
ちなみにラストネームはヒュードさんから勝手に借りた

ああ、イヴに渡した帽子を被ってしまいたい

ロット「い、いえどちら様でしょうか?もしかしてその人物を探し出して欲しいとかでしょうか?」

まずい、初めて噛んだ

グラン「おう、そいつはいい提案だな……だが、まあいい」

ふう、助かった
いやもしかしたらバレているかもしれない
332 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/16(水) 16:36:05.98 ID:INNZOixg0
グラン「リゼの奴が連れてきたんだ、ロクでなしだとしても話くらいは聞かせてやる。おいリゼ、茶入れろ」

グランはそこにあるソファーにどしんと腰を下ろし
そう構えた

リゼッタ「あいよ、じゃあちょっと聞いてやってくれよロットくん」

ロット「はい、それじゃあお伺いします」

グラン「さてな…俺がこの町のドンであるわけだ。ツカーテの事情は誰よりも知っている。そう自負しているつもりだが、同じだけ面倒事も入ってくるってもんだ」

イヴ「さっきみたいに、その、あまり良い人とは言えない人達がやはりいるのでしょうね…」

キリュウ「あんなのは可愛いもんだろヨ、まあ何かと色々あるだろうヨな、ここ」

ロット「こらキリュウ」

グラン「ああそいつの言う通りだ、だがまあ大抵の事はなんとかなる。この町にゃ腕っ節のある旅の輩は常に多くいるし、リゼがあの得物をぶん回してりゃ、小物のロクでなしはケチョンケチョンだ」

つまりさっきの可哀想な荒くれ者のような光景は珍しくないと…

グラン「そんじょそこらのロクでなしぐらいなら、俺だって一捻りにしてやるさ、なぁ坊主?」(ボキッ、ゴキッ!

そういいながら彼はなぜか僕のことを睨みつけ、手の指や首を回し、おっかない音を出す

ロット「ええ、ごもっともです。関節鳴らすのやめてもらえますか?怖いので」

333 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/16(水) 16:38:03.48 ID:INNZOixg0
グラン「だが、最近ちょっと厄介な事になっててな…」

ロット「と言うと?」

さっきの前振りの内容から考えると
きっと力技でなんとかできない問題が起こってるんだろう


ギルドのドン、グランが困っている事とは?↓3まで選抜(なんでも構いませんが、内容は多少弄るかもしれません、出なければこちらで考えた展開を展開します)
334 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/16(水) 16:43:03.56 ID:9p53Erj60
期限はいつまで?
安価は「大切な孫娘が悪い奴らに捕まってしまった。そいつらの要求で昔、グランが作ったと言われる幻の名刀を渡せと言われているが、そんなものは存在しないためどうすればいいか困っている」で
孫娘も一緒に作られたのに出てこないので
335 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/16(水) 17:02:47.50 ID:/Olv1j1R0
なんとなく最近荒くれ者や盗賊団が襲撃してくる回数が明らかに多い
誰かの差し金ではないか?といった内容
336 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/16(水) 17:13:17.14 ID:Ptd3g0l+0
最近自警団と騎士団の対立が一層激しくなってきた。最近は騎士達の差し金とも思える嫌がらせも多くなってきて商売にならない。
最近はボス(>>286)もピリピリしてる。
337 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/16(水) 17:22:11.48 ID:INNZOixg0
ああ、いらっしゃいましたか元締めの方!!
ギルドのボスを登場させる時に>>286の人物のような人がいたような気がして探したんですが、なぜか見つからず

ちょっと設定を考えなおします
338 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/16(水) 17:32:40.14 ID:Ptd3g0l+0
乙。
すっかりギルドは複数あって
元締めー各ギルド長ーギルド職員
って感じの上下関係かと思ってた。
339 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/16(水) 17:56:55.78 ID:9p53Erj60

何かを探すときはCTRL+Fで検索が出るからそれで探せるよ
最近早くなっているから遅くならないで欲しい(強欲)
340 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/16(水) 21:59:57.91 ID:9p53Erj60
あと>>334の「存在しない」より「心当たりはない」で
341 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/23(水) 18:33:07.91 ID:82HbZJsA0
???「盗賊団ならず者山賊とかのつまらねえ奴ら…が来るんだ」

その一言を発したのはグランさんではなく
後ろから現れた男だった

グラン「…おめぇ、どういう風の吹きまわしで入ってきたんだ?えぇ?」

???「アンタこそ、どういう意図があるのか知らないが。町の問題を勝手に漏らさないで欲しいな」


喧嘩が始まりそうな予感…
入ってきたその男とグランさんは存分に睨み合っている

キリュウ「誰だヨ今度は?」

リゼ「あっと、リーダーじゃないか!いらっしゃい」

???「おう、元気かリゼちゃん」

グラン「リゼ、挨拶なんぞいらん、こんな奴追い出してしまえ」

???「おいおい随分な話だな?そんな硬い頭持ってるとそのうち『老害』って言われるぞ?」

グラン「ああ??話の邪魔しに来ただけかと思いきや喧嘩しに来たのか??上等じゃねえか」

イヴ「え、えっととにかく落ち着いてください!!暴力で解決するのは良くありませんわ?」

リゼ「いいっていいってイヴちゃん、あの人達はいつもこうなんだ好きにやらせ……

と荒れる雰囲気よそに僕は考え事にふけっていた

342 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/23(水) 18:39:14.20 ID:cn3AoUB90
更新きてた乙
343 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/23(水) 18:41:15.75 ID:82HbZJsA0
ロット(賊…来るんだと言っていたが…)

全部まとめて「賊」として
この町のある場所であれ流通具合や発展具合をみて、賊が来るのは想像できなくも無い
例えばこの町を占拠して職人達を脅迫し、その技術力を好きにしようなんて考える輩は沢山いそうだ
そこまでしなくてもここには喉から手が出るほど略奪したくなる価値があるものは沢山あるし
騎士団とは違うアプローチの仕方で良質な情報も手に入る

だがそれには大きな問題がある
この町の防衛力だ
ここには強い旅人が何人もいる、常にだ
さらにはもともとこの町に住んでる人だって強い人が多い
リゼさんみたいにいるだけで抑止力になる人材がゴロゴロいる
戦力が多すぎる

