【安価】探偵剣士「一目惚れをしたら冒険が始まった」

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235 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/14(日) 23:55:42.90 ID:2L5Iixt60
名前:ジョール・リオル
年齢:38歳(本人は20代と言っている)
性格:面倒見がある性格。男好き。オネエ系
容姿:黒髪で青髭。マッチョで胸元をわざと開いている
備考:お姉系。オカマと言われるとお姉と訂正する。
酒場「レポル」の店主であり、好みの男の幅は広い(ショタから渋いオジさんまで)。勿論、言葉使いはオネ系
情報を与えてくれるだけではなく、冒険のためのアドバイスや人生相談まで乗ってくれる
元々は冒険者で怒ると男時代の言葉遣いが出る。実力はあったようで、今でも暴れる客に対して自分で対処している
236 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/15(月) 17:16:27.13 ID:TOaq41WB0
名前:シャーロット
年齢:3歳
性格:暴れん坊。野生
備考:タニアが飼っている猫。
元々野良猫だったが、タニアが一目で気に入り、(無理矢理)タニアが飼い主に。そのため反抗的。
元々野良の生活が好きでよく屋敷を脱走する。そして、すぐにそのことを忘れて近くでなわばりを作るのですぐに見つかる
たまに寝床と飯が良いため、屋敷に居座ったりしている(すぐに飽きて脱走するが)

名前:リオン・ハート
年齢:17歳
性格:気が弱く、押しに弱い。また流されやすい。
備考:タニアの家のメイド。しかし、男(男の娘)。メイド服が非常に似合っている。
田舎から出稼ぎに執事の仕事で来たのにタニアによってメイドとして働かせられている(理由は「そっちの方が似合うから」)
性格の所に書いてある通りの気弱な少年でハムスターや犬を連想する小動物タイプ。
それと反比例するように仕事はすごく優秀。普通のノルマの数倍の仕事を与えても一般的に普通のノルマが同じくらいの時間で終わらせる。ただ、本人の自覚無し
女なのに凛々しく、仕事など色々そつなくこなせるフンラソワーズに憧れている(恋愛感情もあるかもしれない)
237 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/17(水) 00:58:21.61 ID:2yFq8iqZ0
名前:ロビン・フット
年齢:不明
性格:とても幅広く女好き(百合も好き。ロリは嫌い)で非常にノリが軽い。更に調子がいいがどこか憎めない所がある。下手な人間より人間らしい
容姿:銀色の鎧。目が光になっている。
備考:謎の鎧型ロボット。性別は一応、オス。誰が何の目的で作ったか不明のロボット。本人も忘れてしまったのでその理由を探すために旅をしている
見た目でよく職質されるが、何とか機転を利かして逃げのびている。本人はもっと平穏に暮らしたいと思っている
ロボットの癖に女好きで美人や美女などを見つけたらすぐにナンパする(ロリやババアは論外)。ホラ吹いたりと調子がいいことをよく言う
身体能力は結構高く鎧姿なのに逃げるスピードも力も強い。燃料はなぜか人間と同じ食べ物でいいらしく排泄せずに体内で消化するなどクリーン
彼が持っている能力は色々あり、カメラ能力、周りの生物がいるか確認する能力、CTスキャン能力、カメレオン能力、サイコガン……etc
科学が発展している国でもこれだけの能力を持っているのは珍しく、謎は深まるばかり……
238 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/05/18(木) 20:18:01.79 ID:wcbBbCNb0
名前:グレイス
年齢:不明
性格:腹黒。ドS
容姿:赤色髪のショタ。見た目年齢は8、9歳程度
備考:一見、純粋無垢で素直の子供。……実は魔物で悪魔。
普段の姿は演技で実は人間関係をかき回すのが大好きな悪魔。無垢な子供を装って人間関係を壊すのが趣味
悪魔としての能力も高く精神魔法を使う
239 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/01(木) 19:22:25.04 ID:brnPy30T0
保守
240 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/10(月) 23:41:38.98 ID:mdTtVDmno
そんな感じで待ちくたびれていると…

ゴーンゴーン!!

タニア「あら?」

ダニス「おい、この鐘は!」

時報かなにか、大きな鐘の音が聞こえてくる

イヴ「お、大きな音…」
キリュウ「なんの音なんだよ?この大きさは異常だろヨ?」

ダニス「この街の災いの鐘だ」

イヴ「災いの鐘…ですか?」

ダニス「ああ」


イヴ「?」

イヴにはどうにも状況が理解できていないようだった

キリュウ「なにか緊急自体が起こったんだヨ」

イヴ「緊急自体…」

ここまで言ってわからないのかヨ?
察しが悪いとかそういう問題なのか疑問だヨ
241 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/10(月) 23:43:01.60 ID:mdTtVDmno
キリュウ「例えばサイクロンとか自然災害、殺人系の凶悪指名犯が見つかったとか…他には」

タニア「魔物の侵入とかかしらね」

イヴ「魔物!」

キリュウ「多分それだヨ、屋敷にいっぱいいたからヨ」

ダニス「おいおい大変じゃないか!!街は…家は大丈夫なのか?」

タニア「大丈夫でしょ、あれだけ騎士団がいたんだから」

イヴ「それよりもロットさん達は!」


どうだろな、そこそこの魔物にもそう簡単にはやられる奴じゃないけどヨ
しょうがない、少し様子を見に…

重い腰をあげ街に向かおうと、小娘の腕から降りると
シュタ!!っと着地音が聞こえた

キリュウ「?」

いや、ワレ様が小娘の腕の高さから飛び降りたところでこんな音しないだろヨ

タニア「あら!」

フラン「ただいま戻りました、お怪我はございませんか?皆さま」

ダニス「フランちゃん!いやいや、こっちのセリフだろ。心配したぞ」

フラン「恐縮です、ダニス様」

タニア「みんな無事よ。傘はボロボロになっちゃったけど」

フラン「後程新しい者をお持ちします」
242 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/10(月) 23:43:53.08 ID:mdTtVDmno
イヴ「あ、あの…」

キリュウ「ロト坊はどうしたんだヨ」

フラン「……」

するとその人間は沈黙する

イヴ「あ、あの…?」

タニア「フラン?なにかあったの?まさか…」

フラン「――ね」

イヴ「ね…?」




フラン「ね、ね、猫が喋っている!?」

またこれかヨ



フラン「た、タニア様、少し休息をいただいてもよろしいでしょうか?不覚にも猫が喋ってるように見えてしまいました…」

ダニス「気持ちはわかるけど、それ現実だよ」

フラン「ば、バカな!?」

キリュウ「おい!」
243 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/10(月) 23:44:32.70 ID:mdTtVDmno
フラン「は、はい!」

キリュウ「んなこたぁどうでもいいんだヨ!!ロト坊はどこで今何してるんだヨ?」

イヴ「一緒でいらっしゃったんでしょう?お願いします!教えてくださいませんか?」

フラン「え、ええ。そうでしたね」


フラン「失礼、取り乱しました。分けあって別行動になりましたが、恐らく無事かと思われます。そろそろこちらに…」


「やぁ、遅くなったよ」

244 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/10(月) 23:45:01.08 ID:mdTtVDmno
イヴ「あ!」

ロット「いや、参ったね。厄介な人が…」

イヴ「ロットさん!!」
ロット「うわ!」

小娘が凄い速さで駆け寄って、涙目ですり寄る

イヴ「よかった…心配しましたわ」
ロット「う、うん。し、心配ありがとう…あはは」//

わかりやすいったらねえヨ

タニア「さあ、そろったようだから出発しましょう?乗って」

タニア「ほらあなた、モタモタしないで馬車を動かしなさい!」

ダニス「へいへい」
245 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/10(月) 23:45:27.83 ID:mdTtVDmno
―――――――――――――――

馬車は動いている
時間はそろそろ夕暮れに差し掛かる

あれからキリュウにガミガミ言われたが、例の猫缶の袋を見せたらすぐに上機嫌になった

そろそろ一息は十分だろう、本題に入ろう

ロット「イヴ」

イヴ「はい、なんでしょうか?」

ロット「これからどうするつもりだい?」

イヴ「……その、なにも」

ロット「帰るアテぐらいはあるはずだ」

イヴ「いえ、ないんです。行く当てはどこにも…」

タニア「この子、ひょっとして記憶喪失とかかしら?」

フラン「しかし、名前は覚えていたようですが」

ああ、記憶喪失ではない。名前もそうだけど、あの時騎士団に追われた理由をハッキリと認知していた

イヴ「…でも、これ以上ご迷惑をおかけするわけにはいきませんわ。どこかで下していただければ、そこからは一人で」

246 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/10(月) 23:45:53.41 ID:mdTtVDmno
ロット「よかったら一度僕の事務所まで来ないかい?少し遠いけれど」
僕は彼女の話を遮ってそう切り出した

イヴ「い、いけませんわ!私これ以上あなたを巻き込むわけには」

ロット「職業柄、厄介ごとに巻き込まれるのは慣れているんだ。気にすることはないよ」

イヴ「でも…これ以上…」

キリュウ「これ以上これ以上、うるさい奴だな小娘ヨ」

キリュウ「そんなに我様達の事が信用ならないのかヨ?」

イヴ「そんなとんでもない、こちらに連れてこられて、あなた方に会えた事はむしろ幸運だとすら」

イヴ「信用――という話でしたら、むしろ私の方が。本当の事をなにも話せていないのに…」

ロット「それは違うね」

イヴ「…違う?」

ロット「確かに君は多くを隠している。やむに已まれぬ事情でね」

ロット「でも、君は既に一つの真実を僕に話してくれたよ」

イヴ「…ですが私、本当に何も話していませんよ?」

ロット「じゃあ、君は名前すらも偽っていたというのかい?」
247 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/10(月) 23:46:21.43 ID:mdTtVDmno
イヴ「……あ」