つまりこの町で悪事を働こうとするには、どこからやって来てどんな強さを持つのかわからない旅人達や、この町の強者達を一度に相手することになる

グランさんも言っていた
賊がやって来ること自体たいした問題にならない筈なんだ
だが結局グランさんの言っていた困りごとは、「族の襲来」
何かベクトル違う話なんだろう
一体何が…
344 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/23(水) 18:49:11.77 ID:82HbZJsA0
グラン「よっしゃもう我慢ならん、その性根を叩き直してやる!!」

???「は、アンタに叩き直されるほど性根は腐っちゃいない。そちらこそ大怪我でもして隠居する羽目にならなきゃいいがな」

キリュウ(結局話の続きはどうなったんだヨ)

リゼ「お、楽しくなって来たねぇ!」

イヴ「なってません!!」

ロット(思考中)

イヴ「ってロットさん!」ユサユサ

ロット「うん?」

不意に体を揺らされ、僕は無意識に遮断していた視界を取り戻す

ロット「どうしたの?」

イヴ「えぇ…?…見てくださいよ、お二人が喧嘩しそうなんです!」

ロット「あ、ああそうみたいだね…気は進まないけどそろそろ仲裁しないとか…話の続きも聞かなきゃいけないし」

っと立ち上がろうとした時に新たなる乱入者
345 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/23(水) 19:00:02.61 ID:82HbZJsA0
女性「お父さん!また何しにここに来たの??」

???「すまないが、こっちは今忙しいんだ。話なら後に…お父さん??」

グラン「ぬぉ!!?エリス!?」

エリス「お爺ちゃんも、仲良くしないならもうお仕事手伝いに来てあげないんだから!」

グラン「うあああ頼むそんな寂しいこと言わないでおくれぇ」

エリス「まったく、なんで親子でここまで仲悪くするの?」

???「ふん、俺は一度だってこの人の事を親父だとは…」

グラン「やかましい、俺だっておめぇの事なんか」

エリス「はぁ…もうこの町出ようかな」

???・グラン「「ごめんなさい仲良くします許してください」」

エリス「分かればよろしい」

エリス「ごめんなさいリゼさん。毎回毎回こんなんで…お客様もいらっしゃるのに」

リゼ「いいよいいよ見てるぶんには楽しいからね!ご苦労様」


346 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/23(水) 19:08:46.87 ID:82HbZJsA0
イヴ「えっと、なんとかなったのでしょうか?」

ロット「みたいだね」

エリス「ごめんなさいお客様、すぐに父を連れて帰りますので」

そう丁寧に挨拶してきた女性、どうやらエリスと言うらしいが、その子は見た所僕たちと同じくらいの年齢だと思われる

キリュウ(こいつがここの苦労人ポジションだヨな)

ロット「あ、それには及びません」

エリス「え?」

ロット「どうやら君の父からもお話を聞くべきだと思うので」

−−−−−−−−−−

さて、どうやらリゼさんがリーダーと称した彼の正体は「エルヴィン・レックスファング」という人物で「現在」のギルドの元締めをやっているらしい

長と称されたグランさんは元・元締めだったと言う事だ

ちなみに喧嘩を沈めた彼女は「エリス・H・レックスファング」と名乗った
ラストネームは違うがグランさんとエルヴィンさんは列記とした親子でエルヴィンさんの娘であるエリスさんはエルヴィンさんの娘であり、グランさんの孫だと言う事だ

そんなグランさんとエルヴィンさんを見て思う

ロット・イヴ(歳近いなぁ)
347 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/23(水) 19:14:00.52 ID:lQLGDb/70
グランの年齢をもっと上にしておくんだった……せめて77とか
スマン、>>1
348 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/23(水) 19:16:16.32 ID:82HbZJsA0
ちなみに

イヴ「えっと、グランさんが長とお聞きしましたが」

リゼ「ああそうさ!」

イヴ「でも、エルヴィンさんはリーダーと…」

リゼ「うん、あの人はリーダーだよ!」

キリュウ「いやどっちがトップなんだヨ???」

リゼ「ん?どっちもこの町の頂点に立つ男だろ?アタシはそう思ってるけど?」

エルヴィン「リゼはまだ理解してないのか…」

エリス「あのリゼさん、前にも説明しましたけど…」


キリュウ(どうやらこのハンマー女はあまりオツムがいい方じゃないらしいヨ…)

ロット(筋金入りの体育系ってやつかな?)

こんなやりとりもあったせいで僕達もこのややこしい関係を理解するのに時間がかかった

2人の不仲の原因はギルドの元締めの入れ替わりの時かららしい、なんでも強引な方法でエルヴィンさんがグランさんを下ろしたとか
349 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/23(水) 19:30:13.36 ID:82HbZJsA0
ロット「さて、話を戻しましょうか?」

先が気になっていた僕が仕切る形になってしまったが
リゼさんが出してきたお茶を一口含んでからこう切り出した
いよいよ本題だ

ロット「賊がやって来る事の…何が問題になっているんですか?」

エルヴィン「ん?君は賊が来る事自体は問題じゃないと思っているのかね?」

ロット「ええ、さっきグランさんが仰っていましたから」

エルヴィン「ああそうなのか。確かに、賊ごときたいした問題じゃないが、こうあっさり言われてしまうのもどうなのかね…」

エルヴィン「問題は回数だ」

リゼ「ああやっぱり気のせいじゃないんだね。最近の襲撃の多さは」

エリス「ええ、ギルドでも対策を練っているみたいなんですが…」

ロット「つまり、襲撃が不自然に多くなってきたと?」

グラン「そうだ。いろんな奴らが来るが、金を出せだの町娘を差し出せだの、技術を洗いざらい吐きやがれだのそんなのは慣れてるもんだが」

イヴ「な、慣れちゃいけない気がしますわ」

キリュウ「人間の世界ってのは、汚ねえ世の中だヨな。くだらねえ」

エルヴィン「猫に言われちゃたまらないな…」

エリス(喋ってる…)
350 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/23(水) 19:43:22.99 ID:82HbZJsA0
グラン「最近になって、幻の名刀はどこだ。だとか財宝が埋まってるなんて話を聞いて襲撃ついでに大穴を掘ってく奴らとか。あと酷えのだと、海賊が一枚で全域の水路状況がリアルタイムに移る魔法の海図ってのを求めてやってきた事もあったな」

イヴ「そんな凄い物もあるのですか!?」

エルヴィン「お嬢さん、君も訳のわからない情報に踊らされないように気をつけた方がいい」

イヴ「…つまり」

エリス「全部嘘なんです。誰がそんなこと言ったのか知りませんが」

キリュウ「なんだ、鍛冶屋のおっさんが幻の名刀作ったのかと思ったヨ」

リゼ「そうさな、幻レベルの名刀なんざいくらでもあるけど」

ロット(それはもう幻と言わないんじゃ…)

ロット「なるほど、虚偽の情報を流してここを襲わせてる誰かがいると」

エルヴィン「そういうことだ。住人も少しずつだが疲弊し始めているし、ここの治安がこのまま悪化し続けると、立ち寄る人も減っていくだろう」

ロット「町としての弱体化、そこをつくのが目的…?」

エルヴィン「そこまではわからないが…どちらにせよ…


351 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/23(水) 19:46:55.46 ID:82HbZJsA0
ゴーン…ゴーン!ゴーン…ゴーン!

エリス「大変!」

イヴ「大きな鐘の音…この音ってもしかして」

グラン「ほらな、噂をすればなんとやらだ」

エルヴィン「ったく、3日程はゆっくりできてたのにな。今度はどちらの団体様が遊びに来たのやら」

2人は立ち上がって流れるように外に出ていく

ロット「リゼさん、襲撃の合図ですか?」

リゼ「みたいだねぇ」ボキッゴキッ

ロット「キリュウ、僕も行くから、イヴとエリスさんの事をお願いできる?」

キリュウ「ワレ様なしで大丈夫なのかヨ?」

ロット「まあ強い人はいっぱいいるし、様子を見ないと」

キリュウ「じゃあ仕事は受けるってことかヨ?」

ロット「愚問だよ。この謎、解かないと」

352 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/23(水) 20:24:04.89 ID:82HbZJsA0
リゼ「アンタ、戦えるのかい??」

ロット「ええ、このレイピアは飾りじゃないので」

リゼ「そういや、さっきのならず者相手にも怯えた様子は見せなかったね、お手並み拝見と行こうか」

ロット「ご期待に添えるかはわからないけど」

リゼ「エリス、アタシは一応鍛冶屋の前を離れないけど一応しっかり隠れてなよ!」

エリス「ええ、手当ての準備はしておきます」

イヴ「ロットさん、あんまり無茶しないでくださいね?」

ロット「心配には及ばないよ、そこまで強くないなりには引き際はわきまえてるしね」
353 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/23(水) 20:29:25.30 ID:82HbZJsA0
〜鍛冶屋の外〜

さて、町の広場にあった人混みはなりを潜め
襲撃者達とそれに立ち向かうエルヴィンさんやその他腕に自信のある旅人達、防衛者の真っ二つに分かれていた

防衛に手を貸せば報酬が支払われることからこちらの戦力も充実するわけだ

ならず者リーダー「聞いて驚くなよ?俺たちゃ、3つほど村を潰した事があるんだぜ??」

エルヴィン「はぁ…」

ならず者リーダー「………おい、なんとか言いやがれ」

エルヴィン「悪いな、こちらもそろそろ飽きてるものでね」

ならず者リーダー「っち、野郎どもやれぇ!!」

ウォォォ!!!

かくして戦闘は始まった
354 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/23(水) 20:31:51.63 ID:82HbZJsA0
一旦ここまで
355 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/23(水) 20:32:07.03 ID:cn3AoUB90
356 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/23(水) 23:18:36.00 ID:lQLGDb/70
名前:コウ
年齢:不明(見た目は11〜13あたり)
性格:生意気で皮肉屋。ただ子供らしいぽい所もあり
容姿:銀髪で銀目の少年。身長は153cmとやや低め
備考:賞金稼ぎとして生計を立てている少年。
親に捨てられたためか大人にはきつい言葉言う所あり。苗字は捨てられたときに捨てた
スケボーが好きで大体それで移動している。風魔法が使え、スケボーと併用することで空を自由に移動することができる。
武器は、改造ヨーヨー。普通のヨーヨー違い外側から針が出たり、針を飛ばしたりする特別製。他に色々ギミックあり。
子供には色々いいながらも優しいが大人には基本的に毒舌。ただ、優しそうな女性や大人の女性には素直な方(それでも完全に心を許したわけではない)
相手の挑発につい乗ったり、甘いものが好きなど子供らしい所は結構見られる。

名前:ビーク
年齢:15(当時、人間時)
性格:あまり喋らないが細かいことに気が利く。落ち着いている。
容姿:豚の獣人。 ある程度体を守る防具を着て、鎌槍を武器として使う
備考:元々は人間だったが、人間の頃からタラコ唇で[ピザ]だったためみんなからいじめられていた。15歳時にいじめられっ子に無理やり村の魔物の森に行かされて、それが原因で魔物になってしまった。
それ以外、村から拒絶されられて、彼は村を出て行った。
それ以来、元の姿を取り戻すために冒険を続けている。ただ、見た目が魔物であるため色々苦労が絶えない。
冒険途中で人を助ける。本人は元々あまり喋らない人間で勘違いされることもあるが彼の優しさはわかる人にはわかる。
魔物になったことで身体能力が向上しており、魔物と会話できるという利点がある。
いじめられっ子に対しては「恨んでいないと言ったら噓になる」ということだが、復讐しようとは思っていない。
357 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/24(木) 03:35:47.06 ID:V/aIu/Wp0
名前:ヴァン・イェーガー
年齢:38歳
性格:豪快で小さいことは気にしない。気分屋。非情
容姿:ドレットヘアーの赤い鉢巻を巻いたオッサン。よく言って三枚目。ちょっと色黒い。
備考:トレジャーハンターであると同時に場合によっては賊に入る男…それが彼である。
社交的で初めて相手でさえすぐに仲良くなることができる能力を持っている。
目的のためには手段を選ばなく、味方だった相手にも簡単に殺すことができるほど非道になる。ただし、気分屋であるため殺すかその時の気分である。
好きなもの:女、酒、財宝、自分にとって価値があるもの。嫌いなもの:その時に自分にとって「ムカツク奴」。
トレジャーハンターしているための色々な魔法道具を手にしており、それを使って戦う。
主力武器はその時の気分しだいだが、最近は鉄球(アメリカンクラッカーに似たもので先のボールが鉄球になっている)を武器にしている。
ナイフも使い中々の腕を持つ(奥の手として一般的に珍しい銃を使う)