ロット「イヴ・ブラット=レイ…とてもじゃないが、咄嗟に思いつくような名前ではないし、こんな印象に残るような名前を偽名として予め考えておくとは思えないからね」

イヴ「で、でもそのくらいは人として当たり前のことですわ。本当の名前を名乗ったところで私が信用に値する人物かどうかなんて」

フラン「いいえイヴ様、このご時世、すまし顔で偽名を名乗る方は思ったより多くいます」

イヴ「え、そ、そうなのですか?」

タニア「あはは、イヴさんまるで自分の信用を無くしたいように見えるわよ?」

イヴ「いえ!そういうわけでは…私、さきほどから否定してばかりですわ」

ロット「イヴ、僕は探偵なんだ」

ロット「だから心配する必要も、なんなら何も話さなくても構わない。いつか暴いてみせるからね」

イヴ「……」

タニア「あらあら、乙女の秘密を暴くなんて、大胆な宣言をするのね」

ロット「ちょ,語弊を招く言い方をしないでください…!」
248 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/10(月) 23:47:20.75 ID:mdTtVDmno


イヴ「ロットさん、なぜそこまでして頂けるのですか?」


聞こうか聞くまいか躊躇した様子で彼女は聞いてきた


ロット「…それは」

ロット(どうしよう、考えてなかった)

キリュウ(じー…

ロット「気になったんだよ。騎士団が…いや帝国政府が何を企んでいるのか」

ダニス「政府だって!!?なんだ、そんな厄介ごとなのか!?」

ロット「あくまで可能性ですが、今回の件がただ事じゃないのは確かです。僕がさっき対峙した騎士団の小隊長ですら事の本質を把握していなかった」

フラン「なるほど、確かに今回の件に対して、スタット街に集まった騎士団の規模はいささかおかしかった」

タニア「あら?そうなの?」

フラン「ええ、小耳に挟んだ兵士の会話から、あの後にも幹部格が集まってくる予定だったようです」

ダニス「だからこんな遠回りな道を行けって言ったのか」
249 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/10(月) 23:48:20.33 ID:mdTtVDmno
ロット「あまり事件に関してこういった感想を口にするのは主義に反しますが」

ロット「この件は興味深い」

ロット「そしてこの件にはイヴが関わっている、放っておくわけにはいかないよ 」

イヴ「……!」


キリュウ「ふーん」

ロット(ウ、ウソは言っていないからね)


ロット「だから、ゆっくり考えるためにも事務所に一度戻ろうと思うんだ。本当はもう少し調べるべきなんだろうけど、こうなった以上スタット街に戻るわけにもいかない」

イヴ「本当に…本当に頼ってもよろしいのですか?」

ロット「うむ、どうせ僕も追われる身になりそうだしね」

イヴ「も、申し訳ありません…でも分かりました。そういうことでしたらよろしくお願いしますわロットさん」

ロット「よし、方針は固まったね。僕の村は北の方だ、何日かかかるだろうから気長に行こう」
250 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/10(月) 23:48:50.07 ID:mdTtVDmno
ロット「……」

キリュウ「まさかこんなことになるなんてヨ。おいロト坊、今何考えてるんだヨ?」

ロット「いや、昨日の夜すれ違ったローブの人に言われただろう?」

『人生を変えるほどの大きな転機がそなたに起こるかもしれん』

ロット「あれ、あながち間違ってないなって」

キリュウ「ああ、いつか本当に捕まって、罪人としての人生に変わるかも知れないヨ?」

ロット「ははは、それは御免だね気を付けないと」


馬車は進んでいく、その先が
これから世界の命運を揺るがすような大きな大事に深く関わっていく第一歩となることを
僕は想像もしていなかった

プロローグend
251 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/10(月) 23:49:15.60 ID:mdTtVDmno
プロローグ登場人物の簡単な紹介

ロットン・グラスバレー 17歳
私立探偵
レイピアなど細身の軽い剣を使った剣術を得意とする
戦闘力に関してはそこまで恵まれた才能があるわけではなく、機転を利かせて戦う
戦闘ではなんでもありだと考えているが、普段の基本的な礼儀は重んじる
調査するために入った街はずれの屋敷で、囚われていた少女イヴに一目惚れをし連れ出した
個人行動を好むがコミュニケーション力がないわけではない。女慣れはしていない

イヴ・ブラット=レイ 16歳
スタット街の屋敷に囚われていた姫様風の少女
素性ははっきりしない、嘘をついているわけではなく話せないとのこと
屋敷で謎の集団に捕らわれていたが、隙をついて逃げ出してくる
自分が騎士団に追われる理由を知っている

キリュウ 
相棒のしゃべる猫
プライドが高く性格がきつい、語尾に「ヨ」をつけて話す。たまに猫っぽい鳴き声も出る
氷系の魔法が得意、魔法を使う時は首にかけているラピスラズリを媒体にする
ロットンは密かに魔物なんじゃないかと疑っている
252 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/10(月) 23:50:09.53 ID:mdTtVDmno
タニア・クラウン  32歳
探し猫の飼い主
おおらかな性格で、なんでも面白がる
我儘だが、聞いてもらえなくても文句は言わない
使用人使いは常識の範囲内だが、代わりにダニス使いが荒い
過保護すぎるせいでペットの猫は何度も逃げ出している
ロットンが屋敷を調査するキッカケになった人物

フランソワーズ  24歳
タニアに使えている凄腕執事、女性だがメイドではない
冷静沈着で、いろんな人に頼られている
ナイフ捌きがプロ並み
真面目過ぎて冗談が通じないきらいがある
ロットンが屋敷を調査するキッカケになった人物その2
馬車を町から脱出させるためにロットンと共に一時街に残った

ダニス・クラウン 37歳 募集キャラ(>>214)
夫、一応クラウン家の当主
いい人だが、押しが弱く心配性
妻に尻を敷かれており、苦労人
馬車を運転し、スタット街から隣町まで送ってくれる

ヒュード・スクヤード 40歳 募集キャラ(>>36)
ロットンと古い付き合いのやれることが多すぎる雑貨屋
キリュウとも付き合いがある
屋敷の調査のためにわざわざやって来る
騎士団からロットンを逃がした

ローブの女性 
ロットンに「転機が訪れる」と告げた謎の女性

ニーナ・ホリーロック 20歳  募集キャラ (>>170)
弱冠二十歳にして小隊長を任されている女騎士
物事を正確に把握する洞察力を持つ
剣術だけでなく、魔法にも長けており、ある程度の魔法なら無詠唱で発動できる
魔法を使う時は赤の魔導書を媒体にしている
物資輸送の任でスタット街にやってきた。
町はずれの屋敷の事情は何も知らなかったが、ロットンに気かされて事を把握
その後ロットンを拘束しようとしたが、街中で魔物騒ぎが起こったためそれに乗じて、ロットを見逃した
253 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/10(月) 23:51:09.58 ID:mdTtVDmno
これらの設定はほぼそのまま使用します
(多少弄りました)

(>>43より)
『魔物』…世界に存在する普通の動物とは違う異形の生物。いつから存在して、何処から来たのかは詳しいことは不明
種類は動物型、植物型、岩石型、機械型……etcといろんなタイプの種類があり、日々増えているという。
また生態系も様々。雑食もいれば全く食べない魔物もいる
食事のために生物を襲うこともあれば、襲うことが存在理由の魔物も存在する(全く無害なものも)
知能は基本的に低く、人とコミニケーションが取れないものばかり(取れても交友ができるとは限らない)
基本的には食料として持ちられないが、場所や生物によっては魔物を食料として食べるところもある
またペットとして買われたり、商売道具として捕まえられたり、裏の闘技場で使われたりする
(だが、基本的に魔物は恐れられているものなのでそういうことは好きくない)
そんな魔物を狩るための専用の職業が「魔物ハンター」であり、また魔物を使役する「魔物使い」なども存在する

『魔法』…人間が魔物と対抗するために作られた力の一つ。その歴史は何百年も前に遡る。
人間の体内にある魔力(これは誰の中にも存在する)を使い、それを具現化して外に出すのが魔法である。
誰の中にもあるからと言って、簡単に使えると限らない(生まれてすぐに使える天才も存在する)
使えるようにするには一般的に2つ。1つは厳しい修行を続けてコツコツとあげること。
2つは魔翌力を操れるものに魔力を注入してもらい無理やり眠っている魔力を引き出す。
2つ目はすぐに魔力を使えるようになるが高い可能性で重障害を負う、最悪命を落とす可能性があるためお勧めはできない。
魔法の種類は基本は4属性「火」「水」「土」「風」であり、魔翌力を使えるようになったものはどれかを習得するのが普通である
ただし、これ以外の魔法は数多に存在し、↑の4属性を使えない特殊なものもいるいう
魔法の種類は魔物と同じくらいに日々増えており、図書館にある「魔法全書」など毎年書き換えられるほどである。

付け加えて、魔法を使うには一点に魔力を集中させるため、通常一時的に魔力を蓄積させる「媒体」が必要となる。一般的には天然の鉱石
もしくは術式を記した人工の魔導書などが媒体となる。魔導書の方が精度が高く扱いやすい、鉱石はより爆発的な効果を得られるが不安定
卓越した魔法使いならば、媒体なしで魔法を発動できるが体にかかる負担は大きくなる
254 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/10(月) 23:52:58.47 ID:otGZpTJk0
更新来てた!お帰り!
255 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/10(月) 23:57:33.36 ID:mdTtVDmno
皆さま久しぶりです

プロローグ終了までは書き留めてあったのですが、どうもここに上げるだけの作業ができずにいました
ごめんなさい<(_ _)><(_ _)><(_ _)>

安定して更新が続けられそうな目途が立ちましたので再開していこうと思います

さっそくですが、ここからロットン達は3つの町もしくは村を経由して、事務所を目指す展開にしようと思います
つきましては次の舞台についてを募集します

細かく書いてくださっても構いませんし、ただ単にこんな展開が欲しい的なのを簡単に書いてもらっても構いません
その中から選んで組み合わせて書いていこうと思います
今まで募集したキャラクターも使っていきます

因みにタニアさん達御一行は離脱しますのであしからず
よろしくお願いします
256 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/11(火) 00:01:49.64 ID:SMxr4JR1O
生きとったんかワレ!
257 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/11(火) 00:15:48.50 ID:43Gv6kju0
こんな感じ?