名前:レイン・イェーガー
年齢:34歳
性格:クール
容姿:髪の色はグレーの長身のイケメン。二枚目。
備考:苗字で分かるがヴァンの弟(ただし似ていないため「兄弟の契りを交わした仲」だと思われる)
ヴァンのことを「兄者」と言って慕う。ただ、ヴァンの行動などに怒る時もあり、決して彼を持ち上げてばっかりではない。
ヴァンからも信頼しており、自分で決められなかったことは彼に任せている(単にめんどくさいことを押し付けているともとれる…)
性格はクールで真面目でヴァンに振り回されることも多々あり。女性には紳士的な態度で対応し、モテるが異性に興味はない(同性愛者でもない)
好きなもの(こと):鍛錬、刀の手入れ、兄者。嫌いなもの(こと):自分達の邪魔をするもの。
東にあるとある島国いたことがあるのか、彼の武器は日本刀である。熟練者なのか斬撃を出すことができ、得意な技は居合である。
日本刀はいつも腰にさげていて、いつでも使えるように手入れている。
ヴァンとは何で兄弟になったのか、過去に何があったのか、どこ出身なのか全て謎に包まれている。
358 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/24(木) 23:09:00.71 ID:V/aIu/Wp0
名前:アイル・ウォルス
年齢:不明(結構長生き)
性格:紳士。おせっかい焼き。
容姿:黒い紳士服の着た、猫(茶トラ猫)の獣人。
備考:猫の獣人で「案内人」という仕事をしている。
紳士的な男で人間や魔物関係なく優しく接する。紳士なので特に女性に優しい。
いくつもの魔法が使えるようで、いつも持っている杖に魔法石がはめられており、場合よって変えていく(道案内できるのもそういう魔法があるためだと思われる)
神出鬼没で場合には人間姿で現れたりする(その姿はダンディなおっさん的な感じ)
自分で言うくらいのおせっかい焼き。
棒術にも心得があるようで持っている杖でそこら辺の盗賊を倒すなんて朝飯前。

案内屋:名の通りに道案内をするのが主だが、場合によっては人生の悩みやこれからのことなどのアドバイスするアドバイザーの役割も兼ねている。
どこかの街や村で腰を落としている者もいるが、神出鬼没もいたりと様々。
戦闘能力もちまちまだが、少なくてもサーチ系や精神系の魔法を使えるものは多い。
359 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/25(金) 17:54:35.75 ID:IovC9HCy0
レイピアをいつでも抜けるような状態にしておきながら少し周りを見渡しながら走ってみる

戦っているのはエルヴィンさん率いる少しきっちりとした服を着たギルドの人
どこから出てきたのか、この町で「冒険者」と呼称される旅の人

雇われパトロールにあたっていた人は意外にも後方に構えていた
なるほどこれでバックアップは万全ということか
確かに守らなきゃいけない民家や店がこの町には多い
防衛戦術をしっかりと練ってある事がわかる

一方「賊」側の人間を見てみる
不思議なものでどれも悪そうな顔をしているが、それ以外にはこれといって共通点は感じない
町を歩いていた時に見た顔もあるので、当然最初から何人かは既に潜入していたのだろう
いや、もしくは偶然居合わせた悪い冒険者が騒ぎに乗じてそちら側についているのだろうか?
360 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/25(金) 18:18:22.28 ID:IovC9HCy0
ロット(おっと、あの3人組…)

騒ぎの裏をこそこそと足早に移動している3人組を見つけた

ロット(よし、ここは一つ僕はあの3人を対処しに行こう)





賊A「おい、どこかに手頃なガキでもいねえか?」
賊B「ちっ、民家は完全にガードされてやがる」
賊C「鍛冶屋に女がいただろ?あっちに行った奴らはどうしたんだよ?」

ロット「さぁ、どうなっただろうね?例えばハンマーで潰されてるとか」

心配ないとは思うが鍛冶屋には早めに戻った方がいいかもしれない

賊A「おい、ガキ。ちょうどいい、ちょいとこっちに来てくれや」

ロット「なるほど、正攻法で行っても勝てないから、人質を確保しようと企んでいたんだね」

賊C「なんだこいつ」

ロット「でも人質に取るには僕よりもっと小さな子を狙うべきだと思うがね?僕15だし」

賊B「は!いいか?ここの人間ってのはな、誰であれ若人には寛大なんだよ。てめえのような雑魚そうなガキには特にな!!」

慣れてはいるものの僕はそんなに弱々しそうに見えるだろうか?
あ、でもリゼさんにも同じことを言われたっけ
361 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/25(金) 18:44:46.67 ID:IovC9HCy0
ロット「ところで何しに来たんだい君達は、幻の名刀?海図?」

賊B「あぁ?」

ロット「どこの情報に踊らされてここまで来たのかってことさ、きっと嘘っぱちだろうけどね」

すると3人はこそこそと話し始めた
耳をすませば聞こえてくるぐらいの声で

「……なんだ…?」
「…こいつ………知ってるのか…?」

図星を突いたらしい
ついでにもう一つ突こうか

ロット「それで薄々気づいてはいると願いたいけど、多分君達の軍団は勝てないだろうから逃げ帰った方がいいと思うよ?」

ロット「どうせただの寄せ集めだろう?別に通す筋もないじゃないか」

賊C「な!?」

ロット「おっと失礼、君達3人は長い付き合いかもね」

ロット「さっきトップが言った、村を3つ潰した云々がハッタリなのは自明として、共通点もなければ盗賊団としての常套手段すら見えてこないんだ」

ロット「真偽不明の情報を聞いた悪者達がどうやって集まったのかは知らないけど」
362 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/25(金) 18:51:12.23 ID:IovC9HCy0
賊B「このガキャ生意気にベラベラと…!」

1人が勢いよく襲いかかってくる

賊B「ここまでわざわざ来といて手ぶらで帰ってたまるかってんだ!」ブン

振るわれた拳をサッと避け

ロット「抜剣・俊斬!」

レイピアを抜き切る

賊B「ん…ぐふぅ!!」バタ
賊A「な、なに!?」

363 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/25(金) 18:56:13.83 ID:IovC9HCy0
ロット(いや本当簡単なお仕事…)ポキン



ん?なんだ今変な音がしなかった?