職人と冒険者の町【ツカーテ】

冒険者や職人を支援するギルドを中心とした町。
石造りの家屋と市場に集う屋台。絶えず響く鍛冶屋の鎚の音が印象的。
二つの大きな街道の交差点に位置し、東側には海に向かう大河が流れており、交通の要所としても有名。
宿、商店、鍛冶屋などなど、「ツカーテに来て揃わぬものなし」と言われるほど商業が発達していると同時に、多くの情報が集うため情報屋の激戦区でもある。
町全体を通して自立意識が高く、ギルドの組織している自警団は騎士団や国とのいさかいを起こすことが多い。その為国とは仲が悪いが、多くの冒険者や商人達を味方につけているため国としても手を出しづらい町である。
258 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/11(火) 00:20:39.26 ID:SMxr4JR1O
おっと更新見逃してたわ
次の舞台か...こんな感じでいいかな?

町の名前:ゴールデン・クレセント
内陸にある三日月の形をした町。元々は作物が育たない不毛の地として知られていたが、何故か近年になってから急成長を遂げた。一方で恩恵を受けられていない人間も多く、町の一角にはスラムが形成されている。噂では躍進の影には違法な薬物の大量生産があるとも言われている。
259 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/11(火) 01:02:24.60 ID:SMxr4JR1O
>>258に追加

更に騎士団や政治家の間では賄賂が平然と横行しており、治安は極めて悪い。

リアルで例えるならメキシコみたいな感じ(むしろこっちの方がえげつない気もする)
260 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/11(火) 01:07:04.10 ID:Lcjy/S6i0
久々だから感覚があっているかわからないけど……

職業の町の名前:ワーキング

名の通り職業の説明やその職業になるための証明書(または書類)を発行してくれる(ジョブ屋と呼ばれる所があるょ
職業になるためにはその職業になるために課せられた試練(ノルマ)をクリアすることが必要(難易度や期間などは職業による。2つ以上の職業を持つ者もいるが稀である)
仕事の紹介や仕事の斡旋なども行っており、中間ポイントにもなっている
武器屋、宿屋、食事屋、酒場、教会……ect、必要なものは揃っており、旅するものはまず立ち寄るべき場所でもある
一部の町とはここに移動するための移動魔法陣があり、旅の疲れや仕事を仕入れるために訪れるものもいる
ちなみに治安は良く、町には憲兵など色々いるためよほどのことがない限りは治安は悪くならないと思われる


職業についても何か設定必要だろうか?だったら近い内に作る
あと3つ以上町や村が出てもいいのかな?選ぶのは>>1
261 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/11(火) 10:58:59.34 ID:WiKC0We1O
町の名前:大農園都市「ノーソン」

アルスタリス帝国の食料自給率の大半を補っている大農園都市。
多くの作物、穀物の栽培のほか酪農も行っている。
名産品は[黄金小麦]で、名物は[黄金小麦のパン]と[ゴールドビール]及び[ノーソンミルク]。
どこまでも広がる小麦畑と牧場、高台にそびえ立つ巨大な風車がシンボル。そののどかな雰囲気から観光名所でもある。
村人たちはみんな温厚でこころ優しく、ここに配属される騎士も温厚な人物が多い。
また、農園都市でありながら絵や音楽を愛する芸術の町という側面も存在する。
262 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/11(火) 14:15:20.19 ID:Lcjy/S6i0
>>261
町や村って書いてあるじゃないか。都市は違うじゃん

名前:リュウセイ
容姿:モグラ
備考:キリュウと同じくしゃべる動物の1人でキリュウの知り合い。
一見、クールだが心に熱いものを持っている。土魔法が得意。


町の名前:西部の町「ウェスタン」

近くの山で魔翌力の触媒として使える「天然の鉱石」が大量に発掘されることが判明したことでゴールドラッシュのようにならず者たちが集まってできた町。
服装や街並みまでまるで西部劇のような世界である。
当然治安は悪く、保安官がいても賄賂が買収されるレベル。今日もカウボーイハットにガンベルトの男たちが生死を賭けた決闘を繰り広げる。
町にはいくつの派閥が鉱山の鉱員を巡ってしばしば争いが起こっている。
現在では毎日夕暮れ時になると両派が代表者を1人ずつ出して決闘を行うのが日課になっている(基本的にあの町の奴らは銃で勝負している)


持ちネタはわかる人はわかる。パロディと認識してもいいし、>>1が改造してもいいし……
263 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/07/12(水) 10:51:11.67 ID:6pLXLANP0
村が少ないので
魔物と人間が共存する村:「モンスターファーム」
名のとおりに人間と魔物が共存している村。
魔物は大人しいのと無害であるものや知的があるものなどに限られるが人間と暮らしている
普段は結界で村は隠されていて、偶然や魔力に敏感などの理由以外は入ってこられない。
村の人は生きてから魔物とともに住んでいるために魔物を恐れない(だが、きちんとよい魔物と悪いものの区別の教育はされている模様)
そのため治安は安定しているが、外部からここに移住は掟でできない(外部から干渉で村を荒らされないため)
一度、迷い込んでもう一度迷い込むのは難しい(結界魔術で道が変わるようにしているため)
264 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/12(水) 22:02:08.67 ID:WIY5J9m60
名前:オルバ・バーチャス(表記と呼び名はオバちゃん)
年齢:?歳
性格:噂好きで愚痴ポイ…よくいる世間のイメージのおばちゃん
容姿:ちょっと太っちょで髪色は白髪になっている。
備考:超噂好きで聞いたらすぐに誰かに話したくなってしまうオバちゃん。超早口のマシンガントークが得意(内容は噂、世間話、愚痴など色々)
1人称は「オバちゃん」。男はイケメンや渋い顔のタイプが好きでおっかけになったりする。
自分より下と思ったらとことこ舐める。ちなみに権力には弱い
偶然にもロットン達に行く度々に表れる。仕事は警備担当だったり門番だったりするが口が滑りやすかったりするので長く続かない
職業は一応、格闘家になっている(本人曰く「か弱いおばちゃん」らしいがそこら辺の魔物よりは普通に強かったりする)
年齢、家族関係共々不明。薬指に指輪を付けていて子供がいるが話によって息子やら娘に変わらるので色々謎。
265 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/14(金) 00:17:54.41 ID:8zGkPcB00
すみません土曜日に更新します
266 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/14(金) 01:05:18.60 ID:BbMoIJEo0
名前:リゼッタ・ローゼス(リゼ)
年齢:23歳
性格:おせっかい焼きで面倒見がいい性格。多少大雑把
容姿:ピンクに少し赤色が混じったような髪。ショートヘアで巨乳。170cmより少し小さいくらい
備考:職人と冒険者の町【ツカーテ】の職人の1人。腕は中々。
初めてツカーテに来た相手に丁寧案内したリするなど、元気で面倒見がいい。ただし、正義感も強く、悪人などには考えずに手を出してしまう所も……
姉御気質で彼女を慕っている者も多く「リゼ姉さん」or「リゼの姉御」と呼ばれていたりする。
武器はハンマーでこれでセクハラしたり迷惑したりする客を倒したりする。
実は孤児で、町の職人たちによって育てられた。そのため町に育てられたといっても過言ではないのでそのために毎日町のために働いている。


村や町はどれが採用されるかわからないのでとりあえず色々書いてみる。
その町が採用されなかったら設定変更をお願いする。
267 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/07/14(金) 15:15:36.73 ID:bwf2o2u/0
名前 ジュライ
年齢 不明(20代前半〜後半あたりだと思われる)
性格 社交的。嘘つき
容姿 逆立っている黒髪で長身イケメン。
備考 初めて会った相手でも仲良くしてくる人物(良く言えば人付き合いがうまい、悪く言えば馴れ馴れしい)
情報通で色んな情報を話してくれる。
その正体はマフィア「バロック」のボス。前ボスの実の息子
本人は家業のために仕方なくやっている点があるがマフィアとして優秀。ただし、フラッと姿を消して仕事をサボることがある。
ただし、普通の一般人と暮らしたい願望もあり、基本的に自分がボスだということは隠している
(子供時代はマフィアの関係者であることで苦しんでいた。「普通」というものにあこがれていて、普通の友達がほしいと思っている)
武器気マフィアであって銃を使う。普通の銃と魔法銃を使う

名前 ゴート
年齢 47歳
性格 真面目
容姿 スキンヘッドの大男。サングラスを掛けていて、いかにもマフィアという見た目
備考 マフィア「バロック」のメンバーの一人。幹部
先代に拾ってもらって以来、組織に尽くして幹部になった。今はジュライの護衛とお目付け役の一人も兼ねている
ジュライの実力は認めているがまだ若いことなどもあり苦労している。
家族は妻と子供4人(長女、長男、次女、次男)がいて、愛妻家で子煩悩。家族のためにがんばっている。

クレセントが登場したら「バロック」も詳しく考える
268 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/14(金) 20:47:42.02 ID:BbMoIJEo0
名前 ベジタリス・ダリエット
年齢 38歳
容姿 農業服(麦わら帽子を被っているああいうの)
備考 農業家。野菜作りに情熱をかけており、日々品種改良で上手い野菜作っている。
最近は苦みがなく、子供でも食べられるピーマンやにんじんを開発するなどうまくいっているようだ。
いつか自分の野菜をいろんなところで食べられるようになって、子供たちが野菜が好きになる「野菜ランド」を作るのが夢(なんかズレている気がするが…)
田舎者らしく1人称「ワシ」で語尾に「だべ」が付く。今の所、嫁さんを募集中だがなかなか来ない。


あと>>267の「ゴート」は「グラット・クルース」で
ゴートは>>199にすでにいた
269 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/07/15(土) 11:05:45.38 ID:ee5MkHkB0
名前:パーペス兄弟(レード・パーペス、ラッド・パーペス)
年齢:32歳 (両方)
性格:レードは少し気が強く、ラッドは逆に少し気が弱い。ラッドの方が優しい
容姿:二人とも30代なのに40代のように顔が老けている(顔にしわがある)
備考:双子の糸操り人形を使って人形劇を旅芸人。レードが兄でラッドが弟。
旅に来た場所で人形劇を人々に見せて金を貰っている。
実は裏社会でも名が知れている殺し屋で糸操り人形を使って呪術を使う
レードは向上心が強く誰が相手だろうが容赦なく殺せるが、ラッドは子供や女の子相手だと躊躇してしまう性格
兄弟仲は兄の方が優先だが悪くはない模様