妙にレイピアを持っていた手が妙に軽い
目を移すと、どういうわけか刀身が短くなったものがそこに……

ロット「……あ」

賊C「ふへ…へへへ…」
賊A「どうしたんだよその情けねぇエモノはよ」

ロット(わ、忘れてたあああ!!!)

賊B「こ、この野郎」ヨロッ

ロット(わぁ、しぶとい…)

ロット「え、えっと…エスケープ!」

踵を返して走りだす
364 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/25(金) 19:10:12.79 ID:nhQhfpuU0
僕のレイピアはスタット街で、女騎士の手によってヒビを入れられていた
僕はというとそんなことすっかり失念していた

いつだか誰かさんに「武器に愛着を持て」なんて言われた事があるけど、確かに一理ある

賊B「待てこらぁぁぁ!!!」

ロット(えぇ、なんで走れるの…?くそう、何かないか何かないか!?)

僕は走りながらも肩から下げているカバンに手を突っ込む

マッチ、包帯、ポーション(期限切れ)、針金、ルーペ、サングラス

果物ナイフ!

ロット(これでもいいけど、もっと良いものは…お、これは!)


僕は足を止めて向きなおる
365 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/25(金) 19:19:32.63 ID:nhQhfpuU0
賊C「お、観念したのか??」

僕は格闘家をイメージしてファイティングポーズを取る

「札をちらつかせ勘弁してくださいからの騙しうち作戦」も考えたが、こっちの方が試してみたかった

賊A「おい、なんだそりゃ?」

ロット「僕が武道を心得てないと思う?まあ思うだろうね、試してみなよ」

賊B「今度は全員で滅多打ちだ!」
賊A「だらっしゃああ!!」

今度は3人でかかってくる、1人はナイフを持ってるからそれにだけ注意だ

息を吐きながら、いく数回の攻撃を避け下がる

賊C「!!」

ロット(今だ!)




366 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/25(金) 19:32:29.19 ID:nhQhfpuU0
ロット「結氷拳!!!」(仮)

そんな言葉を叫びながら手に持っている「ソレ」を賊Cに叩きつけた

賊C「フガッ

カシーン

賊Cは凍った

賊A・B「」

ロット「ふっふっふ、どうだい?何を隠そう僕の本業は氷の格闘家なのさ」(手、冷たい!!)

僕は冷えた手をブラブラしながらそう言った

賊A・B「」

ちょっと効きすぎたな…

ロット「ほら、マッチあげるから炙ってあげなよ、死なないとは思うけどね」

というわけで僕は呆然とする2人にマッチ箱を投げつけ、鍛冶屋にダッシュする
367 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/25(金) 19:41:34.39 ID:nhQhfpuU0
〜鍛冶屋〜

リゼ「お、来た来た。アンタやるじゃないか、まさか格闘家だったなんてねぇ。どうやったんだい?」

鍛冶屋に戻ると何人か打ちのめした後とみられる汗だくのリゼさんが待っていた
口ぶりからすると見ていたらしい

ここまで来る間にも、伸びていたり、逃げ出している賊の人影が何人か見えたので、そろそろ収束すると思われる

ロット「いえ…はぁはぁ」

少し息を整える

ロット「種明かしをすると大した話じゃないですよ。それっぽい技を叫びながら、ただの綺麗な石を押し付けただけです」

リゼ「石?」

ロット「ええ、ただ氷の魔法が封じ込められてるだけのね」

リゼ「あぁ、魔法ねぇ…なんだ」

あからさまにがっかりされた…

368 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/25(金) 19:42:36.45 ID:nhQhfpuU0
次ロットが使う武器を募集します
鍛冶屋に余ってる、比較的大したものではない武器です

↓3から選抜
369 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/25(金) 19:44:17.28 ID:HRwhRmfa0
大小2つのカタナ(打刀と小太刀)
370 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/25(金) 19:48:48.85 ID:BzIBaNHE0
チャクラム…と言いたいけど使い慣れていない武器使うのはどうかと思うし、そもそもなくしたら困る。
だから安価は「二刀小太刀(一本の鞘の両端に納め、一本の長刀に見せかけることができる)」で
371 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/25(金) 19:52:34.84 ID:xRe5myskO
普通に扱い易そうな量産っぽいレイピアで
372 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/26(土) 00:54:48.09 ID:Qmm+MCuc0
名前:アギト・クルセイド
年齢:24歳
性格:傲慢で血の気が多い性格。独善的
容姿:赤髪でオールバックのロングの男。目つきが鋭い
備考:職業は狩人(ハンター)で人間や魔物など全般が対象。
一匹狼で短期のためすぐに喧嘩になる。ただし、実力は本物。
大きく重い大剣を軽々と使い、色んなものを狩ってきた。付いた名が「鮮赤(せんせき)のアギト」。
彼の前には鮮血の赤い血が流れるからこの二つ名が付いた。
彼は本来体術の方が得意で、剣がない方が強かったりする。最も大剣がない分スピードが上がるのもあるようだ。
魔法も使え、媒体になるクリスタルを使い捨てのように使う。
使える魔法は、炎、爆発、雷、熱、強化、加速魔法、活性化etc…など攻撃的や強化系の魔法に偏っている。
過去経歴は不明だが、没落貴族の息子やらどこかの金持ちの息子で家出しているなど言われているがどれも憶測でしかない。
なぜかブラット=レイのことだけではなく、イヴのことを知っているようだが……
373 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/26(土) 07:36:30.33 ID:Iru+m+yC0
キャラが多くなって来たので一度キャラ募集を閉めます
374 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/26(土) 08:29:35.90 ID:Qmm+MCuc0
>>1が好きにキャラを選べばいいと思ったけど、選ぶのが大変になったか
まあ、今度は特定の村や町のキャラを募集してその中から選ぶ形式でもいいんじゃない?
375 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/05(火) 21:23:57.97 ID:wKIp/YOS0
生存報告は欲しいな
376 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/09(土) 13:27:55.73 ID:OoNf8lupO
待ってる
377 : ◆YwfwH67PRHMh [sage]:2017/10/02(月) 18:36:05.27 ID:cArRpc2/0
すいません生存してます
今日再開しようとも思ってます
378 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/12(木) 00:58:16.00 ID:UukmVdC10
まってる
379 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/10/15(日) 16:32:57.00 ID:POTHeo8j0
なんかもういろいろ申し訳ない
書きます
380 : ◆YwfwH67PRHMh :2017/10/15(日) 16:42:38.10 ID:POTHeo8j0
〜あらすじ〜