名前:マヤ・リドビア
年齢:24歳
容姿:眼鏡をかけたスーツ姿のきっちりした女性。髪色はブロンド
備考:真面目な秘書。問題が起きても冷静に対処する。しっかり者
巨乳(Fカップ辺り)で美人なので職場の男たちの憧れの的(一部、彼女に叱られたいという変わった人もいるとか…)
ただし、私生活はズボラで家はゴミが溢れかえっており料理もできない。
好みのタイプは「私生活を支えてくれる人」(家事ができないため)
270 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/07/15(土) 20:58:28.04 ID:NhrcLFyq0
名前 ガーロ
年齢 58歳
性格 外道。我利私欲
容姿 胸元が開いた服。成金趣味身を思わせる装飾を付けた黒人
備考 高利の金貸しで、武器売りや奴隷売りなどをしている完全に"黒"の人物。
人呼んで「黒金のガーロ」(黒い金ばかり金の手元にあるから)
「金で買えないものはねぇ」という考えを持ち、信頼や人も金で買おうとする。
ほしいものはどんな手を使っても買おうとしている。遊び好きで女好きでもある。
271 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/07/15(土) 21:03:56.27 ID:NhrcLFyq0
>>270に容姿に「意外とガタイはいい。金色の趣味が悪いサングラスをかけている」と備考に「不動産もしている(どれも悪徳なものだが)」も追加で
272 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/17(月) 00:41:53.78 ID:SJ8GbQbB0
>>265の土曜日に更新とは何だったのか……

名前:エリス・カーバイン
年齢:15歳
性格:大人しくドジッ子。ただし、自分を意見を通すときははっきりとモノを言う
容姿:魔女らしい黒い三角帽・黒マントの服装をしており、髪色は緑で薄い緑目。眼鏡で三つ編み
備考:昔から続く魔女の家系に生まれた少女。魔女の血を引く魔法使い。
ただし、昔から大切にされた来たので大人しいの少女。このままではいかないという祖母の考えより旅に出される。
基本的に箱入り娘でトラブルが起きることが多い。だが、意外もタフであり前向きな所もある。
得意魔法は「風」「土」。他に植物魔法や回復魔法が得意であり、魔法を使うために親に持たされた魔導書を使って魔法を安定させる。
おばあちゃん(もちろん魔女)子で魔法の師匠でもある。両親との関係は良好…というか親が過保護すぎるというレベル(旅のために色々渡しすぎている)
特技は魔法以外だと触媒の発掘と趣味は読書。読書は王道系の恋愛小説が好きだとか……(いつか自分もこういう恋愛したいという憧れもあるようだ)

名前 ラミィ
容姿 兎に似ている生物。
備考 エリスが旅前に祖母が渡した魔法生物(魔法で作られた人工生物)。耐久性は普通の生物と同じぐらい。
体に魔翌力を蓄積していて、最悪この子を使った魔法を使うことができる。
意識もあり、最悪エリスを守るために戦うように作られている。
普通の生物のように生きているように見える。エネルギーは周りの魔翌力から微弱に吸い取っている。
273 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/18(火) 01:00:16.77 ID:mfJ5f+H3o
更新予定を守れず申し訳ないです
ちょっとやり直しをしていました
274 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/18(火) 01:01:53.00 ID:mfJ5f+H3o
〜???の町の宿のテラス〜

この町に到着したその夜、宿のテラスでイヴはただずんでいた
今の彼女はあの立派なドレスではなくフランさんに分けてもらった服を纏い、相変わらず僕の帽子を被っている
流石にあのドレスをこの先も着続けているのは一緒に行動する身としては恐れ多い

(フラン「申し訳ありません、あまりふわふわした服は得意ではなくてこのくらいしかないのです」)

と渡してきたスーツは、言っちゃ悪いが本当に地味な色だったが、イヴは文句も言わずに着こなしている。
――そう、着こなしているのだ。もともとすらっとしたスタイルなおかげなのか、帽子からはみ出た髪が夜風にたなびかせられている様はなんと褒めるべきなのかすら分からない。

ロット(ああ、こんな助手が欲しい…)

スーツに鹿内帽、まさに探偵姿だ。そうでなくとも凄腕の仕事人に見える。



ロット(――いけないいけない、このまま凝視していたのがばれたら、どう思われるか)

耐えきれず話しかけることにした

ロット「何を眺めているんだい?」

イヴ「いえ、夜風が気持ちよくて――やっと、静かだなって少しぼうっとしていたのですわ」
275 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/18(火) 01:04:33.71 ID:mfJ5f+H3o
ロット「そうかい」

なるほど、スタット街は真夜中でも騒がしい場所だった
それだけじゃなく彼女の話が本当なら誘拐されてきた身、落ち着ける時間なんてなかっただろう
とはいえここも、そこそこに血気盛んな町だ
昼間の騒がしさはスタット街と比べても引けをとらない

イヴ「――そういえば、やっと落ち着いてお話できますね」

ロット「え?」

少し見回してみる

ロット「ああ、そうだね」

キリュウはまた勝手にどこかへ行ってしまった
やつが茶々を入れてくることはとりあえずないが



ロット「え、えっと、なにか話したいことはあるかな?」

イヴ「え?いえ、ロットさんこそ、聞きたいことがあるのでは?」



ロット(そうか、なにか質問すればよかったのか)

突然二人きりだったという状況に戸惑った故、何を話せばいいのか全く思いつかなかった
しか、現時点で彼女の素性についてをこれ以上問いただす気は元々なかった

じゃあどうする?趣味とか聞けばいいのだろうか?
いやそれはいきなり踏み込みすぎだろうか?
276 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/18(火) 01:07:53.45 ID:mfJ5f+H3o
ロット(ええと、ええと)

イヴ「??」


心なしか冷や汗をかきはじめた気がする

ロット(いけない、これ以上沈黙を続けては変に思われるじゃないか――そうだ!)

ロット「いや、今は特に君に質問する気はないよ、せっかく君も久々に心を休められる状況なんだしね」

ロット(うん、ごく自然に沈黙を破れたぞ)

イヴ「はい、お気遣いありがとうございます。確かに、私も今何をお答えするべきかまだ判断がついていないのです」

ロット「気に病む必要はないさ、隠しごとの一つや二つ慣れているからね」

イヴ「ふふ、ご職業柄ですか?」

ロット「まぁね――そうだ、それなら僕にも何か聞きたいことはないかい?」

聞いてばっかりいるより、僕の事を話してみるのも信頼を得る意味では建設的だ


イヴ「あ、えっとでは、なぜこの町に?」

ロット「この町?」

意外にもすぐに質問が返ってきたのはいいものの、それは僕に関することじゃなかった
277 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/18(火) 01:19:52.85 ID:mfJ5f+H3o
イヴ「はい、たまたま近かったからここに来たとは思えなかったので」


求めていた答えとは違うが、気になるのは分かる

ロット「なるほど、いい質問だね」

ロット「もちろんこの『ツカーテ』を訪れたのにも理由はあるよ」


そう、僕たちはタニアさん達御一行にこの町「ツカーテ」の付近まで乗せてきてもらったのだ
この町に既に追手来ていないことを確認したうえで入り、この宿をとったわけで


ロット「この町は別段大きな町ではないけれど、職人と冒険者の町って言われている。独自のギルドという自治体があって、ギルドの支援の元、この町の商業はスタット街とはまた違う発展の仕方をしているんだ」

ロット「そのおかげか、まずなんでも揃う。物価は少々高いけどね」

だがボッタくりな物は見たことがない、高かろう良かろうというか、この町で出回る売り物の品質の信頼度は随一と言える

イヴ「なるほど、先ほどお見かけした雑貨屋の品揃えには、わたくしも驚愕いたしましたわ!できれば後で行ってみたいのですが」

ロット「もちろん構わないさ、明日行ってみようか」

女性は買い物好きと言うイメージがあるが、イヴもその例に漏れず少し楽しみそうだ

イヴ「ありがとうございます!!――あ、もちろん見るだけです!この後に及んでなにかをねだるなど…」//

ロット「まあそこまで深く考えなくてもいいさ、必要なものがあったら気軽に言ってくれたまえ。必要経費かどうかは僕が判断するよ」

イヴ「うっ…申し訳ありません」

そりゃ必要なものはあるだろう、なにしろ彼女はほぼ丸腰なのだから


イヴ「――つまり、ロットさんもなにかお求めなのですか?」

ロット「あ、いや――ま、強いて言うなら僕のレイピアにひびが入ってるから、安物の武器があれば取り替えたいけど」

ロット「どちらかというと、もう一つの理由がポイントなんだ」
278 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/18(火) 01:21:20.73 ID:mfJ5f+H3o
イヴ「それは?」

ロット「うん、どういうわけかこの町の住人は基本的に騎士団の事を良く思っていないみたいなんだ」

イヴ「そうなのですか?」

ロット「ギルドが組織してる自警団があるんだけど、ほら今もそこで見回りをしてる人がいるだろう?」

僕はちょうどテラスから見える、屈強な人影を指さした


イヴ「あの槍を持った方がそうなのですか?」

ロット「ああ、自警団の腕章を付けてるね。ここの住人かもしれないし、たまたま立ち寄った旅の人がギルドからの報酬目当てでパトロールをしてたりするんだけど」

ロット「とにかく、この町でギルドの自警団である彼らと、何かに付け込んで立ち入ろうとする騎士達とのけんか騒ぎは日常茶飯事だ」

イヴ「ふふ、聞いただけだと治安が良いのか悪いのか…」

とイヴは苦笑いを浮かべる
279 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/18(火) 01:23:06.12 ID:mfJ5f+H3o
ロット「いや、その点は安心していいと思うよ。ギルドもなかなか悪事は見逃さないから」

僕からみても、ギルドという組織は上手く機能しているように見える
頼まれて調査をしたことがあったけど、特に裏も無いようだった


イヴ「でしたら、むしろ親近感が湧いてきますわ!」

ロット(おっと)

今までイヴは比較的上流階級にいる人物そうに見えてたけど、やはり先入観に過ぎないのだろうか?
国に逆らう町の話を聞いて、価値観の違いを訴えたり、困惑する様子もない


イヴ「国に縛られず己が道を行く町…勇ましい感じがいたします!」

ロット(というか、本気で惚れ惚れしてるように見えるなぁ)



イヴ「――あれ?ところでロットさんがここを選んだ理由は?」

ロット「ん?ああ、だから僕たちに追手の騎士たちが迫ってきても、騎士が来るだけで騒ぎになるからすぐに分かるし、最悪この町にいればなんとかなったりもするだろうからね。この状況で一時身を置くなら打ってつけの場所なんだ」

イヴ「そこまで考えてこの町に」

ロット「まあできるだけ早く出発したいから、明日中には準備完了させるつもりだけどね」
280 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/18(火) 01:26:51.38 ID:mfJ5f+H3o
ところで、僕は今、そこまで手持ちに余裕がないのを話すべきかを迷っている
元々スタット街から帰るだけのところだったし、イヴには悪いが宿代が倍増した事と
キリュウの生意気なおねだりを聞いてしまったのも手痛いものだった

ロット(うーん、できれば馬を一頭借りていきたいぐらいなんだけどなぁ)

最悪ギルドですぐに済む仕事を見つけて、少し稼ぐ必要があることも頭に入れておかねばならない
それとも誰かちょうど良く、この探偵を頼ってはこないだろうか?


イヴ「ところで、あのご婦人方はあの後どうするご予定でいらしたんですか?」

ロット「いや詳しくは聞いてないけれど、タニアさん達の向かった方角的には、『ノーソン』あたりを訪れるんじゃないのかな?近くに『ゴールデン・クレセント』もあるけど、まさかそっちに向かうとは思えないしね」

イヴ「ノーソン…ゴールデン・クレセント…ですか」

イヴはどこか釈然としていないようだった
というかピンと来ていないというべきだろうか?

これもまた憶測に過ぎないが、いかに箱入り娘だったとしても
ノーソンはともかく、あの問題だらけのクレセントを知らないとは思えない


いやいや、そろそろ彼女について事細かに分析するのは控えよう
しばらくは僕の事務所に向かうことを重要視しなければ



281 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/18(火) 01:27:28.09 ID:mfJ5f+H3o
とりあえず、ここまで〜
282 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/18(火) 01:28:37.44 ID:6oC/2ArI0
結局、ノーソン採用したのか……都市と書いてあるけどいいの?
283 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/18(火) 01:32:45.94 ID:pO13dCqG0
284 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/18(火) 01:39:02.53 ID:mfJ5f+H30
>>282
ええ、もともとあまり条件を細かくするつもりはありませんし、都市について統一された定義付けはありませんから町のようなものでしょう

それ以外にも挙げられた設定は例外なく全部記録してるので
後々使うかもしれません
285 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/18(火) 01:40:54.54 ID:6oC/2ArI0
>>284
把握。できたらミスっている所や変な所は修復やそっちの都合で少しの設定変更は許されると思う
286 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/18(火) 13:23:28.34 ID:pO13dCqG0
名前:エルヴィン・レックスファング
年齢:54
性格:男気に溢れるが、血の気の頑固親父
容姿:筋骨粒々で50代とは思えない若々しさを持つが、紫色の髪に所々白髪が生えている。立派な髭を生やしており、胸に刀傷と火傷の痕がある。背中には身の丈ほどの大剣を背負っている。
備考:「ツカーテ」のギルドの元締め。部下や住民からは「ボス」と慕われており、その男気に溢れる性格を慕われている。
レックスファング家は代々ギルドの元締めであり、その昔騎士団内による陰謀により追いやられた一族。昔から続く因縁と騎士団の腐敗した現状に対する敵対心が強い。
騎士団のニーナは実の娘(妻の旧姓がホリーロック)であり、ニーナが騎士団上層部に嫌われているのはこの為。現在は勘当状態であり親子仲は最悪だが、ひとかどに親心はある。

念のため言っておきますと「ニーナ」と「ツカーテ」を考えたものです。娘設定とかは>>1にお任せします。
287 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/18(火) 13:34:31.51 ID:jCG2AQof0
ロットがところどころ少年らしいな
288 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/18(火) 19:03:26.09 ID:6oC/2ArI0
>>197は「ツカーテ」にあいそうなのでキャラに困るときは
それぞれ名前は「ギラン」と「エリア」で(元の名前は被っているのがいたので)

名前:トロンボ・ファクシー
年齢:26(詐称の可能性あり)
性格:クズ。小物
容姿:出っ歯でとがった赤っ鼻。にきびがあり、髪の色はオレンジ。
備考:「ゴールデン・クレセント」にあるカジノのオーナー。
自分より立場が部下など立場の下のものには威張るが逆に立場が高かったりお得意様には媚びるという救いような男

オネェ語でしゃべる
289 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/18(火) 19:15:07.25 ID:6oC/2ArI0
ごめんなさい🙇。途中送信してしまった
備考の完成版

備考:「ゴールデン・クレセント」にある高級宿のオーナー。
自分より立場が部下など立場の下のものには威張るが逆に立場が高かったりお得意様には媚びる
しかも同業の客を取ったり、あることないことを噂にしたり、部下を使って営業妨害するなど救いようがない男
騎士や政治家に賄賂を渡しており、色々助けてもらっている。最近には薬物にも手を出している……という噂。
成長する前のクレセントにいたらしいが今のようになったのは謎。夢は政治家になることに
オネェ語でしゃべるが、好きなは年頃の女子(15〜18歳あたり)一人称は「アタシ」「ボクチン」
290 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/19(水) 13:12:44.65 ID:kijX40UNO
名前:ジャック・テンペル
年齢:30
性格:飄々として捉え所がないおっさん
容姿:無精髭を生やした細マッチョの偉丈夫
備考:「ツカーテ」の自警団のリーダー。普段は酒と女を愛する飄々としたおっさんだが、実はかなり聡明で槍の腕も立つ元勇騎士。仲間思いの人柄から部下からの人気が高い。
 昔は将来を嘱望されていたが、上司の作戦失敗の責任を取らされ騎士を辞職。家族からも縁を切られ浮浪していた所を拾われ、晴れて自警団のリーダーとなった。その経歴から誰よりも騎士を憎んでいる。
291 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/19(水) 21:02:03.45 ID:AI5btJ8m0
名前:ミルカ・テンペル
年齢:10
性格:しっかりもの。
容姿:栗色髪の少し古着を着ている
備考:>>290のジャック・テンペルの娘。ただし、実の娘ではなく拾い子。ボロボロだった所を拾われた。
親に捨てられて、行く当てがない旅をしている所でジャックに拾われた。
それ以降、ジャックを「おとうさん」と言って慕っている。ジャックが酒や女にだらしない時は叱るなど自警団からは「娘より嫁だな」と茶化される。
自警団にはリーダーのジャックのサポートしている。元の親のことは嫌っており、顔も思い出したくないほど


>>290じゃないけど娘を作ってみた。>>1が良いなら使って
あと名前が他のキャラと被ったら>>1の判断で変えてほしい所
292 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/20(木) 01:50:29.88 ID:PJvc5CMy0
町の名前:水の都市「ベルマール」
潟「アマーレ」の上に築かれた、運河が縦横に走る水の都。
(元ネタはイタリアのヴェネツィア)
水上バスなどが使われており、これで市街など移動することある。
この街では海上輸送が盛んであり、いろんな船が外交に来ていたりする。
またこの街で見られる力を使った水中サーカスというものも存在する。

水の都市と考えたけど上手く書けなく適当になってしまった
もし使うとなる場合は色々追加や変更していいかも
293 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/20(木) 23:07:09.52 ID:j4n5adjHo
「ロットさん、私…あの時本当はロットさんの事を…」

ロット「イ、イヴ?」


何だか物々しい雰囲気が立ち込めている
ここはどこだ?
なんだか微妙に意識がはっきりせず、状況が呑み込めない
彼女は顔を赤らめ、何かを恥ずかし気に躊躇して打ち明けようとしているように見える

ロット(ん?待て…なんだこの状況は)//

「ロットさん、お願いします。一度目を瞑っていただけませんか?」

ロット「え、あ、ああ、分かったよ」

素直に目を瞑…
いややはり何かがおかしい、何も見えないはずなのに不思議と次の彼女の行動が映し出される
そして何故か目を瞑っている僕の姿も

誰の視点だこれは?

彼女の顔がどんどん、ロットン少年に近づいてゆく

ロット(いや、ちょっと待ってそれ以上近づいたらまずい事になるじゃないか!!)//

慌てて、その場から足を引こうとするが…

ロット(ええい、なぜ動かないんだ僕は!)


そろそろカウントダウン開始といったところか
5…4…3・・2・・1・・
294 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/20(木) 23:12:54.34 ID:j4n5adjHo
バシーン!!


ロット「んん?」

キリュウ「いい加減起きろヨ!!寝坊なんて珍しい」

顔に妙な衝撃を受けて、目を開けると、目の前にキリュウがいて
後方には宿の天井の、控えめな花柄模様が写る

どうやらネコパンチで叩き起こされたようだ

ロット「……」

キリュウ「飯だせヨ」

ロット「……」

キリュウ「??――おい、ロト坊?」


ロット「年頃の少年か僕は!!!」
キリュウ(ビクゥ!!