舞台は政府とはまた違う自治体ギルドより町全体への支援の元、産業が独自の形で発展した職人の町「ツカーテ」。

元々産業や職人、その他価値のある物を目当てにやってくる賊の襲撃が多くあったこの町だが、
町の住民と外の人達の連携による、抜群の防衛力で今までも問題なく解決してきていた。

しかし、ここ最近になって何者かが流す事実無根の噂により、襲撃の頻度が激増。
この町を訪れたロットンとイヴ、ネコのキリュウの滞在中にも賊による襲撃に合う
ロットンは町にいた人達と一緒に賊の撃退に協力したのだった。
381 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/15(日) 16:46:05.52 ID:LAyL4nKv0
待ってたよ!
382 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/15(日) 16:47:25.56 ID:U+pHMcQj0
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
383 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/10/15(日) 16:56:27.99 ID:POTHeo8j0
「おら、大人しくしろ」
「くそぅ…」

僕は盗賊の奴らが次々とお縄にかかっていく様子を眺めていた
この分なら特に問題なく収束しそうだ

イヴ「ロットさん、大丈夫でしたか?」

ロット「ああ、とりあえずはね…イヴは平気かい?」

イヴ「ええ、エリスさんとキリュウさんが居てくれましたし、鍛冶屋の前はリゼさんが守ってくださいましたから」

まあ確かにあのハンマーを潜り抜けるのは並みの人間じゃ無理そうだ


グラン「ふーい、終わった終わった」

グランさんは肩を軽く回しながら鍛冶屋に戻ってきた
彼が戻って来れるなら後はもう流れ作業だろう

グラン「おーい、リゼ。ビール」

リゼ「あいよ」

エリス「おじいちゃん、帰ってきて早々それはどうなの?」

グラン「いけねえか?一仕事したら飲むって決めてるんだよ俺ぁ」


ロット「……」

グラン「ん?なんだボウズまだいたのか?」

ロット「ええ、まだ話は途中でしたから」

384 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/10/15(日) 17:08:18.83 ID:POTHeo8j0
ロット「今までの襲撃もあの規模で?」

リゼ「まちまちだけどねぇ…どうだったんだい親方?」

グラン「ふん、あんなの屁でもねえよ、いくらでも来いってんだロクでなしども」

ガッハッハと笑う彼は、仕事を終えビールを流し混んでいるせいか上機嫌だ
おかげでイマイチ答えになっていない…

ロット「うーん…」

キリュウ「話にならn…!!

とりあえずキリュウの口を塞ぐ
口は災いの元と言うが、キリュウはその元だ

イヴ「あれ?エルヴィンさんはどうされたんですか?」

グラン「ヤツの事なんか知らん、帰ったんじゃねえのか?」


エリス「父は多分すぐには戻って来ませんよ。いろいろと後処理があるので」

ロット「後処理?あ、そうか、あの賊の人達どうするんですか?」

エリス「間も無く、連絡しておいた騎士の人達が拘束しに来ると思います」

ロット「え……騎士…?」

キリュウ「んだヨ、結局捕まえるだけかヨ、ツマンネ」

385 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/10/15(日) 17:28:07.98 ID:POTHeo8j0
イヴ「……」

イヴに目を移すと気持ち表情がぎこちなくなっている

リゼ「なんだい坊や、やましい事でもあるんかい?」

ロット「いえ、その…ギルドが騎士団と協力していた事に少し驚いたもので」

それは事実だった、ギルドは政府と険悪な仲だ、つまり騎士団との関係も同様
騎士を名乗る者をやすやすと町に入れたりしないと僕は記憶していた

グラン「まあな、こっちもゴタゴタ言ってられねえ状態なんだよ。ロクでなし供を全部捕まえてたら町が賊で埋め立てられちまう」

エリス「騎士団の方もこの件に対しては協力的と父から聞きました」

ロット「な、なるほど」

キリュウ「じゃあ、政府の奴らが悪人どもをけしかけて、この町を潰そうとしてんじゃねえのかヨ」

イヴ「確かにその流れで、盗賊の方達も捕まえられますね」

ロット「どうだろ、もしそれが目的なら協力なんてせずに、耐えかねたギルドが政府に助けを求めてくるのを待ちそうなものだけど…」

キリュウ「……お前意外と発想がエグいヨ」

ロット「なんだい、君の推理を検討しただけじゃないか」

でも確かに、噂を流している張本人の目的が掴めないと解決しない気がするなこれは…
386 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/10/15(日) 18:01:22.23 ID:POTHeo8j0
リゼ「あ、例の騎士が来たみたいだね」

リゼさんは窓の外を覗きこんでそう言った
賊達を回収しに来ただけなら、とりあえずここにいれば僕達の存在は見つからずに済みそうだけど

ロット「少し探ってみるか…」

イヴ「ロットさん?」

ロット「イヴ、少しだけ帽子を返してくれるかな?」





エルヴィン「ああ、今日はざっとこのぐらいだ」

騎士「毎度ご苦労様です。いっそ我々も直接警備したいぐらいですが、上の意向でこれ以上の協力は…」

エルヴィン「構わないさ、あんた達が悪いわけじゃないし、この町にはギルドの流儀がある」

騎士「左様ですか、こちら収容所も随分手一杯になって来ました、そろそろ終息して欲しいところですが」


ロット(なるほど、少なくともこの件では友好的な関係が築けているみたいだ)