なんてベタでどうしようもない夢を見てるんだ僕は…
恥ずかしくてしょうがない



キリュウ「…いや、お前は年頃の少年だろうがヨ」
295 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/20(木) 23:28:19.42 ID:j4n5adjHo
〜食事処〜

イヴ「話に聞いた通り、ここも賑やかですわね」

ロット「うん、こっちの方がスタット街よりも忙しい街じゃないかな」


僕たちは宿の食事処で朝食を取っていた
彼女はきちんとスーツに着替えている
早朝でもアピアランスに抜かりはないようだ

この場所は宿の中ではあるものの、あまりゆっくりと落ち着いて食べるには向かない場所かもしれない
というのも、僕たち以外にも屈強な冒険者や少しイカツイ職人達が周りにいて
行儀の悪い事に大声で本日の予定などを語り合いながらガツガツと食べているのだ

ここは宴会場かと少々突っ込みたくなる

イヴ「今日はどうされるんですか?」

ロット「ああ、昨日も話した通りここを立つ準備をするよ。この町を回ってね」

イヴ「では今日はご一緒させてもらってもよろしいですか?」

ロット「もちろん構わないよ、例の雑貨屋も行くわけだしね」

イヴ「まあ!」


296 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/20(木) 23:44:16.62 ID:j4n5adjHo
ロット「あ、あとギルドの方で手ごろな仕事があれば、やってみようと思ってる」

イヴ「お仕事…あ、探偵業でしょうか!」

ロット「まあ情報集めや探し物があればそれが一番理想的なんだけど、多分雑用、ちょっとしたお手伝いとかが大半じゃないだろうか…」


ちなみに、そういった仕事の報酬は大したものじゃないことがほとんどだ、小遣い稼ぎ程度にはなるだろうけど
もっとしっかりした見返りを求めるなら、やはり魔物退治や、少なくともこの町の外でやる仕事になってくる
別にそれをやること自体は吝かでもないのだが、短時間では終わらないから、先を急ぎたい身としてはちょっと都合が悪い

イヴ「あ、その…申し訳ありません、やはり金銭的な負担は増えますよね…」

ロット「いやいや!…まあ、そうだね。仕方ないことさ、だから簡単な仕事があったら手伝ってくれないかね?」

変に、ごまかすよりもこの方がやりやすいだろう

イヴ「はい、もちろんです!なんでもやりますわ!」


キリュウ「ロト坊…」

ここはうるさくてかなわんとばかりに、気だるげなキリュウが何かを訴えてくる

ロット「ああ、食べ終わったらすぐに行動しようか。モーニングコーヒーも飲む気になれないしね」

297 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/20(木) 23:48:17.60 ID:j4n5adjHo
↓1〜3自由行動選抜

※なんでもありです。誰かに出会うでも、戦闘イベントでも、買い物でも。詳しく書いてもらっても簡単に書いてもらっても構いません。これからこの自由行動系の安価を増やそうと思います


パーティメンバー
◎ロットン
・イヴ
・キリュウ

>>257より 職人と冒険者の町【ツカーテ】

冒険者や職人を支援するギルドを中心とした町。
石造りの家屋と市場に集う屋台。絶えず響く鍛冶屋の鎚の音が印象的。
二つの大きな街道の交差点に位置し、東側には海に向かう大河が流れており、交通の要所としても有名。
宿、商店、鍛冶屋などなど、「ツカーテに来て揃わぬものなし」と言われるほど商業が発達していると同時に、多くの情報が集うため情報屋の激戦区でもある。
町全体を通して自立意識が高く、ギルドの組織している自警団は騎士団や国とのいさかいを起こすことが多い。その為国とは仲が悪いが、多くの冒険者や商人達を味方につけているため国としても手を出しづらい町である。
298 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/20(木) 23:52:54.86 ID:PJvc5CMy0
ロットン、新しい武器を探しに色んな武器屋を回る
299 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/21(金) 00:13:15.44 ID:o3k7hzfr0
イヴがガラの悪い相手に絡まれそうな時に>>266のロゼッタが助けて、その縁で一緒に街を回る
キリュウは>>45のアリアと出会い飯を貰う。猫のキリュウに色々話しかけるアリア。
最終的にキリュウとイヴは合流する(同行者と共に)


長すぎて無理なら前半のイヴの部分だけで
300 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/21(金) 01:14:05.40 ID:tomPCjQIO
仕事を探すために掲示板を見に行ったらみすぼらしい格好の男がいて...
301 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/21(金) 01:40:38.60 ID:tomPCjQIO
あ、男は>>35のことです、念のために
302 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/21(金) 21:43:26.53 ID:o3k7hzfr0
名前:トーマ・アクゼリット
年齢:18歳
性格:お調子者。女好きだが情に熱い。
容姿:赤いバンダナを額に巻いている茶髪の青年。
備考:何でも屋兼モンスター使い。何でも屋を名乗っており、場合によってはトレジャーハンターなどをして生計を立てている。
極度の女好きで美女にあったら速攻で口説くほど。勿論、男に対しての態度は冷めている。(ただし、ロリNO。美少女、熟女OKという基準)
顔は悪くないが軽い性格と第一印象が良くないのが多いため、基本的に女性から好かれない。子供と(ある程度、知力がある)魔物にはなぜか好かれる。
女性相手に調子に乗ってあることないこと言ったリ、美女からのお願いなら報酬など後先考えずに受けたりしてしまう。
本人は「依頼人とあわよくばいい関係に…」と甘い考えをする(大抵、その目論見は失敗する)
そんな彼だが、無害なのに人間に親を殺された魔物や行く当てがない魔物などをほっとけずについ仲間にしてしまう場面がある。
魔物を外に残して自分だけ町の宿に泊まったり、依頼に失敗したら攻めたりする時もあるが本質的には彼は仲間の魔物に対しては思いやりがある方で信頼している。舎弟みたいなもの(普通の魔物使いは魔物を道具や奴隷など同じように使うのが普通)
戦闘はモンスター達と共に戦うスタイルで武器は手のガントレッド(爆薬が仕込んであるなど色々ギミックがある)。
魔法は使えないが、その分色んなものを使って戦う。相手によってビビって逃げ出すことも…(それでも仲間ほっときはしない)
1人称は「オレ」調子に乗っている時は「トーマ様」。願いは「ハーレムを作ること」

無駄に長くなってしまった。魔物は>>1に任すけど、無理ならこちらから何か考える。
303 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/22(土) 13:59:10.77 ID:NsR0S9Pk0
名前:ガッツ・ビックマン
年齢:40
性格:剛毅にして豪快、面倒見がよい兄貴分
容姿:褐色肌で筋骨隆々の巨漢。鉄の軽鎧に革のガントレットにグリーブを装着した冒険者らしい格好。首に黄色い鉱石のネックレスをつけている。
備考:ツカーテを頻繁に訪れるベテラン冒険者。気前がよく新米冒険者に指導をしたり仲間に気前よく奢ったりしているため、その人柄を含め冒険者に人気がある。細かいことを考えることは苦手で、何かと精神論になることが多いが指導そのものは分かりやすいらしい。
武器はフレイル型のモーニングスターでゴリ押しを好む。勿論素手の戦闘でも強く、土魔法も扱うことができる(媒体は黄色い鉱石のネックレス)。また、ベテランなだけあり戦闘時の直感はかなり優れている。

名前:アニ・リーメル
年齢:15
性格:サバサバしており常にマイペース
容姿:茶髪碧眼、ロングポニーテール。スレンダーな体格で美脚美尻。異国の民族衣装である蒼の「アオザイ」を着用しており、常に鉄棍を持ち歩く。
備考:ガッツと行動を共にする新米冒険者。元は孤児であり、15歳になったのをきにガッツに弟子入りして冒険者となった。戦闘スタイルは天性のスピードを生かした鉄棍術。魔法は水魔法を使用できるが苦手らしい。
 ガッツの事を「師匠」と呼び慕っている。また、男ばかりの所で育った為か羞恥心がかなり薄い。
304 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/22(土) 17:41:32.54 ID:ad8pCPZ80
名前:ジェネリック・ノーベイン
年齢:32
性格:真面目で几帳面
容姿:金髪ロングの眼鏡をかけたにーちゃん。見た目は26くらいに見える。
備考::「ツカーテ」のギルドのボスの右腕。こちらは冷静にギルドを仕切る。仲間内や親しい仲では「ジェネ」と呼ばれている
ボス一人だけではまとまらないこともあり、彼は中間管理職(例:財産管理など)として毎日、色々奔走している。
ギルドの金の無駄使いや問題などを起こすと彼から制裁を受ける(ただし、祝いの場などで多少の無駄使いは許すぐらいは、頭は柔らかい)
過去は詳しくは不明だが、幼い頃にギルドにボスに拾われたらしい。ボスの娘とはまるで兄妹のように仲良くやっていたようだ(彼女とは今でもひそかに手紙で連絡を取っている模様)
305 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/23(日) 20:57:30.94 ID:Ykds8akK0
名前:ライ
年齢:12
性格:ハングリー精神、仲間思い
容姿:みすぼらしい服装をしている茶髪の少年。
備考:「ゴールデン・クレセント」に住むスラムの少年。
スラムにあるグループのリーダー的な少年で活発。
生まれたころからスラム育ちで親の顔を知らない。元々は一人で行動していたが住む家や食べ物に困っていた子供を満つてることができるグループを作る。
どんなに貧困でも希望を忘れずに生きていく少年。

名前:ルナ(本名:ルーナ・H・アルドナイツ)
年齢:13
性格:少し気が強い、素直でない(若干ツンデレ)
容姿:紫色のハイブリット・ツインテールの少女。服は他のスラムの子供達よりは立派
備考:「ゴールデン・クレセント」に住むスラムの少女。ライ達のグループに所属。
数か月前にスラムで襲われている所を助けて、そのままライ達の仲間になった。
最初は我儘な所があったが順応していった。
グループではお姉ちゃん的な存在で子供たちに勉強を教えていたりする。
ライとはよく喧嘩するが、それは「喧嘩するほど仲が良い」という関係で本当に仲悪くはない。ライに対してツンデレな所がある(根はいい子であり、自分が悪いと思ったら謝ろうとはする)
実は、お嬢様で自分のことを周りが決めていく生活に嫌気がさしてスラムに来た。教養はよくたまにお嬢様らしいところが出たりする。
306 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/25(火) 02:42:11.39 ID:T4XH/Mq/0
魔法都市:シュトルベルン
住んでいるものすべてが魔法を使える…もとい魔法使いの都市。
日常でも魔法使っていて、魔法に関する本や道具などが普通に売っていたりする。
魔法学校という魔法を学ぶべき施設があるなど色々安定している。
観光や商業などに来たものはいいが、この都市に住む者は魔法が使えないと人間扱いされないなど黒い部分なども存在する。
307 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/07/26(水) 21:37:32.18 ID:rOZ0xRyn0
名前:ロベルト・カッツ
年齢:90歳
性格:お茶目で温厚で優しい人
容姿:麦わら帽子を被った農業服の白髪の爺さん。顎髭がチームポイント
備考: 大農園都市「ノーソン」の農業者の1人。
どこにもいそうな農家のおじさんらしさを漂わせており、ワザとボケて相手をからかうお茶目な一面も。
実は「黄金小麦」を作り出した張本人だが、騒ぎ立てられるのが嫌いで一般人のフリやボケたフリをしている。
90歳なのにエネルギッシュでまだまだ元気そうである。今でも自分で黄金小麦を栽培している。
「ノーソン」を農業都市にするまで何をしていたかは一切不明。噂だと冒険家をしていて荒稼ぎしていたらしい……
308 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/07/27(木) 12:28:47.15 ID:HVL5nr6e0
科学都市:ツクローゼ
科学が発展した都市。
見た目はただの板に見えるが遠くのものと連絡が取れる機器や「写真」という景色などを一定に収める事ができる機械など機械関係レベルがこの世界ではありえないほどの発展している
(ここで挙げられているのは日常レベル程度で詳しく所ではもっとすごいものが作られている)
最近では、どこかでは「超能力」という魔法と違うモノも研究されているというが詳細は不明
秘密保持のために出入りの検査は厳しく、違反した者には厳しい罰則が科される。

ギャンブル街:バルカラ(仮)
名の通りに街全体がギャブルする場所であふれている街。
黄金色の建物が多く、客も成金や金持ちなどが多い。
色々なカジノがあり、ここで一攫千金を狙うものも多い。
だが、実は裏では金を払えないものや借金しているものが重労働で死ぬまで働かせられている。
賄賂などは当たり前でそれで騎士団から目をつられていない。


自分の説明だと何か足りない所があるかもしれないから使うときは設定を追加をお願いします。>>1
バルカラは仮なのでいいので思いついたらそっちに変更で
309 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/07/27(木) 22:50:25.25 ID:UVli3EJm0
名前:ローミリア・レナンシェル
年齢:不明(見た目年齢は20代前半)
性格:真面目。ミステリアスで感情が乏しい。
容姿:普段は眼鏡をかけているきりっとした女性。黒髪ロング。175cm程度
備考:真面目でまさに「仕事女」というイメージを持たせる女性。
真面目で冗談を言われてもそれを冗談とわからないタイプ。物静かで普段何を考えているかわからない。
その正体は魔物の「ラミア」。行き場を失ったラミアが人間に擬態して人間社会に紛れていた。
眼鏡は伊達で本来の姿では半人半蛇(色は紫色)で鉱石なしで魔法を使っても負担がないなど色々謎の所が多い。
本人は人間に敵意は無く、寧ろ人間社会に興味があるようだ。好きな食べ物は甘いもの。
310 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/31(月) 11:22:37.12 ID:iGlJKid+0
マダァ-? (・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
311 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/10(木) 11:28:21.83 ID:0cShytTF0
せめて、生存報告だけでもしてほしい
312 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/14(月) 15:56:31.41 ID:Os00isueo
またまた間が空いてしまい申し訳ありません
書き手としての信用は減るばかりですが再開していきます
313 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/14(月) 16:02:31.10 ID:5sVGmO/N0
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
314 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/14(月) 16:12:12.14 ID:Os00isueo
「はーい、よってらっしゃーい!」

「うちの商品は余すことなく全部極上の一品だ!!」

「あんちゃん!盾が欲しけりゃ寄ってかないか?良いもん用意してるぞ」

ロット「悪いね、生憎盾は使わないんだ」

怒号のような呼び込みの中、防具屋か何かの商人が話しかけてくる

軽く断りを入れると、商人は大人しく引き下がってくれた
それもそのはず、この町では押し売りは厳禁されている
破ろうものなら然るべき集団から鉄槌が下されるのだ
…噂で聞いただけだが

イヴ「こ、ここの方達は売り込みに気合が入ってますわね」

ロット「ああ、いつ来ても驚かされるよ。経済が回るわけだ」

キリュウ「ハ、うるさいだけだヨ」

ロット「そういえばキリュウ、昨日の夜どこをほっつき歩いてたんだ?」

キリュウ「別に、モグラに会ってきただけだヨ」

ロット「モグラ?」

そんな話をしながらとりあえずギルドの役所に向かっていた

簡単な仕事があるか確認しておきたかったし
あわよくば、僕たちの追手の情報も聞けるかもしれない
315 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/14(月) 16:27:15.66 ID:Os00isueo
ドンッ!

イヴ「キャッ!」

ロット「ん?」

なにか鈍い音とともに、イヴの小さな悲鳴が漏れる

ガラ悪「おいおい、譲ちゃん痛いじゃねえか、え?」

ガラ悪2「前見て歩けや!」

イヴ「も、申し訳ありません…」

ロット(はぁ…)

迂闊だった、もっと周りを見ておけばこんな事態には
人が多いとこういう連中も少なからずいるものだな
まったく嘆かわしい

ロット「やぁ、すまなかったね君たち。しかしこう人も密集する場所の中だ」

僕はイヴの前に押し入る

ロット「勘弁しては貰えないだろうか」

ガラ悪「うるせぇ!関係ねえ奴はすっこんでろ」ブン!!

ロット「うっ!」

僕はあっさりと殴り飛ばされた
316 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/14(月) 16:35:37.56 ID:Os00isueo
ロット「いててて…」

キリュウ「おい大丈夫かヨ、ロト坊」

ロット「ああ、大したことないよ」

キリュウ「にゃろう氷漬けに…」

ロット「騒ぎが大きくなるからやめてくれ」

肩に乗っていたキリュウは上手く受け身を取ったようだ


イヴ「ロットさん!」

ガラ悪「おい、譲ちゃん。落とし前、どうつけるつもりだ?」

ガラ悪2「へへ、上玉だなこいつは」

ロット(随分悪質な奴らだなぁ…)

ロット「随分古典的な手でレディに詰め寄るんだね君たち、とても紳士の行いとは言えないけれど」

僕は少し大きな声でそう語りかける

ガラ悪「ああ?」

ロット「その趣味の悪い防具のクリーニング代でも欲しいのかい?」

ガラ悪「んだとてめえ?」

ガラ悪2「二度と喋れなくしてやろうか?」

狙い通り標的が変わったようだ
お約束すぎる鈍器を構えて僕に、ズガズガと詰め寄ってくる

イヴ「あ、あのあまり乱暴事は…」

ロット「まいったな、こんなところで剣を抜きたくはなかったんだけど」

キリュウ「挑発しといてよく言うヨ」

僕がレイピアを抜こうとすると
317 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/14(月) 16:54:27.71 ID:Os00isueo
「待ちな、アンタたち」

ロット「ん?」

ガラ悪「ああ?」

赤い紙の女性が大きなハンマーを手に向かってくる
凄い気迫だ

女性「このツカーテで、荒れ事を起こそうたぁ、舐めてくれたねえ?」

ガラ悪2「おいおい、女が何しに来たか知らねえが、次々と部外者が…ぬぐっ」

詰め寄っていった男の胸倉をいともたやすく掴むと低い声で言った

女性「部外者?誰の事を言ってるんだいアンタ?このアタシの目をみて同じことを言ってみるんだね」

ガラ悪2「え、えぇ?」

キリュウ(誰だヨ、あのハンマー)

外野からはいくつか「姐御」とか「姉さん」といったワードが飛び交っている事に気が付いた

ロット(そう言えば前に聞いたことがあるぞ、この町には若くして「姐御」と呼ばれ慕われてる人物がいるとか)

名前は確か…

318 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/14(月) 17:05:43.19 ID:Os00isueo
ロット「リゼッタ、だったかな?」

ガラ悪「な…に…?リゼッタ!?」
ガラ悪2「ヒェ!!」

男二人から極めて高い悲鳴のような声が漏れるのが分かった

リゼッタ「へぇ、坊やアタシの事を知っているみたいだねぇ。それでいて喧嘩しようとしてたのかい?」

リゼッタさんが僕を睨んできた
あれ?誤解されてる?

イヴ「あの、違うんです。私があの方達にぶつかってしまったのが発端で…その」

リゼッタ「…うーん?」

ガラ悪2「ああ、あのそろそろ話していただけるとその、幸いと言いますか?アハハッ」

リゼッタ「黙りな盆暗、それで先に吹っかけて来たのはどっちなんだい?」


ガラ悪「そりゃもちろんその坊主だ!!俺の防具の趣味が悪ぃだのなんだの…侮辱してきやがったんだ!!」

キリュウ「あ、こいつきたねえ!」

リゼッタ「本当かい?坊や、貧弱そうな割には随分言うじゃないか」

貧弱とは失敬な、まあ強くはないけど
とはいえ、詭弁だけど安い挑発をしたのが僕なのは事実だった

だけど、この場合状況証拠が僕の助けになる

ロット「いえいえ、お姉さん」
319 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/14(月) 17:12:49.98 ID:Os00isueo
ロット「僕はまだ、剣を抜いてませんよ?」

ガラ悪「…な」

ガラ悪2(そろそろ首が苦しい…)

リゼッタ「うんうん、確かにそうさね。覚悟は良いんだろうね盆暗ども?」

リゼッタさんは空いた右手でハンマーを地に叩きつけ

ずし―――ん!!

ロット(えぇ、そんな音するの!?)

ガラ悪「ひっ…許してくれえええ!!」ドタドタドタ

稀に見る、見苦しい逃走劇だ

ガラ悪2「ああ、逃げるなんてズルいやズルいや!!」

リゼッタ「情けないねまったく…ほらアンタも」

ガラ悪2「へっ」

掴まれていた男は少し宙に浮くと

リゼッタ「一緒に」

ガラ悪2「ま、待って」

リゼッタさんは大きなハンマーを振り被り

320 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/14(月) 17:16:03.80 ID:Os00isueo
リゼッタ「帰っちまいな!!」

男を叩き飛ばした

ガラ悪2「ぎゃあああああああああぁぁぁぁぁぁぁ……



ガツンッ


ロット「」

キリュウ「んなバカな」

イヴ「す、凄い…逃げた方に命中ですわ」

リゼッタ「んー、久しぶりに良い打ち心地だったねぇ!!」
321 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/14(月) 19:07:05.61 ID:5sVGmO/N0
終わりにする時は一声言ってほしい
322 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/16(水) 00:20:04.65 ID:INNZOixg0
リゼッタ「さて…と、気をつけな、ここはよそ者だらけだからああいう奴もいるんだよ」

イヴ「あの、ありがとうございます!私が不注意だったばかりに…」

リゼッタ「いいさいいさ、アンタみたいな娘さんよりもそっちの坊やに言ったのさ」

リゼッタ「アンタ、お嬢さんを連れてるんだ。もっとしゃっきりしなさいな」

ロット「いやぁ、面目ないです。あまり団体行動は慣れていないもので、以後気をつけます」

キリュウ「まったく情けねえ奴だヨ」

ロット「なんだよ手厳しいな」

リゼッタ「へぇ、喋る猫ときた…珍しいねこりゃ」

ロット「えっと、僕はロットン・グラスバレーと申します。探偵です。その子はイヴ、こっちの猫はキリュウって言います」

イヴのラストネームはあえて言わないでおいた
名乗るかどうかは彼女の判断に任せている
ちなみにスタット街で彼女のことを調べた時は逆にイヴの名を挙げず、あくまで「ブラット=レイ」というラストネームを元に収集しようと試みていた。

323 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/16(水) 00:30:17.64 ID:INNZOixg0
リゼッタ「うんうん、アタシはリゼッタ・ローゼス。周りにはリゼって呼ばれてるよ。まだピチピチの23歳だけど、残念な事に彼氏は募集してないよ、へへ」

うん、別に聞いていない

イヴ「え、そんな。勿体無いですわ!美人ですのに!」

リゼッタ「う、うん?珍しい反応するね、アンタ」

両手を前でぎゅっと握りながらそう返すイヴに少し引き気味になるリゼッタさん、いやリゼさんでいいんだろうか?