賊達はどんどん町の外に連れ出されて行く

ロット(さて…あの人かな)

騎士(指揮者)「どうだ、まだいるか?あれらで全部だな、なら満員になった所から収容所に戻ってくれ。…はぁ」

ロット「すみません、少しよろしいですか?」

騎士(指揮者)「はい?」

深く帽子を被った僕は指示出していた騎士に話しかけた

ロット「僕はロン・スクヤードと申します。少しこの件について聞きたいことが」

騎士(指揮者)「なんだい?ジャーナリストか何かかい?」

ロット「ええ、そんな感じです」

キモン「ふーん……、僕はキモンだ。何が聞きたい?」

ロット「いえ、なにぶんたまたま居合わせたもので、状況をあまり把握してないのですが、この襲撃者達はどうされるんですか?」

キモン「どうすると言っても、最寄りの『ヤスクワルト収容所』に収容するんだ、処分は後ほどだ。ツカーテへの襲撃が止んだらまとめて処理するんだろう」

法的措置は後回しか、さっきエルヴィンさんと話していた騎士も手一杯と言っていたが、収容所がいっぱいになってしまっているんだろう

キモン「おかげで、ウチ勤務の騎士達は疲れ果ててるよ。僕も上に応援を頼んじゃいるんだけどね…はぁ」

ロット「頼む…あなたはその収容所の?」

キモン「ああ、所長をやってるよ。と言っても異動して来たばかりだけどね」

ロット「なるほど、それは災難でしたね」

キモン「おっと、それじゃ我々も引き上げないと…ではまた…」

387 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/10/15(日) 18:07:54.89 ID:POTHeo8j0
ロット「あ、最後にいいですか?」

キモン「なんだね?」

ロット「最近スタット街で一騒ぎがあったみたいですが、ご存知ですか?」

キモン「ああ、なんか魔物が住み着いてたらしいね。大騒ぎだったらしいけど被害はそこまで出なかったって聞いたよ」

ロット「そうだったんですか、良かった。実はスタット街に友人がいた者で」

キモン「それなら教える事ができて幸いだ、それでは」

ロット「ありがとうございました」

その人を見送った

ロット「ふぅ……」

僕達の事はそんなに騒がれていないのか?
それとも機密扱いで一般人に公表はしないのか
とにかく帽子を被っただけで正体が割れないなら、直ちにどうという事はなさそうだ

そしてヤスクワルト収容所…行ってみたら何かわかるだろうか?
388 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/10/15(日) 18:17:18.23 ID:POTHeo8j0
エルヴィン「おう、どうした」

ロット「あ、エルヴィンさん。どうも」

僕は脱帽しながら、振り向いた

ロット「いえ、少し聞き込みを。それにしても驚きました」

エルヴィン「ん?ああ、俺たちが騎士団と上手くやってる事か?あの収容所の連中は話がわかるから今だけ休戦してるんだ」

ロット「お互いよくその気になれましたね?」

エルヴィン「まあ、ある差し金があったからな」

ロット「差し金?」

エルヴィン「おっと、俺は本部に戻ってやる事がある。鍛冶屋に戻るなら娘に早めに戻るよう伝えてくれ」

ロット「あ、はいわかりました。お疲れ様です」


彼はスタスタと去って行く
差し金については分からず終いだ

ロット(妙に話を切り上げられたような気がする…)

389 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/10/15(日) 18:30:23.48 ID:POTHeo8j0
〜鍛冶屋〜

キリュウ「お、戻って来たヨ」

リゼ「おう、おかえり坊や」

ロット「えっと、ただいまです」

そろそろ坊やはやめてほしい

イヴ「どうでしたか?」

ロット「うん、そこまで焦る必要もなさそうだ」

帽子を返しながら答える

イヴ「そうでしたか、安心しましたわ」

ロット「まあ油断は禁物だけどね」

イヴ「もちろんですわ」

そういうと彼女は帽子を被り直した

キリュウ(すっかりその帽子も持ち主が変わったみたいだヨ)

リゼ「なんだい、あんたらやっぱり何かしたのかい?」

エリス「そんな風には見えないですけど……」

ロット(さて、どう言い訳するか)

グラン「……まあ、事情はあるんだろうよ。それより坊主、その腰に刺さってるやつ、まだ使えるのか?」

ロット「え、なんで気づいたんですか?」

僕は折れたシルバーレイピアを見せた

グラン「俺が何年この道でやってると思っとるんだ。そんなナマクラでこれからもやってくつもりなのか?」

390 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/10(金) 12:30:52.13 ID:gfgMXIzWO
待ってるよ
391 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/11/18(土) 15:58:56.91 ID:jbWa+deco
ロット「いえ、流石にこれをこの先も使っていくわけには…、果物ナイフとしてなら使えるかもしれませんが」

アハハ、と笑いながらそんな返答をしてみる

グラン「はん、バカ言ってんじゃねえ、そんなもんで切ったリンゴが食えるかってんだ。それよりマシなもんなんか、探しゃいくらでもあるぞボウズ」

僕とは対照的にガハハと笑うグランさん

ロット「え、ええ…そりゃごもっともで」

キリュウ「探す必要もねえんじゃねえのかヨ?」

キリュウがそう言うとグランさんは笑い声を止め、ニヤリとした

ロット「ん?」

イヴ「あ、そうですわ!鍛冶屋を営んでらっしゃるんですよね?」

ロット(あ、そうか。ここは鍛冶屋…)

色々あったせいで、すっかり忘れていたけど、グランさんはここの親方という話だった
なるほどなるほど、この折れたレイピアの話題を持ちかけてくるわけだ

キリュウめ余計なことを…

リゼ「お、坊や何か持ってくかい?自慢の一品だらけだよ、ここの武具は」

ロット「えー、生憎、高品質な武器に見合うほど手持ちが…」

と両手をヒラヒラさせる

グラン「へ、なんだそんなことか、期待しちゃいねえよ」

こっちも期待していなかった返答が返ってくる

リゼ「坊やはさっきの人騒ぎに加勢してくれたからねえ、そういうことだろ親方?」

グラン「おうよ、働き者ってのは見合う報酬があってこそだ、ここは鍛冶屋であって武具屋じゃねえ、なにか考えてやってもいいぞ?」




392 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/18(土) 16:08:44.20 ID:gPui3oPA0
更新待ってたよ!
393 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/11/18(土) 16:15:41.02 ID:jbWa+deco
ロット「あの、それは大変ありがたい限りなのですが…」


―――――――


イヴ「・・・・・」

キリュウ(あーあ、始まったヨ)

エリス「あの、ロットンさん、なんというか困っているように見えるんですが、何かご事情が?」

ロト坊の態度に違和感を感じたらしい、まあ普通の奴なら願ってもねえ話だろうヨ
こっちの鍛冶屋娘は商売熱心ってわけじゃねえみたいだヨ

イヴ「ええ、私にもわからないのですが…ひょっとしてあのレイピア気に入っていらしたんでしょうか?」

キリュウ「気にいる?とんだ冗談だヨ、あいつが剣を気にいる訳がないだろヨ」

イヴ・エリス「?」


イヴ「えっとつまりは?」

キリュウ「あいつ安もんが好きなんだヨ」

エリス「もちろん私は戦わないからわからないけど…武器って良いものに越したことはないものなんじゃ」

キリュウ「武器だからだヨ」

エリス「どういうことなの?子猫ちゃん?」

キリュウ「あ??」

イヴ「キリュウさん!」

キリュウ「ちっ…あいつの本業はあくまで探偵、戦うことは本職じゃないヨ」

キリュウ「それに、戦闘で何か手に負えないことに直面したときはさっさと撤退する事を念頭に置いてるんだヨ」

394 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/11/18(土) 16:26:32.52 ID:jbWa+deco
キリュウ「そんな時、例えば剣を弾かれてしまった時なんかに、わざわざ拾いに行きたくなるような武器は欲しくないんだとヨ」

エリス「あー、なるほど…」

イヴ「あんなにお強いのに…」

キリュウ「ワレ様もどうかと思うけどヨ」


キリュウ「あ、ちなみにワレ様が首にかけている魔法媒体は、一級品のラピスラズリだから話は…」


エリス「おじいちゃん!リゼさん!そんな急にお話を持ちかけてもお客さんは困惑しちゃうでしょ!」

リゼ「あー、うん。そうかもねぇ…」しょんぼり

グラン「なんだよ、ありがてぇ話じゃねえか?なぁボウズ」

ロット「いえ、少し考える時間が欲しいと言うか…ほら、まだ剣も見てませんし」

エリス「ほーら」

グラン「うっ…」


キリュウ「話、まだ途中だったのにヨ」

イブ「まぁまぁ!!」

395 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/11/18(土) 16:39:26.06 ID:jbWa+deco
―――――――

エリスさんが助け舟を出してくれたおかげで、なんとか商売熱心な二人から逃れることは出来そうだ…
どうやらエリスさんには腕っぷしの立つ二人も、弱いみたいだった

ロット「とはいえ…」

僕はもう一度折れたレイピアに目をやる
新しいものを用意しないといけないことには全く反論の余地がない

できればレイピアか細身の剣がいいなぁなんて思いながら、この鍛冶屋を少し見回してみると
気になるものが…

ロット(あれ、もしかしてこれ…)

大きな箱、そこにはさほど価値のなさそうな武器が乱雑に置かれていた
なにより…


リゼ「あれ、なにやってるんだいあいつは?」

エリス「どうか、されましたかロットンさん?そこにあるのは、売り物にならない失敗作や、ここで直接武具を買っていった人達が置いて行ったものなんですけど…」



キリュウ「おい、小娘。荷物をまとめておけヨ」

イヴ「え??」
396 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/11/18(土) 16:50:11.74 ID:jbWa+deco

グラン「「「出ていけこのロクでなしどもが!!」」」


店から叩きだされたのはそれから、間もなくのことだった

ロット「……なんで??」

イヴ「あたりまえですわ!」

ロット「え?」

イヴ「彼ご自慢のもっといいお品物がたくさん置いてあるなか、たまたま置いてあった使い古しのシルバーレイピアに目を輝かせていれば不機嫌にもなります」

ロット「ああ、なるほど、そういうことか…悪い事したなぁ」


初めてイヴに怒られた気がする
鍛冶屋にはあまり縁がなかったからなぁ…

キリュウ「まったくヨ」

ロット「…まあ、武器はなんとかするさ。まだ全然買い物してないし、ついでに手ごろなものを調達しよう」



今日は一度宿に戻ることにした
旅の支度と、頻発的襲撃事件の調査は明日に持ち込みだ
397 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/11/18(土) 16:56:46.24 ID:jbWa+deco
更新が途絶えてしまって申し訳ありません


↓1〜3夜自由行動選抜

※なんでもありです。誰かに出会うでも、戦闘イベントでも、買い物でも。詳しく書いてもらっても簡単に書いてもらっても構いません。これからこの自由行動系の安価を増やそうと思います
何もでなかった場合はこちらで進行します

パーティ
・ロットン

>>257より 職人と冒険者の町【ツカーテ】

冒険者や職人を支援するギルドを中心とした町。
石造りの家屋と市場に集う屋台。絶えず響く鍛冶屋の鎚の音が印象的。
二つの大きな街道の交差点に位置し、東側には海に向かう大河が流れており、交通の要所としても有名。
宿、商店、鍛冶屋などなど、「ツカーテに来て揃わぬものなし」と言われるほど商業が発達していると同時に、多くの情報が集うため情報屋の激戦区でもある。
町全体を通して自立意識が高く、ギルドの組織している自警団は騎士団や国とのいさかいを起こすことが多い。その為国とは仲が悪いが、多くの冒険者や商人達を味方につけているため国としても手を出しづらい町である。
398 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/18(土) 17:00:13.42 ID:983I8Omw0
ロットンがイヴと夜に2人で街を散策
(キリュウは空気読んでかはいない)
399 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/18(土) 17:02:41.18 ID:gPui3oPA0
自警団のリーダーのジャック(≫290)が「手伝ってくれた礼がしたい」と尋ねてくる。
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