リゼッタ「あ、そう言えばアタシの事は知ってたみたいだね」

ロット「いえ、噂に聞いた程度です。僕は初めて訪れたわけではないので」

リゼッタ「なんだそうなのかい?」

おっと、この町について探った事があるのを知られるのは良くない
324 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/16(水) 00:31:45.29 ID:9p53Erj60
仕方がないけど、幼馴染は出せなかったか……
まあ、リゼの方が不自然じゃないから別にいいか

イヴと正反対と言うべき幼馴染はいつか出してほしいな
325 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/16(水) 00:43:14.92 ID:INNZOixg0
ロット「でも、こうして町中を巡るのは初めてなんです。だから油断していたというのもあるのですが…」

キリュウ(初めて…ねぇ?)

ロット(キリュウ、こんなところで気まぐれないでくれよ?)

ないとは思うが、間違ってもあのハンマーで叩かれたりするのはゴメンだ

リゼッタ「ふんふん、ならアタシが案内してやるよ。ちょうど見回りしてたところなんだ」

イヴ「本当ですか、心強いですわ!」

ロット「実は明日には立つ予定なので、次の目的地まで旅の支度がしたい程度なんですが」

リゼッタ「なんだそんな事かい、だったら酒場の隣のある雑貨屋やよろず屋紛いのことをやってる店があるよ。大抵はそこで揃うだろうねぇ」

ロット「でも、その前に手持ちにそんなに余裕がなくて、簡単な仕事でもあれば見てみたいんですが」

リゼッタ「仕事……そういえば、坊やは探偵なんだっけね?うん、じゃあ親方のとこに来てくれないかい?少し話を聞いてやってほしい事があるんだけどさ」

ロット「……親方?」

326 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/16(水) 00:44:00.34 ID:INNZOixg0
>>324
あ、すいません
実は後に出す予定があるので今は控えてます
327 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/16(水) 01:00:12.56 ID:INNZOixg0
リゼ「いやちょうど良かったよ、アタシは頭でごちゃごちゃ考えるのは苦手でね、親方の相談を聞きたいのは山々なんだけどねぇ」

僕達はリゼさんについて歩いていた
助けてもらった上に、仕事の紹介とあっちゃ話を聞くこともせず断る訳にもいかない
いかに気が進まなくとも

なぜこんなに後ろ向きなのかというとそれは…

イヴ(あの、ロットさん顔色が少し悪そうですが、大丈夫ですか?)

どうやら青ざめているらしいな僕の顔

ロット(ああ、少し事情があってね…大丈夫だよ多分)

キリュウ「親方ってのはどういう奴なんだヨ?」

リゼ「んー?アタシのいる鍛冶屋の長のことさ、頑固な人だよ」

うん?ギルドのトップかと思ったら鍛冶屋の人か
良かった、心配事は杞憂に過ぎなかったみたいだ


328 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/16(水) 01:11:34.21 ID:INNZOixg0
〜グラン鍛冶屋〜

リゼ「親方ァ、面白い奴を連れて来たよ」

彼女は建物に入るなり大きな声で呼びかけた

イヴ「それで、何か心配事があったのでしょう?」

ロット「うん、僕はこの町について調査した事があるんだけど」

イヴ「調査ですか?」

ロット(うん、裏があるとかないとかそういう調査だよ。何しろ騎士団と対立してる町だからね

キリュウ(そん時ロト坊は身分を隠して、ギルドの長を口車に乗せて色々聞きだしたんだヨ)

ロット(ああ、調査が完了して裏がない健全な町だって事がわかったのはいいんだけど。その後僕が秘密裏に調査に踏み込んでた事がギルドに知れ渡り、トップの方は大層ご立腹だったらしい)

イヴ(あらまあ…)

キリュウ(でもお前偽名使ってたんじゃないのかヨ)

ロット(そうだけど、変装も控えめだったし流石にまた本人と面を向かわすわけにもいかないだろう?)

329 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/16(水) 01:25:49.35 ID:INNZOixg0
リゼ「なぁに、こそこそしてんだい?」

イヴ「キャッ!」
キリュウ(ビクッ

リゼ「へえ、お前も猫らしくビビるんだねぇ」

キリュウ「ビ、ビビっちゃいないヨ!ワレ様を誰だと思ってるんだよ」

リゼ「へへ、待たせたね。鍛冶屋の長でアタシの親代わり」

奥から作業着を着て、帽子を被った老年の方が歩いてくる

リゼ「でもってツカーテのギルドの長でもある」

ロット「へ?」

グラン「ああそうだ俺がグラン・ハンツだが?なんだ?面白い奴ってのはお前達のことか?いやに若えな」


ロット(ってご本人!?)
キリュウ(あーあ)

そういえばギルドのトップも凄腕の職人だとは聞いていた

330 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/16(水) 01:46:08.06 ID:INNZOixg0
リゼ「まあそう言わないでおくれよ、親方。なんでもこの坊や、探偵をやってるんだってさ」

グラン「探偵だぁ?あのいけ好かねえ奴を思い出すなおい」

ロット(絶対僕の事だ…)

そうだ先に名乗ってしまおう、リゼさんがいるから本名以外は使えないし
ポーカーフェイスだポーカーフェイス

ロット「お初にお目にかかります。ロットン・グラスバレーと申します。先ほどリゼさんに助けて貰った者でして、お役に立てる事があれば是非お聞きしたいと思っています」

イヴ「私は……助手のイヴ・ブラット=レイと申します。こっちの猫ちゃんはキリュウちゃんです」

キリュウ「猫ちゃんとか言うんじゃねえヨ!!」

イヴ「え?でも猫じゃないですか」

キリュウ「そーじゃねえヨ、言い方の問題だヨ」


僕はそのどうでもいいキリュウの肩書きや、イヴが突然助手を騙った事に対してすら気にする余裕はなかった
331 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/16(水) 01:59:48.57 ID:INNZOixg0
グラン(じーーー

明らかに目の前のお方の目つきが変わってらっしゃるのだ

リゼ「なんだ、イヴちゃん助手やってたのかい?」
イヴ「は、はい!今なりました!」
リゼ「へぇ????」

グラン「ほぉう?まだガキなのに生意気にも肝が座っている目をしてやがる。誰かを思い出すな?」

ロット「そうでしょうか?いえ僕などまだまだ若輩者ですよ。あ、ロットとお呼びください親方様」

表情を崩すな僕、1ミリたりとも

グラン「お前、ロン・スクヤードって作家の若者を知っちゃいねえか?」

ロット(はい僕のことでーす)

ロン・スクヤードという作家は僕がこの町を調査した時に作った架空の人物だ
ちなみにラストネームはヒュードさんから勝手に借りた

ああ、イヴに渡した帽子を被ってしまいたい

ロット「い、いえどちら様でしょうか?もしかしてその人物を探し出して欲しいとかでしょうか?」

まずい、初めて噛んだ

グラン「おう、そいつはいい提案だな……だが、まあいい」

ふう、助かった
いやもしかしたらバレているかもしれない
332 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/16(水) 16:36:05.98 ID:INNZOixg0
グラン「リゼの奴が連れてきたんだ、ロクでなしだとしても話くらいは聞かせてやる。おいリゼ、茶入れろ」

グランはそこにあるソファーにどしんと腰を下ろし
そう構えた

リゼッタ「あいよ、じゃあちょっと聞いてやってくれよロットくん」

ロット「はい、それじゃあお伺いします」

グラン「さてな…俺がこの町のドンであるわけだ。ツカーテの事情は誰よりも知っている。そう自負しているつもりだが、同じだけ面倒事も入ってくるってもんだ」

イヴ「さっきみたいに、その、あまり良い人とは言えない人達がやはりいるのでしょうね…」

キリュウ「あんなのは可愛いもんだろヨ、まあ何かと色々あるだろうヨな、ここ」

ロット「こらキリュウ」

グラン「ああそいつの言う通りだ、だがまあ大抵の事はなんとかなる。この町にゃ腕っ節のある旅の輩は常に多くいるし、リゼがあの得物をぶん回してりゃ、小物のロクでなしはケチョンケチョンだ」

つまりさっきの可哀想な荒くれ者のような光景は珍しくないと…

グラン「そんじょそこらのロクでなしぐらいなら、俺だって一捻りにしてやるさ、なぁ坊主?」(ボキッ、ゴキッ!

そういいながら彼はなぜか僕のことを睨みつけ、手の指や首を回し、おっかない音を出す

ロット「ええ、ごもっともです。関節鳴らすのやめてもらえますか?怖いので」

333 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/08/16(水) 16:38:03.48 ID:INNZOixg0
グラン「だが、最近ちょっと厄介な事になっててな…」

ロット「と言うと?」

さっきの前振りの内容から考えると
きっと力技でなんとかできない問題が起こってるんだろう


ギルドのドン、グランが困っている事とは?↓3まで選抜(なんでも構いませんが、内容は多少弄るかもしれません、出なければこちらで考えた展開を展開します)
334 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/16(水) 16:43:03.56 ID:9p53Erj60
期限はいつまで?
安価は「大切な孫娘が悪い奴らに捕まってしまった。そいつらの要求で昔、グランが作ったと言われる幻の名刀を渡せと言われているが、そんなものは存在しないためどうすればいいか困っている」で
孫娘も一緒に作られたのに出てこないので
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